JP2015176114A - 撮像装置および撮像装置の制御方法 - Google Patents

撮像装置および撮像装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズの影響を受けずに、高精度の位相差AFを行う。【解決手段】画像信号を生成する画像生成画素と位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素とが二次元に配置された画素面を備える撮像素子と、画像生成画素に所定の第1露光量を設定して露光を制御する第1露光制御部と、位相差画素に第1露光量より大きい第2露光量を設定して露光を制御する第2露光制御部と、露光された位相差画素から生成された位相差信号に基づいて合焦制御を行う合焦制御部と、露光および合焦後に画像生成画素から生成された画像信号を処理する画像処理部とを具備する。【選択図】図1

Description

本技術は、撮像装置に関する。詳しくは、特に位相差検出を行う撮像装置、撮像装置の制御法、および、当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来、デジタルカメラ等の撮像装置には、オートフォーカス(AF)を備えたものが普及している。このAFとして、位相差検出用の位相差画素を配置した撮像素子を使用して焦点検出を行う位相差AF方式と、撮像素子上に結像された画像のコントラスト評価値が最大となる位置により焦点検出を行うコントラストAF方式を組み合わせた方式が知られている。すなわち、高速に焦点検出が可能な位相差AFにより大まかな焦点位置を検出し、高精度の焦点検出が可能なコントラストAFをその後に行う方式である。コントラストAFを行う範囲を限定できるため、短時間のコントラストAFによる焦点検出が可能となる。これにより、高速かつ高精度なオートフォーカス処理が可能となる。
より高速なAFに対応するためには、コントラストAFを行う範囲をより狭い範囲に限定することが有効である。そこで、位相差AFの焦点検出を高精度化する提案がされている。例えば、位相差画素の露光量を画像記録用画素の露光量より小さくし、画像の高輝度部分の出力飽和による画質の劣化を防ぎ、再現性を損なうことなく位相差検出用の画像信号を取り込む撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011−232370号公報
上述の従来技術では、小さい露光量により、位相差AFのための画像信号を取り込むため、画像信号レベルが低くなり、ノイズに影響を受けやすくなるという問題があった。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、ノイズの影響を受けることなく、高精度の位相差AFを行うことを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、画像信号を生成する画像生成画素と位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素とが二次元に配置された画素面を備える撮像素子と、上記画像生成画素に所定の第1露光量を設定して露光を制御する第1露光制御部と、上記位相差画素に上記第1露光量より大きい第2露光量を設定して露光を制御する第2露光制御部と、露光された上記位相差画素から生成された上記位相差信号に基づいて合焦制御を行う合焦制御部と、露光および合焦後に上記画像生成画素から生成された上記画像信号を処理する画像処理部とを具備する撮像装置である。これにより、位相差画素の露光量を高くするという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記画像信号が飽和状態か否かを判断する飽和検出部をさらに具備し、上記第2露光制御部は、上記飽和検出部により飽和状態にあると判断された上記画像信号を生成した上記画像生成画素に隣接する上記位相差画素を露光の制御対象から除外してもよい。これにより、飽和状態にある画素領域の位相差画素を第2露光制御の対象から除外するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記飽和検出部は、飽和状態か否かを判断する基準となる飽和閾値を保持する飽和閾値保持部を備え、上記飽和検出部は、上記飽和閾値に基づいて飽和状態か否かの判断を行い、上記画像処理部は、上記画像信号に基づいて上記飽和閾値を生成して上記飽和閾値保持部に保持させてもよい。これにより、画像信号が変化しても動的に飽和閾値を変更できるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記画素面の一部に焦点検出領域が規定され、上記合焦制御部は、上記焦点検出領域に含まれる上記位相差画素が生成した上記位相差信号に基づいて合焦制御を行ってもよい。これにより、規定された焦点検出領域において合焦制御を行うという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、露光された上記画像生成画素から生成された上記画像信号より分離したコントラスト評価値のピークを検出して上記合焦制御後に合焦制御を行うコントラスト合焦制御部をさらに具備してもよい。これにより、上記合焦制御の後にコントラスト合焦制御を行うという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記撮像素子は、上記画素面の一部に焦点検出領域が規定され、上記コントラスト合焦制御部は、上記焦点検出領域に含まれる上記画像生成画素が生成した上記画像信号に基づいて合焦制御を行ってもよい。これにより、規定された焦点検出領域において上記合焦制御の後にコントラスト合焦制御を行うという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記画像処理部は、上記第1露光量と上記第2露光量との比率から算出した係数を上記位相差信号に乗ずることにより上記位相差信号を画像信号に変換する変換部を備えてもよい。これにより、位相差信号を画像信号に変換するという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、画像信号を生成する画像生成画素に所定の第1露光量を設定して露光を制御する第1露光制御手順と、位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素の露光量として上記第1露光量より大きい第2露光量を設定して露光を制御する第2露光制御手順と、露光された上記位相差画素から生成された上記位相差信号に基づいて合焦制御を行う合焦制御手順と露光および合焦後に上記画像生成画素から生成された上記画像信号を処理する画像処理手順とを具備する撮像装置の制御方法である。これにより、位相差画素の露光量を高くするという作用をもたらす。
