JP2015166621A - ボルト締結構造およびそれを用いたボルト締結方法 - Google Patents

ボルト締結構造およびそれを用いたボルト締結方法 Download PDF

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下平 貴之
Takayuki Shimodaira
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Abstract

【課題】簡易な構成でボルト軸力のばらつきを抑えることのできるボルト締結構造およびそれを用いたボルト締結方法を提供する。【解決手段】本発明のボルト締結構造は、被締結物(3a、3b)に挿入されるボルト(1)と、このボルトの頭部(1a)と前記被締結物との間に設けられる2枚の座金(4)と、これら2枚の座金の間に設けられる円環状のスペーサ(5)と、前記2枚の座金の間かつ前記スペーサの径方向における外側または内側に設けられ、常態において前記スペーサの厚さを超える高さの皿バネ(6)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被締結物をボルトで締結するボルト締結構造およびそれを用いたボルト締結方法に関する。
被締結物をボルトで締結する場合、ボルトの頭部と被締結物との間に座金を挿入することが一般的である。図12に従来のボルト締結構造を示す。同図に示すように、被締結物103aと被締結物103bとをボルト101で締結するためには、まず座金104を装着したボルト101を被締結物103a,103bのボルト穴103a’,103b’に挿入し、次いでボルト101の先端部に形成されたねじ部101bにナット102を装着し、次いで工具等を用いてボルト101をナット102に対して締め付けるという手順を踏む。
座金104は、ボルト101の頭部101aと被締結物103aの接触面である座面103a’’の陥没を防止したり、ねじ締結時のボルト軸力のばらつきを小さくしたり、ボルト101のゆるみを低減したりする機能があり、ボルト締結構造において重要な部品である。
また、ボルトやナットを締め付ける際、適正なボルト軸力を付与するために通常はトルクレンチなどトルク検出機能を持った締め付け具を用い、図13に示すようなボルト軸力−トルクの関係からトルクを管理して締め付けを行うトルク法が多く用いられている。
しかし、ボルト軸力−トルクの関係は、雄ねじと雌ねじとの接触部、およびボルトの頭部と被締結物(あるいは座金)との接触部の2箇所の摩擦の影響を受けて大きく変動する。そのため、これら接触部の潤滑条件(摩擦係数)により、例えば図14に示すようにボルト軸力−トルク線図の傾きがばらつきやすく、トルク法では、所定のトルクで締め付けてもボルト軸力が不足したり、反対にボルト軸力が高くなり過ぎたりすることがあった。
より正確なボルト締結方法として、回転角度法がある。この回転角度法は、例えば図15に示すように、所定の軽度のトルク(スナグトルク)まで一旦締め付けた後(図15(a)参照)、所定の角度だけボルトを回転させることにより所定のボルト軸力を得る(図15(b)参照)という手法である。
しかし、回転角度法は最初に所定の軽度のトルクを検知する必要があるが、座面やねじ部の摩擦係数などの影響で同じトルクでも軸力が異なる場合がある。そのため、同じトルクが検出された位置から同じ回転角度でボルトを締めても所定のボルト軸力にならない場合があった。
一方、トルクによらず所定の軸力を得る方法として特許文献1および特許文献2が公知である。特許文献1には、凸部を設けた特殊な座金を用い、座金の凸部が塑性変形するのを検知してボルトの締め付けを終了させる方法が記載されている。また、特許文献2は、弾性変形する2つの特殊な座金により所定のボルト軸力でボルトの締め付けを終了させる方法が記載されている。
特開2011−256995号公報 特開平1−321176号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2は、座金の塑性変形あるいは弾性変形を利用して締め付け終了時におけるボルト軸力を適正値に管理するという方法であるため、その適正値が高い場合(即ち、要求されるボルト軸力が高い場合)は、座金は高い強度が要求される。そのため、座金に特殊材料を用いなければならない、座金の厚さを厚くしなければならない等の課題がある。
