以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[外観構造の説明]
本発明の実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。図1は、スロットマシン10の正面図であり、同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の略中央には、表示窓22が形成されており、スロットマシン10の内部に回転自在に設けられている3個のリール40L,40C及び40Rの外周面に印刷された図柄が表示される。リール40L,40C及び40Rは、各回転軸が、水平方向の同一直線上に並ぶように設けられ、各々リング状の形状を有し、その外周面には20個の図柄が等間隔で印刷された帯状のリールテープが貼り付けられている。そして、表示窓22からは、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに、各リールに印刷された20個の図柄のうち、各リールの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓22には、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が停止表示される。ここで、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示される連続する3つの図柄のうち、最も上側の停止表示位置を上段U、中央の停止表示位置を中段M、最も下側の停止表示位置を下段Lとする。
また、表示窓22には、リール40L,40C及び40Rの各中段Mを横切る1本の入賞ラインLが定められている。この入賞ラインLは、予め定められた複数種類の役(後述する)に対応する図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する際の基準となるラインである。すなわち、リール40L,40C及び40Rが停止したときに、入賞ラインLが通過する停止表示位置(各リールの中段M)に停止表示された3つの図柄からなる組合せがいずれかの役に対応していたときに、その役が入賞したことになる。なお、以下では、単に「図柄組合せが停止表示された」と記載されている場合は、その図柄組合せが入賞ラインLに沿って停止表示されたことを意味する。
フロントパネル20には、表示窓22の他に、単位遊技に関する各種情報を遊技者へ知らせるための各種ランプ及び表示器が設けられている。表示窓22の下側には、図1中、左から順に、ベット数(賭け枚数)表示ランプ26a,26b,26c、クレジット数表示器27、及び、獲得枚数表示器28が設けられている。ベット数表示ランプ26a,26b,26cは、1回の遊技に投入されるメダルの枚数を表示するものである。すなわち、1枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26aのみが点灯し、2枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26a及び26bが点灯し、3枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26a,26b,26cが点灯する。
ここで、スロットマシン10で単位遊技を行うために投入するメダルは遊技媒体の一種であり、遊技媒体は、メダルに限らず、遊技球(いわゆるパチンコ球)や、磁気カード、非接触式ICカード又はICチップを内蔵したコインなどの記録媒体に記録された、単位遊技を行うことができる価値情報であってもよい。スロットマシン10では、3枚のメダルが投入されると1回の単位遊技が可能となり、入賞ラインLが有効ラインとされる。クレジット数表示器27(貯留数表示手段)は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10にクレジット(貯留)されている(より具体的には、後述する主制御回路100内のRAMに記憶されている)メダルの枚数を表示する。獲得枚数表示器28(付与数表示手段)は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10において単位遊技の結果に応じて遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する。
上述したフロントパネル20の下側には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の上面右側には、スロットマシン10へメダルを投入するためのメダル投入口32が設けられている。このメダル投入口32の内部には、メダル投入口32から投入されたメダルを検出すると、後述する主制御回路100へメダル検出信号を出力するメダルセンサが設けられている。これにより、主制御回路100においてメダル検出信号の出力回数を計数することで、投入されたメダルの枚数を認識することができる。
また、操作パネル部30の上面左側には、クレジットされているメダルをスロットマシン10へ投入することができる1−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ35が設けられている。1−ベットスイッチ34は、1回操作されるごとにクレジットされているメダルのうち1枚だけを遊技の賭けの対象としてスロットマシン10へ投入するためのスイッチである。最大ベットスイッチ35は、クレジットされているメダルのうち、現在の単位遊技において投入が許容される最大枚数(規定枚数)のメダルを、遊技の賭けの対象としてスロットマシン10へ投入するためのスイッチである。なお、スロットマシン10においては、後述するMB遊技における規定枚数は2枚であり、MB遊技ではない遊技(通常遊技)における規定枚数は3枚である。
メダル投入口32から、又は、各種ベットスイッチ34,35を操作することにより、スロットマシン10に3枚のメダルを投入すると、メダルが投入されるごとにベット数表示ランプ26a,26b,26cが順次点灯していく。また、前述した主制御回路100のRAM(貯留手段160に相当)に記憶されているクレジット数から、投入されたメダルの枚数が減算されるとともに、クレジット数表示器27に表示されている値も減算される。さらに、規定枚数のメダルが既に投入されている状態で、さらにメダル投入口32からメダルが投入されると、当該投入されたメダルの枚数が、主制御回路100のRAMに記憶されているクレジット数に加算されるとともに、クレジット数表示器27に表示されている値に加算される。
操作パネル部30の正面左側には、スタートスイッチ36が傾動可能に設けられている。スタートスイッチ36は、遊技者がスロットマシン10に規定枚数のメダルを投入すると操作が有効となる。なお、単位遊技で後述する再遊技役が入賞したときは、メダルが投入されなくても、ベット数表示ランプ26a,26b,26cが規定枚数分だけ点灯し、次の単位遊技のための、スタートスイッチ36の操作が有効となる。この状態で遊技者がスタートスイッチ36を傾動操作すると、前述した3つのリール40L,40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これにより、リール40L,40C及び40Rの各外周面に印刷された図柄は、表示窓22において上から下へと移動(スクロール)表示される。
操作パネル部30の正面中央部には、3つのストップスイッチ37L,37C及び37Rが設けられている。ここで、ストップスイッチ37L,37C及び37Rは、いわゆる自照式の押しボタンスイッチであり、押しボタンの部分が複数色に発光し得る構造になっている。また、左ストップスイッチ37Lは左リール40Lに対応し、中ストップスイッチ37Cは中リール40Cに対応し、右ストップスイッチ37Rは右リール40Rに対応している。なお、疑似遊技中は、ストップスイッチ37とリール40との対応関係を変更してもよい。具体的には、例えば、左ストップスイッチ37Lの操作により右リール40Rを停止させるようにする。ストップスイッチ37L,37C及び37Rは、3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が所定の定常回転速度(例えば、80回転/分。単に定速ともいう。)に達したときに、遊技者による操作が有効となる。ここで、各ストップスイッチの操作が無効になっているときは、各ストップスイッチの押しボタン部分における発光色が赤くなっており、定常回転速度に達して操作が有効になると、押しボタン部分の発光色は青に変化する。
そして、遊技者が左ストップスイッチ37Lを押動操作したときには、左リール40Lが停止し、中ストップスイッチ37Cを押動操作したときには、中リール40Cが停止し、右ストップスイッチ37Rを押動操作したときには、右リール40Rが停止する。このとき、3つのリール40L、40C及び40Rの各々は、各リールの外周面に描かれている図柄のうち、連続するいずれか3つの図柄の各中心位置と、表示窓22内の上段U、中段M、及び、下段Lの各中央位置とが、一致するように停止制御される。ここで、図柄の中心と、停止表示位置の中央とが一致する位置を定位置といい、スロットマシン10がリールを停止させるときは、リールの各図柄が定位置で停止するようなリール停止制御が行われる。
操作パネル部30の左側には、精算スイッチ38が設けられており、メダル投入の受付期間内に操作されると、クレジットされていたメダルがすべて払い戻され、クレジット数表示器27に表示されている値が「0」になる。ここで、メダル投入の受付期間は、例えば、スタートスイッチ36の操作が有効と見なされてリール40L、40C及び40Rが回転を開始してから、全てのリールが停止するまで(メダルが払い出される場合は、メダルの払い出しが終了するまで)の間とする。
操作パネル部30の下側には、スロットマシン10の機種名やモチーフとして採用されたキャラクタなどが描かれた下部パネル50が配設されている。下部パネル50の下方略中央には、遊技者に対してメダルを払い出すためのメダル払出口60が設けられている。例えば、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、入賞ラインLに沿って停止表示された3つの図柄の組合せが小役に対応していた場合、スロットマシン10の内部に設置されたメダル払出装置が作動してその小役に対応した枚数のメダルが払い出される。また、メダルがクレジットされている状態で精算スイッチ38が操作されると、クレジットされていたメダルが払い出される。そして、払い出されたメダルは、メダル払出口60から排出されて受け皿61に貯留される。メダル払出口60の右側及び左側には、各々、スロットマシン10内部に収納されたスピーカ64R,64L(後述する)から発せられた音を外部へ通すための透音孔62R,62Lが設けられている。
フロントパネル20の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、画像表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この画像表示装置70は、遊技履歴を表示したり、単位遊技中に表示される演出画像、役抽選の結果を報知するための演出画像、単位遊技の進行(メダル投入→スタートスイッチ36の操作→リールの回転→ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作→全リール回転停止)に応じた演出画像等を表示したりすることができる。画像表示装置70の上方には、リール40L,40C,40Rが停止し、何らかの役が入賞した場合、入賞した役に応じたパターンで点滅する上部演出ランプ72が設けられている。
[リール図柄の説明]
次に、図2を参照して、リール40L、40C及び40Rの各外周面に貼り付けられるリールテープに印刷された図柄の配列について説明する。図2(a)に示すように、リール40L、40C及び40Rの各外周面には20個の図柄が印刷されているが、各図柄は、リールテープの長手方向において、20分割に区画された各図柄領域に1つの図柄が印刷されている。また、各図柄領域に表示される図柄の種類は、図2(b)に示すように、8種類あり、各種類に応じて種別コード(図示略)が予め定められている。スロットマシン10における図柄の種類には、数字の7を赤色で表した「赤7」図柄、数字の7を青色で表した「青7」図柄、“BAR”と標記された「BAR」図柄、水色のプラムをモチーフとした「リプレイ」図柄、黄色のベルをモチーフとした「ベル」図柄、赤いサクランボをモチーフとした「チェリー」図柄、緑色のスイカをモチーフとした「スイカ」図柄、薄いグレーの目立たない色で表され、いずれの役にも関連しない星をモチーフとした「ブランク」図柄がある。
なお、1リールにおける図柄数は20図柄に限らず、21図柄等、任意の図柄数に定めることができる。
また、リール40L、40C及び40Rの各々に貼り付けられるリールテープの各図柄領域には、図2(a)に示すように「0」〜「19」の図柄番号が予め定められており、各図柄番号に対応する図柄の種別コードが、主制御回路100のROMに記憶されている。各リールの図柄番号及び対応する種別コードは、スロットマシン10が、表示窓22の各停止表示位置(上段U、中段M、下段L)に表示された図柄を認識し、後述するリール停止制御を行う際に参照される。以下では、図柄番号及び種別コードをまとめて図柄識別情報という。図2(a)に示す各リールテープは、図柄番号「0」と「1」の間を切り離して展開した状態を示し、実際にリール40L、40C及び40Rの外周面に貼り付けたときは、図柄番号「0」と「1」の図柄が連続することになる。
また、リール40L、40C及び40Rが回転すると、表示窓22内に表示される各リールの3つの図柄は、連続する3つの図柄番号の値が増加する方向にスクロール表示されることになる。たとえば、表示窓22の下段Lから上段Uに向かって、図柄番号「1」,「2」,「3」の図柄が表示されていた場合、それ以降、表示される図柄は、図柄番号「2」,「3」,「4」→図柄番号「3」,「4」,「5」→図柄番号「4」,「5」,「6」→……と変化する。そして、図柄番号「18」,「19」,「0」が表示されると、引き続き、図柄番号図柄番号「19」,「0」,「1」→図柄番号「0」,「1」,「2」→図柄番号「1」,「2」,「3」→……と変化していき、以下、リールが停止するまで図柄番号「0」から「19」のうち連続する3つの図柄が循環的にスクロール表示される。
[制御回路の説明]
次に、図3に示す機能ブロック図を参照して、スロットマシン10の制御を行う制御回路について説明する。スロットマシン10の制御回路は、主制御回路100(主制御基板に備えられている回路、主制御手段とも呼ぶ)と副制御回路200(副制御基板に備えられている回路、副制御手段とも呼ぶ)とによって構成されており、主制御回路100は、スロットマシン10における単位遊技の制御を行い、副制御回路200は、主制御回路100から送信された情報に基づいてスロットマシン10で行われる演出の制御を行っている。なお、主制御回路100と副制御回路200との間の情報伝達は、主制御回路100から副制御回路200への一方向に限られており、副制御回路200から主制御回路100に対して何らかの情報が直接送信されることはない。
≪主制御回路の説明≫
<主制御回路及びその周辺のハードウェア構成>
主制御回路100は、CPU、ROM、RAM、及び、外部と信号のやり取りを行うためのI/Oポートに加え、乱数を発生するための乱数発生器や、CPUなどが作動するためのクロック信号や割込信号を発生するクロック発生回路などによって構成されている。ここで、乱数発生器は0〜65535の数値範囲で乱数を発生している。主制御回路100には、操作手段300と、遊技情報表示手段400と、モータ駆動回路44と、インデックスセンサ46と、ホッパー駆動回路80及びメダル払出装置82と、外部集中端子基板84とが電気的に接続されている。
操作手段300は、スタートスイッチ36からなる回転指示手段310と、3つのストップスイッチ37L、37C及び37Rからなる停止指示手段320と、1−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ35からなる投入指示手段330と、精算スイッチ38とによって構成されている。また、遊技情報表示手段400は、図1に示したベット数表示ランプ26a〜26cと、クレジット数表示器27と、獲得枚数表示器28とによって構成されている。
モータ駆動回路44は、主制御回路100から出力される励磁信号に従って、各リール用のステッピングモータ42L,42C,42Rを個々に励磁し、対応するリールを回転又は停止させる。インデックスセンサ46L,46C,46Rは、リール40L,40C,40Rに各々対応して設けられており、対応するリールの基準位置に設けられているインデックスを検出すると、主制御回路100に対して基準位置信号を出力する。これにより主制御回路100は、当該基準位置から計数を開始したステッピングモータのステップ数に基づいて、リールの回転位置(換言すると、表示窓22に表示されている図柄)を認識している。各リールは336分割されており、ステッピングモータの1ステップの回転によりリール1分割が回転移動する。ホッパー駆動回路80は、メダルを払い出す際に主制御回路100から出力される駆動信号に従って、メダル払出装置82を駆動する。また、メダル払出装置82は、メダルを1枚払い出すごとに払出信号を主制御回路100に対して出力し、主制御回路100は、当該払出信号をカウントすることで、メダル払出装置82から払い出すメダルの枚数を制御する。
外部集中端子基板84は、スロットマシン10が現在行われている遊技に関する情報を外部へ出力する際に、それらの情報を中継する基板である。これにより、スロットマシン10が、例えばスロットマシン10に対応して別途設置されている遊技情報表示装置や、遊技場に設置されている各遊技機の遊技状態や出玉などを管理しているいわゆるホールコンピュータへ情報を送信する場合は、この外部集中端子基板84を介して行われる。ここで、スロットマシン10から外部へ送信される情報としては、単位遊技が行われる際にスロットマシン10へメダルが投入されたことを示す信号(IN信号)、単位遊技の結果、遊技者にメダルが払い出されたことを示す信号(OUT信号)、遊技状態が「MB遊技」になったことを示す信号(MB発生信号)、再遊技役が入賞したことを示す信号(RP発生信号)、スロットマシン10に異常が発生したことを示す信号(異常発生信号)、スタートスイッチ36が操作されたことを示す信号(スタート信号)、及び、後述するサブボーナスが行われていることを示すサブボーナス実行信号とATが行われていることを示すAT信号を出力する。なお、サブボーナス実行信号の出力契機とAT信号の出力契機は異なるようにしてもよく、サブボーナス実行信号は表示窓上に7揃したタイミングで出力するようにし、AT信号は小役1(ベル)当選時の押し順の操作パターンに応じて出力することが考えられる。
<主制御回路の機能ブロック>
次に、主制御回路100の機能ブロックについて説明する。主制御回路100は、役抽選手段110と、リール制御手段120と、特殊演出制御手段130と、入賞判定手段140と、入賞処理手段150と、貯留手段160と、外部信号出力手段170と、を含んでいる。なお、以下に説明する各手段の機能は、主制御回路100を構成するROMに記憶された制御プログラムを、CPUによって実行することで実現されるものとする。
<役抽選手段の説明>
役抽選手段110は、遊技者によるスタートスイッチ36の操作に応じて、主制御回路100が有する乱数発生器によって発生された乱数をサンプリングし、当該サンプリングした乱数に基づいて、予め定められた役のうちいずれか1つ又は複数の役を当選した役(当選役)とするか否かを定めるものである。スロットマシン10では、予め定められている役(本役)として、図4(a)に示す様に、MB役、再遊技役、特殊再遊技役1、特殊再遊技役2、特殊再遊技役3、小役1、小役2、小役3a〜3d、小役4a〜4cの14種類があり、各々の役には、図4(a)に示すように各図柄組合せが対応付けられている。そして、図1に示した入賞ラインLに沿って停止表示された図柄組合せが、役抽選によって当選役に定められた役の図柄合せと一致すると、その役が入賞したことになる。
図4(a)に示した各役について、まず、MB役は、入賞すると次の単位遊技からMB遊技が開始されることとなる役である。MB遊技中は、役抽選の結果に関係なく、全ての小役が当選状態となり、当選状態とされた小役のうち、小役1又は小役2が必ず入賞するようになっている。なお、MB遊技中でない単位遊技(以下、通常遊技という)において、小役1が入賞すると5枚のメダルが払い出され、小役2が入賞すると3枚のメダルが払い出されるが、MB遊技中小役1又は小役2が入賞したときは、いずれの場合も2枚のメダルしか払い出されない。そして、MB遊技中に合計で18枚のメダルが払い出されると、当該MB遊技が終了する。
次に、再遊技役及び特殊再遊技役は、入賞すると次の単位遊技に限ってメダルを投入することなく再び遊技(再遊技又はリプレイともいう)を行うことができる役である。なお、上述したMB役も、この再遊技役及び特殊再遊技役も、それぞれの役が入賞したことによるメダルの払い出しは無い。これに対して、小役は、入賞すると予め定められていた枚数のメダルが払い出されることになる。入賞時に払い出されるメダルの枚数は、小役1は5枚(MB遊技中は2枚)、小役2は3枚(MB遊技中は2枚)、小役3a〜3dは、通常遊技中又はMB遊技中の区別無く、いずれの場合も1枚になっている。
また、図4(a)に示すように、役抽選手段110が行う役抽選では、MB役、再遊技役、小役2については、各役が個々に当選役と定められるが(単独抽選対象)、小役1及び小役3a〜3d、小役4a〜4c、再遊技役と特殊再遊技役1〜3とは、複数の役が同時に当選役に定められる(複合抽選対象)。すなわち、小役1及び小役3a〜3dについては、各々複数の役で構成された複合A、複合B、複合Cが抽選対象となっている。また、再遊技役及び特殊再遊技役については、再遊技役及び特殊再遊技役1〜3で構成された複合Dが抽選対象となっている。小役4a〜4cについては、各々複数の役で構成された複合Eが抽選対象となっている。そして、図4(a)中、「○」印で示すように、複合Aが当選したときは、小役1及び小役3a〜3dが当選役となり、複合Bが当選したときは、小役1及び小役3b〜3dが当選役となり、複合Cが当選したときは、小役1及び小役3a,3c,3dが当選役となる。また、複合Dが当選したときは、再遊技役及び特殊再遊技役1〜3が当選役となる。複合Eが当選したときは、小役4a〜4cが当選役となる。
一般に、役抽選の結果、何らかの役が当選した場合は、その状態は当選した役が入賞するか否かを問わず、単位遊技が終了するとクリアされる。しかしながら、MB役が当選したときは、その単位遊技でMB役を入賞させることができなくても、入賞するまで次の単位遊技以降に当選した状態が維持される。すなわち、MB役が入賞するまで、MB役を入賞させることができるチャンスが継続する。以下、MB役の当選状態が維持されている期間を、ボーナス持越中又は内部中という。なお、後述するように、内部中における役抽選ではMB役が抽選対象とはされず、MB役が当選役になっているときに重ねて当選役と定められることはない。また、以下では、MB役が当選していない通常遊技が行われている状態を「非内部中」といい、MB役の当選が維持されている通常遊技が行われている状態を「内部中」という。また、単に「通常遊技中」といった場合は、特に定義がなされていなければ、「非内部中」及び「内部中」の双方状態を意味する。
なお、MB役でなく、小役の当選確率を通常遊技よりも高めるRB役、RB役を連続作動させることができるBB役であってもよい。また、MB役の他にRB役やBB役を備えていてもよい。
