JP2015140528A - 水理試験装置 - Google Patents

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功 町田
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成輝 伊藤
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Shuji Daimaru
修二 大丸
有二 藤田
Yuji Fujita
有二 藤田
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Abstract

【課題】 内径51mmのボーリング孔内に設置した揚水ポンプのみでは揚程が不足し注揚水量を安定化させることができない。また、内径51mmのボーリング孔内には無脈動定量ポンプを配置することができないとともに、無脈動定量ポンプは揚程が小さく孔内の地下水を10mm以上揚水することができないという課題があった。【解決手段】 試験区間44内の地下水を揚水ポンプ48により略地上まで揚水し、その揚水ポンプ48により揚水された地下水を地上に設置された無脈動定量ポンプ22により移送することにより、内径略51mmのボーリング孔42に挿入可能な小規模の揚水ポンプ48を用いて、深さ10〜100mのボーリング孔42の試験区間44から地上まで地下水を揚水し、地上に設置された寸法の大きい無脈動定量ポンプ22を用いて、その揚水ポンプにより揚水された地下水を一定量で連続的に移送することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、地盤に掘削された内径略51mmで深さ10〜100mのボーリング孔の底部にパッカーで閉塞した試験区間が形成され、その試験区間から地下水を揚水し、その揚水した地下水を計測・評価する水理試験装置に関する。
従来より、地盤に掘削されたボーリング孔の底部のパッカーで閉塞した試験区間から地下水を揚水し、その揚水した地下水を計測・評価する水理試験装置が知られていた。この種の水理試験装置(トレーサ試験装置)は、地盤にボーリング孔を掘削し、地下水と識別可能な溶液(トレーサー)をボーリング孔内に投入し、ボーリング孔から揚水してトレーサーの移動状況(到達時間、トレーサー濃度の経時変化など)を確認する試験装置として用いられる。具体的には、注水ラインと揚水ラインを別ラインとして、揚水ポンプをボーリング孔内の試験区間の近傍に設置し、その揚水ポンプにより揚水用導管を通して一定量の地下水およびトレーサーが揚水されるものである(たとえば、特許文献1)。なお、トレーサーとして、蛍光塗料、収着性イオン、非収着性イオン、水素・酸素同位体比等が用いられる。蛍光塗料、非収着性イオンおよび水素・酸素同位体比は帯水層の地盤に吸着しないため地下水の挙動をあらわすトレーサーとして用いられる。収着性イオンは帯水層の地盤に吸着するため地下水汚染の際における汚染源の回収可能性を評価するトレーサーとして用いられる。代表的な蛍光塗料としてウラニンが挙げられる。代表的な非収着性イオンとしてヨウ素が挙げられる。
特許3808712号公報
しかしながら、従来の水理試験装置では、揚水ポンプをボーリング孔の孔口から試験区間の間に配置するために、水理試験で多く使用される内径略51mmのボーリング孔に挿入可能な揚水ポンプをその位置に配置しようとすると、揚水ポンプが小規模となるために揚程が不足し、揚水量を安定化させることができないという問題があった。また、一定流量での揚水を可能とする無脈動定量ポンプを用いる場合、その無脈動定量ポンプは寸法が大きく、内径略51mmの孔内に配置することはできないという問題もあった。さらに、無脈動定量ポンプは、揚程が小さく、試験区間が10〜100m(特に20m以上)の深さとなる場合は、無脈動定量ポンプ単体ではボーリング孔内の地下水やトレーサーを揚水することができないという問題もあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、内径略51mmで、試験区間の深さが10〜100mのボーリング孔において、試験区間から地下水を安定して揚水し、その安定して揚水された地下水を連続的に計測・評価できる水理試験装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、地盤に掘削された内径略51mmで深さ10〜100mのボーリング孔の底部にパッカーで閉塞した試験区間が形成され、その試験区間から地下水を揚水し、その揚水した地下水を計測・評価する水理試験装置において、ボーリング孔内に設置され、試験区間内の地下水を略地上まで揚水する揚水ポンプと、地上に設置され、揚水ポンプにより揚水された地下水を無脈動で予め定められた流量で、計測・評価のために移送する無脈動定量ポンプと、を有し、無脈動定量ポンプにより無脈動で予め定められた流量で移送されるボーリング孔の底部の地下水を計測・評価可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、試験区間内の地下水を揚水ポンプにより略地上まで揚水し、その揚水ポンプにより揚水された地下水を地上に設置された無脈動定量ポンプにより移送しているので、内径略51mmのボーリング孔に挿入可能な小規模の揚水ポンプを用いて、深さ10〜100mのボーリング孔の試験区間から地上まで地下水を揚水し、地上に設置された寸法の大きい無脈動定量ポンプを用いて、その揚水ポンプにより揚水された地下水を一定量で連続的に移送することができる。これにより、無脈動定量ポンプにより無脈動で予め定められた流量で移送されるボーリング孔の底部の地下水を正確に計測・評価することができる。
本発明のうち第2の態様に係るものは、第1の態様に係る水理試験装置であって、地上に設置され、地下水と識別可能なトレーサーを貯留するトレーサータンクと、該トレーサータンクに貯留されているトレーサーが配管を介して試験区間に注入される試験区間吐出口と、無脈動定量ポンプから移送される地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価するプッシュプル試験計測評価部と、を有し、揚水ポンプは、試験区間内の地下水およびトレーサーを揚水し、無脈動定量ポンプは、揚水ポンプからの地下水およびトレーサーを無脈動で予め定められた流量で、プッシュプル試験計測評価部へ移送し、プッシュプル試験計測評価部は、無脈動定量ポンプから無脈動で予め定められた流量で移送される地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価することを特徴とする。
