JP2015190417A - タービンの軸受台 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで早期の復旧が可能となる蒸気タービンの前部軸受台を提供する。【解決手段】蒸気タービンの前部軸受台は、下方部1Aを有する軸受台本体1と、軸受台本体1を支持するソールプレート2と、ソールプレート2に取付けられ軸受台本体1の下方部1Aと当接するガイド4とを備える。軸受台本体1の下方部1A両側面に、一対のサイドキー6が取付けられ、各サイドキー6はソールプレート2のキー溝16に係合する。【選択図】図1
Description
本実施の形態はタービンの軸受台に関する。
タービンの軸受台、例えば、蒸気タービンの前部軸受台は蒸気タービンの高圧ロータ先端に第一軸受台として設けられている。このような前部軸受台は、タービン軸受を設置、保持する為の軸受台としての機能に加え、タービン振動、タービン回転数、タービンロータ伸び差等の検出装置やタービン回転数が設定値を超えた場合にタービンをトリップさせる保安装置を備えた機器である。
一般的な蒸気タービンの前部軸受台の構造を図7を用いて説明する。
ここで図7(a)は蒸気タービンの前部軸受台を示す正面図、図7(b)は図7(a)のVIIb部拡大図、図7(c)は図7(a)のVIIc部拡大図、図7(d)は図7(a)のA−A線矢視図、図7(e)は図7(c)のVIIe部拡大図である。
蒸気タービンの前部軸受台は下方部1Aを有する軸受台本体1と、軸受台本体1を支持するとともに床面Bに固定されたソールプレート2と、ソールプレート2の両側にボルト締めされ軸受台本体1の下方部1Aの浮き上がりを防止する一対のガイド4、4とを備えている。
このうち一対のガイド4、4は軸受台本体1の下方部1Aとシム5を介して当接して、この浮き上がりを防止する上方部4aを有し、各ガイド4、4は蒸気タービンのスラスト方向に延びている。また各ガイド4、4はボルト4bによりソールプレート2の両側にボルト締めされている。
また軸受台本体1およびソールプレート2には、パッド3およびパッド3aが各々設けられ、タービン運転時には軸受台本体1がソールプレート2上をパッド3、3aを介して摺動してタービンケーシングの熱伸びを吸収している。
なお、軸受台本体1の下方部1Aに設けられたシム5の厚みを調整することにより、下方部1Aの浮き上がり防止の程度を調整している。
また軸受台本体1の下面には複数(例えば2つ)のセンターキー8が中心線上に縦列にボルト締めされており、ソールプレート2側に設けたキー溝11とのクリアランスを保持することで、これらの摺動面により軸受台本体1の移動を蒸気タービンのスラスト方向にガイドしている。即ち、前部軸受台の組立においてセンターキー8とソールプレート2側の2ヶ所のキー溝11のクリアランスが保持される限り、軸受台が移動した場合でもタービン軸のアライメントが維持される為タービンの安定した運転が確保される。
このような前部軸受台では、大地震またはその他の要因で軸受台から過大な荷重がセンターキー8にかかり、センターキー8の変形等でキー溝11とのクリアランスが設計値を外れた場合、センターキー8のオーバーサイズ化及びキー溝の修正加工による修理が必要となる。この場合、センターキー8が軸受台本体1の底面の中心に設けられているため状態確認のためにセンターキー8を取り外す段階で前部軸受台本体1全体を持ち上げる必要がある。
また、図示しないが軸受台本体1はタービン潤滑油系統やタービン制御装置の非常油系統等の配管とつながっているため、軸受台本体1を持ち上げる際はこれら取り合い配管の切断が必要となる。またキー溝修正加工のため工場に持ち込みを行う前には各種検出装置、保安装置の取り外し作業等も必要となる。また、ソールプレート2は基礎ボルトにより完全に基礎Bに固定されておりサイトからの搬出は不可能であるため、キー溝の修正加工を行うには特殊な加工機をサイト内に持ち込んでの作業が必要となる。復旧の際は再び取り合い配管の溶接作業、各種検出装置、保安装置の取り付けが必要な上タービンロータの芯に対する位置決めも厳しく管理しているためシムの使用による微調整作業も発生し非常に手間がかかる。
上述のように蒸気タービンの前部軸受台において、センターキー8廻りには横方向の荷重が働かない為、大地震等でセンターキー8のクリアランスが設計値外となった場合を想定する必要がなく、当然メンテナンス出来ることを考慮した設計となっていない。このためセンターキーを取り外す場合、軸受台本体1全体の持ち上げ及び取り合い配管の切断が必要となる。さらに、軸受台本体1のサイトからの搬出及び工場持込み修理対応、サイト内での特殊加工機を用いた作業等も必要となることを考慮すると復旧完了までに莫大なコストと時間を要する。
