JP2015134384A - 遠隔操縦装置、及び遠隔操縦システム - Google Patents

遠隔操縦装置、及び遠隔操縦システム Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストの低減と機動性の向上とを図り得る、遠隔操縦装置、及び遠隔操縦システムを提供する。【解決手段】操縦装置10は、操縦者に装着される装着部材13と、装着部材13の位置を検出する位置検出部30と、位置に応じて移動装置60に動作を指示する遠隔操縦部41と、接触センサからの情報を受け取り、これに基づいて、移動装置60が受けた外力を特定する情報処理部40と、装着部材13に引っ張り方向の力を伝達する伝達部材12と、引っ張り方向の力を発生させ、それを伝達部材12に与える駆動部11と、予め、設定された引っ張り方向の力を初期力として発生させておき、特定された外力が操縦者に提示される力覚として、操縦者に伝達されるように、駆動部11における初期力を増加又は減少させる、制御部14とを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、移動装置を遠隔操作するための、遠隔操縦装置、及び遠隔操縦システムに関する。
近年、地震などの災害における人命救助を目的としたレスキューロボットの開発が活発になっている(例えば、非特許文献1及び2参照)。また、現在開発中のレスキューロボットのうち、特にヘビ型のレスキューロボットは、複数の関節が設けられた細長いボディを有しており、実際のヘビと同様にボディをくねらせながら進むことができる。このため、ヘビ型のレスキューロボットは、狭いところへも侵入できるので、壊れた建物の中での生存者の確認に有用であると考えられている。
また、このようなレスキューロボットの操縦は遠隔から行われるが、この場合において、操縦者に現場の臨場感をフィードバックできれば、操縦者における操作精度を高めることが可能となる。このため、例えば、特許文献1は、操縦者が使用するコントロールレバーに、ロボットの受ける反力をフィードバックすることが可能な、遠隔操縦システムを提案している。
また、この特許文献1に開示された遠隔操縦システムでは、ロボットには、2つのテレビカメラが左右に並べて搭載され、操縦室では、2つのカメラの映像を合成することで得られた三次元画像が表示される。このため、操縦者は、視覚的な臨場感も感じることができるので、操作精度のいっそうの向上が図られる。
特開平6−65949号公報
亀川哲志、松野文俊著「遠隔操作性を考慮した双頭ヘビ型レスキューロボットKOHGAの開発」、日本ロボット学会誌Vol.25 No.7、2007年、p.1074-1081 広瀬茂男著「ヘビ型ロボットの移動機構」、日本ロボット学会誌Vol.28 No.2、2010年、p.151-155
ところで、上記特許文献1に開示された遠隔操縦システムを用いれば、操作者は現場の臨場感を感じることができ、精度の高い操作を行うことができると考えられるが、操縦のための装置が大掛かりとなる。このため、上記特許文献1に開示された遠隔操縦システムには、製造コストが非常に高いという問題がある。また、操縦のための装置を移動させることが難しいため、装置とロボットとの通信を確保することができない現場では、作業ロボットを利用できないという問題もある。
[発明の目的]
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、製造コストの低減と機動性の向上とを図り得る、遠隔操縦装置、及び遠隔操縦システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における遠隔操縦装置は、移動装置を遠隔から操縦するための遠隔操縦装置であって、
操縦者に装着される装着部材と、
前記装着部材の位置を検出する、位置検出部と、
前記位置検出部によって検出された位置に応じて、前記移動装置に動作を指示する、遠隔操縦部と、
前記移動装置に備えられた接触センサからの情報を受け取り、受け取った前記情報に基づいて、前記移動装置が受けた外力を特定する、情報処理部と、
当該遠隔操縦装置から、前記装着部材へと伸びて、前記装着部材に引っ張り方向の力を伝達する伝達部材と、
前記引っ張り方向の力を発生させ、それを前記伝達部材に与える駆動部と、
予め、前記駆動部に、設定された大きさの前記引っ張り方向の力を初期力として発生させておき、前記情報処理部によって特定された前記外力が、前記操縦者に提示される力覚として、前記装着部材を介して前記操縦者に伝達されるように、前記駆動部における前記初期力を増加又は減少させる、制御部と、
を備えている、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における遠隔操縦システムは、移動装置と、それを遠隔から操縦するための遠隔操縦装置とを備え、
前記移動装置は、接触センサを備え、
前記遠隔操縦装置は、
操縦者に装着される装着部材と、
前記装着部材の位置を検出する、位置検出部と、
前記位置検出部によって検出された位置に応じて、前記移動装置に動作を指示する、遠隔操縦部と、
前記移動装置に備えられた前記接触センサからの情報を受け取り、受け取った前記情報に基づいて、前記移動装置が受けた外力を特定する、情報処理部と、
前記遠隔操縦装置から、前記装着部材へと伸びて、前記装着部材に引っ張り方向の力を伝達する伝達部材と、
前記引っ張り方向の力を発生させ、それを前記伝達部材に与える駆動部と、
予め、前記駆動部に、設定された大きさの前記引っ張り方向の力を初期力として発生させておき、前記情報処理部によって特定された前記外力が、前記操縦者に提示される力覚として、前記装着部材を介して前記操縦者に伝達されるように、前記駆動部における前記初期力を増加又は減少させる、制御部と、
