JP2015195865A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015195865A
JP2015195865A JP2014074454A JP2014074454A JP2015195865A JP 2015195865 A JP2015195865 A JP 2015195865A JP 2014074454 A JP2014074454 A JP 2014074454A JP 2014074454 A JP2014074454 A JP 2014074454A JP 2015195865 A JP2015195865 A JP 2015195865A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main cpu
game
state
effect
winning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014074454A
Other languages
English (en)
Inventor
幸永 安田
Yukinaga Yasuda
幸永 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoraku Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Kyoraku Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoraku Sangyo Co Ltd filed Critical Kyoraku Sangyo Co Ltd
Priority to JP2014074454A priority Critical patent/JP2015195865A/ja
Publication of JP2015195865A publication Critical patent/JP2015195865A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】制御プログラムを記憶する記憶装置のセキュリティを向上させる。【解決手段】遊技機は、遊技者に利益を付与する利益付与処理を実行する演算処理装置412と、利益付与処理を演算処理装置412に実行させる制御プログラムPを不揮発的に記憶するとともに、記憶した制御プログラムPを書き換え可能な第1記憶装置340と、第1記憶装置304とは別の第2記憶装置414とを具備する。第2記憶装置414は、判定データDCを不揮発的に記憶し、演算処理装置412は、第1記憶装置340に記憶された制御プログラムPと第2記憶装置414に記憶された判定データDCとを比較する。【選択図】図54

Description

本発明は、パチスロ機などの遊技機に関する。
従来から、制御プログラムを不揮発的に記憶する記憶装置を具備する遊技機が提案されている。例えば、特許文献1の技術においては、不揮発的に、且つ、外部装置により書換え可能な態様で記憶装置に制御プログラムを記憶させる構成が開示されている。特許文献1の技術によれば、制御プログラムを書換えることにより、記憶装置の再利用が可能となる。
特開2003−299848公報
しかし、特許文献1のように、制御プログラムを書換え可能に記憶する構成においては、制御プログラムの改ざんが容易であり、セキュリティ上の課題があった。以上の事情を考慮して、本発明は、制御プログラムを書換え可能に記憶する記憶装置のセキュリティ性を向上させることを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、遊技者に利益を付与する利益付与処理を実行する演算処理手段と、利益付与処理を演算処理手段に実行させる制御プログラムを不揮発的に記憶するとともに、記憶した制御プログラムを書き換え可能な第1記憶手段と、第1記憶手段とは別の記憶手段であって、制御プログラムの判定データを不揮発的に記憶する第2記憶手段とを具備し、演算処理手段は、第1記憶手段に記憶された制御プログラムと第2記憶手段に記憶された判定データとを比較する。以上の構成によれば、第1記憶手段は、書換え可能に制御プログラムを記憶する。したがって、第1記憶手段の再利用が可能となる。また、制御プログラムは、第2記憶手段の判定データと比較される。例えば、制御プログラムのコピーを判定データとして第2記憶手段に記憶する構成とすれば、制御プログラムと判定データとが一致しない場合に、制御プログラムの改ざんを検出することができる。したがって、第1記憶手段のセキュリティ性が向上する。以上の通り、本発明の構成によれば、書換え可能に制御プログラムを記憶する第1記憶手段のセキュリティ性を向上させることが出来る。
本発明の好適な態様において、第2記憶手段が記憶する判定データは、第1記憶手段が記憶する制御プログラムの一部と一致し、演算処理手段は、制御プログラムのうち判定データに一致する部分と当該判定データとを比較する。以上の構成においては、例えば、判定データが制御プログラム全体のコピーである構成と比較して、判定データのデータ量が削減される。
本発明の好適な態様において、第2記憶手段は、外部装置による解析が困難な態様で前記判定データを記憶する。例えば、制御プログラムのコピーを判定データして第2記憶手段が記憶する構成においては、当該判定データを外部装置により解読することで、第1記憶手段が記憶する制御プログラムが実質的に解読されてしまう。本発明の構成によれば、第2記憶手段の判定データは、外部装置により解読困難に記憶されるため、判定データの解析により制御プログラムを解析する行為が抑制される。
本発明好適な態様において、第2記憶手段は、制御プログラムから生成された判定データを記憶する。例えば、制御プログラムのチェックサムを算出し、当該チェックサムを判定データとして第2記憶手段が記憶する構成が好適に採用される。以上の構成において、例えば、遊技機が起動した場合に制御プログラムからチェックサムを算出し、当該チェックサムと判定データとを比較することにより、制御プログラムの改ざんが検出される。
本発明によれば、制御プログラムを記憶する記憶手段のセキュリティが向上する。
遊技機の正面図である。 キャビネットの内部構造を示す図である。 前面扉の裏面を示す図である。 各リールに配列された各図柄を示す図である。 表示窓に設定される有効ラインの概念図である。 遊技機の機能ブロック図である。 図柄配置テーブルの概念図である。 図柄コードテーブルの概念図である。 RT0遊技状態の当選エリア抽選テーブルの概念図である。 RT1遊技状態の当選エリア抽選テーブルの概念図である。 RT2遊技状態の当選エリア抽選テーブルの概念図である。 RT3遊技状態の当選エリア抽選テーブルの概念図である。 RT4遊技状態の当選エリア抽選テーブルの概念図である。 当選役決定テーブルの概念図である 当選役規定テーブルの概念図である。 RT移行テーブルの一例を示す図である。 再遊技役と停止操作順序との対応を示す図である。 入賞当選役と停止操作順序との対応を示す図である。 回胴演出決定テーブルの概念図である。 回胴演出駆動テーブルの概念図である 演出状態テーブルの概念図である。 演出状態の遷移を説明する図である。 演出抽選テーブルの概念図である。 ART抽選テーブルの概念図である。 ART抽選モード移行テーブルの概念図である。 特化遊技抽選テーブルの概念図である。 終了時モード移行テーブルの概念図である。 ART状態で用いられる上乗せ抽選テーブルの概念図である。 上乗せ特化状態で用いられる上乗せ抽選テーブルの概念図である。 各演出状態で報知される停止操作順序を説明する図である。 第1実施形態のサブROMおよびサブRAMの記憶領域の概念図である。 メインCPUの起動処理のフローチャートである。 メインCPUの設定変更処理のフローチャートである。 メインCPUの遊技制御処理のフローチャートである。 メインCPUの初期設定処理のフローチャートである。 メインCPUの自動投入処理のフローチャートである。 メインCPUの遊技開始前処理のフローチャートである。 メインCPUの投入メダル受付処理のフローチャートである。 メインCPUのBET操作受付処理のフローチャートである。 メインCPUの精算操作受付処理のフローチャートである。 メインCPUのデモ表示コマンド送信処理のフローチャートである。 メインCPUの内部抽選処理のフローチャートである。 メインCPUの回胴演出制御処理のフローチャートである。 メインCPUのウェイト処理のフローチャートである。 メインCPUの停止前処理のフローチャートである。 優先順位格納領域の概念図である。 メインCPUの優先順位格納処理のフローチャートである。 メインCPUの停止制御処理のフローチャートである。 メインCPUの表示判定処理のフローチャートである。 メインCPUのホッパー駆動処理のフローチャートである。 メインCPUのRT遊技状態移行処理のフローチャートである。 メインCPUの割込処理のフローチャートである。 サブCPUのサブ起動処理のフローチャートである。 サブCPUのセキュリティチェック処理のフローチャートである。 サブCPUのランプ制御タスクのフローチャートである。 サブCPUの音響制御タスクのフローチャートである。 サブCPUの画像制御基板通信処理のフローチャートである。 サブCPUのメイン制御基板通信タスクのフローチャートである。 サブCPUのコマンド解析処理のフローチャートである。 サブCPUの演出内容決定処理のフローチャートである。 サブCPUの開始操作時処理のフローチャートである。 サブCPUのART抽選処理のフローチャートである。 サブCPUのモード移行抽選処理のフローチャートである。 サブCPUのART状態の上乗せ抽選処理のフローチャートである。 サブCPUの上乗せ特化状態の上乗せ抽選処理のフローチャートである。 サブCPUの演出抽選処理のフローチャートである。 サブCPUの演出ボタン入力タスクのフローチャートである。 第2実施形態のサブROMおよびサブRAMの記憶領域の概念図である。 第3実施形態におけるサブ制御基板の機能ブロック図である。 変形例の制御プログラムおよびコピープログラムの概念図である。 変形例におけるセキュリティチェック処理のフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について具体的に説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例を示す図である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられている。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例を示す図である。
前面扉3の正面の左右両端側の各々には、サイドランプ5(5a、5b)が設けられている。各サイドランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。サイドランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
前面扉3には、図1に示すように、腰部パネル6が設けられている。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれている。遊技機1の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられている。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられている。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができる形状に形成される。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられている。メダル投入部8から規定枚数(例えば3枚)のメダルが投入されると、一回の遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられている。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成されている。表示窓11からは、キャビネット2の内部に設けられた複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が一列に描かれている。各リール12は、回転自在に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列されている。具体的には、各リール12は、回転軸が略同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。複数のリール12は、各々に個別に設けられたステッピングモータ101(101L、101C、101R)により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個の単位領域U(いわゆる「コマ」)に区分される。図4に示すように、単位領域Uの各々には1個の図柄が描かれている。図4に示すように、各リール12には、図柄「ベル」や図柄「リプレイ1」を含む複数種類の図柄が描かれている。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、3個のリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。
メダル投入部8、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが設定される。図5は、有効ラインの概念図である。有効ラインは、表示窓11に停止表示された単位領域のうち、リール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとを結ぶ領域である。本実施形態の有効ラインは、表示窓11に停止表示される単位領域Uのうち各リール12の中段の単位領域U(UL2、UC2、UR2)を結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止表示された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入がされないでも次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」と記載する場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」と記載する場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」と記載する場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」と記載する場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」と記載する場合がある。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、払出枚数表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「メイン表示器ML」という)が設けられている。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13は点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13は消灯する。例えば、リール12が回転している期間においては、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13は消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプが点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。
スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合などに、スタートランプ15が点灯する。
払出枚数表示器16は、入賞図柄の組合せが有効ラインに表示れた場合に、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄の組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、8枚のメダルが遊技者に付与され、払出枚数表示器16は数値「8」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる(以下、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という)。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。ただし、クレジット数には上限値(50枚)がある。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」から数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから、次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。
ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定の時間長(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられている。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」を減算して、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。
MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。
精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジット数と賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジット数を精算する構成としてもよい。
スタートレバー24は、遊技が開始される場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成されており、レバー演出用ランプ42が内蔵されている。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯・点滅する。
停止ボタン25は、回転しているリール12を停止させる場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様にして、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様にして、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12のコマ(単位領域U)を停止操作位置という。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画面が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画面に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画面内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述したメイン表示器MLに加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28j)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられている。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の左側に設けられており、演出用ランプ28fから演出用ランプ28jは、正面視で表示窓11の右側に設けられている。各演出用ランプ28は、現在の演出状態(例えば、ART状態)等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、遊技者に対して各停止ボタン25の操作の順序(操作態様)を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられている。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上方側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられている。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、演出状態を示唆する情報などを報知する。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカ31(31L、31R)とスピーカ32(32L、32R)とが設けられている。スピーカ31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカ31Lと右側に取り付けられるスピーカ31Rとを含んでいる。また、スピーカ32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカ32Lと右側に取り付けられるスピーカ32Rとを含んでいる。スピーカ31とスピーカ32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカ31とスピーカ32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、サイドランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカ31とスピーカ32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカ31とスピーカ32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成されている。
前面扉3には、返却ボタン33が設けられている。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路で詰まっているメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられている。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられている。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられている。具体的には、セレクター34は、ソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのON/OFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのON/OFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、正面視でセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられている。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された不正なメダルや異物を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、正面視でセレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられている。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aとメダルを排出する排出スリット521bとを含んで構成されるホッパー520が設けられている。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられている。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられている。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられている。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられている。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタを介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37とが形成される。設定表示部36は、遊技機1に設定される設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が設定されている場合が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴(図示略)に設定変更キー(図示略)を挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値に対応する数値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更させる場合に操作される。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。以降、設定変更ボタン37が操作される毎に、設定表示部36は、数値を1づつ加算して表示する。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間において、例えば、スタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として設定される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられている。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板とを含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられている。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に利用される32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられている。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。
