JP2015221622A - 陸上または水上を走行可能なプロテクトフレーム付き飛行体のバッテリーおよびその充電交換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】飛行体1は飛行体本体1−1の左右に回転可能にプロテクトフレーム1−5を持ち自由回転して地上走行可能である。自動バッテリー充電交換装置の回転部2−1−3には複数のバッテリーが置かれ充電されている。飛行体は自動バッテリー充電交換装置に地上走行で接近し、プロテクトフレームに当接するガイド2−2−1、2−2−2により制御されてセッティングされる。回転部が回転することにより自動でバッテリーが交換できる。また、複数のバッテリーを充電するので飛行時間と充電時間のバランスもよくなる。
【選択図】図1
Description
また、飛行体本体のバッテリーの自動充電・交換装置に関する従来技術は、非特許文献5に示すように自動でバッテリーを交換・充電するシステムが提案されている。
飛行体本体には、主に以下の問題がある。
1)現在のリチウムポリマーバッテリーでは、充電に時間を要する。例えば、世界中で最も有名で販売量が最も多いWiFiコントロールの4ローターヘリコプターであるParrot社のAR-DRONE2.0(全長0.5mX0.5m、質量425g)では、充電時間90分に対して飛行時間12分であり、バッテリーの稼働効率が約12%と低い。
2)移動するためには常に飛行するしかないため、飛行体本体を持ち上げる力が常に必要である。そのため、多大なエネルギーを要し、飛行時間も制限される。
3)陸上を移動できない。
4)モーションキャプチャシステムに基づいた手法では、複数台の高速高精度カメラなどで飛行中の3次元動作をリアルタイムで正確に測定し、フィードバック制御で障害物を回避し、充電のために指定させた位置に高精度で着陸させる方法であるため、それを実現するために高価な自動制御設備とカメラなどの設置スペースを必要とする。また、この手法では、着陸の位置精度により充電の可否が決まるが、着陸地点までの移動は飛行であるため、風などの外乱の影響を受けやすく、正確な位置の着陸が困難となり、確実性に乏しい。
本発明は、安全性、操作性、および省エネルギー性に優れた、陸上(および可能な場合は水上)の走行ができる飛行体を対象として、自動バッテリー充電交換装置を提供することを目的とする。即ち、飛行体のバッテリーの充電・交換を自動的に行うため、プロテクトフレームをガイドとし、充電交換装置に確実にセッティングして充電する自動充電交換装置を提供する。
請求項2に記載の発明は、前記誘導部として、前記プロテクトフレームに当接する、誘導ガイドおよびストッパーが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の自動バッテリー充電交換装置である。
請求項3に記載の発明は、前記飛行体の位置または質量により作動してハンドを起動させるスイッチを備え、前記ハンドにより前記飛行体のバッテリーと前記充電交換部のバッテリーを交換せることを特徴とする請求項1乃至請求項2の何れか1項に記載の自動バッテリー交換装置である。
請求項4に記載の発明は、前記充電交換部には、複数のバッテリーを着脱可能に保持する回転部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の自動バッテリー交換装置である。
請求項5に記載の発明は、前記バッテリーには連結部および弾性体を備えた取付け部を有し、前記飛行体および前記自動バッテリー交換装置と着脱可能なことを特徴とするバッテリーである。
請求項6に記載の発明は、前記取付け部には、接続端子を有し、前記飛行体または前記自動バッテリー交換装置の接続端子と、前記弾性体により付勢して接続していることを特徴とする請求項5記載のバッテリーである。
まず、飛行体の特徴について、図1、図2、図3により説明する。
ただしこれらの図は一例であり、説明の簡単のため、飛行体本体は4ロータ型小型ヘリコプタとし、飛行体本体に取り付ける2つのプロテクトフレームを半球体としたが、本発明では任意の飛行体を対象とし、プロテクトフレームは大きさとして飛行体本体を立体的(3次元的)に覆い、形状として回転可能であり、軽量である条件を満たせば、その他の要件は任意である。また、一つの球状のプロテクトフレームでも良い。
