JP2015159524A - プロジェクター、表示装置、及び、プロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、キャリブレーションによって、投射画像と撮像画像との位置の対応づけを、効率よく高精度で行うことを目的とする。
本発明によれば、シンボルの配置状態が異なる複数のキャリブレーション用画像を用いてキャリブレーションを実行するので、キャリブレーション用画像のシンボルが微細でなくても、撮影画像における位置と投射画像における位置とを、多数の位置で対応付けることができる。このため、位置の対応づけを高精度で行うことができる。また、キャリブレーション用画像のシンボルを微細にしなくて済むので、シンボルを確実に、容易に検出できる。従って、キャリブレーションを効率よく高精度で行うことができる。
本発明によれば、投射画像と撮影画像の位置を細かく対応付けるキャリブレーションデータが生成されるので、このキャリブレーションデータを利用して、高精度で位置検出を行うことができる。
本発明によれば、1つのキャリブレーション用画像を用いる場合に比べ、投射画像と撮影画像の位置を細かく対応付けるキャリブレーションデータを生成できる。
本発明によれば、複数のキャリブレーション画像を用いることにより、1つのキャリブレーション画像のシンボルの数よりも多数の座標の対応づけを行うことができる。これにより、キャリブレーションデータにおいて多数の座標で位置を対応付けることができ、キャリブレーション用画像におけるシンボルの数に制限されず、高精細のキャリブレーションデータを生成できる。
本発明によれば、撮影画像のデータ量を抑制することができ、撮影画像からシンボルを検出する処理の負荷が軽いため、効率よくキャリブレーションを実行できる。また、二値またはグレースケールの撮影画像においてシンボルを検出しやすいように、キャリブレーション用画像におけるシンボルを少なくしても、高精細のキャリブレーションデータを生成できる。
本発明によれば、キャリブレーション用画像に基づき可視光で画像が投射され、この投射画像を可視光で撮影した撮影画像に基づいてキャリブレーションが行われる。このため、自動的に実行されるキャリブレーションの様子をユーザーが視認できる。
本発明によれば、キャリブレーション用画像に配置されるシンボルが複数の画素で構成され、面積を有するので、撮影画像からシンボルを容易に検出できる。また、シンボルの形状の変形等から、撮影画像と投射画像とを対応づける処理において、より多くの情報を得ることができる。さらに、例えば撮影画像からシンボルの像を抽出して、シンボルの重心を検出座標とすることにより、高精度でキャリブレーションを行うことができる。
本発明によれば、シンボルの配置状態が異なる複数のキャリブレーション用画像を用いてキャリブレーションを実行するので、キャリブレーション用画像のシンボルが微細でなくても、撮影画像における位置と投射画像における位置とを、多数の位置で対応付けることができる。このため、位置の対応づけを高精度で行うことができる。また、キャリブレーション用画像のシンボルを微細にしなくて済むので、シンボルを確実に、容易に検出できる。従って、キャリブレーションを効率よく高精度で行うことができる。
本発明によれば、シンボルの配置状態が異なる複数のキャリブレーション用画像を用いてキャリブレーションを実行するので、キャリブレーション用画像のシンボルが微細でなくても、撮影画像における位置と投射画像における位置とを、多数の位置で対応付けることができる。このため、位置の対応づけを高精度で行うことができる。また、キャリブレーション用画像のシンボルを微細にしなくて済むので、シンボルを確実に、容易に検出できる。従って、キャリブレーションを効率よく高精度で行うことができる。
図1は、本発明を適用した実施形態に係るプロジェクションシステム1の構成を示す図である。プロジェクションシステム1は、スクリーンSC(投射面、操作面、表示面)の上方に設置されたプロジェクター10と、スクリーンSCの上部に設置された光出射装置60(光出射部)とを備える。
