JP2015183698A - ローター軸、電気機械装置、ロボット、移動体、及びローター軸の製造方法 - Google Patents

ローター軸、電気機械装置、ロボット、移動体、及びローター軸の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CFRPで形成したローター軸の捻れ剛性を高める。【解決手段】ローター軸50は、外周に歯車500を設置可能なローター軸50である。ローター軸50は、中空部を有し、炭素繊維を含む樹脂で構成され、歯車500を設置する設置部230bの外径を太径の形状とした。ローター軸50において、炭素繊維は、複数の繊維束が交差した布状繊維として形成されている。炭素繊維の向きとローター軸50の方向との為す角は45?である。【選択図】図1

Description

本発明は、モーター、発電機などの電気機械装置のローター軸に関するものである。
歯車軸のみを高高度の特殊鋼として、且つ、細い軸径の構造が知られている(例えば特許文献1)。外周に繊維強化樹脂(CFRP)層を設けたドライブシャフト軸が知られている(例えば特許文献2)。
特開平7−31099号公報 特開2010−249145号公報
ロボットや移動体では、電気機械装置が発生させるトルクを、ローター軸に取り付けられた歯車を介して外部に伝える。ローター軸をCFRPで形成した場合、CFRPは、繊維と平行な方向の捻れ剛性は鋼材以上に強いが、繊維と垂直な方向の捻れ剛性はそれほど強くないという問題があった。また、ローター軸と歯車との間にかかる力については十分に考慮されていなかった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、ローター軸が提供される。このローター軸は、外周に歯車を設置可能なローター軸であって、中空部を有し、炭素繊維を含む樹脂で構成され、前記歯車を設置する設置部の外径を太径の形状とした。この形態によれば、ローター軸の外径を太径の形状としたので、ローター軸と歯車との間にかかる力を小さく出来、捻れ剛性を高めることが出来る。
(2)上記形態のローター軸において、前記設置部の外径は、前記設置部以外における外径よりも太い太径であってもよい。この形態によれば、設置部における外径が設置部以外における外径よりも太い太径なので、ローター軸と歯車との間にかかる力を小さく出来、捻れ剛性を高めることが出来る。
(3)上記形態のローター軸において、前記炭素繊維は、複数の繊維束が交差した布状繊維として形成されていても良い。この形態によれば、ローター軸の双方向の捻れ剛性を高めることが可能となる。
(4)上記形態のローター軸において、前記炭素繊維の向きと、前記ローター軸の方向との為す角は45°であってもよい。この形態によれば、ローター軸の捻れ剛性をより高めることが可能となる。
(5)上記形態のローター軸において、前記設置部の外径が前記太径の径になるまで、前記布状繊維が、前記設置部以外の場所よりも多数回巻かれてもよい。この形態によれば、設置部におけるローター軸の外径を、太径に出来る。
(6)上記形態のローター軸において、前記設置部と、外周に歯車を接続しない部分とは、一体構造であってもよい。この形態によれば、ローター軸全体の強度を高めることが出来る。
(7)本発明の一形態によれば、電気機械装置が提供される。この電気機械装置は、上記形態のローター軸と、前記ローター軸に接合された磁石と、前記磁石と隙間を有して配置された電磁コイルと、を備える。この形態によれば、ローター軸と歯車との間にかかる力を小さく出来、捻れ剛性を高めることが出来る。
(8)上記形態の電気機械装置において、前記ローター軸の前記磁石の接合部の外径は、太径の形状であってもよい。この形態によれば、ローター軸と磁石との間にかかる力を小さく出来、捻れ剛性を高めることが出来る。
(9)上記形態の電気機械装置において、前記ローター軸に接する軸受けを備え、前記軸受けの内径の大きさは、前記設置部における前記ローター軸の外径の大きさと等しくてもよい。この形態によれば、電気機械装置の製造が容易である。
(10)本発明の一形態によれば、上記形態の電気機械装置を備えたロボットが提供されてもよい。
(11)本発明の一形態によれば、上記形態の電気機械装置を備えた移動体が提供されてもよい。
