JP2015158716A - 安否確認システム - Google Patents

安否確認システム Download PDF

Info

Publication number
JP2015158716A
JP2015158716A JP2014031866A JP2014031866A JP2015158716A JP 2015158716 A JP2015158716 A JP 2015158716A JP 2014031866 A JP2014031866 A JP 2014031866A JP 2014031866 A JP2014031866 A JP 2014031866A JP 2015158716 A JP2015158716 A JP 2015158716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
personal information
identification information
medium identification
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014031866A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6277770B2 (ja
Inventor
半田 富己男
Fukio Handa
富己男 半田
矢野 義博
Yoshihiro Yano
義博 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014031866A priority Critical patent/JP6277770B2/ja
Publication of JP2015158716A publication Critical patent/JP2015158716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6277770B2 publication Critical patent/JP6277770B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】広範囲な所持品に基づいて個人を特定し、かつ、個人情報を取り扱う負担を軽減する。
【解決手段】利用者U(i)に、個人情報P(i)に紐付けられた主情報記録媒体M(x,i)と、副情報記録媒体M(y1,i)〜M(y3,i)と、が発行される。個人情報P(i)は、個人情報保管装置100内に主情報記録媒体M(x,i)の媒体識別情報に対応づけて保管される。平時に、複数の媒体の媒体識別情報が、グループ管理装置200内に同一グループの情報として登録される。災害時、利用者U(i)が、避難所に設置された個人情報参照装置300に、携行中の副情報記録媒体M(y3,i)を読み込ませると、グループ管理装置200への照会により、同一グループの主情報記録媒体M(x,i)が特定され、個人情報保管装置100から対応する個人情報P(i)を入手することにより、安否情報提示装置400に自動入力できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、安否確認システムに関し、特に、震災などの災害発生時に、家族や知人の安否確認を行うための技術に関する。
地震や台風などによる大災害が発生すると、家族や知人が無事でいるのか、どこの避難所にいるのか、といった情報を入手することが重要になる。しかしながら、災害時にはライフラインが寸断され、平時のような方法で連絡をとることは困難である。このため、住居近くの避難所を訪ね歩く人が多数発生することになる。一方、個々の避難所では、被災者名簿を作成して公表する作業が行われるが、重傷者、お年寄り、幼児などについては、聞き取り作業が困難になる。もちろん、遺体安置所では、聞き取り作業を行うことすらできない。
このように、災害発生時の安否確認を容易に行うために、たとえば、下記の特許文献1には、SNS会員に対して電子メールを利用した安否確認サービスを提供するシステムが開示されており、特許文献2や3には、災害発生時に、電話番号等から安否確認情報を取得する技術が開示されている。また、特許文献4には、災害に応じて、情報公開レベルを変更する技術が開示されており、特許文献5には、予め家族や知人をグループ登録しておき、災害発生時に、当該グループ内のメンバーについての安否確認を容易に行う技術が開示されている。
更に、特許文献6には、自治体が管理する住民情報データベースを利用して安否確認を行うシステムが開示されており、特許文献7には、利用者自身の顔写真を電子メールで送信して安否確認に利用する技術が開示されている。また、特許文献8には、ICタグ等に記録されている個人情報を利用して被災者の収容先を報知する技術が開示されており、特許文献9には、予め設定された時間帯に発信があるか否かに基づいて安否確認を行う技術が開示されている。
国際公開第WO12/133886号公報 特開2011−019199号公報 特開2010−177755号公報 特開2010−057075号公報 特開2008−257711号公報 特開2008−140284号公報 特開2006−330821号公報 特開2006−072478号公報 特開2005−134969号公報
大規模災害の場合、被災者の中には同姓同名者も多数含まれていることが予想されるため、特定の個人についての安否確認を行うためには、氏名、住所、生年月日などの個人情報が不可欠である。前掲の各特許文献に開示されている技術も、このような個人情報を取り扱うことを前提とした技術である。現在、個人情報は、種々の行政機関や民間業者のデータベースに登録されているが、個人情報保護法によって厳重な安全管理が義務づけられており、多数の者の個人情報を取り扱うには、膨大な管理コストが必要になる。
しかも、これら個人情報のデータベースは、個々の行政機関や民間業者が、それぞれ別個独立して管理しているので、災害発生時に避難所などにおいて、特定の被災者についての個人情報を任意のデータベースから取り出して利用することは困難である。このため、災害発生時には、個々の被災者とその個人情報とを結びつける作業に多くの労力と時間が費やされることになる。
また、重傷者、お年寄り、幼児など、聞き取り作業が困難な被災者、意識不明の被災者、あるいは遺体の場合、所持品に基づいて個人を特定せざるを得ない。ところが、災害発生時には、着の身着のままで避難することが多く、所持品から個人を特定することも困難な場合が少なくない。たとえば、被災者が運転免許証を所持していれば、個人を特定することが可能であるが、無記名式の商店用ポイントカードなどを所持していても、個人を特定することはできない。
そこで本発明は、広範囲な所持品に基づいて個人を特定することができ、しかも個人情報を取り扱う負担を軽減することが可能な安否確認システムを提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認システムにおいて、
個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する個人情報入力部と、
入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管部と、
特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、個人情報保管部内を検索し、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する個人情報検索部と、
主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す登録用読出部と、
登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録部と、
特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、グループ情報登録部内を検索し、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として照会元に送信するグループ情報検索部と、
副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す参照用読出部と、
参照用読出部が読み出した副媒体識別情報について、グループ情報検索部に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた主媒体識別情報を受信するグループ情報照会部と、
グループ情報照会部が受信した主媒体識別情報について、個人情報検索部に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた個人情報を受信する個人情報照会部と、
個人情報照会部が受信した個人情報を安否情報として集積する安否情報集積部と、
外部からの照会に応じて、安否情報集積部に集積されている安否情報を回答する安否情報回答部と、
を設けたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認システムにおいて、
個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する個人情報入力部と、
入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管部と、
特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、個人情報保管部内を検索し、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として送信する個人情報検索部と、
主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す登録用読出部と、
登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録部と、
特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、グループ情報登録部内を検索し、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、個人情報検索部に対する照会を行うグループ情報検索部と、
副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す参照用読出部と、
参照用読出部が読み出した副媒体識別情報について、グループ情報検索部に対する照会を行うグループ情報照会部と、
グループ情報照会部による照会に起因して送信されてきた個人情報を受信する個人情報受信部と、
個人情報受信部が受信した個人情報を安否情報として集積する安否情報集積部と、
外部からの照会に応じて、安否情報集積部に集積されている安否情報を回答する安否情報回答部と、
を設け、
個人情報検索部が、個人情報受信部に対して個人情報の送信を行うようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認システムにおいて、
個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する個人情報入力部と、
入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管部と、
特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、個人情報保管部内を検索し、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として送信する個人情報検索部と、
主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す登録用読出部と、
登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録部と、
特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、グループ情報登録部内を検索し、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、個人情報検索部に対する照会を行うグループ情報検索部と、
グループ情報検索部による照会に起因して送信されてきた個人情報を転送する個人情報転送部と、
副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す参照用読出部と、
参照用読出部が読み出した副媒体識別情報について、グループ情報検索部に対する照会を行うグループ情報照会部と、
グループ情報照会部による照会に起因して個人情報転送部から転送されてきた個人情報を受信する個人情報受信部と、
個人情報受信部が受信した個人情報を安否情報として集積する安否情報集積部と、
外部からの照会に応じて、安否情報集積部に集積されている安否情報を回答する安否情報回答部と、
を設け、
個人情報検索部が、個人情報転送部に対して個人情報の送信を行い、個人情報転送部が、送信されてきた個人情報を個人情報受信部に対して転送するようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、上述した第1〜第3の態様に係る安否確認システムにおいて、
登録用読出部が、1つの主情報記録媒体に記録されている1つの主媒体識別情報と、1つの副情報記録媒体に記録されている1つの副媒体識別情報もしくは複数の副情報記録媒体に記録されている複数の副媒体識別情報と、を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、
グループ情報登録部が、登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された1つの主媒体識別情報と1つもしくは複数の副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述した第1〜第3の態様に係る安否確認システムにおいて、
登録用読出部が、複数の主情報記録媒体に記録されている複数の主媒体識別情報と、1つの副情報記録媒体に記録されている1つの副媒体識別情報もしくは複数の副情報記録媒体に記録されている複数の副媒体識別情報と、を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、
グループ情報登録部が、登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された複数の主媒体識別情報と1つもしくは複数の副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、上述した第1〜第5の態様に係る安否確認システムにおいて、
登録用読出部が、既に登録済みの媒体識別情報が記録された情報記録媒体を一部に含む複数の情報記録媒体について、それぞれ記録されている媒体識別情報を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、
グループ情報登録部が、複数の媒体識別情報のうち、まだ登録されていない新規識別情報を、既に登録されている既存識別情報が所属するグループと同一のグループに追加登録する機能を有するようにしたものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述した第1〜第6の態様に係る安否確認システムにおいて、
グループ情報検索部が、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、グループ情報登録部内を検索し、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに複数の主媒体識別情報が登録されていた場合、所定のルールに従って選択された1つもしくは複数の主媒体識別情報を検索結果として送信するようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、上述した第1〜第7の態様に係る安否確認システムにおいて、
個人情報検索部が、検索された個人情報の内容を取捨選択し、その一部分のみを検索結果として送信するようにしたものである。
(9) 本発明の第9の態様は、上述した第1〜第8の態様に係る安否確認システムにおいて、
登録用読出部が、同一のセッションにおいて読み出された複数の媒体識別情報を、相互に関連する一群の識別情報として取り扱うようにしたものである。
(10) 本発明の第10の態様は、上述した第1〜第9の態様に係る安否確認システムにおいて、
登録用読出部および参照用読出部が、ICカードもしくはRFタグからなる情報記録媒体から媒体識別情報を読み出すリーダライタ装置、光学式もしくは磁気式情報記録媒体から媒体識別情報を読み出す光学式もしくは磁気式情報読取装置、または、一次元もしくは二次元バーコードが表示された情報記録媒体から当該バーコードとして記録された媒体識別情報を読み出すバーコードリーダ装置を有するようにしたものである。
(11) 本発明の第11の態様は、上述した第1〜第10の態様に係る安否確認システムにおいて、
参照用読出部が、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報を読み出す機能を更に有し、
個人情報照会部もしくはグループ情報検索部が、参照用読出部が主媒体識別情報を読み出したときには、参照用読出部が読み出した主媒体識別情報をそのまま用いて、個人情報検索部に対する照会を行うようにしたものである。
(12) 本発明の第12の態様は、上述した第1〜第10の態様に係る安否確認システムにおいて、
参照用読出部が、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報を読み出す機能を更に有し、
グループ情報照会部が、参照用読出部が主媒体識別情報を読み出したときには、副媒体識別情報に代えて、読み出された主媒体識別情報について、グループ情報検索部に対する照会を行い、
グループ情報検索部が、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、グループ情報登録部内を検索し、当該特定の主媒体識別情報と、当該特定の主媒体識別情報と同一グループに登録されている別な主媒体識別情報と、の群の中から所定のルールに従って選択された1つもしくは複数の主媒体識別情報を検索結果として送信する機能を更に有するようにしたものである。
(13) 本発明の第13の態様は、上述した第1〜第12の態様に係る安否確認システムにおいて、
安否情報集積部が、特定の個人情報を安否情報として集積する際に、当該特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理を行った参照用読出部の設置場所を示す安否確認場所情報と、当該読出処理が行われた時点もしくは当該読出処理に起因して行われた所定の後続処理が行われた時点を示す安否確認時刻情報と、を安否情報の一部として集積し、
安否情報回答部が、個人情報とともに、安否確認場所情報および安否確認時刻情報を照会に応じた安否情報として回答するようにしたものである。
(14) 本発明の第14の態様は、上述した第1〜第13の態様に係る安否確認システムにおいて、
参照用読出部が、特定の媒体識別情報の読出処理を行う際に、当該特定の媒体識別情報に係る利用者に関するメッセージを入力する処理を行い、
安否情報集積部が、当該読出処理に起因して得られた特定の個人情報を安否情報として集積する際に、当該メッセージを安否情報の一部として集積し、
安否情報回答部が、個人情報とともに、当該メッセージを照会に応じた安否情報として回答するようにしたものである。
(15) 本発明の第15の態様は、上述した第1の態様に係る安否確認システムにおいて、
個人情報入力部と、個人情報保管部と、個人情報検索部と、を含む個人情報保管装置を、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
登録用読出部と、グループ情報登録部と、グループ情報検索部と、を含むグループ管理装置を、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
参照用読出部と、グループ情報照会部と、個人情報照会部と、を含む個人情報参照装置を、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
安否情報集積部と、安否情報回答部と、を含む安否情報提示装置を、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成したものである。
(16) 本発明の第16の態様は、上述した第2の態様に係る安否確認システムにおいて、
個人情報入力部と、個人情報保管部と、個人情報検索部と、を含む個人情報保管装置を、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
登録用読出部と、グループ情報登録部と、グループ情報検索部と、を含むグループ管理装置を、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
参照用読出部と、グループ情報照会部と、個人情報受信部と、を含む個人情報参照装置を、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
安否情報集積部と、安否情報回答部と、を含む安否情報提示装置を、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成したものである。
(17) 本発明の第17の態様は、上述した第3の態様に係る安否確認システムにおいて、
個人情報入力部と、個人情報保管部と、個人情報検索部と、を含む個人情報保管装置を、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
登録用読出部と、グループ情報登録部と、グループ情報検索部と、個人情報転送部と、を含むグループ管理装置を、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
参照用読出部と、グループ情報照会部と、個人情報受信部と、を含む個人情報参照装置を、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
安否情報集積部と、安否情報回答部と、を含む安否情報提示装置を、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成したものである。
(18) 本発明の第18の態様は、上述した第1〜第17の態様に係る安否確認システムにおいて、
災害発生時に個人情報送信許可信号を発信する個人情報送信許可装置を更に設け、
個人情報検索部が、個人情報送信許可信号を受けたときにのみ個人情報の送信を行うようにしたものである。
(19) 本発明の第19の態様は、上述した第18の態様に係る安否確認システムにおいて、
個人情報送信許可装置が、
オペレータの操作により個人情報送信許可信号を発信する送信許可発令器、
地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を、物理量の検出センサから得られる検出値に基づいて認識し、当該検出値が所定のしきい値を越えたときに個人情報送信許可信号を発信する自然事象認識器、
有線もしくは無線回線を通じて送信された防災信号を受信し、所定の条件を満たす防災信号が検知されたときに個人情報送信許可信号を発信する防災信号検知器、
報道番組の音声もしくは画像を監視し、音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致したときに個人情報送信許可信号を発信する災害報道判定器、
の少なくとも1つを有するようにしたものである。
(20) 本発明の第20の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認システムにおいて、
個人情報保管装置と、グループ管理装置と、個人情報参照装置と、安否情報提示装置と、を設け、
個人情報保管装置は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する機能を有し、
グループ管理装置は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として照会元に送信する機能を有し、
個人情報参照装置は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理装置に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた主媒体識別情報について、個人情報保管装置に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた個人情報を受信する機能を有し、
安否情報提示装置は、個人情報参照装置が受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した安否情報を提示する機能を有するようにしたものである。
(21) 本発明の第21の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認システムにおいて、
個人情報保管装置と、グループ管理装置と、個人情報参照装置と、安否情報提示装置と、を設け、
個人情報保管装置は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として個人情報参照装置に送信する機能を有し、
グループ管理装置は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、個人情報保管装置に対する照会を行う機能を有し、
個人情報参照装置は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理装置に対する照会を行い、当該照会に起因して送信されてきた個人情報を受信する機能を有し、
安否情報提示装置は、個人情報参照装置が受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した安否情報を提示する機能を有するようにしたものである。
(22) 本発明の第22の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認システムにおいて、
個人情報保管装置と、グループ管理装置と、個人情報参照装置と、安否情報提示装置と、を設け、
個人情報保管装置は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する機能を有し、
グループ管理装置は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、個人情報保管装置に対する照会を行い、当該照会に起因して送信されてきた個人情報を個人情報参照装置に転送する機能を有し、
個人情報参照装置は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理装置に対する照会を行い、当該照会に起因して転送されてきた個人情報を受信する機能を有し、
安否情報提示装置は、個人情報参照装置が受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した安否情報を提示する機能を有するようにしたものである。
(23) 本発明の第23の態様は、上述した第20〜第22の態様に係る安否確認システムにおいて、
安否情報提示装置が、特定の個人情報を安否情報として提示する際に、当該特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理が行われた時と場所を示す情報を併せて提示するようにしたものである。
(24) 本発明の第24の態様は、上述した第20〜第23の態様に係る安否確認システムにおいて、
安否情報提示装置が、特定の個人情報を安否情報として提示する際に、当該特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理が行われたときに入力されたメッセージを併せて提示するようにしたものである。
(25) 本発明の第25の態様は、上述した第20〜第24の態様に係る安否確認システムにおいて、
災害発生時に個人情報送信許可信号を発信する個人情報送信許可装置を更に設け、
個人情報保管装置が、個人情報送信許可信号を受けたときにのみ個人情報の送信を行うようにしたものである。
(26) 本発明の第26の態様は、上述した第25の態様に係る安否確認システムにおいて、
個人情報送信許可装置が、オペレータから発令指示を受けた場合、地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を検出するための物理量の検出センサから得られる検出値が所定のしきい値を越えた場合、所定の条件を満たす防災信号が検知された場合、もしくは、監視中の報道番組の音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致した場合に、個人情報送信許可信号を発信するようにしたものである。