本発明の目的は、簡易な構成でボルト軸力のばらつきを抑えることのできるボルト締結構造およびそれを用いたボルト締結方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明に係るボルト締結構造は、被締結物に挿入されるボルトと、このボルトの頭部と前記被締結物との間に設けられる2枚の座金と、これら2枚の座金の間に設けられる円環状のスペーサと、前記2枚の座金の間かつ前記スペーサの径方向における外側または内側に設けられ、常態において前記スペーサの厚さを超える高さの皿バネと、を備え、前記ボルトを締め付ける前は、前記皿バネによって前記2枚の座金が前記ボルトの軸方向に前記皿バネの高さの分だけ間隔が空けられた状態に保持され、前記ボルトを締め付けることにより前記皿バネを前記ボルトの軸方向に圧縮変形させて、前記2枚の座金が前記スペーサと圧接する構成としたことを特徴としている。
第1の発明では、皿バネを2枚の座金の間でボルトの軸方向に圧縮変形させながらボルトを締め付ける構成となっているため、ボルト軸力は皿バネの反力と釣り合いながら変化する。そのため、ボルト軸力は、従来のように、雄ねじと雌ねじとの接触部、およびボルトの頭部と被締結物(あるいは座金)との接触部の摩擦の影響を受けて大きく変動することがなくなる。即ち、ボルト軸力の変動が一定の許容範囲内に抑えられる。したがって、第1の発明によれば、ボルトの締め付け管理を適正に行うことができる。しかも、2枚の座金とスペーサと皿バネという簡易な構成によって適正なボルトの締め付け管理を実現できる。
ここで、第1の発明に係るボルト締結構造を用いた場合において、前記皿バネを圧縮変形させて、前記2枚の座金が前記スペーサと圧接する状態まで前記ボルトを締め付ける第1工程と、前記第1工程の後に、前記ボルトを所定の回転角度だけ締め付ける第2工程と、により前記ボルトを前記被締結物に締結するようにすれば、簡単な作業で所定のボルト軸力を得ることができるため、好適である。
また、上記目的を達成するために、第2の発明に係るボルト締結構造は、被締結物に挿入されるボルトと、このボルトの頭部と前記被締結物との間に設けられる1枚の座金と、この座金と前記被締結物との間に設けられる円環状のスペーサと、前記座金と前記被締結物との間かつ前記スペーサの径方向における外側または内側に設けられ、常態において前記スペーサの厚さを超える高さの皿バネと、を備え、前記ボルトを締め付ける前は、前記皿バネによって前記座金と前記被締結物とが前記ボルトの軸方向に前記皿バネの高さの分だけ間隔が空けられた状態に保持され、前記ボルトを締め付けることにより前記皿バネを前記ボルトの軸方向に圧縮変形させて、前記座金が前記スペーサと圧接する構成としたことを特徴としている。
第2の発明では、皿バネを座金と被締結物との間でボルトの軸方向に圧縮変形させながらボルトを締め付ける構成となっているため、ボルト軸力は皿バネの反力と釣り合いながら変化する。そのため、ボルト軸力は、従来のように、雄ねじと雌ねじとの接触部、およびボルトの頭部と被締結物(あるいは座金)との接触部の摩擦の影響を受けて大きく変動することがなくなる。即ち、ボルト軸力の変動が一定の許容範囲内に抑えられる。したがって、第2の発明によれば、ボルトの締め付け管理を適正に行うことができる。しかも、1枚の座金とスペーサと皿バネという簡易な構成によって適正なボルトの締め付け管理を実現できる。
ここで、第2の発明に係るボルト締結構造を用いた場合において、前記皿バネを圧縮変形させて、前記座金が前記スペーサと圧接する状態まで前記ボルトを締め付ける第3工程と、前記第3工程の後に、前記ボルトを所定の回転角度だけ締め付ける第4工程と、により前記ボルトを前記被締結物に締結するようにすれば、簡単な作業で所定のボルト軸力を得ることができるため、好適である。
また、上記目的を達成するために、第3の発明に係るボルト締結構造は、被締結物に挿入されるボルトと、このボルトの頭部と前記被締結物との間に設けられる円環状のスペーサと、前記ボルトの頭部と前記被締結物との間かつ前記スペーサの径方向における外側または内側に設けられ、常態において前記スペーサの厚さを超える高さの皿バネと、を備え、前記ボルトを締め付ける前は、前記皿バネによって前記ボルトの頭部と前記被締結物とが前記ボルトの軸方向に前記皿バネの高さの分だけ間隔が空けられた状態に保持され、前記ボルトを締め付けることにより前記皿バネを前記ボルトの軸方向に圧縮変形させて、前記ボルトの頭部が前記スペーサと圧接する構成としたことを特徴としている。
