JP2015215313A - 計測装置及び物品の製造方法 - Google Patents

計測装置及び物品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015215313A
JP2015215313A JP2014099826A JP2014099826A JP2015215313A JP 2015215313 A JP2015215313 A JP 2015215313A JP 2014099826 A JP2014099826 A JP 2014099826A JP 2014099826 A JP2014099826 A JP 2014099826A JP 2015215313 A JP2015215313 A JP 2015215313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
phase
test surface
test
adjustment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014099826A
Other languages
English (en)
Inventor
貴正 佐々木
Takamasa Sasaki
貴正 佐々木
悠介 小田
Yusuke Oda
悠介 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014099826A priority Critical patent/JP2015215313A/ja
Publication of JP2015215313A publication Critical patent/JP2015215313A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】参照面と被検面との間の距離の計測に有利な技術を提供する。【解決手段】参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置であって、前記参照面で反射された光と前記被検面で反射された光との干渉光から前記参照面と前記被検面との間の光路長差に対応する位相を検出する第1検出部と、前記参照面で反射される光及び前記被検面で反射される光の少なくとも一方の光の光量を調整する調整部と、前記第1検出部で検出された位相と、前記調整部の調整による前記少なくとも一方の光の位相変化とに基づいて、前記距離を求める処理部と、を有することを特徴とする計測装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置及び物品の製造方法に関する。
参照面と被検面との間の距離(幾何学的距離)や形状を計測するための計測装置として、光波干渉計測装置が知られている(特許文献1及び2参照)。かかる計測装置は、参照面及び被検面で反射される光の干渉光(干渉信号)から求められる位相に基づいて、参照面を基準とする被検面の距離や形状を計測する。
かかる計測装置では、被検面が粗面である場合、その表面粗さによって被検面に入射する光(入射光)が乱反射され、被検面からの光の反射率(光量)が参照面からの光の反射率(光量)よりも著しく小さくなることがある。このため、干渉光のコントラストが著しく低下し、干渉光から位相を求めることが困難になってしまう。また、被検面からの光の反射率が大きく変化することによって、干渉光の強度が検出器のダイナミックレンジから大きく外れ、干渉光を正しく検出できないことがある。そこで、特許文献1及び2では、NDフィルタや偏光ビームスプリッタなどの光学素子を光量調整機構として光路中に設けることによって、干渉光のコントラストの低下を抑制する技術が提案されている。
特開平4−269603号公報 特開2000−171241号公報
特許文献1及び2では、干渉光のコントラストに応じて、吸収率の異なるNDフィルタに置換する、或いは、偏光ビームスプリッタを光軸回りに回転させて通過する各偏光成分の強度比率を変えることによって、干渉光のコントラストを向上させている。しかしながら、これらの光学素子には、一般的に、厚さむらがあるため、置換又は回転に起因して光学素子を通過する光の波面に収差(波面収差)が生じ、干渉光から求められる位相に波面収差による位相誤差が重畳して計測精度が低下してしまう。
また、このような位相誤差を、干渉光のコントラスト及び強度の変化に応じてリアルタイムに補正するためには、光量調整機構としてEO型強度変調器やAO型強度変調器などを用いる必要がある。ここで、EO型強度変調器やAO型強度変調器は、電気信号の入力によって、透過光の強度を高速に変化させることが可能な外部光変調器である。
