JP2015146181A - 3dシーンの幾何学図形的配列画像を処理するための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3Dシーンの一部を各々が表す複数のチャートを含む幾何学図形的配列画像を処理するための方法及びデバイスを提供する。【解決手段】現画素203に関連するメッシュ座標と第1の画素213に関連するメッシュ座標とから参照方向21を計算することであって、第1の画素213は、現画素203を原点とする決定された方向20に沿って位置する第1のチャートの境界の画素に対応すること、参照方向21を候補方向22、23、24、25、26のセットと比較することであって、各候補方向は、少なくとも1つの現画素203に関連するメッシュ座標と、第1の画素213の近傍の1つの画素222から226、212から214に関連するインダイレクションメッシュ座標とから計算すること及び比較結果に基づいて第2のチャートの境界の画素を選択する。【選択図】図2
Description
本開示は、3Dシーンの1または複数の幾何学図形的配列画像を処理する領域に関し、かつ、関連する幾何学図形的配列画像から3Dシーンを再構築することに関する。本開示はまた、コンピュータ生成画像(CGIまたは3D−CGI)、幾何学図形的配列処理、およびモデリングのコンテキストでも理解される。
背景技術によれば、3Dシーンをメッシュデータ構造で表すことが知られている。様々なメッシュデータ構造が、GPU使用に向けて開発され最適化されてきた。ハーフエッジデータ表現、四分木、八分木、BVHなどのデータ構造は、三角形情報を効率的に符号化することを目指す。このような保守的方法は、メッシュのあらゆる三角形を記憶することを許容するが、テクスチャベースの方法よりも生成および使用が複雑でもある。この後者の範疇のデータ構造では、メッシュ情報は、シェーダを使用してGPU上で容易にアクセスされる古典的なテクスチャとして符号化される。
テクスチャベースの方法のうち、Gu他は、非特許文献において幾何学図形的配列画像を導入した(例えば、非特許文献1参照。)。メッシュから開始して、最初に表面パラメータ化が計算され、したがって、メッシュはディスクとトポロジ的に等価である。次いで、頂点位置の代わりにUVパラメータ化を使用してメッシュをテクスチャにレンダリングすることによって、幾何学図形的配列画像が生成される。結果は、各画素が1つの補間された頂点位置値を含む、メッシュの平坦テクスチャ化表現である。正規座標およびテクスチャ座標など、他の情報もまた、画素値ごとに記憶されてよい。次いで、この幾何学図形的配列画像を使用して、初期メッシュをほぼ再構築することができる。
Sanders他は、非特許文献2の中で、Gu他において導入される歪みを制限するために、この研究をマルチチャート幾何学図形的配列画像に拡張した(例えば、非特許文献2参照。)。こうするために、メッシュにわたって複数のカットが見出されて、独立してパラメータ化された様々なチャートが抽出される。次いで、チャートは、チャート配置アルゴリズムを介してテクスチャ全体に分散される。最後に、古典的な幾何学図形的配列画像レンダリングが第1のパスで適用されて、マルチチャート幾何学図形的配列画像が生成される。隣接する2つのチャートの境界上のラスタ化が各チャート上で異なる値をもたらすことがあるので、彼らは境界ジッパリングアルゴリズムを適用する。このアルゴリズムは、裂け目を回避し、チャート境界における継続性を確実にする。第2のパスで、1画素の大きさの境界が各チャートの周囲に生み出されて、隣接するチャートが全く同じ境界を共有するようにする。より良い再構築が得られ、歪みアーチファクトが最小化される。
幾何学図形的配列画像は、GPU上でのメッシュの効率的なレイトレーシングに使用されており、この構造がGPUに適することを証明してきた。しかし、マルチチャート幾何学図形的配列画像に基づく再構築は境界ジッパリングによりシームレスだが、幾何学図形的配列画像の各チャートは、その近傍から独立している。この表現では、あるチャートから別のチャートにランタイムにジャンプすることができない。例えば、幾何学図形的配列画像のソースチャートの境界画素上においては、宛先チャート中のその近傍を見つけるための解決法はない。幾何学図形的配列画像は高速GPUアクセスのための良いメッシュデータ構造だが、チャートは常に独立しているので、このような表現を使用してオブジェクトの周りを任意に動き回ることは不可能である。
Gu et al."Geometry images"(in ACM Transactions on Graphics(TOG),volume 21,pages 355−361.ACM,2002)
Sanders et al."Multi−chart geometry images"(in proceedings of the 2003 Eurographics/ACM SIGGRAPH symposium on Geometry processings,pages 146−155,Euro−graphics Association,2003)
"Mesh parameterization methods and their applications" by Sheffer et al.(Foundation and Trends in Computer Graphics and Vision,2(2):105−171,2006)
本開示の目的は、背景技術のこれらの欠点のうちの少なくとも1つを克服することである。
より具体的には、本開示の目的は、幾何学図形的配列画像のチャートを相互とリンクさせることである。
本開示は、幾何学図形的配列画像を処理する方法に関し、幾何学図形的配列画像は3Dシーンに関連するメッシュから生成され、幾何学図形的配列画像は第1のチャートおよび少なくとも第2のチャートを含み、各第1のチャートおよび第2のチャートは3Dシーンの一部を表す。この方法は、第1のチャートの境界を形成する第1のチャートの画素とは異なる、第1のチャートの少なくとも1つの現画素について、
− 少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標および第1の画素に関連するメッシュ座標から参照方向を計算するステップであって、第1の画素は、少なくとも1つの現画素を原点とする決定された方向に沿って位置する第1のチャートの境界の画素に対応する、ステップと、
− 参照方向を候補方向のセットと比較するステップであって、各候補方向は、少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標、および第1の画素の近傍の1つの画素に関連するインダイレクション(indirection)メッシュ座標から計算され、インダイレクションメッシュ座標は、第1の画素の近傍の画素に対応する少なくとも第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応する、ステップと、
− 比較結果に基づいて少なくとも第2のチャートの境界の画素を選択するステップと、を含む。
− 少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標および第1の画素に関連するメッシュ座標から参照方向を計算するステップであって、第1の画素は、少なくとも1つの現画素を原点とする決定された方向に沿って位置する第1のチャートの境界の画素に対応する、ステップと、