第3の発明では、皿バネをボルトの頭部と被締結物との間でボルトの軸方向に圧縮変形させながらボルトを締め付ける構成となっているため、ボルト軸力は皿バネの反力と釣り合いながら変化する。そのため、ボルト軸力は、従来のように、雄ねじと雌ねじとの接触部、およびボルトの頭部と被締結物(あるいは座金)との接触部の摩擦の影響を受けて大きく変動することがなくなる。即ち、ボルト軸力の変動が一定の許容範囲内に抑えられる。したがって、第3の発明によれば、ボルトの締め付け管理を適正に行うことができる。しかも、スペーサと皿バネという簡易な構成によって適正なボルトの締め付け管理を実現できる。
ここで、第3の発明に係るボルト締結構造を用いた場合において、前記皿バネを圧縮変形させて、前記ボルトの頭部が前記スペーサと圧接する状態まで前記ボルトを締め付ける第5工程と、前記第5工程の後に、前記ボルトを所定の回転角度だけ締め付ける第6工程と、により前記ボルトを前記被締結物に締結するようにすれば、簡単な作業で所定のボルト軸力を得ることができるため、好適である。
本発明によれば、簡易な構成でボルト軸力のばらつきを抑えることができる。なお、上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係るボルト締結構造を示す部分断面図である。 図1に示す座金の詳細図である。 図1に示すスペーサの詳細図である。 図1に示す皿バネの詳細図である。 本発明の第1実施形態における時間とボルトの締付トルクとの関係を示す図である。 変形例1に係るスペーサを取り付けた状態を示す図である。 変形例2に係る皿バネの詳細図である。 変形例2に係る皿バネを取り付けた状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るボルト締結構造を示す部分断面図である。 本発明の第3実施形態に係るボルト締結構造を示す部分断面図である。 本発明の第4実施形態に係るボルト締結構造を示す部分断面図である。 従来技術に係るボルト締結構造を示す部分断面図である。 従来技術において締付トルクとボルト軸力との関係を示す図である。 従来技術において締付トルクとボルト軸力との関係を示す図である。 従来の回転角締付法において、(a)締付トルクに対するボルト軸力の関係、(b)ボルトの回転角度に対するボルト軸力の関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るボルト締結構造A1を示しており、(a)はボルト1を締め付ける前の状態の部分断面、(b)はボルト1を締め付けた状態の部分断面を示している。図1に示すように、第1実施形態に係るボルト締結構造A1は、被締結物3aのボルト穴3a’および被締結物3bのボルト穴3b’に挿入されるボルト1と、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間に設けられる2枚の座金4と、これら2枚の座金4の間に挟まるように設けられたスペーサ5と、2枚の座金4の間であってスペーサ5の径方向における外側に設けられる皿バネ6と、を備えて構成される。このボルト締結構造A1は、被締結物3aと被締結物3bとを、ボルト1およびナット2により締め付けて強固に締結するものである。より詳細には、ボルト1の先端部に形成されたねじ部1bにナット2が螺合することによって、被締結物3aと被締結物3bとは締結される。
図2は、座金4の詳細を示す図であり、(a)は座金4の正面図、(b)は座金4の底面図を示している。図2に示すように、座金4は、中央部にボルト1を挿入するための穴(内径d)が形成された円環状の部材(外径d、厚さt)であって、平坦な上面4aおよび下面4bが形成された標準的な平座金である。
図3は、スペーサ5の詳細を示す図であり、(a)はスペーサ5の正面図、(b)はスペーサ5の底面図を示している。図3に示すように、スペーサ5は中央部にボルト1を挿入するための穴(内径d)が形成された円環状の部材(外径d、厚さt)であって、平坦な上面5aおよび下面5bが形成される。なお、座金4とスペーサ5の寸法関係は、d=d<d<dである。