図4(b)は、疑似役の内容を示す図である。図4(b)に示すように、疑似役には「赤7」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示(後述)される疑似赤7揃役、「青7」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示される疑似青7揃役、「BAR」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示される疑似BAR揃役、「ベル」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示される疑似ベル役、「リプレイ」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示される疑似再遊技役、「スイカ」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示される疑似スイカ役、左リール40Lに「スイカ」図柄、中リール40Cに「スイカ」図柄、右リール40Rに「ベル」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示、左リール40Lに「ベル」図柄、中リール40Cに「スイカ」図柄、右リール40Rに「スイカ」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示、左リール40Lに「ベル」図柄、中リール40Cに「スイカ」図柄、右リール40Rに「ベル」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示される疑似チャンス役、がある。疑似赤7揃役が入賞ラインLに沿って疑似停止表示されると、通常サブボーナス(AT)が1個ストックされ、疑似青7揃役が入賞ラインLに沿って疑似停止表示されると、高確サブボーナス(AT)が1個ストックされ、BAR揃役が入賞ラインLに沿って疑似停止表示されると、特殊サブボーナス(AT)が1個ストックされる。なお、疑似役は入賞ライン上に擬似停止表示されても、後述する入賞判定手段を実行するものでない。
疑似役は、特殊演出の種類(疑似遊技パターン)が決定されたときに、疑似遊技パターンに対応して決定される。また、各疑似役は、疑似遊技パターンが決定されたときに抽選で決定されてもよい。
次に、図5に示す役抽選テーブルを参照して、役抽選における各抽選対象の当選確率について説明する。図5に示す役抽選テーブルは、非内部中及び内部中における各抽選対象について、主制御回路100の乱数発生器が発生する乱数値(0〜65535のいずれかの整数)のうち、当選と見なされる数値の数(以下、置数という。)を示している。なお、乱数値「0」も数値に含まれるため、乱数発生器が発生し得る乱数値の数は65536となる。よって、各抽選対象の当選確率は、対応する置数を65536で割った値となる。また、図5に示す役抽選テーブルにおいて、MB役及び再遊技役(単独再遊技役と複合Dとの合算値)の行は、破線によって上下段に分割されているが、上段は非内部中における置数、下段は内部中における置数を示している。さらに、「設定1」〜「設定6」は、スロットマシン10の内部に設けられたスイッチ等を操作することで設定されるものであり、遊技場の関係者が、スロットマシン10における各役の当選確率を変更する際に適宜設定される。以下では、「設定1」〜「設定6」の設定について言及する際には、カギ括弧を付して「設定」と記載することで、一般的な意味で用いる設定の文言と区別することにする。
この図に示す役抽選テーブルでは、複合A〜Eの当選確率は、「設定1」〜「設定6」のいずれにおいても一定の値となっている。これに対して、小役2の当選確率は、「設定1」のときに最も低く、「設定」の値が大きくなるに連れて高くなっている。MB役については、非内部中は、小役2と同様に、当選確率が「設定1」のときに最も低く、設定の値が大きくなるに連れて高くなっているが、前述したように、MB役が当選して内部中になると、抽選対象から除外されるため、「設定1」〜「設定6」のいずれにおいても当選確率が「0」となる。これに対して、再遊技役は、非内部中は、「設定1」〜「設定6」のいずれにおいても同じ当選確率になっているが、内部中になると、「設定1」〜「設定6」のいずれにおいても置数が増大しており、再遊技役の当選確率が大幅に上昇している。なお、複合Dの当選確率は、非内部中及び内部中に係わらず、「設定1」〜「設定6」のいずれにおいても置数が一律6554となっており、6554/65536となっている。また、「設定1」〜「設定6」の内部中における再遊技役、小役2、複合A〜E及び特殊複合の置数を合計すると、いずれの「設定」においても65536となる。すなわち、内部中はいずれかの役が必ず当選し、ハズレが無い状態となる。また、再遊技役の当選確率は、非内部中は、置数が一律2424となっており、2424/65536となっている。また、複合Eの当選確率は、非内部中及び内部中に係わらず、「設定1」〜「設定6」のいずれにおいても置数が一律100となっており、100/65536となっている。
なお、ハズレを、例えば1/65536の確率で決定されるように設けてもよい。そして、ハズレが決定された場合には、サブボーナス(AT)や疑似遊技(特殊演出)が付与されてもよい。
ここで、内部中となって再遊技役の当選確率が上昇した状態を「RT」中といい、内部中になる前(非内部中)の再遊技役の当選確率が低い状態を「非RT」中という。図6を参照して、役抽選の観点から見た遊技状態(換言すると、主制御回路100が直接的に認識し得る遊技状態)の遷移について説明すると、まず、スロットマシン10の電源投入直後、又は、遊技状態をリセット(設定変更)した直後は、「非RT」中になっており、再遊技役の当選確率は、約1/7.30になっている。そして、この遊技状態でMB役が当選すると、「設定」による差はあるものの、再遊技役の当選確率が1/2.69〜1/2.71と大幅に上昇する「RT」中に移行する。「RT」中の状態はMB役が入賞するまで継続し、入賞ラインL上に「赤セブン−BAR−BAR」の図柄組合せが揃ってMB役が入賞すると、次の単位遊技からMB遊技が開始される。そして、「MB遊技」中に払い出されたメダルの枚数が、合計18枚を超えると、遊技状態は再び「非RT」中となる。このように、スロットマシン10では、「非RT」中、「RT」中、「MB遊技」中という3つの遊技状態を循環的に遷移している。なお、設定変更しても現在のRT状態を維持して、一旦RTに移行すると非RTに移行するのを困難にしてもよい。
<リール制御手段の説明>
図3に戻り、リール制御手段120は、リール40L,40C,40Rの回転駆動に関する制御を行う。すなわち、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されると、モータ駆動回路44によってステッピングモータ42L,42C,42Rの回転を開始させる。そして、リール40L,40C,40Rの回転速度を加速していき、毎分80回転の回転速度に達すると定速回転に移行し、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作が有効な状態にする。
リール停止制御手段122は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作が有効になった後、遊技者によっていずれかのストップスイッチが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールの停止制御(通常停止制御)を行う。停止制御(通常停止制御)は、通常遊技中と、MB遊技中とで異なる。通常遊技中は、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を190ミリ秒以内に停止させる制御を行う。したがって、定速回転速度が約80回転/分であり、1つのリールに配置された図柄数が20個であるため、リール停止制御手段122は、ストップスイッチが操作された時のリール位置から、最大で約5.07図柄分だけ移動するまでの間に、リールを停止させることになる。ここで、前述したように、図柄の停止位置のばらつきを無くすため、リール上の図柄が定位置で停止表示されるように、リールを停止させなくてはならないという制約がある。このため、直ちにリールを停止させたい場合でも、ストップスイッチの操作タイミングによっては、ほぼ1図柄分、リールを回動させなくてはならない場合が生じ得る。したがって、この分の幅を考慮すると、ストップスイッチが操作されてから、最大で4図柄分リールが回動するまでの間が、停止制御可能範囲(すなわち、滑りコマ数が5)となる。
よって、リール停止制御手段122が引込制御を行う場合は、ストップスイッチが操作された時に、入賞ラインLから上流側にある4つの図柄のうち、当選役に対応する図柄組合せを構成する図柄があるときは、その図柄が入賞ラインL上に停止表示されるように、リールの回転を停止させる。これに対して、リール停止制御手段122が蹴飛ばし制御を行う場合は、全てのリールが停止するまでに、入賞ラインL上に何らかの役に対応した図柄組合せが停止表示されないように、リールの回転を停止させる。
一方、MB遊技中は、中ストップスイッチ37C及び右ストップスイッチ37Rが操作された場合は、通常遊技中と同様のリール停止制御を行うが(操作されてから190ミリ秒以内に対応するリールを停止)、左ストップスイッチ37Lについては、操作されてから75ミリ秒以内に左リール40Lの回転を停止させる制御を行う。したがって、MB遊技中においては、左ストップスイッチ37Lが操作されてから左リール40Lが最大で約2.0図柄分、回動するまでの間に停止させなくてはならない。よって、図柄を定位置で停止させるための幅を1図柄分取るとすると、停止制御可能範囲は最大で1図柄分となる。
また、リール停止制御手段122は、図3に示すインデックスセンサ46L,46C,46Rから出力される各基準位置信号と、モータ駆動回路44からステッピングモータ42L,42C,42Rへ各々出力される励磁信号のパターンを更新した回数(すなわち、各ステッピングモータが1ステップ分、回動した回数)とに基づいて、表示窓22に表示されている図柄を認識している。リール上の図柄の認識方法については、従来の方法が採用可能であるため、詳細な説明は省略する。
上述したリール停止制御を前提として、図2(a)に示した各リールの図柄配列と、図4(a)に示した各役に対応した図柄組合せをみると、リール40L,40C,40Rに各々配置されている「リプレイ」図柄は、最大でも4つの図柄を挟んで配置されているため、通常遊技中は、役抽選で再遊技役が当選したときは、如何なるタイミングでストップスイッチが操作されたとしても、必ず入賞させることができる。また、「ベル」図柄及び左リール40Lにおける「スイカ」図柄も同様に配置されているため、通常遊技中であれば、小役1、小役2、及び、小役4も必ず入賞させることができる。
さらに、左リール40Lにおいて、「ベル」図柄と「スイカ」図柄とは、1つの図柄を挟んで交互に配置されているため、MB遊技中であっても、遊技者による左ストップスイッチ37Lの操作タイミングに応じて小役1又は小役2のいずれか一方を、必ず入賞させることができる。ここで、MB遊技中は、全ての小役が当選役とされるが、リール停止制御手段122は、左ストップスイッチ37Lの操作タイミングに応じて小役1又は小役2のいずれか一方を入賞させるリール停止制御を行い、その他の小役を入賞させることはないものとする。
次に、図4(a)に示された小役3a〜3dの図柄組合せを見ると、通常遊技中に、左リール40Lについては「リプレイ」図柄が、中リール40C及び右リール40Rについては、各々、「赤7」図柄又は「BAR」図柄のいずれか一方が、入賞ラインL上に停止表示されれば、小役3a〜3dのいずれか1つが入賞することになる。これを踏まえて図2(a)の図柄配列を見ると、通常遊技中に小役3a〜3dが当選した場合は、ストップスイッチ37L,37C,37Rを操作するタイミングに応じて、小役3a〜3dのうちいずれか1つを入賞させることができ、操作するタイミングによっては小役3a〜3dのいずれかも成立させることができず、小役3を取りこぼすこともある。
なお、図4(a)に示された小役3a〜3dの図柄組合せに関して、「赤7」図柄又は「BAR」図柄を「チェリー」図柄又は「スイカ」図柄にしてもよい。すると、通常遊技中に、左リール40Lについては「リプレイ」図柄が、中リール40C及び右リール40Rについては、各々、「チェリー」図柄又は「スイカ」図柄のいずれか一方が、入賞ラインL上に停止表示されれば、小役3a〜3dのいずれか1つが入賞することになる。これを踏まえて図2(a)の図柄配列を見ると、通常遊技中に小役3a〜3dが当選した場合は、如何なるタイミングでストップスイッチ37L,37C,37Rを操作しても、小役3a〜3dのうちいずれか1つを入賞させることができる。
ここで、図4(a)に示す様に、複合A〜複合Cが当選したときに、小役1及びいずれかの小役3a〜3dが同時に当選することになる。このとき、リール停止制御手段122は、複合Aが当選した時は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが左第一停止の順序で操作されたときに、小役1を入賞させ、それ以外の順序でストップスイッチが操作された時は、そのタイミングに応じて小役3a〜3dのいずれか1つを入賞させるリール停止制御を行う。また、複合Bが当選した時は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが中第一停止の順序で操作されたときに、小役1を入賞させ、それ以外の順序でストップスイッチが操作された時は、そのタイミングに応じて小役3b〜3dのいずれか1つを入賞させるリール停止制御を行う。さらに、複合Cが当選した時は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが右第一停止の順序で操作されたときに、小役1を入賞させ、それ以外の順序でストップスイッチが操作された時は、そのタイミングに応じて小役3a、3c、3dのいずれか1つを入賞させるリール停止制御を行う。
このように、リール停止制御手段122は、複合A〜複合Cのいずれかが当選したときは、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序に応じて入賞させる小役を変更している。なお、上述したリール停止制御では、最初に操作されたストップスイッチの種類(すなわち、3通りの操作順序)に応じて入賞させる小役を変更したが(いわゆる3択のAT)、最初から最後までのストップスイッチの操作順序(すなわち、6通りの操作順序)について、小役1が入賞することとなる操作順序を個々に異ならせてもよい(いわゆる6択のAT)。また、左ストップスイッチ37L以外が第1停止操作されるとペナルティが科されるようにして、AT中には、第1停止操作が左ストップスイッチ37L以外のいずれかの操作順序で停止操作されると小役1が入賞するようにしてもよい(4択のAT)。
ここで、図4(a)に示すように、フリーズ当選確率状態Aにおいて、複合Dが当選したときに、再遊技役及び特殊再遊技役1〜3が同時に当選することになる。そして、リール停止制御手段122は、複合Dが当選し特殊再遊技役1(赤7揃)が揃うことが選択された時は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが中第一停止、左第二停止、右第三停止の順序である操作順序番号4(図7(b)参照)で操作されたときに、特殊再遊技役1(赤7揃)が揃うリール停止制御を行い(赤7揃を狙えば揃う)、それ以外の順序でストップスイッチが操作された時は、再遊技役を入賞させるリール停止制御を行う。
なお、特殊再遊技役1の図柄組み合わせは、赤7揃としたが「リプレイ」図柄と「赤7」図柄との図柄組み合わせも含むものとする。また、後述する特殊再遊技役2、3についても同様とする。なお、赤7揃を揃えることができなかった場合には、それぞれ何れかの組み合わせか再遊技役が揃う。
また、リール停止制御手段122は、複合Dが当選し特殊再遊技役2(青7揃)が揃うことが選択された時は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが中第一停止、中第二停止、左第三停止の順序である操作順序番号5(図7(b)参照)で操作されたときに、特殊再遊技役2(青7揃)が揃うリール停止制御を行い、それ以外の順序でストップスイッチが操作された時は、再遊技役を入賞させるリール停止制御を行う。
また、リール停止制御手段122は、複合Dが当選し特殊再遊技役3(BAR揃)が揃うことが選択された時は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが右第一停止、左第二停止、中第三停止の順序である操作順序番号6(図7(b)参照)で操作されたときに、特殊再遊技役3(BAR揃)が揃うリール停止制御を行い、それ以外の順序でストップスイッチが操作された時は、再遊技役を入賞させるリール停止制御を行う。
さらに、内部中はMB役が当選した状態が維持されることから、MB役と、小役又は再遊技役とが、同時に当選した状態となる。この場合、リール停止制御手段122は、再遊技役又は小役を優先的に入賞させるリール停止制御を行う。
なお、図5に示す役抽選テーブルには、ハズレが無いが、例えば、ハズレに対応する置数を1として役抽選テーブルにハズレを設け、ハズレが抽選されたときにMB役が入賞するようにしてもよい。また、役抽選テーブルに取りこぼしのある小役を設け、その小役を取りこぼしたときに、MB役が入賞するようにしてもよい。
ここで、取りこぼしとは、当選役に対応する図柄を揃えることができず、当選役に対応する特典を獲得できずにその特典が消滅してしまうことをいう。取りこぼしには、当選した役に対応する図柄の組み合わせを引き込みできなかったことによる取りこぼしと、入賞するために操作順序が定められた小役が定められた操作順序で操作されなかったことにより入賞しなかったときの取りこぼしと、がある。
<フリーズ当選確率状態制御手段の説明>
フリーズ当選確率状態制御手段128は、単位遊技において、フリーズ当選確率状態の移行を行うか否かの決定を行う。
図7は、フリーズ当選確率状態について説明するための図である。フリーズ当選確率状態には、後述するフリーズ演出(以下疑似遊技とも称する)の当選確率や動作態様が異なる4つのフリーズ当選確率状態A〜Dがある。フリーズ演出では、あたかも通常の遊技を進行しているかのような演出が行われる。
図7(a)は、フリーズ当選確率状態の遷移について説明するための図である。通常時には、フリーズ当選確率状態は、フリーズ当選確率状態Aに滞在している。まず、フリーズ当選確率状態A滞在中に、特殊演出(疑似遊技)が当選するとサブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)がストックされる。そして、フリーズ当選確率状態A滞在中に、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)のストックがあるとき、複合Dが当選すると、副制御回路200は実行すべきボーナスに対応する操作順序を報知する。
そして、赤7揃に対応する操作順序番号4を正解(赤7揃は狙えば揃う)すると、フリーズ当選確率状態は、フリーズ当選確率状態Bに移行され、通常サブボーナスが開始される。また、青7揃に対応する操作順序番号5を正解(青7揃は狙えば揃う)すると、フリーズ当選確率状態は、フリーズ当選確率状態Cに移行され、高確サブボーナスが開始される。さらに、また、BAR揃に対応する操作順序番号6を正解(BAR揃は狙えば揃う)すると、フリーズ当選確率状態は、フリーズ当選確率状態Dに移行され、特殊ボーナスが開始される。
通常サブボーナス及び高確サブボーナスは、ベルナビ(小役1が揃う操作順序の報知)が10回行われると終了する。このベルナビは、副制御回路200により副管ベルナビ回数として管理される。また、特殊ボーナス(AT)は、ゲーム数が所定ゲーム(30ゲーム)行われると終了する。サブボーナス及び特殊ボーナスは、複合A〜C当選時に小役1が入賞する操作順序で操作されなかったとき終了してもよい。通常サブボーナス、高確サブボーナス、及び、特殊ボーナス(AT)が終了したとき、又は、複合A〜C当選時に小役1が入賞する操作順序を正解できなかったとき、フリーズ当選確率状態は、フリーズ当選確率状態Aに移行される。また、通常サブボーナス及び高確サブボーナス、特殊ボーナスのベルナビ回数、ゲーム数は、フリーズ当選確率状態移行時に抽選により決定してもよい。
図7(b)は、フリーズ当選確率状態Aにおける、フリーズ当選確率状態の移行操作順序について説明するための図である。複合Dが当選し、操作順序番号1(左第一停止、中第二停止、右第三停止)で操作が行われると、入賞ラインL上に「リプ−リプ−リプ」の図柄組合せが揃い、フリーズ当選確率状態は移行しない。操作順序番号2(左第一停止、右第二停止、中第三停止)で操作が行われると、入賞ラインL上に「リプ−リプ−リプ」の図柄組合せが揃い、フリーズ当選確率状態は移行しない。
そして、複合Dが当選し、操作順序番号3(中第一停止、右第二停止、左第三停止)により操作が行われると、入賞ラインL上に「リプ−リプ−リプ」の図柄組合せが揃い、次のスタートスイッチ36の操作が行われると疑似遊技が実行され、フリーズ当選確率状態は移行しない。複合Dが当選し、操作順序番号4(中第一停止、左第二停止、右第三停止)で操作が行われると、操作タイミングが適切であれば入賞ラインL上に「赤7−赤7−赤7」の図柄組合せが揃い(赤7揃は狙えば揃う)、フリーズ当選確率状態はフリーズ当選確率状態Bに移行し、通常サブボーナスが開始される。
また、複合Dが当選し、操作順序番号5(右第一停止、中第二停止、左第三停止)により操作が行われると、操作タイミングが適切であれば入賞ラインL上に「青7−青7−青7」の図柄組合せが揃い(青7揃は狙えば揃う)、フリーズ当選確率状態はフリーズ当選確率状態Cに移行し、高確サブボーナスが開始される。
複合Dが当選し、操作順序番号6(右第一停止、左第二停止、中第三停止)により操作が行われると、操作タイミングが適切であれば入賞ラインL上に「BAR−BAR−BAR」の図柄組合せが揃い(BAR揃は狙えば揃う)、フリーズ当選確率状態はフリーズ当選確率状態Dに移行し、特殊ボーナスが開始される。
なお、フリーズ当選確率状態Aを例えば、フリーズ当選確率状態A1〜A4のように複数段階に分け、フリーズ当選確率状態A内で特殊演出(疑似遊技)の当選確率が異なる状態が移行されるようにしてもよい。
図7(c)は、フリーズ当選確率状態B、C、Dにおける、フリーズ当選確率状態の移行操作順序について説明するための図である。複合Dが当選し、操作順序番号1、2で操作が行われると、フリーズ当選確率状態Aにおける操作順序番号1、2と同様の処理が行われる。また、複合Dが当選し、操作順序番号3で操作が行われると、フリーズ当選確率状態B、C、Dにおける操作順序番号3と同様の処理が行われる。なお、フリーズ当選確率状態B、C、Dにおいて、操作順序番号4〜6で操作が行われると、入賞ラインL上に赤7揃、青7揃、BAR揃図柄組合せが揃っても、フリーズ当選確率状態は移行しない。なお、フリーズ当選確率状態Aの場合と同様にフリーズ当選確率状態が移行してもよい。
また、フリーズ当選確率状態又は特殊演出(疑似遊技)に移行するための操作順序は、抽選により操作順序番号1〜6のいずれかが対応するように決定されてもよい。また、操作順序番号1〜3(共通の図柄組み合わせが表示)から操作順序を抽選してもよい。
なお、フリーズ当選確率状態を移行するための移行操作手段は、ストップスイッチ37に限らず、最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36、精算スイッチ38、フリーズ当選確率状態の移行のために設けられた移行フリーズ用スイッチ等を用いてもよい。また、遊技機に、数字やアルファベット等の情報入力手段が備えられているときには、情報入力手段から入力された情報に基づきフリーズ当選確率状態を移行してもよい。また、フリーズ当選確率状態を移行することによって達成される状態は、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)に限らず、特殊演出(疑似遊技)への移行、BB、RB、RT等の発動であってもよい。
また、フリーズ当選確率状態を移行するための操作順序は、上記の操作順序に限らず、右ストップスイッチ37Rが第1停止操作、中ストップスイッチ37Cが第2停止操作、右ストップスイッチ37Rが第3停止操作、左ストップスイッチ37Lが第4停止操作のように、4回以上のストップスイッチ37の操作の組み合わせにより構成されてもよい。