本発明によれば、無脈動定量ポンプにより揚水ポンプからの地下水およびトレーサーを無脈動で予め定められた流量でプッシュプル試験計測評価部へ移送し、プッシュプル試験計測評価部より無脈動定量ポンプから無脈動で予め定められた流量で移送された地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価するので、プッシュプル試験においてトレーサーの移動状況を正確に計測・評価することができる。また,トレーサーのうち,ウラニン等の蛍光塗料は,地下水の物理化学特性(温度,導電率等)によって測定値が変化する。ヨウ素のような非収着性イオンは,理論上,収着が完全にゼロとはならない。物理化学的な遅延を厳密に評価するには,理論的に収着が完全にゼロとなる水素・酸素同位体比をトレーサーとして用いる。その場合,トレーサータンクに貯留するトレーサー溶液には,海水を脱塩した水を溶媒として用いることにより,水素・酸素同位体比と導電率を地下水と大きく異なる値に調整することができる。なお,海水の脱塩は,海水脱塩装置を用いて行い,同装置には溶存する粒子を物理的に除去するフィルターを備え付ける。
本発明のうち第3の態様に係るものは、第2の態様に係る水理試験装置であって、無脈動定量ポンプの吸込口側に設けられ、トレーサータンクから無脈動定量ポンプの吸込口への流路と揚水ポンプから無脈動定量ポンプの吸込口への流路とを切り替える吸込側バルブと、無脈動定量ポンプの吐出口側に設けられ、記無脈動定量ポンプの吐出口から試験区間の試験区間吐出口への流路と無脈動定量ポンプの吐出口からプッシュプル試験計測評価部への流路を切り替える吐出側バルブと、有し、 トレーサータンクに貯留されているトレーサーの注入時には、吸込側バルブによりトレーサータンクと無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、吐出側バルブにより無脈動定量ポンプの吐出口と試験区間の試験区間吐出口に連通させることにより、トレーサータンクに貯留されているトレーサーを試験区間に注入し、プッシュプル試験計測評価部による地下水およびトレーサーの物理化学的な性質の計測・評価時には、吸込側バルブにより揚水ポンプと無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、吐出側バルブにより無脈動定量ポンプの吐出口とプッシュプル試験計測評価部とを連通させ、試験区間内の地下水およびトレーサーがプッシュプル試験計測評価部に移送されることを特徴とするものである。
本発明によれば、トレーサータンクに貯留されているトレーサーの注入時においては、吸込側バルブによりトレーサータンクと無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させ、吐出側バルブにより無脈動定量ポンプの吐出口と試験区間の試験区間吐出口とを連通させ、また、プッシュプル試験計測評価部による地下水およびトレーサーの物理化学的な性質の計測・評価時においては、吸込側バルブにより揚水ポンプと無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させ、吐出側バルブにより無脈動定量ポンプの吐出口とプッシュプル試験計測評価部とを連通させているので、1つの無脈動定量ポンプを用いて、試験区間へのトレーサーの注入およびプッシュプル試験計測評価部への地下水およびトレーサーの移送を安定した流量で行うことができる。これにより、低コスト化および省スペース化を図ることができる。
本発明のうち第4の態様に係るものは、第1の態様に係る水理試験装置であって、地上に設置され、地下水と識別可能なトレーサーを貯留するトレーサータンクと、無脈動定量ポンプの吸込口側に設けられ、トレーサータンクから無脈動定量ポンプの吸込口への流路と揚水ポンプから無脈動定量ポンプの吸込口への流路とを切り替える吸込側バルブと、トレーサータンクに貯留されているトレーサーが配管を介して試験区間に注入される試験区間吐出口と、地上において、トレーサータンクと試験区間吐出口とを連通させる配管に並列に設置される長尺チューブと、無脈動定量ポンプの吐出口側に設けられ、無脈動定量ポンプの吐出口から試験区間の試験区間吐出口への流路と無脈動定量ポンプの吐出口から長尺チューブへの流路を切り替える長尺チューブ導入バルブと、試験区間と試験区間内の地下水およびトレーサーを揚水する揚水ポンプと揚水ポンプからの地下水およびトレーサーを移送する無脈動定量ポンプと長尺チューブと試験区間とを配管を介して連結された循環ループと、循環ループに設けられ、無脈動定量ポンプから移送された地下水およびトレーサーを採取するサンプル採取口と、サンプル採取口から採取された地下水およびトレーサーを計測・評価する希釈試験計測評価部と、を有し、トレーサータンクに貯留されているトレーサーを長尺チューブに注入する時には、吸込側バルブによりトレーサータンクと無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、長尺チューブ導入バルブにより無脈動定量ポンプの吐出口と長尺チューブとを連通させることにより、トレーサータンクに貯留されているトレーサーを長尺チューブに充填され、また、トレーサータンクに貯留されているトレーサーを試験区間に注入する時には、吸込側バルブによりトレーサータンクと無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、長尺チューブ導入バルブにより無脈動定量ポンプの吐出口と試験区間の試験区間吐出口とを連通させることにより、トレーサータンクに貯留されているトレーサーを試験区間に充填させ、その後に、吸込側バルブにより揚水ポンプと無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、長尺チューブ導入バルブにより無脈動定量ポンプの吐出口と長尺チューブとを連通させ、揚水ポンプおよび無脈動定量ポンプにより長尺チューブ内のトレーサーおよび試験区間内の地下水およびトレーサーを循環ループに循環させ、希釈試験計測評価部は、無脈動定量ポンプから無脈動で予め定められた流量で移送された循環ループを循環する地下水およびトレーサーを予め定められる時間毎にサンプル採取口から採取し、その採取された地下水およびトレーサーを計測・評価することを特徴とするものである。
