JP2015215567A - マルチコアファイバ - Google Patents

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Bing Yao
兵 姚
大薗 和正
Kazumasa Osono
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Abstract

【課題】マルチコアファイバを光通信用機器に接続する場合に、ファンアウトなどの光機能部品を使用すると、光伝送路の構成が複雑になったり、光伝送路の布設コストが高くなったりしないマルチコアファイバを提供する。【解決手段】それぞれにコア2aを有する複数本の細径ファイバ2と、複数本の細径ファイバ2を束ねて被覆する内側被覆部3と、内側被覆部3の外側を覆う外側被覆部4とを備えるマルチコアファイバ1であって、複数本の細径ファイバ2はそれぞれ、コア2aおよびクラッド2bを取り囲む状態で形成された被覆層2cを有し、複数本の細径ファイバ2のうち少なくともいずれか1本は、細径ファイバ2の最外部に、他の細径ファイバ2と識別可能な色で着色された着色層2dを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、光通信に用いられるマルチコアファイバに関する。
近年、複数のコアを有する光ファイバが、マルチコアファイバの名称で知られている。マルチコアファイバを用いて光信号を伝送する場合は、コアが一つしかない光ファイバを用いる場合に比べて、光信号の伝送容量を増やすことができる。
従来においては、複数のコアを共通のクラッドに形成したマルチコアファイバが知られている(たとえば、特許文献1,2)。
特開平5−341147号公報 特開2010−55028号公報
上記従来のマルチコアファイバを用いて光伝送路を布設する場合は、光伝送路の途中に、たとえば光増幅器を介在させることがある。その場合、従来においては、マルチコアファイバの端部にファンアウトなどの光機能部品を取り付け、この光機能部品を介してマルチコアファイバの各コアをそれぞれに対応する光増幅器に光結合している。
本発明者は、上述した光機能部品を使用した場合に、光伝送路の構成が複雑になったり、光伝送路の布設コストが高くなったりすることを新たな課題として捉えた。そして、これまでの技術常識にとらわれることなく、マルチコアファイバを直接、光増幅器等の光通信用機器に接続できないかといった観点から鋭意検討し、本発明を想到するに至った。
本発明の主な目的は、ファンアウトなどの光機能部品を使用しなくても、マルチコアファイバを光通信用機器に接続することが可能なマルチコアファイバを提供することにある。
本発明の態様は、
それぞれにコアを有する複数本の細径ファイバと、
前記複数本の細径ファイバを束ねて被覆する内側被覆部と、
前記内側被覆部の外側を覆う外側被覆部と、
を備え、
前記複数本の細径ファイバはそれぞれ、前記コアを取り囲む状態で形成された被覆層を有し、
前記複数本の細径ファイバのうち少なくともいずれか1本は、前記細径ファイバの最外部に、他の細径ファイバと識別可能な色で着色された着色層を有する
ことを特徴とするマルチコアファイバである。
本発明によれば、ファンアウトなどの光機能部品を使用しなくても、マルチコアファイバを光通信用機器に接続することが可能となる。また、着色層の存在によって個々の細径ファイバを識別することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るマルチコアファイバの断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る細径ファイバの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るマルチコアファイバの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る細径ファイバの断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るマルチコアファイバの断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る細径ファイバの断面図である。 本発明の一変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本明細書において、マルチコアファイバとは、以下の(1)〜(3)の要件をすべて満たす光ファイバをいう。