EO型強度変調器としては、例えば、光導波路を利用したMach−Zender干渉計(MZI)型光変調器がある。MZI型変調器では、一方の光路に挿入されたLiNbO結晶に電圧を印加してこの光路を伝播する光の位相をシフトさせ、他方の光路を伝播する光と干渉させることによって、射出する光の強度を変化させる。また、AO型強度変調器では、音響光学結晶に超音波を印加して屈折率の変化を誘起し、超音波出力によって音響光学結晶で回折する光の強度を変化させる。
このような外部光変調器は、結晶の屈折率の変化を利用しているため、強度変調時に必ず光波位相の変化を伴い、干渉光から求められる位相の誤差となる。また、かかる外部変調器では、電圧の印加による光学特性の変化を利用して透過光の強度を変化させているため、外部変調器の駆動ドライバのノイズが干渉光(干渉信号)に重畳される。従って、干渉光から求められる位相に誤差が生じ、参照面を基準とする被検面の距離や形状の計測精度が低下してしまう。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、参照面と被検面との間の距離の計測に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての計測装置は、参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置であって、前記参照面で反射された光と前記被検面で反射された光との干渉光から前記参照面と前記被検面との間の光路長差に対応する位相を検出する第1検出部と、前記参照面で反射される光及び前記被検面で反射される光の少なくとも一方の光の光量を調整する調整部と、前記第1検出部で検出された位相と、前記調整部の調整による前記少なくとも一方の光の位相変化とに基づいて、前記距離を求める処理部と、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、参照面と被検面との間の距離の計測に有利な技術を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における計測装置の構成を示す概略図である。 図1に示す計測装置の検出器の具体的な構成を示す図である。 図1に示す計測装置における参照面と被検面との間の距離を計測する処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における計測装置の構成を示す概略図である。 図4に示す計測装置における参照面と被検面との間の距離を計測する処理を説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態における計測装置1の構成を示す概略図である。計測装置1は、参照面と被検面との間の距離(幾何学的距離)を計測する光波干渉計測装置であって、本実施形態では、ホモダイン方式を採用する。計測装置1は、光源101と、1/2波長板102と、偏光ビームスプリッタ103と、調整部104と、無偏光ビームスプリッタ105a、105b及び105cとを有する。計測装置1は、1/4波長板106a及び106bと、集光レンズ108と、偏光子110a及び110bと、検出器111a及び111bと、処理部112とを有する。
光源101から射出された光は、1/2波長板102に入射する。1/2波長板102は、その後段に配置された偏光ビームスプリッタ103を透過する光の光量と、偏光ビームスプリッタ103で反射される光の光量とが等しくなるように、光の偏光状態を調整する。1/2波長板102を通過した光は、無偏光ビームスプリッタ105aによって、2つの光(無偏光ビームスプリッタ105aを透過する光及び無偏光ビームスプリッタ105aで反射される光)に分割される。
無偏光ビームスプリッタ105aを透過した光は、偏光ビームスプリッタ103に入射する。偏光ビームスプリッタ103に入射した光のうち、P偏光の光は、偏光ビームスプリッタ103を透過して被検面109に向かう光となり、S偏光の光は、偏光ビームスプリッタ103で反射されて参照面107に向かう光となる。以下では、参照面107で反射される光を参照光と称し、被検面109で反射される光を被検光と称する。
参照光は、調整部104を通過し、無偏光ビームスプリッタ105bによって、2つの光(無偏光ビームスプリッタ105bを透過する光及び無偏光ビームスプリッタ105bで反射される光)に分割される。無偏光ビームスプリッタ105aで反射された光と無偏光ビームスプリッタ105bで反射された光とは、偏光子113によって偏光状態を調整され、無偏光ビームスプリッタ105cで同軸に重ねられる。無偏光ビームスプリッタ105cで同軸に重ねられた光は、偏光子110aで干渉し(干渉光となり)、検出器111aで検出される。
調整部104は、EO型強度変調器やAO型強度変調器などの外部光変調器で構成され、入射光の光量を調整する機能を有する。調整部104は、本実施形態では、入力される電気信号に応じて入射光に対する透過率を可変とする光学素子、例えば、音響光学素子を含む。
