JP2015218458A - Quake-absorbing structure - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、立体倉庫、ボイラ鉄骨、立体パーキング、荷役設備等の構造物に適用して構造物の揺れを低減するための免震構造に関するものである。 The present invention relates to a seismic isolation structure that is applied to structures such as three-dimensional warehouses, boiler steel frames, three-dimensional parking, and cargo handling facilities to reduce the shaking of the structures.
一般に、立体倉庫は、複数の鋼鉄製の柱と複数段の鋼鉄製の梁を用いて複数のラック(棚)を立体的に組み立てた構成を有している。大規模な地震が発生した場合には、立体倉庫が損壊する可能性があり、又、地震により立体倉庫のラックに格納された荷が落下して荷が損傷する可能性があることから、立体倉庫に免震構造を備えて地震に対処することが考えられている。 In general, a three-dimensional warehouse has a configuration in which a plurality of racks (shelves) are three-dimensionally assembled using a plurality of steel columns and a plurality of stages of steel beams. If a large-scale earthquake occurs, the three-dimensional warehouse may be damaged, and the load stored in the rack of the three-dimensional warehouse may fall and be damaged by the earthquake. It is considered that the warehouse is equipped with a seismic isolation structure to deal with earthquakes.
立体倉庫の柱の免震構造としては、立体倉庫を構成する複数の柱の各下端部と基礎との間に、積層ゴムからなる免震構造を備えたものがある(特許文献1)。又、立体倉庫の柱を上下の途中位置で切断した構成として、上側の二本の柱の下端を水平な第1水平部材で連結し、上側の二本の柱に対応する下側の二本の柱の上端部を、前記第1水平部材と係合可能な水平な第2水平部材で連結することにより、前記第1水平部材と第2水平部材を長手方向へ低摩擦部材を介してスライド可能とし、前記第1水平部材と第2水平部材とを粘弾性体で接続したものがある(特許文献2)。 As a base isolation structure of a three-dimensional warehouse, there is one having a base isolation structure made of laminated rubber between each lower end portion and a foundation of a plurality of columns constituting the three-dimensional warehouse (Patent Document 1). In addition, as a configuration in which the pillars of the three-dimensional warehouse are cut at the upper and lower halfway positions, the lower ends of the upper two pillars are connected by a horizontal first horizontal member, and the lower two parts corresponding to the upper two pillars. By connecting the upper end of the column with a horizontal second horizontal member engageable with the first horizontal member, the first horizontal member and the second horizontal member are slid in the longitudinal direction via a low friction member. There is one in which the first horizontal member and the second horizontal member are connected by a viscoelastic body (Patent Document 2).
しかし、特許文献1のように、多数の柱が設けられる立体倉庫の各柱の下端に積層ゴムによる免震構造を備えた場合には、基礎の増設が必要なことや積層ゴムが比較的高価であることから立体倉庫の設備コストが増加する問題がある。又、特許文献2においても、前記第1水平部材と第2水平部材を設け、更に、前記第1水平部材と第2水平部材とを接続する粘弾性体を設ける必要があるために、構造が複雑となって立体倉庫の設備コストが増加する問題がある。更に、特許文献2では、柱を免震する方向が前記第1水平部材と第2水平部材がスライドする方向である長手方向に限定されてしまい、このスライドの方向と直交する方向に対しては免震できないという問題がある。
However, as in
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、簡単な構成で構造物に作用する揺れを効果的に免震できる免震構造を提供しようとするものである。 The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and an object of the present invention is to provide a seismic isolation structure that can effectively isolate a vibration acting on a structure with a simple configuration.
本発明は、第一部材と第二部材の間に傾斜自在に配設された免震柱と、
該免震柱が傾き始める際の支点を形成する傾斜支点形成用部材と、
前記免震柱が傾斜した際にその傾斜角度を制限するストッパ部材とを備え、
該ストッパ部材は、索状体であることを特徴とする免震構造にかかるものである。
The present invention provides a seismic isolation column disposed between the first member and the second member so as to freely tilt,
An inclined fulcrum forming member that forms a fulcrum when the seismic isolation column starts to tilt;
A stopper member for limiting the inclination angle when the seismic isolation column is inclined;
The stopper member is a seismic isolation structure that is a cord-like body.