本技術によれば、ノイズの影響を受けることなく、高精度な位相差AFを行うことができるという優れた効果を奏し得る。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態における撮像装置の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における制御部210の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における撮像素子の画素面の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における画像生成画素の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における位相差画素の構成例を示す図である。 位相差画素位置と画素出力との関係を示す図である。 シフト量とデフォーカス量との関係を示す図である。 逆光状態で撮影を行う画像例を示す図である。 信号レベルと画素数の関係を示す図である。 高輝度の画像が照射された部分を除外した場合の信号レベルと画素の関係を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における露光合焦制御処理の手順の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における合焦処理の手順の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における焦点検出領域が設定された画素面の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における露光合焦制御処理の手順の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における合焦処理の手順の一例を示す図である。 本技術の第3の実施の形態における制御部210の構成例を示す図である。 本技術の第3の実施の形態における補間処理の手順の一例を示す図である。 本技術の第4の実施の形態における制御部210の構成例を示す図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(撮像素子の全画素面において合焦制御処理を行う場合の例)
2.第2の実施の形態(合焦検出領域が設定された場合の例)
3.第3の実施の形態(補間を行う場合の例)
4.第4の実施の形態(飽和閾値を可変とする場合の例)
5.変形例
<1.第1の実施の形態>
図1は、本技術の第1の実施の形態における撮像装置の構成例を示す図である。図1に表したデジタルカメラ200は、本技術の実施の形態における撮像装置の一例であり、レンズユニット100を取り付けて使用する。
レンズユニット100は、デジタルカメラ200に対し光学的に被写体を結像するものである。このレンズユニット100は、ズームレンズ101と、フォーカスレンズ102と、レンズ駆動モータ103とを備える。ズームレンズ101は、光軸方向に移動することにより焦点距離を変えて、被写体の倍率を調整するものである。フォーカスレンズ102は、光軸方向に移動することによりフォーカスを調整するものである。レンズ駆動モータ103は、ズームレンズ101とフォーカスレンズ102とを光軸方向に移動するものである。これらのほかに、レンズユニット100は、図示しない絞りおよび絞りの開口部調節のための駆動回路も備える。
デジタルカメラ200は、レンズユニット100により結像された被写体の画像を撮影し、記録するものである。このデジタルカメラ200は、撮像素子201と、レンズ駆動部202と、表示部203と、記録部204と、制御部210とを備える。
撮像素子201は、レンズユニット100によって結像された光学画像を画像信号に変換するものである。この撮像素子201は、光学画像を受光する画素面と、画素面を駆動する駆動回路とにより構成されている。画素面には、光電変換を行う画素が二次元に配置されている。また、この画素には、画像信号を生成する画像生成画素と、位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素とが存在する。画像生成画素と位相差画素の機能および構成については後述する。
撮像素子201の駆動回路は、画像信号および位相差信号を画素面から外部に取り出すものである。この駆動回路は、前置増幅器と、A/D変換回路と、制御回路とを有する。前置増幅器は、画素面から出力された画像信号および位相差信号を増幅するものである。A/D変換回路は、アナログ信号である画像信号および位相差信号をデジタル信号に変換するものである。制御回路は、撮像素子201の全体の動作を制御するものである。画像信号および位相差信号は、画素面から個別に取り出される。当該信号毎に用意された前置増幅器にて増幅された後、A/D変換回路によってデジタル信号に変換され撮像素子201の外部に出力される。前置増幅器は、個別に利得の設定が可能である。撮像素子201は、外部からの制御信号入力により、前置増幅器の利得設定のほかに、画素における光電変換の開始と終了の設定、画像信号の出力制御が可能である。なお、光電変換の開始は全画素同時であるのに対し、光電変換の停止は、画像生成画素および位相差画素について個別に設定可能である。
このような、撮像素子201において、露光量の制御は、以下で説明するように行う。上述した光電変換の開始から終了までの時間を変えると、光電変換の時間、すなわち露光時間も変化する。同一被写体を撮影する場合であっても、露光時間を変えることにより、画像信号および位相差信号の信号レベルを変えることができる。信号レベルは画像の輝度に対応することから、露光時間の変更により、露光量の制御を行うことができる。また、前置増幅器の利得を制御することによっても、画像信号および位相差信号の信号レベルを変えることができる。これを利用した露光量の制御も可能である。
