JP2015139083A - 聴覚補完システム及び聴覚補完方法 - Google Patents

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Takezo Hatanaka
武蔵 畑中
尚 津田
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尚 津田
矢野 周治
Shuji Yano
周治 矢野
勝彦 櫛
Katsuhiko Kushi
勝彦 櫛
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Abstract

【課題】利用者の聴覚を効率的に補完し、もって利用者に対して快適な生活環境を提供すること。
【解決手段】コアユニット20の聴覚補完処理部23aは、自装置で集音した音データから生活音データ、音方向データ及び話者感情データ等を聴覚補完情報として生成する。聴覚補完処理部23aは、生活音データをイヤピース10に送信し、音方向データ及び話者感情データを自装置の表示部27aへの表示制御に用いる。イヤピース10は、自装置で集音した音データのノイズを除去しつつ増幅し、コアユニット20から受信した生活音データと合成して出力する。
【選択図】図2

Description

この発明は、利用者の聴覚を補完する聴覚補完システム及び聴覚補完方法に関する。
従来、音を増幅する補聴器により聴覚障害者の聴こえの問題を解消する技術が知られている。最近では、音をデジタル信号処理し、聴覚障害者に対してノイズを低減したクリアな音声を提供するデジタル方式の補聴器が主流になりつつある。
例えば、特許文献1には、アナログ入力音信号をデジタル入力信号に変換し、外部メモリからプログラム及び設定値を読み込み、デジタル入力信号に対して信号処理を行い、信号処理した信号をアナログ出力信号に変換し、アナログ出力信号又はアナログ入力音信号を切り替えて出力音信号として出力する技術が開示されている。また、低音域と高音域を分割しつつ必要に応じて高音域を低減することでノイズを低減する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
このように、上記特許文献1及び2等に代表される従来の補聴器では、聴覚障害者に対してよりクリアな音声を提供する観点から様々な工夫がなされている。
特開2011−035684号公報 特開2012−109933号公報
しかしながら、聴覚障害者は、可能な限り聴覚に支障がない健聴者と同等な生活スタイルで日常を過ごすことを望んでおり、単にノイズが低減されたクリアな音声で話者の発話内容を聴き取ることを望んでいるわけではない。
例えば、健聴者は、台所から聴こえるコトコト音などの生活音により安らぎや充実感等を感じる場合が多いが、かかる生活音がノイズとともに除去されてしまうと、聴覚障害者が生活音に伴う安らぎや充実感を得ることができない。なお、聴覚障害者が生活音を聴き取れるようにノイズ除去レベルを下げると、該聴覚障害者が公共場所等に所在する際に却ってノイズが増加してしまい、聴覚障害者がクリアな音声を聴き取れない結果となる。
また、健聴者は、話者の声の高低のパターンを示すトーン並びに声の響きや調子を示す声色から話者の心中を察するケースが多いが、デジタル方式で量子化する際の量子化誤差等によってトーンや声色に関する情報が失われると、聴覚障害者が健聴者と同様に話者の心中を察することができない結果となる。
さらに、健聴者は、複数の話者と会話する場合に、個々の話者の声の周波数の違いや声の到来方向などを考慮して誰の発言であるかを無意識に認識しているが、上記量子化誤差等により方向情報や周波数のわずかな差違が失われると、誰の発言であるかを認識できない結果となる。
これらのことから、聴覚障害者と健聴者の間に所在する聴覚に関するギャップを補完し、聴覚障害者に対して健聴者と同等な生活スタイルをいかにして提供するかが重要な課題となっている。なお、かかる課題は、聴覚障害者のみについて生ずる課題ではなく、健聴者のうちの比較的難聴傾向にある利用者についても同様に生ずる課題である。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであって、利用者の聴覚を効率的に補完し、もって利用者に対して快適な生活環境を提供することができる聴覚補完システム及び聴覚補完方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、利用者の耳に装着され、装置内部に設けられた第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データを生成して出力するイヤピースと、前記イヤピースと通信可能に接続され、装置内部に設けられた第2のマイクにより集音された音データから前記利用者の聴覚を補完する聴覚補完情報を生成し、生成した聴覚補完情報を報知する本体装置とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記本体装置は、前記第2のマイクにより集音された音データに含まれる生活音を強調した生活音データを前記聴覚補完情報として生成して前記イヤピースに出力し、前記イヤピースは、前記第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データと前記生活音データとを合成した合成音データを出力することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記本体装置は、前記第2のマイクにより集音された音データから前記利用者の周辺状況に応じて異なる周波数帯の音を強調した強調音データを前記聴覚補完情報として生成して前記イヤピースに出力し、前記イヤピースは、前記第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データと前記強調音データとを合成した合成音データを出力することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記本体装置は、他の装置から音データを受信