しかしながら、上記特許文献1に記載のプロジェクタでは、プロジェクタの上方から斜め下方向に赤色、緑色および青色の3色のレーザ光が照射されるので、テーブル上に投影される投影画面のうちのプロジェクタに近い側の投影画面の上方では、比較的高い位置まで、赤色、緑色および青色の3色のレーザ光が照射されている。これにより、テーブル上に投影される投影画面のうちのプロジェクタに近い側の投影画面の上方にタッチペンが位置する場合には、タッチペンの高さ方向の位置を検出することが可能である。その一方で、テーブル上に投影される投影画面のうちのプロジェクタから遠い側の投影画面の上方では、照射される赤色、緑色および青色の3色のレーザ光の高さが比較的低くなるため、プロジェクタから遠い側の投影画面の比較的高い位置にタッチペンが位置する場合には、タッチペンによりレーザ光が反射されない。このため、プロジェクタから遠い側の投影画面の上方にタッチペンが位置する場合には、タッチペンの高さ方向の位置が検出されないという不都合がある。その結果、投影画面のほぼ全域において検出対象物の高さ方向の位置を検出することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、投影画面のほぼ全域において検出対象物の高さ方向の位置を検出することが可能なプロジェクタを提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の第1の局面によるプロジェクタは、第1レーザ光を照射する第1レーザ光発生部と、第2レーザ光を照射する第2レーザ光発生部と、検出対象物により反射された第2レーザ光を受光することにより、検出対象物の投影領域からの距離を検出する検出部とを備え、第2レーザ光は、第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されており、検出部は、第1検出部と、第2検出部とを含む。
この第1の局面によるプロジェクタでは、上記のように、第2レーザ光が、第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射することによって、プロジェクタの上方から斜め下方向に第1レーザ光および第2レーザ光が照射された場合、第2レーザ光は、第1レーザ光が照射される高さよりも上方を照射するので、テーブル上に投影される画像のうちのプロジェクタから遠い側の画像の比較的高い領域にも第2レーザ光が照射される。これにより、投影画面のほぼ全域において検出対象物の高さ方向の位置を検出することができる。また、上記のように、検出部は、第1検出部と、第2検出部とを含む。
検出対象物の投影領域からの距離は、検出対象物により反射され、第1検出部により検出された第2レーザ光の強度と、検出対象物により反射され、第2検出部により検出された第2レーザ光の強度との強度差に基づいて、算出されるように構成されている。
この発明の第2の局面によるプロジェクタは、第1レーザ光を照射する第1レーザ光発生部と、第2レーザ光を照射する第2レーザ光発生部と、検出対象物により反射された第2レーザ光を受光することにより、検出対象物の投影領域からの距離を検出する検出部とを備え、第2レーザ光は、第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されており、第1レーザ光および第2レーザ光は、共通の信号に基づいて照射されるように構成され、共通の信号が能動化される期間のうちの所定の期間において、第1レーザ光がオフ状態に制御されることにより、第2レーザ光は、第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されている。
この第2の局面によるプロジェクタでは、上記のように、第2レーザ光が、第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射することによって、プロジェクタの上方から斜め下方向に第1レーザ光および第2レーザ光が照射された場合、第2レーザ光は、第1レーザ光が照射される高さよりも上方を照射するので、テーブル上に投影される画像のうちのプロジェクタから遠い側の画像の比較的高い領域にも第2レーザ光が照射される。これにより、投影画面のほぼ全域において検出対象物の高さ方向の位置を検出することができる。また、上記のように、第1レーザ光および第2レーザ光は、共通の信号に基づいて照射されるように構成され、共通の信号が能動化される期間のうちの所定の期間において、第1レーザ光がオフ状態に制御されることにより、第2レーザ光は、第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されている。これにより、第1レーザ光のオフ状態を制御することにより、容易に、共通の1つの信号を用いて第1レーザ光の投影範囲の外側の領域に第2レーザ光のみを照射させることができるので、第1レーザ光と第2レーザ光との投影範囲を異ならせる場合にも、制御が複雑化するのを抑制することができる。
上記第1の局面によるプロジェクタまたは第2の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、第2レーザ光は、第1レーザ光の投影範囲の第1レーザ光発生部から遠ざかる方向の端部と、第1レーザ光の投影範囲の第1レーザ光の照射方向に対する側方端部とに対して、第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されている。このように構成すれば、第1レーザ光の投影範囲の第1レーザ光発生部から遠ざかる方向の端部と、第1レーザ光の投影範囲の第1レーザ光の照射方向に対する側方端部とにおいて、第1レーザ光が照射される高さよりも上方に第2レーザ光が照射されるので、第1レーザ光の投影範囲の第1レーザ光発生部から遠ざかる方向の端部の検出対象物の高さ方向の位置と、第1レーザ光の投影範囲の第1レーザ光の照射方向に対する側方端部の検出対象物の高さ方向の位置とを検出することができるので、より確実に投影画面のほぼ全域において検出対象物の高さ方向の位置を検出することができる。
