JP2015182583A - 乗員保護制御装置 - Google Patents

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俊典 八木
Toshinori Yagi
俊典 八木
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Abstract

【課題】車両がジャンプしたときに、横転したと誤判断することを防止する。【解決手段】判断回路3が、車両Vのロール角速度とロール角度に基づいて、乗員保護モジュール16の作動が必要であると判断したときに作動信号S1を出力する。そして、第1セーフィングセンサ部10が、車両Vの水平加速度に基づいて、乗員保護モジュール16の作動が必要であると判断したときに作動信号S2を出力する。さらに、第2セーフィングセンサ部13aが、タイヤ内圧検出部11で車両Vの各々のタイヤの内圧を検出して、タイヤ浮き上がり判断部12が、タイヤの内圧に基づいて乗員保護モジュール16の作動が必要であると判断したときに作動信号S3を出力する。そして、出力ロジック部14が、作動信号S1,S2,S3がともに出力していることを検出したときに乗員保護モジュール16を作動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、乗員保護モジュールの作動判断を的確に行わせることができるようにした乗員保護制御装置に関するものである。
自動車などの車両には、緊急時に乗員を保護するための乗員保護モジュールが設けられる。乗員保護モジュールは、具体的には、エアバッグ装置や、衝突時にシートベルトを巻き取って乗員を確実に拘束するシートベルトプリテンショナ装置がよく知られている。また、最近普及しているハイブリッド車や電気自動車にあっては、使用される強電ユニット(インバータやDC−DCコンバータ)において、車両衝突時の2次被害(漏電による感電)を回避するため、衝突後強電ユニットに供給される電源を遮断する電源カットオフ装置が用いられている。(例えば、特許文献1参照)
特開平7−277132号公報
しかしながら、このように構成された従来の乗員保護制御装置にあっては、車体に作用する加速度信号を計測して、この加速度信号の周波数分析を行って、衝突が発生したか否かを判断している。したがって、車両が物に乗り上げてジャンプした場合のように、宙に浮いてしまった状態であっても、車両に加速度が生じている限り、車両が横転したものと誤判断して乗員保護モジュールを誤動作させてしまう可能性があった。
上記課題を解決するために、本発明の乗員保護制御装置は、車両に搭載されて、前記車両の進行方向に対するロール角速度を検出する角速度センサと、前記角速度センサが検出したロール角速度を積分してロール角度を求めるとともに、前記ロール角度および前記ロール角速度と予め設定された作動用閾値とを比較して、前記車両の衝突時に乗員を保護する乗員保護モジュールの作動または非作動を判断し、前記乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第1の作動信号を出力する判断回路と、前記車両の車幅方向に対する加速度を検出する水平加速度センサと、前記水平加速度センサが検出した水平加速度に基づき、前記乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第2の作動信号を出力する水平加速度計と、を有する第1セーフィングセンサ部と、前記車両の各タイヤの浮き上がりをそれぞれ検出するタイヤ浮き上がり検出部と、前記タイヤ浮き上がり検出部の出力に基づいて、前記乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第3の作動信号を出力するタイヤ浮き上がり判断部と、を有する第2セーフィングセンサ部と、前記判断回路と前記水平加速度計と前記タイヤ浮き上がり判断部が、それぞれ同時に、前記第1の作動信号と前記第2の作動信号と前記第3の作動信号を出力しているときに、前記乗員保護モジュールを作動させる第4の作動信号を出力する出力ロジック部と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る乗員保護制御装置によれば、車両に搭載された角速度センサで車両のロール角速度を検出して、判断回路で、ロール角速度を積分してロール角度を求めるとともに、ロール角速度とロール角度に基づいて、乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第1の作動信号を出力する。