(27) 本発明の第27の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認方法において、
個人情報保管用のコンピュータが、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管段階と、
グループ管理用のコンピュータが、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録段階と、
個人情報参照用のコンピュータが、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理用のコンピュータに対する照会を行うグループ情報照会段階と、
グループ管理用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索して照会元に送信するグループ情報検索段階と、
個人情報参照用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータから送信されてきた主媒体識別情報について、個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う個人情報照会段階と、
個人情報保管用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して照会元に送信する個人情報検索段階と、
個人情報参照用のコンピュータが、個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を受信する個人情報受信段階と、
安否情報提示用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータが受信した個人情報を、外部からの照会に応じて提示する安否情報提示段階と、
を行うようにしたものである。
(28) 本発明の第28の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認方法において、
個人情報保管用のコンピュータが、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管段階と、
グループ管理用のコンピュータが、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録段階と、
個人情報参照用のコンピュータが、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理用のコンピュータに対する照会を行うグループ情報照会段階と、
グループ管理用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索するグループ情報検索段階と、
グループ管理用のコンピュータが、検索された主媒体識別情報について、個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う個人情報照会段階と、
個人情報保管用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して個人情報参照用のコンピュータに送信する個人情報検索段階と、
個人情報参照用のコンピュータが、個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を受信する個人情報受信段階と、
安否情報提示用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータが受信した個人情報を、外部からの照会に応じて提示する安否情報提示段階と、
を行うようにしたものである。
(29) 本発明の第29の態様は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する安否確認方法において、
個人情報保管用のコンピュータが、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管段階と、
グループ管理用のコンピュータが、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録段階と、
個人情報参照用のコンピュータが、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理用のコンピュータに対する照会を行うグループ情報照会段階と、
グループ管理用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索するグループ情報検索段階と、
グループ管理用のコンピュータが、検索された主媒体識別情報について、個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う個人情報照会段階と、
個人情報保管用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索してグループ管理用のコンピュータに送信する個人情報検索段階と、
グループ管理用のコンピュータが、個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を個人情報参照用のコンピュータに転送する個人情報転送段階と、
個人情報参照用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータから転送されてきた個人情報を受信する個人情報受信段階と、
安否情報提示用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータが受信した個人情報を、外部からの照会に応じて提示する安否情報提示段階と、
を行うようにしたものである。
(30) 本発明の第30の態様は、上述した第27〜第29の態様に係る安否確認方法において、
安否情報提示段階で、個人情報を提示する際に、グループ情報照会段階において副媒体識別情報の読出処理が行われた時と場所を示す情報を併せて提示するようにしたものである。
(31) 本発明の第31の態様は、上述した第27〜第30の態様に係る安否確認方法において、
グループ情報照会段階で、副媒体識別情報の読出処理を行うときに、メッセージを入力する処理を併せて行い、
安否情報提示段階で、個人情報を提示する際に、メッセージを併せて提示するようにしたものである。
(32) 本発明の第32の態様は、上述した第27〜第31の態様に係る安否確認方法において、
個人情報検索段階で、オペレータからの発令指示を受けた場合、地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を検出するための物理量の検出センサから得られる検出値が所定のしきい値を越えた場合、所定の条件を満たす防災信号が検知された場合、もしくは、監視中の報道番組の音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致した場合に個人情報の送信が行われるようにしたものである。
本発明に係る安否確認システムによれば、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体とを利用して、安否確認を行うことができるようになる。すなわち、まず、平時には、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報が同一グループに所属する媒体識別情報として登録される。一方、災害時には、被災者が、登録済みの任意の副情報記録媒体を携行していれば、当該携行中の副情報記録媒体から読み出した副媒体識別情報についての照会を行うことにより、同一グループに登録されている主媒体識別情報を得ることができ、当該主媒体識別情報についての照会を行うことにより、紐付けて保管されていた個人情報を入手することができる。
このように、本発明によれば、主媒体識別情報に紐付けて保管されていた個人情報を、様々な副情報記録媒体を利用して入手することができるので、広範囲な所持品に基づいて個人を特定することができ、しかも個人情報を取り扱う負担を軽減することが可能になる。
本発明に係る安否確認システムの基本構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る安否確認システムの詳細構成を示すブロック図である。 図2に示す個人情報保管部120に保管されている情報の一例を示す図である。 図2に示すグループ情報登録部220に登録されている情報の一例を示す図である。 図2に示すグループ情報登録部220において、相互に関連する一群の識別情報として同一のグループに登録された情報記録媒体のバリエーションを示す図である。 図2に示す登録用読出部210の1セッションの読出処理によってグループ情報の登録を行う手順を示す流れ図である。 図6に示す手順において、ディスプレイ画面上に表示される操作画面の一例を示す図である。 図2に示す登録用読出部210の1セッションの読出処理によってグループ情報の追加登録を行う手順を示す流れ図である。 図8に示す手順において、ディスプレイ画面上に表示される操作画面の一例を示す図である。 図2に示すグループ情報登録部220によるグループ情報の追加登録の処理概念を示すブロック図である。 図2に示すグループ情報登録部220内に、同一グループとして複数の主媒体識別情報が登録されている場合の取扱いを示すブロック図である。 図2に示す個人情報検索部130によって取捨選択された個人情報に、付加的な情報を加えることにより安否情報を作成する処理を示すブロック図である。 本発明において利用される種々の媒体に記録されている情報の一例を示す表である。 携帯型情報記録媒体に内蔵されている一般的なICチップのメモリマップである。 本発明の第1の実施形態に係る安否確認方法の手順を示す流れ図である。 本発明の第2の実施形態に係る安否確認システムの詳細構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る安否確認方法の手順を示す流れ図である。 本発明の第3の実施形態に係る安否確認システムの詳細構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る安否確認方法の手順を示す流れ図である。 個人情報送信許可信号により個人情報の送信を許可する場合の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1. 本発明に係る安否確認システムの基本構成 >>>
はじめに、本発明に係る安否確認システムの基本構成を示すとともに、本発明の基本概念を説明する。図1は、この安否確認システムの基本構成を示すブロック図である。図示のとおり、この安否確認システムは、個人情報保管装置100、グループ管理装置200、個人情報参照装置300、安否情報提示装置400という4つの構成要素を備えており、災害発生時に、個々の利用者の安否情報を一般端末装置500に対して提示する役割を果たす。
実用上は、多数の利用者がこのシステムを利用することになるが、図1では、便宜上、第i番目の利用者U(i)と第(i+1)番目の利用者U(i+1)の2名のみが例示されており、これらの利用者に対して、それぞれ4枚ずつの情報記録媒体が発行された例が示されている。具体的には、第i番目の利用者U(i)に対しては、1枚の主情報記録媒体M(x,i)と、3枚の副情報記録媒体M(y1,i)〜M(y3,i)とが発行され、第(i+1)番目の利用者U(i+1)に対しては、1枚の主情報記録媒体M(x,i+1)と、3枚の副情報記録媒体M(y1,i+1)〜M(y3,i+1)とが発行された例が示されている。
ここで文字Mは、情報記録媒体を示す参照符号であり、文字iは、個々の利用者を区別するためのパラメータであり、文字xは、主情報記録媒体であることを示す参照符号であり、文字yは、副情報記録媒体であることを示す参照符号である。図示の例の場合、同一の利用者に3枚の副情報記録媒体が発行されているため、文字yに数字を付して、y1,y2,y3のように示してある。
個々の情報記録媒体は、携帯可能で、情報を何らかの形式で記録することが可能な媒体であれば、どのような媒体であってもかまわない。情報を携帯可能な情報記録媒体に記録する方式としては、一般的には、磁気的、光学的、電気的な読み取りが可能な記録方式が知られているが、本発明では、これらのいずれの方式で記録された情報記録媒体を用いてもかまわない。
別言すれば、本発明で用いる情報記録媒体としては、磁気カード、光学読取式カード(バーコードのような肉眼観察可能な態様で情報が記録された媒体であってもかまわない)、ICカード(接触型読取式であっても、非接触型読取式であってもかまわない)、RFIDタグなどを利用することができる。また、その形態も、必ずしもカード状のものである必要はなく、様々な形状の物品にRFIDタグを埋め込んだものを情報記録媒体として利用することも可能である。
もちろん、当該情報記録媒体の実社会における利用形態もどのようなものであってもかまわない。たとえば、公的機関が発行するパスポート、個人番号カード(具体的には、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律によって規定されている個人番号等を記録したカード)、住民基本台帳カード、運転免許証のようなICカードであってもよいし、民間業者が発行するクレジットカード、キャッシュカード、各種会員カードの他、交通系カード、各種ポイントカード、各種サービスカードなどであってもかまわない。
ただ、このシステムで利用される情報記録媒体には、少なくとも当該システムにおいて、互いに区別することが可能なユニークな媒体識別情報(媒体を相互に識別するための何らかのコード)が記録されており、必要に応じて、これを読み出すことができるようになっている必要がある。たとえば、ICカードなどの場合、埋め込まれたICチップのシリアル番号などを媒体識別情報として利用することができる。
なお、本願では、このような携帯可能情報記録媒体を、主情報記録媒体と副情報記録媒体とに区別して取り扱っているが、ここでいう「主」および「副」という文言は、本発明の説明を行う上で便宜的に冠したものであり、情報記録媒体としての物理的な性質に差があるわけではない。
本発明にいう「主情報記録媒体」とは、「特定の利用者の個人情報に紐付けて当該利用者に対して発行された媒体であって、かつ、本発明に係る安否確認システムの構成要素の一部となる個人情報保管装置100内に、当該個人情報が保管されている媒体」と定義することができる。
たとえば、図1に示す例の場合、媒体M(x,i)は、特定の利用者U(i)の個人情報P(i)に紐付けて当該利用者U(i)に対して発行された媒体であり、しかも、本発明に係る安否確認システムの構成要素の一部となる個人情報保管装置100内に、当該個人情報P(i)が保管されている、という条件を満たしているので、本発明にいう「主情報記録媒体」ということになる。媒体M(x,i+1)も同様の理由により「主情報記録媒体」ということになる。
主情報記録媒体M(x,i)には、当該媒体を識別するための主媒体識別情報ID(x,i)が記録されており、主情報記録媒体M(x,i+1)には、当該媒体を識別するための主媒体識別情報ID(x,i+1)が記録されている。ここで文字IDは、媒体識別情報を示す参照符号であり、少なくとも当該システムにおいては、互いに区別することが可能なユニークな識別情報になっている。そして、後述するように、個人情報保管装置100内には、各個人情報Pが、この媒体識別情報IDに対応づけて保管されている。すなわち、図示の例の場合、個人情報P(i)は、主媒体識別情報ID(x,i)に対応づけて保管され、個人情報P(i+1)は、主媒体識別情報ID(x,i+1)に対応づけて保管されている。
図1において、個人情報P(i)と主情報記録媒体M(x,i)との間を結ぶ破線は、個人情報P(i)が、主情報記録媒体M(x,i)の発行対象となった利用者U(i)の個人情報であるという対応関係を示すためのものであり、同様に、個人情報P(i+1)と主情報記録媒体M(x,i+1)との間を結ぶ破線は、個人情報P(i+1)が、主情報記録媒体M(x,i+1)の発行対象となった利用者U(i+1)の個人情報であるという対応関係を示すためのものである。
なお、個人情報P(i),P(i+1)は、少なくとも個人情報保管装置100内に保管(格納)されていれば足り、主情報記録媒体M(x,i),M(x,i+1)内にも格納されている必要はない。もちろん、個人情報P(i),P(i+1)の全部もしくは一部が、主情報記録媒体M(x,i),M(x,i+1)内に格納されていてもかまわない。
一方、本発明にいう「副情報記録媒体」とは、「主情報記録媒体以外の媒体」と定義することができる媒体である。したがって、この副情報記録媒体には、個人情報が全く紐付けられていない媒体(たとえば、無記名で発行されたサービスカードなど)も含まれるし、個人情報が紐付けられていても、当該個人情報が本発明に係る安否確認システムの構成要素の一部となる個人情報保管装置100内に保管されていない媒体、すなわち、当該個人情報が本発明とは全く別なシステムに保管されている媒体も含まれることになる。
別言すれば、本発明にいう「主情報記録媒体」と「副情報記録媒体」との区別は、グループ管理装置200が登録を行う際に決定されることになる。後述するように、グループ管理装置200は、各情報記録媒体の媒体識別情報をグループ単位で登録する機能を有しており、この登録の際に、登録の対象となる個々の情報記録媒体が、「主情報記録媒体」であるのか「副情報記録媒体」であるのかを判定し、主情報記録媒体から読み出した媒体識別情報については「主媒体識別情報」として登録し、副情報記録媒体から読み出した媒体識別情報については「副媒体識別情報」として登録することになる。
個々の利用者は、この安否確認システムを利用するための平時プロセスとして、まず、自分が保有する複数の情報記録媒体をグループ管理装置200に登録する作業を行う。利用者が、グループ管理装置200に対して初期登録を行う際には、少なくとも1枚の主情報記録媒体と少なくとも1枚の副情報記録媒体とを用いた登録作業を行うようにし、これらから読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とが同一グループに所属するような登録が行われるようにする。これは、本発明の基本概念が、登録済みの任意の副情報記録媒体を用いてグループ管理装置への照会処理を行うことにより、同一グループに所属する主情報記録媒体に紐付けられている個人情報を流用できるようにする、という点にあるためである。
図1に示す例には、利用者U(i)が、平時プロセスとして、4枚の情報記録媒体についての媒体識別情報をグループ管理装置200に初期登録した例が示されている。すなわち、この例の場合、グループ管理装置200内には、主情報記録媒体M(x,i)から読み出された主媒体識別情報ID(x,i)と、3枚の副情報記録媒体M(y1,i)〜M(y3,i)から読み出された副媒体識別情報ID(y1,i)〜ID(y3,i)とが、第i番目のグループG(i)に所属する媒体識別情報として登録されることになる。
同様に、利用者U(i+1)が、平時プロセスとして、4枚の情報記録媒体についての媒体識別情報をグループ管理装置200に初期登録すると、グループ管理装置200内には、主情報記録媒体M(x,i+1)から読み出された主媒体識別情報ID(x,i+1)と、3枚の副情報記録媒体M(y1,i+1)〜M(y3,i+1)から読み出された副媒体識別情報ID(y1,i+1)〜ID(y3,i+1)とが、第(i+1)番目のグループG(i+1)に所属する媒体識別情報として登録されることになる。
図示のとおり、個人情報保管装置100、グループ管理装置200、個人情報参照装置300、安否情報提示装置400は、相互にインターネットNに接続されており、インターネットNを介して、相互に通信可能である。実用上は、これらの各装置は、インターネットNにアクセス可能なサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成することができる。もちろん、本発明を実施する上では、必ずしも各装置100,200,300,400をインターネットを介して接続する形態を採用する必要はなく、何らかの信号伝達線を介して相互接続がなされていればよい。
一方、一般端末装置500は、災害発生時に、本発明に係る安否確認システムを利用して、家族や知人の安否を確認するために利用する装置であり、安否情報提示装置400からの安否情報の提示を受ける装置ということになる。たとえば、安否情報提示装置400がインターネットを利用してWebページとして安否情報を提示する装置によって構成されている場合は、Webブラウザ機能をもったパソコン、スマートフォン、タブレット型端末などを一般端末装置500として利用することができる。また、安否情報提示装置400が音声認識に基づく検索機能をもった装置によって構成されている場合は、一般端末装置500として電話機を利用することも可能である。この場合、利用者は、電話回線により安否情報提示装置400に対するアクセスを行い、確認対象となる個人を特定する情報を音声で安否情報提示装置400に伝えると、安否情報提示装置400から音声による回答を受けることができる。
なお、安否情報提示装置400自体に検索閲覧機能をもったコンソールおよびディスプレイを設けておけば、一般端末装置500を用いずに、安否情報提示装置400に対して直接検索のための情報入力を行い、ディスプレイの画面上に安否情報を表示させて目視確認できるようにすることも可能である。
このように、本発明に係る安否確認システムは、災害発生時に安否情報提示装置400によって安否情報の提示を行うためのシステムであり、その基本原理は、災害発生時に、個人情報保管装置100内に保管されている個人情報Pを取り出し、これを安否情報提示装置400によって提示するというものである。たとえば、個人情報P(i)は、前述したとおり、主情報記録媒体M(x,i)の媒体識別情報ID(x,i)に対応づけられて個人情報保管装置100内に保管されているので、主情報記録媒体M(x,i)を利用すれば、個人情報保管装置100から個人情報P(i)を取り出すことが可能である。しかしながら、利用者U(i)は、常に、主情報記録媒体M(x,i)を携行しているとは限らない。本発明の特徴は、上述した平時プロセスにおいて、予めグループ登録を行っておけば、任意の副情報記録媒体を利用して、個人情報保管装置100から個人情報P(i)を取り出すことが可能になる点である。
ここでは、ユーザU(i)が、この安否確認システムを利用して、平時に情報記録媒体についてのグループ登録を行い、災害発生時に安否情報提示装置400に個人情報P(i)を取り込ませるための具体的な作業手順および処理手順を順に述べながら、本発明の基本概念を説明する。
以下、便宜上、主情報記録媒体M(x,i)が利用者U(i)に対して外務省から発行されたパスポート(ICカード)であり、副情報記録媒体M(y1,i)が利用者U(i)に対して信販会社から発行されたクレジットカード(ICカード)であり、副情報記録媒体M(y2,i)が利用者U(i)が駅の券売機で購入した交通系カード(ICカード)であり、副情報記録媒体M(y3,i)が利用者U(i)がコンビニエンスストアから発行を受けたポイントカード(ICカード)である場合を例にとった説明を行う。
一方、個人情報保管装置100は、公的機関X(たとえば外務省)が管理運用するパスポート用データベースが構築されたサーバコンピュータを用いて構成されており、グループ管理装置200は、本発明に係る安否確認システムの運営母体Yが管理運用するサーバコンピュータを用いて構成されており、個人情報参照装置300は、被災地の地方自治体Z(もしくは、後述するように、一般商用施設の運営者Z)が管理運用するサーバコンピュータを用いて構成されており、安否情報提示装置400は、政府の災害対策本部が管理運用するサーバコンピュータによって構成されているものとする。
さて、利用者U(i)は、図示のとおり、既に4枚の情報記録媒体の発行を受けており、その個人情報P(i)は、既に公的機関Xが管理運用する個人情報保管装置100内に保管されていることになる。利用者U(i)が、この安否確認システムの利用を開始するには、まず、平時プロセスとして、手持ちの4枚の情報記録媒体について、グループ管理装置200に対する初期登録を行う必要がある。すなわち、利用者U(i)は、4枚の情報記録媒体M(x,i),M(y1,i),M(y2,i),M(y3,i)の媒体識別情報ID(x,i),ID(y1,i),ID(y2,i)ID(y3,i)をグループ管理装置200に読み込ませ、同一のグループG(i)に所属する媒体識別情報として登録する作業を行う。
実用上、グループ管理装置200は、本体となるサーバコンピュータと、多数の端末装置とによって構成しておくのが好ましい。たとえば、種々の情報記録媒体から媒体識別情報を読み出す機能をもった端末装置を登録用読出装置として、駅などの公共施設や運営母体Yの営業所などに設置しておき、一般利用者に広く利用してもらうようなキャンペーンを行えば、興味のある利用者は、所持している複数の情報記録媒体を持参して、当該登録用読出装置の設置場所まで出向き、平時プロセスの作業をすることになろう。各登録用読出装置(端末装置)で読み出された媒体識別情報は、サーバコンピュータに送信され、所定のグループに所属する媒体識別情報として登録されることになる。
このような平時プロセスの作業を済ませておけば、利用者U(i)は、災害発生時には、登録した4枚のうちの任意の1枚を利用して、自分の個人情報を安否情報提示装置400に対して安否情報として自動入力することが可能になる。図1には、利用者U(i)が、副情報記録媒体M(y3,i)を利用して、個人情報の自動入力を行う例が示されている。図において、副情報記録媒体M(y3,i)から個人情報参照装置300に伸びる一点鎖線の矢印は、このような自動入力作業を示している。
ここでは、災害が発生したときに、被災地にいた利用者U(i)が避難所に設置されている個人情報参照装置300に対して、自分の個人情報を安否情報として自動入力するプロセス(災害時プロセス)を考えてみよう。
上例の場合、利用者U(i)が登録した主情報記録媒体M(x,i)はパスポートであるから、日常生活で携行して外出することは少ないであろう。これに対して、副情報記録媒体M(y3,i)は、コンビニエンスストアから発行を受けたポイントカードであり、普段の買い物に携行している可能性は高い。そこで、ここでは、利用者U(i)が、被災時に副情報記録媒体M(y3,i)を携行していたものとしよう。この場合、利用者U(i)は、この避難所に設置された個人情報参照装置300に、副情報記録媒体M(y3,i)の媒体識別情報ID(y3,i)を読み込ませる操作を行うだけで、安否情報提示装置400に対する個人情報の入力が完了する。
これは、本発明に係る安否確認システムによって、次のような処理が実行されるためである。まず、避難所に設置された個人情報参照装置300によって、副情報記録媒体M(y3,i)から副媒体識別情報ID(y3,i)を読み出す処理が行われると、個人情報参照装置300は、インターネットNを介してグループ管理装置200にアクセスし、当該副媒体識別情報ID(y3,i)と同一のグループに登録されている主媒体識別情報を照会する処理を行う。ここに示す例の場合、主媒体識別情報ID(x,i)が照会結果として得られることになる。
こうして入手した主媒体識別情報ID(x,i)を用いて、今度は、インターネットNを介して個人情報保管装置100に対する照会を行えば、主媒体識別情報ID(x,i)に対応づけて保管されている個人情報P(i)が照会結果として得られることになるので、個人情報参照装置300は、得られた個人情報P(i)を安否情報提示装置400に引き渡せばよい。かくして、利用者U(i)の個人情報P(i)は、安否情報提示装置400に対して自動的に入力されることになる。当該入力を行うために利用者U(i)が行った作業は、副情報記録媒体M(y3,i)を避難所に設置された個人情報参照装置300に読み取らせる作業だけである。
このように、本発明によれば、個々の利用者に対して発行された情報記録媒体を利用して、当該情報記録媒体に紐付けられた個人情報を自動入力することが可能になる。しかも、本発明の重要な特徴は、平時プロセスによって同一グループに登録した複数の情報記録媒体のうち、任意の媒体を利用して個人情報の自動入力が可能になる点である。同一人に対して多数の情報記録媒体が発行される今日では、その日の行動に応じて携行してゆく媒体の組み合わせが異なるのは当然である。本発明に係る安否確認システムでは、平時プロセスによる登録が行われている媒体であれば、どれを用いても個人情報の自動入力が可能になるので、災害時プロセスにおける利便性は著しく向上する。
