JP2015132443A - 機器制御システム、制御装置、機器制御方法及びプログラム - Google Patents

機器制御システム、制御装置、機器制御方法及びプログラム Download PDF

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勝也 山本
塚本 武雄
Takeo Tsukamoto
武雄 塚本
畑 大介
Daisuke Hata
大介 畑
樋口 博人
Hiroto Higuchi
博人 樋口
由貴男 藤原
Yukio Fujiwara
由貴男 藤原
吉澤 史男
Fumio Yoshizawa
史男 吉澤
孝則 稲留
Takanori Inatome
孝則 稲留
亮介 上村
Ryosuke Kamimura
亮介 上村
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英章 荒谷
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Kenji Kameyama
健司 亀山
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Yusuke Matsushita
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Abstract

【課題】 オフィス等の作業空間において、ユーザの快適性を向上させる空調制御を実現する。
【解決手段】 領域ごとに設定された温度設定情報に基づいて、空調機器群130を制御する空調制御サーバ120であって、ユーザの位置ベクトルデータ、動作状況データ、過去所定時間分の活動量データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記位置ベクトルデータ及び動作状況データに基づいて、前記ユーザが着席したと判定した場合に、該ユーザの過去所定時間分の活動量データに基づいて、該ユーザが着席している位置を含む領域の温度設定情報を変更する変更手段と、前記変更手段により変更された前記領域の温度設定情報に基づいて、前記空調機器を制御する制御手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアコン等の空調機器を制御する機器制御システム、制御装置、機器制御方法及びプログラムに関する。
従来より、エアコン等の空調機器においては、赤外線センサ等の人感センサを用いて人を検知し、検知した人の移動にあわせて風向や風量等を制御する構成が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。かかる空調機器によれば、より少ない消費電力で、ユーザの快適性を向上させることが可能となる。
ここで、赤外線センサ等の人感センサを用いる構成の場合、家庭用の空調機器には適している一方で、例えば、オフィス等の作業空間のように多数の人が移動し、かつ、障害物の多い場所には必ずしも適しているとはいえない。
加えて、オフィス等のような作業空間の場合、ユーザは自席等に着席して業務を行うことも多い(つまりユーザは特定の位置に停止している状態が長く続くことが多い)。このため、移動中のユーザよりも、移動が完了し特定の位置に停止しているユーザの快適性を考慮することが重要である。
このように、オフィス等における空調機器を制御するにあたっては、オフィス等の作業空間の特性に適したシステムを用いて、オフィス等におけるユーザの動作特性に合わせた空調制御を行うことが、ユーザの快適性の向上において不可欠であると考えられる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、オフィス等の作業空間において、ユーザの快適性を向上させる空調制御を実現することを目的とする。
本発明の実施形態に係る制御装置は、以下のような構成を有する。すなわち、
領域ごとに設定された温度設定情報に基づいて、空調機器を制御する制御装置であって、
ユーザの位置及び動作状況を示すデータと、該データに基づいて算出された該ユーザの活動量に関するデータであって、過去の所定時間分の活動量に関するデータと、を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記位置及び動作状況を示すデータに基づいて、前記ユーザが移動を停止したと判定した場合に、該ユーザの過去の所定時間分の活動量に関するデータに基づいて、該ユーザが停止している位置を含む領域の温度設定情報を変更する変更手段と、
前記変更手段により変更された前記領域の温度設定情報に基づいて、前記空調機器を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の各実施形態によれば、オフィス等の作業空間において、ユーザの快適性を向上させる空調制御を実現することが可能となる。
