JP2015222232A - プラント機器の健全性評価装置及び方法 - Google Patents

プラント機器の健全性評価装置及び方法 Download PDF

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孝昌 平井
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Abstract

【課題】プラント機器の健全性評価装置及び方法において、評価の信頼性の向上を図る。
【解決手段】プラント内の機器の耐震設計に対応する設計応答スペクトルが格納されるデータベース13と、機器を評価する地震データを入力する入力部11と、地震データに基づいて弾塑性応答スペクトルを算出する弾塑性応答スペクトル解析部22と、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する評価部23とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震や津波の発生時に、例えば、原子力発電プラントで使用される各種の機器の健全性を評価するためのプラント機器の健全性評価装置及び方法に関するものである。
原子力発電プラントでは、地震発生時に、各種機器に荷重が作用して破損するおそれがあることから、事前に機器の健全性を評価し、健全性が低い機器に対して対策を講じておく必要がある。もしくは、地震発生後に、各種機器が破損していないかを確認する必要がある。従来のプラント機器の健全性評価装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載されたプラント内機器耐震裕度評価方法は、設計地震動に対する機器の地震応答と裕度を評価し、計測波形による地震力と設計地震力とを比較し、観測地震動に対する裕度評価結果と破損判定結果をデータベースに記録し、発生地震力と設計地震力との比較から、観測地震動に対する機器の応答と裕度を評価するものである。
特開平11−072375号公報
上述した従来のプラント内機器耐震裕度評価方法にて、各種機器の健全性は、各種機器の弾性応答スペクトルを用いて評価している。即ち、計測装置により計測した波形から弾性応答スペクトルを計算し、弾性応答スペクトルとこの計測地点に相当する設計地震動の応答スペクトルとを比較することで、観測地震動に対する機器の応答と裕度を評価している。ところが、建物に設置された機器は、弾性限界を超えた場合に、直ちに破損するわけではなく、上述した従来のプラント内機器耐震裕度評価方法では、全く破損する可能性のない機器まで耐震性が不十分であると評価してしまうおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、評価の信頼性の向上を図るプラント機器の健全性評価装置及び方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のプラント機器の健全性評価装置は、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計地震力が格納される設計データ格納部と、前記機器を評価する地震データを入力する入力部と、前記地震データに基づいて弾塑性地震力を算出する弾塑性地震力算出部と、前記設計地震力と前記弾塑性地震力とを比較して前記機器の健全性を評価する第1評価部と、を有することを特徴とするものである。
従って、弾塑性地震力が設計地震力を超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価することで、破損する可能性のない機器を耐震性が不十分であると評価することが抑制され、評価の信頼性を向上することができる。
本発明のプラント機器の健全性評価装置では、前記地震データに基づいて弾性地震力を算出する弾性地震力算出部と、前記設計地震力と前記弾性地震力とを比較して機器の健全性を評価する第2評価部とを設け、前記第2評価部が前記機器の健全性が不十分であると評価したとき、前記弾塑性地震力算出部は、前記地震データに基づいて弾塑性地震力を算出し、前記第1評価部は、前記設計地震力と前記弾塑性地震力とを比較して機器の健全性を評価することを特徴としている。
従って、弾性地震力が設計地震力を超えたときに、設計地震力と弾塑性地震力とを比較し、弾塑性地震力が設計地震力を超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価するため、第1評価部の評価量が減少することで、処理時間を短縮することができる。
本発明のプラント機器の健全性評価装置では、前記第2評価部は、前記機器における固有周期に対応する地震力が前記設計地震力を超えたときに前記機器の健全性が不十分であると評価することを特徴としている。
従って、所望の機器に対して、健全性を高精度に評価することができる。
本発明のプラント機器の健全性評価装置では、地震発生時に発生する津波の高さと前記機器の設置高さとを比較して前記機器の健全性を評価する第3評価部が設けられることを特徴としている。
従って、地震発生時に、津波による機器の浸水性を考慮して健全性を評価するため、信頼性を向上することができる。
本発明のプラント機器の健全性評価装置では、地震発生時に発生する津波の波力と前記機器の波力許容値とを比較して前記機器の健全性を評価する第4評価部が設けられることを特徴としている。
