JP2015153321A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
カメラを固定し、背景映像を先に撮っておく方法(以下、第1方法という。)がある。具体的には、所定の被写体(例えば、人、動物等)が含まれていない場所を事前にカメラで撮影しておき、これを背景映像とする。その後、カメラの前に所定の被写体が移動してきたと仮定し、これを撮影映像とする。第1方法では、撮影映像と背景映像との差分を求め、差のある領域を非剛体領域(所定の被写体が含まれた領域)とし取り出す。
また、第2方法を利用する場合には、背景を特殊なものに限定する必要があり、風景等を背景に利用したい場合に適用が困難となる。特に、映像ライブラリに保存されている過去の映像は、クロマキーによって撮影されていないものが多く、第2方法の利用は困難である。
また、第3方法では、ユーザ自身が対象領域を指定する必要があり、手作業の労力が多大である。
算出部19は、対応点探索部12により探索された各フレームの画像間の対応点を利用して、バンドル調整による最適化により、各特徴点の3次元位置と、コンテンツを撮像したカメラのカメラ姿勢を推定し、各特徴点の3次元位置と、カメラ姿勢に基づいて、特徴点を3次元空間に逆投影し、さらに画像面に再投影し、特徴点と再投影点の距離を再投影誤差として算出し、所定の大きさ以上離れている特徴点を特定する。
対応点探索部12は、特徴点検出部11により検出された各特徴点から算出部19により特定された特徴点を除外し、残った特徴点の特徴量に基づいて、各フレームの画像間の対応点を探索する。
透過度算出部20は、分離部18により各重複領域から非剛体部分を分離した後、非剛体部分を前景領域とし、前景領域以外の部分を背景領域とし、前景領域と背景領域の境界領域からトライマップを作成し、前景領域と背景領域の連続性に基づいて、前景領域の境界部分の透過度を算出する。
カメラ姿勢推定部101は、コンテンツDB2に格納された映像に対し、特徴点の抽出、対応点探索、カメラ姿勢推定、特徴点3次元位置の推定を行う。また、領域分割部14は、これと同時に、映像に対し領域分割を行う。
ステップST2において、カメラ姿勢推定部101は、対応点を探索する。
ステップST3において、カメラ姿勢推定部101は、最適化(三次元座標とカメラパラメータ出力)を行う。
ステップST5において、領域分割部14は、所定の方法によって領域分割を行う。ここで、所定の方法とは、例えば、SLIC手法による時空間クラスタリングである。
ステップST7において、非剛体領域抽出部102は、重複領域の評価を行う。
ステップST8において、領域分割部14は、分割数が最大であるかどうかを判断する。分割数が最大の場合(Yes)には、ステップST9に進み、分割数が最大でない場合(No)には、ステップST5に戻る。
ステップST10において、透過度算出部20は、非剛体領域の透過度マップを作成する。
カメラ姿勢推定工程ST101においては、動画像の各時刻の画像に対し、SIFT手法により特徴点を検出・記述する。次に、各画像上の特徴点と対応する、異なる時刻の画像上の対応点を特徴ベクトルの距離を指標に判定し、対応関係を求める。次に、バンドル調整(アジャストメント)による最適化で、特徴点の3次元位置と、カメラ姿勢を推定する。
・各時刻の画像上の特徴点の画像上の水平、垂直位置と3次元空間上の(x,y,z)位置、
・カメラの内部パラメータである画像中心(cx,cy)、焦点距離(f)、レンズ歪み(k1,k2)
・カメラの外部パラメータ(x,y,z,roll,pitch,yaw)、
である。
つぎに、基本的な時空間分割について説明を行う。SLIC手法は、図3に示すように、処理対象となる画像Aに一定間隔(S)でシードとなる点を配置し、このシード位置の画素情報(又は更新した同じラベルの付いた画素の画素情報の平均値)とシードから2Sの範囲の各画素情報との比較し、その類似性を拠り所にラベル付けを繰り返し、領域分割を行う。つまり、この2Sは、各画素を評価する範囲となる。
剛体・非剛体領域の判定は、領域分割の結果と、カメラパラメータで求められた特徴点の三次元位置情報と、カメラ姿勢情報を利用し、ある時刻の特徴点間が成す三角形パッチを用いて行う。
図4に示すように、ある時刻(フレーム)tの画像(図4中の画像x1)に注目すると、その画像に対し、特徴点の3次元位置をカメラ姿勢を用いて投影し、2次元座標を求める。各特徴点の2次元座標は、隣接する特徴点と接続することで、三角形のパッチを形成できる。なお、本実施例では、ドロネー三角形分割手法を用いて三角形のパッチを形成したが、この手法に限定されない。
ここで、時刻tについては同じ2次元座標空間であるが、その前後の時刻の画像は重複領域の場所は異なる。そこで、同一の三角形領域は、同じ被写体領域だと仮定すると、時刻tの三角形内の各画素は、前後の時刻の三角形領域にアフィン変換により座標変換可能となる。つまり、時刻t以外の重複領域の各画素が、異なる時刻の画像上でどの座標に対応するかが判明することとなる。
つぎに、重複領域の評価方法について述べる。厳密には、上述した三角形領域は、時刻変化に対し、その頂点位置が合致していても、三角形内部に含まれる被写体が平面とは限らないため、誤差が生じる。
そのため、本実施例では、多少の位置誤差が含まれていても模様と色特徴を基準に安定に重複領域の比較を行っている。