実用上、個人情報参照装置300は、本体となるサーバコンピュータと、多数の端末装置とによって構成しておくのが好ましい。たとえば、災害発生時に、個々の避難所に、種々の情報記録媒体から媒体識別情報を読み出す機能をもった端末装置を参照用読出装置として設置しておけば、被災した利用者U(i)は、避難所に設置された参照用読出装置に副情報記録媒体M(y3,i)を挿入して読み取らせる作業を行えば、個人情報の自動入力が完了する。もちろん、利用者U(i)がお年寄りや幼児の場合は、利用者U(i)本人に代わって、避難所のボランティア要員などが当該作業を行うこともできる。その場合、利用者U(i)は、副情報記録媒体M(y3,i)をボランティア要員に渡すだけでよい。
現在、非接触型ICカードからなるクレジットカードやサービスカードが普及しており、多くのコンビニ、百貨店、専門店、レストランには、非接触型ICカードから情報を読み出すリーダライタ装置が設置されている。また、非接触型ICカードからなる交通系カードも普及しており、駅の券売機や改札口には、運賃清算のために必要な情報を読み出すリーダライタ装置が設置されている。更に、最近は、非接触型ICカード用のリーダライタ装置を搭載した自動販売機も普及している。そこで、個人情報参照装置300用の参照用読出装置としては、避難所に設置するタイプの専用端末装置だけでなく、コンビニ、百貨店、専門店、レストラン、駅構内などに設置された既存の商用リーダライタ装置を利用することも可能である。
従来の安否確認システムでは、避難所に設けられた端末装置から、被災者の住所、氏名、生年月日などの情報を手入力することにより安否情報を収集し、これを家族や知人からの照会に応じて提示する処理を行っていた。これに対して、本発明に係る安否確認システムでは、平時に予めグループ登録を行っておくだけで、災害時に携帯していた任意の情報記録媒体を利用して、住所、氏名、生年月日などの個人情報を自動入力することができる。しかも、上述したとおり、個人情報参照装置300用の参照用読出装置としては、コンビニ、百貨店、専門店、レストラン、駅構内などに設置された既存の設備を利用できるので、任意の場所で安否情報の入力が可能になる。
たとえば、図1に示す例の場合、個人情報の自動入力に利用した副情報記録媒体M(y3,i)は、コンビニエンスストアから発行を受けたポイントカードであるので、帰宅難民となった利用者U(i)が、徒歩で帰宅する途中、コンビニエンスストアで食料などを購入したとしよう。この場合、当該コンビニエンスストアに設置されたポイントカード用端末に、本発明に係る個人情報参照装置300用の参照用読出装置としての機能を付加しておけば、利用者U(i)が当該コンビニエンスストアでポイントカードM(y3,i)を利用すれば、当該利用者U(i)の個人情報が安否情報として安否情報提示装置400に自動的に入力されることになる。したがって、自宅で待つ家族が、一般端末装置500から安否情報提示装置400をアクセスして検索することにより、当該利用者U(i)の安否情報の提示を受けることができる。
前述したように、本発明に利用可能な情報記録媒体は、ICカードに限定されるものではなく、RFIDタグなどを利用することもできる。RFIDタグは、ベルト、腕時計、装身具などに埋め込んで利用される場合もあれば、洗濯業者が、洗濯物に添付して顧客を特定するために利用する場合もある。したがって、平時プロセスにおいて、ベルト、腕時計、装身具、衣服などに添付されたRFIDタグをグループ登録しておくようにすれば、災害時には、ベルト、装身具、衣服などの身につけているものに添付されていたRFIDタグを参照用読出装置に読み取らせることにより、災害時プロセスを実行させることができる。
これは、災害発生時に、着の身着のままで避難してきた利用者U(i)(以下、被災者U(i)と呼ぶ)が、重傷を負っている場合や意識不明の場合でも、現場に居合わせた代行者が被災者本人に代わって、被災者が身につけていたRFIDタグを利用して災害時プロセスを実行できることを意味する。被災者が身元不明の遺体として発見された場合でも同様であり、本発明に係る安否確認システムは、遺体の身元確認にも極めて有効である。
東日本大震災では、被災した家族がどこにいるのか、生死はどうなのか、といった安否が判明せず、住居付近の避難所を中心に心当たりを尋ねる人が多数発生して大混乱となっている。実際、通信回線が混雑し、電話等は輻輳状態となり、通信事業者が、緊急性の高い音声通話確保のため通信規制を実施するに至った状況では、家族の安否を自宅に帰って確認するしかないが、交通網も麻痺しているため、大量の遠距離徒歩帰宅者が発生することになった。このような場合、本発明に係る安否確認システムは極めて有効に機能すると予想される。
また、平時プロセスにおいて、利用者U(i)本人が所持する情報記録媒体だけでなく、家族の幼稚園児が使う通園バッグやランドセルに埋め込まれたRFIDタグや、家族の徘徊老人が着用するリストバンドに組み込まれたRFIDタグも同一グループに登録しておくようにしておけば、災害時プロセスでは、当該幼稚園児や当該老人が避難所に保護された時点で、利用者U(i)本人の安否情報として入力することが可能になるので、家族や知人は、当該幼稚園児や当該老人の安否確認を行うことができる。
以上述べたとおり、図1に示す安否確認システムでは、災害時プロセスにおいて、個人情報参照装置300によって安否情報提示装置400に対して、被災者U(i)の個人情報P(i)が自動入力されることになるが、図示の実施形態の場合、この個人情報P(i)に加えて、更に、安否確認時刻情報t(q),安否確認場所情報L(k),メッセージm(q)の入力が行われるようにしてある。
図1には、安否情報提示装置400のブロック内に、これらの入力情報の具体例が示されている。この例の場合、個人情報P(i)として、氏名「特許太郎」、生年月日「1960年5月29日」、住所「宮城県気仙沼」なる情報が入力され、安否確認時刻情報t(q)として、「2013年12月14日16時38分」なる情報が入力され、安否確認場所情報L(k)として、「○○○小学校体育館」なる情報が入力され、メッセージm(q)として、「軽傷」なる情報が入力されている。
個人情報P(i)は、前述したとおり、被災者U(i)が所持していた副情報記録媒体M(y3,i)(コンビニエンスストアから発行を受けたポイントカード)を個人情報参照装置300の参照用読出装置(たとえば、避難場所である○○○小学校体育館に設置された端末装置)に読み取らせることにより自動取得された情報であり、図示のような氏名・生年月日・住所の情報から構成されている。
一方、安否確認時刻情報t(q)は、参照用読出装置によって、副情報記録媒体M(y3,i)から副媒体識別情報ID(y3,i)の読み出しが行われた時点を示す情報であり、日付や時刻の認識機能を備えた個人情報参照装置300によって自動的に取得され、安否情報の一部として安否情報提示装置400に自動入力される情報である。図示の例の場合、被災者U(i)が、「2013年12月14日16時38分」に、副情報記録媒体M(y3,i)を参照用読出装置に挿入して、読出処理を実行させたことになる。ここで、符号qは、当該参照用読出装置による読出処理が災害発生後、第q番目の読出処理であることを示している。
なお、安否確認時刻情報t(q)は、必ずしも参照用読出装置による読出処理が行われた時点を示す情報に限定されるものではなく、当該読出処理に起因して行われた所定の後続処理が行われた時点を示す情報であってもかまわない。たとえば、読み出された副媒体識別情報ID(y3,i)に基づいて、グループ管理装置200に対して対応する主媒体識別情報M(x,i)を照会した時点を示す情報であってもよいし、主媒体識別情報M(x,i)に基づいて、個人情報保管装置100に対して対応する個人情報P(i)を照会した時点を示す情報であってもよいし、当該照会に応じて個人情報P(i)が得られた時点を示す情報であってもよい。もちろん、時分の情報を省略して、「2013年12月14日」のような日付のみからなる安否確認時刻情報t(q)を用いてもかまわない。
安否確認場所情報L(k)は、個人情報P(i)を検索する発端となった特定の媒体識別情報ID(y3,i)の読出処理を行った参照用読出装置(端末装置)の設置場所を示す情報であり、図示の例の場合、避難所である「○○○小学校体育館」という情報になる。予め、当該参照用読出装置(端末装置)に、その設置場所である「○○○小学校体育館」なる情報を安否確認場所情報L(k)として設定しておけば、個人情報参照装置300によって、安否情報提示装置400に個人情報P(i)を自動入力する際に、安否確認場所情報L(k)を併せて自動入力することができる。ここで、符号kは、第k番目の参照用読出装置(端末装置)によって読出処理が行われたことを示している。
なお、安否確認場所情報L(k)は、必ずしも「○○○小学校体育館」のような一般認識可能な文字列によって構成する必要はなく、何らかのコードであってもかまわない。安否情報提示装置400に、当該コードを「○○○小学校体育館」のような文字列に変換するための変換テーブルを用意しておけば、コードを文字列に変換した上で提示することができる。
メッセージm(q)は、参照用読出装置による第q番目の読出処理を行う際に、被災者U(i)もしくはその代行者によって入力された情報である。たとえば、上例の場合、利用者(i)が、避難所に設置された参照用読出装置に副情報記録媒体M(y3,i)を挿入して、副媒体識別情報ID(y3,i)の読出処理を行う際に、キーボード等により任意の文字列等を入力できるようにしておけば、任意の情報をメッセージm(q)として、安否情報の一部として入力することができる。
もちろん、メッセージm(q)の入力操作は、必ずしもキーボード等を利用する必要はなく、たとえば、操作画面上に「無事」,「軽傷」,「重傷」,「死亡」といった被災状態を選択する画面を表示し、対応する状態表示をタップするような入力操作によって定型文からなるメッセージm(q)の入力を行わせるようにしてもかまわない。「重傷」や「死亡」の場合、被災者U(i)本人ではなく、その代行者による入力操作によってメッセージm(q)の入力が行われることになる。
結局、図1に示す実施形態の場合、参照用読出装置による第q番目の読出処理に起因して、個人情報参照装置300から安否情報提示装置400に送信されて入力される1組の安否情報は、個人情報P(i)、安否確認時刻情報t(q)、安否確認場所情報L(k)、メッセージm(q)によって構成されることになる。したがって、被災者U(i)の家族や知人が、一般端末装置500から安否情報提示装置400をアクセスし、「特許太郎,1960年5月29日生まれ,宮城県気仙沼」などの情報で検索を行えば、該当する被災者の安否情報として、「2013年12月14日16時38分,○○○小学校体育館,軽傷」なる情報の提示を受けることができる。要するに、安否情報提示装置400は、誰が、いつ、どこで、どのような被災状態であったか、という安否情報を提示することが可能になる。
なお、図1には、単一の個人情報保管装置100および単一の個人情報参照装置300を用いた実施形態が示されているが、上述したとおり、実用上は、個人情報参照装置300の参照用読出装置として機能する端末装置の部分は、被災地に設けられた避難所をはじめとして、被災者が立ち寄る種々の場所(上例のように、コンビニや駅構内など)に設置するのが好ましい。また、必要に応じて、個人情報保管装置100についても、複数台設置することができる。
上述の説明では、個人情報保管装置100として外務省が管理運用するパスポート用データベースが構築された装置を用いた例を述べたが、主情報記録媒体として、個人番号カード、住民基本台帳カード、運転免許証等を利用できるようにするには、情報提供ネットワークシステム(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第二条14項に規定されたシステム)、住民基本台帳システム、運転免許証データ管理システムなどを個人情報保管装置100として用いる必要がある。同様に、主情報記録媒体として、クレジットカードやキャッシュカードを利用できるようにするには、これらについての顧客管理システムなどを個人情報保管装置100として用いる必要がある。結局、本発明を実施するにあたっては、主情報記録媒体として利用する予定のある媒体について個人情報を保管している装置を、個人情報保管装置100として、本発明に係る安否確認システムの一部として組み込んだ運用が必要になる。
なお、個人情報保管装置100は、外部からの照会に応じて利用者U(i)の個人情報P(i)を外部に送信する処理を行うことになるので、現時点では、個人情報保護法上の問題が生じないか、といった法的課題を解決する必要がある。特に、上例のように、個人情報保管装置100として、公的機関Xが管理運用する装置を用い、主情報記録媒体M(x,i)として、パスポート、住民基本台帳カード、運転免許証などの公的証明書を用いる場合、種々の法的整備が必要になろう。もちろん、個人情報保管装置100として、民間企業Xが管理運用する装置を用い、主情報記録媒体M(x,i)として、クレジットカード、キャッシュカード、各種会員カードなどを用いる場合でも、カード発行時の約款などで、個人情報の取扱いに関して利用者に合意を得ておく必要があろう。
しかしながら、災害時特別法などの法整備により、災害時の安否確認のための個人情報の利用条件は緩和されつつあり、本発明を実施するにあたり、法的な側面において、大きな問題は生じないものと思われる。また、被災した利用者U(i)が避難所等において災害時プロセスを行うのは、当該利用者U(i)の意識がはっきりしている限り、当該利用者U(i)本人の自由意思に基づくものである。すなわち、災害時プロセスでは、利用者本人の自由意志によって、利用者本人の個人情報を個人情報保管装置100から引き出して、安否情報提示装置400に自動入力する処理が行われることになる。別言すれば、利用者U(i)が、いわゆるオプトインした状態で、当該利用者U(i)自身の個人情報P(i)の自動入力を行うことになる。したがって、少なくとも倫理的な面での問題は生じない。
また、§2以降に詳述するとおり、上述した処理は技術的には何ら問題なく実施可能である。したがって、本発明の実施にあたり、少なくとも倫理的な問題や技術的な問題は存在せず、本発明は産業上十分に実施可能な発明である。
<<< §2. 第1の実施形態に係る安否確認システム >>>
これまで§1において、本発明に係る安否確認システムの基本構成および本発明の基本概念を述べた。ここでは、この安否確認システムのより詳細な構成を、第1の実施形態として説明する。
図2は、この第1の実施形態に係る安否確認システムの詳細構成を示すブロック図である。§1で述べたとおり、この安否確認システムは、個人情報保管装置100、グループ管理装置200、個人情報参照装置300、安否情報提示装置400を備えており、災害発生時に、安否情報提示装置400に対して被災者の安否情報を入力する機能を果たす。より具体的には、この安否確認システムは、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する役割を果たす。
まず、個人情報保管装置100は、図示のとおり、個人情報入力部110と、個人情報保管部120と、個人情報検索部130と、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。また、グループ管理装置200は、図示のとおり、登録用読出部210と、グループ情報登録部220と、グループ情報検索部230と、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。同様に、個人情報参照装置300は、図示のとおり、参照用読出部310と、グループ情報照会部320と、個人情報照会部330と、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。また、安否情報提示装置400は、図示のとおり、安否情報回答部410と、安否情報集積部420と、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。
したがって、ここに示す実施形態の場合、個人情報保管装置100、グループ管理装置200、個人情報参照装置300、安否情報提示装置400の相互間の情報の送受は、インターネットを介して行われることになる。もちろん、インターネットの代わりに、専用のネットワーク回線等を用いて相互間の情報送受を行うようにしてもかまわない。なお、前述したとおり、実用上は、個人情報保管装置100および個人情報参照装置300は、複数台設置されるのが一般的であるが、ここでは説明の便宜上、1台の個人情報保管装置100および1台の個人情報参照装置300を用いた単純な例を述べることにする。
個人情報保管装置100は、§1で述べたとおり、パスポート、住民基本台帳カード、運転免許証などの公的証明書の発行業務を行う公的機関Xや、クレジットカード、キャッシュカード、各種会員カードなどの発行業務を行う民間企業Xによって管理運用される装置であり、図示のとおり、個人情報入力部110、個人情報保管部120、個人情報検索部130を有している。
個人情報入力部110は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する機能をもった構成要素である。ここでは、便宜上、第i番目の利用者U(i)に対して発行された主情報記録媒体M(x,i)に記録されている主媒体識別情報をID(x,i)とし、この主媒体識別情報ID(x,i)と利用者U(i)の個人情報P(i)とが、個人情報入力部110によって入力された場合について、以下の説明を行うことにする。
個人情報保管部120は、こうして個人情報入力部110によって入力された主媒体識別情報ID(x,i)と個人情報P(i)とを対応づけて保管する機能をもった構成要素である。上例の場合、主情報記録媒体M(x,i)は、利用者U(i)の個人情報P(i)に紐付けて発行されている媒体であり、個人情報保管部120には、利用者U(i)に対して発行された主情報記録媒体M(x,i)の主媒体識別情報ID(x,i)と、当該利用者U(i)の個人情報P(i)とが、相互に対応づけて保管されることになる。両者の対応づけが明確になる方法であれば、どのような保管方法を採用してもかまわない。
個人情報検索部130は、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、個人情報保管部120内を検索し、照会に係る特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する機能をもった構成要素である。図には、個人情報検索部130が、個人情報参照装置300から、特定の主媒体識別情報ID(x,i)についての照会を受け、個人情報保管部120内を検索することにより、対応づけて保管されている個人情報P(i)を検索結果として照会元に送信している例が示されている。
図3は、図2に示す個人情報保管部120に保管されている情報の一例を示す図である。ここでは、主媒体識別情報と個人情報とが表形式で相互に対応づけて保管されている例が示されている。すなわち、第1番目の利用者U(1)に関しては、当該利用者U(1)に対して発行された主情報記録媒体M(x,1)の主媒体識別情報ID(x,1)と当該利用者U(1)の個人情報P(1)とが対応づけられ、第2番目の利用者U(2)に関しては、当該利用者U(2)に対して発行された主情報記録媒体M(x,2)の主媒体識別情報ID(x,2)と当該利用者U(2)の個人情報P(2)とが対応づけられ、第i番目の利用者U(i)に関しては、当該利用者U(i)に対して発行された主情報記録媒体M(x,i)の主媒体識別情報ID(x,i)と当該利用者U(i)の個人情報P(i)とが対応づけられている。
§1で述べた例のように、主情報記録媒体M(x,i)としてパスポートを用いる場合、個人情報保管装置100は、外務省が管理運用するパスポート用データベースが構築されたサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群によって構成されることになり、利用者U(i)に対する主情報記録媒体M(x,i)(パスポート)の発行業務や、個人情報入力部110に対する主媒体識別情報ID(x,1)および個人情報P(i)の入力業務は、外務省または都道府県の担当者によって行われることになろう。
したがって、実際には、個人情報入力部110および個人情報保管部120は、外務省がパスポート発行業務を行うために現に使用している既存のパスポート発行管理システムをそのまま流用して構成することができる。すなわち、当該既存のシステムに、個人情報検索部130を付加することにより、個人情報保管装置100を構成することが可能である。同様に、主情報記録媒体M(x,i)としてクレジットカードを用いる場合、個人情報保管装置100は、信販会社が現に使用しているクレジットカード業務処理用の既存システムに、個人情報検索部130を付加することにより構成することが可能である。
一方、グループ管理装置200は、§1で述べた例の場合、この安否確認システムの運営母体Yが管理運用するサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成されており、図示のとおり、登録用読出部210、グループ情報登録部220、グループ情報検索部230を有している。
登録用読出部210は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能をもった構成要素であり、§1において登録用読出装置として説明した端末装置に相当する。図2では、便宜上、この登録用読出部210を1つのブロックで示しているが、実用上は、登録用読出部210を、多数の端末装置によって構成するのが好ましい。
この登録用読出部210を構成する個々の登録用読出装置(端末装置)は、種々の情報記録媒体から媒体識別情報を読み出す機能をもった装置であり、駅などの公共施設や運営母体Yの営業所などに設置しておき、一般利用者に広く利用してもらうようにすればよい。図2には、利用者U(i)が、最寄りの登録用読出装置(端末装置)の設置場所まで出向いて、1枚の主情報記録媒体M(x,i)と3枚の副情報記録媒体M(y1,i),M(y2,i),M(y3,i)とを当該登録用読出装置(すなわち、登録用読出部210)に挿入して、主媒体識別情報ID(x,i)および副媒体識別情報ID(y1,i),ID(y2,i),ID(y3,i)を読み込ませる作業を行った場合の例が示されている(図1に示す例と同じ)。これら4組の媒体識別情報は、相互に関連する一群の識別情報として読み出され、グループ情報登録部220へ送信される。
なお、登録用読出部210を構成する個々の登録用読出装置(端末装置)としては、既存の設備を流用することが可能である。たとえば、ICカードからなる情報記録媒体は、交通系カード、クレジットカード、ポイントカードなど、様々な業態で利用されており、これらの媒体から媒体識別情報を読み出す端末装置は、駅構内の券売機、一般店舗のクレジット処理端末やポイント処理端末として広く利用されている。したがって、これら既存の端末装置に、登録用読出部210としての機能(すなわち、複数の媒体の媒体識別情報を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能)を専用プログラムの追加などの方法によって付加するようにすれば、登録用読出部210は、既存の端末装置を利用して構成することが可能である。
グループ情報登録部220は、登録用読出部210によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する機能をもった構成要素である。図示の例の場合、登録用読出部210によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報ID(x,i)と副媒体識別情報ID(y1,i),ID(y2,i),ID(y3,i)とが、同一グループG(i)に所属する媒体識別情報として登録されることになる。
上述したとおり、実用上、登録用読出部210は、様々な施設に設置された多数の端末装置によって構成されているので、グループ情報登録部220は、これらの端末装置から送信されてきた一群の識別情報を、インターネットや専用ネットワーク回線を介して受信し、同一グループG(i)に所属する媒体識別情報としての登録を行うことになる。
図4は、図2に示すグループ情報登録部220に登録されている情報の一般例を示す図である。図には、グループG(i)に関して、主媒体識別情報ID(x,i)と副媒体識別情報ID(y1,i),ID(y2,i),... ,ID(yj,i),... とが、グループG(i)に所属する媒体識別情報として登録された状態が示されている。ここで、ID(yj,i)は、第i番目の利用者U(i)が所持している第j番目の副情報記録媒体M(yj,i)の媒体識別情報である。
図2に示す例の場合、1組の主媒体識別情報ID(x,i)と3組の副媒体識別情報ID(y1,i),ID(y2,i),ID(y3,i)とが相互に関連する一群の識別情報として読み出されることになるので、図4に示すグループG(i)の副媒体識別情報の欄には、3組の情報ID(y1,i),ID(y2,i),ID(y3,i)が登録されることになる。こうして、グループ情報登録部220には、多数の利用者が登録した一群の識別情報が、それぞれ別個のグループに所属する情報として逐次登録されてゆくことになる。もちろん、グループ情報登録部220に、登録内容を修正したり削除したりする機能をもたせておけば、運営母体Yの担当者もしくは個々の利用者自身の操作により、登録内容の修正や削除が可能になる。
グループ情報検索部230は、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、グループ情報登録部220内を検索し、照会に係る特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として照会元に送信する機能をもった構成要素である。図には、グループ情報検索部230が、個人情報参照装置300から、特定の副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会を受け、図4に例示するようなグループ情報登録部220内を検索することにより、同一グループG(i)に登録されている主媒体識別情報ID(x,i)を検索結果として照会元に送信している例が示されている。
そして、個人情報参照装置300は、§1で述べた例の場合、避難所に設置された装置であり、図示のとおり、参照用読出部310、グループ情報照会部320、個人情報照会部330を有している。
参照用読出部310は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す機能をもった構成要素であり、§1において参照用読出装置として説明した端末装置に相当する。図2では、便宜上、この参照用読出部310を1つのブロックで示しているが、実用上は、参照用読出部310を、多数の端末装置によって構成するのが好ましい。すなわち、参照用読出部310は、個々の避難所に設置された、種々の情報記録媒体から媒体識別情報を読み出す機能をもった端末装置によって構成しておけばよい。あるいは、§1で述べたとおり、コンビニ、百貨店、専門店、レストラン、駅構内、自動販売機などに設置されたリーダライタ装置によって構成することも可能である。
図2には、災害発生時に被災者U(i)が、避難所に持参した副情報記録媒体M(yj,i)から副媒体識別情報ID(yj,i)を読み出す操作を実行している状態が示されている。参照用読出部310が読み出した副媒体識別情報ID(yj,i)は、グループ情報照会部320に送信される。
なお、§1で説明したとおり、参照用読出部310は、この読出処理が行われた日時を示す安否確認時刻情報t(q)を自動的に取得するとともに、必要に応じて、メッセージm(q)を入力する処理を併せて実行する。また、参照用読出部310には、その設定場所を示す安否確認場所情報L(k)が予め設定されている。したがって、ここに示す実施形態の場合、参照用読出部310からグループ情報照会部320に対して、読み出された副媒体識別情報ID(yj,i)が与えられるとともに、併せて入力された安否確認時刻情報t(q)およびメッセージm(q)ならびに予め設定されていた安否確認場所情報L(k)が個人情報照会部330へと引き渡される。
グループ情報照会部320は、各避難所等に設置された端末装置(参照用読出部310)から送信されてきた副媒体識別情報を、インターネットや専用ネットワーク回線を介して受信し、受信した副媒体識別情報について、グループ情報検索部230に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた主媒体識別情報を受信する機能を有する。図2には、副媒体識別情報ID(yj,i)について、グループ情報検索部230に対する照会を行った例が示されている。上述したように、グループ情報検索部230は、当該照会に基づいて、図4に例示するようなグループ情報登録部220内を検索することにより、副媒体識別情報ID(yj,i)と同一グループG(i)に登録されている主媒体識別情報ID(x,i)を検索結果として得た上で、これを照会元のグループ情報照会部320に返信することになる。こうしてグループ情報照会部320が受信した主媒体識別情報ID(x,i)は、個人情報照会部330に与えられる。