図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側には遮蔽板513が位置している。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカ31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、メイン制御基板300、サブ制御基板400、リール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を具備している。
<メイン制御基板>
メイン制御基板は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムと各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを格納する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶されている制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520とメイン表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出制御処理で用いられる。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定されている。
I/F回路305は、メイン表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモータ101が駆動される。
ステッピングモータ101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモータ101の励磁されるコイルの組合せが1回だけ切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短い場合は、長い場合と比較して、リールの回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リールセンサ111は、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合にOFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモータ101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300からメイン表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、メイン表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合に、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。以下において、1BETスイッチ21SWとMAX−BETスイッチ22SWとを総称して「BETスイッチ」と記載する場合がある。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合や、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に入力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。例えば、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に払出センサ112SEを設け、メダルを検知した場合に、払出センサ112SEは、払出信号を出力する。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合に、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチSWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。なお、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、リセットスイッチ512SWからリセット信号が入力された場合と同様に、所定のリセット動作をする構成としてもよい。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのON/OFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、適切なメダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモータ101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWdと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカ(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプが電気的に接続されている。
演出制御基板410は、図6に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に画像を表示させるコマンドを与える。
また、サブROM413は、外部装置により書換え可能に上述した各データ(制御プログラムを含む)を記憶する。例えば、外部装置により紫外線が照射された場合にデータが消去される記憶装置や、動作電圧より高い電圧が供給された場合にデータが消去される記憶装置がサブROM413として採用される。各データが消去された場合、消去された各データとは異なるデータを外部装置によりサブROM413に記憶させることができる。サブROM413としては、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)が好適に採用される。
上述したように、サブROM413は、制御プログラムを含む各データを書換え可能に記憶する。以上の構成によれば、サブROM413の再利用が可能となる。例えば、遊技機1の遊技機メーカーは、販売した遊技機1を回収し、遊技機1に使用したサブROM413を他の遊技機において再利用することができる。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品で構成してもよい。
サブRAM414は、サブCPU412がプログラムにより実行する各処理で用いる各種のデータを格納する。また、サブRAM414は、各種のデータを揮発的(一時的に)に格納する揮発性領域と、コピープログラムを不揮発的に記憶する不揮発性領域とを含んでいる。詳細には後述するが、コピープログラムは、サブROM413が記憶する制御プログラムと比較される。
I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドを含む。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えばサイドランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413からサイドランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、サイドランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出抽選処理で用いられる乱数値R3、ART抽選処理で用いられる乱数値R4、モード移行抽選処理で用いられる乱数値R5、特化ゾーン抽選処理で用いられる乱数値6および上乗せ抽選処理で用いられる乱数値R7を生成する。乱数値R3から乱数値R7としては、例えば範囲0〜32767のソフトウェア乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図6に示すように、液晶制御CPU421と液晶制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
液晶制御CPU421は、液晶制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。液晶制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、VRAM425に格納する。描画回路は、VRAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。
サウンド基板430は、サブCPU412に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカ31およびスピーカ32に供給され、音波として出力される。図6に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とアンプ433とを含んで構成される。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドに応じてサウンド基板430を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。当該制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。
アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカ31およびスピーカ32に供給する。なお、本実施形態においては、サブCPU412が音源IC431を制御して音響信号を生成する構成を示したが、例えば、上述した液晶制御CPU421が音源IC431を制御する構成としてもよいし、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および液晶制御CPU421とは個別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄配置テーブル、図8に示す図柄コードテーブル、図9から図13に示す当選エリア抽選テーブル、図14に示す当選役決定テーブル、図15に示す当選役規定テーブル、図16に示すRT移行テーブル、図19に示す回胴演出決定テーブル、図20に示す回胴演出駆動テーブルを含む各種のデータが記憶されている。
図7は、図柄配置テーブルの概念図である。図柄配置テーブルにおいて、図柄位置と当該図柄位置の図柄の種別とが対応付けられている。図柄配置テーブルの各図柄位置(「00」から「20」)は、図4に示した各単位領域(U0からU20)に対応し、図柄配置テーブルの各図柄は、図4に示したリール12に描画された各図柄に対応する。回転中に中段ラインに位置する図柄位置が、メインRAM303の図柄カウンタに記憶される。
図8は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定するデータ(図柄コード)を含んで構成される。図4または図7から理解されるとおり、各リール12には、「赤7」「青7」「BAR1」「BAR2」「リプレイ1」「リプレイ2」「ベル」「ブドウ」「スイカ」「チェリー」の10種類の図柄が配列される。図8に示すように、各図柄コードは、10種類の各図柄に対応する。具体的には、「赤7」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「青7」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「BAR1」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「BAR2」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「リプレイ1」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「リプレイ2」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「ベル」には図柄コード07の「00000111」が対応し、「ブドウ」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「スイカ」には図柄コード09の「00001001」が対応し、「チェリー」には図柄コード10の「00001010」が対応する。
図9から図13は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。また、図14は、当選役決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。また、メインCPU301は、決定した当選エリアと当選役決定テーブルとを用いて、有効ラインへの表示を許可する図柄の組合せ設定する。
図9から図13に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する抽選値とを含んで構成される。図9から図13には、各当選エリアの名称が示されている。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。設定値が「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが、図9から図13に例示されている。
各当選エリアは、図14に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。例えば、当選エリア「18」の「押し順ベルA1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア「18」は、図14から理解されるとおり、当選役「中段ベル」と当選役「上段ベル2」と当選役「上段ベル5」とを指定する。すなわち、内部抽選処理は、各遊技で当選する当選役を決定する処理とも換言される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される数値である。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順(「00」から「32」の順番)に減算していく。内部抽選処理においては、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となったときの当選エリアが決定される。抽選値が大きいほど乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は高くなる。すなわち、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図9から図13に示す複数の当選エリア抽選テーブルのうち、各遊技におけるRT遊技状態に応じた当選エリア抽選テーブルが当該遊技の内部抽選処理で用いられる。本実施形態のRT遊技状態は、RT0遊技状態とRT1遊技状態とRT2遊技状態とRT3遊技状態とRT4遊技状態とを含んでいる。図9は、RT0遊技状態の当選エリア抽選テーブルであり、図10は、RT1遊技状態の当選エリア抽選テーブルであり、図11は、RT2遊技状態の当選エリア抽選テーブルであり、図12は、RT3遊技状態の当選エリア抽選テーブルであり、図13は、RT4遊技状態の当選エリア抽選テーブルである。
図9から図13から理解されるとおり、当選エリア「01」から「17」(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がRT遊技状態毎に相違する。具体的には、RT0遊技状態では、図9に示すように、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「8979」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」が当選し、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8979/65536である。
図10に示すように、RT1遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「RT1押し順リプレイ1〜4」の各当選エリアに抽選値「2244」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「RT1押し順リプレイ1〜4」が当選し、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8976(2244×4)/65536である。すなわち、RT1遊技状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT0遊技状態の再遊技当選エリアの当選確率8979/65536と略等しい。
図11に示すように、RT2遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「5」が割り振られ、「RT2押し順リプレイ1〜6」の各当選エリアに抽選値「7069」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」および「RT2押し順リプレイ1〜6」が当選し、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42419(5+7069×6)/65536である。
図12に示すように、RT3遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「33443」が割り振られ、「RT3押し順リプレイ1〜4」の各当選エリアに抽選値「2244」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT3遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」または「RT3押し順リプレイ1〜4」が当選し、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は46907(33443+2244×6)/65536である。
図13に示すように、RT4遊技状態では、「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「2419」が割り振られ、再遊技当選エリアのうち「7揃いリプレイ」および「特化遊技転落リプレイ」の各当選エリアに抽選値「20000」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT4遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「RT3押し順リプレイ1〜4」が当選し、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42419(2419+20000×2)/65536である。
以上の説明から理解される通り、RT2遊技状態からRT3遊技状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT1遊技状態の再遊技当選エリアと比較して高い。また、図9〜図13から理解されるとおり、当選エリア「18」から「32」(以下「入賞当選エリア」という)の各抽選値は各RT遊技状態で共通である。すなわち、当選エリア「18」から「32」の当選確率は、各RT遊技状態で等しい。したがって、RT2遊技状態からRT4遊技状態は、RT0遊技状態およびRT1遊技状態と比較して、当選役の当選確率が高く、遊技者にとって有利なRT遊技状態である。
図15は、各当選役の図柄の組合せを規定する当選役規定テーブルの概念図である。当選役規定テーブルは、図15に示すように、各当選役の許可ビット番号と、各当選役の図柄の組合せと、各当選役が有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。
例えば、当選役「中段ベル」が当選した遊技(当選エリア「18」から当選エリア「25」の押し順ベル(A1〜A4、B1〜B4)または当選エリア「26」の共通ベルが当選した遊技)では、中段ラインに「ベル」「ベル」「ベル」の図柄の組合せが有効ライン(中段ライン)に表示可能になる。なお、当選役「上段ベル1〜8」が有効ライン(中段ライン)に表示されると、上段ライン(無効ライン)に「ベル」「ベル」「ベル」の図柄の組合せが表示される。
図15に示すように、当選役「中段ベル」「上段ベル1〜8」「斜めスイカ」「上段スイカ」「角チェリー」「中段チェリー」「弱チャンス役」または「強チャンス役」(入賞当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「7揃いリプレイ」「RT4移行リプレイ」「RT3移行リプレイ」「RT2移行リプレイ」「特殊リプレイA〜C」または「通常リプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技に設定される当選役を再遊技役という。
各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア「18」の押し順ベルが当選して当選役「中段ベル」「上段ベル2」「上段ベル5」の有効ラインへの停止が許可された場合を想定する。以上の場合では、図15に示すように、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「8」「10」「13」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他のビットは「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役が有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
上述した通り、RT遊技状態は、RT1遊技状態からRT4遊技状態を含んで構成される。RT遊技状態は、RT移行図柄が有効ラインに表示された場合に移行する。図16は、RT移行図柄とRT遊技状態とが対応付けられたRT移行テーブルの概念図である。RT移行図柄は、RT1遊技状態に対応するRT1移行図柄とRT2遊技状態に対応するRT2移行図柄とRT3遊技状態に対応するRT3移行図柄とRT4遊技状態に対応するRT4移行図柄とを含む複数種類が設けられている。RT移行図柄が有効ラインに停止すると、当該RT移行図柄に対応するRT遊技状態に移行する。
図16に示すように、RT2移行図柄は、RT2移行リプレイである。すなわち、RT2移行リプレイは、RT移行図柄と再遊技役とを兼ねる図柄の組合せである。同様に、RT3移行図柄は、RT3移行リプレイである。また、RT4移行図柄は、RT4移行リプレイである。一方で、RT1移行図柄は、当選役に係る図柄の組合せではない。具体的には、内部抽選処理で押し順ベル(A1〜A4、B1〜B4)が当選した遊技において、当選役「中段ベル」および「上段ベル1〜8」の何れもが有効ラインに表示されなかった場合に、RT1移行図柄は有効ラインに表示される。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引き込み範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、当該範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する当選役が選択される。
図17および図18は、当選エリアと停止操作順序と各停止操作順序で停止操作がされた場合に有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図17は、当選エリア「03」から「16」の何れかが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「03」から「16」が決定された場合、各種の再遊技役が当選役になる。
図17に示すように、当選エリアとして「RT3押し順リプレイ1」が決定された遊技において、各停止ホタン25が停止ボタン25C(中)、停止ボタン25L(左)、停止ボタン25R(右)の停止操作順序(以下、単に「中−左−右」と表記する)で操作された場合は、当選役「7揃いリプレイ」または「RT4移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリアとして「RT3押し順リプレイ1」が決定された遊技において、停止操作順序が「中−左−右」で、且つ、全てのリール12の引き込み範囲内に「赤7」が位置する場合、「赤7−赤7−赤7」の「7揃いリプレイ」が有効ラインに停止する。また、当選エリアとして「RT3押し順リプレイ1」が決定された遊技において、停止操作順序が「中−左−右」で、且つ、全てのリール12の引き込み範囲内に「青7」が位置する場合、「青7−青7−青7」の「7揃いリプレイ」が有効ラインに停止する。一方で、何れかのリール12で有効ラインに「7揃いリプレイ」を引き込めない場合は、「RT4移行リプレイ」が停止する。停止操作順序が「中−左−右」以外の場合は、各停止ボタン25の停止操作位置に関わらず「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。