図4は、皿バネ6の詳細を示す図であり、(a)は皿バネ6のA−A’断面図、(b)は皿バネ6の底面図を示している。図4に示すように、皿バネ6は中央部にボルト1を挿入するための穴(内径d)が形成された標準的な皿バネの構造から成る(外径d、高さH)。ここで、皿バネ6と座金4の寸法関係は、d<dであり、皿バネ6とスペーサ5との寸法関係は、d>dである。また、皿バネ6の常態における高さHとスペーサ5の厚さtとの関係は、t<Hである。
なお、皿バネ6と座金4とスペーサ5との上記した寸法関係はあくまで一例であり、以下に述べるように皿バネ6がボルト1の軸方向に圧縮変形された際に、座金4がスペーサ5と圧接する関係となっていれば、あらゆる寸法関係とすることができる。
[作用]
次に、ボルト締結構造A1の作用について図1および図5を用いて説明する。図5は、ボルト1およびナット2で被締結物3aおよび被締結物3bを締結する過程における、時間とボルト1の締付トルクとの関係を示す図である。
図1(a)に示すように、ボルト1を締め付ける前の状態では、皿バネ6の弾性力により、2枚の座金4は、皿バネ6の常態における高さHだけボルト1の軸方向に間隔を空けた状態に保たれている。このとき、スペーサ5の下面5b(図3参照)は下側の座金4の上面4a(図2参照)と接触しているが、スペーサ5の上面5aと上側の座金4の下面4bとは皿バネ6によって接触しない状態、即ち、上側の座金4とスペーサ5との間に隙間が生じた状態に保たれている。
この状態からボルト1を徐々に締め付けると、皿バネ6は上側の座金4によって押圧され、ボルト1の軸方向に圧縮変形する。このとき、皿バネ6は、元に戻ろうとする力(弾性力)で上側の座金4を押し上げる方向(図1の上方向)へ力が働き、この力がボルト1の軸力と釣り合う。そのため、2枚の座金4がスペーサ5と圧接した状態となる時点Ta(図5参照)までは、皿バネ6の弾性変形による反力に応じてボルト1の軸力が変化する。よって、皿バネ6の弾性変形のばらつきがないかぎり、ボルト1の軸力のばらつきは生じないということになる。そして、図5に示すように、ボルト1の締付トルクは、時点Taまでは緩やかな一定の傾きで大きくなる。
時点Taまでボルト1を締め付ける(第1工程)と、図1(b)に示すように、スペーサ5が2枚の座金4と圧接した状態となる。この時点Taから、ボルト1を締め付ける際に生じる摩擦力は急に大きくなる。そのため、時点Ta以降は、図5に示すように、ボルト1の締付トルクが急に増大する。本実施形態に係るボルト締結構造A1において、この時点Taは、座金4、スペーサ5、および皿バネ6の製作誤差の範囲内で多少のばらつきはあるものの、ほぼ一定と言える。
つまり、ボルト1の締付トルクがほぼ同じ値になったときに、上側の座金4の下面4bがちょうどスペーサ5の上面5aと当接することになる。そのため、時点Taのときの締付トルクの値を回転角締め付け法におけるスナグトルクの値(図15参照)に設定しておけば、時点Taから所定の回転角度だけボルト1を締め付ける(第2工程)ことにより、常に一定のボルト軸力を得ることができる。即ち、一定のボルト軸力でボルトの締め付けの管理を行うことができる。このとき、2枚の座金4の間隔は、スペーサ5の厚さtと等しい値であるH(H=t<H)となる。なお、本実施形態では、入手が容易な標準品の皿バネ6を用いているため、構造が簡単でコストを低減できるうえ、皿バネ6が消耗した際に部品交換を簡単に行えるといった利点もある。
ところで、上記したボルト締結構造A1は、種々の変形が可能である。そこで、以下、ボルト締結構造A1を構成する各要素の変形例を説明する。
[変形例1]
図6は、変形例1に係るスペーサ5−1を2枚の座金4の間に設けた例を示す図であり、同図(a)はボルト1を締め付ける前の状態(図1(a)に相当する状態)、同図(b)はボルト1を締め付けた後の状態(図1(b)に相当する状態)をそれぞれ示している。
図6に示すように、変形例1に係るスペーサ5−1は、その内径dが皿バネ6の外径dより大きくなるように形成されている。そのため、皿バネ6は、スペーサ5−1の径方向における内側に配置されることになる。この構成であっても、ボルト1を締め付けると、皿バネ6がボルト1の軸方向に圧縮変形されて、2枚の座金4がスペーサ5−1と圧接した状態(第1工程)となり、その後所定の回転角度だけボルト1を締め付けるようにすれば(第2工程)、常に一定のボルト軸力を得ることができる。