個人情報照会部330は、グループ情報照会部320が受信した主媒体識別情報について、個人情報検索部130に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた個人情報を安否情報提示装置400に引き渡す機能をもった構成要素であり、図2には、主媒体識別情報ID(x,i)についての照会が行われた例が示されている。上述したとおり、当該照会を受けた個人情報検索部130は、図3に例示するような個人情報保管部120内を検索することにより、照会に係る主媒体識別情報ID(x,i)に対応づけて保管されている個人情報P(i)を検索結果として照会元の個人情報照会部330に返信することになる。個人情報照会部330は、こうして返信されてきた個人情報P(i)を安否情報提示装置400に引き渡す。
かくして、利用者U(i)の個人情報P(i)は、安否情報提示装置400に対して自動的に入力されることになる。§1で述べた例の場合、主情報記録媒体M(x,i)はパスポートであるから、これを常に携帯していることは稀であろうが、副情報記録媒体M(y3,i)は、コンビニエンスストアから発行を受けたポイントカードであり、これを所持して外出する可能性は高い。衣服に取り付けられたRFIDタグの場合、利用者U(i)が意識しなくても、当該衣服を着用していれば、常に携帯していることになる。利用者U(i)は、予めグループ管理装置200に対して、所持している種々の情報記録媒体についてグループ登録を行っておくだけで、任意の副情報記録媒体を利用して、避難所等において、主情報記録媒体に紐付けて個人情報保管装置100に保管されている自分自身の個人情報P(i)を、安否情報提示装置400に自動入力することが可能になる。
しかも、この第1の実施形態の場合、利用者U(i)の個人情報P(i)は、本来の格納場所である個人情報保管装置100のみに保管されている。グループ管理装置200には、利用者U(i)に関する媒体識別情報がグループ化されて登録されているものの、グループ管理装置200が個人情報P(i)を取り扱うことは一切ない。
そして、安否情報提示装置400に対する入力が必要になった災害発生時にだけ、利用者U(i)のオプトイン操作(すなわち、自己の個人情報P(i)を引き出して、安否情報提示装置400に自動入力することを合意の上で、副情報記録媒体M(yj,i)の媒体識別情報ID(yj,i)を参照用読出部310に読み込ませる操作)が行われることを前提に、個人情報P(i)の利用が行われるので、個人情報P(i)を機密保管するという観点でも問題は生じない。
なお、実用上は、個人情報照会部330から安否情報提示装置400に個人情報P(i)を引き渡すことが可能な時間や回数には制限を課すようにするのが好ましい。たとえば、利用者U(i)が副情報記録媒体M(yj,i)の媒体識別情報ID(yj,i)を参照用読出部310に読み込ませる操作を行ってから、個人情報P(i)が安否情報提示装置400に引き渡されるまでの時間を1分以内に限定し、それ以上の時間が経過した場合には、個人情報P(i)の引き渡しが行われないようにしておけば、不正な方法で個人情報P(i)が入手されることを妨げる効果が得られる。また、参照用読出部310への読み込ませ操作1回につき、個人情報P(i)の安否情報提示装置400への引き渡しも1回のみに制限するようにするのが好ましい。
一方、安否情報提示装置400は、個人情報参照装置300が受信した個人情報P(i)を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した安否情報を提示する装置であり、図示のとおり、安否情報回答部410と安否情報集積部420を有している。安否情報集積部420は、個人情報照会部330が受信した個人情報P(i)を安否情報として集積する構成要素であり、安否情報回答部410は、外部からの照会に応じて、安否情報集積部420に集積されている安否情報を回答する構成要素である。図には、一般端末装置500からの照会に応じて、安否情報を回答する例が示されている。
しかも、個人情報照会部330から安否情報集積部420に対しては、図示のとおり、個人情報P(i)とともに、安否確認時刻情報t(q)および安否確認場所情報L(k)が引き渡される。
したがって、安否情報集積部420は、特定の個人情報P(i)を安否情報として集積する際に、当該特定の個人情報P(i)を検索する発端となった特定の媒体識別情報(上例の場合、副媒体識別情報ID(yj,i))の読出処理を行った参照用読出部310の設置場所を示す安否確認場所情報L(k)と、当該読出処理が行われた時点もしくは当該読出処理に起因して行われた所定の後続処理が行われた時点を示す安否確認時刻情報t(q)と、を安否情報の一部として集積することになる。そして、安否情報回答部410は、個人情報P(i)とともに、安否確認場所情報L(k)および安否確認時刻情報t(q)を照会に応じた安否情報として回答する処理を行う。
また、前述したように、参照用読出部310は、特定の媒体識別情報の読出処理を行う際に、当該特定の媒体識別情報に係る利用者に関するメッセージm(q)を入力する処理機能を有している。メッセージm(q)の入力が行われた場合、個人情報照会部330から安否情報集積部420に対しては、個人情報P(i)とともに、安否確認時刻情報t(q)、安否確認場所情報L(k)、メッセージm(q)が引き渡される。したがって、安否情報集積部420は、読出処理に起因して得られた特定の個人情報P(i)を安否情報として集積する際に、メッセージm(q)を安否情報の一部として集積することになる。そして、安否情報回答部410は、個人情報P(i)とともに、当該メッセージm(q)を照会に応じた安否情報として回答する処理を行う。
以上のとおり、図2に示す第1の実施形態に係る安否確認システムは、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する機能をもったシステムであり、個人情報保管装置100、グループ管理装置200、個人情報参照装置300、安否情報提示装置400を備えている。
ここで、個人情報保管装置100は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する機能を有している。
また、グループ管理装置200は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として照会元に送信する機能を有している。
そして、個人情報参照装置300は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理装置に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた主媒体識別情報について、個人情報保管装置に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた個人情報を受信し、安否情報提示装置400に引き渡す機能を有している。
一方、安否情報提示装置400は、個人情報参照装置300が受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて(図示の例の場合、一般端末装置500からの照会に応じて)、集積した安否情報を提示する機能を有している。しかも、安否情報提示装置400は、特定の個人情報を安否情報として提示する際に、当該特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理が行われた時と場所を示す情報を併せて提示する機能を有しており、更に、特定の個人情報を安否情報として提示する際に、当該特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理が行われたときに入力されたメッセージを併せて提示する機能を有していることになる。
<<< §3. グループ情報登録の詳細 >>>
ここでは、本発明に係る安否確認システムにおけるグループ管理装置200によって行われるグループ情報登録処理(平時プロセス)について、もう少し詳しい説明をしておく。上述したとおり、グループ管理装置200は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録する処理を行うことになる。
このような登録を行った実例として、図4には、1つの主情報記録媒体M(x,i)から読み出された1つの主媒体識別情報ID(x,i)と、複数の副情報記録媒体M(y1,i),M(y2,i),..., から読み出された複数の副媒体識別情報ID(y1,i),ID(y2,i),..., とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一のグループG(i)に所属する媒体識別情報として登録した例を示した。別言すれば、図4におけるグループG(i)の登録例は、1つの主媒体識別情報と複数の副媒体識別情報とを対応づけて登録した形態ということになる。
しかしながら、本発明を実施するにあたって、同一のグループに所属する識別情報の登録形態は、図4に示すような形態に限定されるものではない。図5は、図2に示すグループ情報登録部220において、相互に関連する一群の識別情報として同一のグループに登録された情報記録媒体のバリエーションを示す図である。
図5(a) に示すバリエーションは、利用者U(i)が1枚の主情報記録媒体M(x,i)と1枚の副情報記録媒体M(y1,i)とを、登録用読出部210として機能する登録用読出装置(端末装置)に、相互に関連する一群の情報記録媒体として順次挿入して、これら2枚の情報記録媒体の媒体識別情報を同一のグループG(i)として登録した例を示しており、図5(b) に示すバリエーションは、利用者U(i)が1枚の主情報記録媒体M(x,i)と3枚の副情報記録媒体M(y1,i),M(y2,i),M(y3,i)とを、登録用読出部210として機能する登録用読出装置(端末装置)に、相互に関連する一群の情報記録媒体として順次挿入して、これら4枚の情報記録媒体の媒体識別情報を同一のグループG(i)として登録した例(図2に示す例)を示している。
この図5(a) 、(b) に示す登録例は、結局、登録用読出部210が、1つの主情報記録媒体に記録されている1つの主媒体識別情報と、1つの副情報記録媒体に記録されている1つの副媒体識別情報もしくは複数の副情報記録媒体に記録されている複数の副媒体識別情報と、を相互に関連する一群の識別情報として読み出し、グループ情報登録部220が、登録用読出部210によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された1つの主媒体識別情報と1つもしくは複数の副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する処理を行った例ということになる。
一方、図5(c) に示すバリエーションは、利用者U(i)が3枚の主情報記録媒体M(x1,i),M(x2,i),M(x3,i)と1枚の副情報記録媒体M(y1,i)とを、登録用読出部210として機能する登録用読出装置(端末装置)に、相互に関連する一群の情報記録媒体として順次挿入して、これら4枚の情報記録媒体の媒体識別情報を同一のグループG(i)として登録した例を示しており、図5(d) に示すバリエーションは、利用者U(i)が3枚の主情報記録媒体M(x1,i),M(x2,i),M(x3,i)と3枚の副情報記録媒体M(y1,i),M(y2,i),M(y3,i)とを、登録用読出部210として機能する登録用読出装置(端末装置)に、相互に関連する一群の情報記録媒体として順次挿入して、これら6枚の情報記録媒体の媒体識別情報を同一のグループG(i)として登録した例を示している。
この図5(c) 、(d) に示す登録例は、結局、登録用読出部210が、複数の主情報記録媒体に記録されている複数の主媒体識別情報と、1つの副情報記録媒体に記録されている1つの副媒体識別情報もしくは複数の副情報記録媒体に記録されている複数の副媒体識別情報と、を相互に関連する一群の識別情報として読み出し、グループ情報登録部220が、登録用読出部210によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された複数の主媒体識別情報と1つもしくは複数の副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する処理を行った例ということになる。
図5(c) 、(d) に示す登録例では、3枚の主情報記録媒体M(x1,i),M(x2,i),M(x3,i)が同じグループに登録されることになる。本発明における主情報記録媒体とは、§1で説明したとおり、「特定の利用者の個人情報に紐付けて当該利用者に対して発行された媒体であって、かつ、本発明に係る安否確認システムの構成要素の一部となる個人情報保管装置100内に、当該個人情報が保管されている媒体」と定義される。したがって、図5(c) 、(d) に示す例の場合、3枚の主情報記録媒体M(x1,i),M(x2,i),M(x3,i)は、いずれも利用者U(i)の個人情報に紐付けて発行された媒体ということになる。そして、通常、それぞれ異なる複数台の個人情報保管装置100内に、それぞれの個人情報が保管されていることになる。このため、個人情報参照装置300による参照対象となる個人情報が3組存在することになる。このような場合の安否確認システムの動作については、§4−2において本発明の変形例として説明する。
なお、本発明では、登録用読出部210が、複数の情報記録媒体に記録されている媒体識別情報を、相互に関連する一群の識別情報として読み出し、グループ情報登録部220が、これら一群の識別情報として読み出された媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録する処理を行うことになるが、ここでいう「相互に関連する一群の識別情報」とは、「利用者が同一グループに登録することを意図して差し出した複数の情報記録媒体に記録されている媒体識別情報」ということになる。
たとえば、図5(b) に示す例において、4枚の情報記録媒体体M(x,i),M(y1,i),M(y2,i),M(y3,i)の各媒体識別情報が一群の識別情報として読み出され、同一グループG(i)に登録されるのは、利用者U(i)が、登録用読出部210として機能する登録用読出装置(端末装置)に、これら4枚の媒体を、相互に関連する一群の情報記録媒体として読み込ませる登録操作を行ったためである。このように、登録用読出部210に、相互に関連する一群の情報記録媒体として媒体識別情報の読出しを行わせるには、セッション単位で登録作業を行うようにすればよい。すなわち、登録用読出部210が、同一のセッションにおいて読み出された複数の媒体識別情報を、相互に関連する一群の識別情報として取り扱うようにすればよい。
図5(a) に示す例のような登録を行いたい場合は、同一のセッションにおいて、2枚の情報記録媒体M(x,i),M(y1,i)を登録用読出装置(端末装置)に読み込ませるようにして媒体識別情報の読出処理を行わせればよいし、図5(b) に示す例のような登録を行いたい場合は、同一のセッションにおいて、4枚の情報記録媒体M(x,i),M(y1,i),M(y2,i),M(y3,i)を登録用読出装置(端末装置)に読み込ませるようにして媒体識別情報の読出処理を行わせればよい。
図6は、登録用読出部210を構成する登録用読出装置(端末装置)の1セッションの読出処理によってグループ情報の登録を行う手順を示す流れ図である。本発明に係る安否確認システムによるサービスを受けたいと考えた利用者は、平時プロセスとして、登録対象となる情報記録媒体を所持して、最寄りの登録用読出装置(端末装置)に立寄り、登録作業を行うことになるが、そのとき、登録用読出装置(端末装置)では、図6の流れ図に従った処理が実行される。
まず、ステップS1において、当該端末装置のディスプレイ画面に、セッション開始メッセージが提示され、続いて、ステップS2において、1枚の主情報記録媒体についての登録処理が行われる。具体的には、たとえば、利用者は、持参した情報記録媒体の中から1枚の主情報記録媒体を選択し、これを端末装置の挿入口に差し込む作業を行えばよい。挿入口に差し込まれた主情報記録媒体は、端末装置によって内部にフィードされ、主媒体識別情報が読み出される。複数の主情報記録媒体についての登録を行う場合には、ステップS3を経て、ステップS2の処理が繰り返し実行される。
こうして、主情報記録媒体についての登録作業が完了したら、続いて、ステップS4において、1枚の副情報記録媒体についての登録処理が行われる。今度は、利用者は、持参した情報記録媒体の中から1枚の副情報記録媒体を選択し、これを端末装置の挿入口に差し込む作業を行えばよい。挿入口に差し込まれた副情報記録媒体は、端末装置によって内部にフィードされ、副媒体識別情報が読み出される。複数の副情報記録媒体についての登録を行う場合には、ステップS5を経て、ステップS4の処理が繰り返し実行される。
副情報記録媒体についての登録作業も完了したら、最後に、ステップS6において、セッション終了メッセージが提示され、1セッションの処理は完了する。かくして、登録用読出部210によって1セッションで読み出された複数の媒体識別情報が、相互に関連する一群の識別情報としてグループ情報登録部220に送信され、同一グループに所属する媒体識別情報として登録される。
図7は、図6に示す手順において、ディスプレイ画面上に表示される操作画面の一例を示す図である。図7(a) は、図6のステップS1におけるセッション開始メッセージの提示画面の一例を示しており、図7(b) は、ステップS2における主情報記録媒体についての登録画面の一例を示している。この例では、画面に「パスポート」,「住基カード」,「運転免許証」,「A社クレジットカード」,「B社キャッシュカード」,「C社会員カード」なる6種類のカード名が表示されている。
これらの6種類のカードは、本発明に係る安否確認システムにおいて、主情報記録媒体としての取扱いが可能なカード、すなわち、主媒体識別情報による照会を行うと、紐付けられている個人情報の返信が可能な状態になっているカードということになる。したがって、これらの6種類のカードの発行元は、本発明に係る安否確認システムによって個人情報の提供を行うことに賛同し、それぞれ個人情報保管装置100を管理運用していることになる。別言すれば、ここに示す実施例の場合、上記6種類のカードのみが主情報記録媒体として登録可能なカードであり、利用者は、これら6種類のカードのうちの少なくとも1枚を所持していなければ、この安否確認システムによるサービスを受けることはできない。
利用者は、この図7(b) に示す画面を見ながら、上記6種類のいずれかに該当するカード(主情報記録媒体)を1枚ずつ挿入しながら、登録作業を実行すればよい。登録用読出装置(端末装置)は、挿入口にカードが差し込まれるとこれを内部にフィードして媒体識別情報を読出し、読出処理が完了すると、当該カードを挿入口から排出する処理を行う。したがって、複数枚の主情報記録媒体を登録する場合、利用者は、登録済みのカードが排出されたら、次に登録すべきカードを挿入口に差し込む、という処理を必要な回数だけ繰り返し実行すればよい。図6におけるステップS3からステップS2に戻るループは、このような繰り返し作業に応じて、複数枚の主情報記録媒体についての登録が繰り返し行われることを示している。
主情報記録媒体についての登録が完了すると、利用者は、図7(b) に示す画面の右下に表示されている終了ボタンを押す操作を行えばよい。当該操作は、図6におけるステップS3からS4への移行処理に対応する。図7(b) に示す終了ボタンが押されると、画面は図7(c) のように切り替わる。この図7(c) に示す画面は、ステップS4における副情報記録媒体についての登録画面である。この例では、画面に「D社交通系カード」,「E社交通系カード」,「F社交通系カード」,「G社ポイントカード」,「H社ポイントカード」,「I社サービスカード」なる6種類のカード名が表示されている。
これらの6種類のカードは、本発明に係る安否確認システムにおいて、副情報記録媒体としての取扱いが可能なカードということになる。ここでは、6種類のカードしか示されていないが、本発明で副情報記録媒体としての取扱いが可能なカードとは、登録用読出装置(登録用読出部210)および参照用読出装置(参照用読出部310)において、媒体識別情報の読出しが可能なカードということになる。したがって、たとえば、登録用読出装置および参照用読出装置として、ICカード用のリーダライタ装置を有する装置を利用すれば、ほぼすべてのICカードを副情報記録媒体として取扱うことが可能になるので、図示のようなカード名の列挙を省略してもかまわない。
利用者は、この図7(c) に示す画面を見ながら、登録すべき副情報記録媒体を1枚ずつ挿入しながら、登録作業を実行すればよい。前述したように、登録用読出装置(端末装置)は、挿入口にカードが差し込まれるとこれを内部にフィードして媒体識別情報を読出し、読出処理が完了すると、当該カードを挿入口から排出する処理を行うので、利用者は、登録済みのカードが排出されたら、次に登録すべきカードを挿入口に差し込む、という処理を必要な回数だけ繰り返し実行すればよい。図6におけるステップS5からステップS4に戻るループは、このような繰り返し作業に応じて、複数枚の副情報記録媒体についての登録が繰り返し行われることを示している。
副情報記録媒体についての登録が完了すると、利用者は、図7(c) に示す画面の右下に表示されている終了ボタンを押す操作を行えばよい。当該操作は、図6におけるステップS5からS6への移行処理に対応する。図7(c) に示す終了ボタンが押されると、画面は図7(d) のように切り替わる。この図7(d) に示す画面は、ステップS6におけるセッション終了メッセージの提示画面である。なお、図6に示す流れ図では、ステップS2で主情報記録媒体の登録を行った後、ステップS4で副情報記録媒体の登録を行っているが、主・従の登録順位は不問であり、逆の順序で登録してもかまわない。
また、一般に標準規格のICカードについては、媒体識別情報として内蔵ICチップのシリアルコードが利用されており、当該シリアルコードの先頭数桁に基づいて、ICカードの種類(発行元)を特定することが可能である。したがって、登録用読出装置によって、当該シリアルコードを読み出せば、当該カードの種類を認識することができるので、当該カードが、本発明に係る安否確認システムにおいて、主情報記録媒体としての取扱いが可能なカードか否かを自動認識することも可能である。
このような自動認識機能を利用すれば、図6,図7に例示するように、主情報記録媒体の登録作業と副情報記録媒体の登録作業とを区別して行わなくても、主媒体識別情報と副媒体識別情報とを自動的に認識して登録することが可能である。すなわち、利用者には、主情報記録媒体と副情報記録媒体とを区別することなしに、1セッション内にすべての情報記録媒体をランダムに挿入してもらってかまわない。登録用読出装置(登録用読出部210)は、挿入された情報記録媒体が主情報記録媒体としての取扱いが可能なカードであった場合には、読み出した媒体識別情報を主媒体識別情報として登録し、主情報記録媒体としての取扱いができないカードであった場合には、読み出した媒体識別情報を副媒体識別情報として登録すればよい。
ただ、図6,図7に例示するように、主情報記録媒体の登録作業と副情報記録媒体の登録作業とを区別して行うようにすると、利用者が恣意的に主情報記録媒体と副情報記録媒体とを分けて登録することができるようになるので、より柔軟性をもった登録が可能になる。
すなわち、主情報記録媒体としての取扱いができないカード(たとえば、そもそも個人情報が紐付けられていないカードや、個人情報が紐付けられていても、外部からの照会に応じて当該個人情報を返信する処理を実行する個人情報保管装置100が設けられていないカード)については、副情報記録媒体としての登録を行わざるを得ないが、主情報記録媒体としての取扱いが可能なカードについては、必ずしも主情報記録媒体として登録する必要はなく、副情報記録媒体として登録を行うことも可能である。
たとえば、図7(b) に示す例の場合、6種類のカードが主情報記録媒体としての取扱いが可能なカードとして列挙されているが、これら6枚のカードを所持していたとしても、これらすべてを主情報記録媒体として登録する必要はない。主情報記録媒体として登録すると、後で、紐付けられている個人情報を参照して利用することが可能になるが、そのような個人情報の利用がむやみに行われることを好まない利用者は、主情報記録媒体としての取扱いが可能なカードであっても、敢えて副情報記録媒体として登録を行うことも可能である。
具体的には、たとえば、図7(b) に示す画面では、パスポートのみを主情報記録媒体として登録し、登録完了後に右下の終了ボタンを押して図7(c) に示す画面に進み、運転免許証やA社クレジットカード等、主情報記録媒体として登録可能なカードを、敢えて副情報記録媒体として登録してもよい。この場合、主情報記録媒体として登録されたカードはパスポートのみなので、照会による個人情報の提供は、外務省が管理運用する個人情報保管装置100のみによって行われることになる。すなわち、災害時に避難所において、運転免許証やA社クレジットカードを参照用読出部310に読み込ませる操作を行った場合でも、外務省が管理運用する個人情報保管装置100から、パスポートに紐付けられた個人情報が提供されることになる。
<<< §4. いくつかの変形例 >>>
続いて、これまで述べてきた第1の実施形態についてのいくつかの変形例を述べておく。なお、ここで述べる変形例は、後に§5で述べる第2の実施形態や§6で述べる第3の実施形態についても同様に適用可能である。
<4−1.グループ情報の追加登録>
§3では、図6の流れ図を参照して、グループ情報登録処理の具体的な手順の一例を説明した。利用者が、本発明に係る安否確認システムのサービスを受けるには、少なくとも1つの主情報記録媒体と少なくとも1つの副情報記録媒体とから読み出した媒体識別情報を一群の媒体識別情報として同一グループに登録しておく必要がある。図6の流れ図は、このように本発明に係る安否確認システムのサービスを受けるために必要な初期登録を行う手順の一例を示すものである。
ここでは、既にこのような初期登録が完了している利用者が、更に別な情報記録媒体についての追加登録を行う手順を説明する。この追加登録は、既に存在するグループ情報に対して、新たな媒体識別情報を追加する処理ということになる。初期登録を行うには、上述したように、少なくとも1つの主情報記録媒体と少なくとも1つの副情報記録媒体とが必要になるが、追加登録を行う場合は、既に登録済みの任意の情報記録媒体1枚(主情報記録媒体であっても副情報記録媒体であってもよい)と、追加登録の対象となる新たな情報記録媒体1枚もしくは複数枚(こちらも、主情報記録媒体であっても副情報記録媒体であってもよい)があればよい。
本発明に係る安否確認システムに、このような追加登録の機能を設けておくには、登録用読出部210に、既に登録済みの媒体識別情報が記録された情報記録媒体を一部に含む複数の情報記録媒体について、それぞれ記録されている媒体識別情報を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能をもたせ、グループ情報登録部220に、上記複数の媒体識別情報のうち、まだ登録されていない新規識別情報を、既に登録されている既存識別情報が所属するグループと同一のグループに追加登録する機能をもたせておけばよい。
図8は、上述した機能をもたせた登録用読出部210の1セッションの読出処理によってグループ情報の追加登録を行う手順を示す流れ図である。追加登録を行いたいと考えた利用者は、登録済みの任意の情報記録媒体1枚と、新たに登録すべき情報記録媒体1枚もしくは複数枚を所持して、最寄りの登録用読出装置(端末装置)に立寄り、追加登録の作業を行う。このとき、登録用読出装置(端末装置)では、図8の流れ図に従った処理が実行される。まず、ステップS11において、追加登録のためのセッション開始メッセージの提示が行われる。
続いて、ステップS12において、登録済媒体によるグループ特定が行われる。具体的には、利用者が、追加登録のために持参した情報記録媒体の中から、既に登録済み情報記録媒体を選択し、これを端末装置の挿入口に差し込む作業を行えばよい。§3で述べたとおり、挿入口に差し込まれた情報記録媒体は、端末装置によって内部にフィードされ、媒体識別情報が読み出される。
こうして読み出された媒体識別情報は、主情報記録媒体の場合もあれば、副情報記録媒体の場合もあるが、既に媒体識別情報の登録が行われている媒体であるので、グループ情報登録部220内を検索すれば、いずれのグループに登録されているかを特定することができる。ステップS12は、このようにして、登録済媒体についてグループを特定する処理である。
次のステップS13では、新たな情報記録媒体についての追加登録処理が行われる。今度は、利用者は、持参した情報記録媒体の中から、まだ登録されていない1枚の情報記録媒体を選択し、これを端末装置の挿入口に差し込む作業を行えばよい。挿入口に差し込まれた情報記録媒体は、端末装置によって内部にフィードされ、媒体識別情報が読み出される。こうして読み出された媒体識別情報は、ステップS12で特定されたグループに追加登録される。