同様に、当選エリアとして「RT3押し順リプレイ2」が決定された場合は、停止操作順序が「中−右−左」であれば停止操作位置に応じて「7揃いリプレイ」または「RT4移行リプレイ」が停止する。一方で、停止操作順序が「中−右−左」以外であれば、「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。当選エリアとして「RT3押し順リプレイ3」が決定された場合は、停止操作順序が「右−中−左」であれば停止操作位置に応じて「7揃いリプレイ」または「RT4移行リプレイ」が停止する。一方で、停止操作順序が「右−中−左」以外であれば、「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。当選エリアとして「RT3押し順リプレイ4」が決定された場合は、停止操作順序が「右−左−中」であれば停止操作位置に応じて「7揃いリプレイ」または「RT4移行リプレイ」が停止する。一方で、停止操作順序が「右−左−中」以外であれば、「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。以上の説明から理解される通り、「RT4移行リプレイ」または「7揃いリプレイ」は、停止ボタン25Lが最初に停止操作される限り有効ラインに停止しない。
図17に示すように、当選エリアとして「RT2押し順リプレイ」が決定された場合は、「RT2押し順リプレイ」の種別(1〜6)と停止操作順序とに応じて「RT3移行リプレイ」または「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、「RT2押し順リプレイ1」が決定された遊技において、停止操作順序が「左−中−右」である場合は、「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止する。一方で、停止操作順序が「左−中−右」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。同様に、「RT2押し順リプレイ2」が決定された遊技において、停止操作順序が「左−右−中」である場合は「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「左−右−中」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。「RT2押し順リプレイ3」が決定された遊技において、停止操作順序が「中−左−右」である場合は「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「中−左−右」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。「RT2押し順リプレイ4」が決定された遊技において、停止操作順序が「中−右−左」である場合は「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「中−右−左」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。「RT2押し順リプレイ5」が決定された遊技において、停止操作順序が「右−中−左」である場合は「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「右−中−左」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。「RT2押し順リプレイ6」が決定された遊技において、停止操作順序が「右−左−中」である場合は「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「右−左−中」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。
図17に示すように、当選エリアとして「RT1押し順リプレイ」が決定された遊技においては、「RT1押し順リプレイ」の種別(1〜4)と停止操作順序とに応じて「RT2移行リプレイ」または「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、「RT1押し順リプレイ1」が決定された場合であって、停止操作順序が「中−左−右」である場合は「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「中−左−右」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。同様に、「RT1押し順リプレイ2」が決定された遊技において、停止操作順序が「中−右−左」である場合は「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「中−右−左」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。「RT1押し順リプレイ3」が決定された遊技において、停止操作順序が「右−中−左」である場合は「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「右−中−左」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。「RT1押し順リプレイ4」が決定された遊技において、停止操作順序が「右−左−中」である場合は「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止し、停止操作順序が「右−左−中」以外である場合は「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。以上の説明から理解される通り、「RT2移行リプレイ」は、停止ボタン25Lが最初に停止操作される限り有効ラインに停止しない。
図18は、当選エリア「18」から「25」の何れかが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「18」から「25」の何れかが決定された場合、「中段ベル」および「上段ベル1〜8」の何れかが当選役として指定される(図14)。図18から理解される通り、停止操作順序に応じて、「中段ベル」または「上段ベル」の一方が有効ラインに停止する。ただし、後述するように、「上段ベル」は、停止操作位置によっては取りこぼす場合がある。
図18に示すように、当選エリアとして「押し順ベルA1」が決定された遊技において、停止ボタン25Cを第1停止操作した場合、何れの停止操作位置であっても、有効ラインに当選役「中段ベル」が停止する。他方で、停止ボタン25C以外を第1停止操作した場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル5」が停止する。ただし、当選役「上段ベル2」および「上段ベル5」は、停止操作位置によっては取りこぼす。上述したように、各「上段ベル」を取りこぼした場合は、RT1移行図柄が有効ラインに停止する。当選エリアとして「押し順ベルA2」から「押し順ベルA4」の何れかが当選した遊技においては、「押し順ベルA1」が当選した遊技と同様に、停止ボタン25Cが最初に操作された場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」が停止する。他方で、最初に停止ボタン25C以外が操作された場合は、停止操作位置に応じて各種の「上段ベル」またはRT1移行図柄が有効ラインに停止する。
図18に示すように、当選エリアとして「押し順ベルB1」が決定された遊技において、停止ボタン25Rを第1停止操作した場合、何れの停止操作位置であっても、有効ラインに当選役「中段ベル」が停止する。他方で、停止ボタン25R以外を第1停止操作した場合、当選役「上段ベル3」または「上段ベル5」が停止する。ただし、当選役「上段ベル3」は「上段ベル5」と同様に、停止操作位置によっては取りこぼす。当選エリアとして「押し順ベルB2」から「押し順ベルB4」の何れかが当選した遊技においては、「押し順ベルB1」が当選した遊技と同様に、停止ボタン25Rが最初に操作された場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」が停止する。他方で、最初に停止ボタン25R以外が操作された場合は、停止操作位置に応じて各種の「上段ベル」またはRT1移行図柄が有効ラインに停止する。
以上の説明から理解される通り、当選エリアとして「押し順ベル」(A1〜A4、B1〜B4)が決定された遊技において、「中段ベル」は、停止ボタン25Lが最初に停止操作される限り有効ラインに停止しない。また、「中段ベル」が有効ラインに停止される停止操作順序で停止操作する限り、RT1移行図柄は有効ラインに停止しない。
本実施形態においては、当選エリア「18」から「25」の各「押し順ベル」が当選した遊技で有効ラインに当選役「中段ベル」が停止する停止操作順序を、「押し順ベル」当選時における正解押し順という。同様に、当選エリア「13」から「16」の各「RT1押し順リプレイ」が当選した遊技でRT2移行図柄である「RT2移行リプレイ」が停止する停止操作順序、および、当選エリア「07」から「12」の各「RT2押し順リプレイ」が当選した遊技でRT3移行図柄である「RT3移行リプレイ」が停止する停止操作順序、および、当選エリア「03」から「06」の各「RT3押し順リプレイ」が当選した遊技でRT4移行図柄である「RT4移行リプレイ」が停止する停止操作順序を、「押し順リプレイ」当選時における正解押し順という。
図19は、各回胴演出決定テーブル(A〜D)の概念図である。回胴演出は、各リール12を所定の態様で変動させる演出であり、遊技の開始操作の時点から各リール12が定常回転となるまでの期間に実行される。図19に示すように、各回胴演出決定テーブルは、当選エリアに応じて参照される。具体的には、当選エリア「27」(弱スイカ)または当選エリア「29」(弱チェリー)が当選した遊技においては、図19の部分(a)の回胴演出決定テーブルAが参照される。また、当選エリア「28」(強スイカ)が当選した遊技においては、図19の部分(b)の回胴演出決定テーブルBが参照され、当選エリア「30」(強チェリー)または当選エリア「31」(弱チャンス目)が当選した遊技においては、図19の部分(c)の回胴演出決定テーブルCが参照され、当選エリア「32」(強チャンス目)が当選した遊技においては、図19の部分(d)の回胴演出決定テーブルDが参照される。
当選エリア「27」から「32」が当選した遊技では、当選エリアに応じた回胴演出決定テーブルを用いて回胴演出決定処理が実行される。一方で、当選エリア「00」から「26」が決定された遊技では、回胴演出決定処理は実行されない。すなわち、当選エリア「00」から「26」が決定された遊技では、回胴演出が実行されない。したがって、遊技者は、各リール12を停止操作する以前の期間であっても、回胴演出が実行された時点で、当選エリア「27」から「32」の何れかが内部抽選処理で決定されたことを把握することができる。なお、本実施形態においては、回胴演出決定テーブルを当選エリア毎に設けたが、例えば、当選役毎に設けてもよい。
図19に示すように、各回胴演出決定テーブルは、複数の回胴演出番号と各回胴演出番号に対応する抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、回胴演出決定処理において、乱数値R2に減算される数値である。回胴演出決定処理では、回胴演出番号の順序で各抽選値が順次に乱数値R2に減算され、減算の結果が負数になった際の回胴演出番号が決定さる。回胴演出番号は、実行される回胴演出の種別を示す。回胴演出番号は、メインRAM303の回胴演出番号格納領域に格納される。
本実施形態においては、ショートロック演出、ミドルロック演出、ロングロック演出と逆回転演出とを含む回胴演出が実行される。ショートロック演出は、遊技の開始が指示された時点(スタートレバー24が操作された時点)から所定の時間長(例えば約1000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる回胴演出である。図19から理解される通り、ショートロック演出は、「弱スイカ」「弱チェリー」「強スイカ」「強チェリー」「弱チャンス目」または「強チャンス目」の何れかが当選エリアとして決定された場合に実行される。
ミドルロック演出は、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約2000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる回胴演出である。各リール12の停止が維持される時間長は、ミドルロック演出の方がショートロック演出と比較して長くなっている。ミドルロック演出は、ショートロック演出と同様に、「弱スイカ」「弱チェリー」「強スイカ」「強チェリー」「弱チャンス目」または「強チャンス目」の何れかが当選エリアとして決定された場合に実行される。
ロングロック演出は、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約5000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる回胴演出である。各リール12の停止が維持される時間長は、ロングロック演出の方がミドルロック演出と比較して長くなっている。ロングロック演出は、図19から理解されるとおり、「強スイカ」「強チェリー」「弱チャンス目」「強チャンス目」の何れかが当選エリアとして決定された場合に実行される。すなわち、ロングロック演出は、ショートロック演出およびミドルロック演出と異なり「弱スイカ」「弱チェリー」が当選エリアと決定された場合(すなわち、回胴演出決定テーブルAが参照される場合)は実行されない。
逆回転演出は、遊技の開始が指示された時点から所定の時間(例えば約5000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定時間が経過した後に各リール12が所定の時間(例えば25000ms)だけ逆回転(遊技者から見て各リール12の図柄が上方向に移動する回転)させる回胴演出である。逆回転演出は、「強チャンス目」が当選エリアとして決定された場合(すなわち、回胴演出決定テーブルDが参照される場合)に実行される。すなわち、逆回転演出は、ショートロック演出およびミドルロック演出と異なり「弱スイカ」「弱チェリー」「強スイカ」「強チェリー」「弱チャンス目」が当選エリアと決定された場合は実行されない。
図20は、回胴演出を実行する場合にメインCPU301が参照する回胴演出駆動テーブルの概念図である。メインCPU301は、回胴演出の実行が決定されると、回胴演出駆動テーブルを参照して各リール12を駆動した後に、通常のシーケンス(加速させて定常回転)で各リール12を駆動する。回胴演出駆動テーブルは、図20の部分(a)に示すショートロック駆動テーブルと、図20の部分(b)に示すミドルロック駆動テーブルと、図20の部分(c)に示すロングロック駆動テーブルと、図20の部分(d)に示す逆回転駆動テーブルとを含んで構成される。ショートロック駆動テーブルは、回胴演出のうちショートロック演出を実行する場合に参照される。また、ミドルロック駆動テーブルは、ミドルロック演出を実行する場合に参照され、ロングロック駆動テーブルは、ロングロック演出を実行する場合に参照され、逆回転駆動テーブルは、逆回転演出を実行する場合に参照される。
各回胴演出駆動テーブルは、後述する割込処理の実行回数を示す割込回数とステッピングモータの回転方向を示す回転方向とを含んで構成される。メインCPU301は、1.49ms毎に割込処理を実行し、回胴演出の開始後の割込処理の回数を計測する。上述したように、各リール12の各ステッピングモータ101は、駆動パルスが付与される毎に所定の角度だけ回転する(駆動パルスが一回付与されると1/24コマ分だけ回転する)。回胴演出駆動テーブルで指定される割込回数に割込処理の実行回数が到達すると、当該割込回数に対応する回転方向に各リール12を回転させる駆動パルスが付与される。回転回転方向は、数値「0」と数値「−1」とを含む。回転方向が数値「0」の場合は、割込回数だけ割込処理が実行された場合であっても、駆動パルスがステッピングモータ101に付与されない。回転方向が数値「−1」の場合は、割込回数だけ割込処理が実行されたことに基づいて、各リール12を逆回転方向に回転させる駆動パルスを各ステッピングモータ101に付与する。なお、定常回転の方向に各リール12を回転させる回胴演出においては、回胴演出駆動テーブルの回転方向が数値「1」の場合に、定常回転の方向に各リール12を回転させる駆動パルスが各ステッピングモータ101に付与される。
図20の部分(a)に示すように、ショートロック演出においては、まず、割込回数「671」回に到達するまで割込処理が実行される。すなわち、約1000ms(1.49×671ms)の間は、ステッピングモータに駆動パルスが付与されず、各リール12が停止した状態で維持される。割込回数が「671」回に到達すると、ショートロック演出が終了して、各リール12は加速した後に定常回転する。
図20の部分(b)に示すように、ミドルロック演出においては、「1342」回の割込処理が実行されるまで各リール12が停止した状態で維持され、その後、各位リール12は定常回転する。また、図20の部分(c)に示すように、ロングロック演出においては、「3355」回の割込処理が実行されるまで各リール12が停止した状態で維持され、その後、各リール12は定常回転する。
図20の部分(d)に示すように、逆回転演出においては、割込処理の実行回数が「3355」回に到達するまで、各リール12が停止した状態で維持される。「3355」回の割込処理が実行されると、各リール12を逆回転させる駆動パルスが各ステッピングモータ101に付与される。その後、「20」回の割込処理が実行された場合に各リール12を逆回転させる駆動パルスが付与され、続いて、「10」回の割込処理が実行された場合に各リール12を逆回転させる駆動パルスが付与される(各リール12を逆回転方向に加速させる)。その後、「4」回の割込処理が実行される毎に駆動パルスがステッピングモータに付与され、各リール12は一定の速度で逆回転する。最後に「10」回の割込処理が実行されるまで各リール12が停止した状態で維持され、その後、各リール12は、定常回転の方向に回転する。
メインRAM303には、何れも後述する、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図21に示す演出状態テーブル、図23に示す演出抽選テーブル、図24に示すART抽選テーブル、図25に示すART抽選モード移行テーブル、図26に示す特化遊技抽選テーブル、図27に示す終了時モード移行テーブル、図28および図29に示す上乗せ抽選テーブルを含む各種のデータを記憶する。
図21は、演出状態テーブルの概念図である。演出状態テーブルは、演出状態番号を含んで構成される。演出状態番号は、遊技機1の演出状態を指定する。現在の演出状態を示す演出状態番号が、サブRAM414の演出状態格納領域に格納され、サブCPU412は、演出状態格納領域の演出状態番号を参照して、液晶表示装置30を含む各装置が実行する演出を制御する。なお、図21には、各演出状態におけるRT遊技状態の種別が示されている。詳細には後述するが、各演出状態において、各停止ボタン25の停止操作順序が適宜に報知される。遊技者が報知された停止操作順序に従う限りは、演出状態とRT遊技状態との組合せは、図21に示す通りになる。
演出状態は、通常低確率状態、通常高確率状態、フェイク状態、ART潜伏状態、ART開始準備状態、ART状態、特化遊技準備状態、上乗せ特化状態およびART終了準備状態とを含む。本実施形態においては、通常低確率状態、通常高確率状態、フェイク状態およびART潜伏状態を総称して通常演出状態という。図22は、演出状態の遷移を説明する図である。
後述するように、サブCPU412は、遊技毎に演出抽選処理を実行する。図23は、演出抽選処理でサブCPU412が用いる演出抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、乱数値R3(範囲0〜32767)と演出抽選テーブルとを用いて、各遊技で実行する演出を決定する。演出抽選テーブルは、メインCPU301が決定した当選エリアと回胴演出番号とサブRAM414の演出状態番号とに応じて選択される。図23に示すように、各演出抽選テーブルは、演出番号と各演出番号に対応する各抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、演出番号の順序で乱数値R3に減算され、減算の結果が負数になった際の演出番号が決定される。また、演出抽選処理で決定された演出番号は、サブRAM414の演出番号格納領域に格納される。
図23は、演出抽選テーブルのうち通常演出状態(通常高確率状態、通常低確率状態、フェイク状態、ART潜伏状態)で当選エリアが「ハズレ」、且つ、回胴演出が実行されないの場合の各演出抽選テーブルを抜粋して示す。図23から理解される通り、通常演出状態の各演出状態においては、演出A1から演出An(nは1以上の整数)までの何れかが決定される。すなわち、通常演出状態の各演出状態においては、共通の種別の演出が実行される。したがって、遊技者は、通常演出状態の遊技においては、原則、現在の演出状態が各演出状態のうちの何れであるかを特定できない。ただし、「演出なし」が選択される確率は、各演出状態で異なっている(通常低確率状態>通常高確率状態>フェイク状態>ART潜伏状態)ため、遊技者は演出A1から演出Anまでの何れかが実行された確率から現在の演出状態を推測することができる。また、例えば、演出Anは、ART潜伏状態以外では決定されない。したがって、演出Anが決定された場合、遊技者は、現在の演出状態がART潜伏状態であると特定することができる。
サブCPU412は、後述するART抽選処理を遊技毎に実行する。ART抽選処理で当選すると、ART状態に移行する権利が遊技者に付与される。また、サブCPU412は、当選確率が互いに異なるART抽選モードにおいてART抽選処理を実行する。具体的には、ART抽選処理は、低確率モード、高確率モードまたは引き戻しモードの何れかのART抽選モードで実行される。本実施形態においては、低確率モードでART抽選処理が実行される遊技においては、演出状態が通常低確率状態になる。また、高確率モードでART抽選処理が実行される遊技においては、演出状態が通常高確率状態になる。演出状態がART終了準備状態である場合に、引き戻しモードでART抽選処理が実行される(図21参照)。ART抽選処理で参照されるART抽選モードは、サブRAM414のART抽選モード格納領域に記憶される。
図24は、ART抽選テーブルの概念図である。図24に示すように、ART抽選テーブルは、通常低確率状態において参照されるART抽選テーブルと、通常高確率状態において参照されるART抽選テーブルと、フェイク状態において参照されるART抽選テーブルと、ART潜伏状態において参照されるART抽選テーブルとを含んで構成される。サブCPU412は、ART抽選テーブルと乱数値R4(範囲0〜32767)とを用いてART抽選処理を実行する。ART抽選テーブルは、メインCPU301の内部抽選処理で決定される当選エリアと各当選エリアに対応する抽選値とを含んで構成される。ART抽選処理は、当選エリア「26」から「32」(以下「ART抽選役」という)が当選した場合に実行され、当選エリア「00」から「25」が当選した場合には実行されない。
サブCPU412は、ART抽選処理において、今回の遊技の当選エリアに対応する抽選値を乱数値R4から減算して、減算の結果が負数になった場合に、ART状態に移行する権利を付与する。例えば、低確率モードの遊技において、乱数値R4が数値「10000」で当選エリアが「強チャンス役」である場合は、乱数値R4から抽選値「4738」を減算した結果が負数にならないため、ART抽選処理の結果は不当選となる。一方で、高確率モードの遊技において、乱数値R4が数値「10000」で当選エリアが「強チャンス役」である場合は、乱数値R4から抽選値「15688」を減算した結果が負数になるため、ARTが当選する。
ART抽選処理に当選した場合、演出状態がART潜伏状態に移行する(図22の(A))。ART潜伏状態は、例えば、所定の回数の遊技が実行された場合に終了する。ART潜伏状態が終了した場合は、ART開始準備状態に移行する(図22の(B))。ART開始準備状態において、RT3移行図柄が有効ラインに停止した場合、演出状態がART状態に移行する(図22の(C))。
一方で、ART抽選処理の結果が非当選である場合、演出状態がフェイク状態に移行する(図22の(D))。上述したように、フェイク状態はART潜伏状態と同様に、通常低確率状態および通常高確率状態と比較して演出の発生頻度が高い。ART抽選役(例えばチェリー)が当選した遊技において、ART抽選処理に当選しなかった場合であっても、ART抽選処理で当選した場合(ART潜伏状態に移行した場合)と同様に、演出の発生頻度が高くなる。したがって、ART抽選処理に当選したか否かを判別することが困難になるため、ART抽選処理に当選しなかった場合であっても、ART抽選処理の当選への期待感を維持することができる。フェイク状態は、例えば、所定の回数の遊技が実行された場合に終了する。フェイク状態が終了した場合は、ART抽選モードに応じて通常低確率状態または通常高確率状態に移行する(図22の(E))。
ART潜伏状態には、ART抽選処理で当選した場合に加え、ART終了準備状態を終了して通常遊技状態に移行してから所定の回数の遊技が行われた場合に移行する(図22の(B))。具体的には、遊技毎に減算される遊技カウンタの数値が「0」に到達した場合、演出状態がART潜伏状態に移行する。遊技カウンタには初期値として、例えば、数値「1000」がセットされる。以上の構成によれば、1000回の遊技でART抽選処理に当選しない場合、演出状態がART開始準備状態を介してART状態に移行する。遊技カウンタは、サブRAM414における記憶領域である。
