JP2015166183A - 射出成形装置及びプリフォーム - Google Patents
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Abstract
Description
内容液の品質の低下を抑制するため、さらに酸素等のガスバリア性が必要な用途では、主体を形成するPET樹脂からなる主材層の中にガスバリア性の高いナイロン樹脂製等からなる中間層を積層した2種3層の積層構造とする場合が多い。
そして、この種の積層構造を有するペットボトルは、射出成形による2種3層の積層構造を有する試験管状のプリフォームを2軸延伸ブロー成形して得ることができる。
ここで、図10(a)はこの種のプリフォーム101の従来例を示すものであり、図11はこのプリフォーム101を成形するための成形装置のノズル部11の一例を概略的に示す断面図、図12はこの装置を使用して上記プリフォーム101を成形するための射出パターンの一例を示す説明図、そして図13はこの射出パターンにおける、金型キャビティへの溶融樹脂の充填過程を示す説明図である。
すなわち、図11の装置で第1供給部Saから供給されるPET樹脂は外側流路15aと内側流路15cから合流路19に流動し、第2供給部Sbから供給されるバリア樹脂は中流路15bから合流路19に流動し、外側流路15aと内側流路15cの間に流入し、合流路19では主材樹脂Raの中にバリア樹脂Rbが円筒状に積層した合流樹脂体が形成され、この合流樹脂体が金型1のキャビティ4内に射出、充填される。
E時点でバリア樹脂Rbの射出が開始し、E〜F時点間ではPET樹脂Raの間にバリア樹脂Rbが挟まれた積層状態で金型キャビティに充填され(図13(b)参照)、F時点でバリア樹脂の射出が停止され再びPET樹脂Raのみの充填となり、射出工程を終了(図13(c)参照)、図10(a)に示されるプリフォーム101を得ることができる。
図10(a)のプリフォーム101の例ではバリア樹脂層101bの先端縁LEを、上記した変形、ガスバリア性、さらにはガスバリア樹脂の材料コスト等を考慮し、口筒部102の略中央高さに位置させており、バリア樹脂層101bの先端縁LEの位置を高精度に制御することが求められている。
ただ、口筒部102は壜体への2軸延伸ブロー成形後も延伸変形することなく比較的肉厚で、上端部の限られた部分がPET樹脂層101a単独であっても壜体全体のガスバリア性の低下は比較的小さく抑えることができる。
しかし、図12の射出パターンのF時点、すなわちバリア樹脂の射出終了時点で、バリア樹脂のキャビティ4への流動が瞬時に止まらないと、所謂、切れが悪い状態となって、底部106の底面壁部分に、バリア樹脂層101bが、複数の層に積層する、バリア樹脂層101bの断片、所謂、スケールが積層する等、不均一な状態で積層されるため、壜体において底部が不均一に変形して接地状態が安定しない、さらには機械的強度が低下する等の問題も発生する。
また、多層ノズル部11の先端部にバリア樹脂Rbの断片が残留し、次のショットではこの断片がPET樹脂Raに混入してしまうと云う問題もある。
まず、本発明のうち射出成形装置に係る主たる構成は、
主体を形成する主材層中に中間層として第2の樹脂層を積層した2軸延伸ブロー成形用の試験管状のプリフォームを射出成形する射出成形装置において、
主材層を形成する主材樹脂中に第2の樹脂層を形成する第2の樹脂を合流させて合流樹脂体を形成するノズル部と、このノズル部の先端に配設される金型を有し、
ノズル部は、外側から順に外側流路、中流路、内側流路、そしてこれら3つの流路に連通してノズル部の先端にまで延設される合流路を配設し
外側流路と内側流路に主材樹脂を、中流路に第2の樹脂を供給する構成とし、