を備えている、ことを特徴とする。
以上のように本発明によれば、製造コストの低減と機動性の向上とを図ることができる。
図1は、本発明の実施の形態における遠隔操縦システムの概略構成を俯瞰的に示す図である。 図2は、本発明の実施の形態における遠隔操縦装置の各構成部品を示す分解斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態における遠隔操縦システム及び遠隔操縦装置の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態における遠隔操縦装置10の動作を示すフロー図である。 図5は、図4に示したステップS101を説明するための図である。 図6は、図4に示したステップS107を説明するための図である。 図7(a)は、引張力の算出処理を説明するための図であり、図7(b)は、引張力の算出処理に用いられる座標軸を示す図である。 図8は、提示力の再設定処理を説明するための図である。 図9は、本発明の実施の形態における遠隔操縦装置の他の例を示す斜視図である。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、遠隔操縦装置、遠隔操縦システムについて、図1〜図9を参照しながら説明する。
[システム構成、装置構成]
最初に、図1及び図2を用いて、本実施の形態における遠隔操縦装置及び遠隔操縦システムの構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態における遠隔操縦システムの概略構成を俯瞰的に示す図である。図2は、本発明の実施の形態における遠隔操縦装置の各構成部品を示す分解斜視図である。
まず、図1を用いて、本実施の形態における遠隔操縦システムの概略構成について説明する。図1に示すように、本実施の形態における遠隔操縦システム100は、移動装置60と、それを遠隔から操縦するための遠隔操縦装置10とを備えている。
本実施の形態では、移動装置60は、ヘビ型のレスキューロボットであり、先端に、カメラ62と接触センサとを備えている。図1において、61は、接触センサに取り付けられたシャフトであり、接触センサはシャフト61が何かと接触すると、それによってシャフト61が受けた力を外力として検出する。そして、移動装置60は、接触センサで検出された外力を特定するデータ(以下「外力データ」と表記する。)と、カメラ62の映像データとを遠隔操縦装置10へと送信する。
遠隔操縦装置10は、移動装置60のコントローラとしての機能に加え、操縦者200に対して力覚を提示する機能も有している。従って、操縦者200は、遠隔操縦装置10を用いることで、移動装置60が接触センサで検知した外力を力覚として感じながら、移動装置60を操縦することができる。
具体的には、遠隔操縦装置10は、操縦者200に装着される装着部材13を備え、その位置を検出し、検出した位置に応じて、移動装置60を動かすための命令を送信することができる。また、遠隔操縦装置10は、移動装置60において、接触センサのシャフト61が何かと接触すると、それに応じて、装着部材13を介して、操縦者200に力覚を提示することもできる。つまり、操縦者200は、装着部材13を装着し、これを装着した指を動かすだけで、移動装置60が受ける外力を力覚として感じながら、移動装置60を遠隔操縦することができる。なお、具体的な構成及び処理については、後述する。
また、本実施の形態では、遠隔操縦装置10には、表示画面21が設けられており、この表示画面21には、移動装置60の先頭に取り付けられたカメラ62の映像が表示される。従って、操縦者200は、自分の指を移動装置60の先頭に見立てて、操縦することもできる。つまり、操縦者200は、自分の指を前後、左右、上下に動かすことで、移動装置60において、前後進、左右旋回、及び上下旋回をさせることができる。従って、遠隔操縦装置10によれば、ジョイスティック等の従来からの遠隔操縦装置を用いる場合に比べて、操作性の向上が図られることになる。なお、図1において、70は実空間に存在する障害物である。
続いて、図2を用いて、遠隔操縦装置10の内部構成について説明する。図2に示すように、遠隔操縦装置10は、まず、装着部材13と、位置検出部30と、遠隔操縦部41と、情報処理部40とを備えている。
このうち、位置検出部30は、操縦者200(図1参照)に装着されている装着部材13の位置を検出する。遠隔操縦部41は、位置検出部30によって検出された位置に応じて、移動装置60(図1、図3参照)に動作を指示する。また、情報処理部40は、移動装置60の接触センサからの情報(外力データ)を受け取り、受け取った外力データに基づいて、移動装置60が受けた外力を特定する。
また、図2に示すように、遠隔操縦装置10は、更に、伝達部材12と、駆動部11と、制御部14も備えている。伝達部材12は、遠隔操縦装置10から装着部材13へと伸びて、装着部材13に引っ張り方向の力(以下、「引張力」と表記する。)を伝達する部材である。また、駆動部11は、引張力を発生させ、それを伝達部材12に与えている。
制御部14は、駆動部11に、予め、設定された大きさの引張力を初期力として発生させる。そして、制御部14は、情報処理部40によって特定された外力が、力覚として、装着部材13を介して操縦者200に伝達されるように、駆動部11における初期力を増加又は減少させる。つまり、遠隔操縦装置10は、装着部材13を装着している操縦者200の指に、伝達部材11を介して引っ張り方向の力を伝達することによって力覚を提示する。
このように、遠隔操縦装置10によれば、従来のような大掛かりな構成とすることなく、操縦者200に力覚を提示することが可能となるため、製造コストの低減と機動性の向上とを図ることが可能となる。なお、本発明でいう「力覚」とは、操縦者が感じる、反発力、抵抗力、外力、感触、等を意味する。
