JP2015191575A - 電子機器 - Google Patents

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仁志 吉谷
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Abstract

【課題】待機起動処理中にユーザが何らかの操作を行った場合でも、迅速に処理を実行する。
【解決手段】主制御部(21)は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態にする第1の待機起動処理を実行し、第1の待機起動処理の実行中に、自装置を、情報機器部(12)から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態とする処理実行判定部(41)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユーザによる入力操作に基づいて処理を実行する電子機器に関する。
近年、内部に複数の処理装置を備える電子機器が増加している。このような電子機器の中には、特定の処理を実行するための入力操作を受け付けると、複数の処理装置のうちの1つの処理装置が、他の処理装置に対して当該処理を実行するための実行指示を送信する、いわゆる親機となり、他の処理装置(いわゆる子機)は、親機からの実行指示を受信して処理を実行するものがある。
このような電子機器の中には、外部から電力が供給されたとき(例えばコンセントに電子機器のプラグを刺したとき)に、ユーザに通知することなく処理装置を起動して所定処理(例えば、時刻を設定する処理や自装置の初期化処理)を実行した後、起動した処理装置をシャットダウンまたはスリープ状態にするという処理(待機起動処理)を実行するものがある。
特開2010−38998号公報(2010年2月18日公開)
上述した待機起動処理は、通常、ユーザに通知されずに行われるため、ユーザは電子機器が現在待機起動処理を実行しているのか否かを知ることはできない。このため、ユーザは、コンセントに電子機器のプラグを刺すなどの、電子機器に外部から電力を供給する操作を行った後、直ちに何らかの処理を電子機器に実行させるための操作を行う場合がある。
しかしながら、待機起動処理中においては、親機は、当該操作に基づいて処理を実行することができず、また、子機に対して実行指示を送信することができない。そのため、ユーザが何らかの操作を行ったとしても、電子機器が当該操作に対応する処理を実行できないという問題がある。
この問題の対策として、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、機器本体への電源投入時または省エネ復帰時に、自己の初期化処理を行う機器において、初期化完了を検知する前にキー入力情報の入力を検知すると、そのキー入力情報をメモリに退避させ、初期化完了を検知した後に、メモリ内のキー入力情報をシステム制御部に送信する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1の技術では、キー入力情報がシステム制御部に送信されるのは、初期化処理が完了した後であるため、キー入力情報を入力してから、当該情報に基づく処理が実行されるまでに時間がかかるという問題がある。
一般的に、待機起動処理は20秒から30秒程度かかる。そのため、ユーザが電子機器に外部から電力を供給する操作を行った後、直ちに何らかの操作を行ったとしても、20秒から30秒経過した後に、電子機器が当該操作に対応する処理を実行することとなる。
上記の問題は、特に電子機器を起動するときに顕著となる。つまり、ユーザが電子機器に外部から電力を供給する操作を行った後、直ちに起動処理を電子機器に実行させるための操作を行った場合、電子機器が起動されない、または、電子機器は待機起動処理が実行されてから(起動操作を行った後20秒から30秒程度経過してから)起動されることとなるため、ユーザが不便と感じる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、待機起動処理中にユーザが何らかの操作を行った場合でも、迅速に処理を実行することができる電子機器を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電子機器は、ユーザによる入力操作に応じた対応処理を実行するための実行指示を受信して上記対応処理を実行する第1の処理装置と、上記実行指示を上記第1の処理装置に送信する第2の処理装置とを備える電子機器であって、上記第1の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態にする第1の待機起動処理を実行し、上記第2の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態またはスリープ状態にする第2の待機起動処理を実行し、さらに、上記第1の処理装置は、上記第1の待機起動処理の実行中に、自装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態とする第1の状態制御手段を備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電子機器の制御方法は、ユーザによる入力操作に応じた対応処理を実行するための実行指示を受信して上記対応処理を実行する第1の処理装置と、上記実行指示を上記第1の処理装置に送信する第2の処理装置とを備える電子機器の制御方法であって、上記第1の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態にする第1の待機起動処理ステップと、上記第2の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態またはスリープ状態にする第2の待機起動処理ステップと、を含み、さらに、上記第1の処理装置は、上記第1の待機起動処理ステップ中に、自装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態とする第1の状態制御ステップを含む。
本発明の一態様によれば、待機起動処理中にユーザが何らかの操作を行った場合でも、迅速に処理を実行することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1〜6に係るテレビの要部構成の一例を示すブロック図である。 図1に示すテレビのハードウェア構成の一例を示す図である。 図1に示すテレビにおける、非通電の状態から起動状態までの画面遷移図である。 図1に示すテレビの主制御部における、待機起動処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部における、待機起動処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部がシャットダウン処理を行う場合における、待機起動処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 図1に示すテレビの主制御部における、待機起動処理中の起動処理の流れの一例である、情報機器部がシャットダウン処理を行う場合のフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部における、待機起動処理中の起動処理の流れの一例である、情報機器部がシャットダウン処理を行う場合のフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部がシャットダウン処理を行う場合における、待機起動処理中の起動処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 図1に示すテレビの情報機器部がシャットダウン処理を行う場合における、待機起動処理中の起動処理の流れの別例を示すシーケンス図である。 図1に示すテレビの情報機器部がシャットダウン処理を行う場合における、待機起動処理中の起動処理の流れのさらなる別例を示すシーケンス図である。 図1に示すテレビにおける、主制御部の待機起動処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図4の結合子A以降の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部における、待機起動処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図5の結合子B以降の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部がスリープ処理を行う場合における、待機起動処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 図1に示すテレビの主制御部における、待機起動処理中の起動処理の流れの一例であり、情報機器部がスリープ処理を行う場合のフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部における、待機起動処理中の起動処理の流れの一例であり、情報機器部がスリープ処理を行う場合のフローチャートである。 図1に示すテレビの情報機器部がスリープ処理を行う場合における、待機起動処理中の起動処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
〔実施形態の概要〕
まず、以下に説明する実施形態1〜6の概要について説明する。複数の処理装置を備える電子機器において、ある処理装置(いわゆる親機)から別の処理装置(いわゆる子機)に対して、ユーザによる入力操作に応じた処理(対応処理)を実行させるための実行指示を送信することで、子機が処理を実行する構成の電子機器がある。
このような電子機器の中には、外部から電力が供給されたとき(例えばコンセントに電子機器のプラグを刺したとき)に、ユーザに通知することなく処理装置を起動して所定処理(例えば、時刻を設定する処理や自装置の初期化処理)を実行した後、起動した処理装置をシャットダウンまたはスリープ状態にするという処理を実行するものがある(以降、この処理を待機起動処理と称する)。
この待機起動処理を行っていることはユーザに通知されないため、ユーザはプラグを刺してすぐに電子機器に対して何らかの操作を行う可能性がある。しかしながら、待機起動処理中においては、親機はユーザの操作に基づく処理を実行することができず、また、親機は子機に対して実行指示を送信することができないため、ユーザが電子機器に対して何らかの操作を行ったとしても、電子機器は処理を実行できない。この問題の対策としては、操作が行われたことを電子機器が記憶しておき、待機起動処理が終了した後で、親機に操作が行われたことを通知することが考えられるが、通常、待機起動処理は20秒から30秒程度かかるため、待機起動操作が行われた後に操作に対応する処理を行ったとしても、ユーザの操作に迅速に応答して、処理を実行しているとは言い難い。
そこで、実施形態1〜6のテレビ1の子機は、待機起動処理の実行中に、自装置を、親機から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態とする。
これにより、待機起動処理を実行中にユーザが何らかの操作を行った場合でも、電子機器は迅速に処理を実行することができる。
以下、実施形態1〜6を詳細に説明する。なお、以下の実施形態1〜6においては、上述した子機として、テレビ機能(テレビジョン放送信号を受信して処理する機能など)を有する主制御部を備え、親機として、拡張機能(パソコン、インターネット、通信などの機能)を有する情報機器部を備えるテレビ1について説明する。しかしながら、本発明は上記のテレビ1に限定されず、ユーザによる入力操作に基づく処理を実行するための実行指示を受信して処理を実行する第1の処理装置と、上記実行指示を上記第1の処理装置に送信する第2の処理装置とを備え、第1の処理装置および第2の処理装置が待機起動処理を実行可能である電子機器であれば、本発明を適用可能である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(テレビ1のハードウェア構成)
まず、図2を参照して、テレビ1(電子機器)のハードウェア構成について説明する。図2は、テレビ1のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図2における細線の矢印は、情報の流れを示し、太線の矢印は電力供給の流れを示すものである。
図2に示すように、テレビ1は、テレビ機能部11、情報機器部12(第2の処理装置)、入力部13、電源部14、チューナ部15、表示部16、タッチ入力部17、および接続部18を備えている。なお、テレビ機能部11は、主制御部21(第1の処理装置)、副制御部22(第3の処理装置)、および電力供給部23を備えている。また、表示部16およびタッチ入力部17は、一体となってタッチパネルを構成している。
タッチ入力部17が検出したタッチ操作に係る入力信号は、情報機器部12によって取得され、情報機器部12において、その入力信号に応じた処理が実行される。その結果、テレビ機能部11において、表示部16に表示される映像の変更、スピーカ(不図示)から出力される音声の変更などの処理を実行する必要がある場合には、情報機器部12が、主制御部21に対して指示(実行指示)を送信する。例えば、主制御部21は、情報機器部12からの実行指示に従って、情報機器部12が生成した画面を表示部16に出力する。なお、主制御部21は、テレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面と、情報機器部12が生成した画面とを合成し、両画面を混在させて表示部16に出力することも可能である。
すなわち、本実施形態では、テレビ機能部11の主制御部21は、情報機器部12からの実行指示によって制御される構成である。
主制御部21は、テレビ1のテレビ機能を実現するものである。具体的には、チューナ部15を制御することでテレビジョン放送信号を受信して、表示部16に出力するための映像信号およびスピーカ(不図示)に出力するための音声信号を処理する。
主制御部21は、テレビ機能用のOSプログラムなどの各種プログラムを実行するためのCPUと、記憶部とを含んでおり、さらに、上述の信号処理に必要な各種回路を含んでいる。
