JP2015152377A - ミリ波イメージング装置 - Google Patents

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康元 佐藤
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夏樹 小倉
Natsuki Ogura
夏樹 小倉
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陽 巨
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Atsushi Hosoi
厚志 細井
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Abstract

【課題】従来よりも高精度の欠陥検出が可能となる、ミリ波イメージング装置を提供する。
【解決手段】送信器12は、ミリ波帯域内で周波数掃引された電磁波を検査対象21に放射する。演算部44は、検査対象21表面の一点における、周波数別の反射係数の振幅成分の極小値を取る周波数を抽出するとともに、抽出された周波数の、検査対象21表面の2次元座標に沿った2次元画像を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミリ波イメージング装置に関する。
従来から、検査対象の表面欠陥や内部欠陥の有無を調査するために、ミリ波イメージング装置が用いられている。当該装置では、ミリ波を放射する送信器と検査対象とを相対移動させるとともに、検査対象からの反射波と、当該反射波受信時の送信器と検査対象との相対位置をもとにして、2次元画像を生成する。
例えば特許文献1では、それぞれミリ波を送受信する2つのアンテナを備えるイメージング装置が開示されている。2つのアンテナは、検査対象表面からの離間距離が異なるようにして配置される。そして、離間距離の差Xをもとにした画像処理を行うことで、2次元画像生成の際に生じ得る、定在波による画像歪みを除去している。
また、特許文献2では、ミリ波の放射アンテナの主軸と検査対象表面の垂直軸との成す角と、受信アンテナの主軸と検査対象表面の垂直軸との成す角が異なるように、放射アンテナ及び受信アンテナが配置される。このような配置とすることで、クラックからの反射波及び検査対象表面からの反射波のうち、後者の受信を抑制している。
特開2006−242780号公報 特開2007−121214号公報
ところで、2つのアンテナの離間距離の差を用いて画像歪みを除去する場合、検査対象表面が曲面であると各アンテナと検査表面との離間距離が(したがって離間距離の差も)変動して、画像歪みの除去が困難となるおそれがある。また、検査対象表面からの反射波を抑制するように受信アンテナの主軸を傾けると、内部剥離等、検査対象表面と平行な面を持つ欠陥の検出が困難となるおそれがある。そこで、本発明は、従来よりも高精度の欠陥検出が可能な、ミリ波イメージング装置を提供することを目的とする。
本発明に係る、ミリ波イメージング装置は、ミリ波帯域内で周波数掃引された電磁波を検査対象に放射する送信器と、前記検査対象からの反射波を受信する受信器と、前記検査対象表面との離間距離を維持した状態で、前記検査対象表面に沿って、前記送信器及び受信器と前記検査対象とを相対移動させる移動機構と、前記検査対象表面の一点における、周波数別の反射係数の振幅成分の極小値を取る周波数を抽出するとともに、抽出された周波数の、前記検査対象表面の2次元座標に沿った2次元画像を生成する演算部と、を備える。
また、本発明の別の態様に係る、ミリ波イメージング装置は、ミリ波帯域内で周波数掃引された電磁波を検査対象に放射する送信器と、前記検査対象から透過した透過波を受信する受信器と、前記検査対象表面との離間距離を維持した状態で、前記検査対象表面に沿って、前記送信器及び受信器と前記検査対象とを相対移動させる移動機構と、前記検査対象表面の一点における、周波数別の透過係数の振幅成分の極小値を取る周波数を抽出するとともに、抽出された周波数の、前記検査対象表面の2次元座標に沿った2次元画像を生成する演算部と、を備える。
本発明に係るミリ波イメージング装置によれば、従来よりも高精度の欠陥検出が可能となる。
本実施形態に係るミリ波イメージング装置を説明する模式図である。 本実施形態に係るミリ波イメージング装置の別例を説明する模式図である。 ミリ波イメージングのサンプルについて説明する斜視図である。 サンプルの計測結果を示す図である。 サンプルの計測結果を示す図である。 サンプルの計測結果を示す図である。 サンプルの計測結果を示す図である。 サンプルの計測結果を示す図である。 サンプルの計測結果を示す図である。 本実施形態に係るミリ波イメージング装置の計測フローを例示する図である。 本実施形態に係るミリ波イメージング装置の別例を説明する模式図である。
