初めに、図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
上述の通りに、電子文書の閲覧において、閲覧者にとって有益な情報を、効率的に把握することに貢献する管理システムが望まれる。
そこで、一例として図1に示す管理システム100を提供する。管理システム100は、1又は2以上の端末装置110と、各端末装置110と通信するサーバ装置120と、を含む。端末装置110は、文書情報取得部111と、文書表示制御部112と、閲覧情報管理部113と、端末装置通信部114と、を備える。サーバ装置120は、サーバ装置通信部121と、評価値算出部122と、を備える。
文書情報取得部111は、1又は2以上の領域のデータを含む電子文書に関する、電子文書情報を取得する。文書表示制御部112は電子文書情報の表示処理を制御する。閲覧情報管理部113は、電子文書内の各領域の閲覧順序を含む、閲覧情報を管理する。端末装置通信部114は、閲覧情報管理部113が管理する閲覧情報を、サーバ装置120に送信する。ここで、電子文書情報とは、1又は2以上の領域(ページ等)から構成される文書を、電子化したデータを意味する。電子文書は、例えば、製品等の保守作業のためのマニュアルであっても良い。
サーバ装置通信部121は、端末装置110から閲覧情報を受信する。評価値算出部122は、電子文書の各領域に対応する閲覧情報に基づいて、当該各領域に対応する評価値を算出する。
端末装置110は、電子文書情報を取得し、電子文書情報を表示する。そして、端末装置110は、各ページ等に対する、閲覧者の関心度を評価する指標となる情報を、閲覧情報として管理する。例えば、端末装置110は、各領域が表示される順番、即ち閲覧順序を、閲覧情報として記憶しても良い。ここで、端末装置110は、電子文書情報を表示させている際には、継続的に、かつ自動的に、閲覧情報を管理することが好ましい。
そして、端末装置110は、記憶した閲覧情報をサーバ装置120に送信する。サーバ装置120は、受信した閲覧情報に基づいて、電子文書の各ページ等に対する、閲覧者の関心度を示す、評価値を算出する。つまり、管理システム100は、文書の閲覧において、自動的に閲覧情報を管理し、各ページ等に対する、閲覧者の関心度を評価する。そのため、管理システム100は、閲覧者にとって有益な情報を、効率的に把握することに貢献する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。管理システム1は、1又は2以上の端末装置2と、サーバ装置3と、を含んで構成される。なお、図2は、本実施形態に係る管理システム1の全体構成を、図2で示す構成に限定する趣旨ではない。
端末装置2は、ネットワーク4を介して、サーバ装置3と接続する。ここで、ネットワーク4は、電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)等を含む。ネットワークは各種の方式が存在するがその詳細は問わない。
端末装置2は、通信機能を備え、電子文書をユーザに提示する機能を備える情報処理端末である。端末装置2は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)等であっても良い。端末装置2は、以下で説明する機能を実現できれば、その詳細は問わない。
サーバ装置3は、各通信端末2と通信する。サーバ装置3は、電子文書の閲覧に関する閲覧情報を、端末装置2から受信する。また、サーバ装置3は、受信した閲覧情報を解析し、電子文書の各ページ等の評価値を算出する。さらに、サーバ装置3は、算出した評価値に基づいて、各ページ等に対応する出力優先順位、出力の有無等を決定する。
次に、端末装置2の内部構成について説明する。
図3は、端末装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。端末装置2は、端末装置通信部210と、端末装置入力部220と、端末装置記憶部230と、端末装置表示部240と、端末装置制御部250と、を含んで構成される。端末装置制御部250は、文書情報取得部251と、文書表示制御部252と、閲覧情報管理部253と、を含んで構成される。図3は、簡単のため、本実施形態に係る端末装置2に関係するモジュールを主に記載する。
図3に示す各モジュールは、端末装置2に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、端末装置2の処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
以下、図3に示す各モジュールに関して、詳細に説明する。
端末装置通信部210は、端末装置2と、サーバ装置3との通信処理を制御する。具体的には、端末装置通信部210は、閲覧情報をサーバ装置3に送信する。また、端末装置通信部210は、サーバ装置3から、電子文書情報を受信しても良い。閲覧情報に関する詳細は後述する。
端末装置入力部220は、ユーザの入力操作を受け付ける。端末装置入力部220は、ユーザの入力操作を受け付けることができれば、タッチパネル、マウス、キーボード等であっても良く、その詳細は問わない。
端末装置記憶部230は、端末装置2の動作に必要な情報を記憶する。例えば、端末装置記憶部230は、電子文書の表示処理を実行するプログラム、閲覧情報を管理するプログラム等を記憶する。また、端末装置記憶部230は閲覧情報を記憶する。また、端末装置記憶部230は、閲覧対象の電子文書情報を記憶する。また、端末装置記憶部230は、電子文書情報をサーバ装置3から取得するための情報(以下、検索キー情報と呼ぶ)を記憶する。検索キー情報は、電子文書を識別するための情報(以下、電子文書識別情報と呼ぶ)を含むことが好ましい。例えば、電子文書識別情報は、電子文書の名前であっても良い。
端末装置表示部240は、電子文書情報を表示する。端末装置表示部240は、液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル等であっても良い。
なお、以下の説明では、端末装置表示部240が表示する電子文書の範囲(例えば、電子文書の各ページ等)を、「閲覧対象の領域」と呼ぶ。また、閲覧対象の領域を識別するための情報(例えば、ページ番号等)を、「閲覧領域識別情報」と呼ぶ。また、以下の説明では、端末装置表示部240が、電子文書の所定の領域(例えば、電子文書の各ページ等)を表示開始することを、「閲覧開始」と呼ぶ。さらに、以下の説明では、端末装置表示部240が、電子文書の当該領域を表示終了することを、「閲覧終了」と呼ぶ。
端末装置制御部250は、端末装置2の全体を制御すると共に、図3に示す各部を制御する。以下、端末装置制御部250の詳細について、説明する。