そして、第1セーフィングセンサ部が、車両に搭載された水平加速度センサで車両の水平加速度を検出して、水平加速度計で、検出された水平加速度に基づいて、乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第2の作動信号を出力する。さらに、第2セーフィングセンサ部が、車両に搭載されたタイヤ浮き上がり検出部で、車両の各々のタイヤの浮き上がりを検出して、タイヤ浮き上がり判断部で、タイヤの浮き上がりに基づいて、乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第3の作動信号を出力する。そして、出力ロジック部が、第1の作動信号と第2の作動信号と第3の作動信号がともに出力していることを検出して、第4の作動信号を出力して乗員保護モジュールを作動させる。したがって、車両が物に乗り上げてジャンプした場合のように、宙に浮いてしまった状態にあるときには、車両に加速度が生じている場合であっても、第3の作動信号が出力されない。すなわち、車両が横転したと判断しないため、乗員保護モジュールの誤動作を防止することができる。
本発明の一実施形態である実施例1の乗員保護制御装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 車両の走行状態を説明する図であり、(a)は車両が直進状態で走行している様子を示す図である。(b)は車両がジャンプしている様子を示す図である。(c)は車両が横転し始めている様子を示す図である。 走行時に、車両の各タイヤにかかる内圧の変化の一例を示すグラフである。 車両のロール速度とロール角速度に基づいて、乗員保護モジュールの作動用閾値を設定する方法について説明する図である。 実施例1の乗員保護制御装置で行われる処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態である実施例2の乗員保護制御装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の乗員保護制御装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[車両の走行状態の説明]
本発明の具体的な実施例について説明する前に、図2(a),(b),(c)、および図3を用いて、車両走行時に各タイヤにかかる圧力の変化について説明する。図2は、車両Vの走行状態を示す模式図である。図2(a)は通常走行状態を示す。図2(b)は車体が物に乗り上げる等してジャンプした状態を示す。そして、図2(c)は片輪のみが地面から浮き上がった状態を示す。このうち、本発明の乗員保護制御装置で検出すべき状態は、車両が横転を始めたと判断される図2(c)の状態である。
図3は、車両Vの左前輪のタイヤ内圧Pa,右前輪のタイヤ内圧Pb,左後輪のタイヤ内圧Pc,右後輪のタイヤ内圧Pdをそれぞれ時系列で計測した例を示すものである。なお、各タイヤには、常に、タイヤに応じた空気圧がかかっている。そして、走行中には、これに加えて重力加速度が加わっている。
図3に示す各タイヤ内圧Pa,Pb,Pc,Pdは、各タイヤにかかる圧力から、通常時に各タイヤにかかっている空気圧を差し引いた値を示すものである。
図3において、時刻t1から時刻t2の区間では、4輪にかかる圧力が、ともにほぼ0まで低下している。これは、4輪がともに浮き上がって、各タイヤの内部に重力加速度がかからなくなった状態であることを示している。すなわち、時刻t1から時刻t2の区間では、車両Vは、図2(b)の状態にあると推定できる。
次に、時刻t3から時刻t4の区間では、左前輪のタイヤ内圧Paと左後輪のタイヤ内圧Pcがともに低下して、逆に、右前輪のタイヤ内圧Pbと右後輪のタイヤ内圧Pdがともに増加している。これは、左前輪と左後輪が浮き上がった状態であることを示している。すなわち、時刻t3から時刻t4の区間では、車両Vは、図2(c)の状態にあると推定できる。
また、時刻t5から時刻t6の区間では、右前輪のタイヤ内圧Pbと右後輪のタイヤ内圧Pdがともに低下して、逆に、左前輪のタイヤ内圧Paと左後輪のタイヤ内圧Pcがともに増加している。これは、右前輪と右後輪が浮き上がった状態であることを示している。すなわち、時刻t5から時刻t6の区間では、車両Vは、図2(c)の状態(但し、浮き上がっているタイヤは時刻t3から時刻t4の区間のときとは逆方向)にあると推定できる。
その他の区間では4輪にかかる圧力はほぼ変化なく推移している。これは、車両Vが通常走行をしていることを示している。すなわち、その他の区間では、車両Vは、図2(a)の状態にあると推定できる。