副制御部22は、入力部13からの入力信号を特定し、特定した入力信号に基づいて、主制御部21および情報機器部12が所定処理を実行するための実行情報を生成するものである。副制御部22は、生成した実行情報を主制御部21および情報機器部12に送信する。
また、副制御部22は、主制御部21および情報機器部12に対する電力供給を制御する。具体的には、入力部13からテレビ1を起動するための入力信号を取得すると、副制御部22は、電力供給部23に指示して、主制御部21および情報機器部12に電力を供給させる。また、入力部13からテレビ1を終了するための入力信号を取得すると、副制御部22は、電力供給部23に指示して、主制御部21および情報機器部12へ電力供給を停止させる。
なお、本実施形態では、副制御部22は、テレビ機能部11に含まれている、すなわち、主制御部21と同じ基板上に実装されているが、この例に限定されるものではなく、例えば、主制御部21と副制御部22とが別の基板に実装されていてもよい。また、副制御部22は、主制御部21内に含まれるものであってもよい。ただし、主制御部21内に副制御部22が含まれる場合は、電源部14から電力を情報機器部12に供給するために、主制御部21は電源部14から電力が供給されている場合は常に起動していなければならない。よって、消費電力を低減させるためには、主制御部21と副制御部22とは別体であることが好ましい。
電力供給部23は、電源部14から電力を取得すると、取得した電力を副制御部22に供給する。また、電力供給部23は、副制御部22からの指示を受けて、電源部14から取得した電力を主制御部21および情報機器部12に供給する。また、電力供給部23は、副制御部22からの指示を受けて、主制御部21および情報機器部12への電力供給を停止する。
なお、本実施形態では、電力供給部23は、テレビ機能部11に含まれている、すなわち、主制御部21および副制御部22と同じ基板上に実装されているが、この例に限定されるものではなく、例えば、電力供給部23は、主制御部21および副制御部22と別の基板に実装されていてもよい。
情報機器部12は、テレビ1の拡張機能を実現するものであり、例えば、拡張機能用のOSプログラム、および、アプリケーションプログラムなどの各種プログラムを実行するためのCPUと、記憶部とを含んでいる。さらに、情報機器部12は、LAN(Local Area Network)などのネットワークに無線または有線で接続し、インターネットを介して外部装置と通信する通信部を含む。
入力部13は、ユーザが外部機器(リモコン)を介して入力した、テレビ1に対する指示を受信するためのものであり、いわゆるリモコン受光部と、テレビ1の筐体に備えられた電源ボタンなどの物理キーを含んでいる。
電源部14は、電気配線から電力を取得するためにコンセントに差し込むものであり、いわゆるプラグである。なお、電源部14は、プラグをコンセントに差し込んだ状態において、電気配線からテレビ1への電力の供給と停止とを切り替えるためのスイッチを含んでいてもよい。
チューナ部15は、選局を実施し、デジタル放送波から予め指定されたチャンネルのストリームを抽出する。チューナ部15は、主制御部21と1つの基板上に実装されてもよいし、主制御部21とは別の基板に実装されて、主制御部21との間で無線通信を行う構成でもよい。
表示部16は、情報機器部12が処理した映像信号、主制御部21が処理した映像信号、または、その両方を表示するものである。例えば、表示部16は、LCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置で実現される。
タッチ入力部17は、ユーザがテレビ1に対して指示を入力するためのものである。
タッチ入力部17は、指示体(指またはペンなど)の接触(接近も含む)を受け付けるタッチ面と、指示体とタッチ面との間の接触の有無、および、接触位置を検知するためのタッチセンサとで構成されている。タッチセンサは、指示体とタッチ面との接触の有無を検知できれば、どのようなセンサで実現されてもよい。例えば、タッチセンサは圧力センサ、静電容量センサ、光センサなどで実現される。
接続部18は、テレビ機能部11と情報機器部12とを接続するためのものである。すなわち、テレビ機能部11と情報機器部12とは着脱可能に構成されている。例えば、ユーザはテレビ機能部11を備えるテレビ1の筐体に情報機器部12を接続する。テレビ機能部11と情報機器部12とを接続部18を介して接続することにより、主制御部21と情報機器部12との間の通信が可能となる。また、副制御部22と情報機器部12との間の通信、および、副制御部22から情報機器部12への電力供給が可能となる。
上述したとおり、本実施形態に係るテレビ1は、情報機器部12と主制御部21および副制御部22とが通信可能に接続されている。そして、情報機器部12と主制御部21および副制御部22との間で、様々な信号が必要に応じて送受信される。この信号はCPU間通信によって行われる。該CPU間通信は、以下の物には限定されないが、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、CEC(Consumer Electronics Control)、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、USB(Universal Serial Bus)などで実現されてもよい。
また、情報機器部12によって処理された映像信号および音声信号のうち少なくとも1つは、接続部18およびHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)を介して主制御部21に送信される。すなわち、主制御部21は、HDMIを介して情報機器部12から送信された映像信号および音声信号のうち少なくとも1つを出力する。なお、出力形式は上記の例に限定されない。例えば、主制御部21は、映像信号および音声信号のうち少なくとも1つを、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)の方式で出力してもよいし、音声信号をS/PDIF(Sony/Philips digital interface)の方式で出力してもよい。
さらに、電源部14から供給された電力は、副制御部22から接続部18を介して情報機器部12に送信される。
(テレビ1の要部構成)
次に、図1を参照して、テレビ1の要部構成について説明する。図1は、テレビ1の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、上述したテレビ1のハードウェア構成で説明した部材については、ここでの説明を省略する。また、図2と同様に、図1における細線の矢印は、情報の流れを示し、太線の矢印は電力供給の流れを示すものである。
(副制御部22)
副制御部22は、実行情報生成部31、および通電制御部32を含む。
実行情報生成部31は、主制御部21および情報機器部12が所定処理を実行するための実行情報を生成するものである。具体的には、実行情報生成部31は、テレビ1を起動するための起動操作を特定すると、通電制御部32に指示して、電力供給部23が主制御部21および情報機器部12に電力を供給しているか否かを確認する。電力を供給していない場合、実行情報生成部31は、通電制御部32に、主制御部21および情報機器部12に電力の供給(通電)を開始するよう指示する(通電指示を供給する)。そして、主制御部21および情報機器部12と、副制御部22との間の通信が確立して、主制御部21および情報機器部12のうち少なくとも1つから起動モード取得要求を受信すると、起動処理を実行するための起動モードを特定して、当該起動モードを処理実行判定部41および処理実行判定部52に通知する。
一方、電力を供給している場合、実行情報生成部31は、主制御部21が再起動処理を実行するための実行情報としてキー情報の一種である起動キー(起動情報)を生成して、処理実行判定部41および処理実行判定部52に供給する。
なお、キー情報は、テレビ1が起動している場合にユーザがリモコンまたは筐体の電源ボタンを介して行った操作を主制御部21および情報機器部12のうち少なくとも1つに実行させるための実行情報である。また、キー情報は、リモコンまたは筐体の電源ボタンを介して行った操作に基づく処理を実行させるものであれば、終了キーに限定されるものではない。例えば、ユーザによるリモコンのチャンネルボタンを押下する操作に基づくチャンネル変更処理を実行させるためのチャンネル変更キーや、音量ボタンを押下する操作に基づく音量変更処理を実行させるための音量変更キーなどがある。
また、実行情報生成部31は、電源部14および電力供給部23を介して外部からの電力が副制御部22に供給されると、通電制御部32に、主制御部21および情報機器部12に通電指示を供給する。そして、主制御部21および情報機器部12と、副制御部22との間の通信が確立して、主制御部21および情報機器部12のうち少なくとも1つから起動モード取得要求を受信すると、起動処理を実行するための起動モードを特定して、当該起動モードを処理実行判定部41および処理実行判定部52に通知する。
なお、起動モードは、通常の起動操作(例えば、リモコンの電源キーまたは筐体の電源ボタンを押下することによる起動操作)が行われた場合の通常起動モード、および、外部からの電力が副制御部22に供給された場合の待機起動モードがある。つまり、副制御部22は、主制御部21および情報機器部12に通電開始する直前において、副制御部22に電力が供給されていたか否かに応じて、通常起動モードを通知するか、または、待機起動モードを通知するかを決定する。なお、起動モード通知はこの例に限定されるものではない。例えば、主制御部21に電力が供給され、かつ、情報機器部12に対する電力供給が停止しているときに起動操作が行われた場合に、情報機器部12に終了中起動モードを通知してもよい。
また、実行情報生成部31は、主制御部21からキー情報処理可能通知(起動可能情報)を受信する前に、ユーザの入力操作(例えば、リモコンの電源ボタンを押下する操作)を特定した場合、当該入力操作に基づいて生成された実行情報(例えば、起動キー)を、キー情報処理可能通知を受信するまで保持しておく。なお、キー情報処理可能通知とは、主制御部21が実行情報(キー情報)に基づいて処理を実行可能となったことを示す情報である。
通電制御部32は主制御部21および情報機器部12への電力供給を制御するものである。具体的には、通電制御部32は、実行情報生成部31からの通電指示を受けると、電力供給部23に電力供給指示を送信する。ここで、電力供給指示とは、主制御部21および情報機器部12へ電力を供給するための指示である。また、通電制御部32は、電力制御部43および電力制御部51から電力供給の停止を指示する通電断要求を受信すると、電力供給部23に供給停止指示を送信する。ここで、供給停止指示とは、主制御部21および情報機器部12への電力供給を停止するための指示である。
(主制御部21)
主制御部21は、処理実行判定部41(第1の状態制御手段、起動可能通知手段、判定手段)、処理実行部42(通知手段)、電力制御部43(電力供給停止手段)、および記憶部44を含む。
処理実行判定部41は、待機起動処理を実行する場合、主制御部21を、実行指示を受信することなく処理を実行する状態とするものである。具体的には、処理実行判定部41は、実行情報生成部31から待機起動モード通知を受信すると、情報機器部12との通信が確立したことを確認した上で、情報機器部12に対して操作主体変更通知を送信する。なお、確認方法は特に限定されるものではないが、例えば、主制御部21と情報機器部12との間を、GPIO(General Purpose Input/Output)を介して流れる電流を検知することで、通信が確立したことを確認してもよい。
そして、情報機器部12から操作主体委譲通知を受信すると、記憶部44に記憶されている第1の操作主体設定の有効と無効とを書き換える。ここで、主制御部21は、通常の場合は実行指示を受信してから処理を実行するため、起動直後においては、処理実行判定部41は第1の操作主体設定を無効にする。つまり、処理実行判定部41は、操作主体委譲通知を受信すると、記憶部44に記憶されている第1の操作主体設定を無効から有効に書き換える。
なお、操作主体変更通知とは、主制御部21が第1の操作主体設定を有効にすることを情報機器部12に通知するための情報である。また、操作主体委譲通知とは、情報機器部12が、後述する第2の操作主体設定を無効にしたことを主制御部21に通知するための情報である。
また、処理実行判定部41は、情報機器部12から操作主体切替要求を受信したとき、第1の操作主体設定を有効から無効に書き換える。なお、操作主体切替要求とは、情報機器部12が、主制御部21に第1の操作主体設定を書き換えさせるための情報である。さらに、処理実行判定部41は、情報機器部12から実行指示処理可能通知(確認結果情報)を受信したとき、第1の操作主体設定を有効から無効に書き換える。なお、実行指示処理可能通知とは、情報機器部12が、主制御部21から送信された実行指示を受けて、当該実行指示が示す処理を実行可能であることを通知するための情報である。また、実行指示処理可能通知は、当該通知を送信した後は、情報機器部12から主制御部21に対して実行指示を送信可能であることを通知するための情報を含んでいてもよい。
ここで、上記第1の操作主体設定について詳細に説明する。第1の操作主体設定とは、主制御部21が実行情報に基づいて処理を実行するか否かを、処理実行判定部41が特定するためのものである。第1の操作主体設定が有効であれば、主制御部21(処理実行部42)は、副制御部22から供給された実行情報に基づいて処理を実行する。換言すれば、主制御部21は情報機器部12からの指示を受けることなく、処理を実行する。一方、操作主体設定が無効であれば、主制御部21(処理実行部42)は、情報機器部12(処理実行部53)から供給される実行指示を受信してから処理を実行する。つまり、処理実行判定部41は、操作主体設定が有効であるか無効であるかを示すフラグを管理しており、当該フラグは記憶部44のメモリに書き込まれる。なお、当該メモリは揮発性メモリであり、主制御部21への通電が停止され、再び通電が開始された(起動された)場合、通電が停止された時点で第1の操作主体設定が有効であったとしても、起動後の第1の操作主体設定は無効となる。