上記第1の局面によるプロジェクタまたは第2の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、第2レーザ光のうち第1レーザ光の投影範囲以外の範囲を照射するレーザ光は、第2レーザ光のうち第1レーザ光の投影範囲を照射するレーザ光よりも大きい出力で照射されるように構成されている。このように構成すれば、検出対象物の位置が検出部から離れている場合でも、検出対象物により反射される第2レーザ光の強度が小さいことに起因して、検出対象物が検出できなくなるのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、第2レーザ光発生部と、検出部とは、平面的に見て、同じ側に配置されており、第2レーザ光は、検出部からの距離に応じて出力を上昇させて照射されるように構成されている。このように構成すれば、検出部の検出対象物により反射される第2レーザ光の検出感度が検出部からの距離に応じて低下することに起因して、検出部から離れた位置に位置する検出対象物が検出できなくなるのを抑制することができる。
上記第2レーザ光発生部と検出部とが平面的に見て同じ側に配置されるプロジェクタにおいて、好ましくは、第2レーザ光は、検出部から検出対象物までの距離の2乗に比例して出力を上昇させて照射されるように構成されている。このように構成すれば、たとえば、検出部の検出感度が検出部からの距離に応じて距離の2乗に反比例して小さくなる場合でも、検出対象物を容易に検出することができる。
上記第2レーザ光発生部と検出部とが平面的に見て同じ側に配置されるプロジェクタにおいて、好ましくは、第2レーザ光は、検出部から検出対象物までの距離に比例して出力を上昇させて照射されるように構成されている。このように構成すれば、たとえば、検出部の検出感度が検出部からの距離に応じて直線的に小さくなる場合でも、検出対象物を容易に検出することができる。
上記第1の局面によるプロジェクタまたは第2の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、第1レーザ光および第2レーザ光を投影領域に投影する共通の投影部をさらに備え、第1レーザ光および第2レーザ光は、共通の投影部を用いて、第2レーザ光が第1レーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されている。このように構成すれば、たとえば、第1レーザ光発生部から照射される第1レーザ光を投影領域に投影する投影部と、第2レーザ光発生部から照射される第2レーザ光を投影領域に投影する投影部とを別個に設ける場合と異なり、構造を簡素化することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態によるプロジェクタ100の構成を説明する。
本発明の第1実施形態によるプロジェクタ100は、図1に示すように、テーブル1上に配置して使用されるように構成されている。そして、プロジェクタ100は、スクリーン2などの投影領域に向けてプレゼンテーション用(表示用)の画像2aが投影されるように構成されている。なお、テーブル1およびスクリーン2は、本発明の「投影領域」の一例である。また、プロジェクタ100は、テーブル1などの投影領域の上面に対して、プレゼンテーション用の画像2aと同様の画像1aが投影されるように構成されている。なお、テーブル1上に投影される画像1aの大きさは、スクリーン2に投影される画像2aの大きさよりも小さくなるように投影される。
また、プロジェクタ100の画像1aが投影される側の側面には、画像投影に寄与しないとともに、約780nmの波長を有する赤外線のレーザ光(実質的に非可視光のレーザ光)を検出するための2つの赤外線検出器10aおよび赤外線検出器10bが設けられている。この2つの赤外線検出器10aおよび10bは、フォトダイオードなどからなる。また、赤外線検出器10bは、赤外線検出器10bのテーブル1の表面上からの高さが、赤外線検出器10aのテーブル1の表面上からの高さよりも大きくなるように配置されている。なお、赤外線検出器10aは、本発明の「第1検出器」の一例であり、赤外線検出器10bは、本発明の「第2検出器」の一例である。
また、プロジェクタ100の赤外線検出器10bの上方には、赤外線のレーザ光と、後述する赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光とが照射されるレーザ投影口10cが設けられている。また、図2に示すように、赤外線検出器10aおよび10bの投影領域側の部分には、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光をカットするための可視光線フィルタ10dが設けられている。
プロジェクタ100は、操作パネル20と、制御処理ブロック30と、データ処理ブロック40と、デジタル信号プロセッサ(DSP)50と、レーザ光源60と、Video RAM(SD RAM)71と、ビームスプリッタ80と、2つの拡大レンズ90および91とを含む。
制御処理ブロック30は、プロジェクタ100全体の制御を司る制御部31と、外部ビデオ信号を受信するためのインターフェース(I/F)であるVideo I/F32と、SD−RAM33と、外部I/F34とを含む。
データ処理ブロック40は、データ/階調変換器41と、ビットデータ変換器42と、タイミングコントローラ43と、データコントローラ44とを含んでいる。
デジタル信号プロセッサ50は、ミラーサーボブロック51と、変換器52とを含んでいる。
