JP2015133570A - アンテナ装置および無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広帯域での送受信を可能としつつ、小型化できるアンテナ装置を提供する。【解決手段】給電点300とアンテナ素子L30との間には、LC並列回路500が設けられる。給電点300は、アンテナ素子L34と結合し、さらにアンテナ素子L34の先には、アンテナ素子L32が設けられる。アンテナ素子L32とL34の結合点とグランドとの間には、LC直列回路600が設けられる。送受信の対象となる通信帯域に含まれる各周波数帯域に対応する複数のアンテナ素子のアンテナ効率は、通信帯域において、無線通信の伝搬損失とアンテナ効率との合計損失を所定の範囲以内に補償するように設定されている。【選択図】図13

Description

本発明はアンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置に関する。
従来から、たとえば、携帯電話などでは、マルチバンド(たとえば、800MHz帯,1.5GHz帯,2GHz帯))に対して、通信を行うために異なった周波数帯に対応するためのアンテナ構造が提案されている。
たとえば、特許文献1には、多周波共用型のアンテナ装置として、誘電体基板、給電点、モノポールアンテナ、並列回路、アンテナ素子、無給電素子を備える、アンテナ装置が開示されている。このアンテナ装置では、モノポールアンテナは、周波数f1において単独で動作し、誘電体基板への漏洩電流の抑圧を行う。モノポールアンテナ、並列回路およびアンテナ素子は、周波数f2の波長の約1/4長の長さを有し、周波数f2で共振し、周波数f2においてアンテナ装置として動作する。周波数f2において、周波数f1で用いるモノポールアンテナを兼用しているので、アンテナ装置の小型化を図ることができる。
一方で、LTE−A(Long Term Evolution-Advanced)では、LTEよりも高速の通信を実現することが要求され、LTE−Aでは、LTEよりも広帯域(LTEの20MHzの帯域を越える100MHzまでの帯域)をサポートすることが求められている。
しかしながら、世界的に連続した広帯域の周波数領域をLTE−A用として確保することは難しい。それゆえ、LTE−Aでは、LTEとの互換性を可能な限り維持する目的から、キャリアアグリゲーション(CA:Career Aggregation)技術が採用されている。キャリアアグリゲーション技術は、コンポーネントキャリア(CC:Component Career)と呼ばれる帯域幅が20MHzまでの周波数帯域を複数まとめて通信を行うことにより最大100MHzの帯域幅を確保し、これにより高速かつ大容量の通信を実現させる技術である。
したがって、アンテナとしては、互いに分離した複数の周波数帯に単に対応するだけでなく、より広帯域の送受信を行うことが可能なアンテナ構造が要求されている。
そこで、たとえば、特許文献2では、操作キーのグランドパターンをアンテナパターンとしても利用可能とする電子機器に関する技術が開示されている。
ただし、上記のような広帯域に対する要求以上に、アンテナに対して、さらなる広帯域化が要求される事情が生じている。
すなわち、近年、周波数のひっ迫に伴い、周波数利用効率の向上手段の1つとして、空間的・時間的に空いている周波数帯の有効利用が挙げられる。
このような周波数帯の有効利用の方法の1つとして、非特許文献2には、広帯域離散OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)通信方式についての開示がある。
一般に伝搬特性の観点から無線通信には1GHz以下の周波数帯が適している。移動通信システムが用いる周波数帯としては、アナログ地上波テレビ放送の停波等に伴う周波数再編によって700MHz帯および900MHz帯の周波数が追加されている。
しかしながら、1GHz以下の周波数帯に高速無線伝送を収容可能な、まとまった広さの空き周波数帯域を今後新たに確保することは非常に困難な状況である。
一方、1GHz以下の実際の周波数利用状況を見たとき、既存の各通信システムの帯域間に、狭帯域ではあるが空き周波数帯域が離散的に存在している。時間的、地理的に利用状況が変動はするものの、これらの多くの小さな空き周波数帯域を柔軟に束ねて使用すれば、高速無線伝送を実現しうる帯域幅を確保できる可能性がある。
そのためには既存通信システムとは異なり、伝送帯域の分割および複数の周波数帯域での伝送に柔軟に対応可能な通信技術の開発が必要である。OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)通信方式は、互いに直交する複数の比較的狭帯域なキャリア(サブキャリア) に情報を多重し伝送する方式であり、送受信機において、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:高速フーリエ逆変換)/FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を用いたディジタル信号処理を行うことで、伝送帯域の分割が比較的容易であるという特徴を有する。このOFDM方式を用いて、上記のように離散的に存在する空き周波数帯域にサブキャリアを配置し、それらのサブキャリアを束ねて伝送路を構成し高速伝送を実現する離散OFDM(Non-Contiguous OFDM)技術が検討されている。
図20は、このような離散OFDMの基本概念を示す図である。
離散OFDMでは、他の既存通信システムの信号と干渉しないようにサブキャリアを配置することによって、互いに干渉なく通信を行うことが可能となる。
図21は、1GHz以下の周波数帯で使用される従来のバイコニカルアンテナの構成を示す外観図である。