無偏光ビームスプリッタ105bを透過した光は、1/4波長板106aを透過して参照面107で反射され、1/4波長板106aを再び透過する。1/4波長板106aを2回通過した参照光はP偏光になるため、調整部104を通過し、偏光ビームスプリッタ103を透過する。
被検光は、1/4波長板106bを透過し、集光レンズ108によって、被検面上に集光される。被検面109で反射された被検光は、集光レンズ108でコリメートされ、1/4波長板106bを再び通過する。1/4波長板106bを2回通過した被検光はS偏光になるため、偏光ビームスプリッタ103で反射される。
偏光ビームスプリッタ103を透過した参照光と、偏光ビームスプリッタ103で反射された被検光とは、偏光子110bで干渉し(干渉光となり)、検出器111bで検出される。検出器111a及び111bのそれぞれからの信号(干渉光から得られる干渉信号)は、処理部112に入力される。
処理部112は、検出器111a及び111bのそれぞれからの信号を用いて、参照面107と被検面109(詳細には、光源101からの光が入射した被検面上の箇所)との間の距離を求める。また、処理部112は、被検面上の複数の箇所のそれぞれについて参照面107と被検面109との間の距離を求め、複数の箇所における距離に基づいて、被検面109の形状を求めることも可能である。
図2を参照して、検出器111a及び111bの具体的な構成を説明する。検出器111a及び111bは、被検光及び参照光に既知の位相差を印加するためのλ/4板21、グレーティングビームスプリッタ22及び偏光子アレイ23と、3つの既知の位相差の干渉信号を検出するための光量検出器30a、30b及び30cとを含む。
図2を参照するに、参照光及び被検光は、互いに直交する直線偏光を有し、偏光方向と45度の角度に軸を配置したλ/4板21を透過することで、それぞれ右回りの円偏光と左回りの円偏光に変換される。これらの光は、位相型の回折格子からなるグレーティングビームスプリッタ22によって、0次及び±1次光の2つの光に均等に分割される。グレーティングビームスプリッタ22で分割された光は、それぞれの光に対して異なる透過軸の偏光子となるように構成された偏光子アレイ23を透過する。偏光子アレイ23を透過した光には、偏光子の透過軸の角度に応じた既知の位相差が印加され、その光量が光量検出器30a乃至30cで検出される。
図3を参照して、計測装置1における参照面107と被検面109との間の距離を計測する処理を説明する。かかる処理は、処理部112が計測装置1の各部を統括的に制御することで行われる。処理部112は、計測装置1の全体(動作)を制御するためのCPUやメモリなどを含む。また、以下では、検出器111aで検出される信号を参照信号とし、検出器111bで検出される信号を被検信号として区別する。
S102において、処理部112は、検出器111bで検出される被検信号から干渉信号のコントラストVを求める。検出器111bを構成する光量検出器30a、30b及び30cのそれぞれで検出される干渉信号Ia、Ib及びIcは、偏光子アレイ23の偏光子の透過軸の角度に応じた既知の位相差が反映された信号となる。例えば、既知の位相差として120度間隔の位相差が反映されたとすると、干渉信号Ia、Ib及びIcは、以下の式(1)で表される。
Figure 2015215313
従って、干渉信号のコントラストVは、以下の式(2)で表される。
Figure 2015215313
S104において、処理部112は、調整部104による参照光の光量の調整を行うかどうかを判定する。参照光と被検光との干渉光から十分な精度で位相を求めるために必要となる干渉信号のコントラストの閾値Vthは、数値計算などで予め求められて処理部112のメモリなどに格納されている。S102で求めたコントラストが閾値以上である(V≧Vth)場合には、調整部104による参照光の光量の調整を行わずに、S108に移行する。一方、S102で求めたコントラストが閾値よりも小さい(V<Vth)場合には、S106に移行する。
S106において、調整部104は、干渉信号のコントラストVが閾値以上となるように、参照光(参照面107で反射される光)の光量を調整する。また、S106において、調整部104は、干渉信号のコントラストVが閾値以上のある一定値になるように、参照光の光量をフィードバック制御してもよい。但し、式(1)における強度振幅IVが小さい場合には、干渉光から正しく位相を求めることができない。そこで、光量検出器30a乃至30cのそれぞれで検出される干渉信号Ia乃至Icから強度振幅IVを求め、かかる強度振幅IVが十分な精度で位相を求めるために必要となる値になるように光源101からの光の強度を変調する(フィードバック制御する)。光源101からの光の強度の変調による発振波長の変化を許容できない場合には、被検光の光量を調整する調整部(不図示)を設けて、干渉信号のコントラストVと独立に制御する。
