JP2015215388A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、薄型でありながら、画素で発光した光の取り出し効率を向上させることのできる表示装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明によって、複数の画素が配列された表示領域を有する第1の基板と、第1の基板に対向配置されるロッドレンズアレイと、を有し、ロッドレンズアレイは、画素に対して1又は2以上のロッドレンズが重なるように設けられている表示装置を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、有機エレクトロルミネセンス素子などの発光素子で画素が構成された表示装置に関する。
有機エレクトロルミネセンス(以下、「有機EL」ともいう)素子を各画素に設けた表示装置は、各画素に設けられたトランジスタにより有機EL素子の発光を動的に制御して画像を表示している。有機EL素子は、水分等の影響を受けて劣化することから、画素配列する画素部は水分の浸入を防ぐために封止構造が設けられている。封止構造は各種の方式が検討されているが、例えば、トランジスタや有機EL素子により画素部が形成された一方の基板と、これに対向する他方の基板を重ね合わせ、画素部を両基板の間に挟んで封止する構造が知られている。
有機EL素子を画素に設けた表示装置は、画素の発光をトランジスタが形成される基板側に射出させるものをボトムエミッション型、封止する基板側に射出させるものをトップエミッション型と呼んで便宜上区別されている。いずれの場合でも、光を射出する側の基板は透光性を有するものであることが必要となる。
このような表示装置では、各画素における有機EL素子の発光は、封止体の内側から、基板を透過して射出されることになる。有機EL素子の発光は全方位に放射されるため、画素からの光はさまざまな角度で基板に入射する。このとき、封止基板が透光性の基板であっても、その屈折率は空気の屈折率(n=1)よりも大きいのが通常であるため(例えば、ガラスの屈折率は約1.5である)、透光性基板と空気との界面に対して臨界角以上の角度で入射した光は全反射されてしまい、有効な射出光成分として外部に取り出すことができないことになる。
有機EL素子で発光した光の取り出し効率は、20%から30%程度であると言われており、この光の取り出し効率を向上させることは、有機EL素子を用いた表示装置において低消費電力化の観点からも極めて重要な課題である。
そこで、光の取り出し効率を高めるために、画素から光が射出される側の基板に、さらにマイクロレンズのような光学素子を付加した表示装置が知られている。例えば、有機EL層と基板との間に、基板側から有機EL層側に向かうにつれ屈折率が高くなるように勾配を持った勾配屈折率層を備え、勾配屈折率層が、同じ屈折率を持つ領域を見たとき、断面視で有機EL層側から基板側に向かって隆起した凸状部を持ち、この凸状部が面的に複数、隣接して分布している表示装置が開示されている(特許文献1参照)。また、マイクロレンズアレイのそれぞれのレンズ面に対応する型面を持つ金型に光硬化性樹脂を注入し、その上にそれぞれの透明基板を載せ、その金型に設けられた位置決め手段を用いて透明基板を位置決めし、透明基板側から光照射して光硬化性樹脂を硬化させることにより2つのレンズアレイ成形し、2つのレンズアレイをそれぞれの成形の際の位置決めに用いた位置決め部を用いて相互に位置合わせして一体化することで作製するマイクロレンズアレイが開示されている(特許文献2参照)。
特開2010−176928公報 特開2008−152040公報
しかしながら、特許文献1に記載されている構成は、ボトムエミッション方式にしか適用できない。また、TFTやコンデンサを用いた画素回路を配置すると光取出し領域が制限されてしまう。特許文献2に記載されている方式によると、レンズ屈曲面に凹凸があるためギャップ制御に難がある。
そこで、本発明は、薄型でありながら、画素で発光した光の取り出し効率を向上させることのできる表示装置を提供することを目的の一つとする。また本発明は、合理的な製造工程で、光の取り出し効率を向上させることのできる表示装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態によれば、複数の画素が配列された表示領域を有する第1の基板と、第1の基板に対向配置されるロッドレンズアレイと、を有し、
