JP2015159151A - 集光型光電変換装置及びその製造方法 - Google Patents

集光型光電変換装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 新たにバンドギャップ設計をする必要がなく、太陽電池メーカー以外でも入手可能な既存の太陽電池を用いて容易に製造することができ、放熱設計が容易であり、集光倍率を高めても変換効率の低下を抑制できる集光型光電変換装置を提供することを目的とする。【解決手段】 集光レンズと、前記集光レンズに対向する位置に設置された光電変換素子とを備えた集光型光電変換装置であって、前記光電変換素子は、貫通孔を有する散乱光用太陽電池と、前記散乱光用太陽電池の前記貫通孔内に配置される集光用太陽電池とからなり、前記集光レンズは、透明な熱硬化性樹脂からなり、前記光電変換素子は、外部接続基板上に搭載されているものであることを特徴とする集光型光電変換装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、集光型光電変換装置及びその製造方法に関する。
従来から、光電変換装置として、太陽光エネルギを電気エネルギに変換する太陽光発電装置が実用化されているが、低コスト化を実現し、さらに多くの発電量を得るために、集光レンズで集光した太陽光を集光レンズの受光面積より小さい太陽電池素子に照射して電
力を取り出すタイプの集光型光電変換装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の集光型光電変換装置においては、晴天時には通常のシリコン太陽
電池を用いた平板の太陽電池モジュールと比較して多くの発電量が得られるが、曇天時に
はほとんど発電量が得られないといった問題があった。
上記の問題を解決するために、散乱光用シリコン太陽電池の上に集光用多接合型化合物半導体太陽電池を載せて、散乱光用シリコン太陽電池と集光用多接合型化合物半導体太陽電池とを電気的に接続する構成の集光型光電変換装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2006−339522号公報 特開2009−147077号公報
特許文献2において提案されている集光型光電変換装置について、図7を参照しながら以下に説明する。
図7において、集光型光電変換装置3は、散乱光用太陽電池であるシリコン太陽電池100と、シリコン太陽電池100上に形成された集光用太陽電池である多接合型化合物半導体太陽電池200とを有している。
なお、集光型光電変換装置3は、上部が受光面になっており、集光用太陽電池である多接合型化合物半導体太陽電池200に集光する集光レンズ(不図示)を上部に有している。
シリコン太陽電池100は、p型シリコン基板113と、p型シリコン基板113の受光面側に形成されたn型不純物ドーピング領域114と、p型シリコン基板113の受光面と反対側に形成されたp型不純物ドーピング領域112とからなり、n型不純物ドーピング領域114は、第1エミッタ層114aと、第1エミッタ層114aの周囲に設けられた第2エミッタ層114bとからなる。
第2エミッタ層114bの表面にはn電極115が形成されており、p型不純物ドーピング領域112の表面にはp電極111が形成されている。
また、第1エミッタ層114a上には一部絶縁膜117を介してL字形状の接合電極116が形成されている。
多接合型化合物半導体太陽電池200は、受光面側の第1の化合物半導体太陽電池523と、受光面と反対側にある第2の化合物半導体太陽電池524と、第1の化合物半導体太陽電池523と第2の化合物半導体太陽電池524との間にあるトンネル接合層518とを有している。
第1の化合物半導体太陽電池523と、第2の化合物半導体太陽電池524とは、トンネル接合層518によって接合されている。
第1の化合物半導体太陽電池523は、バンドギャップ幅が1.8eV以上2eV以下の半導体層によって形成された第1のpn接合525を含んでおり、受光面側の第1のn型化合物半導体層積層体516と、受光面と反対側の第1のp型化合物半導体層積層体517とを有している。
第1のn型化合物半導体層積層体516は複数のn型化合物半導体層が積層されることで形成され、第1のp型化合物半導体層積層体517は複数のp型化合物半導体層が積層されることで形成されている。
第2の化合物半導体太陽電池524は、バンドギャップ幅が1.4eV以上1.6eV以下の半導体層によって形成された第2のpn接合526を含んでおり、受光面側の第2のn型化合物半導体層積層体519と、受光面と反対側の第2のp型化合物半導体層積層体520とを有している。
第2のn型化合物半導体層積層体519は複数のn型化合物半導体層が積層されることにより形成され、第2のp型化合物半導体層積層体520は複数のp型化合物半導体層が積層されることにより形成されている。
第1のn型化合物半導体層積層体516の受光面側の表面にはn電極521が設けられており、第2のp型化合物半導体層積層体520の受光面側と反対の表面にはp電極522が設けられている。
そして、多接合型化合物半導体太陽電池200のp電極522がシリコン太陽電池100の接合電極116上に設置されて電気的に接続されることにより、集光型光電変換装置3が形成されている。