本発明によれば、無脈動定量ポンプにより揚水ポンプからの地下水およびトレーサーを無脈動で予め定められた流量で循環ループに循環させ、希釈試験計測評価部より無脈動定量ポンプから無脈動で予め定められた流量で移送される地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価するので、希釈試験において地下水の希釈度を正確に計測・評価することができる。
本発明によれば、内径略51mmmのボーリング孔で、深さが10〜100mの試験区間の地下水を安定して揚水し、その安定して揚水された地下水を計測・評価することができる。また,脱塩した海水を用いることで,水素・酸素同位体比が地下水と大きく異なるトレーサー溶液を大量に作成することができ,脱塩海水と同様の水素・酸素同位体比を有する市販の重水を購入するよりもコストを軽減することができる。
水素・酸素同位体比をトレーサーとして用いることは,地下水の物理化学的な収着を厳密に評価できるだけでなく,トレーサーが水そのものであることから,周辺地下水環境へ影響が皆無である。
本発明の一実施形態に係る水理試験装置のブロック図である。 ボーリング孔内の水理試験装置の部分拡大断面図である。
以下、本発明の水理試験装置の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る水理試験装置のブロック図である。本実施形態における水理試験装置は、1本のボーリング孔(単一孔)42を用いて、地下水と識別可能な溶液(トレーサー)を注入し、所定時間後に試験区間44内から揚水した地下水およびトレーサーを計測・評価することにより、地下水中の物質輸送特性を評価するトレーサー試験や、自然地下水流速を評価する希釈試験を行うものである。なお、本実施形態では、水理試験装置1をトレーサー試験および希釈試験に用いたが、これに限らず、他の水理試験に用いてもよく、特に、揚水ポンプ48よりボーリング孔42の試験区間44内の地下水およびトレーサーが揚水され、地上に設置された無脈動定量ポンプ22により揚水ポンプ48からの地下水およびトレーサーを無脈動で予め定められた流量で試験計測評価部へ移送するものであれば、帯水層の水理定数を評価する水理試験などトレーサーを用いない試験に用いてもよい。
水理試験装置1について、地上部10と孔内部40と地上孔内中継部60に区分けして説明する。孔内部40は地盤41に掘削された1本のボーリング孔42の内部のことであり、地上部10は文字通り地盤41の上部であり、地上孔内中継部60は実質的には地盤41の上部であるが、説明の都合上、地上部10および孔内部40の機器を接続する配線などが配置する部分を地上孔内中継部60として説明する。
本実施形態のボーリング孔42は、多く用いられている塩化ビニル管VP50仕上げの内径51mmの観測井で、内径が略51mmであり、深さが10〜100m(好ましくは20〜100m)の比較的深い観測井である。ボーリング孔42の先端(底部)には側面が地盤41の試験区間44が形成され、ボーリング孔42の底部421はモルタル43で固められ、砂の巻上が防止されている。
地上部10には、トレーサータンク21とチェーサータンク24と排水タンク25と無脈動定量ポンプ22と流量計23とフロースルーセル27とマルチ水質モニタリングシステム28と流量計29とガスセパレータ30とフロースルー方式蛍光光度計31と長尺チューブ33と圧力計32、34とデータを計測・評価・保管するパーソナルコンピュータ(PC)35、36とレコーダー37が設けられている。
トレーサータンク21は、後述するプッシュプル試験や希釈試験に用いるトレーサー溶液を貯留するタンクである。チェーサータンク24は、プッシュプル試験に用いるチェーサーを貯留するタンクであり、チェーサーにはボーリング孔42内の試験区間44から予め汲み上げておいた地下水などが用いられる。排水タンク25は、後述するプッシュプル試験において、試験区間44から汲み上げられた地下水やトレーサーのうち、フロースルーセル27側に移送されず、計測・評価に使用されなかった地下水やトレーサーを排出して貯留するタンクである。
トレーサータンク21には、トレーサーの吸い上げ用の吸上用パイプP1が設けられており、この吸上用パイプP1には開閉弁であるバルブV1が設けられている。チェーサータンク24には、チェーサー吸上用のパイプP2が設けられており、このパイプP2には開閉弁であるバルブV2が設けられている。バルブV1、V2は、供給パイプP3に接続されており、供給パイプP3には開閉弁であるバルブV3が設けられている。一方、排水タンク25には、排出用パイプP4が設けられており、この排出用パイプP4には開閉弁であるバルブV4が設けられている。バルブV3、V4は、給排共用パイプP5の一端側に接続されており、この給排共用パイプP5にはサンプル抜取用の採取口を有するバルブV5が設けられているとともに、バルブV5の下流(バルブV3、V4とは反対側)には、計測用パイプP10が分岐している。
計測用パイプP10には、開閉弁であるバルブV10が設けられているとともに、バルブV10の下流側には、フロースルーセル27、マルチ水質モニタリングシステム28およびフロースルー方式蛍光光度計31などの計測機器が設けられている。これらの計測機器へは、バルブV10が開放されることにより、揚水された地下水やトレーサーが、計測評価のために供給される。計測用パイプP10の配管内流量は、流量計29によって計測されている。
フロースルーセル27には、イオンメーター26が設置されている。そのイオンメーター26は、地下水中に含まれるNa、Cl、Br、Ca2+などの各種イオン濃度を計測するメーターである。マルチ水質モニタリングシステム28は、地下水のpH、電気伝導度、
水温、 DO、 ORPなどを計測するシステムである。フロースルー方式蛍光光度計31は、トレーサーに含まれたウラニンなどの蛍光塗料濃度を計測する光度計である。このフロースルー方式蛍光光度計31に関連して、蛍光強度は溶存ガスが多く含まれると計測精度が低下するので、揚水地下水に含まれる溶存ガスを除去するガスセパレータ30が設けられている。フロースルーセル27、マルチ水質モニタリングシステム28およびフロースルー方式蛍光光度計31の計測結果は、PC35で収集・保管・評価されるとともに、携帯端末38、39などでも確認可能であり、これらの構成によりプッシュプル試験計測評価部が構成されている。なお、本実施形態では、フロースルーセル27、マルチ水質モニタリングシステム28、フロースルー方式蛍光光度計31などからプッシュプル試験計測評価部を構成させたが、これに限らず、プッシュプル試験において、地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価する機器から構成されるものであれば、構成される機器は問わない。