そこで、本実施の形態はこのような点を考慮してなされたものであり、低コストで早期の復旧が可能となるタービンの軸受台を提供することを目的とする。
本実施の形態は、タービンの軸受台において、下方部を有する軸受台本体と、前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、前記軸受台本体のスラスト方向に延びる下方部両側面に、前部軸受台本体のスラスト方向の移動をガイドする取り外し可能なサイドキーを設け、前記ソールプレートに前記一対のサイドキーが係合するキー溝を設けたことを特徴とするタービンの軸受台である。
本実施の形態は、タービンの軸受台において、下方部を有する軸受台本体と、前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、前記一対のガイドに、前記軸受台本体の下方部側面に当接する一対の追加シムを設けたことを特徴とするタービンの軸受台である。
本実施の形態は、タービンの軸受台において、下方部を有する軸受台本体と、前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、前記ソールプレートに、前記軸受台本体の下方部側面に当接するとともにスラスト方向に延びる一対のサイドキーを設けたことを特徴とするタービンの軸受台である。
本実施の形態は、タービンの軸受台において、下方部を有する軸受台本体と、
前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、前記軸受台本体の下方部および一対のガイドの上方部のうち、一方にサイドキーを設け、他方に前記サイドキーと係合するキー溝を設けたことを特徴とするタービンの軸受台である。
前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、前記軸受台本体の下方部および一対のガイドの上方部のうち、一方にサイドキーを設け、他方に前記サイドキーと係合するキー溝を設けたことを特徴とするタービンの軸受台である。
本実施の形態は、タービンの軸受台において、下方部を有する軸受台本体と、前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、前記軸受台本体の下方部およびソールプレートのうち、一方にキーを取外自在に設け、他方に前記キーと係合するキー溝を設け、前記キーは前記軸受台本体の下方部または前記ソールプレートに、スラスト方向全長に渡って設けられていることを特徴とするタービンの軸受台である。
第1の実施の形態
次に第1の実施の形態によるタービンの軸受台、例えば蒸気タービンの前部軸受台について、図1(a)(b)(c)(d)により説明する。
次に第1の実施の形態によるタービンの軸受台、例えば蒸気タービンの前部軸受台について、図1(a)(b)(c)(d)により説明する。
ここで図1(a)は前部軸受台を示す正面図、図1(b)は図1(a)のIb部拡大図、図1(c)は図1(a)のA−A線矢視図、図1(d)は図1(c)のId部拡大図である。
図1(a)(b)(c)(d)に示すように、蒸気タービンの前部軸受台は下方部1Aを有する軸受台本体1と、軸受台本体1を支持するとともに床面Bに固定されたソールプレート2と、ソールプレート2の両側にボルト締めされ軸受台本体1の下方部1Aの浮き上がりを防止する一対のガイド4、4とを備えている。
このうち一対のガイド4、4は軸受台本体1の下方部1Aとシム5を介して当接して、下方部1Aの浮き上がりを防止する上方部4aを有し、各ガイド4、4は蒸気タービンのスラスト方向に延びている。また各ガイド4、4はボルト4bによりソールプレート2の両側にボルト締めされている。
また軸受台本体1およびソールプレート2には、パッド3およびパッド3aが各々設けられ、タービン運転時には軸受台本体1がソールプレート2上をパッド3、3aを介して摺動してタービンケーシングの熱伸び(熱膨張ともいう)を吸収している。
なお、軸受台本体1の下方部1Aに設けられたシム5の厚みを調整することにより、下方部1Aの浮き上がり防止の程度を調整している。
また、軸受台本体1の下方部1Aの両側面に、蒸気タービンのスラスト方向に延びる一対のサイドキー6が設けられている。また、ソールプレート2に一対のサイドキー6と係合する一対のキー溝16が設けられている。
また各サイドキー6はボルト6a(締結具)により軸受台本体1の下方部1Aの両側面に取付けられている。このためサイドキー6の取外しが非常に容易となる。
また、サイドキー6を軸受台本体1の下方部1Aの両側面に設けたので、ソールプレート2側のキー溝16も軸受台本体Iの外側に設けられることになり、軸受台全体の持ち上げ及び取り合い配管の切断を伴わずに容易にサイドキー6周りの状態調査や修理作業が実施可能となる。