また、処理実行判定部41は、第1の操作主体設定が有効であるか否かを判定する。具体的には、処理実行判定部41は、実行情報生成部31から実行情報として起動キーを受信すると、記憶部44を確認して、第1の操作主体設定が有効であるか、または、無効であるかを確認する。そして、処理実行判定部41は、操作主体設定が有効である場合、実行情報に基づく処理を実行するように処理実行部42に指示する(処理実行指示を処理実行部42に供給する)。一方、操作主体設定が無効である場合、処理実行判定部41は、情報機器部12からの指示を受信して処理を実行するように処理実行部42に指示する(待機指示を処理実行部42に供給する)。
さらに、処理実行判定部41は、電力供給部23から電力を供給されることで起動処理が実行され、動作可能となると、副制御部22との通信が確立したことを確認して、実行情報生成部31に起動モード取得要求を送信する。そして、実行情報生成部31から起動モード通知を受信すると、処理実行部42に主制御部21を起動するための処理の実行を指示する。具体的には、処理実行判定部41は、通常起動モード通知を受信すると、通常起動処理の実行を処理実行部42に指示する。また、待機起動モード通知を受信すると、待機起動処理の実行を処理実行部42に指示する。
処理実行部42は、主制御部21において処理を実行するものである。具体的には、処理実行部42は、処理実行判定部41からの指示に基づいて処理を実行する。具体的には、処理実行指示を供給されると、処理実行部42は実行情報に基づく処理(例えば、待機起動処理実行中における起動処理)を実行する。また、待機指示を供給されると、処理実行部42は、情報機器部12からの実行指示があったとき、実行指示に基づく処理を実行する。なお、処理実行部42は、後述するシャットダウン処理を実行した場合、当該シャットダウン処理の最後に、主制御部21に対する電力供給を停止させるために、電力停止指示を電力制御部43に供給する。
ここで、主制御部21の起動処理について説明する。処理実行部42は、処理実行判定部41から起動処理の処理実行指示を供給されたとき、または、情報機器部12から起動処理の実行指示を受信したとき、起動処理を実行する。具体的には処理実行部42は、バックライト(不図示)を起動する。
なお、処理実行部42は、バックライトの起動に合わせて、テレビ1が起動しているか否かをユーザに報知するための報知部(不図示)を、テレビ1が起動していることを報知する状態としてもよい。報知部は、例えばLEDであり、テレビ1が起動している、すなわちバックライトが起動することにより、表示部16に画面を表示可能な状態となっている場合は緑色に発光し、テレビ1が起動していない、すなわちバックライトが停止しており、表示部16に画面を表示不可能な状態である場合は赤色に発光する。なお、テレビ1に対して電源部14から電力が供給されていない場合は、報知部は発光しない。
また、処理実行部42は、バックライトの起動に合わせて、表示部16に画面を表示させてもよい。表示部16に表示させる画面は、例えば、テレビ1が起動処理を実行中であることを示す起動中画面であってもよい。なお、起動中画面は、記憶部44から読み出してもよいし、情報機器部12から受信してもよい。また、起動中画面は、テレビ1が起動処理を実行していることをユーザに通知することができれば、その内容は特に限定されるものではない。
また、表示する画面は起動中画面に限定されず、例えば、テレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面を全画面表示し、情報機器部12が生成した画面を表示可能となった時点で、両画面を混在して表示させてもよい。
さらに、処理実行部42は、処理実行判定部41から通常起動モード通知を受信すると、通常起動処理の実行を開始する。なお、通常起動処理の詳細については、本発明との関連が薄いため、その説明を省略する。
一方、待機起動モード通知を受信すると、待機起動処理の実行を開始する。具体的にはまず、実行情報を受信したとき、当該実行情報に基づいて処理を実行する状態にするための、初回起動前処理を実行する。初回起動前処理が完了すると、処理実行部42は、処理実行判定部41に指示して、実行情報(キー情報)を処理可能となったことを示す情報であるキー情報処理可能通知を、副制御部22(実行情報生成部31)に送信させる。
次に、処理実行部42は、初回起動処理を実行する。ここで、初回起動処理とは、テレビ1のテレビ機能を実行可能とするための、いわゆる前処理であり、例えば、現在時刻を取得する時刻取得処理を含む。なお、初回起動処理は、時刻取得処理に限定されず、他の処理を含んでいてもよい。
初回起動処理が完了し、情報機器部12から、主制御部21をシャットダウン状態とするための情報であるOFF要求を受信すると、処理実行部42は、シャットダウン処理を実行する。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を停止して表示部16に画面を表示しない状態とする。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を緑色から赤色に変えてもよい。
そして、処理実行部42は、シャットダウン処理を終了して、主制御部21をシャットダウン状態とするため、すなわち、主制御部21に対する電力供給を停止させるために、電力停止指示を電力制御部43に供給する。これにより、主制御部21への電力供給が停止し、シャットダウン処理が完了する。そして、待機起動処理も完了する。
さらに、処理実行部42は、待機起動処理の実行中、具体的には、キー情報処理可能通知を送信してから、主制御部21への電力供給が停止するまでの間に、副制御部22から起動キーが送信されることによって、処理実行判定部41から起動処理の実行を指示された場合、起動処理を実行する。
また、処理実行部42は、タッチパネルを介して入力されたタッチ操作に基づく処理を実行してもよい。例えば、タッチパネルを介して表示部16に表示する画面(情報機器部12が生成した画面)の変更が指示された場合、処理実行部42は、情報機器部12から画面の変更指示を受信する。また、HDMIを介して情報機器部12から変更後の画面を受信する。そして、処理実行部42は、受信した変更指示に基づいて、受信した変更後の画面を表示部16に表示する。
電力制御部43は、主制御部21に供給される電力を制御するものである。具体的には、電力制御部43は、処理実行部42から電力停止指示を供給されると、通電制御部32に通電断要求を送信する。これにより、電力供給部23からの電力供給が停止する。
記憶部44は、主制御部21が使用する各種データを格納する記憶装置である。記憶部44は、例えば、第1の操作主体設定が有効であるか無効であるかを示すフラグを記憶している。また、記憶部44は、表示部16に表示する画面を記憶していてもよい。例えば、上述した起動中画面や、終了処理の実行時に表示部16に表示する終了中画面を記憶していてもよい。
ここで終了中画面とは、ユーザに対して、テレビ1が現在シャットダウン処理を実行していることを通知するための画面であり、テレビ1が現在シャットダウン処理を実行していることを通知することができれば、その内容は特に限定されるものではない。
(情報機器部12)
情報機器部12は、電力制御部51、処理実行判定部52(第2の状態制御手段)、処理実行部53、入力制御部54、記憶部55、および通信部56を含む。
電力制御部51は、情報機器部12に供給される電力を制御するものである。具体的には、電力制御部51は、処理実行部53にから電力停止指示を供給されると、通電制御部32に通電断要求を送信する。これにより、電力供給部23からの電力供給が停止する。
処理実行判定部52は、待機起動処理を実行する場合、情報機器部12を、実行指示を受信したとき処理を実行する状態とするものである。具体的には、処理実行判定部52は、実行情報生成部31から待機起動モード通知を受信すると、記憶部55に記憶されている第2の操作主体設定の有効と無効とを書き換える。ここで、情報機器部12は、通常の場合は実行情報に基づいて処理を実行するため、起動直後においては、処理実行判定部52は第2の操作主体設定を有効にする。つまり、処理実行判定部52は、待機起動モード通知を受信すると、記憶部55に記憶されている第2の操作主体設定を有効から無効に書き換える。
また、処理実行判定部52は、主制御部21(処理実行判定部41)から操作主体変更通知を受信すると、第2の操作主体設定が無効となっていることを確認して、処理実行判定部41に操作主体委譲通知を送信する。
また、処理実行判定部52は、主制御部21(処理実行判定部41)から操作主体切替通知を受信したとき、第2の操作主体設定を無効から有効に書き換える。なお、操作主体切替通知とは、主制御部21が第1の操作主体設定を書き換えたことを情報機器部12に通知するための情報である。
ここで、上記第2の操作主体設定について詳細に説明する。第2の操作主体設定とは、情報機器部12が実行情報に基づいて処理を実行するか否かを、処理実行判定部52が特定するためのものである。第2の操作主体設定が有効であれば、情報機器部12(処理実行判定部52)は、副制御部22から供給された実行情報に基づいて処理を実行する。換言すれば、情報機器部12は主制御部21からの指示を受けることなく、処理を実行する。一方、操作主体設定が無効であれば、情報機器部12(処理実行判定部52)は、主制御部(処理実行部42)から供給される実行指示を受信してから処理を実行する。つまり、処理実行判定部52は、上述した処理実行判定部41と同様に、操作主体設定が有効であるか無効であるかを示すフラグを管理しており、当該フラグは例えば記憶部55のメモリに書き込まれる。なお、当該メモリは揮発性メモリであり、情報機器部12への通電が停止され、再び通電が開始された(起動された)場合、通電が停止された時点で第2の操作主体設定が無効であったとしても、起動後の第2の操作主体設定は有効となる。
また、処理実行判定部52は、操作主体設定が有効である場合、実行情報に基づく処理を実行するように処理実行部53に指示する(処理実行指示を処理実行部53に供給する)。一方、操作主体設定が無効である場合、処理実行判定部52は、情報機器部12からの指示を受信して処理を実行するように処理実行部53に指示する(待機指示を処理実行部53に供給する)。
さらに、処理実行判定部52は、電力供給部23から電力を供給されることで起動処理が実行され、動作可能となると、副制御部22との通信が確立したことを確認して、実行情報生成部31に起動モード取得要求を送信する。そして、実行情報生成部31から起動モード通知を受信すると、処理実行部53に情報機器部12を起動するための処理の実行を指示する。具体的には、処理実行判定部52は、通常起動モード通知を受信すると、通常起動処理の実行を処理実行部53に指示する。また、待機起動モード通知を受信すると、待機起動処理の実行を処理実行部53に指示する。
処理実行部53は、情報機器部12において処理を実行するものである。具体的には、処理実行部53は、処理実行判定部52からの指示に基づいて処理を実行する。具体的には、処理実行指示を供給されると、処理実行部53は実行情報に基づく処理(例えば、待機起動処理実行中における起動処理)を実行する。また、待機指示を供給されると、処理実行部53は、主制御部21からの実行指示があったとき、実行指示に基づく処理を実行する。なお、処理実行部53は、後述するシャットダウン処理を実行した場合、当該シャットダウン処理の最後に、情報機器部12に対する電力供給を停止させるために、電力停止指示を電力制御部51に供給する。
また、処理実行部53は、情報機器部12を終了させる場合、情報機器部12への電力供給を停止してシャットダウン状態とするシャットダウン処理を実行するか、またはスリープ状態に移行するスリープ処理を実行するかを特定する。具体的には、処理実行部53は、スリープ処理を実行することを示すスリープ設定が有効であるか否かを示すフラグを確認して、スリープ設定が有効の場合はスリープ処理を開始し、スリープ設定が無効の場合はシャットダウン処理を開始する。なお、当該フラグは、例えば、記憶部55のメモリに書き込まれる。そして、処理実行部53は、スリープ設定が有効である場合、処理実行判定部52に指示して、操作主体切替要求を主制御部21(処理実行判定部41)に対して送信させる。
入力制御部54は、タッチ入力部17からの検出信号に基づいて、指示体のタッチ位置(タッチ操作位置)を特定し、タッチ操作に基づく処理を特定する。そして、特定した処理を実行させるための処理実行指示を、処理実行部53に供給する。なお、入力制御部54は、タッチ位置の点の集合(指示体の移動の軌跡)を時系列で取得し、タッチ操作の種別を判別してもよい。タッチ操作の種別としては、シングルタップ、ダブルタップ、フリック、ドラッグアンドドロップ、ピンチイン、ピンチアウトなどの例があるが、これに限らない。
記憶部55は、情報機器部12が使用する各種データを格納する記憶装置である。記憶部55は、例えば、第2の操作主体設定が有効であるか無効であるかを示すフラグを記憶している。また、記憶部55は、スリープ設定が有効であるか無効であるかを示すフラグを記憶している。なお、記憶部55に記憶されているデータは、上記の例に限定されない。
通信部56は、ネットワークを介して外部装置との間で情報を送受信するものである。例えば、通信部56は、動画投稿サイトにアクセスして、ユーザが選択した動画を再生したり、ダウンロードしたりしてもよい。
(待機起動処理の流れ)
次に、図3から図6を参照して、テレビ1が実行する待機起動処理の流れについて説明する。図3は、待機起動処理を実行した場合のテレビ1の外観図である。図4は、主制御部21における待機起動処理の流れを示すフローチャートである。図5は、情報機器部12における待機起動処理の流れを示すフローチャートである。図6は、テレビ1の待機起動処理を示すシーケンス図である。
ここで、待機起動処理とは、外部から電力が供給されたとき(例えばコンセントに電子機器のプラグを刺したとき)に、テレビ1は、主制御部21および情報機器部12を起動して初回起動処理(時刻設定など)を実行した後、主制御部21および情報機器部12を終了する処理である。そして、テレビ1は、入力部13を介した入力操作、例えば、リモコンの電源ボタンを押下したり、テレビ1の筐体に設けられた電源ボタンを押下したりする起動操作を受け付けることができる状態(以降、スタンバイ状態と称する)となる。
