JP2015132555A - 熱疲労試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より正確に熱疲労試験評価を行う。
【解決手段】熱疲労試験装置10Aは、軸線に沿って延びる筒状で、試験体100sを軸線方向に摺動可能に収容し、試験体100sによって内部が周方向に複数の流路1A,1Bに区画されるケーシング20と、試験体100sに対して軸線方向への荷重を付与する荷重付与部14と、ケーシング20内の複数の流路1A,1Bにそれぞれ異なる温度の流体を流通させる流体供給部30と、流体供給部30によりそれぞれの流路1A,1Bに供給する前記流体の温度を制御する温度制御部40と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、高温環境下等で用いられる部材の熱疲労に対する評価を行う熱疲労試験装置に関する。
例えば、原子炉やタービン、ボイラ等の各種設備において、高温の流体が流れる配管は、配管内を流れる流体の温度の変動によって熱応力が生じる。この熱応力が繰り返し作用する熱疲労を受けた状態で引張応力等の平均応力が作用すると、配管が損傷につながることもある。そこで、高温で使用される配管等の部材においては、熱疲労試験等を行った上で、その材質や肉厚等を設定することにより、熱疲労に対する十分な強度を確保している。
特許文献1、2には、高温で使用される部材と同材料の試験片を用いて熱疲労試験を行う構成が開示されている。この構成は、試験片をホルダで保持し、試験片およびホルダの全体を加熱・冷却することによって試験片に熱応力を作用させ、試験片の評価を行う。
特許文献1、2に開示された構成では、試験片は均一に加熱・冷却される。しかし、配管においては、配管の内側と外側とで温度が大きく異なり、配管の肉厚方向に温度分布が生じる。このように肉厚方向に温度分布が生じる部材については、特許文献1、2に開示された構成では、精度の高い評価を行うのが困難である。
特許文献3には、供試体の表面側と裏面側にそれぞれ流体流路を形成し、表面側の流体流路と裏面側の流体流路とで、異なる温度の流体を供給する構成が開示されている。この構成によれば、供試体の表面側から裏面側に向けた肉厚方向に温度分布を生じさせることができる。この状態で供試体を熱疲労試験することで、配管等に用いる部材の精度の高い評価を行うことができる。
特許第3422524号公報 特開2003−35644号公報 特開昭62−250330号公報
しかしながら、特許文献3に開示された構成では、供試体の表面側と裏面側に、コ字状断面の上面流路形成板、下面流路形成板を設けることで、流体流路を形成している。このように、供試体の一部に上面流路形成板、下面流路形成板が固定されるため、熱疲労試験中における供試体の状態変化に影響が及ぶ。
特に、供試体に熱応力を与えながら、引張試験等の強度試験を行う場合、供試体の一部に上面流路形成板、下面流路形成板が固定されていることの影響は無視できない。供試体単体の場合と、供試体の一部に上面流路形成板および下面流路形成板が固定されている場合とでは、供試体に付与した引張力等による平均応力の分布が異なるからである。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した材料に関する精度の高いデータを取得することのできる熱疲労試験装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
この発明に係る熱疲労試験装置は、軸線に沿って延びる筒状で、試験体を前記軸線方向に摺動可能に収容し、前記試験体によって内部が周方向に複数の流路に区画されるケーシングと、前記試験体に対して前記軸線方向への荷重を付与する荷重付与部と、前記ケーシング内の複数の前記流路にそれぞれ異なる温度の流体を流通させる流体供給部と、前記流体供給部によりそれぞれの前記流路に供給する前記流体の温度を制御する温度制御部と、を備える。
このように、ケーシングに試験体を収容した状態で、ケーシング内の複数の流路にそれぞれ異なる温度の流体を流通させることで、試験体に対し、その肉厚方向の温度分布を生じさせる。この状態で、荷重付与部により試験体に軸線方向の荷重を付与することで、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した材料に関する精度の高いデータを取得することができる。