図1に、本実施の形態に係るミリ波イメージング装置10を例示する。なお、図1では紙面の左方向に延伸する軸をX軸とし、紙面の上方向に延伸する軸をZ軸とし、紙面の奥行き方向に延伸する軸をY軸とする。例えば、X軸、Y軸は水平面上の直交軸を示し、Z軸は鉛直軸を示す。
ミリ波イメージング装置10は、送信器12、受信器14、移動機構16、演算処理器18及び信号源20を含んで構成される。
信号源20は、ミリ波帯域内で周波数掃引させた電磁波を出力する。信号源20は、例えば80GHzから100GHzの帯域幅にて周波数変調させた電磁波を出力する。信号源20は、例えば掃引発振器から構成される。また、信号源20は、周波数掃引の際の掃引ピッチを任意に変更可能であってよく、例えば、0.01GHz以上0.10GHzの範囲で掃引ピッチが変更可能であってよい。
送信器12は、検査対象21の被検査部位22に電磁波を放射する。送信器12は信号源20に接続されており、信号源20から伝送された電磁波(周波数掃引された電磁波)が送信器12から出力される。送信器12は、例えばアンテナから構成される。
受信器14は、被検査部位22から反射された電磁波を受信する。受信器14は演算処理器18に接続されており、受信器14に受信された反射波は演算処理器18に伝送される。受信器14は、例えばアンテナから構成される。
送信器12及び受信器14は、一体化させて単一のアンテナ24として構成してもよい。アンテナ24の形状は、電磁波の放射及びその反射波の受信が可能な形状であればよく、例えば略円錐形状のホーンアンテナとすることができる。
また、図2に示すように、送信器12及び受信器14を、別々に配置させてもよい。この場合、送信器12のアンテナ主軸と検査対象21表面の垂直軸との成す角と、受信器14のアンテナ主軸と検査対象21表面の垂直軸との成す角が等しくなるように、送信器12及び受信器14を配置することが好適である。
図1に戻り、移動機構16は、アンテナ24(送信器12及び受信器14)と検査対象21との相対位置を2次元的に変更させる。例えば、移動機構16は、検査対象21を固定させるとともに、アンテナ24を移動させる。移動機構16は、Xステージ28、Yステージ30及び固定ステージ40を備える。Xステージ28は、Xステージ移動用モータ34等の駆動手段によって、図面X軸方向に移動する。Yステージ30は、Yステージ移動用モータ36等の駆動手段によって、図面Y軸方向に移動する。
Xステージ28及びYステージ30は、アンテナ24を保持するアーム38に接続される。このような構成を備えることで、Xステージ28及びYステージ30の移動に伴い、アンテナ24がX軸方向及びY軸方向に移動可能となる。
Xステージ28及びYステージ30は、それぞれ移動の際に、Z方向(鉛直方向)には移動しないように、それぞれ図示しないガイド部材に沿って移動する。このようにすることで、検査対象21表面との離間距離を維持した状態で、検査対象21表面に沿って、送信器12及び受信器14と検査対象21とを相対移動させることができる。
なお、検査対象21の表面が曲面である場合には、離間距離を一定に保つべく、移動機構16は、アンテナ24の首振り機構やZ方向のリフトを設けるようにしてもよい。
固定ステージ40は、検査対象21を載置してこれを固定する。また、検査対象21と接する面には、検査対象21内を透過した電磁波を反射させる反射板26を備えることが好適である。
演算処理器18は、移動機構16、アンテナ24及び信号源20に接続されている。演算処理器18は、これらの機器から送られた信号の演算処理を行ったり、これらの機器の動作を制御する。演算処理器18は、記憶部42と演算部44を含んで構成されている。
記憶部42には、例えば、Xステージ28、Yステージ30のそれぞれの移動範囲や移動ピッチ、信号源20の掃引周波数帯域や掃引ピッチ(周波数分割数)、また後述する特定周波数の抽出条件などが記憶されている。記憶部42はこれらの情報を記憶可能な機器であればよく、例えばROMやRAM、EPROM、ハードディスク装置等の1つまたは複数の組み合わせから構成することができる。
演算部44は、後述するような計測フローを実行して、特定周波数を抽出するとともに、当該特定周波数の2次元画像を生成する。また、Xステージ28及びYステージ30を制御することで、アンテナ24の位置を制御する。演算部44はこれらの演算処理や抽出処理が可能な機器であればよく、例えばネットワークアナライザを備えたマイクロコンピュータユニットを含んで構成されている。
