JP2015163897A - 微粒子検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】適切に微粒子の量を検知できる場合に、その検知を行う微粒子検知システムを提供する。
【解決手段】被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システム1は、排気管に装着される検知部10、検知部を駆動する駆動回路210,240、駆動回路を制御する駆動制御部を備える。検知部は、第1電位とされる第1電位部材31,12,13、第2電位とされる第2電位部材14,51,53、及び、第1電位部材と第2電位部材との間に介在して、両者を電気的に絶縁する絶縁部材121,77を有する。システムは、第1電位部材と第2電位部材との間の絶縁性を検査する絶縁性検査手段215,245を備え、駆動制御部は、絶縁性検査手段で検査した絶縁性が高低により、駆動回路による検知部の駆動の可否を判断する駆動可否判断手段を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムに関する。
ガス中の微粒子量を計測したい場合がある。例えば、内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン)では、その排気ガス中にススなどの微粒子を含むことがある。
このような微粒子を含む排気ガスは、フィルタで微粒子を捕集して浄化することが行われている。しかるに、フィルタが破損するなどの不具合を生じた場合には、未浄化の排気ガスが直接、フィルタの下流に排出されることとなる。
そこで、排気ガス中の微粒子の量を直接計測したり、フィルタの不具合を検知すべく、フィルタ下流の排気ガス中の微粒子の量を検知可能な微粒子検知システムが求められている。
例えば、特許文献1には、粒子計測処理方法及び機器が開示されている。この特許文献1では、イオン化された正のイオン粒子を含む気体を、排気管からチャネル内に取り込んだ微粒子を含む排気ガスと混合して微粒子を帯電させ、その後、排気管に排出する。そして、排出された帯電微粒子の量に応じて流れる電流(信号電流)を検知して、微粒子の濃度を検知する手法が開示されている。
このような微粒子検知システムにおいて、微粒子の量を検知する検知部は、一般に、互いに異なる電位とされた複数の導電性の部材とこれらの間を絶縁する絶縁部材を有している。
WO2009/109688
しかし、これらの部材に、被測定ガスに含まれる異物(例えば、被測定ガスが内燃機関の排気ガスである場合、ススや水滴など)が付着することがある。また、通気管外において、外気に含まれる異物(ススなど)や被水によって水滴が付着する場合もある。絶縁部材の表面にこのような異物が付着して絶縁部材の絶縁性が低下した場合、むやみに駆動回路で検知部を駆動しても、検知部による微粒子の量の検知が適切に行えなかったり、駆動回路が故障する虞がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、適切に微粒子の量を検知できる場合に、その検知を行う微粒子検知システムを提供するものである。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムであって、上記通気管の取付開口に装着される検知部と、上記検知部を駆動する駆動回路と、上記駆動回路を制御する駆動制御部と、を備え、上記検知部は、上記駆動回路によって当該検知部が駆動された状態において、第1電位とされる第1電位部材、上記駆動回路によって当該検知部が駆動された状態において、上記第1電位とは異なる第2電位とされる第2電位部材、及び、上記第1電位部材と上記第2電位部材との間に介在して、両者を電気的に絶縁する絶縁部材、を有しており、上記第1電位部材と上記第2電位部材との間の絶縁性を検査する絶縁性検査手段、を備え、上記駆動制御部は、上記絶縁性検査手段で検査した上記絶縁性の高低により、上記駆動回路による上記検知部の駆動の可否を判断する駆動可否判断手段を有する微粒子検知システムである。
この微粒子検知システムにおいて、検知部は、第1電位とされる第1電位部材と、第2電位とされる第2電位部材と、これらを絶縁する絶縁部材とを有している。
さらに、絶縁性検査手段で、第1電位部材と第2電位部材との間の絶縁性を検査し、駆動可否判断手段で、検査した絶縁性の高低により、駆動回路による検知部の駆動の可否を判断する。これにより、第1電位部材と第2電位部材との間の絶縁性が高い状態で、検知部を駆動して微粒子の量を検知することができ、適切に微粒子の量を検知できる。また、絶縁性が低い状態で駆動回路を駆動することによる駆動回路等の故障も防止できる。
第1電位部材、第2電位部材及び絶縁部材としては、被測定ガスにさらされるものも、通気管外の外気にさらされるものも含まれる。
また、絶縁性を検査する絶縁性検査手段としては、第1電位部材と第2電位部材との間に、検査電圧を印加して、両者間(絶縁部材)を流れる漏れ電流や両者間の絶縁抵抗の大きさを検査するものが挙げられる。その他、静電容量計などを用いて、第1電位部材と第2電位部材との間に生じる静電容量を検査するものが挙げられる。
また、絶縁性が高いか否(低い)かは、外気温、湿度、被測定ガス温に応じた、あるいは、予め定めた一定の絶縁性基準値と比較して判断すると良い。
なお、絶縁性基準値としては、例えば、絶縁性の検査手法に応じて、漏れ電流の基準値や絶縁抵抗の基準値、静電容量の基準値などを用いることができる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記駆動制御部は、前記絶縁性検査手段で検査した前記絶縁性が低い場合に、前記駆動回路による前記検知部の駆動を停止させる駆動停止手段を有する微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、検査した絶縁性が低い場合に、駆動回路による検知部の駆動を停止させる。これにより、絶縁性が低い場合、特に、絶縁性が極端に低い(短絡状態)場合に、駆動回路の駆動により駆動回路自身や検知部などが故障するなどの不具合を確実に防止できる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記絶縁性検査手段は、前記第1電位部材と前記第2電位部材との間に検査電圧を印加して、両者間を流れる漏れ電流または両者間の絶縁抵抗の大きさを検査する第1検査手段である微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、第1電位部材と第2電位部材との間に検査電圧を印加して、両者間を流れる漏れ電流または両者間の絶縁抵抗の大きさにより、第1電位部材と第2電位部材との間の絶縁性を検査する。
この手法では、第1電位部材と第2電位部材との間に検査電圧を印加し、電流あるいは抵抗を検知すれば良く、容易に絶縁性の高低を検査できる。
さらに、上述のいずれかの微粒子検知システムであって、前記検知部は、第1放電電極及び第2放電電極を含み、これらの間の気中放電により、イオンを生成するイオン源、上記イオン源の上記第1放電電極に導通してなり、前記通気管内を流通する前記被測定ガスの一部を上記イオン源で生成した上記イオンと混合し、上記一部の被測定ガス中の前記微粒子を上記イオンが付着した帯電微粒子として上記通気管に戻す構成とされ、上記イオンのうち上記微粒子に付着しなかった浮遊イオンを捕集する捕集極をなす微粒子帯電部、上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に導通する第1導通部材、上記第2放電電極に導通する第2放電電極導通部材、及び、前記第2電位部材であって、上記通気管に接触、導通して前記第2電位である接地電位とされる接地電位部材、を有しており、上記イオン源の上記第1放電電極、上記微粒子帯電部、及び上記第1導通部材は、前記第1電位とされる前記第1電位部材であり、前記絶縁部材は、上記第1電位部材と上記通気管または上記接地電位部材との間に介在しており、前記駆動回路は、上記検知部の駆動時に、上記第1導通部材を通じて上記イオン源の上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に通電し、これらを上記第1電位とする第1出力端、及び、上記検知部の駆動時に、上記第2放電電極導通部材を通じて上記イオン源の上記第2放電電極に通電し、これを上記第1放電電極との間に放電を生じる第2放電電位とする第2出力端、を含み、上記イオン源及び上記微粒子帯電部を駆動するイオン源駆動回路を有しており、前記駆動可否判断手段は、前記絶縁性検査手段で検査された上記第1電位部材と上記通気管及び上記接地電位部材との間の前記絶縁性の高低により、上記イオン源駆動回路による上記イオン源及び上記微粒子帯電部の駆動の可否を判断する微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、微粒子帯電部を有しており、通気管に戻された帯電微粒子に付着していた電荷の量によって微粒子の量を検知することができる。即ち、微粒子帯電部の電位である第1電位と、通気管の接地電位との間を流れる信号電流の大きさが、微粒子帯電部から排出された電荷の量に対応する。しかるに、ここでもし、第1電位とされる第1導通部材と、接地電位とされる通気管あるいは接地電位部材との間の絶縁性が低い場合には、この信号電流を検知し難くなり、微粒子の量を適切に検知できなくなる。
これに対し、このシステムでは、絶縁性検査手段で、イオン源の第1放電電極及び微粒子帯電部に導通し、第1電位部材である第1導通部材と、通気管及びこれに導通し第2電位部材であり接地電位とされる接地電位部材との間の絶縁性を検査する。そして、駆動可否判断手段は、これらの間の絶縁性が高低により、イオン源駆動回路によるイオン源及び微粒子帯電部の駆動の可否を判断する。これにより、微粒子の量を適切に検知でき、イオン源駆動回路の故障も防止できる。
なお、イオン源で行わせる気中放電の形式としては、例えば、コロナ放電が挙げられる。また、放電電極の配置形態としては、2つの電極を互いに対向して配置し、これら間に気中放電を起こさせても、基板上に隣在して2つの電極を配置し、これらの間で(気中の)沿面放電を生じさせてもよい。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記第1出力端と前記第1導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する第1スイッチと、前記第2出力端と前記第2放電電極導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する第2スイッチと、前記検知部の駆動時に、上記第1スイッチ及び上記第2スイッチをそれぞれ閉路させる駆動時スイッチ閉路指示手段と、前記絶縁性検査手段で上記第1電位部材と前記通気管及び前記接地電位部材との間の前記絶縁性を検査する場合に、上記第1スイッチ及び上記第2スイッチをそれぞれ開路させる検査時スイッチ開路指示手段と、を備える微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、第1出力端と第1導通部材との間に第1スイッチ、第2出力端と第2放電電極導通部材との間に第2スイッチをそれぞれ設けている。そして、検知部の駆動時には、これらを閉路するので、イオン源駆動回路で検知部(イオン源、微粒子帯電部)を駆動することができる。一方、第1電位部材と通気管及び接地電位部材との間の絶縁性を検査する場合には、第1及び第2スイッチをそれぞれ開路させる。これにより、イオン源駆動回路が切り離されるので、絶縁性を検査する際に印加される検査電圧からイオン源駆動回路を保護できるとともに、イオン源駆動回路の影響を受けることなく、第1電位部材と通気管及び接地電位部材との間の絶縁性を適切に検査できる。
