JP2015209742A - 受圧体及び圧力支持体並びに同圧力支持体の取外し方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、上記特許文献1には、箱形部材の前面板と摺動板との間に砂等の充填材を挿入するが、砂等の充填材が箱形部材と摺動板との間から漏れ出る虞がある。
次に、本発明に係る受圧体及び圧力支持体並びに同圧力支持体の取外し方法の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の場合は、圧力支持体4を山留め構造に用いる裏込め材として使用した場合について説明する。
なお、腹起こし材3は、図示したH形鋼で構成するほか、例えば角鋼や角形鋼管等で構成する場合もある。
なお、圧力支持体4は、第二山留め壁21と水平方向に架設した腹起こし材3との間に生じた隙間にも設置されるが、本実施形態では、圧力支持体4を、第一山留め壁20(以下、単に山留め壁という。)と水平方向に架設した腹起こし材3との間に生じた隙間へ設置した場合について説明する。
なお、外側部材5を平面的に見た外形は、図示した円形状に限らず、例えば三角形状、四角形状或いは五角形状等の多角形状、或いは楕円形状等で形成した構成とすることもできる。
また、外側部材5の寸法は、山留め壁20と腹起こし材3との間に生じる隙間の大きさや、腹起こし材3の大きさ等、現場の状況に応じて適宜変更するものとする。
具体的には、貫通孔52は、直径4mm程度の円孔を、周方向に10mm程度の間隔をあけて3つ形成したものを一組とし、180度対称な配置で2箇所に形成されている。3つの貫通孔52のうち、左右外側の貫通孔52b、52cは、内部50の底面から開放側へ向かって5mm程度の位置に形成され、真ん中の貫通孔52aは、内部50の底面から開放側へ向かって10mm程度の位置に形成されている。3つの貫通孔(52a、52b、52c)をずらした位置に形成することで、充填材61を外側部材5の外部へ効率良く放出させて完全に除去することができ、更に外側部材5の局部的な破損を防止することができる。
但し、貫通孔52の位置、大きさ、形状及び個数は、図示した構成に限定されない。針材等53を挿入して受圧体6の袋体60に孔をあけることができ、腹起こし材3及び切梁30の撤去時において内部の充填材61を外部へ効率良く放出させることができる程度の大きさ、形状及び個数であれば、他の構成で実施することもできる。
受圧体6は、図3及び図4に示したように、外側部材5の内部50に収まる形状・大きさで形成されている。具体的には、外側部材5が上記形状及び寸法である場合には、外径が約150mm程度で、厚さが30mm程度で構成する。受圧体6の厚さを30mm程度とする理由は、腹起こし材3を撤去する時に山留め壁20には非常に大きな土圧が作用しているため、圧力支持体4を30mm程度圧縮させないと、山留め壁20と腹起こし材3との隙間から圧力支持体4を取り除くことが困難だからである。
また、袋体60の内部に充填する充填材61は、例えば上記した硅砂を使用することが好ましい。硅砂61は、砂径が細かく均一性があり、それでいて湿り気がないから、工期が長引いても固まる虞がなく、腹起こし材3及び切梁30の撤去時に貫通孔52…から容易に放出させて除去することができる。ただし、充填材61は、流動性があれば良く、上記硅砂61に限らず、他の粒状物や粉状物、或いは液状物等を使用して実施することもできる。
内側部材7も外側部材5と同様、金属材で構成され、その外周面にカーボン繊維等の補強材(図示することは省略)で覆って補強した構成である。但し、内側部材7は、例えば炭素繊維やガラス繊維等の強化プラスチック、或いは無垢材等で形成することもできる。
なお、掛止部材81は、一方のフック81bを腹起こし材3のフランジ3aの上縁に掛け止める他に、例えばフランジ3aの外面にフック孔を設け、該フック孔へ掛け止めても良い。また、掛止部材81は、図示した鎖81aに限らず、例えば強度の高い紐状ものを用いた構成でもよい。
最後に、調整部材90と腹起こし材3との間に楔等の加圧装置91を打ち込んで、圧力支持体4の設置作業が完了する。
なお、楔等の加圧装置91に代えて、例えばネジ式の伸縮部材を設置した構成で実施することもできるし、調整部材90と腹起こし材3との間にコンクリートを打設した構成で実施することもできる。
腹起こし材3及び切梁30を撤去する場合において、図9に示したように、外側部材5の3つの貫通孔52…へ針材等の先の尖った棒材53を挿入して受圧体6に突き刺し、袋体60に孔をあける。孔から漏れ出た硅砂61は、外側部材5の3つの貫通孔52を通じて砂時計の砂の如くゆっくりと効率良く放出させることができ、外側部材5から確実に除去することができる。