光出射装置60は、固体光源からなる光源部61(図2)を有し、光源部61が発する光をスクリーンSCに沿って拡散させて出射(照射)する。光出射装置60の出射範囲を図1に角度θで示す。光出射装置60はスクリーンSCの上端より上に設置され、下向きに角度θの範囲に光を出射し、この光はスクリーンSCに沿う光の層を形成する。本実施形態では角度θはほぼ180度に達し、スクリーンSCのほぼ全体に、光の層が形成される。スクリーンSCの表面と光の層とは近接していることが好ましく、本実施形態では、スクリーンSCの表面と光の層との距離は概ね10mm〜1mmの範囲内である。
光出射装置60が出射する光は可視領域外の光であり、本実施形態では赤外光とする。
指示操作に利用される指示体は、ペン型の指示体70を用いることができる。指示体70の先端部71は、押圧された場合に動作する操作スイッチ75(図2)を内蔵しているので、先端部71を壁やスクリーンSCに押しつける操作がされると操作スイッチ75がオンになる。指示体70は、ユーザーが棒状の軸部72を手に持って、先端部71をスクリーンSCに接触させるように操作され、先端部71をスクリーンSCに押しつける操作も行われる。先端部71には、光を発する送受信部74(図2)を備える。プロジェクター10は、指示体70が発する光に基づき、先端部71の位置を、指示位置として検出する。指示体70が発する光は可視領域外の光であり、本実施形態では赤外光とする。
すなわち、指示体80の先端(例えば、指先)がスクリーンSCに接触するときに、光出射装置60が形成する光の層を遮る。このとき、光出射装置60が出射した光が指示体80に当たって反射し、反射光の一部は指示体80からプロジェクター10に向かって進む。プロジェクター10は、スクリーンSC側からの光、すなわち下方からの光を後述する位置検出部50により検出する機能を有するので、指示体80の反射光を検出できる。プロジェクター10は、指示体80で反射した反射光を検出することにより、指示体80によるスクリーンSCへの指示操作を検出する。また、プロジェクター10は指示体80により指示された指示位置を検出する。
光出射装置60が出射する光の層はスクリーンSCに近接しているので、指示体80において光が反射する位置は、スクリーンSCに最も近い先端、或いは指示位置と見なすことができる。このため、指示体80の反射光に基づき指示位置を特定できる。
具体的には、プロジェクションシステム1は、指示位置に図形を描画したり文字や記号を配置したりする処理、指示位置の軌跡に沿って図形を描画する処理、描画した図形や配置した文字または記号を消去する処理等を行う。また、スクリーンSCに描画された図形、配置された文字または記号を画像データとして保存することもでき、外部の装置に出力することもできる。
さらに、指示位置を検出することによりポインティングデバイスとして動作し、スクリーンSCにプロジェクター10が画像を投射する画像投射領域における指示位置の座標を出力してもよい。また、この座標を用いてGUI(Graphical User Interface)操作を行ってもよい。
プロジェクター10は、外部の装置に接続されるインターフェイスとして、I/F(インターフェイス)部11及び画像I/F(インターフェイス)部12を備える。I/F部11及び画像I/F部12は有線接続用のコネクターを備え、上記コネクターに対応するインターフェイス回路を備えていてもよい。また、I/F部11及び画像I/F部12は、無線通信インターフェイスを備えていてもよい。有線接続用のコネクター及びインターフェイス回路としては有線LAN、IEEE1394、USB等に準拠したものが挙げられる。また、無線通信インターフェイスとしては無線LANやBluetooth(登録商標)等に準拠したものが挙げられる。画像I/F部12には、HDMI(登録商標)インターフェイス等の画像データ用のインターフェイスを用いることもできる。画像I/F部12は、音声データが入力されるインターフェイスを備えてもよい。
画像I/F部12は、デジタル画像データが入力されるインターフェイスである。本実施形態のプロジェクター10は、画像I/F部12を介して入力されるデジタル画像データに基づき画像を投射する。なお、プロジェクター10は、アナログ画像信号に基づき画像を投射する機能を備えてもよく、この場合、画像I/F部12は、アナログ画像用のインターフェイスと、アナログ画像信号をデジタル画像データに変換するA/D変換回路とを備えてもよい。
