JP2015154389A - アンテナ、衛星放送受信装置及びシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】停電時にも動作可能なアンテナ及び衛星放送受信装置を提供する。
【解決手段】本発明による衛星放送受信装置は、スロットアレーアンテナによる平面型アンテナのスロットを除く表面部分に太陽電池セルを備えたアンテナ部、アンテナ部で発電した電力を充電するための蓄電池、蓄電池により給電されるダウンコンバータおよび復調器部および通信機部(有線および無線)から構成されている。
アンテナ部に備えた太陽電池による電力を主として用いるため、停電時にも動作することが可能であり、非常災害時には、衛星放送信号の一部を選択受信し、WLAN等によりスマートフォン等の携帯端末で視聴することも可能である。また、光ファイバによる公衆通信回線の受信端末に給電することにより、停電時にインターネットにアクセスすることも可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による衛星放送受信装置は、スロットアレーアンテナによる平面型アンテナのスロットを除く表面部分に太陽電池セルを備えたアンテナ部、アンテナ部で発電した電力を充電するための蓄電池、蓄電池により給電されるダウンコンバータおよび復調器部および通信機部(有線および無線)から構成されている。
アンテナ部に備えた太陽電池による電力を主として用いるため、停電時にも動作することが可能であり、非常災害時には、衛星放送信号の一部を選択受信し、WLAN等によりスマートフォン等の携帯端末で視聴することも可能である。また、光ファイバによる公衆通信回線の受信端末に給電することにより、停電時にインターネットにアクセスすることも可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、アンテナ、衛星放送受信装置及びシステムに関するものであり、特に、太陽電池セルを備えた衛星放送受信用のアンテナと、その太陽電池セルで発電した電力を用いて、アンテナに付設した受信機や通信装置に給電する機能を備えた衛星放送受信装置及びシステムに関する。
衛星放送の受信装置は、通常、屋内に設置される受信機と屋外に設置されるパラボラアンテナとアンテナの焦点に設置されたLNB(Low Noise Block converter)により構成される。パラボラアンテナで受信した12GHz帯の無線周波数(RF)信号は、LNBにおいてダウンコンバートと増幅が行われ、1〜2.1GHz帯の中間周波数(IF)に変換されて、同軸ケーブルにより、屋内の受信機まで伝送される。LNBで消費される電力は屋内の受信機から、同軸ケーブルにより直流で給電されている。(非特許文献1)
「NHKデジタルテレビ技術教科書」、平成20年7月5日(第2刷発行)、編者:日本放送協会、発行所:日本放送出版協会、p.196〜200
従来の衛星放送受信装置は、非常災害などにより停電した場合には動作しない。停電時でも電力を得る手段として、太陽電池が知られているが、例えば、屋外にあるパラボラアンテナの表面に太陽電池を貼り付けることは、アンテナ特性を大きく劣化させるため、現実的には実用化することができなかった。
また、従来の屋外に設置されるパラボラアンテナ及びLNBにより構成する衛星放送受信用の機器と屋内に設置される受信機との間は、衛星で用いている周波数帯の拡大に伴い、また水平と垂直偏波あるいは右旋と左旋偏波を共用する場合には、広い帯域の中間周波数(IF)を用いて信号を伝送する必要がある。しかし、IF周波数として高い周波数帯に拡大した場合は同軸ケーブルやコネクタ等における損失が大きくなり、遠距離の伝送が困難となる。さらに、このIF周波数帯は、携帯電話等のRF周波数として広く用いられている周波数帯であり、万が一、同軸ケーブルにより伝送するIF信号が漏えいした場合には、混信等の問題が生じる。
停電時に作動できなくなるのは衛星放送受信装置ばかりではない。例えば、公衆通信回線として、近年、光ファイバによる通信が普及している。光ファイバによる通信は大容量伝送に適しているが、信号を受信するための機器にも電力が必要であり、非常災害などにより停電した場合には動作しない。
