JP2015181377A - 移動栽培装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プランターに設けるヒータに容易に給電でき、作物近傍の気温及び土温を局所的に調節できる移動栽培装置を提供する。【解決手段】ハウス8内に設けられ、搬送装置20A・20B・40A・40Bによって複数の栽培ベンチ10・10・・・を循環搬送させる移動栽培装置1であって、前記栽培ベンチ10にはイチゴ3を栽培するプランター2が載置され、該プランター2には、イチゴ3のクラウン部近傍を加温するヒータ30が敷設され、該ヒータ30の一端は給電部32と接続され、該給電部32はハウス8内に架設した給電ケーブル36から給電可能に構成される。【選択図】図3
Description
本発明は、移動栽培装置において、循環させるプランターの表土付近を加温するための技術に関する。
従来からイチゴのクラウン部の周辺を温めて、草丈を大きくし、葉を大きくする技術が公知となっている。例えば、特許文献1の技術である。
特許文献1の技術は、植物の形状に合わせて容易に巻きつけられるようにし、曲げても断線の発生がなく均一な温度が得られ、任意の大きさに製作でき、使用後は簡単に巻き取れ、作業性,安全性,経済性に優れる長尺金属箔ヒータとする技術である。しかし、この技術の場合、栽培ベンチにイチゴを移植したプランターを載置し、栽培ベンチを循環させるような移動栽培装置に前記技術を適用するとなると、ベンチ毎に配置したヒータと給電線との接続が難しく、破断や断線のおそれがあった。
特許文献1の技術は、植物の形状に合わせて容易に巻きつけられるようにし、曲げても断線の発生がなく均一な温度が得られ、任意の大きさに製作でき、使用後は簡単に巻き取れ、作業性,安全性,経済性に優れる長尺金属箔ヒータとする技術である。しかし、この技術の場合、栽培ベンチにイチゴを移植したプランターを載置し、栽培ベンチを循環させるような移動栽培装置に前記技術を適用するとなると、ベンチ毎に配置したヒータと給電線との接続が難しく、破断や断線のおそれがあった。
移動栽培装置における栽培ベンチにヒータを敷設し、該ヒータの一端に給電部を設けて、給電線から電力を供給できるようにし、移動栽培装置におけるヒータの制御を容易にできるようにする。
本発明の請求項1における移動栽培装置は、ハウス内に設けられ、搬送装置によって複数の栽培ベンチを循環搬送させる移動栽培装置であって、前記栽培ベンチには作物を栽培するプランターが載置され、該各プランターには、作物近傍を加温するヒータが敷設され、該ヒータの一端は給電部と接続され、該給電部はハウス内に架設した給電ケーブルから給電可能に構成されるものである。
請求項2においては、前記給電部には給電ケーブルに接触して電力が供給される集電子と、該集電子を給電ケーブル側に付勢する押圧体とを備えるものである。
請求項3においては、前記給電部には受電コイルが設けられ、給電ケーブルにおける栽培ベンチの停止位置に、受電コイルと対向する位置に送電コイルが配置され、非接触で給電可能としたものである。
以上のような手段を用いることにより、移動栽培装置における作物近傍、及び、土温(プランター内の温度)を温めることが可能となり、気温が低い季節において成長を促進できるようになり、移動する栽培ベンチに所定の電力を供給して温めることができる。
以下では、図1を参照して、本発明に係るイチゴのクラウン部を温めるためのヒータ30を備える移動栽培装置1について説明する。図1、図2、図3に示す如く、移動栽培装置1は野菜を栽培するプランター2、プランター2を載置して移動可能とする栽培ベンチ10・10・・・、栽培ベンチ10・10・・・を搬送する第一縦搬送装置20A、第二縦搬送装置20B、第一横搬送装置40A、第二横搬送装置40B、防除装置52、薬液供給装置53、図示しない水供給装置、搬送装置や防除装置等を制御する制御ユニット70、及び、これらを覆うハウス8を具備する。なお、移動栽培装置1は水耕栽培、高設栽培に適用可能である。
一対の第一横搬送装置40Aと第二横搬送装置40Bは、前後方向に間隔を空けた状態で、互いに平行に配置される。第一横搬送装置40A・第二横搬送装置40Bは、栽培ベンチ10の搬送方向が互いに平行になるように配置される。
第一横搬送装置40A・第二横搬送装置40Bは、栽培ベンチ10を左右方向に搬送し、かつ、互いに逆向きに搬送する。
第一横搬送装置40A・第二横搬送装置40Bは、栽培ベンチ10を左右方向に搬送し、かつ、互いに逆向きに搬送する。
