JP2015222209A - 堰堤の弾性波探査方法及び堰堤の健全度診断支援装置並びにプログラム - Google Patents

堰堤の弾性波探査方法及び堰堤の健全度診断支援装置並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】堤体表面の大部分には化粧型枠(花崗岩)が施工されており、堰堤を構成するコンクリート表面の劣化状況を目視で観察することは困難である。このような堰堤について、非破壊検査により化粧型枠背面の堰堤の状況を面的に可視化する。【解決手段】堰堤の堤体上面に沿って設定された調査測線に沿って予め定められた間隔で複数の受振器を設置、複数の受振器の間に第1発振点を設定し、地面から露出している堰堤の下部の境界に沿って複数の第2発振点を設定する。堰堤にメッシュを定義する。複数の受振器は、第1発振点及び第2発振点それぞれについて加えられた打撃について弾性波を受振する。受振信号に基づきインバージョン解析を行い、メッシュごとに弾性波の速度を求める。【選択図】図2

Description

本発明は、例えばマスコンクリート製の砂防堰堤などの構造物を探査する方法及び当該構造物の健全度の診断を支援する装置並びに当該装置を実現するためのプログラムに関するものである。
既設砂防堰堤の改築事業(嵩上げ)を実施するに当たり、堰堤基礎部の地下埋没部分の形状が不明なことがある。また、堰堤左岸側には厚い土石流堆積物や、地下水が伏流する埋没谷が存在すると、堰堤基礎部の底面はこの厚い土石流堆積物中に位置するので、堰堤の嵩上げの際には堰堤の地下埋没部分の埋没形状や土石流堆積物の堆積形状などを明らかにする必要がある。
既設砂防堰堤の改築事業に際し、堰堤基礎部の地下埋没部分の形状や底面深度を把握するために、反射法地震探査を用いて既設砂防堰堤の地下埋設部分を可視化することが試みられている(下記先行技術参照)。この探査手法は、地表部で人工的に発生させた弾性波が地下の構造物や地層境界で反射し、地表部に戻ってきた反射波を解析処理して地下構造を可視画像化するものである。
この探査手法の手順は概ね次のようなものである。
・堰堤の上部形状に沿って線状に複数の受振器を配置する(図19参照)。
・ハンマーで受振器の間に打撃を与える。この打撃により弾性波が発生され、地下の構造物や地層境界で反射される(図19参照)。地表部に戻ってきた反射波を受振器で受け、その信号を記録する。この記録が探査結果となる。
・探査結果を、公知の定速度PSDM(Pre-Stack Depth Migration)処理によりデータ解析を行う。この解析により反射強度の深度分布断面図が得られる。
得られた反射強度の深度分布断面図によれば、堰堤底面と考えられる反射境界を示すことができ、石庭の地下埋設部分の埋設形状を把握することができた。また、土石流堆積物中の地層境界ないし土石流堆積物と基盤岩との境界と考えられる反射境界も示すことができた。
菊地五輪彦、他「反射法地震探査を用いた既設砂防堰堤の地下埋設部分の可視化の試み」平成24年度砂防学会研究会発表会(高知大会)
砂防堰堤の機能を長期間にわたって発揮させるためには、計画的な機能向上及び機能保全を行うことが必要である。砂防堰堤のようなマスコンクリート構造物では、経年的に進行するコンクリートの構造変質を評価し、適切な対策を行うことが求められる。上記探査手法は堰堤底面などの反射境界を可視化できるものの、堰堤内部の構造変質を知ることができなかった。
堤体コンクリートの構造変質を評価する一般的な手法としては、外観調査をもとに、ボーリング調査や各種材料試験等を行う方法があるが、ボーリング調査は堤体に及ぼす影響が大きいことやコストが高いこと、仮設の規模が大きいこと等の課題を有している。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、比較的簡易かつ低コストな手法により堰堤内部の構造変質を評価することのできる堰堤の弾性波探査方法及び堰堤の健全度診断支援装置並びにプログラムを提供することを目的とする。
この発明に係る堰堤の弾性波探査方法は、探査対象である堰堤の堤体上面に沿って調査測線を設定する第1ステップと、
設定された前記調査測線に沿って複数の受振器を予め定められた間隔で設置し、複数の前記受振器それぞれの位置を取得する第2ステップと、
複数の前記受振器の間に複数の第1発振点を設定し、複数の前記第1発振点それぞれ位置を取得する第3ステップと、
