JP2015181560A - 開口力測定器 - Google Patents
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Abstract
Description
上面が顎に接するように配置可能な顎受け部を有する顎受け部材と、
端部が前記ヘッドギア部材と連結され、前記顎受け部材を保持するベルト状部材と、
前記ヘッドギア部材、前記顎受け部材又は前記ベルト状部材のいずれかに設けられ、着用者の顎の開口力を測定可能な開口力測定部材と、を備える開口力測定器。
前記開口力測定部材は、
前記顎受け部材の下面側に配置され、前記顎受け部を介して開口力を測定可能な測定部と、
前記ベルト状部材に連結されるベルト連結部と、を有する、(1)記載の開口力測定器。
前記ヘッドギア部材は、ヘッドギア本体と、該ヘッドギア本体における着用者の頭側面側部に対応する位置に配置され、前記ベルト状部材の一端部と連結される一対の頭側連結部と、を備え、
前記2本のベルト状部材の一端部は、前記頭側連結部に連結され、他端部は、前記測定部の両側に配置された前記ベルト連結部に連結される(2)記載の開口力測定器。
一端部が、一方の頭側連結部と連結され、他端部が他方の頭側連結部と連結され、着用者の頭頂部の後方を通る位置に配置される第2の帯状部材と、
一端部が、一方の頭側連結部と連結され、他端部が他方の頭側連結部と連結され、一方の頭側連結部側において、前記第1の帯状部材の一端部及び前記第2の帯状部材の一端部と連結され、他方の頭側連結部側において、前記第1の帯状部材の他端部及び前記第2の帯状部材の他端部と連結され、着用者の頭頂部を通る位置に配置される第3の帯状部材と
を備える、(3)記載の開口力測定器。
以下、本発明の開口力測定器の好ましい一実施形態について図面を参照しながら説明する。
実施形態1の開口力測定器10は、図1に示すように、ヘッドギア部材11と、ベルト状部材12と、顎受け部材13と、開口力測定部材14と、を備える。
ヘッドギア本体111は、図2に示すように、着用者の頭部に配置可能な部材であり、着用者の頭部を覆うように配置される。また、ヘッドギア本体111は、第1の帯状部材1111と、第2の帯状部材1112と、第3の帯状部材1113と、第1のパッド部1115と、第2のパッド部1116とを備える。
顎受け部131は、上面が顎に接するように配置可能な部位であり、図4に示すように、下方に曲面状に凹んだ形状を有する。また、顎受け部131は、図1に示すように、上面の中央にスポンジ部1311を備え、該スポンジ部1311が顎の頂部に接するように配置される。
貫通部132は、顎受け部131の両側部に形成され、ベルト状部材12が貫通可能な空間を形成する。
凹部133は、図4に示すように、顎受け部材13の下面の顎受け部131に対応する位置において上方に凹んで形成される。
延出部134は、顎受け部材13の上方から下方に向かって、開口力測定部材14の測定部141のケース部1413の外側を被嵌するように延出する。
また、延出部134の延出した長さは、図4に示すように、ケース部1413(詳細は後述する)の高さより短く構成される。これにより、開口力の測定時にプッシャー部1414の下面が、ロードセル部1411に真っ直ぐに接触することが可能となり、開口力の正確な測定が可能となる。
開口力測定部材14は、図4に示すように、測定部141と、一対のベルト連結部142とを備える。
測定部141は、顎受け部材13の下面側に配置され、顎受け部131を介して開口力を測定可能な部位である。測定部141は、図4に示すように、ロードセル部1411と、ベース部1412と、ケース部1413と、プッシャー部1414と、を備える。
ロードセル部1411は、直方体状の形状により構成され、開口力を測定する部位である。ロードセル部1411は、図4に示すように、ベース部1412の上面に配置される。
ベース部1412は、図4に示すように、板状であり、上面にロードセル部1411とケース部1413とが配置される。
ケース部1413は、図4に示すように、ロードセル部1411と、プッシャー部1414の下端側を囲むように形成される。また、ケース部1413は、ベース部1412の上面に配置され、ケース部1413の上面に開口が形成される。該開口の径は、図4に示すように、プッシャー部1414の下側の先端の径より小さい。
プッシャー部1414は、下端側がケース部1413の内部に位置すると共に、ケース部1413の上面の開口よりも大きな径に形成される。ケース部1413と、プッシャー部1414とをこのように構成することで、プッシャー部1414の下端側が、ケース部1413の外側に移動できなくなり、ケース部1413の内部に固定される。
また、プッシャー部1414の上面と下面は、図4に示すように、平面により構成される。また、プッシャー部1414の上面と下面は、プッシャー部1414の下面がロードセル部1411の上面に接触するときに、ロードセル部1411の上面に対して略平行となるように構成される。