S108において、処理部112は、参照信号及び被検信号から各々の位相を求める。位相Φは、式(1)から、以下の式(3)で表される。
Figure 2015215313
検出器111bにおける被検信号からリアルタイムに求められる位相Φは、以下の式(4)で表される。式(4)において、φは、被検面109(の形状)に基づく位相を表し、φrは、参照面107(の形状)に基づく位相を表し、δφは、調整部104の調整による参照光の位相変化(位相誤差)を表す。
Figure 2015215313
また、検出器111aにおける参照信号から求められる位相Φは、以下の式(5)で表される。式(5)において、φは、参照信号の光路長差に起因するオフセット位相を表す。調整部104がオフの状態(電気信号を入力していない状態)で参照信号の位相を算出することによって、オフセット位相φを求めることができる。
Figure 2015215313
位相誤差をリアルタイムに補正する必要がない場合には、S108において、処理部112は、参照信号の位相を求めなくてもよい。この場合、調整部104の調整による参照光の位相変化(即ち、位相誤差)を予め求めて処理部112のメモリに格納し、かかるメモリに格納された位相変化を用いればよい。例えば、マハツェンダー干渉計を用いて、調整部104に入力した電気信号(電圧)に対する位相変化を測定し、その測定結果をルックアップテーブル(位相変化の情報)として格納しておけばよい。
S110において、処理部112は、調整部104の調整によって生じる位相誤差の補正を行う。式(4)で表される被検信号から得られる位相情報には、調整部104による位相誤差が含まれている。従って、被検信号から得られる位相情報から、参照信号から得られる調整部104による位相誤差を減算することによって、被検面109(の形状)に基づく位相情報をリアルタイムで得ることができる。
S112において、処理部112は、参照面107と被検面109との間の距離を求める。具体的には、処理部112は、調整部104による位相誤差を補正した被検信号の位相情報(即ち、被検信号から得られる位相から調整部104の調整による位相変化を減算した結果)から、参照面107を基準とする被検面109の距離Dを求める。距離Dは、以下の式(6)で表される。
Figure 2015215313
S114において、処理部112は、被検面上の他の箇所について参照面107と被検面109との間の距離を求めるかどうかを判定する。被検面上の他の箇所について参照面107と被検面109との間の距離を求める場合には、例えば、光源101からの光が被検面上の他の箇所に入射するように被検面109を移動させて、S102に移行する。一方、被検面上の他の箇所について参照面107と被検面109との間の距離を求めない場合には、処理を終了する。
本実施形態の計測装置1では、検出器111aで検出された被検信号から得られる位相と、調整部104の調整による位相変化とに基づいて、参照面107と被検面109との間の距離を求めている。従って、計測装置1は、調整部104におけるノイズの影響を低減し、リアルタイム、且つ、高精度に、参照面107と被検面109との間の距離や被検面109の形状を計測することができる。
ここで、検出器111aは、処理部112と協同して、参照光と被検光との干渉光から参照面107と被検面109との間の光路長差に対応する位相を検出する第1検出部として機能する。また、検出器111bは、処理部112と協同して、調整部104の調整による位相変化を検出する第2検出部として機能する。そして、本実施形態では、処理部112は、検出器111aによる位相の検出と検出器111bによる位相変化の検出とが同時に行われるようにしている。
また、本実施形態では、干渉光のコントラストが閾値以上となるように、参照光の光量を調整しているが、被検光の光量を調整してもよい。換言すれば、調整部104は、参照面107で反射される光及び被検面109で反射される光の少なくとも一方の光の光量を調整するように構成及び配置すればよい。
また、被検面109の表面粗さが光源からの光の波長よりも大きい場合には、複数の光源からの光(即ち、複数の波長)による合成波長を用いるとよい。例えば、第1波長λと第2波長λに対する合成波長Λは、以下の式(7)で表される。
Figure 2015215313
合成波長Λは、式(7)から明らかなように、第1波長λ及び第2波長λよりも大きくなる。従って、被検面109の表面粗さが光源からの光の波長よりも大きい場合でも、合成波長Λを用いることで、参照面107と被検面109との間の距離の計測が可能となる。
また、本実施形態では、計測装置1は、シングルパスのマイケルソン型干渉計の構成を有するが、他の干渉計の構成を有していてもよい。