図21に示した寸法のアンテナでは、たとえば、200MHz〜1000MHzの信号を送受信の対象とすることができる。
ただし、最大寸法は、440mmと小型化は困難である。
特開2006−67234号明細書 特開2013−123086号明細書
高草木 恵二、長谷川晃朗、柴田達雄著、「広帯域離散OFDM技術の研究」、信学技報, vol.113, no.57, SR2013-16, pp.83-89, 2013年5月
しかしながら、たとえば、上記のような離散OFDMを実現しようとする場合、空いている周波数帯は、広い周波数の範囲に分布することになるため、従来では、想定されていないような、より広帯域の通信に対応できるアンテナ装置が必要となる。
以上説明したように、空いている周波数を安定して利用するためには、できるだけ広帯域の周波数に対応した無線機を用意することが望ましい。しなしながら、広帯域な無線システム、特に低い周波数帯へ広帯域に対応するにはアンテナの大型化が課題となる。従来の技術では広帯域に対応したアンテナが様々存在するが、小型無線機に搭載し得る大きさではないという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、広帯域での無線の送受信を可能としつつ、小型化できるアンテナ装置を提供することである。
この発明の他の目的は、アンテナ装置の小型化を図りながら、広帯域での無線の送受信を可能とする無線通信装置を提供することである。
この発明の1つの局面に従うと、無線通信のためのアンテナ装置であって、無線通信のためのアンテナ装置であって、アンテナ部と、給電点とアンテナ部との間で送受信信号の伝達を行うための信号伝達経路とを備え、信号伝達経路は、送受信の対象となる最低周波数と最高周波数の間の通信帯域に含まれる各周波数帯域に対応して、アンテナ部および信号伝達経路で規定されるアンテナ効率を、無線通信の伝搬損失とアンテナ効率との合計損失を所定の範囲以内に補償するように調整する。
好ましくは、アンテナ部は、各周波数帯域に対応する複数のアンテナ素子を含み、各アンテナ素子は、アンテナ効率が、対応する周波数帯域で、合計損失を通信帯域において所定の範囲以内に補償するためのディメンションに設定されており、信号伝達経路は、複数のアンテナ素子を介して送受信する対象となる周波数が、それぞれ対応する周波数帯域となるように調整するためのインピーダンスを有する複数の信号経路を含む。
好ましくは、複数のアンテナ素子の一部は、複数の周波数帯域で共用されており、複数の信号経路は、複数の周波数帯域のうちの第1の周波数帯域で、共用されたアンテナ素子を送受信がアンテナとして動作し、複数の周波数帯域のうちの第2の周波数帯域で、共用されたアンテナ素子および他のアンテナ素子がアンテナとして動作するようなインピーダンスを有する。
好ましくは、信号伝達経路は、アンテナ効率を制御するための可変アッテネータを含む。
好ましくは、信号伝達経路は、アンテナ効率を制御するための可変利得アンプを含む。
この発明の他の局面に従うと、無線通信装置であって、送信の対象となる最低周波数と最高周波数の間の通信帯域において、送信を行う周波数域を選択する選択部と、選択部で選択された複数の周波数域で同時に送信を行う高周波信号を生成するための送信信号処理部と、送信信号処理部からの高周波信号を送出するためのアンテナ部と、送信信号処理部とアンテナ部との間に設けられ、送信信号の伝達を行うための信号伝達経路とを備え、信号伝達経路は、送受信の対象となる最低周波数と最高周波数の間の通信帯域に含まれる各周波数帯域に対応して、アンテナ部および信号伝達経路で規定されるアンテナ効率を、無線通信の伝搬損失とアンテナ効率との合計損失を所定の範囲以内に補償するように調整する。
好ましくは、選択部は、通信帯域において、既存システムの使用していない空き周波数域を選択し、送信信号処理部は、選択された空き周波数域にサブキャリアを配した直交周波数分割多重方式で、高周波信号を生成する、請求項6記載の無線通信装置。
好ましくは、アンテナ部は、各周波数帯域に対応する複数のアンテナ素子を含み、各アンテナ素子は、アンテナ効率が、対応する周波数帯域で、合計損失を通信帯域において所定の範囲以内に補償するためのディメンションに設定されており、信号伝達経路は、複数のアンテナ素子を介して送受信する対象となる周波数が、それぞれ対応する周波数帯域となるように調整するためのインピーダンスを有する複数の信号経路を含む。
好ましくは、複数のアンテナ素子の一部は、複数の周波数帯域で共用されており、複数の信号経路は、複数の周波数帯域のうちの第1の周波数帯域で、共用されたアンテナ素子を送受信がアンテナとして動作し、複数の周波数帯域のうちの第2の周波数帯域で、共用されたアンテナ素子および他のアンテナ素子がアンテナとして動作するようなインピーダンスを有する。
好ましくは、信号伝達経路は、アンテナ効率を制御するための可変アッテネータを含む。
好ましくは、信号伝達経路は、アンテナ効率を制御するための可変利得アンプを含む。
この発明によれば、アンテナ装置を、広帯域での無線の送受信を可能としつつ、小型化できる。
また、この発明によれば、アンテナ装置の小型化を図りながら、広帯域での無線の送受信を可能とする無線通信装置を実現できる。