一対の第一縦搬送装置20Aと第二縦搬送装置20Bは、第一横搬送装置40Aと第二横搬送装置40Bの間に設けられ、左右方向に間隔を空けた状態で、互いに平行に配置される。第一縦搬送装置20A・第二縦搬送装置20Bは、栽培ベンチ10を前後方向に案内する。
第一縦搬送装置20Aは、第一横搬送装置40Aの下流部と第二横搬送装置40Bの上流部の間に設けられ、第一横搬送装置40Aの下流部から第二横搬送装置40Bの上流部に栽培ベンチ10を案内する。
第二縦搬送装置20Bは、第二横搬送装置40Bの下流部と第一横搬送装置40Aの上流部の間に設けられ、第二横搬送装置40Bの下流部から第一横搬送装置40Aの上流部に栽培ベンチ10を案内する。
第二縦搬送装置20Bは、第二横搬送装置40Bの下流部と第一横搬送装置40Aの上流部の間に設けられ、第二横搬送装置40Bの下流部から第一横搬送装置40Aの上流部に栽培ベンチ10を案内する。
第一横搬送装置40A・第二横搬送装置40Bと第一縦搬送装置20A・第二縦搬送装置20Bは、複数の栽培ベンチ10を循環搬送するために閉ループ状に構成されている。栽培ベンチ10は、第一横搬送装置40A→第一縦搬送装置20A→第二横搬送装置40B→第二縦搬送装置20B→第一横搬送装置40A→・・・、の順に循環搬送される。
以下では、栽培ベンチ10について説明する。
図2に示すように、栽培ベンチ10は、上向きの開口を有し、横長の容器であるプランター2と、プランター2が収容される横長箱枠状のフレーム枠11と、を備える。プランター2は栽培用の土を収容するものであり、その底面には余分な水分及び薬液を外部に排出する排出孔が形成される。プランター2上面の前後縁部には、フレーム枠11の上面側を構成する左右横長のアッパーフレーム12に係合する係止片部(不図示)が形成されている。前記係止片部をアッパーフレーム12に引っ掛り係合させることによって、プランター2が栽培ベンチ10に支持されている。
図2に示すように、栽培ベンチ10は、上向きの開口を有し、横長の容器であるプランター2と、プランター2が収容される横長箱枠状のフレーム枠11と、を備える。プランター2は栽培用の土を収容するものであり、その底面には余分な水分及び薬液を外部に排出する排出孔が形成される。プランター2上面の前後縁部には、フレーム枠11の上面側を構成する左右横長のアッパーフレーム12に係合する係止片部(不図示)が形成されている。前記係止片部をアッパーフレーム12に引っ掛り係合させることによって、プランター2が栽培ベンチ10に支持されている。
栽培ベンチ10のフレーム枠11の下面側を構成する左右横長のロワフレーム18には、栽培ベンチ10を第一縦搬送装置20A・第二縦搬送装置20B上で摺動させる摺動体としての車輪13が二個一組の計四組取り付けられている。四組の車輪13は、第一縦搬送装置20A(第二縦搬送装置20B)の案内レール35・35の幅に合わせた間隔で、栽培ベンチ10の横方向に並べて配置されている。なお、摺動体は、車輪13に限定されず、コロ、スライダー、ローラ等であってもよい。ロワフレーム18の上面側には、プランター2下面の排出孔から排出される余分な水及び薬液を回収する受け桶14が取り付けられている。各栽培ベンチ10の受け桶14に集められた水及び薬液は、第二縦搬送装置20B・第二縦搬送装置20Bの長手方向(縦方向)に沿って延びる回収桶に回収される。
栽培ベンチ10において、前側のロワフレーム18の長手中途部には当接フレーム19が固定されている。当接フレーム19は、上面視コ字上に形成され、ロワフレーム18から前方に突出している。当接フレーム19先端の横パイプ部19aは、第一縦搬送装置20A・第二縦搬送装置20B上で、前方に存在する栽培ベンチ10のロワフレーム18に当接可能に構成される。これにより、第一縦搬送装置20A・第二縦搬送装置20B上で、前後に隣り合う栽培ベンチ10・10の前後間隔が確保される。
防除装置52は第二横搬送装置40Bの左右方向における略中央部に配置され、防除剤(植物の病害および虫害を防止する薬剤)を散布する。薬液供給装置53は第二横搬送装置40Bの左右方向における略中央部に配置される。
ハウス8は、木材または鋼材で躯体を形成し、この躯体を合成樹脂フイルムで覆って、または、ガラスや透明樹脂板等で覆って小屋を形成し、降雨や風を避け、保温や加温を行えるようにしている。