地面から露出している前記堰堤の下部の境界に沿って複数の第2発振点を設定し、複数の前記第2発振点それぞれの位置を取得する第4ステップと、
前記堰堤の形状に合わせて予め定められた間隔のメッシュを設定する第5ステップと、
複数の前記第1発振点及び前記第2発振点それぞれにおいて前記堰堤に打撃を加える第6ステップと、
前記打撃それぞれについて複数の前記受振器で弾性波を受振する第7ステップと、
受振した前記弾性波の波形に基づき、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて、前記打撃から前記弾性波の到達までの時間(以下「初動走時」)を求める第8ステップと、
前記メッシュそれぞれについて予め定められた初期速度を設定する第9ステップと、
前記初期速度に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「計算走時」)を求める第10ステップと、
前記計算走時を前記初動走時と比較し、これらの差(以下「走時残差」)を求める第11ステップと、
前記走時残差が減少するように、前記メッシュそれぞれについて定められた前記初期速度を修正する第12ステップと、を備えるものである。
前記走時残差を予め定められたしきい値と比較し、前記走時残差が前記しきい値を下回ったときに処理を終了し、
前記走時残差が前記しきい値を下回らなかったときに、前記第12ステップで修正された速度に基づき前記第11ステップ乃至前記第12ステップを繰り返すようにしてもよい。
前記堰堤を平面に投影することにより複数の前記受振器、前記第1発振点及び前記第2発振点の位置をそれぞれ補正し、補正された位置に基づき前記第11ステップを実行するようにしてもよい。
この発明に係る堰堤の健全度診断支援装置は、診断対象である堰堤に加えられた打撃により発生した弾性波を受振する複数の受振器と、
複数の前記受振器の出力を受けて記録する測定器と、
前記測定器により記録されたデータを解析し、前記堰堤について予め定義されているメッシュごとの弾性波の伝播状況を求める解析装置とを備え、
複数の前記受振器は、前記堰堤の堤体上面に沿って設定された調査測線に沿って予め定められた間隔で設置され、
複数の前記受振器の間に複数の第1発振点が設定され、
地面から露出している前記堰堤の下部の境界に沿って複数の第2発振点が設定され、
複数の前記受振器は、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点それぞれについて加えられた打撃について弾性波を受振し、
前記解析装置は、
受振した前記弾性波の波形に基づき、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて、打撃から前記弾性波の到達までの時間(以下「初動走時」)を求め、
前記メッシュそれぞれについて予め定められた初期速度を設定し、
前記初期速度に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「計算走時」)を求め、
前記計算走時を前記初動走時と比較し、これらの差(以下「走時残差」)を求め、
前記走時残差が減少するように、前記メッシュそれぞれについて定められた前記初期速度を修正する、ものである。
この発明は、診断対象である堰堤に加えられた打撃により発生した弾性波を受振する複数の受振器の出力に基づきデータを解析し、前記堰堤について予め定義されているメッシュごとの弾性波の伝播状況を求めるためのプログラムであって、
複数の前記受振器は、前記堰堤の堤体上面に沿って設定された調査測線に沿って予め定められた間隔で設置され、
複数の前記受振器の間に複数の第1発振点が設定され、
地面から露出している前記堰堤の下部の境界に沿って複数の第2発振点が設定され、
複数の前記受振器は、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点それぞれについて加えられた打撃について弾性波を受振するものであり、
受振した前記弾性波の波形に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「初動走時」)を求めるステップと、
前記メッシュそれぞれについて予め定められた初期速度を設定するステップと、
前記初期速度に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「計算走時」)を求めるステップと、
前記計算走時を前記初動走時と比較し、これらの差(以下「走時残差」)を求めるステップと、