このとき、試験体はケーシングに対して摺動可能であるので、ケーシングによって試験体に生じる影響を抑えることができる。
また、前記温度制御部は、前記ケーシング内の複数の前記流路の一つに供給する前記流体の温度を一定に維持し、前記ケーシング内の他の前記流路に供給する前記流体の温度を制御するようにしてもよい。
このように構成することで、例えば配管の内外で、配管内の流体の温度が時間の経過とともに変動する場合、配管外の雰囲気温度が時間の経過とともに変動する場合等を模して、荷重を付与した試験を行うことができる。
また、前記温度制御部は、高温側の前記流体の温度を一定に維持し、低温側の前記流体の温度を制御するようにしてもよい。
高温側の流体の温度を変動させるには、時間とエネルギを要する。これに対し、低温側の流体の温度を制御することで、高いレスポンスで流体の温度を容易に変動させることができる。
また、前記温度制御部は、前記流路における前記流体の流量を制御するようにしてもよい。
このように構成することで、流体の流量を変動させると、試験体との間で行う熱エネルギ交換量を調整することができ、実質的に流体の温度を制御することができる。
また、この発明に係る熱疲労試験装置は、前記ケーシング内の複数の前記流路の少なくとも一つは、前記軸線に沿って螺旋状に連続する複数の螺旋状流路を備えているようにしてもよい。
このように構成することで、複数の螺旋状流路で、互いに異なる温度の流体を供給すれば、試験体に対し、その肉厚方向の温度分布を生じさせながら軸線方向に沿って異なる温度分布を付与することができる。
この発明に係る熱疲労試験装置は、軸線に沿って延びる筒状試験体内に前記軸線方向に摺動可能に収容され、前記筒状試験体の内部を周方向に複数の流路に区画する仕切板と、前記筒状試験体に対して前記軸線方向への荷重を付与する荷重付与部と、前記筒状試験体内の複数の前記流路にそれぞれ異なる温度の流体を流通させる流体供給部と、を備えることを特徴とする。
このように構成することで、仕切板を挟んだ一方の側と他方の側とで、筒状試験体に対し、周方向の温度分布を付与することができる。これにより、周方向の温度分布を有する筒状試験体について、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した材料に関する精度の高いデータを取得することができる。
このとき、仕切板は、筒状試験体に対して摺動可能であるので、仕切板によって筒状試験体に生じる影響を抑えることができる。
この発明に係る熱疲労試験装置によれば、試験体がケーシング等の影響を受けないため、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した材料に関する精度の高いデータを取得することができる。
この発明の第一、第二実施形態に係る熱疲労試験装置の全体構成を示す図である。 第一実施形態に係る熱疲労試験装置において、試験体を保持するケーシングの構成を示す断面図である。 上記試験体を保持するケーシングの外観の一部を示す斜視図である。 第二実施形態に係る熱疲労試験装置において、試験体を保持するケーシングの構成を示す断面図である。 第一、第二実施形態に係る熱疲労試験装置のケーシングの第一変形例の構成を示す断面図である。 第一、第二実施形態に係る熱疲労試験装置のケーシングの第二変形例の構成を示す断面図である。 この発明の第三実施形態に係る熱疲労試験装置における筒状試験体と仕切板の構成を示す断面図である。 上記熱疲労試験装置の全体構成を示す図である。
以下、この発明の実施形態に係る熱疲労試験装置を図面に基づき説明する。
(第一実施形態)
図1は、この実施形態の熱疲労試験装置の全体構成を示す図である。図2は、熱疲労試験装置において、試験体を保持するケーシングの構成を示す断面図である。図3は、試験体を保持するケーシングの外観の一部を示す斜視図である。