圧力支持体4を隙間から取外した後は、腹起こし材3及び切梁30に作用する土圧が解放され、同腹起こし材3及び切梁30を安全に且つ容易に撤去することができる。
第2実施形態の圧力支持体4’は、図10(B)に示したように、受圧体6’を袋体60と同袋体60の内部に充填された水62とで構成したことを特徴としている。受圧体6’以外のその他の構成は、上記第1実施形態と同様の構成であるため、同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
ホース64は、ホース支持板63の切欠溝63aに嵌め込まれ、取付部材8と内側部材7にそれぞれ設けられた貫通孔へ通し、先端部が接続部材64bを介して袋体60に接続されている。ホース64の注入口64cは、切欠溝63aからホース支持板63の上方へ突き出している。
袋体60の水62は、圧力支持体4’を山留め壁20と腹起こし材3との隙間に設置した後に、ホース64の注入口64cから高圧注入されて袋体60に充填される。ホース64の注入口64cには、逆止弁及び水抜きバルブで構成した逆止弁装置64aが設けられており、袋体60に充填された水62の逆流を防止することができる。
次に、図10(B)に示したように、ホース64の注入口64cから高圧水を注入して袋体60内に水62を充填し、圧力支持体4’を山留め壁20と腹起こし材3へ押圧させることで設置作業が完了する。
圧力支持体4’は、袋体60に高圧水を注入することで、ジャッキのように扛上、扛下が可能となるため、加圧装置91や調整部材90が不要である。
なお、受圧体6’は、袋体60内に高圧水を注入した際に、外側部材5の内部50と内側部材7の側面70とで囲まれた空間の最大表面積よりも、袋体60の表面積を大きく構成することで、同袋体60の破損を防止できる。
水62を外側部材5内から完全に放出して除去すると、受圧体6’の厚み(30mm程度)の分だけ圧力支持体4’が圧縮し、同圧力支持体4’に作用する土圧を低下させることができる。作業者は、取付板80の取っ手80aを掴んで上方へ引っ張り上げることで、山留め壁20と腹起こし材3との隙間から容易に且つ安全に取り外すことができる。
圧力支持体4’を隙間から取外した後は、腹起こし材3及び切梁30に作用する土圧が解放され、同腹起こし材3及び切梁30を安全に且つ容易に撤去することができる。
20、21 山留め壁
3 腹起こし材
4 圧力支持体
5 外側部材
51 補強リブ
52 貫通孔
6、6’ 受圧体
60 袋体
61 充填材(硅砂)
62 充填材(水)
7 内側部材
8 取付部材
80 取付板
81 掛止部材
Claims (7)
- 対向する配置の部材間に設置され、同部材から受ける圧力を支持する一対の支持体間に設置される受圧体であって、
袋体と、同袋体内に充填された充填材と、を備えていることを特徴とする、受圧体。 - 前記充填材は、粒状物で構成されており、
前記袋体は、該袋体内の空気を抜く空気孔が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載した受圧体。 - 前記袋体は、破くことができる材質で構成されており、前記袋体を破って内部の前記充填材を外部へ放出させることができることを特徴とする、請求項1又は2に記載した受圧体。
- 対向する配置の部材間に設置され、同部材から受ける圧力を支持する圧力支持体であって、
一方が開放された箱形の外側部材と、
袋体と同袋体内に充填された充填材とで構成され、前記外側部材の内部に収納される受圧体と、
前記外側部材の開放側から前記受圧体を押圧する内側部材と、を備え、
前記外側部材は、外部から前記袋体に孔をあけて前記充填材を外部へ放出させるための貫通孔を有することを特徴とする、圧力支持体。 - 前記外側部材の外側面には、周方向に沿ってリブが形成されていることを特徴とする、請求項4に記載した圧力支持体。
- 前記内側部材は、前記対向する配置の部材のうち一方の部材へ取り付けるための取付部材を有することを特徴とする、請求項4又は5に記載した圧力支持体。
- 上記請求項4〜6のいずれか一に記載した圧力支持体を、対向する配置の部材間から取り外すための取外し方法であって、
前記外側部材の貫通孔から袋体に孔をあける工程と、
前記袋体内の充填材を前記貫通孔から外部へ放出させて除去し、前記圧力支持体を圧縮させる工程と、
前記圧縮した圧力支持体を、前記部材間から取り外す工程と、からなることを特徴とする、圧力支持体の取外し方法。
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