本実施の形態の無線通信システム1000の構成の例を示す機能ブロック図である。 自由空間の伝搬損失を示す図である。 自由空間での伝搬損と4つの周波数帯に対応するアンテナのアンテナ効率の例を示す図である。 λ/4のモノポールアンテナ1を基板に形成した場合の構成を示す図である。 アンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。 λ/4のモノポールアンテナ2を基板に形成した場合の構成を示す図である。 アンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。 λ/4のモノポールアンテナ3を基板に形成した場合の構成を示す図である。 アンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。 λ/4のモノポールアンテナ4を基板に形成した場合の構成を示す図である。 アンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。 アンテナ1〜4を組み合わせた場合のアンテナのトータルの減衰を示す図である。 実施の形態1の広帯域アンテナであるアンテナ装置の基板上のパターンの一例を示す図である。 図13に示したアンテナ装置の等価回路を示す図である。 実施の形態2のアンテナ装置の基板上のパターンの一例を示す図である。 図15に示したアンテナ装置の等価回路を示す図である。 実施の形態3のアンテナ装置の基板上のパターンの一例を示す図である。 図17に示したアンテナ装置の等価回路を示す図である。 可変アッテネータを設けたアンテナを基板上に形成した場合の構成を説明するための概念図である。 離散OFDMの基本概念を示す図である。 1GHz以下の周波数帯で使用される従来のバイコニカルアンテナの構成を示す外観図である。
以下、本発明の実施の形態のアンテナ装置を、一例として、上述した離散OFDM方式の無線通信装置に対して使用する場合を例にとって説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素および処理工程は、同一または相当するものであり、必要でない場合は、その説明は繰り返さない。
本実施の形態のアンテナ装置は、離散OFDM方式の無線通信装置に限らず、広帯域の周波数の送受信を行う小型の無線通信装置に対して、適用可能なものである。
(実施の形態の前提の説明)
図1は、本実施の形態の無線通信システム1000の構成の例を示す機能ブロック図である。
なお、以下の構成では、特に限定されるものではないが、伝送に関する各機能はのLTE規格をベースとしているものとして、説明する。
図1を参照して、無線通信システム1000においては、送受信の対象とする周波数帯域が極めて広いため、たとえば、ダウンリンクのためには、送信側も受信側も、それぞれの周波数に対応して高周波ユニットを配置する。図1においては、例として、4系統を配置した構成を示している。
また、基地局からユーザー端末への下りリンク(ダウンリンク)帯域と、ユーザー端末から基地局への上りリンク(アップリンク)帯域とを完全に離した周波数帯に独立して確保する(FDD:周波数分割多重)構成または異なる時間で使用する(TDD:時間分割多重)構成を採用することが可能である。ただし、極めて広い周波数帯域幅を使用して、通信を行うことを想定すると、帯域の確保の観点からは、TDDの構成の方が、望ましい。
一方で、各高周波ユニットによって、対象とする周波数が異なるため、伝搬減衰やドップラー周波数などの通信路の品質が大きく異なる。
そこで、まず、無線通信システム1000の送信側では、通信路の品質に応じた伝送により周波数利用効率を高めるために、チャネルエンコーダ110−1および110−2が2系統設けられている。チャネルエンコーダ110−1および110−2は、それぞれ、Turbo符号等の伝送路誤り訂正符号化、およびインターリーブ等の処理を実行する。このチャネルエンコーダは、対象とする空き周波数帯の通信品質に応じた適応変調等の処理を実施する。
以下では、通信を行う空き周波数帯として、どの周波数帯を使用するかは、送信側および受信側で、既知であるものとして説明する。
チャネルエンコーダ110−1および110−2の処理後に、送信信号に対して、変調器112−1および112−2が所定のデジタル変調処理を実行する。デジタル変調としては、たとえば、QPSK、16QAM、64QAMなどを使用することが可能である。
無線通信システム1000においては、サブキャリアの離散的な配置を実現するために、IFFT/FFT処理を利用する。所定の帯域をカバーする高周波ユニットひとつにIFFT/FFTポイント数(たとえば、8192個)を割り当てることで、IFFT/FFTポイントそれぞれが所定の帯域幅(たとえば、15kHz)のサブキャリアに相当することになる。言い換えると、各高周波ユニットは、IFFT/FFTポイント数分のサブキャリアの送信能力を有する。
サブキャリアマッパ120は、送信側(たとえば、基地局装置)は、高周波ユニットのサブキャリアのうち送信するサブキャリアに対応するIFFTポイントに変調データを配置する。このようなサブキャリアの配置は、通信が行われる場所や時間などにより空き周波数帯が変動することに応じて、変更されうる。このような配置の情報は、送信側および受信側で事前に共通な情報を有しているものとする。
その後、高周波ユニットごとに、IFFT部130−1〜130−4が、IFFT処理を実行し、D/A変換器132‐1〜132−4で、それぞれ、アナログ信号に変換される。
D/A変換器132‐1〜132−4の出力は、IF発振器133からのIF信号とミキサ134−1〜134−4と混合され、さらに、各周波数帯に対応する局部発振器140−1〜140−4の出力と、ミキサ136−1〜136−4で混合される。
無線通信システム1000では、対象となる無線周波数(RF)は、たとえば、170MHz〜1GHzであり、無線送受信機の装置構成上、通常はRF周波数より低く設定する中間周波数(IF)を確保することが困難である。そこで、図1では、RFより高いIF周波数を使用する構成としている。なお、IFを用いないダイレクトコンバージョン方式を採用してもよい。
機能ブロック142は、FDDを実装する場合は、FDDデュープレクサとしての機能を実行し、TDDを実装する場合は、TDDスイッチとしての機能を実行する機能ブロックである。