光変調装置22は、例えばRGBの三原色に対応した3枚の透過型液晶パネルを備え、この液晶パネルを透過する光を変調して画像光を生成する。光源部21からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系23に射出される。
画像処理部40はフレームメモリー44に接続されている。画像処理部40は、画像入力I/F12から入力される画像データをフレームメモリー44に展開して、展開した画像データに対し上記の各種処理を実行する。画像処理部40は、処理後の画像データをフレームメモリー44から読み出して、この画像データに対応するR、G、Bの画像信号を生成し、光変調装置駆動部46に出力する。
光変調装置駆動部46は、光変調装置22の液晶パネルに接続される。光変調装置駆動部46は、画像処理部40から入力される画像信号に基づいて液晶パネルを駆動し、各液晶パネルに画像を描画する。
リモコン受光部18は、プロジェクター10のユーザーが使用するリモコン(図示略)がボタン操作に対応して送信した赤外線信号を、リモコン受光部18によって受光する。リモコン受光部18は、上記リモコンから受光した赤外線信号をデコードして、上記リモコンにおける操作内容を示す操作データを生成し、制御部30に出力する。
操作パネル19は、プロジェクター10の外装筐体に設けられ、各種スイッチおよびインジケーターランプを有する。操作検出部17は、制御部30の制御に従い、プロジェクター10の動作状態や設定状態に応じて操作パネル19のインジケーターランプを適宜点灯及び消灯させる。この操作パネル19のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作データが操作検出部17から制御部30に出力される。
撮像部51は、撮像光学系、撮像素子、インターフェイス回路等を有し、投射光学系23の投射方向を撮影する。撮像部51の撮像光学系は、投射光学系23と略同じ方向を向いて配置され、投射光学系23がスクリーンSC上に画像を投射する範囲をカバーする画角を有する。また、撮像素子は、赤外領域及び可視光領域の光を受光するCCDやCMOSが挙げられる。撮像部51は、撮像素子に入射する光の一部を遮るフィルターを備えてもよく、例えば、赤外光を受光させる場合に、主に赤外領域の光を透過するフィルターを撮像素子の前に配置させてもよい。また、撮像部51のインターフェイス回路は、撮像素子の検出値を読み出して出力する。
座標算出部55は、指示体検出部54が検出した像の位置に基づき、撮影画像データにおける指示体70、80の指示位置の座標を算出して、制御部30に出力する。座標算出部55は、また、投射部20が投射した投射画像における指示体70、80の指示位置の座標を算出して、制御部30に出力してもよい。さらに、座標算出部55は、画像処理部40がフレームメモリー44に描画した画像データにおける指示体70、80の指示位置の座標や、画像I/F部12の入力画像データにおける指示体70、80の指示位置の座標を、算出してもよい。
電源部76は、電源として乾電池または二次電池を有し、制御部73、送受信部74、及び操作スイッチ75の各部に電力を供給する。
指示体70は、電源部76からの電源供給をオン/オフする電源スイッチを備えていてもよい。
制御部30は、指示体70による位置指示操作を検出する場合に、指示体検出部54を制御して、送信部52から同期用の信号を送信させる。すなわち、指示体検出部54は、制御部30の制御に従って、送信部52の光源を所定の周期で点灯させる。送信部52が周期的に発する赤外光が、位置検出部50と指示体70とを同期させる同期信号として機能する。
一方、制御部73は、電源部76から電源の供給が開始され、所定の初期化動作を行った後、プロジェクター10の送信部52が発する赤外光を、送受信部74により受光する。送信部52が周期的に発する赤外光を送受信部74により受光すると、制御部73は、この赤外光のタイミングに同期させて、予め設定された点灯パターンで、送受信部74の光源を点灯(発光)させる。この点灯のパターンは、光源の点灯と消灯をデータのオンとオフに対応させて、指示体70に固有のデータを表す。制御部73は設定されたパターンの点灯時間及び消灯時間に従って光源を点灯及び消灯させる。制御部73は、電源部76から電源が供給されている間、上記のパターンを繰り返し実行する。