ここで、本実施の形態における遠隔操縦装置10の構成について更に具体的に説明する。図2に示すように、遠隔操縦装置10は、更に、操縦者側から順に、枠状に形成されたカバー50と、表示装置20と、箱状の筐体51とを備えている。加えて、遠隔操縦装置10は、移動装置60との間で無線での通信を行うための通信部42も備えている。
カバー50は、表示装置20の表示画面21が露出するように、筐体51の開口部分に取り付けられる。表示装置20は、液晶表示パネル、有機ELパネルといった薄型の表示パネルである。表示装置20には、後述するように、通信部42を経由して、移動装置60が送信した映像データが送られてくるため、その表示画面21上には、図1に示したように、移動装置60の先頭に取り付けられたカメラ62の映像が表示される。
上述した、駆動部11、制御部14、位置検出部30、情報処理部40、遠隔操縦部41、及び通信部42は、表示装置20の背面側となる筐体51の内部に配置されている。また、図2に示すように、本実施の形態では、3本の伝達部材12が用いられており、これに対応して3つの駆動部11が配置されている。
本実施の形態では、伝達部材12それぞれは、遠隔操縦装置10の背面側の異なる位置から、操縦者200に装着される装着部材13へと伸びる紐状の部材、例えば、ワイヤーである。また、各伝達部材12の先端は、装着部材13に固定されている。更に、装着部材13は、本実施の形態では、操縦者200の指に装着可能なリング状に形成されている。
また、本実施の形態では、各駆動部11は、プーリ15が軸に取り付けられたモータであり、対応する伝達部材12をプーリ15で巻き取ることによって、対応する伝達部材12に、引っ張り方向の力を与えている。伝達部材12の一端はプーリに固定されている。
更に、筐体51の底面には、伝達部材12毎に、通し穴16が設けられており、各伝達部材12は、通し穴16を経由して、遠隔操縦装置10の背面側へと伸びる。なお、各通し穴16の位置は、特に限定されないが、後述するように、力覚の提示範囲は各通し穴16の位置によって決定される(図8の領域X参照)。よって、各通し穴16の位置は、求められる提示範囲を考慮した上で決定される。
このように、本実施の形態においては、3本の伝達部材12によって、装着部材13が引っ張られることによって、操縦者200の指に提示力が提示される(図1参照)。つまり、各駆動部11が伝達部材13に与える引張力の合力によって、力覚が提示される。
また、本実施の形態では、駆動部材12による引張力の伝達方向は、プーリ15及び通し穴16の位置によって、自由に設定できる。更に、伝達部材12の通し穴16から装着部材13までの距離は、プーリ15での巻き取り量によって、自由に設定できる。従って、操縦者が指を動かすことのできる範囲を大きくできるので、広い範囲での3次元的な力覚の提示が可能となる。更に、伝達部材12として、軽量な紐状の部材が用いられているので、操縦者は、指を動かす際に、機械的な抵抗などを感じ難いといえる。
また、本実施の形態では、位置検出部30は、駆動部11毎に、その軸に設けられたエンコーダである。このため、位置検出部30は、装着部材13の位置を検出するためのデータ(以下、「位置検出データ」と表記する。)として、モータの軸の回転数を特定するデータを、遠隔操縦部40に出力する。
また、本実施の形態では、制御部14、情報処理部40、及び遠隔操縦部41は、それぞれ、マイコン等のコンピュータによって実現されている。また、それぞれは、別々のコンピュータによって実現されていても良いし、同一のコンピュータによって実現されていても良い。
続いて、図3を用いて、遠隔操縦システム100及び遠隔操縦装置10でやり取りされるデータについて説明する。図3は、本発明の実施の形態における遠隔操縦システム及び遠隔操縦装置の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、遠隔操縦装置10は、駆動部11と、伝達部材12と、装着部材13と、制御部14と、表示装置20と、位置検出部30と、情報処理部40と、遠隔操縦部41と、通信部42とを備えている。このうち、遠隔操縦部41は位置検出部30に接続され、情報処理部40は制御部14に接続され、更に、制御部14は、駆動部(モータ)11に接続されている。
図3に示す構成では、操縦者200(図1参照)が、装着部材13を装着した指を動かすと、各位置検出部30が、位置検出データを遠隔操縦部41に出力する。遠隔操縦部41は、位置検出データが出力されてくると、まず、予め登録されている、伝達部材12の全長、プーリ15の直径、プーリ15から通し穴16までの距離等に基づいて、各伝達部材12の通し穴16から装着部材13までの長さを算出する。次に、遠隔操縦部41は、後述するように、算出された各伝達部材12の長さに基づいて、装着部材13の位置(座標)を算出する。
そして、遠隔操縦部41は、算出した最新の位置とそれ以前に算出された位置とを比較して、操縦者200の指示を特定し、この指示に対応する動作を移動装置60に行わせるための命令を作成する。具体的には、例えば、操縦者200が装着部材を手前側から奥側へと動かした場合は、遠隔操縦部41は、操縦者200の指示を「前進」と特定し、移動装置60を前進させるための命令を作成する。
通信部42は、遠隔操縦部41が作成した命令を、無線通信によって移動装置60に送信する。具体的には、通信部42としては、既存の無線通信用の通信デバイスを用いることができる。本実施の形態において利用可能な通信規格としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)で規格されている通信規格、Bluetooth(登録商標)で規格されている通信規格等が挙げられる。