[実施例1の構成の説明]
図1は、本発明の一実施形態である乗員保護制御装置50aの機能構成を示す機能ブロック図である。
乗員保護制御装置50aは、図1に示すように、図示しない車両Vに搭載されて、車両進行方向に対するロール角速度を検出する角速度センサ2と、角速度センサ2からのロール角速度を積分してロール角度を求めると共に、ロール角度およびロール角速度を、予め設定された作動用閾値yと比較して乗員保護モジュールを作動させるか否かを判断し、乗員保護モジュール16の作動が必要な時に作動信号S1(第1の作動信号)を発生させる判断回路3と、車両Vの車幅方向の加速度(水平加速度)と上下方向の加速度(垂直加速度)に基づいて、乗員保護モジュール16の作動が必要な時に作動信号S2(第2の作動信号)を発生させる第1セーフィングセンサ部10と、車両Vの各タイヤの内圧の時間変化に基づいて、乗員保護モジュール16の作動が必要な時に作動信号S3(第3の作動信号)を発生させる第2セーフィングセンサ部13aと、判断回路3が作動信号S1を出力し、第1セーフィングセンサ部10が作動信号S2を出力し、第2セーフィングセンサ部13aが作動信号S3を出力していることを検出するアンド回路からなる出力ロジック部14と、エアバッグ装置,シートベルトプリテンショナ装置,電源カットオフ装置を備えた乗員保護モジュール16と、出力ロジック部14の出力をトリガにして乗員保護モジュール16を作動させる作動装置15と、からなる。
第1セーフィングセンサ部10は、さらに、水平加速度を検出可能な水平加速度センサ7と、水平加速度センサ7が検出した水平加速度に基づいて作動信号S2hを発生する水平加速度計8と、垂直加速度を検出可能な垂直加速度センサ5と、垂直加速度センサ5が検出した垂直加速度に基づいて作動信号S2vを発生する垂直加速度計6、および、水平加速度計8が作動信号S2hを発生したか、または垂直加速度計6が作動信号S2vを発生したときに、作動信号S2を出力するオア回路9と、からなる。
第2セーフィングセンサ部13aは、さらに、車両Vの左前輪のタイヤ内圧Paを検出する左前輪内圧検出部11a(圧力検出手段)と、車両Vの右前輪のタイヤ内圧Pbを検出する右前輪内圧検出部11b(圧力検出手段)と、車両Vの左後輪のタイヤ内圧Pcを検出する左後輪内圧検出部11c(圧力検出手段)と、車両Vの右後輪のタイヤ内圧Pdを検出する右後輪内圧検出部11d(圧力検出手段)と、から構成されたタイヤ内圧検出部11(タイヤ浮き上がり検出部)と、タイヤ内圧検出部11の検出結果に基づいて作動信号S3(第3の作動信号)を発生するタイヤ浮き上がり判断部12からなる。
ここで、タイヤ内圧検出部11を構成する各センサは、タイヤの回転数や車両Vの車速を用いて、タイヤの内圧を間接的に推定する方式で構成してもよいし、あるいは、タイヤやホイールの内部に空気圧センサを取り付けて、タイヤの内圧を直接計測する方式で構成してもよい。後者の場合、計測データは電波で送信される。
なお、乗員保護制御装置50aが搭載される車両Vは、主に乗用車を対象としているが、その他に、商用車、バス、トラック、建設用車両、農業用車両などの各種車両を広く含んでもよい。さらに、車両Vは動力源としてエンジンのみならず、モータを有するもの(ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車)であってもよい。更に、角速度センサ2、水平加速度センサ7、垂直加速度センサ5などのセンサ類を除き、乗員保護制御装置50aはハードウェアによって構成してもソフトウェアによって構成してもよい。
[実施例1の作用の説明]
以下、乗員保護制御装置50aの具体的な作用について説明する。
まず、角速度センサ2が、車両進行方向に対するロール角速度を検出する。
そして、判断回路3が、角速度センサ2からのロール角速度を積分してロール角度を求めるとともに、ロール角度およびロール角速度と予め設定された作動用閾値yとを比較して乗員保護モジュール16の作動が必要であるか否かを判断し、乗員保護モジュール16の作動が必要であると判断されたときには作動信号S1(第1の作動信号)を発生する。
図4は、作動用閾値yの設定例を示すグラフである。図4の場合、横軸がロール角度とされ、縦軸がロール角速度とされている。作動用閾値yは、例えば、ロール角度が0の時に乗員保護モジュール16を作動させるべきロール角速度の値と、ロール角速度が0の時に乗員保護モジュール16を作動させるべきロール角度の値とを結んだ境界線の位置に設定されている。そして、この作動用閾値yよりも上側が乗員保護モジュール16の作動領域となり、作動用閾値yよりも下側が乗員保護モジュール16の非作動領域となる。