<特殊演出制御手段の説明>
特殊演出制御手段130は、非内部中又は内部中の単位遊技において、特殊演出を行うか否かの決定を行う。特殊演出制御手段130は、複合Dが当選すると100%の確率で特殊演出(疑似遊技)の内容を決定し、副制御回路200は、特殊演出制御手段130により決定された内容の特殊演出(疑似遊技)を実行するか否かを決定する。
図8(a)は、特殊演出(疑似遊技)の内容を示す図である。主制御回路100は、複合Dが当選すると、特殊演出の種類(疑似遊技パターン)を決定する。特殊演出番号PDが0のときは、通常遊技が行われていることを示し、通常停止制御が行われる。特殊演出Aが決定されると、特殊演出番号PDとしてAが設定され、疑似赤7揃役が1回揃う疑似遊技が1回行われる。副制御回路200は、特殊演出Aを行うことを決定すると、通常サブボーナスを1個ストックし、特殊ボーナス中の当選であれば上乗数の決定を行う。
特殊演出Bが決定されると、特殊演出番号PDとしてBが設定され、疑似ベル役が1回揃った後、疑似青7揃役が1回揃う疑似遊技が合計2回行われる。副制御回路200は、特殊演出Bを行うことを決定すると、高確サブボーナスを1個ストックし、特殊ボーナス中の当選であれば疑似ベル役に対応する上乗数と、疑似青7揃役に対応する上乗数との決定を行う。
特殊演出Cが決定されると、特殊演出番号PDとしてCが設定され、疑似ベル役が2回揃った後、疑似BAR揃役が1回揃う疑似遊技が合計3回行われる。副制御回路200は、特殊演出Cを行うことを決定すると、特殊ボーナスを1個ストックし、特殊ボーナス中の当選であれば各疑似ベル役に対応する上乗数と、疑似BAR揃役に対応する上乗数との決定を行う。
なお、特殊演出で決定される疑似役は、疑似ベル役、疑似赤7揃役、疑似青7揃役、疑似BAR揃役に限らず、疑似再遊技役、疑似スイカ役、疑似チャンス役としてもよい。
図8(b)は、フラグAと揺れ変動フラグの内容を示す図である。フラグAが1(オフ)の遊技状態は、通常遊技が行われている通常遊技状態であることを示し、フラグAが2(オン)の遊技状態は、疑似遊技が行われている疑似遊技状態であることを示す。揺れ変動フラグは、各リール40毎に揺れ変動状態のときオンされ、揺れ変動状態にないときオフされる。
図9は、特殊演出(疑似遊技パターン)の決定確率を説明するための図である。主制御回路100は複合Dが当選(確率6554/65536=約1/10)したときには、100%の確率で特殊演出(疑似遊技パターン)を決定する。そして、副制御回路200は、フリーズ当選確率状態A(通常遊技に対応)において、特殊演出A、B、Cに対して各々1/72の確率で実行を決定する。主制御回路100における決定確率は1/10、副制御回路200における決定確率は1/72であるので特殊演出A、B、Cは各々1/720のトータル確率で実行される。
また、副制御回路200は、フリーズ当選確率状態B(通常サブボーナスに対応)において、特殊演出A、B、Cに対して各々1/12の確率で実行を決定する。主制御回路100における決定確率は1/10、副制御回路200における決定確率は1/12であるので特殊演出A、B、Cは各々1/120のトータル確率で実行される。
そして、副制御回路200は、フリーズ当選確率状態C(高確サブボーナスに対応)において、特殊演出A、B、Cに対して各々1/9の確率で実行を決定する。主制御回路100における決定確率は1/10、副制御回路200における決定確率は1/9であるので特殊演出A、B、Cは各々1/90のトータル確率で実行される。
さらに、副制御回路200は、フリーズ当選確率状態D(特殊ボーナスに対応)において、特殊演出A、B、Cに対して各々1/6の確率で実行を決定する。主制御回路100における決定確率は1/10、副制御回路200における決定確率は1/6であるので特殊演出A、B、Cは各々1/60のトータル確率で実行される。
図10は、停止テーブルを説明するための図である。停止テーブルには、通常遊技用停止テーブルと、疑似遊技用停止テーブルとがある。停止テーブル番号1〜30は通常遊技用停止テーブルを示し、停止テーブル番号31〜60は疑似遊技用停止テーブルを示す。停止テーブルには、左リール40L、中リール40C、右リール40R各々に対応する停止可能位置2の情報が記憶されている。
図10(c)は、停止テーブル番号30の複合Eに対応する停止テーブルを示す。停止テーブル番号30の停止テーブルには、左リール40L、中リール40C、右リール40Rについて、小役4a〜4cの図柄を構成する「スイカ」図柄、「ベル」図柄が停止可能位置2として記憶されており、図中「1」が示されている図柄番号が停止可能位置となる。
<通常遊技時の滑りコマ数テーブル作成手順の説明>
図11は、通常遊技時の滑りコマ数テーブルを作成する手順を説明するための図である。通常遊技時に複合Eが当選し、左リール40Lに「スイカ」図柄、中リール40Cに「スイカ」図柄停止時に、右リール40Rの「スイカ」図柄を蹴飛ばし、「ベル」図柄を引き込む制御を例に説明する。
まず、主制御回路100は、図柄番号の位置に合わせて引き込み図柄位置、蹴飛ばし図柄位置を決定する。例えば、図柄番号1の図柄が入賞ラインLにあるとき引き込み可能範囲の図柄(図柄番号2〜6)について、引き込み又は蹴飛ばす制御を行うか否かを示すデータを作成する。「1」は引き込み可能図柄を示し、「×」は蹴飛ばし図柄を示す。そして、図柄番号0〜19までの図柄について同様の手順で停止可能位置1を作成する。
そして、主制御回路100は、停止テーブル番号30に対応する停止テーブルに示された停止可能位置2と、作成された停止可能位置1とに基づき図柄の停止位置3を作成する。停止位置3において、「1」が示された図柄位置が停止位置となる。作成手順としては、停止可能位置1と停止可能位置2を比較し、停止可能位置1を優先し決定するよう定め、停止可能位置2で停止可能とされた図柄(例えば図柄番号13)が停止可能位置1では蹴飛ばす図柄(例えば図柄番号13)である場合には、一方の図柄が蹴飛ばす図柄として記憶されているので、停止位置3では停止位置とはならないようにする。そして、停止位置3の情報から滑りコマ数テーブルを作成する。
滑りコマ数テーブルは、停止操作を受け付けた時点の図柄番号とリール40を停止させるまでの滑りコマ数との対応関係を示す図である。例えば、右リール40Rの図柄番号1の「スイカ」図柄が中段ラインLに位置しているときに、右ストップスイッチ37Rの停止操作が受け付けられると、1コマ滑って図柄番号2の「ベル」図柄が中段ラインLに停止されることを示す。
<疑似遊技時の滑りコマ数テーブル作成手順の説明>
図12は、疑似遊技時の滑りコマ数テーブルを作成する手順を説明するための図である。疑似遊技時に疑似チャンス役が決定され、左リール40Lに「スイカ」図柄、中リール40Cに「スイカ」図柄停止時に、右リール40Rの「スイカ」図柄、又は「ベル」図柄を引き込む制御を例に説明する。そして、主制御回路100は、停止テーブル番号37に対応する停止テーブルに示された停止可能位置2から図柄の停止位置3を作成する。停止位置3において、「1」が示された図柄位置が停止位置となる。そして、停止位置3の停止位置から滑りコマ数テーブルを作成する。
疑似遊技においては、入賞判定がないので如何なる図柄組み合わせが表示れても払い出しがないため、通常遊技時のように図柄を蹴飛ばす制御を行う必要がない。そのため、停止テーブルに示された停止可能位置2から図柄の停止位置3を作成し滑りコマ数テーブルを作成できるので、滑りコマ数テーブルを作成するまでの手順を簡略化できる。
なお、通常遊技時の滑りコマ数テーブル作成手順で作成した停止可能位置1のデータを全て「1」として、通常遊技時の滑りコマ数テーブル作成手順と同様に停止可能位置2と停止可能位置1とから図柄の停止位置3を作成してもよい。
<通常遊技用滑りコマ数テーブルの説明>
通常遊技用滑りコマ数テーブルは、ストップスイッチ37が操作されたときのリール40の図柄番号に応じたリール40の停止位置に関する情報を定めたものであり、具体的には、ストップスイッチ37が操作された時点のリール40の図柄番号に応じて、リール40の図柄位置から移動可能な最大移動可能図柄数(最大滑りコマ数、5コマ)の範囲におけるいずれの位置でリール40を停止させるかを定めたものである。
通常遊技用滑りコマ数テーブルにおいては、リール40の図柄が中段ラインLに位置しているときを基準の図柄番号として、この基準の図柄番号から移動可能なコマ数(1コマから5コマまで)の範囲内のいずれかの図柄番号が停止位置として定められている。
図13は、役抽選手段110による役抽選によって、複合E(小役4)が当選したときに選択される通常遊技用滑りコマ数テーブルである。図13(a)は、停止操作を受け付けた時点の図柄番号とリール40を停止させるまでの滑りコマ数との対応関係を示す図である。複合E(小役4)が当選すると、リール40L、40C、40R各々に対応する通常遊技用滑りコマ数テーブルが選択される。例えば、左リール40Lの図柄番号10の「赤7」図柄が中段ラインLに位置しているときに、左ストップスイッチ37Lの停止操作が受け付けられると、2コマ滑って図柄番号12の「スイカ」が中段ラインLに停止されることを示す(図13(b)参照)。
同様に、中リール40Cの図柄番号10の「赤7」図柄が中段ラインLに位置しているときに、中ストップスイッチ37Cの停止操作が受け付けられると、3コマ滑って図柄番号13の「スイカ」図柄が中段ラインLに停止されることを示す(図13(c)参照)。
また、右リール40Rの図柄番号10の「赤7」図柄が中段ラインLに位置しているときに、右ストップスイッチ37Rの停止操作が受け付けられると、4コマ滑って図柄番号13の「スイカ」図柄が中段ラインLに停止されることを示す(図13(d)参照)。
<疑似遊技用滑りコマ数テーブルの説明>
疑似遊技用滑りコマ数テーブルは、ストップスイッチ37が操作されたときのリール40の図柄番号に応じたリール40の疑似停止位置に関する情報を定めたものであり、疑似役に応じて対応する疑似遊技用滑りコマ数テーブルが選択される。より具体的には、ストップスイッチ37が操作された時点のリール40の図柄番号に応じて、リール40の図柄位置から移動可能な最大移動可能図柄数(最大滑りコマ数、20コマ)の範囲におけるいずれの位置でリール40を停止させるかを定めたものである。
図14は、疑似赤7揃役の疑似停止が決定されたときに選択される疑似遊技用滑りコマ数テーブルである。図14(a)は、停止操作を受け付けた時点の図柄番号とリール40を停止させるまでの滑りコマ数との対応関係を示す図である。疑似赤7揃役の疑似停止が決定されると、リール40L、40C、40R各々に対応する疑似遊技用滑りコマ数テーブルが選択される。例えば、右リール40Rの図柄番号5の「ベル」図柄が中段ラインLに位置しているときに、右ストップスイッチ37Rの停止操作が受け付けられると、5コマ滑って図柄番号10の「赤7」図柄が中段ラインLに停止されることを示す(図14(b)参照)。
同様に、中リール40Cの図柄番号5の「青7」図柄が中段ラインLに位置しているときに、中ストップスイッチ37Cの停止操作が受け付けられると、5コマ滑って図柄番号10の「赤7」図柄が中段ラインLに停止されることを示す(図14(c)参照)。
また、左リール40Lの図柄番号5の「ベル」図柄が中段ラインLに位置しているときに、左ストップスイッチ37Lの停止操作が受け付けられると、5コマ滑って図柄番号10の「赤7」図柄が中段ラインLに停止されることを示す(図14(d)参照)。
なお、疑似遊技用滑りコマ数テーブルは、後述するフリーズ演出中における、リール演出又は疑似遊技において使用される。疑似遊技用滑りコマ数テーブルには、リール40が順方向(図1に示した表示窓22内において、図柄が上方から下方へ移動する方向)に回転して赤7揃が成立するテーブルと、左リール40Lにおいて「赤7」図柄が中段ラインLより半図柄上方向に離れた位置に疑似停止表示、中リール40Cにおいて「赤7」図柄が中段ラインLに疑似停止表示、右リール40Rにおいて「赤7」図柄が中段ラインLより半図柄下方向に離れた位置に疑似停止表示されるテーブルと、リール40が順方向又は順方向と逆方向に回転して赤7揃が成立するテーブルと、がある。
なお、リール演出又は疑似遊技では、上述した疑似遊技用滑りコマ数テーブルを使用しなくてもよい。疑似遊技用滑りコマ数テーブルを使用しないときは、現在図柄が停止している位置から、図柄が疑似停止する位置までの距離を演算し、演算した距離分だけ図柄を移動させる。疑似遊技用滑りコマ数テーブルを使用することなく距離に基づき図柄を移動させることにより、テーブルが不要となるため、主制御回路100の記憶容量が不足することを防げる。
また、疑似遊技では疑似遊技用滑りコマ数テーブルを用いずに、直接停止すべき図柄の図柄番号を設定するようにしてもよい。例えば、疑似赤7揃役が決定されたときには、疑似遊技用滑りコマ数テーブルを用いずに、「赤7」図柄の図柄番号である10(図2参照)を指定するようにしてもよい。そして、第1リール(左リール)の場合、主制御回路100のRAMに、停止位置用の図柄番号としてRAMに10の値を記憶する。第2リール(中リール)、第3リールも同様に、停止位置用の図柄番号としてRAMに10の値を記憶する。このようにすることにより、記憶容量の削減を行うことも可能である。
<フリーズ演出の説明>
遊技の進行を所定期間一時停止状態にして遅延させる「フリーズ演出」としては、例えば、遊技媒体の受付け、予めクレジットされた遊技媒体の賭け枚数を定めるためのベットスイッチ35の操作の受付け、遊技を開始するためのスタートスイッチ36の操作の受付け、又は、リールの停止操作の受付けに関する機能を一時停止状態にすることが挙げられる。
フリーズ演出としては、前述した遊技の進行に関わる全ての機能に関して一時停止状態にしてもよいし、一部の機能に関してのみ一時停止状態にしてもよい。
遊技の進行を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく制御処理(通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、ベットスイッチ35の操作に基づいた賭け枚数設定処理、スタートスイッチ36の操作に基づいたリール回転処理又は役抽選処理、リール停止スイッチの操作に基づいたリール停止処理)を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出によって遊技の進行を一時停止している期間中に遊技者の操作に基づいた入力信号が発せられたときは、入力信号に基づく制御処理を行わない、入力信号を受付けない、入力信号の送信を所定期間が経過するまで遅延させるなどの処理を行うことで、フリーズ演出を行わない場合と比べ1回の遊技における終了タイミングが遅延することになる。
スタートスイッチ36の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、スタートスイッチ36が操作されたときに所定期間はリールの回転を行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ36が操作されたときに所定期間は役抽選とリールの回転を行わずに所定期間の経過後に役抽選とリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ36が操作されたときに所定期間は役抽選を行うがリールの回転は行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ36が操作されて役抽選が行われた後に所定期間を設定し所定期間中はリールの回転や停止を行う場合が挙げられる。
ストップスイッチ37の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、ストップスイッチ37の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出とストップスイッチ37の操作の結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出とにおいて、フリーズ演出の制御処理が異なる。
ストップスイッチ37の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出の制御処理は、回転しているリールの停止制御処理を行わないことが挙げられる。これにより所定期間においては、遊技者が回転しているリールを停止できなくなるが、所定期間が経過したことによりストップスイッチ37の操作の受付け処理より後の停止制御処理を行うので、停止受付けからリール停止までのタイミングを遅延させることができる。
ストップスイッチ37の操作の結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出の制御処理は、最後のストップスイッチ37以外のストップスイッチ37の操作で特定の図柄がリール上に停止表示されたときは、次に停止するストップスイッチ37の停止制御を行わず、最後のストップスイッチ37の操作で特定の図柄がリール上に停止表示されたときは、次の遊技を開始するベットスイッチ35の操作に基づいた賭け枚数設定処理、通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、又は、リプレイが有効ライン上に停止したときに行う自動賭け枚数設定処理に基づく制御処理を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出は、スタートレバー操作に基づいた役抽選結果に基づき実行が決定されてもよい。また、所定の押し順操作が行われたとき、所定の図柄組合せが表示されたとき、全リール停止後所定の抽選に当選したとき、フリーズ演出は実行が決定されてもよい。
<リール演出の説明>
フリーズ演出を行う所定期間は、遊技者の操作に基づく遊技進行制御を一時停止させるが、遊技の進行に関わらない遊技機動作は実行可能である。例えば、ストップスイッチ37の操作に基づく停止制御処理は行わないが、リールの回転態様は任意に設定することができる。
所定期間におけるリールの回転態様(以下リール演出と称する)として、リールを通常回転とは逆方向に回転すること、リールを所定図柄数回転し特定の図柄組合せを停止(以下リール演出中の停止を疑似停止又は仮停止と称する)すること、複数のリールのうち所定のリールを停止状態にして他のリールを回転状態にすること、リールの回転速度を変化すること、又は、遊技者の操作に起因してリールの動作を変化することが挙げられる。
リール演出においては、所定の図柄を移動前位置から基準位置に移動して、遊技者のストップスイッチ37の操作なしに、疑似停止させる特定リール制御が行われても良い。また特定リール制御では例えば前述した疑似遊技用停止テーブルが使用されても良い。
なお、特定リール制御では疑似遊技用停止テーブルを用いずに、通常遊技用停止テーブルを使用してもよい。すると、通常遊技において、「BAR」図柄が入賞ラインLに沿って停止表示される特殊再遊技役3と、疑似遊技において、「BAR」図柄が入賞ラインLに沿って疑似停止表示される疑似BAR揃役と、を共通の通常遊技用停止テーブルにより停止表示することができる。
フリーズ演出を行う所定期間は、所定の条件(遊技者の操作、抽選等)によって変化させることができる。ここで、所定の条件とは、遊技者による操作(スタートスイッチ36、ベットスイッチ35、ストップスイッチ37、清算スイッチ38)に基づく信号の検出や抽選による所定の結果が挙げられる。また、変化させることとは一時停止期間を短くすることや長くすることが挙げられる。
一時停止期間を短くする制御処理として、一時停止期間を強制終了すること、又は、一時停止期間よりも短い期間に書き換えることが挙げられる。そして、一時停止期間を長くする制御処理として、一時停止期間の後に他の期間を追加すること、又は、一時停止期間よりも長い期間に書き換えることが挙げられる。また、フリーズ演出に基づく一時停止期間は、最大時間が定められたものでなく、遊技者の操作に基づき一定の結果が得られるまで継続してもよい。
フリーズ演出を行う一時停止期間は、ウエイト期間の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了するか否かを判断して、終了する場合は、ウエイト期間後にフリーズ演出期間を設定する態様やフリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開する態様が挙げられる。又は、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ演出期間を設けることで、このような判断処理を省略することも可能である。
<疑似遊技の説明>
フリーズ演出として、あたかも通常の遊技を進行しているかのような疑似遊技フリーズ演出(以下疑似遊技と称する)を行うことが挙げられる。疑似遊技フリーズ演出(疑似遊技)は、スタートスイッチ36が操作されたことに基づいたスタートスイッチ受付け処理からリール回転開始処理までの間にフリーズ演出期間を定め、フリーズ演出期間中は、通常の遊技のようにスタートスイッチ36の操作に基づいてリール回転制御を行い、ストップスイッチ37の操作に基づいてリールを停止(以下疑似遊技中の停止を疑似停止と称する)する。但し、スタートスイッチ36の操作に基づく役抽選処理やストップスイッチ37の操作に基づく入賞判定処理又は払出し制御処理は行わない。
疑似遊技フリーズ演出(疑似遊技)では、ストップスイッチ37が操作されたタイミング、特定のリールが回転したタイミング、又は、全てのリールが停止したタイミングで疑似停止したリール40が上下に揺れ変動する動き(揺動ともいう)を行う。また、前述したリール演出により、リール40が疑似停止したときにリール40が上下に揺れ変動する動き(揺動ともいう)を行ってもよい。なお、疑似遊技において、ストップスイッチ37が操作されることなく、所定時間が経過したとき、リール40を自動停止し図柄が疑似停止表示されるようにしてもよい。そして、揺れ変動とは、疑似遊技中に、リール40が出力相Φ0で励磁された第1の停止位置と、出力相Φ3・Φ0で励磁された第2の停止位置との間を、各停止位置を500ms以内の停止時間で変動している停止状態である(図21参照)。第1の停止位置と第2の停止位置との間の角度は、リール中心において1/336度(1図柄の1/16又は1/17の距離に相当)であることが望ましい。このように、疑似停止の揺れ変動は微小であるが、遊技者が通常停止と疑似停止との区別をすることが可能となっている。なお、疑似停止は、上述した第1の停止位置と第2の停止位置との間の揺れ変動に限らず、3箇所以上の位置間を揺れ変動する停止状態としてもよい。これにより、通常の遊技であるか疑似遊技フリーズ演出(疑似遊技)であるかを示唆することができる。
なお、実施例において、フリーズ演出は、疑似遊技であるものとして説明を行うが、疑似遊技を前述したリール演出に置き換えることもできる。
なお、本実施形態ではフリーズ当選確率状態A(通常遊技状態)において、特殊演出の決定確率が異なるフリーズ当選確率状態A1(高確率状態)とフリーズ当選確率状態A2(通常確率状態)とを備え、高確率状態ではトータル確率(1/240)の確率で特殊演出を決定し、通常確率状態ではトータル確率(1/360)の確率で特殊演出を決定するようにしてもよい。
なお、これらの確率、種類(フリーズ当選確率状態A1、A2等)は適宜設定することができる。例えば、通常確率状態では特殊演出Aは抽選されないように設定することもできるし、特殊演出A及び特殊演出Bの両方とも抽選されないように設定することもできる。
また、通常確率状態から高確率状態への移行は、再遊技役(再遊技役の一部でも良い)が当選したときに予め定めた操作順序で停止操作された場合に高確率状態へ移行するように制御することや、再遊技役(再遊技役の一部でも良い)が当選したときに抽選により操作順序を決定し、決定された操作順序で停止操作された場合に高確率状態へ移行するように制御することが考えられる。
一方、高確率状態から通常確率状態への移行は、複合A〜Cに当選したときに小役1に対応する図柄組合せが停止表示されなかった(操作順序のハズレ)場合に通常確率状態に移行するように制御することや、複合A〜Cに当選した遊技が複数回あったときに連続して小役1に対応する図柄組合せが停止表示されなかった場合に通常確率状態に制御することが考えられる。