複数の情報記録媒体について追加登録を行う場合には、ステップS14を経て、ステップS13の処理が繰り返し実行される。こうして、追加登録すべき新たな情報記録媒体すべてについて、ステップS13の処理が完了したら、この追加登録の作業は終了である。
図9は、図8に示す手順において、ディスプレイ画面上に表示される操作画面の一例を示す図である。図9(a) は、ステップS12における登録済媒体によるグループ特定処理を行うために登録済カードの挿入を促す画面の一例である。利用者は、この図9(a) に示す画面を見ながら、既に登録済みのカードを挿入する作業を行う。登録用読出部210は、挿入されたカードから媒体識別情報を読出し、これをグループ情報登録部220に送信する。グループ情報登録部220は、送信されてきた媒体識別情報に基づいて登録内容を検索し、当該媒体識別情報が登録されているグループを特定する。
なお、検索の結果、当該媒体識別情報が未登録であった場合は、利用者が誤って未登録の情報記録媒体を挿入してしまったことになるので、その旨を、登録用読出部210に伝達し、登録用読出部210が利用者に対してこれを報知するようにすればよい。たとえば、画面上に「このカードは未登録です。登録済みのカードを入れ直してください。」といった警告メッセージを表示し、登録済みのカードの挿入を促すようにすればよい。
利用者が、正しい登録済みのカードを挿入し、ステップS12におけるグループ特定に成功したら、ステップS13に移行することになる。図9(b) は、このステップS13の移行によって表示される操作画面の一例を示す図である。利用者は、この図9(b) に示す画面を見ながら、新たに登録すべきカード(主情報記録媒体でも副情報記録媒体でもよい)を1枚ずつ挿入しながら、追加登録の作業を実行すればよい。登録用読出装置(端末装置)は、挿入口にカードが差し込まれるとこれを内部にフィードして媒体識別情報を読出し、読出処理が完了すると、当該カードを挿入口から排出する処理を行う。したがって、複数枚の情報記録媒体を登録する場合、利用者は、追加登録済みのカードが排出されたら、次に登録すべきカードを挿入口に差し込む、という処理を必要な回数だけ繰り返し実行すればよい。図8におけるステップS14からステップS13に戻るループは、このような繰り返し作業に応じて、複数枚の情報記録媒体についての追加登録が繰り返し行われることを示している。
なお、図9(b) に示す画面表示が行われているときに挿入された情報記録媒体が、既に登録済みの媒体であった場合には、「このカードは登録済みです。未登録のカードを入れ直してください」といった警告メッセージを表示し、未登録のカードの挿入を促すようにすればよい。
こうして、新たな情報記録媒体についての追加登録が完了し、利用者が、図9(b) に示す画面の右下に表示されている終了ボタンを押す操作を行えば、追加登録の操作は終了する。
図10は、上述したグループ情報の追加登録の処理概念を示すブロック図である。ここでは、図10(a) に示すような3枚のカードを持参した利用者が、追加登録の作業を行う場合の処理が示されている。具体的には、この利用者U(i)は、図示のような3枚の副情報記録媒体M(y2,i),M(y4,i),M(y5,i)を用いて追加登録の作業を行うことになる。これら3枚は、いずれも副情報記録媒体であるが、図10(b) に示すように、媒体M(y2,i)については、グループG(i)に既に登録がなされているものとする。
結局、利用者U(i)は、登録済みの副情報記録媒体M(y2,i)を用いて、新たに、副情報記録媒体M(y4,i),M(y5,i)についての追加登録を行うことになる。これら3枚のカードは、追加登録のための同一セッションで読み込みが行われる媒体であるので、登録用読出部210は、「相互に関連する一群の情報記録媒体」として取り扱うことになる。
利用者U(i)は、まず、図9(a) に示す画面表示に応じて、登録用読出装置(端末装置)に登録済みの副情報記録媒体M(y2,i)を挿入する。そうすると、媒体識別情報ID(y2,i)が読み込まれ、グループ情報登録部220へ送信される。グループ情報登録部220は、図10(b) に示すように、媒体識別情報ID(y2,i)を用いて登録内容を検索することにより、当該識別情報が登録されているグループがグループG(i)であることを特定できる。
続いて、利用者U(i)は、図9(b) に示す画面表示に応じて、登録用読出装置(端末装置)に、新たに登録すべきカードとして、副情報記録媒体M(y4,i),M(y5,i)を順次挿入する作業を行う。そうすると、媒体識別情報ID(y4,i),ID(y5,i)が順に読み込まれ、グループ情報登録部220へ送信される。グループ情報登録部220は、図10(c) に示すように、これらの新規識別情報を先ほど特定したグループG(i)に追加登録する処理を行う。
かくして、2枚の未登録情報記録媒体M(y4,i),M(y5,i)についての追加登録が完了する。以後は、災害発生時に避難所等で安否情報の自動入力を行う際に、登録済みの5枚の副情報記録媒体M(y1,i)〜M(y5,i)のいずれか1枚を所持していれば、主情報記録媒体M(x,i)に紐付けされている個人情報P(i)を利用した自動入力のサービスを受けることができる。
なお、利用者が登録用読出装置(端末装置)に挿入したカードが、登録済みの媒体であるのか、未登録の媒体であるのかは、グループ情報登録部220内に媒体識別情報が登録されているか否かを検索すれば認識することができるので、図9に例示するように、登録済みカードの挿入段階(図9(a) )と、未登録カードの挿入段階(図9(b) )とを区別することは、必ずしも必要な手順ではない。たとえば、図10(a) に示す3枚のカードを順不同で順番に挿入させるようにしても、同一セッションで挿入されたカードは「相互に関連する一群の情報記録媒体」として取り扱われ、グループ情報登録部220内を検索すれば、情報記録媒体M(y2,i)は登録済み、M(y4,i),M(y5,i)は未登録と認識できるので、図10(c) に示すような正しい追加登録処理を行うことが可能である。
ただ、利用者には、どのカードが登録済みで、今回、どのカードを新規登録するのか、という点を認識させた上で追加登録の作業を行わせるのが好ましい。したがって、実用上は、図8や図9に示す例のように、登録済みカードの挿入段階(図9(a) )と、未登録カードの挿入段階(図9(b) )とを区別して、追加登録の作業を行わせるのが好ましい。
また、図8や図9に示す例では、追加登録の対象となる新規カードを、主情報記録媒体として追加登録するのか、副情報記録媒体として追加登録するのか、といった区別を行っていないが、必要に応じて、これらを区別して挿入させるようにしてもかまわない。もちろん、媒体識別情報として内蔵ICチップのシリアルコードを利用して、挿入されたカードが主情報記録媒体としての取扱いが可能なカードか否かを自動認識し、主・副の別を自動判別して登録することも可能である。もっとも、初期登録を行うことにより、少なくとも1つの主情報記録媒体についての登録が行われるので、追加登録では、すべての情報記録媒体を副情報記録媒体として登録する、という運用をとってもかまわない。
<4−2.複数の主媒体識別情報の取扱い>
図5(c) ,(d) には、同一のグループ内に複数の主媒体識別情報を登録するバリエーションを示した。この例の場合、3枚の主情報記録媒体M(x1,i),M(x2,i),M(x3,i)は、いずれも利用者U(i)の個人情報に紐付けて発行された媒体である。そして、通常、それぞれ異なる複数台の個人情報保管装置100内に、それぞれの個人情報が保管されていることになる。
たとえば、利用者U(i)に対して発行された主情報記録媒体M(x1,i)に紐付けされた個人情報P(x1,i)は、公的機関X1が管理運用する個人情報保管装置100(X1)に保管されており、主情報記録媒体M(x2,i)に紐付けされた個人情報P(x2,i)は、民間業者X2が管理運用する個人情報保管装置100(X2)に保管されており、主情報記録媒体M(x3,i)に紐付けされた個人情報P(x3,i)は、民間業者X3が管理運用する個人情報保管装置100(X3)に保管されている、といったケースが一般的であろう。このようなケースでは、個人情報参照装置300による参照対象となる個人情報が3組存在することになる。
そこで、同一グループに複数の主媒体識別情報が登録されている場合には、たとえば、次のような処理を行えばよい。すなわち、グループ情報検索部230が、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、グループ情報登録部220内を検索し、照会に係る当該特定の副媒体識別情報と同一グループに複数の主媒体識別情報が登録されていた場合には、所定のルールに従って1つもしくは複数の主媒体識別情報を選択し、選択された1つもしくは複数の主媒体識別情報を検索結果として送信するようにすればよい。
図11は、このように、同一グループとして複数の主媒体識別情報が登録されている場合の取扱いを示すブロック図である。ここに示す例の場合、グループG(i)に所属する主媒体識別情報として、3枚の主情報記録媒体M(x1,i),M(x2,i),M(x3,i)から読み出した3組の識別情報ID(x1,i),ID(x2,i),ID(x3,i)が登録されており、副媒体識別情報として5枚の主情報記録媒体M(y1,i)〜M(y5,i)から読み出した5組の識別情報ID(y1,i)〜ID(y5,i)が登録されている。
なお、この実施例の場合、各主媒体識別情報ID(x1,i),ID(x2,i),ID(x3,i)には、それぞれ発行者コードπ(x1),π(x2),π(x3)が対応づけて登録されている。ここで、発行者コードπ(x1)は、主情報記録媒体M(x1,i)を発行した発行者X1を示す情報、発行者コードπ(x2)は、主情報記録媒体M(x2,i)を発行した発行者X2を示す情報、発行者コードπ(x3)は、主情報記録媒体M(x3,i)を発行した発行者X3を示す情報ということになる。これらの発行者コードは、たとえば、主媒体識別情報の先頭桁に基づいて自動認識するようにしてもよいし、利用者U(i)が登録用読出部210に対する登録作業を行う際に、利用者U(i)自身に入力(たとえば、画面上のリストから選択)してもらうようにしてもよい。
このように、グループ情報登録部220内に、3組の主媒体識別情報ID(x1,i),ID(x2,i),ID(x3,i)が同一グループG(i)として登録されていた場合に、個人情報参照装置300から、たとえば、副媒体識別情報M(y3,i)についての照会があると、グループ情報検索部230は、図11に示す例のように、これら3組の主媒体識別情報を検索結果として得ることができる。したがって、これらのすべてを照会元に送信することもできるし、そのうちのいくつかのみを照会元に送信することもできる。
そこで、実用上、グループ情報検索部230は、上述したとおり、所定のルールに従って1つもしくは複数の主媒体識別情報を選択し、選択された1つもしくは複数の主媒体識別情報を検索結果として送信するようにすればよい。もちろん、「同一グループに登録されているすべての主媒体識別情報を選択して送信する」というルールを定めておくことも可能であるし、「常に後から登録された主媒体識別情報を1つだけ選択して送信する」というルールを定めておくことも可能である。
一方、グループ情報検索部230からグループ情報照会部320に対して、複数の主媒体識別情報が検索結果として返信されてきた場合、個人情報照会部330は、これらすべての主媒体識別情報に基づいて、個人情報の照会を行って、複数通りの個人情報を取得するようにしてもよいが、安否情報提示装置400が要求する個人情報が入手できた段階で、その後の照会を中止するようにしてもかまわない。たとえば、安否情報提示装置400によって提示すべき個人情報としては、通常、氏名、住所、生年月日があれば十分であるから、個人情報保管装置100(X1)に対する照会によりこれらの情報が得られた場合には、他の個人情報保管装置100(X2),100(X3)に対する照会は不要になる。
図11に示す例の場合、各主媒体識別情報ID(x1,i),ID(x2,i),ID(x3,i)に、それぞれ発行者コードπ(x1),π(x2),π(x3)が対応づけて登録されているので、グループ情報検索部230からグループ情報照会部320に対して、主媒体識別情報とともに発行者コードを検索結果として送信するようにすれば、個人情報照会部330は、この発行者コードを用いて、照会先となる個人情報保管装置100を特定することができる。たとえば、主媒体識別情報ID(x1,i)には発行者コードπ(x1)が対応づけて返信されてくるので、個人情報照会部330は、発行者コードπ(x1)が管理運用している個人情報保管装置100(X1)に対して、主媒体識別情報ID(x1,i)についての照会を行うことができる。
もちろん、主媒体識別情報ID(x1,i)のみによって個人情報保管装置100(X1)を特定することが可能な場合は(たとえば、主媒体識別情報の上位桁が発行者コードπ(x1)と同等の機能を果たすような場合)、発行者コードπ(x1)を用いる必要はない。
<4−3.個人情報の取捨選択>
これまで述べた実施形態では、個人情報検索部130が、個人情報照会部330からの照会に応じて、個人情報保管部120を検索し、照会に係る特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する処理を行っているが、個人情報検索部130は、必ずしも検索された個人情報すべてを送信する必要はなく、検索された個人情報の内容を取捨選択し、その一部分のみを検索結果として送信するようにしてもかまわない。前述したように、実用上は、安否情報提示装置400によって提示すべき個人情報としては、氏名、住所、生年月日があれば十分であるから、個人情報検索部130は、これらの情報を取捨選択して送信するようにすればよい。
図12は、個人情報検索部130によって取捨選択された個人情報に、付加的な情報を加えることにより安否情報を作成する処理を示すブロック図である。図の左上に示す個人情報P(x1,i)は、ユーザU(i)に対して発行された主情報記録媒体M(x1,i)(たとえば、図7(b) のリストの1番目に表示されているパスポート)に紐付けられて個人情報保管装置100(X1)に保管されている情報であり、氏名、住所、生年月日、本籍地、有効期限なる5項目の情報によって構成されている。一方、図の右上に示す個人情報P(x5,i)は、ユーザU(i)に対して発行された主情報記録媒体M(x5,i)(たとえば、図7(b) のリストの5番目に表示されているB社キャッシュカード)に紐付けられて個人情報保管装置100(X5)に保管されている情報であり、氏名、住所、生年月日、電話番号、口座番号、パスワードなる6項目の情報によって構成されている。
個人情報検索部130は、これらの個人情報に含まれているすべての項目の内容を検索結果として送信することができるが、実用上、送信対象から除外した方が好ましい項目もある。たとえば、パスポートに紐付けられた個人情報P(x1,i)のうち、本籍地や有効期限といった項目の内容は、通常、安否確認に必要な項目ではなく、除外しても実用上の問題は生じない。また、キャッシュカードに紐付けられた個人情報P(x5,i)のうち、口座番号、パスワードといった項目の内容は、セキュリティ確保の上からむやみに送信すべき情報ではない。
そこで、実際には、このような事情を考慮して、個人情報検索部130には、検索された個人情報の内容を取捨選択し、その一部分のみを検索結果として送信する機能をもたせておくのが好ましい。たとえば、「個人情報のうち、住所、氏名、生年月日のみを選択して送信する」というルールを定めておけば、図示のとおり、いずれの個人情報にアクセスした場合でも、当該ルールに合致した項目の情報のみが選択的に送信されることになる。
なお、個人情報を構成する個々の項目のデータを識別するには、たとえば、「1番目のデータは氏名」、「2番目のデータは住所」、「3番目のデータは生年月日」のようなインデックス情報を用意しておく方法を採ってもよいし、個々のデータにそれぞれ、<氏名>,<住所>,<生年月日>のようなタグを付与しておく方法(一般に、XML形式の文書などで採用されている方法)を採ってもよい。
図12には、個人情報検索部130によって取捨選択された個人情報P(i)、すなわち、氏名、住所、生年月日の情報が個人情報照会部330に対して送信され、ここで、安否確認場所情報L(k)、安否確認時刻情報t(q)、メッセージm(q)が付加され、P(i),L(k),t(q),m(q)の4つの情報が1組の安否情報として安否情報集積部420に集積される例が示されている。こうして安否情報集積部420に集積された安否情報に対して、たとえば、「特許太郎,1960年5月29日生まれ,宮城県気仙沼」などの情報で検索を行えば、「2013年12月14日16時38分,○○○小学校体育館,軽傷」といった安否情報の提示がなされることは、既に述べたとおりである。
<4−4.主情報記録媒体による参照>
本発明に係る安否確認システムの重要な特徴は、予め、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを同一グループの媒体識別情報として登録しておき、個人情報の入力が必要になったときに、任意の副情報記録媒体から読み出した副媒体識別情報について照会を行うことにより、同一グループに登録されている主媒体識別情報を取得し、当該主媒体識別情報について照会を行うことにより、紐付けて保管されていた個人情報を入手する、という点にある。これにより、本来は、主情報記録媒体に紐付けて保管されていた個人情報を、副情報記録媒体を用いて取り出すことができるというメリットが得られる。
そこで、図2に示す第1の実施形態では、利用者U(i)が避難所等において、副情報記録媒体M(yj,i)を利用して、主情報記録媒体M(x,i)に紐付けて個人情報保管装置100に保管されていた個人情報P(i)を取り出し、安否情報提示装置400に自動入力する例を説明した。しかしながら、本発明に係る安否確認システムにおいて個人情報を取り出す方法は、副情報記録媒体M(yj,i)を利用する方法のみに限定されるものではなく、もちろん、主情報記録媒体M(x,i)を利用して個人情報を取り出すことも可能である。
たとえば、図2に示す参照用読出部310に、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す機能だけでなく、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報を読み出す機能をもたせておけば、利用者U(i)は、参照用読出部310に主情報記録媒体M(x,i)の主媒体識別情報ID(x,i)を読み込ませることができる。具体的には、§2で述べた例のように、主情報記録媒体M(x,i)がパスポートの場合、避難所等に設置されている参照用読出装置(端末装置)として、副情報記録媒体としてのICカードのみならず、主情報記録媒体としてのパスポートからも媒体識別情報を読み出す機能をもたせておけばよい。
このように、パスポート(主情報記録媒体)M(x,i)から主媒体識別情報ID(x,i)を読み出すことができれば、読み出した主媒体識別情報ID(x,i)をそのまま用いて個人情報保管装置100への照会を行い、個人情報P(i)を入手することができる。別言すれば、グループ情報照会部320によって、グループ管理装置200に対するグループ情報の照会を行う必要はない。これは、個人情報P(i)が、もともとパスポート(主情報記録媒体)M(x,i)に直接的に紐付けられていた情報であるので、当該パスポートの媒体識別情報ID(x,i)があれば、パスポートに紐付けられた個人情報を保管している個人情報保管装置100に対して直接照会が可能になるためである。
したがって、参照用読出部310が主媒体識別情報ID(x,i)を読み出したときには、グループ情報照会部320によるグループ情報の照会を省略し、個人情報照会部330によって、参照用読出部310が読み出した主媒体識別情報ID(x,i)をそのまま用いて、個人情報検索部130に対する照会を行うようにすればよい。
なお、§4−2で述べたように、同一グループに複数の主媒体識別情報を登録する取扱いを行い、複数の主情報記録媒体にそれぞれ紐付けられている主媒体識別情報を取得したい場合には、参照用読出部310が主媒体識別情報ID(x,i)を読み出したときでも、グループ情報の照会を行うようにすればよい。
すなわち、参照用読出部310が主媒体識別情報ID(x,i)を読み出したら、グループ情報照会部320は、副媒体識別情報に代えて、読み出された主媒体識別情報ID(x,i)について、グループ情報検索部230に対する照会を行うようにする。一方、グループ情報検索部230は、特定の主媒体識別情報ID(x,i)についての照会を受けたら、グループ情報登録部220内を検索し、当該特定の主媒体識別情報ID(x,i)と、当該特定の主媒体識別情報ID(x,i)と同一グループG(i)に登録されている別な主媒体識別情報と、の群の中から所定のルールに従って選択された1つもしくは複数の主媒体識別情報を検索結果として送信するようにすればよい。
たとえば、図11に示す例において、グループ情報照会部320から主媒体識別情報ID(x1,i)について照会が行われた場合、グループ情報検索部230は、当該主媒体識別情報ID(x1,i)と、当該主媒体識別情報ID(x1,i)と同一グループG(i)に登録されている主媒体識別情報ID(x2,i),ID(x3,i)という3組の主媒体識別情報の中から、所定のルールに従って選択された1組もしくは複数組の主媒体識別情報を検索結果として送信すればよい。
所定のルールとして、「すべての主媒体識別情報を選択する」というルールを定めたときには、上例の場合、3組の主媒体識別情報ID(x1,i),ID(x2,i),ID(x3,i)がすべて送信されるので、個人情報照会部330は、3組の個人情報保管装置100(X1),100(X2),100(X3)に対する照会を行い、それぞれから個人情報P(x1,i),P(x2,i),P(x3,i)を取得することができる。もちろん、所定のルールとしては、任意のルールを定めておくことができる。たとえば「常に後から登録された主媒体識別情報を1つだけ選択する」というルールを定めておくことも可能である。
<4−5.情報記録媒体のバリエーション>
これまで、本発明に用いる情報記録媒体(主情報記録媒体および副情報記録媒体)として、主としてICカードからなる情報記録媒体を用いた例を述べた。現在、ICカードは極めて広い産業分野で利用されており、最も代表的な情報記録媒体となっている。しかしながら、本発明に用いる情報記録媒体は、必ずしもICカードのみに限定されるものではない。
たとえば、RFタグ(RFIDタグ)からなる情報記録媒体も普及しており、衣類や洗濯物のタグなどとして利用されている。最近では、様々な物品に内蔵されることもある。本発明に用いる情報記録媒体は、このようなRFタグであってもかまわない。あるいは、光学式もしくは磁気式情報記録媒体であってもよいし、一次元もしくは二次元バーコードが表示された媒体であってもかまわない。たとえば、媒体識別情報が一次元もしくは二次元バーコード(いわゆるQRコード(登録商標))として印刷された名刺や葉書を情報記録媒体として利用することもできる。
したがって、本発明に用いる登録用読出部210および参照用読出部310は、ICカードもしくはRFタグからなる情報記録媒体から媒体識別情報を読み出すリーダライタ装置によって構成することができる。現在、NFC(Near Field Communication)規格に基づくICカードやRFタグが普及してきており、NFC規格に応じたリーダライタ装置であれば、多くのICカードやRFタグから媒体識別情報を読み出すことが可能である。もちろん、登録用読出部210および参照用読出部310は、光学式もしくは磁気式情報記録媒体から媒体識別情報を読み出す光学式もしくは磁気式情報読取装置によって構成することもできるし、一次元もしくは二次元バーコードが表示された情報記録媒体から当該バーコードとして記録された媒体識別情報を読み出すバーコードリーダ装置によって構成することもできる。
本発明に用いる情報記録媒体の種別も何ら限定されることはなく、どのような目的に利用される媒体であってもかまわないし、どのような情報が記録された媒体であってもかまわない。図13は、本発明において利用される種々の媒体に記録されている情報の一例を示す表である。この表には、様々な情報記録媒体について、媒体種別、媒体識別情報、発行者コード、会員コードが記載されている。もちろん、この他にも、発行対象となる個人の住所、氏名などの個人情報が記録されていてもかまわない。
図示の例の場合、媒体種別として、パスポート、住民基本台帳カード、運転免許証など、公的機関が個人に発行するもの、社員証のように民間企業が社員に対して発行するもの、クレジットカードなど信販会社が顧客に発行するもの、キャッシュカードなど金融機関が預金者に発行するもの、その他、会員カードなど、任意の団体が会員に対して発行するものが例示されている。更に、交通系カードや定期券など、輸送機感が乗客に対して発行するもの、ポイントカードや電子マネーなど、販売業者等が顧客に対して発行するものや、上述したRFIDタグも例示されている。
もちろん、図13に記載された媒体種別は一例を示すものであり、この他にも、本発明に利用可能な様々な種類の情報記録媒体が発行されている。また、2016年からは、内閣府と総務省の主導による社会保障・税番号制度の導入により、国民に「個人番号カード」の発行が予定されており、このような将来普及が見込まれる様々な情報記録媒体も本発明の適用対象となる。
一方、図13の媒体識別情報の欄には、説明の便宜上、ID(x1,i)〜ID(x3,i),ID(y1,i)〜ID(y9,i)のような符号を記してあるが、実際には、この媒体識別情報は、たとえば、「04 6d 6d 91 94 25 80 b4」(16進表示)のようなデータ列によって構成される。もちろん、データ長やデータの内容は任意に設定することができる。
なお、この図13に示す例では、パスポート、住民基本台帳カード、運転免許証の3枚を主情報記録媒体として取り扱い、他の媒体を副情報記録媒体として取り扱う例であるため、前者の媒体識別情報については、ID(x1,i)〜ID(x3,i)のように符号x1,x2,x3を用いて表し、後者の媒体識別情報については、ID(yj,i)のように符号yjを用いて表しているが、個々の情報記録媒体を主情報記録媒体として取り扱うか、副情報記録媒体として取り扱うかは任意である。
同様に、図13の発行者コードの欄には、説明の便宜上、π(x1)〜π(x11)のような符号を記してあるが、実際には、この発行者コードも数バイトのデータ列によって構成される。一部の媒体については、発行者コードは設定されていない。また、一部の媒体について会員コードの欄に記載されている会員コードは、発行者が発行の対象となる会員に対して設定した任意のコードである。
このように、個々の情報記録媒体には、様々な情報が設定されることになるが、本発明において、主情報記録媒体もしくは副情報記録媒体として用いる媒体には、少なくとも媒体識別情報が記録されている必要があり、当該媒体識別情報は、本発明に係る安否確認システムにおいて、互いに区別することが可能なユニークな情報(媒体を相互に識別するための何らかのコード)である必要がある。
ICカードの場合、内部に埋め込まれたICチップのシリアル番号を媒体識別情報として利用することができる。図14は、携帯型情報記録媒体に内蔵されている一般的なICチップのメモリマップである。ICチップのシリアル番号は、図示の領域A1に、当該ICチップの製造初期段階において書き込まれており、世界的規模でユニークな番号になっている。この製造初期段階では、領域A2には、まだフォーマットすらされておらず、何ら情報の書き込みはなされていないが、領域A1に書き込まれたシリアル番号により、個々のICチップを世界中で唯一のチップとして特定することができる。
このICチップは、ICカードとしての媒体に埋め込まれ、特定の発行者の元に納入される。この際、当該発行者の要求に応じて、領域A2の部分が固有の書式でフォーマットされる。図に描かれている同心円状のパターンは、このようなフォーマットが行われた状態を示すための模式パターンである(実際に、このような領域分割を行ってフォーマットが行われるわけではない)。通常、このようなフォーマットが行われた後、所定領域に発行者コードをはじめ、当該発行者が必要とするデータの書き込みが行われる。
そして、ICカードの最終発行段階では、領域A2の所定の領域に、発行者による書き込みが行われ、各個人に対するカードの発行が行われる。このとき、必要に応じて、当該個人に付与する会員コード、クレジットカード番号、キャッシュカード番号や、当該個人の個人情報の書き込みが行われる。そして、カード発行後は、利用者の利用に応じた様々な情報が領域A2に書き込まれてゆくことになる。
このようなICカードの発行プロセスを考慮すると、本発明に利用する媒体識別情報としては、ICチップの製造初期段階において領域A1に書き込まれるICチップのシリアル番号が最適であることがわかる。上述したとおり、このICチップのシリアル番号は、世界的規模でユニークな番号になっているので、当然ながら、本発明に係る安否確認システムにおいて、互いに区別することが可能なユニークな情報としての資質を十分に備えている。したがって、ICカードを本発明における情報記録媒体として利用する場合は、この領域A1に書き込まれたICチップのシリアル番号を媒体識別情報とすればよい。
