JP2015174558A - ハイブリッド車両用駆動装置の制御装置 - Google Patents

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智章 古川
正明 西幸
Masaaki Saiko
正明 西幸
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Takeshi Miyagawa
武 宮川
亮 渡邊
Akira Watanabe
亮 渡邊
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Chikashi Takahashi
史 高橋
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Kodo Nakawatari
洸導 中渡
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Abstract

【課題】係合要素のON故障時における退避走行を継続可能とするハイブリッド車両用駆動装置の制御装置を提供する。
【解決手段】クラッチCL1、ブレーキBK1が解放できない異常を判定する異常判定部72と、車速Vを検出する出力回転速度センサ40と、異常判定部72によりクラッチCL1又はブレーキBK1が解放できない異常が判定され、且つ、車速判定部74により車速Vが規定の閾値未満となったことが判定された場合には、ブレーキBK2の係合力を低下させるブレーキ係合制御部64とを、備えたものであることから、クラッチCL1又はブレーキBK1のON故障時に駆動輪が停止させられる場合に、エンジンからの入力回転に係る出力歯車の差動回転を許可することで、エンジンストールの発生を好適に抑制できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ハイブリッド車両用駆動装置の制御装置の改良に関する。
全体として4つの回転要素を有する第1差動機構及び第2差動機構と、前記4つの回転要素にそれぞれ連結されたエンジン、第1電動機、第2電動機、及び出力部材と、複数の係合要素とを、備えたハイブリッド車両用駆動装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車両変速機がその一例である。この技術によれば、前記複数の係合要素の係合乃至解放の組み合わせに応じて、前記ハイブリッド車両用駆動装置において複数の駆動モードを選択的に成立させることができる。
特開2011−98712号公報
前記従来の技術は、係合されることで、前記第1差動機構における前記エンジンからの入力回転に係る変速比を固定変速比とする係合要素を備えているが、斯かる係合要素にON故障が発生した場合、前記エンジンからの入力回転に係る前記出力部材の差動回転を制限することにより実現される固定変速比モードでの走行のみが可能となる。しかし、斯かる固定変速比モードにおいて駆動輪が停止した場合、エンジンストールが発生してそれ以上の退避走行が継続困難となるおそれがあった。このような課題は、ハイブリッド車両の性能向上を意図して本発明者等が鋭意研究を続ける過程において新たに見出したものである。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、係合要素のON故障時における退避走行を継続可能とするハイブリッド車両用駆動装置の制御装置を提供することにある。
斯かる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、全体として4つの回転要素を有する第1差動機構及び第2差動機構と、前記4つの回転要素にそれぞれ連結されたエンジン、第1電動機、第2電動機、及び出力部材と、係合されることで、前記第1差動機構又は前記第2差動機構における、前記エンジンからの入力回転に係る変速比を固定変速比とする第1の係合要素と、係合されることで、前記第1差動機構又は前記第2差動機構における、前記エンジンからの入力回転に係る前記出力部材の差動回転を制限する第2の係合要素とを、備えたハイブリッド車両用駆動装置において、前記第1の係合要素が解放できない異常を判定する異常判定部と、車速を検出する車速検出部と、前記異常判定部により前記第1の係合要素が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速検出部により検出される車速が規定の閾値未満となった場合には、前記第2の係合要素の係合力を低下させる係合制御部とを、備えたことを特徴とする制御装置である。
前記第1発明によれば、前記第1の係合要素が解放できない異常を判定する異常判定部と、車速を検出する車速検出部と、前記異常判定部により前記第1の係合要素が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速検出部により検出される車速が規定の閾値未満となった場合には、前記第2の係合要素の係合力を低下させる係合制御部とを、備えたものであることから、前記第1の係合要素のON故障時に駆動輪が停止させられる場合に、前記エンジンからの入力回転に係る前記出力部材の差動回転を許可することで、エンジンストールの発生を好適に抑制できる。すなわち、係合要素のON故障時における退避走行を継続可能とするハイブリッド車両用駆動装置の制御装置を提供することができる。
前記第1発明に従属する本第2発明の要旨とするところは、前記第1の係合要素及び前記第2の係合要素が共に係合された状態で駆動する第1の駆動モードと、前記第1の係合要素が解放されると共に前記第2の係合要素が係合された状態で駆動する第2の駆動モードとを、選択的に切り替える駆動モード切替制御部を備え、前記係合制御部は、前記第1の駆動モードから前記第2の駆動モードへの切り替えが判定された場合において、前記異常判定部により前記第1の係合要素が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速検出部により検出される車速が規定の閾値未満となった場合には、前記第2の係合要素の係合力を低下させるものである。このようにすれば、前記第1の係合要素のON故障時において前記第1の駆動モードから前記第2の駆動モードへの切り替えが判定された場合に、エンジンストールの発生を好適に抑制して退避走行を継続可能とすることができる。
前記第1発明又は第2発明に従属する本第3発明の要旨とするところは、前記ハイブリッド車両用駆動装置は、第1回転要素、第2回転要素、及び第3回転要素を備えた前記第1差動機構と、第1回転要素、第2回転要素、及び第3回転要素を備えた前記第2差動機構とを、備え、前記第1差動機構の第1回転要素に前記第1電動機が連結され、前記第1差動機構の第2回転要素に前記エンジンが連結され、前記第1差動機構の第3回転要素と前記第2差動機構の第3回転要素とが相互に連結され、前記第2差動機構の第2回転要素に前記出力部材が連結され、前記第2差動機構の第3回転要素に前記第2電動機が連結され、前記第1の係合要素は、前記第1差動機構の第1回転要素と第2回転要素とを選択的に連結するクラッチ、又は、前記第1差動機構の第1回転要素と非回転部材とを選択的に連結するブレーキであり、前記第2の係合要素は、前記第2差動機構の第1回転要素と非回転部材とを選択的に連結するブレーキである。このようにすれば、実用的な態様のハイブリッド車両用駆動装置に関して、前記第1の係合要素のON故障時における退避走行を継続可能とすることができる。
本発明が好適に適用されるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。 図1のハイブリッド車両用駆動装置の駆動を制御するために備えられた制御系統の要部を説明する図である。 図1のハイブリッド車両用駆動装置において成立させられる駆動モードそれぞれにおけるクラッチ及びブレーキの係合状態を示す係合表である。 図1のハイブリッド車両用駆動装置において第1の係合要素のON故障が発生した場合に、実現できない駆動モードについて説明する図である。 図1のハイブリッド車両用駆動装置の電子制御装置に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図1のハイブリッド車両用駆動装置の電子制御装置による駆動モード切替制御の一例の要部を説明するフローチャートである。