次に、本実施の形態におけるミリ波イメージング装置における、画像生成工程について説明する。まず、実施例をもとにした測定原理について説明する。
図3に、検査対象21のサンプルを示す。このサンプルは、厚さ0.25mmのガラス繊維とエポキシ樹脂の平織りクロスプリプレグ50を24枚積層させ成形した、厚さ6mmのガラス繊維強化複合材料(Glass Fiber Reinforced Plastic :GFRP)である。図3では、図示を簡略化するため、積層数を減らしている。また、このサンプルには、厚さ方向中央部に、異物として、直径20mm、厚さ0.1mmの円形の低密度ポリエチレンフィルム52が挿入されている。
アンテナ24の走査範囲は、X座標、Y座標ともに60mmとし、移動ピッチはともに0.5mmとした。サンプル表面とアンテナ24との離間距離(リフトオフ)は2mm(Z=2mm)とした。また、X座標及びY座標がともに20mmから40mmの範囲に、低密度ポリエチレンフィルムが位置するように、サンプルを固定ステージ40上に配置した。さらに、電磁波の周波数掃引範囲は80GHz以上100GHzとし、掃引ピッチは0.02GHzとした。
図4に、Y=30mm、X=0〜60mmのときの、周波数別の反射係数の振幅[dB]を示す。反射係数とは、入射波に対する反射波の比を表すものであり、振幅(大きさ)及び位相を持つベクトル量である。図4は、この反射係数の振幅を取り出してプロットしたものであり、いわゆるリターンロスに相当する。この、反射係数の振幅(リターンロス)は、検査対象21や空気等の媒質への電磁波の吸収度合いが反映されたものとなる。例えば、反射係数の振幅が低い(負に大きい)場合は、その周波数の電磁波が、検査対象21や内部の異物等によく吸収されたことを表す。
図4のグラフには、大きく2つの極小値が示されている。図5の左図には、図4の95GHz付近のような、2つの極小値のうち、振幅の落ち込みが相対的に大きい極小値を与える周波数を、サンプル表面のX座標及びY座標に沿って並べた2次元画像が示されている。この図では相対的に周波数の低い個所が暗くなり、相対的に周波数の高い個所が明るくなる様に画像処理されている。図5右図には、同左図の、Y=30mm、X=0〜60mmのときの、周波数分布を抽出したグラフが示されている。図5左図に示されているように、サンプル内の異物の判別は困難となる。
図6左図には、図4の2つの極小値のうち、83GHz付近のような、振幅の落ち込みが相対的に小さい極小値を与える周波数をプロットした画像が示されている。図6右図には、同左図の、Y=30mm、X=0〜60mmのときの、周波数分布を抽出したグラフが示されている。左図に示されているように、サンプル内の異物が極めて明確に表れる。言い換えると、図6における周波数帯のように、2つの極小値のうち、振幅の落ち込みが相対的に小さい極小値を示す周波数帯をプロットした画像は、異物の影響が強く反映されたものとなる。
図7〜9の各左図には、比較例として、それぞれ極小値を取らない、周波数80GHz、90GHz、100GHzの振幅画像(反射係数の振幅成分を、検査対象21表面のX座標及びY座標に沿って並べた2次元画像)が示されている。図7〜9の各右図には、Y=30mm、X=0〜60mmのときの、各周波数の反射係数の振幅が示されている。これらの図と図5,6を比較すると、反射係数の振幅成分の極小値を取る周波数による画像のうち、少なくとも一つは、サンプル内の異物を極めて明確に表すことが理解される。
なお、以下では、反射係数の振幅成分の極小値を取る周波数を、特定周波数と呼ぶ。
本実施形態では、上記の測定結果に基づいて、演算部44が、検査対象21表面の一点を測定したときの周波数別の反射係数の振幅成分から、特定周波数を抽出する。さらに、各点における特定周波数を用いた画像(周波数の分布画像)を生成することで、検査対象内の異物検査に適した2次元画像を取得する。
図10には、本実施形態に係るミリ波イメージング装置10の計測フローが示されている。まず、図示しない入力手段等により、演算処理器18に対して、計測条件が入力される(S10)。この計測条件は、例えば、X座標及びY座標方向の計測範囲、X座標及びY座標の計測ピッチ、掃引周波数の範囲、掃引周波数の分割数(掃引ピッチ)、特定周波数の抽出条件等が含まれる。特定周波数の抽出条件とは、検査対象21の一点における反射係数の振幅データから抽出する極小値の個数(例えば、振幅の落ち込みの大きなものから順に2個等)を含む。これらの計測条件は、記憶部42に記憶される。