内側流路の内側に摺動可能に挿入、配設される円柱状のシャットオフピンの先端の配置位置の制御により、内側流路の合流路への開口端部の遮断あるいは開放、さらには開度の調整が可能な構成とする、と云うものである。
主材樹脂を供給する第1供給部及び第2の樹脂を供給する第2供給部を有し、
ノズル部は、外側から順にそれぞれ円筒状の、外側流路、中流路、内側流路、そしてこれら3つの流路に連通してノズル部の先端にまで延設される円柱状の合流路を配設し、
第1供給部から主材樹脂を外側流路と内側流路に、また第2供給部から第2の樹脂を中流路に供給する構成とし、
合流路で円柱状に合流した合流樹脂体を、金型のキャビティの、プリフォームの底部底壁の中央に相当する位置に配設されるピンゲートを介してキャビティ内に射出、充填する構成とする、と云うものである。
このシャットオフピンの先端の配置位置の制御により、第1供給部および第2供給部からの樹脂の供給を継続しながら、外側流路、中流路、内側流路から合流路への樹脂の供給を次のように制御することができる。
1)先端を内側流路の合流路への開口端部より上流側に位置させて、内側流路を完全に開放することにより、合流路で、中流路を経て供給される第2の樹脂を、外側流路と内側流路からの主材樹脂の間に流動させて、合流路で形成される合流樹脂体の構成を、円柱状の主材樹脂の中に第2の樹脂を円筒状に積層したものとすることができる。
2)先端を内側流路の開口端部近傍の所定位置に位置させて、この開口端部の開度を小さくし、内側流路からの主材樹脂の供給速度を小さくすることにより、円柱状の主材樹脂の中での第2の樹脂の積層態様を、1)の場合に比較してより細円筒状とすることができる。
3)先端を内側流路の合流端部より下流側に位置させて、内側流路を完全に遮断することにより、内側流路からの主材樹脂の供給が完全に遮断されるため、中流路を経て供給され第2の樹脂を、外側流路だけから供給される主材樹脂中に流動させて、合流路で形成される合流樹脂体の構成を円柱状の主材樹脂の中心に第2の樹脂を細円筒状に積層したものとすることができる。
主体を形成する主材層中に中間層として第2の樹脂層を積層した2軸延伸ブロー成形用の試験管状のプリフォームの射出成形方法において、
上述した本発明の射出成形装置を使用するものとし、
主材樹脂を外側流路と内側流路から合流路に所定の供給速度で所定時間供給し、
主材樹脂が供給される所定時間範囲内の一定時間、同時に第2の樹脂を中流路から合流路に所定の供給速度で供給し、
第2の樹脂が供給される前から、あるいは供給開始から所定時間後から少なくとも第2の樹脂の供給が終了するまでの間、シャットオフピンを摺動させてこのシャットオフピンの先端を内側流路の合流路への開口端部近傍の所定位置に配置させて、この開口端部の開度を調整し、内側流路から合流路への主材樹脂の供給速度を所定の速度まで小さくする、
と云うものである。
まず、シャットオフピンの摺動位置の制御により内側流路の開口端部を完全に開放した状態として第1供給部から主材樹脂を外側流路と内側流路を経て合流路に供給し、
次に、主材樹脂の供給開始の所定時間後に、第2の樹脂を一定時間、第2供給部から中流路を経て合流に供給し、外側流路と内側流路からの主材樹脂の間に流動させ、
次に、第2の樹脂の供給の開始後から所定時間後に、シャットオフピンの先端を内側流路の合流路への開口端部近傍の所定位置に配置させて、内側流路からの主材樹脂の供給速度を所定の速度まで小さくし、
次に、第2の樹脂の供給の終了から所定時間後にシャットオフピンの摺動により内側流路を完全に開放して所定時間保圧する、と云うものである。
合流路内で主材樹脂と第2の樹脂から形成される合流樹脂体を順次金型のキャビティの、プリフォームの底部底壁の中央に相当する位置に配設されるピンゲートを介してキャビティ内に射出、充填し、