制御部210は、撮像素子201から出力された画像信号の処理を行うものである。このほかデジタルカメラ200の全体の動作を制御する。レンズ駆動部202は、レンズ駆動モータ103に対する駆動信号を生成するものである。表示部203は、液晶等の表示パネルを備え、制御部210から供給された画像データを表示するものである。この表示部203は、ビューファインダーとしても機能する。記録部204は、メモリカード等の記憶媒体を備え、制御部210から供給された画像データを記録するものである。また、デジタルカメラ200は、図示しない電源オン/オフ切替えのための電源ボタン、撮影開始を指示するためのシャッターボタン、撮影モード切替えのための設定ボタン、各部に電源を供給する電池等を備える。
このようなデジタルカメラにおいて、焦点位置の調整は、レンズ駆動モータ103によりフォーカスレンズ102の位置を変更することにより行う。この際、制御部210は、レンズ駆動部202を介して、レンズ駆動モータ103を制御し、フォーカスレンズ102が焦点位置に移動するように制御を行う。
図2は、本技術の第1の実施の形態における制御部210の構成例を示す図である。制御部210は、第1露光制御部211と、第2露光制御部212と、飽和検出部213と、合焦制御部214と、コントラスト合焦制御部215と、画像処理部216と、表示制御部217と、記録制御部218とを備える。第1露光制御部211は、撮像素子201の画像生成画素の露光制御を行うものである。また、第2露光制御部212は、撮像素子201の位相差画素の露光制御を行うものである。これら第1露光制御部および第2露光制御部212の詳細な動作については後述する。
飽和検出部213は、撮像素子201から出力された画像信号が飽和状態にあるか否かを判断し、検出するものである。ここで、飽和状態とは、画像信号が撮像素子201の最大出力に近い信号レベルにある状態であり、光電変換の直線性が失われている可能性が高いと判断される状態である。例えば、画像信号が10ビット表現(最大1023)で900以上の信号レベルにある状態が該当する。ここで、画像信号が飽和状態にあるか否かを判断する閾値を飽和閾値と定義する。飽和検出部213においては、固定の飽和閾値を用いる。
合焦制御部214は、位相差画素による位相差AFを行うものである。また、コントラスト合焦制御部215は、画像生成画素によるコントラストAFを行うものである。これら位相差AFとコントラストAFについは、後述する。
画像処理部216は、画像信号を処理するものである。具体的には、ホワイトバランス調整、ガンマ補正、Y/C変換等の処理を行い、画像信号から表示および記録に用いる画像データを生成する。表示制御部217は、画像データを表示部203に表示させるものである。記録制御部218は、画像データを記録部204に記録させるものである。なお、第1露光制御部211は、特許請求の範囲に記載の第1露光制御部の一例である。第2露光制御部212は、特許請求の範囲に記載の第2露光制御部の一例である。飽和検出部213は、特許請求の範囲に記載の飽和検出部の一例である。合焦制御部214は、特許請求の範囲に記載の合焦制御部の一例である。コントラスト合焦制御部215は、特許請求の範囲に記載のコントラスト合焦制御部の一例である。画像処理部216は、特許請求の範囲に記載の画像処理部の一例である。
[コントラストAF]
コントラスト合焦制御部215が行うコントラストAFについて説明する。コントラストAFにおいては、画像記録画素の画像信号から高周波成分を取り出し、これをコントラスト評価値とする。フォーカスレンズ102を動かしながら、コントラスト評価値を採取し、最大値が得られるフォーカスレンズ102の位置を合焦位置とする方式である。焦点検出の精度が高い反面、広範囲にフォーカスレンズを動かす場合、焦点検出に時間を要するという欠点がある。焦点検出に要する時間を短縮するには、フォーカスレンズの駆動範囲を限定する必要がある。このため、次に述べる位相差AFを併用する。
[位相差AF]
合焦制御部214が行う位相差AFについて説明する。位相差AFは、撮影レンズを通過した光を瞳分割して一対の画像を形成し、これらの画像の間隔(位相差)を計測することによって焦点位置を決定する方式である。本技術の実施の形態における撮像素子201は、この瞳分割する機能を有する画素と通常の画素とを二次元に配置した画素面を備えている。なお、瞳分割する機能を有する画素およびこれ以外の通常の画素をそれぞれ位相差画素画像および画像生成画素と表現する。
[撮像素子の画素面構成]
図3は、本技術の第1の実施の形態における撮像素子201の画素面の構成例を示す図である。撮像素子201の画素面は、画像生成画素301が二次元に配置され、その一部が位相差画素302と、位相差画素303とに置き換わった構成となっている。画像生成画素301は、受光素子を有する。また、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタが個々の画像生成画素301に配置されており、カラーフィルタに対応する色の画像信号を生成する。図3において画像生成画素301に付されたR、G、Bの記号はこのカラーフィルタの配置を表しており、ベイヤー配列のカラーフィルタ構成としている。また、撮像素子201には、一対の位相差画素302と位相差画素303とが横方向一列に配置された位相差画素部304aおよび304bが配置されている。位相差画素302および303にはカラーフィルタは配置されていない。図3において、位相差画素302および303にはそれぞれaおよびbの記号を付して区別する。位相差画素部304aおよび304bと同様の位相差画素部は、撮像素子201の画素面全面に配置されている。なお、位相差画素部は、位相差画素が縦方向一列に配置されたものであってもよい。
[画像生成画素および位相差画素の構成]
図4は、本技術の第1の実施の形態における画像生成画素の構成例を示す図である。図4におけるaは画像生成画素301の上面図であり、図4におけるbは、画像生成画素301のA−A'断面図である。画像生成画素301は、半導体基板311内に形成された受光素子312と、遮光板313aおよび313bと、マイクロレンズ310と、平坦化膜314とを備える。受光素子312の上方に遮光板313aおよび313bとマイクロレンズ310とが配置された構成となっている。受光素子312は、光を電気信号に変換するものである。マイクロレンズ310は、上方より照射された光束を受光素子312上に合焦するものである。遮光板313aおよび313bは、隣接画素との混色を防止するためのものである。図4におけるaでは、この遮光板313aおよび313bの図示を省略している。なお、受光素子312が変換した電気信号は、画像信号として撮像素子201の外部に取り出す必要がある。このための回路として、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型またはCCD(Charge Coupled Device)型の回路が使用される。本技術の実施の形態では、何れの回路であっても適用可能である。