− 参照方向を候補方向のセットと比較するステップであって、各候補方向は、少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標、および第1の画素の近傍の1つの画素に関連するインダイレクション(indirection)メッシュ座標から計算され、インダイレクションメッシュ座標は、第1の画素の近傍の画素に対応する少なくとも第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応する、ステップと、
− 比較結果に基づいて少なくとも第2のチャートの境界の画素を選択するステップと、を含む。
特定の特性によれば、候補方向を計算するのに使用される第1の画素の近傍の画素は、第1のチャートの境界に属する。
有利には、候補方向を計算するのに使用される第1の画素の近傍の画素は、第1のチャートの境界の外にあり、選択された画素に隣接する。
特定の特性によれば、第1の画素の近傍の画素に対応する少なくとも第2のチャートの境界の画素は、第1の画素の近傍の画素のメッシュ座標を、少なくとも第2のチャートの境界の複数の画素のメッシュ座標と比較することによって決定され、決定された、少なくとも第2のチャートの境界の画素は、そのメッシュ座標と第1の画素の近傍の画素のメッシュ座標との間の差が最小である画素である。
有利には、選択された画素は、参照方向と他の候補方向との間の差に対して、参照方向と選択された画素に関連する候補方向との間の差が最小である画素に対応する。
別の特性によれば、この方法は、決定された方向に対応する、少なくとも第2のチャートを走査するための方向を決定することをさらに含み、この方向は、決定された方向と、第1の画素における第1のチャートの境界に対する接線と、選択された画素における少なくとも第2のチャートの境界に対する接線とに従って決定される。
本開示はまた、幾何学図形的配列画像を処理するように構成されたデバイスに関し、幾何学図形的配列画像は3Dシーンに関連するメッシュから生成され、幾何学図形的配列画像は第1のチャートおよび少なくとも第2のチャートを含み、各第1のチャートおよび第2のチャートは3Dシーンの一部を表し、このデバイスは、第1のチャートの境界を形成する第1のチャートの画素とは異なる、第1のチャートの少なくとも1つの現画素について、
− 少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標および第1の画素に関連するメッシュ座標から参照方向を計算することであって、第1の画素は、少なくとも1つの現画素を原点とする決定された方向に沿って位置する第1のチャートの境界の画素に対応すること、
− 参照方向を候補方向のセットと比較することであって、各候補方向は、少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標、および第1の画素の近傍の1つの画素に関連するインダイレクションメッシュ座標から計算され、インダイレクションメッシュ座標は、第1の画素の近傍の画素に対応する少なくとも第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応すること、
− 比較結果に基づいて少なくとも第2のチャートの境界の画素を選択すること、を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える。
− 少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標および第1の画素に関連するメッシュ座標から参照方向を計算することであって、第1の画素は、少なくとも1つの現画素を原点とする決定された方向に沿って位置する第1のチャートの境界の画素に対応すること、
− 参照方向を候補方向のセットと比較することであって、各候補方向は、少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標、および第1の画素の近傍の1つの画素に関連するインダイレクションメッシュ座標から計算され、インダイレクションメッシュ座標は、第1の画素の近傍の画素に対応する少なくとも第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応すること、
− 比較結果に基づいて少なくとも第2のチャートの境界の画素を選択すること、を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える。
有利には、少なくとも1つのプロセッサは、第1の画素の近傍の画素のメッシュ座標を、少なくとも第2のチャートの境界の複数の画素のメッシュ座標と比較して、第1の画素の近傍の画素に対応する少なくとも第2のチャートの境界の画素を決定するようにさらに構成され、決定された、少なくとも第2のチャートの境界の画素は、そのメッシュ座標と第1の画素の近傍の前記画素のメッシュ座標との間の差が最小である画素である。
特定の特性によれば、少なくとも1つのプロセッサは、決定された方向に対応する、少なくとも第2のチャートを走査するための方向を決定するようにさらに構成され、この方向は、決定された方向と、前記第1の画素における第1のチャートの境界に対する接線と、選択された画素における少なくとも第2のチャートの境界に対する接線とに従って決定される。
別の特性によれば、少なくとも1つのプロセッサはグラフィカルプロセッサユニット(GPU)である。
本開示はまた、プログラムがコンピュータ上で実行されたときに、幾何学図形的配列画像を処理する方法を実施するように少なくとも1つのプロセッサによって実行されるためのプログラムコードの命令を含むコンピュータプログラム製品に関する。
本開示はまた、幾何学図形的配列画像を処理する方法をプロセッサに実施させるための命令が記憶されたプロセッサ可読媒体に関する。
後続の記述を読めば、本開示がよりよく理解され、他の特定の特徴および利点が明らかになるであろう。後続の記述では、添付の図面を参照する。
特定の実施形態による、複数のチャートを含む幾何学図形的配列画像を示す図である。
特定の実施形態による、図1の幾何学図形的配列画像の第1のチャートの境界に位置する画素のブロックを示す図である。
特定の実施形態による、図1の幾何学図形的配列画像の第1のチャートおよび第2のチャートの境界を示す図である。
特定の実施形態による、図3の第1のチャートの境界に位置する画素のブロックを示す図である。
特定の実施形態による、図3の第2のチャートの境界に位置する画素のブロックを示す図である。
特定の実施形態による、図1の幾何学図形的配列画像を処理する方法を実現するデバイスを図式的に示す図である。
特定の実施形態による、図1の幾何学図形的配列画像を処理する方法を示す図である。