主材樹脂の供給速度、第2の樹脂の供給の開始時間、終了時間、供給速度を含めた射出パターン、さらには内側流路の開口端部の開度の調整に係るシャットオフピンの摺動時期および先端の配置位置の設定により、
プリフォームにおいて主材層中に中間層として積層する第2の樹脂層の終端縁を、半球弧殻状に形成される底部の中央に形成されるゲート痕を除く、底部の所定範囲内に位置させる、と云うものである。
(1)まず、合流路で外側流路と内側流路からの主材樹脂が合流して、主材樹脂からなる円柱状の合流樹脂体が形成される。
(2)次に、合流路で、中流路から第2の樹脂が外側流路と内側流路からの主材樹脂の間に流動し、円柱状の主材樹脂の中に第2の樹脂を円筒状に積層した合流樹脂体が形成される。
(3)ここで、シャットオフピンの先端による内側流路の開口端部の開度の調整により、内側流路からの主材樹脂の供給速度を所定の速度まで小さくし、第2の樹脂が所定の径を有する細円筒状に積層した合流樹脂体が形成される。
(4)中流路からの第2の樹脂の供給が停止し、最後には外側流路と内側流路からの主材樹脂が合流して主材樹脂からなる円柱状の合流樹脂体が再び形成される。
上記成形方法によれば、第2の樹脂の供給が停止するまで内側流路からの主材樹脂の供給が少量であっても継続されるので、第2の樹脂はその終端縁まで円筒状の積層態様が保持され、プリフォームの底部でゲート痕も含む全領域を分断することなく連続的な積層状態になるカプセル化を防ぐことができ、カプセル化に伴う成形性の不良や、壜体における底部の変形等の問題を解消することが可能となる。
上記したように、底部近傍での第2の樹脂層の積層態様を高度に制御するためには、合流樹脂体中で第2の樹脂層の終端縁近傍で細円筒状の積層態様が保持されていることが必要であり、少なくとも第2の樹脂層の供給が終了するまで、内側流路の開口端部の開度を調整することが必要である。
第2の樹脂をガスバリア性に優れた合成樹脂とし、第2の樹脂層をガスバリア層とする、と云うものである。
主体を形成する主材層中に中間層として第2の樹脂層を積層した2軸延伸ブロー成形用の試験管状のプリフォームにおいて、
プリフォームの底面で、第2の樹脂層の終端縁が、底部の底面の中央に形成される円形のゲート痕の外周縁の外側から胴部の内周面に相当する周縁までの範囲内に位置する構成とする、と云うものである。
第2の樹脂層の終端縁を、ゲート痕を除く底部の限定された領域に位置させることにより、第2の樹脂層がゲート痕に積層することに起因する成形性の不良や、壜体の底部の変形等の問題を解消しながら、第2の樹脂層によるガスバリア性等の機能を十分に発揮させることが可能となる。
図1は、後述する射出成形方法により成形される本発明のプリフォーム101の一例を示すもので、全体的な形状は試験管状であり、主体を形成する主材層であるPET樹脂層101a中に中間層として第2樹脂層であるバリア樹脂層101bを有する積層構造をしたものである。
なお、本実施例ではバリア樹脂としてMXD6ナイロンを使用している。
このプリフォーム101の全高さは100mm、胴部105の外径は20mm、胴部105の周壁の平均肉厚は2.5mm、重量は22gである。
また、底部106の外周面の中央に直径が5mmの円形のゲート痕107が残存形成されている(図1(b)参照)。
また、バリア樹脂層101bのトレーリングエッジと称される終端縁TEは底部106の底面の中心からの距離Lbが5mmの位置、すなわちゲート痕107の外周縁の略2.5mm外側に周状に位置しており、図1(b)の底面図で見ると、底部106の底面の中央に形成される円形のゲート痕107の外周縁の外側から胴部105の内周面105pに相当する周縁までの範囲内に位置していることが分かる。
なお、距離La、Lb等はいずれも平均値である。
また、各マンドレルの先端部は下流側に向かって縮径したテーパー筒状となっている。