給排共用パイプP5の他端は、三方弁から成るバルブV6の共通ポートに接続されている。バルブV6の一方の個別ポートは供給パイプP6に接続され、他方の個別ポートは排出パイプP9に接続される。パイプP6、P9は、三方弁から成り、吸込側バルブV7および吐出側バルブV9の一方の個別ポートにそれぞれ接続されている。バルブV7、V9の共通ポートは、無脈動定量ポンプ22の吸込口に接続される吸引パイプP7および吐出口に接続される排出パイプP8にそれぞれ接続されている。このようにして、本実施形態では、無脈動定量ポンプ22は、試験区間44に対するトレーサーの注入(後述する希釈試験時の循環も含む)および試験区間44からの揚水に併用可能となっている。
無脈動定量ポンプ22は、スタートボタン(図示略)をオンすることで作動し、安定した流量を確保できるものであるが、比較的大型であるので、地上に設置されている。この無脈動定量ポンプ22の吐出口(排出パイプP8側)および吸込口(吸引パイプP7側)には、それぞれ吐出圧および吸込圧を計測するブルドン管式の圧力計32、34が設置され、作業者は、安定した流量の確保のために、圧力計32、34を見て無脈動定量ポンプ22の吸引側圧力が負圧にならないように監視することができる。排出パイプP8には、流量計23が設けられている。この流量計23の計測結果は、流量計29の計測結果とともに、レコーダー37に記録される。排出パイプP8において、流量計23の下流側には、サンプル採取口を有するバルブV8が設けられている。
長尺チューブ33は、コイル状に形成された長尺のチューブから成り、その入口側にはチューブP11および開閉弁から成るバルブV11が設けられ、出口側にはチューブP12および開閉弁から成るバルブV12が設けられ、またバルブV12の上流側に、排気排水用の開閉弁から成るバルブV13が設けられている。
地上孔内中継部60には、孔内部40の機器をボーリング孔42内に挿入し地上に回収するための挿入回収用ワイヤー61と、通信ケーブル52と、電源ケーブル56(図2参照)と、パッカー拡張用チューブ53(図2参照)と、注水側連結チューブP13と、揚水側連結チューブP14と、バルブV14とが設けられている。挿入回収用ワイヤー61は、100mの長さまで延長可能なワイヤーあり、最大深度100mまでの深さの試験区間44に対応することができる。
注水側連結チューブP13および揚水側連結チューブP14は、それぞれバルブV9、V7の他方の個別ポートに接続される。バルブV14は注水側連結チューブP13に設けられた開閉弁であり、注水側連結チューブP13については、バルブV14の上流側からは長尺チューブ33へのチューブP11に分岐しており、下流側からは長尺チューブ33からのチューブP12と合流している。注水側連結チューブP13はトレーサータンク21に貯留されているトレーサーを後述する試験区間吐出口54から試験区間44に注入するために使用される配管であり、注水側連結チューブP13(バルブV14の部分)には長尺パイプ33が並列に配置されている。そして、バルブV14を閉止し、バルブV11、V12を開放することにより、注水側連結チューブP13から長尺チューブ33への流路ができ、また、バルブV14を開放し、バルブV11、V12を閉止することにより、注水側連結チューブP13から長尺チューブ33への流路が遮断される。本実施形態では、これらのバルブV14、V11、V12より長尺チューブ導入バルブが構成されている。
図2は、ボーリング孔内の水理試験装置の部分拡大断面図である。孔内部40には、挿入回収用ワイヤー61に支持される上部遮水ブロック45と、上部遮水ブロック45に支持される下部浸漬ブロック46とが設けられている。
下部浸漬ブロック46は、ダミーブロック47と、そのダミーブロック47の上部に配置された揚水ポンプ48と、揚水ポンプ48の上部に配置された圧力電気伝導度計49とを有している。揚水ポンプ48は揚水チューブ55に支持され、この揚水ポンプ48にはダミーブロック47が支持されている。ダミーブロック47はボーリング孔42の底部421に接して配され、揚水ポンプ48による砂泥の巻き上げを防ぐとともに、ボーリング孔42内のデッドボリュームを低減するために設置されている。
揚水ポンプ48は、スタートボタン(図示略)をオンすることにより電源ケーブル56から供給される電力により駆動され、揚水ポンプ48により揚水される地下水やトレーサーなどは、揚水チューブ55から揚水側連結チューブP14に移送される。この揚水ポンプ48は、前述したように、内形略51mmの塩化ビニル管VP50内を通過可能な小型のポンプであり揚程が小さいものであるが、100mまでの試験区間44から取り込んだ地下水を略地上まで揚水する能力を有するものである。すなわち、この揚水ポンプ48は、無脈動定量ポンプ22の吸引側圧力が負圧にならないようにするために地下水を地上まで揚水するために設置され、無脈動定量ポンプ22の流量制御を補完する役割を有するものである。
圧力電気伝導度計49は、水平断面が外径18mmの筐体に収容され、試験区間44の圧力、電気伝導度および温度を常時計測することができる計器である。その圧力電気伝導度計49の計測結果は、通信ケーブル52を介して地上部10のPC36(図1参照)へ送られ、PC36を介してボーリング孔42内の状態を常時モニタリングすることができる。なお、揚水ポンプ48および圧力電気伝導度計49の制御は、制御装置(図示略)によって地上から行われている。
上部遮水ブロック45は、シングルパッカー50と注水チューブ51と揚水チューブ55と通信ケーブル52と電源ケーブル56とパッカー拡張用チューブ53とケーブル遮水ブロック57とロッド59とを有している。ここで、本実施形態では、ロッド59を2段として設けているが、後述するように、このロッド59の段数を変えることにより試験区間44の長さを自由に変更できる。
上部遮水ブロック45は、上部に設けられたシングルパッカー50が膨張し、シングルパッカー50がボーリング孔42の内部に密着することによりボーリング孔42内のシングルパッカー50の上方と下方が区切られ、シングルパッカー50からダミーブロック47の底部までが試験区間44となる。シングルパッカー50は、縮径が42mmであり、内径4mmのパッカー拡張用ケーブル53を介して地上のポンプ(図示略)から送水される水圧によって膨縮する。本実施形態では、ボーリング孔42の底部421上部に試験区間44が設けるようにしたが、これに限らず、ダブルパッカーを用いて試験区間44をボーリング孔42の途中に設けるようにしてもよい。
