JP2015216438A - 時刻同期システム、マスタ装置およびスレーブ装置、並びに時刻同期方法 - Google Patents

時刻同期システム、マスタ装置およびスレーブ装置、並びに時刻同期方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
従来、スレーブ装置は、マスタ装置に問題が発生した後に送信される時刻同期メッセージを使用して時刻同期を行う場合が生じ、時刻同期の精度が劣化するという問題があった。
【解決手段】
マスタクロックを有するマスタ装置と、自装置のクロックをマスタ装置のマスタクロックに同期させる時刻同期処理を行うスレーブ装置とを有する時刻同期システムにおいて、マスタ装置は、マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを時刻同期メッセージの代わりにスレーブ装置に送信することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、時刻同期システム、マスタ装置およびスレーブ装置、並びに時刻同期方法に関する。
近年、複数の装置を有する通信システムにおいて、システム全体の時刻をより高い精度で同期させることがシステム構築の要件になってきている。隣接するN:M(N,Mは正の整数)の装置を有する通信システムは、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)1588規格に基づいて、装置間の時刻同期を実現している。IEEE1588規格は、Ethernet(登録商標)を用いる装置間の時刻を同期させる時刻同期プロトコル(PTP:Precision Time Protocol)を規定している(例えば、非特許文献1参照)。
IEEE1588 Std 1588−2008
時刻のマスタとなる装置(マスタ装置)と時刻のスレーブとなる装置(スレーブ装置)は、時刻の同期を取るために、IEEE1588規格で規定されている時刻同期メッセージを送受信する。一方、IEEE1588規格は、マスタ装置の状態をスレーブ装置へ通知する回線品質メッセージをマスタ装置とスレーブ装置との間で送受信することを規定している。
ところが、時刻同期メッセージと回線品質メッセージは、別々の独立したメッセージとして規定されており、それぞれのメッセージの送信周期は異なっている。このため、スレーブ装置は、マスタ装置に問題が発生した後に送信される時刻同期メッセージを使用して時刻同期を行う場合が生じ、時刻同期の精度が劣化するという問題が生じる。
本件開示の時刻同期システム、マスタ装置およびスレーブ装置、並びに時刻同期方法は、時刻情報と回線品質情報とを統合した統合メッセージを用いることにより、上位側装置の状態に応じて下位側装置が時刻同期を実行するか否かを制御する技術を提供することを目的とする。
一つの観点によれば、マスタクロックを有するマスタ装置と、自装置のクロックをマスタ装置のマスタクロックに同期させる時刻同期処理を行うスレーブ装置とを有する時刻同期システムにおいて、マスタ装置は、マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを時刻同期メッセージの代わりにスレーブ装置に送信することを特徴とする。
一つの観点によれば、マスタ装置は、マスタクロックと、マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを生成する統合メッセージ生成部と、統合メッセージを送信する送信部と、統合メッセージを統合メッセージ生成部に生成させて送信部から送信するタイミングを出力するタイマと、タイマが出力するタイミングでマスタクロックから時刻情報を取得し、時刻情報と自装置の状態を示す回線品質情報とを含む統合メッセージを統合メッセージ生成部に生成させる制御部とを有することを特徴とする。
一つの観点によれば、マスタ装置のマスタクロックに同期させる時刻同期処理を行うスレーブ装置において、マスタ装置のマスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを時刻同期メッセージの代わりにマスタ装置から受信する受信部と、マスタ装置から受信する統合メッセージに含まれる回線品質情報がマスタ装置の障害を通知している場合、当該統合メッセージに含まれる時刻情報を用いて自装置のマスタクロックの時刻同期処理を行わないように制御する制御部とを有することを特徴とする。
一つの観点によれば、マスタクロックを有するマスタ装置と、自装置のクロックをマスタ装置のマスタクロックに同期させる時刻同期処理を行うスレーブ装置とを有する時刻同期システムにおける時刻同期方法であって、マスタ装置は、マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを時刻同期メッセージの代わりにスレーブ装置に送信し、スレーブ装置は、マスタ装置から受信する統合メッセージに含まれる回線品質情報がマスタ装置の障害を通知している場合、当該統合メッセージに含まれる時刻情報を用いて自装置のマスタクロックの時刻同期処理を行わないように制御することを特徴とする。
本件開示の時刻同期システム、マスタ装置およびスレーブ装置、並びに時刻同期方法は、時刻情報と回線品質情報とを統合した統合メッセージを用いることにより、上位側装置の状態に応じて下位側装置が時刻同期を実行するか否かを制御することができる。