また、通信部42は、移動装置60から外力データ及び映像データが送信されてくると、これらのデータを受信する。そして、通信部42は、外力データについては情報処理部40に出力し、映像データについては表示装置20に出力する。
また、情報処理部40は、通信部42を介して、移動装置60が送信した外力データを取得し、この取得した外力データに基づいて、移動装置60が受けた外力を特定する。この特定された外力が、操縦者に伝達すべき力覚に相当する。
本実施の形態では、外力データは、後述するように、3軸方向(左右方向、上下方向、前後方法)それぞれにおける力の大きさを特定するデータであるので、情報処理部40は、方向毎の外力の成分を算出する。また、情報処理部40は、算出した外力の成分を特定するデータ(以下「提示データ」と表記する。)を制御部14に出力する。
制御部14は、提示データを受け取ると、提示データによって特定される外力が、力覚として、操縦者200に伝達されるように、駆動部11における初期力を増加又は減少させる。
具体的には、制御部14は、力覚を伝達するため、各駆動部11が出力すべき引張力を算出する。そして、制御部14は、各駆動部11に目的の引張力を発揮させる制御データ、例えば、駆動部11として機能するモータを駆動するためのパルス信号を、電源回路(図示せず)を用いて生成し、これを制御データとして各駆動部11に出力する。これにより、各駆動部(モータ)11は、計算された引張力で伝達部材12を引っ張り、操縦者200の指先には、目的の力覚が提示される。
また、本実施の形態では、遠隔操縦装置10は、操縦者200に対して、装着部材13の現在の位置と、予め設定されている基準となる位置(基準位置)との差を表現する力覚を伝達することもできる。具体的には、操縦者200が、装着部材13の位置を基準位置から離そうとする程、例えば、装置部材13を、左右方向、前後方向、又は上下方向へと大きく動かそうとする程、大きな抵抗を感じるように、遠隔操縦装置10は力覚を伝達することができる。
このため、情報処理部40は、遠隔操縦部41によって、位置データから装着部材13の位置が算出されると、算出された位置と、予め設定されている基準となる位置(基準位置)との差を算出する。更に、情報処理部40は、操縦者200が算出した差に応じて、具体的には差が大きい程値が大きくなるように、操縦者200に与えるべき力(以下「操作反力」と表記する。)を特定する。具体的には、情報処理部40は、3軸方向(左右方向、上下方向、前後方法)それぞれ毎に、予め設定された条件に(差と操作反力との関係式等)に基づいて、操作反力の成分を算出する。
また、この場合、情報処理部40は、先に特定した外力と、特定した操作反力との合力を求め、求めた合力を特定する提示データを制御部14に出力する。よって、制御部14は、外力と操作反力との両方が、即ち、提示データによって特定される合力が、力覚として、操縦者200に伝達されるように、駆動部11における初期力を増加又は減少させる。なお、以降の説明においては、提示データによって特定される合力を「提示力」と表記する。
また、図3に示すように、本実施の形態では、移動装置60は、図1に示したシャフト61とカメラ62とに加えて、接触センサ63と、動力部64と、通信部65を備えている。
接触センサ63としては、例えば、3軸方向の力を検出可能なひずみゲージ式センサが挙げられる。このようなひずみゲージ式センサが用いられる場合、3軸方向は、例えば、移動装置60の前後方向(シャフト61の軸方向)、移動装置60の上下方向、移動装置60の左右方向に設定される。また、この場合、移動装置60は、設定された方向毎に力を特定する外力データを送信する。
なお、本実施の形態において、接触センサ63は、特に限定されるものではなく、設定される軸方向の数が3軸よりも多いひずみゲージ式センサであっても良いし、他の方式のセンサであっても良い。
また、通信部65は、カメラ62の映像データ及び外力データを、遠隔制御装置10へと送信すると共に、遠隔制御装置10から送信されてきた命令を受信し、これを動力部64に出力する。通信部65としても、上述した通信部42と同様に、既存の無線通信用の通信デバイスを用いることができ、更に、上述した通信規格が用いられる。
動力部64は、移動装置60がヘビ型のレスキューロボットであるため(図1参照)、各節を動かすためのアクチュエータと、遠隔制御装置10から送信されてきた命令に応じてアクチュエータを動作させる制御ユニットとで構成される。また、移動装置60であるヘビ型のレスキューロボットが、節毎にクローラー又は車輪を備えるタイプであるならば、動力部64は、クローラー又は車輪と、その動力源と、制御ユニットとで構成される。なお、本実施の形態において、動力部64の構成は上述の例に限定されることはない。
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態における遠隔操縦装置10の動作について図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態における遠隔操縦装置10の動作を示すフロー図である。なお、以下の説明においては、適宜図1〜図3を参酌する。
最初に、操縦者200が、遠隔操縦装置10の背面の空間において、移動装置60を操縦しようと指を動かすと、これにより、図3に示したように、位置検出部30それぞれは、位置検出データを、遠隔操縦部41に出力する。
次に、図4に示すように、遠隔操縦部41は、出力されてきた位置検出データに基づいて、各伝達部材12の通し穴16から装着部材13までの長さを算出し、更に、算出された各伝達部材12の長さに基づいて、装着部材13の位置(座標)を算出する(S101)。また、ステップS101が実行されると、遠隔操縦部41は、算出した位置を特定するデータを、情報処理部40に出力する。