しかしながら、本発明者らが検討したところ、上記で説明した集光型光電変換装置3は、以下の問題点があることがわかった。
第1の問題点は、各サブセル(すなわち、集光用太陽電池及び散乱光用太陽電池)のバンドギャップ設計が困難であるため、高効率化が困難であるというものである。
すなわち、多接合型化合物半導体太陽電池とシリコン太陽電池の2種類の太陽電池を用いており、発電効率を向上させる為にそれぞれの太陽電池で主に吸収する波長を調整する必要があるが、どの波長をどの太陽電池で吸収させるかどうかの調整が難しく、結果的にバンドギャップ設計が難しくなるというものである。
この影響はシリコン太陽電池の面積に対する多接合型化合物半導体太陽電池の面積の比(通常は1より小さい)が比較的大きくなる場合に、すなわち、多接合型化合物半導体太陽電池の影になるシリコン太陽電池の面積が大きくなるほど、顕著となることが予想される。
第2の問題点は、太陽電池メーカー以外は製造が困難であるというものである。
すなわち、製造装置に億単位の半導体製造装置が必要となり、中小企業等の小さい会社では設備投資が難しく製造が困難になるというものである。
第3の問題点は、放熱設計が困難であるというものである。
すなわち、上記の集光型光電変換装置3は、集光用太陽電池である多接合型化合物半導体太陽電池200がシリコン太陽電池100上に配置されており、集光により発生した熱は多接合型太陽電池200からシリコン太陽電池100へ拡散するため、発生した熱がシリコン太陽電池100を一度経由することにより、発生した熱を直接外部に逃がすことが出来ないため、放熱設計が困難になるというものである。
第4の問題点は、シリコン太陽電池の変換効率は温度上昇により低下しやすいため、集光倍率を高められないというものである。
すなわち、集光により多接合型化合物半導体太陽電池200にて主に発生した熱がシリコン太陽電池100に拡散してくるため、集光倍率を高めると、シリコン太陽電池100の温度上昇により変換効率の低下が生じるというものである。
また、局所的な高温化はシリコン太陽電池に応力分布を生じさせるため、長期信頼性の観点からも問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、新たにバンドギャップ設計をする必要がなく、太陽電池メーカー以外でも入手可能な既存の太陽電池を用いて容易に製造することができ、放熱設計が容易であり、集光倍率を高めても変換効率の低下を抑制できる集光型光電変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、集光レンズと、前記集光レンズに対向する位置に設置された光電変換素子とを備えた集光型光電変換装置であって、前記光電変換素子は、貫通孔を有する散乱光用太陽電池と、前記散乱光用太陽電池の前記貫通孔内に配置される集光用太陽電池とからなり、前記集光レンズは、透明な熱硬化性樹脂からなり、前記光電変換素子は、外部接続基板上に搭載されているものであることを特徴とする集光型光電変換装置を提供する。
このように、集光用太陽電池が散乱光用太陽電池の貫通孔内に配置され、光電変換素子を構成する散乱光用太陽電池及び集光用太陽電池が外部接続基板上に搭載される構成になっており、既存の集光用太陽電池と既存の散乱光用太陽電池とを組み合わせて電気的に接続すれば集光型光電変換装置となるので、新たにバンドキャップ設計する必要がなく、太陽電池メーカー以外でも容易に製造することができる構成になっている。
また、集光用太陽電池が外部接続基板上に搭載されているので、集光用太陽電池で発生した熱を直接外部接続基板に拡散させることができるため、散乱光用太陽電池への熱の拡散を防止できるとともに、放熱設計を容易にすることができる構成になっている。
このとき、前記散乱光用太陽電池と前記集光用太陽電池は、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、薄膜シリコン型、HIT型、CIGS型、CdTe型、色素増感型、有機半導体型、III−V族多接合型の少なくとも1つ以上から構成されることができる。
このように、散乱光用太陽電池及び集光用太陽電池として、上記のようなタイプの太陽電池を好適に用いることができる。
このとき、前記透明な熱硬化性樹脂がシリコーンを含む材料であることが好ましい。
集光レンズを構成する透明な熱硬化性樹脂として、シリコーンを含む材料を好適に用いることができる。
このとき、散乱用太陽電池及び集光用太陽電池の集光レンズ側の表面に、光散乱防止材、蛍光体、量子ドットの少なくとも1つ以上を含む樹脂層又はガラス質層を有することが好ましい。
このような構成により、散乱用太陽電池及び集光用太陽電池の発電効率を向上させることができる。
このとき、前記散乱光用太陽電池の前記外部接続基板側の面に、前記散乱光用太陽電池を透過してきた光を反射又は散乱させる反射層を有することが好ましい。
このような構成により、散乱用太陽電池の発電効率を向上させることができる。
このとき、前記集光レンズと前記光電変換素子とが、400nm〜800nmの波長範囲で光の透過率が80%以上の透明な熱硬化性樹脂で、一体成型、封止されてことが好ましい。
このような構成により、散乱用太陽電池及び集光用太陽電池の発電効率を維持しながら、光電変換素子の耐湿性を向上させることができる。