(12)本発明の一形態によれば、歯車を取り付け可能なローター軸の製造方法が提供される。この製造方法は、(a)炭素繊維を用いて炭素繊維束を形成する工程と、(b)前記炭素繊維束を四つ目編みして織布を形成する工程と、(c)前記織布を、前記織布の炭素繊維の方向と、丸める方向との為す角が45°となるように、筒状に巻く工程と、を備え、前記工程(c)において、前記歯車を取り付ける設置部に前記織布をより多く巻いてローター軸の前記設置部の外径の大きさを、太径の形状とする。この形態によれば、歯車を取り付ける設置部の外径を、太径の形状とすることが容易である。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、ローター軸の他、電気機械装置、電気機械装置を備えたロボット、移動体、その他の応用製品、ローター軸の製造方法、電気機械装置の製造方法等、様々な形態で実現することができる。
第1の実施形態の歯車付きローター軸の一部を模式的に示す説明図である。 ローター軸を形成する材料である炭素繊維の織布を示す説明図である。 炭素繊維織布の巻角度と中心軸のねじれ破断トルクとの関係を示す説明図である。 炭素繊維織布の製造工程を示す説明図である。 炭素繊維織布からローター軸を製造する工程を示す説明図である。 製造されたローター軸を示す説明図である。 第2の実施形態にかかる歯車付きコアレスモーター(電気機械装置)の構成を模式的に示す説明図である。 第2の実施形態のローター軸を形成する炭素繊維織布を示す説明図である。 製造されたローター軸を示す説明図である。 第2の実施形態のコアレスモーターの製造工程の一部を示す説明図である。 第2の実施形態の変形例におけるローター軸を形成する炭素繊維織布を示す説明図である。 第2の実施形態の変形例におけるローター軸を示す説明図である。 本実施形態で説明したコアレスモーターを利用した双腕キャスター付ロボットの一例を示す説明図である。 本発明の変形例によるモーターを利用した鉄道車両を示す説明図である。
第1の実施形態:
図1は、第1の実施形態の歯車付きのローター軸50の一部を模式的に示す説明図である。歯車付きのローター軸50は、ローター軸230と、歯車500と、を備える。ローター軸230は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で作られており、歯車500は、金属で作られている。なお、剛性が高ければ、歯車500は、金属以外の材料で作られていても良い。ローター軸230は、例えば、電気モーターや、内燃機関などの駆動装置に接続されており、電気モーターや内燃機関により、回転駆動される。歯車500とローター軸230とは、接着剤で接着される。本実施形態では、ローター軸230のうち、歯車500が取り付けられる設置部230bの外径の大きさは、設置部以外の場所におけるローター軸230の外径の大きさよりも大きい太径である。トルクTは、力F×(回転中心からの距離r)に比例するので、トルクTを一定とすると、設置部230bの外径を太径とすれば、ローター軸230の回転中心からローター軸230と歯車500との接着部までの距離rが大きくなるので、ローター軸230と歯車500との間の接着部に掛かる力Fを小さくできる。ローター軸230と歯車500との間の接着が剥がれることを抑制できる。本実施形態では、ローター軸230の設置部230bには、略円筒形の空洞部230cが形成されているが、空洞部230cは無くても良い。本実施形態の歯車付きローター軸50では、設置部230bの両側に軸受け240が配置されており、ローター軸230を支持している。
図2は、ローター軸230を形成する材料である炭素繊維の炭素繊維織布233を示す説明図である。ローター軸230は、炭素繊維織布233が、円筒形に丸められて形成される。炭素繊維織布233は、炭素繊維束232A、232Bが交差するように四つ目編み(クロス織り)されて形成されている。ここで、炭素繊維束232Aと232Bは同じ物であり、符号を変えているのは、四つ目編みする時に縦と横とを区別するためである。両者を区別しない場合には、炭素繊維束232Aと232Bを、炭素繊維束232と呼ぶ。炭素繊維束232は、炭素繊維231が細長い平面上に束ねられて形成されている。なお、図面上では、炭素繊維231についても、炭素繊維束232Aと232Bと同様に、縦と横とを区別して、炭素繊維231A、231Bという符号をつけている。
