JP2015164680A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パチンコ遊技機は、遊技に応じて演出を行うパチンコ遊技機であって、移動して演出を行う第1羽根部91と、第1羽根部91の移動に伴って第1羽根部91から力を受けて第1羽根部91とともに移動して演出を行う第2羽根部92と、位置が移動しない固定部に設けられ第2羽根部92に対して摩擦抵抗を付与する摩擦部材を有して、第1羽根部91の移動に伴わない第2羽根部92の移動を制限する回転制限部95と、を備える。
【選択図】図30
Description
例えば、特許文献1には、回転軸の周囲に羽根車を有する装飾部材を備えた演出部材が開示されている。そして、装飾部材を移動動作させるとともに、羽根車を回転動作させることによって、所定の演出を実行することが記載されている。
ここで、複数の部材を移動させて、単一の移動部として動作させたい場合がある。この場合に、例えば複数の部材のうち一の部材が意図しない動作を行うと、単一の移動部として見せることができなくなってしまう。
ここで、所定方向に移動可能に設けられ、前記第1移動部(例えば、第1羽根部91)と前記第2移動部(例えば、第2羽根部92)とを保持する演出体(例えば、下側部材62)を備えることを特徴とすることができる。
また、前記演出体(例えば、下側部材62)に対して相対的に移動可能に設けられ、前記演出を行う第2演出体(例えば、上側部材52)を備えることを特徴とすることができる。
そして、前記演出を表示する画像表示部(例えば、画像表示部114)を備え、前記演出体は、前記画像表示部(例えば、画像表示部114)に対向して設けられることを特徴とすることができる。
〔遊技機の基本構成〕
図1−1は、本実施形態のパチンコ遊技機100の概略正面図である。
なお、以下の説明において、図1−1に示すパチンコ遊技機100の紙面上側と紙面下側との方向を上下方向と称し、紙面左側と紙面右側との方向を左右方向と称する。
図1−2は、本実施形態のパチンコ遊技機100の上面図である。
なお、図1−2の紙面上側がパチンコ遊技機100の後側に対応し、紙面下側がパチンコ遊技機100の前側に対応する。また、以下の説明において、パチンコ遊技機100の前側と後側との方向を前後方向と称する。そして、図1−2では、説明の都合上、後述する枠部材150など一部の構成部の図示を省略している。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。なお、所定の条件において、時短無状態と、時短状態とのいずれかの状態に制御される。ここで、時短状態とは、例えば、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する、のいずれか一つまたはすべての組合せによって制御される。なお、時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていてもよい。
本実施形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
図2(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。本実施形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223は、各々LEDを配列した表示装置で構成されている。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、その抽選結果を演出制御部300に送る。また、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報を演出制御部300に送る。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116および枠ランプ157の発光や可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116および枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容(例えば、後述する第1演出、第2演出および第3演出)に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
乱数取得部231は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、普通図柄判定部232による判定に用いられる。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄変動制御部237は、普通図柄の抽選結果に応じて、普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、普通図柄の抽選により「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の乱数取得部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄判定部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、遊技制御部200は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、遊技制御部200は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のステップ902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