図5は、本技術の第1の実施の形態における位相差画素の構成例を示す図である。図5におけるaは位相差画素302の上面図であり、図5におけるbは、位相差画素302のA−A'断面図である。位相差画素302の構成は、図4に表した画像生成画素301における遮光板313aおよび313bを遮光板315aおよび315bに変更したものである。遮光板315aは、受光素子312の左半分を覆う形状となっている。このため、マイクロレンズ310の左上方より照射された光束が受光素子312上に到達する。なお、図5におけるaでも、この遮光板315aおよび315bの図示を省略している。一方、位相差画素303(図示せず)は、位相差画素302の左右を入れ換えた構成となっており、マイクロレンズ310の右上方より照射された光が受光素子312に照射される構成となっている。
これらの位相差画素302と303とにより構成される画素対を撮像素子201画面に直線上に配置することにより、瞳分割機能が実現される。
このような、撮像素子201に光学画像を照射すると、焦点位置のずれ、すなわちデフォーカス量を検出することができる。この様子を、図6を参照して説明する。
図6は、位相差画素位置と画素出力との関係を示す図である。同図において、横軸は図3において説明した位相差画素部304aにおける位相差画素302および303の水平方向の位置を表し、縦軸はそれらの画素出力を表している。同図における位相差画素出力320は位相差画素302の出力を曲線でつないだものであり、位相差画素出力321は位相差画素303の出力を曲線でつないだものである。位相差画素出力320と321とは水平方向にずれた形態となる。
このずれの量(シフト量)は、焦点位置のずれ(デフォーカス量)と比例関係にある。この様子を、図7を参照して説明する。
図7は、シフト量とデフォーカス量との関係を示す図である。同図において、横軸はデフォーカス量を表し、縦軸はシフト量を表している。同図の323はシフト量とデフォーカス量との関係を表すグラフである。グラフ323において、原点は、シフト量およびデフォーカス量がゼロの点であり、合焦状態を表している。また、デフォーカス量の極性の違いは、前ピン状態と後ピン状態の違いを表している。グラフ323の傾きは、位相差画素の形状等により決まる固有の値である。このグラフ323を参照することにより、シフト量からデフォーカス量を求めることができる。
この位相差AF方式には、シフト量の正確な測定が困難であるため、焦点位置の誤差が大きいという短所を有する。一方、デフォーカス量から、焦点位置を直接求めることができるため、コントラストAFよりも高速な合焦位置の検出が可能である。そこで、これらを組み合わせたAFが使用される。まず、位相差AFにより、大まかな焦点位置を把握する。この結果を適用して、コントラストAFによる焦点検出範囲を限定することにより、高速かつ高精度な合焦処理が実現可能となる。
[第1露光制御部の動作]
第1露光制御部211の動作について説明する。第1露光制御部211は、画像記録画素の露光を制御する。これは画像記録時とコントラストAF時の露光制御を含む。前述したコントラストAFを行う際には、その後に続く画像記録時と同じ露光量となるよう、画像記録画素の露光を制御する。画像記録時と同じ露光条件とし、コントラスト評価値の妥当性を高めるためである。このときの露光量は例えば、画像記録画素により出力された画像信号により、被写体の明るさを検出し、画像記録に適した露光量となるよう第1露光制御部211にて算出した露光時間が該当する。あるいは、表示部203に表示された被写体の画像を確認して撮影者が設定した露光量であっても良い。ここで、本技術の実施の形態において、これらの露光時間に相当する露光量を第1露光量と定義する。
[第2露光制御部の動作]
次に、第2露光制御部212の動作について説明する。第2露光制御部212は、位相差画素の露光を制御する。前述した位相差AFを行う際には、位相差検出に最適な露光制御を行う必要がある。図5において説明したように、位相差画素は、遮光板315aおよび315bの作用により、受光素子312に照射される光束が制限されている。このため、位相差信号の信号レベルは、画像生成画素の信号レベルよりも低下する。これを補償するため、第2露光制御部212は、画像記録時の露光量である第1露光量よりも露光量が大きくなるように露光を制御する。また、露光量を大きくすることにより、位相差信号の信号レベルを高め、信号対ノイズ比(SN比)を高くすることもできる。ここで、第1露光量よりも大きい位相差画素における露光量を第2露光量と定義する。
露光量を大きくすると、いわゆる露光オーバー状態となり、画像記録には適さない。しかし、位相差信号の信号レベルを高くすることができる。これに対し、撮像素子201が発生するノイズは余り増加しない。その結果、SN比を高くすることができる。図6において説明した位相差画素出力320と321とのシフト量算出の際、ノイズの影響を受け難くなり、高精度の位相差検出が可能となる。第2露光量は、例えば、10ビット表現で800の信号レベルを得られる露光時間に相当する露光量が該当する。SN比を高くすることが可能な露光量であり、位相差画素の信号レベルが前述した飽和状態には該当しない露光量である。
具体的な露光制御について説明する。位相差信号の信号レベルの平均値を算出し、これが第2露光量に相当する信号レベルとなるように露光時間を撮像素子201に設定し、制御する。上述の例を用いて説明すると、位相差信号の信号レベルの平均値が10ビット表現で800になるよう位相差画素の露光時間を設定する。
なお、露光量の制御は撮像素子201が有する前置増幅器の利得を調整することによっても可能であるが、望ましくは、上述した露光時間を調整することにより行う。同じ露光量に設定する場合、前置増幅器の利得を高めるよりも露光時間を長くする方が高いSN比を得ることができるためである。
しかし、撮影条件によっては、上述の露光制御に問題を生じる場合がある。例えば、高輝度の被写体を含む画像を撮影する場合、露光制御を行っても、位相差信号の信号レベルが十分に高くならない問題が生じる。逆光状態で撮影を行う場合を例に説明する。