本開示は、仮想3Dシーンを表すメッシュから生成された幾何学図形的配列画像を処理する方法の特定の実施形態に関して記述される。幾何学図形的配列画像は、複数のチャート、例えば第1のチャートおよび1または複数の第2のチャートを含むことが有利であり、各第1および第2のチャートは、3Dシーンの一部を表す。第1および第2のチャートを相互と組み立てることによって、メッシュしたがって3Dシーンを再構築することが可能であろう。参照方向は、第1のチャートの境界を形成する画素とは異なる第1のチャートの現画素に関連するメッシュ座標と、第1のチャートの境界に属する第1の画素であって、現画素を原点とする決定された方向に沿って位置する第1の画素に関連するメッシュ座標とを使用して計算されることが有利である。次いで、参照方向は、複数の候補方向と比較されることが有利である。各候補方向は現画素を原点とし、各候補方向は、第1の画素の近傍に属する画素に対応する第2のチャートの境界の画素を通過するものとして定義され、第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標(インダイレクションメッシュ座標と呼ばれる)は、第2のチャートの境界の後者の画素に対応する第1の画素の近傍に属する画素に関連する。比較結果に基づいて、候補方向のうちの1つが選択され、これにより、現画素に対応しうる第2のチャートの境界の画素を選択することができる。このような情報は、チャートから3Dシーンを再構築するときに非常に有用である。というのは、このような情報により、決定された方向に沿って第1のチャートの現画素から出発したときにどの第2のチャート(および第2のチャートの境界のどの画素)が第1のチャートに関連することになるかを決定することができるからである。
図1に、特定の非限定的な実施形態による、3D仮想シーンに関連する幾何学図形的配列画像1を示す。3D仮想シーンは仮想オブジェクトを含み、仮想オブジェクトの表面は、世界空間すなわち3D仮想シーンの空間で表現されたそれらの頂点座標(x,y,z)で定義されたポリゴンのメッシュで表されることが有利である。幾何学図形的配列画像1は、非特許文献3に記載の方法など、任意の既存のマルチチャートアンラッピング方法を使用して、メッシュのパラメータ化によって得られることが有利である(例えば、非特許文献3参照。)。これらの方法によれば、最初に、メッシュは複数のチャートにセグメント化され、各チャートは、3D仮想シーンの一部分、すなわちメッシュによって定義される3D表面の一部分に対応する。次いで、メッシュチャートは画素の2Dグリッド上にマッピングされる。これが、幾何学図形的配列画像1に対応する。したがって、幾何学図形的配列画像1は複数のチャートを含み、チャートの各画素には、ラスタ化プロセス中にメッシュの頂点の座標の補間によって得られたメッシュ座標が割り当てられる。2つのチャート間に位置する画素は、3D仮想シーンのどんな要素にも対応しないので、これらの画素にはどんなメッシュ座標も割り当てられない。
図1の例では、幾何学図形的配列画像1は、5つのチャートA10、B11、C12、D13、および14を含み、各チャートは任意の境界および形状を有する。チャート10から14の境界に位置する画素には、インダイレクション情報が関連することが有利である。インダイレクション情報は、決定された方向に従ってチャートから別のチャートにジャンプするのに使用されうるインダイレクションポインタに対応する。インダイレクション情報は、例えば、チャートの境界を形成する画素と共に記憶される。このような画素は、内部境界画素と呼ばれることがある。別の例によれば、インダイレクション情報は、チャートの外に位置するが、チャートの境界を形成する画素に隣接する、画素と共に記憶される。このような画素は、外部境界画素と呼ばれることがある。チャートA10(第1のチャートA10と呼ばれる)を例にとると、内部境界画素を含む境界は、参照100によって識別され、外部境界画素を含む外部境界は、参照101、102、103、および104によって識別される。第1のチャートA10に関連する外部境界101は、チャートB11に面する。第1のチャートA10に関連する外部境界102は、チャートC12に面する。第1のチャートA10に関連する外部境界103は、チャートC13に面する。第1のチャートA10に関連する外部境界104は、チャートD14に面する。残りの記述では、チャートB11、C12、D13、およびE14は、第2のチャートと呼ばれる。図1では、第1のチャートA10から第2のチャートB11、C12、D13、またはE14にジャンプするための決定された方向の例が、矢印で例示されている。
当然、第2のチャートの内部境界画素または外部境界画素もまた、検討対象の第2のチャートから別の第2のチャートまたは第1のチャートにジャンプするためのインダイレクション情報を含んでよい。
チャートの数は、図1の例のような5つに限定されず、2つ以上の任意のチャート数に及ぶ。
図2に、特定の非限定的な実施形態による、幾何学図形的配列画像1の第1のチャートの境界に位置する画素のブロック2を示す。濃い灰色で示される画素201、202、203、および204は、第1のチャートの内側に位置するので、かつ、第1のチャートの境界を形成する第1のチャートの画素とは異なるので、内部画素と呼ばれる。白色で示される画素211、212、213、214、215、216、および217は、第1のチャートに属し第1のチャートの境界を形成するので、内部境界画素と呼ばれる。これらの画素211、212、213、214、215、216、および217の各画素は、内部画素201から204のうちの少なくとも1つに隣接する。各内部画素201から204、および各内部画境界画素211から217には、メッシュの頂点の座標に対応するか、またはメッシュの頂点の座標を補間することによって得られる座標に対応する、メッシュ座標が割り当てられる。明るい灰色で示される画素221、222、223、224、225、226、227、228、および229は、第1のチャートに属さないが、内部画素201から204のうちのいずれか1つから第1のチャートの外に向かって幾何学図形的配列画像1を走査したときに横断される第1のチャートの外の第1の画素に対応するので、外部境界画素と呼ばれる。これらの外部境界画素221から229の各画素は、内部境界画素211から217のうちの少なくとも1つに隣接する。外部境界画素221から229は、第1のチャートと、チャートに属さない画素との間の境界を設定する。白色で示される画素231、232、233、234、および235は、どんなチャートにも属さずチャートのどんな外部境界にも属さない画素に対応する。これらは、異なるチャート間に位置する画素に対応し、背景画素と呼ばれることもある。外部境界画素221から229および画素231から235は、3D仮想シーンの表面を参照しないので、チャートに属する画素とは対照的に、これらの画素にはメッシュ座標は割り当てられない。
矢印20は、任意の方向に対応する決定された方向に対応する。このような決定された方向は、幾何学図形的配列画像1から3D仮想シーンを再構築するときに使用されうる。3D仮想シーンを再構築するには、チャートの境界をマッチさせることによってチャートを元通りに組み立てる必要がある。この目的で、ソースチャート(例えば第1のチャート)から出発し、1または複数の決定された方向に従って幾何学図形的配列画像を走査することができ、それにより、この決定された方向に従って、どのチャートおよびチャートのどの画素が第1のチャートの境界に対応するかを見出すことができる。決定された方向20から、参照方向21が決定される。参照方向21は、現画素203(決定された方向20の原点に対応する)に関連するメッシュ座標と、画素213のメッシュ座標とから計算され、画素213は、決定された方向20によって横断される第1のチャートの境界の第1の画素である。