図25は、ART抽選モード移行テーブルの概念図である。サブCPU412は、ART抽選モードが低確率モードの遊技で、当選エリア「18」から「32」(以下「モード移行抽選役」という)が当選した場合に、後述するモード移行抽選処理を実行する。一方で、当選エリア「00」から「17」が当選した場合には、サブCPU412は、モード移行抽選処理を実行しない。モード移行抽選処理において、サブCPU412は、今回の遊技で当選した当選エリアに対応する抽選値を乱数値R5(範囲0〜32767)から減算する。減算の結果が負数になった場合に、サブCPU412は、ART抽選モードを低確率モードから高確率モードに変更する(図22の(F))。他方で、抽選値を乱数値R5から減算して、減算の結果が負数にならない場合は、ART抽選モードは低確率モードに維持される。
ART抽選モードが高確率モードの各遊技において、サブCPU412は、当選エリア「00」から「17」が当選した場合に、ART抽選モードを低確率モードに変更するか否かをモード移行抽選処理により決定する。例えば、モード移行抽選処理においては、乱数値R5が数値「3278」より小さい場合に、ART抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される(図22の(G))。
図26は、特化遊技抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、ART状態の遊技で、当選エリア「27」から「32」(以下「特化遊技抽選役」という)が当選した場合に、特化遊技抽選処理を実行する。特化遊技抽選テーブルは、当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。特化遊技抽選処理において、サブCPU412は、乱数値R6(範囲0〜32767)と特化遊技抽選テーブルとを用いて、上乗せ特化状態に移行する権利を遊技者に付与するか否かを決定する。特化遊技抽選処理で当選した場合、演出状態が特化遊技準備状態に移行する(図22の(H))。特化遊技準備状態では、RT4移行図柄(RT4移行リプレイまたは7揃いリプレイ)が有効ラインに停止すると、上乗せ特化状態に演出状態が移行する(図22の(I))。
上乗せ特化状態では、RT3移行図柄(RT3移行リプレイ)が有効ラインに停止すると、演出状態がART状態に移行する(図22の(J))。RT3移行図柄は、上乗せ特化状態で当選エリア「上乗せ遊技転落リプレイ」が当選した遊技で有効ラインに停止する。また、ART状態は、ART状態の残りゲーム数が「0」になった場合に終了する。ART状態の残りゲーム数は、サブRAM414のARTカウンタに記憶され、遊技毎に減算される。ART状態が終了すると、ART終了準備状態に演出状態が移行する(図22の(K))。
ART終了準備状態は、有効ラインにRT1移行図柄が停止した場合に終了する。すなわち、当選役「上段ベル」を取りこぼした場合に、ART終了準備状態が終了する。ART終了準備状態が終了した場合、サブCPU412は、終了時モード移行抽選処理を実行する。図27は、終了時モード移行抽選処理に用いられる終了時モード移行テーブルの概念図である。サブCPU412は、終了時モード移行抽選処理において、終了時モード移行テーブルと乱数値R5とを用いてART抽選モードを低確率モードまたは低確率モードに決定する。終了時モード移行テーブルは、図27に示すように、ART抽選モードの各々に対応する各抽選値を含んで構成される。終了時モード移行テーブルの各抽選値は、低確率モード、高確率モードの順序で乱数値R5に減算され、減算の結果が負数になったART抽選モードが決定される。ART終了状態が終了した場合、演出状態はフェイク状態に移行する(図22の(L))。
ART状態および上乗せ特化状態において、サブCPU412は、上乗せ抽選処理を実行する。上乗せ抽選処理においては、ARTカウンタに加算する上乗せゲーム数が決定される。図28および図29は、上乗せ抽選処理で参照される上乗せ抽選テーブルの概念図である。
図28は、ART状態の上乗せ抽選処理で用いられる上乗せ抽選テーブルの概念図である。ART状態において、当選エリア「27」から「32」が当選した場合、上乗せ抽選処理が実行される。サブCPU412は、乱数値7(範囲0〜32767)と上乗せ抽選テーブルとを用いて上乗せゲーム数を決定する。上乗せ抽選テーブルは、当選エリアと各当選エリアに対応する抽選値とを含んで構成される。
図28に示すように、ART状態の上乗せ抽選処理において決定される上乗せゲーム数は、「0ゲーム」「5ゲーム」「10ゲーム」「30ゲーム」および「50ゲーム」の何れかである。各当選エリアが当選した場合の各抽選値は、上乗せゲーム数毎に振り分けられている。上乗せ抽選処理においては、上乗せゲーム数「0ゲーム」の抽選値から上乗せゲーム数「50ゲーム」の抽選値の順序で乱数値7に減算され、減算の結果が負数になった上乗せゲーム数が決定される。例えば、乱数値7が「10000」で当選エリアが「弱スイカ」である場合、上乗せゲーム数「0ゲーム」の抽選値「20030」が乱数値7に減算されると、減算の結果が負数になる。以上の場合は、上乗せゲーム数が「0ゲーム」(すなわち、上乗せなし)が決定される。別の例として、乱数値7が「10000」で当選エリアが「弱チャンス役」である場合、上乗せゲーム数「0ゲーム」の抽選値「8192」が乱数値7から減算され(10000−8192=24576)、さらに、上乗せゲーム数「10ゲーム」の抽選値「29498」が減算された場合に、減算の結果は負数になる。以上の場合は、上乗せゲーム数が「10ゲーム」に決定される。なお、上乗せゲーム数を決定する構成は、上述した態様に限定されない。例えば、上乗せゲーム数を残りゲーム数に加算するか否かを抽選により決定し、当該抽選に当選した場合に「0ゲーム」より大きい上乗せゲーム数(例えば「5ゲーム」から「50ゲーム」)を決定する構成としてもよい。
図29は、上乗せ特化状態の上乗せ抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、上乗せ特化状態において、ART状態と同様に、当選エリア「27」から「32」が当選した場合に上乗せ抽選処理を実行する。また、サブCPU412は、上乗せ特化状態において、当選エリア「27」から「32」に加え、当選エリア「01」および当選エリア「18」から「26」が当選した場合に、上乗せ抽選処理を実行する。したがって、各遊技において上乗せ抽選処理が実行される確率は、ART状態より上乗せ特化状態の方が高い。また、図29から理解される通り、各当選エリアが当選した遊技で選択される上乗せゲーム数の期待値は、ART状態より上乗せ特化状態の方が大きい。すなわち、上乗せ特化状態は、ART状態と比較して各遊技で得られる上乗せゲーム数の期待値が大きい演出状態である。
演出状態およびRT遊技状態に応じて、サブCPU412は、有効ラインに特定の当選役またはRT移行図柄が停止する停止操作順序の報知をする。図30は、演出状態とRT遊技状態との組合せに応じて報知される停止操作順序を説明する図である。例えば、演出状態がART状態でRT遊技状態がRT3遊技状態である場合、通常リプレイを有効ラインに停止させる停止操作順序と中段ベルを有効ラインに停止させる停止操作順序とが報知される。なお、図30においては、RT遊技状態のうちRT0遊技状態を省略してある。本実施形態においては、RT遊技状態は、RT0遊技状態からRT1遊技状態に移行した後の遊技において、原則、RT0遊技状態に再度移行しない。RT0遊技状態においては、停止操作順序は報知されない。
図30に示すように、通常演出状態においては、停止操作順序の報知がされない。本実施形態においては、停止操作順序が報知されない遊技状態で、各停止ボタン25のうち停止ボタン25L以外を最初に停止操作した場合、遊技者に対して警告が実行される。例えば、サブCPU412は、「左リールから押してください」というメッセージを液晶表示装置30に表示させて警告をする。したがって、原則として、遊技者は、停止操作順序が報知されない遊技状態においては、停止ボタン25Lを最初に停止操作することになる。なお、停止操作順序が報知されない遊技状態に停止ボタン25L以外が最初に操作された場合、上述した警告に加えて、遊技者に対して遊技上のペナルティを与えてもよい。例えば、停止ボタン25L以外が停止操作されてから所定の期間(例えば5ゲームの期間)が経過するまでは、内部抽選処理でART抽選役が当選してもART抽選処理がされない構成が採用され得る。
RT1遊技状態では、上述した通り、当選エリア「RT1押し順リプレイ1〜4」が当選する(図9)。また、RT2移行図柄である「RT2移行リプレイ」は、停止ボタン25Lが最初に停止操作される限り有効ラインに停止しない(図17)。したがって、通常演出状態においては、停止ボタン25Lが最初に停止操作されるため、RT1遊技状態に滞在するのが原則となる。一方で、遊技者が警告を無視して停止ボタン25L以外を最初に停止操作した場合、通常演出状態においてもRT2遊技状態、RT3遊技状態またはRT4遊技状態に移行し得る。通常演出状態においては、RT1遊技状態以外のRT遊技状態に移行した場合であっても、停止操作順序の報知はされない。図30においては、各演出状態で原則的に滞在するRT遊技状態に対応する欄が太枠で示されている。
図30に示すように、ART開始準備状態においては、RT2移行リプレイが有効ラインに停止する正解押し順(停止操作順序)、RT3移行リプレイが有効ラインに停止する正解押し順および中段ベルが有効ラインに停止する正解押し順が報知される。具体的には、ART開始準備状態の遊技であって、通常演出状態(ART潜伏状態)から演出状態が移行した直後の遊技(RT1遊技状態)では、RT2移行リプレイが停止する停止操作順序と中段ベルが停止する停止操作順序とを報知する。また、ART開始準備状態の遊技であって、RT2移行リプレイが有効ラインに停止した後の遊技(RT2遊技状態)では、RT3移行リプレイが停止する停止操作順序と中段ベルが停止する停止順序とを報知する。すなわち、ART開始準備状態の遊技であって、当選エリア「RT1押し順リプレイ1〜4」が当選した遊技では、RT2移行図柄であるRT2移行リプレイの正解押し順が報知される。また、ART開始準備状態の遊技であって、当選エリア「RT2押し順リプレイ1〜6」が当選した遊技では、RT3移行図柄であるRT3移行リプレイの正解押し順が報知される。
また、ART開始準備状態の遊技であって、当選エリア「押し順ベルA1〜A4、B1〜B4」が当選した遊技では、中段ベルを有効ラインに停止する正解押し順が報知される。上述した通り、当選エリア「押し順ベルA1〜A4、B1〜B4」が当選した遊技において、正解押し順以外で停止操作がされた場合、RT1移行図柄が停止する可能性がある。RT2遊技状態でRT1移行図柄が有効ラインに停止すると、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行(転落)してしまう。一方で、当選エリア「押し順ベルA1〜A4、B1〜B4」が当選した遊技において、正解押し順で停止操作がされた場合、有効ラインには中段ベルが停止してRT1移行図柄は停止しない(図18)。以上の説明から理解される通り、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行した後のART開始準備状態においては、報知された正解押し順で遊技者が停止操作をすることにより、RT遊技状態がRT2遊技状態に維持される。
なお、ART開始準備状態において、中段ベルを有効ラインに停止させてRT2遊技状態を維持しつつ、RT3移行図柄が停止する停止操作順序の報知を無視してART状態に移行させない(すなわち、ART状態の残りゲーム数の減算を開始させない)不正行為が想定される。以上の不正行為を防止する観点から、RT3移行図柄の停止操作順序の報知を無視した場合、遊技上のペナルティを与える構成としてもよい。例えば、全ての停止操作順序の報知を所定の遊技回数だけ停止させるペナルティを与える。
図30に示すように、ART状態において、通常リプレイが有効ラインに停止する停止操作順序および中段ベルが有効ラインに停止する正解押し順が報知される。ART状態においては、ART開始準備状態と同様に、当選エリア「押し順ベルA1〜A4、B1〜B4」が当選した遊技において中段ベルの正解押し順が報知される。上述した通り、RT3遊技状態の再遊技役の当選確率は、RT1遊技状態と比較して高い。遊技者は、ART状態において、報知された正解押し順で停止操作をすることにより、中段ベルを有効ラインに停止させてメダルを獲得しつつ、再遊技役の当選確率がRT1遊技状態と比較して高いRT3遊技状態を維持することができる。
ART状態において、例えば、遊技者の不注意により、報知された正解押し順と異なる停止操作順序で停止操作がされ得る。当選エリア「押し順ベルA1〜A4、B1〜B4」が当選した遊技において、正解押し順以外の順序で停止操作された場合、RT遊技状態は、RT3遊技状態からRT1遊技状態に移行(転落)する可能性がある。図30に示すように、ART状態において、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行した場合、中段ベルの正解押し順とともにRT2移行リプレイの正解押し順が報知される。また、ART状態において、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行した場合、中段ベルの正解押し順とともにRT3移行リプレイの正解押し順が報知される。したがって、ART状態において、RT1遊技状態に移行した場合であっても、報知される停止操作順序で停止操作がされることにより、RT遊技状態はRT3遊技状態に移行(復帰)する。
なお、サブCPU412は、RT1遊技状態に移行してからRT3遊技状態に復帰させるまでの期間において、上乗せ抽選処理を実行しない構成としてもよい。また、RT1遊技状態に移行してからRT3遊技状態に復帰するまでの期間において、RT3遊技状態に復帰中である旨を遊技者に報知してもよい。例えば、液晶表示装置30に「RT状態復帰中」というメッセージを表示する構成が考えられる。また、RT1遊技状態からT3遊技状態に復帰するまで、ART状態の残りゲーム数の減算を停止してもよい。
図30に示すように、特化遊技準備状態において、RT4移行リプレイが有効ラインに停止する正解押し順および中段ベルが有効ラインに停止する正解押し順が報知される。すなわち、ART状態で特化遊技抽選処理で当選して演出状態が特化遊技準備状態に移行すると、当選エリア「RT3押し順リプレイ」が当選した遊技において、通常リプレイを停止させる停止操作順序に替えてRT4移行リプレイを有効ラインに停止させる停止操作順序(正解押し順)が報知される。図30から理解される通り、特化遊技準備状態においても、ART状態と同様に、RT1遊技状態に移行した場合、RT遊技状態をRT3遊技状態に復帰させる停止操作順序が報知される。なお、特化遊技準備状態において、中段ベルを有効ラインに停止させてRT3遊技状態を維持しつつ、RT4移行図柄が停止する停止操作順序の報知を無視して上乗せ特化状態に移行させない不正行為が想定される。以上の不正行為を防止する観点から、RT4移行図柄の停止操作順序の報知を無視した場合、遊技上のペナルティを与える構成としてもよい。例えば、全ての停止操作順序の報知を所定の遊技回数だけ停止させるペナルティを与える。
図30に示すように、上乗せ特化状態において、中段ベルが有効ラインに停止する停止操作順序が報知される。RT4遊技状態においては、押し順リプレイの当選エリアは当選しない(図9)。したがって、RT4移行図柄が有効ラインに停止した場合に移行するRT4遊技状態においては、原則、押し順リプレイの当選エリアが当選した場合の停止操作順序の報知はされない。ただし、上乗せ特化状態において、RT1遊技状態に移行した場合は、RT4遊技状態に復帰させる停止操作順序(押し順リプレイの当選エリアが当選した場合の停止操作順序を含む)が報知される。なお、上述した通り、当選エリア「特化遊技転落リプレイ」が当選した遊技においては、停止操作順序にかかわらずRT3移行図柄(RT3移行リプレイ)が有効ラインに停止し、上乗せ特化状態が終了してART状態に移行する。
図30に示すように、ART終了準備状態においては、停止操作順序の報知がされない。サブCPU412は、ART終了準備状態(RT3遊技状態)において、通常遊技状態と同様に、ART抽選処理を実行する。ART抽選処理に当選すると、演出状態は、ART終了準備状態からART潜伏状態(通常演出状態)に移行する。ART潜伏状態においては、中段ベルの正解押し順が報知されないため、ART終了準備状態でART抽選に当選した場合、RT遊技状態は、RT1遊技状態に移行するのが通常である。ART潜伏状態が終了してART開始準備状態に移行し、その後、ART開始準備状態でRT3移行図柄が有効ラインに停止してART状態(RT3遊技状態)が再開する。なお、ART終了準備状態において、ART抽選に当選した場合、ART潜伏状態を介することなく演出状態をART状態に復帰させてもよい。上述したように、ART終了準備状態のRT遊技状態は、RT3遊技状態であり、ART状態と共通する。したがって、ART終了準備状態からART潜伏状態を介することなく演出状態をART状態に復帰する場合は、RT遊技状態の変更を要しない。
サブRAM415は、サブCPU412が各処理を実行することで生成されたデータや更新されるデータを各格納領域に格納する。具体的には、演出状態を示す演出状態番号を格納する演出状態格納領域、各遊技で実行される演出の種別を示す演出番号を格納する演出番号格納領域、遊技回数を示す遊技カウンタ、ART状態の残りゲーム数を示すARTカウンタを含む各種の格納領域およびRT遊技状態の種別を格納するRT種別格納領域をサブRAM415は具備している。
図31は、サブROM413およびサブRAM414の記憶領域の概念図である。図31に示すように、サブROM413の記憶領域は、プログラム領域とデータ領域とを含んでいる。プログラム領域には、サブCPU412が実行する制御プログラムPが記憶される。データ領域には、サブCPU412に参照される各種のデータ(演出状態テーブルなど)が記憶される。サブROM413の各記憶領域の各データは、不揮発的に記憶されるとともに、外部装置により書換え(消去および書込み)可能である。
図31に示すように、サブRAM414の記憶領域は、揮発性領域EAと不揮発性領域EBとを含んで構成される。揮発性領域EAは、スタック領域とワーク領域と未使用領域とを含んで構成され、各データが揮発的に記憶される。スタック領域は、特定の処理が実行されている期間に割込み処理が発生した場合に、各レジスタの各データが退避される記憶領域である。割込み処理から復帰した場合、スタック領域に退避されていた各データが各レジスタに復帰する。また、サブRAM414のワーク領域は、サブCPU412が各処理で使用する各データが記憶される。例えば、演出状態番号が格納される演出状態格納領域がワーク領域に含まれる。未使用領域は、各処理の実行中に使用されない記憶領域である。
不揮発性領域EBは、図31に示すように、コピープログラムDCが記憶される。コピープログラムDCは、後述するサブ起動処理において、制御プログラムPと対比される。例えば、コピープログラムDCは、遊技機1の製造工程のうちの何れかの工程において、サブRAM414に不揮発的に記憶される。また、コピープログラムDCは、外部装置による書換えが困難(実質的に不可能な場合を含む)な態様でサブRAM414に記憶される。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各種のデータを参照して各種の処理を実行する。図32は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路(図示略)からのリセット信号が入力された場合に起動処理を実行する。リセット回路は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合に、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタおよび周辺回路などを初期化する(S1)。なお、メインCPU301は、各レジスタおよび周辺回路などを初期化する以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キー(図示略)を挿入し回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、図33に示す設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態でないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。すなわち、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、起動処理のステップS4と同様に、電源が遮断された場合においても、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化しないで保持されている場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰させることで、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態に復帰する。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出状態を復帰させるのに必要な各種の情報(例えば後述のRT種別コマンド)をサブ制御基板400に送信する。
図32に示すように、メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合に、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定されている期間において、メインCPU301は、例えばメイン表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画面を表示する構成としてもよい。
図33は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。例えば、前面扉3が閉じている場合にOFF信号を出力し、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサを設け、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する構成が採用され得る。上述した通り、設定スイッチ(設定キーの鍵穴)は、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常である。したがって、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が実行された場合は、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチSWのON信号が入力された場合が想定される。以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画面を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値に対応する数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。図33から理解される通り、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、決定した設定値をサブ制御基板400に送信する。サブCPU412は、メインCPU301から受信した設定値をサブRAM414に記憶する。
メインCPU301は、設定値を決定した場合、設定値変更処理を終了して遊技処理を実行する。メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す設定変更開始コマンドをサブ制御基板400に送信し、設定変更処理の実行期間である旨をサブ制御基板400に報知させる。また、サブ制御基板400のサブCPU412は、決定された設定値を示す設定値コマンドを受信した場合に、設定変更処理の実行期間の報知を終了する。
図34は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が一回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理(図52参照)を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを所定の時間間隔で交互に実行する。詳細には後述するが、例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされたタイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。ステップS101の初期設定処理は、一回の遊技が終了する毎に実行される。メインRAM303の格納領域のうち遊技毎に初期化される格納領域は、当該処理で初期化される。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に処理を移行する。前回の遊技の結果、有効ラインに再遊技役が揃った場合に、前回の遊技と同数の賭けメダルが自動投入処理で設定される。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に処理を移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検知をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検知する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)を実行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を意味する設定値異常コマンドを設定し、設定値エラー処理(図示略)に処理を移行する。設定値格納領域に格納されている設定値が、例えば、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで、遊技が可能な状態に復帰する。