また、本発明は、集光レンズと、前記集光レンズに対向する位置に設置された光電変換素子とを備えた集光型光電変換装置であって、前記光電変換素子は、基材となるシリコン太陽電池と、前記シリコン太陽電池に形成された貫通孔内に配置されたIII−V族多接合型太陽電池とを有し、前記光電変換素子は、外部接続基板上に搭載されているものであることを特徴とする集光型光電変換装置を提供する。
このように、集光用太陽電池であるIII−V族多接合型太陽電池が、散乱光用太陽電池であるシリコン太陽電池の貫通孔内に配置され、光電変換素子を構成するシリコン太陽電池及びIII−V族多接合型太陽電池が外部接続基板上に搭載される構成になっており、既存のIII−V族多接合型太陽電池と既存のシリコン太陽電池とを組み合わせて電気的に接続すれば集光型光電変換装置となるので、新たにバンドキャップ設計する必要がなく、太陽電池メーカー以外でも容易に製造することができる。
また、III−V族多接合型太陽電池が外部接続基板上に搭載されているので、III−V族多接合型太陽電池で発生した熱を直接外部接続基板に拡散させることができるため、シリコン太陽電池への熱の拡散を防止でき、シリコン太陽電池の発電効率の低下を抑制できるとともに、放熱設計を容易にすることができる。
このとき、前記シリコン太陽電池、前記III−V族多接合型太陽電池の少なくとも1つ以上の前記集光レンズ側表面に、シリコーン樹脂を含む材料と波長調整可能な蛍光体とを混合した樹脂層が設けられていることが好ましい。
このような構成により、シリコン太陽電池、III−V族多接合型太陽電池の少なくとも一方の発電効率を向上させることができる。
このとき、シリコン太陽電池又はIII−V族多接合型太陽電池の少なくとも1つ以上の前記集光レンズ側表面に、ポリシラザン類を主成分とする材料と波長調整可能な蛍光体とを混合して形成されるガラス質層が設けられていることも好ましい。
このような構成によっても、シリコン太陽電池、III−V族多接合型太陽電池の少なくとも一方の発電効率を向上させることができる。
また、本発明は、上記の集光型光電変換装置を製造する方法であって、前記光電変換素子を前記外部接続基板と一体化した後に、型を用いて、前記透明な熱硬化性樹脂で前記光電変換素子の前記外部接続基板と反対側の面に集光レンズを成形硬化させることを特徴とする集光型光電変換装置の製造方法を提供する。
上記の集光型光電変換装置の集光レンズを、このような製造方法を用いて製造することができる。
このとき、前記散乱光用太陽電池に形成される前記貫通孔を、ドリル、レーザー、エッチングの少なくとも1つ以上の加工方法によって形成することができる。
散乱光用太陽電池に形成される貫通孔を形成する際に、上記のような加工方法を好適に用いることができる。
このとき、前記集光レンズと前記光電変換素子とを、400nm〜800nmの波長範囲で光の透過率が80%以上の透明な熱硬化性樹脂を用いて、注型、トランスファー成型、圧縮成型、射出成型の少なくとも1つ以上によって、一体成型、封止することが好ましい。
集光レンズと前記光電変換素子とを一体成型、封止する際に、上記のような製造方法を好適に用いることができる。
また、本発明は、上記の集光型光電変換装置を製造する方法であって、前記樹脂層又は前記ガラス質層を、フィルム貼り合せ、スプレー、スピンコート、印刷、蒸着、金型による成形の少なくとも1つ以上によって形成することを特徴とする集光型光電変換装置の製造方法を提供する。
上記の集光型光電変換装置の樹脂層又はガラス質層は、このような製造方法によって製造することができる。
また、本発明は、上記の集光型光電変換装置を製造する方法であって、前記光電変換素子を前記外部接続基板と一体化した後に、型を用いて、透明なシリコーン樹脂を含む材料で前記光電変換素子の前記外部接続基板と反対側の面に集光レンズを成形硬化させることを特徴とする集光型光電変換装置の製造方法を提供する。
上記の集光型光電変換装置の集光レンズを、このような製造方法を用いて製造することができる。
以上のように、本発明によれば、集光用太陽電池が散乱光用太陽電池の貫通孔内に配置され、光電変換素子を構成する散乱光用太陽電池及び集光用太陽電池が外部接続基板上に搭載される構成になっており、既存の集光用太陽電池と既存の散乱光用太陽電池とを組み合わせて電気的に接続すれば集光型光電変換装置となるので、新たにバンドキャップ設計する必要がなく、太陽電池メーカー以外でも容易に製造することができる。
また、本発明によれば、集光用太陽電池が外部接続基板上に搭載されているので、集光用太陽電池で発生した熱を直接外部接続基板に拡散させることができるため、散乱光用太陽電池への熱の拡散を防止できるとともに、放熱設計を容易にすることができる。
本発明の集光型光電変換装置を示す断面図及び斜視図である。 本発明の集光型光電変換装置の集光レンズを示す断面図である。 本発明の集光型光電変換装置の具体例を示す断面図及び斜視図である。 本発明の集光型光電変換装置の具体例の集光レンズを示す断面図である。 本発明の集光型光電変換装置の具体例のIII−V族多接合型太陽電池を拡大した断面図である。 比較例1の集光型光電変換装置を示す断面図である。 従来の集光型光電変換装置を示す断面図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述のように、特許文献2で提案されている集光型光電変換装置には、以下の問題点があった。