炭素繊維織布233の右側に示した矢印は、炭素繊維織布233の巻かれる方向(「巻方向」と呼ぶ。)を示している。炭素繊維織布233の巻方向は、丸められた中空円筒状の炭素繊維織布の中心軸と垂直な方向である。本実施例の場合、一方の炭素繊維束232Aの炭素繊維231Aの向きと、炭素繊維織布233の巻方向との為す角の大きさを、巻方向の角度と呼ぶ。例えば、巻方向の角度が90°の場合、一方の炭素繊維束232Aの炭素繊維231Aの向きは、炭素繊維織布233の巻方向と90°(垂直)となり、丸められた炭素繊維織布233の中心軸と平行となる。このとき、他方の炭素繊維束232Bの炭素繊維231Bの向きは、炭素繊維織布233の巻方向と平行となる。同様に、巻方向の角度が60°の場合、一方の炭素繊維束232Aの炭素繊維231Aの向きは、炭素繊維織布233の巻方向と60°の角を為しており、他方の炭素繊維束232Bの炭素繊維231Bの向きは、炭素繊維織布233の巻方向と30°(=90°―60°)の角を為している。巻方向の角度が45°の場合、炭素繊維束232Aの炭素繊維231Aの向き、炭素繊維束232Bの炭素繊維231Bの向きは、いずれも、炭素繊維織布233の巻方向と45°の角を為している。なお、また、炭素繊維231A、231Bの向きと丸められた炭素繊維織布233の中心軸との為す角も45°である。一方の炭素繊維束232Aの炭素繊維231Aからみて90°、60°の角度は、他方の炭素繊維束232Bの炭素繊維231Bから見れば、それぞれ0°、30°の角度となる。ここで、炭素繊維束232Aと炭素繊維束232Bは交換可能である。したがって、巻方向の角度が60°の場合は、巻方向の角度が30°の場合と同じである。以下では、炭素繊維231Aの方向と、炭素繊維織布233の巻方向が為す角を「巻角度」とも呼ぶ。
図3は、炭素繊維織布の巻角度と、中心軸のねじれ破断トルクと、の関係を示す説明図である。巻角度が45°となるように、炭素繊維織布233(図2)を丸めることにより、ねじれ破断トルクを最大にすることができる。
図4は、炭素繊維織布の製造工程を示す説明図である。まず、工程(A)では、炭素繊維231を準備し、炭素繊維231を束ねて細長い炭素繊維束232を製造する。次に、工程(B)では、炭素繊維束232を四つ目編みして炭素繊維織布233を製造する。図4では、炭素繊維束232が四つ目編みに編まれていく様子が示されている。その後、工程(C)では、炭素繊維織布233を長方形形状に切断する。このとき、長方形の各辺と、炭素繊維の向きが45°となるように切断する。なお、切断形状は、製造したいローター軸230の形状に合わせてもよい。
図5は、炭素繊維織布からローター軸を製造する工程を示す説明図である。まず、炭素繊維織布233を所定の形状に切断したものを準備する。本実施形態では、炭素繊維織布233は、略長方形の基部233aに加えて、巻方向に長い長尺部233bを有している。長尺部233bが丸められる部分は、基部233aが巻かれて出来る部分よりも炭素繊維織布233が多数回巻かれるため、外径が大きくなる。すなわち、長尺部233bは、ローター軸230の設置部230b(図1)を形成する。なお、長尺部233bは、略長方形の切抜部233cを備えていても良い。切抜部233cは、炭素繊維織布233が丸められたときに、空洞部230c(図1)を形成する。なお、基部233aと長尺部233bとは、図5に示すように1枚で構成されていても良く、基部233aと長尺部233bとが2枚に分かれて構成されていてもよい。
工程(A)では、内枠型400の外周に剥離剤を塗布し、モールド用樹脂に浸された炭素繊維織布233を巻き付ける。本実施例では、内枠型400は、4つに分割可能であり、内枠型400が合体した形状は、円筒形である。なお、内枠型400の内部は空洞である。なお、内枠型400の分割数は、4以外の数でもよい。炭素繊維織布233を巻き方向は、炭素繊維織布233の炭素繊維231(図4)と45°の角度となる方向である。
工程(B)では、外枠型410の内周に剥離剤を塗布したのち、外枠型410の内側に炭素繊維織布233が巻かれた内枠型400を挿入する。外枠型410は、ローター軸230の外径の大きさに合わせて複数準備される。なお、外枠型410についても、内枠型400と同様に、複数に分割可能であっても良い。次の工程(C)では、内枠型400の内部の空洞に加圧枠型405を挿入する。このとき、外枠型410及び加圧枠型405から加熱する。加圧枠型405は、例えば円錐台の形状を有しており、細い方から内枠型400の内部の空洞に、内枠型の両側から挿入していくことにより、内枠型400を外枠型410の方に加圧することができる。これにより、モールド用樹脂に浸された炭素繊維織布233は、加熱圧縮される。