(1)光ファイバの外径が300μm以下である。
(2)1本の光ファイバの中に複数のコアを有する。
(3)光ファイバの長さ方向と直交する方向で光ファイバを断面したときの形状(構造)が、当該長さ方向のいずれの位置においても等しい。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係るマルチコアファイバの断面図である。この断面図は、1本のマルチコアファイバを当該マルチコアファイバの長さ方向と直交する方向で断面(輪切り)したときの当該マルチコアファイバの断面形状を示している。
本実施の形態においては、マルチコアファイバの各部の相対的な位置関係などを説明する場合に、マルチコアファイバの径方向でマルチコアファイバの中心に近い側を「内側」、マルチコアファイバの中心から遠い側を「外側」という。
図示したマルチコアファイバ1は、複数本の細径ファイバ2と、これら複数本の細径ファイバ2を束ねて被覆する内側被覆部3と、この内側被覆部3の外側を覆う外側被覆部4と、を備えた構成になっている。
従来のマルチコアファイバは、複数のコアを共通のクラッドに形成した構成になっているが、第1の実施の形態に係るマルチコアファイバ1は、複数のコアごとにクラッドを個別に形成した構成になっている。以下、各部の構成について詳述する。
(細径ファイバ)
本実施の形態においては、細径ファイバの各部の相対的な位置関係などを説明する場合に、細径ファイバの径方向で細径ファイバの中心に近い側を「内側」、細径ファイバの中心から遠い側を「外側」という。
細径ファイバ2は、図2に示すように、コア2aと、このコア2aの外側を覆うクラッド2bと、このクラッド2bの外側を覆う被覆層2cと、を備えるファイバ芯線である。本明細書において、細径ファイバとは、外径が60μm以下のファイバ芯線(またはファイバ素線)をいう。
ちなみに、1本の細径ファイバには1つのコア(芯)が設けられる。このため、マルチコアファイバの芯数は、細径ファイバの本数によって決まる。本実施の形態においては、1本のマルチコアファイバ1に合計7本の細径ファイバ2が設けられているため、7芯のマルチコアファイバ1となる。
(コア)
コア2aは、断面円形に形成されている。コア2aは、細径ファイバ2の中心に配置されている。コア2aは、たとえば、屈折率を上げるためにGe(ゲルマニウム)を添加した石英ガラスによって構成される。コア2aの外径D1は、細径ファイバ2がシングルモードファイバであるか、それとも数モードファイバであるかによって決定される。その理由は、シングルモードファイバの場合は、数モードファイバに比べて、コア2aの外径を小さくする必要があるからである。具体的には、シングルモードファイバであれば、コア2aの外径が10μm以下(ゼロを含まず)に設定され、数モードファイバであれば、コア2aの外径D1が10μm超、20μm以下の範囲内に設定される。
(クラッド)
クラッド2bは、断面リング形に形成されている。クラッド2bは、コア2aの屈折率よりもクラッド2bの屈折率が低くなるように、たとえば、上記添加物を加えていない石英ガラスによって構成される。クラッド2bの外径D2は、40μm以下に設定される。クラッド2bの内周面はコア2aの外周面に接触している。このため、クラッド2bの内径は、コア2aの外径D1と同一になっている。
(被覆層)
被覆層2cは、コア2aおよびクラッド2bを取り囲む状態で形成されている。被覆層2cは、クラッド2bよりも薄い肉厚寸法で断面リング形に形成されている。被覆層2cは、たとえば、ポリイミド樹脂などの熱硬化型樹脂、あるいはウレタンアクリレート樹脂などの紫外線硬化型樹脂を用いて形成される。被覆層2cは、細径ファイバ2の最外部に配置されている。このため、細径ファイバ2の外径D3は、被覆層2cの外径と同一になっている。被覆層2cの内周面はクラッド2bの外周面に接触している。このため、被覆層2cの内径は、クラッド2bの外径D2と同一になっている。被覆層2cの厚さT1は、好ましくは5μm以下(ゼロを含まず)に設定される。被覆層2cの外径(D3)は、50μm以下に設定される。