次いで、参照方向21は、候補方向22、23、24、25、および26のセットと比較されることが有利である。各候補方向は、現画素203(決定された方向20および参照方向21の原点)に関連するメッシュ座標と、第1の画素213の近傍の画素に関連するインダイレクションメッシュ座標とによって定義される。第1の画素213の近傍とは、第1の画素213に隣接する外部境界の画素、すなわち図2の画素222、223、224、225、および226であると理解されたい。各画素222から226に関連するインダイレクションメッシュ座標は、3D仮想シーンを再構築したときに第1のチャートに面することになる、第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応する。例えば、画素222(それぞれ画素223、224、225、および226)に関連するインダイレクションメッシュ座標は、第1のチャートの境界の画素212(それぞれ画素223、224、225、および226)に対応する第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応する。第1のチャートの境界の画素212(それぞれ画素223、224、225、および226)に対応する第2のチャートの境界の画素は、第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標を、画素212(それぞれ画素223、224、225、および226)のメッシュ座標と比較することによって決定されることが有利であり、画素(それぞれ画素223、224、225、および226)に対応する第2のチャートの境界の画素は、メッシュ座標間の差が最小である画素である。変形によれば、画素222に関連するインダイレクションメッシュ座標は、画素222に隣接する内部境界の画素(すなわち画素211、212、および213)のメッシュ座標の平均値に対応するメッシュ座標を、第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標と比較することによって決定され、画素222に対応する第2のチャートの境界の画素は、メッシュ座標間の差が最小である画素である。候補方向は、現画素203と、候補方向に関連する近傍の画素に対応する第2のチャートの画素である第2のチャートの画素とによって通過される方向に対応する。次いで、各候補方向22から26は、候補方向21と比較されて、差が最小である候補方向が選択される。選択された候補方向は、候補方向のセットのうちで参照方向21に対して最も平行な候補方向に対応する。候補方向を選択することにより、候補方向に関連する第2のチャートの境界の画素を選択することができる。図2の例によれば、参照方向21に対して最も平行な候補方向は候補方向24であることに気付くことができる。このことは、画素213に対応するものとして選択された第2のチャートの境界の画素が、第2のチャートの境界の画素であり、そのメッシュ座標が画素224に関連することを意味するが、決定された方向20は、第2のチャートの境界の別の画素に関連する画素225を通過する。このような差は、例えば、第1のチャートの外部境界の画素に関連することになる第2のチャートの境界の画素を決定するために、内部境界の画素の平均メッシュ座標を使用することによるものである場合がある。
変形によれば、候補方向は、第1の画素213の近傍の各k画素222、223、224、225、および226について計算された以下のマッチング値を使用して選択される。
上式で、curPosは、現画素(例えば画素203)のメッシュ座標に対応し、
innerPosは、第1の画素213のメッシュ座標に対応し、
outerPosは、第1の画素213の近傍の各k画素222、223、224、225、および226に関連するインダイレクションメッシュ座標に対応する。
innerPosは、第1の画素213のメッシュ座標に対応し、
outerPosは、第1の画素213の近傍の各k画素222、223、224、225、および226に関連するインダイレクションメッシュ座標に対応する。
この変形によれば、1に最も近いマッチング値を有するインダイレクション画素(すなわち画素222から226のうちの1つに関連する第2のチャートの境界の画素のうちの1つ)が、次いで、決定された方向20に沿ったインダイレクションについての最良のマッチする画素であるものとして選択される。
別の変形によれば、候補方向を計算するのに使用される第1の画素213の近傍の画素は、第1のチャートの境界に属する。この変形によれば、近傍の画素は、例えば、第1の画素213に等しいかまたは隣接する第1のチャートの内部境界の画素、すなわち、図2の例示的な実施形態では画素212、213、および214である。各画素212、213、および214には、画素212、213、および214のメッシュ座標に加えて、インダイレクションメッシュ座標が関連する。これらの画素の各々(例えば画素212)に関連するインダイレクションメッシュ座標は、この画素212に対応する第2のチャートの境界の画素(すなわち画素212のメッシュ座標に最も近いメッシュ座標を有する第2のチャートの境界の画素)のメッシュ座標に対応する。
図2に関して上述されたプロセスは、第1のチャートのいくつかの現画素、および/またはいくつかの決定された方向について、反復されることが有利である。
図3に、特定の非限定的な実施形態による、幾何学図形的配列画像1の第1のチャート10および第2のチャート11の境界の一部を示す。d1 31は、決定された方向20に最もよくマッチするものとして選択された候補方向に対応することが有利である。t1 32は、第1の画素213における境界300に対する接ベクトルを表し、第1の画素213は、図2の例示的な実施形態を例示するのに使用される第1のチャート10の境界の第1の画素に対応する。角度αは、2つのベクトルd1 31およびt1 32によって形成される。d2 34は、幾何学図形的配列画像を走査したとき(例えば3D仮想シーンの再構築の目的で)に、方向d1 31に対応する進行方向に対応することが有利である。t2 33は、第2の画素313における第2のチャート11の境界301に対する接ベクトルを表し、第2の画素313は、第1の画素213に対応する。宛先進行方向d2 34は、t2 33の、−π+αの回転である。
隣接するチャート、すなわち第1および第2のチャートは、幾何学図形的配列画像内でチャートを編成するのに使用される方法に従って、様々な配向を有する場合がある。この観察から、第1のチャートA10から第2のチャート(例えば第2のチャートB11)への同じ進行方向は、それらの隣接するエッジが平行である場合にのみ使用されうる。しかし、隣接するチャートに異なる回転が加えられればすぐに、第1のチャートAから第2のチャートBにジャンプするときに進行方向についての新しい配向が計算されなければならない。したがって、所与の第1の2D進行方向d1 31を伴う第1のチャートA10上においては、第2のチャートB11における一致した第2の2D進行方向は、初期方向の回転である。