次に、演算部44は、Xステージ28及びYステージ30を操作して、アンテナ24を初期位置へ移動させる(S12)。例えば(X,Y)=(0,0)の位置にアンテナ24を移動させる。
次に、演算部44は、計測を開始する(S14)。具体的には、初期位置にて周波数掃引された電磁波を放射するとともにその反射波を受信して、周波数ごとに(掃引ピッチごとに)反射係数を求める。求められた反射係数は記憶部42に記憶される(S16)。
さらに、演算部44は、現在のアンテナ24が最終計測位置にいるか否かを確認する(S18)。例えば、アンテナ24の現在座標が(X,Y)=(60,60)であるか否かを確認する。最終計測位置でない場合は、所定の計測ピッチ分アンテナ24を移動させて(S20)、移動後の位置における計測を行う。
アンテナ24の現在位置が最終計測位置である場合、演算部44は、特定周波数の抽出を行う(S22)。例えば、すべての座標点について、周波数ごとの反射係数の振幅データを求めて、その極小値を取る周波数を抽出する。
次に、演算部44は、抽出された特定周波数を、検査対象21表面の平面座標に沿ってプロットした2次元画像を生成する(S24)。この2次元画像は、極小値の大きさ別に生成される。例えば、振幅の落ち込みが最も大きい極小値を与える特定周波数から2次元画像を生成する。生成された画像は、演算処理器18に接続されたディスプレイ等によって表示されるようにしてもよい。
上述したように、反射係数の振幅成分の極小値が複数存在する場合に、極小値を取るそれぞれの周波数をプロットして画像を生成すると、いずれかの画像は、内部の異物を明瞭に示すものとなる。このような知見から、本実施形態では、極小値を取る周波数のみに的を絞って画像を作成している。このようにすることで、すべての周波数ごとに画像を作成する場合と比較して、画像の作成に係る負荷を大幅に軽減させつつ、内部の異物を明瞭に示す画像を確実に得ることができる。
なお、上述した実施形態では、反射係数の振幅に基づいて特定周波数を求めていたが、この形態に限らない。例えば、図11に示すように、反射係数の代わりに、透過係数の振幅を求めるようにしてもよい。具体的には、固定ステージ40を、開口を備えたものとして、当該開口に受信器14を配置する。受信器14は、送信器12と対向した位置に設ける。受信器14及び送信器12は、対向した位置関係のまま、移動機構16によって検査対象21と相対移動させられる。
このようにすることで、送信器12から放射され検査対象21を透過した透過波が受信器14に受信される。その結果、検査対象21表面の一点における、周波数別の透過係数の振幅成分を求めることが可能となり、さらにそこから、振幅成分の極小値を取る周波数を抽出するとともに、抽出された周波数をプロットして2次元画像を得ることが可能となる。
10 ミリ波イメージング装置、12 送信器、14 受信器、16 移動機構、18 演算処理器。

Claims (2)

  1. ミリ波帯域内で周波数掃引された電磁波を検査対象に放射する送信器と、
    前記検査対象からの反射波を受信する受信器と、
    前記検査対象表面との離間距離を維持した状態で、前記検査対象表面に沿って、前記送信器及び受信器と前記検査対象とを相対移動させる移動機構と、
    前記検査対象表面の一点における、周波数別の反射係数の振幅成分の極小値を取る周波数を抽出するとともに、抽出された周波数の、前記検査対象表面の2次元座標に沿った2次元画像を生成する演算部と、
    を備えることを特徴とする、ミリ波イメージング装置。
  2. ミリ波帯域内で周波数掃引された電磁波を検査対象に放射する送信器と、
    前記検査対象から透過した透過波を受信する受信器と、
    前記検査対象表面との離間距離を維持した状態で、前記検査対象表面に沿って、前記送信器及び受信器と前記検査対象とを相対移動させる移動機構と、
    前記検査対象表面の一点における、周波数別の透過係数の振幅成分の極小値を取る周波数を抽出するとともに、抽出された周波数の、前記検査対象表面の2次元座標に沿った2次元画像を生成する演算部と、
    を備えることを特徴とする、ミリ波イメージング装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108593683A (zh) * 2018-05-09 2018-09-28 电子科技大学 基于微波反射的金属构件缺陷的无损定量识别方法及系统
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