本発明において、前記第1差動機構及び第2差動機構は、前記第1差動機構の回転要素と前記第2差動機構の回転要素との間に設けられたクラッチが係合された状態において全体として4つの回転要素を構成するものである。好適には、前記第1差動機構の第2回転要素と前記第2差動機構の第1回転要素との間に設けられたクラッチが係合された状態において全体として4つの回転要素を構成するものである。換言すれば、本発明は、横軸方向において前記第1差動機構及び第2差動機構のギヤ比の相対関係を示し、縦軸方向において相対的回転速度を示す二次元座標である共線図上において4つの回転要素として表される第1差動機構及び第2差動機構と、それら4つの回転要素にそれぞれ連結されたエンジン、第1電動機、第2電動機、及び出力部材とを、備え、前記4つの回転要素のうちの1つは、前記第1差動機構の回転要素と前記第2差動機構の回転要素とがクラッチを介して選択的に連結され、そのクラッチによる係合対象となる前記第1差動機構又は前記第2差動機構の回転要素が、非回転部材に対してブレーキを介して選択的に連結されるハイブリッド車両用駆動装置に好適に適用されるものである。
前記クラッチ及びブレーキは、好適には、何れも油圧に応じて係合状態が制御される(係合乃至解放させられる)油圧式係合装置であり、例えば、湿式多板型の摩擦係合装置等が好適に用いられるが、噛合式の係合装置すなわち所謂ドグクラッチ(噛合クラッチ)であってもよい。或いは、電磁式クラッチや磁粉式クラッチ等、電気的な指令に応じて係合状態が制御される(係合乃至解放させられる)ものであってもよい。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明に用いる図面において、各部の寸法比等は必ずしも正確には描かれていない。
図1は、本発明が好適に適用されるハイブリッド車両用駆動装置10(以下、単に駆動装置10という)の構成を説明する骨子図である。この図1に示すように、本実施例の駆動装置10は、例えばFF(前置エンジン前輪駆動)型車両等に好適に用いられる横置き用の装置であり、主動力源であるエンジン12、第1電動機MG1、第2電動機MG2、第1差動機構としての第1遊星歯車装置14、及び第2差動機構としての第2遊星歯車装置16を共通の中心軸CE上に備えて構成されている。以下の実施例において、特に区別しない場合には、この中心軸CEの軸心の方向を軸方向(軸心方向)という。前記駆動装置10は、中心軸CEに対して略対称的に構成されており、図1においては中心線の下半分を省略して図示している。以下の各実施例についても同様である。
前記エンジン12は、例えば、気筒内噴射されるガソリン等の燃料の燃焼によって駆動力を発生させるガソリンエンジン等の内燃機関である。前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2は、好適には、何れも駆動力を発生させるモータ(発動機)及び反力を発生させるジェネレータ(発電機)としての機能を有する所謂モータジェネレータであり、それぞれのステータ(固定子)18、22が非回転部材であるハウジング(ケース)26に固設されると共に、各ステータ18、22の内周側にロータ(回転子)20、24を備えて構成されている。
前記第1遊星歯車装置14は、ギヤ比がρ1であるシングルピニオン型の遊星歯車装置であり、第1回転要素としてのリングギヤR1、ピニオンギヤP1を自転及び公転可能に支持する第2回転要素としてのキャリアC1、及びピニオンギヤP1を介してリングギヤR1と噛み合う第3回転要素としてのサンギヤS1を回転要素(要素)として備えている。前記第2遊星歯車装置16は、ギヤ比がρ2であるシングルピニオン型の遊星歯車装置であり、第1回転要素としてのリングギヤR2、ピニオンギヤP2を自転及び公転可能に支持する第2回転要素としてのキャリアC2、及びピニオンギヤP2を介してリングギヤR2と噛み合う第3回転要素としてのサンギヤS2を回転要素(要素)として備えている。
前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1は、前記第1電動機MG1のロータ20に連結されている。前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1は、クラッチCL0を介して前記エンジン12の出力軸であるクランク軸12aに連結されている。前記第1遊星歯車装置14のサンギヤS1は、前記第2遊星歯車装置16のサンギヤS2と相互に連結されると共に、前記第2電動機MG2のロータ24に連結されている。前記第2遊星歯車装置16のキャリアC2は、出力部材(出力回転部材)である出力歯車28に連結されている。前記出力歯車28から出力された駆動力は、例えば、図示しない差動歯車装置及び車軸等を介して図示しない左右一対の駆動輪へ伝達される。一方、車両の走行路面から駆動輪に対して入力されるトルクは、前記差動歯車装置及び車軸等を介して前記出力歯車28から前記駆動装置10へ伝達(入力)される。
前記エンジン12のクランク軸12aと前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1との間には、それらクランク軸12aとキャリアC1との間を選択的に係合させる(クランク軸12aとキャリアC1との間を断接する)クラッチCL0が設けられている。前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1とリングギヤR1との間には、それらキャリアC1とリングギヤR1との間を選択的に係合させる(キャリアC1とリングギヤR1との間を断接する)クラッチCL1が設けられている。前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2との間には、それらキャリアC1とリングギヤR2との間を選択的に係合させる(キャリアC1とリングギヤR2との間を断接する)クラッチCL2が設けられている。前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1と非回転部材である前記ハウジング26との間には、そのハウジング26に対して前記リングギヤR1を選択的に係合(固定)させるブレーキBK1が設けられている。前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2と非回転部材である前記ハウジング26との間には、そのハウジング26に対して前記リングギヤR2を選択的に係合(固定)させるブレーキBK2が設けられている。
前述のように構成された駆動装置10において、前記クラッチCL1が係合されると、前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1とリングギヤR1との間が連結される。これにより、前記エンジン12からの入力回転に関して、前記第1遊星歯車装置14は一体的に回転させられ、その第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る変速比は固定変速比とされる。前記ブレーキBK1が係合されると、前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1が前記ハウジング26に対して連結される。これにより、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る変速比は固定変速比とされる。換言すれば、前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1の係合により、前記エンジン12からの入力回転に係る前記第1遊星歯車装置14の差動作用が制限され、前記第1遊星歯車装置14の入出力回転に係る変速比が所定の固定変速比に定まる。すなわち、本実施例においては、前記クラッチCL1、前記クラッチBK1が、係合されることで、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る変速比を固定変速比とする第1の係合要素に相当する。
前述のように構成された駆動装置10において、前記ブレーキBK2が係合されると、前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2が前記ハウジング26に対して連結される。これにより、前記エンジン12側からの入力回転に係る前記第2遊星歯車装置16の差動作用が制限される。例えば、前記第1遊星歯車装置14のサンギヤS1と相互に連結されたサンギヤS2から入力される前記エンジン12側からの入力回転と、前記出力歯車28からの出力回転との変速比が固定変速比とされる。すなわち、本実施例においては、前記ブレーキBK2が、係合されることで、前記第2遊星歯車装置16における、前記エンジン12からの入力回転に係る前記出力歯車28の差動回転を制限する第2の係合要素に相当する。