これにより照明変化の影響を受けにくい類似度評価値となる。本実施例では、Lを除外したが、照明変化の程度に合わせて、L、a、bで重みづけをすることも可能である。
剛体・非剛体であるかの判定は、重複領域の評価結果に基づき行う。評価パラメータの一つは色ヒストグラムインターセクションであり、これは1.0に近いほど類似していることになる。
ここまでの処理で求めた剛体・非剛体領域情報を、より詳細にするためSLIC手法をベースとした領域分割処理における分割数を多く設定し、再分割を行う。
ここで、剛体・非剛体領域の境界については、判定誤りが生じやすいことと、前回のシード間隔では適切に剛体・非剛体領域の分離ができない場合があるため、境界領域では非剛体領域を剛体領域方向へ1領域分膨張させる。
上述した剛体・非剛体の領域分割処理は、それぞれの境界領域がいわゆるハードエッジとなっている。この状態で、映像加工に利用することは可能である。しかし、映画製作やテレビ番組制作においては、映像合成時に違和感が生じないようソフトエッジで映像素材を用意して用いることが一般的である。また、剛体領域についても、映像加工で利用するには、非剛体領域を取り除いただけでは、穴開きの状態であり、なんらかの映像情報で補填する必要がある。以下、これらの処理について説明する。
特定の時刻の非剛体領域に対し、別の時刻同士で同じ領域を比較する。このとき、上述した重複領域の評価方法で、評価を行う。これにより、内容が同一であれば、評価結果は類似度が高く評価される。このことから、統計的に剛体領域であるか否かの判断を行い、剛体領域と判断された映像情報を特定時刻の非剛体領域にアフィン変換を行い補填する。
P.Perez,M.Gangnet and A.Blake:”Poisson image editing”,Proc.SIGGRAPH,22(3),pp.313−318(2003)
時刻tの画像x2の中の三角形領域a2に対応する領域は、時刻t−1の画像y2では、三角形領域b2であり、また、時刻t+1の画像z2では、三角形領域c2である。
映像合成を行う際に、背景画像と前景画像を違和感なく合成するために考慮するべき点として、境界領域の自然さがあげられる。通常は、ハードエッジではなく、背景と前景の境界画素をブレンドしソフトエッジとすることで違和感の低減を行っている。具体的には前景となる画像、例えば、RGB画像であれば、さらに透過度の分布を表す画像プレーン(αプレーン)を加え、この値を前景と背景の混合割合として映像合成を行う。
Ic=Inα+Ir(1−α) ・・・(6)
Irは、上述で求めている。一方、Icは、撮影された映像そのものである。透過度付き非剛体映像を求めるには、未知数は、厳密にはIn、αであり、これらを推定する必要がある。
J.Sun,J.Jia,C.K.Tang,H.Y.Shum,Poisson matting,SIGGRAPH,2004
Xiaowu Chen,Dongqing Zou,PingTan,Image Matting with Local and NonlocalSmooth Priors,CVPR2013
以上の手法により非剛体領域の高精度な透過度、領域情報を取得する。
11 特徴点検出部
12 対応点探索部
13 多角形状分割部
14 領域分割部
15 抽出部
16 特定部
17 判断部
18 分離部
19 算出部
20 透過度算出部
21 第1類似度判定部
22 第2類似度判定部
23 処理部
101 カメラ姿勢推定部
102 非剛体領域抽出部
103 剛体映像生成部
Claims (6)
- 複数のフレームで構成されるコンテンツにおいて、各フレームの画像から特徴点を検出する特徴点検出部と、
前記特徴点検出部により検出された各特徴点の特徴量に基づいて、各フレームの画像間の対応点を探索する対応点探索部と、
対象となるフレームの画像において、隣接するn個の特徴点を連結して複数の多角形状に分割し、前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像に対して、前記複数の多角形状を投影する多角形状分割部と、
前記対象となるフレームの画像及び前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像において、画素同士の類似性に基づいて、各画像を複数の領域に分割する領域分割部と、
前記多角形状分割部により複数の多角形状に分割した前記対象となるフレームの画像と、前記領域分割部により複数の領域に分割した前記対象となるフレームの画像とを比較し、各多角形状の位置に対応する各分割領域を重複領域として抽出する抽出部と、
前記対応点探索部により探索した対応点に基づいて、前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像から、前記抽出部で抽出された各重複領域に対応する対応領域を特定する特定部と、
前記抽出部で抽出された各重複領域と、前記特定部で特定された各対応領域とを比較して、変化量を算出し、算出した変化量が所定の閾値を超える場合には、その重複領域には非剛体が含まれると判断する判断部と、
前記領域分割部により分割した領域に基づいて、前記判断部により非剛体が含まれていると判断された重複領域から非剛体部分を分離する分離部とを備える画像処理装置。 - 前記対応点探索部により探索された各フレームの画像間の対応点を利用して、バンドル調整による最適化により、各特徴点の3次元位置と、前記コンテンツを撮像したカメラのカメラ姿勢を推定し、前記各特徴点の3次元位置と、前記カメラ姿勢に基づいて、特徴点を3次元空間に逆投影し、さらに画像面に再投影し、特徴点と再投影点の距離を再投影誤差として算出し、所定の大きさ以上離れている特徴点を特定する算出部を備え、