工程(D)では、外枠型410を外す。外枠型410の内周には剥離剤が塗布されているので、外枠型410は、容易に取り外すことが可能である。工程(E)では、加圧枠型405を抜き、工程(F)では、内枠型400を1つずつ外していく。これにより、炭素繊維強化プラスチックにより形成されたローター軸230を製造することができる。
図6は、製造されたローター軸230を示す説明図である。ローター軸230の中心部付近が他の部分よりも外径が大きく太径となっており、この外径が大きい部分が、歯車500を取り付ける設置部230bとなる。設置部230bに接着剤で歯車500を取り付ければ、歯車500付きのローター軸50を製造できる。
以上、本実施形態によれば、ローター軸230と歯車500との設置部230bにおけるローター軸230の外径の大きさは、設置部230b以外の場所におけるローター軸230の外径の大きさよりも大きい太径なので、ローター軸230の外径の大きさが設置部230bと設置部230b以外が同じ外径の大きさであるローター軸230よりも、ローター軸230と歯車500との間に掛かる力Fを小さく出来る。炭素繊維織布233の炭素繊維231A、231Bは、複数の炭素繊維束232A、232Bが交差した布状繊維として形成されていているので、ローター軸230の捻れ剛性を含む諸強度を高めることが可能となる。さらに、炭素繊維231A、231Bの向きと、ローター軸230の方向との為す角は45°であるので、ローター軸230の捻れ剛性を含む諸強度をより高めることが可能となる。
また、ローター軸230の設置部230bと、設置部230b以外の場所は、1枚の炭素繊維織布233から一体に構成された一体構造であるので、全体の剛性を高めることができる。
第2の実施形態:
図7は、第2の実施形態にかかる歯車付きコアレスモーター(電気機械装置)の構成を模式的に示す説明図である。図7(A)は、コアレスモーター10のローター軸230に平行な面で切った断面を模式的に示し、図7(B)は、歯車500部分をローター軸230に垂直な面で切った断面を模式的に示している。
コアレスモーター10は、略円筒状のステーター15が外側に配置され、略円筒状のローター20が内側に配置されたインナーローター型モーターである。ステーター15は、電磁コイル100A、100Bと、ケーシング110と、コイルバックヨーク115と、磁気センサー300とを備えている。ローター20は、ローター軸230と、磁石200と、磁石サイドヨーク215と、磁石バックヨーク236と、軸受け240、241と、波バネ座金260と、を備えている。
ローター20は、中心にローター軸230を有しており、ローター軸230の外周には、磁石バックヨーク236が配置されている。磁石バックヨーク236の外周には、複数の磁石200が配置されている。複数の磁石200は、ローター軸230の中心から外部に向かう方向(放射方向)に磁化された磁石200と、中心から外部に向かう方向(中心方向)に磁化された磁石200とを含んでおり、磁化方向が中心方向である磁石200と、磁化方向が放射方向である磁石200は、円周方向に沿って交互に配置されている。磁石200のローター軸230方向の端部には、磁石サイドヨーク215が設けられている。磁石サイドヨーク215は、軟磁性体材料で形成された円盤状の部材である。磁石200からでた磁束のうち、ローター軸230方向に漏れ出た磁束は、磁石サイドヨーク215を通りやすい。ローター軸230は、炭素繊維強化プラスチックで形成されており、貫通孔239を有している。ローター軸230は、ケーシング110の軸受け240、241で支持されてケーシング110に取り付けられている。また、本実施例では、ケーシング110の内側に、波バネ座金260が設けられており、この波バネ座金260は、磁石200の位置決めを行っている。但し、波バネ座金260は省略可能である。
ケーシング110は、略円筒形をした筐体である。ケーシングの内周に沿って、二相の電磁コイル100A、100Bが配列されている。電磁コイル100A、100Bは、磁石200と隙間を空けて配置されている。電磁コイル100A、100Bは、有効コイル領域とコイルエンド領域とを有している。ここで有効コイル領域とは、電磁コイル100A、100Bに電流が流れたときに、ローター20に対して回転方向のローレンツ力を与える領域であり、コイルエンド領域は、電磁コイル100A、100Bに電流が流れたときに、ローター20に対して回転方向と異なる方向のローレンツ力を与える領域である。ただし、コイルエンド領域は、有効コイル領域を挟んで2つあり、それぞれのローレンツ力は、大きさが同じで、向きが反対であるので、打ち消し合う。