例として、本体部を中心に十字形状の棒状のフレームを構成し、その端部に4つの推進部を固定する。4つの推進部のプロペラは、一つの平面上に配置される。4つのプロペラの回転数が同じ場合、飛行体本体は鉛直方向に飛行する。
プロテクトフレームを取り付ける軸部は、棒状の形態をしている。軸部は、4つの推進部に干渉しないように、一方の端部を本体部の左右に固定し、他方の端部にプロテクトフレームを回転可能に取り付ける。軸部の取付け方向は、飛行体の陸上(および可能な場合は水上)での基本的な動作において主たる進行方向に対して垂直方向が望ましい。陸上又は水上においてプロテクトフレームを車輪として走行する際、輪郭部の回転による進行方向と主たる進行方向が一致しエネルギー効率が良いからである。
よって、図1〜3に示す4ロータ型小型ヘリコプタの場合、飛行体本体としての水平移動の基本的な動作より、車輪としての飛行体の主たる進行方向は前後2方向となる。
イ)着陸時や墜落時において、いかなる姿勢で着陸しても周りを囲った左右のプロテクトフレームにより、飛行体本体(特にプロペラなどの推進器)を破損せずに転がり、飛行体本体の姿勢を自動で回復し、最終的に離陸時に都合のよい姿勢となること。
ロ)陸上において、推進部を制御部で制御し、飛行体本体を進みたい方向に傾ければ、飛行体本体は姿勢を保持したまま、プロテクトフレームは回転し陸上を転がり走行する。左右2つのプロテクトフレームの輪郭部が、2輪車両の車幅方向の車輪(タイヤ)の役割を果たすため、陸上走行時に飛行体はロール方向の動きが抑えられ、直進安定性が高い。
ハ)陸上において、飛行体にヨー方向の回転力を与えれば、左右2つのプロテクトフレームの輪郭部が2輪車両の車輪として互いに反対向きに回転するので、飛行体はその場でヨー方向に容易に回転できる。よって、飛行体は陸上を安全かつあらゆる方向に移動できる。
軸部の両端部にプロテクトフレームがつくのは同じ構造である。このような構成でよれば、本体部に軸部を取りつける必要がないので本体部の設計自由度が大きくなる。
本発明の第1実施形態を、図1から図10に示す。
図1は、本発明の第1実施形態における、プロテクトフレーム付き飛行体と自動バッテリー充電交換装置を示す図である。
自動バッテリー充電交換装置には、充電交換部と誘導部がある。誘導部は、飛行体の左右のプロテクトフレームの外形形状を利用して、これに当接するガイド部を有する。飛行体は、ガイド部に誘導されて自動バッテリー充電交換装置にセッティングされる。
このように飛行体が自動バッテリー充電交換装置に向かって陸上または水上を進行する際、2つのプロテクトフレームの輪郭部の間隔範囲内に誘導ガイド1の凸部があれば、飛行体は誘導ガイド1に導かれ、誘導ガイド2の外側に導かれる。即ち、飛行体の移動制御は、飛行するのに比べ地上を移動するので制御が安定して行える。また、飛行体の制御位置にバラツキが発生しても、誘導ガイド1により矯正される。
尚、下記の行程における飛行体の制御は地上より遠隔操作で主に自動で行う。
(1)飛行体は、自動バッテリー充電交換装置の送受信機から送られてくる信号を検知し、プロテクトフレームが地上または水上を回転して近づく。
(2)飛行体は、プロテクトフレームが誘導ガイド1及び誘導ガイド2に当接し回転しながら、充電交換部に近づく。
(3)プロテクトフレームがストッパーに当たり飛行体は停止する。飛行体の自重により、スイッチが押され、ハンド部が上昇し、バッテリーを取る。
(4)バッテリーを回転部に置き、そのバッテリーの充電を開始する。
(5)ハンド部を下にさげ、回転部が回転する。
(6)充電が完了しているバッテリーをハンド部が取り、バッテリーを飛行体に取り付ける。
(7)飛行体は、上記(1)のときと逆方向の推力を与えることにより、プロテクトフレームを回転させながら、自動バッテリー充電交換装置から離れる。
また、車輪ストッパーは、飛行体がいない場合、陸上ラインより下に収納され、飛行体の自重により作動するスイッチにて上昇し飛行体のプロテクトフレーム後部に当接して停止して、飛行体を前後方向で固定しても良い。