本実施の形態によれば、タービン運転中にタービンケーシングが熱伸びした場合、軸受台本体1は軸受台本体1の下方部1Aの両側面にボルト締めしたサイドキー6をガイドとしてスラスト方向に熱伸び出来る。なおサイドキー6とソールプレート2のキー溝16とのクリアランスは0.05mm以内となるよう調整される。
前部軸受台の組立時には、予めソールプレート2に設けたキー溝16の寸法に合わせて厚さ調整したサイドキー6を真上からソールプレート2のキー溝16に挿入し、軸受台本体1の下方部1Aの両側面にサイドキー6をボルト6aによりボルト締めする。サイドキー6及びソールプレート2のキー溝16の修理が必要となった場合は、サイドキー6のボルト6aを軸受台本体1の外方から取外し、サイドキー6を真上に引き抜いた後に軸受台本体1をソールプレート2上に据え付けたままの状態でサイドキー6の修正加工を実施する。このことにより早期の復旧が可能となる。
第2の実施の形態
次に第2の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図2(a)(b)(c)により説明する。
次に第2の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図2(a)(b)(c)により説明する。
ここで、図2(a)は前部軸受台を示す正面図、図2(b)は図2(a)のIIb部拡大図、図2(c)は図2(a)のA−A線矢視図である。
図2(a)(b)(c)に示す第2の実施の形態において、図1(a)(b)(c)(d)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図2(a)(b)(c)に示すように、一対のガイド4、4に、軸受台本体1の下方部1Aの側面に当接する一対の追加シム5a、5aが設けられている。このように一対のガイド4、4に、追加シム5a、5aを設け、この追加シム5a、5aを軸受台本体1の下方部1Aの側面に当接させることにより、軸受台本体1をスラスト方向にガイドすることができる。このため、サイドキー6およびキー溝16の加工及び修理作業そのものを省略することが可能となる。
本実施の形態によれば、タービン運転中にタービンケーシングが熱伸びした場合、軸受台1の下方部1Aの両側面が、ガイド4に設けた追加シム5aによりガイドされることでスラスト方向へ熱伸び出来る。尚、軸受台1の下方部1Aの側面とガイド4に設けた追加シム5aとのクリアランスが両側合計で0.05mm以内となるよう追加シム5aの厚さを調整する。
前部軸受台の組立時、軸受台本体1及びソールプレート2は共にキー溝をもたないので、軸受台本体1をソールプレート2に据え付けた後にガイド4と軸受台1下部の両側面について各々クリアランスを計測し、厚さ調整した追加シム5aをガイド4に取り付ける。摺動により追加シム5aの磨耗等が発生し、軸受台本体1とのクリアランスが設計値を外れた場合でも、大型構造物への機械加工は一切不要で、厚さ調整した追加シム5aを準備するだけで早期の復旧が可能となる。
第3の実施の形態
次に第3の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図3(a)(b)(c)により説明する。
次に第3の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図3(a)(b)(c)により説明する。
ここで、図3(a)は前部軸受台を示す正面図、図3(b)は図3(a)のIIIb部拡大図、図3(c)は図3(a)のA−A線矢視図である。
図3(a)(b)(c)に示す第3の実施の形態において、図1(a)(b)(c)(d)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態では、ボルト6aを用いてボルト締めにてサイドキー6を軸受台本体1の下方部1Aの両側面に取り付けるため、前部軸受台のスラスト方向移動時に発生するせん断応力により当該ボルト6aの交換が必要となる。
本実施の形態においては、ソールプレート2に軸受台本体1の下方部1A側面に当接するとともにスラスト方向に延びる一対のサイドキー6cがボルト(締結具)6dによりボルト締めされている。この場合、各サイドキー6cは、ソールプレート2のキー溝16内に嵌込まれてボルト6dによりボルト締めされている。このため前部軸受台のスラスト方向への移動時に発生するサイドキー6cのせん断力をソールプレート2のキー溝16で受け持つことが可能となる。またサイドキー6cは軸受台本体1の下方部1Aの端部に係合する段部6eを有するため、軸受台本体1を据え付けた状態でサイドキー6cを真上に引き抜ける構造となっている。このため前部軸受台本体1全体の持ち上げ及び取り合い配管の切断を伴わずに容易にサイドキー6c周りの状態調査や修理作業が実施可能となる。