乗員保護モジュール16の作動が必要になる状況のうち、横転を伴う状況について分析すると、大きく分けて3種類の形態(横転形態)がある。すなわち、トリップオーバー事象と、クライムオーバー事象と、フォールオーバー事象である。
トリップオーバー事象は、例えば、高速で走行している車両がカーブで横滑りした後、縁石等に引っ掛かって勢いよく横転するような場合であり、一般に、急激なロール角速度の変化を伴う。
クライムオーバー事象は、例えば、車両が縁石やガードレールに乗り上げて、片輪走行になった後で横転するような場合であり、一般に、中程度のロール角速度の変化を伴う。
トリップオーバー事象は、例えば、土手などの上をゆっくり走行している車両が斜面に沿って滑り落ちながら横転するような場合であり、一般に、緩やかなロール角速度の変化を伴う。
判断回路3は、これら3種類の横転形態を確実に検知できるように構成されている。すなわち、図4で説明したように、作動用閾値yは、ロール角速度とロール角度の双方に応じて変動するように設定されている。
なお、図4に記載した矢印Aは、トリップオーバー事象が発生した際に生じると予想される、ロール角速度とロール角度の変動の一例を表している。
また、図4に記載した矢印Bは、クライムオーバー事象が発生した際に生じると予想される、ロール角速度とロール角度の変動の一例を表している。
さらに、図4に記載した矢印Cは、フォールオーバー事象が発生した際に生じると予想される、ロール角速度とロール角度の変動の一例を表している。
このように、判断回路3は、発生が予想される様々なロール角速度の変動パターンに応じた作動用閾値yを設定したものになっている。
なお、図4において、作動用閾値yは、ロール角度が0の時に乗員保護モジュール16を作動させるべきロール角速度の値と、ロール角速度が0の時に乗員保護モジュール16を作動させるべきロール角度の値とを結んだ、直線状の境界線の位置に設定されているが、これはあくまでも一例であって、実際の作動用閾値yを表す境界線の位置と形状は、実験等によって設定される。
一方、第1セーフィングセンサ部10では、水平加速度センサ7が、車両Vの車幅方向に対する加速度を検出し、垂直加速度センサ5が、車両Vの上下方向に対する加速度を検出する。そして、水平加速度計8が、水平加速度センサ7で計測された水平加速度と予め設定された水平加速度閾値とを比較して乗員保護モジュール16の作動が必要であるか否かを判断し、乗員保護モジュール16の作動が必要であると判断されたときに作動信号S2hを発生する。また、垂直加速度計6が、垂直加速度センサ5で計測された垂直加速度と予め設定された垂直加速度閾値とを比較して乗員保護モジュール16の作動が必要であるか否かを判断し、乗員保護モジュール16の作動が必要であると判断されたときに作動信号S2vを発生する。
そして、オア回路9は、作動信号S2hまたは作動信号S2vのうち少なくとも一方が出力されていると判断されたときに、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断して作動信号S2(第2の作動信号)を発生する。
第2セーフィングセンサ部13aでは、タイヤ内圧検出部11(タイヤ浮き上がり検出部)が車両Vの各タイヤ内圧の時間変化をそれぞれ検出する。そして、タイヤ浮き上がり判断部12において、例えば、車両Vの左前輪のタイヤ内圧Paと左後輪のタイヤ内圧Pcの和と、車両Vの右前輪のタイヤ内圧Pbと右後輪のタイヤ内圧Pdの和と、を比較して、所定の時間に亘って両者の差分値が、予め設定された浮き上がり検出閾値を越えたと判断されたときには、車両Vが横転し始めたため乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断して作動信号S3(第3の作動信号)を発生する。
出力ロジック部14は、作動信号S1(第1の作動信号)の出力と、作動信号S2(第2の作動信号)の出力と、作動信号S3(第3の作動信号)の出力が同時に発生したことを検出して、作動装置15へ作動信号S4(第4の作動信号)を出力する。これにより、乗員保護モジュール16が作動して乗員が保護拘束される。
ここで、車両Vが物に乗り上げる等してジャンプし、図2(b)の状態にあるときには、前述したように、各タイヤの内圧がすべて低下するため、タイヤ浮き上がり判断部12は、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断しない。したがって、作動信号S3(第3の作動信号)は発生しない。