文書情報取得部251は、1又は2以上の領域のデータを含む電子文書に関する、電子文書情報を取得する。例えば、電子文書情報は、1又は2以上のページから構成される文書を電子化した情報であっても良い。
文書情報取得部251は、端末装置通信部210を介して、サーバ装置3から電子文書情報を取得(ダウンロード)しても良い。または、文書情報取得部251は、外部記憶装置から、電子文書情報を取得しても良い。外部記憶装置は、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等、各種あるが、その詳細は問わない。
文書表示制御部252は、電子文書情報の表示処理を制御する。具体的には、文書表示制御部252は、電子文書情報における閲覧対象の領域を決定する。そして、文書表示制御部252は、決定した閲覧対象の領域に対応する電子文書情報を、端末装置表示部240に出力する。
閲覧情報管理部253は、各領域の閲覧順序を含む、閲覧情報を管理する。また、閲覧情報管理部253は、各領域の閲覧の有無情報を、閲覧情報としてさらに管理しても良い。そして、閲覧情報管理部253は、電子文書識別情報と、閲覧情報と、を対応付けたテーブル(以下、閲覧情報テーブルと呼ぶ)を生成する。
具体的には、閲覧情報管理部253は、電子文書識別情報と、領域を識別するための情報と、閲覧順序と、各領域の閲覧の有無情報と、を対応付けたテーブルを、閲覧情報テーブルとして生成する。そして、閲覧情報管理部253は、生成した閲覧情報テーブルを、端末装置記憶部230に記憶させる。なお、閲覧情報管理部253は、閲覧情報を管理する対象外とするページ番号等を、予め、登録しておいても良い。
なお、電子文書における各ページを、閲覧対象の領域の単位としても良い。又は、電子文書における所定の大きさの領域を、閲覧対象の領域の単位としても良い。つまり、1ページに、閲覧対象の2以上の領域が含まれても良い。あるいは、電子文書における各行を、閲覧対象の領域の単位としても良い。なお、閲覧対象の領域は、適宜決定しても良く、その詳細は問わない。
以下、閲覧情報管理部253が、閲覧情報として、各領域の閲覧順序を管理する場合について説明する。
例えば、閲覧情報管理部253は、閲覧対象の領域の閲覧順序(即ち、表示順序)を、電子文書識別情報と対応付けてリスト化し、端末装置記憶部230に記憶しても良い。ここで、電子文書識別情報とは、電子文書の名称等であっても良い。
具体的には、閲覧情報管理部253は、閲覧対象の領域が変更された場合、閲覧開始した領域の閲覧領域識別情報(例えば、ページ番号等)を、閲覧順序としてリスト化しても良い。または、閲覧情報管理部253は、閲覧対象の領域が変更された場合、閲覧終了した領域の閲覧領域識別情報(例えば、ページ番号等)を、閲覧順序としてリスト化しても良い。なお、閲覧情報管理部253は、閲覧順序のリストのサイズの上限を、予め設定しておいても良い。具体的には、閲覧情報管理部253は、電子文書情報の表示開始から、所定の数のページ数を閲覧するまで、閲覧したページ番号を、閲覧順序としてリスト化しても良い。そして、閲覧情報管理部253は、閲覧順序を示すリストと、電子文書識別情報とを対応づけて端末装置記憶部230に記憶しても良い。
次に、閲覧情報管理部253が、閲覧情報として、各領域の閲覧の有無情報を管理する場合について説明する。
例えば、閲覧情報管理部253は、閲覧対象の領域が変更された場合、閲覧対象のページに関して、閲覧の有無情報として、閲覧有のフラグを設定しても良い。そして、電子文書の表示終了後に、閲覧情報管理部253は、閲覧されなかったページ番号をリスト化し、電子文書識別情報と対応付けて、端末装置記憶部230に記憶しても良い。
次に、サーバ装置3の内部構成について説明する。
図4は、サーバ装置3の内部構成の一例を示すブロック図である。サーバ装置3は、サーバ装置通信部310と、サーバ装置入力部320と、サーバ装置記憶部330と、サーバ装置制御部340と、閲覧情報記憶部350と、電子文書情報記憶部360と、評価情報記憶部370と、を含んで構成される。サーバ装置制御部340は、評価値算出部341と、文書制御部342と、を含んで構成される。図4は、簡単のため、本実施形態に係るサーバ装置3に関係するモジュールを主に記載する。
図4に示す各モジュールは、サーバ装置3に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、サーバ装置3の処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
以下、図4に示す各モジュールについて詳細に説明する。
サーバ装置通信部310は、端末装置2と、サーバ装置3との通信処理を制御する。具体的には、サーバ装置通信部310は、端末装置2から閲覧情報を受信する。より具体的には、サーバ装置通信部310は、端末装置2から閲覧情報テーブルを受信する。また、サーバ装置通信部310は、端末装置2からの要求に応じて、電子文書情報を端末装置2に送信する。
サーバ装置入力部320は、ユーザの入力操作を受け付ける。サーバ装置入力部320は、ユーザの入力操作を受け付けることができれば、タッチパネル、マウス、キーボード等であっても良く、その詳細は問わない。
サーバ装置記憶部330は、サーバ装置3の動作に必要な情報を記憶する。また、サーバ装置記憶部330は、評価値を算出するための評価関数を記憶する。評価値の算出については、詳細は後述する。
サーバ装置制御部340は、サーバ装置3の全体を制御すると共に、図4に示す各部を制御する。
次に、サーバ装置制御部340の詳細について説明する。
評価値算出部341は、電子文書の各領域に対応する閲覧情報に基づいて、当該各領域に対応する評価値を算出する。具体的には、評価値算出部341は、サーバ装置記憶部330から評価関数を読み出す。そして、評価値算出部341は、電子文書の各領域に対応する閲覧情報を入力パラメータとして、評価関数に入力し、当該各領域に対応する評価値を算出する。そして、評価値算出部341は、算出した評価値を、評価情報記憶部370に記憶させる。評価情報記憶部370の詳細は、後述する。
例えば、評価値算出部341は、閲覧順序が早い領域ほど、評価値が高くなるように重み付けして評価値を算出しても良い。また、例えば、評価値算出部341は、閲覧されなかった領域に対しては、評価値を低下させるように重み付けしても良い。
文書制御部342は、評価値に基づいて、電子文書における各領域の出力優先順位、出力の有無情報の少なくともいずれかを決定する。そして、文書制御部342は、電子文書における各領域の出力優先順位、出力有無情報の少なくともいずれかに基づいて、電子文書情報を更新し、更新した電子文書情報を電子文書情報記憶部360に記憶させる。電子文書情報記憶部360の詳細は後述する。