バッテリーを飛行体から取り外す場合、ハンド部により連結部の両側を圧縮し、連結部上部の引っかけ部も圧縮もする。その後、飛行体の取付け部から下部に移動することで取り外す。
また、バッテリーに飛行体から取付ける場合、ハンド部により連結部の両側を圧縮し、連結部上部の引っかけ部を圧縮する。飛行体の取付け部に挿入し、圧縮力を解除すると連結部が広がり、飛行体の取付け部へ締結される。
また、バッテリーの連結部上部の引っかけ部の下には、端子部(バッテリーの+−電極)がある。バッテリー本体の+−電極と電線により電気的に連結している。
また、飛行体のバッテリーの取付け部の、対応箇所にも端子部(バッテリーの+−電極)がある。よって、弾性体により電気的な接合も確保できる。
バッテリーの両側に出張っている連結部の下部を中央に圧縮すると、バッテリー本体の+−電極に連結している電線も動く。よって、これを見込んだ設計が必要である。
ここで、弾性体は、コイルバネ、板バネ、ゴムなどのバネ性を有する材料などである。
ハンド部が、飛行体(機体)に装着されているバッテリーを取り外し回収するために、バッテリーの位置まで上昇する。次に、ハンドにより、バッテリーの連結部を両側(左右)から押して圧縮する。この際、弾性体(バネ等)は、圧縮される。連結部の引っかけ部が、飛行体の取付け部の穴より小さくなる。次に、ハンド部を下に下げることで、バッテリーは飛行体から取り外され回収できる。
ハンド部がバッテリーを保持して、飛行体の取付け部に対して上昇する。バッテリーの連結部は、弾性体が圧縮されているので、その上部は凸(三角形)になっているので、飛行体の取付け部の溝に入りやすい。次に、ハンド部が左右に開くことによって、弾性体によって連結部は左右に広がり、飛行体の取付け部に機械的に押しつけられ勘合する。よって、電気的接続も確保される。
左図は、連結部の弾性体が圧縮された状態である。電気的にも開放されている。
右図は、連結部の弾性体がハンド部の圧縮から開放された状態である。飛行体とバッテリーは機械的にも電気的にも接続されている。
尚、バッテリーの電線は長さが変化するので、長さに余裕をもたせた設計が必要である。
回転部は円盤形状で水平に設置され、その上にバッテリーは、複数個取り付けられ充電されている。
回転部の円盤の上に、バッテリー毎にバッテリー保持部(置き場)が、円盤上面とバッテリー保持部下面とにスペースを確保して柱を介して設けてある。この際、柱は片方を開放した方持ち状態とする。開放下側のスペースにハンド部が入り、ここから上部へ移動し、バッテリーの連結部をはさんで圧縮し持ち上げる等の操作を行う。バッテリー保持部には、四方に壁部がありバッテリーが落ちないようにしている。
バッテリーの充電方法は、例えばバッテリーの下面に充電端子があり、バッテリー保持部上面の端子と電気的に接続して行う。また、非接触で電磁誘導にて充電しても良い。
本発明の第2実施形態の特徴は、回転部が、第1実施形態の回転部の円盤が水平に置かれ、バッテリー交換時の移動が水平面で回転するのに対して、垂直面で回転し、この動作でバッテリーを交換することである。従って、ハンド部が不要である。
図11から17で説明する。
その他は図1と同じである。
(1)飛行体は、自動バッテリー充電交換装置の送受信機から送られてくる信号を検知し、プロテクトフレームが地上または水上を回転して近づく。
(2)飛行体は、プロテクトフレームが誘導ガイド1及び誘導ガイド2に当接し回転しながら、自動バッテリー充電交換装置の回転部に近づく。
(3)プロテクトフレームがストッパーに当たり飛行体は停止する。飛行体の自重により、スイッチが押され、回転部が回転しベルト上の保持部が、飛行体のバッテリーと勘合して飛行体からバッテリーを取り去り充電を開始する。
(4)更に、回転部が回転しベルト上の充電が完了しているバッテリーを保持している保持部が、飛行体下部の取付け部にバッテリーを取付ける。これでバッテリー交換が完了し、回転部の回転が停止する。
(5)飛行体は、上記(1)のときと逆方向の推力を与えることにより、プロテクトフレームを回転させながら、自動バッテリー充電交換装置から離れる。
連結部の引っかけ部の形状は、前方および後方に対して面取りをした三角形とする。弾性体を圧縮すると、連結部は、回転の進行方向の前方又は後方にたいして凸となる三角形の形状となる。