そして、第3マンドレル23と第2マンドレル22の間に主材樹脂Raが流動する円筒状の外側流路15aが形成され、第2マンドレル22と第1マンドレル21の間に第2の樹脂Rbが流動する円筒状の中流路15bが形成され、さらに第1マンドレル21とシャットオフピン20の間に外側流路15aと同様に主材樹脂Raが流動する円筒状の内側流路15cが形成されている。
また、第2の樹脂Rbは第2供給部Sbから供給され、導入路12bを経てマニホールド14bを介して中流路15bに導入される。
そして、この合流樹脂体を、金型1のコア金型2とキャビティ金型3で形成されるキャビティ4の、プリフォーム101の底部106底壁の中央に相当する位置に配設されるピンゲート5を介してキャビティ4内に射出、充填する。
そして、上記のような高度な流路の調整機能が発揮されるように、シャットオフピン20の(図2では上下方向の)摺動動作はサーボモーターを使用したサーボ機構により(図示省略)制御するようにしている。
ここで位置Ls1は縮径流路15csの上流端に相当する位置であり、本実施例の装置では位置Ls0からの距離は18mmである。
図5は、図2に示した射出成形装置で図1に示したプリフォーム101を射出成形する際の射出パターンを、横軸を時間軸、縦軸を溶融樹脂の供給速度として概略的に示した説明図で、実線で主材樹脂であるPET樹脂Raの、破線でのバリア樹脂Rbの射出パターンを示している。
なお、第1供給部SaからのPET樹脂Raの供給速度Vaは7.1g/sec、第2供給部Sbからのバリア樹脂の供給速度Vbは0.53g/secである。
また、時間軸について云うと、PET樹脂Raの射出開始時間ta1を基準にすると、PET樹脂Raの射出終了時間ta2は4.5秒、
バリア樹脂Rbの射出開始時間tb1は1.6秒、終了時間tb2は3.4秒、
そしてシャットオフピン20の先端20pは、時間ts1(2.1秒)からts2(3.9秒)の間、14.55mmの位置に配置される。
(1)シャットオフピン20の先端20pの位置をLs1として(図3参照)、内側流路15cの開口端部17cを完全に開放した状態とし、第1供給部SaからPET樹脂Raを、外側流路15aと内側流路15cを経て合流路19に供給する。
(2)時間tb1にバリア樹脂Rbを第2供給部Sbから中流路15bを経て合流路19に供給し、外側流路15aと内側流路15cからのPET樹脂Raの間に流動させる。
(3)時間ts1にシャットオフピン20の先端20pの位置をLsとして(図3参照)、内側流路15cからのPET樹脂Raの供給速度を所定の量まで小さくする。
(4)時間tb2に第2供給部Sbからのバリア樹脂Rbの供給を停止する。
(5)時間ts2にシャットオフピン20の先端20pの位置をLs1に戻し、内側流路15cからのPET樹脂Raの供給速度を元の速度に戻す。
(6)時間ta2に金型圧力を所定圧力まで低下させて(この結果として第1供給部Saからの供給速度が低下する。)、時間ta3までを保圧工程とする。
なお、(a)、(b)、(c)各図の右側にはそれぞれJ1−J1、J2−J2、J3―J3線に沿った断面図を示している。
またここでは、外側流路15aから供給されるPET樹脂をRa1、内側流路15cから供給されるPET樹脂をRa2とし、区別して示している。
図6(a)に見られるように、ピンゲート5でバリア樹脂Rbは、PET樹脂Ra1、Ra2の中で、径の小さな細円筒状に積層される。
このようにバリア樹脂Rbを細円筒状の積層状態とすることにより、図6(b)の状態を経て、図6(c)の状態で充填を完了すると、
図1のプリフォーム101のように、バリア樹脂層101bの終端縁TEの底部106の中心からの距離Lbは5mmとなり、ゲート痕107の外周縁の近傍にまで近づけることができた。