ブロック142からの信号は、アンテナ150から送出される。
一方、受信側では、アンテナ200で受信した信号は、機能ブロック202により、FDDデュープレクサまたはTDDスイッチとしての機能が実行された後、各周波数帯に対応する局部発振器204−1〜204−4の出力と、ミキサ210−1〜210−4で混合される。
さらに、ミキサ210−1〜210−4の出力は、IF発振器211からのIF信号とミキサ212−1〜212−4と混合され、A/D変換器214−1〜214−4でA/D変換されて、FFT部220−1〜220−4において、IFFT処理の逆処理であるFFT処理が実行される。
FFT部220−1〜220−4からのサブキャリアごとに分離された信号に対して、サブキャリアデマッパ230は、サブキャリアマッパ120の逆処理により、対応するFFTポイントのデータを抜き出し、復調器240−1〜240−2が、復調処理を実行する。さらに、チャネルデコーダ250−1〜250−2は、デインターリーブ処理や誤り訂正処理を実行する。
アップリンク側の構成も、基本的には、ダウンリンク側の構成と同様であるが、図1では、図示を簡略化している。
フィードバックチャネル変調エンコーダ280は、適応変調などの制御を行うために、受信側(たとえば、移動局装置)の受信状況を基地局側にフィードバックする制御信号を変調し、フィードバックチャネル復調デコーダ180は、このようなフィードバック制御信号を復調する。
(アンテナ装置の構成の前提)
以下では、アンテナ150またはアンテナ200として使用される広帯域アンテナの構成について、さらに詳しく説明する。
まず、本実施の形態の広帯域アンテナの構成を説明する前提を説明する。
図2は、自由空間の伝搬損失を示す図である。
図2に示す通り、周波数によって伝搬損失が異なる。
たとえば、自由空間を10m伝搬した場合の損失は、以下のようになる。
200MHz 38.5dB
400MHz 44.5dB
700MHz 49.3dB
1000MHz 52.4dB
つまり、200MHzと1000MHzを同時に使って無線通信する場合、同じ電力を送信しても200MHzの方が約15dB強く受信することになる。
言い換えると、200MHzと1000MHzのアンテナ利得に15dB差がつくように構成しておけば、200MHzと1000MHzの受信電力は同じとなるといえる。
(自由空間の伝搬損の分散値)
自由空間の伝搬損失の周波数特性式は、一般に、周波数をfとするとき、
20*log(f)
と表される。
さらに、マイクロ波帯の伝搬において、伝搬損失の周波数特性を表す傾きは伝搬式、実環境ともに自由空間損失のものと大きくは変わらないことが多い。
アンテナ効率、伝搬損失、アンテナ効率と伝搬損失との合計ロス(Total Attenuation)を下記の通り定義する。
周波数f、伝搬距離xに対するアンテナ効率をG(f) [dB]とし、伝搬損失をP(x,f) [dB]とすると、アンテナ効率と伝搬損失の合計ロスT(x,f)は、以下の式で表される
T(x,f)= G(f)+P(x,f) [dB]
このとき、ある伝搬距離 x に対する T(x,f) の分散値σ2の計算式は下記のようになる。
したがって、分散値σ2は、所定の周波数範囲(f=f(0)〜f(N−1))にわたるアンテナ効率と伝搬損失の合計ロスの不均一性を示す指標となる。
ここで、一般的な伝搬損失式は下記で表される。
P(x,f) = a*Log(x)+b*Log(f)+c [dB]
a: 距離減衰係数 x: 伝搬距離[km]
b: 周波数特性係数 f: 周波数[MHz]
c: 定数
ここで、自由空間の場合、a = b = 20、c = 32.44である。
このうち、a*Log(x) と c の項は周波数に寄らない項のため分散計算時にゼロとなり、b*Log(f) の項だけが分散値に影響する。
ある周波数範囲において、アンテナ効率の周波数特性G(f)が決まれば、基本的に、任意の伝搬距離x に対して分散値 σ2 は決まった値となる。
なお、より一般的には、実際に電波の伝搬する空間の伝搬損失は、上述した自由空間のものとはずれが存在するが、その中で周波数特性を表すb*Log(f)の項については大きな差は無く、b=20〜25程度となる事が多い。つまり、自由空間の式で分散値σ2 は十分近似できる。そのため以下では、電波の伝搬する空間の伝搬損失は、自由空間での伝搬損失と同様であるものとして説明する。必要があれば、たとえば、実測値などを参考にして、上記の自由空間での伝搬損失に修正を加えることで、より現実に近い伝搬損失を考慮することも可能である。
図3は、自由空間での伝搬損と4つの周波数帯に対応するアンテナのアンテナ効率の例を示す図である。
上述のとおり、自由空間での伝搬損があるため、複数の周波数帯についてそれぞれ対応するする複数のアンテナを設け、各アンテナの効率(またはアンテナの利得)を、対応する周波数帯の自由空間での伝搬損に合わせて設計する。言い換えると、伝搬損の大きな周波数帯では、それに合わせて、アンテナ効率(またはアンテナの利得)をより大きく設定し、伝搬損の小さな周波数帯では、それに合わせて、アンテナ効率(またはアンテナの利得)をより小さく設定して、伝搬損とアンテナ効率との合計損失を補償するようにする。
ここで、「アンテナの効率」とは、アンテナの共振時の放射効率のことをいい、「アンテナ利得」は、理想アンテナ(アイソトロピックアンテナ)の特性に対して、そのアンテナの指向性により生じる利得のことをいうものとする。「アンテナの効率」も「アンテナ利得」も、より高い方が、そのアンテナを介して送受信される信号の強度は高くなる。アンテナ効率もしくはアンテナ利得のどちらか一方を使用してレベルダイヤを設計しシステム全体の無線通信品質を確保するが、どちらを使用するかは無線システムによって異なる。そこで、以下では、上記のような補償のために調整するアンテナの特性である、アンテナの効率またはアンテナの利得を、総称して、単に、「アンテナ効率」と呼ぶことにする。