ロッドレンズアレイは、画素に対して1又は2以上のロッドレンズが重なるように設けられていることを特徴とする表示装置が提供される。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズアレイの表面は平坦形状であってもよい。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズは、ガラスからなってもよい。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズは、プラスチックからなってもよい。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズの中心からの距離によって光の屈折率が異なってもよい。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズの中心に近い部分の光の屈折率が高く、ロッドレンズの中心から離れるにしたがって光の屈折率が連続的に低くなってもよい。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズアレイから光が放出される方向に基板を備えてもよい。
本発明の一実施形態によれば、基板とロッドレンズアレイとの間にカラーフィルタを備えてもよい。
本発明の一実施形態によれば、表示領域の最上層に封止膜を有し、封止膜がロッドレンズアレイに接していてもよい。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズと他のロッドレンズとの間にクラッド領域を有し、クラッド領域においてはロッドレンズにおける光の屈折率と異なる光の屈折率を有してもよい。
本発明の一実施形態によれば、ロッドレンズと他のロッドレンズとの境界領域が画素と他の画素との間に存在してもよい。
本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置のロッドレンズアレイの構成を示す断面図である。 (A)は本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を示した断面図であり、(B)は光が放出される様子を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るロッドレンズアレイの製造工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るロッドレンズアレイの製造工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置において光が放出される様子を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材又は領域が、他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限り、これは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく、他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
[第1の実施形態]
<表示装置の構成>
本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を図1及び図2に示す。図1(A)は表示装置100の平面図を示し、図中に示すA−B線に対応する断面構造を図1(B)に示す。図2は図1(B)の表示領域106における画素をより詳細に示したものである。
図1及び図2に示したとおり、表示装置100は、複数の画素が二次元的に配列された表示領域106を有している。表示領域106は第1基板104に設けられている。第1基板104には、走査線駆動回路110、映像信号線駆動回路112、入力端子部114などが設けられていてもよい。ロッドレンズアレイ102は第1基板104に対向し、表示領域106から光が放出される方向に設けられている。
ロッドレンズアレイ102と第1基板104とはシール材116により固定されている。ロッドレンズアレイ102と第1基板104とは数マイクロメートルから数十マイクロメートルの間隙をもって固定されており、当該間隙部には充填材118が設けられている。充填材118としては樹脂材料が好適に用いられる。ロッドレンズアレイ102と第1基板104の間に表示領域106を挟み込み、充填材118を封入する構成は固体封止とも呼ばれている。
表示領域106における各画素には発光素子が設けられている。発光素子としては、例えば発光層に有機EL材料が用いられる有機EL素子が適用される。表示領域106における各画素は、画素回路により発光が個別に制御される。各画素の発光を制御する信号は、走査線駆動回路110及び映像信号線駆動回路112から与えられる。
図1及び図2で示す表示装置100は、表示領域106の発光がロッドレンズアレイ102側に射出されるトップエミッション型の構成を有している。