さらに、前述のいずれかの微粒子検知システムであって、前記検知部は、第1放電電極及び第2放電電極を含み、これらの間の気中放電により、イオンを生成するイオン源、上記イオン源の上記第1放電電極に導通してなり、前記通気管内を流通する前記被測定ガスの一部を上記イオン源で生成した上記イオンと混合し、上記一部の被測定ガス中の前記微粒子に上記イオンが付着した帯電微粒子として上記通気管に戻す構成とされ、上記イオンのうち上記微粒子に付着しなかった浮遊イオンを捕集する捕集極をなす微粒子帯電部、上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に導通する第1導通部材、上記第1放電電極及び上記第2放電電極とは電気的に絶縁され、上記微粒子帯電部内に配置されて、上記捕集極による上記浮遊イオンの捕集を補助する補助電極、及び、上記補助電極に導通する補助電極導通部材、を有しており、上記イオン源の上記第1放電電極、上記微粒子帯電部、及び上記第1導通部材は、前記第1電位とされる前記第1電位部材であり、上記補助電極及び上記補助電極導通部材は、前記第2電位部材であって、前記第2電位である補助電極電位とされる補助電位部材であり、前記絶縁部材は、上記微粒子帯電部と上記補助電極導通部材との間に介在しており、前記駆動回路は、上記検知部の駆動時に、上記第1導通部材を通じて上記イオン源の上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に導通し、上記第1電位とされる補助第1出力端と、上記検知部の駆動時に、上記補助電極導通部材を通じて上記補助電極に通電し、これを上記補助電極電位とする補助第2出力端と、を含み、上記補助電極を駆動する補助電極駆動回路を有しており、前記駆動可否判断手段は、前記絶縁性検査手段で検査された上記第1電位部材と上記補助電位部材との間の前記絶縁性の高低により、上記補助電極駆動回路による上記補助電極の駆動の可否を判断する微粒子検知システムとすると良い。
このシステムは、上述したイオン源、微粒子帯電部を有している。従って、通気管に戻された帯電微粒子に付着していた電荷の量によって微粒子の量を検知することができる。即ち、微粒子帯電部の電位である第1電位と、通気管の電位との間を流れる信号電流の大きさが、微粒子帯電部から排出された電荷の量に対応する。さらに、このシステムは、補助電極を有している。この補助電極は、微粒子帯電部の捕集極による浮遊イオンの捕集を補助する電極である。従って、微粒子帯電部と補助電電位部材との間の絶縁性が低下して、補助電極電位が低下すると、浮遊イオンの捕集が適切に出来ず、帯電微粒子のみならず、浮遊イオンも微粒子帯電部から通気管に排出されて、検知される微粒子の量の検知精度が低下する場合がある。
これに対し、このシステムでは、絶縁性検査手段で、イオン源の第1放電電極及び微粒子帯電部(第1電位部材)と、補助電極及び補助電極導通部材(第2電位部材,補助電位部材)との間の絶縁性を検査する。そして、駆動可否判断手段は、絶縁性の高低により、補助電極駆動回路による補助電極の駆動の可否を判断する。これにより、微粒子の量を適切に検知でき、補助電極駆動回路の故障も防止できる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記補助第1出力端と前記第1導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する補助第1スイッチと、前記補助第2出力端と前記補助電極導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する補助第2スイッチと、前記検知部の駆動時に、上記補助第1スイッチ及び上記補助第2スイッチをそれぞれ閉路させる駆動時補助スイッチ閉路指示手段と、前記絶縁性検査手段で前記第1電位部材と前記補助電位部材との間の前記絶縁性を検査する場合に、上記補助第1スイッチ及び上記補助第2スイッチをそれぞれ開路させる検査時補助スイッチ開路指示手段と、を備える微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、補助第1出力端と第1導通部材との間に補助第1スイッチ、補助第2出力端と補助電極導通部材との間に補助第2スイッチをそれぞれ設けている。そして、検知部の駆動時には、これらを閉路するので、補助電極を駆動することができる。一方、第1電位部材と補助電位部材との間の絶縁性を検査する場合には、各スイッチをそれぞれ開路させる。これにより、補助電極駆動回路が切り離されるので、絶縁性を検査する際に印加される検査電圧から補助電極駆動回路を保護できるとともに、補助電極駆動回路の影響を受けることなく、第1電位部材と補助電位部材との間の絶縁性を適切に検査できる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記絶縁部材を加熱するヒータと、上記ヒータに通電するヒータ通電回路と、上記ヒータ通電回路を制御するヒータ通電制御部と、を備え、上記ヒータ通電制御部は、前記絶縁性検査手段で検査された前記絶縁性が低い場合に、上記ヒータ通電回路に上記ヒータへの通電を指示して、上記絶縁部材を加熱させ、上記絶縁性を回復させる絶縁回復通電指示手段を有する微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、第1電位部材と第2電位部材との間の絶縁性が低い場合に、ヒータを通電させて絶縁部材を加熱して、絶縁性を回復させる。即ち、加熱により、絶縁部材に付着した水滴やスス等の異物を除去して、絶縁性を回復させる。これにより、本システムでは、水やスス等の異物を含む被測定ガスについても、安定した測定が可能となる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記通気管は、内燃機関の排気管であり、前記被測定ガスは、上記排気管内を流通する排気ガスである微粒子検知システムとすると良い。
内燃機関の排気管内を流通する排気ガス(被測定ガス)には、多量のスス(微粒子)や水滴(特に起動時)が含まれている場合がありうる。このため、特に、第1電位部材と第2電位部材との間を絶縁する絶縁部材にススが堆積したり水滴が付着したりすることにより、絶縁部材の、従って第1電位部材と第2電位部材との間の絶縁性が低下し易く、検知部を駆動しても、微粒子の量を適切に検知できない虞がある。
これに対し、本システムでは、第1電位部材と第2電位部材との間の絶縁性を検査し、絶縁性の高低により、検知部の駆動の可否を判断する。これにより、排気ガス中の微粒子の量を適切に検知できる。
実施形態にかかり、車両に搭載したエンジンの排気管に、微粒子検知システムを適用した状態を説明する説明図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの概略構成を示す説明図である。 実施形態にかかり、図2に示す概略構成のうち回路部の詳細説明図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムのうち検知部の構造を示す縦断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムのうち検知部の構造を示し、図4の断面とは直交する縦断面における縦断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムのうち検知部の構造を示す分解斜視図である。 実施形態にかかり、補助電極体及びヒータ付き補助電極絶縁パイプの拡大斜視図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムのうち、微粒子帯電部内での、微粒子の取り入れ、帯電、排出の様子を模式的に説明する説明図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの動作を示すフローチャートである。 第1絶縁性検査サブルーチンの内容を示すフローチャートである。 第2絶縁性検査サブルーチンの内容を示すフローチャートである。 検知部駆動開始サブルーチンの内容を示すフローチャートである。 検知部駆動停止サブルーチンの内容を示すフローチャートである。
本実施形態に係る微粒子検知システム1について、図面を参照して説明する。本実施形態の微粒子検知システム1は、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに装着して、排気管EP内を流れる排気ガスEG中の微粒子S(ススなど)の量を検知する(図1参照)。このシステム1は、主として、検知部10と、回路部201と、圧縮空気AKを生成する圧縮空気源である圧送ポンプ300とからなる(図2参照)。
検知部10は、排気管EP(通気管)のうち、取付開口EPOが穿孔された取付部EPTに装着されている。そして、その一部(図2中、取付部EPTよりも右側(先端側))は取付開口EPOを通じて排気管EP内に配置されており、排気ガスEG(被測定ガス)に接触する。
回路部201は、排気管EP外で、複数の配線材からなるケーブル160を介して検知部10に接続されている。この回路部201は、検知部10を駆動するとともに、後述する信号電流Isを検知する回路を有している。
先ず、本システム1のうち、回路部201の電気回路上の構成について、図2及び図3を参照して説明する。回路部201は、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220、イオン源電源回路210(イオン源駆動回路)、補助電極電源回路240(補助電極駆動回路)、接地絶縁性検査回路215、補助電極絶縁性検査回路245、第1リレーRL1、及び第2リレーRL2を有している。
このうち、イオン源電源回路210(イオン源駆動回路)は、第1放電電位PV1とされる第1出力端211と、第2放電電位PV2とされる第2出力端212とを有している。第2放電電位PV2は、具体的には、第1放電電位PV1に対して、正の高電位とされている。さらに具体的には、第2出力端212からは、第1放電電位PV1に対し、100kHz程度の正弦波を半波整流した、1〜2kV0-pの正のパルス電圧が出力される。なお、イオン源電源回路210は、その出力電流についてフィードバック制御され、自律的に、その実効値が予め定めた電流値(例えば、5μA)を保つ定電流電源を構成している。
一方、補助電極電源回路240(補助電極駆動回路)は、第1放電電位PV1とされる補助第1出力端241と、補助電極電位PV3とされる補助第2出力端242とを有している。この補助電極電位PV3は、具体的には、第1放電電位PV1に対して、正の直流高電位であるが、第2放電電位PV2のピーク電位(1〜2kV)よりも低い、例えば、DC100〜200Vの電位にされている。
さらに、計測制御回路220の一部をなす信号電流検知回路230は、イオン源電源回路210の第1出力端211に接続する信号入力端231と、接地電位PVEに接続する接地入力端232とを有している。この信号電流検知回路230は、後述する信号電流Isを検知する回路である。
第1リレーRL1は、第1スイッチ213及び第2スイッチ214をなす2極の切換接点を有する。また、接地絶縁性検査回路215は、第1検査端216と第2検査端217を有する。
第1リレーRL1のコイル(図示しない)が非通電のときには、第1スイッチ213は、c−b端子間が導通(閉路)して、イオン源電源回路210の第1出力端211及び信号電流検知回路230の信号入力端231が、内側回路ケース250を介してケーブル160の第1電位配線165と接続される。その一方、c−a端子間が非導通となり、接地絶縁性検査回路215の第1検査端216が、内側回路ケース250及びケーブル160の第1電位配線165と切り離される。また、第2スイッチ214は、c−b端子間が導通(閉路)して、イオン源電源回路210の第2出力端212が、ケーブル160の第2電位配線161と接続される。
これに対し、第1リレーRL1のコイルが通電されると、第1スイッチ213は、c−b端子間が非導通(開路)となり、イオン源電源回路210の第1出力端211及び信号電流検知回路230の信号入力端231が、内側回路ケース250及びケーブル160の第1電位配線165と切り離される。その一方、c−a端子間が導通して、接地絶縁性検査回路215の第1検査端216が、内側回路ケース250を介してケーブル160の第1電位配線165に接続される。また、第2スイッチ214は、c−b端子間が非導通(開路)となり(c−a端子間が導通)、イオン源電源回路210の第2出力端212が、ケーブル160の第2電位配線161と切り離される。