バッテリー部のその他の構造は第1実施形態と同じである。
図15は、本発明の第2実施形態における自動バッテリー充電交換装置のバッテリーの連結部および飛行体の取付け部の平面図である。
図14、図15を用いて、バッテリーの脱着機構について説明する。
飛行体へのバッテリー取付けの場合、バッテリーは回転部(ベルト)上に、保持部により固定されている。この状態で飛行体の取付け部に当接すると、取付け部入り口の開口面積が小さいため、バッテリーの連結部は、ベルトの移動に伴い弾性体が圧縮される。図15はバッテリーが飛行体の取付け部に取付けが完了した状態を示す。ここでバッテリーの保持部が開放される。これでバッテリーは、自動バッテリー充電交換装置から飛行体に取付けられる。
一方、飛行体からバッテリーを取り外す場合、回転部(ベルト)上にはバッテリーは無く保持部がある。この状態で保持部が飛行体のバッテリー部に回転移動すると、保持部がバッテリーを固定する。この際、ベルトが一時停止して固定を確実に行う。ベルトが再起動すると、バッテリーの連結部は、図14のハンドが開いた状態から、飛行体の取付け部の出口側の開口部に向かって移動するので、弾性体は圧縮され連結部の引っかけ部の先端が凸になる。よって、バッテリーは飛行体から取り外される。
連結部の引っかけ部の下には、バッテリー側及び飛行体側の端子があり弾性体の力により接続している。
保持部には三角形状の凸部をつけ、対応するバッテリーの連結部の当接する部位には三角形状の凹部をつけることで、保持部がバッテリーを保持する際の位置決めが容易で可能となる。
1−1 本体部
1−2 制御部
1−3 推進部
1−4 軸部
1−5 プロテクトフレーム
1−6 バッテリー取付け部
2 バッテリー充電交換装置
2−1 充電交換部
2−1−1 ハンド部
2−1−2 昇降部
2−1−3 回転部
2−1−4 保持部(充電端子)
2−2 誘導部
2−2−1 誘導ガイド1
2−2−2 誘導ガイド2
2−2−3 ストッパー
2−2−4 車輪ストッパー
2−2−5 スイッチ
2−3 送受信機
3 バッテリー部
3−1 バッテリー本体
3−2 バッテリーカバー
3−3 弾性体
3−4 連結部
3−4−1 切り込み部
3−5 端子部(電池の+−電極)
3−6 配線(電池から端子に繋ぐ部分)
Claims (6)
- 制御部およびバッテリー部からなる本体部と、推進部と、
前記本体部または前記推進部に、
主たる進行方向に垂直となるように取り付けた軸部を備え、
前記軸に回転可能で、
前記本体部および前記推進部を立体的に包み込むプロテクトフレーム、
とからなる飛行体を対象とした、
誘導部と充電交換部とからなるバッテリー充電交換装置であって、
前記誘導部において、
前記飛行体を前記プロテクトフレームの陸上または水上の転がり移動により前記交換部の位置で停止させ、
前記飛行体の前記バッテリー部のバッテリーと、
前記充電交換部のバッテリーと、
を自動で交換することを特徴とする自動バッテリー充電交換装置。 - 前記誘導部として、前記プロテクトフレームに当接する、誘導ガイドおよびストッパーが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の自動バッテリー充電交換装置。
- 前記飛行体の位置または質量により作動してハンドを起動させるスイッチを備え、前記ハンドにより前記飛行体のバッテリーと前記充電交換部のバッテリーを交換せることを特徴とする請求項1乃至請求項2の何れか1項に記載の自動バッテリー交換装置。
- 前記充電交換部には、複数のバッテリーを着脱可能に保持する回転部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の自動バッテリー交換装置。
- 前記バッテリーには連結部および弾性体を備えた取付け部を有し、前記飛行体および前記自動バッテリー交換装置と着脱可能なことを特徴とするバッテリー。
- 前記取付け部には、接続端子を有し、前記飛行体または前記自動バッテリー交換装置の接続端子と、前記弾性体により付勢して接続していることを特徴とする請求項5記載のバッテリー。
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