[変形例2]
図7は、変形例2に係る皿バネ6−1を示す図であり、同図(a)は皿バネ6−1のA−A’断面図、同図(b)は皿バネ6−1の底面図である。図7に示すように、変形例2に係る皿バネ6−1は、皿バネの機能とスペーサの機能とを併せ持った一体型の構成である。具体的には、皿バネ6−1は、円環状で高さHのスペーサ部6−1bと、そのスペーサ部6−1bの外周に連続して設けられた皿バネ部6−1aと、を備えて構成される。そして、皿バネ6−1は常態において、高さHに保持されている。
この皿バネ6−1を図1に示す皿バネ6の代わりに用いた例を図8に示す。図8(a)に示すように、ボルト1を締め付ける前の状態では、2枚の座金4は皿バネ6−1によって高さHだけ隙間が空いている。図8(b)に示すように、ボルト1を締め付けると皿バネ部6−1aがボルト1の軸方向に圧縮変形されて、2枚の座金4でスペーサ部6−1bを圧接した状態(第1工程)となる。この状態では、2枚の座金4の間隔はスペーサ部6−1bの高さと同じHとなる。その後、所定の回転角度だけボルト1を締め付けるようにすれば(第2工程)、常に一定のボルト軸力を得ることができる。また、この変形例では皿バネとスペーサが一体構造となっているため、部品点数を低減できるうえ、作業効率も向上する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るボルト締結構造A2について図9を参照しながら説明する。第2実施形態に係るボルト締結構造A2は、座金4を1枚しか用いていない点で上述した第1実施形態に係るボルト締結構造A1と構成が異なるが、それ以外の構成は同じである。そこで、以下、その異なる構成を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、符号を同じにしている。
図9は、本発明の第2実施形態に係るボルト締結構造A2を示しており、(a)はボルト1を締め付ける前の状態の部分断面、(b)はボルト1を締め付けた状態の部分断面を示している。図9に示すように、第2実施形態に係るボルト締結構造A2は、被締結物3aのボルト穴3a’および被締結物3bのボルト穴3b’に挿入されるボルト1と、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間に設けられる1枚の座金4と、この座金4と被締結物3aとの間に挟まるように設けられたスペーサ5と、座金4と被締結物3aとの間であってスペーサ5の径方向における外側に設けられる皿バネ6と、を備えて構成される。
[作用]
次に、ボルト締結構造A2の作用について説明する。図9(a)に示すように、ボルト1を締め付ける前の状態では、皿バネ6の弾性力により、座金4と被締結物3aとの間は、皿バネ6の常態における高さHだけボルト1の軸方向に間隔を空けた状態に保たれている。このとき、スペーサ5の下面5bは被締結物3aの上面と接触しているが、スペーサ5の上面5aと座金4の下面4bとは皿バネ6によって接触しない状態、即ち、座金4とスペーサ5との間に隙間が生じた状態に保たれている。
この状態からボルト1を徐々に締め付けると、皿バネ6は座金4によって押圧され、ボルト1の軸方向に圧縮変形する。このとき、皿バネ6は、元に戻ろうとする力(弾性力)で座金4を押し上げる方向(図9の上方向)へ力が働き、この力がボルト1の軸力と釣り合う。そして、座金4がスペーサ5と圧接した状態となる時点までボルト1を締め付け(第3工程)、その後、所定の回転角度だけボルト1を締め付ける(第4工程)ことにより、第1実施形態と同様に、常に一定のボルト軸力を得ることができる。このとき、座金4と被締結物3aとの間隔はスペーサ5の厚さtと等しい値であるH(H=t<H)となる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るボルト締結構造A3について図10を参照しながら説明する。第3実施形態に係るボルト締結構造A3は、座金4を用いない構成とした点で上述した第1実施形態に係るボルト締結構造A1と構成が異なるが、それ以外の構成は同じである。そこで、以下、その異なる構成を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、符号を同じにしている。