次に、遠隔操縦部41は、算出した最新の位置とそれ以前に算出された位置とを比較して、操縦者200の指示を特定し、この指示に対応する動作を移動装置60に行わせるための命令を作成する(ステップS102)。次に、遠隔操縦部41は、ステップS102が実行されると、通信部42に、作成した命令を、移動装置60へと送信させる(ステップS103)。移動装置60は、命令を受信すると、その命令に応じた動作を実行する。
次に、通信部42が移動装置60から外力データを受信している場合は、情報処理部40は、この外力データを取得し、取得した外力データに基づいて、移動装置60が受けた外力を特定する(ステップS104)。
次に、情報処理部40は、ステップS101において遠隔操縦部41によって算出された位置と、基準位置との差を算出し、算出した差に応じて、操縦者200に与えるべき操作反力を特定する(ステップS105)。
そして、情報処理部40は、ステップS104で特定した外力と、ステップS105で特定した操作反力との合力、即ち、提示力を求め、更に、この提示力を特定する提示データを制御部14に出力する(ステップS106)。
次に、制御部14は、情報処理部40から提示データを受け取ると、提示データで特定される合力を提示する上で各駆動部11が出力すべき引張力を算出する(ステップS107)。また、ステップS107では、制御部14は、更に、各駆動部11によって、算出された引張力が発生するように制御データを生成し、これを各駆動部11に出力する。
ステップS107が実行されると、遠隔操縦装置10において、各駆動部11を構成するモータは、出力されてきた制御データに応じて回転して伝達部材12を引っ張り、操縦者200の指先に、装着部材13を介して力覚を提示する(ステップS108)。
そして、ステップS101〜S108は、繰り返し実行されるので、操縦者200は、ある位置から別の位置まで指を動かすと、その間、連続して、外力と操作反力とに応じた力覚の提示を受けることができる。
また、本実施の形態では、操縦者200には、移動装置60が受ける外力に加えて、操作反力が、基準位置からの位置に応じて、力覚として提示されるので、操縦者200は、現在行っている操作を感覚で認識することができる。例えば、操縦者200は、移動装置60を旋回させたい場合は、旋回させたい方向に向けて指を動かすが、操作反力の大きさにより、旋回の程度及び限界を知ることができる。また、操縦者200は、移動装置60を前進させたい場合は、指を遠隔操縦装置10から遠ざかる方向へと動かすが、操作反力の大きさにより、前進速度の程度及び限界を知ることもできる。
ここで、図4に示したステップS101及びステップS107それぞれについて、図5〜図8を用いて更に詳細に説明する。
[ステップS101]
まず、図5を用いて、図4に示したステップS101(位置算出処理)について説明する。図5は、図4に示したステップS101を説明するための図である。ステップS101の指位置検出処理では、上述したように、遠隔操縦装置10の背面側において、伝達部材12の先端が接続されている装着部材13の位置が、伝達部材12の長さによって特定される。伝達部材12の長さは、位置検出部30によって特定される。
具体的には、図5に示すように、各伝達部材12の通し穴16から装着部材13までの長さを、それぞれ、l、l、lとし、表示画面の水平方向において隣り合う通し穴間の間隔をwとし、表示画面の垂直方向において隣り合う通し穴間の間隔をhとする。この場合、情報処理部40は、l、l、l、w、及びhを用いて、装着部材13の座標(x、y、z)を幾何的に算出する。
[ステップS107]
次に、図6及び図7を用いて、図4に示したステップS107(引張力の算出処理及び制御データの生成処理)について説明する。
図6は、図4に示したステップS107を説明するための図である。図6に示すように、目的の提示力Fを提示するために必要となる各伝達部材12の引張力を、それぞれ、τ、τ、τとすると、提示力Fは、基本的には、引張力τ、τ、及びτの合力に相当する。
そして、提示力Fが、外部から遠隔操縦装置10に向かう方向の力である場合には、提示力Fの方向は、引張力τ〜τの合力の方向と一致する。しかし、図6に示すように、提示力Fが遠隔操縦装置10から離れる方向の力である場合には、伝達部材12は、紐状の部材であり、遠隔操縦装置10側へと引っ張る方向の力しか伝達できないため、力覚の提示ができなくなる可能性がある。
そのため、本実施の形態では、制御部14は、上述したように、力覚を提示しない場合において、予め、操縦者の指(装着部材13)に一定の力を常に初期力Fとして提示する。そして、制御部14は、提示力Fが、遠隔操縦装置10から離れる方向の力である場合は、初期力Fを緩めることにより、遠隔操縦装置10から離れる方向への力覚を提示している。
一般に、ヒトの触感覚には、その時間特性として、順応と呼ばれる現象がある。順応は、ヒトに一定の刺激を提示し続けると、刺激に対する感度が低下する現象である。つまり、ヒトの皮膚は、圧力に対してきわめて順応しやすく、指輪及び腕時計を装着した場合、その装着感は失われやすい。
また、重力に対しても同様であり、ヒトは、普段、その力を意識することはない。例えば、電車に乗っている際の加速時又は減速時において、ヒトには、その慣性力と重力との合力が力として加わっているが、電車に乗っているヒトは、合力を感じず、移動方向への慣性力のみを感じる。
このように、本実施の形態では、ヒトの順応性が利用され、初期力Fを増加又は減少させることによって、遠隔操縦装置10に向かう方向の力覚と離れる方向の力覚との提示が可能となっている。