第1の問題点は、各サブセル(すなわち、集光用太陽電池及び散乱光用太陽電池)のバンドギャップ設計が困難であるため、高効率化が困難であるというものである。
第2の問題点は、太陽電池メーカー以外は製造が困難であるというものである。
第3の問題点は、放熱設計が困難であるというものである。
第4の問題点は、シリコン太陽電池の変換効率は温度上昇により低下しやすいため、集光倍率を高められないというものである。
そこで、本発明者らは、新たにバンドギャップ設計をする必要がなく、太陽電池メーカー以外でも容易に製造することができ、放熱設計が容易であり、集光倍率を高めても変換効率の低下を抑制できる集光型光電変換装置について鋭意検討を重ねた。
その結果、集光用太陽電池を散乱光用太陽電池の貫通孔内に配置し、光電変換素子を構成する散乱光用太陽電池及び集光用太陽電池が外部接続基板上に搭載される構成にすることで、既存の集光用太陽電池と既存の散乱光用太陽電池とを組み合わせて電気的に接続すれば集光型光電変換装置となるので、新たにバンドキャップ設計する必要がなく、太陽電池メーカー以外でも容易に製造することができ、さらに、集光用太陽電池を外部接続基板上に搭載しているので、集光用太陽電池で発生した熱を直接外部接続基板に拡散させることができるため、散乱光用太陽電池への熱の拡散を防止できるとともに、放熱設計を容易にすることができることを見出し、本発明をなすに至った。
以下、図1〜図2を参照しながら、本発明の集光型光電変換装置を説明する。
図1(a)は本発明の集光型光電変換装置1の断面図を示しており、図1(b)は本発明の集光型光電変換装置1の斜視図を示しており、図2は本発明の集光型光電変換装置1の集光レンズ34を示す断面図を示している。
図1において、集光型光電変換装置1は、貫通孔16を有する散乱光用太陽電池10と、散乱光用太陽電池10の貫通孔16内に配置される集光用太陽電池20とからなる光電変換素子30を有している。
そして、集光型光電変換装置1は、上部が受光面になっており、集光用太陽電池20に集光する透明な熱硬化性樹脂からな集光レンズ34(図2参照)を上部に有している。
光電変換素子30を構成する散乱光用太陽電池10及び集光用太陽電池20はそれぞれ、基体32と外部接続配線33とからなる外部接続基板31上に搭載されており、外部接続基板31を介して外部に接続されている。
本発明の集光型光電変換装置1は、集光用太陽電池20が散乱光用太陽電池10の貫通孔16内に配置され、光電変換素子30を構成する散乱光用太陽電池10及び集光用太陽電池20が外部接続基板31上に搭載される構成になっているので、既存の集光用太陽電池と既存の散乱光用太陽電池とを組み合わせて電気的に接続すれば集光型光電変換装置とすることができるので、新たにバンドキャップ設計する必要がなく、太陽電池メーカー以外でも容易に製造することができる構成になっている。
また、本発明の集光型光電変換装置1は、集光用太陽電池20が外部接続基板31上に搭載されているので、集光用太陽電池20で発生した熱を直接外部接続基板31に拡散させることができるため、散乱光用太陽電池10への熱の拡散を防止できるとともに、放熱設計を容易にすることができる構成になっている。
散乱光用太陽電池10と集光用太陽電池は20、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、薄膜シリコン型、HIT型、CIGS型、CdTe型、色素増感型、有機半導体型、III−V族多接合型の少なくとも1つ以上から構成されることができる。
このように、散乱光用太陽電池及び集光用太陽電池として、上記のようなタイプの太陽電池を好適に用いることができる。
集光レンズ34を構成する透明な熱硬化性樹脂が、シリコーンを含む材料であることが好ましい。
集光レンズを構成する透明な熱硬化性樹脂として、シリコーンを含む材料を好適に用いることができる。
散乱用太陽電池10及び集光用太陽電池20の集光レンズ34側の表面に、光散乱防止材、蛍光体、量子ドットの少なくとも1つ以上を含む樹脂層又はガラス質層を有することが好ましい。
このような構成により、散乱用太陽電池10及び集光用太陽電池20の発電効率を向上させることができる。
上記の樹脂層又はガラス質層を、フィルム貼り合せ、スプレー、スピンコート、印刷、蒸着、金型による成形の少なくとも1つ以上によって形成することができる。
散乱光用太陽電池10の外部接続基板31側の面に、散乱光用太陽電池を透過してきた光を反射又は散乱させる反射層を有することが好ましい。
このような構成により、散乱用太陽電池10の発電効率を向上させることができる。
集光レンズ10と光電変換素子30とが、400nm〜800nmの波長範囲で光の透過率が80%以上の透明な熱硬化性樹脂で、一体成型、封止されてことが好ましい。
このような構成により、散乱用太陽電池10及び集光用太陽電池20の発電効率を維持しながら、光電変換素子の耐湿性を向上させることができる。
光電変換素子30を外部接続基板31と一体化した後に、型を用いて、透明な熱硬化性樹脂で光電変換素子30の外部接続基板31と反対側の面に集光レンズ34を成型硬化させることで、集光レンズ34を形成することができる。