2D進行方向d2 34に加える回転を計算するために、第1および第2のチャートの境界における局所的接線t1 32およびt2 33が計算される。これは、パラメータ化プロセスのチャート配置ステップの間に計算された回転、平行移動、およびスケール操作に対しては不変だが、ミラーリング操作に対しては不変ではない。回転プロセスは各第1および第2のチャートの接線に基づくので、両方のチャートは配向が一致しなければならない。すなわち、これらは両方とも、時計回りまたは反時計回りのいずれかに配向されなければならない。隣接するチャートが一致して配向されない場合、進行プロセスは、失敗して回転を反転することになる。
最初に、図4Aに関して例示されるように、第1のチャート10についての接線t1 32が推定される。メッシュ座標nextTexCoordを有する第1のチャート10の外部境界画素424上において、1リング近傍(画素422、423、431、425、426、414、413、および412)が時計回りに走査される。この走査中、背景画素431の後の、テクスチャ座標nextTexCoordTangentを有する第1の外部境界画素425が、接線t1の一部であると考えられる。したがって、この接線t1は、nextTexCoordTangent−nextTexCoordと定義される。図4Aでは、画素を識別するためのグレーレベルに関して、図2と同じ規則を使用する。
接線t1と2D進行方向d1 31との間の角度αが計算される。次いで、nextTexCoordにおける外部境界画素424は、図4Bに関して例示されるように、第2のチャート11の、newTexCoordにおける内部境界画素462にリダイレクトする。この内部境界画素462の1リング近傍が走査される。ここで、内部画素451の後の、テクスチャ座標newTexCoordTangentを有する第1の内部境界画素463が、第2のチャート11における接線t2 33の一部と考えられる。したがって、宛先接線t2は、newTexCoordTangent−newTexCoordと定義される。図4Bでは、画素を識別するためのグレーレベルに関して、図2と同じ規則を使用する。
宛先2D進行方向d2 34は、宛先接線t1 32の、−π+αの回転である。しかし、1リング近傍のみを取り出して接線を計算すると、一貫性のない結果がもたらされる可能性がある。例えば、隣接する2つのチャート境界がわずかに異なってラスタ化された場合、回転は過剰に推定されることがある。様々な画素距離で接線を計算することによって、より良い接線推定が提供される。最終的な接線計算は、例えば1画素、3画素、および5画素境界接線の距離で、調整される。中間接線の平均が、より平滑な接線推定を可能にする。
図5に、幾何学図形的配列画像1などの幾何学図形的配列画像を処理するように構成されたデバイス5のハードウェア実施形態を図式的に示す。デバイス5はまた、幾何学図形的配列画像から再構築された3D仮想シーンを表す1またはいくつかの合成画像のディスプレイ信号を生み出すようにも構成される。デバイス5は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、またはゲームコンソールに対応する。
デバイス5は、アドレスおよびデータのバス55(クロック信号も搬送する)によって相互に接続された以下の要素、すなわち、
− マイクロプロセッサ51(またはCPU)と、
− グラフィックスカード52であって、
・いくつかのグラフィカルプロセッサユニット(またはGPU)520、
・グラフィカルランダムアクセスメモリ(GRAM)521を備える、グラフィックスカード52と、
− ROM(読取専用メモリ)タイプの不揮発性メモリ56と、
− ランダムアクセスメモリまたはRAM57と、
− 1またはいくつかのI/O(入出力)デバイス54(例えばキーボード、マウス、ウェブカメラなど)と、
− 電源58とを備える。
− マイクロプロセッサ51(またはCPU)と、
− グラフィックスカード52であって、
・いくつかのグラフィカルプロセッサユニット(またはGPU)520、
・グラフィカルランダムアクセスメモリ(GRAM)521を備える、グラフィックスカード52と、
− ROM(読取専用メモリ)タイプの不揮発性メモリ56と、
− ランダムアクセスメモリまたはRAM57と、
− 1またはいくつかのI/O(入出力)デバイス54(例えばキーボード、マウス、ウェブカメラなど)と、
− 電源58とを備える。
デバイス5はまた、グラフィックスカード中で算出され構成された合成画像を例えば生で表示するための、グラフィックスカード52に直接接続されたディスプレイスクリーンタイプのディスプレイデバイス53を備える。ディスプレイデバイス53をグラフィックスカード52に接続するために専用バスを使用すれば、はるかに高いデータ伝送ビットレートを有するという利点、したがってグラフィックスカードによって構成された画像の表示に関するレイテンシ時間が短縮されるという利点がもたらされる。変形によれば、ディスプレイデバイスは、デバイス5の外部にあり、ディスプレイ信号を送信するためにケーブルによってまたはワイヤレスにデバイス5に接続される。デバイス5、例えばグラフィックスカード52は、ディスプレイ信号を外部ディスプレイ手段(例えば、LCDもしくはプラズマスクリーン、またはビデオプロジェクタなど)に送信するように適合された、送信または接続のためのインタフェース(図5には示されず)を備える。
メモリ521、56、および57に関する記述で使用される単語「レジスタ」は、言及されるメモリの各々において、低容量(いくらかのバイナリデータ)のメモリゾーンと、大容量(プログラム全体が記憶されるのを可能にするか、または、算出されたデータを表すデータの全部もしくは一部が表示されるのを可能にする)のメモリゾーンとの両方を示すことに留意されたい。
オンに切り替えられたとき、マイクロプロセッサ51は、RAM57に含まれるプログラムの命令をロードして実行する。
ランダムアクセスメモリ57は、とりわけ、
− デバイス5をオンに切り替えることを担う、マイクロプロセッサ51のオペレーティングプログラムを、レジスタ570中に含み、
− 幾何学図形的配列画像を表すパラメータ571(例えばチャートの画素に関連するメッシュ座標)を含む。
− デバイス5をオンに切り替えることを担う、マイクロプロセッサ51のオペレーティングプログラムを、レジスタ570中に含み、
− 幾何学図形的配列画像を表すパラメータ571(例えばチャートの画素に関連するメッシュ座標)を含む。
本開示に特有の後述される方法のステップを実現するアルゴリズムは、これらのステップを実現するデバイス5に関連するグラフィックスカード52のメモリGRAM521に記憶される。オンに切り替えられたとき、かつ環境を表すパラメータ571がRAM57にロードされると、グラフィックスカード52のグラフィックプロセッサ520は、これらのパラメータをGRAM521にロードし、これらのアルゴリズムの命令を、例えばHLSL(高レベルシェーダ言語)言語またはGLSL(オープンGLシェーディング言語)を使用する「シェーダ」タイプのマイクロプログラムの形で実行する。
ランダムアクセスメモリGRAM521は、とりわけ、
− 幾何学図形的配列画像を表すパラメータをレジスタ5211に含み、
− チャートの境界の画素に関連する、またはチャートの外にありチャートの境界に隣接する画素に関連する、インダイレクションメッシュ座標を、レジスタ5212に含む。