時刻同期システムの一例を示す図である。 比較例の時刻同期システムの一例を示す図である。 本実施形態のマスタ装置の一例を示す図である。 比較例のマスタ装置の一例を示す図である。 本実施形態の中継スレーブ装置の一例を示す図である。 比較例の中継スレーブ装置の一例を示す図である。 本実施形態の末端スレーブ装置の一例を示す図である。 PTPの時刻同期処理の一例を示す図である。 PTPメッセージの一例を示す図である。 本実施形態に係る時刻同期システムで用いる各種のメッセージの一例を示す図である。 比較例の時刻同期システムにおけるメッセージの流れを示す図である。 上位側装置に障害が発生した場合の比較例の時刻同期システムにおけるメッセージの流れを示す図である。 上位側装置に障害が発生した場合の本実施形態に係る時刻同期システムにおけるメッセージの流れを示す図である。
以下、図面を用いて実施形態を説明する。
図1は、時刻同期システム100の一例を示す。図1において、時刻同期システム100は、マスタ装置101_1と、マスタ装置101_2と、中継スレーブ装置102と、末端スレーブ装置103_1と、末端スレーブ装置103_2と、末端スレーブ装置103_3とを有する。ここで、マスタ装置101_1およびマスタ装置101_2のうち、いずれか一方の装置を指す場合は、符号末尾に(_数字)を付加して、例えばマスタ装置101_1のように表記する。また、マスタ装置101_1およびマスタ装置101_2に共通する内容を説明する場合は、符号末尾の(_数字)を省略して、マスタ装置101と表記する。同様に、末端スレーブ装置103_1、末端スレーブ装置103_2および末端スレーブ装置103_3についても、特定の装置を指す場合は、符号末尾に(_数字)を付加して、例えば末端スレーブ装置103_1のように表記する。また、末端スレーブ装置103_1、末端スレーブ装置103_2および末端スレーブ装置103_3に共通する内容を説明する場合は、符号末尾の(_数字)を省略して末端スレーブ装置103と表記する。
尚、図1の例では、マスタ装置101と末端スレーブ装置103との間に1台の中継スレーブ装置102を配置したが、中継スレーブ装置102を多段接続して、末端スレーブ装置103を接続するようにしてもよい。
図1において、本実施形態に係る時刻同期システム100は、2台のマスタ装置101と、1台の中継スレーブ装置102と、3台の末端スレーブ装置103とが階層的に接続され、各種の制御用のメッセージを送受信する。本実施形態に係る時刻同期システム100では、マスタ装置101は、中継スレーブ装置102に時刻情報と回線品質情報とを含む統合メッセージを送信する。ここで、時刻情報は、下位側装置が上位側装置の時刻に同期するための情報であり、回線品質情報は、上位側装置が正常に動作しているか否かを示す情報である。マスタ装置101から統合メッセージを受信した中継スレーブ装置102は、マスタ装置101の動作状態を確認すると共にマスタ装置101との時刻同期処理を行う。さらに、中継スレーブ装置102は、末端スレーブ装置103に統合メッセージを送信し、末端スレーブ装置103は、中継スレーブ装置102の動作状態を確認すると共に中継スレーブ装置102との時刻同期処理を行う。これにより、下位側装置は、上位側装置から受信する時刻情報が信頼できる情報であるか否かを判断することができる。例えば図1において、中継スレーブ装置102は、マスタ装置101_1に障害が発生している場合、マスタ装置101_1の時刻情報を利用せずに、マスタ装置101_2の時刻情報を利用して時刻同期を図る。これにより、中継スレーブ装置102は、障害が発生しているマスタ装置101_1よりも精度が高いマスタ装置101_2の時刻情報を利用して時刻同期を図ることができる。
図1において、マスタ装置101_1およびマスタ装置101_2は、時刻同期システム100の中の他の装置と比較して精度が高いクロックに基づいて動作し、下位側の中継スレーブ装置102にクロックを出力する。尚、図1の例では、マスタ装置101は、マスタ装置101_1とマスタ装置101_2とに冗長化されており、中継スレーブ装置102は、いずれか一方のマスタ装置101を運用系、他方を予備系とする。そして、運用系のマスタ装置101が故障してクロックを出力しなくなった場合、中継スレーブ装置102は、予備系のマスタ装置101が出力するクロックを利用する。
図2は、比較例の時刻同期システム700の一例を示す。図2において、時刻同期システム700は、マスタ装置701_1と、マスタ装置701_2と、中継スレーブ装置702と、末端スレーブ装置703_1と、末端スレーブ装置703_2と、末端スレーブ装置703_3とを有する。ここで、図1と同様に、マスタ装置701_1およびマスタ装置701_2のうち、いずれか一方の装置を指す場合は、符号末尾に(_数字)を付加して、例えばマスタ装置701_1のように表記する。また、マスタ装置701_1およびマスタ装置701_2に共通する内容を説明する場合は、符号末尾の(_数字)を省略して、マスタ装置701と表記する。また、末端スレーブ装置703_1、末端スレーブ装置703_2および末端スレーブ装置703_3についても、マスタ装置701と同様に表記する。
図2において、比較例の時刻同期システム700は、2台のマスタ装置701と、1台の中継スレーブ装置702と、3台の末端スレーブ装置703とが階層的に接続され、IEEE1538規格に基づいて、各種のメッセージを送受信する。比較例の時刻同期システム700において、マスタ装置701は、中継スレーブ装置702に時刻同期メッセージを送信し、中継スレーブ装置702は、マスタ装置701と時刻同期を行う。そして、中継スレーブ装置702は、末端スレーブ装置703に時刻同期メッセージを送信し、末端スレーブ装置703は、中継スレーブ装置702と時刻同期を行う。また、マスタ装置701は、時刻同期メッセージとは独立した異なる周期で、中継スレーブ装置702に回線品質メッセージを送信し、マスタ装置701の状態を中継スレーブ装置702に通知する。さらに、中継スレーブ装置702は、末端スレーブ装置703に回線品質メッセージを送信し、中継スレーブ装置702の状態を末端スレーブ装置703に通知する。