前記駆動装置10において、前記第1遊星歯車装置14及び第2遊星歯車装置16は、前記クラッチCL2が係合された状態において全体として4つの回転要素を構成するものである。換言すれば、横軸方向において前記第1遊星歯車装置14及び第2遊星歯車装置16のギヤ比の相対関係を示し、縦軸方向において相対的回転速度を示す二次元座標である共線図上において4つの回転要素として表される第1遊星歯車装置14及び第2遊星歯車装置16と、4つの回転要素にそれぞれ連結されたエンジン12、第1電動機MG1、第2電動機MG2、及び出力歯車28とを、備え、前記4つの回転要素のうちの1つは、前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2とがクラッチCL2を介して選択的に連結され、そのクラッチCL2による係合対象となる前記リングギヤR2が、前記ハウジング26に対してブレーキBK2を介して選択的に連結されるものである。
前記駆動装置10において、前記クラッチCL0は必ずしも設けられなくともよい。すなわち、前記エンジン12のクランク軸12aと前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1とは、前記クラッチCL0を介することなくダンパ等を介して直接乃至間接的に連結されたものであってもよい。
前記クラッチCL0、CL1、CL2(以下、特に区別しない場合には単にクラッチCLという)、及び前記ブレーキBK1、BK2(以下、特に区別しない場合には単にブレーキBKという)は、好適には、何れも油圧制御回路54から供給される油圧に応じて係合状態が制御される(係合乃至解放させられる)油圧式係合装置であり、例えば、湿式多板型の摩擦係合装置等が好適に用いられるが、噛合式の係合装置すなわち所謂ドグクラッチ(噛合クラッチ)であってもよい。更には、電磁式クラッチや磁粉式クラッチ等、電子制御装置30から供給される電気的な指令に応じて係合状態が制御される(係合乃至解放させられる)ものであってもよい。
図2は、前記駆動装置10の駆動を制御するためにその駆動装置10に備えられた制御系統の要部を説明する図である。この図2に示す電子制御装置30は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェイス等を含んで構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、前記エンジン12の駆動制御や、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2に関するハイブリッド駆動制御をはじめとする前記駆動装置10の駆動に係る各種制御を実行する。すなわち、本実施例においては、前記電子制御装置30が前記駆動装置10の制御装置に相当する。この電子制御装置30は、前記エンジン12の出力制御用や前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の作動制御用といったように、必要に応じて各制御毎に個別の制御装置として構成される。
図2に示すように、前記電子制御装置30には、前記駆動装置10の各部に設けられたセンサやスイッチ等から各種信号が供給されるように構成されている。すなわち、アクセル開度センサ32により運転者の出力要求量に対応する図示しないアクセルペダルの操作量であるアクセル開度ACCを表す信号、エンジン回転速度センサ34により前記エンジン12の回転速度であるエンジン回転速度NEを表す信号、MG1回転速度センサ36により前記第1電動機MG1の回転速度NMG1を表す信号、MG2回転速度センサ38により前記第2電動機MG2の回転速度NMG2を表す信号、車速検出部としての出力回転速度センサ40により車速Vに対応する前記出力歯車28の回転速度NOUTを表す信号、クラッチ係合油圧センサ42により前記クラッチCL1の係合圧を定めるためにそのクラッチCL1に供給される油圧PCL1を表す信号、ブレーキ係合油圧センサ44により前記ブレーキBK1の係合圧を定めるためにそのブレーキBK1に供給される油圧PBK1を表す信号、バッテリSOCセンサ46によりバッテリ48の充電容量(充電状態)SOCを表す信号等が、それぞれ前記電子制御装置30に供給される。
前記電子制御装置30からは、前記駆動装置10の各部に作動指令が出力されるように構成されている。すなわち、前記エンジン12の出力を制御するエンジン出力制御指令として、燃料噴射装置による吸気配管等への燃料供給量を制御する燃料噴射量信号、点火装置による前記エンジン12の点火時期(点火タイミング)を指令する点火信号、及び電子スロットル弁のスロットル弁開度θTHを操作するためにスロットルアクチュエータへ供給される電子スロットル弁駆動信号等が、そのエンジン12の出力を制御するエンジン制御装置52へ出力される。前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の作動を指令する指令信号がインバータ50へ出力され、そのインバータ50を介して前記バッテリ48からその指令信号に応じた電気エネルギが前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2に供給されてそれら第1電動機MG1及び第2電動機MG2の出力(トルク)が制御される。前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2により発電された電気エネルギが前記インバータ50を介して前記バッテリ48に供給され、そのバッテリ48に蓄積されるようになっている。前記クラッチCL、ブレーキBKの係合状態を制御する指令信号が油圧制御回路54に備えられたリニアソレノイド弁等の電磁制御弁へ供給され、それら電磁制御弁から出力される油圧が制御されることで前記クラッチCL、ブレーキBKの係合状態が制御されるようになっている。
前記駆動装置10は、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2を介して運転状態が制御されることにより、入力回転速度と出力回転速度の差動状態が制御される電気式差動部として機能する。例えば、前記第1電動機MG1により発電された電気エネルギを前記インバータ50を介してバッテリ48や第2電動機MG2へ供給する。これにより、前記エンジン12の動力の主要部は機械的に前記出力歯車28へ伝達される一方、その動力の一部は前記第1電動機MG1の発電のために消費されてそこで電気エネルギに変換され、前記インバータ50を通してその電気エネルギが前記第2電動機MG2へ供給される。そして、その第2電動機MG2が駆動されて第2電動機MG2から出力された動力が前記出力歯車28へ伝達される。この電気エネルギの発生から第2電動機MG2で消費されるまでに関連する機器により、前記エンジン12の動力の一部を電気エネルギに変換し、その電気エネルギを機械的エネルギに変換するまでの電気パスが構成される。
以上のように構成された駆動装置10が適用されたハイブリッド車両においては、前記エンジン12、第1電動機MG1、及び第2電動機MG2の駆動状態、及び前記クラッチCL、ブレーキBKの係合状態等に応じて、複数の駆動モードの何れかが選択的に成立させられる。図3は、前記駆動装置10において成立させられる8種類の駆動モードそれぞれにおける前記クラッチCL1、CL2、前記ブレーキBK1、BK2の係合状態を示す係合表であり、係合を「○」で、解放を空欄でそれぞれ示している。この図3に示す駆動モード「HV1」、「HV2」は、何れも前記エンジン12を例えば走行用の駆動源として駆動させると共に、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2により必要に応じて駆動乃至発電等を行うハイブリッド駆動モードである。このハイブリッド駆動モードにおいて、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の少なくとも一方により反力を発生させるものであってもよく、無負荷の状態で空転させるものであってもよい。駆動モード「EV1」、「EV2」は、何れも前記エンジン12の運転が停止させられると共に、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の少なくとも一方を走行用の駆動源として用いるEV駆動モードである。駆動モード「1速」〜「4速」は、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用を制限することにより実現する、前記エンジン12からの入力回転に係る変速比を固定変速比とする固定変速比モードである。