図3では、一例として、4つのアンテナ1〜4が、各周波数帯に対応する場合を例示している。
このように設計すると、図3に示すように、4つのアンテナの組合せとして実現される広帯域アンテナのアンテナ効率は、広い周波数帯域にわたって、ほぼ一定とすることが可能となる。
アンテナ1〜4については、後に説明するように、各周波数帯域の信号が伝搬する経路のインピーダンスを調整することにより、対応する周波数についての送受信アンテナとして機能させることができる。
(モノポールアンテナのサイズと電圧定在波比)
以下では、図3に示したアンテナ1〜4の具体的な構成について、さらに説明する。
図4は、λ/4のモノポールアンテナ1(アンテナ302−1)を厚み1mmの基板に形成した場合の構成を示す図である。
基板上にモノポールアンテナを形成する点については、たとえば、上述した特許文献1と同様である。
基板としては、特に限定されないが、たとえば、低温同時焼成セラミックス基板、ガラスエポキシ基板、コンポジット基板などを用いることができ、基板上には、無線通信装置の回路を形成する。
給電点300からモノポールアンテナ302−1へ給電がされる。また、図4において、灰色で示した領域310は、実際は、RF回路を含めた電子回路が形成される領域であるものの、アンテナ素子から見た場合は、グランドとして機能する。
図4は、200MHzから300MHzに対応することを想定したモノポールアンテナであり、図5は、このアンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。
図5に示すように、アンテナとして動作するためには、VSWRが3以下が望ましく、200MHzから300MHzにの周波数帯で、この条件を満たしている。すなわち、自由空間での伝搬損失のことを考慮すれば、この周波数帯に対して、約200mmの寸法のアンテナを使用することができる。
図6は、λ/4のモノポールアンテナ2(アンテナ302−2)を厚み1mmの基板に形成した場合の構成を示す図である。
基板等の構成は、図4と同様である。
図6は、300MHzから500MHzに対応することを想定したモノポールアンテナであり、図7は、このアンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。
図7に示すように、300MHzから500MHzの帯域において、VSWRが3以下となっている。すなわち、自由空間での伝搬損失のことを考慮すれば、この周波数帯に対して、約150mmの寸法のアンテナを使用することができる。
図8は、λ/4のモノポールアンテナ3(アンテナ302−3)を厚み1mmの基板に形成した場合の構成を示す図である。
基板等の構成は、図4と同様である。
図8は、500MHzから800MHzに対応することを想定したモノポールアンテナであり、図9は、このアンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。
図9に示すように、500MHzから800MHzの帯域において、VSWRが3以下となっている。すなわち、自由空間での伝搬損失のことを考慮すれば、この周波数帯に対して、約85mmの寸法のアンテナを使用することができる。
図10は、λ/4のモノポールアンテナ4(アンテナ302−4)を厚み1mmの基板に形成した場合の構成を示す図である。
基板等の構成は、図4と同様である。
図10は、800MHzから1000MHzに対応することを想定したモノポールアンテナであり、図11は、このアンテナの電圧定在波比(VSWR)の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。
図11に示すように、800MHzから1000MHzの帯域において、VSWRが3以下となっている。すなわち、自由空間での伝搬損失のことを考慮すれば、この周波数帯に対して、約60mmの寸法のアンテナを使用することができる。
図12は、上述したようなアンテナ1〜4を組み合わせた場合のアンテナのトータルの減衰を示す図である。
従来のバイコニカルアンテナなどを用いた場合、低周波数の側が強く受信されるのに対して、アンテナ1〜4を組み合わせることで、広帯域にわたって、アンテナ効率と伝搬損失の合計ロス(Total Attenuation)の周波数特性がフラットになる。
すなわち、基地局から同じ電力を送信した際、本発明の移動局で受信する電力が周波数によらず略一定となる。
言い換えれば、本実施の形態のアンテナ装置では、送受信の対象となる最低周波数と最高周波数の間の通信帯域に含まれる各周波数帯域に対応する複数のアンテナ素子を備えており、各アンテナ素子のアンテナ効率は、通信帯域において、無線通信の伝搬損失とアンテナ効率との合計損失を「所定の範囲」以内に補償するように設定されている。このような「所定の範囲」が極力小さく設定され、上述したT(x,f) の分散値が小さくなることが望ましい。
以上で、本実施の形態のアンテナ装置の構成を説明するための前提となる条件について、説明したので、以下では、より具体的な構成について説明する。
(実施の形態1)
図13は、実施の形態1の広帯域アンテナであるアンテナ装置の基板上のパターンの一例を示す図である。
以下では、周波数帯を以下のような名称で呼ぶことにする。
バンド1 : 170〜300MHz
バンド2 : 300〜500MHz
バンド3 : 500〜800MHz
バンド4 : 800〜1000MHz
このように、本実施の形態で、無線通信の対象とする周波数帯域は、最低周波数と最高周波数の比が少なくとも3倍以上あるという広帯域を対象としている。