また、衛星放送は気象条件等により電波の減衰を受けやすく、降雨等の地域的な事象により、一時的に衛星放送信号が受信できない場合がある。このような降雨による電波障害や放送信号の欠落の対策が求められている。
したがって、本発明の目的は、これらの課題を解決するアンテナ、衛星放送受信装置及びシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る衛星放送受信用のアンテナは、スロットアレーアンテナによる平面型アンテナのスロットを除く表面部分に太陽電池セルを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る衛星放送受信装置は、前記アンテナで発電した電力を前記アンテナに付設した衛星放送受信機に給電する機能を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る衛星放送受信装置は、前記アンテナで発電した電力を通信装置に給電する機能を備え、前記通信装置により衛星放送による受信信号を送信することを特徴とする。
また、本発明に係る衛星放送受信装置は、前記アンテナで発電した電力を無線用通信装置に給電する機能を備え、前記無線用通信装置により衛星放送による受信信号を無線で送信することを特徴とする。
また、前記衛星放送受信装置は、前記アンテナで発電した電力を蓄積する蓄電池を備えることが望ましい。
また、前記衛星放送受信装置は、屋外に設置されるとともに、通信用のケーブルを用いて屋内に設置した蓄電池と送受電する機能を備えることが望ましい。
また、前記衛星放送受信装置は、さらに、公衆通信回線との接続装置を備えることが望ましい。
また、前記衛星放送受信装置は、前記アンテナで発電した電力を前記公衆通信回線との接続装置に給電する機能を備えることが望ましい。
また、本発明に係るシステムは、前記衛星放送受信装置が公衆通信回線に接続され、地域的な条件によりアンテナから衛星放送が受信できなかった部分について、前記公衆通信回線を経由して、遠隔地に設置された衛星放送を受信し、蓄積している装置に欠損した部分のデータをリクエストし、欠損データを送信してもらうことにより、放送遮断を避けることを特徴とする。
本発明に係るアンテナ、衛星放送受信装置及びシステムは、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によるアンテナは、アンテナ特性を劣化させることなく、太陽電池セルにより電力を生成することができる。
本発明による衛星放送受信装置は、アンテナ部の太陽電池により発電した電力を、アンテナに付設した衛星放送受信機に供給することにより、非常災害などにより停電した場合でも動作することができる。また、アンテナに付設した衛星放送受信機により復号したデジタル信号を、通信装置を用いて伝送するため、大容量のデータを遠距離伝送することが可能である。さらに、復調した信号をTCP/IP等の通信方式を用いて伝送することにより、IF周波数帯による伝送を用いていないので、IF信号の漏えいによる混信は発生しない。また、衛星放送受信信号をTCP/IP等の公衆通信回線と共通の方式でパケット化することにより、通信回線と放送受信用の屋外から屋内への引込み線を共用することができる。衛星放送信号の一部を選択受信し、WLAN等によりスマートフォン等の携帯端末と無線通信することもできる。
また、本発明により発電した電力を、公衆通信回線として普及している光ファイバの光通信装置に給電することにより、停電時でも公衆通信回路を使用することが可能となる。