具体的には、文書制御部342は、出力優先順位が高い領域ほど、先に表示されるようにデータを並び替えて、電子文書情報を更新する。例えば、文書制御部342は、評価値が高いページほど、当該ページの出力優先順位を高く決定しても良い。その場合、文書制御部342は、評価値の高いページほど先に表示されるように、電子文書情報における各ページを並び替えて、電子文書情報を更新しても良い。
また、例えば、文書制御部342は、評価値が所定の閾値より低い領域を、電子文書の出力対象から除外しても良い。つまり、文書制御部342は、所定の閾値以下の評価値の領域を除外して、電子文書情報を更新してもよい。
閲覧情報記憶部350は、端末装置2から受信した閲覧情報を記憶する。例えば、閲覧情報記憶部350は、電子文書識別情報毎の閲覧情報テーブルを記憶しても良い。
電子文書情報記憶部360は、1又は2以上の電子文書に関する、電子文書情報を記憶する。ここで、電子文書情報記憶部360は、1または2以上の電子文書のデータと、当該電子文書の電子文書識別情報とを対応付けて記憶することが好ましい。
評価情報記憶部370は、電子文書情報の各領域に対応する評価値、出力優先順位、出力の有無情報を記憶する。例えば、評価情報記憶部370は、電子文書識別情報と、各領域を識別するための情報と、当該領域に対応する評価値と、出力優先順位と、出力の有無情報とを対応付けたテーブルを記憶しても良い。
また、サーバ装置制御部340は、電子文書情報の各領域に対応する評価値、出力優先順位、出力の有無情報等を、サーバ装置表示部(図示せず)に表示しても良い。または、サーバ装置制御部340は、サーバ装置通信部310を介して、所定の宛先に、電子文書情報の各領域に対応する評価値等を送信しても良い。具体的には、文書制御部342は、電子文書の管理者等に電子メール等を用いて、電子文書情報の各領域に対応する評価値等を通知しても良い。あるいは、サーバ装置制御部340は、電子文書情報の各領域に対応する評価値等を、スピーカ(図示せず)を用いて音声出力しても良い。評価値等の出力方法は各種あるが、その詳細は問わない。
次に、管理システム1の動作について説明する。なお、以下では、閲覧対象の領域の単位を、電子文書の各ページとして説明する。
まず、電子文書情報を取得する処理について説明する。
図6は、電子文書情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、文書情報取得部251は、閲覧対象の電子文書に関する電子文書識別情報を取得する(ステップS1)。文書情報取得部251は、端末装置入力部220に対する操作に基づいて、閲覧対象の電子文書名等を、電子文書識別情報として取得する。電子文書が保守マニュアルである場合、文書情報取得部251は保守対象の製品型番等を、電子文書識別情報として取得しても良い。
ステップS2において、文書情報取得部251は、取得した電子文書識別情報を検索キー情報として、端末装置記憶部230に記憶する。
ステップS3において、端末装置通信部210は、検索キー情報をサーバ装置3に送信する。そして、サーバ装置通信部310は、検索キー情報を受信する(ステップS4)。
ステップS5において、サーバ装置制御部340は、受信した検索キー情報をキーとして、電子文書情報記憶部360から電子文書情報を抽出する。
ステップS6において、サーバ装置通信部310は、抽出した電子文書情報を端末装置2に送信する。そして、端末装置通信部210は、電子文書情報を受信する(ステップS7)。つまり、端末装置通信部210は、サーバ装置3から電子文書情報をダウンロードする。
そして、文書表示制御部252は、電子文書情報を、閲覧可能な状態にする(ステップS8)。具体的には、文書表示制御部252は、電子文書の表示処理を実行するアプリケーションプログラムを実行する。そして、図7に示すステップS21に遷移する。
次に、閲覧情報を管理する処理について説明する。
図7は、閲覧情報を管理する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS21において、閲覧情報管理部253は、閲覧情報の初期値を設定する。ステップS22において、閲覧対象のページが変更されたか否かを、閲覧情報管理部253は判断する。
閲覧対象のページが変更された場合(ステップS22のYes分岐)には、閲覧情報管理部253は、閲覧対象のページとして、変更後のページを設定する(ステップS23)。そして、閲覧情報管理部253は、閲覧対象のページを閲覧順序のリストに追加する(ステップS24)。そして、閲覧情報管理部253は、閲覧対象のページに関して、閲覧の有無情報として、閲覧有のフラグを設定する(ステップS25)。そして、ステップS22に戻り、処理を継続する。
一方、閲覧対象のページが変更されていない場合(ステップS22のNo分岐)には、電子文書の表示終了処理が実行されたか否かを、端末装置制御部250は判断する(ステップS26)。電子文書の表示終了処理が実行された場合(ステップS26のYes分岐)には、閲覧情報管理部253は、閲覧した電子文書情報に対応する閲覧情報テーブルを生成する(ステップS27)。そして、図8に示す「A」(ステップS30)に遷移し、図8に示すステップS31に遷移する。一方、電子文書の表示終了処理が実行されていない場合(ステップS26のNo分岐)には、ステップS22に遷移し、処理を継続する。
次に、出力優先順位等を決定する処理について説明する。
図8は、出力優先順位等を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、閲覧情報管理部253は、閲覧情報テーブルを生成したとする。その場合、ステップS31において、閲覧情報管理部253は、端末装置通信部210を介して、生成した閲覧情報テーブルを送信する。そして、サーバ装置通信部310は、閲覧情報テーブルを受信する(ステップS41)。
ステップS42において、評価値算出部341は、受信した閲覧情報テーブルに基づいて、評価値を算出する。具体的には、評価値算出部341は、閲覧順序、閲覧の有無情報に基づいて、各ページに対応する評価値を算出する。
ステップS43において、電子文書情報の更新が必要であるか否かを、文書制御部342は判断する。具体的には、各ページの出力順序を変更することが必要であるか否かを、文書制御部342は判断する。また、出力不要なページが存在するか否かを、文書制御部342は判断しても良い。