前記免震構造において、前記ストッパ部材の索状体は、前記免震柱が自重で復帰できる傾斜角度以上に傾くことを阻止するよう配設されることが好ましい。 In the seismic isolation structure, it is preferable that the cord-like body of the stopper member is disposed so as to prevent the seismic isolation column from tilting beyond an inclination angle at which the seismic isolation column can be restored by its own weight.
前記ストッパ部材の索状体は、前記免震柱を貫通して両端が前記第一部材と第二部材とに接続されることが好ましい。 It is preferable that the cord-like body of the stopper member penetrates the seismic isolation column and both ends thereof are connected to the first member and the second member.
前記ストッパ部材の索状体は、前記免震柱と、前記第一部材及び第二部材の少なくとも一方とをつなぐようにすることもできる。 The cord-like body of the stopper member may connect the seismic isolation column and at least one of the first member and the second member.
本発明の免震構造によれば、簡単な構成で構造物に作用する揺れを効果的に免震できるという優れた効果を奏し得る。 According to the seismic isolation structure of the present invention, it is possible to achieve an excellent effect that the vibration acting on the structure can be effectively isolated with a simple configuration.
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
図1〜図4は本発明の免震構造の第一実施例である。 1 to 4 show a first embodiment of the seismic isolation structure of the present invention.
図4(a)及び図4(b)は本発明の免震構造を適用する構造物の一例である立体倉庫を示しており、構造物としての立体倉庫100は、複数の鋼鉄製の柱1と複数段の鋼鉄製の梁2を備えることにより複数のラック3(棚)が立体的に組み立てられた構成を有している。立体倉庫100は、スタッカークレーン4を挟むように立設され、該スタッカークレーン4の走行方向に沿って延びる長さを有しており、スタッカークレーン4の走行方向と直交する方向には格納される荷の大きさに対応した狭い幅を有している。前記立体倉庫100を構成する複数の柱1は、ラック3に格納される荷の重量を支持するために高い強度を有している。
4 (a) and 4 (b) show a three-dimensional warehouse as an example of a structure to which the seismic isolation structure of the present invention is applied. The three-
そして、図4の立体倉庫100を構成する複数の柱1に本発明の免震構造5を設ける。該免震構造5は、図4に示す如く、立体倉庫100に備えられる柱1の同一高さ位置に設けられる。前記免震構造5は、該免震構造5より上部の立体倉庫100全体がロッキングする挙動を発生させないために、上から1/3〜1/2程度の高さ位置に設置することが好ましい。このように、前記免震構造5を立体倉庫100の上部に設置しても、免震の効果により、免震構造5より上側の揺れが小さくなることで、結果的に免震構造5より下側の構造物の揺れも小さくなることが本発明者等の研究により判明している。因みに、図1〜図3には、免震する構造物とは独立してユニット化された後述する免震装置5Xを組み込んだ免震構造5を示している。
And the
前記柱1は、図1に示す如く、上下の端部に水平フランジ6a,6bを有した複数の柱部材7によって構成されている。上下に配設される二本の前記柱部材7の水平フランジ6a,6bの間には、傾くことで立体倉庫100の柱1を免震する免震柱8が板状部材9a,9bを介して傾斜自在に配設されている。前記免震柱8の上下両端部には張出部としてのフランジ10が形成されている。前記柱部材7及び免震柱8は、水平断面が矩形形状を有する中空の角型鋼材であり、前記フランジ10も矩形形状を有している。尚、前記柱部材7及び免震柱8は、角型鋼材に限定されるものではなく、H型鋼材、I型鋼材、Z型鋼材、円筒型鋼材であっても良く、前記フランジ10も矩形形状に限らず、円形形状であっても良い。