ベルト連結部142は、図4に示すように、測定部141の両側部(より具体的には、ベース部1412におけるケース部1413と接する位置より外側の部位)に配置される。ベルト連結部142は、ベルト状部材12の他端部が貫通可能な空間を形成する。上述のとおりに、ベルト連結部142が形成する空間を、ベルト状部材12の他端部が貫通し、固定部122によって、ベルト状部材12の他端部がベルト連結部142に固定されて連結される。
実施形態1の開口力測定器10を用いて、着用者の開口力を測定するには、図2、3に示すように、着用する。
具体的には、まず、ヘッドギア部材11を、ヘッドギア本体111が着用者の頭部を覆うよう、かつ、頭側連結部112が着用者のこめかみ近傍に位置するように配置する。次に、2本のベルト状部材12の各々の一端部121を、対応するヘッドギア部材11の頭側連結部112と連結する。ベルト状部材12の各々の他端部を、対応する顎受け部材13の貫通部132を通るように配置し、開口力測定部材14のベルト連結部142が形成する空間を通るように配置して、固定部122によって、各々をベルトの他端部をベルト連結部142に連結する。このとき、ベルト状部材12を、着用者の耳の前方を通る位置に配置する。なお、上記のとおりに各々の部材を連結し、顎受け部材13を顎に密着させるために、ベルト連結部142の下方に設けたベルト状部材12の長さの調節部(図示せず)を用いて、ベルト状部材12の長さを調節する。
また、上記のとおり、顎受け部材13を測定時に着用者の顎に安定して保持することができるので、ベルト状部材12を2本のみにしても、開口力の測定を安定して行うことができる。
また、頭側連結部112と、ベルト連結部142とが、それぞれ1本のベルト状部材12によって連結されるため、ベルト状部材12の長さを調節する際に、各部材を配置する位置を自然にあわせやすい。
また、ベルト状部材12が2本のみであるため、多数のベルト状部材12を要さず、また、各部材が多数の連結部を要さないことから、開口力測定器10を安価に製造することでき、量産をしやすい。
また、着用者の頭頂部を通る位置に配置された第3の帯状部材1113の延長線上にベルト状部材12が配置され、開口力測定部材14までが一直線上になるため、開口力の測定がより正確なものとなる。
また、耳の前方にベルト状部材12が配置されることで、耳にベルト状部材12があたらないため、ベルト状部材12が耳にあたることによって耳が痛くなることを抑制することができる。
また、ヘッドギア部材11の頭側連結部112が、着用者のこめかみ近傍に配置されているので、ヘッドギア部材11の頭側連結部112と、ベルト状部材12とを連結する際に、頭側連結部112が視野より下に位置するようになり、視野に入りにくいので、着用者がストレスを感じにくい。
また、プッシャー部1414の上面と下面を、平面により構成した。また、プッシャー部1414の下面がロードセル部1411の上面にあたるときに、プッシャー部1414の上面と下面とがロードセル部1411の上面に対して平行となるように構成した。これにより、更にロードセル部1411の上面に対して垂直な方向のみに力が加わりやすくなる。
例えば、実施形態1では、顎受け部材13に開口力測定部材14を設けて構成したが、これに限らない。すなわち、着用者の開口力を測定可能となるように構成すれば、本発明の開口力測定器を、ヘッドギア部材11に設けてもよく、ベルト状部材12に設けてもよい。また、開口力測定部材14は、顎受け部材13の位置と着用者の頭頂部と着用者の両耳の前方とを結ぶ略同心円上のいずれかに配置してもよく、例えば、頭頂部に配置してもよい。開口力測定部材14は、開口力を測定可能な部材であれば、特に限定されず、例えば、顎受け部材13に設けられない場合は、着用者の開口時にベルト状部材12に生じる引張力によって開口力を測定可能な部材であってもよい。
また、第1の帯状部材1111を、一端部が、一方の頭側連結部112と連結され、他端部が他方の頭側連結部112と連結され、着用者の頭頂部の前方を通る位置に配置されるように構成し、第2の帯状部材1112を、一端部が、一方の頭側連結部112と連結され、他端部が他方の頭側連結部112と連結され、着用者の頭頂部の後方を通る位置に配置されるように構成してもよい。
なお、頭側連結部112は、第3の帯状部材1113の頭側連結部側1114を含んで構成してもよい。
また、ベルト状部材12によって、顎受け部材13を保持する必要があるため、顎受け部材13が、貫通部132等のベルト状部材12を固定する部位を有さない場合は、顎受け部材13に開口力測定部材14を設ける必要がある。これにより、ベルト状部材12は、開口力測定部材14を介して(例えば、開口力測定部材14のベルト連結部142を介してベルト状部材12と開口力測定部材14を連結し、開口力測定部材14の上に顎受け部材13を保持することで)、顎受け部材13を保持することができる。開口力測定部材14が、顎受け部材13に設けられない場合は、ベルト状部材12が顎受け部材13を保持するために、顎受け部材13が、貫通部132等のベルト状部材12を固定する手段を有する必要がある。