図10は、本発明の第3実施形態に係るボルト締結構造A3を示しており、(a)はボルト1を締め付ける前の状態の部分断面、(b)はボルト1を締め付けた状態の部分断面を示している。図10に示すように、第3実施形態に係るボルト締結構造A3は、被締結物3aのボルト穴3a’および被締結物3bのボルト穴3b’に挿入されるボルト1と、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間に挟まるように設けられたスペーサ5と、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間であってスペーサ5の径方向における外側に設けられる皿バネ6と、を備えて構成される。
[作用]
次に、ボルト締結構造A3の作用について説明する。図10(a)に示すように、ボルト1を締め付ける前の状態では、皿バネ6の弾性力により、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間は、皿バネ6の常態における高さHだけボルト1の軸方向に間隔を空けた状態に保たれている。このとき、スペーサ5の下面5bは被締結物3aの上面と接触しているが、スペーサ5の上面5aとボルト1の頭部1aの下面とは皿バネ6によって接触しない状態、即ち、ボルト1の頭部1aとスペーサ5との間に隙間が生じた状態に保たれている。
この状態からボルト1を徐々に締め付けると、皿バネ6はボルト1の頭部1aによって押圧され、ボルト1の軸方向に圧縮変形する。このとき、皿バネ6は、元に戻ろうとする力(弾性力)でボルト1の頭部1aを押し上げる方向(図10の上方向)へ力が働き、この力がボルト1の軸力と釣り合う。そして、ボルト1の頭部1aがスペーサ5と圧接した状態となる時点までボルト1を締め付け(第5工程)、その後、所定の回転角度だけボルト1を締め付ける(第6工程)ことにより、第1実施形態と同様に、常に一定のボルト軸力を得ることができる。このとき、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間隔は、スペーサ5の厚さtと皿バネ6の厚さとの和に等しい値であるH(ただし、H<H)となる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るボルト締結構造A4について図11を参照しながら説明する。第4実施形態に係るボルト締結構造A4は、上述した第3実施形態に係るボルト締結構造A3の皿バネ6とスペーサ5の代わりに、図7に示す皿バネ6−1を用いた点に特徴がある。そこで、以下では、第3実施形態と相違する点を中心に説明を行い、それ以外の構成についての説明は省略する。
図11は、本発明の第4実施形態に係るボルト締結構造A4を示しており、(a)はボルト1を締め付ける前の状態の部分断面、(b)はボルト1を締め付けた状態の部分断面を示している。図11に示すように、第4実施形態に係るボルト締結構造A4は、被締結物3aのボルト穴3a’および被締結物3bのボルト穴3b’に挿入されるボルト1と、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間に挟まるように設けられた皿バネ6−1(図7参照)と、を備えて構成される。
[作用]
次に、ボルト締結構造A4の作用について説明する。図11(a)に示すように、ボルト1を締め付ける前の状態では、皿バネ部6−1aの弾性力により、スペーサ部6−1bは被締結物3aの上面からやや浮き上がった状態に保持されている。そして、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間は、皿バネ6−1の常態における高さHだけボルト1の軸方向に間隔を空けた状態に保たれている。
この状態からボルト1を徐々に締め付けると、皿バネ6−1はボルト1の頭部1aによって押圧され、ボルト1の軸方向に圧縮変形する。このとき、皿バネ6−1は、元に戻ろうとする力(弾性力)でボルト1の頭部1aを押し上げる方向(図11の上方向)へ力が働き、この力がボルト1の軸力と釣り合う。そして、ボルト1の頭部1aがスペーサ部6−1bと圧接した状態となる時点までボルト1を締め付け、その後、所定の回転角度だけボルト1を締め付けることにより、第3実施形態と同様に、常に一定のボルト軸力を得ることができる。このとき、ボルト1の頭部1aと被締結物3aとの間隔は、スペーサ部6−1bの高さH(ただし、H<H)となる。