集光型光電変換装置1の集光レンズ34を、このような製造方法を用いて製造することができる。
散乱光用太陽電池10に形成される貫通孔16を、ドリル、レーザー、エッチングの少なくとも1つ以上の加工によって形成することができる。
散乱光用太陽電池に形成される貫通孔を形成する際に、上記のような加工方法を好適に用いることができる。
集光レンズと光電変換素子とを、400nm〜800nmの波長範囲で光の透過率が80%以上の透明な熱硬化性樹脂を用いて、注型、トランスファー成型、圧縮成型、射出成型の少なくとも1つ以上によって、一体成型、封止することが好ましい。
集光レンズと光電変換素子とを一体成型、封止する際に、上記のような製造方法を好適に用いることができる。
次に、図3〜図5を参照しながら、本発明の集光型光電変換装置1において、散乱光用太陽電池としてシリコン太陽電池10’を用い、集光用太陽電池としてIII−V族多接合型太陽電池20’を用いた集光型光電変換装置2について説明する。
図3(a)は本発明の集光型光電変換装置2の断面図を示しており、図3(b)は本発明の集光型光電変換装置2の斜視図を示しており、図4は本発明の集光型光電変換装置2の集光レンズ34を示す断面図を示しており、図5はIII−V族多接合型太陽電池20’を拡大した断面図を示している。
図3において、集光型光電変換装置2は、貫通孔16を有するシリコン太陽電池10’と、シリコン太陽電池10’の貫通孔16内に配置されるIII−V族多接合型太陽電池20’とからなる光電変換素子30を有している。
そして、集光型光電変換装置2は、上部が受光面になっており、III−V族多接合型太陽電池20’に集光する集光レンズ34(図4参照)を上部に有している。
光電変換素子30を構成するシリコン太陽電池10’及びIII−V族多接合型太陽電池20’はそれぞれ、基体32と外部接続配線33とからなる外部接続基板31上に搭載されており、外部接続基板31を介して外部に接続されている。
シリコン太陽電池10’は、p型シリコン基板13と、p型シリコン基板13の集光レンズ34側に形成されたn型不純物ドーピング領域14と、p型シリコン基板13の外部接続基板31側に形成されたp型不純物ドーピング領域12とからなる。
n型不純物ドーピング領域14の表面にはn電極15が形成されており、p型不純物ドーピング領域12の表面にはp電極11が形成されている。
そして、シリコン太陽電池10’は、p電極11と外部接続配線33とが接するように、外部接続基板31に電気的に接続されている。
III−V族多接合型太陽電池20’は、集光レンズ34側の第1のIII−V族化合物半導体太陽電池28と、外部接続基板31側にある第2のIII−V族化合物半導体太陽電池27と、第1のIII−V族化合物半導体太陽電池28と第2のIII−V族化合物半導体太陽電池27との間にあるトンネル接合層24とを有している。
第1のIII−V族化合物半導体太陽電池28と、第2のIII−V族化合物半導体太陽電池27とは、トンネル接合層24によって接合されている。
トンネル接合層24、例えば、図5に示すように、p型AlGaAsトンネル接合層24aと、n型AlInGaPトンネル接合層24bからなる。
第1のIII−V族化合物半導体太陽電池28は、バンドギャップ幅が1.8eV以上2eV以下の半導体層によって形成された第1のpn接合35を含んでおり、集光レンズ34側の第1のn型III−V族化合物半導体層積層体26と、外部接続基板31側の第1のp型III−V族化合物半導体層積層体25とを有している。
第1のn型III−V族化合物半導体層積層体26は、複数のn型III−V族化合物半導体が積層されることで形成され、例えば、図5に示すように、n型GaAsコンタクト層26aと、n型AlInP窓層26bと、n型AlInGaPエミッタ層26cからなる。
第1のp型III−V族化合物半導体層積層体25は、複数のp型III−V族化合物半導体層が積層されることで形成され、例えば、図5に示すように、p型AlInGaPベース層25aと、p型AlInP裏面電界層25bからなる。
第2のIII−V族化合物半導体太陽電池27は、バンドギャップ幅が1.4eV以上1.6eV以下の半導体層によって形成された第2のpn接合36を含んでおり、集光レンズ34側の第2のn型III−V族化合物半導体層積層体23と、外部接続基板31側の第2のp型III−V族化合物半導体層積層体22とを有している。
第2のn型III−V族化合物半導体層積層体23は、複数のn型III−V族化合物半導体層が積層されることにより形成され、例えば、図5に示すように、n型AlInP窓層23aと、n型AlGaAsエミッタ層23bからなる。
第2のp型III−V族化合物半導体層積層体22は、複数のp型III−V族化合物半導体層が積層されることにより形成され、例えば、図5に示すように、p型AlGaAsベース層22aと、p型InGaP裏面電界層22bと、p型GaAsコンタクト層22cからなる。
第1のn型III−V族化合物半導体層積層体26の受光面側の表面にはn電極29が設けられており、第2のp型III−V族化合物半導体層積層体22の外部接続基板31側の表面にはp電極21が設けられている。