有効コイル領域においては、電磁コイル100A、100Bを構成する導体配線は、ローター軸230とほぼ平行な方向であり、コイルエンド領域では、電磁コイル100A、100Bを構成する導体配線は、回転方向と平行である。また、有効コイル領域では、電磁コイル100A、100Bは、磁石200と重なっているが、コイルエンド領域では、電磁コイル100A、100Bは、磁石200と重なっていない。なお、電磁コイル100A、100Bを合わせて電磁コイル100とも呼ぶ。電磁コイル100A、100Bとケーシング110との間には、コイルバックヨーク115が設けられている。コイルバックヨーク115のローター軸230方向の長さは、磁石200のローター軸230方向の長さとほぼ同じである。ローター軸230からコイルバックヨーク115に向かって放射方向に放射線を引いたとき、放射線は、磁石200をちょうど貫く。すなわち、コイルバックヨーク115と磁石200は、重なっている。
ステーター15には、さらに、ローター20の位相を検出する位置センサーとしての磁気センサー300が、電磁コイル100A、100Bの各相に1つずつ配置されている。なお、図1(A)では、一方の磁気センサー300のみを表示している。磁気センサー300は、回路基板310の上に固定されており、回路基板310は、ケーシング110に固定されている。ここで、磁気センサー300は、コイルエンド領域から、ローター軸230に垂線を降ろしたときの垂線上に配置されている。
ローター軸230の図面右方の部分である設置部230bは、ローター軸230の設置部230b以外の部分に比べて外径が大きい太径に形成されており、設置部230bに歯車500が取り付けられている。なお、設置部230bの外径は、軸受け241の内径と同じ大きさであってもよい。コアレスモーター10の製造が容易となる。
図8は、第2の実施形態のローター軸を形成する炭素繊維織布を示す説明図である。炭素繊維織布233は、基部233aに加えて、第1の長尺部233bと第2の長尺部233dとを有している。第1の長尺部233bと第2の長尺部233dが丸められた部分は、基部233aが丸められた部分よりも外径が大きくなる。第1の長尺部233bが丸められた部分に歯車500が配置され、第2の長尺部233dが丸められた部分に磁石200が配置される。図8に示した炭素繊維織布233から、図5で説明したのと同様の工程によって、ローター軸230が製造される。
図9は、製造されたローター軸を示す説明図である。ローター軸230の、歯車500が取り付けられる設置部230bと、磁石200が取り付けられる接合部230dは、ローター軸230の他の部分よりも外径が大きい太径に形成されている。
図10は、第2の実施形態のコアレスモーターの製造工程の一部を示す説明図である。工程(A)では、ローター軸230を準備する。このローター軸230は、図4、5に示す工程により製造することができる。工程(B)では、ローター軸230の接合部230dに磁石バックヨーク236を配置する。磁石バックヨーク236は、例えば、B−H特性でBが大きく、Hが最小となる軟磁性体材料で、鉄損失の少ない積層鋼板材で形成されている。
工程(C)では、極異方性磁石の未着磁状態の磁石(以下「未着磁磁石201」と呼ぶ。)を磁石バックヨーク236と同等の位置に挿入する。この未着磁磁石201は、後の工程で外部から着磁されることにより、磁石200に変化する。
工程(D)では、未着磁磁石201とローター軸230とを樹脂でモールドして一体化する。先ず、未着磁磁石201の両端部に磁石サイドヨーク215を配置し、さらに、外金型430を配置する。ローター軸230は、外径の大きな部分と外径の小さな部分とを有しているので、外金型430は、複数個に分割できても良い。外金型430は、樹脂注入口431を有し、空気排出口432と、を備えている。樹脂注入口431から樹脂を注入して加圧、加熱し、未着磁磁石201とローター軸230とを樹脂でモールドして一体化する。
工程(E)では、例えば誘導コイルを用いて、未着磁磁石201に対して外部から着磁する。樹脂でモールドする前に着磁した場合、モールド時の熱で磁力が弱くなる恐れがあるので、樹脂でモールドした後に着時することが好ましい。なお、ローター軸230のバランスを取るために、バランス調整用のバランス錘を貼り付ける、あるいは、樹脂の一部を削る工程を加えても良い。工程(F)では、軸受け240を配置する。磁石200が取り付けられたローター軸230を、電磁コイル100A,100Bが配置されたステーターに差し込んで、歯車500を設置部230bに接着することにより、歯車付きコアレスモーター10(図7)を製造することが出来る。