図15は、遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の判定(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の判定の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の判定の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の判定の構成例、図17(d)には当たり乱数の判定の構成例が、それぞれ示されている。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。何れの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
詳述しないが、ステップ2104における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図18のステップ1801において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。これにより、大当たり中の演出が決定される。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2403)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM303において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161(図2参照)が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
図28は、本実施形態の可動役物115を説明するための図である。
なお、図27は、後述の第1演出および第2演出を行う状態の可動役物115を示し、図28は、後述の第3演出を行う状態の可動役物115を示す。
可動役物115は、図27に示すように、パチンコ遊技機100の上側に位置する上演出部50と、下側に位置する下演出部60と、上演出部50の上側部材52(後述)および下演出部60の下側部材62(後述)をそれぞれパチンコ遊技機100における上下方向に昇降させる昇降機構部70とを有する。
そして、図27に示すように、上方部材51と上側部材52とは、合体するとともに一体となって演出を行う第1演出を実行する。また、下方部材61と下側部材62とは、合体するとともに一体となって演出を行う第2演出を実行する。さらに、図28に示すように、本実施形態では、上演出部50の上側部材52と、下演出部60の下側部材62とは、合体するとともに一体となって演出を行う第3演出を実行する。
以下、第1演出、第2演出および第3演出を実行する可動役物115について、詳細に説明する。
上方部材51は、図27に示すように、ベース部511と、ベース部511と昇降機構部70との接続箇所を形成する接続部512と、回転動作する上方風車部80と、上方風車部80を支持する風車支持部513とを有する。
ベース部511は、左右方向に延びて形成される部材である。そして、本実施形態では、ベース部511は、上下方向における上側に配置される。また、ベース部511は、上側に位置する曲線状部511Rと、下側に位置する直線状部511Lとを有している。
接続部512は、ベース部511の左右方向の端部にそれぞれ設けられる。そして、上方部材51は、接続部512にて昇降機構部70に接続し、昇降機構部70により支持される。
風車支持部513は、ベース部511における遊技者側であって、本実施形態では左右方向の中央部に設けられる。そして、風車支持部513は、上方風車部80が動作可能に上方風車部80を支持する。
(上方風車部80)
上方風車部80は、図29に示すように、回転する第1羽根部81と、第1羽根部81と共に回転する第2羽根部82と、第1羽根部81および第2羽根部82を回転駆動させる駆動ギア列83と、駆動ギア列83に接続する第3駆動モータ84と、第2羽根部82に回転の制限を付与する回転制限部85とを備える。
第1羽根部材811は、略半円形状に形成された部材である。そして、第1羽根部材811は、円弧部811Rと直線部811Lとを形成する。なお、本実施形態では直線部811Lを、便宜的に、中心部に対する一方側を第1直線部811L1と、他方側を第2直線部811L2として区別する。そして、第1羽根部材811は、遊技板111Bに略平行な面に沿って回転する。
突起部813は、第1羽根部材811の第1直線部811L1側に形成される。本実施形態では、突起部813は、第1羽根部材811の後側に向けて突出する。そして、突起部813には、後述の第5ギア835が接続する。また、突起部813は、第1羽根部材811と第2羽根部材821との回転角度に応じて、第2羽根部材821の直線部821Lに対して接触または非接触の状態をとる。
第2羽根部材821は、略半円形状に形成された部材である。そして、第2羽根部材821は、円弧部821Rと直線部821Lとを形成する。なお、本実施形態では直線部821Lを、便宜的に、中心部に対する一方側を第1直線部821L1と、他方側を第2直線部821L2として区別する。また、第2羽根部材821は、第1羽根部材811に対して第1羽根部材811の厚みの分だけ後側にずれて配置される。そして、第2羽根部材821は、後述するように第1羽根部材811の突起部813の接触を受け、第1羽根部材811と同様に遊技板111Bに略平行な面に沿って回転する。