As shown in FIG. 1, the
前記免震柱8のフランジ10は正方形としているがこれに限定されず、例えば、円形でも良い。又、フランジ10は、長辺と短辺を有する長方形状、長軸と短軸を有する楕円も含み、更に又、一部が切り欠きされたものも含む。
The
前記フランジ10の水平方向の変位は、傾斜支点形成用部材11によって拘束されると共に、前記免震柱8が傾き始める際の支点Eが前記傾斜支点形成用部材11によって形成されるようにしてある。前記免震柱8が傾斜した際の傾斜角度は、ストッパ部材12によって制限されるようにしてある。
The horizontal displacement of the
前記板状部材9a,9bは、図1及び図2に示す如く、前記水平フランジ6a,6bと合致する矩形形状の金属板材で、その四隅部に前記締結部材13の貫通孔9cが穿設され、前記水平フランジ6a,6bに対し締結部材13(ボルト及びナット)により着脱自在に取り付けられるようにしてある。前記締結部材13は、前記水平フランジ6a,6bに取り付けられる既設のボルト及びナットが兼用されるようにしてある。
As shown in FIGS. 1 and 2, the plate-
又、前記水平フランジ6a,6bに取り付けられる板状部材9a,9bとフランジ10との間には、薄いゴム等で形成されるシート状弾性材15が介在されるようにしてある。
Further, a sheet-like
前記傾斜支点形成用部材11は、例えば、鋭角な山形鋼であり、図1及び図2(a)に示す如く、矩形形状の前記フランジ10の四辺に対応するよう板状部材9a,9bのそれぞれに対し微小な隙間をあけて四個ずつ取り付けられ、免震柱8のフランジ10の四方を囲んでいる。
The inclined
本第一実施例において、前記ストッパ部材12は、前記免震柱8を貫通する索状体としてのワイヤ12aであり、該ワイヤ12aの両端には、エンドカラーソケット12bが取り付けられ、該エンドカラーソケット12bが前記板状部材9a,9bに接続されている。前記フランジ10及びシート状弾性材15の中心部には、図3(a)に示す如く、前記エンドカラーソケット12b及びワイヤ12aを通過させる通過孔14が穿設されている。前記板状部材9aの中心部には、ワイヤ12aを通す貫通孔9dと、前記エンドカラーソケット12bを埋め込むように収める座グリ穴9eとが穿設されている。前記板状部材9aには、図2(b)に示す如く、矩形形状の一辺の中央部から貫通孔9d及び座グリ穴9eに向けて延び且つワイヤ12aの設置時に該ワイヤ12aを通すためのスリット9fが形成されている。該スリット9fの幅は、前記ワイヤ12aの外径より大きく且つ前記エンドカラーソケット12bの外径より小さく設定されている。上側のフランジ10及びシート状弾性材15と上側の板状部材9bにも下側と同様の加工が施されているが、上側の板状部材9bに形成されるスリット9fは、図2(c)に示す如く、前記板状部材9aのスリット9fに対し平面内で90°だけ角度をずらして配置されている。これは、前記ワイヤ12aの両端に取り付けられたエンドカラーソケット12bをそれぞれ座グリ穴9eに埋め込むように収めた際、該ワイヤ12aの上下のエンドカラーソケット12bが外れにくくなるようにするためである。尚、前記スリット9fは、矩形形状の板状部材9a,9bの辺と平行に延びるよう形成されているが、それぞれ角度をずらして斜めに配置しても良いことは勿論である。
In the first embodiment, the
前記ワイヤ12aは、図1(a)に示す如く、地震が発生していない平常時において弛緩状態に保持され、図1(b)に示す如く、大規模な地震の発生に伴う上下の水平フランジ6a,6bの相対移動時に緊張状態に移行し、傾斜した免震柱8が倒れずに自重で元の位置に復帰できる限界傾斜角度位置より傾斜角度が小さい位置で、前記上下の水平フランジ6a,6bの相対移動をつなぎ止めることにより、免震柱8の傾斜角度が制限されるようにしてある。
As shown in FIG. 1A, the
そして、本第一実施例において、前記板状部材9a,9bは、免震する構造物に対する取り付け部材としての第一部材及び第二部材となるものである。つまり、前記板状部材9aに傾斜支点形成用部材11を取り付け、板状部材9a,9bの間に免震柱8を配設すると共に、板状部材9bにストッパ部材12のワイヤ12aの両端を接続することにより、免震する構造物とは独立してユニット化された免震装置5Xを構成し、該免震装置5Xを前記水平フランジ6a,6bの間に組み込んで免震構造5を構成してある。又、前記免震装置5Xを組み込んだ免震構造5では、免震柱8の平面形状が正方形とされたフランジ10の辺を立体倉庫100の幅方向と奥行き方向に沿わせるようにして配置している。
In the first embodiment, the plate-
次に、上記第一実施例の作用を説明する。 Next, the operation of the first embodiment will be described.