このようにして、比較例の時刻同期システム700は、システム全体の時刻を同期させる。ところが、比較例の時刻同期システム700では、時刻同期メッセージは、回線品質メッセージと異なる周期で独立して送受信される。このため、下位側装置は、回線品質メッセージで上位側装置に障害が発生していることを知る前に受信した時刻同期メッセージにより、精度に問題がある上位側装置の時刻に同期するという問題が生じる。
そこで、図1で説明した本実施形態に係る時刻同期システム100は、時刻同期メッセージと回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを上位側装置と下位側装置との間で送受信する。これにより、下位側装置は、障害が発生している上位側装置に時刻同期してしまうことを防止できる。例えば図1において、マスタ装置101は、下位側に接続されている中継スレーブ装置102に時刻同期メッセージと回線品質メッセージとの両方の情報を含む統合メッセージを予め設定された周期で送信する。そして、中継スレーブ装置102は、マスタ装置101から受信する統合メッセージの時刻情報により、自装置のクロックをマスタ装置101の時刻に同期させる。ここで、中継スレーブ装置102は、統合メッセージの回線品質情報を確認し、マスタ装置101に障害が発生している場合は時刻同期を行わない。
さらに、中継スレーブ装置102は、下位側に接続されている末端スレーブ装置103に時刻同期メッセージと回線品質メッセージとの情報を含む統合メッセージを送信する。そして、末端スレーブ装置103は、中継スレーブ装置102から受信する統合メッセージの時刻情報により、自装置のクロックを中継スレーブ装置102の時刻に同期させる。ここで、末端スレーブ装置103は、統合メッセージの回線品質情報を確認し、中継スレーブ装置102に障害が発生している場合は時刻同期を行わない。
このようにして、本実施形態に係る時刻同期システム100は、障害が発生している装置の時刻情報を用いることなく、システム全体の時刻を同期させることができる。
図3は、本実施形態のマスタ装置101の一例を示す。図3において、マスタ装置101は、マスタクロック201と、タイマ202と、マスタ制御部203と、統合メッセージ生成部204と、送信部205と、受信部206とを有する。
マスタクロック201は、時刻同期システム100の中で他の装置に比較して最も精度の高いクロックを出力する。
タイマ202は、予め設定された周期で後述するマスタ制御部203に起動をかける。
マスタ制御部203は、タイマ202により周期的に起動され、マスタクロック201から取得した時刻情報を統合メッセージ生成部204に出力する。また、マスタ制御部203は、自装置の動作状態(障害の発生の有無など)を示す情報を統合メッセージ生成部204に出力したり、下位側装置から受信するメッセージにより、伝送時間の計測などを行う。尚、PTPにおける時刻同期処理については、後で詳しく説明する。
統合メッセージ生成部204は、マスタ制御部203が出力する時刻情報と回線品質情報とを統合した統合メッセージを生成し、後述する送信部205に出力する。
送信部205は、統合メッセージ生成部204が出力する統合メッセージを下位側装置に送信する。例えば図1のマスタ装置101_1およびマスタ装置101_2の送信部205は、統合メッセージを中継スレーブ装置102に送信する。
受信部206は、下位側装置(図1の例では、中継スレーブ装置102)から受信するメッセージをマスタ制御部203に出力する。
このようにして、本実施形態に係るマスタ装置101は、時刻情報と回線品質情報とを含む統合メッセージを下位側装置(図1の例では、中継スレーブ装置102)に送信することができる。
図4は、比較例のマスタ装置701の一例を示す。図4に示したマスタ装置701は、図3で説明したマスタ装置101に対応する。マスタ装置701は、マスタ装置101と異なり、時刻同期メッセージと回線品質メッセージとを異なる周期で下位側装置に送信する。
図4において、マスタ装置701は、マスタクロック801と、タイマ802aと、タイマ802bと、マスタ制御部803と、時刻同期メッセージ生成部804aと、回線品質メッセージ生成部804bと、送信部805と、受信部806とを有する。
マスタクロック801は、図3に示したマスタクロック201と同様に、システム内の他の装置に比較して最も精度の高いクロックを出力する。
タイマ802aは、予め設定された第1周期で後述するマスタ制御部803に起動をかける。
タイマ802bは、タイマ802aの第1周期とは異なる予め設定された第2周期で後述するマスタ制御部803に起動をかける。
マスタ制御部803は、タイマ802aおよびタイマ802bにより異なる周期で別々に独立して起動される。例えば、マスタ制御部803は、タイマ802aにより起動された場合、マスタクロック801から取得した時刻情報を後述する時刻同期メッセージ生成部804aに出力する。一方、マスタ制御部803は、タイマ802bにより起動された場合、自装置の動作状態(障害の発生の有無など)を示す回線品質情報を後述する回線品質メッセージ生成部804bに出力する。また、マスタ制御部803は、下位側装置から受信するメッセージにより、伝送時間の計測などのPTPにおける時刻同期処理を行う。
時刻同期メッセージ生成部804aは、マスタ制御部803が出力する時刻情報を含む時刻同期メッセージを生成し、後述する送信部805に出力する。
回線品質メッセージ生成部804bは、マスタ制御部803が出力する回線品質情報を含む回線品質メッセージを生成し、後述する送信部805に出力する。
送信部805は、時刻同期メッセージ生成部804aおよび回線品質メッセージ生成部804bが出力する時刻同期メッセージおよび回線品質メッセージを下位側装置に送信する。例えば図2のマスタ装置701_1およびマスタ装置701_2の送信部805は、時刻同期メッセージおよび回線品質メッセージを中継スレーブ装置702に送信する。