また、軸筒部822には、内周に軸中心に向けて突出する突出部822Pが形成される。この突出部822Pには、後述する接続ギア851の凹部851Hが接続する。
モータ接続ギア831は、第3駆動モータ84のシャフトに接続して回転する。また、モータ接続ギア831は、第2ギア832に接続する。
第2ギア832は、モータ接続ギア831と第3ギア833とにそれぞれ接続する。そして、第2ギア832は、モータ接続ギア831の回転力を第3ギア833に伝える。
第4ギア834は、第3ギア833、第5ギア835およびセンサギア836にそれぞれ接続する。そして、第4ギア834は、第3ギア833の回転力を第5ギア835に伝える。また、第4ギア834は、回転に応じてセンサギア836を回転させる。
円筒部835Cには、凹部835Hが形成される。そして、凹部835Hには、第1羽根部81の突起部813が嵌るように取り付けられる(後述の図31参照)。ギア部835Gは、第4ギア834に接続する。そして、第5ギア835は、突起部813を介して第1羽根部81に第4ギア834が伝える第3駆動モータ84の回転力を伝える。
接続ギア851は、略円筒形状に形成された円筒部851Cと、円筒部851Cに一体的に設けられるとともに径方向に突出したフランジ部851Fとを有する。
円筒部851Cは、第5ギア835の内側に挿入して取り付けられる。また、円筒部851Cは、開口の端部に凹部851Hを有する。そして、凹部851Hは、第2羽根部82の突出部822Pに嵌り込む。従って、接続ギア851は、円筒部851Cの凹部851Hを介して第2羽根部82に接続することで、第2羽根部82の回転に伴って回転する。なお、円筒部851Cの外径は、第5ギア835の内径よりも大きく形成される。そのため、第5ギア835と接続ギア851との間の摩擦による直接の力の伝達はない。
フランジ部851Fは、外周にギア歯が形成される。そして、フランジ部851Fは、ギアダンパ852の後述するギア部852Gに接続する。
この回転制限部85の作用については、後に詳しく説明する。
上側部材52は、図27に示すように、ベース部521と、ベース部521の回転の軸となる回転軸部522と、ベース部521を回転駆動する第4駆動モータ523と、上方風車部80の動作領域を形成する風車領域形成部524とを有する。さらに、図28に示すように、上側部材52は、左側風車領域形成部525と、左側風車領域形成部525に並列に設けられる右側風車領域形成部526とを有する。
そして、本実施形態では、ベース部521は、第1演出時においては上下方向における上側に位置する。この状態にて、ベース部521の直線状部521Lは、上方部材51のベース部511の直線状部511Lに接触することでベース部511と合体する。そして、上側部材52と上方部材51とは一体感のある形状を構成する。
下方部材61は、図27に示すように、ベース部611と、ベース部611と昇降機構部70との接続箇所を形成する接続部612と、回転動作する下方風車部180と、下方風車部180を支持する風車支持部613とを有する。
ベース部611は、左右方向に延びて形成される部材である。そして、本実施形態では、ベース部611は、上下方向における下側に配置される。また、ベース部611は、下側に位置する曲線状部611Rと、上側に位置する直線状部611Lとを有している。
接続部612は、ベース部611の左右方向の端部にそれぞれ設けられる。そして、下方部材61は、接続部612にて昇降機構部70に接続し、昇降機構部70により支持される。
風車支持部613は、ベース部611における遊技者側であって、本実施形態では左右方向の中央部に設けられる。そして、風車支持部613は、下方風車部180が動作可能に下方風車部180を支持する。
下側部材62は、図27および図28に示すように、ベース部621と、ベース部621の回転の軸となる回転軸部622と、ベース部621を回転駆動する第5駆動モータ623と、回転動作する中央第1風車部90と、回転動作する中央第2風車部190と、中央第1風車部90を支持する第1風車支持部624と、中央第2風車部190を支持する第2風車支持部625と、下方風車部180の動作領域を形成する風車領域形成部626とを有する。
そして、本実施形態では、ベース部621は、第2演出時においては上下方向における下側に位置する。この状態にて、ベース部621の直線状部621Lは、下方部材61のベース部611の直線状部611Lに接触して、ベース部611と合体する。そして、第2演出時において、下側部材62と下方部材61とは一体感のある形状を構成する。
図30は、本実施形態の中央第1風車部90の分解斜視図である。
中央第1風車部90は、図30に示すように、回転する第1羽根部91と、第1羽根部91と共に回転する第2羽根部92と、第1羽根部91および第2羽根部92を回転駆動させる駆動ギア列93と、駆動ギア列93に接続する第6駆動モータ94と、第2羽根部92に接触する回転制限部95とを備える。
第1羽根部材911は、略半円形状に形成された部材である。そして、第1羽根部材911は、円弧部911Rと直線部911Lとを形成する。なお、本実施形態では直線部911Lを、便宜的に、中心に対する一方側を第1直線部911L1と、他方側を第2直線部911L2として区別する。そして、第1羽根部材911は、遊技板111Bに略平行な面に沿って回転する。