また、レーザ光源60は、赤色レーザ制御回路61と、緑色レーザ制御回路62と、青色レーザ制御回路63と、赤外線レーザ制御回路64とを含んでいる。また、赤色レーザ制御回路61と、緑色レーザ制御回路62と、青色レーザ制御回路63と、赤外線レーザ制御回路64とには、それぞれ、赤色のレーザ光(可視光のレーザ光)を照射する赤色LD(レーザダイオード)61aと、緑色のレーザ光(可視光のレーザ光)を照射する緑色LD62aと、青色のレーザ光(可視光のレーザ光)を照射する青色LD63aと、赤外線のレーザ光を照射する赤外線LD64aとが接続されている。なお、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aは、本発明の「第1レーザ光発生部」の一例であり、赤外線LD64aは、本発明の「第2レーザ光発生部」の一例である。また、赤色のレーザ光、緑色のレーザ光および青色のレーザ光は、本発明の「第1のレーザ光」の一例であり、赤外線のレーザ光は、本発明の「第2のレーザ光」の一例である。
また、レーザ光源60は、4つのコリメートレンズ65と、3つの偏光ビームスプリッタ66a、66bおよび66cと、光検出器67と、レンズ68と、レーザ光を水平方向および垂直方向に走査するためのMEMSミラー69aと、MEMSミラー69aを水平方向および垂直方向に駆動させるためのアクチュエータ70とを含んでいる。なお、MEMSミラー69aは、本発明の「投影部」の一例である。
また、赤色LD61aと、緑色LD62aと、青色LD63aと、赤外線LD64aとがそれぞれ照射するレーザ光は、共通のMEMSミラー69aに入射されるように構成されている。また、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aからそれぞれ照射される赤色、緑色および青色のレーザ光がMEMSミラー69aに走査されることにより、テーブル1およびスクリーン2にそれぞれ画像1aおよび2aが投影される。
ここで、第1実施形態では、図3および図4に示すように、赤外線LD64aから照射される赤外線のレーザ光は、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから照射される赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されている。具体的には、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光は、プロジェクタ100が配置されている直下の位置Aの矢印Y1方向の位置Bと、位置Bの矢印Y1方向の位置Cとの間の投影領域に照射されるように構成されている。また、赤外線LD64aから照射される赤外線のレーザ光は、プロジェクタ100が配置されている直下の位置Aの矢印Y1方向の位置Bと、位置Bの矢印Y1方向の位置Dとの間の投影領域に照射されるように構成されている。つまり、位置Cと位置Dとの間の投影領域では、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光は照射されずに、赤外線のレーザ光のみが照射されるように構成されている。
また、図5に示すように、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光と、赤外線のレーザ光との両方が照射される領域(可視光および赤外線のレーザ光の投影範囲)では、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aからそれぞれ照射されるレーザ光と、赤外線LD64aから照射される赤外線のレーザ光とは、同じ走査経路を走査されるように構成されている。また、赤外線LD64aから照射され、検出対象物(タッチペン)により反射された光は、赤外線検出器10aおよび10bにより検出されるように構成されている。つまり、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aからそれぞれ照射されるレーザ光のテーブル1上の平面的な位置(座標)と、赤外線LD64aから照射される赤外線のレーザ光の平面的な位置(座標)とが同じになるように構成されている。また、検出対象物(タッチペン)の平面的な位置(座標)が検出されるのと同時に、赤外線検出器10aおよび10bが検出する検出対象物(タッチペン)からの反射光の強度差に基づいて、検出対象物(タッチペン)の高さ方向の位置が検出されるように構成されている。
また、第1実施形態では、図3および図4に示すように、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の端部(位置C)のプロジェクタ100側(矢印Y2方向側)の赤外線検出器10aおよび10bの高さ方向(矢印Z1方向)に対応する領域E(斜線部分)を照射するように構成されている。これにより、図4に示すように、ユーザの把持する検出対象物(タッチペン)が、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の端部(位置C)の赤外線検出器10aおよび10bの高さ方向に対応する領域に位置する場合に、赤外線のレーザ光が検出対象物(タッチペン)により反射されるので、赤外線検出器10aまたは10bが検出対象物の高さ方向の位置を検出することが可能となる。
また、第1実施形態では、図5に示すように、赤外線のレーザ光は、平面的に見て、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の矢印Y1方向の端部(位置C)と、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射方向(矢印Y1方向)に対する側方(矢印X1方向および矢印X2方向)の端部とに対して、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射するように構成されている。また、赤外線のレーザ光の照射範囲の矢印Y2方向の端部と、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の矢印Y2方向の端部とは、同じ位置(位置B)になるように構成されている。