図8は、逆光状態で撮影を行う画像例を示す図である。同図は、太陽325および人物324を含む風景を撮影する例を表したものである。このような被写体においては、太陽325やその周囲の空は高輝度であり、通常AFの対象となる人物324は比較的低輝度、つまり暗い画像となる。
同図の被写体にて撮影を行い、得られた画像信号から算出した輝度と画素数の関係について、図9を参照して説明する。
図9は、信号レベルと画素数の関係を示す図である。同図において、横軸は信号レベルを表し、縦軸は対応する画素の個数を表しており、同図はヒストグラムを表している。同図の比較的低い信号レベルの領域に存在するグラフ326は、図8において説明した人物324に対応するグラフであり、比較的高い信号レベルの領域に存在するグラフ327は、太陽325に対応するグラフである。このようなヒストグラムとなる被写体の撮影において、上述した平均値制御を行った場合、グラフ327に表されるような高輝度部分に対応する位相差信号の影響により、グラフ326に表される部分の信号は低いレベルに留まることとなる。つまり、第2露光量を目標として信号レベルを高める効果が得られなくなるという問題が生じる。
対策として、画像の高輝度部分に対応する位相差信号を除外して、これ以外の位相差信号の平均値を算出し、第2露光量を目標とする露光制御を行う。具体的には、飽和検出部213により、画像信号が飽和状態にある画像生成画素を検出し、当該画素に隣接する位相差画素の位相差信号を除外して平均値を算出する。
このような制御を行った場合の信号レベルと画素数の関係について、図10を参照して説明する。
図10は、高輝度の画像が照射された部分を除外した場合の信号レベルと画素の関係を示す図である。同図のグラフ328およびグラフ329は、それぞれ図8において前述した人物324および太陽325に対応するグラフである。図9におけるグラフ326よりもグラフ328は、信号レベルが高い領域に移動している。このように、高輝度の画像が照射された部分を除外して平均値制御を行うことにより、人物324に該当する部分の信号レベルを高めることができる。図8に表したような逆光状態にある被写体であっても、第2露光制御部212による高精度の露光制御が可能となる。
[露光合焦制御処理の手順]
図11は、本技術の第1の実施の形態における露光合焦制御処理の手順の一例を示す図である。同図の処理は位相差画素の露光制御を行った後、合焦処理を行うものである。第2露光制御部212は、露光制御を行うにあたり、最初の位相差画素を設定する(ステップS901)。例えば、図3における位相差画素部304aの左端の画素を最初の位相差画素に設定する。当該画素の位相差画素が飽和していない場合は(ステップS903:No)、次のステップS904に進み、当該位相差画素に隣接する画像生成画素が飽和状態にあるか否かを調べる。
ここで、隣接する画像生成画素とは、例えば、位相差画素部304aに含まれる位相差画素302または303の上下に隣接する2個の画像生成画素が該当する。これら隣接する画像生成画素が飽和状態にない場合(ステップS904:No)、当該位相差画素の位相差信号から平均値を算出するため積算する(ステップS905)。当該位相差画素が飽和状態にある場合(ステップS903:Yes)や隣接する画像生成画素が飽和状態にある場合(ステップS904:Yes)は、当該位相差画素部分に太陽325等の高輝度な画像が結像されていると判断し、積算の対象から除外する。位相差画素および画像生成画素が飽和状態にあるか否かの判断は飽和検出部213が行う。
次の位相差画素が存在する場合には(ステップS906:Yes)、再度ステップS903からの処理を行う。撮像素子201の全位相差画素についてステップS903〜S905の処理が終了した場合(ステップS906:No)、露光量設定処理(ステップS907)を行う。ここでは、ステップS905で算出した位相差信号の積算値を積算の対象となった位相差画素数で除して位相差信号の平均値を求める。第2露光制御部212は、この平均値が第2露光量に等しくなる露光量を撮像素子201に設定する。この後、合焦処理(ステップS910)を実施する。
なお、図11に表した処理を行うため、撮像素子201には、位相差画素および同画素に隣接する画像生成画素からの位相差信号等を選択的して出力可能な撮像素子を使用する必要がある。このような、撮像素子を使用できない場合には、撮像素子が出力する全ての位相差信号および画像信号を一旦画像メモリに保存する。その後、画像メモリのデータを順次読み出して、図11に表した処理を行う必要がある。
[合焦処理の手順]
図12は本技術の第1の実施の形態における合焦処理の手順の一例を示す図である。合焦制御部214は、位相差AFを行い、デフォーカス量を算出する(ステップS912)。次に、コントラスト合焦制御部215が、コントラストAFの範囲を決定する(ステップS913)。具体的には、ステップS912で得られたデフォーカス量により、およその合焦位置を把握し、フォーカスレンズ102を動かす範囲を、この合焦位置を含む比較的狭い範囲に限定する。この範囲の端部にフォーカスレンズ102を移動し(ステップS914)、コントラストAFを実施する(ステップS915)。なお、コントラストAFを行うに当たり、画像生成画素には第1露光制御部211による露光制御がなされている必要があるが、説明は省略した(図11および図12において不図示)。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、画像記録時の露光量である第1露光量よりも大きな露光量である第2露光量を設定して位相差画素の露光を行うことにより、位相差画素信号の信号レベルを高くすることができる。これにより、SN比が高くなり、ノイズの影響を受けることなく、高精度の位相差AFを行うことができる。また、飽和状態にある画像生成画素に隣接する位相差画素の位相差信号を除去して位相差画素の露光制御を行うことにより、位相差AFの対象となる被写体の位相差信号レベルを高めることができる。そして、第2露光制御部による、露光制御を確実なものとすることができる。
<2.第2の実施の形態>
上述の本技術の第1の実施の形態は、撮像素子201の画素面全面に存在する位相差画素を使用して合焦制御を行っていた。これに対し、本技術の第2の実施の形態では、撮像素子201の画素面に焦点検出領域が設定されており、当該焦点検出領域内にて、合焦検出を行う。
図13は、本技術の第2の実施の形態における、焦点検出領域が設定された画素面の一例を示す図である。同図の撮像素子201は、焦点検出領域221aと、焦点検出領域221bと、焦点検出領域221cと、焦点検出領域221dと、焦点検出領域221eとを備える。本技術の第2の実施の形態においては、第1露光制御部211、第2露光制御部212、飽和検出部213、合焦制御部214およびコントラスト合焦制御部215は、焦点検出領域221a〜221eの5個の領域を対象として動作する。