実施形態に係る機器制御システムの全体構成を示す図である。 測位システムを構成する携帯端末のハードウェア構成を示す図である。 携帯端末の装着状態及び携帯端末が有する各センサの検知方向を示す図である。 携帯端末が有するセンサのセンサ信号の一例を示す図である。 位置ベクトルデータ及び動作状況データ算出処理の流れを示すフローチャートである。 活動量データ算出処理の流れを示すフローチャートである。 位置ベクトルデータ、動作状況データ及び活動量データの算出結果を模式的に示した図である。 空調制御サーバのハードウェア構成を示す図である。 オフィスのマップ情報の一例及びユーザの位置及び動作状況を示す図である。 空調機器の配置及び空調制御状態を示す図である。 照明機器の配置及び照明制御状態を示す図である。 空調制御サーバにおける空調制御処理の流れを示すフローチャートである。 空調制御サーバにより空調制御処理された後の空調制御状態を示す図である。 空調制御処理された作業空間内の温度分布を示す図である。 空調制御処理による温度設定情報の変化の一例を示す図である。 空調制御サーバにおける空調制御処理の流れを示すフローチャートである。 空調制御処理による温度設定情報の変化の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態に係る制御装置(空調制御サーバ)は、オフィス等の作業空間内にいる人(ユーザ)の位置及び動作状況を測定する測位システムと組み合わせることで、空調機器を制御するための機器制御システムを形成する。
そこで、以下では、機器制御システムの概要について説明した後、はじめに測位システムについて詳説し、その後、制御装置(空調制御サーバ)の詳細について説明することとする。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[第1の実施形態]
<1.機器制御システムの全体構成>
はじめに、本実施形態に係る制御装置(空調制御サーバ)と、ユーザの位置及び動作状況を測定する測位システムとを組み合わせることで形成された、空調機器を制御するための機器制御システムの全体構成について説明する。図1は、機器制御システム100の全体構成を示す図である。
図1に示すように、機器制御システム100は、測位システム110と、空調制御サーバ120と、空調機器群130と、照明制御サーバ140と、照明機器群150とを備える。測位システム110と空調制御サーバ120と照明制御サーバ140とは、互いにネットワーク160を介して接続されている。
測位システム110は、ネットワーク160と接続された測位サーバ装置111と、該測位サーバ装置111と接続されたアクセスポイント112とを有し、アクセスポイント112には、複数の携帯端末113が無線通信可能に接続されている。
測位サーバ装置111は、ユーザに装着される携帯端末113より送信されるユーザ行動情報114を、ネットワーク160を介して所定周期(例えば、1秒周期)で空調制御サーバ120に送信する。なお、ユーザ行動情報114には、携帯端末113において算出された位置ベクトルデータと、動作状況データと、活動量データとが含まれ、これらが互いに対応付けられているものとする。
アクセスポイント112は、携帯端末113と無線通信を行うための装置である。図1の例では、1つのアクセスポイントのみを図示しているが、アクセスポイントの数は複数であってもよい。
携帯端末113は、ユーザに装着され、内蔵されたセンサのセンサ信号に基づいて、位置ベクトルデータと、動作状況データと、活動量データとを所定周期(例えば、1秒周期)で算出する。また、算出した位置ベクトルデータ、動作状況データ、活動量データを、ユーザ行動情報114として、アクセスポイント112を介して測位サーバ装置111に所定周期(例えば、1秒周期)で送信する。
空調制御サーバ120は、測位サーバ装置111より送信された、各ユーザについてのユーザ行動情報114(位置ベクトルデータ、動作状況データ及び活動量データ)を、リアルタイムに受信する。また、照明制御サーバ140より、オフィス内の照明の制御状態を示す照明制御情報141を受信する。
更に、受信したユーザ行動情報114及び照明制御情報141に基づいて、オフィス内の空調の制御状態を示す空調制御情報を生成する。更に、生成した空調制御情報に応じた、空調機器群130の設定を示す空調設定情報121を出力することで、空調機器群130の空調制御を行う。
空調機器群130は、オフィス等の作業空間に設置されており、空調制御サーバ120より送信される空調設定情報121に基づいて動作する。