[実施例1における処理の流れの説明]
以下、乗員保護制御装置50aにおいて行われる処理の流れについて、図5のフローチャートを参照して説明する。
(ステップS10)角速度センサ2で車両Vのロール角速度を検出する。
(ステップS12)判断回路3において、角速度センサ2の出力を積分して車両Vのロール角度を算出し、ロール角速度とロール角度とに基づいて、乗員保護モジュール16を作動させる必要があるか否かを判断し、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断されたときには作動信号S1(第1の作動信号)を出力する。
(ステップS14)垂直加速度センサ5で車両Vの垂直加速度を検出する。
(ステップS16)水平加速度センサ7で車両Vの水平加速度を検出する。
(ステップS18)車両Vの水平加速度と垂直加速度に基づいて、乗員保護モジュール16を作動させる必要があるか否かを判断し、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断されたときには作動信号S2(第2の作動信号)を出力する。
(ステップS20)タイヤ内圧検出部11で車両Vの4輪のタイヤ内圧を検出する。
(ステップS22)タイヤ浮き上がり判断部12において、車両Vが横転を始めているか否かを判断し、車両Vが横転を始めていると判断されたときに作動信号S3(第3の作動信号)を出力する。
(ステップS24)出力ロジック部14において、作動信号S1(第1の作動信号),作動信号S2(第2の作動信号),作動信号S3(第3の作動信号)がともに出力しているか否かを判断する。3つの作動信号がともに出力していると判断されたときにはステップS26に進み、それ以外のときはステップS10に戻る。
(ステップS26)作動装置15から乗員保護モジュール16に対して作動信号S4(第4の作動信号)を出力して、乗員保護モジュール16を作動させる。
以下、本発明の一実施形態である実施例2について説明する。本実施例2は、実施例1で説明したタイヤ内圧検出部11(タイヤ浮き上がり検出部)を、別の形態で構成した例である。図6は、本発明の一実施形態である乗員保護制御装置50bの機能構成を示す機能ブロック図である。
[実施例2の構成、作用の説明]
乗員保護制御装置50bの構成は、実施例1で説明した乗員保護制御装置50aの構成とほぼ等しいため、相違点のみ説明する。
乗員保護制御装置50bは、乗員保護制御装置50aが備える第2セーフィングセンサ部13a(図1参照)の代わりに第2セーフィングセンサ部13bを備えている。
第2セーフィングセンサ部13bは、図6に示すように、車両Vの左前輪のサスペンションストロークを検出する左前輪サスペンションストローク検出部20a(ストローク検出手段)と、車両Vの右前輪のサスペンションストロークを検出する右前輪サスペンションストローク検出部20b(ストローク検出手段)と、車両Vの左後輪のサスペンションストロークを検出する左後輪サスペンションストローク検出部20c(ストローク検出手段)と、車両Vの右後輪のサスペンションストロークを検出する右後輪サスペンションストローク検出部20d(ストローク検出手段)と、から構成されたサスペンションストローク検出部20(タイヤ浮き上がり検出部)と、サスペンションストローク検出部20の検出結果に基づいて作動信号S3(第3の作動信号)を発生するタイヤ浮き上がり判断部21からなる。
ここで、サスペンションストローク検出部20を構成する各センサは、例えば、リニアポテンショメータで構成されて、サスペンションストロークに応じて出力される電圧を測定して、サスペンションストロークを推定する。
すなわち、実施例1ではタイヤの内圧を測定して車両の状態を推定していたが、実施例2では、サスペンションストロークを測定して車両の状態を推定する点が異なっている。
そして、4輪のサスペンションストロークの時間変化を観測することによって、車両Vがジャンプした状態や、車両Vが横転を始めた状態を推定することができる。
具体的には、車両Vがジャンプした状態にあるときには、車両Vの4輪のサスペンションストローク量が、ともに所定のストローク閾値よりも長くなる。
また、車両Vが横転を始めた状態にあるときには、車両Vの左前輪と左後輪のサスペンションストローク量が、ともに所定のストローク閾値よりも長くなって、なおかつ、車両Vの右前輪と右後輪のサスペンションストローク量が、ともに所定のストローク閾値よりも短くなる。または、逆に、車両Vの右前輪と右後輪のサスペンションストローク量が、ともに所定のストローク閾値よりも長くなって、なおかつ、車両Vの左前輪と左後輪のサスペンションストローク量が、ともに所定のストローク閾値よりも短くなる。