前記走時残差が減少するように、前記メッシュそれぞれについて定められた前記初期速度を修正するステップとを、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
この発明に係るプログラムは、例えば、記録媒体に記録される。
媒体には、例えば、EPROMデバイス、フラッシュメモリデバイス、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。
また、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等の通信媒体を含む。インターネットもここでいう通信媒体に含まれる。
媒体とは、何等かの物理的手段により情報(主にデジタルデータ、プログラム)が記録されているものであって、コンピュータ、専用プロセッサ等の処理装置に所定の機能を行わせることができるものである。
発明の実施の形態に係る堰堤の健全度診断支援装置のブロック図である。 発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法の説明図である(概念図)。 発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法における発振点及び受振点の説明図である(堰堤の平面図)。 発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法における発振点及び受振点の説明図である(堰堤の正面図)。 発明の実施の形態に係る発振点位置の説明図である(メッシュに発振点をプロットしたもの)。 発明の実施の形態に係る発振点位置の説明図である(発振点の位置を補正したもの)。 発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法における受振器の受振信号の説明図(タイミングチャート)である。 発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法により得られた初動走時のグラフである。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理フローチャートである。 発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法における解析平面の説明図である。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理における初期モデルの説明図である。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理における最終モデルの説明図である。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理における最終モデルと波線(経路PH)の説明図である。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理における測定波形と読み取り走時の説明図である。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理により得られたP波速度構造を示す図である。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理により得られたP波速度構造を示す図である(堰堤の構造を重ねたもの)。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理により得られたP波速度構造を示す図である(等速度線を堰堤の構造に重ねたもの)。 発明の実施の形態に係る健全度診断支援装置の処理により得られたP波速度構造を示す図である(速度の濃淡及び等速度線を堰堤の構造に重ねたもの)。 従来の堰堤の弾性波探査方法の説明図である。
図1は、発明の実施の形態に係る堰堤の健全度診断支援装置のブロック図を示す。この装置は、発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法を実施するためのものである。
Gは、探査対象・診断対象である堰堤にハンマーなどにより加えられた打撃により発生した弾性波を受振する受振器(ジオフォン)である。その受振周波数は、例えば100Hzである。発明の実施の形態に係る堰堤の健全度診断支援装置は、受振器Gを多数(例えば42個)備えている。