図3を参照して説明すれば、外部から電力が供給されていない、すなわち未通電状態のテレビ1に対して、外部から電力が供給されるとスタンバイ状態となる。なお、外部から電力が供給されたとき、報知部(LED)を発光していない状態から赤色に発光している状態に変化させてもよい。これにより、テレビ1に対して外部からの電力が供給されたことを知らせることができる。
そして、この未通電状態からスタンバイ状態までの間に、主制御部21および情報機器部12が起動して、初回起動処理を実行する。ここで、待機起動処理の間は、主制御部21および情報機器部12が起動しているが、主制御部21(処理実行部42)は、バックライト(不図示)を起動しない。すなわち、図3に示すように、待機起動処理中は表示部16に何も表示されない。換言すれば、テレビ1は、待機起動処理を実行中であることをユーザに通知しないということである。
そして、待機起動処理が終了した後、ユーザがリモコンの電源ボタンを押下するなどの起動操作を行った場合、テレビ1は、通常起動処理を実行する。この場合は、主制御部21(処理実行部42)はバックライトを起動するので、表示部16に画面(例えば、起動中画面)が表示される。なお、バックライトの起動に併せて、報知部の発光色を赤色から緑色に変えてもよい。
(主制御部21における待機起動処理の流れ)
次に、図4を参照して、主制御部21における待機起動処理(第1の待機起動処理、第1の待機起動ステップ)の流れを説明する。なお、図4に示すフローチャートは、電源部14を介した外部からの電力供給が開始された後、例えば、ユーザがプラグをコンセントに刺した後の処理を示している。
まず、主制御部21に対して通電が開始される(S1でYES)と、処理実行部42は初回起動前処理を開始する(S2)。そして、処理実行部42は、処理実行判定部41に指示して、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)を無効にする(S3)。つまり、処理実行判定部41は、主制御部21が起動されると、初期設定として第1の操作主体設定を無効にして、処理実行部42が情報機器部12から送信される実行指示を待って処理(例えば、待機起動処理中の起動処理)を実行する状態にする。
次に、副制御部22との通信が確立する(S4でYES)と、処理実行判定部41は、実行情報生成部31に起動モード取得要求を送信する(S5)。ここで、起動モード取得要求に対する起動モード通知が、待機起動モード通知でない(例えば、通常起動モード通知である)場合(S6でNO)、処理実行判定部41は、その旨を処理実行部42に通知し、処理実行部42は通常の起動処理へ移行する(S17)。なお、通常の起動処理の詳細については、本発明との関連が薄いため、その説明を省略する。
一方、起動モード取得要求に対する起動モード通知が、待機起動モード通知である場合(S6でYES)、処理実行判定部41は、情報機器部12との通信が確立したか否かを確認する(S7)。そして、情報機器部12との通信が確立したことを確認した場合(S7でYES)、処理実行判定部41は、情報機器部12(処理実行判定部52)に操作主体変更通知を送信する(S8)。続いて、情報機器部12から操作主体委譲通知を受信すると(S9でYES)、処理実行判定部41は、記憶部44に記憶されている第1の操作主体設定を有効にする(S10、第1の状態制御ステップ)。
つまり、処理実行判定部41は、待機起動モード通知を受信したことにより、情報機器部12に、主制御部21が第1の操作主体設定を有効にすることを情報機器部12に通知するための操作主体変更通知を送信する。そして、第2の操作主体設定を無効にしたことを主制御部21に通知するための操作主体委譲通知を、情報機器部12から受信して、処理実行判定部41は、処理実行部42が実行情報(起動キー)に基づいて処理(例えば、待機起動処理中の起動処理)を実行できる状態にする。
続いて、処理実行部42は、キー情報を処理可能な状態となると、処理実行判定部41に指示して、キー情報処理可能通知を実行情報生成部31に送信させる(S11)。そして、処理実行部42は初回起動前処理を完了して、初回起動処理を実行する(S12)。
初回起動処理が完了した後、情報機器部12から、操作主体切替要求を受信しなかった場合(S13でNO)、処理実行部42は、情報機器部12(処理実行部53)からOFF要求を受信して(S14でYES)、シャットダウン処理を開始する(S15)。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を停止して表示部16に画面を表示しない状態とする。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を緑色から赤色に変えてもよい。続いて、処理実行部42は、シャットダウン処理を終了させるため、すなわち、主制御部21に対する電力供給を停止させるために、電力停止指示を電力制御部43に供給する。そして、電力制御部43は、通電制御部32に通電断要求を送信する(S16)。これにより、通電制御部32は電力供給部23に指示して、主制御部21への電力供給を停止させる。以上で、主制御部21のシャットダウン処理が完了し、待機起動処理も完了する。
なお、初回起動処理が完了した後、情報機器部12から、操作主体切替要求を受信した場合(S13でYES)の処理の流れについては後述する。
(情報機器部12における待機起動処理の流れ)
次に、図5を参照して、情報機器部12における待機起動処理(第2の待機起動処理、第2の待機起動ステップ)の流れを説明する。なお、図5に示すフローチャートは、電源部14を介した外部からの電力供給が開始された後、例えば、ユーザがプラグをコンセントに刺した後の処理を示している。
まず、情報機器部12に対して通電が開始される(S21)と、処理実行部53は初回起動前処理を開始する(S22)。そして、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)を有効にする(S23)。つまり、処理実行判定部52は、情報機器部12が起動されると、初期設定として第2の操作主体設定を有効にして、処理実行部53が副制御部22から送信される実行情報(起動キー)に基づいて処理(例えば、待機起動処理中の起動処理)を実行する状態にする。
次に、副制御部22との通信が確立する(S24)と、処理実行判定部52は、実行情報生成部31に起動モード取得要求を送信する(S25)。ここで、起動モード取得要求に対する起動モード通知が、待機起動モード通知でない(例えば、通常起動モード通知である)場合(S26でNO)、処理実行判定部52は、その旨を処理実行部53に通知し、処理実行部53は通常の起動処理へ移行する(S35)。
一方、起動モード取得要求に対する起動モード通知が、待機起動モード通知である場合(S26でYES)、処理実行判定部52は、第2の操作主体設定を無効にする(S27、第2の状態制御ステップ)。つまり、処理実行判定部52は、待機起動モード通知を受信したことにより、処理実行部53が主制御部21から送信される実行指示を待って処理(例えば、待機起動処理中の起動処理)を実行する状態にする。
続いて、処理実行判定部52は、主制御部21が送信した操作主体変更通知を受信すると(S28でYES)、操作主体委譲通知を主制御部21(処理実行判定部41)に送信する(S29)。
続いて、処理実行部53は、初回起動前処理を完了すると、初回起動処理を実行する(S30)。そして、処理実行部53は、初回起動処理が完了した後、情報機器部12を終了させるための処理を実行するために、記憶部55を参照して、スリープ設定が有効であるか否かを判定する(S31)。スリープ設定が有効でない場合(S31でNO)、処理実行部53は、シャットダウン処理を開始する(S32)。そして、処理実行部53は主制御部21(処理実行部42)に対してOFF要求を送信する(S33)。ここで、OFF要求とは、主制御部21にシャットダウン処理を開始させるための実行指示である。なお、OFF要求が送信されるタイミングは特に限定されないが、例えば、後述する電力停止指示を送信する直前であってもよい。
続いて、処理実行部53は、シャットダウン処理を終了させるため、すなわち、情報機器部12に対する電力供給を停止させるために、電力停止指示を電力制御部51に供給する。そして、電力制御部51は、通電制御部32に通電断要求を送信する(S34)。これにより、通電制御部32は電力供給部23に指示して、情報機器部12への電力供給を停止させる。以上で情報機器部12のシャットダウン処理が完了し、待機起動処理も完了する。
なお、スリープ設定が有効である場合(S31でYES)の処理の流れについては後述する。
(テレビ1における待機起動処理)
続いて、図6を参照して、テレビ1における待機起動処理の流れを説明する。なお、図6は、スリープ設定が無効、すなわち、情報機器部12がシャットダウン処理を実行する場合の待機起動処理の流れを示している図である。なお、図6における破線の両矢印が示す期間において、主制御部21および情報機器部12を起動するための操作があった場合、テレビ1にて、どの部材が処理を実行するかを両矢印の右側に示している。
電源部14を介して外部から電力が供給されると、電力供給部23から副制御部22に電力が供給され、副制御部22が起動する。そして、副制御部22(通電制御部32)は、電力供給部23に電力供給指示を送信して、主制御部21および情報機器部12に電力を供給させる(通電開始)。主制御部21および情報機器部12に電力が供給されると、主制御部21および情報機器部12が起動して、処理実行部42および処理実行部53が待機起動処理を開始する。具体的にはまず、初回起動前処理を開始する。初回起動前処理を開始すると、処理実行部42は、処理実行判定部41に指示して、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)を無効にさせる。また、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)を有効にさせる。
初回起動前処理の実行中に、副制御部22と、主制御部21および情報機器部12との通信が確立すると、処理実行部42および処理実行部53はそれぞれ、処理実行判定部41および処理実行判定部52に指示して、実行情報生成部31に対して起動モード取得要求を送信させる。実行情報生成部31は、起動モード取得要求を受信すると、起動モード通知(図6の場合、待機起動モード通知)を処理実行判定部41および処理実行判定部52に送信する。
なお、起動処理が開始してから副制御部22との通信が確立するまでの時間は、主制御部21の方が情報機器部12より短い。よって、図6では、起動モード取得要求の送信および通常起動モード通知の受信が、主制御部21の方が情報機器部12より早く実行される。
待機起動モード通知を受信すると、処理実行判定部41は、情報機器部12との通信が確立したことを確認した上で、情報機器部12(処理実行判定部52)に対して操作主体変更通知を送信する。一方、処理実行判定部52は、待機起動モード通知を受信すると、第2の操作主体設定を書き換える。具体的には、処理実行判定部52は、記憶部55に記憶されている第2の操作主体設定を無効にし、情報機器部12を、処理実行部53が主制御部21から送信される実行指示を待って処理を実行する状態とする。そして、主制御部21から送信された操作主体変更通知を受信すると、主制御部21(処理実行判定部41)に操作主体委譲通知を送信する。
処理実行判定部41は、操作主体委譲通知を受信すると、第1の操作主体設定を書き換える。具体的には、記憶部44に記憶されている第1の操作主体設定を有効にし、処理実行部42が実行情報に基づいて処理(例えば、待機起動処理中の起動処理)を実行できる状態にする。
また、処理実行部42は、キー情報を処理可能な状態となると、処理実行判定部41に指示して、キー情報処理可能通知を実行情報生成部31に送信させる。そして、処理実行部42は初回起動前処理を完了して、初回起動処理を実行する。一方、処理実行部53も、初回起動前処理が完了すると、初回起動処理を実行する。
処理実行部53は、初回起動処理が完了すると、情報機器部12を終了させるための処理を実行するために、記憶部55を参照して、スリープ設定が有効であるか否かを判定する。図6の場合、スリープ設定は無効であるので、処理実行部53はシャットダウン処理を開始する。そして、処理実行部53は主制御部21(処理実行部42)に対して実行指示であるOFF要求を送信する。OFF要求を受信した処理実行部42は、シャットダウン処理を開始する。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を停止して表示部16に画面を表示しない状態とする。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を緑色から赤色に変えてもよい。
そして、処理実行部42および処理実行部53はそれぞれ、シャットダウン処理を終了させるために、電力停止指示を電力制御部43および電力制御部51に供給する。電力制御部43および電力制御部51は、通電断要求を通電制御部32に送信する。通電断要求を受信した通電制御部32は、供給停止指示を電力供給部23に送信して、主制御部21および情報機器部12への電力供給を停止させる(通電断)。以上で、主制御部21および情報機器部12における待機起動処理が完了する。図6の例では、待機起動処理が完了した時点で、電力供給部23からの電力は、副制御部22のみに供給されている状態となっている。換言すれば、待機起動処理が完了した時点で、副制御部22は通電状態となっており、主制御部21および情報機器部12は非通電状態となっている。
(実施形態1に係るテレビ1の作用効果)
以上のように、本実施形態に係るテレビ1の処理実行判定部41は、待機起動モードを受信すると、記憶部44に記憶されている第1の処理設定(初期設定として無効になっている)を有効にし、主制御部21を、処理実行部42が実行情報に基づいて処理を実行可能な状態とする。一方、処理実行判定部52は、待機起動モードを受信すると、記憶部55に記憶されている第2の処理設定(初期設定として有効になっている)を無効にし、情報機器部12を、処理実行部53が主制御部21から送信される実行指示を待って処理を実行する状態とする。