つまり、位置検出部50は指示体70に対し、同期用の赤外線信号を周期的に送信し、指示体70は、位置検出部50が送信する赤外線信号に同期して、予め設定された赤外線信号を送信する。
指示体70が点灯するパターンは、指示体70の個体毎に固有のパターン、または、複数の指示体70に共通のパターンと個体毎に固有のパターンとを含むものとすることができる。この場合、指示体検出部54は、撮影画像データに複数の指示体70が発する赤外光の像が含まれる場合に、各々の像を、異なる指示体70の像として区別できる。
プロジェクター10は、図1に示したように壁面や天井面から吊り下げる吊り下げ設置の他に、スクリーンSCの下方から投射を行う設置状態、机の天面などの水平面をスクリーンSCとして使用する設置状態等で使用できる。プロジェクター10の設置状態によっては光出射装置60の使用に適さないことがある。例えば、下方からスクリーンSCに投射を行う場合、ユーザーの体が光出射装置60の出射光を遮ってしまうことがあり、不適である。姿勢センサー47は、プロジェクター10の設置状態として想定される複数の設置状態を識別できるように、プロジェクター10の本体に設けられる。姿勢センサー47は、例えば、2軸のジャイロセンサー、1軸のジャイロセンサー、加速度センサー等を用いて構成される。制御部30は、姿勢センサー47の出力値に基づきプロジェクター10の設置状態を自動的に判定できる。制御部30が、光出射装置60の使用に不適な設置状態と判定した場合には、例えば、出射装置駆動部48が電源電圧やパルス信号の出力を停止する。
投射制御部31は、操作検出部17から入力される操作データに基づいて、ユーザーが行った操作の内容を取得する。投射制御部31は、ユーザーが行った操作に応じて画像処理部40、光源駆動部45、及び光変調装置駆動部46を制御して、スクリーンSCに画像を投射させる。投射制御部31は、画像処理部40を制御して、上述した3D(立体)画像と2D(平面)画像の判別処理、解像度変換処理、フレームレート変換処理、歪み補正処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等を実行させる。また、投射制御部31は、画像処理部40の処理に合わせて光源駆動部45を制御し、光源部21の光量を制御する。
オートキャリブレーションは、スクリーンSCに、オートキャリブレーション用の画像を投射し、スクリーンSCを撮像部51で撮影して、撮影画像データを用いてキャリブレーションデータを生成する処理である。オートキャリブレーションは、プロジェクター10が自動的に実行可能であり、ユーザーによる指示体70の操作を必要としない。オートキャリブレーションは、ユーザーがリモコンまたは操作パネル19で実行を指示した場合に限らず、制御部30が制御するタイミングで実行することもできる。例えば、プロジェクター10の電源オン直後等の動作開始時に行ってもよいし、後述する通常動作中に行ってもよい。オートキャリブレーションで投射されるオートキャリブレーション画像121は、予め記憶部110に記憶されている。
図4は、スクリーンSCに投射されたオートキャリブレーション画像121を撮像部51により撮影した撮影画像データの一例を示す。撮像部51の撮影画像データは、プロジェクター10を図1に示すように吊り下げ設置した場合に、スクリーンSCの斜め上方から撮影されるので、歪んだ画像となる。図3には、等間隔でマークが並ぶ矩形のオートキャリブレーション画像121を例示したが、図4の撮影画像データでは歪んだ形状の画像が写っており、この画像の内部に並ぶマークの間隔は、マークの位置によって異なっている。