なお、接地絶縁性検査回路215の第2検査端217は、信号電流検知回路230の接地入力端232に接続されて、接地電位PVEとされている。
第2リレーRL2は、補助第1スイッチ243及び補助第2スイッチ244をなす2極の切換接点を有する。また、補助電極絶縁性検査回路245は、補助第1検査端246と補助第2検査端247を有する。
第2リレーRL2のコイル(図示しない)が非通電のときには、補助第1スイッチ243は、c−b端子間が導通(閉路)して、補助電極電源回路240の補助第1出力端241が、内側回路ケース250を介してケーブル160の第1電位配線165と接続される。その一方、c−a端子間が非導通となり、補助電極絶縁性検査回路245の補助第1検査端246が、内側回路ケース250及びケーブル160の第1電位配線165と切り離される。また、補助第2スイッチ244は、c−b端子間が導通(閉路)して、補助電極電源回路240の補助第2出力端242が、ケーブル160の補助電位配線162と接続される。その一方、c−a端子間が非導通となり、補助電極絶縁性検査回路245の補助第2検査端247が、ケーブル160の補助電位配線162と切り離される。
逆に、第2リレーRL2のコイルが通電されると、補助第1スイッチ243は、c−b端子間が非導通(開路)となり、補助電極電源回路240の補助第1出力端241が、内側回路ケース250及びケーブル160の第1電位配線165と切り離される。その一方、c−a端子間が導通して、補助電極絶縁性検査回路245の補助第1検査端246が、内側回路ケース250を介してケーブル160の第1電位配線165と接続される。また、補助第2スイッチ244は、c−b端子間が非導通(開路)となり、補助電極電源回路240の補助第2出力端242が、ケーブル160の補助電位配線162と切り離される。その一方、c−a端子間が導通して、補助電極絶縁性検査回路245の補助第2検査端247が、ケーブル160の補助電位配線162と接続される。
また、ヒータ通電回路226は、PWM制御によりヒータ78(後述する)に通電してこれを加熱する回路であり、ケーブル160の第1ヒータ接続配線169aに接続される第1ヒータ通電端226aと、ケーブル160の第2ヒータ接続配線169bに接続される第2ヒータ通電端226bを有する。
加えて、この回路部201において、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、接地絶縁性検査回路215、補助電極絶縁性検査回路245、第1リレーRL1、及び第2リレーRL2は、第1放電電位PV1とされる内側回路ケース250に包囲されている。第1スイッチ213(第1リレーRL1)のc端子、及び、補助第1スイッチ243(第2リレーRL2)のc端子は、この内側回路ケース250に接続している。
なお、本実施形態では、この内側回路ケース250は、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、接地絶縁性検査回路215、補助電極絶縁性検査回路245、第1リレーRL1、第2リレーRL2及び絶縁トランス270の二次側鉄心271Bを収容して包囲すると共に、ケーブル160の第1電位配線165に導通している。
一方、絶縁トランス270は、その鉄心271が、一次側コイル272を捲回した一次側鉄心271Aと、電源回路側コイル273及び補助電極電源側コイル274が捲回された二次側鉄心271Bとに、分離して構成されている。このうち、一次側鉄心271Aは、接地電位PVEに導通し、二次側鉄心271Bは、第1放電電位PV1(イオン源電源回路210の第1出力端211)に導通している。
さらに、信号電流検出回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、接地絶縁性検査回路215、補助電極絶縁性検査回路245、第1リレーRL1、第2リレーRL2、及び、内側回路ケース250は、信号電流検知回路230の接地入力端232に導通して接地電位PVEとされる外側回路ケース260に包囲されている。さらに、信号電流検知回路230の接地入力端232の他、絶縁トランス270の一次側鉄心271Aは、この外側回路ケース260に接続している。
なお、本実施形態では、この外側回路ケース260は、内部にイオン源電源回路210、補助電極電源回路240、接地絶縁性検査回路215、補助電極絶縁性検査回路245、第1リレーRL1、第2リレーRL2、内側回路ケース250、計測制御回路220及び絶縁トランス270の一次側鉄心271Aを収容して包囲すると共に、ケーブル160の接地電位配線167に導通している。
計測制御回路220は、レギュレータ電源PSを内蔵している。なお、このレギュレータ電源PSは、電源配線BCを通じて外部のバッテリBTで駆動される。
また、計測制御回路220は、マイクロプロセッサ202を含み、通信線CCを介して内燃機関を制御する制御ユニットECUと通信可能となっており、前述した信号電流検知回路230の測定結果(信号電流Isの大きさ)、これを微粒子量などに換算した値、あるいは、微粒子量が所定量を超えたか否かなどの信号を、制御ユニットECUに送信可能となっている。これにより、制御ユニットECUで、内燃機関の制御や、フィルタ(図示しない)の不具合警告を発するなどの動作が可能となる。
外部からレギュレータ電源PSを通じて計測制御回路220に入力された電力の一部は、絶縁トランス270を介して、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に分配される。なお、絶縁トランス270においては、計測制御回路220の一部をなす一次側コイル272と、イオン源電源回路210の一部をなす電源回路側コイル273と、補助電極電源回路240の一部をなす補助電極電源側コイル274と、鉄心271(一次側鉄心271A,二次側鉄心271B)とは、互いに絶縁されている。このため、計測制御回路220から、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に電力を分配できる一方、これら同士間の絶縁を保つことができる。
なお、本実施形態では、絶縁トランス270は、補助電極電源回路240に電力を供給する補助電極絶縁トランスをも兼ねている。
一方、接地絶縁性検査回路215及び補助電極絶縁性検査回路245は、図示しない電源配線を介して、計測制御回路220と同様に、レギュレータ電源PSから電力が供給されている。
圧送ポンプ300は、自身の周囲の大気(空気)を取り込んで、先端部分が外側回路ケース260及び内側回路ケース250内に差し込まれた送気パイプ310を通じて、後述するイオン気体噴射源11に向けて、清浄な圧縮空気AKを圧送する。
次いで、ケーブル160について説明する(図2参照)。このケーブル160の中心部分には、銅線からなる第2電位配線161、補助電位配線162、第1ヒータ接続配線169a及び第2ヒータ接続配線169bと、樹脂からなる中空のエアパイプ163が配置されている。これらの径方向周囲は、内側絶縁体層164で包囲されている。
さらに、この内側絶縁体層164の径方向周囲を、銅細線を編んだ編組からなる第1電位配線165で包囲している。加えて、この第1電位配線165の径方向周囲には、樹脂からなる絶縁性の絶縁体被覆層166が配置されている。そして、さらにその径方向周囲は、銅細線を編んだ編組からなる接地電位配線167で被覆されている。なお、この接地電位配線167の径方向周囲には、その保護のため、樹脂からなる絶縁性の外側絶縁被覆層168が形成されている。
加えて、このケーブル160は、エアパイプ163内の気体流通路163Hを通じて、ケーブル160の長手方向に、気体を流通させることができる。
前述したように、回路部201は、このケーブル160と接続している(図2参照)。具体的には、イオン源電源回路210の第2出力端212は、第1リレーRL1の第2スイッチ214を介して、第2電位配線161に接続されており、イオン源電源回路210の駆動時には、第2放電電位PV2とされる。また、補助電極電源回路240の補助第2出力端242は、第2リレーRL2の補助第2スイッチ244を介して、補助電位配線162に接続されており、補助電極電源回路240の駆動時には、補助電極電位PV3とされる。さらに、イオン源電源回路210の第1出力端211及び信号電流検知回路230の信号入力端231は、第1リレーRL1の第1スイッチ213を介して、補助電極電源回路240の補助第1出力端241は、第2リレーRL2の補助第1スイッチ243を介して、内側回路ケース250及び第1電位配線165に接続されており、イオン源電源回路210の駆動時には、第1放電電位PV1とされる。加えて、信号電流検知回路230の接地入力端232は、外側回路ケース260及び接地電位配線167に接続、導通して、接地電位PVEとされている。
ヒータ通電回路226の第1ヒータ通電端226aは、第1ヒータ接続配線169aに接続、導通しており、ヒータ通電回路226の第2ヒータ通電端226bは、第2ヒータ接続配線169bに接続、導通している。
その他、圧送ポンプ300の送気パイプ310は、内側回路ケース250内を通じて、ケーブル160のエアパイプ163に連通されている。
次いで、本システム1の機械的構成について、図4〜図7を参照して説明する。なお、図4,図5において図中上方を先端側とし、図中下方を基端側とする。なお、先に説明した回路部201については、機械的構成の説明を省略する。
まず、検知部10について説明する(図4〜図7参照)。前述したように、検知部10は、エンジンENG(内燃機関)の排気管EP(通気管)のうち取付開口EPOを有する取付部EPTに装着され、排気ガスEG(被測定ガス)に接触する。この検知部10は、その電気的機能において、大別して、イオン気体噴射源11、微粒子帯電部12、第1導通部材13、針状電極体20及び補助電極体50から構成されている。
ケーブル160の先端側は、第2電位配線161、補助電位配線162、第1ヒータ接続配線169a及び第2ヒータ接続配線169bが、それぞれ絶縁性のセパレータ85に挿通され、このセパレータ85と共に、金属製の内筒80の内部で保持されている。なお、エアパイプ163は、内筒80内で、その先端部163Sが開放されており、セパレータ85の中央の通気孔85Hが、エアパイプ163から放出された圧縮空気AKの通り道となる。
また、内筒80は、ケーブル160の先端側に外嵌されて、ケーブル160の内側絶縁体層164の径方向外側で、これを覆う第1電位配線165と加締め接続され、この第1電位配線165と導通している。
ケーブル160の第2電位配線161の先端側は、内筒80の内部のセパレータ85内で、針状電極体20の延出部21に接続されている。この針状電極体20は、タングステン線からなり、概略直棒状の延出部21と、その先端部分(図中上端部)に位置し、針状に尖った形態とされた第2放電電極をなす針状先端部22とからなる。また、針状電極体20の延出部21は、その周囲をアルミナ等の絶縁セラミックからなる円筒状の針状電極絶縁パイプ75で被覆され、金属製のパイプホルダ60の保持部61に穿孔した針状電極挿通孔61H内に挿通されて、針状電極絶縁パイプ75と共に保持部61に保持されている。
また、ケーブル160の補助電位配線162の先端側は、内筒80の内部のセパレータ85内で、補助電極体50の延出部51に接続されている。この補助電極体50は、ステンレス線からなり、概略直棒状の延出部51と、その先端側でU字状に曲げ返された曲げ返し部52と、補助電極をなす補助電極部53とからなる。なお、補助電極部53の先端部分も針状に尖った形状とされ、針状先端部53Sとなっている。また、補助電極体50の延出部51は、その周囲をヒータ付き補助電極絶縁パイプ79で被覆され、このパイプ79と共に、パイプホルダ60の保持部61に穿孔した補助電極挿通孔61I内に挿通されて、保持部61に保持されている。このヒータ付き補助電極絶縁パイプ79は、アルミナ等の絶縁セラミックからなる円筒状の補助電極絶縁パイプ77とこの表面上に形成されて一体化したヒータ78とこれらを被覆する絶縁セラミック層76とからなる(図7参照)。また、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79は、その基端側(図7中、下方)に露出した、ヒータ78の2つのヒータ端子78a,78bを有する。ヒータ78は、タングステンからなり、ヒータ端子78a,78bから先端側(図7中、上方)に向かって延びるヒータリード部78r1,78r2と、先端部分に位置する第1ヒータ部78h1及びこれより基端側に位置する第2ヒータ部78h2の2つの加熱部位とを有する。なお、第1ヒータ部78h1と第2ヒータ部78h2は、並列接続されている。そして、これらが、補助電極絶縁パイプ77の表面に形成され、さらにこれらの表面をアルミナ等の絶縁セラミック層76で被覆して、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79が構成されている。