受信部806は、下位側装置(図2の例では、中継スレーブ装置702)から受信するメッセージをマスタ制御部803に出力する。
このようにして、比較例のマスタ装置701は、時刻同期メッセージおよび回線品質メッセージを異なる周期で別々に下位側装置(図2の例では、中継スレーブ装置702)に送信する。このため、下位側装置は、回線品質メッセージで上位側装置に障害が発生していることを知る前に受信した時刻同期メッセージにより、精度に問題がある上位側装置の時刻に同期するという問題が生じる。
図5は、本実施形態の中継スレーブ装置102の一例を示す。図5において、中継スレーブ装置102は、受信部301と、スレーブ制御部302と、送信部303と、マスタクロック304と、タイマ305と、マスタ制御部306と、統合メッセージ生成部307と、送信部308と、受信部309とを有する。
受信部301は、上位側装置(図1の例では、マスタ装置101)から受信するメッセージを後述するスレーブ制御部302に出力する。尚、受信部301は、マスタ装置101_1およびマスタ装置101_2の両方からメッセージを受信する。
スレーブ制御部302は、受信部301が上位側装置から受信したメッセージを受け取る。例えば、スレーブ制御部302は、マスタ装置101から受信する統合メッセージの時刻情報に基づいて、後述するマスタクロック304をマスタ装置101に同期させる。またスレーブ制御部302は、伝送時間の計測などのPTPにおける時刻同期処理を行い、計測結果を含む応答メッセージを上位側装置に送信する。
送信部303は、スレーブ制御部302が出力する応答メッセージを上位側装置(図1の例では、マスタ装置101)に送信する。
マスタクロック304は、スレーブ制御部302が実行する時刻同期処理により、上位側装置に同期したクロックを出力する。尚、図5において、マスタクロック304は、中継スレーブ装置102の内部や中継スレーブ装置102に接続される通信装置などにクロックを供給する。
タイマ305は、予め設定された周期で後述するマスタ制御部306に起動をかける。
マスタ制御部306は、タイマ305により周期的に起動され、マスタクロック304から取得した時刻情報を後述する統合メッセージ生成部307に出力する。また、マスタ制御部306は、自装置の動作状態(障害の発生の有無など)を示す情報を統合メッセージ生成部307に出力したり、下位側装置から受信するメッセージにより、伝送時間の計測などのPTPにおける時刻同期処理を行う。
統合メッセージ生成部307は、マスタ制御部306が出力する時刻情報と回線品質情報とを統合した統合メッセージを生成し、後述する送信部308に出力する。
送信部308は、統合メッセージ生成部307が出力する統合メッセージを下位側装置に送信する。例えば図1の中継スレーブ装置102の送信部308は、統合メッセージを末端スレーブ装置103に送信する。
受信部309は、下位側装置(図1の例では、末端スレーブ装置103)から受信するメッセージをマスタ制御部306に出力する。
このようにして、本実施形態に係る中継スレーブ装置102は、時刻情報と回線品質情報とを含む統合メッセージを上位側装置(図1の例では、マスタ装置101)から受信して時刻同期を図ることができる。そして、中継スレーブ装置102は、自装置のマスタクロック304に同期した時刻情報と回線品質情報とを含む統合メッセージを下位側装置(図1の例では、末端スレーブ装置103)に送信することができる。特に、中継スレーブ装置102は、統合メッセージの回線品質情報により、上位側装置に障害が発生している場合、当該統合メッセージの時刻情報を用いた時刻同期を行わないので、時刻同期の精度の低下を防ぐことができる。
図6は、比較例の中継スレーブ装置702の一例を示す。図6に示した中継スレーブ装置702は、図5で説明した中継スレーブ装置102の比較例である。中継スレーブ装置702が中継スレーブ装置102と異なるのは、時刻同期メッセージと回線品質メッセージとを異なる周期で下位側装置に送信することである。
図6において、中継スレーブ装置702は、受信部901と、スレーブ制御部902と、送信部903と、マスタクロック904と、タイマ905aと、タイマ905bと、マスタ制御部906と、時刻同期メッセージ生成部907aと、回線品質メッセージ生成部907bと、送信部908と、受信部909とを有する。
受信部901は、図5に示した受信部301と異なり、マスタ装置701から時刻同期メッセージと回線品質メッセージとを異なる周期で別々に受信する。
スレーブ制御部902は、受信部901が上位側装置から受信したメッセージを受け取る。例えば、スレーブ制御部902は、マスタ装置701から受信する時刻同期メッセージの時刻情報に基づいて、後述するマスタクロック904をマスタ装置701に同期させる。またスレーブ制御部902は、伝送時間の計測などのPTPにおける時刻同期処理を行い、計測結果を含む応答メッセージを上位側装置に送信する。
送信部903は、スレーブ制御部902が出力する応答メッセージを上位側装置(図2の例では、マスタ装置701)に送信する。ここで、応答メッセージは、後述するDelay_Reqメッセージなどである。
マスタクロック904は、図5に示したマスタクロック304と同様に、スレーブ制御部902が実行する時刻同期処理により、上位側装置に同期したクロックを出力する。尚、図6において、マスタクロック904は、中継スレーブ装置702の内部回路や中継スレーブ装置702に接続される通信装置などにクロックを供給する。
タイマ905aは、図4に示したタイマ802aと同様に、予め設定された第1周期で後述するマスタ制御部906に起動をかける。
タイマ905bは、図4に示したタイマ802bと同様に、タイマ905aの第1周期とは異なる予め設定された第2周期で後述するマスタ制御部906に起動をかける。