なお、図1に示した構成で、アンテナ装置が使用される場合は、単一のバンド内で、図20に示したような空き周波数が分布していてもよいし、複数のバンドにまたがって、空き周波数域が分布していてもよい。ただし、複数のバンドにまたがって、空き周波数域が分布している方が、より一般的である。しかも、どのバンドのどの周波数域が通信に使用されるかは、場所や時間により変動する可能性があり、事前に特定のバンドの使用が規定されているわけではないということになる。
また、図14は、図13に示したアンテナ装置の等価回路を示す図である。
図13を参照して、基板上の領域310には、送信用高周波回路RF_Txと受信用高周波回路RF_Rxと、回路RF_Txおよび回路RF_Rxと給電点300との間に設けられるデュープレクサ(またはスイッチ)回路322とが設けられる。
また、図13に示したアンテナ装置に対して、グランドは、回路基板およびメタルケースであるものとする。
図13および図14を参照して、給電点300とアンテナ素子L30との間には、LC並列回路500が設けられる。特に限定されないが、たとえば、アンテナ素子L30の先端には、頂部負荷TL1が設けられる。具体的には、たとえば、頂部にコイルを設けることで、実効的なアンテナ長が長くなったのと等価に動作させることができる。
さらに、給電点300は、アンテナ素子L34と結合し、さらにアンテナ素子L34の先には、アンテナ素子L32が設けられる。アンテナ素子L32とL34の結合点とグランドとの間には、LC直列回路600が設けられる。特に限定されないが、たとえば、アンテナ素子L32の先端にも、頂部負荷TL2が設けられる。
図14に示すように、LC並列回路500には、インダクタL38とキャパシタC38とが並列に設けられる。
また、LC直列回路600には、インダクタL36とキャパシタC36とが直列に設けられる。
C成分に対しては、線路間のギャップまたはチップ型コンデンサなどにより実現できる。L成分については、コイル素子、チップ型素子、ミアンダー線路などにより実現できる。
アンテナ素子L30に結合するインダクタL38に対して並列にキャパシタC38が設けられており、バンド1のような低周波側では、LC並列回路500中のL成分で共振周波数を下げることにより、より小型のアンテナとしている。
すなわち、頂部付加TL1とインダクタL38とにより、たとえば、図4においては、バンド1に対応するアンテナの物理長は、200mmとしていたが、ここでは、約100mmで実現できている。
また、バンド3においては、LC並列回路500中のLC成分はバンド3においてはバンド1よりC成分の影響が大きくなるため、 LC並列共振により電気的にC成分に見えるように、L成分およびC成分の大きさが調整されている。これにより、共振周波数をバンド3へ合わせることができる。
バンド1およびバンド3とも、λ/4のモノポールアンテナとして動作する。
一方、アンテナ素子L32とL34の結合部とグランドとの間に設けられるLC直列回路600については、バンド2に対しては、LC直列回路600のC成分で共振周波数を下げることにより、より小型のアンテナとしている。バンド2でも、λ/4のモノポールアンテナとして動作する。
バンド4については、LC直列回路600のLC成分はバンド4においてはバンド2よりL成分の影響が大きくなるため、LC直列共振により電気的に短絡して見える。これにより、バンド4においてはループアンテナとして動作する。
以上のとおり、アンテナ素子L30は、バンド1とバンド3とで共通にアンテナ素子として機能し、LC並列回路500により、アンテナとして機能する周波数が変えられる構成となっている。
同様に、アンテナ素子L34は、バンド2とバンド4とで共通にアンテナ素子として機能し、LC直列回路600により、アンテナとして機能する周波数が変えられる構成となっている。
一般的には、低い周波数になるほどアンテナ体積を大きくする必要があるため、小型無線機の大きさに対して波長が長い周波数(小型無線機の長辺がλ/2以下程度)のときは、アンテナ体積を抑えられるλ/4系アンテナが多く用いられる。
ここで、アンテナが動作する周波数は、一般には、アンテナの物理的な長さや体積とそのアンテナの配置される周囲の誘電率や分布インピーダンス等で規定される。本件明細書では、アンテナが動作する周波数を規定するするアンテナの大きさ(アンテナの物理長やアンテナ体積)のことを「アンテナのディメンション」と呼ぶ。
ところで、本実施の形態の場合、低い周波数においてアンテナ効率を低く設計することになる。つまり、低周波側では、アンテナ効率を低くして良いため、低い周波数になるほどλ/4より短いアンテナ物理長であっても実現できることになる。
つまり、2本のアンテナANa、ANbがありそれぞれ周波数fa(波長λa),fb(波長λb(>λa))に対応している場合、周波数がfa>fbであったとしてもアンテナ物理長がLa>Lbになり得る。また、アンテナ体積も、一般には、周波数に反比例するが、本実施の形態のような設計指針の場合、比例する必要がないので、アンテナ体積がVa>Vbとなり得る。
このようなアンテナ装置の構成により、広帯域での無線の送受信を可能としつつ、小型化できる。
(実施の形態2)
図15は、実施の形態2のアンテナ装置の基板上のパターンの一例を示す図である。
図13に示した実施の形態1のアンテナ装置との相違は、デュープレクサ(またはスイッチ)回路322と給電点との間に、アンテナスイッチ回路320が設けられ、給電点が、給電点300−1と給電点300−2の2つに分かれる構成となっている点である。給電点300−1は、バンド1およびバンド3の信号を給電し、給電点300−2は、バンド2およびバンド4の信号を給電する。