ケーブル160の第1ヒータ接続配線169a及び第2ヒータ接続配線169bは、内筒80の内部のセパレータ85内で、それぞれヒータ接続端子170a、170bに接続されている。そして、このヒータ接続端子170a、170bが、内筒80の内部のうち、セパレータ85よりも先端側まで延びて、ヒータ78のヒータ端子79a、79bに接続されている。
ケーブル160のエアパイプ163は、上述の通り、内筒80内で、その先端部163Sが開放されている。また、内筒80の先端側には、パイプホルダ60が嵌め込まれている。このため、エアパイプ163から放出された圧縮空気AKは、セパレータ85の通気孔85H及びパイプホルダ60の保持部61に穿孔した通気貫通孔61Jを通じて、さらに先端側(図中上方)の放電空間DS(後述する)に圧送される。
さて、図4〜図6に示す、パイプホルダ60は、ステンレスからなり、中実円柱状の保持部61と、この保持部61の周縁から先端側に延出した円筒状の筒壁部63とを有する。このうち、保持部61は、径方向外側に膨出する円環状のホルダフランジ部66を有している。また、保持部61には、図中上下方向に延びる、針状電極挿通孔61H、補助電極挿通孔61I、及び、通気貫通孔61Jが穿孔されており、前述したように、針状電極挿通孔61H内に針状電極体20の延出部21が、補助電極挿通孔61I内に補助電極体50の延出部51が挿通、保持されている。一方、筒壁部63の径方向内側には、先端側を向いて保持部61から針状電極体20の針状先端部22が突出している。
このパイプホルダ60は、内筒80に嵌め込まれ固定されると共に、電気的にも導通している。そして、パイプホルダ60及び内筒80は、針状電極体20の延出部21及び補助電極体50の延出部51を包囲する第1導通部材13をなしている。
さらに、パイプホルダ60の筒壁部63の先端側(図中上方)には、有底円筒状のノズル部材30が、具体的にはその底部をなすノズル部31が嵌め込まれている。このノズル部材30も、ステンレスからなり、底部に位置するノズル部31と、このノズル部31の周縁から先端側に延出した円筒状の筒壁部33とからなる。このうち、ノズル部31は、中央が先端側に向かう凹形状とされ、その中心には、微細な透孔が形成されて、ノズル31Nとなっている。一方、筒壁部33には、1箇所、(排気管EPの下流側に向けて開口する)取入口33I(図5参照)が穿孔されている。この取入口33Iは、後述するように、排気ガスEGを、ノズル部材30と混合排出部材40とで形成される混合領域MX(後述する)に取り入れるための開口である。
また、このノズル部材30は、パイプホルダ60に嵌め込まれ固定されると共に、電気的にも導通し、第1放電電位PV1とされている。
このようにして、パイプホルダ60の筒壁部63の先端側(図中上方)にノズル部材30のノズル部31が嵌め込まれることで、この間に、放電空間DSが形成される。この放電空間DSでは、パイプホルダ60の保持部61から針状電極体20の針状先端部22が突出しており、この針状先端部22は、ノズル部31の凹形状をなす対向面31Tと向き合っている。従って、針状先端部22とノズル部31(対向面31T)との間に高電圧を印加すると、気中放電が生じ、大気中のN2,O2等が電離し、正イオン(例えば、N3+,O2+。以下、イオンCPともいう)が生成される。また、パイプホルダ60の保持部61の通気貫通孔61Jを通じて、圧縮空気AKもこの放電空間DSに供給される。このため、ノズル部31のノズル31Nから、圧縮空気AKを起源とする空気ARが、これより先端側の混合領域MX(後述する)に向けて高速で噴射されると共に、圧縮空気AK(空気AR)に混じって、イオンCPも混合領域MXに噴射される。
さらに、ノズル部材30の筒壁部33の先端側(図中上方)には、混合排出部材40(図6も参照)が嵌め込まれている。この混合排出部材40も、ステンレスからなり、基端側(図中下方)に位置する基端部41と、この基端部41の周縁から先端側に延出した円筒状の先端側筒壁部43とからなる。また、この先端側筒壁部43の先端側は、蓋部材48が被せられて閉塞されている。また、先端側筒壁部43には、1箇所、(排気管EPの下流側に向けて開口する)排出口43Oが穿孔されている。
この混合排出部材40のうち、基端部41は、内側に膨出した捕集極42により、内側の空間がスリット状に狭められた形態とされている。一方、先端側筒壁部43内には、円柱状の空間が形成される。なお、捕集極42には、ノズル部材30の取入口33Iの位置に合わせて、切り欠き部42Kが形成されている。
また、この混合排出部材40は、ノズル部材30に嵌め込まれ固定されると共に、電気的にも導通して、第1放電電位PV1とされている。
かくして、ノズル部材30のうちノズル部31の図中上方を向く先端側面31Sと、筒壁部33と、混合排出部材40の基端部41(捕集極42)とで、概略円柱状の空間が形成される。この空間は、後述する混合領域MXのうち、円柱状混合領域MX1をなす。一方、混合排出部材40の基端部41の捕集極42で構成されるスリット状の内部空間は、スリット状混合領域MX2をなす。また、先端側筒壁部43内の円柱状の空間は、排出口43Oに連通する排出路EXをなす。加えて、捕集極42の切り欠き部42Kによって、取入口33Iから混合領域MX(円柱状混合領域MX1)に連通する引き込み路HKが形成される。
なお、後述するように、ノズル31NからイオンCPを含む空気ARが高速で噴射されると、噴射された空気ARは、円柱状混合領域MX1、スリット状混合領域MX2、及び排出路EXを経由して、排出口43Oから排出される。さらに、高速で噴射された空気ARの流れにより、円柱状混合領域MX1の気圧が下がるので、取入口33Iの外部の排気ガスEGが、この取入口33Iから引き込み路HKを通じて、混合領域MX(円柱状混合領域MX1、スリット状混合領域MX2)に取り入れられる。取り入れられた取入排気ガスEGIは、混合領域MXでイオンCPを含む空気ARと混合され、この空気ARと共に、排出路EXを経由して、排出口43Oから排出される。
また、先に説明した補助電極体50の延出部51及びこれを囲む補助電極絶縁パイプ77は、パイプホルダ60、ノズル部材30よりも先端側(図中上方)まで延びており、延出部51に連なる曲げ返し部52が、混合排出部材40の先端側筒壁部43内(排出路EX)に位置している。そして、基端側(図中下方)を向く補助電極部53は、混合排出部材40の基端部41がなすスリット状混合領域MX2内に位置している。
また、図4に示すように、パイプホルダ60のホルダフランジ部66の先端側(図中上方)には、アルミナ等の絶縁セラミックからなる概略円筒状の第1絶縁スペーサ121が配置されている。また、ホルダフランジ部66の基端側(図中下方)にも、アルミナ等の絶縁セラミックからなる概略円筒状の第2絶縁スペーサ122が配置されている。さらにこれらの径方向周囲(図中左右方向)には、ステンレスからなる主体金具90が配置されている。
主体金具90は、筒状部91とフランジ部95とからなる。このうち、概略円筒状の筒状部91は、自身の内部にパイプホルダ60、第1絶縁スペーサ121、及び第2絶縁スペーサ122を保持する保持孔91Hを保持している。また、この筒状部91のうち基端側は内壁に雌ねじが形成された雌ねじ部92となっている。
一方、フランジ部95は、筒状部91の先端部分から径方向外側に張り出した板状で、外形概略長円板形状を有している。また、自身の厚み方向に貫通するボルト貫通孔95H,95Hを有している(本実施形態では2箇所)。
さらに、この主体金具90のうち筒状部91の雌ねじ部92には、栓金具100が、その外周に雄ねじを形成した雄ねじ部102で螺合している。この栓金具100は、概略円筒状であり、内筒80を非接触で包囲している。また、栓金具100は、雄ねじ部102よりも先端側(図中上方)に、平坦な先端面101Sが形成され、雄ねじ部102より小径な先端押圧部101を有する。また、雄ねじ部102より基端側(図中下方)には、径方向外側に向けてフランジ状に張り出して、外周が六角形状とされた六角部103を有する。
栓金具100の雄ねじ部102を、主体金具90の雌ねじ部92に螺入すると、栓金具100が先端側に進み、その先端押圧部101が、第2絶縁スペーサ122を先端側に押圧する。すると、この第2絶縁スペーサ122は、パイプホルダ60のホルダフランジ部66を先端側に向けて押圧する。さらに、このホルダフランジ部66は、第1絶縁スペーサ121を先端側に向けて押圧する。第1絶縁スペーサ121は、板パッキン124を介して主体金具90の筒状部91の保持孔91Hに係合する。これにより、パイプホルダ60、第1絶縁スペーサ121、第2絶縁スペーサ122、板パッキン124、及び、栓金具100が、主体金具90に保持され、一体化される。
また、パイプホルダ60と主体金具90との間には、第1絶縁スペーサ121及び第2絶縁スペーサ122が介在して、両者を離間、絶縁している。なお、パイプホルダ60のうち、径方向外側に張り出したホルダフランジ部66と、主体金具90(筒状部91)との間は、空間を空けて離間されて、両者間の絶縁が保たれている。さらに、第1絶縁スペーサ121は、検知部10が排気管EPに装着された状態において、パイプホルダ60の筒壁部63と排気管EPとの間に介在して、両者を離間、絶縁している。
さて、検出部10の取付けに当たっては、図5に示すように、排気管EPのうち、取付部EPTの取付開口EPOから、ノズル部材30、混合排出部材40等を排気管EP内に挿入すると共に、取付開口EPOに隣在して設けられているスタッドボルトEPB,EPBを、フランジ部95のボルト貫通孔95Hにそれぞれ挿通し、ナットEPNで締結する。これにより、主体金具90を含め、検知部10が、排気管EPの取付部EPTに固定される。
なお、主体金具90の先端側面90Sのうち、保持孔91Hの周囲には、円環状のガスケット保持溝96が形成されており、排気管EPの取付部EPTと主体金具90とは、このガスケット保持溝96内に配置された銅製のガスケット130を介して気密に結合している。
これにより、ガスケット130、主体金具90、及び、栓金具100は、排気管EPと同じ接地電位PVEとされる。
さらに、栓金具100の基端部104には、ステンレスからなる円筒状の外筒110が接続されている。この外筒110は、内筒80及びケーブル160の先端部160Sを径方向外側から囲んでおり、その先端部110Sは、栓金具100の基端部104に、一周にわたり、レーザ溶接されている。
また、外筒110の基端部110Kは、その外形が先端側よりも縮径されて、ケーブル160に加締め固定されている。これと同時に、外筒110の基端部110Kの加締め部110KKは、ケーブル160の最も外周の外側絶縁被覆層168を貫通して、その内部の接地電位配線167に導通している。かくして、外筒110及び接地電位配線167は、いずれも金属からなる主体金具90、栓金具100、及びガスケット130を介して、排気管EPと同じく接地電位PVEとされる。
なお、本実施形態では、ケーブル160の先端部160Sが、外筒110内で揺動するのを防止すべく、ケーブル160の先端部160Sと外筒110との間に、円筒状で絶縁ゴムからなるグロメット125を介在させている。
次いで、本実施形態の微粒子検知システム1の各部の電気的機能及び動作について、図2〜図6のほか、図8をも参照して説明する。なお、この図8は、本システム1の検知部10の電気的機能及び動作を理解容易のため模式的に示したものであり、他の各図等に記載の形態等と異なる部分が存在する点に留意されたい。