マスタ制御部906は、図4に示したマスタ制御部803と同様に、タイマ905aおよびタイマ905bにより異なる周期で別々に独立して起動される。例えば、マスタ制御部906は、タイマ905aにより起動された場合、マスタクロック904から取得した時刻情報を後述する時刻同期メッセージ生成部907aに出力する。一方、マスタ制御部906は、タイマ905bにより起動された場合、自装置の動作状態(障害の発生の有無など)を示す回線品質情報を後述する回線品質メッセージ生成部907bに出力する。また、マスタ制御部906は、下位側装置から受信するメッセージにより、伝送時間の計測などのPTPにおける時刻同期処理を行う。
時刻同期メッセージ生成部907aは、マスタ制御部906が出力する時刻情報を含む時刻同期メッセージを生成し、後述する送信部908に出力する。
回線品質メッセージ生成部907bは、マスタ制御部906が出力する回線品質情報を含む回線品質メッセージを生成し、後述する送信部908に出力する。
送信部908は、図4に示した送信部805と同様に、時刻同期メッセージ生成部907aおよび回線品質メッセージ生成部907bが出力する時刻同期メッセージおよび回線品質メッセージを下位側装置に送信する。例えば図2の中継スレーブ装置702の送信部908は、時刻同期メッセージおよび回線品質メッセージを末端スレーブ装置703に送信する。
受信部909は、図4に示した送信部806と同様に、下位側装置(図2の例では、末端スレーブ装置703)から受信するメッセージをマスタ制御部906に出力する。
このようにして、比較例の中継スレーブ装置702は、時刻同期メッセージおよび回線品質メッセージを異なる周期で別々に下位側装置(図2の例では、末端スレーブ装置703)に送信する。このため、下位側装置は、回線品質メッセージで上位側装置に障害が発生していることを知る前に受信した時刻同期メッセージにより、精度に問題がある上位側装置の時刻に同期するという問題が生じる。
図7は、本実施形態の末端スレーブ装置103の一例を示す。図7において、末端スレーブ装置103は、受信部401と、スレーブ制御部402と、送信部403と、マスタクロック404とを有する。
受信部401は、上位側装置(図1の例では、中継スレーブ装置102)から受信するメッセージを後述するスレーブ制御部402に出力する。
スレーブ制御部402は、受信部401が上位側装置から受信したメッセージを受け取る。例えば、スレーブ制御部402は、中継スレーブ装置102から受信する統合メッセージの時刻情報に基づいて、後述するマスタクロック404を中継スレーブ装置102に同期させる。またスレーブ制御部402は、伝送時間の計測などのPTPにおける時刻同期処理を行い、応答メッセージを上位側装置に送信する。ここで、応答メッセージは、後述するDelay_Reqメッセージなどである。
送信部403は、スレーブ制御部402が出力する応答メッセージを上位側装置(図1の例では、中継スレーブ装置102)に送信する。
マスタクロック404は、スレーブ制御部402が実行する時刻同期処理により、上位側装置に同期したクロックを出力する。尚、図7において、マスタクロック404は、末端スレーブ装置103の内部回路や末端スレーブ装置103に接続される通信装置(不図示)などにクロックを供給する。
このようにして、本実施形態に係る末端スレーブ装置103は、時刻情報と回線品質情報とを含む統合メッセージを上位側装置(図1の例では、中継スレーブ装置102)から受信して、時刻同期を図ることができる。特に、末端スレーブ装置103は、統合メッセージの回線品質情報により、上位側装置に障害が発生している場合、当該統合メッセージの時刻情報を用いた時刻同期を行わないので、時刻同期の精度の低下を防ぐことができる。
図8は、PTPの時刻同期処理の一例を示す。図8において、上位側装置と下位側装置とは、伝送時間を計測するためのメッセージを送受信する。例えば図1において、上位側装置がマスタ装置101の場合、下位側装置は中継スレーブ装置102となり、上位側装置が中継スレーブ装置102の場合、下位側装置は末端スレーブ装置103となる。
ステップS101において、上位側装置は、時刻taにSyncメッセージを下位側装置に送信する。そして、下位側装置は、Syncメッセージを受信した時刻tbを計測する。
ステップS102において、上位側装置は、Syncメッセージを送信した時刻taの情報を含むFollow_Upメッセージを下位側装置に送信する。そして、下位側装置は、Syncメッセージを送信した時刻taを取得する。これにより、下位側装置は、上位側装置が時刻taにSyncメッセージを送信して、時刻tbにSyncメッセージを受信したので、Syncメッセージの伝送遅延は、Taであることを知る。ここで、伝送遅延は、伝送路での通信時間だけでなく、Syncメッセージの作成処理や送信処理、受信処理などの処理時間を含む。
ステップS103において、下位側装置は、時刻cにDelay_Reqメッセージを上位側装置に送信する。そして、上位側装置は、Delay_Reqメッセージを受信した時刻tdを計測する。
ステップS104において、上位側装置は、Delay_Reqメッセージを受信した時刻tdを計測し、Delay_Respメッセージにより下位側装置に送信する。そして、下位側装置は、Delay_Reqメッセージの伝送遅延は、Tbであることを知る。ここで、伝送遅延は、上述したように、Delay_Reqメッセージの作成処理や送信処理、受信処理などの処理時間を含む。
このようにして、上位側装置と下位側装置との伝送遅延を計測することができる。ここで、例えば、伝送遅延の平均値Tdは、Td=(Ta+Tb)/2のように求めることができる。そして、下位側装置は、SyncメッセージやFollow_Upメッセージで取得した時刻taと遅延時間Tdとを用いて、マスタ装置101と自装置との時刻のずれを調整する。