また、赤外線のレーザ光の照射範囲のうち赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の矢印Y1方向に越える領域の照射範囲の幅W1は、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲のY方向の幅W2よりも小さくなるように構成されている。また、赤外線のレーザ光の照射範囲のうち赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲を矢印X1方向および矢印X2方向に越える領域の照射範囲の幅W3は、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲のX方向の幅W4よりも小さくなるように構成されている。
また、図2に示すように、操作パネル20は、プロジェクタ100の筐体の表面または側面に設けられている。操作パネル20は、たとえば、操作内容を表示するためのディスプレイ装置(図示せず)や、プロジェクタ100に対する操作入力を受け付けるスイッチなどを含む。操作パネル20は、使用者からの操作を受け付けると、操作内容に応じた信号を制御処理ブロック30の制御部31に送信するように構成されている。
また、プロジェクタ100の外部から与えられた外部ビデオ信号は、Video I/F32に入力されるように構成されている。また、外部I/F34は、たとえば、SDカード92などのメモリを装着することが可能に構成されている。なお、外部I/F34には、ケーブルなどを介してPCなどが接続可能であり、ユーザの把持するタッチペンの位置情報などをPCに送信可能な出力部として機能するように構成されている。そして、制御部31は、SDカード92からデータを読み出し、読み出されたデータは、Video RAM71に格納されるように構成されている。
また、制御部31は、データ処理ブロック40のタイミングコントローラ43と相互に通信することにより、Video RAM71に一時的に保持されている画像データに基づく映像の表示を制御するように構成されている。
また、データ処理ブロック40では、タイミングコントローラ43は、制御部31から出力される信号に基づいて、データコントローラ44を介してVideo RAM71に保持されているデータを読み出すように構成されている。データコントローラ44は、読み出したデータをビットデータ変換器42に送信するように構成されている。ビットデータ変換器42は、タイミングコントローラ43からの信号に基づいて、データをデータ/階調変換器41に送信するように構成されている。ビットデータ変換器42は、外部から与えられた画像データをレーザ光により投影可能な形式に適合したデータに変換する機能を有する。また、タイミングコントローラ43は、赤外線レーザ制御回路64に接続されており、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから照射されるレーザ光に同期して、赤外線LD64aからレーザ光を照射するように赤外線レーザ制御回路64に信号を送信するように構成されている。
データ/階調変換器41は、ビットデータ変換器42から出力されたデータを赤色(R:Red)、緑色(G:Green)および青色(B:Blue)の3色の階調に変換し、変換後のデータを赤色レーザ制御回路61と、緑色レーザ制御回路62と、青色レーザ制御回路63とにそれぞれ送信するように構成されている。
また、赤色レーザ制御回路61は、データ/階調変換器41からのデータを赤色LD61aに送信するように構成されている。また、緑色レーザ制御回路62は、データ/階調変換器41からのデータを緑色LD62aに送信するように構成されている。また、青色レーザ制御回路63は、データ/階調変換器41からのデータを青色LD63aに送信するように構成されている。
また、プロジェクタ100の画像1aが投影される側の側面に設けられる2つの赤外線検出器10aおよび10bにより受信された信号は、変換器52を介して、制御部31に入力されるように構成されている。制御部31は、赤外線検出器10aおよび10bが検出する検出対象物からの反射光の強度差に基づいて、検出対象物のテーブル1からの高さを算出するように構成されている。そして、制御部31は、赤外線検出器10aおよび10bが検出する検出対象物のテーブル1からの高さに基づいて、アイコンをドラッグする動作と、アイコンから検出対象物が離れる動作とを判別して、アイコンをドラッグしたと判別した後、アイコンをドラッグするとともに検出対象物の移動に連動してアイコンを移動する映像を投影するように構成されている。
次に、図6を参照して、プロジェクタの可視光のレーザ光および赤外線のレーザ光の照射タイミングについて説明する。
第1実施形態では、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光および赤外線のレーザ光は、共通の信号に基づいて照射されるように構成されている。具体的には、水平同期信号と垂直同期信号とがHレベルになる共通の信号が活性化される期間(水平に走査される期間h1〜期間h4の間で、かつ、垂直に走査される期間v1〜期間v3)のうちの所定の期間(水平に走査される期間h1〜期間h2の間で、かつ、垂直に走査される期間v1〜期間v2)において、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射がオフ状態に制御されるとともに、赤外線のレーザ光の照射がオン状態に制御されるように構成されている。これにより、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光が照射されずに、赤外線のレーザ光のみが照射されるように構成されている。