針状電極体20は、ケーブル160の第2電位配線161を介して、イオン源電源回路210の第2出力端212に接続、導通している。従って、この針状電極体20は、前述したように、第1放電電位PV1に対して、100kHz,1〜2kV0-pの正の半波整流パルス電圧である、第2放電電位PV2とされる。
また、補助電極体50は、ケーブル160の補助電位配線162を介して、補助電極電源回路240の補助第2出力端242に接続、導通している。従って、この補助電極体50は、前述したように、第1放電電位PV1に対して、100〜200Vの正の直流電位である、補助電極電位PV3とされる。
さらに、内筒80,パイプホルダ60,ノズル部材30,混合排出部材40は、ケーブル160の第1電位配線165を介して、イオン源電源回路210の第1出力端211、補助電極電源回路240の補助第1出力端241、これらの回路を囲む内側回路ケース250、及び信号電流検知回路230の信号入力端231に接続、導通している。これらは、第1放電電位PV1とされる。
加えて、外筒110,栓金具100,主体金具90,及びガスケット130は、ケーブル160の接地電位配線167を介して、信号電流検知回路230を含む計測制御回路220を囲む外側回路ケース260及び信号電流検知回路230の接地入力端232に接続、導通している。これらは、排気管EPと同じ、接地電位PVEとされる。
従って、前述したように、第1放電電位PV1とされるノズル部31(対向面31T)と、これよりも正の高電位である第2放電電位PV2とされる針状先端部22との間では、気中放電、具体的にはコロナ放電が生じる。さらに具体的には、正極となる針状先端部22の周りにコロナが発生する正針コロナPCを生じる。これにより、その雰囲気をなす大気(空気)のN2,O2等が電離等して、正のイオンCPが発生する。発生したイオンCPの一部は、放電空間DSに供給された圧縮空気AK(空気AR)と共に、ノズル31Nを通って、混合領域MXに向けて噴射される。
本実施形態では、針状先端部22が第2放電電極に相当し、ノズル部材30のノズル部31が第1放電電極に相当する。また、放電空間DSを囲む、パイプホルダ60(保持部61,筒壁部63)及びノズル部材30のノズル部31(第1放電電極)、針状先端部22(第2放電電極)が、イオン源11となり、かつ、イオン気体噴射源11をなしている。
空気ARが混合領域MX(円柱状混合領域MX1)に噴射されると、前述したように、この円柱状混合領域MX1の気圧が低下するため、取入口33Iから排気ガスEGが引き込み路HKを通じて、混合領域MX(円柱状混合領域MX1、スリット状混合領域MX2)に取り入れられる。取入排気ガスEGIは、空気ARと混合され、空気ARと共に、排出路EXを経由して、排出口43Oから排出される。
その際、排気ガスEG中に、ススなどの微粒子Sが含まれていた場合、図8に示すように、この微粒子Sも混合領域MX内に取り入れられる。ところで、噴射された空気ARには、イオンCPが含まれている。このため、取り入れられたススなどの微粒子Sは、イオンCPが付着して、正に帯電した帯電微粒子SCとなり、この状態で、混合領域MX及び排出路EXを通って、排出口43Oから、空気ARと共に排出される。
一方、混合領域MXに噴射されたイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPFは、補助電極体50の補助電極部53から斥力を受け、第1放電電位PV1とされた捕集極42をなす混合排出部材40(基端部41,先端側筒壁部43)に各部に付着し、排出されない(捕捉される)。
図2に示すように、イオン気体噴射源11における気中放電に伴って、イオン源電源回路210の第2出力端212から針状先端部22に、放電電流Idが供給される。この放電電流Idの多くは、ノズル部31に受電電流Ijとして流れ込み、イオン源電源回路210の第1出力端211へと流れる。一方、捕集極42で捕集された浮遊イオンCPFの電荷に起因する捕集電流Ihも、イオン源電源回路210の第1出力端へと流れる。つまり、イオン源電源回路210の第1出力端211には受電電流Ijと捕集電流Ihの和である受電捕集電流Ijh(=Ij+Ih)が流れ込む。
但し、この受電捕集電流Ijhは、帯電微粒子SCに付着して排出された排出イオンCPHの電荷に対応する電流分だけ、放電電流Idよりも小さい値となる。このため、放電電流Idと受電捕集電流Ijhとの差分(放電電流Id−受電捕集電流Ijh)に相当する信号電流Isが、第1放電電位PV1と接地電位PVEの間を流れてバランスする。
従って、この帯電微粒子SCにより排出された排出イオンCPHの電荷量に対応する信号電流Isを信号電流検知回路230で検知することにより、排気ガスEG中の微粒子Sの量が検知できる。
本実施形態では、混合領域MX及び捕集極42をなす、ノズル部材30,混合排出部材40,蓋部材48が、微粒子帯電部12に相当する。
また、パイプホルダ60(保持部61,筒壁部63)及び内筒80は、上述の微粒子帯電部12及びノズル部材30のノズル部31に導通する一方、針状電極体20の延出部21及び補助電極体50の延出部51の径方向周囲を取り囲んでいる。
本実施形態では、これらパイプホルダ60(保持部61,筒壁部63)及び内筒80が、第1導通部材13に相当する。このうち、パイプホルダ60は、第1導通部材13であると共に、前述の通り、イオン気体噴射源11の一部でもある。
さらに、主体金具90,栓金具100,及び、外筒110は、排気管EPと導通して接地電位PVEとされる一方、上述の微粒子帯電部12(ノズル部材30など)及び第1導通部材13(内筒80など)とは電気的に絶縁されている。また、これらのうち、主体金具90の筒状部91,栓金具100,及び外筒110は、微粒子帯電部12、イオン気体噴射源11及び第1導通部材13のうち、排気管EPの外部(図4,図5において排気管EPより下方)に位置する部位を取り囲んでいる。具体的には、針状電極体20の延出部21,補助電極体50の延出部51のうち基端側の部位、パイプホルダ60の保持部61,内筒80の径方向周囲を取り囲んでいる。
本実施形態では、これら主体金具90,栓金具100,及び、外筒110が、外側包囲部14に相当する。
さて、前述の通り、補助電極体50の延出部51は、その周囲をヒータ付き補助電極絶縁パイプ79に、具体的には、補助電極絶縁パイプ77、この表面上に形成されて一体化したヒータ78及びこれらを被覆する絶縁セラミック層76に囲まれている。
補助電極体50の延出部51のうち、先端側で補助電極絶縁パイプ77から露出して微粒子帯電部12内に配置されている先端露出面51cは、排気ガスEG(被測定ガス)に接触している。また、微粒子帯電部12の内側面12cも、排気ガスEGに接触している。
また、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79の補助電極絶縁パイプ77及びこれを被覆する絶縁セラミック層76のうち、その先端側表面79cは、排気ガスEGに接触すると共に、微粒子帯電部12の内側面12cと補助電極体50の延出部51の先端露出面51cとの間に介在している。
さらに、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79は、パイプホルダ60の保持部61に穿孔した補助電極挿通孔61I内に挿通されており、このパイプホルダ60の先端側の径方向外側には、第1絶縁スペーサ121が配置されている。この第1絶縁スペーサ121は、パイプホルダ60と主体金具90との間に介在して、両者を電気的に絶縁するとともに、排気管EP内においては、パイプホルダ60の筒壁部63と排気管EPとの間に介在して、両者を電気的に絶縁している。
ここで、パイプホルダ60の筒壁部63の外周面63cは、排気ガスEGに接触している。また、第1絶縁スペーサ121の先端側表面121cは、パイプホルダ60の筒壁部63の外周面63cと、排気管EPの内側面EPiとの間に介在している。
即ち、第1絶縁スペーサ121は、第1放電電位PV1とされるパイプホルダ60(第1導通部材13)と接地電位PVEとされる排気管EP及び主体金具90(外側包囲部14)の間に介在して、両者を電気的に絶縁している。
さらに、パイプホルダ60を含む第1導通部材13は、ケーブル160の第1電位配線165及び内側回路ケース250を通じて、第1リレーRL1の第1スイッチ213のc端子に接続されている。そして、第1リレーRL1のコイルが通電されると、第1スイッチ213は、c−a端子間が導通して、接地絶縁性検査回路215の第1検査端216が、内側回路ケース250及びケーブル160の第1電位配線165に接続される。また、主体金具90を含む外側包囲部14は、ケーブル160の接地電位配線167及び外側回路ケース260を通じて、信号電流検知回路230の接地入力端232及び接地絶縁性検査回路215の第2検査端217に接続されている。
本実施形態のシステム1では、この接地絶縁性検査回路215により、第1導通部材13と排気管EP及び外側包囲部14との間の絶縁性を検査する絶縁性検査手段を備える。そして、検査された絶縁性が高い場合に、イオン源電源回路210によるイオン気体噴射源11及び微粒子帯電部12の駆動が指示される。
一方、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79の補助電極絶縁パイプ77及び絶縁セラミック層76は、第1放電電位PV1とされる微粒子帯電部12と補助電極電位PV3とされる補助電極体50(延出部51及び補助電極部53)の間に介在して、両者を電気的に絶縁している。
さらに、微粒子帯電部12は、第1導通部材13、ケーブル160の第1電位配線165及び内側回路ケース250を通じて、第2リレーRL2の補助第1スイッチ243のc端子に接続されている。また、補助電極体50は、ケーブル160の補助電位配線162を通じて、第2リレーRL2の補助第2スイッチ244のc端子に接続されている。そして、第2リレーRL2のコイルが通電されると、補助第1スイッチ243は、c−a端子間が導通して、補助電極絶縁性検査回路245の補助第1検査端246が、内側回路ケース250を介してケーブル160の第1電位配線165と接続される。また、補助第2スイッチ244は、c−a端子間が導通して、補助電極絶縁性検査回路245の補助第2検査端247が、ケーブル160の補助電位配線162と接続される。
本実施形態のシステム1では、この補助電極絶縁性検査回路245により、微粒子帯電部12及びこれに導通する第1導通部材13と補助電極体50(延出部51及び補助電極部53)との間の絶縁性を検査する絶縁性検査手段を備える。そして、検査された絶縁性が高い場合に、補助電極電源回路240による補助電極体50(補助電極部53)の駆動が指示される。
また、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79のヒータ78は、ヒータ通電回路226に接続されている。本実施形態のシステム1では、上述の絶縁性検査手段で検査された絶縁性が低い場合に、ヒータ通電回路226にヒータ78への通電を指示して、第1絶縁スペーサ121(先端側表面121c)及びヒータ付き補助電極絶縁パイプ79(先端側表面79c)を加熱させる絶縁回復通電指示手段を有する。これにより、第1絶縁スペーサ121並びにヒータ付き補助電極絶縁パイプ79の補助電極絶縁パイプ77及び絶縁セラミック層76の絶縁性が回復される。
本システム1のうち、微粒子検知ルーチンを実行するマイクロプロセッサ202の動作について、図9のフローチャートを参照して説明する。
エンジンENGのキースイッチ(図示しない)がONにされると、微粒子検知システム1(計測制御回路220のマイクロプロセッサ202)が起動され、ステップS1で必要な初期設定がなされる。その後、ステップS2において、ECUによる微粒子検知開始の指示が有るか否かを判断する。
微粒子検知開始の指示が無い場合(No)には、ステップS2を繰り返して、ECUによる微粒子検知開始の指示を待つ。そして、微粒子検知開始の指示が有った場合(Yes)には、ステップS3に進む。