従って、地震発生時に、波力による機器の破損を考慮して健全性を評価するため、信頼性を向上することができる。
また、本発明のプラント機器の健全性評価方法は、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計地震力と、前記機器を評価する地震データに基づいて算出された弾塑性地震力とを比較することで、前記機器の健全性を評価することを特徴とするものである。
従って、弾塑性地震力が設計地震力を超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価することで、破損する可能性のない機器を耐震性が不十分であると評価することが抑制され、評価の信頼性を向上することができる。
本発明のプラント機器の健全性評価方法は、前記機器を評価する地震データに基づいて弾性地震力を算出する工程と、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計地震力と前記弾性地震力とを比較して機器の健全性を評価する工程と、前記弾性地震力が前記設計地震力を超えたときに前記機器を評価する地震データに基づいて弾塑性地震力を算出する工程と、前記設計地震力と前記弾塑性地震力とを比較して機器の健全性を評価する工程と、を有することを特徴とするものである。
従って、弾性地震力が設計地震力を超えたときに、設計地震力と弾塑性地震力とを比較し、弾塑性地震力が設計地震力を超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価することで、破損する可能性のない機器を耐震性が不十分であると評価することが抑制され、評価の信頼性を向上することができる。また、第1評価部の評価量が減少することで、処理時間を短縮することができる。
本発明のプラント機器の健全性評価装置及び方法によれば、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計地震力と機器を評価する地震データに基づいて算出された弾塑性地震力とを比較して機器の健全性を評価するので、評価の信頼性を向上することができる。
図1は、第1実施形態のプラント機器の健全性評価装置を表す概略構成図である。 図2は、固有周期に対する設計応答スペクトルと弾性応答スペクトルを表すグラフである。 図3は、固有周期に対するスペクトル比を表すグラフである。 図4は、固有周期に対する設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルを表すグラフである。 図5は、弾塑性応答スペクトルの評価モデルを表すグラフである。 図6は、プラント機器の健全性評価方法を表すフローチャートである。 図7は、第2実施形態のプラント機器の健全性評価装置を表す概略構成図である。 図8は、プラント機器の健全性評価方法を表すフローチャートである。 図9は、第3実施形態のプラント機器の健全性評価方法を表すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るプラント機器の健全性評価装置及び方法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のプラント機器の健全性評価装置を表す概略構成図、図2は、固有周期に対する設計応答スペクトルと弾性応答スペクトルを表すグラフ、図3は、固有周期に対するスペクトル比を表すグラフ、図4は、固有周期に対する設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルを表すグラフ、図5は、弾塑性応答スペクトルの評価モデルを表すグラフ、図6は、プラント機器の健全性評価方法を表すフローチャートである。
第1実施形態のプラント機器の健全性評価装置は、原子力発電プラントの建屋内に設置された各種の機器の健全性を評価するものであり、特に、地震発生時に、機器の安全性を評価するものである。プラント機器の健全性評価装置は、図1に示すように、入力部11と、制御部12と、データベース(設計データ格納部)13と、表示部14とを有しており、制御部12は、弾性応答スペクトル解析部(弾性地震力算出部)21と、弾塑性応答スペクトル解析部(弾塑性地震力算出部)22と、評価部23とを有している。
データベース13は、原子力発電プラントの建屋内の各機器における固有周期(固有振動数)、設計データ及び特定の地震データに基づいた発生応力、つまり、設計応答スペクトル(設計地震力)、許容応力などを記憶して格納するものである。入力部11は、新たに機器を評価する地震データ(例えば、過去に発生した地震データ、今後発生が予測される地震データ、観測された地震データ)を入力するものである。
弾性応答スペクトル解析部21は、入力部11から入力された地震データに基づいて弾性応答スペクトル(弾性地震力)を算出するものである。また、弾塑性応答スペクトル解析部22は、入力部11から入力された地震データに基づいて弾塑性応答スペクトル(弾塑性地震力)を算出するものである。
評価部23は、設計応答スペクトルと弾性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する第2評価部と、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する第1評価部とを有している。即ち、第2評価部は、機器の健全性が不十分であると評価したとき、第1評価部は、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する。この場合、第2評価部は、機器における固有周期に対応する弾塑性応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価する。