照明制御サーバ140は、オフィス等の作業空間に設置された照明機器群150の照度等を制御する。また、空調制御サーバ120からの要求に応じて、照明機器群150の照明の制御状態を示す照明制御情報141を送信する。照明機器群150は、照明制御サーバ140からの指示に基づいて動作する。
<2.測位システムの説明>
<2.1 携帯端末の説明>
次に、測位システム110を構成する携帯端末113のハードウェア構成について説明する。図2は、携帯端末113のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、携帯端末113は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、記憶装置204を備える。更に、加速度センサ205、角速度センサ206、地磁気センサ207、ユーザインタフェース部208、通信部209を備える。なお、携帯端末113の各部は、バス210を介して相互に接続されているものとする。
携帯端末113は、例えば、図3に示すように、ユーザ300の腰部に装着される。ただし、図3は、ユーザ300による携帯端末113の装着例にすぎず、携帯端末113の装着位置は、腰部に限定されるものではないことはいうまでもない。
図2の説明に戻る。CPU201は、記憶装置204に格納された、位置ベクトル算出部211として機能するプログラム、動作状況算出部212として機能するプログラム及び活動量算出部213として機能するプログラムを実行するコンピュータである。
CPU201が、位置ベクトル算出部211として機能するプログラムを実行することにより、携帯端末113では、各センサのセンサ信号に基づいて、ユーザ300の、基準位置からの相対位置を示す位置ベクトルデータを算出する。
また、CPU201が、動作状況算出部212として機能するプログラムを実行することにより、携帯端末113では、各センサのセンサ信号に基づいて、ユーザ300の、動作状況を示す動作状況データを算出する。なお、ユーザ300の動作状況データには、ユーザ300が着座している状況か起立している状況かを示すデータ及びユーザ300の体の向きを示すデータが含まれる。位置ベクトルデータ及び動作状況データの算出方法の詳細は後述する。
更に、CPU201が、活動量算出部として機能するプログラムを実行することにより、携帯端末113では、各センサのセンサ信号に基づいて、ユーザ300の活動量を示す活動量データを算出する。なお、活動量データの算出方法の詳細は後述する。
ROM202は不揮発性メモリである。ROM202は、記憶装置204に格納された各プログラムを、CPU201が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムなどを格納する。
RAM203は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM203は、記憶装置204に格納された各プログラムがCPU201によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
記憶装置204は、位置ベクトル算出部211として機能するプログラム、動作状況算出部212として機能するプログラム及び活動量算出部213として機能するプログラムを格納する。また、各プログラムが実行されることで算出されたユーザ行動情報114のうち、過去所定時間分の活動量データ220を格納する。
加速度センサ205は、携帯端末113を装着するユーザ300の加速度を検知し、センサ信号として加速度ベクトルを示す信号を出力する。角速度センサ206は、ユーザ300の角速度を検知し、センサ信号として角速度ベクトルを示す信号を出力する。地磁気センサ207は、ユーザ300の磁気方位を検知し、センサ信号として磁気方位ベクトルを示す信号を出力する。
ここで、携帯端末113が有する各センサの検知方向について説明する。図3(b)、(c)は、携帯端末113が有する各センサが検知する検知方向を示す図である。図3(b)は、加速度センサ205、地磁気センサ207が検知する検知方向を示している。図3(b)に示すように、加速度センサ205、地磁気センサ207により、進行方向、鉛直方向、水平方向の加速度成分及び磁気方位成分がそれぞれ検知される。
また、図3(c)のベクトルAは、角速度センサ206により検知される角速度ベクトルを示している。ここで、矢印Bは、角速度の正方向を示している。
本実施形態では、角速度ベクトルAの、図3(b)に示す進行方向、鉛直方向、水平方向への射影を考え、それぞれ、進行方向の角速度成分、鉛直方向の角速度成分、水平方向の角速度成分という。