また、メインCPU301は、遊技の開始操作を検知すると、乱数値R1および乱数値R2を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理において用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、後述の回胴演出制御処理において用いられる。例えば、遊技制御処理の各ステップをメインCPU301が実行する毎にインクリメントされるレジスタの値が乱数値R2として好適に採用される。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1および乱数値R2をメインRAM303に格納した後に、内部抽選処理(S106)を実行する。内部抽選処理においては、乱数発生器304が生成した乱数値R1と当選エリア抽選テーブル(図9から図13)とに基づいて、当選エリアを決定する。
メインCPU301は、内部抽選処理を実行した後に、回胴演出制御処理(S107)を実行する。上述したとおり、メインCPU301は、各リール12に回胴演出を実行させる。回胴演出制御処理においては、乱数値R2と回胴演出決定テーブル(図19)とを用いて回胴演出の実行の有無が決定される。
メインCPU301は、内部抽選処理を実行した後に、ウェイト処理(S108)を実行する。ウェイト処理は、遊技の開始操作から各停止ボタン25の操作が許可されるまでの期間を所定の時間長以上にするための処理である。例えば、ウェイト処理では、所定のウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合は、ウェイト処理から後述の停止前処理に(S109)に処理を移行させない。
メインCPU301は、ウェイト処理を実行した後に、停止前処理(S109)を実行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じてリールが停止されることにより、当選エリアで指定される当選役が有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S110)を実行する。停止制御処理においては、各停止ボタン25が操作される毎に、操作された停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた停止位置で停止される。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S111)を実行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、判定した有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、再遊技役が有効ラインに揃っていると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役が停止していると表示判定処理で判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算したりホッパー520から払出す。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、RT遊技状態移行処理(S112)を実行する。RT遊技状態移行処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せに応じて、RT遊技状態を更新する。例えば、RT遊技状態を移行させる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、当該表示された図柄の組合せに応じてRT遊技状態を移行させる。メインCPU301は、RT遊技状態移行処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図35は、遊技終了時の初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち一回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリアが格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。すなわち、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、払出枚数表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、払出枚数表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図36は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインに再遊技役が揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、前回の遊技制御処理の表示判定処理(S109)で再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。前回の遊技で再遊技役が有効ラインに揃っていない場合は(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技で再遊技役が有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域にメダル自動投入コマンドを格納する(S102−2)。メダル自動投入コマンドは、一枚の賭けメダルが自動投入されることを示す。各自動投入処理において、前回の遊技の賭けメダルの枚数と等しい自動投入コマンドがサブ制御基板400へ送信される。
メダル自動投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、自動投入タイマをセットする(S102−3)。自動投入タイマは、サブ制御基板400にメダル自動投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。
自動投入タイマをセットすると、メインCPU301は、自動投入タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、自動投入タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−3を繰り返す(S102−4:NO)。
自動投入タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、再遊技役が有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図37は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、何れの遊技であっても、遊技状態は通常遊技状態である。通常遊技状態の遊技においては、規定枚数は数値「3」に設定される。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、デモ表示コマンド送信処理(S103−5)を実行する。デモ表示コマンド送信処理において、メインCPU301は、遊技の操作(メダルの投入やスタートレバー24の操作)を受付けない期間(非遊技期間)が所定の時間長より長いか否かを判定し、所定の時間長より長いと判断した場合は、デモ表示コマンドをサブ制御基板400に送信する。デモ表示コマンドは、液晶表示装置30等にデモンストレーションを実行させる。
デモ表示コマンド送信処理を実行した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−6)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−6:YES)、ステップS103−7に処理を移行する。
ステップS103−7において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−7:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−8)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。
一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−6:NO)や、スタートレバーが操作されていない場合(S103−7:NO)は、投入メダル受付処理(S103−2)とBET操作受付処理(S103−3)と精算操作受付処理(S103−4)とを含む各処理を繰り返し実行する。すなわち、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの投入操作とMAX−BETボタン22の操作と1BETボタン21の操作とを受け付け可能な状態で、遊技の開始操作がされるまで待機する。
図38は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態でないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理(図52)の入力ポート読込処理(S202)で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。また、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数の3枚であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数でない場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数の3枚である場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」である場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではない場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部に排出される。
図39は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」でない場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。また、ステップS103−3−3において、メインCPU301は、1BETボタン21の操作を報知するための1BET操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)は、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。また、ステップS103−3−5において、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を報知するためのMAX−BET操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。本実施形態においては、メダル自動投入コマンド、メダル投入コマンド、1BET操作コマンドおよびMAX−BET操作コマンドを総称して投入関連コマンドという。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値がセットされた場合、メインCPU301は、ステップS103−3−6に移行する。具体的には、メインCPU301は、投入要求カウンタにセットされた数値から「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタを「1」減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに「1」を加算する(S103−3−8)。賭数カウンタに「1」を加算した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−9)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致する場合(S103−3−9:YES)は、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しない場合(S103−3−9:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−10)。投入要求カウンタが数値「0」である場合(S103−3−10:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でない場合(S103−3−10:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−11)。メインCPU301は、クレジット数が「0」である場合(S103−3−11:YES)は、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが「0」でない場合(S103−3−11:NO)はステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、1BETボタン21の操作を受け付けた場合(S103−3−2:YES)、および、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合(S103−3−4:YES)は、賭数カウンタが規定枚数に到達した場合(S103−3−9:YES)、投入要求カウンタが「0」まで減算された場合(S103−3−10:YES)、または、クレジット数が「0」になる場合(S103−3−11:YES)まで、ステップS103−3−8の処理を繰り返し実行して、賭数カウンタを加算していく。
図40は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。また、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図41は、デモ表示コマンド送信処理のフローチャートである。デモ表示コマンド送信処理を開始すると、メインCPU301は、賭数カウンタが数値「1」以上であるか否かを判定する(S103−5−1)。賭数カウンタが数値「1」以上であると判断した場合(S103−5−1:YES)、メインCPU301は、デモ表示コマンド送信処理を終了する。
一方で、賭数カウンタが数値「1」以上ではないと判断した場合(S103−5−1:NO)、メインCPU301は、非遊技時間カウンタがタイムアップしたか否かを判定する(S103−5−2)。非遊技時間カウンタは、遊技者による操作(メダルの投入操作や遊技の開始操作など)を受付けない期間が所定の時間長(例えば1分間)より長くなった場合にタイムアップする。具体的には、非遊技時間カウンタは、遊技開始前処理が開始されるとカウントを開始し、メインCPU301が何れかのコマンドをサブ制御基板400に送信する毎に初期化される。例えば、メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されて投入コマンドを送信すると、非遊技時間カウンタを初期化する。
非遊技時間カウンタがタイムアップしたと判断した場合(S103−5−2:YES)、メインCPU301は、デモ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−3)、その後、デモ表示コマンド送信処理を終了する。一方で、非遊技時間カウンタがタイムアップしていないと判断した場合(S103−5−2:NO)、メインCPU301は、デモ表示コマンドを格納しないで、デモ表示コマンド送信処理を終了する。なお、デモ表示コマンドを精算操作受付処理の終了時に格納する構成としてもよい。
図42は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、RT遊技状態に応じて当選エリア抽選テーブル(図9〜図13)を設定する(S106−1)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT遊技状態格納領域に格納されたRT遊技状態の種別を示すRTフラグとに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−2)。乱数値R1は、ステップ105(図M−3)において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「00」に設定する(S106−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。例えば、当選エリアオフセット値は、数値「00」で「ハズレ」の当選エリアを指定し、数値「12」で「通常リプレイ」の当選エリアを指定する(図9〜13参照)。
メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−4)。例えば、図9に示すRT0遊技状態の当選エリア抽選テーブルが設定された場合は、当選エリアオフセット値が数値「00」であれば、抽選値「33441」が取得される。
メインCPU301は、ステップS106−1で取得した乱数値R1からステップS106−4で取得した抽選値を減算する(S106−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−6)。例えば、RT0遊技状態の遊技において、数値「30000」の乱数値R1が取得された場合、当選エリアオフセット値が数値「00」のときに抽選値「33443」が取得され、減算の結果は負数になる。他方で、取得した乱数値R1が数値「35000」であれば、当選エリアオフセット値が数値「00」の場合は、抽選値「33441」が乱数値R1に減算された結果は負数にならない。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリア(当選エリア「00」から「36」)を指定したか否かを判定する(S106−7)。当選エリア「36」までが指定済みでない場合(S106−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−8)、ステップS106−4に処理を戻す。例えば、当選エリアオフセット値が数値「00」である場合は、数値「01」に更新される。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−4からステップS106−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアを示す当選エリアコマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。また、データ格納処理において、メインCPU301は、RT遊技状態格納領域に格納されるRTフラグを示すRT種別コマンドをコマンド格納領域に格納する。データ格納処理を終了すると、メインCPU301は、内部抽選処理を終了する。
図43は、回胴演出制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出制御処理を開始すると、当選エリア格納領域から当選エリアを取得する(S107−1)。また、メインCPU301は、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「27」(弱スイカ)または「29」(弱チェリー)であるか否かを判定する(S107−2)。当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「27」または「29」であると判断した場合(S107−2:YES)、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルA(図19の部分(a)参照)をセットする(S107−3)。
当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「27」または「29」ではないと判断した場合(S107−2:NO)、メインCPU301は、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「28」(強スイカ)であるか否かを判定する(S107−4)。当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「28」であると判断した場合(S107−4:YES)、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルB(図19の部分(b)参照)をセットする(S107−5)。
当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「28」ではないと判断した場合(S107−4:NO)、メインCPU301は、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「30」(強チェリー)または「31」(弱チャンス目)であるか否かを判定する(S107−6)。当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「30」または「31」であると判断した場合(S107−6:YES)、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルC(図19の部分(c)参照)をセットする(S107−7)。
当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「30」または「31」ではないと判断した場合(S107−6:NO)、メインCPU301は、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「32」(強チャンス目)であるか否かを判定する(S107−8)。当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「32」であると判断した場合(S107−8:YES)、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルD(図19の部分(d)参照)をセットする(S107−9)。他方で、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが「32」ではないと判断した場合(S107−8:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号「0」(演出なし)をメインRAM303の回胴演出番号格納領域に格納して(S107−10)、回胴演出制御処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS107−3で回胴演出決定テーブルAがセットされた場合、ステップS107−5で回胴演出決定テーブルBがセットされた場合、ステップS107−7で回胴演出決定テーブルCがセットされた場合、または、ステップS107−9で回胴演出決定テーブルDがセットされた場合、回胴演出決定処理(S107−11)を実行する。回胴演出決定処理において、メインCPU301は、乱数値R2格納領域から乱数値R2を取得する。また、メインCPU301は、セットされた回胴演出決定テーブルの各抽選値を回胴演出番号の順序で乱数値R2に減算する。乱数値R2に抽選値を減算した結果が負数になった演出抽選番号を回胴演出番号格納領域に格納する。
メインCPU301は、ステップS107−10またはステップS107−11において格納した回胴演出番号を示す回胴演出種別コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S107−12)、回胴演出制御処理を終了する。
図44は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出の実行期間、または、単位遊技の時間長を所定の長さ以上にするためのウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、回胴演出番号格納領域の回胴演出番号が「0」であるか否かを判定する(S108−1)。すなわち、回胴演出制御処理で「演出なし」が決定されたか否かを判定する。回胴演出番号が「0」である場合(S108−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S108−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS108−2を繰り返す(S108−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4200ms)にセットする(S108−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動を開始したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S108−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
以上の説明から理解されるとおり、今回の遊技制御処理におけるステップS108−2でタイムアップが判定されるウェイトタイマの初期値は、前回の遊技制御処理のステップS108−3でセットされる。すなわち、以上の構成によれば、複数回の遊技制御処理が4.2秒以下の間隔で実行されない。