前記対応点探索部は、前記特徴点検出部により検出された各特徴点から前記算出部により特定された特徴点を除外し、残った特徴点の特徴量に基づいて、各フレームの画像間の対応点を探索する請求項1記載の画像処理装置。 - 前記分離部により各重複領域から非剛体部分を分離した後、非剛体部分を前景領域とし、前記前景領域以外の部分を背景領域とし、前記前景領域と前記背景領域の境界領域からトライマップを作成し、前記前景領域と前記背景領域の連続性に基づいて、前記前景領域の境界部分の透過度を算出する透過度算出部を備える請求項1又は2記載の画像処理装置。
- 前記分離部により各重複領域から非剛体部分を分離した分離領域と、前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像において前記分離領域に対応する対応領域とを比較して、類似度を判定する第1類似度判定部と、
前記対象となるフレームの画像の前及び後のフレームの画像において前記分離領域に対応する対応領域同士を比較して、類似度を判定する第2類似度判定部と、
前記第1類似度判定部による判定結果から類似度が所定値よりも低いと判定され、前記第2類似度判定部により類似度が所定値よりも高いと判定された場合、前記対象となるフレームの画像の前又は後のフレームの画像において前記分離領域に対応する対応領域のうち、類似度が高い方の対応領域を切り出して前記分離領域に張り付ける処理部を備える請求項1又は2記載の画像処理装置。 - 複数のフレームで構成されるコンテンツにおいて、各フレームの画像から特徴点を検出する特徴点検出工程と、
前記特徴点検出工程により検出された各特徴点の特徴量に基づいて、各フレームの画像間の対応点を探索する対応点探索工程と、
対象となるフレームの画像において、隣接するn個の特徴点を連結して複数の多角形状に分割し、前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像に対して、前記複数の多角形状を投影する多角形状分割工程と、
前記対象となるフレームの画像及び前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像において、画素同士の類似性に基づいて、各画像を複数の領域に分割する領域分割工程と、
前記多角形状分割工程により複数の多角形状に分割した前記対象となるフレームの画像と、前記領域分割工程により複数の領域に分割した前記対象となるフレームの画像とを比較し、各多角形状の位置に対応する各分割領域を重複領域として抽出する抽出工程と、
前記対応点探索工程により探索した対応点に基づいて、前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像から、前記抽出工程で抽出された各重複領域に対応する対応領域を特定する特定工程と、
前記抽出工程で抽出された各重複領域と、前記特定工程で特定された各対応領域とを比較して、変化量を算出し、算出した変化量が所定の閾値を超える場合には、その重複領域には非剛体が含まれると判断する判断工程と、
前記領域分割工程により分割した領域に基づいて、前記判断工程により非剛体が含まれていると判断された重複領域から非剛体部分を分離する分離工程とを備える画像処理方法。 - 複数のフレームで構成されるコンテンツにおいて、各フレームの画像から特徴点を検出する特徴点検出工程と、
前記特徴点検出工程により検出された各特徴点の特徴量に基づいて、各フレームの画像間の対応点を探索する対応点探索工程と、
対象となるフレームの画像において、隣接するn個の特徴点を連結して複数の多角形状に分割し、前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像に対して、前記複数の多角形状を投影する多角形状分割工程と、
前記対象となるフレームの画像及び前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像において、画素同士の類似性に基づいて、各画像を複数の領域に分割する領域分割工程と、
前記多角形状分割工程により複数の多角形状に分割した前記対象となるフレームの画像と、前記領域分割工程により複数の領域に分割した前記対象となるフレームの画像とを比較し、各多角形状の位置に対応する各分割領域を重複領域として抽出する抽出工程と、
前記対応点探索工程により探索した対応点に基づいて、前記対象となるフレームの画像の前又は/及び後のフレームの画像から、前記抽出工程で抽出された各重複領域に対応する対応領域を特定する特定工程と、
前記抽出工程で抽出された各重複領域と、前記特定工程で特定された各対応領域とを比較して、変化量を算出し、算出した変化量が所定の閾値を超える場合には、その重複領域には非剛体が含まれると判断する判断工程と、
前記領域分割工程により分割した領域に基づいて、前記判断工程により非剛体が含まれていると判断された重複領域から非剛体部分を分離する分離工程とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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