もちろん、本発明の実施にあたり、媒体識別情報は、ICチップのシリアル番号に限定されることはなく、必要があれば、領域A2に書き込まれた情報を媒体識別情報として利用してもかまわない。たとえば、ICカードの最終発行段階で、領域A2に書き込まれたパスポート番号、運転免許証番号、クレジットカード番号、預金口座番号、会員コードなどを媒体識別情報として利用することも可能である。但し、本発明に係る安否確認システムにおいてユニークな情報になっている必要がある点は留意しなくてはならない。
たとえば、図13に示す例の場合、社員証に記録する会員コードとして、「1234」といった4桁の数字を設定した例が示されているが、会社Aが発行した社員証と会社Bが発行した社員証とで、同じ会員コード(社員番号)「1234」が使われるようなケースがある場合には、当該会員コードは、本発明に係る安否確認システムにおいてユニークな情報にはならない。そのような場合は、たとえば、発行者コード+会員コードを媒体識別情報とする、といった工夫が必要である。上例の場合、π(x4)+「1234」なるデータが媒体識別情報として利用されることになる。
なお、本発明に係る安否確認システムにおいてユニークな情報になっている、という条件は、必ずしも記録されているデータ自体がユニークである必要はなく、フォーマットの方法なども含めてユニークになっていればよい。
たとえば、上例のように、会社Aが発行した社員証と会社Bが発行した社員証とで、同じ会員コード(社員番号)「1234」が使われるようなケースがあったとしても、会社AのICカードと会社BのICカードとで、領域A2に対して別なフォーマット形式が採用されていれば、会社Aの形式でフォーマットされた領域A2内に書き込まれたデータ「1234」と、会社Bの形式でフォーマットされた領域A2内に書き込まれたデータ「1234」とは相互に区別することができることになり、会社A,Bが発行する社員証という母集団に関して、会員コード(社員番号)はユニークな媒体識別情報として機能する。
もちろん、ICカードに書き込まれたデータ「1234」とバーコードとして紙媒体に書き込まれたデータ「1234」とも相互に区別することができるので、物理的な記録形式も含めてユニークなデータであれば、本発明における媒体識別情報として利用することが可能である。
なお、本発明を実施するにあたり、より高いセキュリティを確保するという観点からは、媒体識別情報は目視による確認ができない形で記録されている方が望ましい。たとえば、クレジットカードなどにエンボス形式で記録されている番号などを媒体識別情報として用いると、誰でも目視確認が可能であるので、クラッカーによって不正な方法での照会が行われ、不正な方法で個人情報が入手される可能性が高まることになる。したがって、より高いセキュリティを確保するためには、媒体から目視確認による読み取りができないデータを媒体識別情報とするのが好ましい。
<4−6.安否確認方法>
これまで本発明を安否確認システムとして把握した説明を行ってきたが、ここでは、本発明を安否確認方法という方法発明として捉えた説明を行う。図15は、§2で説明した本発明の第1の実施形態に対応する安否確認方法の手順を示す流れ図である。
この安否確認方法は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する方法であり、図示のとおり、前半の平時プロセスと後半の災害時プロセスとによって構成されている。
前半の平時プロセスでは、まず、ステップS21において、個人情報保管用のコンピュータ(図2の個人情報保管装置100に対応)が、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する処理が行われる。そして、ステップS22において、グループ管理用のコンピュータ(図2のグループ管理装置200に対応)が、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する処理が行われる。要するに、利用者が、主媒体識別情報の発行を受けた上で、当該主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を同一グループとして登録する作業を行えば、この平時プロセスが行われたことになる。
一方、後半の災害時プロセスは、何らかの災害が発生し、利用者が被災者となった場合に、本発明に係る安否確認方法のサービスを利用して、家族や知人に自分の安否を知らせるためのプロセスである。まず、ステップS23において、個人情報参照用のコンピュータ(図2の個人情報参照装置300に対応)が、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理用のコンピュータに対する照会を行う処理が行われる。そして、ステップS24において、グループ管理用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索して照会元に送信する処理が行われる。
更に、ステップS25において、個人情報参照用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータから送信されてきた主媒体識別情報について、個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う処理が行われ、ステップS26において、個人情報保管用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して照会元に送信する処理が行われ、ステップS27において、個人情報参照用のコンピュータが、個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を受信し、これを安否情報提示用のコンピュータ(図2の安否情報提示装置400に対応)に引き渡す処理が行われ、最後のステップS28において、安否情報提示用のコンピュータが、引き渡された個人情報を、外部からの照会に応じて提示する処理が行われる。
なお、ステップS28の安否情報提示段階では、個人情報を提示する際に、グループ情報照会段階において副媒体識別情報の読出処理が行われた時と場所を示す情報を併せて提示することができる。また、ステップS23のグループ情報照会段階で、副媒体識別情報の読出処理を行うときに、メッセージを入力する処理を併せて行うようにすれば、ステップS28の安否情報提示段階で、個人情報を提示する際に、当該メッセージを併せて提示することもできる。
<<< §5. 第2の実施形態に係る安否確認システム >>>
これまで、図2に示す第1の実施形態に係る安否確認システムを例にとり、その構成および動作を説明し、更に、様々な変形例を述べた。ここでは、この第1の実施形態の構成および動作を若干変更した第2の実施形態を説明する。なお、この第2の実施形態についても、§3で述べたグループ情報登録の詳細事項や§4で述べた種々の変形例の適用が可能である。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る安否確認システムの詳細構成を示すブロック図である。このシステムは、図2に示す第1の実施形態に係るシステムの一部を変更したものであるが、その大まかな構成についてはほぼ同様である。そこで、図16にブロックで示されている各構成要素については、基本的には図2にブロックで示されている各構成要素と同等の符号を付すことにし、動作に変更が加えられた構成要素については、符号末尾に文字Aを付加して示すことにする。なお、図2に示す個人情報照会部330は、その機能の相違に基づいて、図16では個人情報受信部330Aに変更されている。
まず、図2に示す第1の実施形態と図16に示す第2の実施形態との間の動作原理に関する基本的な相違を説明する。図2に示す第1の実施形態では、§2で詳述したとおり、災害発生時に避難所等において、個人情報参照装置300によって副情報記録媒体M(yj,i)の副媒体識別情報ID(yj,i)が読み出されると、まず、個人情報参照装置300からグループ管理装置200に対して当該副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会が行われ、照会結果として主媒体識別情報ID(x,i)が返信されてくる。そこで、今度は、個人情報参照装置300から個人情報保管装置100に対して当該主媒体識別情報ID(x,i)についての照会が行われ、照会結果として個人情報P(i)が返信されてくる。そこで、これを安否情報提示装置400に引き渡す処理が行われる。
これに対して、図16に示す第2の実施形態では、まず、個人情報参照装置300Aからグループ管理装置200Aに対して当該副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会を行う点は同じであるが、照会結果としての主媒体識別情報ID(x,i)は、照会元である個人情報参照装置300Aに返信せずに、グループ管理装置200Aから個人情報保管装置100Aに対して送信されることになる。すなわち、図2に示す第1の実施形態において、個人情報参照装置300を仲介して引き渡していた主媒体識別情報ID(x,i)が、図16に示す第2の実施形態では、グループ管理装置200Aから個人情報保管装置100Aに対して直接引き渡されることになる。
このように、グループ管理装置200Aからの直接照会を受けた個人情報保管装置100Aは、照会結果としての個人情報P(i)を個人情報参照装置300Aへと返信することになる。その後、個人情報参照装置300Aが、個人情報P(i)を安否情報提示装置400に引き渡す処理が行われる。この第2の実施形態を採用すれば、利用者U(i)の主媒体識別情報ID(x,i)が個人情報参照装置300Aに引き渡されることはないので、セキュリティの観点において、第1の実施形態よりも好ましい結果が得られる。
ただ、個人情報保管装置100Aは、個人情報P(i)を照会元であるグループ管理装置200Aに返信する代わりに、個人情報参照装置300Aに返信する必要があるので、ここに示す実施例の場合、返信先となる個人情報参照装置300Aを特定するための装置識別情報D(k)を導入している。ここで、符号kは、個人情報参照装置300Aに付与された番号である。すなわち、ここでは、図示する個人情報参照装置300Aが、本発明に係る安否確認システムにおける第k番目の装置であり、当該装置に装置識別情報D(k)が付与されている、ということになる。
図示のとおり、グループ情報照会部320Aは、グループ情報検索部230Aに対して、副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会を行うことになるが、このとき、装置識別情報D(k)を併せて送信する処理を行う。当該照会を受けたグループ情報検索部230Aは、グループ情報登録部220を検索し、検索結果として得られた主媒体識別情報ID(x,i)を個人情報検索部130Aに送信する(主媒体識別情報ID(x,i)に基づいて、送信先となる個人情報保管装置100Aを特定すればよい)。このとき、照会に係る装置識別情報D(k)を併せて送信する。
この装置識別情報D(k)を伴う主媒体識別情報ID(x,i)についての照会を受けた個人情報検索部130Aは、個人情報保管部120を検索し、主媒体識別情報ID(x,i)に対応する個人情報P(i)を取り出した後、当該個人情報P(i)を装置識別情報D(k)によって特定される個人情報参照装置300Aに送信する。
結局、個人情報参照装置300A内のグループ情報照会部320Aがグループ管理装置200A内のグループ情報検索部230Aに対して照会を行うと、最終的な照会結果としての個人情報P(i)が、個人情報保管装置100A内の個人情報検索部130Aから個人情報参照装置300A内の個人情報受信部330Aに返信されてくることになる。
以上、図16に示す第2の実施形態に係るシステムの動作原理を、図2に示す第1の実施形態に係るシステムの動作原理と対比して述べたが、この第2の実施形態に係るシステムは、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムという点に変わりはなく、個人情報保管装置100Aと、グループ管理装置200Aと、個人情報参照装置300Aと、安否情報提示装置400と、を備えている。
ここで、個人情報保管装置100Aは、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として個人情報参照装置300Aに送信する機能を有している。
また、グループ管理装置200Aは、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、個人情報保管装置100Aに対する照会を行う機能を有している。
一方、個人情報参照装置300Aは、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理装置200Aに対する照会を行い、当該照会に起因して送信されてきた個人情報を受信し、これを安否情報提示装置400に引き渡す機能を有している。安否情報提示装置400は、第1の実施形態に係る装置と全く同じものであり、個人情報参照装置300Aが受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した安否情報を提示する機能を有する。
より具体的には、個人情報保管装置100Aは、図示のとおり、個人情報入力部110と、個人情報保管部120と、個人情報検索部130Aと、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。また、グループ管理装置200Aは、図示のとおり、登録用読出部210と、グループ情報登録部220と、グループ情報検索部230Aと、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。同様に、個人情報参照装置300Aは、図示のとおり、参照用読出部310と、グループ情報照会部320Aと、個人情報受信部330Aと、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。そして、安否情報提示装置400は、安否情報集積部420と、安否情報回答部410と、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。
したがって、この第2の実施形態の場合も、個人情報保管装置100A、グループ管理装置200A、個人情報参照装置300A、安否情報提示装置400の相互間の情報の送受は、インターネットを介して行われることになる。もちろん、インターネットの代わりに、専用のネットワーク回線等を用いて相互間の情報送受を行うようにしてもかまわない。なお、前述したとおり、実用上は、個人情報保管装置100Aおよび個人情報参照装置300A(特に、その中の参照用読出部310)は、複数台設置されるのが一般的であるが、ここでは説明の便宜上、1台の個人情報保管装置100Aおよび1台の個人情報参照装置300Aを用いた単純な例が示されている。この図16に個々のブロックとして示されている各構成要素の詳細な機能は次のとおりである。
まず、個人情報入力部110は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する機能を有し、個人情報保管部120は、入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する機能を有する。これらの構成要素の機能は、第1の実施形態の対応する構成要素の機能と全く同じである。また、個人情報検索部130Aは、グループ情報検索部230Aから特定の装置識別情報D(k)を伴う特定の主媒体識別情報ID(x,i)についての照会を受けたときに、個人情報保管部120内を検索し、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として送信する機能を有する。但し、送信先は、照会元であるグループ情報検索部230Aではなく、装置識別情報D(k)によって特定される個人情報参照装置300A内の個人情報受信部330Aということになる。
一方、登録用読出部210は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、グループ情報登録部220は、登録用読出部210によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する機能を有する。これらの構成要素の機能は、第1の実施形態の対応する構成要素の機能と全く同じである。また、グループ情報検索部230Aは、グループ情報照会部320Aから特定の装置識別情報D(k)を伴う特定の副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会を受けたときに、グループ情報登録部220内を検索し、当該特定の副媒体識別情報ID(yj,i)と同一グループに登録されている主媒体識別情報ID(x,i)を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報ID(x,i)に装置識別情報D(k)を付加して個人情報検索部130Aに対する照会を行う機能を有する。
参照用読出部310は、副情報記録媒体M(yj,i)に記録されている副媒体識別情報ID(yj,i)を読み出す機能を有し、第1の実施形態の対応する構成要素の機能と全く同じである。グループ情報照会部320Aは、参照用読出部310が読み出した副媒体識別情報ID(yj,i)に装置識別情報D(k)を付加してグループ情報検索部230Aに対する照会を行う機能を有する。ただ、上述したように、当該照会結果は、照会先のグループ情報検索部230Aから返信されることはなく、その代わりに、当該照会に起因して、個人情報検索部130Aから個人情報P(i)が返信されてくる。個人情報受信部330Aは、こうしてグループ情報照会部320Aによる照会に起因して送信されてきた個人情報P(i)を受け取り、安否情報提示装置400に引き渡す機能を有する。
そして、安否情報集積部420は、個人情報受信部330Aが受信した個人情報P(i)を安否情報として集積する機能を有し、安否情報回答部410は、外部からの照会に応じて(図示の例の場合、一般端末装置500からの照会に応じて)、安否情報集積部420に集積されている安否情報を回答する機能を有する。
最後に、この第2の実施形態に係る発明を、安否確認方法という方法発明として捉えた説明を行う。図17は、この第2の実施形態に対応する安否確認方法の手順を示す流れ図である。この安否確認方法は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する方法であり、図示のとおり、前半の平時プロセスと後半の災害時プロセスとによって構成されている。
前半の平時プロセスは、図15に示す第1の実施形態の手順と全く同じである。すなわち、まず、ステップS21において、個人情報保管用のコンピュータ(図16の個人情報保管装置100Aに対応)が、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する処理が行われる。そして、ステップS22において、グループ管理用のコンピュータ(図16のグループ管理装置200Aに対応)が、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する処理が行われる。
一方、後半の災害時プロセスでは、まず、ステップS23において、個人情報参照用のコンピュータ(図16の個人情報参照装置300Aに対応)が、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理用のコンピュータに対する照会を行う処理が行われる。そして、ステップS24Aにおいて、グループ管理用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索する処理が行われる。
続く、ステップS25Aにおいて、グループ管理用のコンピュータが、検索された主媒体識別情報について、個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う処理が行われ、ステップS26Aにおいて、個人情報保管用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して個人情報参照用のコンピュータに送信する処理が行われる。そして、ステップS27Aにおいて、個人情報参照用のコンピュータが、個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を受信し、これを安否情報提示用のコンピュータ(図2の安否情報提示装置400に対応)に引き渡す処理が行われ、最後のステップS28Aにおいて、安否情報提示用のコンピュータが、引き渡された個人情報を、外部からの照会に応じて提示する処理が行われる。
<<< §6. 第3の実施形態に係る安否確認システム >>>
ここでは、これまで述べた第1の実施形態および第2の実施形態の構成および動作を若干変更した第3の実施形態を説明する。なお、この第3の実施形態についても、§3で述べたグループ情報登録の詳細事項や§4で述べた種々の変形例の適用が可能である。
図18は、本発明の第3の実施形態に係る安否確認システムの詳細構成を示すブロック図である。このシステムは、図2に示す第1の実施形態に係るシステムの一部を変更したものであるが、その大まかな構成についてはほぼ同様である。そこで、図18にブロックで示されている各構成要素については、基本的には図2にブロックで示されている各構成要素と同等の符号を付すことにし、動作に変更が加えられた構成要素については、符号末尾に文字Bを付加して示すことにする。なお、図2に示す個人情報照会部330は、その機能の相違に基づいて、図18では個人情報受信部330Bに変更されている。また、図18に示すシステムでは、グループ管理装置200B内に、新たに個人情報転送部240Bが加えられている。
まず、図2に示す第1の実施形態や図16に示す第2の実施形態と、図18に示す第3の実施形態との間の動作原理に関する基本的な相違を説明する。図2に示す第1の実施形態では、前述したとおり、個人情報参照装置300が中継基地としての役割を果たし、個人情報参照装置300からグループ管理装置200に対して副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会を行い、照会結果として返信されてきた主媒体識別情報ID(x,i)を用いて、今度は、個人情報参照装置300から個人情報保管装置100に対して照会を行い、照会結果として返信されてきた個人情報P(i)を安否情報提示装置400に引き渡す処理が行われる。
一方、図16に示す第2の実施形態では、個人情報参照装置300Aの中継基地としての役割は省略され、主媒体識別情報ID(x,i)がグループ管理装置200Aから個人情報保管装置100Aに直接送信されるようにしている。
図18に示す第3の実施形態は、主媒体識別情報ID(x,i)を、グループ管理装置200Bから個人情報保管装置100Bに直接送信する点においては、第2の実施形態と同じ手法を採用するものである。ただ、最終的に個人情報P(i)を個人情報参照装置300Bに送信する際に、グループ管理装置200Bが中継基地としての役割を果たすことになる。すなわち、図16に示す第2の実施形態において、個人情報保管装置100Aから個人情報参照装置300Aに対して送信していた個人情報P(i)を、図18に示す第3の実施形態では、まず、個人情報保管装置100Bから照会元であるグループ管理装置200Bに対して返信し、更に、グループ管理装置200Bから個人情報参照装置300Bに対して転送する処理が行われる。
この第3の実施形態を採用すると、個人情報P(i)がグループ管理装置200Bを中継して個人情報参照装置300Bに転送されることになるので、グループ管理装置200Bを管理運用する者(たとえば、この安否確認システムの運営母体Y)の手を介して個人情報P(i)の入手が行われることになるので、これまで述べてきた第1の実施形態や第2の実施形態に比べて、個人情報P(i)に関するセキュリティが低下する点は否めない。
しかしながら、この第3の実施形態を採用すると、個人情報参照装置300Bと個人情報保管装置100Bとの間で、直接情報のやりとりを行う必要がなくなる、というメリットが得られる。すなわち、第1の実施形態や第2の実施形態では、Xが管理運用する個人情報保管装置、Yが管理運用するグループ管理装置、Zが管理運用する個人情報参照装置の三者が相互に情報のやりとりを行う必要があったのに対して、第3の実施形態を採用すると、Xが管理運用する個人情報保管装置100Bは、Yが管理運用するグループ管理装置200Bに対してのみ情報のやりとりを行えば済み、Zが管理運用する個人情報参照装置300Bは、やはりYが管理運用するグループ管理装置200Bに対してのみ情報のやりとりを行えば済む。
したがって、実用上、グループ管理装置200Bの管理運用を行うY(たとえば、この安否確認システムの運営母体)が、社会的信頼のおける業者であれば、第1の実施形態や第2の実施形態に比べて、第3の実施形態はより導入しやすいシステムということができる。個人情報参照装置300Bとして、これまで避難所に設置された装置を代表例に挙げた説明を行ったが、このシステムを社会インフラとして広く普及させた場合、最終的には、コンビニ、百貨店、専門店、レストラン、駅構内などに設置された様々な読取装置が個人情報参照装置300Bとして利用されることになり、様々な業種の事業者が個人情報参照装置300Bの管理運用者Zとして参画することになる。
もちろん、被災者の立場では、様々な施設内に設置されている個人情報参照装置300Bから安否情報の入力が可能になれば非常に便利である。しかしながら、個人情報保管装置100Bを管理運用するXが、実際には公的機関や大手企業であることが多いことを勘案すると、Xが管理運用する個人情報保管装置100BとZが管理運用する個人情報参照装置300Bとの間で、直接情報のやりとりを行うのは適切でないケースが多く、また、直接情報のやりとりを行うにしても、事前に個別の契約を結ぶ必要が生じる可能性が高い。特に、やりとりされる情報が一般利用者の個人情報であるため、問題はより複雑である。
そこで、たとえば、社会的信頼をもった運営母体Yが、グループ管理装置200Bの管理運用を行うようにし、ここで述べる第3の実施形態を採れば、実社会において、当該安否確認システムを円滑に導入することができる。公的機関や大手企業から構成される個人情報保管装置100Bの管理運用者Xは、運営母体Yと折衝することにより、導入に必要な様々な手続を円滑に進めることができる。すなわち、公的機関や大手企業からなる管理運用者Xは、個人商店主まで含む管理運用者Zに対して直接折衝を行う必要はなくなる。一方、様々な業種の事業者を含む管理運用者Zも、運営母体Yを窓口として、個人情報参照装置300Bの導入を行えばよい。
この第3の実施形態の場合、個人情報保管装置100Bは、グループ管理装置200Bから主媒体識別情報ID(x,i)についての照会を受けたときに、当該照会元であるグループ管理装置200Bに対して個人情報P(i)を返信すればよい。グループ管理装置200Bから見れば、個人情報保管装置100Bに対して照会を行うと、やはり個人情報保管装置100Bから照会結果が返信されてくることになる。また、グループ管理装置200Bは、個人情報参照装置300Bから副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会を受けたときに、当該照会元である個人情報参照装置300Bに対して、個人情報保管装置100Bから返信されてきた個人情報P(i)を転送すればよい。個人情報参照装置300Bから見れば、グループ管理装置200Bに対して照会を行うと、やはりグループ管理装置200Bから照会に応じた結果が返信されてくることになる。
このように、第3の実施形態の場合、個人情報保管装置100Bは、照会に応じて得られた個人情報P(i)を常にグループ管理装置200Bに返信すればよく、グループ管理装置200Bは、こうして返信されてきた個人情報P(i)を、最初の照会元である個人情報参照装置300Bに転送すればよいので、第2の実施形態のように、装置識別情報D(k)を用いる必要はない。
以上、図18に示す第3の実施形態に係るシステムの動作原理を、図2に示す第1の実施形態および図16に示す第2の実施形態に係るシステムの動作原理と対比して述べたが、この第3の実施形態に係るシステムは、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムという点に変わりはなく、個人情報保管装置100Bと、グループ管理装置200Bと、個人情報参照装置300Bと、安否情報提示装置400と、を備えている。
ここで、個人情報保管装置100Bは、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、グループ管理装置200Bから特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元のグループ管理装置200Bに送信する機能を有している。