タイヤ浮き上がり判断部21は、車両Vの左前輪のサスペンションストローク量と、左後輪のサスペンションストローク量と、車両Vの右前輪のサスペンションストローク量と、右後輪のサスペンションストローク量と、の時間変化を比較する。そして、例えば、所定の時間に亘って左前後輪のサスペンションストローク量の和と、右前後輪のサスペンションストローク量の和と、の差分値が、予め設定された浮き上がり検出閾値を越えたと判断されたときには、車両Vが横転し始めたため乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断して作動信号S3(第3の作動信号)を発生する。
なお、乗員保護制御装置50bで行われる処理の流れは、乗員保護制御装置50aで行われる処理の流れとほぼ等しい。具体的には、図5のフローチャートのステップS20においてタイヤ内圧を検出しているところを、サスペンションストロークの検出に置き換えて、ステップS22において、タイヤ内圧の検出結果に基づいて作動信号S3(第3の作動信号)を出力しているところを、サスペンションストロークの検出結果に基づいて作動信号S3(第3の作動信号)を出力すると置き換えればよい。
以上説明したように、実施例1に係る乗員保護制御装置50aによれば、車両Vに搭載された角速度センサ2で車両Vのロール角速度を検出して、判断回路3が、ロール角速度を積分してロール角度を求めるとともに、ロール角速度とロール角度に基づいて、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断したときに第1の作動信号S1を出力する。そして、第1セーフィングセンサ部10が、車両Vに搭載された水平加速度センサ7で車両Vの水平加速度を検出して、水平加速度計8で、検出された水平加速度に基づいて、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断したときに第2の作動信号S2を出力する。さらに、第2セーフィングセンサ部13aが、車両Vに搭載されたタイヤ内圧検出部11(タイヤ浮き上がり検出部)で、車両Vの各々のタイヤの浮き上がりを検出して、タイヤ浮き上がり判断部12で、タイヤの浮き上がりに基づいて、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断したときに第3の作動信号S3を出力する。そして、出力ロジック部14が、第1の作動信号S1と第2の作動信号S2と第3の作動信号S3がともに出力していることを検出して、第4の作動信号S4を出力して乗員保護モジュール16を作動させる。したがって、車両Vが物に乗り上げてジャンプした場合のように、宙に浮いてしまった状態にあるときには、車両Vに加速度が生じている場合であっても、第3の作動信号S3が出力されない。すなわち、車両Vが横転したと判断しないため、乗員保護モジュール16の誤動作を防止することができる。
さらに、実施例1に係る乗員保護制御装置50aによれば、車両Vの左右のタイヤに対するタイヤ内圧検出部11(タイヤ浮き上がり検出部)の出力の差が所定値以上であるときに、乗員保護モジュール16を作動させる必要があると判断する。したがって、簡単な判断ロジックで、車両Vが横転を始めていることを検出することができる。
また、実施例1に係る乗員保護制御装置50aによれば、タイヤ内圧検出部11(タイヤ浮き上がり検出部)は、車両Vの各タイヤの圧力を検出する左前輪内圧検出部11a,右前輪内圧検出部11b,左後輪内圧検出部11c,右後輪内圧検出部11d(圧力検出手段)を有する。したがって、例えば、既にタイヤ空気圧検出機能を有する車両にあっては、新たな構成要素を追加することなく、タイヤの浮き上がりを容易に検出することができる。
さらに、実施例1に係る乗員保護制御装置50aによれば、乗員保護モジュール16は、少なくとも、エアバッグと、シートベルトプリテンショナと、を備え、車両Vが電動車両であるときには、乗員保護モジュール16は、さらに、強電系電源カットオフ機能を含む。したがって、電動車両,非電動車両に関わりなく、乗員保護機能を実装することができる。
また、実施例2に係る乗員保護制御装置50bによれば、サスペンションストローク検出部20(タイヤ浮き上がり検出部)は、車両Vの各サスペンションのストロークを検出する左前輪サスペンションストローク検出部20a,右前輪サスペンションストローク検出部20b,左後輪サスペンションストローク検出部20c,右後輪サスペンションストローク検出部20d(ストローク検出手段)を有する。したがって、既にサスペンションストローク検出手段を有する車両にあっては、新たな構成要素を追加することなく、タイヤの浮き上がりを容易に検出することができる。