さらに、アンテナと復調器と通信装置が一体となっていることにより、降雨等の地域的な事象により、一時的に衛星放送信号が受信できない場合には、公衆通信回線を用いて、受信できなかった部分の信号をリクエストすることにより、降雨等による放送の遮断を回避し、欠落部分のない放送番組を視聴することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1に、本発明の実施の形態1としての衛星放送受信用のアンテナの模式図を示す。図1のアンテナ1は、太陽電池セル4を表面に備えた導波管スロットアレーアンテナ2である。導波管スロットアンテナは、導波管の壁面にスロット3を設けた構造を有し、主線路である導波管からの電力結合部がそのまま素子アンテナを形成しており、スロット3の傾斜角により導波管内の電力との結合度が決定される。スロットアレーアンテナ2の表面には薄膜状の太陽電池セル4を設置している。太陽電池セル4は、一定の数量毎に直列接続し、所望の電圧が得られる様に配線し、蓄電装置(図示せず)に給電することが望ましい。太陽電池セル4は、スロット3を塞がない位置に配置される。スロットアレーアンテナの線路を構成する導波管の表面に電流は流れていないので、スロット3を除いた表面部分に薄膜状のものを設置しても、電気性能に与える影響はほとんど無い。アンテナ1の開口径を大きくするため、複数のスロットアンテナをアレー状に構成し、複数の導波管を給電部6との間に複数の合成器(又は分配器)5を用いて並列接続することで、導波管スロットアレーアンテナ2からなる平面型アンテナ1を構成する。
図1に、本発明の実施の形態1としての衛星放送受信用のアンテナの模式図を示す。図1のアンテナ1は、太陽電池セル4を表面に備えた導波管スロットアレーアンテナ2である。導波管スロットアンテナは、導波管の壁面にスロット3を設けた構造を有し、主線路である導波管からの電力結合部がそのまま素子アンテナを形成しており、スロット3の傾斜角により導波管内の電力との結合度が決定される。スロットアレーアンテナ2の表面には薄膜状の太陽電池セル4を設置している。太陽電池セル4は、一定の数量毎に直列接続し、所望の電圧が得られる様に配線し、蓄電装置(図示せず)に給電することが望ましい。太陽電池セル4は、スロット3を塞がない位置に配置される。スロットアレーアンテナの線路を構成する導波管の表面に電流は流れていないので、スロット3を除いた表面部分に薄膜状のものを設置しても、電気性能に与える影響はほとんど無い。アンテナ1の開口径を大きくするため、複数のスロットアンテナをアレー状に構成し、複数の導波管を給電部6との間に複数の合成器(又は分配器)5を用いて並列接続することで、導波管スロットアレーアンテナ2からなる平面型アンテナ1を構成する。
実施の形態1の衛星放送受信用のアンテナの別の実施例について説明する。
スロットアレーアンテナは、導波管を用いるものの他、マイクロストリップラインを用いるものもある。マイクロストリップラインは、一方の面に導体箔を形成した板状誘電体基板の他方の面に線状の導体箔を形成した構造を有し、電磁波を伝達する伝送路である。このマイクロストリップラインの電力供給側の導体とは反対の導体箔にスロットを形成し、スロットの傾きを調整すると、放射パターンを有するアンテナとして機能する。このようなスロットアンテナを複数アレー状に配置して、マイクロストリップ型のスロットアレーアンテナを構成する。マイクロストリップ型スロットアレーアンテナも、スロット以外の金属表面には電流がほとんど流れないため、スロットが形成されていないアンテナ表面に、太陽電池セルを配置しても、電気性能に与える影響はほとんど無い。図1と同様に、太陽電池セルを備えたマイクロストリップ型スロットアレーアンテナを複数並列に配して、平面型アンテナを構成する。
スロットアレーアンテナは、各スロット3の傾き、すなわち、各アンテナ素子の結合度を調整することにより、各素子の励振振幅および位相を変化させることができる。そのため、アンテナ表面鉛直方向とアンテナ放射パターンのボアサイト方向を異なる向きに設定することが可能である。例えば、発電効率が良くなる様に、アンテナ表面を南向きとし、衛星放送受信のための放射パターンを衛星の軌道がある南西向きに放射パターンを設計することが可能であり、衛星放送受信に適した平面アンテナを構成することができる。
太陽電池セル4は、シリコン系(単結晶、多結晶、アモルファスシリコンなど)と化合物系(GaAsなど)など、多くの種類があるが、いずれも数百μm程度の薄膜状であり、スロット表面をふさがなければ、電気性能に与える影響は小さく、利用可能である。また、塗料型の太陽電池の開発もされており、このような太陽電池を用いれば、セルの形状が自由にできるので、表面の面積を有効に活用して発電効率を向上することができる。