また、グループ管理装置200Bは、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、当該特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、個人情報保管装置100Bに対する照会を行い、当該照会に起因して送信されてきた個人情報を個人情報参照装置300Bに転送する機能を有している。
一方、個人情報参照装置300Bは、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理装置200Bに対する照会を行い、当該照会に起因して転送されてきた個人情報を安否情報提示装置400に引き渡す機能を有している。安否情報提示装置400は、第1の実施形態に係る装置と全く同じものであり、個人情報参照装置300Bが受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した安否情報を提示する機能を有する。
より具体的には、個人情報保管装置100Bは、図示のとおり、個人情報入力部110と、個人情報保管部120と、個人情報検索部130Bと、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。また、グループ管理装置200Bは、図示のとおり、登録用読出部210と、グループ情報登録部220と、グループ情報検索部230Bと、個人情報転送部240Bと、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。同様に、個人情報参照装置300Bは、図示のとおり、参照用読出部310と、グループ情報照会部320Bと、個人情報受信部330Bと、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。そして、安否情報提示装置400は、安否情報集積部420と、安否情報回答部410と、を備えた装置であり、実際には、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成される。
したがって、この第2の実施形態の場合も、個人情報保管装置100B、グループ管理装置200B、個人情報参照装置300B、安否情報提示装置400の相互間の情報の送受は、インターネットを介して行われることになる。もちろん、インターネットの代わりに、専用のネットワーク回線等を用いて相互間の情報送受を行うようにしてもかまわない。なお、前述したとおり、実用上は、個人情報保管装置100Bおよび個人情報参照装置300Bは、複数台設置されるのが一般的であるが、ここでは説明の便宜上、1台の個人情報保管装置100Bおよび1台の個人情報参照装置300Bを用いた単純な例が示されている。この図18に個々のブロックとして示されている各構成要素の詳細な機能は次のとおりである。
まず、個人情報入力部110は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する機能を有し、個人情報保管部120は、入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する機能を有する。これらの構成要素の機能は、第1の実施形態の対応する構成要素の機能と全く同じである。また、個人情報検索部130Bは、グループ情報検索部230Bから特定の主媒体識別情報ID(x,i)についての照会を受けたときに、個人情報保管部120内を検索し、当該特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として送信する機能を有する。ここで、送信先は、グループ管理装置200B内の個人情報転送部240Bになる。
一方、登録用読出部210は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、グループ情報登録部220は、登録用読出部210によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する機能を有する。これらの構成要素の機能は、第1の実施形態の対応する構成要素の機能と全く同じである。また、グループ情報検索部230Bは、グループ情報照会部320Bから特定の副媒体識別情報ID(yj,i)についての照会を受けたときに、グループ情報登録部220内を検索し、当該特定の副媒体識別情報ID(yj,i)と同一グループに登録されている主媒体識別情報ID(x,i)を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報ID(x,i)について個人情報検索部130Bに対する照会を行う機能を有する。そして、個人情報転送部240Bは、グループ情報検索部230Bによる照会に起因して個人情報検索部130Bから送信されてきた個人情報P(i)を、副媒体識別情報ID(yj,i)による照会を行った照会元である個人情報参照装置300B内の個人情報受信部330Bに転送する機能を有する。
参照用読出部310は、副情報記録媒体M(yj,i)に記録されている副媒体識別情報ID(yj,i)を読み出す機能を有し、第1の実施形態の対応する構成要素の機能と全く同じである。グループ情報照会部320Bは、参照用読出部310が読み出した副媒体識別情報ID(yj,i)についてグループ情報検索部230Bに対する照会を行う機能を有する。当該照会に起因して、個人情報転送部240Bから個人情報受信部330Bに対して、個人情報P(i)が転送されてくる。個人情報受信部330Bは、こうして転送されてきた個人情報P(i)を受け取り、安否情報提示装置400に引き渡す機能を有する。
そして、安否情報集積部420は、個人情報受信部330Aが受信した個人情報P(i)を安否情報として集積する機能を有し、安否情報回答部410は、外部からの照会に応じて(図示の例の場合、一般端末装置500からの照会に応じて)、安否情報集積部420に集積されている安否情報を回答する機能を有する。
最後に、この第3の実施形態に係る発明を、安否確認方法という方法発明として捉えた説明を行う。図19は、この第3の実施形態に対応する安否確認方法の手順を示す流れ図である。この安否確認方法は、個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する方法であり、図示のとおり、前半の平時プロセスと後半の災害時プロセスとによって構成されている。
前半の平時プロセスは、図15に示す第1の実施形態の手順と全く同じである。すなわち、まず、ステップS21において、個人情報保管用のコンピュータ(図18の個人情報保管装置100Bに対応)が、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する処理が行われる。そして、ステップS22において、グループ管理用のコンピュータ(図18のグループ管理装置200Bに対応)が、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録する処理が行われる。
一方、後半の災害時プロセスでは、まず、ステップS23において、個人情報参照用のコンピュータ(図18の個人情報参照装置300Bに対応)が、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、グループ管理用のコンピュータに対する照会を行う処理が行われる。そして、ステップS24Bにおいて、グループ管理用のコンピュータが、個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索する処理が行われる。
続く、ステップS25Bにおいて、グループ管理用のコンピュータが、検索された主媒体識別情報について、個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う処理が行われ、ステップS26Bにおいて、個人情報保管用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して、グループ管理用のコンピュータに送信する処理が行われる。そして、ステップS27Bにおいて、グループ管理用のコンピュータが、個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を個人情報参照用のコンピュータに転送する処理が行われる。そして、ステップS28Bにおいて、個人情報参照用のコンピュータが、グループ管理用のコンピュータから送信されてきた個人情報を受信し、これを安否情報提示用のコンピュータ(図2の安否情報提示装置400に対応)に引き渡す処理が行われ、最後のステップS29Bにおいて、安否情報提示用のコンピュータが、引き渡された個人情報を、外部からの照会に応じて提示する処理が行われる。
<<< §7. 個人情報送信許可装置の付加 >>>
既に述べたとおり、本発明に係る安否確認システムでは、個人情報保管装置100に保管されている個人情報を取り出して利用することになるため、個人情報の利用については慎重にならざるを得ない。ただ、災害時特別法などの法整備により、災害時の安否確認のための個人情報の利用条件は緩和されつつある。本発明に係る安否確認システムにおいて、個人情報保管装置100から個人情報が送信されるのは、災害時プロセス、すなわち、実際に何らかの大災害が発生したときに限られる。そこで、実用上は、災害が発生したときにのみ、個人情報保管装置100からの情報送信が許可されるような仕組を組み込んでおくのが好ましい。ここでは、そのような検知から、これまで述べてきた種々の実施形態に、更に、個人情報送信許可装置を付加した例を述べておく。
図20は、個人情報送信許可信号により個人情報の送信を許可する場合の構成例を示すブロック図である。図示の個人情報保管装置100は、図2に示す第1の実施形態の個人情報保管装置100であるが、第2の実施形態に適用する場合は、個人情報保管装置100A、第3の実施形態に適用する場合は、個人情報保管装置100Bということになる。
既に述べたとおり、個人情報保管装置100内の個人情報入力部110は、利用者U(i)に対して発行された主情報記録媒体M(x,i)に記録されている主媒体識別情報ID(x,i)と当該利用者U(i)の個人情報P(i)とを対応づけて入力する構成要素であり、入力された主媒体識別情報M(x,i)と個人情報P(i)とは、個人情報保管部120内に対応づけて保管される。そして、個人情報検索部130は、主媒体識別情報ID(x,i)についての照会を受けたときに、個人情報保管部120内を検索し、当該主媒体識別情報ID(x,i)に対応づけて保管されている個人情報P(i)を検索結果として送信する処理を行う。
ここに示す実施形態では、災害発生時に個人情報送信許可信号Qを発信する個人情報送信許可装置600を更に設け、個人情報検索部130が、個人情報送信許可信号Qを受けたときにのみ個人情報P(i)の送信を行うようにしている。換言すれば、災害発生時に個人情報送信許可信号Qが与えられない限り、照会があっても個人情報検索部130が個人情報P(i)を送信することはない。このように、個人情報保管装置100は、個人情報送信許可信号Qを受けたときにのみ個人情報P(i)の送信を行うので、平時に、個人情報が個人情報保管装置100の外部で利用されることはない。
図示の例の場合、個人情報送信許可装置600には、送信許可発令器610,自然事象認識器620,防災信号検知器630,災害報道判定器640が設けられており、個人情報送信許可信号Qは、これらのいずれかによって発信される。
ここで、送信許可発令器610は、オペレータの操作により個人情報送信許可信号Qを発信する装置であり、たとえば、発令ボタンを押すことにより、個人情報送信許可信号Qを発信して個人情報検索部130に与える装置によって構成することができる。発令ボタンを操作するのはオペレータであり、通常、災害担当官庁の権限ある官吏による、所定の基準以上の大災害が発生したとの判断に基づいて、発令ボタンが操作されることになる。
一方、自然事象認識器620は、地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を、物理量の検出センサから得られる検出値に基づいて認識し、当該検出値が所定のしきい値を越えたときに個人情報送信許可信号Qを発信する装置である。たとえば、気象庁の管理するいくつかの地震計(振動エネルギーの検出センサ)から得られる検出値が、いずれも所定の基準値以上を示していたときに、自動的に個人情報送信許可信号Qを発信して個人情報検索部130に与える装置によって構成することができる。その他、雨量や流量のセンサからの検出値を用いることも可能である。
また、防災信号検知器630は、有線もしくは無線回線を通じて送信された防災信号を受信し、所定の条件を満たす防災信号が検知されたときに、自動的に個人情報送信許可信号Qを発信して個人情報検索部130に与える装置によって構成することができる。たとえば、NHK(登録商標)が提供している緊急警報放送用の受信機を利用して、防災信号検知器630を構成すればよい。
更に、災害報道判定器640は、テレビやラジオ等の報道番組の音声もしくは画像を監視し、音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致したときに、自動的に個人情報送信許可信号Qを発信して個人情報検索部130に与える装置によって構成することができる。たとえば、「大地震」,「震度6」のような音声パターンや文字パターンの合致が確認されたときに、信号Qが発せられるようにしておけばよい。
結局、個人情報送信許可装置600は、オペレータから発令指示を受けた場合、地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を検出するための物理量の検出センサから得られる検出値が所定のしきい値を越えた場合、所定の条件を満たす防災信号が検知された場合、もしくは、監視中の報道番組の音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致した場合に、個人情報送信許可信号Qを発信する機能をもった装置ということになる。
本発明を方法の発明として捉えた場合、図15のステップS26,図17のステップS26A,図19のステップS26Bの個人情報検索段階では、オペレータからの発令指示を受けた場合、地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を検出するための物理量の検出センサから得られる検出値が所定のしきい値を越えた場合、所定の条件を満たす防災信号が検知された場合、もしくは、監視中の報道番組の音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致した場合に個人情報の送信が行われることになる。
100,100A,100B:個人情報保管装置
110:個人情報入力部
120:個人情報保管部
130,130A,130B:個人情報検索部
200,200A,200B:グループ管理装置
210:登録用読出部
220:グループ情報登録部
230,230A,230B:グループ情報検索部
240B:個人情報転送部
300,300A,300B:個人情報参照装置
310:参照用読出部
320,320A,320B:グループ情報照会部
330:個人情報照会部
330A,330B:個人情報受信部
400:安否情報提示装置
410:安否情報回答部
420:安否情報集積部
500:一般端末装置
600:個人情報送信許可装置
610:送信許可発令器
620:自然事象認識器
630:防災信号検知器
640:災害報道判定器
A1,A2:メモリ上の領域
D(k):第k番目の個人情報参照装置300Aの装置識別情報
G(i):第i番目のグループ
ID(x,i):主情報記録媒体M(x,i)に記録されている主媒体識別情報
ID(yj,i):副情報記録媒体M(yj,i)に記録されている副媒体識別情報
L(k):安否確認場所情報
M(x,i):第i番目の利用者U(i)に対して発行された主情報記録媒体
M(yj,i):第i番目の利用者U(i)に対して発行された第j番目の副情報記録媒体
m(q):メッセージ
N:インターネット
P(i):第i番目の利用者U(i)の個人情報
P(xn,i):第i番目の利用者U(i)の第n番目の個人情報
Q:個人情報送信許可信号
S1〜S29B:流れ図の各ステップ
t(q):安否確認時刻情報
U(i):第i番目の利用者
π(xm):発行者コード

Claims (32)

  1. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムであって、
    個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する個人情報入力部と、
    入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管部と、
    特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記個人情報保管部内を検索し、前記特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する個人情報検索部と、
    主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す登録用読出部と、
    前記登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録部と、
    特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記グループ情報登録部内を検索し、前記特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として照会元に送信するグループ情報検索部と、
    副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す参照用読出部と、
    前記参照用読出部が読み出した副媒体識別情報について、前記グループ情報検索部に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた主媒体識別情報を受信するグループ情報照会部と、
    前記グループ情報照会部が受信した主媒体識別情報について、前記個人情報検索部に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた個人情報を受信する個人情報照会部と、
    前記個人情報照会部が受信した個人情報を安否情報として集積する安否情報集積部と、
    外部からの照会に応じて、前記安否情報集積部に集積されている安否情報を回答する安否情報回答部と、
    を備えることを特徴とする安否確認システム。
  2. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムであって、
    個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する個人情報入力部と、
    入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管部と、
    特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記個人情報保管部内を検索し、前記特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として送信する個人情報検索部と、
    主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す登録用読出部と、
    前記登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録部と、
    特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記グループ情報登録部内を検索し、前記特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、前記個人情報検索部に対する照会を行うグループ情報検索部と、
    副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す参照用読出部と、
    前記参照用読出部が読み出した副媒体識別情報について、前記グループ情報検索部に対する照会を行うグループ情報照会部と、
    前記グループ情報照会部による照会に起因して送信されてきた個人情報を受信する個人情報受信部と、
    前記個人情報受信部が受信した個人情報を安否情報として集積する安否情報集積部と、
    外部からの照会に応じて、前記安否情報集積部に集積されている安否情報を回答する安否情報回答部と、
    を備え、
    前記個人情報検索部が、前記個人情報受信部に対して個人情報の送信を行うことを特徴とする安否確認システム。
  3. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムであって、
    個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて入力する個人情報入力部と、
    入力された主媒体識別情報と個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管部と、
    特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記個人情報保管部内を検索し、前記特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として送信する個人情報検索部と、
    主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出す登録用読出部と、
    前記登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された主媒体識別情報と副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録部と、
    特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記グループ情報登録部内を検索し、前記特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、前記個人情報検索部に対する照会を行うグループ情報検索部と、
    前記グループ情報検索部による照会に起因して送信されてきた個人情報を転送する個人情報転送部と、
    副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出す参照用読出部と、
    前記参照用読出部が読み出した副媒体識別情報について、前記グループ情報検索部に対する照会を行うグループ情報照会部と、
    前記グループ情報照会部による照会に起因して前記個人情報転送部から転送されてきた個人情報を受信する個人情報受信部と、
    前記個人情報受信部が受信した個人情報を安否情報として集積する安否情報集積部と、
    外部からの照会に応じて、前記安否情報集積部に集積されている安否情報を回答する安否情報回答部と、
    を備え、
    前記個人情報検索部が、前記個人情報転送部に対して個人情報の送信を行い、前記個人情報転送部が、送信されてきた個人情報を前記個人情報受信部に対して転送することを特徴とする安否確認システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    登録用読出部が、1つの主情報記録媒体に記録されている1つの主媒体識別情報と、1つの副情報記録媒体に記録されている1つの副媒体識別情報もしくは複数の副情報記録媒体に記録されている複数の副媒体識別情報と、を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、
    グループ情報登録部が、前記登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された1つの主媒体識別情報と1つもしくは複数の副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録することを特徴とする安否確認システム。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    登録用読出部が、複数の主情報記録媒体に記録されている複数の主媒体識別情報と、1つの副情報記録媒体に記録されている1つの副媒体識別情報もしくは複数の副情報記録媒体に記録されている複数の副媒体識別情報と、を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、
    グループ情報登録部が、前記登録用読出部によって相互に関連する一群の識別情報として読み出された複数の主媒体識別情報と1つもしくは複数の副媒体識別情報とを同一グループに所属する媒体識別情報として登録することを特徴とする安否確認システム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    登録用読出部が、既に登録済みの媒体識別情報が記録された情報記録媒体を一部に含む複数の情報記録媒体について、それぞれ記録されている媒体識別情報を相互に関連する一群の識別情報として読み出す機能を有し、
    グループ情報登録部が、前記複数の媒体識別情報のうち、まだ登録されていない新規識別情報を、既に登録されている既存識別情報が所属するグループと同一のグループに追加登録する機能を有することを特徴とする安否確認システム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    グループ情報検索部が、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記グループ情報登録部内を検索し、前記特定の副媒体識別情報と同一グループに複数の主媒体識別情報が登録されていた場合、所定のルールに従って選択された1つもしくは複数の主媒体識別情報を検索結果として送信することを特徴とする安否確認システム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    個人情報検索部が、検索された個人情報の内容を取捨選択し、その一部分のみを検索結果として送信することを特徴とする安否確認システム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    登録用読出部が、同一のセッションにおいて読み出された複数の媒体識別情報を、相互に関連する一群の識別情報として取り扱うことを特徴とする安否確認システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    登録用読出部および参照用読出部が、ICカードもしくはRFタグからなる情報記録媒体から媒体識別情報を読み出すリーダライタ装置、光学式もしくは磁気式情報記録媒体から媒体識別情報を読み出す光学式もしくは磁気式情報読取装置、または、一次元もしくは二次元バーコードが表示された情報記録媒体から当該バーコードとして記録された媒体識別情報を読み出すバーコードリーダ装置を有することを特徴とする安否確認システム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    参照用読出部が、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報を読み出す機能を更に有し、
    個人情報照会部もしくはグループ情報検索部が、前記参照用読出部が主媒体識別情報を読み出したときには、前記参照用読出部が読み出した主媒体識別情報をそのまま用いて、個人情報検索部に対する照会を行うことを特徴とする安否確認システム。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    参照用読出部が、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報を読み出す機能を更に有し、
    グループ情報照会部が、前記参照用読出部が主媒体識別情報を読み出したときには、副媒体識別情報に代えて、読み出された主媒体識別情報について、グループ情報検索部に対する照会を行い、
    グループ情報検索部が、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記グループ情報登録部内を検索し、前記特定の主媒体識別情報と、前記特定の主媒体識別情報と同一グループに登録されている別な主媒体識別情報と、の群の中から所定のルールに従って選択された1つもしくは複数の主媒体識別情報を検索結果として送信する機能を更に有することを特徴とする安否確認システム。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    安否情報集積部が、特定の個人情報を安否情報として集積する際に、前記特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理を行った参照用読出部の設置場所を示す安否確認場所情報と、前記読出処理が行われた時点もしくは前記読出処理に起因して行われた所定の後続処理が行われた時点を示す安否確認時刻情報と、を前記安否情報の一部として集積し、