トレーサータンク21に貯留されたトレーサーやチェーサータンク24に貯水されたチェーサーは、注水側連結チューブP13に接続される注水チューブ51を介して、シングルパッカー50の下方に設置された試験区間吐出口54から試験区間44内に放出される。この注水チューブ51および揚水チューブ55の内径は、水理試験に必要な流量を確保するために13mmとし、その材質は注入および揚水される地下水やトレーサーの吸着を軽減するため樹脂製としている。
ケーブル遮水ブロック57は、外径47mm、長さ70mmで材質がステンレスSUS304の円柱状ブロックであり、揚水ポンプ48を連結するために,ステンレスパイプ571が偏心した状態(注水チューブ51と衝突しない状態)で溶接されている。揚水ポンプ48は、円筒状に形成されて、その側面から試験区間44内の流体が入り、上部中心の吐出口から吐出する構造をしている。また、ケーブル遮水ブロック57を通過するケーブル類は、電源ケーブル56と圧力電気伝導度計49の通信ケーブル52であり、ケーブル遮水ブロック57の下部穴部にケーブル留め具58を詰め込み遮水させている。通信ケーブル52は外径6.7mmであり、ケーブル留め具58でケーブル遮水ブロック57と連結される。同様に、電源ケーブル56もケーブル留め具58でケーブル遮水ブロック57と連結されている。このケーブル遮水ブロック57とシングルパッカー50との間はロッド59で連結され、ロッド59の段数を変更することにより試験区間44の長さ(深度方向)を所望の長さに設定することができる。
このように、孔内部40内のケーブル遮水ブロック57と揚水ポンプ48の間に空間が形成され、その空間に圧力電気伝導度計49を配置することにより、細いボーリング孔42でも、外径18mmの圧力電気伝導度計49を余裕を持って配置でき、試験区間44内の地下水やトレーサーの圧力、電気伝導度および温度を、常時測定することができる。
次に、上述した水理試験装置1を用いた水理試験について説明する。本実施形態では、水理試験としてプッシュプル試験と希釈試験について説明するが、上述のように、トレーサーを試験区間44に注入せず地下水のみを計測・評価する他の水理試験にも水理試験装置1が用いられる。ここで、他の試験に用いる場合は、試験区間44から揚水ポンプ48のより地下水を揚水し、その揚水された地下水を無脈動定量ポンプ22により無脈動で予め定められた流量で移送して計測・評価されるものでもよい。
(プッシュプル試験)
まずプッシュプル試験について説明する。プッシュプル試験は、1つのボーリング孔42を用いて、一旦地盤41内に押し込んだトレーサーの滲出を検出することにより、そのトレーサーの移動状況を確認する試験である。このプッシュプル試験は、トレーサーの試験区間44への注入→チェーサーの試験区間44への注入→待機→試験区間44から地下水およびトレーサーを揚水してトレーサーの滲出の検出の順で行われる。このプッシュプル試験では、長尺チューブ33は使用せず、そのためバルブV11、V12、V13は閉止し、バルブV14は開放している。
プッシュプル試験では、まずトレーサータンク21に貯留されたトレーサーが試験区間44に注入される。具体的には、トレーサーの注入時には、バルブV1、V3、V14が開放され、吸込側バルブV7によりトレーサータンク21と無脈動定量ポンプ22の吸込口とを連通され、吐出側バルブV9により無脈動定量ポンプ22の吐出口と試験区間44の試験区間吐出口54とが連通させる(バルブV2、V4、V10は閉止)。ここで、バルブV6により給排共用パイプP5と供給パイプP6が連通されている。なお、プッシュプル試験において、トレーサータンク21からトレーサーを注入する構造としては、トレーサータンク21から吸込側バルブV7までのバルブを必要としない構造とすることも可能で、その場合、トレーサータンク21と吸込側バルブV7とをバルブなしに1本の配管により連通させる構造にすることもできる(以下の「希釈試験」も同様)。また、無脈動定量ポンプ22の吐出口と試験区間44の試験区間吐出口54とを連通させる構造として、無脈動定量ポンプ22の吐出口から試験区間44の試験区間吐出口54までのバルブ(V8、V11、V12,V14)を必要としない構造とすることも可能で、その場合、無脈動定量ポンプ22の吐出口と試験区間44の試験区間吐出口54とをバルブなしに1本の配管により連通させる構造にすることもできる。そして、無脈動定量ポンプ22を作動させることにより、トレーサータンク21→吸上用パイプP1→供給パイプP3→給排共用パイプP5→供給パイプP6→吸引パイプP7→無脈動定量ポンプ22→排出パイプP8→注水側連結チューブP13→注水チューブ51→試験区間吐出口54の順で、トレーサータンク21に貯留されたトレーサーが試験区間44に注入される。ここで、無脈動定量ポンプ22からはトレーサーが無脈動で予め定められる流量で吐出され、試験区間44内にトレーサーが180分かけて、900L注入される。なお、本実施形態では、試験区間に180分かけて、トレーサーを900L注入したが、トレーサーの注入時間および注入量はこれに限られるものではない。また、トレーサーが注入されている間は、揚水ポンプ48は停止している。
次に、チェーサータンク24に貯留されたチェーサーが試験区間44に注入される。具体的には、チェーサーの注入時には、トレーサーの注入時のバルブのバルブV1とV2の開閉が切換わるだけである。これにより、チェーサータンク24に貯留されたチェーサーが試験区間44に注入される。ここで、無脈動定量ポンプ22からはチェーサーが無脈動で予め定められる流量で吐出され、試験区間44内にチェーサーが24分かけて、120L注入される。なお、本実施形態では、試験区間に24分かけて、チェーサーを120L注入したが、チェーサーの注入時間および注入量はこれに限られるものではない。ここで、チェーサーが注入されている間は、揚水ポンプ48は停止している。なお、本実施形態では、チェーサータンク24に貯留されたチェーサーを試験区間44に注入したが、これに限らず、チェーサーを試験区間44に注入せずにプッシュプル試験を行うこともできる。