<第2の実施形態>
図4は、本発明の第2の実施形態における計測装置2の構成を示す概略図である。計測装置2は、参照面と被検面との間の距離(幾何学的距離)を計測する光波干渉計測装置であって、本実施形態では、ヘテロダイン方式を採用する。計測装置2は、単一周波数光源201と、1/2波長板202と、偏光ビームスプリッタ203と、調整部204と、偏光ビームスプリッタ205と、無偏光ビームスプリッタ206と、偏光子207a及び207bとを有する。また、計測装置2は、検出器208a及び208bと、偏光ビームスプリッタ209と、1/4波長板210a及び210bと、コーナーキューブ213と、処理部214と、集光レンズ215とを有する。
単一周波数光源201から射出された光は、1/2波長板202に入射する。1/2波長板202は、その後段に配置された偏光ビームスプリッタ203を透過する光の光量と、偏光ビームスプリッタ203で反射される光の光量とが等しくなるように、光の偏光状態を調整する。偏光ビームスプリッタ203に入射した光のうち、P偏光の光は、偏光ビームスプリッタ203を透過し、S偏光の光は、偏光ビームスプリッタ203で反射される。
偏光ビームスプリッタ203で反射されたS偏光の光は、調整部204を通過して、偏光ビームスプリッタ205で反射され、偏光ビームスプリッタ205を透過したP偏光の光と同軸に重ね合わせられる。調整部204は、入射光の光量を調整する機能を有し、本実施形態では、音響光学素子を含む。調整部204(音響光学素子)を通過したS偏光の光は、P偏光の光よりも僅かに周波数がシフトするため、ヘテロダイン検出が可能となる。
偏光ビームスプリッタ205を通過した光は、無偏光ビームスプリッタ206によって、2つの光(無偏光ビームスプリッタ206を透過する光及び無偏光ビームスプリッタ206で反射される光)に分割される。無偏光ビームスプリッタ206で反射された光と、偏光ビームスプリッタ209で反射された光(無偏光ビームスプリッタ206を透過して参照面211で反射された光とは、偏光子207aで干渉し(干渉光となり)、検出器208aで検出される。以下では、検出器208aで検出される信号を参照信号と称する。
無偏光ビームスプリッタ206を透過した光は、偏光ビームスプリッタ209に入射する。偏光ビームスプリッタ209に入射した光のうち、S偏光の光は、偏光ビームスプリッタ209で反射して参照面211に向かう光となり、P偏光の光は、偏光ビームスプリッタ209を透過して被検面212に向かう光となる。以下では、参照面211で反射される光を参照光と称し、被検面212で反射される光を被検光と称する。
参照光は、1/4波長板210aを通過し、参照面211で反射され、1/4波長板210aを再び通過して偏光ビームスプリッタ209に入射する。1/4波長板210aを2回通過した光はP偏光になるため、偏光ビームスプリッタ209を透過し、コーナーキューブ213で反射され、偏光ビームスプリッタ209に再び入射する。参照光は、参照面211で再び反射され、偏光ビームスプリッタ209で反射される。
被検光についても同様に、偏光ビームスプリッタ209、1/4波長板210b、集光レンズ215、被検面212及びコーナーキューブ213を介して、被検面212で2回反射して偏光ビームスプリッタ209を透過する。
偏光ビームスプリッタ209からの参照光と被検光とは、同軸に重ね合わせられ、偏光子207bで干渉し(干渉光となり)、検出器208bで検出される。以下では、検出器208bで検出される信号を被検信号と称する。
検出器208aからの参照信号及び検出器208bからの被検信号は、処理部214に入力される。処理部214は、参照信号及び被検信号を用いて、参照面211と被検面212との間の距離や被検面212の形状を求める。
図5を参照して、計測装置2における参照面211と被検面212との間の距離を計測する処理を説明する。かかる処理は、処理部214が計測装置2の各部を統括的に制御することで行われる。処理部214は、計測装置2の全体(動作)を制御するためのCPUやメモリなどを含む。
S202において、処理部214は、検出器208bで検出される被検信号から干渉信号の振幅Aを求める。
S204において、処理部214は、調整部204による光量の調整を行うかどうかを判定する。ヘテロダイン方式の位相検出においては、検出器208aや検出器208bで検出される信号(AC信号)の振幅が重要となる。参照光と被検光との干渉光から十分な精度で位相を求めるために必要となる干渉信号の振幅の閾値Athは、数値計算などで予め求められて処理部214のメモリなどに格納されている。S202で求めた振幅が閾値以上である(A≧Ath)場合には、調整部204による参照光の光量の調整を行わずに、S208に移行する。一方、S202で求めた振幅が閾値よりも小さい(A<Ath)場合には、S206に移行する。