具体的に説明すると、本実施形態では、地震力を応答スペクトル(加速度)として定義しており、この設計応答スペクトルから評価する機器の固有周期、減衰によって異なる加速度値を用いて応力を評価し、地震に対する機器の構造強度評価を行う。そして、この設計応答スペクトルは、データベース13に格納される。例えば、項目として、複数の機器における固有周期、減衰、設計応答スペクトルなどが表として記憶される。なお、機器の加速度値を算出するには、下記の項目が必要であるため、データベースとして整理しておく必要がある。弾性応答の場合に必要な項目は、複数の機器における固有周期、減衰、建屋設置位置である。弾塑性応答の場合に必要な項目は、複数の機器における固有周期、減衰、建屋設置位置および許容塑性率である。ここで、許容塑性率とは、機器における許容限界の変位を降伏変位で除したものを指す。
これらのデータに基づいて設計応答スペクトルに対して各機器が持つ裕度を評価する。この裕度は、対象とする地震での機器の応答に対して、許容応力として示される機器が持つ耐力までの間の余裕を定量的に表したものとする。
地震発生時には、図示しない計測装置により機器の入力となる地盤での加速度や応答波形を計測している。この応答波形から地震力を計算する。地震力としては、応答スペクトルを用いる。図2に、設計地震動の応答スペクトルSP0と観測地震動の弾性応答スペクトルSP1を示す。図3に、設計地震動の応答スペクトルSP0に対する観測地震動の弾性応答スペクトルSP1のスペクトル比(加速度倍率)SP10を表し、このスペクトル比SP10を評価することで、設計地震動の応答スペクトルSP0に対する観測地震動の弾性応答スペクトルSP1を相対的な量として評価することができる。また、図4に、設計地震動の応答スペクトルSP0と観測地震動の弾塑性応答スペクトルSP2を示す。
表示部14は、制御部12が算出した各種データを表示する。即ち、表示部14は、図2に表す設計地震動の応答スペクトルSP0と観測地震動の弾性応答スペクトルSP1との関係、図3に表す設計地震動の応答スペクトルSP0に対する観測地震動の弾性応答スペクトルSP1のスペクトル比SP10、図4に表す設計地震動の応答スペクトルSP0と観測地震動の弾塑性応答スペクトルSP2との関係を表示する。ここで、各種機器は、固有周期を有しており、評価した機器の固有周期を表示する。この場合、機器が1質点系であるときは、機器の固有周期Aだけであるが、機器が2質点系であるときは、機器の固有周期A,Bとなり、機器が多質点系であるときは、機器の固有周期は多数点となる。
また、評価部23は、設計応答スペクトルと弾性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価し、機器の健全性が不十分であると評価したとき、第1評価部は、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する。
図5に示すように、機器が1質点系であるとき、この機器は、作用した荷重Fに対して比例的に弾性変形して変位δが増加する。但し、機器は、降伏点荷重Fyに対する降伏変位δyを超えた場合は、荷重変位曲線の傾きは弾性変形時よりも小さくなる。(図5は、降伏変位δyを超えた領域を直線に近似した例を示している。)ここで、一点鎖線が弾性応答スペクトルSP1に相当し、実線が弾塑性応答スペクトルSP2に相当する。弾性応答スペクトルSP1における最大荷重F1が弾塑性応答スペクトルSP2における最大荷重F2へと、ΔFだけ低下する。但し、弾塑性応答スペクトルSP2における最大変位δmaxは増加する。
ここで、第1実施形態のプラント機器の健全性評価方法について説明する。このプラント機器の健全性評価方法は、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計応答スペクトルと、機器を評価する地震データに基づいて算出された弾塑性応答スペクトルとを比較することで、機器の健全性を評価する。即ち、プラント機器の健全性評価方法は、機器を評価する地震データに基づいて弾性応答スペクトルを算出する工程と、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計応答スペクトルと弾性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する工程と、弾性応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに機器を評価する地震データに基づいて弾塑性応答スペクトルを算出する工程と、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する工程とを有している。