軸筒部913は、半円形状を有する第1羽根部材911の回転中心部にて第1羽根部材911と一体的に設けられる。そして、軸筒部913は、内側に回転軸912が通される。また、軸筒部913は、端部に凹部913Hが形成される。そして、凹部913Hには、後述の第3ギア933が接続する。
第2羽根部材921は、略半円形状に形成された部材である。そして、第2羽根部材921は、円弧部921Rと直線部921Lとを形成する。なお、本実施形態では便宜的に、直線部921Lを、中心部を挟んで一方側を第1直線部921L1と、他方側を第2直線部921L2として区別する。また、第2羽根部材921は、第1羽根部材911に対して第1羽根部材911の厚みの分だけ後側にずれて配置される。そして、第2羽根部材921は、第1羽根部材911の突起部914の接触を受けて、第1羽根部材911と同様に遊技板111Bに略平行な面に沿って回転する。
ウォームギア931は、第6駆動モータ94のシャフトに接続して回転する。また、ウォームギア931は、センサギア932に接続する。
また、センサギア932は、軸方向に突出する被検知片932Pを有している。被検知片932Pは、不図示の検知センサによって回転位置が検知されるように構成される。そして、センサギア932の回転に伴う被検知片932Pの位置の変化に基づいて、センサギア932に機構的に連結する第1羽根部材911の回転角度を間接的に検知する。そして、本実施形態では、センサギア932の被検知片932Pの動作に基づいて第6駆動モータ94を駆動し、第1羽根部材911の回転位置を制御する。
円筒部933Cの内側には、回転軸912が通される。さらに、円筒部933Cは、回転制限部95の後述する開口部951Hの内側に通される。
また、円筒部933Cは、開口の端部に凸部933Pを有する。そして、円筒部933Cは、凸部933Pが第1羽根部91の凹部913Hに嵌り込む。従って、第3ギア933が回転することで、第1羽根部91が回転する。なお、円筒部933Cの外周は、回転制限部95の後述する開口部951Hの内周よりも小さい。そのため、回転制限部95と第3ギア933との間における直接の力の伝達はない。
フランジ部933Fは、外周にギア歯が形成される。そして、第3ギア933は、フランジ部933Fにてセンサギア932に接続する。
ブッシュ951は、円筒部951Cと、掛部951Jと、フランジ部951Fとを有する。本実施形態において、ブッシュ951の材料にはポリアセタール(POM)などの合成樹脂を用いることができる。
また、フランジ部951Fは、後述するように突当部材952に主面が突き当たるように設けられる。従って、ブッシュ951は、突当部材952に対して移動した際には、フランジ部951Fを介して突当部材952との間に摩擦力を生じる。
接触面952Pは、ブッシュ951のフランジ部951Fに対向する面を形成する。また、開口部952Hは、第3ギア933の円筒部933Cの外径よりも大きい内径を有する。そして、突当部材952は、開口部952Hに第3ギア933の円筒部933Cが貫通して設けられる。また、接触面952Pは、ブッシュ951のフランジ部951Fに面接触する。突当部材952自体は、ベース部621に固定されているため、ブッシュ951が移動しようとする際には、ブッシュ951に対して摩擦抵抗を付与する。
昇降機構部70は、図27に示すように、パチンコ遊技機100の左右方向における右側に配置される右機構ユニット70Rと、左側に配置される左機構ユニット70Lとを備えて構成される。
そして、右機構ユニット70Rは、遊技盤110の右側に配置されるとともに上下方向に延びて設けられる右側ベース部71と、上側部材52を移動させる上側用タイミングベルト72、上側用タイミングベルト72に接続する第1駆動モータ73と、下側部材62を移動させる下側用タイミングベルト74と、下側用タイミングベルト74に接続する第2駆動モータ75とを有する。
また、左機構ユニット70Lは、上下方向における下側の端部にて下方部材61の左側を保持する。また、左機構ユニット70Lは、下側部材62の左側を支持するとともに、タイミングベルト(不図示)および駆動モータ(不図示)を用いて下側部材62を上下方向に移動可能に案内する。
続いて、本実施形態の可動役物115の動作について説明する。
図31は、本実施形態の上方風車部80の動作を説明するための図である。
パチンコ遊技機100の遊技に応じて、演出制御部300は、ランプ制御部320を制御して可動役物115を動作させる。
まず、第1演出を行う際には、図27に示すように、上演出部50における上方部材51と上側部材52とが合体した状態となる。そして、第1演出を開始する時には、図31(a)に示すように、上方風車部80は、第1羽根部81と第2羽根部82とが重なり合った状態で待機している。
このとき、第1羽根部材811および第2羽根部材821は、第1直線部811L1と第1直線部821L1とが対向し、第2直線部811L2と第2直線部821L2とが対向することで、全体として略円形状を描く。これにより、上方風車部80においては、第1羽根部81と第2羽根部82とによって、一枚の円形状の風車が回っているように見える。
そして、下方風車部180は、上方風車部80と同様に動作して、第2演出を実行する。このとき、下方部材61に設けられる下方風車部180は、第1羽根部181および第2羽根部182が回転することによって、下側部材62の風車領域形成部626上において下側部材62に重なって回転する。従って、下方部材61および下側部材62は、下方風車部180の回転によって一体感のある演出動作を行う。