この例は上記したLsを14.55mmとした実施例の比較例に相当でするものであるが、図7(a)→(b)→(c)の順にキャビティ4への充填が進行している。
なお、図7でも図6と同様に(a)、(b)、(c)各図の右側にはそれぞれK1−K1、K2−K2、K3―K3線に沿った断面図を示している。
そして、図7(b)の状態を経て、図7(c)の状態で充填を完了すると、図10(a)のプリフォーム101のように、バリア樹脂層101bの終端縁TEはかなり下流側(図10では上方に)に位置し、底部106の中心からの距離Lbは19.4mmとなった。
先端縁LEの距離La、終端縁TEの距離Lb、そして2軸延伸ブロー成形した壜体で測定した酸素透過速度(OTR(cc/day))をまとめた表である。
ここで、例2〜例4の場合は、図5に示されるパターンで、位置Lsだけを変えたものであるが、例1の場合は図5に示されるパターンで先端20pを位置Ls(14.00mm)にする時間ts1をバリア樹脂Rbが供給される時間帯であるtb1とtb2の中間にしたパターンとして成形したものである。
なお、図9に2軸延伸ブロー成形した壜体の正面図を示す。この壜体201は口筒部202、ネックリング203、テーパー筒状の肩部204、円筒状の胴部205そして底部206を有し、全高さは160mm、胴部205の外径は70mmである。
また、壜体201の酸素透過速度はモダンコントロールズ社製のOX−TRAN10/50という装置を用いて、23℃、酸素分圧21%という条件で測定した。
この場合、OTRは0.0026cc/dayと優れた酸素バリア性を有するが前述したように、特にゲート痕107にもバリア樹脂層101bが積層されていることに起因する、延伸ロッドによる内側のPET樹脂層101aの突き破れや、壜体201の底部206が変形する等の問題、歩留まりが低く生産性の低下と云う問題が発生する。
なお、プリフォーム101の底部106で終端縁TEが連続化していない場合でも、ゲート痕107にバリア樹脂層101bが積層されていると同様な問題が生じるので、バリア樹脂層101bの終端縁TEはゲート痕107の外周縁の外側に位置させる必要がある。
次に、Lsを14.60mmとした例3では、終端縁TEの距離Lbは11.5mmで、OTRは0.0075cc/dayであった。
また、Lsを15.10とした例4では、終端縁TEの距離Lbは15.9mmであった。
また、14.60mmの例と比較してもOTRは3倍程度大きくなっており、このことは逆にみると、Lsが14.60mmで、終端縁TEの距離Lbが11.5mmの場合でも、従来の成形方法によるものと比較すればかなり良好な酸素バリア性が得られることが判る。
このことは、逆にみると本発明の装置によれば、シャットオフピン20を僅かに摺動させるだけで、サーボ機構によりシャットオフピン20の先端20pの位置を高精度に制御することができることも相俟って、極く、短時間で流量の調整を高度に達成することができ、バリア樹脂層101bの終端縁TEの位置を高精度に制御できることを示している。
上記実施例では、PET樹脂からなる主材層の中にバリア樹脂からなる第2の樹脂層を積層した2種3層の積層構造を有するプリフォーム、その射出成形方法及び成形装置について説明したが、本発明は2種3層の積層構造に限定されることなく、主材層と第2の樹脂層の積層態様を高い生産性で高精度に制御すると云う本発明の技術思想の範疇のなかで、たとえば、加飾のための着色樹脂層を中間層としてさらに積層する等、さまざまな積層構造とすることができる。
また射出成形方法についても、例えば図5に示した射出パターンは一例にすぎない。たとえば、図5のパターンではバリア樹脂Rbの供給開始時間tb1の後にシャットオフピン20の先端20pを配置位置Lsに移動しているが、バリア樹脂Rbの供給開始時間tb1の前に移動することもできる。