アンテナスイッチ回路320は、送受信に使用する信号の周波数に応じて、給電する給電点を振り分ける。ただし、このような振り分けのためには、必ずしも、アンテナスイッチ回路である必要はなく、単に高周波ショートした回路でもよい。アンテナ装置の設計仕様によってどちらも用いられる。
図16は、図15に示したアンテナ装置の等価回路を示す図である。
給電点が、給電点300−1と給電点300−2の2つに分かれる構成となっている以外は、図14に示した構成と同様であるので、説明は繰り返さない。
このようなアンテナ装置の構成によっても、広帯域での無線の送受信を可能としつつ、小型化できる。
(実施の形態3)
図17は、実施の形態3のアンテナ装置の基板上のパターンの一例を示す図である。
図13に示した実施の形態1のアンテナ装置との相違は、デュープレクサ(またはスイッチ)回路322と給電点との間に、アンテナスイッチ回路320が設けられ、給電点が、給電点300−1〜300−4の4つに分かれ、アンテナスイッチ回路320と給電点300−1〜300−4との間に、ローパスフィルタ(LPF)回路またはハイパスフィルタ(HPF)回路が設けられる構成となっている点である。具体的には、給電点300−1は、バンド1の信号を給電し、スイッチ回路320と給電点300−1との間には、LPF回路318−1が設けられる。給電点300−2は、バンド2の信号を給電し、スイッチ回路320と給電点300−2との間には、LPF回路318−2が設けられる。給電点300−3は、バンド3の信号を給電し、スイッチ回路320と給電点300−3との間には、HPF回路318−3が設けられる。給電点300−4は、バンド4の信号を給電し、スイッチ回路320と給電点300−4との間には、HPF回路318−4が設けられる。
アンテナスイッチ回路320は、送受信に使用する信号の周波数に応じて、給電する給電点を振り分ける。ただし、このような振り分けのためには、必ずしも、アンテナスイッチ回路である必要はなく、単に高周波ショートした回路でもよい。アンテナ装置の設計仕様によってどちらも用いられる。
図18は、図17に示したアンテナ装置の等価回路を示す図である。
LPF回路318−1を通過したバンド1の信号は、インダクタL38を介してアンテナ素子L30に供給される。すなわち、より小型にするため、インダクタL38でアンテナ素子L30の共振周波数を下げている。また、LPF回路318−1でバンド3の信号を遮断しており、逆に、バンド3の給電部310−3のHPF回路318−3でバンド1の信号を遮断することにより、バンド1とバンド3とのアイソレーションを確保している。
LPF回路318−2を通過したバンド2の信号は、アンテナ素子L30およびLPF回路330を介してアンテナ素子L34に供給される。すなわち、アンテナ素子L30とアンテナ素子L34とで、バンド2の信号にの共振する構成となっている。また、バンド2の給電部310−2のLPF回路318−2でバンド4の信号を遮断し、バンド4の給電部310−4のHPF回路318−4でバンド2の信号を遮断することにより、バンド2とバンド4とのアイソレーションを確保している。
また、LPF回路330は、バンド4の信号に対してはオープンとなるようにカットオフ周波数が設定されているものとする。なお、LPF回路330の部分は、ローパスフィルタで構成するだけでなく、高周波ショートの構成とすることも可能であり、どちらで構成するかによって帯域や共振周波数の調整ができる。
図18においては、バンド1〜バンド4のいずれの信号に対しても、アンテナは、λ/4系のアンテナとして動作する。
このようなアンテナ装置の構成によっても、広帯域での無線の送受信を可能としつつ、小型化することが可能である。
(実施の形態4)
以上の説明では、各バンド1〜4について、それぞれ異なる信号の伝達経路が設けられ、各経路によりアンテナとしての共振周波数が異なるようになる構成としていた。
ただし、たとえば、あるバンドの信号の送受信をするタイミングと他のバンドの信号の送受信をするタイミングとが、分離できるような通信方式の場合であれば、アンテナへの給電点に可変アッテネータを設けることで、1つのアンテナ素子を、各周波数に対応したアンテナとして動作させることが可能である。
図19は、このような可変アッテネータを設けたアンテナを基板上に形成した場合の構成を説明するための概念図である。
すなわち、たとえば、可変アッテネータ400の減衰量を所定の値としたときに、バンド3でのアンテナとして動作するように、アンテナ302を調整する。
可変アッテネータの構成としては、特に限定されないが、たとえば、以下の文献に記載されたような構成のものを採用することが可能である。
文献:特開2011−182048号公報明細書
文献:特開2010−252241号公報明細書
バンド4については、アッテネータ400の減衰量を減少させて、バンド3のときと比べて、バンド4のアンテナ効率が、無線通信の伝搬損失とアンテナ効率との合計損失を「所定の範囲」以内に補償するように設定されている。
同様に、バンド2、バンド1についても、減衰量を調整して、各バンドでのアンテナ効率がバンド3のときと比べて、バンド4のアンテナ効率が、無線通信の伝搬損失とアンテナ効率との合計損失を「所定の範囲」以内に補償するように設定されている。
なお、以上の説明では、アンテナ302のアンテナ効率をバンド1〜4で調整するために可変アッテネータを使用するものとして説明したが、給電部に設けられるものとしては、可変利得アンプであってもよい。このような可変利得アンプは、たとえば、以下の文献にも記載されるように周知である。
文献:特開2013−236410号公報明細書
文献:特開2010−154246号公報明細書
このような構成によっても、アンテナ装置の構成によっても、広帯域での無線の送受信を可能としつつ、小型化することが可能である。