図3に示すように、前記駆動装置10においては、前記エンジン12を例えば走行用の駆動源として駆動させると共に、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2により必要に応じて駆動乃至発電等を行うハイブリッド駆動モードにおいて、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1は共に解放され、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る差動作用が許可される。前記ブレーキBK2が係合されると共に前記クラッチCL2が解放されることで「HV1」が成立させられる。前記ブレーキBK2が解放されると共に前記クラッチCL2が係合されることで「HV2」が成立させられる。
前記エンジン12の運転が停止させられると共に、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の少なくとも一方を走行用の駆動源として用いるEV駆動モードにおいて、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1は共に解放され、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る差動作用が許可される。前記ブレーキBK2が係合されると共に前記クラッチCL2が解放されることで「EV1」が成立させられる。前記クラッチCL2及びブレーキBK2が共に係合されることで「EV2」が成立させられる。
前記エンジン12からの入力回転に係る変速比を固定変速比とする固定変速比モードにおいて、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の何れか一方が係合され、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る差動作用が制限される。前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK2が係合されると共に、前記クラッチCL2及び前記ブレーキBK1が解放されることで、固定変速比モードにおいて前記エンジン12からの入力回転に係る変速比が最も大きい第1変速段である「1速」が成立させられる。前記クラッチCL1及びCL2が解放されると共に、前記ブレーキBK1及びBK2が係合されることで、「1速」よりも変速比が小さい第2変速段である「2速」が成立させられる。前記クラッチCL1及びCL2が係合されると共に、前記ブレーキBK1及びBK2が解放されることで、「2速」よりも変速比が小さい第3変速段である「3速」が成立させられる。前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK2が解放されると共に、前記クラッチCL2及び前記ブレーキBK1が係合されることで、固定変速比モードにおいて前記エンジン12からの入力回転に係る変速比が最も小さい第4変速段である「4速」が成立させられる。
図3に示す駆動モード「HV1」においては、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が解放されることで、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る差動作用が許可されている。前記クラッチCL2が解放されることで前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2との相対回転が可能とされている。前記ブレーキBK2が係合されることで前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2が非回転部材である前記ハウジング26に対して連結(固定)され、その回転速度が零とされている。この駆動モード「HV1」においては、前記エンジン12が駆動させられ、その出力トルクにより前記出力歯車28が回転させられる。この際、前記第1遊星歯車装置14において、前記第1電動機MG1により反力トルクを出力させることで、前記エンジン12からの出力の前記出力歯車28への伝達が可能とされる。前記第2遊星歯車装置16においては、前記ブレーキBK2が係合されていることで、前記第2電動機MG2により正のトルク(正の方向のトルク)が出力されると、そのトルクにより前記キャリアC2すなわち出力歯車28は正の方向に回転させられる。
図3に示す駆動モード「HV2」においては、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が解放されることで、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る差動作用が許可されている。前記クラッチCL2が係合されることで前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2との相対回転が不能とされており、前記キャリアC1及びリングギヤR2が一体的に回転させられる1つの回転要素として動作する。前記サンギヤS1及びS2は相互に連結されていることで、それらサンギヤS1及びS2は一体的に回転させられる1つの回転要素として動作する。すなわち、駆動モード「HV2」において、前記駆動装置10における前記第1遊星歯車装置14及び第2遊星歯車装置16における回転要素は、全体として4つの回転要素すなわちリングギヤR1(第1電動機MG1)、相互に連結されたキャリアC1及びリングギヤR2(エンジン12)、キャリアC2(出力歯車28)、相互に連結されたサンギヤS1及びS2(第2電動機MG2)を備えた差動機構として機能する。
前記駆動モード「HV2」においては、前記クラッチCL2が係合されることで前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2とが連結されており、前記キャリアC1及びリングギヤR2が一体的に回転させられる。このため、前記エンジン12の出力に対して、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の何れによっても反力を受けることができる。すなわち、前記エンジン12の駆動に際して、その反力を前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の一方乃至両方で分担して受けることが可能となり、効率の良い動作点で動作させたり、熱によるトルク制限等の制約を緩和する走行等が可能となる。
図3に示す駆動モード「EV1」においては、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が解放されることで、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る差動作用が許可されている。前記クラッチCL2が解放されることで前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2との相対回転が可能とされている。前記ブレーキBK2が係合されることで前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2が非回転部材である前記ハウジング26に対して連結(固定)され、その回転速度が零とされている。この駆動モード「EV1」においては、前記第2遊星歯車装置16において、前記第2電動機MG2により正のトルク(正の方向のトルク)が出力されると、そのトルクにより前記キャリアC2すなわち出力歯車28は正の方向に回転させられる。すなわち、前記第2電動機MG2により正のトルクを出力させることにより、前記駆動装置10の適用されたハイブリッド車両を前進走行させることができる。この場合において、好適には、前記第1電動機MG1は空転させられる。