した場合に、前記他の装置から受信した音データを連携音データとして前記イヤピースに出力し、前記イヤピースは、前記第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データと前記連携音データとを合成した合成音データを出力することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記本体装置は、前記第2のマイクにより集音された音データから音の到来方向を示す音方向データを前記聴覚補完情報として生成し、前記音方向データを所定の表示手段に表示制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記本体装置は、前記第2のマイクにより集音された音データに含まれる音声から話者の感情を示す話者感情データを前記聴覚補完情報として生成し、前記話者感情データを所定の表示手段に表示制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記イヤピースが載置された場合に当該イヤピースを無線充電するポッドと、前記本体装置が載置された場合に当該本体装置を無線充電するクレイドルとをさらに備え、前記本体装置は、前記クレイドルにより無線充電されるとともに、前記イヤピースを無線充電する無線充電手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、利用者の耳に装着されるイヤピースが、前記利用者に到来する音データを集音する第1の集音ステップと、前記イヤピースと通信可能に接続された本体装置が、前記利用者に到来する音データを集音する第2の集音ステップと、前記本体装置が、前記第2の集音ステップにより集音された音データから前記利用者の聴覚を補完する聴覚補完情報を生成する聴覚補完情報生成ステップと、前記本体装置が、前記聴覚補完情報生成ステップにより生成された前記聴覚補完情報を報知する報知ステップと、前記イヤピースが、前記第1の集音ステップにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データを生成して出力する音出力ステップとを含んだことを特徴とする。
本発明によれば、利用者の耳に装着され、装置内部に設けられた第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データを生成して出力するイヤピースと、イヤピースと通信可能に接続され、装置内部に設けられた第2のマイクにより集音された音データから利用者の聴覚を補完する聴覚補完情報を生成し、生成した聴覚補完情報を報知する本体装置とを備えるよう構成したので、利用者の聴覚を効率的に補完し、もって利用者に対して快適な生活環境を提供することができる。
図1は、聴覚補完システムのシステム構成を示す図である。 図2は、聴覚補完システムによる聴覚の補完について説明するための説明図である。 図3は、図1に示したイヤピースの内部構成を示すブロック図である。 図4は、図1に示したコアユニットの内部構成を示すブロック図である。 図5は、コアユニットによる音データの処理について説明するための説明図である。 図6は、フィルタの選択について説明するための説明図である。 図7は、タッチパネルディスプレイによるユーザインタフェースについて説明するための説明図である。(その1) 図8は、タッチパネルディスプレイによるユーザインタフェースについて説明するための説明図である。(その2) 図9は、ユーザインタフェースの変形例について説明するための説明図である。 図10は、コアユニットによる音データの処理手順を示すフローチャートである。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る聴覚補完システム及び聴覚補完方法の好適な実施例を詳細に説明する。
まず、本実施例に係る聴覚補完システムのシステム構成について説明する。図1は、聴覚補完システムのシステム構成を示す図である。図1に示すように、聴覚補完システムは、イヤピース10と、コアユニット20と、ポッド30と、クレイドル40とを有する。
イヤピース10は、利用者の耳穴に挿入することで装着される耳穴式の装置であり、自装置で集音した音をフィルタリングした音データとコアユニット20から受信した音データとを合成して出力する。このイヤピース10は、本実施例で採用した耳穴式に限定されるものではなく、耳のひだに入れる耳ひだ式や耳に掛ける耳掛け式であっても良い。なお、このイヤピース10は、コアユニット20と連携させずに単独利用する場合には、従前の補聴器と同様に利用することができる。
コアユニット20は、本発明の聴覚補完に係る処理等を行う本体装置であり、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)や赤外線等の近距離通信によってイヤピース10と通信可能に接続される。その詳細な説明については後述するが、このコアユニット20は、自装置で集音した音データから利用者の聴覚を補完する聴覚補完情報を生成し、生成した聴覚補完情報を表示するとともに、必要に応じて聴覚補完情報を音データに変換してイヤピース10に出力する処理等を行う。コアユニット20は、利用者のポケットへの収納や、ストラップ等を用いた装着が可能である。
ポッド30は、イヤピース10を載置するための装置であり、利用者の就寝時など該利用者がイヤピース10を使用しない場合にイヤピース10がポッド30に載置される。利用者によってイヤピース10がポッド30に載置されるか又はポッド30付近に置かれたならば、該イヤピース10はポッド30により非接触で無線充電される。
クレイドル40は、コアユニット20を載置するための装置であり、利用者の就寝時など該利用者がコアユニット20を使用しない場合にコアユニット20がクレイドル40に載置される。利用者によってコアユニット20がクレイドル40に載置されるか又はクレイドル40付近に置かれたならば、該コアユニット20はクレイドル40により非接触で無線充電される。なお、イヤピース10は、コアユニット20又はクレイドル40により非接触で無線充電することも可能である。