図9は、PTPメッセージ501の一例を示す。PTPメッセージ501は、先に説明したSyncメッセージ、Follow_Upメッセージ、Delay_ReqメッセージおよびDelay_Respメッセージなど、複数の種類のメッセージを有する。
図9において、PTPメッセージ501は、イーサネットフレーム500のユーザデータ511部分に格納される。イーサネットフレーム500は、例えば、Ethernet_Header510と、ユーザデータ511と、FCS(Frame Check Sequence)512とを有する。そして、PTPメッセージ501は、ユーザデータ511部分に格納される。尚、図9の例では、説明を簡略化して、PTPメッセージ501が直接、イーサネットフレーム500のユーザデータ511部分に格納される図を示した。実際には、PTPメッセージ501は、IP(Internet Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)などのパケットに格納されてからイーサネットフレーム500に格納されてもよい。
Ethernet Header510は、イーサネットフレーム500の送信先アドレス、送信元アドレス、パケット長などの情報を有する。
ユーザデータ511は、コンテンツなどのユーザデータが格納されるが、本実施形態では、PTPメッセージ501が格納される。
FCS512は、イーサネットフレーム500の誤り検出用の情報が格納される。
一方、PTPメッセージ501は、例えば34ByteのPTP_Header520と、可変長のBody521と、オプションのSuffix522とが格納される。尚、以降の説明において、本実施形態に係る時刻同期システム100の動作に関係しないPTP_Header520の情報やメッセージなどについての説明は省略する。
図10は、本実施形態に係る時刻同期システム100で用いる各種のメッセージの一例を示す。図10(a)は、Syncメッセージ502を示す。Syncメッセージ502は、PTP_Header520にメッセージの種類を示すMessageType530を格納し、Body521に時刻情報を示すoriginTimestanp531を格納する。ここで、PTP_Header520は、MessageType530以外にもTransportSpecific、MessageLength、VersionおよびSeaquenceIDなどの情報が格納されるが、本実施形態では詳しい説明を省略する。MessageType530は、例えば”0”がSyncメッセージ、”8”がFollow_Upメッセージ、”1”がDelay_Reqメッセージ、”9”がDelay_Respメッセージのように予め割り当てられている。また、Syncメッセージなどの時刻同期用のメッセージだけでなく、図10(b)に示すAnnounceメッセージ503が上位側装置と下位側装置との間で送受信される。Announceメッセージ503は、上位側装置の動作状態を下位側装置に通知する回線品質メッセージである。図10(b)において、Announceメッセージ503は、MessageType530が”B”である。また、Announceメッセージ503は、Syncメッセージ502と同様に、時刻情報を示すoriginTimestanp531を有する。さらに、Announceメッセージ503は、上位側装置の状態(障害の発生の有無など)を示すAnnounce data532を有する。Announce data532は、上位側装置の動作状態(例えば、クロック品質(自走状態など))を示す情報を有する。
ここで、本実施形態に係る時刻同期システム100は、メッセージタイプの未使用の値”E”を統合メッセージ用として使用する。統合メッセージは、図10(c)に示すように、SyncメッセージとAnnounceメッセージとを統合した統合メッセージ504である。統合メッセージ504は、MessageType530が”E”であることを除いて、基本的な構成は図10(b)のAnnounceメッセージ503と同じである。そして、本実施形態に係る時刻同期システム100は、Syncメッセージ502と、Syncメッセージ502とは異なる周期で独立して送信されるAnnounceメッセージ503を廃止する。その代わりに、本実施形態に係る時刻同期システム100は、図10(a)のSyncメッセージ502を送受信するタイミングで、図10(c)の統合メッセージ504を送受信する。これにより、下位側装置は、上位側装置の時刻情報を受信する同じタイミングで上位側装置の回線品質情報を取得することができる。そして、下位側装置は、上位側装置から受信する統合メッセージ504の回線品質情報を確認して、上位側装置に問題がある場合、当該統合メッセージ504に含まれる時刻情報を使用しないので、時刻同期の精度を維持することができる。特に、下位側にスレーブ装置が多段接続されている場合、時刻精度の劣化が下位側に広く波及するという問題が生じるが、本実施形態に係る時刻同期システム100は、時刻精度が劣化しないように維持することができる。
図11は、比較例の時刻同期システム700におけるメッセージの流れを示す。尚、図11は、図2で説明した時刻同期システム700に対応する。時刻同期システム700は、SyncメッセージとAnnounceメッセージとを異なる周期で別々に送受信する。図11の例では、Syncメッセージは、周期T1の間隔で送信され、Announceメッセージは、周期T2の間隔で送信される。尚、図11は、説明がわかり易いように、周期T2が周期T1の2倍の周期の例を示しているが、周期T1と周期T2とが異なっていれば、以下で説明する場合と同様の問題が生じる。