図3に示駆動モード「EV2」においては、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が解放されることで、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る差動作用が許可されている。前記クラッチCL2が係合されることで前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2との相対回転が不能とされている。更に、前記ブレーキBK2が係合されることで前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2及びそのリングギヤR2に係合された前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1が非回転部材である前記ハウジング26に対して連結(固定)され、その回転速度が零とされている。この駆動モード「EV2」においては、前記第1遊星歯車装置14において、前記リングギヤR1の回転方向と前記サンギヤS1の回転方向とが逆方向となる。すなわち、前記第1電動機MG1により負のトルク(負の方向のトルク)が出力されると、そのトルクにより前記キャリアC2すなわち出力歯車28は正の方向に回転させられる。前記第2電動機MG1により正のトルク(正の方向のトルク)が出力されると、そのトルクにより前記キャリアC2すなわち出力歯車28は正の方向に回転させられる。すなわち、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の少なくとも一方によりトルクを出力させることにより、前記駆動装置10の適用されたハイブリッド車両を前進走行させることができる。
前記駆動モード「EV2」においては、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の少なくとも一方により発電を行う形態を成立させることもできる。この形態においては、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の一方或いは両方により走行用の駆動力(トルク)を分担して発生させることが可能となり、各電動機を効率の良い動作点で動作させたり、熱によるトルク制限等の制約を緩和する走行等が可能となる。更に、前記バッテリ48の充電状態が満充電の場合等、回生による発電が許容されない場合に、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の一方或いは両方を空転させることも可能である。すなわち、前記駆動モード「EV2」においては、幅広い走行条件においてEV走行を行うことや、長時間継続してEV走行を行うことが可能となる。従って、前記駆動モード「EV2」は、プラグインハイブリッド車両等、EV走行を行う割合が高いハイブリッド車両において好適に採用される。
図3に示す駆動モード「1速」〜「4速」は、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用を制限することにより実現する、前記エンジン12からの入力回転に係る変速比を固定変速比とする固定変速比モードである。これらの駆動モード「1速」〜「4速」においては、第1の係合要素である前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の何れか一方が係合されることで、前記第1遊星歯車装置14における、前記エンジン12からの入力回転に係る変速比が固定変速比とされている。
前記駆動モード「1速」においては、前記クラッチCL1の係合により、前記第1遊星歯車装置14は一体的に回転させられる1つの回転要素とされる。これにより、前記エンジン12から入力された駆動力は、一体的に回転させられる前記第1遊星歯車装置14を介して前記第2遊星歯車装置16のサンギヤS2へ伝達される。前記第2遊星歯車装置16においては、前記ブレーキBK2の係合によりリングギヤR2が前記ハウジング26に固定されているため、前記エンジン12側からサンギヤS2へ入力された駆動力は、前記第2遊星歯車装置16において減速されてキャリアC2から前記出力歯車28へ伝達される。この駆動モード「1速」においては、前記エンジン12から出力された駆動力が、第1変速段に対応する固定変速比で変速されて前記出力歯車28へ伝達される。更に、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の少なくとも一方から出力された駆動力を前記出力歯車28へ伝達することも可能とされる。
前記駆動モード「2速」においては、前記ブレーキBK1の係合により前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1が前記ハウジング26に固定されているため、前記エンジン12からキャリアC1へ入力された駆動力は、前記第1遊星歯車装置14において増速されて前記第2遊星歯車装置16のサンギヤS2へ伝達される。前記第2遊星歯車装置16においては、前記ブレーキBK2の係合によりリングギヤR2が前記ハウジング26に固定されているため、前記エンジン12側からサンギヤS2へ入力された駆動力は、前記第2遊星歯車装置16において減速されてキャリアC2から前記出力歯車28へ伝達される。この駆動モード「2速」においては、前記エンジン12から出力された駆動力が、第2変速段に対応する固定変速比で変速されて前記出力歯車28へ伝達される。更に、前記第2電動機MG2から出力された駆動力を前記出力歯車28へ伝達することも可能とされる。
前記駆動モード「3速」においては、前記クラッチCL1の係合により、前記第1遊星歯車装置14は一体的に回転させられる1つの回転要素とされる。更に、前記クラッチCL2の係合により、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16は一体的に回転させられる1つの回転要素とされる。これにより、前記エンジン12からキャリアC1へ入力された駆動力は、一体的に回転させられる前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16を介してキャリアC2から前記出力歯車28へ伝達される。この駆動モード「3速」においては、前記エンジン12から出力された駆動力が、第3変速段に対応する固定変速比(=1)で変速されて前記出力歯車28へ伝達される。更に、前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の少なくとも一方から出力された駆動力を前記出力歯車28へ伝達することも可能とされる。
前記駆動モード「4速」においては、前記クラッチCL2の係合により、前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1と前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2とが相互に結合され、一体的に回転させられる1つの回転要素とされる。すなわち、相互に連結されたキャリアC1及びリングギヤR2の回転速度と、前記エンジン12の回転速度とが等しい状態となる。更に、前記ブレーキBK1の係合により、前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1が前記ハウジング26に固定されているため、前記エンジン12から相互に連結されたキャリアC1及びリングギヤR2へ入力された駆動力は増速されてキャリアC2から前記出力歯車28へ伝達される。この駆動モード「4速」においては、前記エンジン12から出力された駆動力が、第4変速段に対応する固定変速比で変速されて前記出力歯車28へ伝達される。更に、前記第2電動機MG2から出力された駆動力を前記出力歯車28へ伝達することも可能とされる。
以上のように、図3に示す駆動モード「1速」〜「4速」においては、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の何れか一方が係合されており、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用が制限され、前記エンジン12から出力された駆動力が、所定の固定変速比で変速されて前記出力歯車28へ伝達される状態となる。一方、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が共に解放された状態においては、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用が許可される。すなわち、本実施例の駆動装置10においては、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の何れか一方が係合されることで、前記エンジン12からの入力回転に係る前記出力部材28の差動回転を制限することにより実現される固定変速比モードでの走行のみが可能となる。換言すれば、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の何れかに、解放指令が出力されているにもかかわらず解放されない異常すなわちON故障が発生した場合、前記駆動装置10においては、前記固定変速比モードでの走行のみが可能となり、図4に示すように、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用が許可される駆動モードである「HV1」、「HV2」、「EV1」、「EV2」は成立し得ない状態となる。