なお、第1セーフィングセンサ部10に設けられた垂直加速度センサ5と垂直加速度計6は、必要に応じて設置される。そして、垂直加速度センサ5と垂直加速度計6が設置されないときには、オア回路9は不要となる。
また、実施例1で説明したタイヤ浮き上がり判断部12,実施例2で説明したタイヤ浮き上がり判断部21で行う、車両Vが横転を始めたか否かの判断方法は、各実施例に記載した方法に限定されるものではなく、車両毎に適宜設計された判断ロジックを適用することができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
2 角速度センサ
3 判断回路
5 垂直加速度センサ
6 垂直加速度計
7 水平加速度センサ
8 水平加速度計
9 オア回路
10 第1セーフィングセンサ部
11 タイヤ内圧検出部(タイヤ浮き上がり検出部)
11a 左前輪内圧検出部
11b 右前輪内圧検出部
11c 左後輪内圧検出部
11d 右後輪内圧検出部
12 タイヤ浮き上がり判断部
13a 第2セーフィングセンサ部
14 出力ロジック部
15 作動装置
16 乗員保護モジュール
50a 乗員保護制御装置

Claims (5)

  1. 車両に搭載されて、前記車両の進行方向に対するロール角速度を検出する角速度センサと、前記角速度センサが検出したロール角速度を積分してロール角度を求めるとともに、前記ロール角度および前記ロール角速度と予め設定された作動用閾値とを比較して、前記車両の衝突時に乗員を保護する乗員保護モジュールの作動または非作動を判断し、前記乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第1の作動信号を出力する判断回路と、
    前記車両の車幅方向に対する加速度を検出する水平加速度センサと、前記水平加速度センサが検出した水平加速度に基づき、前記乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第2の作動信号を出力する水平加速度計と、を有する第1セーフィングセンサ部と、
    前記車両の各タイヤの浮き上がりをそれぞれ検出するタイヤ浮き上がり検出部と、
    前記タイヤ浮き上がり検出部の出力に基づいて、前記乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断されたときに第3の作動信号を出力するタイヤ浮き上がり判断部と、を有する第2セーフィングセンサ部と、
    前記判断回路と前記水平加速度計と前記タイヤ浮き上がり判断部が、それぞれ同時に、前記第1の作動信号と前記第2の作動信号と前記第3の作動信号を出力しているときに、前記乗員保護モジュールを作動させる第4の作動信号を出力する出力ロジック部と、を備えたことを特徴とする乗員保護制御装置。
  2. 前記車両の左右のタイヤに対する前記タイヤ浮き上がり検出部の出力の差が所定値以上であるときに、前記乗員保護モジュールを作動させる必要があると判断することを特徴とする請求項1に記載の乗員保護制御装置。
  3. 前記タイヤ浮き上がり検出部は、前記車両の各タイヤの内圧を検出する圧力検出手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗員保護制御装置。
  4. 前記タイヤ浮き上がり検出部は、前記車両の各サスペンションのストロークを検出するストローク検出手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗員保護制御装置。
  5. 前記乗員保護モジュールは、少なくとも、エアバッグと、シートベルトプリテンショナと、を備え、前記車両が電動車両であるときには、前記乗員保護モジュールは、さらに、強電系電源カットオフ機能を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の乗員保護制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180082705A (ko) * 2017-01-10 2018-07-19 한국기술교육대학교 산학협력단 차량의 롤링 전복 판단방법

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