(実施の形態2)
以下に、本発明の実施の形態2について説明をする。図2は、本発明の実施の形態2としての衛星放送受信装置のブロック図である。図2の衛星放送受信装置は、スロットアレーアンテナの表面に備えた太陽電池セルで発電した電力を用いて、アンテナに付設した受信機や通信装置に給電する機能を備えている。
以下に、本発明の実施の形態2について説明をする。図2は、本発明の実施の形態2としての衛星放送受信装置のブロック図である。図2の衛星放送受信装置は、スロットアレーアンテナの表面に備えた太陽電池セルで発電した電力を用いて、アンテナに付設した受信機や通信装置に給電する機能を備えている。
図2において、アンテナ部10は、図1で示された太陽電池付きのスロットアレーアンテナ1である。20はダウンコンバータ、30は復調器部であり、ダウンコンバータ20と復調器部30により衛星放送受信機を構成する。40は、屋内の機器との間で信号を送受信する通信器部であり、衛星放送による受信信号を送信する通信装置として機能する。ダウンコンバータ20と復調器部30と通信器部40が、本発明の衛星放送受信装置の基本構成であり、通常、一つの筐体内に収められ、一体に構成されて、アンテナ部10に付設される。
50は、アンテナ部10の太陽電池と接続する蓄電池であり、60は、無線通信のためのWLAN(Wireless Local Area Network)装置である。WLAN装置60は、通信器部40とともに、無線用通信装置を構成する。図2においては、アンテナ部10、ダウンコンバータ20、復調器部30、通信器部40、蓄電池50、及びWLAN装置60が、屋外に設けられている。また、屋内には、屋外の通信器部40との間で信号を送受信する通信器部70と、受信した放送を表示するディスプレイ80が設置されている。さらに、必要に応じて、インターネット等の公衆通信回線に接続する接続装置を、屋外(又は屋内)に設けることもできる。公衆通信回線に接続する接続装置としては、例えば、光ファイバ公衆回線網100と接続するための光ファイバ受信端末(ONU: Optical Network Unit)90であることが望ましい。
電力線は破線で示しており、アンテナ部10で発電した電力は、蓄電池50に充電され、充電池50からダウンコンバータ20、復調器部30、通信器部40、WLAN装置60、及び光ファイバ受信端末90に給電される。これにより、家屋に配設されている電力網とは独立した、太陽電池で発電した独自の電力で、衛星放送受信装置を作動させることができる。したがって、非常災害などにより停電した場合でも衛星放送を受信することができる。
信号線は実線で示しており、アンテナ部10で受信したRF信号は、ダウンコンバータ20により、復調するために低い周波数帯に周波数変更される。復調器部30は、衛星放送信号を復調する。復調・復号された衛星放送信号は、通信器部40において、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の公衆通信回線と共通の方式でパケット化される。また、光ファイバ公衆回線網100からの通信信号は光ファイバ受信端末90で受信され、通信器部40に送られる。この構成により、従来は、通信回線と放送受信用の同軸ケーブルとを、それぞれ個別に屋内に引き込んでいたが、衛星放送と通信回線で、屋外から屋内への引き込み線を共用することができる。また、ダウンコンバータ20と復調器部30は一体化されているので、両者の間のIF周波数信号が外部に漏洩することもない。
屋内の通信器部70は、屋外の通信器部40から衛星放送信号を受信し、必要な信号処理を行ってディスプレイ80に衛星放送を表示する。なお、後述するように、屋内側の通信器部70から屋外の通信器部40へ制御信号等を送信することも可能である。
通信器部40で処理された信号は、WLAN装置60に送られ、無線信号として送信しても良い。この構成により、衛星放送信号の一部を選択受信し、WLANによりスマートフォン等の携帯端末と無線通信することができる。なお、WLAN装置60は、消費電力を少なくするためには、非常災害時等の停電時のみ動作させるのが好ましい。