次に、本実施例に係る聴覚補完システムによる聴覚補完の概念について説明する。図2は、本実施例に係る聴覚補完システムによる聴覚補完の概念を説明するための説明図である。同図に示すように、イヤピース10及びコアユニット20は、それぞれ外部から到来する音を集音して音データを生成する。
コアユニット20は、自装置で集音した音データから聴覚補完情報を生成する聴覚補完処理部23aを有している。具体的には、この聴覚補完処理部23aは、自装置で集音した音データから生活音データ、音方向データ及び話者感情データを含む聴覚補完情報を生成する。
この生活音データは、自装置で集音した音データから、台所から聴こえるコトコト音などの生活音を示すデータであり、あらかじめ登録された抽出対象となる生活音の周波数及びパターンが音データに含まれている場合には、該当する生活音データを音データから抽出する。
音方向データは、自装置で集音した音データの到来方向を示すデータである。話者感情データは、自装置で集音した音データに含まれる音声から抽出した話者の感情に係るデータである。時系列的に見て話者の音声のトーンや声色が変化した場合には、話者の感情に起伏が生じたものと判定し、これを話者感情データとして抽出する。
聴覚補完処理部23aは、生活音データをイヤピース10に送信するとともに、音方向データ及び話者感情データを自装置の表示部27aに表示制御する。図2では、話者の感情を示す話者アイコンF1と、音声の到来方向を示す音声アイコンF2を表示部27aに表示した例を図示している。例えば、利用者自身の位置を表示部27aの中心とし、話者アイコンF1の相対位置と音声アイコンF2の表示角度により、話者の音声の到来方向を認識することができるとともに、話者アイコンF1の図柄によって話者の感情を推測することが可能となる。
イヤピース10は、自装置で集音した音データからノイズを除去しつつ、この音データに含まれる音声帯域から音声を抽出する音声抽出部13aを有する。この音声抽出部13aは、自装置で集音した音データのうち、特に音声を効果的に聞き取ることができるよう調整されている。
イヤピース10は、音声抽出部13aが出力した出力音データと、コアユニット20から受信した生活音データとを合成して出力する。このため、利用者は、音声だけでなく生活音も良好に聞き取ることができ、これにより台所作業を行う家族の行動を認識し、もって安心感や安らぎを感じることが可能となる。
なお、コアユニット20から生活音データを受信しない場合には、音声抽出部13aが出力した出力音データがそのまま出力されるので、イヤピース10が単体の補聴器として動作する。なお、話者の感情をトーン信号などを使ってイヤピース10を介して音で出力することも可能である。
次に、図1に示したイヤピース10の内部構成について説明する。図3は、図1に示したイヤピース10の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、イヤピース10は、マイク11、AD変換部12、制御部13、無線通信部14、電源部15、DA変換部16及びイヤホン17を有する。
マイク11は、利用者に到来する音を集音し、アナログ信号として出力する。AD変換部12は、マイク11が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部13に出力する。
無線通信部14は、コアユニット20と無線通信を行う通信ユニットである。無線通信部14は、コアユニット20から生活音データ等の音データを受信し、制御部13に出力する。
制御部13は、デジタル信号処理を行うDSP(Digital Signal Processor)である。制御部13は、その内部に音声抽出部13a及び出力合成部13bを有する。音声抽出部13aは、AD変換部12が出力したデジタル信号からノイズ成分をフィルタリングし、音声に対応する周波数帯に増幅を行って出力音データを生成する。
出力合成部13bは、音声抽出部13aが生成した出力音データと無線通信部14が受信した音データとを合成し、合成音データを生成する。なお、コアユニット20から音データを受信していない場合には、音声抽出部13aが生成した出力音データと合成音データとは同一となる。
DA変換部16は、制御部13が出力したデジタル信号である合成音データをアナログ信号に変換する。イヤホン17は、DA変換部16の出力したアナログ信号により、利用者の耳に音を出力することとなる。
電源部15は、制御部13及び無線通信部14に電力を供給する電源であり、この電源部15は、既に説明したようにポッド30、クレイドル40又はコアユニット20により無線充電可能である。
図3に示したイヤピース10を単独で用いる場合には左右いずれかの耳に装着することとなるが、2つのイヤピース10を左右の耳にそれぞれ装着することとしてもよい。
次に、図1に示したコアユニット20の内部構成について説明する。図4は、図1に示したコアユニット20の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、コアユニット20は、マイク21a、マイク21b、AD変換部22a、AD変換部22b、制御部23、無線通信部24、電源部25、記憶部26及びタッチパネルディスプレイ27を有する。
マイク21a及びマイク21bは、利用者に到来する音を集音し、アナログ信号として出力する。マイク21aとマイク21bとは、コアユニット20の筐体上の離隔した位置に設ける。AD変換部22aは、マイク21aが出力したアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部23に出力する。AD変換部22bは、マイク21bが出力したアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部23に出力する。
無線通信部24は、イヤピース10や外部の装置と無線通信を行う通信ユニットである。無線通信部24は、制御部23が出力した音データをイヤピース10に送信する。また、無線通信部24は、外部の装置と各種データの送受信を行う。