ここで、上位側装置に障害が発生していない場合は、時刻同期処理のためのSyncメッセージと、回線品質情報を含むAnnounceメッセージとが異なる周期で別々に送受信されていても問題は生じない。尚、中継スレーブ装置702が下位側装置の場合、上位側装置はマスタ装置701である。また、中継スレーブ装置702が上位側装置の場合、下位側装置は末端スレーブ装置703である。
図12は、上位側装置に障害が発生した場合の比較例の時刻同期システム700におけるメッセージの流れを示す。尚、図12は、図11に対応する。図12が図11と異なる点は、マスタ装置701_1が時刻t0でAnnounceメッセージを送信後の時刻t1にマスタ装置701_1に障害が発生することである。尚、障害の内容は、マスタ装置701_1のクロックの精度に関連する障害(例えば、自走状態など)であり、マスタ装置701_1は、メッセージの送受信を行うことができる。このため、マスタ装置701_1は、時刻t1以降のSyncメッセージおよびFollow_Upメッセージの送信やDelay_Reqメッセージの受信およびDelay_Respメッセージの送信などを実行し、これらのメッセージに基づいて、中継スレーブ装置702は、時刻同期処理を実行する。
一方、マスタ装置701_1は、時刻t1で発生した障害を時刻t2で送信されるAnnounceメッセージで中継スレーブ装置702に通知する。そして、中継スレーブ装置702は、時刻t3でマスタ装置701_1の障害を認識し、以降のマスタ装置701_1の時刻情報を使用しない。例えば図2において、中継スレーブ装置702は、マスタ装置701_1の障害を認識した場合、マスタ装置701_1の時刻情報を使用せずにマスタ装置701_2の時刻情報を使用して時刻同期処理を実行する。
ところが、図12において、時刻t1でマスタ装置701_1に障害が発生して、時刻t3で中継スレーブ装置702がマスタ装置701_1の障害を認識するまでの間、中継スレーブ装置702は、マスタ装置701_1の時刻に同期させる処理を2回行う。このため、中継スレーブ装置702は、時刻精度が劣化したマスタ装置701_1の時刻に同期することになり、同期しない場合よりも中継スレーブ装置702の時刻精度が劣化する。さらに、中継スレーブ装置702の下位側の末端スレーブ装置703は、時刻精度が劣化した中継スレーブ装置702に時刻を同期させる処理を行うため、下位側装置への時刻精度の劣化が末端スレーブ装置703にも波及するという問題が生じる。
このように、比較例の時刻同期システム700は、SyncメッセージとAnnounceメッセージとが異なる周期で別々に送受信される点に問題がある。そこで、本実施形態に係る時刻同期システム100は、SyncメッセージとAnnounceメッセージとを統合した統合メッセージをSyncメッセージの代わりに送受信する。これにより、下位側装置は、上位側装置から受信する統合メッセージに含まれる時刻情報が信頼できるか否かを同じ統合メッセージに含まれる回線品質情報により知ることができる。そして、下位側装置は、統合メッセージに含まれる時刻情報が信頼できない場合は、当該時刻情報を使用しない。これにより、本実施形態に係る時刻同期システム100は、階層的に接続される下位側装置の時刻精度が劣化するのを防止できる。
図13は、上位側装置に障害が発生した場合の本実施形態に係る時刻同期システム100におけるメッセージの流れを示す。尚、図13は、図12の比較例と異なる点は、SyncメッセージとAnnounceメッセージとを統合した統合メッセージ(図13では、(Sync+Announce)メッセージと表記する)を送受信することである。
図13において、マスタ装置101_1は、時刻t10に障害が発生する。尚、障害の内容は、マスタ装置101_1のクロックの精度に関連する障害であり、マスタ装置101_1は、メッセージの送受信を行うことができる。このため、マスタ装置101_1は、時刻t10以降の(Sync+Announce)メッセージおよびFollow_Upメッセージの送信やDelay_Reqメッセージの受信およびDelay_Respメッセージの送信を実行する。ここで、マスタ装置101_1が時刻t11に送信する(Sync+Announce)メッセージには、時刻情報と共に障害が発生したことを示す回線品質情報とが含まれている。このため、時刻t12に中継スレーブ装置102は、マスタ装置101_1に障害が発生したことを認識し、以降のマスタ装置101_1の時刻情報を使用しない。そして、中継スレーブ装置102は、マスタ装置101_1の時刻情報を使用せずにマスタ装置101_2の時刻情報を使用して時刻同期処理を実行する。
このように、中継スレーブ装置102は、マスタ装置101から受信する統合メッセージに含まれる時刻情報が信頼できるか否かを同じ統合メッセージに含まれる回線品質情報により知ることができる。そして、中継スレーブ装置102は、統合メッセージに含まれる時刻情報が信頼できない場合は、当該マスタ装置101の時刻情報を使用しないので、さらに下位側の末端スレーブ装置103への時刻精度の劣化の波及を防止することができる。
以上、実施形態で説明したように、本実施形態に係る時刻同期システム100は、時刻同期メッセージ(Syncメッセージ)と回線品質メッセージ(Announceメッセージ)とを統合した統合メッセージ((Sync+Announce)メッセージ)を使用する。そして、本実施形態に係る時刻同期システム100は、上位側装置の時刻情報と回線品質情報とを同じ統合メッセージで送受信するので、回線品質に問題がある場合の時刻情報を使用しないようにすることができる。これにより、下位側装置は、時刻精度の劣化を防止することができる。尚、図3に示したように、マスタ装置101は、比較例のマスタ装置701の2つのタイマ(タイマ802aおよびタイマ802b)を1つのタイマ202で済ませることができ、マスタ装置701に比べて回路規模を少なくすることができる。同様に、中継スレーブ装置102は、比較例の中継スレーブ装置702のタイマ(タイマ905aおよびタイマ905b)を1つのタイマ305で済ませることができる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