さらに、光ファイバ受信端末90も蓄電池50から電力供給を受けるので、非常災害時等の停電時においても、光ファイバ公衆回線網100を利用することができる。
図3は、衛星放送受信装置の、特に復調器部30と通信器部40の構成例であり、全チャンネルを復調する場合を示している。
復調器部30には、ダウンコンバータ20により周波数変換された衛星放送信号を復調するための復調装置31が、衛星放送に用いられているすべての中継器(すなわち、チャンネル)に対応して設けられている。各復調装置31は、Ch1復調装置、Ch3復調装置、・・・Ch23復調装置のように、各チャンネル専用の復調装置31として構成されている。
通信器部40は、各チャンネル専用の復調装置31に対応して、それぞれパケット化部41が設けられており、各パケット化部41の出力は、TCP/IP通信装置42に入力される。TCP/IP通信装置42は、光ファイバ公衆回線網100の信号を処理する光ファイバ受信端末90との間で信号の送受信を行っても良い。TCP/IP通信装置42は、インターネット通信や、イーサネット(登録商標)で標準的に使用されるTCP/IPのプロトコルで、信号を処理し、屋内に信号を伝送する。なお、屋内への引き込み線に光ファイバを用いる場合は、E/O(Electrical/Optical)変換装置43を介して、光信号にして屋内に信号を伝送する。屋内への信号伝送を電気信号で行う場合はE/O変換装置43は必要ない。
図3の構成例は、衛星放送に用いられているすべての中継器(チャンネル)分を復調する構成となっているため、複数チャンネルの同時処理が可能であり、また、チャンネルの切り替えも速やかに行うことができる。
図4は、衛星放送受信装置の、復調器部30と光通信器部40の別の構成例であり、チューナーを利用して復調する場合を示している。
復調器部30は、チューナー32を備えており、ダウンコンバータ20からの信号は、チューナー32に入力される。チューナー32は、チャンネル制御信号に基づいて、指定された周波数帯と同調し、指定されたチャンネルを選択する。復調装置31は、チューナー32で選択されたチャンネルの衛星放送信号のみを復調する。チャンネル制御信号は、ユーザーからのリクエスト等に基づいて作成される。チャンネルの中に複数の番組が含まれている場合は、ユーザーがリクエストした番組だけを、通信器部40に送る。ユーザーからのリクエストは、TCP/IP等の通信方式を用いて、屋内又は外部から行うことができる。複数からのユーザーのリクエストに応えるため、復調器部30には、複数の復調装置31を備えることが望ましい。
通信器部40は、復調器部30の復調装置31に対応して、それぞれパケット化部41が設けられており、各パケット化部41の出力は、TCP/IP通信装置42に入力される。TCP/IP通信装置42は、インターネット通信や、イーサネット(登録商標)で標準的に使用されるTCP/IPのプロトコルで、信号を処理し、屋内に信号を伝送する。さらに、TCP/IP通信装置42は、屋内のユーザーからのリクエスト、又は光ファイバ受信端末90を介して光ファイバ公衆回線網100から送られたリクエストに応じて、チャネル制御信号をチューナーに送信する。
現在衛星放送として用いられているチャンネルは12あり、そのすべてを専用の復調装置で復調するには消費電力が大きくなるが、図4の構成例では少ない復調装置で構成することができ、太陽電池だけで電力を賄うことが容易となる。
図5は、本発明の実施の形態2の衛星放送受信装置の別の実施例であり、屋外部を小さくした構成の衛星放送受信装置のブロック図である。
屋外には、アンテナ部10の他、ダウンコンバータ20、復調器部30、通信器部40、及び蓄電池50が設けられており、アンテナ部10から蓄電池50に充電された電力は、ダウンコンバータ20、復調器部30、及び通信器部40を作動させるためだけに用いられる。
屋内には、屋外の通信器部40との間で信号を送受信する通信器部70と、受信した放送を表示するディスプレイ80が設置されている。また、WLAN装置60及び光ファイバ公衆回線網100と接続するための光ファイバ受信端末90を、屋内側に設置し、屋内側の通信器部70との間で信号送受信を行うように構成する。