待機起動処理を実行している間は、情報機器部12は、実行情報を受信して処理を実行することができない。そのため、情報機器部12は、主制御部21へ実行指示を送信することができない。つまり、従来のテレビでは、待機起動中に、入力部13を介した入力操作(例えば、ユーザがリモコンの電源ボタンを押下するなどの起動操作)があったことにより、副制御部22から実行情報(例えば、起動キー)が供給されても、情報機器部12は起動処理を実行させるための実行指示を主制御部21へ送信することができない。これにより、主制御部21において起動処理が実行されず、ユーザが起動操作を行ったにもかかわらず、テレビが起動されないという問題が起こる。
一方、上述したように、本実施形態に係るテレビ1は、待機起動モードを受信すると、主制御部21(処理実行部42)が実行情報に基づいて処理を実行可能な状態とするので、待機起動処理中に実行情報を供給されても、主制御部21(処理実行部42)が処理を実行することができる。よって、待機起動中であってもユーザの操作に迅速に応答することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7から図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、テレビ1において待機起動処理を実行中に、副制御部22が入力部13を介した入力操作を特定した場合、すなわち、待機起動処理中の起動処理について詳細に説明する。なお、本実施形態では、ユーザがリモコンの電源ボタンを押下するなどの起動操作を入力操作の一例として説明するが、入力操作はこれに限定されるものではない。
図7は、主制御部21における待機起動処理中の起動処理の流れを示すフローチャートである。図8は、情報機器部12における待機起動処理中の起動処理の流れを示すフローチャートである。図9は、テレビ1の待機起動処理中の起動処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図9は、主制御部21が副制御部22にキー情報処理可能通知を送信した後、かつ、情報機器部12がシャットダウン処理またはスリープ処理を実行する前に、起動操作があった場合の例を示している。つまり、図9の両矢印で示すように、主制御部21がキー情報(起動キー)に基づいて処理を実行する場合の例を示している。
(主制御部21における待機起動処理中の起動処理の流れ)
まず、図7を参照して、主制御部21における待機起動処理中の起動処理の流れを説明する。なお、以降、待機起動処理中の起動処理を「起動処理」と称する場合がある。また、図7は、ユーザが待機起動処理中にリモコンの電源ボタンまたはテレビ1の筐体に設けられた電源ボタンを押下する起動操作を実行した後の処理を示している。
まず、処理実行判定部41が起動キーを受信すると(S41でYES)、処理実行判定部41は、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)が有効であることを確認する(S42)。換言すれば、処理実行判定部41は、記憶部44を参照して、第1の操作主体設定が有効であるか、または無効であるかを判定した結果、第1の操作主体設定が有効であると判定する。第1の操作主体設定が有効であることを確認すると、処理実行判定部41は、処理実行部42に対して起動処理を開始するための処理実行指示を供給する。
処理実行指示を受けて、処理実行部42は起動処理を開始する(S43)。具体的には、処理実行部42は、まず初回起動処理を実行する。そして、初回起動処理が完了すると、バックライト(不図示)を起動して表示部16に画面(例えば、起動中画面)を表示する。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を赤色から緑色に変えてもよい。
続いて、処理実行部42は、処理実行判定部41に指示して、実行指示としてON要求を情報機器部12(処理実行判定部52)に対して送信させる(S44)。そして、処理実行判定部41は、情報機器部12から実行指示処理可能通知を受信した場合(S45でYES)、記憶部44に記憶している第1の操作主体設定を無効にする(S46)。つまり、処理実行判定部41は主制御部21を、これ以降に処理実行判定部41が実行情報を受信しても、処理実行部42が情報機器部12から送信される実行指示を待って処理を実行する状態とする。そして、処理実行判定部41は、情報機器部12(処理実行判定部52)に対して、操作主体切替通知を送信する(S47)。以上で、主制御部21における起動処理が完了する。なお、ON要求とは、情報機器部12に起動処理を開始させるための実行指示である。また、ON要求を送信するタイミングは特に限定されない。例えば、初回起動処理が完了した直後であってもよい。
また、処理実行判定部41が、情報機器部12から実行指示処理可能通知を受信しなかった場合(S45でNO)の処理の流れについては後述する。
(情報機器部12における待機起動処理中の起動処理の流れ)
次に、図8を参照して、情報機器部12における待機起動処理中の起動処理の流れを説明する。なお、図8は、ユーザが待機起動処理中にリモコンの電源ボタンまたはテレビ1の筐体に設けられた電源ボタンを押下する起動操作を実行した後の処理を示している。
まず、処理実行判定部52が起動キーを受信すると(S61でYES)、処理実行判定部52は、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)が無効であることを確認する(S62)。換言すれば、処理実行判定部52は、記憶部55を参照して、第2の操作主体設定が有効であるか、または無効であるかを判定した結果、第2の操作主体設定が無効であると判定する。第2の操作主体設定が無効であることを確認すると、処理実行判定部52は、処理実行部53に対して待機指示を供給する。
待機指示を受けると、処理実行部53は、実行指示を受信するまで待機する。ここで、処理実行部53が実行指示としてON要求を受信すると(S63でYES)、実行指示に基づく処理が可能であるか否かを判定する(S64)。具体的には、処理実行部53は、ON要求を受信した時点で、シャットダウン処理を実行しているか否かを判定する。シャットダウン処理を実行していない場合、すなわち、実行指示に基づく処理が可能である場合(S64でYES)、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、主制御部21(処理実行判定部41)に対して実行指示処理可能通知を送信させる(S65)。そして、処理実行部53は起動処理を開始する(S66)。具体的には、処理実行部53は、まず初回起動処理を実行する。そして、初回起動処理が完了すると、情報機器部12の起動処理を開始する。なお、シャットダウン処理を実行している場合、すなわち、実行指示に基づく処理が不可能である場合(S64でNO)の処理の流れについては後述する。
続いて、処理実行判定部52が、操作主体切替通知を受信すると(S67でYES)、処理実行判定部52は、記憶部55に記憶されている第2の操作主体設定を有効にする(S68)。つまり、処理実行判定部52は情報機器部12を、これ以降に処理実行判定部52が実行情報を受信した場合、処理実行部42が当該実行情報に基づいて処理を実行する状態とする。以上で、情報機器部12における起動処理が完了する。
(テレビ1における待機起動処理中の起動処理)
次に、図9を参照して、テレビ1における待機起動処理中の起動処理の流れを説明する。なお、図9は、スリープ設定が無効、すなわち、情報機器部12がシャットダウン処理を実行する場合の待機起動処理の流れを示しており、主制御部21(処理実行判定部41)が、副制御部22(実行情報生成部31)に対してキー情報処理可能通知を送信してから、情報機器部12(処理実行部53)がシャットダウン処理を開始するまでの間に、ユーザがリモコンの電源ボタンを押下するなどの起動操作を行った場合の処理の流れを示している。
また、主制御部21(処理実行判定部41)が、副制御部22(実行情報生成部31)に対してキー情報処理可能通知を送信するまでの処理の流れは、実施形態1にて図6を参照して既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
入力部13に対してユーザが入力操作(起動操作)を行うと、実行情報生成部31は、当該起動操作を特定するとともに、通電制御部32に指示して、電力供給部23が主制御部21および情報機器部12に電力を供給しているか否かを確認させる。図9の場合、主制御部21および情報機器部12は、待機起動処理を実行中であるため、電力供給部23は、主制御部21および情報機器部12に電力を供給している。電力供給部23が主制御部21および情報機器部12に電力を供給していることを確認すると、実行情報生成部31は、処理実行判定部41および処理実行判定部52に実行情報として起動キーを送信する。
起動キーを受信した処理実行判定部41および処理実行判定部52は、操作主体設定が有効であるか、または無効であるかを判定する。具体的には、処理実行判定部41は、記憶部44を参照して、第1の操作主体設定が有効であると判定する。そして、処理実行判定部41は、処理実行部42に、起動処理を開始するための処理実行指示を供給する。一方、処理実行判定部52は、記憶部55を参照して、第2の操作主体設定が無効であると判定する。そして、処理実行判定部52は、処理実行部53に、待機指示を供給する。
処理実行指示を供給された処理実行部42は、起動処理を開始する。なお、当該起動処理は、上述したように、初回起動処理を含んでいる。そして、処理実行部42は、実行指示としてON要求を情報機器部12(処理実行部53)に対して送信する。
ON要求を受信した処理実行部53は、実行指示に基づく処理が可能であるか否かを判定する。具体的には、処理実行部53は、ON要求を受信した時点で、シャットダウン処理を実行しているか否かを判定する。図9の場合、処理実行部53はシャットダウン処理を実行していないので、実行指示に基づく処理が可能であると判定する。そして、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、実行指示処理可能通知を主制御部21(処理実行判定部41)に送信させる。
実行指示処理可能通知を受信した処理実行判定部41は、第1の操作主体設定を書き換える。具体的には、処理実行判定部41は、記憶部44に記憶されている第1の操作主体設定を無効にし、主制御部21を、処理実行部42が情報機器部12から送信される実行指示を待って処理を実行する状態とする。そして、処理実行判定部41は、第1の操作主体設定を無効にすると、操作主体切替通知を情報機器部12(処理実行判定部52)に送信する。そして、処理実行部42は、起動処理を完了する(起動完了)。
操作主体切替通知を受信した処理実行判定部52は、第2の操作主体設定を書き換える。具体的には、処理実行判定部52は、記憶部55に記憶されている第2の操作主体設定を有効にし、情報機器部12を、処理実行部53が実行情報に基づいて処理を実行する状態とする。そして、処理実行部53は、起動処理を完了する(起動完了)。
(実施形態2に係るテレビ1の作用効果)
以上のように、本実施形態に係るテレビ1は、副制御部22が起動操作を特定し、主制御部21および情報機器部12に実行情報として起動キーが送信されると、操作主体設定が有効であるか、または無効であるかを判定する。ここで、起動キーが主制御部21および情報機器部12に送信される前に、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)は有効となっているので、操作主体設定が有効であるか、または無効であるかの判定結果は有効となる。よって、主制御部21は、受信した起動キーに基づいて処理を実行することができる。よって、待機起動中であってもユーザの操作に迅速に応答することができる。
一方、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)は起動キーが送信される前に無効となっているので、判定結果は無効となる。そのため、情報機器部12は、主制御部21からの実行指示を待って起動処理を実行する。
ここで、情報機器部12は、実行指示であるON要求を受信すると、実行指示に基づいて起動処理を実行可能であるか否かを判定する。そして、実行可能であると判定されると、起動処理を実行するとともに、第1の処理設定を無効にするための情報(実行指示処理可能通知)を主制御部21に送信する。また、主制御部21は第1の処理接地を無効にすると、第2の処理設定を無効にするための情報(操作主体切替通知)を情報機器部12に送信する。
これにより、起動処理が完了した時点で、主制御部21における操作主体設定(第1の操作主体設定)は無効となり、情報機器部12における操作主体設定(第2の操作主体設定)は有効となる。これはつまり、第1の操作主体設定および第2の操作主体設定が、初期設定と同じ状態となったということである。よって、本実施形態におけるテレビ1は、待機起動処理中の起動処理が完了した時点で、通常の状態、すなわち、主制御部21が情報機器部12から送信される実行指示を受けて処理を実行する状態とすることができる。
〔実施形態3〕
本発明のさらに別の実施形態について、図7、図8、および図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、待機起動処理中の起動処理において、シャットダウン処理が開始されてから起動操作が行われたことにより、情報機器部12がON要求を受信したとき、ON要求に基づく起動処理を実行不可能である場合について説明する。
つまり、情報機器部12におけるシャットダウン処理は途中で中止することができないため、シャットダウン処理を実行中にON要求を受信しても、情報機器部12は、シャットダウン処理を中止して起動処理を実行することができない。よって、情報機器部12は最終的にシャットダウン処理が完了して非通電の状態となる。
一方、主制御部21は起動処理を実行するため、起動された状態(通電状態)となり、主制御部21と情報機器部12との状態が別々となる泣き別れが発生するという問題がある。本実施形態では、この問題を解決する構成について詳細に説明する。
(主制御部21における待機起動処理中の起動処理の流れ)
まず、図7を参照して、主制御部21における待機起動処理中の起動処理の流れを説明する。なお、ステップS41からステップS47までの処理については、実施形態2にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