(マルチコアファイバと細径ファイバの関係)
上記7本の細径ファイバ2は、隣り合うコア2aの中心間距離(コア間隔)がすべて等しくなるように配置されている。7本の細径ファイバ2のうち、真ん中1本の細径ファイバ2はマルチコアファイバ1の中心に配置され、他の6本の細径ファイバ2はマルチコアファイバ1の中心以外の位置に配置されている。具体的には、マルチコアファイバ1の中心に配置された1本の細径ファイバ2の外側(周囲)に、これを取り囲むように6本の細径ファイバ2が配置されている。
以降の説明では、マルチコアファイバ1の中心に配置された細径ファイバ2を第1細径ファイバ21と称し、この第1細径ファイバ21の周囲に配置された6本の細径ファイバ2を第2細径ファイバ22と称する。また、第1細径ファイバ21と第2細径ファイバ22を特に区別する必要がない場合は、細径ファイバ2と総称する。
6本の第2細径ファイバ22は、同一円周上に配置されている。また、6本の第2細径ファイバ22は、マルチコアファイバ1の中心回りの円周方向(以下、単に「円周方向」ともいう。)に均等な角度間隔(60°間隔)で配置されている。第1細径ファイバ21と各第2細径ファイバ22は、マルチコアファイバ1の径方向で互いに外周面の一部が接触している。また、円周方向で隣り合う第2細径ファイバ22は、互いに外周面の一部が接触している。これにより、7本の細径ファイバ2は、マルチコアファイバ1の内部に同心円状に配置されている。また、7本の細径ファイバ2は、被覆層2cどうしを接触させた最密構造で配置されている。最密構造とは、複数本の細径ファイバ2を最も密に詰めた構造をいう。
(内側被覆部)
内側被覆部3は、マルチコアファイバ1の内部で7本の細径ファイバ2を束ねて被覆している。内側被覆部3は、たとえば、ウレタンアクリレート樹脂などの紫外線硬化型樹脂を用いて形成されている。内側被覆部3は、7本の細径ファイバ2を内包するように形成されている。また、内側被覆部3は、第1細径ファイバ21の周囲の隙間と、第2細径ファイバ22の周囲の隙間と、を埋めるように形成されている。内側被覆部3の外径D4は、6本の第2細径ファイバ22に内接する仮想円(図中、二点鎖線で示す)の外径よりも大きく設定されている。
(外側被覆部)
外側被覆部4は、内側被覆部3の外側を覆うものである。外側被覆部4は、マルチコアファイバ1の最外部に配置されている。このため、マルチコアファイバ1の外径D5は、外側被覆部4の外径と同一になっている。外側被覆部4は、たとえば、ウレタンアクリレート樹脂などの紫外線硬化型樹脂を用いて形成されている。外側被覆部4は、断面リング形に形成されている。外側被覆部4の内周面は、内側被覆部3の外周面に接触している。このため、外側被覆部4の内径は、内側被覆部3の外径D4と同一になっている。
(マルチコアファイバの各部の寸法例)
ここで、マルチコアファイバ1の各部の寸法例について記述する。
まず、各々の細径ファイバ2の寸法については、コア2aの外径D1が10μm、クラッド2bの外径D2が40μm、細径ファイバ2の外径D3が50μmに設定される。この場合、被覆層2cの厚さT1は、5μmとなる。また、内側被覆部3の外径D4は200μm、外側被覆部4の外径(D5)は250μmに設定される。この場合、外側被覆部4の厚さT2は、25μmとなる。
(マルチコアファイバの各部の屈折率の関係)
マルチコアファイバ1の各部の屈折率は、以下のように設定されている。
いま、細径ファイバ2のコア2aの屈折率をn1とし、クラッド2bの屈折率をn2とし、被覆層2cの屈折率をn3とする。また、内側被覆部3の屈折率をn4とし、外側被覆部4の屈折率をn5とする。