図5は、前記電子制御装置30に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図5に示す駆動モード切替制御部60は、前記駆動装置10において成立させられる駆動モードを判定する。すなわち、予め定められた関係から、前記アクセル開度センサ34により検出されるアクセル開度ACC、前記出力回転速度センサ40により検出される出力回転速度に相当する車速V、及び前記バッテリSOCセンサ46により検出される前記バッテリ48の充電容量SOC等に基づいて、例えば前述した図3に示す駆動モードの何れが成立させられるべき状態かを判定する。
前記駆動モード切替制御部60は、前記駆動装置10において、第1の係合要素である前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1が係合され、第2の係合要素である前記ブレーキBK2が係合された状態で駆動する第1の駆動モードと、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が共に解放され、前記ブレーキBK2が係合された状態で駆動する第2の駆動モードとを、選択的に切り替える。前記第1の駆動モードは、前述した図3に示す駆動モード「1速」、「2速」に相当する。前記第2の駆動モードは、前述した図3に示す駆動モード「HV1」、「EV1」、「EV2」に相当する。すなわち、前記駆動モード切替制御部60は、前記駆動装置10において、前記駆動モード「1速」、「2速」が成立させられた状態から、前記駆動モード「HV1」、「EV1」、「EV2」が成立させられる状態への切り替え(移行)を判定する。換言すれば、前記第1の係合要素及び第2の係合要素の係合により、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用が制限された状態から、前記第1遊星歯車装置14の差動作用の制限が許可されると共に前記第2遊星歯車装置16の差動作用が制限された状態への切り替えを判定する。
クラッチ係合制御部62は、前記油圧制御回路54を介して前記クラッチCL1、CL2の係合状態を制御する。具体的には、前記油圧制御回路54に備えられた、前記クラッチCL1、CL2に対応する電磁制御弁からの出力圧を制御することで、前記クラッチCL1、CL2の係合状態(トルク容量)を定める油圧PCL1、PCL2制御する。好適には、前記駆動モード切替制御部60により判定される駆動モードに応じて前記クラッチCL1、CL2の係合状態を制御する。すなわち、基本的には、前記駆動装置10において前記駆動モード「1速」、「3速」が成立させられると判定された場合には、前記クラッチCL1を係合させるようにそのトルク容量を制御する。前記駆動装置10において前記駆動モード「HV1」、「HV2」、「EV1」、「EV2」、「2速」、「4速」が成立させられると判定された場合には、前記クラッチCL1を解放させるようにそのトルク容量を制御する。前記駆動装置10において前記駆動モード「HV2」、「EV2」、「3速」、「4速」が成立させられると判定された場合には、前記クラッチCL2を係合させるようにそのトルク容量を制御する。前記駆動装置10において前記駆動モード「HV1」、「EV1」、「1速」、「2速」が成立させられると判定された場合には、前記クラッチCL2を解放させるようにそのトルク容量を制御する。
ブレーキ係合制御部64は、前記油圧制御回路54を介して前記ブレーキBK1、BK2の係合状態を制御する。具体的には、前記油圧制御回路54に備えられた、前記ブレーキBK1、BK2に対応する電磁制御弁からの出力圧を制御することで、前記ブレーキBK1、BK2の係合状態(トルク容量)を定める油圧PBK1、PBK2を制御する。好適には、前記駆動モード切替制御部60により判定される駆動モードに応じて前記ブレーキBK1、BK2の係合状態を制御する。すなわち、基本的には、前記駆動装置10において前記駆動モード「2速」、「4速」が成立させられると判定された場合には、前記ブレーキBK1を係合させるようにそのトルク容量を制御する。前記駆動装置10において前記駆動モード「HV1」、「HV2」、「EV1」、「EV2」、「1速」、「3速」が成立させられると判定された場合には、前記ブレーキBK1を解放させるようにそのトルク容量を制御する。前記駆動装置10において前記駆動モード「HV1」、「EV1」、「EV2」、「1速」、「2速」が成立させられると判定された場合には、前記ブレーキBK2を係合させるようにそのトルク容量を制御する。前記駆動装置10において前記駆動モード「HV2」、「3速」、「4速」が成立させられると判定された場合には、前記ブレーキBK2を解放させるようにそのトルク容量を制御する。
エンジン駆動制御部66は、前記エンジン制御装置52を介して前記エンジン12の駆動を制御する。例えば、前記エンジン制御装置52を介して前記エンジン12の燃料噴射装置による吸気配管等への燃料供給量、点火装置による前記エンジン12の点火時期(点火タイミング)、及び電子スロットル弁のスロットル弁開度θTH等を制御することで、前記エンジン12により必要な出力すなわち目標トルク(目標エンジン出力)が得られるように制御する。
MG1駆動制御部68は、前記インバータ50を介して前記第1電動機MG1の駆動を制御する。例えば、前記インバータ50を介して前記バッテリ48から前記第1電動機MG1へ供給される電気エネルギ等を制御することで、前記第1電動機MG1により必要な出力すなわち目標トルク(目標MG1出力)が得られるように制御する。MG2駆動制御部70は、前記インバータ50を介して前記第2電動機MG2の駆動を制御する。例えば、前記インバータ50を介して前記バッテリ48から前記第2電動機MG2へ供給される電気エネルギ等を制御することで、前記第2電動機MG2により必要な出力すなわち目標トルク(目標MG2出力)が得られるように制御する。
前記エンジン12を駆動させると共に前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2を走行用の駆動源として用いるハイブリッド駆動モードでは、前記アクセル開度センサ32により検出されるアクセル開度ACC及び前記出力回転速度センサ40により検出される出力回転速度NOUTに対応する車速V等に基づいて前記駆動装置10(出力歯車28)から出力されるべき要求駆動力が算出される。前記エンジン12の出力トルク及び前記第1電動機MG1、第2電動機MG2の出力トルクにより斯かる要求駆動力が実現されるように、前記MG1駆動制御部68及びMG2駆動制御部70を介して前記第1電動機MG1及び第2電動機MG2の作動が制御されると共に、前記エンジン駆動制御部66を介して前記エンジン12の駆動が制御される。
異常判定部72は、第1の係合要素としての前記クラッチCL1、前記ブレーキBK1が解放できない異常を判定する。すなわち、前記クラッチCL1、前記ブレーキBK1に、解放指令が出力されているにもかかわらず解放されない異常すなわちON故障が発生しているか否かを判定する。例えば、前記クラッチCL1が解放できない異常に関して、前記クラッチCL1を解放させる指令が出力されている場合に、前記クラッチCL1の係合が解除されないことが判定された場合、前記クラッチCL1が解放できない異常を判定する。具体的には、前記クラッチCL1を解放させる指令が出力されている場合において、前記クラッチ係合油圧センサ42により検出される、前記クラッチCL1に対応する油圧アクチュエータに供給される油圧PCL1が、予め定められた閾値以上である場合(閾値未満に低下しない場合)に、前記クラッチCL1が解放できない異常を判定する。或いは、前記油圧PCL1に対応して油圧スイッチを備えた構成において、その油圧スイッチのON/OFFに応じて前記判定を行うものであってもよい。或いは、前記クラッチCL1の入出力回転速度差すなわち前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1の回転速度とリングギヤR1の回転速度との回転速度差に基づいて前記判定を行うものであってもよい。