記憶部26は、フラッシュメモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部26は、外部の装置から受信したデータの格納、コアユニット20の制御に関する制御データの格納、録音データの格納等に用いられる。
タッチパネルディスプレイ27は、液晶ディスプレイ等からなる表示部27aと、タッチパネル等からなる操作部27bとを組み合わせた表示操作部である。なお、操作部27bとして物理的なボタン等を設けてもよい。
制御部23は、デジタル信号処理を行うDSP(Digital Signal Processor)である。制御部23は、その内部に聴覚補完処理部23aと、連携処理部23bと、イヤピース出力処理部23cと、録音管理部23dと、充電管理部23eと、通信管理部23fとを有する。
聴覚補完処理部23aは、マイク21a及びマイク21bにより集音された音データから利用者の聴覚を補完する聴覚補完情報を生成する処理部である。その詳細については後述するが、聴覚補完処理部23aは、生成した聴覚補完情報のうち、生活音データ等の音データをイヤピース出力処理部23cに出力するとともに、音方向データ及び話者感情データ等を表示部27aへの表示制御に用いる。
連携処理部23bは、外部の装置との連携を行う処理部である。外部の装置としては、スマートフォン等の携帯端末や、テレビ、電話機、コンピュータ等を用いることができる。連携処理部23bは、外部の装置から音データを取得した場合には、取得した音データをイヤピース出力処理部23cに出力する。連携処理部23bからイヤピース出力処理部23cに出力される音データが連携音データである。
具体的には、コンピュータと連携する場合には、メール着信音等を取得する。また、携帯端末やテレビ等と連携する場合には、携帯電話やテレビの音出力を取得する。また、スマートフォンや電話機と連携する場合には、通話相手の音声を取得することができる。なお、通話時の利用者の音声については、スマートフォンや電話機のマイクで集音することとなる。
また、連携処理部23bは、外部の装置から受信した天気予報データやスケジュールデータ等を記憶部26に格納し、利用者の操作に応じて表示部27aに表示制御する。また、連携処理部23bは、記憶部26に格納した録音データを利用者の操作に応じて外部の装置に送信する。また、連携処理部23bは、テレビ等から字幕データを受信し、表示部27aに表示制御することができる。
イヤピース出力処理部23cは、聴覚補完処理部23aが出力した音データと、連携処理部23bが出力した音データとをイヤピース10に出力する処理部である。具体的には、イヤピース出力処理部23cは、イヤピース10に出力すべき音データを合成し、合成した音データを無線通信部24によりイヤピース10に送信する。
録音管理部23dは、マイク21a及びマイク21bが集音した音データを録音データとして記憶部26に格納し、利用者の操作に応じて再生や消去を行う処理部である。録音データの記憶部26への格納は常時行うことが好適である。
充電管理部23eは、コアユニット20及びイヤピース10の充電を管理する処理部である。充電管理部23eは、コアユニット20及びイヤピース10の充電量を監視し、必要に応じて利用者に報知する。また、充電管理部23eは、コアユニット20の充電を行ったクレイドル40を識別し、当該クレイドル40を特定するクレイドルIDを記憶部26に格納する。また、充電管理部23eは、イヤピース10が所定距離以内に所在している場合には、イヤピース10を充電する無線充電手段として機能する。
通信管理部23fは、無線通信部24による通信状況を管理する処理部である。通信管理部23fは、イヤピース10との通信が途切れた場合に、利用者に対して報知を行う。また、通信管理部23fは、イヤピース10との通信が途切れた場合に、その時刻情報を記憶部26に格納する。GPS(Global Positioning System)等により位置情報を取得可能であれば、イヤピース10との通信が途切れた場所を記憶部26に格納してもよい。このようにイヤピース10との通信途絶時の情報を格納することにより、利用者がイヤピース10を紛失した際にイヤピース10を見つける手がかりを提供することができる。
電源部25は、制御部23、無線通信部24、記憶部26及びタッチパネルディスプレイ27に電力を供給する電源であり、この電源部25は、既に説明したようにクレイドル40により無線充電可能である。
次に、コアユニット20による音データの処理についてさらに説明する。図5は、コアユニット20による音データの処理について説明するための説明図である。図5に示すように、マイク21a及びマイク21bが集音した音データは、AD変換部22a及びAD変換部22bによりデジタル信号に変換された後、録音管理部23dに出力される。
録音管理部23dは、マイク21a及びマイク21bが集音した音データを録音データとして記憶部26に格納するとともに、聴覚補完処理部23aに出力する。また、録音管理部23dは、記憶部26から録音データを読み出して、聴覚補完処理部23aに出力する録音再生が可能である。
聴覚補完処理部23aは、方向識別部23a1、個人識別部23a2、感情識別部23a3、フィルタ選択部23a4、増幅部23a5、音声フィルタ23a6、生活音フィルタ23a7、車両走行音フィルタ23a8及び緊急車両音フィルタ23a9を有する。
方向識別部23a1は、マイク21aが取得した音データ(AD変換部22aの出力)と、マイク21bが取得した音データ(AD変換部22bの出力)とを用いて音の到来方向を識別する。具体的には、方向識別部23a1は、マイク21aとマイク21bとがそれぞれ取得した音データにおける音の到来時間の差を算出し、算出した到来時間の差によって音の到来方向を識別する。方向識別部23a1は、識別した音の到来方向を示す音方向データを生成し、表示部27aの表示制御に用いる。
個人識別部23a2は、マイク21aが取得した音データを用いて音声の話者を識別する。具体的には、個人識別部23a2は、マイク21aが取得した音データから音声の特徴パラメータを算出し、特徴パラメータが一致する音声を同一人物の音声であると識別する。音声の特徴パラメータの算出には、MFCC(Mel-Frequency Cepstrum Coefficient)等の任意の手法を用いることができる。