図2に戻る。ユーザインタフェース部208には、携帯端末113に各種指示を入力したり、携帯端末113の内部状態を表示したりするための画面が含まれる。また、各種操作ボタン等が含まれる。
通信部209は、アクセスポイント112を介して、ユーザ行動情報114(位置ベクトルデータ、動作状況データ及び活動量データ)を所定周期(例えば、1秒周期)で測位サーバ装置111に送信する。
<2.2 位置ベクトルデータの算出方法>
次に、携帯端末113の位置ベクトル算出部211による位置ベクトルデータの算出方法について説明する。
位置ベクトル算出部211では、位置ベクトルデータを算出するにあたり、はじめに、ユーザ300が歩行状態にあるか否かを判定する。具体的には、まず、加速度センサ205から受信した加速度ベクトルと角速度センサ206から受信した角速度ベクトルとから重力加速度ベクトルを求める。そして、加速度ベクトルから重力加速度ベクトルを差し引くことで、鉛直方向の加速度を除去して、残差加速度成分の時系列データを得る。その後、残差加速度成分の時系列データに対して主成分解析を行うことで、歩行動作の進行方向を求める。
更に、鉛直方向の加速度成分の山ピークと谷ピークのペアを探索し、進行方向の加速度成分の谷ピークと山ピークのペアを探索する。また、進行方向の加速度成分の勾配を算出する。そして、鉛直方向の加速度成分が山ピークから谷ピークに変化する当該谷ピークの検知時刻において、上記進行方向の加速度成分の勾配が所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上である場合に、ユーザ300は歩行状態であると判定する。
歩行状態であると判定した場合、位置ベクトル算出部211では位置ベクトルを算出する。
具体的には、加速度センサ205から受信した加速度ベクトルと角速度センサ206から受信した角速度ベクトルとから重力方位ベクトルを求める。そして、重力方位ベクトルと、角速度ベクトルまたは地磁気センサ207から受信した磁気方位ベクトルとからユーザ300の姿勢角度を移動方位として算出する。
更に、加速度ベクトルと角速度ベクトルとから重力加速度ベクトルを求め、重力加速度ベクトルと加速度ベクトルとから、歩行動作によって発生している加速度ベクトルを算出する。そして、重力加速度ベクトルと、歩行動作によって発生している加速度ベクトルとから、歩行動作を解析して検出する。更に、検出結果に基づいて、歩行動作の大きさを、重力加速度ベクトルと歩行動作によって発生している加速度ベクトルとに基づいて測定して、測定結果を歩幅とする。そして、このようにして求めた移動方位と歩幅とを積算することにより、基準位置からの位置ベクトルを求める。
<2.3 動作状況データの算出方法>
次に、携帯端末113の動作状況算出部212による動作状況データの算出方法について説明する。動作状況算出部212では、動作状況データとして、ユーザ300が着座している状況か起立している状況かを示すデータ及びユーザ300の体の向きを示すデータを算出する。
はじめに、ユーザ300が着座している状況か起立している状況かを示すデータの算出方法について説明する。動作状況算出部212では、加速度センサ205から受信した加速度ベクトルと角速度センサ206から受信した角速度ベクトルとから重力加速度ベクトルを求めて、鉛直方向の加速度成分を求める。これにより、ユーザ300が着座している状況か起立している状況かを判定する。
図4(a)は、着座動作と起立動作のそれぞれを行った場合における鉛直方向の加速度成分の波形を示す図である。図4(a)に示すように、着座動作の場合には、鉛直方向の加速度成分の山のピークから谷のピークまでの間隔が約0.5秒前後である。一方、起立動作の場合には、鉛直方向の加速度成分の谷のピークから山のピークまでの間隔が約0.5秒である。このため、かかるピークの間隔により、ユーザ300が着座している状況か起立している状況かを判定することができる。
すなわち、鉛直方向の加速度成分の山のピークから谷のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内にある場合には、ユーザ300の動作状況は着座している状況であると判定する。また、鉛直方向の加速度成分の谷のピークから山のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内である場合には、ユーザ300の動作状況は起立している状況であると判定する。
次に、ユーザ300の体の向きを示すデータの算出方法について説明する。動作状況算出部212では、角速度センサ206から受信した角速度ベクトルに基づいて、ユーザ300の体の向きを判定する。
図4(b)は、ユーザ300が静止状態で、体の向きをほぼ90度変化させる動作を行った場合の鉛直方向の角速度成分の波形を示す図である。鉛直方向の角速度成分が正であれば、右側に体の向きを変える動作であり、負であれば左側に体の向きを変える動作である。