また、種々の遊技状態を管理するために、高確率状態や通常確率状態を記憶する為の記憶領域(RAM)を備えていることが望ましい。
なお、目的の図柄が必ず疑似停止表示される疑似遊技用停止テーブルの代りに、通常遊技で使用されるような5図柄滑り以内で目的の図柄が引き込めるときに目的の図柄を疑似停止するような停止テーブルを使用して疑似遊技を行ってもよい。このとき、目的の図柄を引き込めないとき、はずれの組み合わせを疑似停止して、リール40を揺れ変動してもよい。疑似遊技において疑似停止表示される疑似役は、所定の操作(例えば、スタートスイッチ36の操作)毎に抽選によって決定されてもよい。
<特殊演出の説明>
図3に戻り、リール制御手段120は、非内部中又は内部中の単位遊技において、疑似遊技の開始が決定されるとスタートスイッチ36の操作によって、リール40L,40C,40Rを回転させ、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作に応じて対応するリールの回転を停止させる疑似遊技からなる特殊演出を行う。疑似遊技からなる特殊演出は、特殊演出A〜C(図8(a)参照)がある。なお、特殊演出中は、入賞判定(入賞ラインL上に疑似停止表示された図柄組合せが何らかの役に対応しているか否かの判定)を行わない、又は、入賞判定を行う場合であっても、何らかの役が入賞しても、その入賞を無効として扱う。このため、特殊演出中に疑似停止表示された図柄組合せが、たとえ何らかの役に対応する図柄組合せと一致していたとしても、その役が入賞したことによる特典が遊技者に付与されることはない。なお特殊演出は、疑似遊技とリール演出との組み合わせからなってもよい。また、特殊演出は、疑似遊技が複数回数(4回〜10回等)行われてもよい。
<入賞判定手段の説明>
図3に戻り、入賞判定手段140は、遊技状態制御手段142を有し、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが、何らかの役に対応するか否か(すなわち、何らかの役が入賞したか否か)を判定する。また、その判定結果に基づいて、遊技状態制御手段142に遊技状態の移行制御を行わせる。ここで、入賞判定手段140は、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せを直接認識しなくともよく、各リールにおいて、予め定められた位置(例えば、各リールの下段Uや、各リールの表示窓22の枠上など)の図柄を認識することで、間接的に入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せを判断しても良い。また、入賞判定後に、小役又は再遊技役の当選状態(MB役の当選状態を除く)を非当選状態にし、当選していたMB役が入賞したときに、MB役の当選状態を非当選状態にする。
通常遊技が行われる通常遊技状態には、「非内部中」(「非RT」中)と「内部中」(「RT」中)とがある。遊技状態制御手段142は、図6の遷移図に示すように、遊技状態が「非内部中」(「非RT」中)のときにMB役が当選すると、遊技状態を「内部中」(「RT」中)に移行させる。また、「内部中」にMB役が入賞すると、遊技状態を「MB遊技」中に移行させる。さらに、MB遊技の終了条件が成立したか否かを判断し、成立したと判断したときは、遊技状態を「非内部中」に移行させる。
<入賞処理手段の説明>
入賞処理手段150は、入賞判定手段140によりいずれかの小役が入賞したと判定されると、図3に示すホッパー駆動回路80によってスロットマシン10の内部に設けられているメダル払出装置82を駆動して、入賞した小役に対応する枚数のメダルを払い出すための制御を行う。すなわち、メダル払出装置82が、1枚ずつメダルを払い出すたびに出力する払出信号を計数し、入賞した小役に対応する枚数が排出されたと判断すると、メダル払出装置82の駆動を停止する。
<貯留手段の説明>
貯留手段160は、図1に示したメダル投入口32から投入されたメダルを最大で50枚まで貯留する。すなわち、単位遊技の終了後、メダル投入口32からメダルが投入されたメダルのうち、規定枚数を越えた分のメダルを貯留し、現在貯留しているメダルの枚数を、クレジット数表示器27に表示する。なお、貯留されているメダルの枚数が50枚になっているときに、メダル投入口32にメダルが投入されると、投入されたメダルはそのままメダル排出口60から排出される。また、メダルの投入受付期間中に精算スイッチ38が操作されると、ホッパー駆動回路80によってメダル払出装置82を駆動して、貯留していたメダルをメダル排出口60から排出させる。
また、再遊技役の成立後、スタートスイッチ36が操作されるまでの期間に、メダルが投入されると、投入されたメダルは貯留手段160に貯留され、精算スイッチ38が操作されると、貯留していたメダルはメダル排出口60から排出される。
<外部信号出力手段の説明>
外部信号出力手段170は、前述したIN信号、OUT信号、MB発生信号、RP発生信号、異常発生信号、スタート信号、後述する特殊演出の当選信号、「疑似遊技において疑似停止表示された図柄番号」及び「疑似遊技において疑似停止表示されたこと」を示す信号、サブボーナス(AT)実行信号、及び、特殊ボーナス(AT)実行信号を、外部信号として外部集中端子基板84へ出力する。これらの各信号は、外部集中端子基板84で1つのコネクタにまとめられ、当該コネクタを介して、前述した遊技情報表示装置やホールコンピュータなどと接続される。そして、各信号は、それぞれ外部集中端子基板84の対応する出力ピン(出力端子)から別の信号として出力される。
<外部信号出力方法の説明>
外部信号出力手段170により遊技情報表示装置やホールコンピュータ等へ信号を送信するための方法が、いくつか挙げられる。例えば、MB役が入賞しMB遊技が終了するまでの期間でMB発生信号を出力することが挙げられる。これにより、遊技者はMB遊技を何回行ったかを把握することができる。
次に、小役1が所定回数連続して入賞したことに基づいてサブボーナス(AT)実行信号又は特殊ボーナス(AT)実行信号を出力することが考えられる。また、サブボーナス(AT)及び特殊ボーナス(AT)は、副制御回路で管理されており、主制御回路と副制御回路とは一方向通信で接続されていることから、主制御回路はサブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)の終了タイミングを把握することができない。サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)は小役1当選時に最も払出枚数が多くなる操作順序を報知することから小役1が頻繁に入賞するので、小役1が所定回数連続して入賞すること又は小役1に関する図柄組合せが所定回数連続して表示されたことでサブボーナス(AT)実行信号又は特殊ボーナス(AT)実行信号を出力するように制御してもよい。
また、再遊技役が単独当選したときは、任意の操作順序で再遊技役が入賞可能であるが、再遊技役当選時に、主制御回路でサブボーナス(AT)実行信号を出力するために、所定の操作順序を設定し、遊技者がその操作順序で操作したことに基づいてサブボーナス(AT)実行信号を出力するようにしてもよい。操作順序の判定は1回の操作に限らず、複数回の再遊技役の操作順序の判定結果に基づいて出力を制御してもよい。
上記の構成を挙げたが、疑似遊技中に表示された図柄又は図柄組合せによって外部信号出力を行ってもよく、疑似遊技中に小役1に関する図柄組合せが複数回表示されたことでサブボーナス(AT)信号又は特殊ボーナス(AT)実行信号を出力するようにしてもよい。
<主制御回路100のRAM180の説明>
図15は主制御回路100のRAM180の記憶領域を模式的に示した図(メモリマップともいう)である。RAM180のアドレス番地は、512バイトの範囲で16進数(7E00〜7FFF)により示されている。アドレス番地は、情報が記憶される場所を示している。
RAM180の記憶領域の使用中スタック領域は、主制御回路100において動作しているプログラムが現在どの位置にあるかを示す情報を記憶する領域である。未使用領域は、情報を全く何も書き込まない領域である。コマンド記憶領域は、主制御回路100から副制御回路200に送信される各種コマンドを記憶する領域である。停止データ記憶領域は、リールが回転中、停止中、加速中であるか等のリールの状態、リールが停止する図柄番号、現在有効ライン上を通過している図柄番号等の情報を記憶する領域である。
遊技状態記憶領域は、遊技機の状態がボーナス状態(AT状態)にあるのか、通常状態にあるのか等の遊技の状態を記憶する領域である。また、演出状態記憶領域は、リールを駆動する演出を行う確率が高いか否か、フリーズ当選確率状態等を記憶する領域である。また、演出状態記憶領域には、フリーズ当選確率状態B、C、D中であるか否かを記憶する領域、サブボーナス又は特殊ボーナス中であるか否かを記憶する領域、主管ベルナビ回数が1以上あるか否かをを記憶する領域がある。疑似遊技状態記憶領域は、疑似遊技の制御や疑似遊技中であるか否か等を管理する領域である。
作業領域は、LED、スタートレバーのセンサ、ホッパー等を管理する領域である。条件装置記憶領域(MB)は、MB等のボーナスの情報を管理する領域である。また、作業領域には後述する割込処理で更新される変数やデータなども記憶される。条件装置記憶領域(小役)は、小役1、再遊技役等の小役の情報を管理する領域である。RT状態記憶領域は、RTの状態を管理する領域である。設定値記憶領域は、1〜6等の設定値の情報を管理する領域である。
<RAM180の初期化領域の説明>
図16は、主制御回路100のRAM180のクリア領域(初期化領域)を状態毎に示した図である。図中の○は、クリアするRAM180の領域を示している。電断復帰時には、未使用領域の情報をクリアする。設定変更電断復帰正常時には、使用中スタック領域から作業領域までの情報をクリアする。設定変更電断復帰正常時とは、設定変更時において、電断前に記憶された情報(チェックサム)と電源投入後の情報(チェックサム)との比較により、電断の復帰が正常に行われたと判断されたときを示す。
設定変更電断復帰異常時には、使用中スタック領域から設定値記憶領域までの情報をクリアする。設定変更電断復帰異常時とは、設定変更時において、電断前に記憶された情報(チェックサム)と電源投入後の情報(チェックサム)との比較により、電断の復帰が正常に行われていないと判断されたときを示す。
遊技終了(演出状態)時には、フリーズ当選確率状態等を記憶する演出状態記憶領域の情報をクリアする。遊技終了(条件装置状態)時には、小役1、再遊技役等の小役の情報等を記憶する条件装置記憶領域(小役)の情報をクリアする。遊技終了(疑似遊技状態)時には、小役1、疑似遊技の制御や疑似遊技中であるか否か等の情報を記憶する疑似遊技状態記憶領域の情報をクリアする。
なお、図15に示すように、演出状態記憶領域における、フリーズ当選確率状態B、C、D中に対応する領域(7F02)、サブボーナス又は特殊ボーナス中に対応する領域(7F01)、主管ベルナビ回数に対応する領域(7F00)のようにクリアする領域が連続している場合、7F00〜7F02までの連続する範囲を指定して消去する。また、フリーズ当選確率状態B、C、D中に対応する領域(7F02)と、主管ベルナビ回数に対応する領域(7F00)とのようにクリアする領域が離散(3個以上連続してない)している場合、F00、7F02のように単独の範囲を指定して消去する。
クリアする領域が1個のデータ(領域)又は2個の連続するデータ(領域)である場合は単独の範囲を指定して消去する処理を必要に応じて繰り返して行い、3個以上連続するような場合は複数の領域を範囲として指定してから消去する処理を行う。消去する処理の頻度が多い場合などは、クリアする領域が3連続しているときのように共通の処理としてモジュール化することで制御処理がより効率的となる。
≪副制御回路の説明≫
<副制御回路及びその周辺のハードウェア構成>
副制御回路200は、CPU、ROM、RAM、音声や画像を生成するための各種専用IC、及び、主制御回路100や演出報知手段500と情報の授受を行うためのインターフェイス回路などによって構成されている。副制御回路200は、主制御回路100の他に、演出報知手段500と電気的に接続されている。演出報知手段500は、図1に示した画像表示装置70及び上部演出ランプ72と、スロットマシン10の下方内部に設けられたスピーカ64L,64Rと、を含んで構成されている。
<副制御回路の機能ブロック>
次に、副制御回路200の機能ブロックについて説明する。副制御回路200は、主に演出制御手段210と、報知遊技制御手段220と、からなっている。
<演出制御手段の説明>
演出制御手段210は、演出データ記憶手段212と、演出抽選手段214とを有し、演出報知手段500において、単位遊技中に実行される演出を制御する。演出制御手段210は、例えば、疑似遊技中においては、画像表示装置に疑似遊技に特有の演出を行い、リール演出中においては、画像表示装置に、疑似遊技に特有の演出とは異なるリール演出に特有の演出を行う。また、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)においては、画像表示装置にサブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)に特有の演出を行う。演出データ記憶手段212は、演出データとして、各種演出を実行するための、画像(動画又は静止画)データ、音声、楽音及び効果音データ、上部演出ランプ72の点滅パターンデータ等を記憶している。演出抽選手段214は、主制御回路100から送信される役抽選の結果及び遊技状態に応じて、実行する演出の内容を抽選によって決定する。そして、演出制御手段210は、演出抽選手段214によって決定された演出内容に対応する画像(動画又は静止画)データ、効果音又は楽音データ、点滅パターンデータに基づく各種制御信号を生成し、演出報知手段500へ出力する。
<報知遊技制御手段の説明>
報知遊技制御手段220は、報知期間制御手段222と、操作態様報知手段224と、特典付与手段226とを有し、通常遊技中において、より多くのメダルが獲得可能な遊技者にとって有利な遊技状態となるAT遊技(サブボーナス又は特殊ボーナス)の制御を行う。以下、この報知遊技をAT遊技とも称する。報知期間制御手段222は、報知遊技の開始及び終了を制御する。
具体的には、報知遊技制御手段220は、特殊演出Aを実行することを決定したとき、通常サブボーナス(AT)の実行権利を1個ストックし、特殊演出Bを実行することを決定したとき、高確サブボーナス(AT)の実行権利を1個ストックし、特殊演出Cを実行することを決定したとき、特殊ボーナス(AT)の実行権利を1個ストックし、いずれかのストックがあるとき、サブボーナス又は特殊ボーナス(AT)を開始する。
なお、報知遊技制御手段220は、疑似遊技において赤7揃が成立すると通常サブボーナス(AT)の実行権利を1個ストックし、青7揃が成立すると高確サブボーナス(AT)の実行権利を1個ストックし、BAR揃が成立すると特殊ボーナス(AT)の実行権利を1個ストックするようにしてもよい。また、成立に限らず成立可能なことが決定されたことによりストックするようにしてもよい。
サブボーナス(AT)は、複合A〜Cが当選した回数が10回に達すると終了する。なお、サブボーナス(AT)は、小役1が成立する操作順序を報知した回数が10回に達すると終了するようにしてもよい。特殊ボーナス(AT)は、開始してから単位遊技が30回(30ゲーム)行われると終了し、上乗があるときには上乗分を含めた単位遊技を行われると終了する。
また、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)は、ゲーム数、複合A〜Cが当選した回数、小役1が成立する操作順序を報知した回数、サブボーナス(AT)中の純増枚数、払出枚数等が所定の値を超えると終了するようにしてもよい。また、報知遊技制御手段220は、主制御回路100から特殊演出結果(疑似遊技パターン)を受信したとき、特殊演出(疑似遊技)を行うか否かを決定する。
操作態様報知手段224は、報知期間制御手段222によってサブボーナスが開始されると、主制御回路100の役抽選手段110による役抽選で、複合A〜Cが当選した時に、小役1が入賞する操作順序を遊技者に報知する。そして、特殊演出を行うと決定したとき、特殊演出に移行するための操作順序を遊技者に報知する。また、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)のストックがあるとき、複合Dが当選すると、特殊再遊技役1(赤7揃)、特殊再遊技役2(青7揃)、特殊再遊技役3(BAR揃)のいずれかが成立する操作順序を遊技者に報知する。この操作順序の報知は、画像表示装置70に表示される画像や、スピーカ64L,64Rから出力される音声によって行われるが、その他にも、従来と同様の報知手段及び報知方法による操作態様の報知が可能である。
特典付与手段226は、主制御回路100から受信した特殊演出(疑似遊技パターン)の情報に基づき遊技者に特典を付与する。特殊演出Aを行うことを決定すると、通常サブボーナスを1個ストックし、特殊ボーナス中の当選であれば上乗数の決定を行う。特殊演出Bを行うことを決定すると、高確サブボーナスを1個ストックし、特殊ボーナス中の当選であれば疑似ベル役に対応する上乗数と、疑似青7揃役に対応する上乗数との決定を行う。特殊演出Cを行うことを決定すると、特殊ボーナスを1個ストックし、特殊ボーナス中の当選であれば各疑似ベル役に対応する上乗数と、疑似BAR揃役に対応する上乗数との決定を行う。
特典付与手段226は、主制御回路100から受信した情報に基づいて、疑似遊技中に疑似停止表示された図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与してもよい。例えば、疑似遊技において、入賞ラインL上に疑似赤7揃役の図柄組合せが疑似停止表示されたことが主制御回路100から送信されてきた場合は、通常サブボーナス(AT)を1個ストックし、入賞ラインL上に疑似BAR揃役の図柄組合せが疑似停止表示されたことが主制御回路100から送信されてきた場合は特殊ボーナス(AT)を1個ストックしてもよい。
なお、疑似遊技中において、例えば、主制御回路100から図17に示した各リールの対応するリール停止受付コマンドを送信するようにしておき、副制御回路200側において、受信したリール停止受付コマンドに含まれた情報に基づいて、入賞ラインL上に停止表示される図柄組合せを判断するようにしてもよい。また、全てのリールが停止したときに、疑似停止表示された図柄組合せ(全ての疑似停止出目)を副制御回路200に送信するようにしてもよい。
<疑似遊技中の演出とリール演出中の演出>
疑似遊技を実行する場合には、疑似遊技(フリーズ演出の一つ)に対応した演出データを用いた演出制御を実行する。
例えば、スタートレバーの操作を行った後(全リールが疑似遊技の為の加速処理を行うとき)に「当該遊技で疑似遊技を実行すること」を遊技者に報知する確定演出や、遊技者の停止操作タイミング・操作順序に係わらず「赤7」図柄が揃う疑似遊技を実行すること(「赤7」図柄の報知)を遊技者に報知する図柄報知演出を出力することが挙げられる。
疑似遊技とは異なるリール演出を実行する場合には、実行されるリール演出(フリーズ演出の一つ)に対応した演出データを用いた演出制御を実行する。
例えば、スタートレバーの操作を行った後、左リールが1ステップ上(Φ3・Φ0)に1000割込位置した後に加速処理を実行する場合(ウェイト演出)や、加速処理を実行するまでに500割込経過した後に全リールの加速処理を実行する場合は、「当選確率が低いレア役(例:スイカ役)が当選したこと」を遊技者に報知(示唆)する当選役示唆演出や、「サブボーナス(AT)に移行する可能性があること」を遊技者に報知(示唆)するサブボーナス(AT)示唆演出を実行する。
また、スタートスイッチ36の操作を行った後にリールが自動的に所定図柄「例えば赤7揃」で疑似停止され、再度スタートスイッチ36の操作を行うことによりリールが逆回転するときに、「特殊ボーナス(AT)のゲーム数が上乗せされる可能性があること、又は、特殊ボーナス(AT)のゲーム数が上乗せされること」を遊技者に報知(示唆)する上乗せ演出や、全リールが停止したときにサブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)が終了する条件を満たした場合には、「サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)遊技が終了したこと」を遊技者に報知するエンディング演出等が挙げられる。また、上記の条件を適宜組み合わせた演出を行うこともできる。
尚、演出は、上記の演出の内容に限られたものではなく、少なくとも「疑似遊技」で出力される演出と「リール演出」で出力される演出とで異なる演出が一部あればよい。換言すると、上記演出のうち一部は、「疑似遊技」で出力される演出であって「リール演出」でも出力される演出であって良い。
<ペナルティの説明>
副制御回路200は、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)中に報知された操作順序に従って遊技が行われなかったときには、ペナルティを与える。具体的なペナルティとしては、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Aに移行させる。また、操作順序に従わなかった遊技から所定ゲーム間、操作順序の報知が行われなくなるようにしてもよい。所定ゲーム間、特殊演出(疑似遊技)の抽選が行われなくなるようにしてもよい。
また、通常遊技中において、複合A、複合B、複合Cのいずれかが当選した遊技において、左リール第1停止以外の変則押し(ペナルティ押し)が行われたときは、ペナルティを与える。具体的なペナルティとしては、例えば、変則押し(ペナルティ押し)が行われた遊技から所定ゲーム間、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)の抽選が行われなくなること、又は、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)の抽選確率が低確率から高確率になる状態への移行抽選が行われなくなること等が考えられる。
複合A、複合B、複合Cのいずれかが当選した遊技において、左リール第1停止以外の変則押し(ペナルティ押し)が行われ、小役1が成立した場合には、ペナルティが科される所定ゲーム間として7ゲームを科たし、小役1が成立してない場合には、ペナルティが科される所定ゲーム間として1ゲームを科たすようにしてもよい。換言すると、変則押し(ペナルティ押し)として「小役1」が入賞した場合と「小役1」が入賞しなかった場合とでペナルティが科されるゲーム数を変化させてもよい。
≪主制御回路から副制御回路へ送信される情報の説明≫
次に図17を参照して、1回の単位遊技中に主制御回路100から副制御回路200へ送信される主な情報について説明する。主制御回路100から副制御回路200へ送信される情報は、コマンドという形態で送信される。コマンドは、割込処理で送信され、1割込に1コマンド(識別情報と内容の両方)送信する。1つのコマンドは、コマンドの種類を識別するための識別情報と、そのコマンドによって送信する情報の内容を示す送信情報とによって構成されている。副制御回路200は、主制御回路100から受信したコマンドの種類及びコマンドと共に送られて来た情報に基づいて、単位遊技の進行について認識し得るとともに、各種演出に関する処理を行う。
なお、図17に示すコマンドの一覧は、1回の単位遊技が行われるごとに副制御回路200へ送信される主立った情報を示しているが、リール演出中又は疑似遊技中においても、例えば各種スイッチの操作が行われたときや、リールの回転開始時又は疑似停止時などに、通常遊技中と同様のコマンドが送信されるようにしてもよい。また、図17に示すコマンド以外にも、疑似遊技中に、副制御回路200において演出や報知に関する制御を行わせる場合は、必要な情報を適宜送信するようにしても良い。