ステップS3では、第1導通部材13(第1電位部材)と排気管EP及び外側包囲部14(接地電位部材)との間の絶縁性を検査する第1絶縁性検査サブルーチン(後述する)を実行する。
次いで、ステップS4において、ステップS3の第1絶縁性検査で検査した絶縁性が高いか否かを、漏れ電流Im1が基準値Im1sよりも小さいか否かで判定する。絶縁性が低い場合(No)は、ステップS14に進み、絶縁性が高い場合(Yes)は、ステップS5に進む。
ステップS5では、微粒子帯電部12(第1電位部材)と補助電極体50(補助電極部53及び延出部51)との間の絶縁性を検査する第2絶縁性検査サブルーチン(後述する)を実行する。
次いで、ステップS6において、ステップS5の第2絶縁性検査で検査した絶縁性が高いか否かを、漏れ電流Im2が基準値Im2sよりも小さいか否かで判定する。絶縁性が低い場合(No)は、ステップS14に進み、絶縁性が高い場合(Yes)は、ステップS7に進む。
即ち、ステップS3の第1絶縁性検査で検査した絶縁性とステップS5の第2絶縁性検査で検査した絶縁性が共に高い場合のみ、ステップS7に進み、それ以外の場合は、ステップS14に進む。
ステップS7では、後述する通電カウント値をクリアする。そして、続くステップS8で、検知部駆動開始サブルーチン(後述する)を実行して、イオン源電源回路210によるイオン気体噴射源11及び微粒子帯電部12の駆動、及び、補助電極電源回路240による補助電極体50の補助電極部53の駆動を開始する。
その後、ステップS9で、信号電流検出回路230により信号電流Isを検知して、微粒子検知を行う。
ステップS9の微粒子検知が完了すると、続くステップS10で、ECUによる微粒子検知終了の指示が有るか否かを判断する。微粒子検知終了の指示が無い場合(No)は、ステップS11に進み、さらに、絶縁性の再検査タイミングであるか否かを判断する。そして、ステップS11で、絶縁性の再検査のタイミングでないと判断された場合(No)は、ステップS9に戻り、微粒子検知を繰り返す。
一方、ステップS10で、微粒子検知終了の指示が有った場合(Yes)は、ステップS13に進み、次述する検知部駆動停止サブルーチンを実行して、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240の駆動を停止した後、本微粒子検知ルーチンの処理を終了する。
また、ステップS11で、絶縁性の再検査のタイミングであると判断された場合(Yes)は、ステップS12に進み、ステップS13と同じ検知部駆動停止サブルーチンを実行して、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240の駆動を停止した後、ステップS3に戻り、絶縁性の検査を再開する。
ここで、ステップS12及びステップS13の検知部駆動停止サブルーチンについて、図13のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS121で、イオン源電源回路210の駆動を停止して、イオン気体噴射源11及び微粒子帯電部12の駆動を停止させる。次いで、ステップS122で、補助電極電源回路240の駆動を停止し、補助電極体50の補助電極部53の駆動を停止させた後、サブルーチンを終了する。
一方、ステップS4またはステップS6からステップS14に進んだ場合も、上述の検知部駆動停止サブルーチン(ステップS12及びステップS13と同じ)を実行し、イオン源電源回路210によるイオン気体噴射源11及び微粒子帯電部12の駆動、及び、補助電極電源回路240による補助電極体50の補助電極部53の駆動を停止させる。通常、このステップS14が実行される場合には、ステップS8によるイオン源電源回路210及び補助電極電源回路240の駆動は行われていない。しかし、このステップS14で検知部駆動停止サブルーチンを実行することにより、何らかの異常を含めて、検査した絶縁性が低い場合に、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240自身や検知部10が故障するなどの不具合を確実に防止することができる。
次いで、ステップS15で、ヒータ通電回路226によるヒータ78の通電を開始する。その後、ステップS16において、ヒータ78への通電が規定通電時間を経過したか否か判定する。規定通電時間を経過していない場合(No)には、ステップS16を繰り返す。そして、規定通電時間を経過する(Yes)と、ステップS17に進み、ヒータ通電回路226によるヒータ78の通電を停止する。
これにより、第1絶縁スペーサ121(先端側表面121c)及びヒータ付き補助電極絶縁パイプ79(先端側表面79c)が加熱されて、水やスス等の異物が除去され、第1絶縁スペーサ121並びにヒータ付き補助電極絶縁パイプ79の補助電極絶縁パイプ77及び絶縁セラミック層76の絶縁性が回復される。
ステップS18では、ヒータ通電回路226によるヒータ78の通電の回数をカウントする通電カウント値を+1する。そして、続くステップS19では、この通電カウント値により、ヒータ通電回路226によるヒータ78の通電の3回目が終了したか否かを判定する。ヒータ78の通電が3回目に達しない場合(No)には、再び、ステップS3に戻って、絶縁性の検査から実行する。一方、ヒータ78の通電が3回目の場合(Yes)には、ステップS20に進み、異常通知を行い、その後、本微粒子検知ルーチンの処理を終了する。3回の加熱を行っても絶縁性が回復しないのは、異常な状態となっていると考えられるからである。
次いで、ステップS3の第1絶縁性検査サブルーチンについて、図10のフローチャートを参照して説明する。
ステップS31では、第1スイッチ213によるイオン源電源回路210の第1出力端211と第1導通部材13との開路(切換)が指示される。なお、これと共に接地絶縁性検査回路215が、第1導通部材13に接続される。また、第2スイッチ214によるイオン源電源回路210の第2出力端212と針状電極体20(延出部21)との開路が指示される。
具体的には、第1リレーRL1のコイルが通電されることにより、第1スイッチ213のc−b端子間が非導通(開路)となり、c−a端子間が導通する。これにより、イオン源電源回路210の第1出力端211及び信号電流検知回路230の信号入力端231が、ケーブル160の第1電位配線165及びこれに導通する第1導通部材13と切り離される一方、接地絶縁性検査回路215の第1検査端216が、これらと接続される。また、第2スイッチ214のc−b端子間が非導通(開路)となり、イオン源電源回路210の第2出力端212が、ケーブル160の第2電位配線161及びこれに導通する針状電極体20と切り離される。
次いで、ステップS32では、第1導通部材13に導通する接地絶縁性検査回路215の第1検査端216と接地電位PVEとされる第2検査端217の間に、検査電圧Vm1が印加される。
その後、ステップS33では、接地絶縁性検査回路215の第1検査端216と第2検査端217との間、即ち、第1導通部材13と接地電位PVEとされる排気管EPまたは外側包囲部14との間を流れる漏れ電流Im1を測定して、サブルーチンを終了する。
次いで、ステップS5の第2絶縁性検査サブルーチンについて、図11のフローチャートを参照して説明する。
ステップS51では、補助第1スイッチ243による補助電極電源回路240の補助第1出力端241と第1導通部材13との開路(切換)が指示される。また、補助第2スイッチ244による補助電極電源回路240の補助第2出力端242と補助電極体50(延出部51)との開路(切換)が指示される。なお、これと共に補助電極絶縁性検査回路245が、第1導通部材13及び補助電極体50に接続される。
具体的には、第2リレーRL2のコイルが通電されることにより、補助第1スイッチ243のc−b端子間が非導通(開路)となり、c−a端子間が導通する。これにより、補助電極電源回路240の補助第1出力端241が、ケーブル160の第1電位配線165、並びに、これに導通する第1導通部材13及び微粒子帯電部12と切り離される一方、補助電極絶縁性検査回路245の補助第1検査端246が、これらと接続される。また、補助第2スイッチ244のc−b端子間が非導通(開路)となり、c−a端子間が導通する。これにより、補助電極電源回路240の補助第2出力端242が、ケーブル160の補助電位配線162及びこれに導通する補助電極体50と切り離される一方、補助電極絶縁性検査回路245の補助第2検査端247が、これらと接続される。
次いで、ステップS52では、第1導通部材13及び微粒子帯電部12に導通する補助電極絶縁性検査回路245の補助第1検査端246と補助電極体50に導通する補助第2検査端247の間に、検査電圧Vm2が印加される。
その後、ステップS53では、補助電極絶縁性検査回路245の補助第1検査端246と補助第2検査端247との間、即ち、第1導通部材13及び微粒子帯電部12と補助電極体50(延出部51及び補助電極部53)との間を流れる漏れ電流Im2を測定して、サブルーチンを終了する。
次いで、ステップS8の検知部駆動開始サブルーチンについて、図12のフローチャートを参照して説明する。
ステップS81では、第1スイッチ213によるイオン源電源回路210の第1出力端211と第1導通部材13との閉路(切換)が指示される。なお、これと共に接地絶縁性検査回路215が、第1導通部材13から切り離される。また、第2スイッチ214によるイオン源電源回路210の第2出力端212と針状電極体20(延出部21)との閉路が指示される。
具体的には、第1リレーRL1のコイルが非通電となることにより、第1スイッチ213のc−a端子間が非導通となり、c−b端子間が導通(閉路)する。これにより、接地絶縁性検査回路215の第1検査端216が、ケーブル160の第1電位配線165及びこれに導通する第1導通部材13と切り離される一方、イオン源電源回路210の第1出力端211及び信号電流検知回路230の信号入力端231が、これらと接続される。また、第2スイッチ214のc−b端子間が導通(閉路)して、イオン源電源回路210の第2出力端212が、ケーブル160の第2電位配線161及びこれに導通する針状電極体20と接続される。
次いで、ステップS82では、補助第1スイッチ243による補助電極電源回路240の補助第1出力端241と第1導通部材13との閉路(切換)が指示される。また、補助第2スイッチ244による補助電極電源回路240の補助第2出力端242と補助電極体50(延出部51)との閉路(切換)が指示される。なお、これと共に補助電極絶縁性検査回路245が、第1導通部材13及び補助電極体50から切り離される。
具体的には、第2リレーRL2のコイルが非通電となることにより、補助第1スイッチ243のc−a端子間が非導通となり、c−b端子間が導通(閉路)する。これにより、補助電極絶縁性検査回路245の補助第1検査端246が、ケーブル160の第1電位配線165、並びに、これに導通する第1導通部材13及び微粒子帯電部12と切り離される一方、補助電極電源回路240の補助第1出力端241が、これらと接続される。また、補助第2スイッチ244のc−a端子間が非導通となり、c−b端子間が導通(閉路)する。これにより、補助電極絶縁性検査回路245の補助第2検査端247が、ケーブル160の補助電位配線162及びこれに導通する補助電極体50と切り離される一方、補助電極電源回路240の補助第2出力端242が、これらと接続される。
次いで、ステップS83では、イオン源電源回路210の駆動を開始し、イオン気体噴射源11及び微粒子帯電部12に第1放電電位PV1を印加し、針状電極体20の針状先端部22に第2放電電位PV2を印加する。続いて、ステップS84では、補助電極電源回路240の駆動を開始し、補助電極体50の補助電極部53に補助電極電位PV3を印加する。かくして、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240の駆動を開始した後、サブルーチンを終了して、ステップS9に進み、微粒子検知を行う。
以上のようにして、微粒子検知を行うほか、この微粒子検知に先立って、第1絶縁性検査及び第2絶縁性検査を行い、絶縁性が低い場合には、ヒータ78を通電して絶縁性を回復させる。