次に、試験区間44内の地下水およびトレーサーが揚水ポンプ48により揚水される。そして、揚水ポンプ48により揚水された地下水およびトレーサーは、プッシュプル試験計測評価部に移送されるとともに、その他は排水タンク25から排水される。具体的には、プッシュプル試験計測評価部への地下水およびトレーサーの移送は、吸込側バルブV7により揚水ポンプ48と無脈動定量ポンプ22の吸込口とを連通させ、吐出側バルブV9により無脈動定量ポンプ22の吐出口とプッシュプル試験計測評価部(フロースルーセル27など)とを連通させ、バルブV10を開く(またはバルブV4、V10の開度を調整する)ことにより、プッシュプル試験測定評価部(フロースルーセル27など)に試験区間44から地下水やトレーサーを移送させることができる。なお、吐出側バルブV9とプッシュプル試験計測評価部(フロースルーセル27など)とを連通する構造としては、吐出側バルブV9からプッシュプル試験計測評価部(フロースルーセル27など)までのバルブ(V6、V10)を必要としない構造とすることも可能で、その場合、吐出側バルブV9とプッシュプル試験計測評価部(フロースルーセル27など)とをバルブなしに1本の配管により連通させる構造にすることもできる。そして、揚水ポンプ48および無脈動定量ポンプ22を作動させることにより、揚水ポンプ48→揚水チューブ55→揚水側連結チューブP14→吸引パイプP7→無脈動定量ポンプ22→排出パイプP8→排出パイプP9→給排共用パイプP5→計測用パイプP10→プッシュプル試験計測評価部の順で、試験区間44内の地下水およびトレーサーがプッシュプル試験計測評価部へ移送される。そして、試験区間44からプッシュプル試験測定評価部(フロースルーセル27など)に移送された地下水やトレーサーは、プッシュプル試験測定評価部により物理化学的な性質が計測・評価される。ここで、プッシュプル試験計測評価部は、上述したように、フロースルーセル27、マルチ水質モニタリングシステム28、フロースルー方式蛍光光度計31などから構成されている。また、排水タンク25への地下水およびトレーサーの排水は、上記プッシュプル試験計測評価部への地下水およびトレーサーの移送の構成に、バルブV4を開放させる(バルブV1、V2、V3は閉止)。このようにすることにより、揚水ポンプ48および無脈動定量ポンプ22を作動させることにより、揚水ポンプ48→揚水チューブ55→揚水側連結チューブP14→吸引パイプP7→無脈動定量ポンプ22→排出パイプP8→排出パイプP9→給排共用パイプP5→バルブV4→排出用パイプP4→排水タンク25の順で、試験区間44内の地下水およびトレーサーが排水タンク25へ排水される。
次に、プッシュプル試験計測評価部の各機器から計測・評価される物理化学的な性質について説明する。フロースルーセル27のイオンメーター26からは、試験区間44から揚水した地下水およびトレーサーのナトリウムイオン濃度、塩素イオン濃度、カルシウムイオン濃度が計測され、試験区間44から揚水した地下水およびトレーサーの水質変化から試験が正常に実施できているか評価することができる。マルチ水質モニタリングシステム28からは、試験区間44から揚水した地下水およびトレーサーの電気伝導度、温度、酸化還元電位、溶存酸素、濁度のデータが計測され、水質を評価することができる。フロースルー方式蛍光光度計31からは、試験区間44から揚水した地下水およびトレーサーの蛍光塗料濃度が計測され、トレーサーとして投入したウラニン等の蛍光塗料濃度の変化を原位置で確認評価することができる。流量計29からは、水質計測に用いる計測用パイプP10内の流量が計測され、フロースルーセル27のイオンメーター26、マルチ水質モニタリングシステム28およびフロースルー方式蛍光光度計31などから構成されるプッシュプル試験測定評価部において、正常に計測できている流量であるかどうかを評価することができる。
また、圧力電気伝導度計49からは、試験区間44内における地下水の圧力、電気伝導度、温度のデータが計測され、試験区間44における地下水性状の変化を直接評価することができる。流量計23からは、試験流量が計測され、試験条件の安定性を確認することができる。また、試験区間44から地下水およびトレーサーを揚水する際に、予め定められる時間毎にバルブV10を開く(もしくは、バルブV4、V10の開度を調整する)ことにより、常時プッシュプル試験測定評価部を構成する計測用パイプP10側の装置に、揚水した地下水やトレーサーなどを移送することができる。
このように、無脈動定量ポンプ22により揚水ポンプ48からの地下水およびトレーサーを無脈動で予め定められた流量でプッシュプル試験計測評価部へ移送され、プッシュプル試験計測評価部(PC35も含む)より無脈動定量ポンプ22から無脈動で予め定められた流量で移送された地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価するので、プッシュプル試験においてトレーサーの移動状況を正確に計測・評価することができる。なお、揚水された地下水およびトレーサーは、バルブV8を開放することで、採取口から採取することもできる。
また、トレーサータンク21に貯留されているトレーサーの注入時においては、吸込側バルブV7により無脈動定量ポンプ22の吸込口をトレーサータンク21に連通させ、吐出側バルブV9により無脈動定量ポンプ22の吐出口を試験区間44の試験区間吐出口54に連通させ、また、プッシュプル試験計測評価部による地下水およびトレーサーの物理化学的な性質の計測・評価時においては、吸込側バルブV7により無脈動定量ポンプ22の吸込口を揚水ポンプ48に連通させ、吐出側バルブV9は無脈動定量ポンプ22の吐出口をプッシュプル試験計測評価部に連通させているので、1つの無脈動定量ポンプ22を用いて、試験区間44へのトレーサーの注入およびプッシュプル試験計測評価部への地下水およびトレーサーの移送を安定した流量で行うことができる。これにより、低コスト化および省スペース化を図ることができる。
(希釈試験)
次に希釈試験について説明する。希釈試験は、試験区間44に注入したトレーサーが、時間経過に伴い、試験区間44を流れる地下水で希釈されてゆく(濃度が低下してゆく)状況から、自然地下水流速を評価するための試験であり、トレーサーにはウラニンのような蛍光塗料や石油などが用いられる。この希釈試験では、長尺チューブ33を使用し、大量のトレーサーを循環させて希釈されてゆく状況が計測評価される。なお、希釈試験では、チェーサータンク24および排水タンク25は使用されないのでバルブV2、V4は閉止されている。