また、水平に走査される期間h2〜期間h3の間で、かつ、垂直に走査される期間v1〜期間v2の間において、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射がオフ状態に制御されるとともに、赤外線のレーザ光の照射がオン状態に制御されるように構成されている。これにより、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光が照射されずに、赤外線のレーザ光のみが照射されるように構成されている。
また、水平に走査される期間h3〜期間h4の間で、かつ、垂直に走査される期間v1〜期間v2の間において、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射がオフ状態に制御されるとともに、赤外線のレーザ光の照射がオン状態に制御されるように構成されている。これにより、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光が照射されずに、赤外線のレーザ光のみが照射されるように構成されている。
また、水平に走査される期間h1〜期間h2の間で、かつ、垂直に走査される期間v2〜期間v3の間において、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射がオフ状態に制御されるとともに、赤外線のレーザ光の照射がオン状態に制御されるように構成されている。これにより、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光が照射されずに、赤外線のレーザ光のみが照射されるように構成されている。
また、水平に走査される期間h2〜期間h3で、かつ、垂直に走査される期間v2〜期間v3の間において、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射と、赤外線のレーザ光の照射との両方がオン状態に制御されるように構成されている。これにより、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光と、赤外線のレーザ光との両方が照射されるように構成されている。
また、水平に走査される期間h3〜期間h4の間で、かつ、垂直に走査される期間v2〜期間v3の間において、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射がオフ状態に制御されるとともに、赤外線のレーザ光の照射がオン状態に制御されるように構成されている。これにより、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光が照射されずに、赤外線のレーザ光のみが照射されるように構成されている。
次に、図7および図8を参照して、プロジェクタの赤外線のレーザ光の投影距離に対する赤外線検出器の検出感度および赤外線のレーザ光の出力について説明する。
第1実施形態では、図7に示すように、赤外線検出器10aおよび10bの赤外線のレーザ光の検出感度は、プロジェクタ100からの投影距離が位置Bから位置Cへ大きくなるのに伴って距離の2乗に反比例して低下するものとする。この場合、位置Cにおける赤外線検出部10aおよび10bの検出感度(s1)は、位置Bにおける赤外線検出部10aおよび10bの検出感度(s2)の約0.4(約5分の2)である。
また、赤外線のレーザ光は、図8に示すように、赤外線検出器10aおよび10b(プロジェクタ100)からの投影距離に応じて出力を距離の2乗に比例するように上昇させて照射されるように構成されている。つまり、赤外線レーザ光は、プロジェクタ100からの投影距離が位置Bから位置Cへ大きくなるのに伴って距離の2乗に比例するように出力を大きくして照射されるように構成されている。なお、赤外線レーザ光の位置Cにおける赤外線レーザ光の出力(p1)は、位置Bにおける出力(p2)の約2.5倍である。
次に、図1、図3、図4および図9〜図14を参照して、プロジェクタ100が検出対象物を検出する際の制御部31の動作について説明する。
図1に示すように、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63a(図2参照)からそれぞれ赤色、緑色および青色のレーザ光が照射されるとともに、レーザ光が走査されることにより、テーブル1およびスクリーン2上にそれぞれ画像1aおよび2aが投影される。たとえば、テーブル1およびスクリーン2上には、アイコンなどの画像が投影されている。また、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aに同期して、赤外線LD64aから赤外線のレーザ光が照射されるとともに、レーザ光が走査される。そして、図9に示すように、ステップS1において、赤外線LD64aから照射され、検出対象物(タッチペン)により反射される赤外線のレーザ光が赤外線検出器10aおよび10bによって検出されたか否かが判断される。なお、検出対象物により反射される赤外線のレーザ光が赤外線検出器10aおよび10bによって検出されない場合は、ステップS1の動作が繰り返される。
そして、ステップS1において、検出対象物により反射される赤外線のレーザ光が赤外線検出器10aおよび10bによって検出されたと判断された場合、ステップS2に進む。ステップS2において、赤外線検出器10aおよび10bが検出対象物からの反射光を検出した期間での、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから照射されるレーザ光が走査している画像1aの座標(テーブル1の座標)を、検出対象物のテーブル1上の座標として判断する。