地震が発生していない平常時には、図1(a)に示す如く、免震柱8は鉛直に保持され、該免震柱8の上側の柱1を構成する柱部材7に掛かる荷重は、水平フランジ6b及び板状部材9bから上下両端部にフランジ10が設けられた免震柱8と板状部材9a及び水平フランジ6aとを介して下側の柱部材7に伝達される。但し、図1(a)において、中小規模の地震の発生により柱1に水平方向の比較的小さい加速度の揺れが発生した場合にも、前記免震柱8は鉛直に保持される。
As shown in FIG. 1A, the
即ち、柱1に掛る荷重によって、前記柱部材7の水平フランジ6a,6bに対し免震柱8のフランジ10は板状部材9a,9b及びシート状弾性材15を介して圧着される。このとき、柱部材7の水平フランジ6a,6bには、免震柱8のフランジ10の外周を取り囲む傾斜支点形成用部材11が板状部材9aを介して設けられているので、免震柱8が水平方向へ移動することは防止される。従って、中小規模の地震によって、水平方向に比較的小さい加速度の揺れが発生しても、免震柱8は鉛直に保持される。これは、水平方向の加速度により免震柱8を傾けようとするモーメントが、免震柱8によって支持されている鉛直方向の荷重により免震柱8を鉛直状態に保持しようとするモーメントを超えない限り、免震柱8は傾くことができないトリガ機能によるものである。
That is, the
ここで、シート状弾性材15にゴム材料を用いることとした場合、該ゴム材料は金属に比べて体積変化が少ない非圧縮材料であり、圧縮荷重を受けると外側に張り出そうとするが、上下面を拘束されているために変形することができず、結果的に静的には高い剛性で圧縮荷重を支持することができる。
Here, when it is decided to use a rubber material for the sheet-like
一方、大規模な地震の発生によって、図1(b)に示すように、水平左右方向へ大きな加速度の揺れが発生した場合、上側の柱部材7が慣性によりその場にとどまろうとするのに対し、下側の柱部材7は水平方向へ相対移動した状態となる。このとき、免震柱8のフランジ10は、傾斜支点形成用部材11に当接して移動することができないが、前記傾斜支点形成用部材11と免震柱8のフランジ10との間には隙間が形成されているため、前記柱部材7の水平フランジ6a,6bに対し板状部材9a,9bを介して配設される免震柱8のフランジ10にトリガ荷重の範囲を超えた負荷が作用した場合には、図1(b)に示す如く、免震柱8はフランジ10の左右の一辺を支点Eとして傾きを開始する。このように免震柱8が傾く免震の効果により、水平左右方向への大きな地震力の伝達が低減される。
On the other hand, as shown in FIG. 1 (b) due to the occurrence of a large-scale earthquake, when large acceleration swings in the horizontal direction, the
ここで、前記免震柱8が過大に傾斜しようとしても、前記ワイヤ12aが図1(a)に示す弛緩状態から図1(b)に示す緊張状態に移行することにより、免震柱8が限界傾斜角度位置を超えて傾斜することが阻止される。この結果、免震柱8が倒れる心配はなく、元の位置に確実に復帰可能となる。
Here, even if the
因みに、前記免震柱8が傾斜して揺動する際には、水平フランジ6a,6bに取り付けられた板状部材9a,9bに対しフランジ10が開閉されるような動作が起こり、接触荷重が発生する。前記フランジ10の開閉動作に対しては、前記水平フランジ6a,6bに取り付けられた板状部材9a,9bとフランジ10との間に介在されたシート状弾性材15が緩衝材として作用するため、接触荷重を緩和することができる。尚、前記傾斜支点形成用部材11とフランジ10との間にもゴム等の緩衝材を設置することで、前記傾斜支点形成用部材11に対するフランジ10の接触時の接触荷重を抑制することができる。又、ゴム等のシート状弾性材15のばね剛性を利用すれば、免震柱8の復元力を調整することが可能である。ゴム材料は安価であるため、低コストで接触荷重を抑制することができる。又、ゴム材料は自由表面が少ないほど劣化も少ないので、水平フランジ6a,6bに取り付けられた板状部材9a,9bとフランジ10との間に介在させて使用すれば長期間交換することなく使用することが可能である。前記シート状弾性材15は、ゴム材料の代わりに発泡材料を利用することもできる。この場合、ゴム材料に比べて復元力は小さくなるが、接触荷重の抑制効果を高めることが期待できる。又、シート状弾性材15は、免震装置5Xを組み込んだ免震構造5の必須の構成ではなく、免震構造5の構成から外しても良い。
Incidentally, when the
尚、水平奥行き方向に大きな加速度の揺れが発生した場合にも、同様にして免震柱8が奥行き方向へ傾くことにより、水平奥行き方向の大きな加速度の揺れは免震される。このように、簡単な構成の免震構造5を備えることによって、立体倉庫100の柱1に作用する揺れを、水平二軸方向で効果的に免震することが可能となる。