図1及び図2において、表示領域106と重なるようにロッドレンズアレイ102が設けられている。ロッドレンズアレイ102は、表示領域106から射出される光に対し光学的作用をする構造を有している。すなわち、ロッドレンズアレイ102は、画素から射出された光を屈折させて光路を変換する機能を有している。別言すれば、表示領域106のある画素からロッドレンズアレイ102に所定の角度で入射する光が隣接する他の画素上にまで入射して混色することを防止する機能を有している。例えば、ロッドレンズアレイ102は第1基板104に対向し、表示領域106から光が放出される方向に設けられている。ロッドレンズアレイ102は複数のロッドレンズが配列されたものであり、ロッドレンズは1つの画素に1または2以上が対応するように設けられている。ロッドレンズアレイ102の存在範囲は、少なくても表示領域106に対応していればよく、画素が存在しない周辺には充填材だけの領域を設けていても、端部までロッドレンズ200が存在していてもどちらでもよい。しかしながら、ロッドレンズアレイ基板の作成方法の容易さから考えると、この基板を切断しやすくするために周辺部には、ロッドレンズ200が無い方が好ましい。
図3に示したように、ロッドレンズアレイ102は、数マイクロメートルから数百マイクロメートルの直径を有するロッドレンズ200が密に配列された複数のロッドレンズ200により形成される。ロッドレンズ200は入射光を屈折させる特性を有している。入射光の屈折率はロッドレンズ200の中心からの距離によって異なる。すなわち、ロッドレンズ200において、ロッドレンズ200の中心に近い部分の光の屈折率は高く、ロッドレンズ200の中心から離れるにしたがって光の屈折率が連続的に低くなる。また、ロッドレンズ200においては、ロッドレンズ200が接着されるときにできる隙間部分、すなわち、ロッドレンズ200とロッドレンズ200の間のクラッド領域よりもその屈折率が高い。ロッドレンズ200はコア212とコア212の周りの周辺部216とを有する。コア212と周辺部216との間に中間周辺部214があってもよい。コア212の屈折率>中間周辺部214の屈折率>周辺部216の屈折率>クラッド領域の屈折率となっている。これら屈折率分布を形成する方法としては、ファイバ形成時に複数の屈折率材料を同時に延伸させる方法、または外部から異なる屈折率材料を浸み込ませる方法などがある。
対向する表示領域106との関係において、ロッドレンズアレイ102における個々のロッドレンズは、一つの画素に少なくとも一つ設けられていればよく、好ましくは一つの画素に対して複数個が設けられていればよい。
ロッドレンズアレイ102の表面は、平面形状を有しており、これにより基板104と基板102の間隔を狭ギャップ化し画素の高精細化に対応することができる。
表示領域106の構成を、図2を参照して説明する。図2は、表示領域106における画素120の構成を断面図で示す。画素120には有機EL素子122とトランジスタ132が含まれている。有機EL素子122は、画素電極124上に有機EL層126及び共通電極128が積層された構成を有している。画素電極124の周縁部はバンク層130によって覆われており、有機EL層126は画素電極124の上面からバンク層130にかけて設けられている。また、有機EL素子122の上面側には、封止膜142が設けられていてもよい。封止膜142は、表示領域106の略前面を覆うように設けられている。他の実施例においては、充填材118を設けずに、表示領域の最上層の封止膜142が直接ロッドレンズアレイ102に接するように構成してもよい。
有機EL層126は、低分子系又は高分子系の有機材料を用いて形成することができる。有機EL層126に低分子系の有機材料を用いる場合、発光性の有機材料を含む発光層に加え、当該発光層を挟むように正孔輸送層や電子輸送層等のキャリア輸送層が設けられていてもよい。また、有機EL層126は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色を発光するものであってもよいし、いわゆる白色発光を呈するものであってもよい。有機EL層126が白色発光である場合には、カラーフィルタとの組み合わせにより、カラー表示を行うことができる。
本実施形態では、トップエミッション型の画素構成を有するため、有機EL素子122の構成は、共通電極128が透光性を有し、画素電極124には光反射面が設けられていることが好ましい。有機EL層126の発光は、立体角で表せば4πの全方向に放射されるため、ロッドレンズアレイ102側に放射される光は、少なくとも、有機EL層126から直接放射される光の成分と、画素電極124で反射してロッドレンズアレイ102側へ放射される光の成分が混在している。いずれにしても、有機EL層126で発光した光は、さまざまな角度でロッドレンズアレイ102に入射することとなる。