個人識別部23a2は、話者を識別した場合には、話者に関する情報を話者識別データとして表示部27aの表示制御に用いる。また、特定の話者について音声の特徴パラメータと個人名とを対応付け、登録データとして記憶部26に格納しておけば、マイク21aが取得した音データから算出した特徴パラメータが登録データの特徴パラメータと一致した場合に、該登録データの個人名を表示することも可能である。
感情識別部23a3は、マイク21aが取得した音データを用いて話者の感情を識別する。具体的には、感情識別部23a3は、マイク21aが取得した音データに含まれる音声の大きさ、高さ及びピッチの変化を検出し、検出した変化により話者の感情を識別する。話者が興奮して話すときの音声は、平静に話すときの音声に比べると音量が大きくなり、音域が高くなり、言葉が早口になる傾向がある。そこで、音声の大きさ、高さ及びピッチの変化を検出することにより、話者の感情の変化を推定できるのである。感情識別部23a3は、識別した話者の感情を示す話者感情データを生成し、表示部27aへの表示制御に用いる。
音声フィルタ23a6は、マイク21aが取得した音データ(AD変換部22aの出力)から、音声に対応する周波数帯を抽出して音声データとして出力するフィルタである。生活音フィルタ23a7は、マイク21aが取得した音データから、生活音に対応する周波数帯を抽出して生活音データとして出力するフィルタである。車両走行音フィルタ23a8は、マイク21aが取得した音データから、車両走行音に対応する周波数帯を抽出して車両走行音データとして出力するフィルタである。緊急車両音フィルタ23a9は、マイク21aが取得した音データから、緊急車両のサイレンに対応する周波数帯を抽出して緊急車両音データとして出力するフィルタである。なお、ここでは4種のフィルタを用いる場合を例示したが、任意のフィルタを追加することができる。
フィルタ選択部23a4は、聴覚補完システムの利用状況に応じて各フィルタの使用可否を選択する。利用状況は、利用者の操作入力によっても決定可能であるが、充電管理部23eから最後に充電に使用したクレイドル40のクレイドルIDを取得し、このクレイドルIDに応じて決定することもできる。
図6は、フィルタの選択について説明するための説明図である。図6(a)では、シーン種別「自宅」、シーン種別「運転中」、シーン種別「職場」、シーン種別「録音再生」の4つの利用状況について、各フィルタの使用可否を示している。
シーン種別「自宅」では、音声フィルタ23a6がオフ(不使用)、生活音フィルタ23a7がオン(使用)、車両走行音フィルタ23a8がオフ、緊急車両音フィルタ23a9がオフとなっている。音声フィルタ23a6がオフであるのは、イヤピース10において音声抽出が行われているためである。従って、自宅で聴覚補完システムを使用する場合には、イヤピース10からは音声と生活音が強調されて出力されることとなる。
シーン種別「運転中」では、音声フィルタ23a6がオフ、生活音フィルタ23a7がオフ、車両走行音フィルタ23a8がオン、緊急車両音フィルタ23a9がオンとなっている。音声フィルタ23a6がオフであるのは、イヤピース10において音声抽出が行われているためである。従って、運転中に聴覚補完システムを使用する場合には、イヤピース10からは音声、車両走行音及び緊急車両音が強調されて出力されることとなる。
シーン種別「職場」では、音声フィルタ23a6がオフ、生活音フィルタ23a7がオフ、車両走行音フィルタ23a8がオフ、緊急車両音フィルタ23a9がオフとなっている。この場合には、フィルタの出力はイヤピース10に送信されないが、イヤピース10において音声抽出が行われているので、音声が強調されて出力されることとなる。
シーン種別「録音再生」では、音声フィルタ23a6がオン、生活音フィルタ23a7がオフ、車両走行音フィルタ23a8がオフ、緊急車両音フィルタ23a9がオフとなっている。録音再生時には、イヤピース10で音声抽出が行うことができないため、コアユニット20で音声の抽出を行うのである。なお、録音再生を行う場合には、各フィルタのオンオフを利用者が個別に選択可能としてもよい。
図6(b)は、クレイドルIDとシーン種別の対応関係を示す図である。図6(b)では、クレイドルIDが「C001」であるクレイドル40が自宅に設置されており、クレイドルIDが「C002」であるクレイドル40が車両に設置されており、クレイドルIDが「C003」であるクレイドル40が職場に設置されていることを示している。従って、最後に充電に使用したクレイドル40のクレイドルIDが「C001」であれば、シーン種別を「自宅」と判定し、最後に充電に使用したクレイドル40のクレイドルIDが「C002」であれば、シーン種別を「運転中」と判定し、最後に充電に使用したクレイドル40のクレイドルIDが「C003」であれば、シーン種別を「職場」と判定することができる。
なお、録音管理部23dが記憶部26から読み出した録音データを聴覚補完処理部23aに出力している場合には、最後に充電に使用したクレイドル40のクレイドルIDに関わらず、シーン種別「録音再生」に決定される。
図5に戻って説明を続ける。フィルタ選択部23a4は、決定したシーン種別に応じて「オン」に設定されたフィルタに、マイク21aが取得した音データを出力する。各フィルタは、マイク21aが取得した音データから所定の周波数帯を抽出し、増幅部23a5に出力する。
増幅部23a5は、各フィルタの出力を合成して増幅し、イヤピース出力処理部23cに出力する。すなわち、増幅部23a5が出力する音データには、音声データ、生活音データ、車両走行音データ、緊急車両音データ等の強調音データが含まれることとなる。なお、各フィルタの出力に対する増幅率は、利用者の聴力の特性に合わせて個別に設定可能である。
イヤピース出力処理部23cは、聴覚補完処理部23aが出力した音データと、連携処理部23bが出力した連携音データとを合成し、合成した音データをイヤピース10に送信する。