図1に示すように、この実施形態の熱疲労試験装置10Aは、試験体100を軸線方向に摺動可能に収容するケーシング20と、荷重付与部14と、流体供給部30と、温度制御部40と、計測部15と、制御装置16と、を備える。
図2、図3に示すように、ケーシング20は、軸線に沿って延びる筒状の筒状部21と、筒状部21の軸線方向両端部を塞ぐ端板22,22と、を備えている。ケーシング20は、断面円形または断面矩形等とすることができる。
それぞれの端板22には、試験体100を挿入する開口部23が形成されている。開口部23の内周面には、試験体100を軸線方向に摺動可能としつつ、開口部23と試験体100との隙間をシールするシール部材24が設けられている。シール部材24としては、ゴム系材料等からなる、いわゆるO−リングや、メタル系材料からなるパッキン等を用いることができる。
このシール部材24を備えた開口部23を通して、試験体100をケーシング20内に挿入すると、ケーシング20内は、試験体100によって内部が周方向に複数の流路に区画される。この実施形態では、試験体100は板状であるため、ケーシング20内は、周方向に2つの流路1A,1Bに区画される。
試験体100は、ケーシング20に対し、その両端部100s、100sを、両側の端板22の開口部23から外方に突出させた状態で収容される。
荷重付与部14は、試験体100に対して軸線方向への荷重を付与する。このため、荷重付与部14は、試験体100の両端部100s,100sを、不図示のチャックやボルト等によって保持する。そして、荷重付与部14は、試験体100に対し、ネジ(ボールネジ)、油圧シリンダ、エアシリンダ等により、軸線方向への引張応力を付与する。これにより試験体100には、軸線方向に平均応力が付与される。
流体供給部30は、ケーシング20内の複数の流路1A,1Bに、それぞれ異なる温度の流体L1,L2を流通させる。
このため、図1に示すように、流体供給部30は、ケーシング20内の複数の流路1A,1Bのそれぞれに設けられた循環管路31A,31Bと、循環管路31A,31Bに流体L1,L2を循環させるポンプ32A,32Bと、を備えている。
図2に示すように、ケーシング20の筒状部21には、試験体100の一方の側と、他方の側に、それぞれ循環管路31A,31Bが接続される供給口25A,25B、排出口26A,26Bが設けられている。この実施形態において、流路1Aと流路1Bとで、流体L1,L2の流通方向が反対向きとなるよう、試験体100の一方の側の供給口25A,排出口26Aと、他方の側の供給口25B,排出口26Bは、互い違いに設けられている。
ポンプ32A,32Bは、その作動のON/OFF,および作動回転数が、制御装置16により制御されるようになっている。これにより、ポンプ32A,32Bから循環管路31A,31Bを介して流路1A,1Bに送り込む流体L1,L2の流量、流速を調整する。
温度制御部40は、流体供給部30によりそれぞれの流路1A,1Bに供給する流体L1,L2の温度を制御する。
温度制御部40は、ヒータ41A,41Bと、温度センサ42A,42Bと、高温側温度制御部43A、低温側温度制御部43Bと、を備えている。
ヒータ41A,41Bは、循環管路31A,31Bに設けられ、流路1A,1Bに供給する流体L1,L2を加熱する。
温度センサ42A,42Bは、ヒータ41A,41Bにより加熱された循環管路31A,31B内の流体L1,L2の温度を検出する。温度センサ42A,42Bは、検出した流体L1,L2の温度のデータ(信号)を制御装置16に出力する。
高温側温度制御部43A、低温側温度制御部43Bは、制御装置16に、機能的な構成として備えられている。
高温側温度制御部43A、低温側温度制御部43Bは、ヒータ41A,41Bの作動を制御する。高温側温度制御部43A、低温側温度制御部43Bは、温度センサ42A,42Bにより検出された、循環管路31A,31B内の流体L1,L2の温度に応じ、ヒータ41A,41Bの作動をフィードバック制御する。
また、高温側温度制御部43A、低温側温度制御部43Bは、ポンプ32A,32Bの作動を制御する。これにより、高温側温度制御部43A、低温側温度制御部43Bは、流路1A,1Bに供給する流体L1,L2の流量を調整できるようになっている。