角速度センサ206から受信した角速度ベクトルの鉛直方向の角速度成分の経時的変化が、図4(b)に示す波形のように、0から徐々に山のピークに達した後徐々に0に戻り、かつ、この間の時間が約3秒である場合に、体の向きが右に変化する動作と判定する。
鉛直方向の角速度成分の経時的変化が、図4(b)に示す波形のように、0から徐々に谷のピークに達した後徐々に0に戻り、かつその間の時間が約1.5秒である場合に、体の向きが左に変化する動作と判定する。
<2.4 位置ベクトルデータ及び動作状況データの算出処理の流れ>
次に、携帯端末113の位置ベクトル算出部211及び動作状況算出部212による位置ベクトルデータ及び動作状況データの算出処理の流れについて説明する。図5は、位置ベクトル算出部211及び動作状況算出部212による位置ベクトルデータ及び動作状況データの算出処理の流れを示すフローチャートである。携帯端末113が起動すると図5に示す算出処理が実行される。
ステップS501では、予め定められた基準位置に基づいて、処理対象となる携帯端末113についての位置ベクトルデータ及び動作状況データを初期化する。初期化が完了すると、センサ信号の取得を開始する。
ステップS502では、取得したセンサ信号に基づいて、当該携帯端末113を装着したユーザ300が歩行状態にあるか否かを判定する。ステップS502において歩行状態にあると判定された場合には、ステップS503に進み、位置ベクトルデータを算出する。その後、ステップS504に進む。
一方、歩行状態にないと判定された場合には、直接ステップS504に進む。ステップS504では、動作状況データとして、ユーザ300が着座している状況か、起立している状況かを示すデータを算出する。更に、ステップS505では、動作状況データとして、ユーザ300の体の向きを算出する。
ステップS506では、アクセスポイント112を介して測位サーバ装置111に送信可能な状態にあるか否かを判定する。ステップS506において、送信可能な状態にあると判定された場合には、ステップS507に進む。ステップS507では、算出した位置ベクトルデータ及び動作状況データを測位サーバ装置111に送信する。
一方、ステップS506において送信可能な状態にないと判定された場合には、ステップS502に戻る。送信可能な状態にない場合とは、例えば、ユーザ300がオフィス等の作業空間の外に移動し、アクセスポイント112との無線接続が切断した場合等が挙げられる。送信可能な状態にないと判定された場合には、位置ベクトルデータ及び動作状況データの算出は継続するが、算出された位置ベクトルデータ及び動作状況データは、測位サーバ装置111には送信されない。
ステップS508では、位置ベクトルデータ及び動作状況データの算出処理を終了するか否かを判定する。携帯端末113が起動している間は、ステップS502に戻る。一方、携帯端末113のシャットダウンが指示された場合には、当該算出処理を終了する。
<2.5 活動量データ算出処理の流れ>
次に、携帯端末113の活動量算出部213による活動量データの算出処理の流れについて説明する。図6は、活動量算出部213による活動量データの算出処理の流れを示すフローチャートである。携帯端末113が起動すると図6に示す算出処理が実行される。
ステップS601では、活動量データを初期化するとともに、携帯端末113のユーザ300の活動量の算出に必要なユーザ情報(ユーザ300の体重)を入力する。
ステップS602では、動作状況に変化が生じたか否かを判定する。動作状況の変化とは、例えば、着座状態から歩行状態に移行した場合や、歩行状態からランニング状態に移行した場合等が挙げられる。
ステップS602において、動作状況の変化が生じたと判定された場合には、ステップS603に進む。ステップS603では、変化後の動作状況に応じたメッツ値を読み出す。例えば、着座状態から歩行状態に移行した場合にあっては、歩行状態におけるメッツ値を読み出す。また、歩行状態からランニング状態に移行した場合にあっては、ランニング状態におけるメッツ値を読み出す。なお、活動量算出部213には、予め、動作状況とメッツ値とが対応付けて保持されているものとする。
ステップS604では、ステップS601において入力されたユーザ情報(ユーザ300の体重)と、現在読み出されているメッツ値とを用いて、単位時間あたりのエネルギ消費量を算出する。なお、単位時間あたりのエネルギ消費量は、下式により算出することができる。
単位時間あたりのエネルギ消費量(kcal)=1.05×メッツ値×体重