また本実施の形態によれば、タービン運転中にタービンケーシングが熱伸びした場合、軸受台本体1の下方部1Aの両側面がソールプレート2に取付けられたサイドキー6cによりガイドされることでスラスト方向へ熱伸び出来る。
尚、軸受台本体1の下方部1Aの側面とサイドキー6cとのクリアランスは両側合計で0.05mm以内となるようサイドキー6cの位置を調整する。前部軸受台の組立時は、予めキー溝16を有するソールプレート2に軸受台本体1を据え付けた後に、ソールプレート2のキー溝16の基準面から軸受台本体1の下方部1A側面までの寸法計測値に基づきサイドキー6cの厚さを調整し、次にサイドキー6cを真上からソールプレート2のキー溝16に挿入しボルト締めする。サイドキー6c及びソールプレート2のキー溝16の修理が必要となった場合は、サイドキー6cのボルト6dを外し真上に引き抜く。次に軸受台本体1を据え付けたままの状態でソールプレート2のキー溝16の修正加工を実施後、サイドキー6cの調整を行うことができ、早期の復旧が可能となる。
第4の実施の形態
次に第4の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図4(a)(b)(c)により説明する。
次に第4の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図4(a)(b)(c)により説明する。
ここで、図4(a)は前部軸受台を示す正面図、図4(b)は図4(a)のIVb部拡大図、図4(c)は図4(a)のA−A線矢視図である。
図4(a)(b)(c)に示す第4の実施の形態において、図1(a)(b)(c)(d)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態において、軸受台本体1の下方部1Aおよびガイド4の上方部4aのうちの一方、例えば下方部1Aにスラスト方向に延びるサイドキー7が設けられ、他方、例えばガイド4の上方部4aにサイドキー7が係合するキー溝17が設けられている。
また、サイドキー7は下方部1Aのキー溝7aに嵌込まれ、ボルト(締結具)7bにより取付けられている。
このように、軸受台1の下方部1Aにサイドキー7を設け、ガイド4の上方部4aにキー溝17を設けることにより、軸受台全体の持ち上げ及び取り合い配管の切断を伴わずに容易にサイドキー7周りの状態調査や修理作業が実施可能となる。
本実施の形態によれば、タービン運転中にタービンケーシングが熱伸びした場合、前部軸受台は軸受台本体1の下方部1A両側に嵌込まれたサイドキー7が、ソールプレート2側のガイド4の上方部4aに設けたキー溝17によりガイドされる。このことにより、スラスト方向に熱伸び出来、軸受台本体1の下方部1Aの浮き上がりが防止される。
尚、軸受台本体1の下方部1Aに設けたサイドキー7とガイド4のキー溝17とのクリアランスは各々0.05mm以内となるようサイドキー7を調整される。又、サイドキー7上面とキー溝17とのクリアランスは第1の実施の形態においてシム5の厚さにより調整していた値と同様の0.1〜0.2mmとなるようサイドキー7の高さを調整する。前部軸受台の組立時、軸受台本体1と、ソールプレート2に、予めキー溝17が加工されたガイド4を取り付けた後に、軸受台本体1とガイド4の各々のキー溝7a、17に合わせサイドキー7の厚さと高さを調整する。軸受台本体1のキー溝の修理が必要となった場合は、ガイド4を取外すことで軸受台を据え付けたままの状態で修正加工が実施出来る。サイドキー7及びガイド4のキー溝17については修理が困難であっても、新製品を準備することで容易に対応出来るため早期の復旧が可能となる。
なお、本実施の形態において、ガイド4の上方部4aにサイドキー7を取り外し自在に設け、軸受台本体1の下方部1Aにサイドキー7に係合するキー溝17を設けてもよい。
第5の実施の形態
次に第5の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図5(a)(b)(c)(d)により説明する。
次に第5の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図5(a)(b)(c)(d)により説明する。
ここで、図5(a)は前部軸受台を示す正面図、図5(b)は図5(a)のVb部拡大図、図5(c)は図5(a)のVc部拡大図、図5(d)は図5(a)のA−A線矢視図である。