電子文書情報の更新が必要である場合(ステップS43のYes分岐)には、文書制御部342は、算出した評価値に基づいて、出力優先順位、及び出力の有無情報を決定する(ステップS44)。そして、文書制御部342は、出力優先順位、及び出力の有無情報に基づいて、対応する電子文書情報を更新する(ステップS45)。そして、文書制御部342は、更新した電子文書情報を電子文書情報記憶部360に格納する(ステップS46)。そして、ステップS47に遷移する。一方、電子文書情報の更新が必要ではない場合(ステップS43のNo分岐)には、ステップS47に遷移する。
ステップS47において、サーバ装置制御部340は、閲覧情報テーブル、評価値等を出力する。具体的には、サーバ装置制御部340は、閲覧情報テーブル、評価値等を表示画面に出力、所定の宛先への送信等の処理を実行する。例えば、サーバ装置制御部340は、ネットワークを介して接続する端末装置2に、閲覧情報テーブル、評価値等を送信しても良い。その場合、閲覧情報テーブル、評価値等を受信した端末装置2において、電子文書情報の各領域の閲覧結果を共有することができる。
[変形例1]
本実施形態に係る管理システム1の変形例1として、サーバ装置3は、評価値に基づいて、検索結果の優先順位を変更しても良い。具体的には、サーバ装置3が、電子文書内に、所定のキーワードが含まれるか否かを検索する場合を考える。そして、2以上の箇所が検索結果として抽出されるとする。その場合に、サーバ装置3は、検索結果の出力順序を、評価値に基づいて決定しても良い。つまり、サーバ装置3は、評価値の高いページほど、上位の検索結果として出力しても良い。
[変形例2]
本実施形態に係る管理システム1の変形例2として、端末装置2が出力優先順位等に基づいて、電子文書情報を更新して、表示しても良い。具体的には、端末装置通信部210は、閲覧対象の各領域に対応する出力優先順位を、サーバ装置3から取得する。そして、文書表示制御部252は、端末装置通信部210が取得する出力優先順位に基づいて、電子文書情報の閲覧対象の各領域を出力する。なお、電子文書情報の閲覧情報を管理する端末装置2と、当該電子文書情報の出力優先順位を取得する端末装置2と、が異なる端末装置であっても良い。
以上のように、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧情報に基づいて、電子文書内の各領域に対する、閲覧者の関心度を評価する。従って、本実施形態に係る管理システム1は、電子文書の閲覧の効率化に貢献する。また、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧者にとって必要な情報を迅速に提示することに貢献する。
また、本実施形態に係る管理システム1は、2以上の端末装置2において、閲覧情報を共有させることに貢献する。そのため、本実施形態に係る管理システム1を利用することで、各閲覧者は、他者の閲覧情報を有効活用することができる。また、本実施形態に係る管理システム1を利用することで、電子文書の管理者等は、電子文書内において、閲覧者にとって必要な情報、及び表示順序に関して、効率的に情報を得ることができる。
また、電子文書情報の各領域に対応する評価値等を出力することで、電子文書等の管理者は、当該電子文書の閲覧結果のフィードバックを得ることができる。その結果、電子文書の管理者等は、閲覧者にとっての情報の必要性を評価することができる。そして、電子文書等の管理者等は、電子文書情報の各領域に対応する評価値等を参考にして、当該電子文書を更新する際の参考にすることができる。
例えば、電子文書が製品等の保守マニュアルであるとする。そして、閲覧者は、保守作業者であり、保守マニュアルを閲覧しながら、保守作業を実施したとする。そして、その際に、保守マニュアルを表示する端末装置2は、閲覧順序を管理したとする。そして、サーバ装置3は、閲覧順序に基づいて、評価値を算出し、算出した評価値を出力したとする。その場合、電子文書の管理者等は、算出された評価値に基づいて、予め想定した順番で、保守作業者が作業をしたか否かを確認できる。
また、サーバ装置3が出力優先順位を決定し、出力優先順位に基づいて電子文書情報を更新したとする。その場合、本実施形態に係る管理システム1は、保守マニュアルの確認効率を向上させることができる。なぜなら、保守作業者は、保守マニュアルから、必要な情報が記載されたページを探す時間を低減できるからである。
また、保守マニュアルを表示する端末装置2は、閲覧の有無情報を管理するとする。そして、サーバ装置3は、閲覧の有無情報に基づいて、各領域に対応する出力の有無情報を生成するとする。その場合、電子文書の管理者等は、保守作業に不必要な情報を判断することができる。さらに、電子文書の管理者等は、閲覧されていない情報がある場合、その情報に関係する装置、部品等は障害を起こしていないと推測できる場合もある。
さらに、サーバ装置3が出力有無情報に基づいて、必要な情報を除外した電子文書情報を生成したとする。その場合、不必要な情報が除外されるため、保守作業者が保守マニュアルを閲覧する際に、保守マニュアルの確認効率を向上させることができる。
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態は、端末装置が評価値を算出する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る管理システム1aの全体構成の一例を示すブロック図である。図2に示す管理システム1と、図9に示す管理システム1aとの相違点は、図9に示す管理システム1aは、サーバ装置3を含まない点である。
図10は、本実施形態に係る端末装置2aの内部構成の一例を示すブロック図である。図3に示す端末装置2と、図10に示す端末装置2aとの相違点は、図10に示す端末装置2aは、評価値算出部341と、文書制御部342と、閲覧情報記憶部350と、電子文書情報記憶部360と、評価情報記憶部370と、を含む点である。評価値算出部341、文書制御部342、閲覧情報記憶部350、電子文書情報記憶部360、及び評価情報記憶部370の機能は、上記の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本実施形態に係る管理システム1aは、サーバ装置3を含まない構成である。そのため、本実施形態に係る管理システム1aは、第1の実施形態に係る管理システム1より小規模のシステム構成であっても、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態は、閲覧情報として、閲覧対象の領域に対応する閲覧時間、閲覧回数等をさらに管理する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、図2に示す管理システム1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図11は、本実施形態に係る端末装置2の内部構成の一例を示す図である。図3に示す端末装置2と、図11に示す端末装置2との相違点は、図11に示す端末装置2はタイマ260を含む点である。