そうした場合、コア2aの屈折率n1とクラッド2bの屈折率n2とは、n2<n1の関係に設定され、クラッド2bの屈折率n2と被覆層2cの屈折率n3とは、n3<n2の関係に設定されている。また、コア2aの屈折率n1と被覆層2cの屈折率n3とは、n3<n1の関係に設定されている。一方、被覆層2cの屈折率n3と内側被覆部3の屈折率n4とは、n3<n4の関係に設定され、被覆層2cの屈折率n3と外側被覆部4の屈折率n5とは、n3<n5の関係に設定されている。また、内側被覆部3の屈折率n4と外側被覆部4の屈折率n5とは、n4=n5の関係に設定され、コア2aの屈折率n1と内側被覆部3の屈折率n4とは、n1<n4の関係に設定されている。以上のことから、各部の屈折率n1〜n5は、n3<n2<n1<n4=n5の関係に設定されている。
ただし、各部の屈折率は、上述した関係に限らない。たとえば、屈折率n4と屈折率n5とは、n4>n5またはn4<n5の関係であってもよい。また、屈折率n3と屈折率n4とは、n4<n3の関係であってもよく、屈折率n3と屈折率n5とは、n5<n3の関係であってもよい。
また、本実施の形態においては、細径ファイバ2の被覆層2cの屈折率n3を、第1細径ファイバ21と第2細径ファイバ22で変えている。具体的には、第1細径ファイバ21の被覆層2cの屈折率をn31とし、第2細径ファイバ22の被覆層2cの屈折率をn32とすると、n31<n32の関係、つまりマルチコアファイバ1の中心に配置された細径ファイバ2の被覆層2cの屈折率を相対的に低く設定している。被覆層2cの屈折率を調整する手段としては、たとえば、紫外線硬化型低屈折率樹脂が考えられる。その場合、屈折率n31と屈折率n32との比屈折率差は、0.2%以上であることが望ましい。
(各部のヤング率)
マルチコアファイバ1の各部のヤング率は、以下のように設定されている。
いま、細径ファイバ2の被覆層2cのヤング率をE1とし、内側被覆部3のヤング率をE2とし、外側被覆部4のヤング率をE3とする。
そうした場合、細径ファイバ2の被覆層2cのヤング率E1と内側被覆部3のヤング率E2とは、E1>E2の関係に設定されている。また、内側被覆部3のヤング率E2と外側被覆部4のヤング率E3とは、E3>E2の関係に設定されている。また、細径ファイバ2の被覆層2cのヤング率E1と外側被覆部4のヤング率E3とは、E1>E3の関係に設定されている。以上のことから、各部のヤング率E1〜E3は、E1>E3>E2の関係に設定されている。
ただし、各部のヤング率は、上述した関係に限らない。たとえば、ヤング率E1とヤング率E3とは、E3>E1またはE3=E1の関係であってもよい。
(マルチコアファイバの製造方法)
上記構成からなるマルチコアファイバ1は、たとえば、以下のような方法で製造することができる。
まず、7本の細径ファイバ2をそれぞれ製造する。細径ファイバ2を製造する場合は、コアの元になるスートを堆積させた後、これを焼結させることにより、透明ガラス化されたコアロッドを得る。次に、コアロッドを延伸する。次に、コアロッドの外周部に、クラッドの元になるスートを堆積させた後、これを焼結させることにより、透明ガラス化されたクラッドを形成する。これにより、細径ファイバの元になるガラス母材が得られる。その後、ガラス母材を所望の外径に線引きした後、樹脂をコーティングする。これにより、コア2a、クラッド2bおよび被覆層2cからなる細径ファイバ2が得られる。
次に、上記の7本の細径ファイバ2を最密配置でキャピラリーに通してから、通常光ファイバの線引き工程と同様に、樹脂をコーティングする。これにより、マルチコアファイバが得られる。
(第1の実施の形態の効果)
本発明の第1の実施の形態によれば、次のうち少なくともいずれかの効果が得られる。
(1)第1の実施の形態においては、1本のマルチコアファイバ1の中に複数本の細径ファイバ2を設けるとともに、各々の細径ファイバ2の外周部をそれぞれ被覆層2cで被覆している。このため、1本のマルチコアファイバ1から複数本の細径ファイバ2を個別に取り出すことができる。具体的には、マルチコアファイバ1の端部で、外側被覆部4と内側被覆部3を剥いて各々の細径ファイバ2の被覆層2cを露出させることにより、各々の細径ファイバ2を互いに分離した状態で取り出すことができる。したがって、ファンアウトなどの光機能部品を使用しなくても、マルチコアファイバを光通信用機器に接続することが可能となる。