本実施形態において、計測制御回路220のマイクロプロセッサ202が、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240を制御する駆動制御部225とヒータ通電回路226を制御するヒータ通電制御部227に対応する。また、接地絶縁性検査回路215及びステップS3(第1絶縁性検査)を実行しているマイクロプロセッサ202が、第1導通部材13(第1電位部材)と排気管EP及び外側包囲部14(接地電位部材)との間の絶縁性を検査する絶縁性検査手段に対応する。また、補助電極絶縁性検査回路245及びステップS5(第2絶縁性検査)を実行しているマイクロプロセッサ202が、微粒子帯電部12(第1電位部材)と補助電極体50(補助電極部53及び延出部51)との間の絶縁性を検査する絶縁性検査手段に対応する。
加えて、ステップS4,S6を実行しているマイクロプロセッサ202が、駆動可否判断手段に対応する。また、ステップS14を実行しているマイクロプロセッサ202が、駆動停止手段に対応する。また、ステップS15〜S17を実行しているマイクロプロセッサ202が、絶縁回復通電指示手段に対応する。
さらに、ステップS81を実行しているマイクロプロセッサ202が、駆動時スイッチ閉路指示手段に対応する。また、ステップS31を実行しているマイクロプロセッサ202が、検査時スイッチ開路指示手段に対応する。
さらに、ステップS82を実行しているマイクロプロセッサ202が、駆動時補助スイッチ閉路指示手段に対応する。また、ステップS51を実行しているマイクロプロセッサ202が、検査時補助スイッチ開路指示手段に対応する。
以上で述べたように、本実施形態のシステム1では、絶縁性検査手段で、第1導通部材13(第1電位部材)と、通気管EP及び外側包囲部14(接地電位部材)との間の絶縁性を検査する(第1絶縁性検査)。そして、駆動可否判断手段は、これらの間の絶縁性の高低により、イオン源電源回路210によるイオン気体噴射源11及び微粒子帯電部12の駆動の可否を判断する。このため、微粒子Sの量を適切に検知できる。また、イオン源電源回路210の故障も防止できる。
さらに、本実施形態のシステム1では、イオン源電源回路210の第1出力端211と第1導通部材13との間に第1スイッチ213、第2出力端212と針状電極体20の延出部21との間に第2スイッチ214をそれぞれ設けている。そして、検知部10の駆動時には、これらを閉路するので、イオン源電源回路210で検知部10(イオン気体噴射源11、微粒子帯電部12)を駆動することができる。一方、第1導通部材13(第1電位部材)と通気管EP及び外側包囲部14(接地電位部材)との間の絶縁性を検査する場合には、第1スイッチ213及び第2スイッチ214をそれぞれ開路させる。これにより、イオン源電源回路210が切り離されるので、絶縁性を検査する際に印加される検査電圧Vm1からイオン源電源回路210を保護できるとともに、イオン源電源回路210の影響を受けることなく、第1導通部材13(第1電位部材)と通気管EP及び外側包囲部14(接地電位部材)との間の絶縁性を適切に検査できる。
なお、本実施形態のうち、排気管EP内におけるパイプホルダ60の筒壁部63と排気管EPと第1絶縁スペーサ121との関係においては、パイプホルダ60を含む第1導通部材13の電位である第1放電電位PV1が、本発明における第1電位に相当する。また、排気管EP及び外側包囲部14の電位である接地電位PVEが、本発明における第2電位に相当する。また、イオン源電源回路210が、本発明における駆動回路及びイオン源駆動回路に相当する。
さらに、イオン気体噴射源11の第1放電電極31、微粒子帯電部12、第1導通部材13が、第1電位部材に相当し、外側包囲部14が、第2電位部材及び接地電位部材に相当する。また、針状電極体20の延出部21が、第2放電電極導通部材に相当する。
さらに、第1絶縁スペーサ121が、絶縁部材に相当する。
さらに、本実施形態のシステム1では、絶縁性検査手段で、イオン源11の第1放電電極31及び微粒子帯電部12(第1電位部材)と、補助電極体50の補助電極部53及び延出部51(補助電位部材)との間の絶縁性を検査する(第2絶縁性検査)。そして、駆動可否判断手段は、絶縁性の高低により、補助電極電源回路240による補助電極体50の補助電極部53の駆動の可否を判断する。このため、微粒子Sの量を適切に検知できる。また、補助電極電源回路240の故障も防止できる。
さらに、本実施形態のシステム1では、補助電極電源回路240の補助第1出力端241と第1導通部材13との間に補助第1スイッチ243、補助第2出力端242と補助電極体50の延出部51との間に補助第2スイッチ244をそれぞれ設けている。そして、検知部10の駆動時には、これらを閉路するので、補助電極電源回路240で補助電極体50の補助電極部53を駆動することができる。一方、イオン源11の第1放電電極31及び微粒子帯電部12(第1電位部材)と補助電極体50の延出部51及び補助電極部53(補助電位部材)との間の絶縁性を検査する場合には、各スイッチ243,244をそれぞれ開路させる。これにより、補助電極電源回路240が切り離されるので、絶縁性を検査する際に印加される検査電圧Vm2から補助電極電源回路240を保護できるとともに、補助電極電源回路240の影響を受けることなく、イオン源11の第1放電電極31及び微粒子帯電部12(第1電位部材)と補助電極体50の延出部51及び補助電極部53(補助電位部材)との間の絶縁性を適切に検査できる。
なお、本実施形態のうち、微粒子帯電部12と補助電極体50の延出部51とヒータ付き補助電極絶縁パイプ79との関係においては、微粒子帯電部12の電位である第1放電電位PV1が、本発明における第1電位に相当する。また、補助電極体50の延出部51及び補助電極部53の電位である補助電極電位PV3が、本発明における第2電位に相当する。また、補助電極電源駆動回路240が、本発明における駆動回路及び補助電極駆動回路に相当する。
さらに、イオン気体噴射源11の第1放電電極31、微粒子帯電部12、第1導通部材13が、第1電位部材に相当し、補助電極体50の延出部51及び補助電極部53が、第2電位部材及び補助電位部材に相当する。また、補助電極体50の延出部51が、補助電極導通部材に相当する。
さらに、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79の補助電極絶縁パイプ77及び絶縁セラミック層76が、絶縁部材に相当する。
さらに、本実施形態のシステム1では、検査した絶縁性が低い場合に、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240による検知部10の駆動を停止させる。これにより、絶縁性が低い場合、特に、絶縁性が極端に低い(短絡状態)場合に、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240の駆動によりイオン源電源回路210及び補助電極電源回路240自身や検知部10などが故障するなどの不具合を確実に防止できる。
さらに、本実施形態のシステム1では、第1電位部材(第1導通部材13,微粒子帯電部12)と第2電位部材(外側包囲部14(接地電位部材),補助電極体50の延出部51(補助電極導通部材))との間に検査電圧Vm1,Vm2を印加して、両者間を流れる漏れ電流Im1,Im2の大きさにより、第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間の絶縁性を検査する。
この手法では、第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間に検査電圧を印加して、流れる漏れ電流Im1,Im2を検知すれば良く、容易に絶縁性の高低を検査できる。
さらに、本実施形態のシステム1では、第1導通部材13(第1電位部材)と外側包囲部材14(第2電位部材,接地電位部材)との間の絶縁性、または、微粒子帯電部12(第1電位部材)と補助電極体50の延出部51(第2電位部材,補助電位部材)との間の絶縁性が低い場合に、ヒータ78を通電させて絶縁部材(第1絶縁スペーサ121、ヒータ付き補助電極絶縁パイプ79の補助電極絶縁パイプ77及び絶縁セラミック層76)を加熱し、その絶縁性を回復させる。即ち、加熱により、絶縁部材121,77,76のに付着した水滴やスス等の異物を除去して、絶縁性を回復させる。これにより、本システム1は、水やスス等の異物を含む排気ガスEG(被測定ガス)についても、安定した測定が可能となる。
内燃機関の排気管EP内を流通する排気ガスEGには、多量のスス(微粒子S)や水滴(特に起動時)が含まれている場合がありうる。このため、第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間を絶縁する絶縁部材121,77,76にススが堆積したり水滴が付着したりすることにより、絶縁部材121,77,76の、従って第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間の絶縁性が低下し易く、検知部10を駆動しても、微粒子Sの量を適切に検知できない虞がある。
これに対し、本実施形態のシステム1では、第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間の絶縁性を検査し、絶縁性が高い場合に検知部10を駆動するので、排気ガスEG中の微粒子Sの量を適切に検知できる。
以上において、本発明を実施形態のシステム1に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、第1絶縁スペーサ121(絶縁部材)が、第1電位部材13(パイプホルダ60の筒壁部63の外周面63c)と排気管EPの内側面EPiとの間に介在した構成を示した。しかし、排気管EP及び外側包囲部14(接地電位部材(第2電位部材))の形状によっては、外側包囲部14が排気管EP内まで延びて、外側包囲部14が排気ガスEG(被測定ガス)に接触する形態もとりうる。この場合には、絶縁部材121を、第1電位部材13と接地電位部材14(第2電位部材)との間に介在させると良い。
また、上記実施形態では、第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間に検査電圧Vm1,Vm2を印加して、両者間を流れる漏れ電流Im1,Im2の大きさにより絶縁性を検査したが、絶縁性の検査手法は、これに限られない。
例えば、第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間の絶縁抵抗を測定しても良いし、静電容量計などを用いて、第1電位部材13,12と第2電位部材14,51との間に生じる静電容量を検査しても良い。
また、上記実施形態では、ヒータ78で、第1絶縁スペーサ121(先端側表面121c)とヒータ付き補助電極絶縁パイプ79(先端側表面79c)の両方を加熱したが、これらのうち、いずれか一方を加熱する構成としても良い。
また、上記実施形態では、検知部10と回路部201とが、ケーブル160を介して接続された例を示したが、ケーブル160を介さず、検知部10と回路部201とが連設された形態としても良い。
EP 排気管
EPi (排気管の)内側面
EPO 取付開口
EG 排気ガス
S 微粒子
SC 帯電微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
CPH 排出イオン
Is 信号電流
1 微粒子検知システム
10 検知部
11 イオン気体噴射源(イオン源)
DS 放電空間
12 微粒子帯電部(第1電位部材)
13 第1導通部材(第1電位部材)
14 外側包囲部(接地電位部材)
20 針状電極体
21 (針状電極体の)延出部
22 (針状電極体の)針状先端部(第2放電電極(イオン源))
30 ノズル部材(イオン源,微粒子帯電部)
31 ノズル部(第1放電電極(イオン源),微粒子帯電部,第1電位部材)
31N ノズル
PV1 第1放電電位(第1電位)
PV2 第2放電電位
PV3 補助電極電位(第2電位)
PVE 接地電位(第2電位)