本実施形態に係る閲覧情報管理部253は、閲覧対象の各領域に対応する閲覧時間、閲覧回数、閲覧頻度の少なくともいずれかをさらに含む、閲覧情報を管理する。そして、閲覧情報管理部253は、閲覧情報を、端末装置記憶部230に記憶する。
閲覧情報として、閲覧情報管理部253は、各領域の閲覧時間を管理する場合、各領域の閲覧開始から閲覧終了までの時間を閲覧時間として、タイマ260を用いて計測する。
各領域の閲覧時間は、当該領域の情報の重要度と相対関係を有する。なぜなら、閲覧時間が長い領域の情報ほど、閲覧者にとって関心の高い情報である可能性があるからである。また、各領域の閲覧時間は、当該領域の情報の難易度と相対関係を有する。なぜなら、閲覧時間が長い領域の情報ほど、閲覧者にとって理解に時間を要する情報である可能性があるからである。
また、閲覧情報として、閲覧情報管理部253は、各領域の閲覧回数を管理する場合、各領域の閲覧開始、又は閲覧終了した回数を、閲覧回数としてカウントしても良い。また、閲覧情報管理部253は、所定の単位時間内における各領域の閲覧回数を、各領域の閲覧頻度として算出しても良い。ここで、所定の単位時間とは、例えば、所定の秒数、分数、時間数、日数であっても良く、その詳細は問わない。
各領域の閲覧回数、閲覧頻度は、当該領域の情報の重要度と相対関係を有する。なぜなら、閲覧回数が多い領域の情報(閲覧頻度が高い領域の情報)ほど、閲覧者にとって、頻繁に確認が必要な情報である可能性があるからである。
図12は、本実施形態に係る閲覧情報テーブルの一例を示す図である。図5に示す閲覧情報テーブルとの相違点は、図12に示す閲覧情報テーブルは、電子文書の各ページに対応する閲覧時間、閲覧回数、閲覧頻度を含む点である。なお、図12に示す閲覧時間、閲覧頻度の単位は、閲覧時間、閲覧頻度の単位を、図12に示す単位に限定する趣旨ではない。
本実施形態に係るサーバ装置3の内部構成は、図4に示すサーバ装置3と同一である。
本実施形態に係る評価値算出部341は、閲覧対象の各領域に対応する閲覧時間、閲覧回数、閲覧頻度の少なくともいずれかの評価値を、さらに算出する。
評価値算出部341は、各領域の閲覧時間の評価値を算出する場合、閲覧時間が長い領域ほど、評価値が高くなるように重み付けして評価値を算出する。また、評価値算出部341は、各領域の閲覧回数の評価値を算出する場合、閲覧回数が多い領域ほど、評価値が高くなるように重み付けして評価値を算出する。また、評価値算出部341は、各領域の閲覧頻度の評価値を算出する場合、閲覧頻度が高い領域ほど、評価値が高くなるように重み付けして評価値を算出する。
次に、本実施形態にかかる端末装置2の動作について説明する。
図13は、本実施形態に係る端末装置2の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS51〜ステップS55、及びステップS57、ステップS58は、図7に示すステップS21〜ステップS25、及びステップS26、ステップS27と同一であるため、詳細な説明は省略する。図7に示すフローチャートと、図13に示すフローチャートとの相違点は、図13に示すフローチャートは、ステップS56の処理を含む点である。
閲覧対象のページが変更された場合(ステップS52のYes分岐)には、閲覧情報管理部253は、変更前の閲覧ページに関して、閲覧時間、閲覧回数、閲覧頻度の少なくともいずれかを算出する(ステップS56)。ここで、閲覧情報管理部253は、閲覧時間、及び/又は閲覧回数の上限を設定しても良い。そして、ステップS52に戻り、処理を継続する。
なお、閲覧情報管理部253は、閲覧時間を計測する際に、所定の単位時間(例えば30秒)を設定し、その所定の単位時間を経過した回数をカウントしても良い。例えば、閲覧情報管理部253は、30秒を単位時間として設定するとする。そして、閲覧者が、1分15秒間、同一の領域を閲覧したとする。その場合には、閲覧情報管理部253は、単位時間以下の時間を切り捨て、閲覧時間=単位時間*2と判断しても良い。
[変形例1]
本実施形態に係る管理システム1の変形例1として、文書表示制御部252は、予め関連付けられた領域を表示する際に、当該関連領域と、当該関連領域の評価値とを、併せて表示しても良い。
[変形例2]
本実施形態に係る管理システム1の変形例2として、閲覧情報を管理する時刻範囲を、所定の時刻範囲内に限定しても良い。例えば、管理システム1は、閲覧情報を管理する時刻範囲を、勤務時間中に限定しても良い。例えば、電子文書が保守マニュアルであり、閲覧者が保守作業者であるとする。その場合、閲覧情報を管理する時刻範囲を、勤務時間中に限定することによって、より一層、実情に即した、保守マニュアルの活用状況を把握することができる。
以上のように、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧対象の領域に対応する閲覧時間、閲覧回数等をさらに管理する。そのため、本実施形態に係る管理システム1は、第1の実施形態に係る管理システム1と同様の効果を奏すると共に、詳細かつ有益な閲覧情報を管理することに貢献する。さらに、本実施形態に係る管理システム1は、詳細かつ有益な閲覧情報に基づいて、電子文書を更新することに貢献するため、より一層、電子文書の閲覧の効率化に貢献する。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態は、端末装置が位置情報を取得し、位置情報と、閲覧情報とを対応付ける自形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、図2に示す管理システム1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図14は、本実施形態に係る端末装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。図3に示す端末装置2と、図14に示す端末装置2との相違点は、図14に示す端末装置2は、位置情報取得部270を含む点である。
位置情報取得部270は、位置情報を取得する。ここで、位置情報とは、自端末装置2が存在する位置を示す情報を意味する。例えば、位置情報取得部270は、GPS(Global Positioning System)を利用して位置情報を取得しても良い。位置情報を取得する方法は各種あるが、その詳細は問わない。
本実施形態に係る閲覧情報管理部253は、位置情報に基づいて、自端末装置2の位置が所定の範囲内である場合、閲覧情報を管理する。ここで、閲覧情報管理部253は、当該所定の範囲を、予め登録しておいても良い。