処理実行判定部41が、情報機器部12から実行指示処理可能通知を受信しなかった場合(S45でNO)、処理実行判定部41は、実行指示処理不可能通知を受信すると(S48でYES)、処理実行部42に実行指示処理不可能通知を受信したことを通知する。処理実行部42は、当該通知を受けて、テレビ1が現在終了処理を実行していることを通知するための画面である終了中画面を表示部16に表示させる(シャットダウン通知を行う)(S49)。なお、処理実行部42は、情報機器部12(処理実行部53)が生成した終了中画面を予め受信しておき、記憶部44に記憶しておけばよい。そして、処理実行判定部41からの通知を受けると、終了中画面を記憶部44から読み出せばよい。また、処理実行部42は、実行指示処理不可能通知を受信したことを通知されたとき、終了中画面を自ら生成してもよい。これにより、ユーザは、情報機器部12がシャットダウン処理を実行しているため、起動処理を行なえないということを知ることができる。
そして、処理実行部42は、情報機器部12(処理実行部53)から送信されたOFF要求(シャットダウン指示)を受信すると(S50でYES)、シャットダウン処理を開始する。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を停止して表示部16に画面を表示しない状態とする。続いて、処理実行部42は、シャットダウン処理を終了させるため、すなわち、主制御部21に対する電力供給を停止させるために、電力停止指示を電力制御部43に供給する。そして、電力制御部43は、通電制御部32に通電断要求を送信する(S51)。これにより、通電制御部32は電力供給部23に指示して、主制御部21への電力供給を停止させる。以上で、待機起動処理中の起動処理を終了する。
(情報機器部12における待機起動処理中の起動処理の流れ)
次に、図8を参照して、情報機器部12における待機起動処理中の起動処理の流れを説明する。なお、ステップS61からステップS68までの処理については、実施形態2にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
実行指示に基づく処理が不可能である場合(S64でNO)、すなわち、処理実行部53がシャットダウン処理を実行している場合、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、主制御部21(処理実行判定部41)に対して実行指示処理不可能通知を送信させる(S69)。そして、処理実行部53は、引き続きシャットダウン処理を継続して、主制御部21(処理実行部42)に対してOFF要求を送信する(S70)。
そして、処理実行部53は、シャットダウン処理を終了させるため、すなわち、情報機器部12に対する電力供給を停止させるために、電力停止指示を電力制御部51に供給する。そして、電力制御部51は、通電制御部32に通電断要求を送信する(S71)。これにより、通電制御部32は電力供給部23に指示して、情報機器部12への電力供給を停止させる。以上で待機起動処理中の起動処理を終了する。
(テレビ1における待機起動処理中の起動処理)
次に、図10を参照して、テレビ1における待機起動処理中の起動処理において、情報機器部12が起動処理を実行できない場合の流れを説明する。すなわち、図10は、情報機器部12(処理実行部53)がシャットダウン処理を開始してから、ユーザがリモコンの電源ボタンを押下するなどの起動操作を行った場合の処理の流れを示している。また、図10は、スリープ設定が無効、すなわち、情報機器部12がシャットダウン処理を実行する場合の待機起動処理の流れを示している。さらに、図10では、初回起動処理を実行するまでの処理の流れは、図6と同様であるため記載を省略し、ここでの説明も省略する。
また、主制御部21(処理実行部42)がON要求を送信するまでの処理の流れは、実施形態2にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
ON要求を受信した処理実行部53は、実行指示に基づく処理が可能であるか否かを判定する。具体的には、処理実行部53は、ON要求を受信した時点で、シャットダウン処理を実行しているか否かを判定する。図10の場合、処理実行部53はシャットダウン処理を実行しているので、実行指示に基づく処理が不可能であると判定する。そして、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、実行指示処理不可能通知を主制御部21(処理実行判定部41)に送信させる。
実行指示処理不可能通知を受信した処理実行判定部41は、処理実行部42にその旨を通知する。当該通知を受けた処理実行部42は、記憶部44に記憶されている終了中画面を読み出し、表示部16に表示させる。
一方、処理実行部53は、終了処理を継続し、主制御部21(処理実行部42)にOFF要求を送信する。処理実行部42は、OFF要求を受信するとシャットダウン処理を開始する。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を停止して表示部16に画面を表示しない状態とする。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を緑色から赤色に変えてもよい。
そして、処理実行部42および処理実行部53はそれぞれ、シャットダウン処理を終了させるために、電力停止指示を電力制御部43および電力制御部51に供給する。電力制御部43および電力制御部51は、通電断要求を通電制御部32に送信する。通電断要求を受信した通電制御部32は、供給停止指示を電力供給部23に送信して、主制御部21および情報機器部12への電力供給を停止させる(通電断)。以上で、待機起動処理中の起動処理は完了する。図10の例では、最終的に主制御部21および情報機器部12は非通電状態となっており、副制御部22のみが通電状態となっている。つまり、シャットダウン処理を開始してから、ユーザがリモコンの電源ボタンを押下するなどの起動操作を行った場合、最終的なテレビ1の状態は、図6に示す待機起動処理が完了した場合と同様の状態となる。
(実施形態3に係るテレビ1の作用効果)
以上のように、本実施形態に係るテレビ1の処理実行部42は、情報機器部12がON要求に基づく起動処理を実行不可能であることを処理実行判定部41から通知されたとき、記憶部44に記憶している終了中画面を読み出し、表示部16に表示させる。これにより、最終的に主制御部21および情報機器部12がシャットダウンしても、ユーザが不審に思うことが無くなる。換言すれば、ユーザは、情報機器部12がシャットダウン処理を実行していたため、起動処理を行なえないということを知ることができる。
また、主制御部21は、情報機器部12から送信されるOFF要求を受信すると、シャットダウン処理を実行するので、最終的には主制御部21および情報機器部12がともに非通電の状態となる。よって、主制御部21と情報機器部12との泣き別れを防ぐことができる。
なお、本実施形態では、終了中画面を表示部16に表示させることで、その後主制御部21および情報機器部12がシャットダウンすることをユーザに通知する例を記載したが、主制御部21および情報機器部12がシャットダウンすることをユーザに通知することができれば、終了中画面を表示する例に限定されない。例えば、主制御部21および情報機器部12がシャットダウンすることを音声で通知してもよい。
〔実施形態4〕
本発明のさらに別の実施形態について、図11を参照して説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、主制御部21がキー情報を処理不可能な状態であるときに、ユーザによって起動操作が行われた場合の処理の流れについて説明する。なお、図11において、上述した実施形態にて既に説明した内容と同様の部分については、ここでの説明を省略する。
実行情報生成部31が主制御部21(処理実行判定部41)からキー情報処理可能通知を受信する前に、実行情報生成部31が入力部13に対してユーザが行った入力操作(起動操作)を特定した場合、実行情報生成部31は、起動キーを生成して、当該起動キーを、キー情報処理可能通知を受信するまで保持する。そして、キー情報処理可能通知を受信すると、実行情報生成部31は、生成した起動キーを主制御部21および情報機器部12に送信する。
以降の処理の流れについては、実施形態2にて図9を参照して説明した処理の流れと同様であるため、ここでの説明を省略する。
(実施形態4に係るテレビ1の作用効果)
以上のように、キー情報処理可能通知を受信する前に、実行情報生成部31が入力部13に対してユーザが行った入力操作(起動操作)を特定した場合、実行情報生成部31は、起動キーを生成して、当該起動キーを、キー情報処理可能通知を受信するまで保持する。そして、キー情報処理可能通知を受信すると、実行情報生成部31は、生成した起動キーを主制御部21および情報機器部12に送信する。
つまり、主制御部21がキー情報を処理不可能な状態であるときに、ユーザによって起動操作が行われた場合であっても、主制御部21がキー情報を処理可能となったことを通知した時点でキー情報を主制御部21に送信し、主制御部21にキー情報に基づいて処理を実行させることができる。
ここで、情報機器部12の待機起動処理は時間がかかるため、情報機器部12を備えるテレビの場合、ユーザの操作に対する応答が遅くなる可能性がある。
一方、本実施形態に係るテレビ1によれば、主制御部21がキー情報を処理可能となったことを通知した時点でキー情報を主制御部21に送信し、主制御部21にキー情報に基づいて処理を実行させることができるので、情報機器部12を備えるテレビ1であっても、情報機器部12を備えないテレビと同程度の早さで、ユーザの操作に対して応答することができる。
〔実施形態5〕
本発明のさらに別の実施形態について、図4、図5、および図12から図17を参照して説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、記憶部55に記憶されているスリープ設定が有効である場合、すなわち、初回起動処理が完了した後、情報機器部12をスリープ状態に移行させるスリープ処理を実行する場合について説明する。なお、スリープ状態とは、情報機器部12に電力供給部23から電力が供給され、情報機器部12の一部が起動している状態である。
ここで、情報機器部12のどの部材が起動しているかについては、情報機器部12をスリープ状態にする目的に応じて変わる。例えば、スリープ状態から復帰するときに、迅速に復帰を行うことを目的とする場合は、処理実行部53に電力が供給されている必要がある。また、タッチ入力部17に対するタッチ操作によってスリープ状態から復帰可能な構成とする場合は、少なくとも入力制御部54に電力が供給されている必要がある。なお、処理実行判定部52は、スリープ状態から復帰するためのキー情報(起動キー)を受信する部材であるため、スリープ状態であっても電力が供給される。また、電力制御部51は、スリープ状態において、少なくとも処理実行判定部52に電力を供給する必要があるため、スリープ状態であっても電力が供給される。
(主制御部21における待機起動処理の流れ)
次に、図4および図12を参照して、主制御部21における待機起動処理の流れを説明する。なお、実施形態1にて図4を参照して既に説明した内容については、その説明を省略する場合がある。
処理実行部53が、スリープ設定が有効であると判定したことにより、処理実行判定部41が情報機器部12(処理実行判定部52)から、操作主体切替要求(状態変更情報)を受信した場合(S13でYES)、処理実行判定部41は、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)を無効にする(S81)。そして、処理実行判定部41は、操作主体切替通知を情報機器部12(処理実行判定部52)に送信する(S82)。なお、ステップS83からステップS85までの処理は、図4のステップS14からステップS16までの処理と同様であるため、ここでの説明を省略する。
(情報機器部12における待機起動処理の流れ)
次に、図5および図13を参照して、情報機器部12における待機起動処理の流れを説明する。なお、実施形態1にて図5を参照して既に説明した内容については、その説明を省略する場合がある。
スリープ設定が有効である場合(S31でYES)、処理実行部53はスリープ処理を開始する(S91)。そして、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、操作主体切替要求を主制御部21(処理実行判定部41)に送信させる(S92)。
続いて、処理実行判定部52は、主制御部21から操作主体切替通知を受信した場合(S93)、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)を有効にする(S54)。
続いて、処理実行部53は情報機器部12をスリープ状態に移行させ(S55)、スリープ処理および待機起動処理を完了する。
(テレビ1における待機起動処理)
次に、図14を参照して、テレビ1における待機起動処理の流れを説明する。なお、図14は、スリープ設定が有効、すなわち、情報機器部12がスリープ処理を実行する場合の待機移動処理の流れを示している図である。なお、実施形態1にて図6を参照して説明した内容と同様の部分、具体的には、スリープ設定判定より前の部分については、ここでの説明を省略する。また、図14における破線の両矢印が示す期間において、主制御部21および情報機器部12を起動するための操作があった場合、テレビ1にて、どの部材が処理を実行するかを両矢印の右側に示している。
処理実行部53は、初回起動処理が完了すると、情報機器部12を終了させるための処理を実行するために、記憶部55を参照して、スリープ設定が有効であるか否かを判定する。図14の場合、スリープ設定は有効であるので、処理実行部53はスリープ処理を開始する。続いて、処理実行部53は、処理実行判定部52に指示して、情報機器部12が、主制御部21に第1の操作主体設定を書き換えさせるための情報である操作主体切替要求を、主制御部21(処理実行判定部41)に対して送信させる。