次に、ステップS3に進んで、赤外線検出器10aおよび10bによって検出された検出対象物からの反射光の強度差に基づいて、検出対象物のテーブル1からの高さが算出される。具体的には、たとえば、図3に示すように、検出対象物(タッチペン)がテーブル1の表面に触れている場合では、赤外線検出器10aが検出する検出対象物からの反射光の強度は、赤外線検出器10aよりも高い位置に設けられる赤外線検出器10bが検出する検出対象物からの反射光の強度よりも、検出対象物までの距離が小さい分、大きくなる。一方、図4に示すように、検出対象物(タッチペン)がテーブル1の表面から離れた位置にある場合では、赤外線検出器10bが検出する検出対象物からの反射光の強度は、赤外線検出器10bよりも低い位置に設けられる赤外線検出器10aが検出する検出対象物からの反射光の強度よりも、検出対象物までの距離が小さい分、大きくなる。このように、検出対象物のテーブル1の表面からの高さが異なることにより、赤外線検出器10aおよび10bが検出する反射光の強度がそれぞれ異なるので、赤外線検出器10aおよび10bが検出する反射光の強度の差分の大きさにより、検出対象物のテーブル1の表面からの高さを算出することが可能となる。
次に、ステップS4に進んで、検出対象物がテーブル1の表面に触れたか否か(検出対象物のテーブル1の表面からの高さがゼロか否か)が判断される。なお、ステップS4において、検出対象物がテーブル1の表面に触れていないと判断された場合には、ステップS1に戻る。つまり、検出対象物がテーブル1の表面に触れるまで、ステップS1〜ステップS4の動作が繰り返される。ステップS4において、検出対象物がテーブル1の表面に触れたと判断された場合には、ステップS5に進んで、検出対象物が、テーブル1の表面を水平方向に移動したか否かが判断される。つまり、図10に示すように、検出対象物のテーブル1の表面からの高さがゼロのまま、テーブル1の表面上を移動したか否かが判断される。そして、検出対象物がテーブル1の表面上を水平方向に移動したと判断された場合には、ステップS6に進んで、図11に示すように、検出対象物の移動に連動してポインタを移動する映像をテーブル1およびスクリーン2に投影する。その後、ステップS1に戻る。
また、ステップS5において、検出対象物がテーブル1の表面を水平方向に移動しないと判断された場合には、ステップS7に進んで、検出対象物がテーブル1の表面から離れたか否か(検出対象物のテーブル1の表面からの高さがゼロよりも大きいか否か)が判断される。なお、検出対象物のテーブル1上の座標は、アイコンの画像に対応しているとする。そして、ステップS7において、検出対象物がテーブル1の表面から離れたと判断された場合には、ステップS8に進んで、検出対象物がテーブル1の表面から離れた距離が所定の距離以上か否かが判断される。ステップS8において、検出対象物がテーブル1の表面から離れた距離が所定の距離未満(図12の状態A参照)と判断された場合には、ステップS9に進んで、検出対象物(タッチペン)がテーブル1に投影されるアイコンをドラッグしたと判断される。そして、図13に示すように、アイコンをドラッグする映像がテーブル1(スクリーン2)に投影される。その後、検出対象物の移動(図12の状態B)に連動して、アイコンの画像を移動させる。そして、ステップS10において、検出対象物がテーブル1の表面に触れたと判断された場合には、ステップS11において、アイコンをドロップしたと判断される。そして、アイコンをドロップする映像がテーブル1(スクリーン2)に投影される。その後、ステップS1に戻る。
また、ステップS8において、検出対象物がテーブル1の表面から離れた距離が所定の距離以上(図14参照)と判断された場合には、検出対象物(タッチペン)がテーブル1に投影されるアイコンを離したと判断される。その後、ステップS1に戻る。
第1実施形態では、上記のように、赤外線LD64aから照射される赤外線のレーザ光が、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから照射される赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射することによって、プロジェクタ100の上方から斜め下方向に赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光および赤外線のレーザ光が照射された場合、赤外線のレーザ光は、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光が照射される高さよりも上方を照射するので、テーブル1上に投影される画像のうちのプロジェクタ100から遠い側の画像の比較的高い領域にも赤外線のレーザ光が照射される。これにより、投影画面のほぼ全域において検出対象物の高さ方向の位置を検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから遠ざかる方向の端部と、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射方向に対する側方端部とに対して、赤外線のレーザ光を赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲で照射すれば、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから遠ざかる方向(矢印Y1方向)の端部と、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射方向(矢印Y1方向)に対する側方(矢印X1方向および矢印X2方向)端部とにおいて、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光が照射される高さよりも上方に赤外線のレーザ光が照射されるので、