この構成により、屋外側での消費電力が小さくなり、太陽電池だけで屋外部の電力を賄うことが容易となる。また、WLAN装置60及び光ファイバ受信端末90を屋内側に設置することにより、図2の構成と同等の機能を実現することができる。
図6は、本発明の実施の形態2の衛星放送受信装置の更に別の実施例であり、通信用ケーブルにより送受電を行う構成の衛星放送受信装置のブロック図である。
図6の衛星放送受信装置は、図5のものと比較して、屋内側にも蓄電池51を設けたことと、通信用ケーブルを送受電にも利用可能とし、屋内側から屋外の受信機に電力を供給可能としたことが異なる。この構成により、例えば、夜間など太陽電池による発電ができないときには、通信用ケーブルを用いて屋外の機器に直流電源を供給することが可能である。
通信用のケーブルを用いて給電する方法としては、Power Over Ethernet(登録商標)等の規格(IEEE 802.3af)があり、カテゴリ5以上のUTP(Unshielded Twist Pair cable)ケーブルを通じて電力を供給することができる。このような仕組みを用いれば、昼間、屋外側で発電した電力の余剰分を屋内側に送電し、屋内側に設置した蓄電池51に充電することも可能である。
さらに、図6の構成では、屋内側にも蓄電池51を備えているので、停電時に、屋内側の装置も給電が止まることがなく、非常災害時(停電時)においても、衛星放送、無線LAN、光ファイバ公衆回線網100等を利用することができる。
(実施の形態3)
以下に、本発明の実施の形態3について説明をする。図7は、本発明の実施の形態3としての、衛星放送受信装置を用いて降雨等の地域的な条件による放送遮断を避けるシステムの構成例である。
以下に、本発明の実施の形態3について説明をする。図7は、本発明の実施の形態3としての、衛星放送受信装置を用いて降雨等の地域的な条件による放送遮断を避けるシステムの構成例である。
図7において、各家庭の衛星放送受信装置は、実施の形態2で説明した衛星放送受信装置と同じ構成を有している。衛星放送受信装置及び公衆通信回線受信端末は、アンテナ部10(101,102)で代表しており、各家庭の衛星放送受信装置は公衆通信回線(Internet)100に接続されている。
システムの一部を構成するデータサーバーA110及びデータサーバーB120は、それぞれ、衛星放送受信アンテナと、衛星放送受信装置111,121と、データ蓄積装置112,122と、動画像伝送レート変更装置113,123とを備えており、各サーバーも公衆通信回線100に接続されている。これらデータサーバーの一つ(例えば、データサーバーB)は、放送局等の事業者であっても良い。
本発明による衛星放送受信装置101は、アンテナと受信機とTCP/IPでデータ送受信を行う通信装置が一体となっていることにより、アンテナにより信号が受信できない場合には、公衆通信回線100を通じて地理的に遠くに設置された受信装置(例えば、データサーバー110)に受信できなかった部分の信号をリクエストすることが可能である。
リクエストに応答するデータサーバー110は、放送事業者から専用回線101により、全ての番組データを受信するか、又は、複数地点の放送受信データを統合して欠損が無い状態の番組データを得るなどにより、欠損の無いデータをデータ蓄積装置112に保存しておき、リクエストされた部分の番組データだけを送信する。このとき、ネットワークの混雑状況に応じて、動画像伝送レート変更装置113により、動画像の伝送レートを変更することも可能とする。
なお、欠損したデータのリクエストの送信及び欠損データ部分の配信に関しては、ユーザーの視聴形態(録画あるいはリアルタイム)に応じて、タイミングを制御することができる。すなわち、録画用データの欠損に対しては、欠損部分のデータのみを瞬間的なネットワークの輻輳を避けて送信することが可能であり、リアルタイムで視聴しているユーザーからのリクエストに対しては、ストリーミング等の手段によりデータを配信することができる。