さらに、閲覧情報管理部253は、閲覧情報と位置情報とを対応付けた閲覧情報テーブルを生成する。そして、評価値算出部341は、所定の範囲内の位置における閲覧に対応する、閲覧情報に基づいて、評価値を算出する。そして、評価値算出部341は、算出した評価値と、閲覧情報に対応付けられた位置情報と、を対応付けて、評価情報記憶部370に記憶する。また、評価値算出部341が、出力優先順位、出力の有無情報を算出した場合、出力優先順位、出力の有無情報と、閲覧情報に対応付けられた位置情報と、を対応付けて、評価情報記憶部370に記憶する。
例えば、電子文書が製品等の保守マニュアルであるとする。そして、閲覧者は、保守作業者であるとする。そして、閲覧情報管理部253は、所定の顧客の所在地を、閲覧情報を管理する位置として登録するとする。その場合、閲覧情報管理部253は、登録された顧客の所在地における、保守作業時の閲覧情報を管理することができる。その結果、文書制御部342は、当該顧客の所在地における、保守作業に適した保守マニュアルとなるように、保守マニュアルを更新できる。
また、閲覧情報管理部253は、保守作業者の拠点を、閲覧情報を管理する位置として登録しても良い。その場合、閲覧情報管理部253は、当該拠点に所属する保守作業者にとって必要な情報を示す、閲覧情報を管理できる。
図15、図16は、本実施形態に係る閲覧情報テーブルの一例を示す図である。図5に示す閲覧情報テーブルと、図15に示す閲覧情報テーブルとの相違点は、図15に示す閲覧情報テーブルは、位置情報毎の閲覧情報を含む点である。例えば、図15を参照すると、「顧客Aの登録住所」において、7ページ目の閲覧順序は3番である。しかし、「事業所P」において、7ページ目は閲覧されていない。従って、図15の場合、「顧客Aの登録住所」において7ページ目の情報は必要な情報であるが、「事業所P」において、7ページ目の情報は必要な情報ではないといえる。そこで、文書制御部342は、「事業所P」のための保守マニュアルとして、7ページ目を除外した電子文書を生成しても良い。
また、図16に示す閲覧情報テーブルにおいては、閲覧情報は閲覧時間等を含む。図12に示す閲覧情報テーブルと、図16に示す閲覧情報テーブルとの相違点は、図16に示す閲覧情報テーブルは、位置情報毎の閲覧情報を含む点である。
以上のように、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧場所毎に、対応する閲覧情報を管理できる。そして、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧場所毎の閲覧結果を評価できる。その結果、本実施形態に係る管理システム1は、第1の実施形態に係る管理システム1と同様の効果を奏すると共に、どこでどのような情報が必要とされているかを、把握することに貢献する。
さらに、本実施形態に係る管理システム1は、所定の閲覧場所に則した電子文書となるように、電子文書を更新できる。その結果、本実施形態に係る管理システム1は、より一層、閲覧者にとって有益な情報を、効率的に提供することに貢献する。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態は、電子文書に対する、閲覧者のコメント等を収集する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、図2に示す管理システム1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図17は、本実施形態に係る端末装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。図3に示す端末装置2と、図17に示す端末装置2との相違点は、図17に示す端末装置2は、コメント情報管理部254を含む点である。
例えば、コメント情報管理部254は、閲覧者から報告される電子文書内の不備、要望等を管理する。以下、電子文書内において不備のあるページ等を、誤情報領域と呼ぶ。
具体的に、コメント情報管理部254は、端末装置入力部220に対する入力操作に基づいて、誤情報領域を識別するための情報を取得する。例えば、閲覧者が、誤った情報が記載されたページ、行等を発見したとする。その場合、当該閲覧者は、端末装置入力部220を用いて、誤った情報が記載されたページ番号等(即ち、誤情報領域を識別するための情報)を入力する。そして、コメント情報管理部254は、入力された誤情報領域を識別するための情報を取得する。
また、コメント情報管理部254は、端末装置入力部220に対する入力操作に基づいて、電子文書に対するコメント(以下、コメント情報と呼ぶ)を取得する。例えば、電子文書が、製品等の保守マニュアルであるとする。そして、閲覧者は、保守作業者であるとする。ここで、保守作業者は保守作業時に、端末装置入力部220を用いて、保守マニュアルに対する要望等を入力しても良い。その場合、コメント情報管理部254は、入力された保守マニュアルに対する要望等を、コメント情報として取得する。
本実施形態に係る端末装置通信部210は、誤情報領域を識別するための情報、コメント情報をサーバ装置3に送信する。
次に、本実施形態に係るサーバ装置3ついて説明する。
本実施形態に係るサーバ装置3の内部構成は、図4に示すサーバ装置3と同様であるため、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係るサーバ装置通信部310は、誤情報領域を識別するための情報、コメント情報を端末装置2から受信する。本実施形態に係る閲覧情報記憶部350は、サーバ装置通信部310が受信した、誤情報領域を識別するための情報、及びコメント情報を、さらに記憶する。閲覧情報記憶部350は、誤情報領域であるとの情報を受信する回数(以下、誤情報領域の通知回数と呼ぶ)と、各領域を識別するための情報と、を対応付けたテーブル(以下、誤情報領域管理テーブル呼ぶ)を記憶しても良い。
本実施形態に係る評価値算出部341は、誤情報領域を識別するための情報、及び閲覧情報に基づいて、各閲覧対象の領域の評価値を算出する。具体的には、評価値算出部341は、閲覧情報テーブル、及び誤情報領域管理テーブルに基づいて、評価値を算出する。
より具体的には、評価値算出部341は、各閲覧対象の領域に対して、誤情報領域の通知回数をカウントする。そして、評価値算出部341は、誤情報領域の通知回数を、誤情報領域管理テーブルに登録する。そして、評価値算出部341は、誤情報領域管理テーブルを参照して、誤情報領域の通知回数に基づいて、評価値を算出する。