比較形態の開口力測定器10Aは、図6に示すとおりであり、ヘッドギア部材11は、ヘッドバンド部114と、ベルト状の2本の頭覆部115と、2対のクリップ部113とを備える。図6に示すように、クリップ部113に、ヘッドバンド部114と、ベルト状の2本の頭覆部115と、2本のベルト状部材12の各々の一端とが連結される。ベルト状の2本の頭覆部115は、それぞれの中央部が着用者の頭頂部で交差するように配置される。ベルト状部材12は、中央部が台部143に連結され、台部143を介して、他端部が反対側のクリップ部113に連結される。
健常成人7名(男性4名、女性3名、平均年齢は29.8±4.0歳)を対象として、実施形態1の開口力測定器10を用いて、開口力測定の経験のある2名の歯科医師(検者A、検者B)により開口力の測定を実施した。
検者Aは、対象者に対して、3日以上空けて二度測定を行った。測定結果から、検者内信頼性を評価するために、ICC(1.1)を算出した。
検者Bは、検者Aの二度目の測定から3日以上空けて、一度だけ測定を行った。測定結果から、検者間信頼性を評価するために、ICC(2.1)を算出した。
(試験例3)
11人(男性7名、女性4名、平均年齢29.1±3.7歳)の健常成人を対象として、検者Aによる実施形態1の開口力測定器10による1回目の測定と同日に、比較形態の開口力測定器10Aを用いて、実施形態1の開口力測定器10による測定と同様の手法で開口力の測定を行った。この測定値と、試験例1の測定値との関係を調べるために、これらの測定値からスペアマンの相関係数を求めた。これらの統計処理は、SPSS11.0Jにより行い、危険率を5%未満とした。開口力の測定方法は、試験例1、2と同様とした。その結果を表4、図7に示す。
10A 開口力測定器
11 ヘッドギア部材
111 ヘッドギア本体
1111 第1の帯状部材
1112 第2の帯状部材
1113 第3の帯状部材
1114 第3の帯状部材の頭側連結部側
1115 第1のパッド部
1116 第2のパッド部
112 頭側連結部
113 クリップ部
114 ヘッドバンド部
115 頭覆部
12 ベルト状部材
121 ベルト状部材の一端部
122 固定部
13 顎受け部材
131 顎受け部
1311 スポンジ部
132 貫通部
133 凹部
134 延出部
14 開口力測定部材
141 測定部
1411 ロードセル部
1412 ベース部
1413 ケース部
1414 プッシャー部
142 ベルト連結部
143 台部
Claims (5)
- 着用者の頭部に配置可能なヘッドギア部材と、
上面が顎に接するように配置可能な顎受け部を有する顎受け部材と、
端部が前記ヘッドギア部材と連結され、前記顎受け部材を保持するベルト状部材と、
前記ヘッドギア部材、前記顎受け部材又は前記ベルト状部材のいずれかに設けられ、着用者の顎の開口力を測定可能な開口力測定部材と、を備える開口力測定器。 - 前記顎受け部材は、前記ベルト状部材に保持される一対の保持部を有し、
前記開口力測定部材は、
前記顎受け部材の下面側に配置され、前記顎受け部を介して開口力を測定可能な測定部と、
前記ベルト状部材に連結されるベルト連結部と、を有する、請求項1記載の開口力測定器。 - 前記ベルト状部材は2本であり、
前記ヘッドギア部材は、ヘッドギア本体と、該ヘッドギア本体における着用者の頭側面側部に対応する位置に配置され、前記ベルト状部材の一端部と連結される一対の頭側連結部と、を備え、
前記2本のベルト状部材の一端部は、前記頭側連結部に連結され、他端部は、前記測定部の両側に配置された前記ベルト連結部に連結される請求項2記載の開口力測定器。 - 前記ヘッドギア本体は、一端部が、一方の頭側連結部と連結され、他端部が他方の頭側連結部と連結され、着用者の頭頂部の前方を通る位置に配置される第1の帯状部材と、
一端部が、一方の頭側連結部と連結され、他端部が他方の頭側連結部と連結され、着用者の頭頂部の後方を通る位置に配置される第2の帯状部材と、
一端部が、一方の頭側連結部と連結され、他端部が他方の頭側連結部と連結され、一方の頭側連結部側において、前記第1の帯状部材の一端部及び前記第2の帯状部材の一端部と連結され、他方の頭側連結部側において、前記第1の帯状部材の他端部及び前記第2の帯状部材の他端部と連結され、着用者の頭頂部を通る位置に配置される第3の帯状部材と
を備える、請求項3記載の開口力測定器。 - 前記ベルト状部材は、前記第3の帯状部材の延長線上であって、着用者の耳の前方を通る位置に配置される、請求項4記載の開口力測定器。
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