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから遠ざかる方向の端部の検出対象物(タッチペン)の高さ方向の位置と、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の照射方向に対する側方端部の検出対象物(タッチペン)の高さ方向の位置とを検出することができるので、より確実に投影画面のほぼ全域において検出対象物の高さ方向の位置を検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、赤外線のレーザ光を赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射すれば、検出対象物(タッチペン)が位置する場合には、検出対象物(タッチペン)により反射される赤外線のレーザ光が赤外線検出器10bにより検出されるので、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の端部の赤外線検出器10bの高さ位置に対応する領域の検出対象物(タッチペン)の高さ方向の位置を検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、赤外線検出器10aおよび10bからの距離に応じて赤外線のレーザ光の出力を距離の2乗に比例するように変化させて照射すれば、たとえば、赤外線検出器10aおよび10bの検出感度が赤外線検出器10aおよび10bからの距離に応じて距離の2乗に反比例して小さくなる場合でも、検出対象物(タッチペン)を容易に検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、赤色LD61a、緑色LD62aおよび青色LD63aから照射される赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光および赤外線LD64aから照射される赤外線のレーザ光を、共通のMEMSミラー69aを用いて、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射すれば、たとえば、第1レーザ光発生部から照射される第1レーザ光を投影領域に投影する投影部と、第2レーザ光発生部から照射される第2レーザ光を投影領域に投影する投影部とを別個に設ける場合と異なり、構造を簡素化することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、共通の信号が活性化される期間のうちの所定の期間において、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光のオフ状態を制御することにより、赤外線のレーザ光が、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射すれば、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光のオフ状態を制御することにより、容易に、共通の1つの信号を用いて赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の外側の領域に赤外線のレーザ光のみを照射させることができるので、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光と、赤外線のレーザ光との投影範囲を異ならせる場合にも、制御が複雑化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、赤外線のレーザ光の照射範囲のうち赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲を越える領域の照射範囲の幅を、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の幅よりも小さくすれば、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲から大きく離れた位置に位置する検出対象物(タッチペン)を検出せずに、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲近傍の検出対象物(タッチペン)を検出することができる。
(第2実施形態)
次に、図15および図16を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、赤外線のレーザ光を赤外線検出器10aおよび10b(プロジェクタ100)からの投影距離に応じて出力を距離の2乗に比例するように変化させて照射する第1実施形態とは異なり、赤外線のレーザ光を赤外線検出器10aおよび10b(プロジェクタ100)からの投影距離に応じて出力を直線的に上昇させて照射する例について説明する。なお、第2実施形態の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、図15に示すように、赤外線検出器10aおよび10bの赤外線のレーザ光の検出感度は、プロジェクタ100からの投影距離が位置Bから位置Cへ大きくなるのに伴って直線的に低下するものとする。この場合、位置Cにおける赤外線検出部10aおよび10bの検出感度(s3)は、位置Bにおける赤外線検出部10aおよび10bの検出感度(s4)の約2分の1である。
また、赤外線のレーザ光は、図16に示すように、赤外線検出器10aおよび10b(プロジェクタ100)からの投影距離に応じて出力を直線的に上昇させて照射されるように構成されている。つまり、赤外線レーザ光は、プロジェクタ100からの投影距離が位置Bから位置Cへ大きくなるのに伴って直線的に出力を大きくして照射されるように構成されている。なお、赤外線レーザ光の位置Cにおける赤外線レーザ光の出力(p3)は、位置Bにおける出力(p4)の約2倍である。