共通電極128は複数の画素に共通の電位が印加され、これに対し画素電極124は、各画素にそれぞれ個別の電位が印可されて有機EL素子122に流れる電流が制御される。画素電極124の電位はトランジスタ132によって制御される。
トランジスタ132は、半導体層134とゲート電極138がゲート絶縁層136によって絶縁された電界効果トランジスタである。具体的には、薄膜の半導体層134にチャネルが形成される薄膜トランジスタの形態を有している。トランジスタ132と有機EL素子122の間には層間絶縁層144が設けられていることが好ましく、画素電極124はこの層間絶縁層144上に設けられており、コンタクトホールを介してソース・ドレイン電極140と接続されている。
ロッドレンズアレイ102は、有機EL素子122と重なるように設けられている。画素120における実質的な発光領域は、画素電極124、有機EL層126及び共通電極128が重畳する領域にあり、図2ではこの領域に対して、ロッドレンズアレイ102のロッドレンズが複数配置されているが、図4に示すように1つ配置してもよい。ロッドレンズアレイ102は平面形状を有することによってギャップを制御し光の取り出し効率を改善している。
図8に示したとおり、有機EL素子122で発光した光は、ロッドレンズアレイ102に対して垂直に入射するのみならず、さまざまな角度をもってロッドレンズアレイ102に入射する。ロッドレンズアレイ102を設けない場合には、対向基板が樹脂材料であるとその屈折率は空気の屈折率よりも大きいため、基板と大気との界面にける屈折が問題となる。例えば、対向基板が屈折率1.6程度の樹脂材料である場合、空気の屈折率(n=1.0)に比べて高いことになるので、臨界角以上の角度でこの界面に入射する光は全反射することになる。また、ロッドレンズアレイ102を設けない場合には、表示領域106の特定の画素からロッドレンズアレイ102に角度を有して入射する光が他の画素上にまで入射して混色が生じるおそれがある。しかしながら、平面形状のロッドレンズアレイ102を設けることにより、この界面での全反射を低減することができ、さらに、画素間での混色を防止できる。
例えば、ロッドレンズアレイ102が設けられている場合、ロッドレンズのレンズの作用により、入射光を屈折させ、大気との界面における全反射を抑制することができる。仮に、この界面で反射し、ロッドレンズアレイ102を導波する光も、ロッドレンズアレイ102の作用により乱反射され、大気側へ射出することができる。ロッドレンズアレイ102によるこのような作用により、有機EL素子122で発光した光の取り出し効率を高めることができる。
また、ロッドレンズアレイ102が設けられている場合、表示領域から略垂直にロッドレンズアレイに入射した光は略垂直に外気へ放出され、他方、一定の角度を有してロッドレンズアレイに入射する光は、ロッドレンズアレイへの入射面で屈折した光がロッドレンズとロッドレンズの境界面においてさらに屈折し、ロッドレンズアレイから外気へ放出されるときに再度屈折する。このような経過を経て、特定の画素上から一定の角度を有してロッドレンズアレイに入射する光であっても、当該特定の画素上に放出される。したがって、他の画素上へ放出されることを防ぎ、混色を防止することができる。
本実施形態の表示装置100は、表示領域106からの光射出面側(表示画面側)に平板化されたロッドレンズアレイ102を設けることにより、薄型化を図りつつ、光の取り出し効率を高めることを可能としている。次に、このような表示装置の製造方法について説明する。
<ロッドレンズアレイ製造方法の一例>
本発明の一実施形態に適用可能なロッドレンズアレイ102の製造方法の一例を、図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は、ロッドレンズアレイ102の製造工程を説明する図である。
図5に示すように、ロッドレンズアレイ102は、細い光ファイバを束ねて光ファイバ束とし、樹脂などで接着した上、断面方向に薄くスライスすることで形成する。また、ロッドレンズアレイ102は、光ファイバ束の他に、グリンレンズ(屈折率分布型レンズ:Gradient Index(GRIN)レンズ)を使用して形成してもよい。図6に示すように、高屈折率樹脂材料で枠を形成した後、低屈折率樹脂を充填し、表面を平坦化し、UV等によって熱硬化して形成してもよい。