100,700・・・時刻同期システム;101,701・・・マスタ装置;102,702・・・中継スレーブ装置;103,703・・・末端スレーブ装置;201,801,304,904,404・・・マスタクロック;202,305,802a,802b,905a,905b・・・タイマ;203,306,803,906・・・マスタ制御部;204,307・・・統合メッセージ生成部;205,303,308,403,805,903,908・・・送信部;206,301,309,401,806,901,909・・・受信部;302,402,902・・・スレーブ制御部;804a,907a・・・時刻同期メッセージ生成部;804b,907b・・・回線品質メッセージ生成部

Claims (8)

  1. マスタクロックを有するマスタ装置と、自装置のクロックを前記マスタ装置の前記マスタクロックに同期させる時刻同期処理を行うスレーブ装置とを有する時刻同期システムにおいて、
    前記マスタ装置は、前記マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを前記時刻同期メッセージの代わりに前記スレーブ装置に送信する
    ことを特徴とする時刻同期システム。
  2. 請求項1に記載の時刻同期システムにおいて、
    前記スレーブ装置は、前記マスタ装置から受信する前記統合メッセージに含まれる前記回線品質情報により、前記マスタ装置の障害を検出した場合、当該統合メッセージに含まれる前記時刻情報を時刻同期処理に使用しない
    ことを特徴とする時刻同期システム。
  3. 請求項1または2に記載の時刻同期システムにおいて、
    前記スレーブ装置は、下位側に他のスレーブ装置が接続される場合、自装置のクロックに基づく時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを前記時刻同期メッセージの代わりに下位側の前記他のスレーブ装置に送信する
    ことを特徴とする時刻同期システム。
  4. マスタクロックと、
    前記マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを生成する統合メッセージ生成部と、
    前記統合メッセージを送信する送信部と、
    前記統合メッセージを前記統合メッセージ生成部に生成させて前記送信部から送信するタイミングを出力するタイマと、
    前記タイマが出力するタイミングで前記マスタクロックから時刻情報を取得し、前記時刻情報と自装置の状態を示す回線品質情報とを含む統合メッセージを前記統合メッセージ生成部に生成させる制御部と
    を有することを特徴とするマスタ装置。
  5. マスタ装置のマスタクロックに同期させる時刻同期処理を行うスレーブ装置において、
    前記マスタ装置の前記マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを前記時刻同期メッセージの代わりに前記マスタ装置から受信する受信部と、
    前記マスタ装置から受信する前記統合メッセージに含まれる前記回線品質情報が前記マスタ装置の障害を通知している場合、当該統合メッセージに含まれる前記時刻情報を用いて自装置のマスタクロックの時刻同期処理を行わないように制御する制御部と
    を有することを特徴とするスレーブ装置。
  6. 請求項5に記載のスレーブ装置において、
    下位側に他のスレーブ装置が接続される場合、
    自装置のマスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを生成する統合メッセージ生成部と、
    前記統合メッセージを送信する送信部と、
    前記統合メッセージを前記統合メッセージ生成部に生成させて前記送信部から送信するタイミングを出力するタイマと、
    前記タイマが出力するタイミングで前記マスタクロックから時刻情報を取得し、前記時刻情報と自装置の状態を示す回線品質情報とを含む統合メッセージを前記統合メッセージ生成部に生成させる制御部と
    をさらに有することを特徴とするスレーブ装置。
  7. マスタクロックを有するマスタ装置と、自装置のクロックを前記マスタ装置の前記マスタクロックに同期させる時刻同期処理を行うスレーブ装置とを有する時刻同期システムにおける時刻同期方法であって、
    前記マスタ装置は、前記マスタクロックの時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の状態を示す回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを前記時刻同期メッセージの代わりに前記スレーブ装置に送信し、
    前記スレーブ装置は、前記マスタ装置から受信する前記統合メッセージに含まれる前記回線品質情報が前記マスタ装置の障害を通知している場合、当該統合メッセージに含まれる前記時刻情報を用いて自装置のマスタクロックの時刻同期処理を行わないように制御する
    ことを特徴とする時刻同期方法。
  8. 請求項7に記載の時刻同期方法において、
    前記スレーブ装置は、下位側に他のスレーブ装置が接続される場合、自装置のクロックに基づく時刻情報を含む時刻同期メッセージと、自装置の回線品質情報を含む回線品質メッセージとを統合した統合メッセージを前記時刻同期メッセージの代わりに下位側の前記他のスレーブ装置に送信する
    ことを特徴とする時刻同期方法。
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