第2実施形態では、上記のように、赤外線検出器10aおよび10bからの距離に応じて赤外線のレーザ光の出力を直線的に上昇させて照射すれば、たとえば、赤外線検出器10aおよび10bの検出感度が赤外線検出器10aおよび10bからの距離に応じて直線的に小さくなる場合でも、検出対象物(タッチペン)を容易に検出することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、赤色、緑色および青色の3色のレーザ光を照射することにより画像を投影する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、1色または2色のレーザ光により画像を投影してもよいし、4色以上のレーザ光により画像を投影してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、赤外線のレーザ光を照射することにより検出対象物の位置(座標)を検知する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、赤外線のレーザ光以外の画像投影に寄与しない(非可視光の)レーザ光により検出対象物の位置(座標)を検知してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、プロジェクタに赤外線検出器が2つ設けられる例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、プロジェクタに赤外線検出器を1つまたは3つ以上設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、赤外線検出器の一例としてフォトダイオードを示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、フォトダイオード以外にCMOSセンサやCCDセンサなどを適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光および赤外線のレーザ光を1つのMEMSミラー69aにより水平方向と垂直方向との両方を走査する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図17に示す第1変形例のように、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光および赤外線のレーザ光を2つのMEMSミラー69aおよび69bにより走査してもよい。この場合、MEMSミラー69aまたは69bの一方を水平走査用のミラーとして機能させ、MEMSミラー69aまたは69bの他方を垂直走査用のミラーとして機能させてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光と、赤外線のレーザ光とを共通のMEMSミラーにより走査する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図18に示す第2変形例のように、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光を照射させるレーザ光源60aと、赤外線のレーザ光を照射するレーザ光源60bとを別個に構成するとともに、別個のMEMSミラー69aを用いて、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光と、赤外線のレーザ光とを別個に走査してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、赤外線のレーザ光の出力を直線的または距離の2乗に比例するように上昇させる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、赤外線のレーザの出力を段階的に上昇させてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、赤外線のレーザ光を赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の矢印Y1、X1およびX2方向に対して、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、赤外線のレーザ光を赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の矢印Y1、Y2、X1およびX2方向に対して、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射してもよいし、赤外線のレーザ光を赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の矢印Y1、X1およびX2方向のうちの1つに対して、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲よりも大きい範囲を照射してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、赤外線のレーザ光の照射範囲の幅W1および幅W3を、それぞれ、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の幅W2および幅W4よりも小さくする例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、赤外線のレーザ光の照射範囲の幅W1および幅W3を、それぞれ、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の幅W2および幅W4と同じ幅にしてもよいし、赤外線のレーザ光の照射範囲の幅W1および幅W3を、それぞれ、赤色、緑色および青色の可視光のレーザ光の投影範囲の幅W2および幅W4よりも大きくしてもよい。