続いて、図7を用いて、伝達部材12に与える引張力τ〜τの算出処理について具体的に説明する。図7(a)は、引張力の算出処理を説明するための図であり、図7(b)は、引張力の算出処理に用いられる座標軸を示す図である。
図7(a)及び(b)において、引張力τ〜τは、初期力Fを発生させるために必要となる引張力を除いた引張力であり、初期力Fに対して加算又は減算させる引張力である。また、図7(a)及び(b)において、座標軸の原点は、各伝達部材12の先端の位置とする。更に、x軸は表示画面の水平方向に平行な軸、y軸は表示画面の垂直方向に平行な軸、z軸は表示画面の法線に平行な軸とする。図7(b)において、単位ベクトルrの座標を、(r,ψ,θ)とする。この場合、引張力τ〜τは、目的の提示力を発揮するためには、下記の数1の関係を満たす必要がある。
また、上記数1において、伝達部材12の引張力τ〜τはスカラー量であり、引張力τ〜τの方向ベクトルΦは、数2によって表わされる。
制御部14は、上記数1及び数2を用いることで、引張力τ〜τを算出することができる。また、上記数1に示すように、目的の提示力Fは、各伝達部材12の引張力から初期力Fを減算することによって得られている。このため、提示力Fが、遠隔操縦装置10から離れる方向(−z方向)の、初期力Fを超える力でない限りは、遠隔操縦装置10から離れる方向(−z方向)においても力覚の提示が可能となる。
なお、各伝達部材12の引張力の条件として、引張力τ、τ、τは、引っ張る方向にしか力を提示できないため、これらは必ず正の値をとる。また、各引張力の最低値をτminとした場合は、下記の数3が成立する。
ところで、伝達部材12は、引っ張り方向の力しか伝達できないため、引張力τ、τ、τの合力によって、提示すべき力覚を提示できない状況が発生することがある(図8参照)。具体的には、装着部材13が、表示画面の法線に平行な方向(z軸方向)において、隣接する通し穴16を直線で結んで得られる領域(図8の領域X参照)と重ならない位置にある場合は、上記数1では、目的の提示力Fを算出できなくなる可能性がある。このような場合、本実施の形態では、制御部14は、提示すべき力覚(提示力F)を設定し直し、設定し直した提示力Frが提示されるように、初期力Fを増加又は減少させる。以下に、上記再設定処理について具体的に説明する。
図8は、提示力の再設定処理を説明するための図である。図8に示すように、例えば、装着部材13の位置(x、y、z)が、隣接する通し穴16を直線で結んで得られる領域Xとz軸方向において重ならない位置にある場合を想定する。
図8に示す場合において、提示力Fのx軸方向の成分が正でない限り、各伝達部材12の張力をどのように設定しても、上記数1及び数2によって提示力Fを算出することは不可能である。一方、このような状況であっても、操縦者は、指を領域Xとz軸方向において重なる位置に移動させることはできる。従って、制御部14は、このような場合において、上記数1及び数2によって、引張力τ、τ、τを算出できるように、提示力Frを再設定する。
図8の例では、実際に、引張力τ、τ、及びτによって引っ張りたい方向は、提示力Fと初期力Fとの合力の方向である。しかし、この方向は、各伝達部材12の合力によって引っ張ることができる方向ではない。このため、制御部14は、提示力Fと初期力Fとの合力に最も近い力を、新たな提示力Frとして再設定する。
図8の例では、引張力τと引張力τとで発生させる提示力Frが、元の提示力Fと初期力Fとの合力に近くなる。そこで、制御部14は、引張力τと引張力τとを発生させる2本の伝達部材12によって作られる面に、元の提示力Fと初期力Fとの合力を回転射影することで、新しい提示力Frを再設定する。
具体的には、引張力τと引張力τとを発生させる2本の伝達部材12によって作られる面への射影ベクトルVは、下記の数4によって表すことができる。下記の数4において変数「a」は、図8に示すように、回転射影を行なった場合の回転角度ωを最も小さくする位置、即ち、領域Xの表示画面の垂直方向における辺上の位置を割合で表わしている(0<a<1)。また、Φは通し穴16を基準にしたτの方向ベクトルである。Φは通し穴16を基準にしたτの方向ベクトルである。Φ及びΦは、上述の数2から求められる。
従って、制御部14は、下記数5を用いて、射影ベクトルVと元の提示力F及び初期力Fの合力との内積を、最も小さくする射影ベクトルを算出する。そして、制御部15は、算出した射影ベクトルを、下記の数6に適用して、新たな提示力Frを算出する。その後、制御部15は、新たな提示力Frを用いて、各伝達部材12の引張力τ、τ、τを算出し、これらが発生するように制御データを生成し、各駆動部11に出力する。
(実施の形態における変形例)
上述した例では、伝達部材12は三本であるが、本実施の形態では、伝達部材12の数は特に限定されるものではない。伝達部材12の数は、遠隔操縦装置10を大型化させない範囲で設定されていれば良い。
上述した例では、駆動部11としてモータが用いられているが、本実施の形態では、駆動部はモータに限定されない。駆動部11は、駆動部材を引っ張ることが可能なアクチュエータであれば良く、駆動部11としては、他に、伸張動作を行なう人工筋肉アクチュエータ、繊維状の形状記憶合金アクチュエータ、などが挙げられる。
また、上述した例では、位置検出部30として、伝達部材の長さを特定するエンコーダが用いられているが、本実施の形態では、位置検出部30は、エンコーダ以外であっても良い。例えば、位置検出部30としては、遠隔操縦装置の背面に設置されたカメラを用いることができる。この場合は、装着部材13の位置が光学的に検出される。また、位置検出部30として、遠隔操縦装置の背面に設置された磁気センサを用いることができる。この場合は、磁気を発する材料で装着部材13を形成することによって、装着部材13の位置検出が可能となる。