また、以上説明したような広帯域アンテナとして動作するアンテナ装置を、図1に示したような無線通信システム1000において使用することで、離散OFDM通信を実現することが可能となる。
今回開示された実施の形態は、本発明を具体的に実施するための構成の例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲および均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
110−1,110−2 チャネルエンコーダ、112−1,112−2 変調器、120 サブキャリアマッパ、130−1〜130−4 IFFT部、132‐1〜132−4 D/A変換器、133,211 IF発振器、134−1〜134−4,136−1〜136−4,210−1〜210−4,212−1〜212−4 ミキサ、140−1〜140−4,204−1〜204−4 局部発振器、150,200 アンテナ、180 フィードバックチャネル復調デコーダ、214−1〜214−4 A/D変換器、220−1〜220−4 FFT部、230 サブキャリアデマッパ、240−1〜240−2 復調器、250−1〜250−2 チャネルデコーダ、280 フィードバックチャネル変調エンコーダ、302,302−1〜302−4 アンテナ、300,300−1〜300−4 給電部、310 基板、1000 無線通信システム。

Claims (11)

  1. 無線通信のためのアンテナ装置であって、
    アンテナ部と、
    給電点と前記アンテナ部との間で送受信信号の伝達を行うための信号伝達経路とを備え、
    前記信号伝達経路は、送受信の対象となる最低周波数と最高周波数の間の通信帯域に含まれる各周波数帯域に対応して、前記アンテナ部および前記信号伝達経路で規定されるアンテナ効率を、前記無線通信の伝搬損失と前記アンテナ効率との合計損失を所定の範囲以内に補償するように調整する、アンテナ装置。
  2. 前記アンテナ部は、各前記周波数帯域に対応する複数のアンテナ素子を含み、
    各アンテナ素子は、前記アンテナ効率が、対応する前記周波数帯域で、前記合計損失を前記通信帯域において所定の範囲以内に補償するためのディメンションに設定されており、
    前記信号伝達経路は、前記複数のアンテナ素子を介して送受信する対象となる周波数が、それぞれ対応する周波数帯域となるように調整するためのインピーダンスを有する複数の信号経路を含む、請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記複数のアンテナ素子の一部は、前記複数の周波数帯域で共用されており、
    前記複数の信号経路は、前記複数の周波数帯域のうちの第1の周波数帯域で、前記共用されたアンテナ素子を送受信がアンテナとして動作し、前記複数の周波数帯域のうちの第2の周波数帯域で、前記共用されたアンテナ素子および他のアンテナ素子がアンテナとして動作するようなインピーダンスを有する、請求項2記載のアンテナ装置。
  4. 前記信号伝達経路は、前記アンテナ効率を制御するための可変アッテネータを含む、請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 前記信号伝達経路は、前記アンテナ効率を制御するための可変利得アンプを含む、請求項1記載のアンテナ装置。
  6. 送信の対象となる最低周波数と最高周波数の間の通信帯域において、送信を行う周波数域を選択する選択部と、
    前記選択部で選択された複数の周波数域で同時に送信を行う高周波信号を生成するための送信信号処理部と、
    前記送信信号処理部からの高周波信号を送出するためのアンテナ部と、
    前記送信信号処理部と前記アンテナ部との間に設けられ、送信信号の伝達を行うための信号伝達経路とを備え、
    前記信号伝達経路は、送受信の対象となる最低周波数と最高周波数の間の通信帯域に含まれる各周波数帯域に対応して、前記アンテナ部および前記信号伝達経路で規定されるアンテナ効率を、前記無線通信の伝搬損失とアンテナ効率との合計損失を所定の範囲以内に補償するように調整する、無線通信装置。
  7. 前記選択部は、前記通信帯域において、既存システムの使用していない空き周波数域を選択し、
    前記送信信号処理部は、前記選択された空き周波数域にサブキャリアを配した直交周波数分割多重方式で、前記高周波信号を生成する、請求項6記載の無線通信装置。
  8. 前記アンテナ部は、各前記周波数帯域に対応する複数のアンテナ素子を含み、
    各アンテナ素子は、アンテナ効率が、対応する前記周波数帯域で、前記合計損失を前記通信帯域において所定の範囲以内に補償するためのディメンションに設定されており、
    前記信号伝達経路は、前記複数のアンテナ素子を介して送受信する対象となる周波数が、それぞれ対応する周波数帯域となるように調整するためのインピーダンスを有する複数の信号経路を含む、請求項6または7記載の無線通信装置。
  9. 前記複数のアンテナ素子の一部は、前記複数の周波数帯域で共用されており、
    前記複数の信号経路は、前記複数の周波数帯域のうちの第1の周波数帯域で、前記共用されたアンテナ素子を送受信がアンテナとして動作し、前記複数の周波数帯域のうちの第2の周波数帯域で、前記共用されたアンテナ素子および他のアンテナ素子がアンテナとして動作するようなインピーダンスを有する、請求項8記載の無線通信装置。
  10. 前記信号伝達経路は、前記アンテナ効率を制御するための可変アッテネータを含む、請求項6記載の無線通信装置。
  11. 前記信号伝達経路は、前記アンテナ効率を制御するための可変利得アンプを含む、請求項6記載の無線通信装置。
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