2 ;コア金型
3 ;キャビティ金型
4 ;キャビティ
5 ;ピンゲート
11;ノズル部
12a、12b;導入路
14a1、14a2、14b;マニホールド
15a;外側流路
15b;中流路
15c;内側流路
15as、15bs、15cs;縮径流路
17c;開口端部
19;合流路
20;シャットオフピン
20p;先端
21;第1マンドレル
22;第2マンドレル
23;第3マンドレル
Ls0、Ls、Ls1;(シャットオフピンの先端の)位置
Ra;主材樹脂(PET樹脂層)
Rb;第2の樹脂(バリア樹脂)
Sa;第1供給部
Sb;第2供給部
101;プリフォーム
101a;主材層(PET樹脂層)
101b;第2の樹脂層(バリア樹脂層)
102;口筒部
103;ネックリング
105;胴部
105p;内周面
106;底部
107;ゲート痕
LE;先端縁
TE;終端縁
La;(先端縁までの)距離
Lb;(終端縁までの)距離
201;壜体
202;口筒部
203;ネックリング
204;肩部
205;胴部
206;底部
Claims (4)
- 主体を形成する主材層(101a)中に中間層として第2の樹脂層(101b)を積層した2軸延伸ブロー成形用の試験管状のプリフォーム(101)を射出成形する射出成形装置であって、
前記主材層(101a)を形成する主材樹脂(Ra)中に第2の樹脂層(101b)を形成する第2の樹脂(Rb)を合流させて合流樹脂体を形成するノズル部(11)と、該ノズル部(11)の先端に配設される金型(1)を有し、
前記ノズル部(11)は、外側から順にそれぞれ円筒状の、外側流路(15a)、中流路(15b)、内側流路(15c)、そして該3つの流路に連通してノズル部(11)の先端にまで延設される円筒状の合流路(19)を配設し、
主材樹脂(Ra)を供給する第1供給部(Sa)及び第2の樹脂(Rb)を供給する第2供給部(Sb)を有し、
前記第1供給部(Sa)から主材樹脂(Ra)を前記外側流路(15a)と内側流路(15c)に、また第2供給部(Sb)から第2の樹脂(Rb)を中流路(15b)に供給する構成とし、
内側流路(15c)の内側に摺動可能に挿入、配設される円柱状のシャットオフピン(20)の先端(20p)の配置位置の制御により、内側流路(15c)の合流路(19)への開口端部(17c)の遮断あるいは開放、さらには開度の調整が可能な構成とし、
前記合流路(19)に円柱状に合流した合流樹脂体を、前記金型(1)のキャビティ(4)の、プリフォーム(101)の底部底壁の中央に相当する位置に配設されるピンゲート(5)を介して前記キャビティ(4)内に射出、充填する構成とし、
前記ピンゲート(5)にて前記第2の樹脂(Rb)を主材樹脂(Ra)の中で径の小さな細円筒状に積層することを特徴とする射出成形装置。 - 内側流路(15c)は、円筒状流路の先端部に合流路に向けてテーパー状に縮径する縮径流路(15cs)を有する構成とした請求項1記載の射出成形装置。
- サーボ機構により、シャットオフピン(20)の摺動動作を制御する構成とした請求項1または2記載の射出成形装置。
- 主体を形成する主材層(101a)中に中間層として第2の樹脂層(101b)を積層した2軸延伸ブロー成形用の試験管状のプリフォームであって、
該プリフォームの底面で、前記第2の樹脂層(101b)の終端縁(TE)が、底部(106)の底面の中央に形成される円形のゲート痕(107)の外周縁の外側から胴部(105)の内周面(105p)に相当する周縁までの範囲内に位置し、
該第2の樹脂層(101b)が、プリフォームの内周面の近くに位置することを特徴とするプリフォーム。
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