また、上述した例では、図5に示したように、伝達部材12を引張し始める位置である通し穴16の位置は、縦方向をh、横方向をwとした直角三角形の頂点位置に設定されているが、本実施の形態において、通し穴16の位置は特に限定されるものではない。また、全ての通し穴は、同一平面内に配置されていなくても良い。通し穴16の位置は、遠隔操縦装置10の厚みが許す範囲で適宜設定される。
また、上述した例では、遠隔操縦装置10の背面側を操作空間にして、力覚が提示されているが、本実施の形態では、遠隔操縦装置10の表示画面側の空間が操作空間となっていても良い。但し、この場合は、初期力Fの方向は、z軸において負の方向となる(図6参照)。
上述した例では、遠隔操縦装置は、タブレット状に形成されているが、本実施の形態は、これに限定されるものではない。遠隔操縦装置は、例えば、操縦者の顔面に装着されるヘッドマウントディスプレイに組み込まれていても良い。この場合、操縦者は、ヘッドマウントディスプレイ内側の表示パネルに映し出されているコンテンツを見ながら、ヘッドマウントディスプレイの前方で、装着部材を装着した指を動かすことで、触った感覚を感じることができる。
また、図9は、本発明の実施の形態における遠隔操縦装置の他の例を示す斜視図である。図9に示すように、本実施の形態では、遠隔操縦装置10を構成している筐体51には、装着部材13を収容するための凹部18と、伝達部材12を収容するための溝19とが形成されているのが好ましい。図9に示す態様とした場合は、操縦者において、遠隔操縦装置10の持ち運びが容易なものとなる。
また、図1に示したように、上述の例では、移動装置60の具体例として、ヘビ型のレスキューロボットが例示されているが、本実施の形態では、移動装置60は特に限定されることはない。移動装置60は、車輪、クローラ、脚等によって移動が可能な、ヘビ型以外のロボットであっても良い。また、移動装置60は、ロボット以外、例えば、車両、飛行機、ヘリコプター、船舶、又はこれらの模型であっても良い。
[プログラム]
本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図4に示すステップS101〜S107を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における遠隔操縦装置10を実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、遠隔操縦部41、情報処理部40、及び制御部14として機能し、処理を行なう。
また、遠隔操縦装置10を実現可能なコンピュータは、特に限定されず、上述したマイコンであっても良いし、汎用のパーソナルコンピュータであっても良い。更に、遠隔操縦装置10を実現可能なコンピュータは、携帯電話、スマートフォン、又はタブレット型の遠隔操縦装置に備えられているコンピュータであっても良い。
また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で提供されても良いし、インターネット介して送信されても良い。なお、記録媒体の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
[実施の形態における効果]
以上のように、本実施の形態では、操縦者は、遠隔操縦装置の表示画面に映し出される映像を見ながら、自分の指を移動装置60の先頭に見立てて、背面側の空間で操作のために指を動かすことで、移動装置を遠隔操縦することができる。このため、遠隔操縦装置10によれば、ジョイスティック等の従来からの遠隔操縦装置を用いる場合に比べて、操作性の向上が図られることになる。このことは、操作が必要となる方向及び軸が増えるほど顕著である。
例えば、ジョイステックによってヘビ型のレスキューロボットを操縦する場合は、車両を操縦する場合と異なり、前後方向、左右方向、及び上下方向に動かすために、2本のジョイスティックが必要となり、思い通りに動かすためには、慣れが必要となる。しかし、本実施の形態では、操縦者は指一本で操縦できるので、思い通り動かすために慣れは必要なく、操作性の向上が図られる。
また、本実施の形態では、操縦者は、力覚として、操作反力も感じることができるので、この点からも操縦性の向上が図られる。更に、本実施の形態では、十分に大きな操作範囲が確保でき、二次元的に広いだけでなく、奥行き方向も含めた広い範囲での三次元的な力覚の提示が可能となる。
また、本実施の形態では、力覚の発生は、ヒトの知覚特性を考慮して行なわれているため、発生した力覚は、操縦者にとって違和感のないものとなる。更に、伝達部材の長さを確保することで、操縦者は指を大きく動かすことができ、この点からも、力覚は、操縦者にとって違和感のないものとなる。
また、伝達部材として紐状の部材等を用いることができるので、操縦装置及び操縦システムの複雑化を抑制できる。更に、モータ等を空間的に配置する必要がないので、遠隔操縦装置の大型化も抑制される。このため、本実施の形態によれば、製造コストの低減と機動性の向上とを図ることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、遠隔操縦装置及び遠隔システムにおいて、製造コストの低減と機動性の向上とを図ることができる。よって、本発明は、遠隔操縦が求められる各種分野、例えば、レスキューロボット、危険地帯での作業を行うロボット等に有用である。
10 遠隔操縦装置
11 駆動部
12 伝達部材
13 装着部材
14 制御部
15 プーリ
16 通し穴
18 スイッチ収納用の凹部
19 伝達部材収納用の凹部
20 表示装置
21 表示画面
30 位置検出部
31 仮想タッチパネル
32 仮想キーボード
40 情報処理部
41 遠隔操縦部
42 通信部
50 カバー
51 筐体
60 移動装置
61 シャフト