次に、図7及び図8を参照し、タッチパネルディスプレイ27によるユーザインタフェースについて説明する。図7に示すように、ホーム画面では、中央に「録音再生アイコン」が表示される。また、「録音再生アイコン」の上に「充電状況アイコン」が表示され、「録音再生アイコン」の右に「天気・予定アイコン」が表示され、「録音再生アイコン」の下に「音量調整アイコン」が表示され、「録音再生アイコン」の左に「周囲音アイコン」が表示される。さらに画面の最上部には、時刻や充電量等を簡易表示するステータス表示領域が設けられている。
ホーム画面で「充電状況アイコン」を選択すると、コアユニット20及びイヤピース10の充電量を表示する充電状況画面となる。
ホーム画面で「天気・予定アイコン」を選択すると、連携処理部23bが外部の装置から取得した天気予報データやスケジュールデータの概要を表示する天気・予定画面となる。この天気・予定画面からは、天気予報データの詳細を示す天気一覧画面や、スケジュールデータの詳細を示す予定一覧画面に遷移可能である。
ホーム画面で「音量調整アイコン」を選択すると、イヤピース10の音量を調整する音量調整画面となる。音量調整画面では、その時点での音量設定が表示されるともに、音量を変更するためのスライドボタンが表示される。音量調整画面からは、左右のイヤピース10の音量を個別に調整するための音量調整(右耳)画面及び音量調整(左耳)画面に遷移可能である。
ホーム画面で「周囲音アイコン」を選択すると、コアユニット20に到来した音の大きさを方向別に示す周囲音画面となる。周囲音画面からは、過去の所定時間内に到来した音の大きさの変化を示すボリュームグラフ画面に遷移可能である。
また、ホーム画面以外の各画面には、前画面に戻る操作を受け付けるアイコンが表示されている。さらに、充電状況画面、天気・予定画面、音量調整画面及び周囲音画面は、スライド操作を受け付けることで、他の画面に遷移可能である。
具体的には、充電状況画面は、右下方向のスライド操作を受け付けると天気・予定画面に遷移し、左下方向のスライド操作を受け付けると周囲音画面に遷移する。天気・予定画面は、左上方向のスライド操作を受け付けると充電状況画面に遷移し、左下方向のスライド操作を受け付けると音量調整画面に遷移する。音量調整画面は、左上方向のスライド操作を受け付けると周囲音画面に遷移し、右上方向のスライド操作を受け付けると天気・予定画面に遷移する。周囲音画面は、右上方向のスライド操作を受け付けると充電状況画面に遷移し、右下方向のスライド操作を受け付けると音量調整画面に遷移する。
ホーム画面で「録音再生アイコン」を選択すると、図8に示す録音再生モード画面となる。録音再生モード画面では、中央に「録音再生アイコン」が表示される。また、「録音再生アイコン」の上に「録音アイコン」が表示され、「録音再生アイコン」の右に「チェックマーカーアイコン」が表示され、「録音再生アイコン」の下に「音声フォルダアイコン」が表示され、「録音再生アイコン」の左に「聞き返し再生アイコン」が表示される。
録音再生モード画面で「録音アイコン」を選択すると、録音を開始可能な録音画面となる。録音画面からは、ファイル設定画面に遷移可能である。ファイル設定画面では、録音データとして記憶部26に格納された音声ファイルへのタグの設定、エクスポート先の設定、タイトルの入力が可能である。
録音再生モード画面で「チェックマーカーアイコン」を選択すると、音声ファイルに再生などの基準等として使用可能なチェックマークを設定するチェックマーカー画面となる。
録音再生モード画面で「音声フォルダアイコン」を選択すると、それまでに生成した音声ファイルを表示する音声フォルダ画面となる。音声ファイルは、リスト表示や生成日時に対応付けたカレンダー表示が可能である。音声フォルダ画面で音声ファイルを選択すると、再生コントロール画面に遷移する。再生コントロール画面では、音声ファイルの再生の他、削除が可能である。さらにファイル設定画面にも遷移可能である。
録音再生モード画面で「聞き返し再生アイコン」を選択すると、音声ファイルを聞き返すことのできる聞き返し再生画面となる。この聞き返し再生画面では、聞き返し開始時点を指定することで、聞き返し開始時点以降の音声を再生させることができる。
なお、録音再生モード画面、録音画面、チェックマーカー画面、音声フォルダ画面、聞き返し再生画面等では、前画面に戻る操作を受け付けるアイコンが表示されている。
次に、ユーザインタフェースの変形例について説明する。図9は、ユーザインタフェースの変形例について説明するための説明図である。図9に示す例では、表示部27aの下部に設けた3つのボタン(左ボタン、中ボタン、右ボタン)を用いて種々の操作を受け付けるようにしている。
図9に示したホーム画面では、日時や天気の情報を表示している。ホーム画面で左ボタンを操作すると、イヤピース10の音量を調整する左右音量調整画面となる。左右音量調整画面では、その時点での音量設定が表示される。また、3つのボタンは、左右のイヤピース10の選択に割り当てられる。イヤピース10が選択されると、3つのボタンは音量を大きくする操作、音量を小さくする操作、音量を確定する操作に割り当てられる。なお、コアユニット20の側面等に音量調整ボタンを設け、音量調整ボタンが操作された場合には他の画面で操作中であっても左右音量調整画面を表示することとしてもよい。
ホーム画面で中ボタンを操作すると、簡易聞き返しモード画面となる。この簡易聞き返しモード画面では、3つのボタンは、巻き戻し操作、再生/停止操作、早送り操作に割り当てられる。なお、録音途中に簡易聞き返し機能を同時に利用した場合には、録音の開始点と終了点の表示により録音が継続されていることを確認可能にする。
ホーム画面で右ボタンを操作すると、録音再生モード画面となる。この録音再生モード画面では、左ボタンに音声フォルダへの遷移操作が割り当てられ、中ボタンに録音・チェックマーク画面への遷移操作が割り当てられる。
録音再生モード画面で音声フォルダへの遷移操作が行われると、音声フォルダ画面が表示される。音声フォルダ画面では、3つのボタンは、前の音声ファイルの表示操作、表示中の音声ファイルの再生操作、次の音声ファイルの表示操作に割り当てられる。音声ファイルの再生操作が行われると、音声ファイルの再生画面に遷移する。音声画面の再生画面では、3つのボタンは、巻き戻し操作、再生/停止操作、早送り操作に割り当てられる。なお、早送り操作に割り当てられた右ボタンを短く押すと次のチェックマークの位置までスキップして再生するスキップ再生が可能である。