ハウス8は、木材または鋼材で躯体を形成し、この躯体を合成樹脂フイルムで覆って、または、ガラスや透明樹脂板等で覆って小屋を形成し、降雨や風を避け、保温や加温を行えるようにしている。
プランター2は植物(野菜)を栽培するための容器である。図2に示す如く、プランター2の外形は縦方向に短く、横方向に長い形状を有する。より詳細には、プランター2の外形は概ねその上面に比べて下面の縦方向および横方向における長さが小さい四角錐台形状であり、プランター2の内部には空間が形成される。プランター2の内部に形成される空間には培土が収容され、当該培土に野菜(イチゴ)が植えられる。なお、本実施形態のプランター2はイチゴ3(図3)を栽培する用途に用いられ、ヒータ30によりクラウン部3a近傍が加温される。
図3、図4、図5において、ヒータ30は、イチゴ3のクラウン部3aを温めるものである。クラウン部とはイチゴの茎の根茎部分のことである。このクラウン部分を温めることにより、草丈を伸ばし、葉を大きくすることができ、それに伴って花房を早く出させることができる。但し、ヒータ30は地中に埋設して、培土を加温する構成であってもよい。
ヒータ30は、平面視U字状に構成されており、左右方向に並べて植え付けられたイチゴ3・3・・・のクラウン部を周回するように配置される。但し、ヒータ30は電力を供給することにより加温できるものであれば、シーズヒータやセラミックヒータ等限定するものではない。
ヒータ30の端部にはリード線31が接続されてプランター2の外部に延出され、リード線31の他端は給電部32の集電子34と接続されている。給電部32は給電ケーブル36から電力を供給する部分であり、支持体33と押圧体37と集電子34を備える。
支持体33は前記アッパーフレーム12から側方に突設され、支持体33上に押圧体37を介して集電子34が取り付けられる。押圧体37は集電子34を上方(給電ケーブル36が下方に配設される場合は下方)に押圧するものであり、バネを収納したシリンダやパンタグラフ等で構成される。集電子34は給電ケーブル36と接して電力を供給できるようにしている。
給電ケーブル36は第一縦搬送装置20Aと第二縦搬送装置20Bの側部に前後方向に架設され、給電ケーブル36の端部は制御ユニット70と接続されている。制御ユニット70では給電ケーブル36への電力供給を制御し、設定時間になり、設定温度以下であると、電力を供給し、設定温度となるように制御ユニット70で制御している。なお、手動操作でも電力を供給することも可能としている。
こうして、設定時間となって制御ユニット70から給電ケーブル36に所定の電力が供給されると、給電部32を介してヒータ30に通電され、イチゴ3のクラウン部を温めるようにしている。通常、夜間に気温が低下するので、夜間に電力を供給して温める。また、栽培ベンチ10は、設定時間毎に移動されるが、集電子34は押圧体37により常時給電ケーブル36と接触するように付勢されているため、電力供給が途切れることなく確実に電力を供給して温めることができる。
以上のように、ハウス8内に設けられ、搬送装置20A・20B・40A・40Bによって複数の栽培ベンチ10・10・・・を循環搬送させる移動栽培装置1であって、前記栽培ベンチ10にはイチゴ3を栽培するプランター2が載置され、該プランター2には、イチゴ3のクラウン部近傍を加温するヒータ30が敷設され、該ヒータ30の一端は給電部32と接続され、該給電部32はハウス8内に架設した給電ケーブル36から給電可能に構成されるので、移動栽培装置1における作物となるイチゴの近傍、及び、土温(プランター内の培土)を温めることが可能となり、気温が低い季節において成長を促進できるようになる。そして、給電ケーブル36からヒータ30に常時給電できて、移動する栽培ベンチに途切れることなく電力を供給して温めることができる。また、電力を調節することで、容易に温度管理もできるようになる。
また、前記給電部32には給電ケーブル36に接触して電力が供給される集電子34と、該集電子34を給電ケーブル36側に付勢する押圧体37とを備えるので、集電子34と給電ケーブル36が常時接触させることができ、電力の供給が途切れることなく安定してヒータ30に給電して温めることができる。
また、給電ケーブル36と給電部32との間は非接触により電力を供給することも可能である。つまり、図6に示すように、給電部32の支持体33には受電コイル38が設けられ、該受電コイル38はリード線31と接続されている。前記給電ケーブル36には栽培ベンチ10が停止する位置に合わせて前記支持体33(給電部32)の下方(または上方)に所定空間を空けて送電コイル39が設けられ、該送電コイル39は給電ケーブル36と接続されている。