(主なコマンドの内容)
以下に、図17に示す各種コマンドの内容について説明する。
各種コマンドには下記(A)〜(J)までの上位コマンドと下記(1)〜(23)までの下位コマンドとがある。
(A)遊技開始コマンドには、下記(1)〜(4)のコマンドがある。
(1)設定値指定コマンド
新たな単位遊技の処理を開始する時に、現在、スロットマシン10にセットされている「設定」の値(設定1〜6のいずれか。図5参照)を送信するためのコマンドである。ここで、「新たな単位遊技の処理を開始する時」とは、後述する単位遊技終了コマンドの送信直後の状態をいう。
(2)遊技状態コマンド
上述した設定値指定コマンドに続いて送信されるコマンドであり、次に行われる単位遊技が、MB遊技、再遊技、又は、それらのいずれでもない遊技の、いずれであるかを示す情報を送信する。
(3)RT状態コマンド
上述した遊技状態コマンドに続いて送信されるコマンドであり、現在のRT状態が「非RT」中であるか、「RT」中であるかを示す情報を送信する。
(4)MB獲得可能枚数コマンド
MB遊技中のときに、上述したRT状態コマンドに続いて送信されるコマンドであり、MB遊技の終了条件が成立するまでに獲得することができる残りのメダル枚数を示す情報を送信する。
(B)メダル投入コマンド
ベットスイッチ34,35が操作されたとき、又は、メダル投入口32にメダルが投入されたときに、投入されたメダルの枚数を送信するためのコマンドである。ここで、1−ベットスイッチ34が操作されたときは、自動メダル投入(1)コマンドが送信される。また、最大ベットスイッチ35が操作されたときは、MB遊技中は自動メダル投入(2)コマンドが、MB遊技中でなければ自動メダル投入(3)コマンドが送信される。さらに、メダル投入口32にメダルが投入されるごとに、手動メダル投入コマンドが送信される。
(C)スタートスイッチ受付コマンドには、下記(5)〜(7)のコマンドがある。
(5)スタートスイッチ受付コマンド
スタートスイッチ36の操作が有効なときに、スタートスイッチ36が操作されると送信されるコマンドであり、スタートスイッチ36が操作されたときに投入されていたメダル枚数(2枚又は3枚)の値を送信する。
(6)役抽選結果1コマンド
スタートスイッチ36が操作されたことによって役抽選が行われると送信されるコマンドであり、役抽選の結果を示す情報を送信する。ここでは、役抽選によって当選とされた抽選対象(但しMB役を除く)が送信される。すなわち、「再遊技役」、「小役2」、「複合A」、「複合B」、「複合C」、「複合D」又は「複合E」のいずれかが送信される。また、役抽選の結果いずれの抽選対象も決定されなかった場合(「非RT」中に起こり得る)は、「ハズレ」を示す情報が送信される。さらに、MB遊技中は、役抽選の結果に関係なく、全ての小役が当選状態となり、「全小役当選」を示す情報が送信される。
(7)役抽選結果2コマンド
役抽選結果1コマンドに続いて送信されるコマンドであり、MB役が当選している状態になっているか否かを送信する。ここで、内部中は単位遊技が行われる毎に、MB役が当選していることが送信される。
(D)回転開始コマンドには、下記(8)、(9)のコマンドがある。
(8)回転待機終了コマンド
役抽選結果2コマンドの送信後、前回の単位遊技でスタートスイッチ36が操作されてから4.1秒が経過すると、送信されるコマンドである。なお、役抽選結果2コマンドを送信したときに、既に4.1秒が経過していたときは、直ちに回転待機終了コマンドが送信される。
(9)回転開始コマンド
回転待機終了コマンドに続いて送信されるコマンドであり、左リール40Lが回転を開始したときに左リール回転開始コマンドが送信され、中リール40Cが回転を開始したときに中リール回転開始コマンドが送信され,右リール40Rが回転を開始したときに右リール回転開始コマンドが送信される。
(E)回転停止コマンドには、下記(10)、(11)のコマンドがある。
(10)リール停止受付コマンド
回転中のリールに対応するストップスイッチが操作されると、操作されたストップスイッチに応じて、左リール停止受付コマンド、中リール停止受付コマンド、又は、右リール停止受付コマンドが送信される。また、各リール停止受付コマンドが送信される際に、併せて、対応するリールに対する停止制御について、入賞ラインL上に停止させる予定の図柄番号(以下、停止図柄番号という。)を示す情報と、滑りコマ数を示す情報とが送信される。
(11)リール停止コマンド
送信されたリール停止受付コマンドに対応するリールが、回転を停止したときに送信されるコマンドである。
(F)全リール停止コマンドには、下記(12)〜(14)のコマンドがある。
(12)作動図柄コマンド
全リールの回転が停止し、入賞判定が行われると送信されるコマンドであり、入賞判定の結果、入賞した役(作動図柄)を示す情報を送信する。また、入賞した役がなかった場合は、その旨を示す情報が送信される。
(13)メダル払出開始コマンド
作動図柄コマンドに続いて送信されるコマンドであり、小役が入賞した場合は、そのときの遊技状態(MB遊技中か否か)に応じた払出枚数を示す情報を送信する。また、MB役もしくは再遊技役が入賞したとき、又は、いずれの役も入賞しなかったときは、払出枚数が0枚であることを示す情報を送信する。
(14)メダル払出終了コマンド
単位遊技の結果、小役が入賞したことによってメダルが払い出され、当該メダルの払い出しが終了したときに送信されるコマンドである。
(G)遊技終了コマンドには、下記(15)、(16)のコマンドがある。
(15)MB遊技終了コマンド
MB遊技中にメダル払出終了コマンドが送信された後に送信されるコマンドであり、小役が入賞したことによりメダルが払い出された結果、MB遊技の終了条件が満たされたときに送信されるコマンドである。
(16)単位遊技終了コマンド
1回の単位遊技で行うべき処理が全て終了したときに送信されるコマンドである。
(H)特殊演出コマンドには、下記(17)〜(21)のコマンドがある。
(17)特殊演出抽選結果コマンド
後述する役抽選処理が終了したのち、行われる特殊演出抽選処理のあと、図8に示した特殊演出抽選の決定結果が送信されるコマンドである。例えば、特殊演出を開始しないときは0を送信し、特殊演出Aを開始するときは1、特殊演出Bを開始するときは2、特殊演出Cを開始するときは3を送信する。
(18)特殊演出開始コマンド
特殊演出を開始するときに送信されるコマンドである。
(19)特殊演出終了コマンド
後述する特殊演出処理において、特殊演出が終了したときに送信されるコマンドである。
(20)疑似7揃又は疑似BAR揃成立コマンド
上述した特殊演出処理において、7揃又はBAR揃が成立したときに送信されるコマンドである。
(21)疑似役停止図柄コマンド
上述した特殊演出処理において、疑似遊技第3停止後に疑似停止している図柄組み合わせの情報を送信するコマンドである。
(I)フリーズ当選確率状態コマンドには、下記(22)のコマンドがある。
(22)フリーズ当選確率状態コマンド
スタートスイッチ操作受付後、フリーズ当選確率状態を送信するコマンドである。
(J)AT関連コマンドには、下記(23)のコマンドがある。
(23)主管ベルナビ回数コマンド
役抽選後において、主制御回路100が管理する主管ベルナビ回数(小役1が揃う操作順序を報知する回数)を送信されるコマンドである。
<特殊演出Aの説明>
図18(a)は特殊演出Aにおける遊技状態の変遷を説明するための図である。特殊演出Aにおいては、疑似遊技が1回行われ、図18(a)に示す形態では疑似役として疑似赤7揃役が決定される。特殊演出制御手段130は、複合Dが当選すると100%の確率で特殊演出(疑似遊技)の内容を決定し、副制御回路200は、特殊演出制御手段130により決定された内容の特殊演出(疑似遊技)を実行するか否かを決定する。そして、操作順序番号3(中第一停止、右第二停止、左第三停止)で操作が行われると、入賞ラインL上に「リプ−リプ−リプ」の図柄組合せが揃い、スタートスイッチ36の操作で疑似遊技が実行される。特殊演出Aの実行が決定される前には、遊技状態は通常遊技状態(フラグA=1)、各リールの揺れ変動フラグはオフとなっている。そして、スタートスイッチ36が操作されて特殊演出Aが実行されると、遊技状態は疑似遊技状態(フラグA=2)に移行し、全リールが回転を開始する。
そして、ストップスイッチ37が停止操作されると、対応するリール40が疑似停止される。例えば、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作すると、入賞ラインLに左リール40Lの「赤7」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると左リール40Lの揺れ変動フラグがオンになり、左リール40Lは揺れ変動を開始する。次に、遊技者が中ストップスイッチ37Cを第2停止操作すると、入賞ラインLに中リール40Cの「赤7」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると中リール40Cの揺れ変動フラグがオンになり、中リール40Cは揺れ変動を開始する。そして、遊技者が右ストップスイッチ37Rを第3停止操作すると、入賞ラインLに右リール40Rの「赤7」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると右リール40Rの揺れ変動フラグがオンになり、右リール40Rは揺れ変動を開始する。そして、赤7揃が成立したため、疑似赤7揃役成立コマンドが副制御回路200に送信される。そして、副制御回路200は、画像表示装置70に、通常サブボーナス(AT)が1個ストックされたことを表示する。
そして、スタートスイッチ36が操作されると、遊技状態は通常遊技状態(フラグA=1)に移行され、後述するリール回転開始待機カウンタが0になると、各リールの揺れ変動フラグはオフになり、リール40は揺れ変動を終了する。揺れ変動フラグは、特殊演出(疑似遊技)の開始が決定されたのち、遊技進行メイン処理(メインループ)において設定されてもよい。
なお、揺れ変動フラグは、一つとし、各リールが一つの揺れ変動フラグを参照するようにしてもよい。例えば、揺れ変動フラグは、疑似遊技の第1停止操作時にオンされ、全リールが疑似停止した後、全リールが加速処理を開始するとオフされる。
なお、揺れ変動フラグをオンする場合は、少なくとも全リールが疑似遊技のための加速処理が開始された後であればいつでもよい。
なお、疑似遊技において、ストップスイッチ37の操作がないまま所定時間が経過したときは、一旦図柄を停止させ、通常遊技における通常回転を行うようにしてもよい。
<特殊演出Bの説明>
図18(b)は特殊演出Bにおける遊技状態の変遷を説明するための図である。特殊演出Bにおいては、疑似遊技が2回行われ、図18(b)に示す形態では1回目の疑似遊技の疑似役として疑似ベル役、2回目の疑似遊技の疑似役として疑似青7揃役が決定される。
なお、スタートスイッチ36の操作後、特殊演出Bの実行が決定されたときに1回目の疑似遊技の疑似役を決定し、2回目の疑似遊技の開始をするためのスタートスイッチ36が操作されたときに2回目の疑似遊技の疑似役を決定するようにしてもよい。特殊演出Bが実行される前には、遊技状態は通常遊技状態(フラグA=1)、各リールの揺れ変動フラグはオフとなっている。そして、スタートスイッチ36が操作されて特殊演出Bが実行されると、遊技状態は疑似遊技状態(フラグA=2)に移行し、全リールが回転を開始する。
そして、ストップスイッチ37が停止操作されると、対応するリール40が疑似停止される。例えば、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作すると、入賞ラインLに左リール40Lの「ベル」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると左リール40Lの揺れ変動フラグがオンになり、左リール40Lは揺れ変動を開始する。次に、遊技者が中ストップスイッチ37Cを第2停止操作すると、入賞ラインLに中リール40Cの「ベル」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると中リール40Cの揺れ変動フラグがオンになり、中リール40Cは揺れ変動を開始する。そして、遊技者が右ストップスイッチ37Rを第3停止操作すると、入賞ラインLに右リール40Rの「ベル」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると右リール40Rの揺れ変動フラグがオンになり、右リール40Rは揺れ変動を開始する。
次に、スタートスイッチ36が操作されると、全リールが回転を開始する。そして、ストップスイッチ37が停止操作されると、対応するリール40が疑似停止される。例えば、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作すると、入賞ラインLに左リール40Lの「青7」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると左リール40Lの揺れ変動フラグがオンになり、左リール40Lは揺れ変動を開始する。次に、遊技者が中ストップスイッチ37Cを第2停止操作すると、入賞ラインLに中リール40Cの「青7」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると中リール40Cの揺れ変動フラグがオンになり、中リール40Cは揺れ変動を開始する。そして、遊技者が右ストップスイッチ37Rを第3停止操作すると、入賞ラインLに右リール40Rの「青7」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると右リール40Rの揺れ変動フラグがオンになり、右リール40Rは揺れ変動を開始する。そして、青7揃が成立したため、疑似青7揃役成立コマンドが副制御回路200に送信される。そして、副制御回路200は、画像表示装置70に、高確サブボーナス(AT)が1個ストックされたことを表示する。
<特殊演出Cの説明>
図19は特殊演出Cにおける遊技状態の変遷を説明するための図である。特殊演出Cにおいては、疑似遊技が3回行われ、図19に示す形態では1回目の疑似遊技の疑似役として疑似ベル役、2回目の疑似遊技の疑似役として疑似ベル役、3回目の疑似遊技の疑似役として疑似BAR揃役が決定される。特殊演出Cが実行される前には、遊技状態は通常遊技状態(フラグA=1)、各リールの揺れ変動フラグはオフとなっている。そして、スタートスイッチ36が操作されて特殊演出Bが実行されると、遊技状態は疑似遊技状態(フラグA=2)に移行し、全リールが回転を開始する。
そして、ストップスイッチ37が停止操作されると、対応するリール40が疑似停止される。例えば、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作すると、入賞ラインLに左リール40Lの「ベル」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると左リール40Lの揺れ変動フラグがオンになり、左リール40Lは揺れ変動を開始する。次に、遊技者が中ストップスイッチ37Cを第2停止操作すると、入賞ラインLに中リール40Cの「ベル」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると中リール40Cの揺れ変動フラグがオンになり、中リール40Cは揺れ変動を開始する。そして、遊技者が右ストップスイッチ37Rを第3停止操作すると、入賞ラインLに右リール40Rの「ベル」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると右リール40Rの揺れ変動フラグがオンになり、右リール40Rは揺れ変動を開始する。次に、スタートスイッチ36が操作されると、全リールが回転を開始し、1回目の疑似遊技と同様に「ベル」図柄が3個疑似停止表示される。
次に、スタートスイッチ36が操作されると、全リールが回転を開始する。そして、ストップスイッチ37が停止操作されると、対応するリール40が疑似停止される。例えば、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作すると、入賞ラインLに左リール40Lの「BAR」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると左リール40Lの揺れ変動フラグがオンになり、左リール40Lは揺れ変動を開始する。次に、遊技者が中ストップスイッチ37Cを第2停止操作すると、入賞ラインLに中リール40Cの「BAR」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると中リール40Cの揺れ変動フラグがオンになり、中リール40Cは揺れ変動を開始する。そして、遊技者が右ストップスイッチ37Rを第3停止操作すると、入賞ラインLに右リール40Rの「BAR」図柄が疑似停止表示され、後述する揺れ変動カウンタが0になると右リール40Rの揺れ変動フラグがオンになり、右リール40Rは揺れ変動を開始する。そして、BAR揃が成立したため、疑似BAR揃役成立コマンドが副制御回路200に送信される。そして、副制御回路200は、画像表示装置70に、特殊サブボーナス(AT)が1個ストックされたことを表示する。
<ステッピングモータ制御>
次に、リール制御手段120によるステッピングモータ42への制御について説明する。図20は、本実施形態のスロットマシンが採用する、1−2相励磁方式によるステッピングモータの回転制御の原理を説明するための図である。
リールを回転駆動するステッピングモータ42は、4つの相Φ0〜Φ3を有している。主制御回路100からの駆動指令データ信号に基づいて、各相Φ0〜Φ3の励磁コイル421〜424には、互いにπ/2(単位:ラジアン)だけ位相がずれた駆動パルス信号が所定周期の割込み処理により次々に供給される。また、駆動パルス信号は、デューティ比が3/8(1周期に対しては3/4π相当)のパルス幅を有している。
図20は、1−2相励磁法駆動パルス信号波形を説明するための図である。1−2相励磁方式により、各相の励磁状態がΦ3・Φ0、Φ0、Φ0・Φ1、Φ1、Φ1・Φ2、Φ2、Φ2・φΦ3及びΦ3の8つの励磁相のステップ順で推移しながら、これを1サイクルとして回転動作が繰り返される。なお、リール40は、336ステップの励磁で一回転される。
<揺れ変動幅の説明>
図21は、揺れ変動幅を変更する形態を説明するための図である。図21(a)は、疑似遊技において、遊技者が中ストップスイッチ37Cを停止操作したときの中リール40Cの疑似停止表示された「赤7」図柄の揺れ変動状態を示す。疑似遊技では、揺れ変動幅が入賞ラインL(Φ0相)から入賞ラインLの1ステップ上の位置(Φ3・Φ0相)までの揺れ変動幅となっている。
図21(b)は、揺れ変動幅変更用の揺れ変動カウンタを説明するための図である。主制御回路100は、1割込(2.35ms)毎に1カウントインクリメントされる揺れ変動カウンタを有する。揺れ変動カウンタは、0〜159までのカウンタ値を有し、0から159までを1周期として、その周期が周期的に繰り返される。主制御回路100は、カウンタ値が2、3にあるときに、見た目上、揺れ変動を上部の位置に制御し、カウンタ値が0、1、4〜159の間にあるときに、見た目上、揺れ変動を下部の位置に制御する。
図21(c)は、揺れ変動カウンタとリール回転開始待機カウンタとの関係を示す図である。主制御回路100は、揺れ変動カウンタ値が2、3にあるときに、見た目上、揺れ変動を上部の位置(Φ3・Φ0)に制御し、揺れ変動カウンタ値が0、1、4〜159の間にあるときに、見た目上、揺れ変動を下部の位置(Φ0)に制御する。
リール回転開始待機カウンタの初期値の範囲は2〜337であり、主制御回路100のメインループ制御において0〜335(336個)の乱数範囲からランダム抽選された値に+2をした値である。なお、336個の乱数の個数は、リールを1回転させるのに必要な励磁数336ステップと同じ数となっている。リール回転開始待機カウンタの初期値とは、スタートスイッチ36が操作されたときに最初に設定されるリール回転開始待機カウンタの値であり、割込毎に減算される値である。
このため、リールが実際に回転を始めるステップ位置と決定された乱数値は1対1で対応するので、例えば乱数の個数が500個であるときなど1対1に対応しない端数が発生する場合等に較べて制御プログラムが複雑化することを防げる。
揺れ変動カウンタが2のときリール回転開始待機カウンタが3であり、揺れ変動カウンタが3のときリール回転開始待機カウンタが2である場合、ステッピングモータ42のΦ3・Φ0が励磁される。そして、リール回転開始待機カウンタが0の時、加速処理が開始される。
<主管ベルナビ及び副管ベルナビの説明>
図22は、主制御回路100が管理する主管ベルナビ及び副制御回路200が管理する副管ベルナビを説明するための図である。図22(a)は、複数の単位遊技を矩形波で示したものであり、1つの上方への矩形が1ゲームを示す(以下の図面も同様)。図22(b)は、主制御回路100が制御するフリーズ当選確率状態及び副制御回路200に送信されるコマンドを示す(以下の図面も同様)。図22(c)は、副制御回路200が管理する通常サブボーナスの状態及び副管ベルナビ回数を示す(以下の図面も同様)。図22(d)は、画像表示装置70に表示される画像を示す(以下の図面も同様)。
図22においては、通常サブボーナスのストックがある状態で複合Dが当選している。そして、副制御回路200は、赤7が揃う操作順序4を報知する(図22(d)参照)。主制御回路100は、操作順序が操作順序4と一致したと判断すると、主管ベルナビ回数を10回にセットし、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Aからフリーズ当選確率状態Bに移行させる(図22(b)参照)。また、副制御回路200は、主制御回路100から送信された操作順序が操作順序4と一致したと判断すると、通常サブボーナスの開始演出を表示する(図22(d)参照)。ここで、開始演出では、ベルナビ回数等が表示される。
そして、スタートスイッチ36が操作されると、通常サブボーナスが開始され、主制御回路100は、主管ベルナビ回数である10回及びフリーズ当選確率状態であるフリーズ当選確率状態Bを副制御回路200に送信する。副制御回路200は、主管ベルナビ回数である10回を受信すると、副管ベルナビ回数として10回をセットする。
また、副制御回路200は、通常サブボーナス1ゲーム目の開始時から、通常サブボーナス用の演出画像の表示を開始する。また、通常サブボーナスにおいては、特殊演出(疑似遊技)が抽選され、小役1(ベル)が入賞する操作順序が報知される。
主制御回路100は、通常サブボーナス1ゲーム目の終了時に、小役1(ベル)が入賞する操作順序を正解したと判断し、主管ベルナビ回数を9回に減算する。一方、副制御回路200は、作動図柄表示コマンドを受信すると、副管ベルナビ回数を9回に減算する。なお、副制御回路200は、複合A〜Cのいずれかが当選していれば、小役1(ベル)が入賞していなくても、副管ベルナビ回数を減算する。また、主制御回路100は、複合A〜Cのいずれかが当選していれば、小役1(ベル)が入賞していなくても、主管ベルナビ回数を減算してもよい。
そして、主制御回路100は、通常サブボーナス終了時に、主管ベルナビ回数が1回から0回に減算されたと判断すると、終了ウエイトを実行する。終了ウエイトは、遊技の進行を所定期間一時停止状態(遅延状態)にすることである。終了ウエイトの時間(例えば、2〜3秒)は、後述する副制御回路200によるサブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)の終了演出が所定時間キャンセルされずに表示されるのに十分な時間に設定されている。
そして、副制御回路200は、副管ベルナビ回数が0回であると判断すると、終了演出を表示する。終了演出では、獲得枚数、ゲーム回数、キャラクタ、所定の画像等(動画でもよい)が画像表示装置70に表示される(図22(d)参照)。
<主管ベルナビ及び副管ベルナビの説明(操作順序不正解)>