メインCPU301は、ステップS108−1において、回胴演出番号が「0」以外であると判断した場合、回胴演出番号がショートロック演出を示す番号「1」であるか否かを判定する(S108−5)。回胴演出番号が「1」であると判断した場合(S108−5:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにショートロック期間(1000sm)をセットする(S108−6)。また、ステップS108−6において、メインCPU301は、ショートロック駆動テーブル(図20の部分(a)参照)をセットする。
一方で、回胴演出番号が「1」ではないと判断した場合(S108−5:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号がミドルロック演出を示す番号「2」であるか否かを判定する(S108−7)。回胴演出番号が「2」であると判断した場合(S108−7:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにミドルロック期間(2000sm)をセットする(S108−8)。また、ステップS108−8において、メインCPU301は、ミドルロック駆動テーブル(図20の部分(b)参照)をセットする。
回胴演出番号が「2」ではないと判断した場合(S108−7:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号がロングロック演出を示す「3」であるか否かを判定する(S108−9)。回胴演出番号が「3」であると判断した場合(S108−9:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにロングロック期間(5000sm)をセットする(S108−10)。また、ステップS108−10において、メインCPU301は、ロングロック駆動テーブル(図20の部分(c)参照)をセットする。
回胴演出番号が「3」ではないと判断した場合(S108−9:NO)、メインCPU301は、回胴演出タイマに逆回転演出期間(25000sm)をセットする(S108−11)。また、ステップS108−11において、メインCPU301は、逆回転駆動テーブル(図20の部分(d)参照)をセットする。なお、ウェイト処理(S108−6、S108−8、S108−10、S108−11)でセットされた各回胴演出駆動テーブルは、後述する割込処理のリール駆動制御処理(S205)において参照される。
メインCPU301は、ステップS108−6、ステップS108−8、ステップS108−10またはS108−11で回胴演出タイマをセットすると、回胴演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S108−12)。回胴演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、ステップS108−12を回胴演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、回胴演出が終了するまで)繰り返し(S108−12:NO)、回胴演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−12:YES)、ステップS108−2に処理を移行させる。
図45は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S109−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S109−2)。メインCPU301は、ステップS109−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S109−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S109−2:YES)、ステップS109−3に処理を移行する。
ステップS109−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S109−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS109−4においては、全ての当選役が有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S109−5)に移行する。図46は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図46に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図47は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S109−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S109−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S109−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順テーブルのうちの一つが選択される。例えば、当選エリア「押し順ベルA」(正解押し順が第1停止がリール12C)が当選した遊技を想定する。当該遊技で選択される優先順位テーブルによれば、中リール優先順位格納領域PCにおいて、「上段ベル」の図柄の優先順位より「中段ベル」の図柄の優先順位が高くなる。他方で、左リール優先順位格納領域PLおよび右リール優先順位格納領域PRにおいては、「中段ベル」の図柄の優先順位より「上段ベル」の図柄の優先順位が高くなる。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序の態様に応じて変化する。
メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に数値「21」を格納する(S109−5−4)。領域ポンタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S109−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S109−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S109−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S109−5−8)。また、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S109−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S109−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−5からステップS109−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S109−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S109−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S109−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S109−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS109−5−2からステップS109−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S109−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図48は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S110−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS110−1を繰り返し実行する(S110−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S110−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S110−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S110−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S110−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S110−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S110−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S110−8)。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S110−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに「赤7」が停止した場合、左リールの図柄が「赤7」ではない当選役(例えば「中段ベル」)は、入賞する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S110−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S110−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理(図46参照)を実行する(S110−11)。ステップS110−11においても停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役の図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS110−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS110−1からステップ110−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図49は、表示判定処理(S111)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役が、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役であるか否かを判定する(S111−1)。具体的には、メインCPU301は、当選エリア格納領域の当選エリアに応じて設定した表示許可ビット格納領域と、表示役格納領域とを比較する。すなわち、メインCPU301は、ステップS111−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S111−1:YES)、エラーコマンドの一種である不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可されている当選役が停止したと判定した場合(S111−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインに再遊技役が停止しているか否かを判定する(S111−3)。再遊技役が有効ラインに停止していると判定した場合(S111−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S111−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインに再遊技役が停止したことを示す。
他方で、再遊技役が有効ラインに停止していないと判定した場合(S111−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S111−6)、入賞当選役が有効ラインに停止しているか否かを判定する(S111−7)。入賞当選役が有効ラインに停止していると判定した場合(S111−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役の種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S111−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S111−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S111−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS111−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S111−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S111−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了させる。
メインCPU301は、ステップS111−7において、入賞当選役が有効ラインに停止していないと判断した場合(S111−7:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−12)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役が停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図50は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S123)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS123を繰り返し実行する。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S123:YES)、払出要求カウンタを「1」だけ減算し(S124)、その後、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S125)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S125:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S126)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S127)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。
他方で、メインCPU301は、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S125:NO)、払出期間監視タイマが数値「0」であるか否かを判定する(S128)。払出期間監視タイマが数値「0」ではないと判断した場合(S128:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ125を繰り返し実行する。他方で、払出期間監視タイマが数値「0」であると判断した場合(S128:YES)、メインCPU301は、エラーコマンドを設定し(S129)、ホッパーエンプティーエラー処理に処理を移行させる。すなわち、ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、メインCPU301は、ホッパーエンプティーエラー処理を実行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティー処理が実行された場合、例えば、ホッパー520にメダルが補充され、リセットボタン512が操作された場合に、遊技の進行が許可される。
図51は、RT遊技状態移行処理のフローチャートである。メインCPU301は、RT遊技状態移行処理において、有効ラインに停止した図柄の組合せに応じて、RT遊技状態を変更する。
メインCPU301は、RT遊技状態移行処理を開始すると、RT1移行図柄(図16参照)が入賞ラインに停止したか否かを判定する(S113−1)。上述したように、RT1移行図柄は、当選役「上段ベル」を取りこぼした場合に有効ラインに停止する(図17参照)。入賞ラインにRT1移行図柄が停止したと判断した場合(S113−1:YES)、メインCPU301は、RT遊技状態をRT1遊技状態に変更する(S113−2)。具体的には、メインRAM303のRT遊技状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT1」に変更する。なお、RT1遊技状態においてRT1移行図柄が入賞ラインに停止した場合は、RT遊技状態は変更されない。メインCPU301は、RTフラグを変更すると、RT1移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT1移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S113−3)、RT遊技状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT1移行図柄が入賞ラインに停止していないと判断した場合(S113−1:NO)、有効ラインにRT2移行図柄が停止したか否かを判定する(S113−4)。上述したように、RT2移行図柄(RT2移行リプレイ)は、RT1押し順リプレイが当選した遊技において所定の停止操作順序(正解押し順)で各停止ボタン25が操作された場合に、有効ラインへ停止する。
RT2移行図柄が入賞ラインに停止したと判断した場合(S113−4:YES)、メインCPU301は、RT遊技状態をRT2遊技状態に変更する(S113−5)。具体的には、メインRAM303のRT遊技状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT2」に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更すると、RT2移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT2移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S113−6)、RT遊技状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT2移行図柄が入賞ラインに停止していないと判断した場合(S113−4:NO)、有効ラインにRT3移行図柄が停止したか否かを判定する(S113−7)。上述したように、RT3移行図柄(RT3移行リプレイ)は、RT2押し順リプレイが当選した遊技において所定の停止操作順序(正解押し順)で停止操作された場合、または、特化遊技転落リプレイが当選した遊技において、有効ラインに停止する。
入賞ラインにRT3移行図柄が停止したと判断した場合(S113−7:YES)、メインCPU301は、RT遊技状態をRT3遊技状態に変更する(S113−8)。具体的には、メインRAM303のRT遊技状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT3」に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更すると、RT3移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT3移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S113−9)、RT遊技状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT3移行図柄が入賞ラインに停止していないと判断した場合(S113−7:NO)、有効ラインにRT4移行図柄が停止したか否かを判定する(S113−10)。上述したように、RT4移行図柄(RT4移行リプレイおよび7揃いリプレイ)は、RT3押し順リプレイが当選した遊技において所定の停止操作順序(正解押し順)で停止操作された場合に、有効ラインに停止する。
入賞ラインにRT4移行図柄が停止したと判断した場合(S113−10:YES)、メインCPU301は、RT遊技状態をRT4遊技状態に変更する(S113−11)。具体的には、メインRAM303のRT遊技状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT4」に変更する。なお、RT4遊技状態においてRT4移行図柄が入賞ラインに停止した場合は、RT遊技状態は変更されない。すなわち、RT4遊技状態においては、7揃いリプレイが当選している限り、停止操作順序にかかわらず、RT4遊技状態が維持される。一方で、特化遊技転落リプレイが当選した場合は、停止操作順序に関わらず、RT3移行図柄が有効ラインに停止してRT3遊技状態に移行(転落)する。メインCPU301は、RTフラグを変更すると、RT4移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT4移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S113−9)、RT遊技状態移行処理を終了する。
図52は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタの状態を退避させる(S201)。例えば、割込処理を開始する際に実行していた遊技制御処理のステップS数を退避させる。
メインCPU301は、I/F回路305を介して各種のセンサからの信号を読み込むための入力ポート読込処理(S202)を実行する。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読み込む。各センサ(スイッチ)からのON信号を読み込んだ場合、メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサの検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、遊技制御処理の各ステップSにおいて各検知フラグの状態から、各センサ(スイッチ)のON信号の有無を判定する。
メインCPU301は、各種のタイマの数値を減算するタイマ計測処理(S203)を実行する。例えば、メインCPU301は、タイマ計測処理において、遊技制御処理のホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマを減算する。また、タイマ計測処理において、回胴演出タイマやウェイトタイマの減算が実行される。
メインCPU301は、回転しているリールから一つを駆動対象リールとして選択し(S204)、当該駆動対象リールについて、ステッピングモータの駆動制御処理(S205)を実行する。具体的には、メインCPU301は、選択したリール12のステッピングモータの励磁パターンの切替タイミングであるか否かを判定し、切替タイミングである場合は、駆動パルスをステッピングモータに出力して励磁パターンを切り替える。割込処理が実行される毎に、ステッピングモータの励磁パターンが適宜のタイミングで切り替えられることで、各リール12は、適当な速度で回転する。
なお、回胴演出駆動テーブルが設定されている場合は、設定されている回胴演出駆動テーブルに応じてステッピングモータを駆動する。具体的には、メインCPU301は、回胴演出駆動テーブルで指定される割込回数に今回の割込処理で到達したか否かを判定する。割込回数が到達した場合、メインCPU301は、回胴演出駆動テーブルの回転方向で指定される方向に各リール12を回転させる駆動パルスを各ステッピングモータ101に供給する。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理が実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に処理を移行する。
外部信号出力処理においては、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合に、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。遊技機1から出力された信号は、例えば専用の基板を介して、外部に出力される。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成した、BETランプ表示データが示す態様でBETランプ14を表示し、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯し、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示する。
メインCPU301は、制御コマンド送信処理(S209)において、メインRAM303のコマンド格納領域に格納されているコマンドをサブ制御基板400に送信する。コマンド格納領域には、例えば、遊技制御処理において格納された各種のコマンドが格納される。
メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したレジスタの内容を復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
<サブCPUが実行する各処理>
図53は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路(図示略)からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。すなわち、例えば、電源スイッチSWが操作されてサブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化し、サブRAM415のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常である場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。