ロッドレンズアレイ102のロッドレンズは、コア材料、クラッド材料共に石英ガラス(シリカ・ガラス)からなる、ガラス製の光ファイバ(Glassoptical fiber)によって形成してもよい。光を閉じこめて伝播させるためにはコアとクラッドに屈折率差が必要であるため、コアには屈折率を上げるためにGe(ゲルマニウム)やP(リン)を、クラッドには屈折率を下げるためにB(ホウ素)やF(フッ素)などを添加してもよい。ガラス製の光ファイバは、プラスチック製の光ファイバよりも伝送損失が小さいため、長距離伝送用の光ファイバとして用いることができる。通信に用いる場合、伝送損失を下げる必要があるため、コア材料は最大の透明度が得られるように高純度のシリカ・ガラスを使用することが好ましい。
また、ロッドレンズアレイ102は、プラスチック製の光ファイバ(Plasticoptical fiber)によって形成してもよい。クラッド材料には、低屈折率を有するフッ素系ポリマーを用いる。コア材料には、高屈折率、透明性、強度などが必要とされ、完全フッ素化ポリマー、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系物質、ポリカーポネート、ポリスチレン、含重水素化ポリマー等を用いてもよい。
完全フッ素化ポリマーは、C−H結合をC−F結合に完全に置換し、振動吸収を長波長側へ変化させ、光学損失を軽減するために用いられる。完全フッ素化ポリマーは、コア内の屈折率を中心から周辺に向かって連続的に低くなるように変化させる。ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系物質は、コアとクラッドの界面のみで屈折率が不連続に変化させる。ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系物質は、安価で機械的特性や可視光の透過性が良好であり、原料からファイバ製品まで完全密閉で連続的に製造することが可能である。ポリカーポネートは、PMMAに比べて耐熱性が高い。ポリスチレンは、ベンゼン環を有するため可視領域での損失が大きい。含重水素化ポリマーは、C−H結合をC−D結合に一部置換し振動吸収を長波長側へ変化させ、光学損失を軽減するために用いられる。強度特性の低下はないが、吸水による光学特性の劣化が大きくなる。尚、このように作成されたロッドレンズアレイ102は平面方向(図3等のロッドレンズアレイ102が広がっている方向)においては屈折率が変わる形態であり、平面と垂直な方向においては屈折率が変わらない形態である。このような形態であることにより、ロッドレンズアレイ102を平面形状とすることが容易となり、レンズによる凸凹を防いでギャップ制御を簡単に行うことができる。
ロッドレンズアレイ102が準備できたら、これを有機EL素子が形成された第1基板104に対向させて貼り合わせ、次いで充填材を硬化する。これにより第1基板104及びロッドレンズアレイ102が固定される。
[第2の実施形態]
本発明の他の実施形態に係る表示装置の構成を図4に示す。
図4に示すように、本発明の他の実施形態に係る表示装置においては、ロッドレンズアレイ202のロッドレンズが、表示領域の1つの画素に対して1つ対応していることを除いては上述した第1の実施形態と同様である。
ロッドレンズアレイ202のロッドレンズが、表示領域の1つの画素に対して1つ対応している場合には、図4の(B)に示すように光が屈折し放出される。すなわち、表示領域から略垂直にロッドレンズアレイ202に入射した光は略垂直に外気へ放出され、一定の角度を有してロッドレンズアレイ202に入射する光は、ロッドレンズアレイ202への入射面で屈折した光がロッドレンズとロッドレンズの境界面においてさらに屈折し、ロッドレンズアレイ202から外気へ放出されるときに再度屈折する。このような経過を経て、特定の画素上から一定の角度を有してロッドレンズアレイ202に入射する光であっても、当該特定の画素上に放出される。したがって、他の画素上へ放出されることを防ぎ、混色を防止することができる。
[第3の実施形態]
本発明の他の実施形態に係る表示装置の構成を図7に示す。
図7に示すように、本発明の他の実施形態に係る表示装置においては、ロッドレンズアレイ302から光が放出される方向に第2基板304を備えることを除いては上述した第1の実施形態と同様である。図7に示すように、第2基板304とロッドレンズアレイ302との間にはカラーフィルタ348を備えてもよい。このカラーフィルタ348は有機EL素子122上に設けられ、発光を行う有機EL層126が無いバンク130上にはブラックマトリクス358がある。さらにバンク130上の封止膜142とロッドレンズアレイ302が互いに接する形態となっている。
本実施形態の場合、有機EL素子122の発光はロッドレンズアレイ302を通して射出されるので、第2基板304は透光性を有する必要があり、第2基板304にはガラス又は樹脂材料が用いられる。透光性の優れた樹脂材料としては、例えば、ポリベンゾオキサゾール、脂環式構造を有するポリアミドイミド、脂環式構造を有するポリイミド、ポリアミド及びポリ(p−キシリレン)から選択される樹脂材料を含むものが好ましく、これらの樹脂材料を単独で含んでいてもよいし、複数種が組み合わされていてもよい。