    安否情報回答部が、個人情報とともに、前記安否確認場所情報および前記安否確認時刻情報を照会に応じた安否情報として回答することを特徴とする安否確認システム。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    参照用読出部が、特定の媒体識別情報の読出処理を行う際に、前記特定の媒体識別情報に係る利用者に関するメッセージを入力する処理を行い、
    安否情報集積部が、前記読出処理に起因して得られた特定の個人情報を安否情報として集積する際に、前記メッセージを前記安否情報の一部として集積し、
    安否情報回答部が、個人情報とともに、前記メッセージを照会に応じた安否情報として回答することを特徴とする安否確認システム。
  15. 請求項1に記載の安否確認システムにおいて、
    個人情報入力部と、個人情報保管部と、個人情報検索部と、を含む個人情報保管装置を、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    登録用読出部と、グループ情報登録部と、グループ情報検索部と、を含むグループ管理装置を、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    参照用読出部と、グループ情報照会部と、個人情報照会部と、を含む個人情報参照装置を、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    安否情報集積部と、安否情報回答部と、を含む安否情報提示装置を、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成したことを特徴とする安否確認システム。
  16. 請求項2に記載の安否確認システムにおいて、
    個人情報入力部と、個人情報保管部と、個人情報検索部と、を含む個人情報保管装置を、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    登録用読出部と、グループ情報登録部と、グループ情報検索部と、を含むグループ管理装置を、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    参照用読出部と、グループ情報照会部と、個人情報受信部と、を含む個人情報参照装置を、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    安否情報集積部と、安否情報回答部と、を含む安否情報提示装置を、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成したことを特徴とする安否確認システム。
  17. 請求項3に記載の安否確認システムにおいて、
    個人情報入力部と、個人情報保管部と、個人情報検索部と、を含む個人情報保管装置を、インターネットにアクセス可能な第1のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    登録用読出部と、グループ情報登録部と、グループ情報検索部と、個人情報転送部と、を含むグループ管理装置を、インターネットにアクセス可能な第2のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    参照用読出部と、グループ情報照会部と、個人情報受信部と、を含む個人情報参照装置を、インターネットにアクセス可能な第3のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成し、
    安否情報集積部と、安否情報回答部と、を含む安否情報提示装置を、インターネットにアクセス可能な第4のサーバコンピュータもしくはサーバコンピュータ群を用いて構成したことを特徴とする安否確認システム。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    災害発生時に個人情報送信許可信号を発信する個人情報送信許可装置を更に設け、
    個人情報検索部が、前記個人情報送信許可信号を受けたときにのみ個人情報の送信を行うことを特徴とする安否確認システム。
  19. 請求項18に記載の安否確認システムにおいて、
    個人情報送信許可装置が、
    オペレータの操作により個人情報送信許可信号を発信する送信許可発令器、
    地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を、物理量の検出センサから得られる検出値に基づいて認識し、前記検出値が所定のしきい値を越えたときに個人情報送信許可信号を発信する自然事象認識器、
    有線もしくは無線回線を通じて送信された防災信号を受信し、所定の条件を満たす防災信号が検知されたときに個人情報送信許可信号を発信する防災信号検知器、
    報道番組の音声もしくは画像を監視し、音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致したときに個人情報送信許可信号を発信する災害報道判定器、
    の少なくとも1つを有することを特徴とする安否確認システム。
  20. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムであって、
    個人情報保管装置と、グループ管理装置と、個人情報参照装置と、安否情報提示装置と、を備え、
    前記個人情報保管装置は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する機能を有し、
    前記グループ管理装置は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として照会元に送信する機能を有し、
    前記個人情報参照装置は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、前記グループ管理装置に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた主媒体識別情報について、前記個人情報保管装置に対する照会を行い、検索結果として送信されてきた個人情報を受信する機能を有し、
    前記安否情報提示装置は、前記個人情報参照装置が受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した前記安否情報を提示する機能を有することを特徴とする安否確認システム。
  21. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムであって、
    個人情報保管装置と、グループ管理装置と、個人情報参照装置と、安否情報提示装置と、を備え、
    前記個人情報保管装置は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として前記個人情報参照装置に送信する機能を有し、
    前記グループ管理装置は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、前記個人情報保管装置に対する照会を行う機能を有し、
    前記個人情報参照装置は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、前記グループ管理装置に対する照会を行い、当該照会に起因して送信されてきた個人情報を受信する機能を有し、
    前記安否情報提示装置は、前記個人情報参照装置が受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した前記安否情報を提示する機能を有することを特徴とする安否確認システム。
  22. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認するシステムであって、
    個人情報保管装置と、グループ管理装置と、個人情報参照装置と、安否情報提示装置と、を備え、
    前記個人情報保管装置は、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管しており、特定の主媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記特定の主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索結果として照会元に送信する機能を有し、
    前記グループ管理装置は、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを含む一群の媒体識別情報を同一グループに所属する媒体識別情報として登録しており、特定の副媒体識別情報についての照会を受けたときに、前記特定の副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索結果として得た後に、得られた主媒体識別情報について、前記個人情報保管装置に対する照会を行い、当該照会に起因して送信されてきた個人情報を前記個人情報参照装置に転送する機能を有し、
    前記個人情報参照装置は、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、前記グループ管理装置に対する照会を行い、当該照会に起因して転送されてきた個人情報を受信する機能を有し、
    前記安否情報提示装置は、前記個人情報参照装置が受信した個人情報を安否情報として集積し、外部からの照会に応じて、集積した前記安否情報を提示する機能を有することを特徴とする安否確認システム。
  23. 請求項20〜22のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    安否情報提示装置が、特定の個人情報を安否情報として提示する際に、前記特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理が行われた時と場所を示す情報を併せて提示することを特徴とする安否確認システム。
  24. 請求項20〜23のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    安否情報提示装置が、特定の個人情報を安否情報として提示する際に、前記特定の個人情報を検索する発端となった特定の媒体識別情報の読出処理が行われたときに入力されたメッセージを併せて提示することを特徴とする安否確認システム。
  25. 請求項20〜24のいずれかに記載の安否確認システムにおいて、
    災害発生時に個人情報送信許可信号を発信する個人情報送信許可装置を更に設け、
    個人情報保管装置が、前記個人情報送信許可信号を受けたときにのみ個人情報の送信を行うことを特徴とする安否確認システム。
  26. 請求項25に記載の安否確認システムにおいて、
    個人情報送信許可装置が、オペレータから発令指示を受けた場合、地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を検出するための物理量の検出センサから得られる検出値が所定のしきい値を越えた場合、所定の条件を満たす防災信号が検知された場合、もしくは、監視中の報道番組の音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致した場合に、個人情報送信許可信号を発信することを特徴とする安否確認システム。
  27. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する方法であって、
    個人情報保管用のコンピュータが、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管段階と、
    グループ管理用のコンピュータが、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録段階と、
    個人情報参照用のコンピュータが、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、前記グループ管理用のコンピュータに対する照会を行うグループ情報照会段階と、
    前記グループ管理用のコンピュータが、前記個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索して照会元に送信するグループ情報検索段階と、
    前記個人情報参照用のコンピュータが、前記グループ管理用のコンピュータから送信されてきた主媒体識別情報について、前記個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う個人情報照会段階と、
    前記個人情報保管用のコンピュータが、前記個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して照会元に送信する個人情報検索段階と、
    前記個人情報参照用のコンピュータが、前記個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を受信する個人情報受信段階と、
    安否情報提示用のコンピュータが、前記個人情報参照用のコンピュータが受信した個人情報を、外部からの照会に応じて提示する安否情報提示段階と、
    を有することを特徴とする安否確認方法。
  28. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する方法であって、
    個人情報保管用のコンピュータが、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管段階と、
    グループ管理用のコンピュータが、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録段階と、
    個人情報参照用のコンピュータが、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、前記グループ管理用のコンピュータに対する照会を行うグループ情報照会段階と、
    前記グループ管理用のコンピュータが、前記個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索するグループ情報検索段階と、
    前記グループ管理用のコンピュータが、検索された主媒体識別情報について、前記個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う個人情報照会段階と、
    前記個人情報保管用のコンピュータが、前記グループ管理用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して前記個人情報参照用のコンピュータに送信する個人情報検索段階と、
    前記個人情報参照用のコンピュータが、前記個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を受信する個人情報受信段階と、
    安否情報提示用のコンピュータが、前記個人情報参照用のコンピュータが受信した個人情報を、外部からの照会に応じて提示する安否情報提示段階と、
    を有することを特徴とする安否確認方法。
  29. 個人情報に紐付けて発行された主情報記録媒体と、これとは別の副情報記録媒体と、を利用して、個人の安否を確認する方法であって、
    個人情報保管用のコンピュータが、個々の利用者に対して発行された主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と当該利用者の個人情報とを対応づけて保管する個人情報保管段階と、
    グループ管理用のコンピュータが、主情報記録媒体に記録されている主媒体識別情報と副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報とを相互に関連する一群の識別情報として読み出し、これらを同一グループに所属する媒体識別情報として登録するグループ情報登録段階と、
    個人情報参照用のコンピュータが、副情報記録媒体に記録されている副媒体識別情報を読み出し、読み出した副媒体識別情報について、前記グループ管理用のコンピュータに対する照会を行うグループ情報照会段階と、
    前記グループ管理用のコンピュータが、前記個人情報参照用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る副媒体識別情報と同一グループに登録されている主媒体識別情報を検索するグループ情報検索段階と、
    前記グループ管理用のコンピュータが、検索された主媒体識別情報について、前記個人情報保管用のコンピュータに対する照会を行う個人情報照会段階と、
    前記個人情報保管用のコンピュータが、前記グループ管理用のコンピュータからの照会を受けたときに、照会に係る主媒体識別情報に対応づけて保管されている個人情報を検索して前記グループ管理用のコンピュータに送信する個人情報検索段階と、
    前記グループ管理用のコンピュータが、前記個人情報保管用のコンピュータから送信されてきた個人情報を前記個人情報参照用のコンピュータに転送する個人情報転送段階と、
    前記個人情報参照用のコンピュータが、前記グループ管理用のコンピュータから転送されてきた個人情報を受信する個人情報受信段階と、
    安否情報提示用のコンピュータが、前記個人情報参照用のコンピュータが受信した個人情報を、外部からの照会に応じて提示する安否情報提示段階と、
    を有することを特徴とする安否確認方法。
  30. 請求項27〜29のいずれかに記載の安否確認方法において、
    安否情報提示段階で、個人情報を提示する際に、グループ情報照会段階において副媒体識別情報の読出処理が行われた時と場所を示す情報を併せて提示することを特徴とする安否確認方法。
  31. 請求項27〜30のいずれかに記載の安否確認方法において、
    グループ情報照会段階で、副媒体識別情報の読出処理を行うときに、メッセージを入力する処理を併せて行い、
    安否情報提示段階で、個人情報を提示する際に、前記メッセージを併せて提示することを特徴とする安否確認方法。
  32. 請求項27〜31のいずれかに記載の安否確認方法において、
    個人情報検索段階で、オペレータからの発令指示を受けた場合、地震、津波、洪水、台風、豪雨等の自然事象の発生を検出するための物理量の検出センサから得られる検出値が所定のしきい値を越えた場合、所定の条件を満たす防災信号が検知された場合、もしくは、監視中の報道番組の音声もしくは画像が災害発生を示す所定の判定パターンに合致した場合に個人情報の送信が行われることを特徴とする安否確認方法。
JP2014031866A 2014-02-21 2014-02-21 安否確認システム Active JP6277770B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014031866A JP6277770B2 (ja) 2014-02-21 2014-02-21 安否確認システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014031866A JP6277770B2 (ja) 2014-02-21 2014-02-21 安否確認システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015158716A true JP2015158716A (ja) 2015-09-03
JP6277770B2 JP6277770B2 (ja) 2018-02-14

Family

ID=54182688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014031866A Active JP6277770B2 (ja) 2014-02-21 2014-02-21 安否確認システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6277770B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6142954B1 (ja) * 2016-10-26 2017-06-07 仁博 平嶋 災害ネットワークシステム及びアプリケーションプログラム並びに災害ネットワーク方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6034605A (en) * 1998-12-08 2000-03-07 March; Anthony W. System/method for secure storage of personal information and for broadcast of the personal information at a time of emergency
JP2002099857A (ja) * 2000-09-26 2002-04-05 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 本人認証方法および本人認証システム
JP2008140284A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Hitachi Ltd 災害時の安否登録システム
JP3144030U (ja) * 2008-06-02 2008-08-14 株式会社セイロジャパン 非接触icカードを用いた電子錠制御システム
JP2008234002A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Fujitsu Ltd 診察券管理システム
JP2013084194A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Total Planning Off:Kk 安否情報取得装置
US20150084788A1 (en) * 2013-09-24 2015-03-26 Bingotimes Digital Technology Co., Ltd. Earthquake Warning Disaster Prevention and Safety Report-Back System

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6034605A (en) * 1998-12-08 2000-03-07 March; Anthony W. System/method for secure storage of personal information and for broadcast of the personal information at a time of emergency
JP2002099857A (ja) * 2000-09-26 2002-04-05 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 本人認証方法および本人認証システム
JP2008140284A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Hitachi Ltd 災害時の安否登録システム
JP2008234002A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Fujitsu Ltd 診察券管理システム
JP3144030U (ja) * 2008-06-02 2008-08-14 株式会社セイロジャパン 非接触icカードを用いた電子錠制御システム
JP2013084194A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Total Planning Off:Kk 安否情報取得装置
US20150084788A1 (en) * 2013-09-24 2015-03-26 Bingotimes Digital Technology Co., Ltd. Earthquake Warning Disaster Prevention and Safety Report-Back System

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6142954B1 (ja) * 2016-10-26 2017-06-07 仁博 平嶋 災害ネットワークシステム及びアプリケーションプログラム並びに災害ネットワーク方法
JP2018072991A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 仁博 平嶋 災害ネットワークシステム及びアプリケーションプログラム並びに災害ネットワーク方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6277770B2 (ja) 2018-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8965416B2 (en) Distribution of lottery tickets through mobile devices
US8225380B2 (en) Methods to authenticate access and alarm as to proximity to location
EP2021960B1 (en) Secure mobile information management system and method
US20180124240A1 (en) Dissemination of real estate information through text messaging
US20080109370A1 (en) Extraction of information from e-mails and delivery to mobile phones, system and method
JP2008269556A (ja) 個人認証システム
JP2005322164A (ja) 行動管理システム
CN101086790A (zh) 利用第二代身份证及手机卡实现的票据防伪
JP6277770B2 (ja) 安否確認システム
JP2006236357A (ja) 個人認証システム
JP2017085228A (ja) 位置情報通知システム
JP2013084194A (ja) 安否情報取得装置
JP2011154615A (ja) Id管理システム
KR20050075327A (ko) 서비스 제공 창구 자동화 방법 및 시스템
JP6277769B2 (ja) 個人情報の入力支援システム
JP5770868B2 (ja) クレジットカードのリアル与信判定装置およびその方法
AU2013100767A4 (en) Short Message Notification System
WO2008109436A1 (en) Lost phone alarm system and method
JP2004295507A (ja) 携帯機器を用いた身分証明方法,システム及びプログラム
JP6286885B2 (ja) 安否確認システム及び安否確認方法
KR100983859B1 (ko) 선불카드를 이용한 피보호자의 원격 보호 관리 장치 및 방법
KR102300754B1 (ko) 오프라인 거래에 수반하는 생활 관련 정보의 관리방법, 오프라인 거래에 수반하는 생활 관련 정보의 관리를 위한 정보 전송 장치, 오프라인 거래의 정당성 인증 방법, 및 오프라인 거래의 정당성 인증을 수행하기 위한 정보 전송 장치
KR100575293B1 (ko) 전자명찰을 이용한 어린이 안전관리 시스템 및 그 서비스 제공방법
YU et al. A study on the smart band, technologies, and case studies for the vulnerable group.-The Digital Age and the Fourth Industrial Revolution.
KR20060044072A (ko) 바코드를 이용한 실종자 방지 시스템 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6277770

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150