− 幾何学図形的配列画像を表すパラメータをレジスタ5211に含み、
− チャートの境界の画素に関連する、またはチャートの外にありチャートの境界に隣接する画素に関連する、インダイレクションメッシュ座標を、レジスタ5212に含む。
変形によれば、第1および第2の識別子ならびに距離が、RAM57に記憶され、マイクロプロセッサ51によって処理される。
別の変形によれば、GRAM521中の利用可能なメモリ記憶空間が不十分な場合、CPU51によって、RAM57の一部が、識別子および距離の記憶のために割り当てられる。しかし、この変形は、GPUに含まれるマイクログラムから構成された環境の表現を含む画像を組成する際に、より長いレイテンシ時間を引き起こす。というのは、データは、バス55を通ってグラフィックスカードからランダムアクセスメモリ57に送信されなければならず、バス55の送信容量は、GPUからGRAMへの、およびその逆のデータ送信のためにグラフィックスカード中で利用可能な送信容量よりも一般に劣るからである。
別の変形によれば、電源58は、デバイス5の外部にある。
図6に、非限定的な有利な実施形態による、例えばデバイス5中で実現される、幾何学図形的配列画像を処理する方法を示す。
初期化ステップ60の間に、デバイス5の種々のパラメータが更新される。特に、幾何学図形的配列画像1を表すパラメータが、いずれかの方法で初期化される。
次いで、ステップ61の間に、幾何学図形的配列画像の第1のチャートの2つの画素に関連する値を使用して、参照方向が計算される。幾何学図形的配列画像は、第1のチャートおよび少なくとも1つの第2のチャートを含む。幾何学図形的配列画像は、ポリゴンのメッシュで表される3D仮想シーンを表す合成画像のパラメータ化プロセスの結果である。参照方向の計算に使用される値は、第1のチャートの画素に関連するメッシュ座標に対応することが有利であり、メッシュ座標は、幾何学図形的配列画像をラスタ化するときにパラメータ化プロセスの結果として得られる。参照方向の計算に使用される第1のチャートの2つの画素は、現画素および第1の画素に対応する。現画素は、チャートの画素だが第1のチャートの境界を形成する画素、のうちの1つに対応する。第1の画素は、現画素を原点とする決定された方向によって横断される、第1のチャートの境界の第1の画素に対応する。決定された方向は、任意の方向であり、第1の2D進行方向とも呼ばれる。というのは、決定された方向は、例えば幾何学図形的配列画像を使用して3D仮想シーンを再構築するときに、チャートを走査するのに使用される方向に対応するからである。実際、チャートから3D仮想シーンを再構築するには、境界を考慮することによって、すなわち第1のチャートの境界の画素を第2のチャートの境界の画素とマッチさせることによって、チャート同士を接合する必要がある。
次いで、ステップ62の間に、参照方向が候補方向のセットと比較される。各候補方向は、現画素に関連するメッシュ座標と、参照方向の計算に使用された第1の画素の近傍に属する1つの画素に関連するインダイレクションメッシュ座標とを使用して計算される。インダイレクションメッシュ座標は、第2のチャートの境界の画素(第2の画素と呼ばれる)のメッシュ座標に対応することが有利であり、第2の画素は、参照方向の計算に使用された第1の画素の近傍の画素に対応する第2のチャートの画素である。第2のチャート(第2のチャートは、決定された方向に従った第1のチャートの相補チャートである)の境界の画素は、この第2の画素のメッシュ座標が、第1のチャートに対して相補的な第2のチャートの境界の複数の画素のうちの近傍の画素(候補方向の計算に使用された)に関連するメッシュ座標に最も近いとき、第1の画素の近傍の画素の、この対応する画素である。第2の画素は、例えば、第2のチャートの境界の複数の画素のメッシュ座標を、第1の画素の近傍の画素に関連するメッシュ座標と比較して、第2のチャートの境界の他の画素に比べてメッシュ座標間の差が最小である第2のチャートの境界の画素を選択することによって、決定される。
第1の画素の近傍に属し、候補方向の計算に使用される画素は、第1の画素を囲んでいる1リング画素であって、第1の画素に隣接するが第1のチャートに属さない1リング画素、に属することが有利である。言い換えれば、第1の画素の近傍の画素は、第1のチャートの外に位置するが第1のチャートの境界に隣接する(かつ第1の画素に隣接する)画素のいくつかである。近傍のこれらの画素は、第1のチャートの外部境界に対応し、第1のチャートの外にあり第1のチャートを囲んでいる画素の第1のラインを形成する。これらの外部境界画素を、候補方向の計算に使用することが有利である。というのは、これらには、パラメータ化プロセスの結果としての関連するメッシュ座標がない(これらはチャートの外であるため3D仮想シーンのどんなオブジェクトの表面も参照しないので)からである。したがって、これらの画素に関連する空いたバッファ空間を使用して、候補方向の計算に使用されるインダイレクションメッシュ座標を記憶することが可能である。これらの外部境界画素の各々に関連するインダイレクションメッシュ座標は、上で説明されたように、第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標をこの外部境界画素に関連するメッシュ座標と比較することによって決定される。この外部境界画素には、パラメータ化プロセスの結果としての関連するメッシュ座標がないので、比較に使用されるメッシュ座標は、この外部境界画素に完全に隣接する第1のチャートの境界の画素に関連するメッシュ座標に対応する。変形によれば、比較に使用されることになるメッシュ座標は、第1のチャートの境界の、いくつかの(例えば2、3、4、または5つの)画素(例えば外部境界画素の画素に接する第1のチャートの境界の画素)のメッシュ座標の平均に対応する。
変形によれば、第1の画素の近傍に属し、候補方向の計算に使用される画素は、第1の画素を含めた、第1の画素に接する第1のチャートの境界の画素に対応する。この変形の利点は、インダイレクションメッシュ座標を決定するためにこれらの画素に関連するメッシュ座標を探索する必要がないことである。というのは、パラメータ化プロセスの結果として得られたメッシュ座標が、すでに計算されてこれらの画素に関連している(第1のチャートに属するので)からである。
次いで、ステップ63の間に、第2のチャートの境界の画素が、第1の画素の対応画素であるものとして選択される。第2のチャートのこの画素の選択は、参照方向と各候補方向との間の比較の結果に基づく。第1の画素(第1のチャートの境界に属する)の対応画素であるものとして第2のチャートの境界の画素を選択することで、第1のチャートと第2のチャートとを元通りに組み立てる(例えば幾何学図形的配列画像から3D仮想シーンを再構築するときに)ことが可能であり、これは、メッシュの結合性(第1および第2のチャートの画素に関連するメッシュ座標で表される)を最もよく考慮することによって第1のチャートの境界の画素を第2のチャートの境界の画素とマッチさせることによって可能である。選択された、第2のチャートの境界の画素は、関連する候補方向(比較ステップで使用された複数の候補方向のうちの)が参照方向に対して最も平行な画素である。言い換えれば、選択された画素は、参照方向とこの選択された画素に関連する候補方向との間の差が、参照方向と他の候補方向との間の差に対して最小である画素に対応する。