図5(a)(b)(c)(d)に示す第5の実施の形態において、図1(a)(b)(c)(d)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態において、軸受台本体1の下方部1Aおよびソールプレート2のうち、一方、例えばソールプレート2にキー18が取外自在に設けられ、他方、例えば下方部1Aにキー18が係合するキー溝11が設けられている。このうち、キー18は、ソールプレート2の中心にスラスト方向全長に渡って延び、キー溝11も下方部1Aのスラスト方向全長に渡って延びている。
このようにキー18がソールプレート2の中心にスラスト方向全長に渡って設けられ、キー溝11が下方部1Aのスラスト方向全長に渡って設けられている。またキー18はソールプレート2のキー溝18aに嵌込まれてボルト(締結具)18bにより取付けられている。この場合、キー18を取り付けるボルト18bは下方部1Aの外方に配置されている。このため、下方部1Aの外部からボルト18bを締め付けたり、緩めたりして、キー18を取り付けたり、取外しすることができ、かつ軸受台本体1とソールプレート2のキー溝加工が可能となる。
また本実施の形態によれば、前部軸受台はソールプレート2の中心に設けたキー18をガイドとしてスラスト方向へ熱伸び出来る。尚、キー18と軸受台本体1の下方部1Aのキー溝11とのクリアランスは、0.05mm以内となるよう調整される。前部軸受台の組立時、ソールプレート2のキー溝18aに合わせてキー18を調整し、キー18をソールプレート2のキー溝18aに嵌め込みボルト18bによりボルト締めしてから、ソールプレート2上に軸受台本体1を据え付ける。軸受台本体1の下方部1Aとソールプレート2のキー溝11及びキー18の修理が必要となった場合は、ソールプレート2に軸受台本体1を据え付けたままで、ボルト18aを下方部1Aの外方から緩めて、ソールプレート2からキー18を引き抜く。その後、軸受台本体1の外部から下方部1Aとソールプレート2のキー溝11、18aの修正加工を実施することで早期の復旧が可能となる。
なお、本実施の形態において、軸受台本体1の下方部1Aにキー18を取り外し自在に設け、ソールプレート2にキー18と係合するキー溝11を設けてもよい。
第6の実施の形態
次に第6の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図6(a)(b)(c)(d)(e)により説明する。
次に第6の実施の形態による蒸気タービンの前部軸受台について図6(a)(b)(c)(d)(e)により説明する。
ここで、図6(a)は前部軸受台を示す正面図、図6(b)は図6(a)のVIb部拡大図、図6(c)は図6(a)のVIc部拡大図、図6(d)は図6(a)のA−A線矢視図、図6(e)はキー19を軸受台本体1の下方側から投影した図である。
図6(a)(b)(c)(d)(e)に示す第6の実施の形態において、図1(a)(b)(c)(d)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図6(a)(b)(c)(d)(e)において、ソールプレート2の中心にスラスト方向全長に渡ってキー19が延び、軸受台本体1の下方部1Aにスラスト方向全長に渡ってキー19が係合するキー溝11が設けられている。キー19はソールプレート2のキー溝19a内に嵌込まれてボルト(締結具)19bにより取付けられている。この場合、キー19を取り付けるボルト19bは下方部1Aの外方に配置されている。
またキー19は水平方向の一側に位置する勾配キー19Aと、水平方向の他側に位置する勾配キー19Bと、これら一対の勾配キー19A、19Bを固定する固定カバー20とを有している。
本実施の形態によれば、前部軸受台は、ソールプレート2に設けたキー19をガイドとしてスラスト方向へ熱伸び出来る。尚、キー19と軸受台本体1の下方部1Aのキー溝11とのクリアランスは0.05mm以内となるよう調整される。前部軸受台の組立時、ソールプレート2のキー溝19aおよび軸受台本体1の下方部1Aに合わせて勾配キー19の相対位置を調整し、固定カバー20によりキー19をソールプレート2へ固定した後に、ソールプレート2上に軸受台本体1を据え付ける。軸受台本体1の下方部1Aと、ソールプレート2のキー溝19a、11の修理が必要となった場合は、軸受台本体1を据え付けたままで固定カバー20を取外し、キー19を引き抜くと共に外部から軸受台本体1の下方部1Aとソールプレート2のキー溝19a、11の修正加工を実施する。一方でキー19については、キー19を交換することなしで勾配キー19A、19Bを水平方向に沿って相対位置を合わせる。このことによりキー19の幅を調整してキー19とキー溝11とのクリアランスを調整することができ、早期の復旧が可能となる。