前記異常判定部72は、例えば、前記ブレーキBK1が解放できない異常に関して、前記ブレーキBK1を解放させる指令が出力されている場合に、前記ブレーキBK1の係合が解除されないことが判定された場合、前記ブレーキBK1が解放できない異常を判定する。具体的には、前記ブレーキBK1を解放させる指令が出力されている場合において、前記ブレーキ係合油圧センサ44により検出される、前記ブレーキBK1に対応する油圧アクチュエータに供給される油圧PBK1が、予め定められた閾値以上である場合(閾値未満に低下しない場合)に、前記ブレーキBK1が解放できない異常を判定する。或いは、前記油圧PBK1に対応して油圧スイッチを備えた構成において、その油圧スイッチのON/OFFに応じて前記判定を行うものであってもよい。或いは、前記ハウジング26に対する前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1の回転速度に基づいて前記判定を行うものであってもよい。
車速判定部74は、車速検出部としての前記出力回転速度センサ40により検出される車速Vが、規定の閾値未満となったか否かを判定する。換言すれば、前記出力回転速度センサ40により検出される車速Vに基づいて、車両が停止しようとしているか否か(車輪が回転停止しようとしているか否か)を判定する。前記規定の閾値は、例えば、車両停止寸前の車速Vに相当するものである。
前記ブレーキ係合制御部64は、前記異常判定部72により第1の係合要素である前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の少なくとも一方が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速判定部74により車速Vが規定の閾値未満となったことが判定された場合には、第2の係合要素である前記ブレーキBK2の係合力を低下させる。すなわち、前記油圧制御回路54に備えられた、前記ブレーキBK2に対応する電磁制御弁からの出力圧を制御することで、前記ブレーキBK2のトルク容量を低下させる。好適には、前記ブレーキBK2を解放(完全解放)させる。
前記ブレーキ係合制御部64は、好適には、前記駆動モード切替制御部60により第1の駆動モードすなわち前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1が係合され且つ前記ブレーキBK2が係合される駆動モードから、前記第2の駆動モードすなわち前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が共に解放され且つ前記ブレーキBK2が係合される駆動モードへの切り替えが判定された場合において、前記異常判定部72により第1の係合要素である前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の少なくとも一方が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速判定部74により車速Vが規定の閾値未満となったことが判定された場合には、第2の係合要素である前記ブレーキBK2の係合力を低下させ、好適にはそのブレーキBK2を解放させる。すなわち、前記駆動モード「1速」又は「2速」から、前記駆動モード「HV1」、「EV1」、又は「EV2」への切り替えが判定された場合において、前記異常判定部72により第1の係合要素である前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の少なくとも一方が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速判定部74により車速Vが規定の閾値未満となったことが判定された場合には、第2の係合要素である前記ブレーキBK2の係合力を低下させ、好適にはそのブレーキBK2を解放させる。
前述のように、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1の何れかに、解放指令が出力されているにもかかわらず解放されない異常すなわちON故障が発生した場合、前記駆動装置10においては、前記固定変速比モードでの走行のみが可能となり、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用が許可される駆動モードである「HV1」、「HV2」、「EV1」、「EV2」は成立し得ない状態となる。すなわち、前記第1遊星歯車装置14及び前記第2遊星歯車装置16の差動作用が制限される駆動モードである「1速」〜「4速」での走行(退避走行)を行う必要が生じるが、斯かる駆動モードにおいては前記エンジン12のクランク軸12aから前記出力歯車28までの動力伝達経路に差動作用が働かず直結されるため、駆動輪が停止した場合にエンジンストールが発生するおそれがある。前記バッテリ48のSOCが低下している場合等、前記第2電動機MG2による駆動が制限される場合には、それ以上の退避走行が継続困難となるおそれがある。前述した本実施例の制御によれば、前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1のON故障により前記固定変速比モードで退避走行を行う場合においても、車速Vが低下して車輪の回転停止が予測される場合に前記ブレーキBK2の係合力が低下させられることで、前記エンジン12の回転が停止させられることが抑制され、エンジンストールの発生を好適に防止できる。すなわち、前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1のON故障時においても好適に退避走行を継続することができる。
図6は、前記電子制御装置30による駆動モード切替制御の一例の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、前記駆動モード切替制御部60の動作に対応するステップ(以下、ステップを省略する)ST1において、予め定められた関係から、前記アクセル開度センサ34により検出されるアクセル開度ACC、前記出力回転速度センサ40により検出される出力回転速度に相当する車速V、及び前記バッテリSOCセンサ46により検出される前記バッテリ48の充電容量SOC等に基づいて、前記駆動モード「1速」又は「2速」から、前記駆動モード「HV1」、「EV1」、又は「EV2」への切り替えが行われるか否かが判断される。このST1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、ST1の判断が肯定される場合には、前記異常判定部72の動作に対応するST2において、前記クラッチ係合油圧センサ42により検出される油圧PCL1、前記ブレーキ係合油圧センサ44により検出される油圧PBK1等に基づいて、前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1が解放されない故障すなわちON故障が発生しているか否かが判断される。このST2の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、ST2の判断が肯定される場合には、前記車速判定部72の動作に対応するST3において、前記出力回転速度センサ40により検出される車速Vが規定の閾値未満となったか否かが判断される。このST3の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、ST3の判断が肯定される場合には、前記ブレーキ係合制御部64の動作に対応するST4において、前記油圧制御回路54を介して前記ブレーキBK2の係合力が低下させられ、好適にはそのブレーキBK2が解放された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、ST1の処理は必ずしも実行されなくともよい。