即ち、図6に示すように、ステップS11にて、制御部12は、データベース13より設計応答スペクトルを読み込む。ステップS12にて、入力部11により制御部12に評価する新しい地震データを入力する。そして、ステップS13にて、入力された地震データに基づいて評価する機器の弾性応答スペクトルを算出(解析)する。また、設計地震動の応答スペクトルSP0に対する観測地震動の弾性応答スペクトルSP1のスペクトル比SP10を算出(解析)する。また、ここで、表示部14は、図2に示すように、設計地震動の応答スペクトルSP0と観測地震動の弾性応答スペクトルSP1との関係を表示すると共に、図3に示すように、応答スペクトルSP0に対する弾性応答スペクトルSP1のスペクトル比SP10を表示する。
そして、ステップS14にて、スペクトル比SP10が1.0より大きいかどうかを判定する。この場合、固有周期A,Bを有する機器は、スペクトル比SP10が1.0以下であり、固有周期a,b,cを有する機器は、スペクトル比SP10が1.0より大きくなる。そのため、機器が固有周期A,Bを有するものであれば、ステップS18に移行し、機器の健全性が十分であり、地震対策の検討は不要であると評価される。
一方、機器が固有周期a,b,cを有するものであれば、ステップS15に移行し、入力された地震データに基づいて評価する機器の弾塑性応答スペクトルを算出(解析)する。ここで、表示部14は、図4に示すように、設計地震動の応答スペクトルSP0と観測地震動の弾塑性応答スペクトルSP2との関係を表示する。また、図示しないが、設計地震動の応答スペクトルSP0に対する観測地震動の弾塑性応答スペクトルSP2のスペクトル比SP20を算出(解析)する。そして、ステップS16にて、スペクトル比SP20が1.0より大きいかどうかを判定する。この場合、弾塑性応答スペクトルSP2は、設計応答スペクトルSP0より小さいことから、スペクトル比SP20は1.0以下となる。そして、スペクトル比SP20が1.0以下であれば、ステップS18に移行し、機器の健全性が十分であり、地震対策の検討は不要であると評価される。一方、スペクトル比SP20が1.0より大きければ、ステップS17に移行し、機器の健全性が不十分であり、地震対策の検討は必要であると評価される。
このように第1実施形態のプラント機器の健全性評価装置にあっては、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計応答スペクトルが格納されるデータベース13と、機器を評価する地震データを入力する入力部11と、地震データに基づいて弾塑性応答スペクトルを算出する弾塑性応答スペクトル解析部22と、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する評価部23とを設けている。
従って、弾塑性応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価することで、破損する可能性のない機器を耐震性が不十分であると評価することが抑制され、評価の信頼性を向上することができる。
第1実施形態のプラント機器の健全性評価装置では、地震データに基づいて弾性応答スペクトルを算出する弾性応答スペクトル解析部21と、設計応答スペクトルと弾性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する評価部23とを設け、評価部23は、弾性応答スペクトルに基づいて機器の健全性が不十分であると評価したとき、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する。従って、評価部23の評価量が減少することで、処理時間を短縮することができる。
第1実施形態のプラント機器の健全性評価装置では、評価部23は、機器における固有周期に対応する応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに機器の健全性が不十分であると評価する。従って、所望の機器に対して、健全性を高精度に評価することができる。
また、第1実施形態のプラント機器の健全性評価方法にあっては、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計応答スペクトルと、機器を評価する地震データに基づいて算出された弾塑性応答スペクトルとを比較することで、機器の健全性を評価するようにしている。
従って、弾塑性応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価することで、破損する可能性のない機器を耐震性が不十分であると評価することが抑制され、評価の信頼性を向上することができる。
第1実施形態のプラント機器の健全性評価方法にあっては、機器を評価する地震データに基づいて弾性応答スペクトルを算出する工程と、プラント内の機器の耐震設計に対応する設計応答スペクトルと弾性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する工程と、弾性応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに機器を評価する地震データに基づいて弾塑性応答スペクトルを算出する工程と、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較して機器の健全性を評価する工程とを有する。