こうして、設定時間に制御ユニット70から給電ケーブル36に所定の電力が供給されると、送電コイル39、受電コイル38を介してヒータ30に電力が供給され、イチゴ3のクラウン部3aを温めるようにしている。
以上のように、前記給電部32には受電コイル38が設けられ、給電ケーブル36における栽培ベンチ10の停止位置に、受電コイル38と対向する位置に送電コイル39が配置され、非接触で給電可能としたので、集電子34をなくすことができ、給電ケーブル36の導線がむき出しとならず、感電のおそれがなくなり、安全に作業ができ、メンテナンス作業も軽減できる。
1 移動栽培装置
2 プランター
3 イチゴ
8 ハウス
10 栽培ベンチ
30 ヒータ
32 給電部
36 給電ケーブル
2 プランター
3 イチゴ
8 ハウス
10 栽培ベンチ
30 ヒータ
32 給電部
36 給電ケーブル
Claims (3)
- ハウス内に設けられ、搬送装置によって複数の栽培ベンチを循環搬送させる移動栽培装置であって、前記栽培ベンチには作物を栽培するプランターが載置され、該各プランターには、作物近傍を加温するヒータが敷設され、該ヒータの一端は給電部と接続され、該給電部はハウス内に架設した給電ケーブルから給電可能に構成されることを特徴とする移動栽培装置。
- 前記給電部には給電ケーブルに接触して電力が供給される集電子と、該集電子を給電ケーブル側に付勢する押圧体とを備えることを特徴とする請求項1に記載の移動栽培装置。
- 前記給電部には受電コイルが設けられ、給電ケーブルにおける栽培ベンチの停止位置に、受電コイルと対向する位置に送電コイルが配置され、非接触で給電可能としたことを特徴とする請求項1に記載の移動栽培装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014059699A JP2015181377A (ja) | 2014-03-24 | 2014-03-24 | 移動栽培装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015181377A true JP2015181377A (ja) | 2015-10-22 |
Family
ID=54348707
Family Applications (1)
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JP2014059699A Pending JP2015181377A (ja) | 2014-03-24 | 2014-03-24 | 移動栽培装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015181377A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101937648B1 (ko) | 2017-08-31 | 2019-01-11 | 성경애 | 경운기를 구비한 입식 농사 장치 및 이를 설치한 친환경 건축물 |
KR20200077879A (ko) * | 2018-12-21 | 2020-07-01 | 충북대학교 산학협력단 | 이동형 계측장치의 경로 추종 방법 |
-
2014
- 2014-03-24 JP JP2014059699A patent/JP2015181377A/ja active Pending
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KR101937648B1 (ko) | 2017-08-31 | 2019-01-11 | 성경애 | 경운기를 구비한 입식 농사 장치 및 이를 설치한 친환경 건축물 |
KR20200077879A (ko) * | 2018-12-21 | 2020-07-01 | 충북대학교 산학협력단 | 이동형 계측장치의 경로 추종 방법 |
KR102130986B1 (ko) * | 2018-12-21 | 2020-07-07 | 충북대학교 산학협력단 | 이동형 계측장치의 경로 추종 방법 |
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