このシステムにより、降雨等による放送の遮断を回避することができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
1 平面型アンテナ
2 スロットアレーアンテナ
3 スロット
4 太陽電池セル
5 合成器
6 給電部
10 アンテナ部
20 ダウンコンバータ
30 復調器部
31 復調装置
32 チューナー
40 通信器部
41 パケット化部
42 TCP/IP通信装置
43 E/O変換装置
50 蓄電池
51 蓄電池
60 WLAN装置
70 通信器部
80 ディスプレイ
90 光ファイバ受信端末
100 光ファイバ公衆回線網
101 専用回線
110 データサーバー
120 データサーバー
2 スロットアレーアンテナ
3 スロット
4 太陽電池セル
5 合成器
6 給電部
10 アンテナ部
20 ダウンコンバータ
30 復調器部
31 復調装置
32 チューナー
40 通信器部
41 パケット化部
42 TCP/IP通信装置
43 E/O変換装置
50 蓄電池
51 蓄電池
60 WLAN装置
70 通信器部
80 ディスプレイ
90 光ファイバ受信端末
100 光ファイバ公衆回線網
101 専用回線
110 データサーバー
120 データサーバー
Claims (9)
- スロットアレーアンテナによる平面型アンテナのスロットを除く表面部分に太陽電池セルを備えた衛星放送受信用のアンテナ。
- 請求項1に記載されるアンテナで発電した電力を前記アンテナに付設した衛星放送受信機に給電する機能を備えたことを特徴とする衛星放送受信装置。
- 請求項1に記載されるアンテナで発電した電力を通信装置に給電する機能を備え、前記通信装置により衛星放送による受信信号を送信することを特徴とする衛星放送受信装置。
- 請求項1に記載されるアンテナで発電した電力を無線用通信装置に給電する機能を備え、前記無線用通信装置により衛星放送による受信信号を無線で送信することを特徴とする衛星放送受信装置。
- 請求項2から4のいずれか一項に記載の衛星放送受信装置において、前記アンテナで発電した電力を蓄積する蓄電池を備えたことを特徴とする衛星放送受信装置。
- 請求項2から5のいずれか一項に記載の衛星放送受信装置において、屋外に設置されるとともに、通信用のケーブルを用いて屋内に設置した蓄電池と送受電する機能を備えたことを特徴とする衛星放送受信装置。
- 請求項2から6のいずれか一項に記載の衛星放送受信装置において、さらに、公衆通信回線との接続装置を備えることを特徴とする衛星放送受信装置。
- 請求項7に記載の衛星放送受信装置において、前記アンテナで発電した電力を前記公衆通信回線との接続装置に給電する機能を備えたことを特徴とする衛星放送受信装置。
- 請求項7又は8に記載の衛星放送受信装置が公衆通信回線に接続され、地域的な条件によりアンテナから衛星放送が受信できなかった部分について、前記公衆通信回線を経由して、遠隔地に設置された衛星放送を受信し、蓄積している装置に欠損した部分のデータをリクエストし、欠損データを送信してもらうことにより、放送遮断を避けるシステム。
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JP2014028436A JP2015154389A (ja) | 2014-02-18 | 2014-02-18 | アンテナ、衛星放送受信装置及びシステム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115603796A (zh) * | 2022-11-01 | 2023-01-13 | 亚太卫星宽带通信(深圳)有限公司(Cn) | 一种节能式户外卫星遥感信号接收装置 |
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-
2014
- 2014-02-18 JP JP2014028436A patent/JP2015154389A/ja active Pending
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