(2)第1の実施の形態においては、マルチコアファイバ1の内部に複数本(7本)の細径ファイバ2を最密構造に配置し、これらの細径ファイバ2を内側被覆部3で束ねて被覆している。このため、個々の細径ファイバ2は細くて曲がりやすいとしても、それらを束ねた状態では個々の細径ファイバ2の剛性が合算されて曲がりにくくなる。したがって、マルチコアファイバ1が外部応力を受けたときのマイクロベンドとこれにともなう光損失を小さく抑えることができる。
(3)第1の実施の形態においては、コア2aの屈折率n1と、被覆層2cの屈折率n3とを、n3<n1の関係に設定している。これにより、コア2aの外側が、低屈折率の被覆層2cで被覆される。このため、光の閉じこめ効果を高めることができる。また、各々の細径ファイバ2のコア2a間には、クラッド2bよりも低屈折率の被覆層2cが介在するようになる。このため、コア2a間のクロストークを低く抑えることができる。
また、第1の実施の形態においては、コア2aの屈折率n1と、クラッド2bの屈折率n2と、被覆層2cの屈折率n3との関係を、n3<n2<n1の関係に設定している。これにより、各々の細径ファイバ2のコア2aの外側は、コア2aよりも低屈折率のクラッド2bと、クラッド2bよりも低屈折率の被覆層2cと、によって二重に覆われる。このため、光の閉じこめ効果を更に高めることができる。
(4)第1の実施の形態においては、マルチコアファイバ1の中心に配置された第1細径ファイバ21の被覆層2cの屈折率n31を、第1細径ファイバ21の周囲に配置された第2細径ファイバ22の被覆層2cの屈折率n32よりも小さくしている。これにより、第1細径ファイバ21と第2細径ファイバ22との間のクロストークを低く抑えることができる。特に、マルチコアファイバ1の中心に配置された第1細径ファイバ21は、その周囲に配置された6本の第2細径ファイバ22から漏れる光信号によってクロストークの影響を受けやすい。このため、マルチコアファイバ1の中心とその周囲で被覆層2cの屈折率を変えることにより、第1細径ファイバ21におけるクロストークを効果的に低減することが可能となる。
(5)第1の実施の形態のおいては、各細径ファイバ2の被覆層2cのヤング率E1と、内側被覆部3のヤング率E2とを、E1>E2の関係に設定している。これにより、内側被覆部3や外側被覆部4に比べて被覆層2cが相対的に硬質となり、この硬質の被覆層2cによってクラッド2bが保護される。このため、各々の細径ファイバ2の被覆層2cを露出させる場合に、内側被覆部3を剥きやすくなる。したがって、マルチコアファイバ1の端部で複数本の細径ファイバ2を個別に取り出す場合に、各細径ファイバ2の被覆層2cを損傷させることなく、内側被覆部3を容易に除去することが可能となる。特に、被覆層2cのヤング率E1と内側被覆部3のヤング率E2との差を、600MPa以上確保した場合は、それらの硬さの違いを利用して細径ファイバ2から内側被覆部3を分離しやすくなる。このため、内側被覆部3を剥きやすくなる。
また、第1の実施の形態においては、各々の細径ファイバ2のコア2aやクラッド2bを、ヤング率の低い内側被覆部3で被覆している。このため、マルチコアファイバ1が側圧等を受けたときに、内側被覆部3を緩衝材として機能させることができる。したがって、マルチコアファイバ1の耐側圧特性等を向上させることができる。
(6)第1の実施の形態においては、各々の細径ファイバ2の外周部に被覆層2cを形成し、この被覆層2cどうしを接触させた最密構造で複数本の細径ファイバ2を外側被覆部4の内側に配置している。このため、被覆層2cの介在によってコア2a間のクロストークを低く抑えつつ、マルチコアファイバ1の外径を小さく抑えることができる。
また、各々の細径ファイバ2の外径D5を50μm以下に設定することにより、空間利用効率を高めることができる。また、各々の細径ファイバ2におけるコア2aの外径D1をシングルモードファイバに適した寸法に設定することにより、マルチコアファイバによる空間多重伝送によって空間利用効率を向上させることができる。また、コア2aの外径D1を数モードファイバに適した寸法に設定することにより、空間多重伝送による空間利用効率を更に向上させることができる。
<第2の実施の形態>
図3は本発明の第2の実施の形態に係るマルチコアファイバの断面図である。