具体的には、評価値算出部341は、各閲覧対象領域に対応する閲覧情報、及び当該領域に対応する誤情報領域の通知回数に基づいて、各閲覧対象の領域の評価値を算出する。例えば、評価値算出部341は、誤情報領域の通知回数が多いほど、評価値が低下するように重み付けして、評価値を算出しても良い。また、誤情報領域の通知回数が所定の閾値を超える場合には、当該領域を出力対象から除外するように、評価値算出部341は評価値を算出しても良い。
また、サーバ装置制御部340は、サーバ装置通信部310が受信したコメント情報を出力しても良い。例えば、サーバ装置制御部340は、サーバ装置表示部(図示せず)に、コメント情報を表示しても良い。または、サーバ装置制御部340は、電子文書の管理者等に電子メール等を用いて、コメント情報を送信しても良い。コメント情報の出力方法は各種あるが、その詳細は問わない。
図18は、誤情報領域管理テーブルの一例を示す図である。具体的には、図18は、誤情報を識別するための情報と、誤情報領域の通知回数とを対応付けたテーブルを示す。図18の場合、閲覧領域識別情報はページ番号、及び行番号である。
図18の場合、3ページ目の1行目に対して、サーバ装置通信部310は、誤情報領域であるとの情報を、10回受信したことを示す。また、図18の場合、4ページ目の7行目に対して、サーバ装置通信部310は、誤情報領域であるとの情報を、1回受信したことを示す。また、サーバ装置制御部340が、図18に示すテーブルを、当該電子文書の管理者等に電子メール等を用いて、通知したとする。その場合、当該電子文書の管理者等は、3ページ目の1行目について、情報の正誤を確認しても良い。その結果、当該電子文書の管理者等は、本実施形態に係る管理システム1を利用することにより、電子文書内の情報の正誤確認、及び電子文書の改訂を迅速に行うことができる。
次に、本実施形態に係る管理システム1の動作について説明する。
図19は、誤情報領域を識別するための情報、及びコメント情報を収集する処理の一例をフローチャートである。
ここで、閲覧情報管理部253は、閲覧した電子文書情報に対応する閲覧情報テーブルを生成したとする(図7に示すステップS27、又は図13に示すステップS58)。その場合、図19に示すステップS321に遷移する。なお、図7に示すステップS27と、図13に示すステップS58との相違点は、閲覧情報テーブルに、閲覧時間、閲覧回数、閲覧頻度を含むか否かである。本実施形態についての説明においては、閲覧情報テーブルに、閲覧時間、閲覧回数、閲覧頻度を含むか否かは問わないものとする。
ステップS321において、端末装置通信部210は、生成した閲覧情報テーブルを、サーバ装置3に送信する。そして、ステップS322に遷移する。また、サーバ装置通信部310は、端末装置2から閲覧情報テーブルを受信する(ステップS331)。
ステップS322において、誤情報領域を識別するための情報が指定されたか否かを、コメント情報管理部254は判断する。誤情報領域を識別するための情報が指定された場合(ステップS322のYes分岐)には、ステップS323に遷移する。一方、誤情報領域を識別するための情報が指定されていない場合(ステップS322のNo分岐)には、ステップS324に遷移する。
ステップS323において、端末装置通信部210は、誤情報領域を識別するための情報をサーバ装置3に送信する。そして、端末装置2においては、ステップS324に遷移する。また、サーバ装置通信部310は、誤情報領域を識別するための情報を受信する(ステップS332)。そして、評価値算出部341は、誤情報領域の通知回数をカウントする(ステップS333)。そして、評価値算出部341は、誤情報領域管理テーブルに誤情報領域の通知回数を登録する(ステップS334)。
一方、端末装置2においては、ステップS324において、コメント情報が入力されたか否かを、コメント情報管理部254は判断する。コメント情報が入力された場合(ステップS324のYes分岐)には、ステップS325に遷移する。一方、コメント情報が入力されていない場合(ステップS324のNo分岐)には、図20に示す「B」(ステップS340)に遷移し、図20に示すステップS341に遷移する。
ステップS325において、端末装置通信部210は、コメント情報をサーバ装置3に送信する。サーバ装置通信部310は、コメント情報を受信する(ステップS335)。そして、サーバ装置制御部340は、コメント情報と、電子文書識別情報とを対応付けて、表示画面に出力、所定の宛先に送信等の処理を実行する(ステップS336)。そして、図20に示す「B」(ステップS340)に遷移し、図20に示すステップS341に遷移する。
図20は、出力優先順位等を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS341において、評価値算出部341は、閲覧情報テーブル、及び誤情報領域管理テーブルに基づいて、評価値を算出する。そして、ステップS342に遷移する。なお、ステップS342〜ステップS346は、図8に示すステップS43〜ステップS47と同一であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧者から報告される電子文書内の不備、要望等を収集する。そのため、本実施形態に係る管理システム1は、迅速に、閲覧結果のフィードバックを得ることができる。従って、本実施形態に係る管理システム1は、第1の実施形態に係る管理システム1と同様の効果を奏すると共に、迅速に、電子文書を改訂することに貢献する。また、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧者の閲覧作業と並行して、電子文書の修正依頼を実現することに貢献する。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態は、閲覧者のスキル等に応じて、評価値を算出するときの重みを変更する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、図2に示す管理システム1と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、本実施形態に係る端末装置2の内部構成は、図3に示す端末装置2の内部構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。さらに、本実施形態に係るサーバ装置3の内部構成は、図4に示すサーバ装置3の内部構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る閲覧情報管理部253は、端末装置入力部220に対する操作に基づいて、閲覧者のスキル情報を含む、閲覧者情報を取得する。例えば、電子文書が、製品等の保守マニュアルであるとする。そして、閲覧者は、保守作業者であるとする。その場合、閲覧者のスキル情報とは、対象の製品の保守作業に関して、熟練者であるか、初心者であるか等、保守技術者の熟練度を示す情報であっても良い。