Mは、複数の受振器Gの出力を受けてこれを記録する測定器である。受振器Gの数に応じたチャンネルをもち、各受振器Gの信号をA/D変換して記録する。図示しないが、測定器Mは、各受振器Gのデジタル信号を記録する記録媒体(ハードディスク、半導体メモリ、光学式・磁気式記録媒体)を備えている。記録されるデータは、受振器Gごと及び打撃ごとの弾性波の波形データである。
Cは、測定器Mにより記録されたデータを解析し、堰堤の健全度の診断を支援する解析用コンピュータである。解析用コンピュータCが最終的に出力するものは、探査対象・診断対象である堰堤の内部について予め定義されているメッシュごとの弾性波の伝播状況(弾性波の速度)である。弾性波の伝播状況(弾性波の速度)と堰堤の内部の状況(マスコンクリートの劣化状況)の間には相関があるので、解析用コンピュータCの出力は、そのまま人が直感的に理解でき、堰堤の健全度診断結果と言える。
なお、図1では、測定器Mの出力が解析用コンピュータCに直接入力されているが、これに限定されない。例えば、両者を直接接続することなく、測定器Mにより測定されたデータを記録する媒体(ハードディスクなど)を解析用コンピュータCに接続する(つなぎ直す)ようにしてもよい。測定器Mの出力が解析用コンピュータCに直接入力されていれば、弾性波探査の現場で診断支援結果を得ることもできるが、これらを切り離して弾性波探査によるデータ取得とこれを解析して健全度を診断支援することを別の場所・時期で行うようにもできる。
図2は、発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法の説明図である。同図は、砂防堰堤をイメージしたものであり、それを正面から見たものである。
図2において、Gは受振器を示し、Iはハンマーなどにより加えられる打撃の位置を示し、PHは打撃により生じた弾性波が堰堤内部を伝播する経路(弾性波パスイメージ)を示す。
図2からわかるように、堰堤の上部に多数の受振器Gがライン状(アレイ状)に配置され、受振器Gの間に打撃が加えられる(第1発振点)。これとともに、堰堤の下部にも多数の(上部と同程度の)打撃点Iが設定される(第2発振点)。これは、堰堤の内部を伝播する弾性波の速度を求めるためである。なお、地盤の探査の場合は下部の打撃が不可能であるが、堰堤の場合は地面から露出している端部をその下部としてそこに打撃を加えることができる。
図3は調査測線、及び、発振点と受振点の説明図(平面図)、図4は同じく正面図を示す。これらに基づき堰堤の弾性波探査方法の概略手順を説明する。
・調査測線を設定する。
堰堤の上部形状(堤体上面)に沿って調査測線を設定する。堰堤の上部は概ね線状であるから、これに沿って設定する。堰堤の形状によっては調査測線が直線にならないが、その場合は適宜補正を加える(後述)。
・受振器Gを設置する。
設定された調査測線に沿って受振器Gを設置する。受振器Gの設置間隔は例えば1mである。
・発振点を測量する。
発振点は、堰堤上部の調査測線と、地面から露出している堰堤下部の境界に沿って設けられる。解析の際に発振点と受振点の位置が必要になるので、それらの位置を測量にて特定する。図5に示すように、発振点は堰堤に定義されたメッシュに対応付けてプロットされる。メッシュは堰堤の形状に合わせて設定される。
下部の打撃点Iについて、堰堤と地面の境界を測量し、その結果に補正を加えて実際の打撃点を得る。図6は、補正後の発振点位置を示す。
なお、図5及び図6におけるメッシュはグラフの目盛(2m間隔)であり、上述の堰堤に定義されたメッシュ(0.5m間隔)ではない。
上部・下部ともに、打撃点Iの間隔は約1mである。この例では、堤体上面の測線長は37m、発振点は81点、受振点は38点である。
・設定された打撃点Iにハンマーで打撃を与えて発振し、受振器Gで直接波を受振する。
ひとつの打撃点I(1回の打撃)ごとに受振器Gの数の受振波形が得られる。図7は、受振波形を模式的に示したものである。図7(a)は上部の打撃点によるものである。打撃点Iと受振器Gの距離が大きくなるにしたがって到達時間tu1、tu2、tu3のように、少しずつ長くなっている。この到達時間を初動走時(「観測走時」と記すこともある)とする。なお、図7の原点(測定開始)は打撃タイミングである。具体的には、打撃を与えるハンマーにセンサが設けられていて、衝撃を検知すると信号を発信し、この信号の受信に基づき測定器Mが測定を開始する。図7(b)は下部の打撃点によるものである。これによる弾性波は堰堤の内部を伝播し、伝播速度の違いの影響を受けるので、図7(a)のように打撃点Iと受振器Gの距離と到達時間は規則的でなくなることがある。例えば、td1はtd2とtd3よりも長くなっているが、これは、上部の場合と異なり伝播する距離が規則的でないためであるとともに、コンクリートが劣化し弾性波の速度が低下した部分を伝播したためと考えられる。