図23は、操作順序不正解があった場合における、主制御回路100が管理する主管ベルナビ及び副制御回路200が管理する副管ベルナビを説明するための図である。図22と同様の箇所については説明を省略する。
図23は、通常サブボーナス(AT)2ゲーム目において、複合Aが当選し、遊技者が操作順序を不正解して、小役1(ベル)が入賞しなかった場合を示している。主制御回路100は、通常サブボーナス2ゲーム目の終了時に、複合Aが当選しているにも関わらず小役1(ベル)が入賞していないと判断し、主管ベルナビ回数を0回に更新し、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Bからフリーズ当選確率状態Aに移行させる。また、フリーズ当選確率状態Bの終了条件を複合Aが当選しているにも関わらず小役1(ベル)が入賞していないことが連続して2回に達したときとしてもよい。
一方、副制御回路200は、作動図柄表示(小役1(ベル)非入賞)コマンドを受信すると、副管ベルナビ回数を8回に減算する。また、副制御回路200は、以後ペナルティボーナスとして、フリーズ当選確率状態Aの抽選確率で特殊演出(疑似遊技)を決定する。また、ペナルティボーナス中は、小役1(ベル)が入賞する操作順序を報知するのみで、複合Dが当選してもフリーズ当選確率状態Bに移行するための操作順序の報知は行われない。
そして、主制御回路100は、主管ベルナビ回数である10回及びフリーズ当選確率状態Bを副制御回路200に送信する。
そして、主制御回路100は、通常サブボーナス(AT)3ゲーム目の開始時において、主管ベルナビ回数である0回及びフリーズ当選確率状態であるフリーズ当選確率状態Aを副制御回路200に送信する。しかし、副制御回路200は、主制御回路100から主管ベルナビ回数0回を受信しても、1ゲーム終了毎に先に設定した副管ベルナビ回数を減算する。
また、主制御回路100は、小役1(ベル)の操作順序の不正解があった場合には、主管ベルナビ回数が0回になっても終了ウエイトを実行しなく、以後終了ウエイトは実行されない。一方、副制御回路200は、副管ベルナビ回数が0回であると判断すると、主制御回路100による終了ウエイトが実行されているか否かに係らず終了演出を表示する。
なお、ボーナス(AT)終了画面において、ボーナス当選の告知や、上乗数の告知など行う場合において、ボーナス(AT)途中に操作順序不正解により終了ウエイトがなくなったとき、告知は終了演出によるボーナス終了画面において行わず、次の遊技で告知するように告知タイミングを変更してもよい。なお、ボーナス(AT)は、サブボーナス(AT)及び特殊ボーナス(AT)の総称である。
<主管ベルナビ及び副管ベルナビの説明(操作順序不正解後にフリーズ当選確率状態復帰)>
図24は、操作順序の不正解があったのちフリーズ当選確率状態がフリーズ当選確率状態Aからフリーズ当選確率状態Bに復帰した場合における、主制御回路100が管理する主管ベルナビと副制御回路200が管理する副管ベルナビを説明するための図である。図22及び図23と同様の箇所については説明を省略する。
図24は、通常サブボーナス(AT)4ゲーム目において、複合Dが当選し、遊技者の操作順序がフリーズ当選確率状態Bに移行する操作順序と一致し、フリーズ当選確率状態がフリーズ当選確率状態Bに移行した場合を示している。主制御回路100は、操作順序が操作順序4と一致したと判断すると、主管ベルナビ回数を10回にセットし、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Aからフリーズ当選確率状態Bに移行させる。
そして、主制御回路100は、通常サブボーナス(AT)5ゲーム目の開始時に、主管ベルナビ回数である10回及びフリーズ当選確率状態Bを副制御回路200に送信する。しかし、副制御回路200は、複合Aが当選しているにも係らず、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Aに移行するよう小役1(ベル)を取りこぼさせるために小役1(ベル)の操作順序を報知しない。
そして、主制御回路100は、通常サブボーナス(AT)5ゲーム目の入賞判定処理後、複合Aが当選しているにも関わらず小役1(ベル)が入賞していないと判断し、主管ベルナビ回数を0回に更新し、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Bからフリーズ当選確率状態Aに移行させる。一方、副制御回路200は、作動図柄表示(小役1(ベル)非入賞)コマンドを受信しても、副管ベルナビ回数を6に減算する。
<通常遊技における連続演出中の疑似遊技>
図25は、通常遊技における連続演出中の疑似遊技を説明するための図である。図22〜図24と同様の箇所については説明を省略する。副制御回路200は、連続演出1ゲーム目において、連続演出の抽選を行い、連続演出を行うことを決定し連続演出カウンタを5にセットする。そして、画像表示装置70に、5ゲームに渡る連続演出の1ゲーム目の画像を表示する。
そして、連続演出の2ゲーム目の開始時において、複合Dが当選し、主制御回路100は、フリーズ当選確率状態A及び特殊演出(疑似遊技パターン)の種類を示す情報を副制御回路200に送信する。図25においては、副制御回路200は、特殊演出(疑似遊技)を実行するか否かを決定する。そして、副制御回路200は、特殊演出(疑似遊技)の実行を決定している。そして、スタートスイッチ受付コマンドを受信すると、連続演出カウンタを4に更新し、画像表示装置70に、疑似遊技に移行させるための操作順序3と、5ゲームに渡る連続演出の2ゲーム目の画像を表示する。
主制御回路100は、連続演出の2ゲーム目の終了時において、操作順序が操作順序3と一致していると判断すると、特殊演出状態(疑似遊技状態)であることをRAM180に記憶する。そして、連続演出の3ゲーム目の開始時において、主制御回路100は、役抽選を行い、特殊演出(疑似遊技)開始コマンドを副制御回路200に送信する。その後、連続演出の3ゲーム目と連続演出の4ゲーム目において、疑似遊技が行われる。
副制御回路200は、連続演出の3ゲーム目の開始時(疑似遊技1回目の開始時)において、スタートスイッチ受付コマンドを受信すると、連続演出カウンタを3に更新し、連続演出の3ゲーム目の画像を表示する。同様に、連続演出の4ゲーム目の開始時(疑似遊技2回目の開始時)において、スタートスイッチ受付コマンドを受信すると、連続演出カウンタを2に更新し、連続演出の4ゲーム目の画像を表示する。
連続演出の5ゲーム目の開始時において、主制御回路100は、役抽選を行わず、特殊演出(疑似遊技)終了コマンドを副制御回路200に送信する。そして、連続演出の3ゲーム目の開始時に抽選された役抽選結果に基づき停止制御を行う。
そして、副制御回路200は、連続演出後1ゲーム目の開始時において、連続演出カウンタを0にセットして連続演出を終了する。上述のように、連続演出中においては、特殊演出(疑似遊技)による遊技もゲーム数としてカウントされる。
上述のように、副制御回路200は、連続演出等の終了条件を連続演出カウンタが0になったときに設定し、終了判定のための判定要素である連続演出カウンタは特殊演出(疑似遊技)による遊技によっても更新する。
なお、本実施形態では疑似遊技中に赤7揃が行われるが、疑似遊技中は通常遊技と同じリール停止制御(通常遊技用停止テーブルを用い、通常遊技と同じ引き込み範囲内でリールを停止)を行い、疑似ベル役や疑似再遊技役、疑似スイカ役を停止させるようにすることで連続演出中においても通常遊技を行っているかのような印象を遊技者に与えることもできる。
通常遊技中に小役当選によりボーナス(AT)抽選、又は、疑似遊技によりボーナス(AT)の当選が決定される場合、ボーナス(AT)を開始するためのAT(複合D当選時に対応する操作順序の報知)を実行開始するまでのゲーム数(所謂第1の前兆ゲーム数)と、ボーナス(AT)の実行を告知するまでのゲーム数(所謂第2の前兆ゲーム数)とを定め、第1の前兆ゲーム数は疑似遊技で更新、減算されないようにしてもよい。つまり、第2の前兆ゲーム数は疑似遊技を行うことで進み、ボーナス(AT)の当選の告知などが行われるが、ATの開始はボーナス(AT)告知から疑似遊技で進行したゲーム数分だけ経過した後(第1の前兆ゲーム数消化時)に開始される。
<特殊ボーナスにおける疑似遊技>
図26は、特殊ボーナスにおける疑似遊技を説明するための図である。図22〜図25と同様の箇所については説明を省略する。図26においては、特殊ボーナスのストックがある状態で複合Dが当選している。そして、副制御回路200は、BARが揃う操作順序6を報知する(図22(d)参照)。
主制御回路100は、操作順序が操作順序6と一致したと判断すると、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Aからフリーズ当選確率状態Dに移行させる。また、副制御回路200は、主制御回路100から送信された操作順序が操作順序6と一致したと判断すると、残りゲーム回数(副管ゲーム回数)として30ゲームをセットし、特殊ボーナスの開始演出を表示する(図26(d)参照)。ここで、開始演出では、残りゲーム回数等が表示される。
そして、スタートスイッチ36が操作されると、特殊ボーナスが開始され、主制御回路100は、フリーズ当選確率状態であるフリーズ当選確率状態Dを副制御回路200に送信する。このとき、副制御回路200は、ゲーム回数として30ゲームを再度セットする。
そして、特殊ボーナスの2ゲーム目の開始時において、複合Dが当選し、主制御回路100は、フリーズ当選確率状態D及び特殊演出(疑似遊技パターン)の種類を示す情報を副制御回路200に送信する。そして、副制御回路200は、特殊演出(疑似遊技)を実行するか否かを決定し、特殊演出(疑似遊技)の実行を決定したとき、当選した疑似遊技パターンに対応する総上乗数及び上乗配分を決定する。ここで、上乗配分とは、特殊演出(疑似遊技)が複数回にわたる場合に1回目の疑似遊技で報知する上乗の内容や上乗数、2回目の疑似遊技で報知する上乗の内容や上乗数である。総上乗数は、1回目の疑似遊技で報知する上乗数と2回目の疑似遊技で報知する上乗数との合計数となる。
また、当選した疑似遊技パターンが特殊演出Aであるときは、通常サブボーナスを1つストックし、特殊演出Bであるときは、高確サブボーナスを1つストックし、特殊ボーナスを1つストックする。そして、画像表示装置70に、疑似遊技に移行させるための操作順序3と、残りゲーム回数が29ゲームであることを示す画像を表示する。
主制御回路100は、特殊ボーナスの2ゲーム目の終了時において、操作順序が操作順序3と一致していると判断すると、特殊演出状態(疑似遊技状態)であることをRAM180に記憶する。一方、副制御回路200は、作動図柄表示(再遊技役入賞)コマンドを受信すると、残りゲーム回数を28ゲームに減算し、残りゲーム回数が28ゲームであることを示す画像を画像表示装置70に表示する。
そして、特殊ボーナスの3ゲーム目の開始時において、主制御回路100は、役抽選を行い、特殊演出(疑似遊技)開始コマンドを副制御回路200に送信する。そして、特殊ボーナスの3ゲーム目と特殊ボーナスの4ゲーム目において、疑似遊技が行われる。
副制御回路200は、特殊ボーナスの3ゲーム目の終了時において、疑似役停止図柄コマンドを受信すると、残りゲーム回数の28ゲームの減算を行わずに上乗分の30ゲームを加算して、残りゲーム回数を58ゲームに更新する。そして、残りゲーム回数が58ゲームであること、及び、30ゲーム上乗されたことを示す画像を画像表示装置70に表示する。この際、ゲーム数が減算されないことを遊技者に示唆するために、残りゲーム数の表示に重ねて「STOP」などの表示を行ってもよい。
次に、特殊ボーナスの4ゲーム目の終了時において、疑似役停止図柄コマンドを受信すると、残りゲーム回数の58ゲームの減算を行わずに上乗分の30ゲームを加算して、残りゲーム回数を88ゲームに更新する。そして、残りゲーム回数が88ゲームであること、30ゲーム上乗されたこと、及び、高確サブボーナスが1つストックされたことを示す画像を画像表示装置70に表示する。
特殊ボーナスの5ゲーム目の開始時において、主制御回路100は、役抽選を行わず、特殊演出(疑似遊技)終了コマンドを副制御回路200に送信する。そして、特殊ボーナスの3ゲーム目の開始時に抽選された役抽選結果に基づき停止制御を行う。
そして、副制御回路200は、特殊ボーナスを90ゲーム実行すると、残りゲーム回数を0ゲームにセットして特殊ボーナスを終了する。また、副制御回路200は、副管残りゲーム回数が0ゲームであると判断すると、終了演出を表示する。終了演出では、獲得枚数、ゲーム回数、キャラクタ、所定の画像等(動画でもよい)が画像表示装置70に表示される(図26(d)参照)。
上述のように、副制御回路200は、特殊ボーナスの終了条件を残りゲーム回数が0ゲームになったときに設定し、終了判定のための判定要素である残りゲーム回数は特殊演出(疑似遊技)による遊技によっては更新しない。
上述のように、特殊ボーナス中においては、特殊演出(疑似遊技)による遊技はゲーム数としてカウントされない。なお、特殊ボーナス中においても、特殊演出(疑似遊技)による遊技をゲーム数としてカウントするようにしてもよい。
<特殊ボーナスにおける疑似遊技キャンセル>
図27は、特殊ボーナスにおいて疑似遊技がキャンセルされた場合を説明するための図である。特殊ボーナスの2ゲーム目の終了時までは図26と同様であるため説明を省略する。図27では、特殊ボーナスの2ゲーム目において、遊技者が、間違って、又は、故意に報知された操作順序3に従って操作を行わず、疑似遊技がキャンセルされた場合を示している。
主制御回路100は、特殊ボーナスの2ゲーム目の終了時において、操作順序が操作順序3と一致していないと判断し、特殊演出状態(疑似遊技状態)であることをRAM180に記憶しない。一方、副制御回路200は、各リール停止受付コマンドや作動図柄表示(例えば、再遊技役入賞)コマンドを受信すると、操作順序が操作順序3と一致していないと判断し、先に決定された上乗数及びボーナスを報知する時期を決定する。本例では、特殊ボーナスの3ゲーム目の開始時において、高確サブボーナスがストックされたこと及び上乗が合計60ゲームあったことを後報知することを決定する。なお、後報知の時期は、特殊ボーナス終了時等でもよい。そして、副制御回路200は、特殊ボーナスの3ゲーム目の開始時において、高確サブボーナスがストックされたこと及び上乗が合計60ゲームあったことを示す画像を画像表示装置70に表示する。
本実施形態においては、AT中の疑似遊技が決定されたタイミングで上乗数を加算、及びストック数を加算し、疑似遊技中は結果を報知するだけにする。また、疑似遊技がキャンセルされた場合は、上乗後報知を行うようにする。
また、副制御回路200は、特殊演出(疑似遊技)の実行が決定されたとき、操作順序が操作順序3と不一致の場合には、特殊ボーナスをペナルティボーナスとして制御し、特殊演出(疑似遊技)の当選確率が相対的に不利なフリーズ当選確率状態Aに維持されるように制御する。
遊技機が、特殊ボーナス中においても、特殊演出(疑似遊技)による疑似遊技をゲーム数としてカウントするような遊技機であった場合、遊技者が故意に操作順序3と異なる操作を行い、疑似遊技により残りゲーム回数(副管ゲーム回数)が減ること防止する恐れがある。このような、遊技者が故意に操作順序3と異なる操作を行うことを防止するため、操作順序が操作順序3と異なるときには、ペナルティを設けている。
疑似遊技がキャンセルされた場合、ペナルティ設定を行い、上乗数を減らすように再抽選してもよい。上乗数には、RAMに記憶される内部上乗数と、画像表示装置70に表示される表示上乗数とがある。上乗数を減らすときには、内部上乗数の値を減算し、減算した内部上乗数の値を表示上乗数として画像表示装置70に表示するため、遊技者はペナルティが果たされる前の実際当選した内部上乗数を知ることはできないようになっている。
また、ボーナス(AT)中の疑似遊技当選確率を下げてもよい。上乗数を減らす場合は減らした上乗数を上乗後報知で行い、先に加算されている(疑似遊技決定時に加算)ゲーム数からも減算も行う。
また、ボーナス(AT)の当選についてもペナルティとしてストック数を減算し、ボーナス(AT)に当選していないようにしてもよい(通常時、ボーナス(AT)中いずれも)。
≪主制御回路における制御処理の説明≫
<遊技進行メイン処理と割込処理との関係>
図28は、主制御回路100で行われる遊技進行メイン処理(メインループ)と割込処理との関係を示す図である。遊技進行メイン処理(メインループ)では、遊技に係る主な制御が行われ、2.35msごとに定期的に割込処理が行われる。約0.2〜0.4ms行われる割込処理が行われているときには、遊技進行メイン処理(メインループ)は完全に停止し、割込処理が終了すると再び遊技進行メイン処理(メインループ)が行われる。割込処理では、リールの加速処理や揺れ変動処理等が行われる。
<電源投入処理>
図29は、主制御回路で実行される電源投入処理の内容を示すフローチャートである。主制御手段100における電源投入処理は、主制御手段100への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に行われる処理であり、図29に示すように、まず、電源断復帰の準備を行う(ステップ10)。具体的には、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出等を行い、電源復帰の処理が行えるようにする。
次に、設定キースイッチがオン(設定変更有)か否か(設定変更無)を判断し(ステップ12)、オンであるとき(ステップ12/YES)、設定変更電断復帰異常時に対応する初期化範囲(領域)の消去(図15、図16参照)を開始する開始アドレスと消去するバイト数をセットする(ステップ14)。ここで、初期化範囲(領域)の消去は、開始アドレスを基準に1バイトずつ図15に示す領域の下方から上方に向かって消去される。
例えば、アドレス7E00の初期化範囲(領域)の消去が行われると、次にアドレス7E01の初期化範囲(領域)の消去が行われる。ここで、セットされるバイト数は、○が付された初期化範囲(領域)のバイト数を合計したバイト数であり、開始アドレスからセットされたバイト数だけ初期化範囲(領域)の消去が行われる。そして、設定キースイッチがオンでないとき(ステップ12/NO)、電断復帰時に対応する初期化範囲(領域)の消去(図15、図16参照)を開始する開始アドレスと消去するバイト数をセットする(ステップ24)。
次に、主制御手段100は、電断復帰異常か否かを判断し(ステップ16)、電断復帰異常であるとき(ステップ16/YES)、ステップ28の処理へ進む。電断復帰異常でないとき(ステップ16/NO)、設定変更電断復帰正常時に対応する初期化範囲(領域)の消去(図15、図16参照)を開始する開始アドレスと消去するバイト数をセットする(ステップ18)。そして、設定変更可能フラグがオンか否かを判断する(ステップ20)。設定変更可能フラグは、リールが回転しているときにはオフされ、リールが回転していないときにはオンされるフラグである。
そして、設定変更可能フラグがオンであるとき(ステップ20/YES)、ステップ28の処理へ進み、設定変更可能フラグがオンでないとき(ステップ20/NO)、電断復帰異常か否かを再度判断する(ステップ22)。電断復帰異常であるとき(ステップ22/YES)、エラー表示を行い、後の処理は行わない(電源オフ待ち)(ステップ26)。
ステップ14、ステップ18、ステップ24の処理では、初期化範囲(領域)の消去(図15、図16参照)を開始する開始アドレスは、実際に消去されるアドレスの一つ下(前)のアドレスが設定されている。例えば、設定変更電断復帰異常時に対応する初期化範囲(領域)の消去を開始する開始アドレスは、7E00の一つ下(前)のアドレス7DFFとなっている。
そして、主制御手段100は、まず開始アドレスの一つ下(次)のアドレスをセットし(ステップ28)、セットしたアドレスの情報を消去する(ステップ30)。次に、初期化が終了したか否かを判断する(ステップ32)。初期化が終了していない即ちセットされたバイト数分の情報が消去されていないとき(ステップ32/NO)、ステップ28の処理に戻る。初期化が終了した即ちセットされたバイト数分の情報が消去されたとき(ステップ32/YES)、処理された内容が電断復帰であるか否かを判断する(ステップ33)。
電断復帰であるとき(ステップ33/YES)、スタックポインタを復帰し(ステップ34)、割込処理を起動する(ステップ36)。そして、電断時の処理に復帰し(ステップ38)、電源投入処理を終了する。
電断復帰でないとき(ステップ33/NO)、スタックポインタをセットし(ステップ40)、割込処理を起動する(ステップ42)。そして、設定変更処理を行い(ステップ44)、図31及び図32において詳述する遊技進行メイン処理に移行する。
以上のように、電断復帰、設定変更電断復帰正常時、設定変更電断復帰異常時に対応する初期化範囲(領域)の消去は、同一の制御個所である図29の電源投入処理のステップ28〜ステップ32において処理される。そのため上記のクリア処理は、制御の簡略化が可能となっている。
<割込処理の説明>
図30は、主制御回路で実行される割込処理の内容を示すフローチャートである。図30のフローチャートを参照しつつ割込処理を説明する。まず、主制御回路100は、メインループで使用しているCPUのレジスタを割込処理で使用するため、現在のレジスタ値をRAMのスタック領域に退避する(ステップS60)。次に、割込処理中に次の割込処理が始まらないように、割込処理の禁止フラグをオンにする(ステップS62)。そして、今回の入力ポート2データ(電源断信号)の入力を行い(ステップS64)、電源断検知を行う(ステップS66)。ここで、割込処理開始から電源断検知までの時間をt2とする。
主制御回路100は、電源断と判断したとき(ステップS66/YES)、電源断処理を行う(ステップS90)。電源断処理では、RAMのチェックサムデータを算出し、記憶する。そして、電源電圧監視装置からリセット信号が出力されるまで待機する。ここで、電源断処理に要する時間をt1とする。
主制御回路100は、電源断でないと判断したとき(ステップS66/NO)、入力ポート0〜2の読み込みを行う(ステップS68)。入力ポート0には、精算スイッチ信号、ベット信号(1、3枚)、スタート信号、停止ボタンセンサ信号(第1、2、3リール)等のデータ、入力ポート1には、第3センサ信号(セレクタの信号)、ドアスイッチ信号、設定キー信号、設定ドア信号、設定/リセットボタン信号、リールセンサ(第1、2、3)等のデータ、入力ポート2には、電源断信号、投入センサ信号1,2、払出センサ信号1,2、満杯検知信号等のデータが入力される。
そして、タイマ計測が行われる(ステップS70)。タイマ計測では、4.1秒のウエイトの減算、メダル滞留時間の減算等が行われる。次に、ランプ管理処理が行われる(ステップS72)。ランプ管理処理では、遊技機の状態に応じて、設定値、獲得枚数値、貯留枚数値の表示を行う7セグ等の発光パターンを制御する。
そして、主制御回路100は、入力ポート0〜2の読み込みを再度行い、ステップ68で読み込んだ値と同じか比較して同じであれば、入力ポートデータ(レベルデータ)を作成する(ステップS74)。異なる場合は、先に読み込んだ入力ポート0〜2の値はノイズによるものとしてレベルデータは作成されない。レベルデータは、入力ポートに入っているデータ(0、1)を読み込み、前回の割込時のデータと比較して立上がり、立下り(0→1又は1→0)を判別したレベルデータを作成する。ここで、割込処理開始から入力ポートデータ(レベルデータ)作成までの時間をt3とする。
電源投入時に起動される割込処理で実行される電源断処理において、電源断信号出力から電源が落ちるまで(CPUが起動できなくなるまで)の時間Tは、前述の合計時間(t1+t2+t3)より長く設定されるようにしてもよい。
そして、主制御回路100は、リールの駆動制御を行うリール駆動制御が行う(ステップS76)。次に、リールの揺れ変動制御を行う揺れ変動制御が行う(ステップS78)。次に、リール、ホッパー、ブロッカの励磁出力を出力するポート出力処理を行う(ステップS80)。そして、RAM(送信用バッファ)に記憶されている未送信の制御コマンドを送信する(ステップS82)。