[露光合焦制御処理の手順]
図14は、本技術の第2の実施の形態における露光合焦制御処理の手順の一例を示す図である。図14に示す手順は、焦点検出領域内か否かの判断を行う点において図11に表した手順と異なる。第2露光制御部212は、最初の位相差画素を設定する(ステップS921)。当該位相差画素が焦点検出領域内である場合は(ステップS922:Yes)、次のステップS923に進む。当該画素の位相差画素が飽和状態にない場合は(ステップS923:No)、次のステップS924に進む。当該位相差画素に隣接する画像生成画素が飽和状態にない場合は(ステップS924:No)、当該位相差画素の位相差信号を積算する(ステップS925)。一方、当該位相差画素が焦点検出領域外の場合(ステップS922:No)、位相差画素が飽和状態にある場合(ステップS923:Yes)、または隣接する画像生成画素が飽和状態にある場合(ステップS924:Yes)にはこの積算は行わない。
次の位相差画素が存在する場合には(ステップS926:Yes)、再度ステップS922からの処理を行う。全位相差画素についてステップS922〜S925の処理が終了した場合(ステップS926:No)、露光量設定処理(ステップS927)を行う。ここでは、ステップS925で算出した位相差信号の積算値を積算の対象となった位相差画素数で除して位相差信号の平均値を求める。第2露光制御部212は、この平均値が第2露光量に等しくなる露光量を撮像素子201に設定する。この後、合焦処理(ステップS930)を実施する。
[合焦処理の手順]
図15は本技術の第2の実施の形態における合焦処理の手順の一例を示す図である。図15に示す手順は、焦点検出領域内にて合焦処理を行う点において図12に示した手順と異なる。合焦制御部214は、位相差AFを行い、デフォーカス量を算出する(ステップS932)。次に、コントラスト合焦制御部215が、コントラストAFの範囲を決定する(ステップS933)。フォーカスレンズ102を移動し(ステップS934)、コントラストAFを実施する(ステップS935)。なお、これらの位相差AFおよびコントラストAFは、焦点検出領域221a〜221e内の領域を対象に行う。また、合焦制御は、焦点検出領域221a〜221eにおける合焦位置の平均値から、焦点位置を決定する方式を採用することができる。また、人物の顔が映っている等優先順位の高い焦点検出領域を定め、当該焦点検出領域についてのみ合焦制御を行う方式も採用することができる。
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、撮像素子201の画素面に焦点検出領域が設定された場合であっても、第2露光量を設定して位相差画素の露光を行うことができる。これにより、位相差信号の信号レベルを高くすることができる。このためSN比が高くなり、ノイズの影響を受けることなく、高精度の位相差AFを行うことができる。また、飽和状態にある画像生成画素に隣接する位相差画素の位相差信号を除去して位相差画素の露光制御を行うことにより、上述の第2露光量による高精度の露光制御が可能となる。
<3.第3の実施の形態>
前述の本技術の第1の実施の形態は、位相差画素の画像信号について補間を行っていなかった。これに対し、本技術の第3の実施の形態では、位相差画素の画像信号について補間を行う。
図16は、本技術の第3の実施の形態における制御部210の構成例を示す図である。制御部210は、第1露光制御部211と、第2露光制御部212と、飽和検出部213と、合焦制御部214と、コントラスト合焦制御部215と、画像処理部231と、表示制御部217と、記録制御部218とを備える。画像処理部231は、画像信号処理の一部として補間処理も行う。また、画像処理部231は、変換部232を備える。この変換部232は、位相差画素により出力された位相差信号を画像信号に変換するものである。これ以外の各部の構成は、本技術の第1の実施の形態と同様の構成にすることができる。
[補間処理]
ここで、補間処理について説明する。補間処理とは、位相差画素位置における仮想的な画像生成画素の画像信号を生成する処理である。位相差画素からは画像信号が得られないため、位相差画素は、見かけ上欠損画素となる。撮影した画像の品質を下げる原因となる。これを補償するため、位相差画素の周囲の画素から画像信号を補間して、位相差画素の位置の画像信号を生成する。例えば、位相差画素が赤色検出画素の位置に配置されている場合、周囲の赤色検出画素の平均値を当該画素の画像信号とする方式が提案されている。
また、他の補間処理の方式として、位相差信号から画像信号を生成する方式も提案されている。図5において説明したように、位相差画素における受光素子312は、遮光板315a、315bにより実質的な受光面積が制限されている。そこで、画像生成画素との受光面積の逆比を乗算することにより、位相差信号から画像信号を生成することができる。この方式は、上述の方式と比べ、画像のコントラストが高い部分に適用しても、補正痕が目立ち難いという特徴がある。その反面、画像生成画素と位相差画素との露光量が異なる場合、単に受光面積の逆比を乗算するだけでは、正確な画像信号の生成ができないという問題がある。
しかし、本技術の実施の形態においては、第1露光制御部211および第2露光制御部212の作用により、画像生成画素および位相差画素の露光量は、それぞれ第1露光量および第2露光量に制御されている。そのため、第1露光量と第2露光量との比率をさらに乗算することにより、正確な画像信号の生成が可能となる。
本技術の第3の実施の形態においては、位相差信号に受光面積の逆比および第1露光量と第2露光量の比率を乗算し、画像信号に変換する処理(位相差画素信号による補間処理)を変換部232が行う。また、位相差画素の周囲の画素から画像信号を生成する処理(周囲画素の画像信号による補間処理)を画像処理部231が行う。両処理の切替えは、画像のコントラストに基づいて行う。位相差画素の周囲の画像が低コントラストのとき、位相差画素信号による補間処理を使用する。逆に高コントラストのときには、周囲画素の画像信号による補間処理を使用する。
[補間処理の手順]