なお、受振器Gが反射波を検知することもあるが、これは無視する。受振タイミングが直接波よりもずっと遅れるので反射波を区別することは容易である。
・受振器の出力を記録する。
打撃ごとに複数の受振器Gそれぞれについて初動走時を記録する。図8はその一例(観測走時)を示す。
図8の1本のグラフは1つの打撃点Iに対応している。堤体上部発振のグラフから分かるように、上部の打撃点Iによるグラフは規則的であり、打撃点Iから受振器Gまでの距離に応じた初動走時が得られている。これに対し、堤体下端発振は、堤体上部発振のグラフほど規則的ではない(上記と同様の理由)。
このようにして得られた初動走時についてインバージョン解析を行い、堰堤全体の弾性波(P波)の速度分布を求めることができる。堰堤の劣化度はP波速度との関連があり(P波速度が小さいほど劣化度が大きい)、これに基づき定量的に劣化箇所を判定することができる。
図9は、発明の実施の形態に係る解析処理のフローチャートを示す。この処理は、主に、解析用コンピュータCが実行するが、その一部を測定器Mが実行するようにもできる(例えば図9のS20〜S22を測定器Mで行うようにできる)。図9の処理は、測定記録波形から読み取った初動走時と、発振点と受振点の位置を観測データとし、堤体内の弾性波速度(P波速度)を未知パラメータとして2次元インバージョン解析を行うものである。インバージョン解析とは、観測されたパラメータ(発明の実施の形態においては初動走時)からより物理的に意味のあるパラメータを推定する手法(逆解析)である。
S10:解析平面をメッシュを区切る。
堰堤に合わせて(例えば、図4の正面図に合わせて)解析平面を定義するとともに、これを所定の間隔のメッシュで区切る(座標を定義する)。この解析平面は、弾性波の伝播経路がそこに含まれる平面である。解析平面のメッシュは、例えば縦横0.5mのメッシュである。
なお、堤体が平面でなく、湾曲しているような場合には、上部の測線と堤体の上流側の露出部下端の発振点を結ぶ面を平面に投影したものを解析平面とする(図10参照)。
S11:発振点(打撃点I)及び受振点(受振器Gの測定位置)の位置データを解析平面上にプロットする(図5参照)。
S12:発振点(打撃点I)及び受振点(受振器Gの測定位置)の位置を補正する(図6参照)。
なお、堤体が平面でなく、湾曲しているような場合には、図10の投影に応じて、堤体下端の発振点を、堤体上部の測線までの直線距離に従って鉛直位置を補正する。
S13:初期モデルを設定する。具体的には、各メッシュに予め定められた弾性波の速度を設定する。
例えば、初期モデルを、P波速度2000m/sの一様構造とする(グレースケールの図11参照、各メッシュが全て同じ階調であるが、これは全て同じ速度であることを示す)。
S20:測定記録波形を入力する。
S21:初動走時を読み取る。
S22:観測走時データを設定する。
図7の波形を入力し、これから初動走時tu1、tu2、tu3、・・・、td1、td2、td3、・・・を読み取り、これら初動走時を打撃点ごとにデータベース化する(図8のようなグラフにまとめる)。
S30:波線追跡・走時計算
発振点と受振点のすべての組み合わせについて、S13で仮定した初期モデルで波が伝播するのにかかる時間を計算し、これを計算走時とする。走時計算の方法は、公知のグラフ理論により、発振点・受振点間の所要時間が最短となる経路を探索し、その所要時間を初動走時とするものである。なお、S60:インバージョン処理の後は、当該処理により設定されたモデル(弾性波の速度)に基づき計算する。計算走時に基づき、後述のS60の処理で各メッシュ(ブロック)ごとのP波速度を修正する。S50で収束したとき、そのときの修正後の速度がこの方法/装置による最終的な出力となる。
S40:S30で求めた計算走時と、S22による実際の測定から求めた観測走時との差(走時残差)を計算する。
S50:収束したかどうか判定する。
S40による走時残差が小さいほど、仮定した速度構造モデルが実際の構造に近いと見なせる。予めしきい値を定めておき、S40による走時残差が当該しきい値を下回ったときに収束したと判定し(YES)、図9の処理を終了する。