S206において、調整部204は、干渉信号の振幅Aが閾値以上となるように、単一周波数光源201からの光の光量を調整する。また、S206において、調整部204は、干渉信号の振幅Aが閾値以上のある一定値になるように、単一周波数光源201からの光の光量をフィードバック制御してもよい。
S208において、処理部214は、参照信号及び被検信号から各々の位相を求める。ここで、従来技術では、参照信号に基づいて基準クロック信号を発生させ、かかる基準クロックを被検信号の位相検出の基準とすることで、被検信号の位相を求めている。但し、この方式では、調整部204による光量の調整時(S206)に、高速な位相変化によって基準クロックが変動するため、被検信号の位相を正しく求めることができない。そこで、本実施形態では、参照信号の位相も被検信号の位相と同時に求めることによって、調整部204による光量の調整時に発生する高速な位相変化を高精度に補正する。
具体的には、検出器208aで検出される参照信号は、以下の式(8)で表される。式(8)において、aは、参照光の電場振幅を表し、aは、被検光の電場振幅を表し、fは、参照光の周波数を表し、fは、被検光の周波数を表し、δφは、調整部204の調整によって生じる位相変化を表す。
Figure 2015215313
処理部214は、検出器208aで検出された参照信号を周波数解析する。周波数解析としては、例えば、離散フーリエ変換(DFT)や高速フーリエ変換(FFT)のアルゴリズムが知られている。これらの周波数解析(演算)を参照信号に対して行うことによって、参照信号の位相Φを求めることができる。なお、参照信号の位相Φは、以下の式(9)で表される。
Figure 2015215313
位相誤差をリアルタイムに補正する必要がない場合には、S208において、処理部214は、参照信号に対して周波数解析を行わなくてもよい。この場合、調整部204の調整によって生じる位相変化(即ち、位相誤差)を予め求めて処理部214のメモリに格納し、かかるメモリに格納された位相変化を用いればよい。
検出器208bで検出される被検信号は、以下の式(10)で表される。式(10)において、rは、参照面211での振幅反射率を表し、rは、被検面212での振幅反射率を表し、φは、参照光の位相を表し、φは、被検光の位相を表す。
Figure 2015215313
処理部214は、検出器208bで検出された被検信号を周波数解析することで、被検信号の位相Φをリアルタイムに求めることができる。被検信号の位相Φは、以下の式(11)で表される。
Figure 2015215313
S210において、処理部214は、調整部204の調整によって生じる位相誤差の補正を行う。式(11)で表される被検信号から得られる位相情報には、調整部204による位相誤差が含まれている。従って、被検信号から得られる位相情報から、参照信号から得られる調整部204による位相誤差を減算することによって、被検面212(の形状)に基づく位相情報をリアルタイムで得ることができる。
S212において、処理部214は、参照面211と被検面212との間の距離を求める。具体的には、処理部214は、調整部204による位相誤差を補正した被検信号の位相情報(即ち、被検信号から得られる位相から調整部204の調整による位相変化を減算した結果)から、参照面211を基準とする被検面212の距離Dを求める。距離Dは、以下の式(12)で表される。
Figure 2015215313
S214において、処理部214は、被検面上の他の箇所について参照面211と被検面212との間の距離を求めるかどうかを判定する。被検面上の他の箇所について参照面211と被検面212との間の距離を求める場合には、例えば、単一周波数光源201からの光が被検面上の他の箇所に入射するように被検面212を移動させて、S202に移行する。一方、被検面上の他の箇所について参照面211と被検面212との間の距離を求めない場合には、処理を終了する。
本実施形態の計測装置2では、検出器208aで検出された被検信号から得られる位相と、調整部204の調整による位相変化とに基づいて、参照面211と被検面212との間の距離を求めている。従って、計測装置2は、調整部204におけるノイズの影響を低減し、リアルタイム、且つ、高精度に、参照面211と被検面212との間の距離や被検面212の形状を計測することができる。
また、被検面212の表面粗さが単一周波数光源201からの光の波長よりも大きい場合には、第1の実施形態と同様に、複数の光源からの光(即ち、複数の波長)による合成波長を用いることで参照面211と被検面212との間の距離の計測が可能となる。
また、本実施形態では、計測装置2は、ダブルパスのマイケルソン型干渉計の構成を有するが、他の干渉計の構成を有していてもよい。