40 混合排出部材(微粒子帯電部)
MX 混合領域
42 捕集極
48 蓋部材(微粒子帯電部)
50 補助電極体
51 (補助電極体の)延出部(補助電極導通部材,第2電位部材,補助電位部材)
53 (補助電極体の)補助電極部(補助電極,第2電位部材,補助電位部材)
60 パイプホルダ(第1導通部材)
61 保持部(第1導通部材)
63 (パイプホルダの)筒壁部
76 絶縁セラミック層(絶縁部材)
77 補助電極絶縁パイプ(絶縁部材)
78 ヒータ
79 ヒータ付き補助電極絶縁パイプ
80 内筒(第1導通部材)
90 主体金具(外側包囲部)
100 栓金具(外側包囲部)
110 外筒(外側包囲部)
121 第1絶縁スペーサ(絶縁部材)
160 ケーブル
AK 圧縮空気(気体)
AR 空気(気体)
S3 第1絶縁性検査(絶縁性検査手段)
S5 第2絶縁性検査(絶縁性検査手段)
S4,S6 駆動可否判断手段
S14 駆動停止手段
S15〜S17 絶縁回復通電指示手段
S31 検査時スイッチ開路指示手段
S51 検査時補助スイッチ開路指示手段
S81 駆動時スイッチ閉路指示手段
S82 駆動時補助スイッチ閉路指示手段
Vm1,Vm2 検査電圧
Im1,Im2 漏れ電流
201 回路部
202 マイクロプロセッサ
210 イオン源電源回路(駆動回路,イオン源駆動回路)
211 第1出力端
212 第2出力端
215 接地絶縁性検査回路(絶縁性検査手段)
220 計測制御回路
225 駆動制御部
226 ヒータ通電回路
227 ヒータ通電制御部
230 信号電流検知回路
240 補助電極電源回路(駆動回路,補助電極駆動回路)
241 補助第1出力端
242 補助第2出力端
245 補助電極絶縁性検査回路(絶縁性検査手段)
上記課題を解決するための本発明の一態様は、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムであって、上記通気管の取付開口に装着される検知部と、上記検知部を駆動する駆動回路と、上記駆動回路を制御する駆動制御部と、を備え、上記検知部は、上記駆動回路によって当該検知部が駆動された状態において、第1電位とされる第1電位部材、上記駆動回路によって当該検知部が駆動された状態において、上記第1電位とは異なる第2電位とされる第2電位部材、及び、上記第1電位部材と上記第2電位部材との間に介在して、両者を電気的に絶縁する絶縁部材、を有しており、上記第1電位部材と上記第2電位部材との間の絶縁性を検査して、上記絶縁部材への上記被測定ガス中の異物の付着による上記絶縁部材の絶縁性の低下を検知する絶縁性検査手段、を備え、上記駆動制御部は、上記絶縁性検査手段で検査した上記絶縁性の高低により、上記駆動回路による上記検知部の駆動の可否を判断する駆動可否判断手段を有する微粒子検知システムである。
第1電位部材、第2電位部材及び絶縁部材は、被測定ガスにさらされる。
また、絶縁性を検査する絶縁性検査手段としては、第1電位部材と第2電位部材との間に、検査電圧を印加して、両者間(絶縁部材)を流れる漏れ電流や両者間の絶縁抵抗の大きさを検査するものが挙げられる。その他、静電容量計などを用いて、第1電位部材と第2電位部材との間に生じる静電容量を検査するものが挙げられる。
また、絶縁性が高いか否(低い)かは、外気温、湿度、被測定ガス温に応じた、あるいは、予め定めた一定の絶縁性基準値と比較して判断すると良い。
なお、絶縁性基準値としては、例えば、絶縁性の検査手法に応じて、漏れ電流の基準値や絶縁抵抗の基準値、静電容量の基準値などを用いることができる。

Claims (9)

  1. 通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムであって、
    上記通気管の取付開口に装着される検知部と、
    上記検知部を駆動する駆動回路と、
    上記駆動回路を制御する駆動制御部と、を備え、
    上記検知部は、
    上記駆動回路によって当該検知部が駆動された状態において、第1電位とされる第1電位部材、
    上記駆動回路によって当該検知部が駆動された状態において、上記第1電位とは異なる第2電位とされる第2電位部材、及び、
    上記第1電位部材と上記第2電位部材との間に介在して、両者を電気的に絶縁する絶縁部材、を有しており、
    上記第1電位部材と上記第2電位部材との間の絶縁性を検査する絶縁性検査手段、を備え、
    上記駆動制御部は、
    上記絶縁性検査手段で検査した上記絶縁性の高低により、上記駆動回路による上記検知部の駆動の可否を判断する駆動可否判断手段を有する
    微粒子検知システム。
  2. 請求項1に記載の微粒子検知システムであって、
    前記駆動制御部は、
    前記絶縁性検査手段で検査した前記絶縁性が低い場合に、前記駆動回路による前記検知部の駆動を停止させる駆動停止手段を有する
    微粒子検知システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の微粒子検知システムであって、
    前記絶縁性検査手段は、
    前記第1電位部材と前記第2電位部材との間に検査電圧を印加して、両者間を流れる漏れ電流または両者間の絶縁抵抗の大きさを検査する第1検査手段である
    微粒子検知システム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
    前記検知部は、
    第1放電電極及び第2放電電極を含み、これらの間の気中放電により、イオンを生成するイオン源、
    上記イオン源の上記第1放電電極に導通してなり、前記通気管内を流通する前記被測定ガスの一部を上記イオン源で生成した上記イオンと混合し、上記一部の被測定ガス中の前記微粒子を上記イオンが付着した帯電微粒子として上記通気管に戻す構成とされ、上記イオンのうち上記微粒子に付着しなかった浮遊イオンを捕集する捕集極をなす微粒子帯電部、
    上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に導通する第1導通部材、
    上記第2放電電極に導通する第2放電電極導通部材、及び、
    前記第2電位部材であって、上記通気管に接触、導通して前記第2電位である接地電位とされる接地電位部材、を有しており、
    上記イオン源の上記第1放電電極、上記微粒子帯電部、及び上記第1導通部材は、前記第1電位とされる前記第1電位部材であり、
    前記絶縁部材は、上記第1電位部材と上記通気管または上記接地電位部材との間に介在しており、
    前記駆動回路は、
    上記検知部の駆動時に、上記第1導通部材を通じて上記イオン源の上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に通電し、これらを上記第1電位とする第1出力端、及び、
    上記検知部の駆動時に、上記第2放電電極導通部材を通じて上記イオン源の上記第2放電電極に通電し、これを上記第1放電電極との間に放電を生じる第2放電電位とする第2出力端、を含み、
    上記イオン源及び上記微粒子帯電部を駆動するイオン源駆動回路を有しており、
    前記駆動可否判断手段は、
    前記絶縁性検査手段で検査された上記第1電位部材と上記通気管及び上記接地電位部材との間の前記絶縁性の高低により、上記イオン源駆動回路による上記イオン源及び上記微粒子帯電部の駆動の可否を判断する
    微粒子検知システム。
  5. 請求項4に記載の微粒子検知システムであって、
    前記第1出力端と前記第1導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する第1スイッチと、
    前記第2出力端と前記第2放電電極導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する第2スイッチと、
    前記検知部の駆動時に、上記第1スイッチ及び上記第2スイッチをそれぞれ閉路させる駆動時スイッチ閉路指示手段と、
    前記絶縁性検査手段で上記第1電位部材と前記通気管及び前記接地電位部材との間の前記絶縁性を検査する場合に、上記第1スイッチ及び上記第2スイッチをそれぞれ開路させる検査時スイッチ開路指示手段と、を備える
    微粒子検知システム。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
    前記検知部は、
    第1放電電極及び第2放電電極を含み、これらの間の気中放電により、イオンを生成するイオン源、
    上記イオン源の上記第1放電電極に導通してなり、前記通気管内を流通する前記被測定ガスの一部を上記イオン源で生成した上記イオンと混合し、上記一部の被測定ガス中の前記微粒子に上記イオンが付着した帯電微粒子として上記通気管に戻す構成とされ、上記イオンのうち上記微粒子に付着しなかった浮遊イオンを捕集する捕集極をなす微粒子帯電部、
    上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に導通する第1導通部材、
    上記第1放電電極及び上記第2放電電極とは電気的に絶縁され、上記微粒子帯電部内に配置されて、上記捕集極による上記浮遊イオンの捕集を補助する補助電極、及び、
    上記補助電極に導通する補助電極導通部材、を有しており、
    上記イオン源の上記第1放電電極、上記微粒子帯電部、及び上記第1導通部材は、前記第1電位とされる前記第1電位部材であり、
    上記補助電極及び上記補助電極導通部材は、前記第2電位部材であって、前記第2電位である補助電極電位とされる補助電位部材であり、
    前記絶縁部材は、上記微粒子帯電部と上記補助電極導通部材との間に介在しており、
    前記駆動回路は、
    上記検知部の駆動時に、上記第1導通部材を通じて上記イオン源の上記第1放電電極及び上記微粒子帯電部に導通し、上記第1電位とされる補助第1出力端と、
    上記検知部の駆動時に、上記補助電極導通部材を通じて上記補助電極に通電し、これを上記補助電極電位とする補助第2出力端と、を含み、
    上記補助電極を駆動する補助電極駆動回路を有しており、
    前記駆動可否判断手段は、
    前記絶縁性検査手段で検査された上記第1電位部材と上記補助電位部材との間の前記絶縁性の高低により、上記補助電極駆動回路による上記補助電極の駆動の可否を判断する微粒子検知システム。
  7. 請求項6に記載の微粒子検知システムであって、
    前記補助第1出力端と前記第1導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する補助第1スイッチと、
    前記補助第2出力端と前記補助電極導通部材との間に介在して、両者間の導通を開閉する補助第2スイッチと、
    前記検知部の駆動時に、上記補助第1スイッチ及び上記補助第2スイッチをそれぞれ閉路させる駆動時補助スイッチ閉路指示手段と、
    前記絶縁性検査手段で前記第1電位部材と前記補助電位部材との間の前記絶縁性を検査する場合に、上記補助第1スイッチ及び上記補助第2スイッチをそれぞれ開路させる検査時補助スイッチ開路指示手段と、を備える
    微粒子検知システム。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
    前記絶縁部材を加熱するヒータと、
    上記ヒータに通電するヒータ通電回路と、
    上記ヒータ通電回路を制御するヒータ通電制御部と、を備え、
    上記ヒータ通電制御部は、
    前記絶縁性検査手段で検査された前記絶縁性が低い場合に、上記ヒータ通電回路に上記ヒータへの通電を指示して、上記絶縁部材を加熱させ、上記絶縁性を回復させる絶縁回復通電指示手段を有する
    微粒子検知システム。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
    前記通気管は、内燃機関の排気管であり、
    前記被測定ガスは、上記排気管内を流通する排気ガスである
    微粒子検知システム。
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