以上、第2の実施形態によれば、歯車500の設置部230bにおけるローター軸230の外径の大きさは、設置部230b、接合部230d以外の場所におけるローター軸230の外径の大きさよりも大きい太径なので、ローター軸230の外径の大きさが設置部230bと設置部230b以外が同じ大きさのローター軸230よりも、ローター軸230と歯車500との間に掛かる力を小さく出来る。同様に、磁石200の接合部230dにおけるローター軸230の外径の大きさは、設置部230b、接合部230d以外の場所におけるローター軸230の外径の大きさよりも大きいので、ローター軸230の外径の大きさが接合部230dと接合部230d以外が同じ外径の大きさのローター軸230よりも、ローター軸230と磁石200との間に掛かる力を小さく出来る。
図11は、第2の実施形態の変形例におけるローター軸を形成する炭素繊維織布233を示す説明図である。この炭素繊維織布233は、長尺部233dに切抜部233eを有している。
図12は、第2の実施形態の変形例におけるローター軸を示す説明図である。このローター軸230は、230eを備えている。このように、磁石200の設置部230dに空洞部230cが形成されていてもよい。
図13は、本実施形態で説明したコアレスモーター10を利用した双腕キャスター付ロボットの一例を示す説明図である。図13に示すように、双腕キャスター付ロボット3762は車体部3763を備えている。車体部3763は車体本体3763aを備え、車体本体3763aの地面側には4つの車輪3763bが設置されている。そして、車体本体3763aには車輪3763bを駆動する回転機構が内蔵されている。さらに、車体本体3763aには双腕キャスター付ロボット3762の姿勢及び動作を制御する制御部3764が内蔵されている。
車体本体3763a上には、本体回転部3765、本体部3766がこの順に重ねて設置されている。本体回転部3765には本体部3766を回転させる回転機構が設置されている。そして、本体部3766は鉛直方向を回転中心として回動する。本体部3766上には一対の撮像装置3767が設置され、撮像装置3767は双腕キャスター付ロボット3762の周囲を撮影する。そして、撮影した物と撮像装置3767との距離を検出することができる。
本体部3766の側面のうち対向する2つの面には左腕部3768及び右腕部3769が設置されている。左腕部3768及び右腕部3769はそれぞれ可動部としての上腕部3770、下腕部3771、ハンド部3772を備えている。上腕部3770、下腕部3771、ハンド部3772は回動または屈曲可能に接続されている。そして、本体部3766には本体部3766に対して上腕部3770を回動させる回転機構3773が内蔵されている。上腕部3770には上腕部3770に対して下腕部3771を回動させる回転機構3773が内蔵されている。下腕部3771には下腕部3771に対してハンド部3772を回動させる回転機構3773が内蔵されている。さらに、下腕部3771には下腕部3771の長手方向を回転軸にして捻る回転機構3773が内蔵されている。
ハンド部3772はハンド本体3772aとハンド本体3772aの先端に位置する一対の板状の可動部としての把持部3772bを備えている。ハンド本体3772aには把持部3772bを移動しての把持部3772b間隔を変更させる直動機構3774が内蔵されている。ハンド部3772は把持部3772bを開閉して被把持物を把持することができる。
回転機構3773及び直動機構3774には本実施形態で説明したコアレスモーター10を備えている。従って、重い部材を支持して回転機構3773の回転方向を反転させるときにもローター軸230と歯車500との間の接着を外れにくく出来る。そして、直動機構3774は移動方向を反転させるときにも同様に、ローター軸230と歯車500との間の接着を外れにくく出来る。
さらに、車輪3763bを回転させる回転機構と本体部3766を回転させる回転機構とは、本実施形態で説明したコアレスモーター10が組み込まれている。従って、双腕キャスター付ロボット3762が進行方向を変えるときにも、ローター軸230と歯車500との間の接着を外れにくく出来る。そして、双腕キャスター付ロボット3762が本体部3766の回転方向を変えるときにもローター軸230と歯車500との間の接着を外れにくく出来る。