第1演出の終了の際、上方風車部80においては、図31(b)に示すように、第3駆動モータ84によって駆動ギア列83を、第1演出を開始するときとは逆方向に回転させる。そして、第5ギア835および突起部813を介して、第1羽根部材811が矢印CW方向に回転する。
第3演出の開始時においては、図32に示すように、右機構ユニット70Rと左機構ユニット70Lとによって、上側部材52と下側部材62とが互いに近づく方向にそれぞれ移動する。このとき、上側部材52および下側部材62は、それぞれ、左右方向に沿って延びる回転軸部(回転軸部522,回転軸部622)を回転軸として前後方向に回転するとともに上下方向に平行移動する。
図33(a)に示すように、中央第1風車部90は、第6駆動モータ94によって駆動ギア列93のウォームギア931、センサギア932および第3ギア933を回転させる。これによって、第3ギア933の凸部933Pに噛み合う凹部913Hを介して、第1羽根部材911が矢印CCW方向に回転する。
このとき、第1羽根部材911および第2羽根部材921は、第1直線部911L1と第1直線部921L1とが対向し、第2直線部911L2と第2直線部921L2とが対向することで、全体として略円形状を描く。これにより、中央第1風車部90においては、第1羽根部91と第2羽根部92とによって、一枚の円形状の風車が回っているように見える。
第3演出の終了の際、中央第1風車部90においては、図33(b)に示すように、第6駆動モータ94によって駆動ギア列93を、第3演出を開始するときとは逆方向に回転させる。これによって、第3ギア933および凹部913Hを介して、第1羽根部材911が矢印CW方向に回転する。
そして、例えば、画像表示部114に対する衝突防止の観点から下側部材62の回転半径として要求される寸法で、中央第1風車部90における第1羽根部91および第2羽根部92を形成しようとすると、中央第1風車部90が目立たなくなり、遊技者に与えるインパクトが小さくなってしまう。
図34を参照しながら、上方風車部80の回転の特性を説明する。なお、上方風車部80を例に説明するが、他の風車部(下方風車部180,中央第1風車部90,中央第2風車部190)についても同様である。ここでは、上方風車部80を代表例に説明を行う。
本実施形態の上方風車部80では、図34(a)に示すように、第1羽根部81が回転することによって、第1羽根部81に設けられる突起部813が第2羽根部82に接触する。そして、第1羽根部81の回転の力が第2羽根部82に伝わり、第1羽根部81と伴に第2羽根部82が回転する。
従って、図34(c)に示すように、第2羽根部82は、ある回転角度に達すると、第1羽根部81から離れて、第1羽根部81の回転に追従せずに、自重によって自由に回転し得る構造になっている。
なお、回転制限部85では、ギアダンパ852を用いることで、例えばオイルの粘度などを調整することで抵抗力を制御することができるため、第2羽根部82の回転を確実に制御することができる。また、ギアダンパ852は、長期の使用においても性能が安定的であるため、信頼性の高い第2羽根部82の回転の制御を行うことができる。
図30に示すように、中央第1風車部90は、回転制限部95を備えている。回転制限部95では、ブッシュ951の掛部951Jが第2羽根部92の軸筒部922の外周に引っ掛かるように構成される。また、そのブッシュ951は、フランジ部951Fを介して突当部材952に接触している。従って、突当部材952とブッシュ951との間、ブッシュ951と第2羽根部92との間には、それぞれ摩擦力が生じる。そして、回転制限部95は、この摩擦力によって、第2羽根部92が自重や慣性で自由に回転しようとするときには、その第2羽根部92の回転を制限する程度の抵抗を付与する。従って、第2羽根部92が第1羽根部91から離れ第1羽根部91とは別に回転することが防止される。そして、回転角度によっても、第2羽根部92が第1羽根部91から力を受けて第2羽根部92とともに第1羽根部91が回転する状態を維持することができる。
なお、回転制限部95では、ブッシュ951を用いることで、簡易な構成によって第2羽根部92の回転の制御を行うことができる。そして、回転制限部95は、製造コストの低減や部品の軽量化などを実現することができる。
Claims (4)
- 遊技に応じて演出を行う遊技機であって、
移動して前記演出を行う第1移動部と、
前記第1移動部の移動に伴って当該第1移動部から力を受けて当該第1移動部とともに移動して前記演出を行う第2移動部と、
位置が移動しない固定部に設けられ前記第2移動部に対して摩擦抵抗を付与する摩擦部材を有して、前記第1移動部の移動に伴わない当該第2移動部の移動を制限する移動制限手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 所定方向に移動可能に設けられ、前記第1移動部と前記第2移動部とを保持する演出体を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記演出体に対して相対的に移動可能に設けられ、前記演出を行う第2演出体を備えることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記演出を表示する画像表示部を備え、
前記演出体は、前記画像表示部に対向して設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
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