処理実行判定部41は、操作主体切替要求を受信すると、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)を書き換える。具体的には、処理実行判定部41は、記憶部44に記憶されている第1の操作主体設定を無効にし、主制御部21を、処理実行部42が情報機器部12から送信される実行指示を待って処理を実行する状態とする。そして、第1の操作主体設定を書き換えると、処理実行判定部41は、主制御部21が第1の操作主体設定を書き換えたことを情報機器部12に通知するための情報である、操作主体切替通知を情報機器部12(処理実行判定部52)に送信する。
処理実行判定部52は、操作主体切替通知を受信すると、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)を書き換える。具体的には、処理実行判定部52は、記憶部55に記憶されている第2の操作主体設定を無効にし、情報機器部12を、処理実行部53が実行情報に基づいて処理を実行できる状態とする。
続いて、処理実行部53は、主制御部21(処理実行部42)に対して実行指示であるOFF要求を送信する。そして、処理実行部53は、情報機器部12をスリープ状態へ移行させる。換言すれば、処理実行部53は、電力制御部51に指示して、情報機器部12の特定の部材のみを起動している状態とし、残りの部材への電力供給を停止させる。
一方、OFF要求を受信した処理実行部42は、シャットダウン処理を開始する。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を停止して表示部16に画面を表示しない状態とする。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を緑色から赤色に変えてもよい。そして、処理実行部42は、シャットダウン処理を終了させるために、電力停止指示を電力制御部43に供給する。電力制御部43は、通電断要求を通電制御部32に送信する。通電断要求を受信した通電制御部32は、供給停止指示を電力供給部23に送信して、主制御部21への電力供給を停止させる(通電断)。以上で、主制御部21および情報機器部12における待機起動処理が完了する。図14の例では、待機起動処理が完了した時点で、副制御部22および情報機器部12は通電状態となっており、主制御部21は非通電状態となっている。
なお、副制御部22がキー情報を保持する場合、および、主制御部21がキー情報に基づいて処理を実行する場合については、上述しているため、その説明を省略する。一方、主制御部21が操作主体切替通知を情報機器部12に送信した後に入力操作が行われた場合、すなわち、情報機器部12がキー情報に基づいて処理を実行する場合の詳細については後述する。
(主制御部21における待機起動処理中の起動処理の流れ)
次に、図15を参照して、主制御部21における待機起動処理中の起動処理の流れを説明する。なお、図15は、ユーザが待機起動処理中、より具体的には、主制御部21が操作主体切替通知を情報機器部12に送信した後に、ユーザが入力操作(例えば、リモコンの電源ボタンまたはテレビ1の筐体に設けられた電源ボタンを押下する起動操作)を実行した後の処理を示している。
まず、処理実行判定部41が起動キーを受信すると(S101でYES)、処理実行判定部41は、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)が無効であることを確認する(S102)。換言すれば、処理実行判定部41は、記憶部44を参照して、第1の操作主体設定が有効であるか、または無効であるかを判定した結果、第1の操作主体設定が無効であると判定する。第1の操作主体設定が無効であることを確認すると、処理実行判定部41は、処理実行部42に対して待機指示を供給する。
処理実行部42は、情報機器部12(処理実行部53)から、実行指示としてON要求を受信すると(S103でYES)、起動処理を開始する(S104)。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を起動して表示部16に画面(例えば、起動中画面)を表示する。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を赤色から緑色に変えてもよい。以上で、主制御部21における起動処理が完了する。
(情報機器部12における待機起動処理中の起動処理の流れ)
次に、図16を参照して、情報機器部12における待機起動処理中の起動処理の流れを説明する。なお、図16は、ユーザが待機起動処理中、より具体的には、主制御部21が操作主体切替通知を情報機器部12に送信した後に、ユーザが入力操作(例えば、リモコンの電源ボタンまたはテレビ1の筐体に設けられた電源ボタンを押下する起動操作)を実行した後の処理を示している。
まず、処理実行判定部52が起動キーを受信すると(S111でYES)、処理実行判定部52は、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)が有効であることを確認する(S112)。換言すれば、処理実行判定部52は、記憶部55を参照して、第2の操作主体設定が有効であるか、または無効であるかを判定した結果、第2の操作主体設定が有効であると判定する。第2の操作主体設定が有効であることを確認すると、処理実行判定部52は、処理実行部53に対してスリープ復帰処理を開始するための処理実行指示を供給する。
なお、処理実行判定部52は起動キーを受信したとき、処理実行部53が起動していない場合は、電力制御部51に指示して、電力供給部23からの電力を処理実行部53に供給させ、処理実行部53を起動させる。
処理実行指示を受けて、処理実行部53は起動処理としてスリープ復帰処理を開始する(S113)。具体的には、処理実行部53はまず、電力制御部51に指示して、電力供給部23からの電力を起動していない部材に対して供給させ、各部材を起動させる。そして、実行指示としてON要求を主制御部21(処理実行部42)に対して送信する(S114)。以上で、情報機器部12における起動処理(スリープ復帰処理)が完了する。
(テレビ1における待機起動処理中の起動処理)
次に、図17を参照して、テレビ1における待機起動処理中の起動処理において、スリープ設定が有効、かつ、主制御部21が操作主体切替通知を情報機器部12に送信した後に、ユーザが入力操作(例えば、リモコンの電源ボタンまたはテレビ1の筐体に設けられた電源ボタンを押下する起動操作)を実行した後の処理の流れを示している。つまり、図17の両矢印で示すように、情報機器部12がキー情報(起動キー)に基づいて処理を実行する場合の例を示している。また、図17では、初回起動処理を実行するまでの処理の流れは、図14と同様であるため記載を省略し、ここでの説明も省略する。
さらに、処理実行部53が待機起動処理を完了して、情報機器部12をスリープ状態に移行するまでの処理の流れは、図14を参照して既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
入力部13に対してユーザが入力操作(起動操作)を行うと、実行情報生成部31は、当該起動操作を特定するとともに、通電制御部32に指示して、電力供給部23が主制御部21および情報機器部12に電力を供給しているか否かを確認させる。図9の場合、主制御部21は待機起動処理を実行中であり、また、情報機器部12はスリープ状態であるため、電力供給部23は、主制御部21および情報機器部12に電力を供給している。電力供給部23が主制御部21および情報機器部12に電力を供給していることを確認すると、実行情報生成部31は、処理実行判定部41および処理実行判定部52に実行情報として起動キーを送信する。
起動キーを受信した処理実行判定部41および処理実行判定部52は、操作主体設定が有効であるか、または無効であるかを判定する。具体的には、処理実行判定部41は、記憶部44を参照して、第1の操作主体設定が無効であると判定する。そして、処理実行判定部41は、処理実行部42に、待機指示を供給する。一方、処理実行判定部52は、記憶部55を参照して、第2の操作主体設定が有効であると判定する。そして、処理実行判定部52は、処理実行部53に、起動処理(スリープ復帰処理)を実行するための処理実行指示を供給する。
処理実行指示を供給された処理実行部53は、スリープ復帰処理を開始する。そして、処理実行部53は、実行指示としてON要求を主制御部21(処理実行部42)に対して送信する。そして、処理実行部53は、起動処理(スリープ復帰処理)を完了する(起動完了)。
ON要求を受信した処理実行部42は、シャットダウン処理を中止して、起動処理を開始する。具体的には、処理実行部42は、バックライト(不図示)を起動して表示部16に画面(例えば、起動中画面)を表示する。また、処理実行部42は、報知部(LED、不図示)の発光色を赤色から緑色に変えてもよい。そして、処理実行部42は、起動処理を完了する(起動完了)。
(実施形態5に係るテレビ1の作用効果)
以上のように、本実施形態に係るテレビ1は、処理実行部53が、スリープ設定が有効であると判定したとき、処理実行判定部52に指示して、記憶部44に記憶されている操作主体設定(第1の操作主体設定)を無効にさせるための情報(操作主体切替要求)を送信させる。また、処理実行判定部52は、主制御部21から操作主体切替通知を受信すると、記憶部55に記憶されている操作主体設定(第2の操作主体設定)を有効にする。すなわち、本実施形態に係るテレビ1は、スリープ設定が有効であると判定したとき、第1の操作主体設定を無効にして、第2の操作主体設定を有効にする。換言すれば、操作主体設定を初期設定と同様にする。
情報機器部12における待機起動処理において、初回起動処理が終了した後、スリープ処理を実行する場合は、スリープ処理を実行中に起動キーを受信しても、起動キーに基づいて起動処理を実行することができる。また、スリープ状態に移行した後であっても、起動キーに基づいて起動処理を実行することができる。そのため、本実施形態に係るテレビ1は、スリープ設定が有効であると判定したとき、操作主体設定を初期設定と同様にすることで、操作主体設定を、テレビ1が起動されているときと同じ状態、換言すれば操作主体設定を通常の状態とすることができる。
〔実施形態6〕
テレビ1におけるテレビ機能部11の制御ブロック(特に、副制御部22における実行情報生成部31および通電制御部32、並びに、主制御部21における処理実行判定部41、処理実行部42、および電力制御部43)、および、情報機器部12の制御ブロック(特に、電力制御部51、処理実行判定部52、処理実行部53、および入力制御部54)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、テレビ1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る電子機器(テレビ1)は、ユーザによる入力操作に応じた対応処理を実行するための実行指示を受信して上記対応処理を実行する第1の処理装置(主制御部21)と、上記実行指示を上記第1の処理装置に送信する第2の処理装置(情報機器部12)とを備える電子機器であって、上記第1の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態にする第1の待機起動処理を実行し、上記第2の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態またはスリープ状態にする第2の待機起動処理を実行し、さらに、上記第1の処理装置は、上記第1の待機起動処理の実行中に、自装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態とする第1の状態制御手段(処理実行判定部41)を備えている。
第2の待機起動処理の実行中においては、第2の処理装置はユーザの入力操作に基づいて処理を実行することができず、また、第2の処理装置は第1の処理装置に対して実行指示を送信することができないため、ユーザが電子機器に外部から電力を供給する操作を行った後、直ちに電子機器に対して何らかの操作を行ったとしても、電子機器は処理を実行できない可能性がある。また、電子機器が、待機起動処理が完了するまで行われた操作を記憶する構成であったとしても、操作が行われてから処理が実行されるまでに時間がかかる。
これに対して、上記の構成によれば、第1の処理装置は、第1の待機起動処理の実行中に、自装置を、第2の処理装置から実行指示を受信することなく対応処理を実行する状態とする。
よって、第2の処理装置が第2の待機起動処理の実行中であっても、第1の処理装置は、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、処理を実行することができるため、待機起動処理を実行中にユーザが何らかの操作を行った場合でも、電子機器は迅速に処理を実行することができる。
本発明の態様2に係る電子機器は、上記態様1において、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置の起動を指示するユーザの入力操作を受けたとき、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置に起動処理を実行させるための起動情報を、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置に送信する第3の処理装置(副制御部22)を備え、上記第1の処理装置は、上記第1の状態制御手段によって、自装置が、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態となっている場合、上記起動情報を受信したとき、上記起動処理を上記対応処理として実行してもよい。
上記の構成によれば、第1の処理装置は、自装置が、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態となっている場合、第3の処理装置から起動情報を受信したとき、起動処理を対応処理として実行する。すなわち、第1の処理装置は、第1の待機起動処理中において、起動情報を受信したとき、起動処理を対応処理として実行する。
これにより、第2の処理装置が第2の待機起動処理の実行中であっても、第1の処理装置は起動処理を実行することができる。よって、待機起動処理を実行中にユーザが起動処理を行った場合でも、迅速に電子機器を起動することができる。