<第3の実施形態>
上述した各実施形態の計測装置は、光学素子や機械部品などの物品の製造に適用することができる。かかる物品の製造方法は、上述した計測装置を用いて被検面を計測する工程と、かかる工程での計測結果に基づいて、被検面が所定の形状となるように加工(研磨など)する工程とを含む。かかる物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1:計測装置 104:調整部 107:参照面 109:被検面 111a、111b:検出器 112:処理部

Claims (10)

  1. 参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置であって、
    前記参照面で反射された光と前記被検面で反射された光との干渉光から前記参照面と前記被検面との間の光路長差に対応する位相を検出する第1検出部と、
    前記参照面で反射される光及び前記被検面で反射される光の少なくとも一方の光の光量を調整する調整部と、
    前記第1検出部で検出された位相と、前記調整部の調整による前記少なくとも一方の光の位相変化とに基づいて、前記距離を求める処理部と、
    を有することを特徴とする計測装置。
  2. 前記処理部は、前記第1検出部で検出された位相から前記位相変化を減算した結果に基づいて、前記距離を求めることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記調整部の調整による前記少なくとも一方の光の位相変化を検出する第2検出部を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の計測装置。
  4. 前記処理部は、前記第1検出部による位相の検出と前記第2検出部による位相変化の検出とが同時に行われるように前記第1検出部及び前記第2検出部を制御することを特徴とする請求項3に記載の計測装置。
  5. 前記処理部は、予め求められた前記調整部の調整による前記少なくとも一方の光の位相変化の情報を用いて、前記距離を求めることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の計測装置。
  6. 前記調整部は、前記干渉光のコントラスト又は振幅が閾値以上となるように、前記少なくとも一方の光の光量を調整することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の計測装置。
  7. 前記調整部は、入力される電気信号に応じて前記少なくとも一方の光に対する透過率を可変とする光学素子を含むことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の計測装置。
  8. 前記光学素子は、音響光学素子を含むことを特徴とする請求項7に記載の計測装置。
  9. 前記処理部は、前記被検面上の複数の箇所のそれぞれについて前記距離を求め、前記複数の箇所における前記距離に基づいて、前記被検面の形状を求めることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の計測装置。
  10. 請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の計測装置を用いて被検面の形状を計測する工程と、
    前記工程での計測結果に基づいて、前記被検面の形状が所定の形状となるように前記被検面を加工する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
JP2014099826A 2014-05-13 2014-05-13 計測装置及び物品の製造方法 Pending JP2015215313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014099826A JP2015215313A (ja) 2014-05-13 2014-05-13 計測装置及び物品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014099826A JP2015215313A (ja) 2014-05-13 2014-05-13 計測装置及び物品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015215313A true JP2015215313A (ja) 2015-12-03

Family