図14は、本発明の変形例によるモーターを利用した鉄道車両を示す説明図である。この鉄道車両3500は、電動モーター3510と、車輪3520とを有している。この電動モーター3510は、車輪3520を駆動する。さらに、電動モーター3510は、鉄道車両3500の制動時には発電機として利用され、電力が回生される。この電動モーター3510としては、上述した各種のコアレスモーター10を利用することができる。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10…コアレスモーター
15…ステーター
20…ローター
50…ローター軸
100、100A、100B電磁コイル
110…ケーシング
115…コイルバックヨーク
200…磁石
201…未着磁磁石
215…磁石サイドヨーク
230…ローター軸
230b…設置部
230c…空洞部
230d…接合部
230方向…ローター軸
231、231A、231B…炭素繊維
232、232A、232B…炭素繊維束
233…炭素繊維織布
233a…基部
233b…第1の長尺部
233c…切抜部
233d…第2の長尺部
233e…切抜部
236…磁石バックヨーク
239…貫通孔
240…軸受け
260…波バネ座金
300…磁気センサー
310…回路基板
400…内枠型
405…加圧枠型
410…外枠型
430…外金型
431…樹脂注入口
432…空気排出口
500…歯車
3500…鉄道車両
3510…電動モーター
3520…車輪
3762…双腕キャスター付ロボット
3763…車体部
3763a…車体本体
3763b…車輪
3764…制御部
3765…本体回転部
3766…本体部
3767…撮像装置
3768…左腕部
3769…右腕部
3770…上腕部
3771…下腕部
3772…ハンド部
3772a…ハンド本体
3772b…把持部
3773…回転機構
3774…直動機構

Claims (12)

  1. 外周に歯車を設置可能なローター軸であって、
    中空部を有し、
    炭素繊維を含む樹脂で構成され、
    前記歯車を設置する設置部の外径を太径の形状としたローター軸。
  2. 請求項1に記載のローター軸において、
    前記設置部の外径は、前記設置部以外における外径よりも太い太径であるローター軸。
  3. 請求項1または2に記載のローター軸において、
    前記炭素繊維は、複数の繊維束が交差した布状繊維として形成されている、ローター軸。
  4. 請求項3に記載のローター軸において、
    前記炭素繊維の向きと、前記ローター軸の方向との為す角は45°である、ローター軸。
  5. 請求項3または4に記載のローター軸において、
    前記設置部の外径が前記太径の径になるまで、前記布状繊維が、多数回巻かれている、ローター軸。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のローター軸において、
    前記設置部と、外周に歯車を接続しない部分とは、一体構造である、ローター軸。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のローター軸と、
    前記ローター軸に接合された磁石と、
    前記磁石と隙間を有して配置された電磁コイルと、
    を備える、電気機械装置。
  8. 請求項7に記載の電気機械装置において、
    前記ローター軸の前記磁石の接合部の外径は、太径の形状である、電気機械装置。
  9. 請求項7または8に記載の電気機械装置において、
    前記ローター軸に接する軸受けを備え、
    前記軸受けの内径の大きさは、前記設置部における前記ローター軸の外径の大きさと等しい、電気機械装置。
  10. 請求項7から9のいずれか一項に記載の電気機械装置を備えるロボット。
  11. 請求項7から9のいずれか一項に記載の電気機械装置を備える移動体。
  12. 歯車を取り付け可能なローター軸の製造方法であって、
    (a)炭素繊維を用いて炭素繊維束を形成する工程と、
    (b)前記炭素繊維束を四つ目編みして織布を形成する工程と、
    (c)前記織布を、前記織布の炭素繊維の方向と、丸める方向との為す角が45°となるように、筒状に巻く工程と、
    を備え、
    前記工程(c)において、前記歯車を取り付ける設置部に前記織布をより多く巻いてローター軸の前記設置部の外径を、太径の形状とする、ローター軸の製造方法。
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