従って、弾性応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに、設計応答スペクトルと弾塑性応答スペクトルとを比較し、弾塑性応答スペクトルが設計応答スペクトルを超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価することで、破損する可能性のない機器を耐震性が不十分であると評価することが抑制され、評価の信頼性を向上することができる。また、評価部23の評価量が減少することで、処理時間を短縮することができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態のプラント機器の健全性評価装置を表す概略構成図、図8は、プラント機器の健全性評価方法を表すフローチャートである。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態のプラント機器の健全性評価装置は、原子力発電プラントの建屋内に設置された各種の機器の健全性を評価するものであり、特に、地震及び津波発生時に、機器の安全性を評価するものである。プラント機器の健全性評価装置は、図7に示すように、入力部11と、制御部31と、データベース13と、表示部14とを有しており、制御部31は、弾性応答スペクトル解析部21と、弾塑性応答スペクトル解析部22と、津波解析部32と、評価部33とを有している。
データベース13は、第1実施形態で説明した各種のデータの他に、各種機器の設置位置及び設置高さ(海抜)などを記憶して格納するものである。入力部11は、第1実施形態で説明した各種のデータの他に、新たに機器を評価する津波データ(例えば、過去に発生した津波データ)を入力するものである。弾性応答スペクトル解析部21と弾塑性応答スペクトル解析部22は、第1実施形態で説明していることから、説明を省略する。
津波解析部32は、入力部11から入力された津波データに基づいて各種機器の設置位置における津波高さを算出する。評価部33は、第1実施形態で説明した第1評価部及び第2評価部に加えて、地震発生時に発生する津波の高さと各種機器の設置高さとを比較して機器の健全性を評価する第3評価部を有している。即ち、第3評価部は、発生する津波の高さが機器の設置高さを超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価する。
ここで、第2実施形態のプラント機器の健全性評価方法について説明する。図8に示すように、ステップS21にて、制御部31は、第1実施形態で説明した地震に対する応答スペクトルの評価を実行する。この処理を行うとき、制御部31は、データベース13より各種機器の設置位置及び設置高さを読み込んでいる。ステップS22にて、入力部11により制御部31に評価する新しい津波データを入力する。そして、ステップS23にて、津波に対する浸水を評価する。即ち、各種機器の設置高さと、入力部11から入力された津波データに基づいて求めた各種機器の設置位置における津波高さとを比較解析する。また、ここで、表示部14は、各種機器の設置高さと津波高さとを比較できるような表やグラフを表示する。
そして、ステップS24にて、津波の高さが機器の設置高さより大きいかどうかを判定する。ここで、津波の高さが機器の設置高さ以下であると判定されると、ステップS26に移行し、機器の健全性が十分であり、津波対策の検討は不要であると評価される。一方、津波の高さが機器の設置高さより大きいと判定されると、ステップS25に移行し、機器の健全性が不十分であり、津波対策の検討は必要であると評価される。
このように第2実施形態のプラント機器の健全性評価装置にあっては、地震発生時に発生する津波の高さと機器の設置高さとを比較して機器の健全性を評価する評価部33を設けている。従って、地震発生時に、地震力による機器の破損だけでなく、津波による機器の浸水性を考慮して健全性を評価するため、信頼性を向上することができる。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態のプラント機器の健全性評価方法を表すフローチャートである。なお、本実施形態のプラント機器の健全性評価装置の基本的な構成は、上述した第2実施形態とほぼ同様の構成であり、図7を用いて説明すると共に、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態のプラント機器の健全性評価装置は、原子力発電プラントの建屋内に設置された各種の機器の健全性を評価するものであり、特に、地震及び津波発生時に、機器の安全性を評価するものである。プラント機器の健全性評価装置は、図7に示すように、入力部11と、制御部31と、データベース13と、表示部14とを有しており、制御部31は、弾性応答スペクトル解析部21と、弾塑性応答スペクトル解析部22と、津波解析部32と、評価部33とを有している。
データベース13は、第1実施形態で説明した各種のデータの他に、各種機器の設置位置及び設置高さ(海抜)、各種機器の応力の許容値(波力許容値)などを記憶して格納するものである。入力部11は、第1実施形態で説明した各種のデータの他に、新たに機器を評価する津波データ(例えば、過去に発生した津波データ)を入力するものである。弾性応答スペクトル解析部21と弾塑性応答スペクトル解析部22は、第1実施形態で説明していることから、説明を省略する。
津波解析部32は、入力部11から入力された津波データに基づいて各種機器の設置位置における津波高さを算出すると共に、津波の波力を算出する。評価部33は、第1実施形態で説明した第1評価部及び第2評価部に加えて、地震発生時に発生する津波の波力(津波による発生応力)と各種機器の波力許容値(許容応力)とを比較して機器の健全性を評価する第4評価部を有している。即ち、第4評価部は、発生する津波の波力が機器の波力許容値を超えたときに、機器の健全性が不十分であると評価する。