オートキャリブレーションでは、撮像部51が可視光を受光して撮影を行う。このため、撮影制御部53が出力する撮影画像はカラー画像データとすることも、モノクロ画像データとすることもできる。本実施形態では、キャリブレーション制御部39は、撮像部51の撮影画像データとして、モノクロ二値の画像データ、または、明度の情報を有し色情報を含まないグレースケールの画像データを処理する。ここで、撮影制御部53が、キャリブレーション制御部39の制御に従って、モノクロ二値またはグレースケールの画像データを出力してもよい。或いは、キャリブレーション制御部39の制御により、指示体検出部54が、撮影制御部53の出力画像データをモノクロ二値またはグレースケールに変換してから、マークを検出してもよい。
図5は、マニュアルキャリブレーション画像122の一例を示す。マニュアルキャリブレーション画像122は、ユーザーに指示体70で指示をさせるため、指示位置を示すマークを含む。図7のマニュアルキャリブレーション画像122は複数の指示用のマーク(○印)が配置され、ユーザーは、マークの位置を指示体70で指示する。
ユーザーはスクリーンSCにマークが表示される毎に、新たに表示されたマークを指示体70で指示する。キャリブレーション制御部39はユーザーが操作を行う毎に、指示位置を検出する。そして、キャリブレーション制御部39は、撮影画像で検出した指示位置と、フレームメモリー44に描画された投射画像、すなわちマニュアルキャリブレーション画像122のマークとを対応付ける。キャリブレーション制御部39は、撮影画像データで検出した指示位置の座標値と、投写画像上のマークの座標値とを対応付けることにより、マニュアルキャリブレーションデータ124を作成する。
マニュアルキャリブレーションデータ124は、オートキャリブレーションデータ123と同様のデータ形式とすることも可能であるが、オートキャリブレーションデータ123を補正する補正データとすることができる。オートキャリブレーションデータ123は、撮影画像上の座標を投射画像上の座標に変換するデータである。これに対し、マニュアルキャリブレーションデータ124は、オートキャリブレーションデータ123を用いて変換された後の座標を、さらに補正するデータである。
また、キャリブレーション制御部39は、指示体80の指示位置の検出に関するキャリブレーションを、指示体70のマニュアルキャリブレーションと同様に実行できる。この場合、キャリブレーション制御部39は、マニュアル補正データ126を生成する。マニュアル補正データ126は、指示体80の指示位置を検出する場合に利用される。
キャリブレーション制御部39は、オートキャリブレーションを実行するか、マニュアルキャリブレーションを実行するかを選択するメニュー画面を、投射部20により投射させる(ステップS11)。キャリブレーション制御部39は、リモコンまたは操作パネル19の操作を検出し(ステップS12)、オートキャリブレーションが選択された場合はステップS13に移行し、マニュアルキャリブレーションが選択された場合にはステップS14に移行する。
まず、キャリブレーション制御部39は、第1のオートキャリブレーション画像121を選択する(ステップS101)。本実施形態では、「5×5」のオートキャリブレーション画像121を選択する。このオートキャリブレーション画像121は、図8(A)に示すように、縦5行×横5列のマークが配置された画像である。このオートキャリブレーション画像121に配置されるマークは、黒背景の上に白で表示されるチェックパターンである。オートキャリブレーション画像121のマークは、複数のドット(画素)で構成されることが好ましい。この場合、各マークを構成する複数のドットの重心の座標が、各マークの座標として処理される。
ここで、キャリブレーション制御部39は、ステップS103の処理に成功したか否かを判定する(ステップS104)。すなわち、撮影画像データからマークを検出する処理、検出したマークを投射画像のマークと対応付ける処理、撮影画像データのマークの座標と投射画像のマークの座標とを対応付ける処理が成功したか否かを判定する。例えば、検出されたマークや対応づけられたマークの数が設定された閾値より少ない場合等に、成功しなかった(失敗した)と判定する。
ここで、キャリブレーション制御部39は、ステップS108の処理に成功したか否かを判定する(ステップS109)。ステップS104と同様に、撮影画像データからマークを検出する処理、検出したマークを投射画像のマークと対応付ける処理、撮影画像データのマークの座標と投射画像のマークの座標とを対応付ける処理が成功したか否かを判定する。例えば、検出されたマークや対応づけられたマークの数が設定された閾値より少ない場合等に、成功しなかった(失敗した)と判定する。