これにより、高温側温度制御部43A、低温側温度制御部43Bは、流路1A,1Bに供給する流体L1,L2の温度を、予め設定した温度条件に合わせて調整する。具体的には、低温側温度制御部43Bでは、温度条件を高温側温度制御部43Aで設定した温度に対して低く設定する。
計測部15は、試験中における試験体100の、流路1A側の表面温度、流路1B側の表面温度、ひずみ等の変位等の各種データを検出する。計測部15は、検出したデータ(信号)を制御装置16に出力する。
次に、上記のような構成の熱疲労試験装置10Aにおける熱疲労試験方法について説明する。
まず、試験体100を、ケーシング20にセットする。これには、試験体100を、シール部材24を備えた開口部23を通してケーシング20内に挿入する。試験体100は、ケーシング20に対し、その両端部100s、100sを、両側の端板22の開口部23から外方に突出させる。この状態で、試験体100により、ケーシング20内は、周方向に2つの流路1A,1Bに区画される。
そして、流体供給部30によりポンプ32A,32Bを作動させ、ケーシング20内の複数の流路1A,1Bに流体L1,L2を流通させる。このとき、温度制御部40により、流体L1,L2の温度を予め設定した温度条件に合わせるべく制御し、流路1A,1Bにそれぞれ異なる温度の流体L1,L2を流通させる。これにより、試験体100に対し、その肉厚方向の温度分布を生じさせる。
流路1A,1Bにそれぞれ異なる温度の流体L1,L2を流通させるには、ヒータ41A,41Bによる流体L1,L2の加熱による温度調整、または、ポンプ32A,32Bによる流体L1,L2の流量や流速を調整することによる温度調整を実施する。
この実施形態では、温度制御部40は、ケーシング20内の一方の流路1Aに供給する流体L1の温度を、他方の流路1Bに供給する流体L2の温度よりも高温となるようにする。そして、温度制御部40は、ケーシング20内の一方の流路1Aに供給する高温側の流体L1の温度を一定に維持し、ケーシング20内の他方の流路1Bに供給する低温側の流体L2の温度を変動させる。これにより、試験体100の肉厚方向に温度分布が生じ、試験体100に変動する熱応力が生じる。
また、温度制御部40は、ケーシング20内の一方の流路1Aにおける流体L1の流速が、ケーシング20内の他方の流路1Bにおける流体L2の流速より低くなるようにする。
そして、荷重付与部14は、制御装置16に設定された試験条件に基づいて、試験体100に軸線方向の荷重を付与して引っ張る。このとき、試験体100は、ケーシング20に対して軸線方向に沿って摺動可能に保持されている。これにより、試験体100に軸線方向の荷重が付与されて試験体100が軸線方向に変形しても、ケーシング20により試験体100の変形が阻害される等の影響を受けないようになっている。
このようにして、温度制御部40により、試験体100に熱応力が生じた状態で、試験体100に軸線方向の荷重を付与して試験体100に平均応力を作用させる。計測部15は、平均応力を作用させたままの状態で、試験体100に熱応力が変化したときの、流路1A側の表面温度、流路1B側の表面温度、ひずみ等の変位等の各種データを検出する。
制御装置16は、計測部15から出力された検出結果データに基づき、試験体100の熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した試験体100を評価する。
したがって、上述した第一実施形態の熱疲労試験装置10Aによれば、ケーシング20に試験体100を収容した状態で、ケーシング20内の複数の流路1A,1Bにそれぞれ異なる温度の流体L1,L2を流通させることで、試験体100に対し、その肉厚方向の温度分布を生じさせる。この状態で、荷重付与部14により試験体100に軸線方向の荷重を付与することで、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した試験体100に関する精度の高いデータを取得することができる。
このとき、試験体100はケーシング20に対して摺動可能であるので、ケーシング20によって試験体100に生じる影響を抑えることができる。したがって、試験体100に平均応力を均一に作用させ、荷重を付与した熱疲労試験を高精度に行うことが可能となる。