ID=54752315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014099826A Pending JP2015215313A (ja) 2014-05-13 2014-05-13 計測装置及び物品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015215313A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018200250A (ja) * 2017-05-29 2018-12-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 干渉計測装置および干渉計測方法
CN113324951A (zh) * 2020-02-28 2021-08-31 弗劳恩霍夫应用研究促进协会 利用非线性干涉仪进行成像或光谱分析的方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018200250A (ja) * 2017-05-29 2018-12-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 干渉計測装置および干渉計測方法
CN113324951A (zh) * 2020-02-28 2021-08-31 弗劳恩霍夫应用研究促进协会 利用非线性干涉仪进行成像或光谱分析的方法
JP2021139890A (ja) * 2020-02-28 2021-09-16 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン 非線形干渉計を用いた画像化または分光法のための方法
JP7340555B2 (ja) 2020-02-28 2023-09-07 フラウンホーファー-ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン 非線形干渉計を用いた画像化または分光法のための方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5392116A (en) Interferometric phase measurement
US6924898B2 (en) Phase-shifting interferometry method and system
US6882432B2 (en) Frequency transform phase shifting interferometry
CN107462149B (zh) 一种相移干涉测量系统及其波片相移方法
JPH085314A (ja) 変位測定方法及び変位測定装置
CN101329162A (zh) 差分相位解调干涉系统
US6717680B1 (en) Apparatus and method for phase-shifting interferometry
US10119903B2 (en) Interferometric ellipsometry and method using conical refraction
JPH06229922A (ja) 高精度空気屈折率計
JP2015215313A (ja) 計測装置及び物品の製造方法
US11248955B2 (en) Polarization measurement with interference patterns of high spatial carrier frequency
JP4936477B2 (ja) 複屈折測定装置及び複屈折測定方法
JP5348224B2 (ja) 変位計測方法とその装置
KR102339215B1 (ko) 검사 장치 및 검사 방법
JP5585837B2 (ja) 膜厚測定方法および装置
JPH02116732A (ja) 光学測定方法及び測定装置
KR100898327B1 (ko) 파장판의 각도 정렬을 통한 간섭계의 비선형 오차 보상방법
JP6652542B2 (ja) 光学解析装置及び光学解析方法
EP3514482A1 (en) Exit pupil expander used to distribute light over a liquid-crystal variable retarder
US9778019B2 (en) Differential polarization interferometer
CN110260781A (zh) 基于液晶移相器的激光干涉仪非正交误差修正方法及装置
US20100259762A1 (en) Vibration-insensitive interferometer using high-speed camera and continuous phase scanning method
JP5093220B2 (ja) 変位計測方法とその装置
KR102130576B1 (ko) 측정 불가 영역을 극복한 두께 및 굴절률 측정 장치
JP2002333304A (ja) 光ヘテロダイン干渉計装置