起動時初期化処理を実行した後に、サブCPU412は、セキュリティチェック処理(S302)を実行する。セキュリティチェック処理において、サブCPU412は、サブRAM414のコピープログラムDCを用いて、サブROM413の制御プログラムが正当であるか否かを判定する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S303)、音響制御タスクの起動(S304)、画像制御基板通信タスクの起動(S305)、メイン制御基板通信タスクの起動(S306)、演出ボタン入力タスクの起動(S307)を行う。サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、サイドランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカ(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信する毎に、各タスクを順次に実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカ(31、32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図54は、セキュリティチェック処理のフローチャートである。サブCPU412は、セキュリティチェック処理を開始すると、サブRAM414の不揮発記憶領域EBからコピープログラムDCを取得し(S302−1)、コピープログラムDCのチェックサムを算出する(S302−2)。ステップS302−2で算出されたチェックサムは、例えば、サブRAM414に格納される。
コピープログラムDCのチェックサムを算出した後に、サブCPU412は、サブROM413から制御プログラムPを取得する(S302−3)。また、サブCPU412は、制御プログラムPのチェックサムを算出する(S302−4)。ステップS302−5で算出されたチェックサムは、例えば、サブRAM414に格納される。
サブCPU412は、コピープログラムDCのチェックサムと制御プログラムPのチェックサムとを算出した後に、各チェックサムが一致するか否かを判定する(S302−5)。サブRAM414から取得したコピープログラムDCとサブROM413が記憶する制御プログラムPとが一致する場合、コピープログラムDCのチェックサムは、制御プログラムのチェックサムと一致する。他方で、制御プログラムPが改ざんされている場合、コピープログラムDCのチェックサムは、制御プログラムのチェックサムと一致しない。
各チェックサムが一致すると判断した場合(S302−5:YES)、サブCPU412は、セキュリティチェック処理を終了する。一方で、コピープログラムDCのチェックサムと制御プログラムPのチェックサムとが一致しないと判定した場合(S302−5:NO)、サブCPU412は、サブROMエラー処理に移行する。サブROMエラー処理において、サブCPU412は、液晶表示装置30およびスピーカ(31、32)に警告を実行させる。
上述した通り、再利用を可能とするという観点から、サブROM413の制御プログラムPは、外部装置により書換え可能である。したがって、制御プログラムを書換え困難(実質的に不可能)に記憶するROMを用いた場合と比較して、サブROM413の制御プログラムは改ざんが容易であるという事情がある。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、制御プログラムPとコピープログラムDCとをサブ起動処理で比較する構成とした。以上の構成によれば、サブROM413の制御プログラムPの改ざんを検出することができる。
ところで、サブROM413の制御プログラムPを改ざんするとともに、当該制御プログラムPと対比されるコピープログラムDCを改ざんする不正行為が想定される。改ざん後の制御プログラムPと同じ内容にコピープログラムDCが改ざんされた場合、上述したセキュリティチェック処理において、制御プログラムPの改ざんが検出されない場合がある。しかし、本実施形態のサブRAM414は、書換えが困難な態様でコピープログラムDCを記憶する。したがって、サブRAM414のコピープログラムDCの書換えを要する上述した不正行為は抑制される。
なお、以上の構成においては、制御プログラムPのチェックサムとコピープログラムDCのチェックサムとを対比したが、チェックサム以外のチェックデータを用いて制御プログラムPとコピープログラムDCとが一致するか否かを判定する構成としてもよい。例えば、制御プログラムPのハッシュ値とコピープログラムDCのハッシュ値とを算出して、各ハッシュ値が一致するか否かを判定する構成が採用され得る。
図55は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S303−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、ランプデータ解析処理(S303−2)に処理を移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータで00ある。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして好適に採用される。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S303−3)において、ランプデータで指定される態様で特定のランプを点滅させる。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図56は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、スピーカ(31、32)を制御するための各種のデータを初期化する(S304−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、音響解析処理(S304−2)に処理を移行する。
サブCPU412は、音響制御処理(S304−3)において、音響データ解析処理の結果に応じてサウンド基板430(音源IC431)に指示をする。音源IC431は、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読み出し、音響データから音響信号を生成してスピーカ(31、32)に供給する。音響データ解析処理とサウンド演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図57は、画像制御基板通信処理のフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、サブRAM415に格納されている演出番号に応じて演出コマンドをセットする(S305−1)。演出番号は、遊技機1において実行される演出の種別を示し、後述する演出抽選処理においてサブRAM415の演出番号格納領域に格納される。サブCPU412は、ステップS305−1でセットした演出コマンドを画像制御基板420に送信して(S305−2)、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図58は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、格納されているコマンドなどをクリアする通信開始前処理(S306−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S306−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S306−3)。すなわち、ステップS306−3においては、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS306−3を繰り返し実行する(S306−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドの内容が変化した場合(S306−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S306−4)に処理を移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S306−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて遊技情報を更新する。遊技情報は、メインCPU301が設定したRT遊技状態(RTフラグ)、当選エリアおよびなどを含む情報であ。例えば、サブCPU412は、当選エリアコマンドを受信した場合、遊技情報に含まれる当選エリアの情報を更新する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS306−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS306−2からステップS306−5までの処理を繰り返す。
図59は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出内容決定処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出内容決定処理において、遊技機1で実行する演出(報知)の内容を決定する。
演出内容決定処理で決定した演出に応じて、サブCPU412は、ランプデータを決定し(S402)、決定したランプデータをサブRAM415に格納する(S403)。また、サブCPU412は、演出内容決定処理で決定した演出に応じて、音響データを決定し(S404)、決定した音響データをサブRAM415に格納する(S405)。音響データを格納すると、サブCPU412は、コマンド解析処理を終了する。
図60は、演出内容決定処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出内容決定処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に処理を移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理を実行する。具体的には、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーから当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して設定変更処理の報知を終了する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、デモ表示コマンドを受信したか否かを判定する(S401−3)。デモ表示コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、デモ表示コマンド受信時処理に移行する(S401−4)。デモ表示コマンド受信時処理において、サブCPU412は、液晶表示装置30にデモンストレーション画面を表示するとともに、サブRAM414のデモ状態フラグをON状態にする。デモ表示コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
受信したコマンドがデモ表示コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、サブCPU412は、投入関連コマンド(メダル自動投入コマンド、メダル投入コマンド、1BET操作コマンド、MAX−BET操作コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−5)。投入関連コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、投入関連コマンド受信時処理(S401−6)に処理を移行する。投入関連コマンド受信時処理においては、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。投入関連コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了させる。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入関連コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−8)を実行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−10)を実行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出抽選処理とART抽選処理とを含む各種の処理を実行する。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−12)を実行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リールの回転が開始される際に出力されるリール回転音をスピーカから出力させる。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−13)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−14)を実行する。停止操作時処理において、例えば、停止ボタン25の操作が発生契機である演出が実行される。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−15)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−16)を実行する。表示当選役コマンド受信時処理において、サブCPU412は、演出状態を移行させる。
また、サブCPU412は、演出状態が移行を報知する演出を実行する。例えば、サブCPU412は、ART開始準備状態において、RT3移行図柄が有効ラインに停止した場合、ARTセットカウンタから数値「1」を減算し、液晶表示装置30に「ART開始!」というメッセージを表示させる。また、サブCPU412は、ARTカウンタに数値「50」を加算する。また、例えば、ART状態においてARTカウンタが数値「0」まで減算された場合、サブCPU412は、演出状態をART終了準備状態に移行させる。表示当選役コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−15:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−17)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−17:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−18)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知するメダル払出音の出力を開始する。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、メダル払出音を停止する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
受信したコマンドが払出開始コマンドまたは払出終了コマンドではないと判断した場合(S401−17:NO)、サブCPU412は、エラーコマンド(不正入賞コマンドなど)を受信したか否かを判断する(S401−19)。エラーコマンドを受信していないと判断した場合(S401−19:NO)、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。一方で、エラーコマンドを受信したと判断した場合(S401−19:YES)、サブCPU412は、エラー報知処理(S401−20)を実行する。エラー報知処理において、サブCPU412は、例えば、受信したエラーコマンドが示すエラーの種別を液晶表示装置30に表示させる。エラー報知処理を実行した後に、サブCPU412は、演出内容決定処理を終了する。
図61は、開始操作時処理のフローチャートである。サブCPU412は、開始操作時処理を開始すると、サブRAM415の演出状態格納領域から演出状態を取得する(S501)。その後、サブCPU412は、ステップS501で取得した演出状態が通常演出状態、ART開始準備状態またはART終了準備状態であるか否かを判定する(S502)。
演出状態が通常演出状態、ART開始準備状態またはART終了準備状態であると判断した場合(S502:YES)、サブCPU412は、ART抽選処理に移行し(S503)、その後、モード移行抽選処理に移行する(S504)。一方で、演出状態が、通常演出状態、ART開始準備状態またはART終了準備状態ではないと判断した場合(S502:NO)、サブCPU412は、ART状態であるか否かを判定する(S505)。
演出状態がART状態であると判断した場合(S505:YES)、サブCPU412は、特化遊技抽選処理に移行し(S506)、その後、上乗せ抽選処理に移行する(S507)。一方で、ART状態ではないと判断した場合(S505:NO)、すなわち、演出状態が特化遊技状態である場合、サブCPU412は、上乗せ抽選処理に移行する(S508)。
図61から理解される通り、ステップS504、ステップS507またはステップS508を実行した後に、サブCPU412は、演出抽選処理(S509)を実行する。
図62は、ART抽選処理のフローチャートである。ART抽選処理を開始すると、サブCPU412は、メインCPU301の内部抽選処理で決定された当選エリアがART抽選役(当選エリア「26」から「32」)であるか否かを判定する(S503−1)。ART抽選役ではないと判断した場合(S503−1:NO)、サブCPU412は、ART抽選処理を終了する。
一方で、ART抽選役であると判断した場合(S503−1:YES)、サブCPU412は、乱数値R4を取得し(S503−2)、サブRAM415のART抽選モード格納領域に格納されたART抽選モードに応じてART抽選テーブル(図24)をセットする(S503−3)。また、サブCPU412は、ART抽選テーブルの各抽選値のうち当選エリアに応じた抽選値を乱数値R4に減算する(S503−4)。サブCPU412は、乱数値R4から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S503−5)。乱数値R4から抽選値を減算した結果が負数でない場合(S503−5:NO)、サブCPU412は、ART抽選処理を終了する。
サブCPU412は、乱数値R4から抽選値を減算した結果が負数である場合(S503−5:YES)、サブRAM415のARTセットカウンタを加算する(S503−6)。なお、本実施形態においては、ART状態への移行が決定される毎に、ARTセットカウンタを「1」加算するが、ARTセットカウンタに加算される数値は適宜に設定することができる。例えば、ARTセットカウンタに加算される数値を抽選により決定する構成が好適に採用される。サブCPU412は、ARTセットカウンタを加算すると、ART抽選処理を終了する。
図63は、モード移行抽選処理のフローチャートである。サブCPU412は、モード移行抽選処理を開始すると、乱数値R5を取得し(S504−1)、現在のART抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する(S504−2)。ART抽選モードが低確率モードであると判断した場合(S504−2:YES)、サブCPU412は、メインCPU301が決定した当選エリアがモード移行抽選役(当選エリア「18」から「32」)の何れかであるか否かを判定する(S504−3)。モード移行抽選役の何れでもないと判断した場合(S504−3:NO)、サブCPU412は、モード移行抽選処理を終了する。
一方で、モード移行抽選役の何れかが当選したと判断した場合(S504−3:YES)、サブCPU412は、ART抽選モード移行テーブル(図25)を参照してモード移行抽選役の種別に応じた抽選値を取得し、当該抽選値を乱数値R5から減算する(S504−4)。サブCPU412は、乱数値R5から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S504−5)。減算結果が負数であると判断した場合(S504−5:YES)、サブCPU412は、ART抽選モードを高確率モードに変更して(S504−6)、モード移行抽選処理を終了する。他方で、減算結果が負数ではないと判断した場合(S504−5:NO)、サブCPU412は、ART抽選モードを変更しないでモード移行抽選処理を終了する。
ステップS504−3において、現在のART抽選モードが低確率モードではないと判断した場合(S502−2:NO)、サブCPU412は、メインCPU301に決定された当選エリアが「00」から「17」の何れかであるか否かを判定する(S504−7)。当選エリアが「00」から「17」の何れでもないと判断した場合(S504−7:NO)、サブCPU412は、モード移行抽選処理を終了する。他方で、当選エリアが「00」から「17」の何れかであると判断した場合(S504−7:YES)、サブCPU412は、乱数値R5から所定の抽選値(数値「3278」)を減算する(S504−8)。サブCPU412は、乱数値R5から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S504−9)。減算結果が負数であると判断した場合(S504−9:YES)、サブCPU412は、ART抽選モードを低確率モードに変更して(S504−10)、モード移行処理を終了する。他方で、減算結果が負数ではないと判断した場合(S504−9:NO)、サブCPU412は、ART抽選モードを変更しないでモード移行抽選処理を終了する。
図64は、ART状態における上乗せ抽選処理のフローチャートである。サブCPU412は、上乗せ抽選処理を開始すると、乱数値R7を取得する(S507−1)。また、サブCPU412は、メインCPU301に決定された当選エリアが「27」から「32」の何れかであるか否かを判定する(S507−2)。当選エリアが「27」から「32」の何れでもないと判断した場合(S507−2:NO)、サブCPU412は、上乗せ抽選処理を終了する。
当選エリアが「27」から「32」の何れかであると判断した場合(S507−2:YES)、サブCPU412は、上乗せ抽選テーブル(図28)を参照して当選エリアに応じた抽選値を取得し、当該抽選値を乱数値R5から減算する(S507−3)。具体的には、上乗せゲーム数が「0ゲーム」の抽選値から順次に乱数値R7に減算され、減算結果が負数になった場合に、ステップS507−3を終了する。その後、サブCPU412は、ステップS507−3で減算結果が負数になった上乗せゲーム数を、サブRAM415のARTカウンタに加算して(S507−4)上乗せ抽選処理を終了する。
図65は、特化遊技状態の上乗せ抽選処理のフローチャートである。サブCPU412は、上乗せ抽選処理を開始すると、乱数値R7を取得する(S508−1)。また、サブCPU412は、メインCPU301が決定した当選エリアが「00」または「18」から「32」の何れかであるか否かを判定する(S508−2)。当選エリアが「18」から「32」の何れでもないと判断した場合(S508−2:NO)、サブCPU412は、上乗せ抽選処理を終了する。
一方で、当選エリアが「18」から「32」の何れかであると判断した場合(S508−2:YES)、サブCPU412は、上乗せ抽選テーブル(図29)を参照して当選エリアに応じた抽選値を取得し、当該抽選値を乱数値R5から減算する(S508−3)。具体的には、上乗せゲーム数が「0ゲーム」の抽選値から順次に乱数値R7に減算され、減算結果が負数になった場合に、ステップS508−3を終了する。その後、サブCPU412は、ステップS508−3で減算結果が負数になった上乗せゲーム数を、サブRAM415のARTカウンタに加算して(S508−4)上乗せ抽選処理を終了する。
図66は、演出抽選処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出抽選処理を開始すると、乱数値R3を取得する(S509−1)。また、サブCPU412は、現在の演出状態とメインCPU301が決定した当選エリアと回胴演出番号とに応じて演出抽選テーブル(図23)をセットする(S509−2)。サブCPU412は、セットした演出抽選テーブルを参照して各演出に対応する抽選値を順次に取得し、取得した各抽選値を乱数値R3に減算する(S509−3)。減算の結果が負数になった場合、サブCPU412は、減算の結果が負数になった演出番号をサブRAM415の演出番号格納領域に格納する(S509−4)。
サブCPU412は、演出番号に応じて演出ボタン指示フラグをON状態に設定する(S509−5)。具体的には、演出番号のうち演出ボタン操作指示が実行される演出番号が決定された場合、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグをON状態に設定する。演出ボタン操作指示が実行される遊技においては、例えば、液晶表示装置30に「PUSH!」というメッセージが表示される。演出ボタン操作指示が実行される期間において、演出ボタン26が操作されると、サブCPU412は、所定の演出を実行させる。ステップS509−5を実行した後に、サブCPU412は、演出抽選処理を終了する。