録音再生モード画面で録音・チェックマーク画面への遷移操作が行われると、録音・チェックマーク画面が表示される。この録音・チェックマーク画面では、中ボタンに録音の開始/終了操作が割り当てられ、右ボタンにチェックマークの挿入操作が割り当てられる。さらに、既に挿入したチェックマークが存在する場合には、そのチェックマークの数がふきだしで表示される。また、左ボタンの上には音声フォルダに対応するアイコンが表示され、音声ファイルが既に存在する場合には、その音声ファイルの数がふきだしで表示される。なお、録音中にホーム画面へ戻ると、ホーム画面において録音中であることを示す表示が行われる。
次に、コアユニット20による音データの処理手順について説明する。図10は、コアユニット20による音データの処理手順を示すフローチャートである。コアユニット20は、マイク21a及びマイク21bの出力をAD変換部22a及びAD変換部22bによりデジタル信号に変換して取得する(ステップS101)。録音管理部23dは、マイク21a及びマイク21bが集音した音データを録音データとして記憶部26に格納する(ステップS102)。
聴覚補完処理部23a内の方向識別部23a1は、マイク21a及びマイク21bの出力から音の到来時間の差を算出し、算出した到来時間の差によって音の到来方向を識別する(ステップS103)。
聴覚補完処理部23a内の個人識別部23a2は、マイク21aの出力から音声の特徴パラメータを算出し、特徴パラメータが一致する音声を同一人物の音声であると識別する(ステップS104)。
聴覚補完処理部23a内の感情識別部23a3は、マイク21aの出力に含まれる音声の大きさ、高さ及びピッチの変化を検出し、検出した変化により話者の感情を識別する(ステップS105)。
聴覚補完処理部23aは、方向識別部23a1により識別した音の到来方向と、個人識別部23a2による話者の識別結果と、感情識別部23a3により識別した話者の感情とを表示部27aに表示制御する(ステップS106)。
フィルタ選択部23a4は、利用者の操作入力、最後に充電に使用したクレイドル40のクレイドルID、録音データの再生中であるか否か等によりシーン種別を決定し(ステップS107)、決定したシーン種別に応じたフィルタを選択する(ステップS108)。
フィルタ選択部23a4により選択されたフィルタは、マイク21aの出力から所定の周波数帯を抽出し強調音データ(音声データ、生活音データ、車両走行音データ、緊急車両音データ等)として出力するフィルタリングを行う(ステップS109)。増幅部23a5は、各フィルタが出力した強調音データを合成して増幅する(ステップS110)。
ステップS110の後、連携処理部23bは、外部の装置から音データを取得したか否かを判定する(ステップS111)。外部の装置から音データを取得しているならば(ステップS111;Yes)、イヤピース出力処理部23cは、ステップS110の合成結果に、外部の装置から取得した音データである連携音データをさらに合成する(ステップS112)。
ステップS112の後、若しくは外部の装置から音データを取得していない場合(ステップS111;No)、イヤピース出力処理部23cは、合成の結果得られた音データをイヤピース10に送信し(ステップS113)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例に係る聴覚補完システムは、コアユニット20のマイク21a及びマイク21bで集音した音データから音の到来方向や話者の感情等を聴覚補完情報として抽出し、表示部27aに表示制御することにより、利用者の聴覚を視覚によって効率的に補完し、もって利用者に対して快適な生活環境を提供することができる。
また、生活音等についても対応する周波数帯の音データを抽出して増幅し、イヤピース10から出力することができるので、利用者は音声以外の音データについても聞き取ることが可能となり、もって利用者に対して快適な生活環境を提供することができる。
また、聴覚補完システムが利用される際の周辺状況を判定し、周辺状況に応じた周波数帯の音データを抽出して増幅し、イヤピース10から出力することができるので、利用者は状況に応じて種々の音を聞き取ることが可能となる。
また、コアユニット20が外部の装置と連携することにより、外部の装置から取得した音データをイヤピース10から出力可能となり、また、外部の装置から取得した天気予報データやスケジュールデータ等の表示が可能となる。
また、コアユニット20はクレイドル40により無線充電可能であり、イヤピース10はポッド30、クレイドル40又はコアユニット20により無線充電可能である。イヤピース10はコアユニット20により無線充電可能であるため、外出先でポッド30やクレイドル40がない状況であってもイヤピース10の充電が可能である。
無線充電の方式としては、電磁誘導により発生させた起電力を充電に用いる電磁誘導型、磁界共鳴により電力を伝送する磁界共鳴型、電解共鳴により電力を伝送する電界共鳴型、電力をマイクロ波により送受信するマイクロ波型など、任意の方式を用いる事ができる。
なお、上記実施例に示した構成及び動作は、本発明を限定するものではなく、適宜変更して実施する事ができる。例えば、上記実施例では、イヤピース10とコアユニット20とが無線通信する構成を例示したが、イヤピース10とコアユニット20とを有線接続して通信するよう構成してもよい。
また、上記実施例では、音の到来方向や話者感情を表示により報知する構成を例示したが、これらをイヤピース10からの音出力により報知することもできる。音の到来方向を音により報知する場合には、左右のイヤピース10のいずれかから信号音を出力すればよい。また、話者感情を音により報知する場合には、話者感情が平静であると識別したならば音声をそのまま出力し、話者感情が興奮状態や沈静状態にあると識別したならば識別結果に合わせた信号音を音声に重畳して出力すればよい。