そして、主制御回路100は、外部信号を出力する(ステップS84)。次に、RAMのスタック領域に退避したレジスタのデータを復帰する(ステップS86)。そして、次回割込の許可をし(ステップS86)、割込処理を終了する。
<遊技進行メイン処理の説明>
まず、主制御回路100において実行される遊技進行メイン処理の説明を、図31,32のフローチャートを用いながら説明する。
まず、主制御回路100は、スロットマシン10に設定されている設定値(1〜6のいずれか)の情報を含んだ設定値指定コマンドを、副制御回路200へ送信する(ステップS112)。ここで、副制御回路200へ送信するとは、送信用バッファに記憶することと同義であり、以下も同じ意味である。そして、これから行う単位遊技がMB遊技又は再遊技であれば、そのいずれであるのかを示す情報を含んだ遊技状態コマンドを、副制御回路200へ送信する(ステップS114)。さらに、現在のRT状態が、非RT中であるのか、RT中であるのかを示す情報を含んだRT状態コマンドを副制御回路200へ送信する(ステップS116)。
次に、主制御回路100は、現在の遊技状態がMB遊技中であるか否かを判断し(ステップS118)、MB遊技中である(YES)と判断したとき、MB遊技の終了条件が成立するまでの残りメダル枚数を含むMB獲得可能枚数コマンドを副制御回路200に対して送信する(ステップS120)。主制御回路100が、ステップS120の処理を行うと、又は、ステップS118の判断処理でMB遊技中ではない(NO)と判断したときは直ちに、次に行う単位遊技が再遊技であるか否かを判断する(ステップS122)。再遊技役の成立後、スタートスイッチ36が操作されるまでの期間に、メダルが投入されると、投入されたメダルは貯留手段160に貯留され、精算スイッチ38が操作されると、貯留していたメダルはメダル排出口60から排出される。主制御回路100が次に行う単位遊技が再遊技である(YES)と判断したとき、規定枚数が2枚となるMB遊技中には再遊技役が入賞しないことから、副制御回路200に対して自動メダル投入(3)コマンドを送信する(ステップS124)。
主制御回路100は、次に行う単位遊技が再遊技でない(ステップS122/NO)と判断したときは直ちに、メダル投入口32にメダルが投入されたか否かを判断する(ステップS130)。そして、メダルが投入された(ステップS130/YES)と判断したとき、副制御回路200に対して手動メダル投入コマンドを送信する(ステップS132)。メダルの投入操作が行われなかった(ステップS130/NO)と判断したとき、1−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ35が操作されたか否かを判断する(ステップS134)。主制御回路100がいずれのベットスイッチも操作されなかった(ステップS134/NO)と判断したとき、投入されたメダルの枚数が規定枚数に達したか否かを判断する(ステップS138)。いずれかのベットスイッチが操作された(ステップS134/YES)と判断したとき、操作されたベットスイッチの種類と、現在の遊技状態に応じて自動メダル投入(1)〜(3)コマンドのいずれかを副制御回路200へ送信する(ステップS136)。そして、投入されたメダルの枚数が規定枚数に達したか否かを判断する(ステップS138)。
主制御回路100が、投入されたメダルの枚数が規定枚数に達していない(ステップS138/NO)と判断したとき、前述したステップS130の判断処理へ戻る。投入されたメダルの枚数が規定枚数に達した(ステップS138/YES)と判断したとき、このときスロットマシン10に投入されているメダルの枚数が、規定枚数に到達していたときは、投入されたメダルの枚数を、記憶しているクレジット数(貯留枚数)に加算する。
次にスタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する(ステップS140)。ここで、ステップS122で、次に行う単位遊技が再遊技である(ステップS122/YES)と判断された時は、ステップS138の判断結果はYESとなる。そして、ステップS140の判断処理で、主制御回路100が、スタートスイッチ36が操作されていない(ステップS140/NO)と判断したとき、ステップS130の判断処理に戻る。このように、投入されたメダルの枚数が規定枚数に達し、かつ、スタートスイッチ36が操作されるまで、ステップS130〜S136のメダル投入処理が繰り返し行われる。
なお、上述のフローでは、単位遊技が再遊技であるとき、ベットスイッチの操作及びメダル投入は行われないものとしたが、単位遊技が再遊技であるときにベットスイッチの操作及び/又はメダル投入を行うことを可能にしてもよい。また、疑似遊技及びリール演出を含むフリーズ中において、ベットスイッチの操作及び/又はメダル投入を行うことを可能にしてもよい。
主制御回路100が、スタートスイッチ36が操作されたと判断したとき(ステップS140/YES)、副制御回路200へスタートスイッチ受付コマンドを送信する(ステップS142)。次に、主制御回路100は、役抽選処理を行う(ステップS143)。すなわち、現在の遊技状態が非内部中又は内部中であれば、図4に示した役抽選テーブルに基づいて役抽選を行う。また、MB遊技中であれば、全ての小役を当選した状態とする。さらに、遊技状態が「非内部中」であるときに、MB役が当選し、MB役の当選を持ち越した場合は、遊技状態を「内部中」に更新する。そして、役抽選結果をバッファに1次的に記憶する(ステップS144)。次に、主管ベルナビ回数を、副制御回路200へ送信し(ステップS145)、現在のフリーズ当選確率状態を、副制御回路200へ送信する(ステップS146)。
次に、ステップS146に続く制御処理の説明を、図32のフローチャートを用いながら説明する。まず、主制御回路100は、現在の遊技状態が「MB遊技」中であるか否かを判断する(ステップS148)。そして、「MB遊技」中である(ステップS148/YES)と判断したとき、ステップS165の判断処理へ移行する。「MB遊技」中でない(ステップS148/NO)と判断したとき、ステップS149の特殊演出抽選処理へ移行する。
<特殊演出抽選処理の説明>
次に、図32のステップS149に示した特殊演出抽選処理の詳細な内容について、図33のフローチャートを参照しつつ説明する。
<特殊演出抽選処理>
図33は、特殊演出抽選処理を説明するためのフローチャートである。まず、主制御回路100は、複合Dが当選したか否かを判断し(ステップS200)、複合Dが当選したと判断すると(ステップS200/YES)、乱数発生器から、乱数RND(0〜2のいずれかの整数)を抽出する(ステップS202)。そして、抽出した乱数RNDの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS204)。
乱数RNDの値が「0」である(ステップS204/YES)と判断したとき、現在の特殊演出番号PDを「A」に更新し(ステップS206)、疑似遊技パターンとして特殊演出Aを選択する(ステップS208)。そして、特殊演出抽選結果をRAMに記憶し(ステップS210)、特殊演出抽選処理を終了する。
乱数RNDの値が「0」でない(ステップS204/NO)と判断したとき、抽出した乱数RNDの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS212)。乱数RNDの値が「1」である(ステップS212/YES)と判断したとき、現在の特殊演出番号PDを「B」に更新し(ステップS214)、疑似遊技パターンとして特殊演出Bを選択する(ステップS216)。
乱数RNDの値が「1」でない(ステップS212/NO)と判断したとき、現在の特殊演出番号PDを「C」に更新し(ステップS218)、疑似遊技パターンとして特殊演出Cを選択する(ステップS220)。一方、複合Dが当選していないと判断したとき(ステップS200/NO)、現在の特殊演出番号PDを「0」に更新し(ステップS222)、特殊演出抽選処理を終了し、図32のステップS150の処理へ移行する。
図32に戻り、主制御回路100は、特殊演出抽選処理の結果を副制御回路200に送信する(ステップS150)。なお、ステップS149及びステップS150の処理は、役抽選処理(ステップS143)の後すぐに行われてもよい。そして、遊技状態が特殊演出状態か否かを判断する(ステップS152)。遊技状態が特殊演出状態であると判断したとき(ステップS152/YES)、副制御回路200へ特殊演出開始コマンドを送信し(ステップS156)、特殊演出制御処理を開始する(ステップS158)。
<特殊演出制御処理の説明>
次に、図32のステップS158に示した特殊演出制御処理の詳細な内容について、図34のフローチャートを参照しつつ説明する。
<特殊演出制御処理の説明>
次に、図32のステップS158に示した特殊演出制御処理において、特殊演出(疑似遊技)の処理が行われる場合を図34のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、主制御回路100は、図34のステップS300の処理へ進むと、特殊演出制御処理を開始し、現在の疑似遊技は何回目の疑似遊技であるかを示す疑似遊技回数(GIJI)の値を「1」にセットする(ステップS300)。そして、無操作許容時間WTの値を「20」にセットする(ステップS302)。
主制御回路100は、決定された疑似役に対応する停止テーブル(図10参照)から、左リール40L、中リール40C、右リール40R各々に対応する停止可能位置2の情報をセットする(ステップS304)。次に、停止可能位置1の情報をセットする(ステップS306)。なお、停止可能位置1の情報は全て「1」がセットされている。
そして、停止可能位置1及び停止可能位置2から停止位置3を決定し(ステップS308)、滑りコマ数テーブルを作成する(ステップS310)。なお、停止可能位置1の情報は全て「1」であるため、停止位置3の情報は停止可能位置2の情報と全く同じ情報となる。また、疑似遊技中の停止位置3の決定処理を行う際に、停止可能位置1を作成しないで停止位置3を決定してもよく、又は停止可能位置1を作成しても停止位置3を決定する際に使用しないようにしてもよい。
次に主制御回路100は、リール40L,40C,40Rの回転を開始し、全てのリールが定速に到達したか否かを判断する(ステップS312)。主制御回路100は、単位遊技中における回転速度(約毎分80回転)と同じ回転速度(例えば毎分80回転)となるまで、リール40L,40C,40Rを加速させる(ステップS312/NO)。なお、主制御回路100は、単位遊技中における回転速度(約毎分80回転)よりも速い回転速度(例えば毎分90回転)となるように、リール40L,40C,40Rを加速させても良い。これに限らず、単位遊技中における回転速度よりも遅い速度で回転させる、単位遊技中とは異なる方向にリールを回転させる、各リールの回転を開始させるタイミングを任意に、又は、遊技状態や役抽選の結果などに応じて変更する等、単位遊技中とは異なる回転制御を行っても良い。また、これらの回転制御を、特殊演出(疑似遊技)の実行毎に適宜切り替えても良い。さらに、単位遊技中におけるリール回転制御と、同じ加速度及び回転速度で定速回転させても良い。
そして、全てのリールが一定の回転速度になると(ステップS312/YES)、遊技者によりいずれかのストップスイッチに対して最初の操作(第1停止操作)が行われたか否かを判断し(ステップS314)、第1停止操作が行われていないと判断したとき(ステップS314/NO)、無操作許容時間WTの値が「0」になったか否かを判断する(ステップS320)。そして、無操作許容時間WTの値が「0」になったと主制御回路100が判断したとき(ステップS320/YES)、回転しているリール40を疑似停止テーブルに応じて自動停止し、停止したリール40を揺れ変動させる(ステップS322)。
第1停止操作が行われたと判断したとき(ステップS314/YES)、無操作許容時間WTの値を「20」にセットし(ステップS316)、揺れ変動処理を行う(ステップS318)。
主制御回路100は、遊技者により残りのいずれかのストップスイッチに対して最初の操作(第2停止操作)が行われたか否かを判断し(ステップS334)、第2停止操作が行われていないと判断したとき(ステップS334/NO)、無操作許容時間WTの値が「0」になったか否かを判断する(ステップS340)。そして、無操作許容時間WTの値が「0」になったと主制御回路100が判断したとき(ステップS340/YES)、回転しているリール40を疑似停止テーブルに応じて自動停止し、停止したリール40を揺れ変動させる(ステップS342)。
第2停止操作が行われたと判断したとき(ステップS334/YES)、無操作許容時間WTの値を「20」にセットし(ステップS336)、揺れ変動処理を行う(ステップS338)。
そして、主制御回路100は、遊技者により残りのいずれかのストップスイッチに対して最初の操作(第3停止操作)が行われたか否かを判断し(ステップS354)、第3停止操作が行われていないと判断したとき(ステップS354/NO)、無操作許容時間WTの値が「0」になったか否かを判断する(ステップS360)。そして、無操作許容時間WTの値が「0」になったと主制御回路100が判断したとき(ステップS360/YES)、回転しているリール40を疑似停止テーブルに応じて自動停止し、停止したリール40を揺れ変動させる(ステップS362)。
第3停止操作が行われたと判断したとき(ステップS354/YES)、無操作許容時間WTの値を「20」にセットし(ステップS356)、揺れ変動処理を行う(ステップS358)。そして、疑似停止された図柄組み合わせの情報を含む疑似役停止図柄コマンドを副制御回路200に送信する(ステップS363)。
次に、「7揃」又は「BAR揃」が疑似停止したか否かを判断し(ステップS364)、「7揃」又は「BAR揃」が疑似停止していないと判断したとき(ステップS364/NO)、疑似遊技回数(GIJI)の値を1加算する(ステップS368)。次にスタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する(ステップS370)。そして、主制御回路100が、スタートスイッチ36が操作されていない(ステップS370/NO)と判断したとき、ステップS370の判断処理に戻る。
主制御回路100が、スタートスイッチ36が操作されたと判断したとき(ステップS370/YES)、副制御回路200へスタートスイッチ受付コマンドを送信し(ステップS372)、ステップS302の処理に戻る。
一方、「7揃」又は「BAR揃」が疑似停止したと判断したとき(ステップS364/YES)、特殊演出番号PDを0(通常遊技)に変更し、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Aに変更する(ステップS366)。そして、図34の特殊演出制御処理を終了し、図32のステップS159の判断処理へ移行する。
図32に戻り、主制御回路100は、副制御回路200へ特殊演出終了コマンドを送信し(ステップS159)、バッファに1次的に記憶されていた役抽選結果をRAMに記憶する(ステップS160)。次に、役抽選結果をバッファからクリアする(ステップS161)。
一方、ステップS152/NOのとき、バッファに1次的に記憶されていた役抽選結果をRAMに記憶し(ステップS163)、役抽選結果をバッファからクリアする(ステップS164)。ステップS162、ステップS164の処理のあと、主制御回路100は、役抽選結果1コマンド及び役抽選結果2コマンドを、副制御回路200へ送信する(ステップS165)。
ステップS165の処理を終えると、主制御回路100は、前回の単位遊技でスタートスイッチ36が操作されてから、4.1秒が経過したか否かを判断する(ステップS166)。そして、4.1秒が経過していない(ステップS166/NO)と判断したとき、4.1秒が経過するまで待機状態となり、4.1秒が経過した(ステップS166/YES)と判断すると、回転待機終了コマンドを副制御回路200へ送信する(ステップS168)。なお、疑似遊技終了後のリールの回転開始のランダム遅延時間の取得は、ステップS170のリール回転制御を開始する前に行われる。次に、主制御回路100は、リール40L,40C,40Rを一斉に回転させるためのリール制御処理を開始する(ステップS170)。
<リール制御処理の説明>
次に、図32のステップS170に示したリール制御処理の詳細な内容について、図37のフローチャートを参照しつつ説明する。
図37は、通常遊技時のリール制御処理を説明するための図である。まず、主制御回路100は、当選役に対応する停止テーブル(図10参照)から、左リール40L、中リール40C、右リール40R各々に対応する停止可能位置2の情報をセットする(ステップS600)。次に、引き込み図柄位置、蹴飛ばし図柄位置に基づき停止可能位置1(図11参照)の情報をセットする(ステップS602)。
そして、停止可能位置1及び停止可能位置2から停止位置3を決定し(ステップS604)、滑りコマ数テーブルを作成する(ステップS606)。主制御回路100は、そのパルス幅を段階的に短くする加速制御を行う(ステップS608)。各リール40L、40C、40Rの回転数が所定の例えば80回転/分となったとき(ステップS610/YES)、駆動パルス信号の周期を一定にしてリールを定速制御する(ステップS612)。
主制御回路100は、リール40L、40C、40Rが定速回転制御に至ると、ストップボタン37L、37C、37Rによる停止操作の受け付けを許可する(ステップS614)。そして、回転中のリールについて、ストップボタンが操作されたことによる停止操作信号を受け付けたとき(ステップS616/YES)、リール停止制御を行ったことによりリールが停止すると、主制御回路100は、副制御回路200に対してリール停止コマンドを送信する(ステップS617)。その停止操作のタイミングに応じ、滑りコマ数テーブルを参照してリールの停止図柄を決定する(ステップS618)。
主制御回路100は、全てのリール40L、40C、40Rが停止するまで、ステップS600〜S618までのリール制御処理を繰り返し実行する(ステップS620)。なお、1つのリールの停止を受付けたときに、その停止する図柄及び役抽選結果に応じて他の残りのリールの滑りコマ数テーブルを新たに作成するか、又はリール回転開始の際に作成した滑りコマ数テーブルをそのまま使用するかを決定してもよい。そして、ステップS620/YESの処理の後、リール制御処理を終了し、図32のステップS172の処理へ移行する。
図32に戻り、主制御回路100は、何らかの役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行い(ステップS172)、MB役が入賞したと判定した場合は、遊技状態を「内部中」から「MB遊技」に更新する。そして、フリーズ当選確率状態変更処理を行う(ステップS174)。
<フリーズ当選確率状態変更処理の説明>
次に、図32のステップS174に示したフリーズ当選確率状態変更処理の詳細な内容について、図35のフローチャートを参照しつつ説明する。
図35は、フリーズ当選確率状態変更処理を説明するためのフローチャートである。まず、主制御回路100は、複合Dが当選したか否かを判断する(ステップS400)。複合Dが当選したと判断したとき(ステップS400/YES)、フリーズ当選確率状態A中か否かを判断する(ステップS402)。
そして、主制御回路100は、フリーズ当選確率状態A中であると判断したとき(ステップS402/YES)、操作順序が操作順序4と一致したか否かを判断する(ステップS404)。操作順序が操作順序4と一致したと判断したとき(ステップS404/YES)、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Bに変更する(ステップS406)。
そして、特殊再遊技役1入賞(赤7揃)コマンドを副制御回路200に送信する。このとき、赤7揃は必ずしも揃う必要はなく、操作順序が操作順序4と一致していれば特殊再遊技役1入賞(赤7揃)コマンドが送信される。そして、主制御回路100が管理する通常サブボーナスのベルナビ回数(主管ベルナビ回数)を10回にセットする(ステップS410)。
一方、操作順序が操作順序4と一致しないと判断したとき(ステップS404/NO)、操作順序が操作順序5と一致したか否かを判断する(ステップS414)。操作順序が操作順序5と一致したと判断したとき(ステップS414/YES)、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Cに変更する(ステップS416)。
そして、特殊再遊技役2入賞(青7揃)コマンドを副制御回路200に送信する。このとき、青7揃は必ずしも揃う必要はなく、操作順序が操作順序5と一致していれば特殊再遊技役2入賞(青7揃)コマンドが送信される。そして、主制御回路100が管理する高確サブボーナスのベルナビ回数(主管ベルナビ回数)を10回にセットする(ステップS410)。
また、操作順序が操作順序5と一致しないと判断したとき(ステップS414/NO)、操作順序が操作順序6と一致したか否かを判断する(ステップS420)。操作順序が操作順序6と一致したと判断したとき(ステップS420/YES)、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Dに変更する(ステップS422)。
そして、特殊再遊技役3入賞(BAR揃)コマンドを副制御回路200に送信する。このとき、BAR揃は必ずしも揃う必要はなく、操作順序が操作順序6と一致していれば特殊再遊技役3入賞(BAR揃)コマンドが送信される。
また、操作順序が操作順序6と一致しないと判断したとき(ステップS420/NO)、操作順序が操作順序3と一致したか否かを判断する(ステップS426)。操作順序が操作順序3と一致したと判断したとき(ステップS426/YES)、特殊演出状態(フラグA=2)をRAMに記憶する(ステップS428)。
そして、ステップS402/NO、ステップS410、ステップS424、ステップS428、ステップS426/NO、ステップS430、の処理のあと、フリーズ当選確率状態コマンドを副制御回路200に送信し(ステップS412)、図35のフリーズ当選確率状態変更処理を終了する。
なお、ステップS408での特殊再遊技役1入賞コマンド、ステップS418での特殊再遊技役2入賞コマンド、ステップS424での特殊再遊技役3入賞コマンド、ステップS412でのフリーズ当選確率状態コマンドを送信せず、副制御回路が役抽選結果1コマンドと各リールの停止受付コマンドとの受信順序に基づいて変更される状態を判断するようにしてもよい。
一方、複合Dが当選していないと判断したとき(ステップS400/NO)、主管AT終了判定処理を行う(ステップS430)。
<主制御回路100が管理するAT終了判定処理の説明>
次に、図35のステップS430に示した主制御回路100が管理するAT終了判定処理(主管AT終了判定処理)の詳細な内容について、図36のフローチャートを参照しつつ説明する。
図36は、主管AT終了判定処理を説明するためのフローチャートである。まず、主制御回路100は、複合A、B、Cのいずれかが当選したか否かを判断する(ステップS500)。複合A、B、Cのいずれかが当選したと判断したとき(ステップS500/YES)、フリーズ当選確率状態B又はC中か否かを判断する(ステップS502)。そして、主制御回路100は、フリーズ当選確率状態B又はC中であると判断したとき(ステップS502/YES)、小役1(ベル)が入賞する操作順序を正解したか否かを判断する(ステップS504)。
小役1(ベル)が入賞する操作順序を正解したと判断したとき(ステップS504/YES)、主管ベルナビ回数(MBERU)を1減算し(ステップS506)、主管ベルナビ回数が0か否かを判断する(ステップS508)。主管ベルナビ回数が0と判断したとき(ステップS508/YES)、終了ウエイトを実行し(ステップS510)、フリーズ当選確率状態をフリーズ当選確率状態Aに変更する(ステップS512)。小役1(ベル)が入賞する操作順序を正解してないと判断したとき(ステップS504/NO)、主管ベルナビ回数を0にセットし(ステップS520)、ステップS512の処理に移行する。