図示したマルチコアファイバ1は、上記第1の実施の形態と比較して、複数本の細径ファイバ2と、内側被覆部3と、外側被覆部4と、を備える点は共通するものの、複数本の細径ファイバ2にそれぞれ着色層2dが設けられている点が異なる。着色層2dは、図4に示すように、被覆層2cの外周面にこれを覆うように形成されている。このため、着色層2dは、細径ファイバ2の最外部に位置している。また、複数本の細径ファイバ2は、着色層2dどうしを接触させた最密構造で配置されている。各々の細径ファイバ2の被覆層2cは、着色層2dを介して近接した状態に配置されている。着色層2dは、個々の細径ファイバ2を識別するために設けられたものである。このため、着色層2dの色は、個々の細径ファイバ2ごとに異なっている。具体的には、7本の細径ファイバ2に対して、たとえば、青色、赤色、緑色、青色、黄色、水色、橙色などの異なる色で、それぞれ着色層2dが形成されている。
マルチコアファイバ1の各部の屈折率およびヤング率は、上記第1の実施の形態と同様に設定されている。着色層2dの屈折率およびヤング率は、被覆層2cの屈折率およびヤング率と同一に設定すればよい。
また、着色層2dを設ける場合は、この着色層2dを最外部とする細径ファイバ2の外径を65μm以下に設定することが望ましい。
着色層2dを形成する方法としては、たとえば、細径ファイバ2を製造する工程のなかで、クラッド2bの外側を被覆層2cで覆った後、被覆層2cの外周面に所定の色で着色された紫外線硬化型樹脂をコーティングして硬化する方法を採用することが可能である。
(第2の実施の形態の効果)
本発明の第2の実施の形態においては、上記第1の実施の形態と同様の効果に加えて、次のような効果が得られる。
第2の実施の形態では、個々の細径ファイバ2を色の違いによって識別可能な着色層2dを備えた構成を採用している。このため、マルチコアファイバ1の端部で、内側被覆部3や外側被覆部4を剥いて各々の細径ファイバ2を露出させたときに、着色層2dの色を外観で確認することができる。したがって、マルチコアファイバ1を光通信用機器に接続する場合に、着色層2dの色の違いによって、個々の細径ファイバ2を識別することが可能となる。
なお、上記第2の実施の形態においては、被覆層2cの外周面を着色層2dで覆った構成を採用しているが、これに限らず、着色された樹脂を用いて被覆層2cを形成することにより、被覆層2cを着色層とした構成を採用してもよい。
また、マルチコアファイバ1の内部では、各々の細径ファイバ2の位置関係があらかじめ決まっている。このため、少なくともいずれか1本の細径ファイバ2(第2細径ファイバ部22)に、他の細径ファイバと識別可能な色で着色された着色層2dを形成しておき、この細径ファイバ2の着色層2dの色および位置に基づいて他の細径ファイバ2を判別することにより、個々の細径ファイバ2を識別可能な構成を採用してもよい。
<第3の実施の形態>
図5は本発明の第3の実施の形態に係るマルチコアファイバの断面図である。
図示したマルチコアファイバ1は、上記第1の実施の形態と比較して、複数本の細径ファイバ2と、内側被覆部3と、外側被覆部4と、を備える点は共通するものの、各々の細径ファイバ2の構成が異なる。すなわち、細径ファイバ2は、図6に示すように、コア2aと、コア2aの外側を覆う被覆層2cと、によって構成されている。コア2aは、石英ガラス等によって構成されている。被覆層2cは、コア2aを取り囲む状態で形成されている。被覆層2cは、クラッドの機能を兼ねるもので、高硬度のプラスチックによって構成されている。これにより、細径ファイバ2は、ハード・プラスチック・クラッド・ファイバを構成している。
コア2aの外径D6は、上述した数モードファイバよりも伝送モード数が多いマルチモードファイバに適した寸法に設定されている。具体的には、コア2aの外径D6は、20μm超、50μm以下の範囲内に設定されている。また、被覆層2cの厚さT3は、細径ファイバ2の最外径D7が60μm以下となるように、5μm以上、15μm以下の範囲内に設定されている。一例として、コア2aの外径D6を50μmとし、クラッド2bの厚さT3を5μmとした場合は、細径ファイバ2の外径D7は60μmとなる。また、コア2aの外径D6を30μmとし、クラッド2bの厚さT3を10μmとした場合は、細径ファイバ2の外径D7は50μmとなる。