S60:収束していないと判定したとき(NO)、走時残差の値を用いて走時残差がより小さくなるように速度構造を微修正する(インバージョン)。
修正した速度構造モデルについて、S30により初期モデルと同様に計算走時を計算し、S40により走時残差を求める。走時残差がある程度まで小さくなれば収束と見なし(S50でYES)、解析を終了する。そうでない場合はさらにS60:インバージョンを繰り返す。
なお、S60:インバージョンの回数が所定回数に達したとき(例えば5回)収束と判断し、処理を終了してもよい。
図9の処理により、図12及び図13のような結果が得られる。図12及び図13の濃淡はメッシュごとの弾性波の速度を示し、薄いメッシュは速度が低く、濃いメッシュは速度が高い。図13の線は、打撃により生じた弾性波が堰堤内部を伝播する経路PHを示す。
図14は、測定波形と読み取り走時の一例を示す。
図15は、発明の実施の形態に係る堰堤の弾性波探査方法及び堰堤の健全度診断支援装置によって得られた、探査対象である堰堤内部のP波速度分布を示す図である。図12及び図13と同様に、薄いメッシュは速度が低く、濃いメッシュは速度が高い。
図16は、図15を堰堤の構造図(図4参照)に重ねたものである。
図17は、速度の等速度線を堰堤の構造図(図4参照)に重ねたものである。
図18は、図16と図17を重ねたものである。
砂防堰堤の機能を長期間にわたって発揮させるためには、計画的な機能向上及び機能保全を行うことが必要である。砂防堰堤のようなマスコンクリート構造物では、経年的に進行するコンクリートの構造変質を評価し、適切な対策を行うことが求められる。堤体コンクリートの構造変質を評価する手法としては、外観調査をもとに、ボーリング調査や各種材料試験等を行う方法が一般的であるが、ボーリング調査は堤体に及ぼす影響が大きいことやコストが高いこと、仮設の規模が大きいこと等の課題を有している。
発明の実施の形態によれば、比較的簡易かつ低コストで実施できる弾性波探査により、クローズ型砂防堰堤の堤体コンクリートの内部の弾性波速度の分布を得ることができる。弾性波の速度とコンクリートの劣化の程度に相関があるので、発明の実施の形態に係る弾性波探査方法により、堰堤の劣化状況を知ることができる。
すなわち、堤体コンクリートの弾性波速度が施設完成後の経過年数の増加とともに小さくなることや、変質の進んだ低速度スポットの出現箇所が経過年数に応じて増加すること、コンクリートの圧縮強度が弾性波速度の低下とともに小さくなることなどの知見が得られているから、この知見に基づき、発明の実施の形態により得られた弾性波速度の分布を評価し、堰堤の劣化状況を容易に診断することができる。
堤体表面の大部分には化粧型枠(花崗岩)が施工されており、堰堤を構成するコンクリート表面の劣化状況を目視で観察することは困難であった。しかしながら、発明の実施の形態によれば、化粧型枠背面の堰堤の劣化状況を面的に可視化することが可能となった。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
C 解析用コンピュータ(解析装置)
G 受振器(受振点)
I 打撃点(発振点)
M 測定器
PH 弾性波が堰堤内部を伝播する経路(弾性波パスイメージ)

Claims (5)

  1. 探査対象である堰堤の堤体上面に沿って調査測線を設定する第1ステップと、
    設定された前記調査測線に沿って複数の受振器を予め定められた間隔で設置し、複数の前記受振器それぞれの位置を取得する第2ステップと、
    複数の前記受振器の間に複数の第1発振点を設定し、複数の前記第1発振点それぞれ位置を取得する第3ステップと、
    地面から露出している前記堰堤の下部の境界に沿って複数の第2発振点を設定し、複数の前記第2発振点それぞれの位置を取得する第4ステップと、
    前記堰堤の形状に合わせて予め定められた間隔のメッシュを設定する第5ステップと、
    複数の前記第1発振点及び前記第2発振点それぞれにおいて前記堰堤に打撃を加える第6ステップと、
    前記打撃それぞれについて複数の前記受振器で弾性波を受振する第7ステップと、
    受振した前記弾性波の波形に基づき、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて、前記打撃から前記弾性波の到達までの時間(以下「初動走時」)を求める第8ステップと、