本実施形態によれば、ロッドレンズアレイ302により光の取り出し効率を高めつつ、カラーフィルタ348によりカラー表示を行う表示装置を得ることができる。ロッドレンズアレイ302により多くの光をカラーフィルタ348に入射させることができるので、コントラストの高い表示装置を提供することができる。ブラックマトリクス358により隣接画素からの混色を確実に防ぎ、バンク130上の封止膜142とロッドレンズアレイ302が互いに接することにより、隣接画素からの混色をより防ぎつつ有機EL素子122からの光をロッドレンズアレイ302がより多く取り込めるために光の取り出し効率が上がる。
なお、図7では、有機EL素子122側から、ロッドレンズアレイ302、カラーフィルタ348が積層される構成を示すが、ロッドレンズアレイ302とカラーフィルタ348の積層順を入れ替えてもよい。
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
100・・・表示装置
102、202、302・・・ロッドレンズアレイ
104・・・第1基板
106・・・表示領域
110・・・走査線駆動回路
112・・・映像信号線駆動回路
114・・・入力端子部
116・・・シール材
118・・・充填材
120、220、320・・・画素
122・・・有機EL素子
124・・・画素電極
126・・・有機EL層
128・・・共通電極
130・・・バンク層
132・・・トランジスタ
134・・・半導体層
136・・・ゲート絶縁層
138・・・ゲート電極
140・・・ソース・ドレイン電極
142・・・封止膜
144・・・層間絶縁層
146・・・遮光層
148、348・・・カラーフィルタ層
150・・・オーバーコート層
200・・・ロッドレンズ
212・・・コア
214・・・中間周辺部
216・・・周辺部
304・・・第2基板
358・・・ブラックマトリクス

Claims (11)

  1. 複数の画素が配列された表示領域を有する第1の基板と、
    前記第1の基板に対向配置されるロッドレンズアレイと、を有し、
    前記ロッドレンズアレイは、前記画素に対して1又は2以上のロッドレンズが重なるように設けられていることを特徴とする表示装置。
  2. 前記ロッドレンズアレイの表面は平坦形状であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記ロッドレンズは、ガラスからなることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記ロッドレンズは、プラスチックからなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の表示装置。
  5. 前記ロッドレンズの中心からの距離によって光の屈折率が異なることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 前記ロッドレンズの中心に近い部分の光の屈折率が高く、前記ロッドレンズの中心から離れるにしたがって光の屈折率が連続的に低くなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置。
  7. 前記ロッドレンズアレイから光が放出される方向に第2の基板を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 前記第2の基板と前記ロッドレンズアレイとの間にカラーフィルタを備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の表示装置。
  9. 前記表示領域の最上層に封止膜を有し、
    前記封止膜が前記ロッドレンズアレイに接していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の表示装置。
  10. 前記ロッドレンズと他の前記ロッドレンズとの間にクラッド領域を有し、前記クラッド領域においては前記ロッドレンズにおける光の屈折率と異なる光の屈折率を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の表示装置。
  11. 前記ロッドレンズと他の前記ロッドレンズとの境界領域が前記画素と他の前記画素との間に存在することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の表示装置。
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