また、熱疲労試験装置10Aにおいて、温度制御部40は、ケーシング20内の流路1Aに供給する流体L1の温度を一定に維持し、ケーシング20内の他の流路1Bに供給する流体L2の温度を変動させるようにした。このように構成することで、例えば配管の内外で、配管内の流体L1,L2の温度が時間の経過とともに変動する場合、配管外の雰囲気温度が時間の経過とともに変動する場合等を模して、荷重を付与した熱疲労試験を行うことができる。
さらに、温度制御部40は、高温側の流体L1の温度を一定に維持し、低温側の流体L2の温度を制御するようにした。高温側の流体L1の温度を変動させるには、時間とエネルギを要する。これに対し、低温側の流体L2の温度を制御することで、高いレスポンスで流体L2の温度を容易に変動させることができる。
加えて、温度制御部40は、流路1A,1Bにおける流体L1,L2の流量を制御するようにした。流体L1,L2の流量を変動させると、試験体100との間で行う熱エネルギ交換量を調整することができる。このようにして、流体L1,L2の流量制御によっても、実質的に流体L1,L2の温度を制御することができる。
(第二実施形態)
次に、この発明にかかる熱疲労試験装置の第二実施形態について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と流路1Bの構成のみが異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図4は、上記熱疲労試験装置の第二実施形態における構成を示す模式図である。
図4に示すように、この実施形態における熱疲労試験装置10Bは、ケーシング20内が、試験体100によって周方向に複数の流路に区画される。この実施形態では、試験体100により、ケーシング20内は、周方向に2つの流路1A,1Cに区画される。
流路1Cは、軸線に沿って螺旋状に連続する2つの螺旋状流路50A,50Bから形成されている。
螺旋状流路50A,50Bのそれぞれは、軸線方向に間隔をあけた複数個所で、周方向の一部が試験体100に接触している。また、螺旋状流路50Aにおける試験体100に対する接触位置P1と、螺旋状流路50Bにおける試験体100に対する接触位置P2は、軸線方向に交互に位置するよう、螺旋状流路50A,50Bが設けられている。
螺旋状流路50A,50Bには、図1に示した流体供給部30の循環管路31B、ポンプ32Bと、温度制御部40のヒータ41B、温度センサ42B、低温側温度制御部43Bと、がそれぞれ独立して設けられている。
これにより、複数の螺旋状流路50A,50Bには、互いに異なる温度の流体L2a,L2bを供給できるようになっている。すると、試験体100に対し、その肉厚方向の温度分布を生じさせながら軸線方向に沿った温度分布を付与することができる。
したがって、上述した第二実施形態の熱疲労試験装置10Bによれば、試験体100に対し、軸線方向に沿った温度分布を付与した状態で、荷重付与部14により試験体100に軸線方向の荷重を付与して、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した試験体100に関する精度の高いデータを取得することができる。
このとき、上記第一実施形態と同様、試験体100はケーシング20に対して摺動可能であるので、ケーシング20が試験体100に生じる熱応力に影響を及ぼすのを抑えることができる。したがって、試験体100の熱疲労試験を、高精度に行うことが可能となる。
(第一、第二実施形態の変形例)
上記第一、第二実施形態では、ケーシング20の軸線方向の両端部の端板22,22に開口部23を形成し、試験体100を開口部23に挿入することによって、試験体100を軸線方向に摺動可能に保持するようにしたが、これに限らない。
図5は、第一、第二実施形態に係る熱疲労試験装置のケーシングの第一変形例の構成を示す断面図である。
図5に示すように、ケーシング20を、断面半円状のケーシング部材27,27から形成してもよい。この構成においては、これらケーシング部材27,27を、試験体100の両面に沿わせて設ける。そして各ケーシング部材27と試験体100との間に、試験体100を軸線方向に摺動可能としつつ、ケーシング部材27と試験体100との隙間をシールするシール部材28を設ける。