In the case where a large acceleration swing occurs in the horizontal depth direction, the large
更に、前記締結部材13は、前記水平フランジ6a,6bに取り付けられる既設のボルト及びナットが兼用されるようにしてあるため、免震構造5を取り付けるための部品点数を削減することが可能となるばかりでなく、立体倉庫100側の水平フランジ6a,6bも含めてボルト及びナットの共締めを行うことが可能となる。これにより、ボルト及びナットの材料費だけでなく立体倉庫100の建設費や改造費も含めてコスト的なメリットがきわめて大きくなる。
Further, since the
しかも、本第一実施例の免震装置5Xを組み込んだ免震構造5は、ワイヤ12aを用いた至ってシンプルな構造であり、部品点数が少なく、設置のための加工費も抑えられるため、低コスト化が可能である。
Moreover, the
又、ワイヤ12aには引張荷重しか作用しないため、設計が非常に容易に行える。
Further, since only the tensile load acts on the
更に又、ワイヤ12aは軽量で且つ柔軟性があって施工しやすく、荷重に耐える強度を有し、ワイヤ12aの長さを変えることで、免震柱8の傾斜量を調整できるため、異なる立体倉庫100にも対応が容易に行える。
Furthermore, the
こうして、簡単な構成で立体倉庫100に作用する揺れを効果的に免震でき且つ免震柱8の過大な傾斜を確実に防止し得る。
In this way, it is possible to effectively isolate the shaking acting on the three-
又、前記ストッパ部材12のワイヤ12aは、前記免震柱8が自重で復帰できる傾斜角度以上に傾くことを阻止するよう配設されるので、免震柱8は、自重によって必ず元の姿勢に復帰できる。
Further, the
更に、前記ストッパ部材12のワイヤ12aは、前記免震柱8を貫通して両端のエンドカラーソケット12bが、免震する構造物に対する取り付け部材としての第一部材及び第二部材となる前記板状部材9a,9bに接続されるので、ワイヤ12a及びエンドカラーソケット12bが外部に露出せず、邪魔にならない。加えて、外部からはワイヤ12a及びエンドカラーソケット12bが全く見えないため、外観も良くなる。
Further, the
又、免震する構造物に対する取り付け部材としての第一部材及び第二部材となる前記板状部材9a,9bとフランジ10との間には、シート状弾性材15が介在されている。これにより、シート状弾性材15が緩衝材として作用するため、高周波振動の発生を抑制することができる。又、ゴム等のシート状弾性材15のばね剛性を利用すれば、免震柱8の復元力を調整することが可能である。
Further, a sheet-like
更に又、第一実施例の免震装置5Xは、工場で組み立てられたものを構造物としての立体倉庫100の途中に配置して、前記板状部材9a,9bを構造物の一部である水平フランジ6a,6bに固定するだけで容易に構造物に免震機能を持たせることができる。
Furthermore, the seismic isolation device 5X of the first embodiment is arranged in the middle of a three-
尚、前記板状部材9a,9bは必ずしも設ける必要はなく、水平フランジ6a,6bに板状部材9a,9bを介さずに傾斜支点形成用部材11を直接取り付け、水平フランジ6a,6bの間に免震柱8を直接配設し、且つストッパ部材12のワイヤ12aの両端を水平フランジ6a,6bに接続するようにして免震構造5を構成しても良い。この場合、前記水平フランジ6aが免震する構造物の一部である第一部材となり、前記水平フランジ6bが免震する構造物の一部である第二部材となり、第一部材としての水平フランジ6aと第二部材としての水平フランジ6bとの間に傾斜自在に配設される免震柱8と、傾斜支点形成用部材11と、ストッパ部材12とから免震構造5が構成される形となる。このようにしても、既存の構造物に免震機能を持たすことができる。
The plate-
前記ワイヤ12aとしては、両端にエンドカラーソケット12bが取り付けられたものに限らず、例えば、図3(b)に示す如く、端部にリング12cを形成する円筒状の圧縮加工端末部12dが設けられたワイヤ12aを用いることができる。この場合、前記ワイヤ12aの圧縮加工端末部12dを座グリ穴9eに埋め込むように収め、水平フランジ6aには、前記リング12cが通るリング用孔6cを穿設してある。尚、上側のフランジ10及びシート状弾性材15と上側の板状部材9b及び水平フランジ6bにも下側と同様の加工が施されている。
The