図17は、本技術の第3の実施の形態における補間処理の手順の一例を示す図である。まず、画像処理部231は、最初の位相差画素を設定する(ステップS941)。当該位相差画素の周囲の画像が低コントラストのとき(ステップS942:Yes)、周囲画素の画像信号による補間処理を行う(ステップS943)。一方、当該位相差画素の周囲の画像が低コントラストでないとき(ステップS942:No)、変換部232は、第1露光量と第2露光量の比率を算出し(ステップS944)、上述した位相差画素信号による補間処理を行う(ステップS945)。これらの補間処理終了後、次の位相差画素がある場合には(ステップS946:Yes)、再度ステップS942からの処理を行う。全ての位相差画素について処理が終了した場合には(ステップS946:No)、補間処理を終了する。
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、位相差信号から画像信号を生成する補間処理を行う場合であっても、第1露光量と第2露光量の比率を乗算することにより、正確な画像信号の生成が可能となる。
<4.第4の実施の形態>
前述の本技術の第1の実施の形態は、飽和検出部213の飽和閾値が固定値であった。これに対し、本技術の第4の実施の形態では、記録する画像に合わせて飽和閾値を変更する。
図18は、本技術の第4の実施の形態における制御部210の構成例を示す図である。制御部210は、第1露光制御部211と、第2露光制御部212と、飽和検出部241と、合焦制御部214と、コントラスト合焦制御部215と、画像処理部243と、表示制御部217と、記録制御部218とを備える。飽和検出部241は、飽和閾値を保持する飽和閾値保持部242を備え、この飽和閾値に基づいて画像信号が飽和状態にあるか否かを判断する。画像処理部243は、画像信号処理を行うとともに、画像信号に基づいて飽和閾値を生成し、飽和閾値保持部242に保持させる。これ以外の各部の構成は、本技術の第1の実施の形態と同様の構成にすることができる。
[飽和閾値の生成]
画像処理部243は、被写体を含む画像全体の明るさによって、生成する飽和閾値を変化させる。具体的には、画像の平均輝度が高く、画素信号出力が高い場合には、高い飽和閾値を生成する。合焦制御の対象となる被写体が除外の対象となるのを防ぐためである。一方、画像の平均輝度が低く画素信号出力が低い場合には、低い飽和閾値を生成する。画像の高輝度部分の位相差信号を除去する能力を高め、第2露光制御部212における露光制御を有効にするためである。この結果、画像全体の明るさが変化した場合であっても、適切な飽和閾値を生成し、これに基づいて飽和状態を検出することにより、第2露光制御部212による高精度の露光制御を保つことができる。
本技術の第4の実施の形態において、画像処理部243は、事前に入力された画像信号に基づき、飽和閾値を生成する。その後、図11において説明した露光合焦制御処理を行う。
このように、本技術の第4の実施の形態によれば、画像全体の明るさの変化に対し動的に対応することができる。
<5.変形例>
[画像生成画素および位相差画素に対し同じ露光量を設定する撮像素子を使用する例]
上述した本技術の実施の形態では、撮像素子201として、画像生成画素および位相差画素に対し個別に露光量を設定可能な撮像素子を使用していた。これに対し、本技術の実施の形態は、画像生成画素および位相差画素に対し同じ露光量を設定する撮像素子を使用する。
この場合の露光合焦制御処理の手順は次のようになる。第2露光制御部212による露光制御を行って、第2露光量を設定した後、合焦制御部214による位相差AFを行う。続いて、第1露光制御部211による露光制御を行って第1露光量を設定し、コントラスト合焦制御部215によるコントラストAFを行う。つまり、第1露光制御と第2露光制御を別々に行う手順となる。
このように、画像生成画素および位相差画素に対し同じ露光量を設定する撮像素子を使用する場合であっても、画像記録時の露光量である第1露光量よりも大きな露光量である第2露光量を設定して位相差画素の露光を行うことができる。これにより、位相差画素信号の信号レベルを高くすることができる。このためSN比が高くなり、ノイズの影響を受けることなく、高精度の位相差AFを行うことができる。
[第2露光制御において位相差信号のピーク値を算出して制御を行う例]
上述した本技術の実施の形態では、位相差信号の平均値を算出して露光制御を行っていた。本技術の実施の形態では、位相差信号のピーク値を算出して露光制御を行う。
この場合の第2露光制御部212の動作は次のようになる。第2露光制御部212は、位相差信号のピーク値を求め、これが第2露光量に相当する信号レベルとなるように露光時間を撮像素子201に設定し、制御する。具体的には、図11において説明した露光合焦制御処理のうちステップS905に相当する処理において、S903〜S906のループが一巡する毎に現在対象としている位相差信号を過去に保存した位相差信号の最大値と比較する。そして、大きいほうの位相差信号を最大値として保存する。全ての位相差画素について処理を行った後、得られた位相差信号の最大値をピーク値とする。これを用いて露光時間の制御を行う。このピーク値を用いる制御方式は、平均値を用いる制御方式と比べ、位相差信号を積算する必要がないため、処理が簡単になるという利点がある。
このように、第2露光制御において位相差信号のピーク値を算出して露光制御を行う場合であっても、画像記録時の露光量である第1露光量よりも大きな露光量である第2露光量を設定して位相差画素の露光を行うことにより、位相差画素信号の信号レベルを高くすることができる。このためSN比が高くなり、ノイズの影響を受けることなく、高精度の位相差AFを行うことができる。
以上説明したように、本技術の実施の形態によれば、画像記録時の露光量である第1露光量よりも大きな露光量である第2露光量を設定して位相差画素の露光を行うことにより、位相差画素の信号レベルを高くすることができる。このためSN比が高くなり、ノイズの影響を受けることなく、高精度の位相差AFを行うことができる。位相差AFにより得られた焦点位置を適用することにより、コントラストAFを実施する範囲を狭い範囲に限定することができ、焦点検出時間を短縮することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)画像信号を生成する画像生成画素と位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素とが二次元に配置された画素面を備える撮像素子と、
前記画像生成画素に所定の第1露光量を設定して露光を制御する第1露光制御部と、
前記位相差画素に前記第1露光量より大きい第2露光量を設定して露光を制御する第2露光制御部と、