以上説明したように、上記した実施形態によれば、簡易な構成であっても、ボルト軸力を適正に管理することができる。なお、上述した実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。例えば、第2実施形態において、図7に示す皿バネ6−1を用いることができる。また、第2実施形態において、図6に示すスペーサ5−1を用いることができる。
A1〜A4 ボルト締結構造
1 ボルト
1a ボルトの頭部
3a 被締結物
3b 被締結物
4 座金
5,5−1 スペーサ
6,6−1 皿バネ

Claims (6)

  1. 被締結物に挿入されるボルトと、このボルトの頭部と前記被締結物との間に設けられる2枚の座金と、これら2枚の座金の間に設けられる円環状のスペーサと、前記2枚の座金の間かつ前記スペーサの径方向における外側または内側に設けられ、常態において前記スペーサの厚さを超える高さの皿バネと、を備え、
    前記ボルトを締め付ける前は、前記皿バネによって前記2枚の座金が前記ボルトの軸方向に前記皿バネの高さの分だけ間隔が空けられた状態に保持され、前記ボルトを締め付けることにより前記皿バネを前記ボルトの軸方向に圧縮変形させて、前記2枚の座金が前記スペーサと圧接する構成とした
    ことを特徴とするボルト締結構造。
  2. 請求項1に記載のボルト締結構造を用いたボルト締結方法であって、
    前記皿バネを圧縮変形させて、前記2枚の座金が前記スペーサと圧接する状態まで前記ボルトを締め付ける第1工程と、
    前記第1工程の後に、前記ボルトを所定の回転角度だけ締め付ける第2工程と、
    により前記ボルトを前記被締結物に締結することを特徴とするボルト締結方法。
  3. 被締結物に挿入されるボルトと、このボルトの頭部と前記被締結物との間に設けられる1枚の座金と、この座金と前記被締結物との間に設けられる円環状のスペーサと、前記座金と前記被締結物との間かつ前記スペーサの径方向における外側または内側に設けられ、常態において前記スペーサの厚さを超える高さの皿バネと、を備え、
    前記ボルトを締め付ける前は、前記皿バネによって前記座金と前記被締結物とが前記ボルトの軸方向に前記皿バネの高さの分だけ間隔が空けられた状態に保持され、前記ボルトを締め付けることにより前記皿バネを前記ボルトの軸方向に圧縮変形させて、前記座金が前記スペーサと圧接する構成とした
    ことを特徴とするボルト締結構造。
  4. 請求項3に記載のボルト締結構造を用いたボルト締結方法であって、
    前記皿バネを圧縮変形させて、前記座金が前記スペーサと圧接する状態まで前記ボルトを締め付ける第3工程と、
    前記第3工程の後に、前記ボルトを所定の回転角度だけ締め付ける第4工程と、
    により前記ボルトを前記被締結物に締結することを特徴とするボルト締結方法。
  5. 被締結物に挿入されるボルトと、このボルトの頭部と前記被締結物との間に設けられる円環状のスペーサと、前記ボルトの頭部と前記被締結物との間かつ前記スペーサの径方向における外側または内側に設けられ、常態において前記スペーサの厚さを超える高さの皿バネと、を備え、
    前記ボルトを締め付ける前は、前記皿バネによって前記ボルトの頭部と前記被締結物とが前記ボルトの軸方向に前記皿バネの高さの分だけ間隔が空けられた状態に保持され、前記ボルトを締め付けることにより前記皿バネを前記ボルトの軸方向に圧縮変形させて、前記ボルトの頭部が前記スペーサと圧接する構成とした
    ことを特徴とするボルト締結構造。
  6. 請求項5に記載のボルト締結構造を用いたボルト締結方法であって、
    前記皿バネを圧縮変形させて、前記ボルトの頭部が前記スペーサと圧接する状態まで前記ボルトを締め付ける第5工程と、
    前記第5工程の後に、前記ボルトを所定の回転角度だけ締め付ける第6工程と、
    により前記ボルトを前記被締結物に締結することを特徴とするボルト締結方法。
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