    前記メッシュそれぞれについて予め定められた初期速度を設定する第9ステップと、
    前記初期速度に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「計算走時」)を求める第11ステップと、
    前記計算走時を前記初動走時と比較し、これらの差(以下「走時残差」)を求める第11ステップと、
    前記走時残差が減少するように、前記メッシュそれぞれについて定められた前記初期速度を修正する第12ステップと、を備える堰堤の弾性波探査方法。
  2. 前記走時残差を予め定められたしきい値と比較し、前記走時残差が前記しきい値を下回ったときに処理を終了し、
    前記走時残差が前記しきい値を下回らなかったときに、前記第12ステップで修正された速度に基づき前記第11ステップ乃至前記第12ステップを繰り返すことを特徴とする請求項1記載の堰堤の弾性波探査方法。
  3. 前記堰堤を平面に投影することにより複数の前記受振器、前記第1発振点及び前記第2発振点の位置をそれぞれ補正し、補正された位置に基づき前記第11ステップを実行することを特徴とする請求項1記載の堰堤の弾性波探査方法。
  4. 診断対象である堰堤に加えられた打撃により発生した弾性波を受振する複数の受振器と、
    複数の前記受振器の出力を受けて記録する測定器と、
    前記測定器により記録されたデータを解析し、前記堰堤について予め定義されているメッシュごとの弾性波の伝播状況を求める解析装置とを備え、
    複数の前記受振器は、前記堰堤の堤体上面に沿って設定された調査測線に沿って予め定められた間隔で設置され、
    複数の前記受振器の間に複数の第1発振点が設定され、
    地面から露出している前記堰堤の下部の境界に沿って複数の第2発振点が設定され、
    複数の前記受振器は、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点それぞれについて加えられた打撃について弾性波を受振し、
    前記解析装置は、
    受振した前記弾性波の波形に基づき、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて、打撃から前記弾性波の到達までの時間(以下「初動走時」)を求め、
    前記メッシュそれぞれについて予め定められた初期速度を設定し、
    前記初期速度に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「計算走時」)を求め、
    前記計算走時を前記初動走時と比較し、これらの差(以下「走時残差」)を求め、
    前記走時残差が減少するように、前記メッシュそれぞれについて定められた前記初期速度を修正する、ことを特徴とする堰堤の健全度診断支援装置。
  5. 診断対象である堰堤に加えられた打撃により発生した弾性波を受振する複数の受振器の出力に基づきデータを解析し、前記堰堤について予め定義されているメッシュごとの弾性波の伝播状況を求めるためのプログラムであって、
    複数の前記受振器は、前記堰堤の堤体上面に沿って設定された調査測線に沿って予め定められた間隔で設置され、
    複数の前記受振器の間に複数の第1発振点が設定され、
    地面から露出している前記堰堤の下部の境界に沿って複数の第2発振点が設定され、
    複数の前記受振器は、複数の前記第1発振点及び前記第2発振点それぞれについて加えられた打撃について弾性波を受振するものであり、
    受振した前記弾性波の波形に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「初動走時」)を求めるステップと、
    前記メッシュそれぞれについて予め定められた初期速度を設定するステップと、
    前記初期速度に基づき複数の前記第1発振点及び前記第2発振点と複数の前記受振器の組み合わせについて伝播時間(以下「計算走時」)を求めるステップと、
    前記計算走時を前記初動走時と比較し、これらの差(以下「走時残差」)を求めるステップと、
    前記走時残差が減少するように、前記メッシュそれぞれについて定められた前記初期速度を修正するステップとを、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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