希釈試験の準備段階として、バルブV1、V3が開放され、バルブV6により給排共用パイプP5と供給パイプP6が連通された状態で、トレーサータンク21に貯留されたトレーサーが長尺チューブ33および試験区間44に充填される。具体的には、まずトレーサータンク21に貯留されているトレーサーが長尺チューブ33に注入される。すなわち、吸込側バルブV7によりトレーサータンク21と無脈動定量ポンプ22の吸込口とを連通させるとともに、長尺チューブ導入バルブ(V14を閉止、V11とV13は開放、V12を閉止)により無脈動定量ポンプ22の吐出口と長尺チューブ33とを連通させることにより、トレーサータンク21に貯留されているトレーサーを長尺チューブ33に充填される。ここで、バルブV9により排出パイプP8と注水側連結チューブP13が連通されている。なお、希釈試験において、排出パイプP8と注水側連結チューブP13が連通させる構造としてはバルブV9を設けない構造とすることも可能で、その場合、排出パイプP8と注水側連結チューブP13とをバルブなしに1本の配管により連通させる構造にすることもできる。そして、無脈動定量ポンプ22を作動させることにより、トレーサータンク21→吸上用パイプP1→供給パイプP3→給排共用パイプP5→供給パイプP6→吸引パイプP7→無脈動定量ポンプ22→排出パイプP8→注水側連結チューブP13→チューブP11→長尺チューブ33の順で、トレーサータンク21に貯留されたトレーサーが長尺チューブ33内に充填される。ここで、本実施形態では容量150Lの長尺チューブ33を用いており、この長尺チューブ33に流量5L/分で、30分かけて充填している。なお、本実施形態では、容量150Lの長尺チューブ33を用い、流量5L/分で、30分かけて充填させたが、長尺チューブ33の容量、充填時間および充填流量はこれに限られるものではない。なお、希釈試験の準備段階においては揚水ポンプ48は停止している。
次に、トレーサータンク21に貯留されているトレーサーを試験区間44に注入する時には、吸込側バルブV7によりトレーサータンク21と無脈動定量ポンプ22の吸込口とを連通させるとともに、長尺チューブ導入バルブ(V14を開放、V11とV12とV13は閉止)により無脈動定量ポンプ22の吐出口と試験区間44の試験区間吐出口54とを連通させることにより、トレーサータンク21に貯留されているトレーサーが試験区間44に充填させる。そして、無脈動定量ポンプ22を作動させることにより、トレーサータンク21→吸上用パイプP1→供給パイプP3→給排共用パイプP5→供給パイプP6→吸引パイプP7→無脈動定量ポンプ22→排出パイプP8→注水側連結チューブP13→注水チューブ51→試験区間吐出口54の順で、充分なトレーサーが試験区間44に充填される。なお、この間においても、揚水ポンプ48は停止している。
希釈試験の準備段階が完了すると希釈試験が行われる。希釈試験は、試験区間44と揚水ポンプ48と無脈動定量ポンプ22と長尺チューブ33と試験区間44とを配管を介して連結された循環ループを循環する地下水およびトレーサーを予め定められる時間毎にサンプル採取口から採取し、その採取された地下水およびトレーサーを計測・評価する試験である。
希釈試験では、吸込側バルブV7により揚水ポンプ48と無脈動定量ポンプ22の吸込口とを連通させるとともに、長尺チューブ導入バルブ(V14とV13は閉止、V11とV12を開放)により無脈動定量ポンプ22の吐出口と長尺チューブ33とを連通させ、揚水ポンプ48および無脈動定量ポンプ22により長尺チューブ33内のトレーサーおよび試験区間44内の地下水およびトレーサーを循環ループ(試験区間44と揚水ポンプ48と無脈動定量ポンプ22と長尺チューブ33と試験区間44とを配管を介して連結されたループ)に循環させ、循環ループのサンプル採取口(バルブ8を開放して採取)から無脈動で予め定められた流量で移送された地下水およびトレーサーを予め定められる時間毎に採取し、その採取された地下水およびトレーサーを計測・評価する。ここで、バルブV1、V3、V10は閉止している。そして、揚水ポンプ48および無脈動定量ポンプ22を作動させることにより、長尺チューブ33→チューブP12→注水チューブ51→試験区間吐出口54→試験区間44→揚水ポンプ48→揚水チューブ55→揚水側連結チューブP14→吸引パイプP7→無脈動定量ポンプ22→排出パイプP8→注水側連結チューブP13→チューブP11→長尺チューブ33の順で閉路である循環ループを循環する。この循環ループは、上述したように、揚水ポンプ48と無脈動定量ポンプ22と長尺チューブ33とを配管を介して形成されたループである。この循環ループ経路内を地下水およびトレーサーが無脈動定量ポンプ22により無脈動で5L/分(予め定められる流量)移送されて循環する。この循環ループを循環するトレーサーの希釈度合いを測定するために、予め定められる時間毎にバルブV8を開放することにより、サンプル採取口から地下水およびトレーサーが採取される。そして、希釈試験計測評価部(図示略)によりサンプル採取口から採取された地下水およびトレーサーからトレーサーの蛍光塗料濃度が計測される。循環ループの循環が継続すると,蛍光塗料濃度は試験区間44を通過する地下水の流れによって徐々に低下する。希釈試験では、この蛍光塗料濃度を計測することにより,自然地下水流速を評価する。
以上説明したように、試験区間44内の地下水を揚水ポンプ48により略地上まで揚水し、その揚水ポンプ48により揚水された地下水を地上に設置された無脈動定量ポンプ22により移送しているので、内径略51mmのボーリング孔42に挿入可能な小規模の揚水ポンプ48を用いて、深さ10〜100mのボーリング孔42の試験区間44から地上まで地下水を揚水し、地上に設置された寸法の大きい無脈動定量ポンプ22を用いて、その揚水ポンプ48により揚水された地下水を一定量で連続的に移送することができる。これにより、揚水ポンプ48からの地下水およびトレーサーを無脈動で予め定められた流量で循環ループに循環させ、希釈試験計測評価部(図示略)より、無脈動定量ポンプ22から無脈動で予め定められた流量で移送される地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価するので、希釈試験において地下水の希釈度を正確に計測・評価することができる。
また、揚水ポンプ48からの地下水およびトレーサーの移送、およびトレーサータンク21またはチェーサータンク24に貯留されているトレーサーまたはチェーサーの試験区間44への注入を1つの無脈動定量ポンプ22により行っているので、コストダウンを図ることができるとともに省スペース化も図ることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
1 水理試験装置
10 地上部
21 トレーサータンク
22 無脈動定量ポンプ
23、29 流量計
24 チェーサータンク
25 排水タンク
27 フロースルーセル
28 マルチ水質モニタリングシステム
31 フロースルー方式蛍光光度計
33 長尺チューブ
35、36 パーソナルコンピュータ(PC)
37 レコーダー
40 孔内部
41 地盤
42 ボーリング孔
44 試験区間