このような構成においても、試験体100はケーシング20に対して摺動可能であるので、ケーシング20によって試験体100に生じる影響を抑えることができる。したがって、荷重を付与した試験体100の熱疲労試験を、高精度に行うことが可能となる。
ここで、第一、第二実施形態では、試験体100を平板状としたが、これに限るものではない。
図6は、第一、第二実施形態に係る熱疲労試験装置のケーシングの第二変形例の構成を示す断面図である。
この図6に示すように、試験体100は、例えば湾曲していてもよい。この場合、ケーシング20も、試験体100の形状に応じて湾曲させた形状とする。
これ以外にも、熱疲労試験の対象となる試験体の形状に合わせて、ケーシングを形成すれば良い。
(第三実施形態)
次に、この発明にかかる熱疲労試験装置の第三実施形態について説明する。以下に説明する第三実施形態においては、第一実施形態と試験体の構成が異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図7は、この発明の第三実施形態に係る熱疲労試験装置における筒状試験体と仕切板の構成を示す断面図である。図8は、上記熱疲労試験装置の全体構成を示す図である。
図7、図8に示すように、熱疲労試験装置10Cは、軸線に沿って延びる筒状の筒状試験体105を試験対象とするものである。
熱疲労試験装置10Cは、筒状試験体105内に軸線方向に摺動可能に収容される仕切板60を備えている。筒状試験体105は、その内周面に、仕切板60の幅方向の両端部が挿入される支持溝61,61が形成されている。支持溝61、61は、仕切板60の両端部を挿入した状態で、仕切板60がその板厚方向に一定寸法の範囲で移動可能とされている。
仕切板60は、筒状試験体105の内部を周方向に複数(この実施形態では2つ)の流路1C,1Dに区画する。仕切板60は、筒状試験体105の支持溝61,61に接する端部に、それぞれシール部材62が設けられている。
シール部材62は、仕切板60をその板厚方向に摺動可能としつつ、支持溝61,61と仕切板60との隙間をシールする。
流体供給部30は、筒状試験体105内の複数の流路1C,1Dにそれぞれ異なる温度の流体L1,L2を流通させる。
第三実施形態の熱疲労試験装置10Cでは、第一実施形態と同様に、温度制御部40で流路1C,1Dに流通する流体L1及びL2の温度を調整した状態で、制御装置16に設定された試験条件に基づいて、荷重付与部14によって筒状試験体105に軸線方向の荷重を付与して引っ張る。
このように構成することで、支持溝61の部分で、仕切板60を挟んだ仕切板60の板厚方向の一方の側と他方の側とで、筒状試験体105に対し、周方向の温度分布を付与することができる。具体的には、支持溝61,61の仕切板60の幅方向の面は、支持溝61,61に対して仕切板60がその板厚方向に摺動するごとに、異なる温度の流体L1,L2にそれぞれ触れることになる。そのため、筒状試験体105の支持溝61,61の仕切板60の幅方向の面に対して周方向の温度分布を生じさせる。試験体100に対し、その肉厚方向の温度分布を生じさせる。この状態で、荷重付与部14により筒状試験体105に軸線方向の荷重を付与することで、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した筒状試験体105に関する精度の高いデータを取得することができる。
このとき、仕切板60は、筒状試験体105に対して摺動可能であるので、仕切板60によって筒状試験体105に生じる影響を抑えることができる。
(その他の変形例)
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、温度制御部40は、流路1Aに供給する流体L1の温度を一定に維持し、流路1Bに供給する流体L2の温度を制御するようにしたがこれに限らない。流路1Aに供給する流体L1と、流路1Bに供給する流体L2とを、それぞれ温度制御するようにしてもよい。