そして、III−V族多接合型太陽電池20’は、p電極21と外部接続配線33とが接するように、外部接続基板31に電気的に接続されている。
本発明の集光型光電変換装置2は、III−V族多接合型太陽電池20’がシリコン太陽電池10’の貫通孔16内に配置され、光電変換素子30を構成するシリコン太陽電池10’及びIII−V族多接合型太陽電池20’が外部接続基板31上に搭載される構成になっているので、既存のIII−V族多接合型太陽電池と既存のシリコン太陽電池とを組み合わせて電気的に接続すれば集光型光電変換装置とすることができるので、新たにバンドキャップ設計する必要がなく、太陽電池メーカー以外でも容易に製造することができる。
また、本発明の集光型光電変換装置2は、III−V族多接合型太陽電池20’が外部接続基板31上に搭載されているので、III−V族多接合型太陽電池20’で発生した熱を直接外部接続基板31に拡散させることができるため、シリコン太陽電池10’への熱の拡散を防止でき、シリコン太陽電池10’の発電効率の低下を抑制できるとともに、放熱設計を容易にすることができる。
シリコン太陽電池10’、III−V族多接合型太陽電池20’の少なくとも1つ以上の集光レンズ34側表面に、シリコーン樹脂を含む材料と波長調整可能な蛍光体とを混合した樹脂層が設けられていることが好ましい。
このような構成により、シリコン太陽電池10’、III−V族多接合型太陽電池20’の少なくとも一方の発電効率を向上させることができる。
シリコン太陽電池10’、III−V族多接合型太陽電池20’の少なくとも1つ以上の集光レンズ34側表面に、ポリシラザン類を主成分とする材料と波長調整可能な蛍光体とを混合した樹脂層が設けられていることが好ましい。
このような構成により、シリコン太陽電池10’、III−V族多接合型太陽電池20’の少なくとも一方の発電効率を向上させることができる。
光電変換素子30を外部接続基板31と一体化した後に、型を用いて、透明なシリコーン樹脂を含む材料で光電変換素子30の外部接続基板31と反対側の面に集光レンズ34を成形硬化させることができる。
集光型光電変換装置2の集光レンズ34を、このような製造方法を用いて製造することができる。
以下、実施例、比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
まず、エッチング法によって貫通孔16を形成したシリコン太陽電池10’を準備した。
次に、シリコン太陽電池10’と、シリコン太陽電池10’の貫通孔16部分に搭載するIII−V族多接合型太陽電池20’とを半田ペーストを用いて、外部接続基板31であるPCB基板に搭載した。
次に、UVオゾン処理を実施した。
次に、光電変換素子30及び外部接続基板31を金型に配置し、シリコーン樹脂(LPS−3541 信越化学工業製)を圧縮成型にて集光レンズ34を一体成型し、集光型光電変換装置2を作製した。
(実施例2)
まず、エッチング法によって貫通孔16を形成したシリコン太陽電池10’を準備した。
次に、シリコン太陽電池10’と、シリコン太陽電池10’の貫通孔16部分に搭載するIII−V族多接合型太陽電池20’とを半田ペーストを用いて、外部接続基板31であるPCB基板に搭載した。
次に、UVオゾン処理を実施した。
次に、シリコン太陽電池10’の表面に、シリコーン樹脂(AF−500:信越化学工業製)と蛍光体を混合し作製した樹脂フィルムを真空ラミネータ装置(ニチゴーモートン製)にて貼り付けた。
次に、外部接続基板31と接続した光電変換素子30を金型に配置し、シリコーン樹脂(LPS−3541 信越化学工業製)を圧縮成型にて集光レンズ34を一体成型し、集光型光電変換装置2を作製した。
(実施例3)
まず、エッチング法によって貫通孔16を形成したシリコン太陽電池10’を準備した。
次に、シリコン太陽電池10’と、シリコン太陽電池10’の貫通孔16部分に搭載するIII−V族多接合型太陽電池20’とを半田ペーストを用いて、外部接続基板31であるPCB基板に搭載した。
次に、UVオゾン処理を実施した。
次に、シリコン太陽電池10’の表面にポリシラザンと蛍光体を混合した材料をスピンコートにて塗布し、硬化させて、ガラス質層を作製した。
次に、外部接続基板31と接続した光電変換素子30を金型に配置し、シリコーン樹脂(LPS−3541 信越化学工業製)を圧縮成型にて集光レンズ34を一体成型し、集光型光電変換装置2を作製した。
(比較例1)
図6を参照しながら、比較例1の集光型光電変換装置4について、説明する。
まず、シリコン太陽電池10’を半田ペーストを用いて、基体42、外部接続配線43からなる外部接続基板41であるPCB基板に搭載し、UVオゾン処理を実施した。
次に、シリコン太陽電池10’の表面にAgペースト(信越化学工業製)をスクリーン印刷し、集光用太陽電池であるIII−V族多接合型太陽電池20’を搭載する電極層32を作製した。
電極層32作製後、鉛フリー半田を用いて集光用太陽電池であるIII−V族多接合型太陽電池20’を電極層32上に搭載した。
次に、外部接続基板41に搭載した光電変換素子30を金型に配置し、シリコーン樹脂(LPS−3541 信越化学工業製)を圧縮成型にて、集光レンズ34と外部接続基板41を保有する光電変換素子30を一体成型し、集光型光電変換装置4を作製した。