当然、ステップ61から63は、いくつかの決定された方向について反復されてよく、かつ/または、第1のチャートの、もしくは第1のチャートとは異なる他のチャートの、いくつかの異なる現画素について反復されてよい。
任意選択の変形によれば、この方法はさらに、第2のチャートを走査するための方向(第2の2D進行方向と呼ばれる)を決定するステップを含む。この第2の2D進行方向は、決定された方向に対応する方向に従って第2のチャートを走査することを可能にする。この第2の2D進行方向は、有利には、決定された方向(第1の2D進行方向とも呼ばれる)と、第1の画素における第1のチャートの境界に対する接線と、選択された画素における第2のチャートの境界に対する接線とを使用して決定されることが有利である。
当然、本開示は、前述の実施形態に限定されない。
特に、本開示は、幾何学図形的配列画像を処理する方法に限定されるのではなく、この方法を実現する任意のデバイス、とりわけ、少なくとも1つのGPUを備える任意のデバイスにも及ぶ。幾何学図形的配列画像の処理に必要な算出の実現もまた、シェーダタイプのマイクロプログラムにおける実現に限定されるのではなく、任意のプログラムタイプにおける実現、例えばCPUタイプのマイクロプロセッサによって実行されうるプログラムにおける実現にも及ぶ。本開示の方法の使用は、生の利用に限定されるのではなく、任意の他の利用、例えば、例として合成画像の表示のためのレコーディングスタジオにおけるポストプロダクション処理として知られる処理のための利用にも及ぶ。
本開示はまた、幾何学図形的配列画像から3D仮想シーン(またはその一部)を再構築する方法(およびそれに向けて構成されたデバイス)に関する。
本明細書に記載の実現は、例えば、方法もしくはプロセス、装置、ソフトウェアプログラム、データストリーム、または信号において実現されてよい。単一の形の実現のコンテキストでのみ論じられる(例えば方法またはデバイスとしてのみ論じられる)場合であっても、論じられる特徴の実現は、他の形(例えばプログラム)において実現されてもよい。装置は、例えば、適切なハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアにおいて実現されてよい。方法は、例えば、装置、例としてプロセッサなどにおいて実現されてよく、プロセッサは、処理デバイス一般(例えばコンピュータ、マイクロプロセッサ、集積回路、またはプログラマブルロジックデバイスを含む)を指す。プロセッサはまた、通信デバイス、例えばスマートフォン、タブレット、コンピュータ、モバイルフォン、ポータブル/パーソナルディジタルアシスタント(「PDA」)、および、エンドユーザ間の情報の通信を容易にする他のデバイスも含む。
本明細書に記載の様々なプロセスおよび特徴の実現は、様々な異なる機器またはアプリケーションに組み入れられてよく、特に、例えば、データ符号化、データ復号、ビュー生成、テクスチャ処理、画像ならびに関連するテクスチャ情報および/または深度情報に対する他の処理に関連する、機器またはアプリケーションに組み入れられてよい。このような機器の例は、符号化器、復号器、復号器からの出力を処理するポストプロセッサ、符号化器への入力を提供するプリプロセッサ、ビデオコーダ、ビデオ復号器、ビデオコーデック、ウェブサーバ、セットトップボックス、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、セルフォン、PDA、および他の通信デバイスを含む。明らかなはずだが、機器はモバイルであってもよく、さらにはモバイル車両に搭載されてもよい。
加えて、この方法は、命令がプロセッサによって実施されることによって実現されてよく、このような命令(および/または実現によって生成されるデータ値)は、プロセッサ可読媒体に記憶されてよい。プロセッサ可読媒体は、例えば、集積回路、ソフトウェアキャリア、または他の記憶デバイスなどであり、他の記憶デバイスは、例えば、ハードディスク、コンパクトディスケット(「CD」)、光学ディスク(例えばDVD、ディジタル多用途ディスクもしくはディジタルビデオディスクとしばしば呼ばれる)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、または読取専用メモリ(「ROM」)などである。命令は、プロセッサ可読媒体に有形に組み入れられたアプリケーションプログラムを形成することができる。命令は、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または組合せの中にあってよい。命令は、例えば、オペレーティングシステム、別個のアプリケーション、またはこの2つの組合せの中に見出されてよい。したがって、プロセッサは、例えば、プロセスを実施するように構成されたデバイスと、プロセスを実施するための命令を有するプロセッサ可読媒体(記憶デバイスなど)を備えるデバイスとの両方として特徴付けられてよい。さらに、プロセッサ可読媒体は、命令に加えてまたは命令に代えて、実現によって生成されたデータ値を記憶することができる。
当業者には明白であろうが、実現は、情報(例えば記憶または伝送されうる)を搬送するようにフォーマットされた様々な信号を生成する場合がある。情報は、例えば、方法を実施するための命令、または、記載の実現のうちの1つによって生成されるデータを含みうる。例えば、信号は、記載の実施形態の構文を書き込むかもしくは読み取るための規則をデータとして搬送するように、または、記載の実施形態によって書き込まれた実際の構文値をデータとして搬送するように、フォーマットされてよい。このような信号は、例えば、電磁波(例えばスペクトルの無線周波数部分を使用する)またはベースバンド信号としてフォーマットされてよい。フォーマットすることは、例えば、データストリームを符号化し、符号化されたデータストリームで搬送波を変調することを含んでよい。信号が搬送する情報は、例えば、アナログまたはディジタル情報であってよい。信号は、知られているような様々な異なる有線またはワイヤレスリンクを介して伝送されてよい。信号は、プロセッサ可読媒体に記憶されてよい。
いくつかの実現が記述された。しかし、様々な修正が加えられてもよいことは理解されるであろう。例えば、異なる実現の要素が結合、補足、修正、または除去されて、他の実現が生み出されてもよい。加えて、他の構造およびプロセスが、それらの開示の代わりに使用されてもよいこと、ならびに、結果的な実現が、少なくともほぼ同じ機能を少なくともほぼ同じ方式で実施して、開示される実現と少なくともほぼ同じ結果を達成するであろうことは、当業者なら理解するであろう。したがって、これらおよび他の実現は、本出願によって企図される。
Claims (15)
- 幾何学図形的配列画像(1)を処理する方法であって、前記幾何学図形的配列画像(1)は3Dシーンに関連するメッシュから生成され、前記幾何学図形的配列画像は第1のチャート(10)および少なくとも第2のチャート(11、12、13、14)を含み、第1のチャートおよび第2のチャートのそれぞれは前記3Dシーンの一部を表す、方法において、
前記第1のチャートの境界を形成する前記第1のチャートの画素(211から217)とは異なる、前記第1のチャート(10)の少なくとも1つの現画素(203)に対して、