本発明の態様3に係る電子機器は、上記態様2において、上記第1の処理装置は、上記起動処理を実行可能となったことを示す起動可能情報を上記第3の処理装置に送信する起動可能通知手段(処理実行判定部41)を備え、上記第3の処理装置は、上記起動可能情報を受信した後、上記起動情報を上記第1の処理装置へ送信してもよい。
上記の構成によれば、第3の処理装置は、起動可能情報を受信した後、起動情報を第1の処理装置に送信する。換言すれば、起動可能情報を受信するまで、第3の処理装置は起動情報を保持する。つまり、第1の処理装置において起動処理を実行できない場合、第1の処理装置が起動処理を実行可能な状態となるのを待ってから、第3の処理装置は起動情報を送信する。
これにより、第1の処理装置が起動処理を実行可能な状態となれば、第3の処理装置は起動情報を第1の処理装置に送信するので、第1の処理装置は、速やかに起動処理を実行することができる。
本発明の態様4に係る電子機器は、上記態様2または3において、上記第1の処理装置は、自装置に電力が供給されている状態で、かつ、上記第2の処理装置が上記第2の待機起動処理におけるシャットダウン処理を開始後に、上記起動情報を受信したとき、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置に対する電力供給を停止することを示すシャットダウン通知を、ユーザに対して行う通知手段(処理実行部42)と、上記シャットダウン通知を行った後、自装置に対する電力供給を停止させる電力供給停止手段(電力制御部43)と、をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、起動情報を受信したタイミングが、第1の処理装置に電力が供給されている状態で、かつ、第2の処理装置がシャットダウン処理の開始後である場合、第1の処理装置は、第1の処理装置および第2の処理装置に対する電力供給を停止することを示すシャットダウン通知をユーザに対して行い、その後自装置に対する電力供給を停止させる。
ここで、第2の処理装置は、シャットダウン処理の開始後は、起動情報を受信したとしても、シャットダウン処理を中止して起動処理を実行することができない。
一方で、第1の処理装置は、第1の待機起動処理を実行中に起動情報を受信すると、起動処理を実行する。そのため、第1の処理装置は、起動情報を受信した場合、最終的に起動状態となる。結果として、第1の処理装置のみが起動しているという状態となってしまい、好ましくない。
この場合、第2の処理装置はシャットダウンする他ないので、第1の処理装置と第2の処理装置との状態を一致させるためには、第1の処理装置をシャットダウンすることが考えられるが、ユーザが起動操作を行ったにもかかわらず、シャットダウンするというユーザの操作とは異なる処理が実行されることとなる。
これに対して、態様4に係る電子機器は、第1の処理装置および第2の処理装置に対する電力供給を停止することを示すシャットダウン通知をユーザに対して行う。これにより、ユーザにその後第1の処理装置および第2の処理装置がシャットダウンすることを通知するので、最終的にシャットダウンしてもユーザが不審に思うことがなくなる。また、最終的に第1の処理装置および第2の処理装置をシャットダウンするので、2つの処理装置のうち片方のみが起動している状態を防ぐことができる。
本発明の態様5に係る電子機器は、上記態様2から4のいずれかにおいて、上記第2の処理装置は、自装置を上記スリープ状態とする場合、上記第1の処理装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信して、上記対応処理を実行する状態とするための状態変更情報を、上記第1の処理装置に送信する第2の状態制御手段(処理実行判定部52)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、第2の処理装置をスリープ状態とする場合、第2の処理装置は、状態変更情報を送信して、第1の処理装置を、第2の処理装置から実行指示を受信して、対応処理を実行する状態とする。換言すれば、第1の処理装置は、状態変更情報を受信すると、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行しない状態となる。
第1の処理装置は通常の場合、第2の処理装置から実行指示を受信して、対応処理を実行する。つまり、待機起動処理の実行中における第2の処理装置から実行指示を受信することなく対応処理を実行する状態というのは、通常と異なる状態であるため、なるべく早く通常の状態に戻ることが好ましい。
ここで、第2の処理装置をスリープ状態とする場合、スリープ状態へ移行するための処理を実行している間、および、スリープ状態へ移行した後においては、第2の処理装置は入力操作に基づいて対応処理を実行することができる状態である。
よって、第2の処理装置がスリープ状態となる場合に、第2の処理装置は、状態変更情報を送信して、第1の処理装置を、第2の処理装置から実行指示を受信して、対応処理を実行する状態とすることで、電子機器を通常の状態に戻すことができる。
なお、第2の処理装置をシャットダウン状態とする場合は、第2の処理装置はシャットダウン処理中に起動情報を受信しても、起動処理を実行することができないため、第1の処理装置を、第2の処理装置から実行指示を受信して、対応処理を実行する状態とする必要は無い。換言すれば、第2の処理装置をシャットダウン状態とする場合は、第1の処理装置の状態を変更せず、第1の処理装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態のままとしておく。
本発明の態様6に係る電子機器は、上記態様5において、上記第1の処理装置は、上記起動情報を受信したとき、自装置が、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態であるか否かを判定する判定手段(処理実行判定部41)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、第1の処理装置は、起動情報を受信したときに、自装置が、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態となっているか否かを判定する。
第2の処理装置をシャットダウン状態とする場合は、第1の処理装置は、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態となっている。一方、第2の処理装置をスリープ状態とする場合は、第1の処理装置は、状態変更情報を受信して、第2の処理装置から実行指示を受信して、対応処理を実行する状態となっている。
そのため、第1の処理装置は、起動情報を受信したとき、自装置が、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態となっているか否かを判定することで、第2の処理装置の状態、すなわち、第2の処理装置がシャットダウン状態となる場合であるか、または、スリープ状態となる場合であるかに、自装置が合った状態となっているかを、正確に検出することができる。
本発明の態様7に係る電子機器は、上記態様6において、上記第1の処理装置は、自装置が、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態であることを示す操作主体設定を記憶する記憶部(44)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、第1の処理装置は、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態であることを示す操作主体設定を、記憶部に記憶している。
これにより、第1の処理装置は、記憶部に記憶されている操作主体設定を確認するだけで、第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態となっているか否かを正しく認識して、起動処理を実行することができる。つまり、記憶部に記憶されている操作主体設定が有効であれば、第1の処理装置は第2の処理装置から実行指示を受信することなく、対応処理を実行する状態であると判定される。一方、操作主体設定が無効であれば、第2の処理装置から実行指示を受信して、対応処理を実行する状態である。なお、記憶部の操作主体設定は、初期値として無効と設定されていてもよい。これは、通常、第1の処理装置はユーザの入力操作に基づいて処理を実行せず、第2の処理装置から送信される実行指示を受信して処理を実行するためである。そして、待機起動処理を実行することを特定したとき、記憶部の操作主体設定は無効から有効に書き換えられてもよい。
本発明の態様8に係る電子機器は、上記態様1から7のいずれかにおいて、上記第2の処理装置は、上記電子機器から取り外し可能であってもよい。
上記の構成によれば、第2の処理装置が取り外し可能であるため、第2の処理装置を交換する必要が生じた場合に、容易に交換することが可能となる。なお、交換する必要が生じた場合とは、例えば、第2の処理装置が故障した場合や、改良された第2の処理装置にアップグレードする場合などが考えられる。第2の処理装置を取り外し可能とすることで、電子機器を交換するよりも安価に、第2の処理装置を交換することができる。
本発明の態様9に係る電子機器の制御方法は、ユーザによる入力操作に応じた対応処理を実行するための実行指示を受信して上記対応処理を実行する第1の処理装置と、上記実行指示を上記第1の処理装置に送信する第2の処理装置とを備える電子機器の制御方法であって、上記第1の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態にする第1の待機起動処理ステップと、上記第2の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態またはスリープ状態にする第2の待機起動処理ステップと、を含み、さらに、上記第1の処理装置は、上記第1の待機起動処理ステップ中に、自装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態とする第1の状態制御ステップを含む。
態様9に係る作用効果は、上記態様1に係る作用効果と同様である。
本発明の各態様に係る電子機器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記電子機器が備える各手段として動作させることにより上記電子機器をコンピュータにて実現させる電子機器の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、ユーザによる入力操作に基づいて処理を実行する電子機器に利用することができ、特に、従来のテレビ機能に加えて、拡張機能を有するテレビである、スマートテレビに好適である。
1 テレビ(電子機器)
12 情報機器部(第2の処理装置)
21 主制御部(第1の処理装置)
22 副制御部(第3の処理装置)
41 処理実行判定部(第1の状態制御手段、起動可能通知手段、判定手段)
42 処理実行部(通知手段)
43 電力制御部(電力供給停止手段)
44 記憶部
52 処理実行判定部(第2の状態制御手段)

Claims (5)

  1. ユーザによる入力操作に応じた対応処理を実行するための実行指示を受信して上記対応処理を実行する第1の処理装置と、上記実行指示を上記第1の処理装置に送信する第2の処理装置とを備える電子機器であって、
    上記第1の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態にする第1の待機起動処理を実行し、
    上記第2の処理装置は、電力供給が開始されたとき、自装置を起動して所定処理を実行した後、自装置をシャットダウン状態またはスリープ状態にする第2の待機起動処理を実行し、
    さらに、上記第1の処理装置は、
    上記第1の待機起動処理の実行中に、自装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態とする第1の状態制御手段を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 上記第1の処理装置および上記第2の処理装置の起動を指示するユーザの入力操作を受けたとき、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置に起動処理を実行させるための起動情報を、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置に送信する第3の処理装置を備え、
    上記第1の処理装置は、上記第1の状態制御手段によって、自装置が、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態となっている場合、上記起動情報を受信したとき、上記起動処理を上記対応処理として実行することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 上記第2の処理装置は、
    自装置を上記スリープ状態とする場合、上記第1の処理装置を、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信して、上記対応処理を実行する状態とするための状態変更情報を、上記第1の処理装置に送信する第2の状態制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 上記第1の処理装置は、
    上記起動情報を受信したとき、自装置が、上記第2の処理装置から上記実行指示を受信することなく、上記対応処理を実行する状態であるか否かを判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 上記第1の処理装置は、
    自装置に電力が供給されている状態で、かつ、上記第2の処理装置が上記第2の待機起動処理におけるシャットダウン処理を開始後に、上記起動情報を受信したとき、上記第1の処理装置および上記第2の処理装置に対する電力供給を停止することを示すシャットダウン通知を、ユーザに対して行う通知手段と、
    上記シャットダウン通知を行った後、自装置に対する電力供給を停止させる電力供給停止手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の電子機器。
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