ここで、第3実施形態のプラント機器の健全性評価方法について説明する。図9に示すように、ステップS31にて、制御部31は、第1実施形態で説明した地震に対する応答スペクトルの評価を実行する。この処理を行うとき、制御部31は、データベース13より各種機器の設置位置及び設置高さを読み込んでいる。ステップS32にて、入力部11により制御部31に評価する新しい津波データを入力する。そして、ステップS33にて、津波に対する破損を評価する。即ち、各種機器の波力許容値と、入力部11から入力された津波データに基づいて求めた各種機器の設置位置における津波の波力とを比較解析する。また、ここで、表示部14は、各種機器の波力許容値と津波の波力とを比較できるような表やグラフを表示する。
そして、ステップS34にて、津波による発生応力が機器の許容応力より大きいかどうかを判定する。この場合、既に評価済のデータがあるとき、評価済のデータにおける津波高さとこれから評価する津波高さとの比率により津波荷重倍率を算出し、評価済の津波の波力に津波荷重倍率を乗算することで、評価する津波による発生応力を求めることができる。ここで、津波による発生応力が機器の許容応力以下であると判定されると、ステップS36に移行し、機器の健全性が十分であり、津波対策の検討は不要であると評価される。一方、津波による発生応力が機器の許容応力より大きいと判定されると、ステップS35に移行し、機器の健全性が不十分であり、津波対策の検討は必要であると評価される。
このように第3実施形態のプラント機器の健全性評価装置にあっては、地震発生時に発生する津波の波力と機器の波力許容値とを比較して機器の健全性を評価する評価部33を設けている。従って、地震発生時に、地震力による機器の破損だけでなく、津波の波力による機器の破損を考慮して健全性を評価するため、信頼性を向上することができる。
なお、上述した実施形態では、本発明のプラント機器の健全性評価装置及び方法を原子力発電プラントに適用して説明したが、このプラントに限定されるものではなく、火力発電プラントなどその他のプラントに適用してもよい。
11 入力部
12,31 制御部
13 データベース(設計データ格納部)
14 表示部
21 弾性応答スペクトル解析部(弾性地震力算出部)
22 弾塑性応答スペクトル解析部(弾塑性地震力算出部)
23,33 評価部(第1評価部、第2評価部、第3評価部、第4評価部)
32 津波解析部
SP0 設計応答スペクトル
SP1 弾性応答スペクトル
SP2 弾塑性応答スペクトル
SP10,SP20 スペクトル比

Claims (7)

  1. プラント内の機器の耐震設計に対応する設計地震力が格納される設計データ格納部と、
    前記機器を評価する地震データを入力する入力部と、
    前記地震データに基づいて弾塑性地震力を算出する弾塑性地震力算出部と、
    前記設計地震力と前記弾塑性地震力とを比較して前記機器の健全性を評価する第1評価部と、
    を有することを特徴とするプラント機器の健全性評価装置。
  2. 前記地震データに基づいて弾性地震力を算出する弾性地震力算出部と、前記設計地震力と前記弾性地震力とを比較して機器の健全性を評価する第2評価部とを設け、前記第2評価部が前記機器の健全性が不十分であると評価したとき、前記弾塑性地震力算出部は、前記地震データに基づいて弾塑性地震力を算出し、前記第1評価部は、前記設計地震力と前記弾塑性地震力とを比較して機器の健全性を評価することを特徴とする請求項1に記載のプラント機器の健全性評価装置。
  3. 前記第2評価部は、前記機器における固有周期に対応する地震力が前記設計地震力を超えたときに前記機器の健全性が不十分であると評価することを特徴とする請求項2に記載のプラント機器の健全性評価装置。
  4. 地震発生時に発生する津波の高さと前記機器の設置高さとを比較して前記機器の健全性を評価する第3評価部が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプラント機器の健全性評価装置。
  5. 地震発生時に発生する津波の波力と前記機器の波力許容値とを比較して前記機器の健全性を評価する第4評価部が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプラント機器の健全性評価装置。
  6. プラント内の機器の耐震設計に対応する設計地震力と、前記機器を評価する地震データに基づいて算出された弾塑性地震力とを比較することで、前記機器の健全性を評価することを特徴とするプラント機器の健全性評価方法。
  7. 機器を評価する地震データに基づいて弾性地震力を算出する工程と、
    プラント内の機器の耐震設計に対応する設計地震力と前記弾性地震力とを比較して機器の健全性を評価する工程と、
    前記弾性地震力が前記設計地震力を超えたときに前記機器を評価する地震データに基づいて弾塑性地震力を算出する工程と、
    前記設計地震力と前記弾塑性地震力とを比較して機器の健全性を評価する工程と、
    を有することを特徴とするプラント機器の健全性評価方法。
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