− 前記少なくとも1つの現画素(203)に関連するメッシュ座標および第1の画素(213)に関連するメッシュ座標から参照方向(21)を計算する(61)ステップであって、前記第1の画素(213)は、前記少なくとも1つの現画素(203)を原点とする決定された方向(20)に沿って位置する前記第1のチャートの前記境界の画素に対応する、ステップと、
− 前記参照方向(21)を候補方向(22、23、24、25、26)のセットと比較する(62)ステップであって、各候補方向は、前記少なくとも1つの現画素(203)に関連する前記メッシュ座標、および前記第1の画素(213)の近傍の1つの画素(222から226;212から214)に関連するインダイレクションメッシュ座標から計算され、前記インダイレクションメッシュ座標は、前記第1の画素の前記近傍の前記画素に対応する前記少なくとも第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応する、ステップと、
− 比較結果に基づいて前記少なくとも第2のチャート(11、12、13、14)の前記境界の画素を選択する(63)ステップと、
を含むことを特徴とする、前記方法。 - 候補方向を計算するのに使用される前記第1の画素(213)の前記近傍の画素(211から213)は、前記第1のチャート(10)の前記境界に属する、請求項1に記載の方法。
- 候補方向を計算するのに使用される前記第1の画素(213)の前記近傍の画素(222から226)は、前記第1のチャート(10)の前記境界の外にあり、前記第1の画素(213)に隣接する、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の画素(213)の前記近傍の前記画素に対応する前記少なくとも第2のチャート(11、12、13、14)の前記境界の前記画素は、前記第1の画素の前記近傍の前記画素の前記メッシュ座標を、前記少なくとも第2のチャートの前記境界の複数の画素のメッシュ座標と比較することによって決定され、決定された、前記少なくとも第2のチャートの前記境界の前記画素は、そのメッシュ座標と前記第1の画素の前記近傍の前記画素の前記メッシュ座標との間の差が最小である画素である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記選択された画素は、前記参照方向(21)と他の候補方向(22から26)との間の差に対して、前記参照方向(21)と前記選択された画素に関連する候補方向(24)との間の差が最小である画素に対応する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記決定された方向に対応する、前記少なくとも第2のチャート(11)を走査するための方向(34)を決定するステップをさらに含み、前記方向(34)は、前記決定された方向(31)と、前記第1の画素(213)における前記第1のチャート(10)の前記境界に対する接線(32)と、前記選択された画素(313)における前記少なくとも第2のチャート(11)の前記境界に対する接線(33)とに従って決定される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
- 幾何学図形的配列画像を処理するように構成されたデバイス(5)であって、前記幾何学図形的配列画像は3Dシーンに関連するメッシュから生成され、前記幾何学図形的配列画像は第1のチャートおよび少なくとも第2のチャートを含み、第1のチャートおよび第2のチャートのそれぞれは前記3Dシーンの一部を表す、デバイスにおいて、
前記第1のチャートの境界を形成する前記第1のチャートの画素とは異なる、前記第1のチャートの少なくとも1つの現画素について、
− 前記少なくとも1つの現画素に関連するメッシュ座標および第1の画素に関連するメッシュ座標から参照方向を計算することであって、前記第1の画素は、前記少なくとも1つの現画素を原点とする決定された方向に沿って位置する前記第1のチャートの前記境界の画素に対応することと、
− 前記参照方向を候補方向のセットと比較することであって、各候補方向は、前記少なくとも1つの現画素に関連する前記メッシュ座標、および前記第1の画素の近傍の1つの画素に関連するインダイレクションメッシュ座標から計算され、前記インダイレクションメッシュ座標は、前記第1の画素の前記近傍の前記画素に対応する前記少なくとも第2のチャートの境界の画素のメッシュ座標に対応すること、
− 比較結果に基づいて前記少なくとも第2のチャートの前記境界の画素を選択することと、
を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサ(520)を備えることを特徴とする、前記デバイス(5)。 - 候補方向を計算するのに使用される前記第1の画素の前記近傍の画素は、前記第1のチャートの前記境界に属する、請求項7に記載のデバイス(5)。
- 候補方向を計算するのに使用される前記第1の画素の前記近傍の画素は、前記第1のチャートの前記境界の外にあり、前記選択された画素に隣接する、請求項7に記載のデバイス(5)。
- 前記少なくとも1つのプロセッサ(520)は、前記第1の画素の前記近傍の前記画素の前記メッシュ座標を、前記少なくとも第2のチャートの前記境界の複数の画素のメッシュ座標と比較して、前記第1の画素の前記近傍の前記画素に対応する前記少なくとも第2のチャートの前記境界の前記画素を決定するようにさらに構成され、決定された、前記少なくとも第2のチャートの前記境界の前記画素は、そのメッシュ座標と前記第1の画素の前記近傍の前記画素の前記メッシュ座標との間の差が最小である画素である、請求項7乃至9のいずれか一項に記載のデバイス(5)。
- 前記選択された画素は、前記参照方向と他の候補方向との間の差に対して、前記参照方向と前記選択された画素に関連する候補方向との間の差が最小である画素に対応する、請求項7乃至10のいずれか一項に記載のデバイス(5)。
- 前記少なくとも1つのプロセッサ(520)は、前記決定された方向に対応する、前記少なくとも第2のチャートを走査するための方向を決定するようにさらに構成され、前記方向は、前記決定された方向と、前記第1の画素における前記第1のチャートの前記境界に対する接線と、前記選択された画素における前記少なくとも第2のチャートの前記境界に対する接線とに従って決定される、請求項7乃至11のいずれか一項に記載のデバイス(5)。
- 前記少なくとも1つのプロセッサ(520)はグラフィカルプロセッサユニット(GPU)である、請求項7乃至12のいずれか一項に記載のデバイス(5)。
- 前記プログラムがコンピュータ上で実行されたときに請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するためのプログラムコードの命令を含むことを特徴とする、コンピュータプログラム製品。
- 少なくとも、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法のステップを、プロセッサに実施させるための命令が記憶されたプロセッサ可読媒体。
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