端末装置通信部210は、閲覧者情報をサーバ装置3に送信する。そして、本実施形態に係るサーバ装置通信部310は、端末装置2から閲覧者情報を受信する。
評価値算出部341は、閲覧者情報に応じて、閲覧情報の各構成要素の重みを決定する。例えば、評価値算出部341は、所定の閲覧者の閲覧順序、閲覧時間等の評価値が高くなるように、重み付けして評価値を算出しても良い。つまり、評価値算出部341は、所定の閲覧者の閲覧情報を重視して、評価値を算出しても良い。ここで、所定の閲覧者とは、所定のスキルを有する閲覧者であっても良い。
例えば、保守作業者が保守マニュアルを閲覧しながら、保守作業を実施する場合を考える。その場合、保守作業者の熟練度が高いほど、当該保守作業者は効率的な順序で、保守マニュアルを閲覧できる可能性が高い。つまり、保守作業者の熟練度が高いほど、当該保守作業者の閲覧順序等は、信頼性が高い。そのため、保守作業者の熟練度が高いほど、当該保守作業者の閲覧情報に基づいて、サーバ装置3が出力優先順位を決定することは有益である。
一方、保守作業者の熟練度が低いほど、非効率的な順序で、保守マニュアルを閲覧する可能性が高い。つまり、保守作業者の熟練度が低いほど、当該保守作業者の閲覧順序等は、信頼性が低い。
以上のように、本実施形態に係る管理システム1は、閲覧者のスキル等に応じて、評価値を算出するときの重みを変更する。そのため、本実施形態に係る管理システム1は、有益な閲覧者の閲覧情報を重視して、閲覧情報を評価することができる。また、本実施形態に係る管理システム1は、有益な閲覧者の閲覧情報に基づいて、電子文書を改訂することに貢献する。従って、本実施形態に係る管理システム1は、第1の実施形態と同様の効果を奏すると共に、より一層、重要かつ正確に電子文書を改訂することに貢献する。その結果、本実施形態に係る管理システム1は、より一層、情報の閲覧の効率化を促進することに貢献する。
なお、上記の実施形態においては、端末装置2が端末装置表示部240を備えるとして説明した。しかし、管理システム1において、端末装置2の外部に表示装置が配置され、端末装置2と表示装置とが接続する構成であっても良い。その場合、各端末装置2は、接続する表示装置に電子文書情報を表示させても良い。
また、上記の実施形態においては、説明のため、閲覧情報記憶部350、電子文書情報記憶部360、評価情報記憶部370を独立した記憶装置として説明した。しかし、閲覧情報記憶部350、電子文書情報記憶部360、評価情報記憶部370に格納される情報が、一つの記憶装置に格納されても良いことは勿論である。
また、上記の実施形態における各記憶部は、例えば、2以上の閲覧者、閲覧時刻等に対応する閲覧情報の統計値(例えば、平均値)を記憶しても良い。また、上記の実施形態における各記憶部は、例えば、2以上の閲覧者、閲覧時刻等に対応する閲覧情報に基づいて算出された評価値の統計値(例えば、平均値)を記憶しても良い。
また、上記の実施形態においては、テーブル形式でデータを保持する形態について説明した。しかし、これは、データ構造をテーブル形式に限定する趣旨ではない。データ構造は、適宜選択可能であることは勿論である。
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)上記第1の視点に係る管理システムの通りである。
(付記2)前記サーバ装置は、前記評価値に基づいて、前記各領域の出力優先順位、出力の有無情報の少なくともいずれかを決定する文書制御部をさらに備える、付記1に記載の管理システム。
(付記3)前記サーバ装置は、1又は2以上の電子文書に関する、前記電子文書情報を記憶する電子文書情報記憶部をさらに備え、前記文書制御部は、前記各領域の前記出力優先順位、前記各領域の前記有無情報の少なくともいずれかに基づいて、前記電子文書情報を更新し、更新した電子文書情報を前記電子文書情報記憶部に記憶させる、付記2に記載の管理システム。
(付記4)前記端末装置は、位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、
前記閲覧情報管理部は、前記位置情報に基づいて、自端末装置の位置が所定の範囲内である場合、前記閲覧情報を管理し、自端末装置の位置が予め定められた所定の範囲内ではない場合、前記閲覧情報の管理をせず、前記評価値算出部は、前記所定の範囲内の位置における閲覧に対応する、前記閲覧情報に基づいて、前記評価値を算出する、付記1乃至3のいずれか一に記載の管理システム。
(付記5)前記端末装置は、ユーザの入力操作を受け付ける端末装置入力部と、前記端末装置入力部に対する入力操作に基づいて、誤情報領域を識別するための情報を取得するコメント情報管理部と、をさらに備え、前記端末装置通信部は、前記誤情報領域を識別するための情報を、前記サーバ装置に送信し、前記評価値算出部は、前記誤情報領域を識別するための情報、及び前記閲覧情報に基づいて、前記各領域の前記評価値を算出する、付記1乃至4のいずれか一に記載の管理システム。
(付記6)前記評価値算出部は、所定の前記領域に関して、誤情報領域とする通知回数をカウントし、前記各領域に対応する閲覧情報、及び当該領域に対応する誤情報領域の通知回数に基づいて、当該各領域の評価値を算出する、付記5に記載の管理システム。
(付記7)前記閲覧情報は、前記各領域の閲覧時間、閲覧回数、閲覧頻度の少なくともいずれかをさらに含む、付記1乃至6のいずれか一に記載の管理システム。
(付記8)上記第2の視点に係る端末装置の通りである。
(付記9)上記第3の視点に係る情報管理方法の通りである。
(付記10)1又は2以上の領域のデータを含む電子文書に関する、電子文書情報を取得する工程と、前記電子文書情報の表示処理を制御する工程と、前記各領域の閲覧順序を含む、閲覧情報を管理する管理工程と、前記電子文書の前記各領域に対応する前記閲覧情報に基づいて、当該各領域に対応する評価値を算出する算出工程と、を含む情報管理方法。
(付記11)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
(付記12)1又は2以上の領域のデータを含む電子文書に関する、電子文書情報を取得する処理と、前記電子文書情報の表示処理を制御する処理と、前記各領域の閲覧順序を含む、閲覧情報を管理する管理処理と、前記電子文書の前記各領域に対応する前記閲覧情報に基づいて、当該各領域に対応する評価値を算出する算出処理と、を端末装置を制御するコンピュータに実行させるプログラム。
なお、引用した上述の特許文献の開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。