又、前記ワイヤ12aとしては、図3(c)に示す如く、端部にワイヤボルト12eが取り付けられたワイヤ12aを用いることもできる。この場合、板状部材9aに設けられたネジ孔9gに前記ワイヤボルト12eを螺合させ、該ワイヤボルト12eの頭部12fが通過孔14に収まるようにしてある。尚、前記板状部材9aには、ネジ孔9gを設けるだけで良く、図2(b)及び図2(c)に示すようなスリット9fは不要となる。又、前記通過孔14の内径は、ワイヤボルト12eの頭部12fの外径より余裕を持たせて大きめに設定し、免震柱8が傾斜後に元の状態に復帰した際、ワイヤボルト12eの頭部12fにフランジ10が乗り上げないようにしてある。更に又、上側のフランジ10及びシート状弾性材15と上側の板状部材9bにも下側と同様の加工が施されている。
Further, as the
図5及び図6は本発明の免震構造の第二実施例であって、図中、図1〜図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図1〜図4に示す第一実施例と同様であるが、本第二実施例の特徴とするところは、図5及び図6に示す如く、前記ストッパ部材12のワイヤ12aによって、前記免震柱8と、前記第一部材としての板状部材9aとをつなぐようにした点にある。
5 and 6 show a second embodiment of the seismic isolation structure of the present invention. In the figure, the same reference numerals as those shown in FIGS. Although the same as the first embodiment shown in FIGS. 1 to 4, the second embodiment is characterized in that the seismic isolation is provided by the
図5(a)に示す例では、免震柱8の下部に横方向へ延びるボルト16を貫通させ、該ボルト16の先端部にナット17を螺合させ、ブロック状に形成した傾斜支点形成用部材11の前記ボルト16の頭部側とナット17側にそれぞれボルト18を螺着し、前記ボルト16の頭部側と傾斜支点形成用部材11の一方の側の前記ボルト18との間にワイヤ12aを掛け渡すと共に、前記ボルト16のナット17が螺合された先端部側と傾斜支点形成用部材11の他方の側の前記ボルト18との間にワイヤ12aを掛け渡すようにしてある。
In the example shown in FIG. 5 (a), a
又、図5(b)に示す例では、免震柱8の下部における両側面にボルト19を螺着し、ブロック状に形成した傾斜支点形成用部材11の前記両方のボルト19と対応する側にそれぞれボルト18を螺着し、前記免震柱8の一側面側のボルト19と傾斜支点形成用部材11の一方の側の前記ボルト18との間にワイヤ12aを掛け渡すと共に、前記免震柱8の他側面側のボルト19と傾斜支点形成用部材11の他方の側の前記ボルト18との間にワイヤ12aを掛け渡すようにしてある。
Further, in the example shown in FIG. 5B,
一方、図6(a)に示す例では、免震柱8の下部両側面に穿設した孔8aにワイヤ12aを貫通させ、ブロック状に形成した傾斜支点形成用部材11の前記孔8aと対応する側にそれぞれボルト18を螺着し、前記ワイヤ12aの両端部を前記ボルト18に掛止するようにしてある。
On the other hand, in the example shown in FIG. 6A, the
又、図6(b)に示す例では、免震柱8の下部外周面に外周溝8bを設け、該外周溝8bにワイヤ12aを掛け回して抜けないようリング状に締め込み、ブロック状に形成した傾斜支点形成用部材11の前記免震柱8を挟んで対向する位置にそれぞれボルト18を螺着し、前記リング状のワイヤ12aに一端が接続された二本のワイヤ12aの各他端部を前記ボルト18に掛止するようにしてある。
Further, in the example shown in FIG. 6B, an outer
尚、図5(a)、図5(b)、図6(a)、図6(b)に示す例では、前記免震柱8の上部及び上側の傾斜支点形成用部材11にも下側と同様の構成が備えられている。但し、状況に応じて、前記免震柱8の下部及び下側の傾斜支点形成用部材11のみ、或いは、前記免震柱8の上部及び上側の傾斜支点形成用部材11のみに、図5(a)、図5(b)、図6(a)、図6(b)に示す構成を備えるようにすることも可能である。
5 (a), 5 (b), 6 (a), and 6 (b), the upper and upper inclined
又、図5(a)、図5(b)、図6(a)、図6(b)に示す第二実施例においても、第一実施例と同様、前記板状部材9a,9bは必ずしも設ける必要はなく、水平フランジ6a,6bに板状部材9a,9bを介さずに傾斜支点形成用部材11を直接取り付け、水平フランジ6a,6bの間に免震柱8を直接配設し、且つストッパ部材12のワイヤ12aの両端を水平フランジ6a,6bに接続するようにして免震構造5を構成しても良い。
Also in the second embodiment shown in FIGS. 5A, 5B, 6A, and 6B, the plate-
上記第二実施例のように、前記ストッパ部材12のワイヤ12aによって、前記免震柱8と、前記第一部材及び第二部材の少なくとも一方とをつないでも、第一実施例と同様、簡単な構成で立体倉庫100に作用する揺れを効果的に免震でき且つ免震柱8の過大な傾斜を確実に防止し得る。