62 カメラ
63 接触センサ
64 動力部
65 通信部
70 障害物
100 遠隔操縦システム

Claims (10)

  1. 移動装置を遠隔から操縦するための遠隔操縦装置であって、
    操縦者に装着される装着部材と、
    前記装着部材の位置を検出する、位置検出部と、
    前記位置検出部によって検出された位置に応じて、前記移動装置に動作を指示する、遠隔操縦部と、
    前記移動装置に備えられた接触センサからの情報を受け取り、受け取った前記情報に基づいて、前記移動装置が受けた外力を特定する、情報処理部と、
    当該遠隔操縦装置から、前記装着部材へと伸びて、前記装着部材に引っ張り方向の力を伝達する伝達部材と、
    前記引っ張り方向の力を発生させ、それを前記伝達部材に与える駆動部と、
    予め、前記駆動部に、設定された大きさの前記引っ張り方向の力を初期力として発生させておき、前記情報処理部によって特定された前記外力が、前記操縦者に提示される力覚として、前記装着部材を介して前記操縦者に伝達されるように、前記駆動部における前記初期力を増加又は減少させる、制御部と、
    を備えている、ことを特徴とする遠隔操縦装置。
  2. 当該遠隔操縦装置が、筐体と、複数の前記伝達部材と、複数の前記伝達部材それぞれに対応した複数の前記駆動部とを備え、
    複数の前記伝達部材それぞれは、前記筐体の一方の面の異なる位置から前記装着部材へと伸びる紐状の部材であり、複数の前記伝達部材それぞれの先端は、前記装着部材に固定されており、
    複数の前記駆動部は、対応する前記伝達部材を巻き取ることによって、対応する前記伝達部材に、前記引っ張り方向の力を与え、
    複数の駆動部それぞれが前記伝達部材に与える前記引っ張り方向の力の合力によって、前記力覚が提示される、
    請求項1に記載の遠隔操縦装置。
  3. 前記情報処理部が、更に、前記位置検出部によって検出された位置と、予め設定されている基準となる位置との差を前記操縦者に伝達するために、前記操縦者に与えるべき反力を特定し、、
    前記制御部が、前記外力に加えて、前記反力も、前記操縦者に提示される力覚として、前記装着部材を介して前記操縦者に伝達されるように、前記駆動部における前記初期力を増加又は減少させる、
    請求項1または2に記載の遠隔操縦装置。
  4. 当該遠隔操縦装置が、前記移動装置に備えられたカメラの映像を表示するための表示装置を更に備え、
    前記表示装置は、その表示画面が前記筐体の前記一方の面の反対側の面に位置するように、前記筐体に取り付けられている、
    請求項2に記載の遠隔操縦装置。
  5. 前記移動装置が、ヘビ型のロボットであり、先端に前記接触センサを備えている、
    請求項1〜4のいずれかに記載の遠隔操縦装置。
  6. 移動装置と、それを遠隔から操縦するための遠隔操縦装置とを備え、
    前記移動装置は、接触センサを備え、
    前記遠隔操縦装置は、
    操縦者に装着される装着部材と、
    前記装着部材の位置を検出する、位置検出部と、
    前記位置検出部によって検出された位置に応じて、前記移動装置に動作を指示する、遠隔操縦部と、
    前記移動装置に備えられた前記接触センサからの情報を受け取り、受け取った前記情報に基づいて、前記移動装置が受けた外力を特定する、情報処理部と、
    前記遠隔操縦装置から、前記装着部材へと伸びて、前記装着部材に引っ張り方向の力を伝達する伝達部材と、
    前記引っ張り方向の力を発生させ、それを前記伝達部材に与える駆動部と、
    予め、前記駆動部に、設定された大きさの前記引っ張り方向の力を初期力として発生させておき、前記情報処理部によって特定された前記外力が、前記操縦者に提示される力覚として、前記装着部材を介して前記操縦者に伝達されるように、前記駆動部における前記初期力を増加又は減少させる、制御部と、
    を備えている、ことを特徴とする遠隔操縦システム。
  7. 前記遠隔操縦装置が、筐体と、複数の前記伝達部材と、複数の前記伝達部材それぞれに対応した複数の前記駆動部とを備え、
    複数の前記伝達部材それぞれは、前記筐体の一方の面の異なる位置から前記装着部材へと伸びる紐状の部材であり、複数の前記伝達部材それぞれの先端は、前記装着部材に固定されており、
    複数の前記駆動部は、対応する前記伝達部材を巻き取ることによって、対応する前記伝達部材に、前記引っ張り方向の力を与え、
    複数の駆動部それぞれが前記伝達部材に与える前記引っ張り方向の力の合力によって、前記力覚が提示される、
    請求項6に記載の遠隔操縦システム。
  8. 前記情報処理部が、更に、前記位置検出部によって検出された位置と、予め設定されている基準となる位置との差を前記操縦者に伝達するために、前記操縦者に与えるべき反力を特定し、、
    前記制御部が、前記外力に加えて、前記反力も、前記操縦者に提示される力覚として、前記装着部材を介して前記操縦者に伝達されるように、前記駆動部における前記初期力を増加又は減少させる、
    請求項6または7に記載の遠隔操縦システム。
  9. 前記移動装置が、その前方にカメラを更に備え、
    前記遠隔操縦装置が、前記移動装置に備えられた前記カメラの映像を表示するための表示装置を更に備え、
    前記表示装置は、その表示画面が前記筐体の前記一方の面の反対側の面に位置するように、前記筐体に取り付けられている、
    請求項7に記載の遠隔操縦システム。
  10. 前記移動装置が、ヘビ型のロボットであり、先端に前記接触センサを備えている、
    請求項6〜9のいずれかに記載の遠隔操縦システム。
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