なお、上記の各実施の形態は例示であり、発明の範囲は、それらに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記の各実施の形態において、蒸気タービンの前部軸受台を例にとって説明したが、これに限らず、各実施の形態に示す軸受台を蒸気タービンの他の軸受台、例えば、後部軸受台に適応しても良い。あるいはまた、蒸気タービン以外のタービン、例えば、ガスタービンの軸受台に適応してもよい。
1 軸受台本体、1A 下方部、2 ソールプレート、4 ガイド、4a 上方部、5 シム、5a 追加シム、6a,6c サイドキー、7 キー、7a キー溝、7b ボルト、8 キー、16 キー溝、17 キー溝、18 キー、18a キー溝、18b ボルト、19 キー、19A,19b 勾配キー、20 固定カバー
Claims (7)
- タービンの軸受台において、
下方部を有する軸受台本体と、
前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、
前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、
前記軸受台本体のスラスト方向に延びる下方部両側面に、前部軸受台本体のスラスト方向の移動をガイドする取り外し可能なサイドキーを設け、前記ソールプレートに前記一対のサイドキーが係合するキー溝を設けたことを特徴とするタービンの軸受台。 - タービンの軸受台において、
下方部を有する軸受台本体と、
前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、
前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、
前記一対のガイドに、前記軸受台本体の下方部側面に当接する一対の追加シムを設けたことを特徴とするタービンの軸受台。 - タービンの軸受台において、
下方部を有する軸受台本体と、
前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、
前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、
前記ソールプレートに、前記軸受台本体の下方部側面に当接するとともにスラスト方向に延びる一対のサイドキーを設けたことを特徴とするタービンの軸受台。 - タービンの軸受台において、
下方部を有する軸受台本体と、
前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、
前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、
前記軸受台本体の下方部および一対のガイドの上方部のうち、一方にサイドキーを設け、他方に前記サイドキーと係合するキー溝を設けたことを特徴とするタービンの軸受台。 - タービンの軸受台において、
下方部を有する軸受台本体と、
前記軸受台本体を支持するとともに床面に固定されたソールプレートと、
前記ソールプレートにボルト締めされ前記軸受台本体の下方部の浮き上がりを防止する上方部を有し、スラスト方向に延びる一対のガイドとを備え、
前記軸受台本体の下方部およびソールプレートのうち、一方にキーを取外自在に設け、他方に前記キーと係合するキー溝を設け、
前記キーは前記軸受台本体の下方部または前記ソールプレートに、スラスト方向全長に渡って設けられていることを特徴とするタービンの軸受台。 - 前記キーは前記軸受台本体の外方において、前記軸受台本体の下方部または前記ソールプレートに締結具により取外自在に固定されていることを特徴とする請求項5記載の蒸気タービンの軸受台。
- 前記キーは一対の勾配キーと、この一対の勾配キーを固定する固定用カバーとを有することを特徴とする請求項5または6のいずれか記載のタービンの軸受台。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014069719A JP2015190417A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | タービンの軸受台 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114088369A (zh) * | 2021-11-08 | 2022-02-25 | 华能(福建)能源开发有限公司福州分公司 | 一种轴承座振动分析修复方法 |
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2014
- 2014-03-28 JP JP2014069719A patent/JP2015190417A/ja active Pending
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