(マルチコアファイバの各部の屈折率の関係)
マルチコアファイバ1の各部の屈折率は、細径ファイバ2のコア2aの屈折率をn1、被覆層2cの屈折率をn3とすると、n3<n1の関係に設定されている。また、第1細径ファイバ21の被覆層2cの屈折率をn31、第2細径ファイバ22の被覆層2cの屈折率をn32とすると、n31<n32の関係に設定されている。
(各部のヤング率)
マルチコアファイバ1の各部のヤング率は、細径ファイバ2の被覆層2cのヤング率をE1、内側被覆部3のヤング率をE2とすると、E1>E2の関係に設定されている。
(第3の実施の形態の効果)
本発明の第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態で記述した(1)〜(5)と同様の効果に加えて、次のような効果が得られる。
第3の実施の形態では、各々の細径ファイバ2を、ハード・プラスチック・クラッド・ファイバによって構成することにより、細径ファイバ2の外径D7を60μm以下に抑えたうえで、コア2aの外径をマルチモードファイバに適した寸法に設定している。これにより、複数本のマルチモードファイバを有するマルチコアファイバを実現することができる。したがって、上記第1の実施の形態や第2の実施の形態と比較して、空間多重伝送による空間利用効率を更に向上させることが可能となる。
(変形例等)
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記各実施の形態においては、マルチコアファイバ1の最外部を形成する外側被覆部4の内側に、合計7本の細径ファイバ2を配置しているが、本発明はこれに限らない。たとえば、図7に示すように、6本の第2細径ファイバ22の外側に、更に6本の細径ファイバ23を同心円状に配置することにより、合計13本の細径ファイバ2を最密構造で配置した構成としてもよい。
また、図示はしないが、上記6本の第2細径ファイバ22の外側に、12本の細径ファイバを配置することにより、合計19本の細径ファイバを最密構造で配置した構成としてもよい。また、細径ファイバ2の本数は、7本以上、19本以下の範囲で適宜設定または変更してもよい。
また、上記各実施の形態においては、複数本の細径ファイバ2を同心円状に並べて配置する場合について説明したが、これに限らず、複数本の細径ファイバを一列に並べたテープ構成のマルチコアファイバとしてもよい。
1…マルチコアファイバ
2…細径ファイバ
2a…コア
2b…クラッド
2c…被覆層
2d…着色層
3…内側被覆部
4…外側被覆部
21…第1細径ファイバ
22…第2細径ファイバ

Claims (4)

  1. それぞれにコアを有する複数本の細径ファイバと、
    前記複数本の細径ファイバを束ねて被覆する内側被覆部と、
    前記内側被覆部の外側を覆う外側被覆部と、
    を備え、
    前記複数本の細径ファイバはそれぞれ、前記コアを取り囲む状態で形成された被覆層を有し、
    前記複数本の細径ファイバのうち少なくともいずれか1本は、前記細径ファイバの最外部に、他の細径ファイバと識別可能な色で着色された着色層を有する
    ことを特徴とするマルチコアファイバ。
  2. 前記複数本の細径ファイバはそれぞれ、前記細径ファイバごとに異なる色で着色された前記着色層を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ。
  3. 前記着色層は、前記被覆層の外周面を覆うように形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチコアファイバ。
  4. 着色された樹脂を用いて前記被覆層を形成することにより、前記被覆層を前記着色層としてなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチコアファイバ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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