実施例1〜3の集光型光電変換装置2のそれぞれについて、実太陽光を用いて、25℃におけるトータルの発電効率を測定した。
さらに、シリコン太陽電池、III−V族多接合型太陽電池についても同様にして発電効率を測定した。なお、発電効率は、(太陽電池からの電気出力/太陽電池に入った太陽エネルギー)×100(%)で定義されるものである。
その結果を表1に示す。
Figure 2015159151
表1からわかるように、既存のシリコン太陽電池と、既存のIII−V族多接合型太陽電池とを組み合わせて作製した実施例1〜3の集光型光電変換装置において、シリコン太陽電池、III−V族多接合型太陽電池を単独で用いるよりも発電効率を飛躍的に向上させることができた。
また、実太陽光を用いて、実施例1〜3の集光型光電変換装置2のそれぞれについて、試験開始30分後のトータルの発電効率とそのシリコン太陽電池のジャンクション温度を測定した。
さらに、比較例1の集光型光電変換装置4についても同様の測定を行った。
その結果を表2に示す。
Figure 2015159151
表2からわかるように、シリコン太陽電池とIII−V族多接合型太陽電池を独立させて組み合わせた実施例1〜3の集光型光電変換装置2では、シリコン太陽電池上にIII−V族多接合型太陽電池を積層した比較例1の集光型光電変換装置4と比較して、III−V族多接合型太陽電池の発熱によるシリコン太陽電池への影響が抑えられ、シリコン太陽電池のジャンクション温度が大きく上昇しない。これによりジャンクション温度の上昇による発電効率の減少を10%以内に維持可能であり、放熱性について問題は無いことがわかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1、2、3、4…集光型光電変換装置、
10…散乱光用太陽電池、 10’…シリコン太陽電池(散乱光用太陽電池)、
11…p電極、 12…p型不純物ドーピング領域、 13…p型シリコン基板、
14…n型不純物ドーピング領域、 15…n電極、 16…貫通孔、
20…集光用太陽電池、
20’…III−V族多接合型太陽電池(集光用太陽電池)、 21…p電極、
22…第2のp型III−V族化合物半導体層積層体、
22a…p型AlGaAsベース層、 22b…p型InGaP裏面電界層、
22c…p型GaAsコンタクト層、
23…第2のn型III−V族化合物半導体層積層体、
23a…n型AlInP窓層、 23b…n型AlGaAsエミッタ層、
24…トンネル接合層、 24a…p型AlGaAsトンネル接合層、
24b…n型AlInGaPトンネル接合層、
25…第1のp型III−V族化合物半導体層積層体、
25a…p型AlInGaPベース層、 25b…p型AlInP裏面電界層、
26…第1のn型III−V族化合物半導体層積層体、
26a…n型GaAsコンタクト層、 26b…n型AlInP窓層、
26c…n型AlInGaPエミッタ層、
27…第2のIII−V族化合物半導体太陽電池、
28…第1のIII−V族化合物半導体太陽電池、 29…n電極、
30…光電変換素子、 31…外部接続基板、 32…基体、 33…外部接続配線、
34…集光レンズ、 35…第1のpn接合、 36…第2のpn接合、
41…外部接続基板、 42…基体、 43…外部接続配線、
100…シリコン太陽電池(散乱光用太陽電池)、 111…p電極、
112…p型不純物ドーピング領域、 113…p型シリコン基板、
114…n型不純物ドーピング領域、 114a…第1のエミッタ層、
114b…第2のエミッタ層、 115…n電極、 116…接合電極、
117…絶縁膜、
200…多接合型化合物半導体太陽電池(集光用太陽電池)、
516…第1のn型化合物半導体層積層体、
517…第1のp型化合物半導体層積層体、 518…トンネル接合層、
519…第2のn型化合物半導体層積層体、
520…第2のp型化合物半導体層積層体、 521…n電極、 522…p電極、
523…第1の化合物半導体太陽電池、 524…第2の化合物半導体太陽電池、
525…第1のpn接合、 526…第2のpn接合。
第3の問題点は、放熱設計が困難であるというものである。
すなわち、上記の集光型光電変換装置3は、集光用太陽電池である多接合型化合物半導体太陽電池200がシリコン太陽電池100上に配置されており、集光により発生した熱は多接合型化合物半導体太陽電池200からシリコン太陽電池100へ拡散するため、発生した熱がシリコン太陽電池100を一度経由することにより、発生した熱を直接外部に逃がすことが出来ないため、放熱設計が困難になるというものである。
図1において、集光型光電変換装置1は、貫通孔16を有する散乱光用太陽電池10と、散乱光用太陽電池10の貫通孔16内に配置される集光用太陽電池20とからなる光電変換素子30を有している。
そして、集光型光電変換装置1は、上部が受光面になっており、集光用太陽電池20に集光する透明な熱硬化性樹脂からな集光レンズ34(図2参照)を上部に有している。
散乱光用太陽電池10と集光用太陽電池20は、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、薄膜シリコン型、HIT型、CIGS型、CdTe型、色素増感型、有機半導体型、III−V族多接合型の少なくとも1つ以上から構成されることができる。