また、上記実施例では、イヤピース10にマイク11や音声抽出部13a等を設け、イヤピース10単体でも補聴器として利用可能となるよう構成した場合を例示したが、イヤピースが音出力のみを行う構成としてもよい。この場合には、コアユニット20の音声フィルタ23a6を常にオン状態とし、イヤピースはコアユニット20から受信した音データをそのまま出力することとなる。
また、上記実施例では、コアユニット20が自装置で集音した音データから聴覚補完情報を生成する構成を例示したが、イヤピースが集音した音データをコアユニットに送信し、コアユニットはイヤピースから受信した音データから聴覚補完情報を生成するよう構成してもよい。
以上のように、本発明に係る聴覚補完システム及び聴覚補完方法は、利用者の聴覚を効率的に補完し、もって利用者に対して快適な生活環境を提供することに適している。
10 イヤピース
11、21a、21b マイク
12、22a、22b AD変換部
13、23 制御部
13a 音声抽出部
13b 出力合成部
14、24 無線通信部
15、25 電源部
16 DA変換部
17 イヤホン
20 コアユニット
23a 聴覚補完処理部
23a1 方向識別部
23a2 個人識別部
23a3 感情識別部
23a4 フィルタ選択部
23a5 増幅部
23a6 音声フィルタ
23a7 生活音フィルタ
23a8 車両走行音フィルタ
23a9 緊急車両音フィルタ
23b 連携処理部
23c イヤピース出力処理部
23d 録音管理部
23e 充電管理部
23f 通信管理部
26 記憶部
27 タッチパネルディスプレイ
27a 表示部
27b 操作部
30 ポッド
40 クレイドル

Claims (8)

  1. 利用者の耳に装着され、装置内部に設けられた第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データを生成して出力するイヤピースと、
    前記イヤピースと通信可能に接続され、装置内部に設けられた第2のマイクにより集音された音データから前記利用者の聴覚を補完する聴覚補完情報を生成し、生成した聴覚補完情報を報知する本体装置と
    を備えたことを特徴とする聴覚補完システム。
  2. 前記本体装置は、
    前記第2のマイクにより集音された音データに含まれる生活音を強調した生活音データを前記聴覚補完情報として生成して前記イヤピースに出力し、
    前記イヤピースは、
    前記第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データと前記生活音データとを合成した合成音データを出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の聴覚補完システム。
  3. 前記本体装置は、
    前記第2のマイクにより集音された音データから前記利用者の周辺状況に応じて異なる周波数帯の音を強調した強調音データを前記聴覚補完情報として生成して前記イヤピースに出力し、
    前記イヤピースは、
    前記第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データと前記強調音データとを合成した合成音データを出力する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の聴覚補完システム。
  4. 前記本体装置は、
    他の装置から音データを受信した場合に、前記他の装置から受信した音データを連携音データとして前記イヤピースに出力し、
    前記イヤピースは、
    前記第1のマイクにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データと前記連携音データとを合成した合成音データを出力する
    ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の聴覚補完システム。
  5. 前記本体装置は、
    前記第2のマイクにより集音された音データから音の到来方向を示す音方向データを前記聴覚補完情報として生成し、前記音方向データを所定の表示手段に表示制御する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の聴覚補完システム。
  6. 前記本体装置は、
    前記第2のマイクにより集音された音データに含まれる音声から話者の感情を示す話者感情データを前記聴覚補完情報として生成し、前記話者感情データを所定の表示手段に表示制御する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の聴覚補完システム。
  7. 前記イヤピースが載置された場合に当該イヤピースを無線充電するポッドと、
    前記本体装置が載置された場合に当該本体装置を無線充電するクレイドルと
    をさらに備え、
    前記本体装置は、前記クレイドルにより無線充電されるとともに、前記イヤピースを無線充電する無線充電手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の聴覚補完システム。
  8. 利用者の耳に装着されるイヤピースが、前記利用者に到来する音データを集音する第1の集音ステップと、
    前記イヤピースと通信可能に接続された本体装置が、前記利用者に到来する音データを集音する第2の集音ステップと、
    前記本体装置が、前記第2の集音ステップにより集音された音データから前記利用者の聴覚を補完する聴覚補完情報を生成する聴覚補完情報生成ステップと、
    前記本体装置が、前記聴覚補完情報生成ステップにより生成された前記聴覚補完情報を報知する報知ステップと、
    前記イヤピースが、前記第1の集音ステップにより集音された音データからノイズを除去しつつ増幅した出力音データを生成して出力する音出力ステップと
    を含んだことを特徴とする聴覚補完方法。
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