本実施例によれば、全体として4つの回転要素を有する(共線図上において4つの回転要素として表される)第1差動機構としての第1遊星歯車装置14及び第2差動機構としての第2遊星歯車装置16と、前記4つの回転要素にそれぞれ連結されたエンジン12、第1電動機MG1、第2電動機MG2、及び出力部材としての出力歯車28と、係合されることで、前記第1遊星歯車装置14(又は前記第2遊星歯車装置16)における、前記エンジン12からの入力回転に係る変速比を固定変速比とする第1の係合要素としての前記クラッチCL1、前記ブレーキBK1と、係合されることで、前記第2遊星歯車装置16(又は前記第1遊星歯車装置14)における、前記エンジン12からの入力回転に係る前記出力歯車28の差動回転を制限する第2の係合要素としての前記ブレーキBK2とを、備えた駆動装置10において、前記クラッチCL1、前記ブレーキBK1が解放できない異常を判定する異常判定部72(ST2)と、車速Vを検出する車速検出部としての前記出力回転速度センサ40と、前記異常判定部72により前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1が解放できない異常が判定され、且つ、前記出力回転速度センサ40により検出される車速Vが規定の閾値未満となった場合には、前記ブレーキBK2の係合力を低下させるブレーキ係合制御部64(ST4)とを、備えたものであることから、前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1のON故障時に駆動輪が停止させられる場合に、前記エンジン12からの入力回転に係る前記出力歯車28の差動回転を許可することで、エンジンストールの発生を好適に抑制できる。すなわち、係合要素のON故障時における退避走行を継続可能とする駆動装置10の電子制御装置30を提供することができる。
前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1と、前記ブレーキBK2とが共に係合された状態で駆動する第1の駆動モード「1速」、「2速」と、前記クラッチCL1及び前記ブレーキBK1が共に解放され、前記ブレーキBK2が係合された状態で駆動する第2の駆動モード「HV1」、「EV1」、「EV2」とを、選択的に切り替える駆動モード切替制御部60(ST1)を備え、前記ブレーキ係合制御部64は、前記第1の駆動モードから前記第2の駆動モードへの切り替えが判定された場合において、前記異常判定部72により前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1が解放できない異常が判定され、且つ、前記出力回転速度センサ40により検出される車速Vが規定の閾値未満となった場合には、前記ブレーキBK2の係合力を低下させるものであるため、前記クラッチCL1又は前記ブレーキBK1のON故障時において前記第1の駆動モードから前記第2の駆動モードへの切り替えが判定された場合に、エンジンストールの発生を好適に抑制して退避走行を継続可能とすることができる。
前記駆動装置10は、第1回転要素としてのリングギヤR1、第2回転要素としてのキャリアC1、及び第3回転要素としてのサンギヤS1を備えた第1差動機構としての第1遊星歯車装置14と、第1回転要素としてのリングギヤR2、第2回転要素としてのキャリアC2、及び第3回転要素としてのサンギヤS2を備えた第2差動機構としての第2遊星歯車装置16とを、備え、前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1に前記第1電動機MG1が連結され、前記第1遊星歯車装置14のキャリアC1に前記エンジン12が連結され、前記第1遊星歯車装置14のサンギヤS1と前記第2遊星歯車装置16のサンギヤS2とが相互に連結され、前記第2遊星歯車装置16のキャリアC2に前記出力歯車28が連結され、前記第2遊星歯車装置16のサンギヤS2に前記第2電動機MG2が連結され、前記第1の係合要素は、前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1とキャリアC1とを選択的に連結するクラッチCL1、又は、前記第1遊星歯車装置14のリングギヤR1と非回転部材としてのハウジング26とを選択的に連結するブレーキBK1であり、前記第2の係合要素は、前記第2遊星歯車装置16のリングギヤR2と前記ハウジング26とを選択的に連結するブレーキBK2であるため、実用的な態様の駆動装置10に関して、前記第1の係合要素のON故障時における退避走行を継続可能とすることができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
10:ハイブリッド車両用駆動装置、12:エンジン、14:第1遊星歯車装置(第1差動機構)、16:第2遊星歯車装置(第2差動機構)、26:ハウジング(非回転部材)、28:出力歯車(出力部材)、30:電子制御装置、40:出力回転速度センサ(車速検出部)、60:駆動モード切替制御部、64:ブレーキ係合制御部、72:異常判定部、BK1:ブレーキ(第1の係合要素)、BK2:ブレーキ(第2の係合要素)、C1:キャリア(第2回転要素)、C2:キャリア(第2回転要素)、CL1:クラッチ(第1の係合要素)、MG1:第1電動機、MG2:第2電動機、R1:リングギヤ(第1回転要素)、R2:リングギヤ(第1回転要素)、S1:サンギヤ(第3回転要素)、S2:サンギヤ(第3回転要素)

Claims (3)

  1. 全体として4つの回転要素を有する第1差動機構及び第2差動機構と、
    前記4つの回転要素にそれぞれ連結されたエンジン、第1電動機、第2電動機、及び出力部材と、
    係合されることで、前記第1差動機構又は前記第2差動機構における、前記エンジンからの入力回転に係る変速比を固定変速比とする第1の係合要素と、
    係合されることで、前記第1差動機構又は前記第2差動機構における、前記エンジンからの入力回転に係る前記出力部材の差動回転を制限する第2の係合要素と
    を、備えたハイブリッド車両用駆動装置において、
    前記第1の係合要素が解放できない異常を判定する異常判定部と、
    車速を検出する車速検出部と、
    前記異常判定部により前記第1の係合要素が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速検出部により検出される車速が規定の閾値未満となった場合には、前記第2の係合要素の係合力を低下させる係合制御部と
    を、備えたことを特徴とする制御装置。
  2. 前記第1の係合要素及び前記第2の係合要素が共に係合された状態で駆動する第1の駆動モードと、前記第1の係合要素が解放されると共に前記第2の係合要素が係合された状態で駆動する第2の駆動モードとを、選択的に切り替える駆動モード切替制御部を備え、
    前記係合制御部は、前記第1の駆動モードから前記第2の駆動モードへの切り替えが判定された場合において、前記異常判定部により前記第1の係合要素が解放できない異常が判定され、且つ、前記車速検出部により検出される車速が規定の閾値未満となった場合には、前記第2の係合要素の係合力を低下させるものである
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記ハイブリッド車両用駆動装置は、
    第1回転要素、第2回転要素、及び第3回転要素を備えた前記第1差動機構と、
    第1回転要素、第2回転要素、及び第3回転要素を備えた前記第2差動機構と
    を、備え、
    前記第1差動機構の第1回転要素に前記第1電動機が連結され、
    前記第1差動機構の第2回転要素に前記エンジンが連結され、
    前記第1差動機構の第3回転要素と前記第2差動機構の第3回転要素とが相互に連結され、
    前記第2差動機構の第2回転要素に前記出力部材が連結され、
    前記第2差動機構の第3回転要素に前記第2電動機が連結され、
    前記第1の係合要素は、前記第1差動機構の第1回転要素と第2回転要素とを選択的に連結するクラッチ、又は、前記第1差動機構の第1回転要素と非回転部材とを選択的に連結するブレーキであり、
    前記第2の係合要素は、前記第2差動機構の第1回転要素と非回転部材とを選択的に連結するブレーキである
    請求項1又は2に記載の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109372983A (zh) * 2018-12-04 2019-02-22 哈尔滨东安汽车发动机制造有限公司 一种自动变速器跛行模式控制方法

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