図67は、演出ボタン入力タスクのフローチャートである。サブCPU412は、演出ボタン入力タスクか開始すると、演出ボタン26または方向指定ボタン27が操作されたか否かを判定する(S307−1)。演出ボタン26または方向指定ボタン27が操作されていないと判断した場合(S307−1:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。一方で、演出ボタン26または方向指定ボタン27が操作されていると判断した場合(S307−1:YES)、サブCPU412は、デモ演出フラグがON状態か否かを判定する(S307−2)。
デモ演出フラグがON状態であると判断した場合(S307−2:YES)、サブCPU412は、メニュー画面表示処理(S307−3)を実行する。メニュー画面表示処理において、サブCPU412は、メニュー画面を液晶表示装置30に表示する。また、サブCPU412は、メニュー画面が表示されている期間において、演出ボタン26または方向指示ボタン27の操作をメニュー画面表示処理で受け付けて、操作に応じてメニュー画面を制御する。例えば、演出ボタン26または方向指示ボタン27の操作に応じて、各当選役の図柄の組合せが液晶表示装置30に表示される。メニュー画面表示処理を実行した後に、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。
ステップS307−2において、デモ演出フラグがON状態ではないと判断した場合(S307−2:NO)、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグがON状態であるか否かを判定する(S307−4)。演出ボタン指示フラグがON状態であると判断した場合(S307−4:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。
演出ボタン指示フラグがON状態であると判断した場合(S307−4:YES)、サブCPU412は、演出ボタン操作時処理(S307−5)を実行する。演出ボタン操作時処理において、サブCPU412は、所定の演出を実行する。例えば、演出ボタン26の操作を契機として、ART抽選処理の結果を報知する演出画面を液晶表示装置30に表示する。演出ボタン操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図68は、第2実施形態における、サブROM413およびサブRAM414の記憶領域の概念図である。第2実施形態におけるサブROM413は、第1実施形態と同様に、制御プログラムと演出状態テーブルを含む各種のデータとを不揮発的に記憶する。また、サブROM413が記憶する各種のデータは、外部装置により書換え可能である。
図68に示すように、サブROM413に記憶される制御プログラムは、比較対象プログラムPxを含んでいる。比較対象プログラムPxは、制御プログラムの一部分である。具体的には、サブROM413の記憶領域は、各アドレスに対応する複数の領域に区分される。サブROM413は、複数のアドレスに亘り制御プログラムを記憶する。比較対象プログラムは、制御プログラムのうち特定のアドレスの領域に記憶されたデータである。
第2実施形態におけるサブRAM414の記憶領域は、第1実施形態と同様に、揮発領域EAと不揮発領域EBとを含んでいる。図68に示すように、サブRAM414は、不揮発領域EBにコピープログラムDCxを記憶する。コピープログラムDCxは、外部装置により書換え困難にサブRAM414に記憶される。
サブCPU412は、サブ起動処理において、サブROM413が記憶する比較対象プログラムPxとサブRAM414が記憶するコピープログラムDCxとが一致するか否かを判定する。以上の構成によれば、第1実施形態と同様に、制御プログラムの改ざんが検出可能である。なお、第2実施形態において、サブCPU412は、比較対象プログラムとコピープログラムDCxとが一致すると判断した場合、各タスクを起動し、比較対象プログラムとコピープログラムDCxとが一致しないと判断した場合、サブROMエラー処理を実行する。
また、第2実施形態において、比較対象プログラムのデータ量は、制御プログラム(全体)より小さい。また、サブRAM414が不揮発領域EBに記憶するコピープログラムDCxのデータ量は、比較対象プログラムPxと略等しくすることができる。したがって、第2実施形態の構成によれば、例えば制御プログラムの全体と比較されるコピープログラムをサブRAM414に記憶する構成と比較して、サブRAM414に記憶されるコピープログラムのデータ量を削減することができる。
<第3実施形態>
図69は、第3実施形態におけるサブ制御基板400の機能ブロック図である。図69に示すように、サブ制御基板400は、第1実施形態と同様に、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含んで構成される。また、演出制御基板410は、制御プログラムを記憶するサブROM413を備え、画像制御基板420は、制御プログラムを記憶する液晶制御ROM422と画像データを記憶するCGROM424を備え、サウンド基板430は、音響データを記憶する音源ROM432を備える。上述した各ROMが記憶する各データは、外部装置により書き換え可能である。
第3実施形態のサブ制御基板400は、図69に示すように、監視システム440を具備する。監視システム440は、サブ制御基板400に設けられた各ROM(413、422、424、432)が記憶する各種のデータの改ざんを検出する。監視システム440は、監視用ROM441を含んで構成される。監視用ROM441は、判定データD(DA〜DC)を記憶する。また、監視システム440は、サブ制御基板400に設けられた各ROMの各データと判定データDとが一致するか否かを判定する。
判定データDは、図69に示すように、判定データDAと判定データDBと判定データDCを含んでいる。監視システム440は、サブ起動処理において、サブROM413が記憶する各種のデータと判定データDAとが一致するか否かを判定する。また、監視システム440は、サブ起動処理において、液晶制御ROM422が記憶する各データおよびCGROM424が記憶する各データが判定データDBと一致するか否かを判定する。同様に、監視システム440は、サブ起動処理にいおて、音源ROM432が記憶する各データと判定データDCとが一致するか否かを判定する。
以上の説明から理解される通り、第3実施形態の構成のよれば、サブ制御基板400に設けられた各ROMの各データの改ざんを検出することが出来る。なお、判定データDと一致するか否かが判定されるROMの種別は適宜に設定することができる。例えば、サブ制御基板400に設けられた各ROMのうち一部のROMについて改ざんを検出してもよいし、全てのROMについて改ざんを検出してもよい。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述した各形態において、サブROM413は、外部装置による解読(解析)が困難な態様で各データを記憶してもよい。サブROM413の各データの解読を困難にする技術は、公知な技術が採用される。例えば、特開2003−47746号公報に開示される技術のように、制御プログラムを暗号化してサブROM413が記憶する技術が好適に採用される。
例えば、サブROM413が記憶する制御プログラムを解読した後に、制御プログラムの一部を改ざんして、改ざん後の制御プログラムをサブROM413に書込む不正行為が想定される。制御プログラムが解読困難な態様でサブROM413に記憶される構成においては、上述した不正行為が抑制される。また、液晶制御ROM422が記憶する各データ、CGROM424が記憶する各データ、および、音源ROM432の各データを解読困難に各ROMが記憶してもよい。
(2)制御プログラムPと比較されるコピープログラムDCを記憶する各構成において、コピープログラムを外部装置による解読が困難な態様で記憶してもよい。例えば、上述した第1実施形態において、サブRAM414は、外部装置による解読が困難な態様でコピープログラムDCを不揮発性領域EBに記憶する構成としてもよい。同様に、第2実施形態において、サブRAM414は、外部装置による解読が困難な態様でコピープログラムDCxを不揮発性領域EBに記憶する構成としてもよい。また、第3実施形態において、解読が困難な態様で監視用ROM441に各判定データDを記憶してもよい。以上の構成によれば、コピープログラムPc(判定データD)を外部装置により解読することで、制御プログラムを解析する不正行為が抑制される。
(3)制御プログラムと判定データとが一致するか否かを判定するための構成は、上述した各形態に限られない。
以下、図70と図71とを用いて、変形例におけるセキュリティチェック処理を説明する。図70の部分(a)は、サブROM413が記憶する制御プログラムPの概念図である。図70の部分(a)に示すように、制御プログラムPは、N個(Nは1以上の整数)のデータDAに区分される。各データDAは、サブROM413の各アドレスの記憶領域に記憶されている。例えば、サブROM413のアドレス「A+0」の記憶領域には、データDA0が記憶される。同様に、アドレス「A+1」からアドレス「A+N」の各記憶領域には、データDA1からデータDANが記憶される。
図70の部分(b)は、コピープログラムDCの概念図である。図70の部分(b)に示すように、コピープログラムDCは、制御プログラムPと同様に、N個のデータDBに区分される。各データDBは、サブRAM414の各アドレスの記憶領域に記憶されている。具体的には、サブRAM414のアドレス「B+0」の記憶領域には、データDB0が記憶される。同様に、アドレス「B+1」からアドレス「B+N」の各記憶領域には、データDB1からデータDBNが記憶される。
図71は、変形例におけるセキュリティチェック処理のフローチャートである。セキュリティチェック処理を開始すると、サブCPU412は、判定回数に初期値「0」をセットする(S701)。判定回数に初期値をセットした後に、サブCPU412は、判定回数に応じたデータDAをサブROM413から取得する(S702)。具体的には、判定回数が数値「n」(0≦n≦N)である場合、サブCPU412は、サブROM413のアドレス「A+n」からデータDAnを取得する。例えば、判定回数が初期値「0」である場合、サブCPU412は、サブROM413のアドレス「A+0」からデータDA0を取得する。
サブROM413からデータDAを取得した後に、サブCPU412は、サブRAM414から判定回数に応じてデータDBを取得する(S704)。具体的には、判定回数が数値「n」である場合、サブCPU412は、サブRAM414のアドレス「B+n」からデータDBnを取得する。例えば、判定回数が初期値「0」である場合、サブCPU412は、サブROM413のアドレス「B+0」からデータDB0を取得する。以上の説明から理解される通り、判定回数は、サブROM413におけるアドレス「A+0」、および、サブRAM414におけるアドレス「B+0」からのオフセット値を示す。
サブCPU412は、ステップS702で取得したデータDAとステップS703で取得したデータDBとが一致するか否かを判定する(S704)。具体的には、判定回数が数値「n」の場合、サブROM413のアドレス「A+n」から取得したデータDAnとサブRAM414のアドレス「B+n」から取得したデータDBnとを比較する。例えば、判定回数が初期値「0」の場合、サブCPU412は、データDA0とデータDB0とが一致するか否かを判定する(データDA0とデータDB0とを突合せる)。
データDAとデータDBとが一致しないと判断した場合(S704:NO)、サブCPU412は、サブROMエラー処理へ移行する。一方で、データDAとデータDBとが一致すると判断した場合(S704:YES)、サブCPU412は、判定回数を加算する(S705)。判定回数を加算した後に、サブCPU412は、判定回数が数値「N」に到達したか否かを判定する(S706)。判定回数が数値「N」に到達したと判定した場合(S706:YES)、サブCPU412は、セキュリティ処理を終了する。
判定回数が数値「N」に到達していないと判定した場合(S706:NO)、サブCPU412は、ステップS702からステップS706までを繰り返し実行する。すなわち、N個のデータDAは、N個のデータDBのそれぞれと対比され、全てのデータDAが各データDBと一致した場合に、セキュリティチェック処理が終了する。以上の変形例によれば、第1実施形態と同様に、サブROM413の制御プログラム(各データDA)の改ざんが検出することが出来る。
(4)制御プログラムPと比較される判定データD(コピープログラムDC)を記憶する記憶装置は、上述した各形態に限られない。例えば、液晶制御基板またはサウンド基板に設けられた記憶装置が判定データDを記憶する構成としてもよい。また、現在の時刻を計測するRTC(リアルタイムクロック)を具備する構成においては、例えば、RTCが更新する時刻情報を記憶させる記憶装置に判定データDを記憶する構成としてもよい。さらに、上述した各形態においては、揮発性のRAMや不揮発性のROMに判定データDを記憶する例を示したが、例えば、FRAM(登録商標)等の半導体記憶装置に判定データDを記憶する構成としてもよい。
(5)上述した各形態において、制御プログラムPと判定データDとが一致しないと判断された場合、その旨を報知してもよい。例えば、液晶表示装置30に「データ異常発生」というメッセージを表示させ、スピーカ31、32から警告音を出力させる構成が考えられる。
(6)上述した各形態において、制御プログラムPと判定データDとが一致しないと判断された場合、その後、サブ制御基板400(サブCPU412)が動作不能になる構成としてもよい。例えば、制御プログラムPと判定データDとが一致しないと判断された場合、サブCPU412は、復帰不可能なエラー処理に移行する。当該エラー処理からは、サブ起動処理を含む全ての処理に移行不可能である。また、以上の構成において、サブCPU412は、上述したエラー処理に移行した場合、周辺装置(メイン制御基板300等)からの入力を受付けない構成としてもよい。以上の構成においては、サブCPU412は、メイン制御基板300のコマンドによっても、エラー処理から復帰しない。
なお、サブCPU412を動作不能とする構成は、以上の例に限られない。例えば、制御プログラムPと判定データDとが一致しないと判断された場合、サブCPU412を起動させるのに必要なデータが破壊され、その後、サブCPU412の動作を停止させる構成としてもよい。以上の構成において、例えば、サブROM413に替えて不正ROMを用いて遊技機1(サブCPU412)を起動する不正行為を想定する。不正ROMは、不正なプログラムを記憶する。以上の不正行為がされた場合、遊技機1の起動時において、不正なプログラムと判定データDとが一致しないと判断されるため、サブCPU412の起動に必要なデータが破壊され、その後、サブCPU412の動作が停止する。したがって、不正なプログラムによりサブCPU412が動作することが抑止される。また、不正行為をした者は、不正行為の痕跡を消すために、不正ROMを遊技機1から取り外し、正規なサブROM413を遊技機1に取り付けることで、遊技機1を正常な状態に戻そうとする場合がある。しかし、以上の構成においては、不正ROMを用いて遊技機1を起動した後に、遊技機1を正常に動作させることは不可能である。すなわち、サブCPU412の起動に必要なデータが破壊されるため、不正ROMが取り外された後も、不正行為の痕跡が残ることになる。したがって、以上の構成によれば、不正なプログラムにより遊技機1を起動する不正行為が抑止されることに加え、当該不正行為の痕跡を消すことが困難(実質的に不可能)になるため、サブROM413のセキュリティが向上するという効果は格別に顕著である。なお、以上の構成を、サブROM413以外の記憶装置(例えば液晶制御ROM422)において採用してもよい。
(7)また、本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
発明に係る遊技機1は、遊技者に利益を付与する利益付与処理(S609、S610)を実行する演算処理手段(サブCPU412)と、利益付与処理を演算処理手段に実行させる制御プログラムPを不揮発的に記憶するとともに、記憶した制御プログラムPを書き換え可能な第1記憶手段(サブROM413)と、第1記憶手段とは別の記憶手段であって、制御プログラムPの判定データ(コピープログラムDC)を不揮発的に記憶する第2記憶手段(サブRAM414)とを具備し、演算処理手段は、第1記憶手段に記憶された制御プログラムPと第2記憶手段に記憶された判定データとを比較する(S302−2)。以上の構成によれば、第1記憶手段は、書換え可能に制御プログラムPを記憶する。したがって、第1記憶手段の再利用が可能となる。また、制御プログラムは、第2記憶手段の判定データと比較される。例えば、制御プログラムのコピーを判定データとして第2記憶手段に記憶する構成とすれば、制御プログラムと判定データとが一致しない場合に、制御プログラムの改ざんを検出することができる。したがって、第1記憶手段のセキュリティ性が向上する。以上の通り、本発明の構成によれば、書換え可能に制御プログラムを記憶する第1記憶手段のセキュリティ性を向上させることが出来る。
1…遊技機、300…メイン制御基板、301…メインCPU、302…メインROM、303…メインRAM、304…乱数発生器、305…I/F回路、400…サブ制御基板、410…演出制御基板、411…I/F回路、412…サブCPU、413…サブROM、414…サブRAM、420…画像制御基板、421…液晶制御CPU、422…液晶制御ROM、423…VDP、424…CGROM、425…VRAM、430…サウンド基板、431…音源IC、432…音源ROM

Claims (1)

  1. 遊技者に利益を付与する利益付与処理を実行する演算処理手段と、
    前記利益付与処理を前記演算処理手段に実行させる制御プログラムを不揮発的に記憶するとともに、記憶した前記制御プログラムを書き換え可能な第1記憶手段と、
    前記第1記憶手段とは別の記憶手段であって、制御プログラムの判定データを不揮発的に記憶する第2記憶手段とを具備し、
    前記演算処理手段は、前記第1記憶手段に記憶された前記制御プログラムと前記第2記憶手段に記憶された前記判定データとを比較する遊技機。
JP2014074454A 2014-03-31 2014-03-31 遊技機 Pending JP2015195865A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014074454A JP2015195865A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014074454A JP2015195865A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015195865A true JP2015195865A (ja) 2015-11-09

Family

ID=54545988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014074454A Pending JP2015195865A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015195865A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019115550A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社三共 遊技機
JP2019115551A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社三共 遊技機
JP2019141128A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 株式会社三共 遊技機
JP2019154695A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154688A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154690A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154694A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154689A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2021003586A (ja) * 2020-09-30 2021-01-14 株式会社ニューギン 遊技機
JP2021003585A (ja) * 2020-09-30 2021-01-14 株式会社ニューギン 遊技機

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10211341A (ja) * 1997-01-30 1998-08-11 Sankyo Kk 遊技機
JP2002018072A (ja) * 2000-07-05 2002-01-22 Heiwa Corp 遊技機用電子デバイス搭載回路基板
JP2003164635A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Aruze Corp 遊技機用メモリカートリッジ装置および遊技機
JP2004267304A (ja) * 2003-03-06 2004-09-30 Yamasa Kk 遊技機
JP2010227480A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2012010950A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10211341A (ja) * 1997-01-30 1998-08-11 Sankyo Kk 遊技機
JP2002018072A (ja) * 2000-07-05 2002-01-22 Heiwa Corp 遊技機用電子デバイス搭載回路基板
JP2003164635A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Aruze Corp 遊技機用メモリカートリッジ装置および遊技機
JP2004267304A (ja) * 2003-03-06 2004-09-30 Yamasa Kk 遊技機
JP2010227480A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2012010950A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019115550A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社三共 遊技機
JP2019115551A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社三共 遊技機
JP2019141128A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 株式会社三共 遊技機
JP2019154695A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154688A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154690A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154694A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2019154689A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 株式会社三共 遊技機
JP2021003586A (ja) * 2020-09-30 2021-01-14 株式会社ニューギン 遊技機
JP2021003585A (ja) * 2020-09-30 2021-01-14 株式会社ニューギン 遊技機
JP7133235B2 (ja) 2020-09-30 2022-09-08 株式会社ニューギン 遊技機
JP7133236B2 (ja) 2020-09-30 2022-09-08 株式会社ニューギン 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5879382B2 (ja) 遊技機
JP6263565B2 (ja) 遊技機
JP5882383B2 (ja) 遊技機
JP5947832B2 (ja) 遊技機
JP6379136B2 (ja) 遊技機
JP2015195865A (ja) 遊技機
JP6295289B2 (ja) 遊技機
JP6374442B2 (ja) 遊技機
JP2017169916A (ja) 遊技機
JP6097259B2 (ja) 遊技機
JP6374443B2 (ja) 遊技機
JP6025778B2 (ja) 遊技機
JP2017169923A (ja) 遊技機
JP5873519B2 (ja) 遊技機
JP2017217548A (ja) 遊技機
JP6313798B2 (ja) 遊技機
JP6033264B2 (ja) 遊技機
JP6379137B2 (ja) 遊技機
JP6049114B2 (ja) 遊技機
JP6295306B2 (ja) 遊技機
JP2017169918A (ja) 遊技機
JP2017070640A (ja) 遊技機
JP6263566B2 (ja) 遊技機
JP6263513B2 (ja) 遊技機
JP2017051651A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161024

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170314