1回目及び2回目の両方とも成功した場合、すなわち、ステップS104、S109の両方で成功と判定した場合は、キャリブレーション制御部39はオートキャリブレーションデータ123を生成して(ステップS112)、本処理を終了する。
ここで、キャリブレーション制御部39は、ステップS115の処理に成功したか否かを判定する(ステップS116)。ステップS104、S109と同様に、撮影画像データからマークを検出する処理、検出したマークを投射画像のマークと対応付ける処理、撮影画像データのマークの座標と投射画像のマークの座標とを対応付ける処理が成功したか否かを判定する。
また、ステップS116でキャリブレーションの成功と判定した場合(ステップS116;Yes)、キャリブレーション制御部39は、ステップS112に移行してオートキャリブレーションデータ123を生成する。
記憶部110には、上述したように、マークの数が異なるオートキャリブレーション画像121が記憶されるが、投射部20の投射解像度やアスペクト比に対応付けてオートキャリブレーション画像121を記憶してもよい。この場合、キャリブレーション制御部39は、投射画像の解像度やアスペクト比に合わせて記憶されたオートキャリブレーション画像121から、マークの数等に基づきオートキャリブレーション画像121を選択すればよい。
キャリブレーション制御部39は、撮像部51に、指示体70の発光タイミングに同期して、指示体70がマークを指し示している撮影画像を撮影させる。キャリブレーション制御部39は、撮影画像データを取得して指示体70の指示位置を検出する(ステップS17。
キャリブレーション制御部39は、位置検出部50が検出した撮影画像データ上での指示座標と、対応するマークの投射画像上の座標とを対応付けて記憶部110に記憶させる(ステップS18)。
また、全てのマークの指示位置の検出が済んだ場合(ステップS19;Yes)、キャリブレーション制御部39は、ステップS18で一時的に記憶した指示位置の座標とマークの位置とに基づき、マニュアルキャリブレーションデータ124を作成する(ステップS20)。ここで作成されたマニュアルキャリブレーションデータ124は記憶部110に記憶される。
この構成では、キャリブレーション制御部39がオートキャリブレーションまたはマニュアルキャリブレーションのいずれかを実行すれば、指示体70の指示位置の座標を求めることが可能となる。従って、図6の動作において、オートキャリブレーションデータ123が記憶されていない状態で、ステップS12でマニュアルキャリブレーションを選択することが可能となる。
また、キャリブレーション制御部39は、複数のオートキャリブレーション画像121に対応する撮影画像に基づき、1のキャリブレーションデータを生成する。1つのオートキャリブレーション画像121を用いる場合に比べ、投射画像と撮影画像の位置を細かく対応付けるキャリブレーションデータを生成できる。
また、キャリブレーション制御部39は、複数のオートキャリブレーション画像121に配置されるマークをそれぞれ異なる座標に対応付けてキャリブレーションデータを生成する。このため、複数のオートキャリブレーション画像121を用いることにより、1つのオートキャリブレーション画像121のマークの数よりも多数の座標で対応づけを行うことができる。従って、オートキャリブレーションデータ123において多数の座標で位置を対応付けることができる。このため、オートキャリブレーション画像121におけるマークの数に制限されず、高精細のキャリブレーションデータを生成できる。
また、キャリブレーション制御部39は、可視光により撮影された撮影画像に基づきキャリブレーションデータを生成する。オートキャリブレーション画像121に基づき可視光で画像が投射され、この投射画像を可視光で撮影した撮影画像に基づいてキャリブレーションが行われる。このため、自動的に実行されるキャリブレーションの様子をユーザーが視認できる。