45 上部遮水ブロック
46 下部浸漬ブロック
47 ダミーブロック
48 揚水ポンプ
49 圧力電気伝導度計
50 シングルパッカー
51 注水チューブ
55 揚水チューブ
60 地上孔内中継部
61 挿入回収用ワイヤー

Claims (4)

  1. 地盤に掘削された内径略51mmで深さ10〜100mのボーリング孔の底部にパッカーで閉塞した試験区間が形成され、その試験区間から地下水を揚水し、その揚水した地下水を計測・評価する水理試験装置において、
    前記ボーリング孔内に設置され、前記試験区間内の地下水を略地上まで揚水する揚水ポンプと、
    地上に設置され、前記揚水ポンプにより揚水された地下水を無脈動で予め定められた流量で、前記計測・評価のために移送する無脈動定量ポンプと、を有し、
    前記無脈動定量ポンプにより無脈動で予め定められた流量で移送されるボーリング孔の底部の地下水を計測・評価可能としたことを特徴とする水理試験装置。
  2. 地上に設置され、地下水と識別可能なトレーサーを貯留するトレーサータンクと、
    該トレーサータンクに貯留されているトレーサーが配管を介して前記試験区間に注入される試験区間吐出口と、
    前記無脈動定量ポンプから移送される地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価するプッシュプル試験計測評価部と、を有し、
    前記揚水ポンプは、前記試験区間内の地下水およびトレーサーを揚水し、
    前記無脈動定量ポンプは、前記揚水ポンプからの地下水およびトレーサーを無脈動で予め定められた流量で、前記プッシュプル試験計測評価部へ移送し、
    前記プッシュプル試験計測評価部は、前記無脈動定量ポンプから無脈動で予め定められた流量で移送される地下水およびトレーサーの物理化学的な性質を計測・評価することを特徴とする請求項1記載の水理試験装置。
  3. 前記無脈動定量ポンプの吸込口側に設けられ、前記トレーサータンクから前記無脈動定量ポンプの吸込口への流路と前記揚水ポンプから前記無脈動定量ポンプの吸込口への流路とを切り替える吸込側バルブと、
    前記無脈動定量ポンプの吐出口側に設けられ、前記無脈動定量ポンプの吐出口から前記試験区間の試験区間吐出口への流路と前記無脈動定量ポンプの吐出口から前記プッシュプル試験計測評価部への流路を切り替える吐出側バルブと、有し、
    前記トレーサータンクに貯留されているトレーサーの注入時には、前記吸込側バルブにより前記トレーサータンクと前記無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、前記吐出側バルブにより前記無脈動定量ポンプの吐出口と前記試験区間の試験区間吐出口に連通させることにより、前記トレーサータンクに貯留されているトレーサーを前記試験区間に注入し、
    前記プッシュプル試験計測評価部による地下水およびトレーサーの物理化学的な性質の計測・評価時には、前記吸込側バルブにより前記揚水ポンプと前記無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、前記吐出側バルブにより前記無脈動定量ポンプの吐出口と前記プッシュプル試験計測評価部とを連通させ、前記試験区間内の地下水およびトレーサーがプッシュプル試験計測評価部に移送されることを特徴とする請求項2記載の水理試験装置。
  4. 前記地上に設置され、前記地下水と識別可能なトレーサーを貯留するトレーサータンクと、
    前記無脈動定量ポンプの吸込口側に設けられ、前記トレーサータンクから前記無脈動定量ポンプの吸込口への流路と前記揚水ポンプから前記無脈動定量ポンプの吸込口への流路とを切り替える吸込側バルブと、
    前記トレーサータンクに貯留されているトレーサーが配管を介して前記試験区間に注入される試験区間吐出口と、
    前記地上において、前記トレーサータンクと前記試験区間吐出口とを連通させる配管に並列に設置される長尺チューブと、
    前記無脈動定量ポンプの吐出口側に設けられ、前記無脈動定量ポンプの吐出口から前記試験区間の試験区間吐出口への流路と前記無脈動定量ポンプの吐出口から前記長尺チューブへの流路を切り替える長尺チューブ導入バルブと、
    前記試験区間と該試験区間内の地下水およびトレーサーを揚水する前記揚水ポンプと該揚水ポンプからの地下水およびトレーサーを移送する前記無脈動定量ポンプと前記長尺チューブと前記試験区間とを配管を介して連結された循環ループと、
    前記循環ループに設けられ、前記無脈動定量ポンプから移送された地下水およびトレーサーを採取するサンプル採取口と、
    該サンプル採取口から採取された地下水およびトレーサーを計測・評価する希釈試験計測評価部と、を有し、
    前記トレーサータンクに貯留されているトレーサーを前記長尺チューブに注入する時には、前記吸込側バルブにより前記トレーサータンクと前記無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、前記長尺チューブ導入バルブにより前記無脈動定量ポンプの吐出口と前記長尺チューブとを連通させることにより、前記トレーサータンクに貯留されているトレーサーを前記長尺チューブに充填され、また、前記トレーサータンクに貯留されているトレーサーを前記試験区間に注入する時には、前記吸込側バルブにより前記トレーサータンクと前記無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、前記長尺チューブ導入バルブにより前記無脈動定量ポンプの吐出口と前記試験区間の試験区間吐出口とを連通させることにより、前記トレーサータンクに貯留されているトレーサーを前記試験区間に充填させ、
    その後に、前記吸込側バルブにより前記揚水ポンプと前記無脈動定量ポンプの吸込口とを連通させるとともに、前記長尺チューブ導入バルブにより前記無脈動定量ポンプの吐出口と前記長尺チューブとを連通させ、前記揚水ポンプおよび前記無脈動定量ポンプにより前記長尺チューブ内のトレーサーおよび前記試験区間内の地下水およびトレーサーを前記循環ループに循環させ、
    前記希釈試験計測評価部は、前記無脈動定量ポンプから無脈動で予め定められた流量で移送された前記循環ループを循環する地下水およびトレーサーを予め定められる時間毎に前記サンプル採取口から採取し、その採取された地下水およびトレーサーを計測・評価することを特徴とする請求項1記載の水理試験装置。
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