As in the second embodiment, even if the
以上に説明した立体倉庫100は、免震柱8のフランジ10の形状を正方形とし、そのフランジ10を構成する辺を立体倉庫100の幅方向と奥行き方向に沿うよう配置する構成で説明したがこれに限定されない。例えば、免震構造5を構成する免震柱8のフランジ10は、長辺と短辺を有する長方形とし、長辺を立体倉庫100の奥行方向に沿わせ、短辺を立体倉庫100の幅方向に沿わせるように配置しても良い。このように配置すると、立体倉庫100の奥行方向よりも幅方向の方が、免震機能が作用し易くなり、幅方向の揺れに伴う荷の落下を効果的に防ぐことができる。又、免震構造5は、免震柱8のフランジ10の長辺を想定される揺れを考慮して充分な長さとして、立体倉庫100の幅方向のみを免震する一軸免震とすることもできる。
The three-
更に、上記第一実施例及び第二実施例の場合、張出部としてのフランジ10は必ずしも設ける必要はなく、免震柱8の上下端を傾斜支点形成用部材11の内面に直接当接させるようにしても良い。
Furthermore, in the case of the first embodiment and the second embodiment, the
尚、本発明の免震構造は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、立体倉庫の柱以外にボイラ鉄骨、立体パーキング、荷役設備等の構造物を構成する柱に適用できること、索状体としてのワイヤは、鋼製のものに限らず、負荷に耐える充分な強度を有し且つ可撓性を有するものであれば、ロープや縄のようなものを使用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。 In addition, the seismic isolation structure of the present invention is not limited to the above-described embodiments, but can be applied to pillars constituting structures such as boiler steel frames, three-dimensional parking, and cargo handling facilities in addition to three-dimensional warehouse pillars. The wire as a shape is not limited to steel, but can be used as a rope or rope as long as it has sufficient strength to withstand the load and is flexible. Of course, various modifications can be made without departing from the scope of the present invention.
1 柱
5 免震構造
5X 免震装置
6a 水平フランジ(第一部材)
6b 水平フランジ(第二部材)
6c リング用孔
7 柱部材
8 免震柱
8a 孔
8b 外周溝
9a 板状部材(第一部材)
9b 板状部材(第二部材)
11 傾斜支点形成用部材
12 ストッパ部材
12a ワイヤ(索状体)
100 立体倉庫(構造物)
E 支点
1
6b Horizontal flange (second member)
9b Plate member (second member)
11 Inclined
100 Three-dimensional warehouse (structure)
E fulcrum
Claims (4)
該免震柱が傾き始める際の支点を形成する傾斜支点形成用部材と、
前記免震柱が傾斜した際にその傾斜角度を制限するストッパ部材とを備え、
該ストッパ部材は、索状体であることを特徴とする免震構造。 A seismic isolation column disposed between the first member and the second member so as to be freely tiltable;
An inclined fulcrum forming member that forms a fulcrum when the seismic isolation column starts to tilt;
A stopper member for limiting the inclination angle when the seismic isolation column is inclined;
The seismic isolation structure, wherein the stopper member is a cord-like body.
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