露光された前記位相差画素から生成された前記位相差信号に基づいて合焦制御を行う合焦制御部と、
露光および合焦後に前記画像生成画素から生成された前記画像信号を処理する画像処理部と
を具備する撮像装置。
(2)前記画像信号が飽和状態か否かを判断する飽和検出部をさらに具備し、
前記第2露光制御部は、前記飽和検出部により飽和状態にあると判断された前記画像信号を生成した前記画像生成画素に隣接する前記位相差画素を露光の制御対象から除外する前記(1)に記載の撮像装置。
(3)前記飽和検出部は、飽和状態か否かを判断する基準となる飽和閾値を保持する飽和閾値保持部を備え、
前記飽和検出部は、前記飽和閾値に基づいて飽和状態か否かの判断を行い、
前記画像処理部は、前記画像信号に基づいて前記飽和閾値を生成して前記飽和閾値保持部に保持させる前記(2)に記載の撮像装置。
(4)前記撮像素子は、前記画素面の一部に焦点検出領域が規定され、
前記合焦制御部は、前記焦点検出領域に含まれる前記位相差画素が生成した前記位相差信号に基づいて合焦制御を行う前記(1)から(3)のいずれかに記載の撮像装置。
(5)露光された前記画像生成画素から生成された前記画像信号より分離したコントラスト評価値のピークを検出して前記合焦制御後に合焦制御を行うコントラスト合焦制御部をさらに具備する前記(1)から(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(6)前記撮像素子は、前記画素面の一部に焦点検出領域が規定され、
前記コントラスト合焦制御部は、前記焦点検出領域に含まれる前記画像生成画素が生成した前記画像信号に基づいて合焦制御を行う前記(5)に記載の撮像装置。
(7)前記画像処理部は、前記第1露光量と前記第2露光量との比率から算出した係数を前記位相差信号に乗ずることにより前記位相差信号を画像信号に変換する変換部を備える前記(1)から(6)のいずれかに記載の撮像装置。
(8)画像信号を生成する画像生成画素に所定の第1露光量を設定して露光を制御する第1露光制御手順と、
位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素の露光量として前記第1露光量より大きい第2露光量を設定して露光を制御する第2露光制御手順と、
露光された前記位相差画素から生成された前記位相差信号に基づいて合焦制御を行う合焦制御手順と
露光および合焦後に前記画像生成画素から生成された前記画像信号を処理する画像処理手順と
を具備する撮像装置の制御方法。
100 レンズユニット
101 ズームレンズ
102 フォーカスレンズ
103 レンズ駆動モータ
200 デジタルカメラ
201 撮像素子
202 レンズ駆動部
203 表示部
204 記録部
210 制御部
211 第1露光制御部
212 第2露光制御部
213 飽和検出部
214 合焦制御部
215 コントラスト合焦制御部
216、231、243 画像処理部
217 表示制御部
218 記録制御部
221a〜221e 焦点検出領域
232 変換部
241 飽和検出部
242 飽和閾値保持部
301 画像生成画素
302、303 位相差画素
304a、304b 位相差画素部
310 マイクロレンズ
311 半導体基板
312 受光素子
313a、313b、315a、315b 遮光板
314 平坦化膜

Claims (8)

  1. 画像信号を生成する画像生成画素と位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素とが二次元に配置された画素面を備える撮像素子と、
    前記画像生成画素に所定の第1露光量を設定して露光を制御する第1露光制御部と、
    前記位相差画素に前記第1露光量より大きい第2露光量を設定して露光を制御する第2露光制御部と、
    露光された前記位相差画素から生成された前記位相差信号に基づいて合焦制御を行う合焦制御部と、
    露光および合焦後に前記画像生成画素から生成された前記画像信号を処理する画像処理部と
    を具備する撮像装置。
  2. 前記画像信号が飽和状態か否かを判断する飽和検出部をさらに具備し、
    前記第2露光制御部は、前記飽和検出部により飽和状態にあると判断された前記画像信号を生成した前記画像生成画素に隣接する前記位相差画素を露光の制御対象から除外する
    請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記飽和検出部は、飽和状態か否かを判断する基準となる飽和閾値を保持する飽和閾値保持部を備え、
    前記飽和検出部は、前記飽和閾値に基づいて飽和状態か否かの判断を行い、
    前記画像処理部は、前記画像信号に基づいて前記飽和閾値を生成して前記飽和閾値保持部に保持させる
    請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記撮像素子は、前記画素面の一部に焦点検出領域が規定され、
    前記合焦制御部は、前記焦点検出領域に含まれる前記位相差画素が生成した前記位相差信号に基づいて合焦制御を行う
    請求項1記載の撮像装置。
  5. 露光された前記画像生成画素から生成された前記画像信号より分離したコントラスト評価値のピークを検出して前記合焦制御後に合焦制御を行うコントラスト合焦制御部をさらに具備する請求項1記載の撮像装置。
  6. 前記撮像素子は、前記画素面の一部に焦点検出領域が規定され、
    前記コントラスト合焦制御部は、前記焦点検出領域に含まれる前記画像生成画素が生成した前記画像信号に基づいて合焦制御を行う
    請求項5記載の撮像装置。
  7. 前記画像処理部は、前記第1露光量と前記第2露光量との比率から算出した係数を前記位相差信号に乗ずることにより前記位相差信号を画像信号に変換する変換部を備える請求項1記載の撮像装置。
  8. 画像信号を生成する画像生成画素に所定の第1露光量を設定して露光を制御する第1露光制御手順と、
    位相差を検出するための位相差信号を生成する位相差画素の露光量として前記第1露光量より大きい第2露光量を設定して露光を制御する第2露光制御手順と、
    露光された前記位相差画素から生成された前記位相差信号に基づいて合焦制御を行う合焦制御手順と
    露光および合焦後に前記画像生成画素から生成された前記画像信号を処理する画像処理手順と
    を具備する撮像装置の制御方法。
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