このように、散乱光用太陽電池及び集光用太陽電池として、上記のようなタイプの太陽電池を好適に用いることができる。

Claims (14)

  1. 集光レンズと、前記集光レンズに対向する位置に設置された光電変換素子とを備えた集光型光電変換装置であって、
    前記光電変換素子は、貫通孔を有する散乱光用太陽電池と、前記散乱光用太陽電池の前記貫通孔内に配置される集光用太陽電池とからなり、
    前記集光レンズは、透明な熱硬化性樹脂からなり、
    前記光電変換素子は、外部接続基板上に搭載されているものであることを特徴とする集光型光電変換装置。
  2. 前記散乱光用太陽電池と前記集光用太陽電池は、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、薄膜シリコン型、HIT型、CIGS型、CdTe型、色素増感型、有機半導体型、III−V族多接合型の少なくとも1つ以上から構成されることを特徴とする請求項1に記載の集光型光電変換装置。
  3. 前記透明な熱硬化性樹脂がシリコーンを含む材料であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の集光型光電変換装置。
  4. 前記散乱用太陽電池及び前記集光用太陽電池の前記集光レンズ側の表面に、光散乱防止材、蛍光体、量子ドットの少なくとも1つ以上を含む樹脂層又はガラス質層を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の集光型光電変換装置。
  5. 前記散乱光用太陽電池の前記外部接続基板側の面に、前記散乱光用太陽電池を透過してきた光を反射又は散乱させる反射層を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の集光型光電変換装置。
  6. 前記集光レンズと前記光電変換素子とが、400nm〜800nmの波長範囲で光の透過率が80%以上の透明な熱硬化性樹脂で、一体成型、封止されているものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の集光型光電変換装置。
  7. 集光レンズと、前記集光レンズに対向する位置に設置された光電変換素子とを備えた集光型光電変換装置であって、
    前記光電変換素子は、基材となるシリコン太陽電池と、前記シリコン太陽電池に形成された貫通孔内に配置されたIII−V族多接合型太陽電池とを有し、
    前記光電変換素子は、外部接続基板上に搭載されているものであることを特徴とする集光型光電変換装置。
  8. 前記シリコン太陽電池、前記III−V族多接合型太陽電池の少なくとも1つ以上の前記集光レンズ側表面に、シリコーン樹脂を含む材料と波長調整可能な蛍光体とを混合した樹脂層が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の集光型光電変換装置。
  9. 前記シリコン太陽電池、前記III−V族多接合型太陽電池の少なくとも1つ以上の前記集光レンズ側表面に、ポリシラザン類を主成分とする材料と波長調整可能な蛍光体とを混合して形成されるガラス質層が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の集光型光電変換装置。
  10. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の集光型光電変換装置を製造する方法であって、
    前記光電変換素子を前記外部接続基板と一体化した後に、型を用いて、前記透明な熱硬化性樹脂で前記光電変換素子の前記外部接続基板と反対側の面に集光レンズを成形硬化させることを特徴とする集光型光電変換装置の製造方法。
  11. 前記散乱光用太陽電池に形成される前記貫通孔を、ドリル、レーザー、エッチングの少なくとも1つ以上の加工方法によって形成することを特徴とする請求項10に記載の集光型光電変換装置の製造方法。
  12. 前記集光レンズと前記光電変換素子とを、400nm〜800nmの波長範囲で光の透過率が80%以上の透明な熱硬化性樹脂を用いて、注型、トランスファー成型、圧縮成型、射出成型の少なくとも1つ以上によって、一体成型、封止することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の集光型光電変換装置の製造方法。
  13. 請求項4に記載の集光型光電変換装置を製造する方法であって、
    前記樹脂層又は前記ガラス質層を、フィルム貼り合せ、スプレー、スピンコート、印刷、蒸着、金型による成形の少なくとも1つ以上によって形成することを特徴とする集光型光電変換装置の製造方法。
  14. 請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の集光型光電変換装置を製造する方法であって、
    前記光電変換素子を前記外部接続基板と一体化した後に、型を用いて、透明なシリコーン樹脂を含む材料で前記光電変換素子の前記外部接続基板と反対側の面に集光レンズを成形硬化させることを特徴とする集光型光電変換装置の製造方法。
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