また、温度制御部40は、高温側の流体L1の温度を一定に維持し、低温側の流体L2の温度を制御するようにしたがこれに限らない。低温側の流体L2の温度を一定に維持し、高温側の流体L1の温度を制御するようにしてもよい。高温側の流体L1、低温側の流体L2の双方の温度を制御してもよい。
さらに、温度制御部40により試験体100に対して付与する温度変動プロファイルは、いかなるものとしてもよい。
また、熱疲労試験装置10A、10B,10Cは、本実施形態のように温度制御部40のヒータ41A,41Bと、流体供給部30のポンプ32A,32Bとをともに備えている構成に限定されるものではない。例えば、温度制御部40のヒータ41A,41B及び流体供給部30のポンプ32A,32Bのいずれか一方のみを有する構成でもよい。即ち、熱疲労試験装置10A、10B,10Cは、流体L1,L2の温度を調整する構成を有していればよい。
また、高温の流体L1を流通させる流路1Aや1Cでは、本実施形態のように流体L1を流通させ続けることでは限定されるものではない。例えば、ポンプ32Aを有しておらず、流路1Aにおける高温の流体L1は、流通せずにケーシング20内の流路1Aに溜められているだけでもよい。このようにことで、簡易な構成で荷重を負荷した状態で熱疲労試験を実施することができ、熱疲労を受けた状態で平均応力が作用した材料に関する精度の高いデータを取得することができる。
さらに、第一実施形態から第三実施形態、及び第一変形例や第二変形例は、記載した構成に限定されるものではなく、異なる実施形態の構成を組み合わせてもよい。例えば、第三実施形態に、第二実施形態の螺旋状流路50A、50Bを設けてもよく、第二変形例のように湾曲させた形状としてもよい。
1A,1B,1C,1D 流路
10A、10B、10C 熱疲労試験装置
14 荷重付与部
15 計測部
16 制御装置
20 ケーシング
21 筒状部
22 端板
23 開口部
24 シール部材
25A,25B 供給口
26A,26B 排出口
27 ケーシング部材
28 シール部材
30 流体供給部
31A,31B 循環管路
32A,32B ポンプ
40 温度制御部
41A,41B ヒータ
42A,42B 温度センサ
43A 高温側温度制御部
43B 低温側温度制御部
50A,50B 螺旋状流路
60 仕切板
61 支持溝
62 シール部材
100 試験体
100s 両端部
105 筒状試験体
L1,L2 流体
L2a,L2b 流体
P1、P2 接触位置

Claims (6)

  1. 軸線に沿って延びる筒状で、試験体を前記軸線方向に摺動可能に収容し、前記試験体によって内部が周方向に複数の流路に区画されるケーシングと、
    前記試験体に対して前記軸線方向への荷重を付与する荷重付与部と、
    前記ケーシング内の複数の前記流路にそれぞれ異なる温度の流体を流通させる流体供給部と、
    前記流体供給部によりそれぞれの前記流路に供給する前記流体の温度を制御する温度制御部と、
    を備える熱疲労試験装置。
  2. 前記温度制御部は、前記ケーシング内の複数の前記流路の一つに供給する前記流体の温度を一定に維持し、
    前記ケーシング内の他の前記流路に供給する前記流体の温度を変動させる請求項1に記載の熱疲労試験装置。
  3. 前記温度制御部は、高温側の前記流体の温度を一定に維持し、低温側の前記流体の温度を変動させる請求項2に記載の熱疲労試験装置。
  4. 前記温度制御部は、前記流路における前記流体の流量を制御する請求項1から3のいずれか一項に記載の熱疲労試験装置。
  5. 前記ケーシング内の複数の前記流路の少なくとも一つは、前記軸線に沿って螺旋状に連続する複数の螺旋状流路を備えている請求項1から4のいずれか一項に記載の熱疲労試験装置。
  6. 軸線に沿って延びる筒状試験体内に前記軸線方向に摺動可能に収容され、前記筒状試験体の内部を周方向に複数の流路に区画する仕切板と、
    前記筒状試験体に対して前記軸線方向への荷重を付与する荷重付与部と、
    前記筒状試験体内の複数の前記流路にそれぞれ異なる温度の流体を流通させる流体供給部と、
    を備える熱疲労試験装置。
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