また、上記実施形態では、プロジェクター10から指示体70に対し、送信部52が発する赤外線信号を用いて指示体70に同期用の信号を送信する構成を説明したが、同期用の信号は赤外線信号に限定されない。例えば、電波通信や超音波無線通信により同期用の信号を送信する構成としてもよい。この構成は、電波通信や超音波無線通信により信号を送信する送信部をプロジェクター10に設け、同様の受信部を指示体70に設けることで実現できる。
また、図2に示したプロジェクションシステム1の各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクションシステム1の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
Claims (9)
- 投射面に画像を投射する投射部と、
前記投射面を撮影した撮影画像に基づいて、前記投射面における操作を検出する検出部と、
位置特定用のシンボルが配置されたキャリブレーション用画像に基づき前記投射部が投射する投射画像を撮影した撮影画像に基づいて、前記投射画像と前記撮像画像との間で位置を対応付けるキャリブレーションを実行するキャリブレーション制御部と、を備え、
前記キャリブレーション制御部は、前記シンボルの配置状態が異なる複数の前記キャリブレーション用画像に対応する前記撮影画像に基づき、前記キャリブレーションを実行すること、
を特徴とするプロジェクター。 - 前記キャリブレーション制御部は、前記投射画像における位置と前記撮影画像における位置とを対応付けるキャリブレーションデータを生成すること、を特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
- 前記キャリブレーション制御部は、複数の前記キャリブレーション用画像に対応する前記撮影画像に基づき、1の前記キャリブレーションデータを生成すること、を特徴とする請求項2記載のプロジェクター。
- 前記キャリブレーション制御部は、複数の前記キャリブレーション用画像に配置されるシンボルをそれぞれ異なる座標に対応付けて前記キャリブレーションデータを生成すること、を特徴とする請求項2または3記載のプロジェクター。
- 前記キャリブレーション制御部は、二値またはグレースケールの前記撮影画像に基づき前記キャリブレーションデータを生成すること、を特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のプロジェクター。
- 前記キャリブレーション制御部は、可視光により撮影された前記撮影画像に基づき前記キャリブレーションデータを生成すること、を特徴とする請求項2から5のいずれかに記載のプロジェクター。
- 前記キャリブレーション用画像は、少なくとも複数の画素で構成される前記シンボルが配置された画像であること、を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のプロジェクター。
- 表示面に画像を表示する表示部と、
前記表示面を撮影した撮影画像に基づいて、前記表示面における操作を検出する検出部と、
位置特定用のシンボルが配置されたキャリブレーション用画像に基づき前記表示部が表示する表示画像を撮影した撮影画像に基づいて、前記表示画像と前記撮像画像との間で位置を対応付けるキャリブレーションを実行するキャリブレーション制御部と、を備え、
前記キャリブレーション制御部は、前記シンボルの配置状態が異なる複数の前記キャリブレーション用画像に対応する前記撮影画像に基づき、前記キャリブレーションを実行すること、
を特徴とする表示装置。 - 投射面に画像を投射する投射部を備えたプロジェクターの制御方法であって、
前記投射面を撮影した撮影画像に基づいて、前記投射面における操作を検出し、
位置特定用のシンボルが配置されたキャリブレーション用画像に基づき前記投射部が投射する投射画像を撮影した撮影画像に基づいて、前記投射画像と前記撮像画像との間で位置を対応付けるキャリブレーションを実行し、
前記キャリブレーションを、前記シンボルの配置状態が異なる複数の前記キャリブレーション用画像に対応する前記撮影画像に基づき実行すること、
を特徴とするプロジェクターの制御方法。
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