また、フリーズ当選確率状態B又はC中でないと判断したとき(ステップS502/NO)、フリーズ当選確率状態D中か否かを判断する(ステップS516)。フリーズ当選確率状態D中であると判断したとき(ステップS516/YES)、小役1(ベル)が入賞する操作順序を正解したか否かを判断する(ステップS518)。小役1(ベル)が入賞する操作順序を正解していないと判断したとき(ステップS518/NO)、主管ベルナビ回数を0にセットする(ステップS520)。なお、小役1が入賞する操作順序を正解したか否か判断したが、小役1が入賞したか否か判断するようにしてもよい。
そして、ステップS508/NO、ステップS512、ステップS516/NO、ステップS518/YESの処理のあと、図36の主管AT終了判定処理を終了する。
図32に戻り、これにより主制御回路100は、何らかの役が入賞したと判定したとき、その入賞役の種類を、また、いずれの役も入賞しなかったと判定したとき、その旨を示す情報を、作動図柄コマンドによって副制御回路200へ送信する(ステップS176)。次に主制御回路100は、入賞判定の結果に応じて払い出すメダルの枚数(0〜5枚)の情報を含むメダル払出開始コマンドを副制御回路200へ送信する(ステップS178)。ここで、入賞判定によっていずれの役も入賞しなかったと判定されたとき、メダル払出開始コマンドによって送信される払い出しメダルの枚数は0枚となる。
次に主制御回路100は、入賞判定の結果、いずれかの小役が入賞したか否かを判断する(ステップS180)。そして、いずれかの小役が入賞したと判断したとき(ステップS180/YES)、図3に示したホッパー駆動回路80を制御してメダル払出装置82を駆動し、入賞した小役に対応する払出枚数(図4(a)参照)のメダルを払い出す(ステップS182)。そして、メダルの払い出し終えると、主制御回路100は、メダル払出終了コマンドを副制御回路200へ送信し(ステップS184)、MB遊技の終了条件が成立したか否かを判断する(ステップS186)。現在の遊技状態が「MB遊技」中であり、当該MB遊技中におけるメダルの払出枚数が18枚を超えた(YES)と判断すると、主制御回路100は、MB遊技終了コマンドを副制御回路200へ送信し(ステップS188)、遊技終了チェックを行い(ステップS190)、ついで単位遊技終了コマンドを副制御回路200へ送信する(ステップS192)。
これに対して、ステップS186の判断処理で、現在の遊技状態が「MB遊技」中ではないとき、又は、「MB遊技」中であっても払出枚数が18枚を超えていないとき、判断結果がNOとなって、直ちにステップS190の処理へ移行し、単位遊技終了コマンドのみを副制御回路200へ送信する。そして、単位遊技終了コマンドを副制御回路200へ送信すると、再びステップS112の処理へ戻り、次の単位遊技を行うための処理を開始する。以下、ステップS112〜S192の処理を繰り返し行うことにより、遊技者は単位遊技を継続して繰り返し行うことができる。
<遊技終了チェック処理の説明>
次に、図32のステップS190に示した遊技終了チェック処理の詳細な内容について、図38のフローチャートを参照しつつ説明する。
図38は、遊技終了チェック処理を説明するためのフローチャートである。まず、主制御回路100は、疑似遊技状態か否かを判断する(ステップS700)。疑似遊技状態であると判断したとき(ステップS700/YES)、遊技終了(疑似遊技状態)に対応する初期化範囲(領域)(図15、16参照)の消去を開始する開始アドレスと消去するバイト数をセットし(ステップ704)、後に図39を用いて詳述するRAMクリア処理を行う(ステップS706)。
疑似遊技状態でないと判断したとき(ステップS700/NO)、フリーズ当選確率状態等を記憶する初期化範囲(領域)であって、遊技終了(演出状態)に対応する初期化範囲(領域)(図15、16参照)の消去を開始する開始アドレスと消去するバイト数をセットし(ステップ708)、後に図39を用いて詳述するRAMクリア処理を行う(ステップS710)。
次に、遊技終了(条件装置状態)に対応する初期化範囲(領域)(図15、16参照)の消去を開始する開始アドレスと消去するバイト数をセットし(ステップ712)、後に図39を用いて詳述するRAMクリア処理を行い(ステップS714)、図38の遊技終了チェック処理を終了する。
<RAMクリア処理の説明>
次に、図38のステップS706、ステップS710、ステップS714に示したRAMクリア処理の詳細な内容について、図39のフローチャートを参照しつつ説明する。
図39は、RAMクリア処理を説明するためのフローチャートである。図38のステップS704、ステップS708、ステップS712の処理では、初期化範囲(領域)の消去(図15、16参照)を開始する開始アドレスは、実際に消去されるアドレスの一つ下(前)のアドレスが設定されている。例えば、遊技終了(条件装置状態)に対応する初期化範囲(領域)の消去を開始する開始アドレスは、7E02の一つ下(前)のアドレス7E01となっている。
まず、主制御手段100は、図38のステップS704、ステップS708、ステップS712の処理で設定された開始アドレスの一つ上(次)のアドレスをセットし(ステップ716)、セットしたアドレスの情報を消去する(ステップ718)。次に、初期化が終了したか否かを判断する(ステップ720)。初期化が終了していない即ちセットされたバイト数分の情報が消去されていないとき(ステップ720/NO)、ステップ716の処理に戻る。初期化が終了した即ちセットされたバイト数分の情報が消去されたとき(ステップ720/YES)、図39のRAMクリア処理を終了する。
以上のように、遊技終了(疑似遊技状態)、遊技終了(演出状態)、遊技終了(条件装置状態)に対応する初期化範囲(領域)の消去は、図38の遊技終了チェック処理において処理される。遊技終了チェック処理は、遊技進行メイン処理における単位遊技終了時に処理され、遊技終了(疑似遊技状態)、遊技終了(演出状態)、遊技終了(条件装置状態)に対応する初期化範囲(領域)の消去が纏まって処理されるため、制御の簡略化が可能となる。
≪副制御回路における制御処理の説明≫
<情報受信処理>
図40に示すフローチャートを参照して、主制御回路100から送信されたコマンドを副制御回路200が受信する情報受信処理の内容について説明する。
図40は、情報受信処理を説明するためのフローチャートである。まず、副制御回路200は、主制御回路100から送信されたいずれかのコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS1000)。ここで、いずれのコマンドも受信していない(ステップS1000/NO)と、副制御回路200が判断したとき、図40の情報受信処理を終了する。これに対して、主制御回路100から何らかのコマンドを受信した(ステップS1000/YES)と、副制御回路200が判断したとき、連続演出処理を行う(ステップS1002)。
<連続演出処理の説明>
次に、図40のステップS1002に示した連続演出処理の詳細な内容について、図47のフローチャートを参照しつつ説明する。
図47は、連続演出処理を説明するためのフローチャートである。まず、副制御回路200は、受信したコマンドが、スタートスイッチ受付コマンドであるか否かを判断する(ステップS2400)。副制御回路200は、スタートスイッチ受付コマンドであると判断したとき(ステップS2400/YES)、連続演出中か否かを判断する(ステップS2402)。連続演出中であると判断したとき(ステップS2402/YES)、連続演出回数(REN)を1減算する(ステップS2404)。そして、連続演出回数(REN)が0か否かを判断する(ステップS2406)。
連続演出回数(REN)が0でないと判断したとき(ステップS2406/NO)、連続演出画像を画像表示装置70に表示する(ステップS2408)。連続演出回数(REN)が0であると判断したとき(ステップS2408/YES)、連続演出画像の表示を終了する(ステップS2410)。
また、連続演出中でないと判断したとき(ステップS2402/NO)、連続演出を行うか否か、及び、連続演出の種類を抽選する(ステップS2412)。そして、連続演出を行うことに当選したと判断したとき(ステップS2414/YES)、連続演出回数(REN)を5にセットし(ステップS2416)、連続演出画像の表示を開始する(ステップS2418)。なお、連続演出は5ゲームに限らず、任意のゲーム数をセット可能である。
そして、ステップS2400/NO、ステップS2408、ステップS2410、ステップS2414/NO、ステップS2418の処理のあと、図40の連続演出処理を終了する。
図40に戻り、副制御回路200は、受信したコマンドが、特殊演出抽選結果コマンドであるか否かを判断する(ステップS1004)。特殊演出抽選結果コマンドでないと判断したとき(ステップS1004/NO)、受信したコマンドが、主管ベルナビ回数コマンドであるか否かを判断する(ステップS1016)。
主管ベルナビ回数コマンドであると判断したとき(ステップS1016/YES)、主管ベルナビ回数(MBERU)が10であるか否かを判断する(ステップS1018)。主管ベルナビ回数(MBERU)が10であると判断したとき(ステップS1018/YES)、ペナルティボーナスフラグがオンか否かを判断する(ステップS1019)。ペナルティボーナスフラグがオンでないと判断したとき(ステップS1019/NO)、受信した10回の主管ベルナビ回数(MBERU)はペナルティボーナス中に送信された10回の主管ベルナビ回数(MBERU)ではなくサブボーナスの開始時に送信された10回の主管ベルナビ回数(MBERU)であると判断できるので副管ベルナビ回数(SBERU)を10にセットする(ステップS1020)。なお、ペナルティボーナスフラグは、ペナルティボーナス中にオンされるフラグである。
主管ベルナビ回数(MBERU)が10でないと判断したとき(ステップS1018/NO)、ペナルティボーナスフラグがオンであると判断したとき(ステップS1019/YES)、図40の情報受信処理を終了する。
また、主管ベルナビ回数コマンドでないと判断したとき(ステップS1016/NO)、受信したコマンドが、作動図柄表示コマンドであるか否かを判断する(ステップS1022)。作動図柄表示コマンドでないと判断したとき(ステップS1022/NO)、図40の情報受信処理を終了する。作動図柄表示コマンドであると判断したとき(ステップS1022/YES)、副管AT終了判定処理を行う(ステップS1024)。
<副制御回路200が管理するAT終了判定処理の説明>
次に、図40のステップS1024に示した副管AT終了判定処理の詳細な内容について、図44のフローチャートを参照しつつ説明する。
図44は、副管AT終了判定処理を説明するためのフローチャートである。まず、副制御回路200は、ATフラグがオンであるか否かを判断する(ステップS1800)。ATフラグは、サブボーナス(AT)又は特殊ボーナス(AT)が行われているときにオンされるフラグである。ATフラグがオンであると判断したとき(ステップS1800/YES)、複合A、B、Cのいずれかが当選したか否かを判断する(ステップS1804)。複合A、B、Cのいずれかが当選したと判断したとき(ステップS1804/YES)、小役1(ベル)が入賞したか否かを判断する(ステップS1806)。小役1が入賞していないと判断したとき(ステップS1806/NO)、操作順序を不正解しているので、ペナルティボーナスフラグをオンにする(ステップS1808)。
小役1(ベル)が入賞したと判断したとき(ステップS1806/YES)、及び、ステップS1808の処理のあと、副管ベルナビ回数(SBERU)を1減算する(ステップS1810)。なお、複合A、B、Cのいずれかが当選していれば小役1(ベル)の入賞の有無に係らず、副管ベルナビ回数(SBERU)は1減算されるが、小役1(ベル)が入賞したときのみ、副管ベルナビ回数(SBERU)を1減算するようにしてもよい。
次に、副管ベルナビ回数(SBERU)が0か否かを判断する(ステップS1812)。副管ベルナビ回数(SBERU)が0であると判断したとき(ステップS1812/YES)、サブボーナスの終了演出を画像表示装置70に表示し(ステップS1814)、ATフラグをオフにする(ステップS1815)。
ATフラグがオンでないと判断したとき(ステップS1800/NO)、及び、複合A、B、Cのいずれかが当選していないと判断したとき(ステップS1804/NO)、複合Dが当選したか否かを判断する(ステップS1826)。複合Dが当選したと判断したとき(ステップS1826/YES)、AT及び特殊遊技開始判定処理を行う(ステップS1828)。
<AT及び特殊遊技開始判定処理の説明>
次に、図44のステップS1828に示したAT及び特殊遊技開始判定処理の詳細な内容について、図45のフローチャートを参照しつつ説明する。
図45は、AT及び特殊遊技開始判定処理を説明するためのフローチャートである。まず、副制御回路200は、ATフラグがオンであるか否かを判断する(ステップS2000)。ATフラグがオンでないと判断したとき(ステップS2000/NO)、操作順序が操作順序4と一致したか否かを判断する(ステップS2002)。操作順序が操作順序4と一致したと判断したとき(ステップS2002/YES)、通常サブボーナスの開始演出を画像表示装置70に表示する(ステップS2004)。
操作順序が操作順序4と一致しないと判断したとき(ステップS2002/NO)、操作順序が操作順序5と一致したか否かを判断する(ステップS2008)。操作順序が操作順序5と一致したと判断したとき(ステップS2008/YES)、高確サブボーナスの開始演出を画像表示装置70に表示する(ステップS2010)。
操作順序が操作順序5と一致しないと判断したとき(ステップS2008/NO)、操作順序が操作順序6と一致したか否かを判断する(ステップS2012)。操作順序が操作順序6と一致したと判断したとき(ステップS2012/YES)、特殊ボーナスの開始演出を画像表示装置70に表示し(ステップS2014)、特殊ボーナスの残りゲーム数(G)を30ゲームにセットする(ステップS2015)。
ステップS2004、ステップS2010、ステップS2015の処理のあと、ATフラグをオンにし(ステップS2006)、図45のAT及び特殊遊技開始判定処理を終了する。
一方、ATフラグがオンであると判断したとき(ステップS2000/YES)、及び、操作順序が操作順序6と一致しないと判断したとき(ステップS2012/NO)、操作順序が操作順序3と一致したか否かを判断する(ステップS2016)。操作順序が操作順序3と一致したと判断したとき(ステップS2016/YES)、疑似遊技実行決定フラグをオフにする(ステップS2024)。疑似遊技実行決定フラグは、前のゲームにおいて、副制御回路200が特殊演出(疑似遊技)の実行を決定したときオンされるフラグである。
操作順序が操作順序3と一致しないと判断したとき(ステップS2016/NO)、疑似遊技実行決定フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS2018)。疑似遊技実行決定フラグがオンであると判断したとき(ステップS2018/YES)、特殊演出(疑似遊技)の実行が決定されているにも係らず操作順序が不一致であったため特殊演出(疑似遊技)が行われないので、上乗数等を後に報知するために上乗後報知フラグをオンにする(ステップS2020)。
そして、上乗後報知情報(上乗数、ボーナスのストック)をRAMに記憶し(ステップS2022)、ステップS2024の処理に移行する。そして、ステップS2006、ステップS2024、ステップS2018/NOの処理のあと、図45のAT及び特殊遊技開始判定処理を終了する。
図44に戻り、ステップS1812/NO、ステップS1815、ステップS1826/NO、ステップS1828の処理のあと、ステップS1816の処理に移行する。
そして、副制御回路200は、特殊ボーナス(AT)の残りゲーム数(G)が0か否かを判断する(ステップS1816)。特殊ボーナス(AT)の残りゲーム数(G)が0でないと判断したとき(ステップS1816/NO)、残りゲーム数(G)を1減算する(ステップS1818)。そして、再び、特殊ボーナス(AT)の残りゲーム数(G)が0か否かを判断する(ステップS1820)。
特殊ボーナスの残りゲーム数(G)が0であると判断したとき(ステップS1820/YES)、特殊ボーナスの終了演出を画像表示装置70に表示し(ステップS1822)、ATフラグをオフにする(ステップS1823)。そして、ステップS1816/YES、ステップS1820/NO、ステップS1823の処理のあと、図44の副管AT終了判定処理を終了する。
図40に戻り、ステップS1022/NO、ステップS1024の処理のあと、図40の情報受信処理を終了する。
副制御回路200は、受信したコマンドが、特殊演出抽選結果コマンドであると判断したとき(ステップS1004/YES)、上乗後報知処理を行う(ステップS1006)。
<上乗後報知処理の説明>
次に、図40のステップS1006に示した上乗後報知処理の詳細な内容について、図46のフローチャートを参照しつつ説明する。
図46は、上乗後報知処理を説明するためのフローチャートである。まず、副制御回路200は、上乗後報知フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS2200)。上乗後報知フラグがオンであると判断したとき(ステップS2200/YES)、上乗後報知を実行する。上乗後報知では、ボーナスがストックされたこと及び上乗数を示す画像を画像表示装置70に表示する。
次に、記憶していた上乗後報知情報(上乗数、ボーナスのストック)をRAMから削除し(ステップS2204)、上乗後報知フラグをオフにする(ステップS2206)。そして、ステップS2200/NO、ステップS2206の処理のあと、図46の上乗後報知処理を終了する。
図40に戻り、副制御回路200は、ATフラグがオンであるか否かを判断する(ステップS1008)。ATフラグがオンでないと判断したとき(ステップS1008/NO)、AT移行報知処理に移行する(ステップS1012)。
<AT移行報知処理の説明>
次に、図40のステップS1012に示したAT移行報知処理の詳細な内容について、図41のフローチャートを参照しつつ説明する。
図41は、AT移行報知処理を説明するためのフローチャートである。まず、複合Dが当選したか否かを判断する(ステップS1200)。複合Dが当選したと判断したとき(ステップS1200/YES)、通常サブボーナスのストック(STB)があるか否かを判断する(ステップS1202)。副制御回路200は、通常サブボーナスのストック(STB)があると判断したとき(ステップS1202/YES)、通常サブボーナスのストック(STB)を1減算し(ステップS1204)、画像表示装置70に操作順序4を報知する(ステップS1206)。
副制御回路200は、通常サブボーナスのストック(STB)がないと判断したとき(ステップS1202/NO)、高確サブボーナスのストック(STC)があるか否かを判断する(ステップS1208)。高確サブボーナスのストック(STC)があると判断したとき(ステップS1208/YES)、高確サブボーナスのストック(STC)を1減算し(ステップS1210)、画像表示装置70に操作順序5を報知する(ステップS1212)。
副制御回路200は、高確サブボーナスのストック(STC)がないと判断したとき(ステップS1208/NO)、特殊ボーナスのストック(STD)があるか否かを判断する(ステップS1214)。特殊ボーナスのストック(STD)があると判断したとき(ステップS1214/YES)、特殊ボーナスのストック(STD)を1減算し(ステップS1216)、画像表示装置70に操作順序6を報知する(ステップS1218)。
副制御回路200は、特殊ボーナスのストック(STD)がないと判断したとき(ステップS1214/NO)、特殊演出(疑似遊技)移行報知処理を行う(ステップS1220)。そして、ステップS1200/NO、ステップS1206、ステップS1212、ステップS1218、ステップS1220の処理のあと、図41のAT移行報知処理を終了する。
<特殊演出(疑似遊技)移行報知処理の説明>
次に、図41のステップS1220に示した特殊演出(疑似遊技)移行報知処理の詳細な内容について、図43のフローチャートを参照しつつ説明する。
図43は、特殊演出(疑似遊技)移行報知処理を説明するためのフローチャートである。まず、副制御回路200は、疑似遊技を実行するか否かを決定する(ステップS1600)。疑似遊技の実行を決定したとき(ステップS1602/YES)、上乗数及び上乗配分を決定し(ステップS1604)、当選した特殊演出(疑似遊技)に対応するボーナスをストックする(ステップS1606)。
そして、画像表示装置70に操作順序6を報知し(ステップS1608)、疑似遊技実行決定フラグをオンする(ステップS1610)。そして、ステップS1602/NO、ステップS1610の処理のあと、図43の特殊演出(疑似遊技)移行報知処理を終了する。
図40に戻り、ATフラグがオンでないと判断したとき(ステップS1008/NO)、小役成立操作順序報知処理に移行する(ステップS1014)。
<小役成立操作順序報知処理の説明>
次に、図40のステップS1014に示した小役成立操作順序報知処理の詳細な内容について、図42のフローチャートを参照しつつ説明する。
図42は、小役成立操作順序報知処理を説明するためのフローチャートである。まず、副制御回路200は、ペナルティボーナスフラグがオンか否かを判断する(ステップS1400)。ペナルティボーナスフラグがオンと判断したとき(ステップS1400/YES)、フリーズ当選確率状態B、C又はD中か否かを判断する(ステップS1401)。
フリーズ当選確率状態B、C又はD中であると判断したとき(ステップS1401/YES)、ペナルティボーナスフラグがオンであるので、フリーズ当選確率状態Aに移行させるため、小役1が入賞するための報知は行われない。ペナルティボーナスフラグがオンでないと判断したとき(ステップS1400/NO)、及び、フリーズ当選確率状態B、C又はD中でないと判断したとき(ステップS1401/NO)、ATフラグがオンであるか否かを判断する(ステップS1402)。
ATフラグがオンであると判断したとき(ステップS1402/YES)、複合Aが当選したか否かを判断する(ステップS1404)。そして、複合Aが当選したと判断したとき(ステップS1404/YES)、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序として、左→中→右の操作順序を報知する(ステップS1406)。
また、複合Aが当選していないと判断したとき(ステップS1404/NO)、複合Bが当選したか否かを判断する(ステップS1408)。そして、複合Bが当選したと判断したとき(ステップS1408/YES)、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序として、中→左→右の操作順序を報知する(ステップS1410)。
また、複合Bが当選していないと判断したとき(ステップS1408/NO)、複合Cが当選したか否かを判断する(ステップS1412)。そして、複合Cが当選したと判断したとき(ステップS1412/YES)、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序として、右→左→中の操作順序を報知する(ステップS1414)。
また、複合Cが当選していないと判断したとき(ステップS1412/NO)、複合Dが当選したか否かを判断する(ステップS1416)。そして、複合Dが当選したと判断したとき(ステップS1416/YES)、特殊演出(疑似遊技)移行報知処理を行う。(ステップS1418)。
そして、ステップS1402/NO、ステップS1406、ステップS1410、ステップS1414、ステップS1418、ステップS1416/NOの処理のあと、図42の小役成立操作順序報知処理を終了する。
図40に戻り、ステップS1012、ステップS1014の処理のあと、情報受信処理を終了する。