ステップS605では、ステップS604において算出された単位時間あたりのエネルギ消費量を、携帯端末113の記憶装置204内に記録する。なお、記憶装置204内には、過去所定時間分のエネルギ消費量が活動量データとして記録されているものとする。つまり、ステップS605において新たに単位時間あたりのエネルギ消費量が記録され、記憶装置204内に記録されている最も古い単位時間あたりのエネルギ消費量が削除される。これにより、記憶装置204には、常に、過去所定時間分の活動量データが記録されていることになる。
ステップS606では、過去所定時間分の活動量データを、アクセスポイント112を介して測位サーバ装置111に送信可能な状態にあるか否かを判定する。
ステップS606において、送信可能な状態にあると判定された場合には、ステップS607に進む。ステップS607では、過去所定時間分の活動量データを、位置ベクトルデータ及び動作状況データと対応付けてユーザ行動情報114として測位サーバ装置111に送信する。
一方、ステップS606において送信可能な状態にないと判定された場合には、ステップS602に戻る。送信可能な状態にない場合とは、例えば、ユーザ300がオフィス等の作業空間の外に移動し、アクセスポイント112との無線接続が切断した場合等が挙げられる。送信可能な状態にない場合、単位時間あたりのエネルギ消費量の算出は継続し、算出された単位時間あたりのエネルギ消費量は、携帯端末113の記憶装置204に所定時間分の活動量データとして記録されていく。
ステップS608では、活動量データの算出処理を終了するか否かを判定する。携帯端末113が起動している間は、ステップS602に戻る。一方、携帯端末113のシャットダウンが指示された場合には、当該算出処理を終了する。
<2.6 位置ベクトルデータ、動作状況データ及び活動量データの算出結果>
次に、位置ベクトル算出部211、動作状況算出部212、活動量算出部213による位置ベクトルデータ、動作状況データ、活動量データの算出処理の結果について説明する。図7は、位置ベクトル算出部211、動作状況算出部212、活動量算出部213による位置ベクトルデータ、動作状況データ、活動量データの算出処理の結果を模式的に示した図である。
図7において、マーク701〜713は、所定の基準位置に対する座標範囲内における各ユーザの位置及び動作状況を示している。
このうち、マーク701及び702は、ユーザが歩行状態にあることを示している。黒く塗りつぶされている部分は、ユーザの体の向き(正面方向)を示している。
マーク713は、ユーザが静止状態にあり、かつ、起立している状況にあることを示している。なお、黒く塗りつぶされている部分は、ユーザの体の向き(正面方向)を示している。
また、マーク703〜712は、ユーザが静止状態にあり、かつ、着座している状況にあることを示している。また、黒く塗りつぶされている部分は、ユーザの体の向き(正面方向)を示している。
このように、算出された動作状況データは、所定の座標範囲において所定周期ごとに更新されるマークの形及びマーク内部の色(模様)として表現することができる。また、算出された位置ベクトルデータは、所定の座標範囲において所定周期ごとに更新されるマーク701〜713の位置として表現することができる。
つまり、位置ベクトルデータ及び動作状況データを所定周期ごとに算出し、算出結果を所定の座標範囲にマークとしてプロットすることで、携帯端末113では、該携帯端末113を装着するユーザがどこにいるのかをリアルタイムに認識することができる。また、該携帯端末113を装着するユーザがどちらを向いているのか、着座している状況か起立している状況かをリアルタイムに認識することができる。
更に、マーク701〜713に付加された吹き出しに示された数値は、現時点における各ユーザの過去所定時間分の活動量データを示している。携帯端末113では、算出した過去所定時間分の活動量データを記憶装置204に記録しているため、現時点から遡って、過去所定時間分の行動内容を活動量データとして認識することができる。
<3.空調制御サーバの説明>
次に、空調制御サーバ120について説明する。
<3.1 空調制御サーバのハードウェア構成>
はじめに、空調制御サーバ120のハードウェア構成について説明する。図8は、空調制御サーバ120のハードウェア構成を示す図である。
図8に示すように、空調制御サーバ120は、CPU(Central Processing Unit)801、ROM(Read Only Memory)802、RAM(Random Access Memory)803を備える。更に、記憶装置804、入出力部805、通信部806を備える。なお、空調制御サーバ120の各部は、バス807を介して相互に接続されているものとする。
CPU801は、記憶装置804に格納された、空調制御部811として機能するプログラムを実行するコンピュータである。CPU801が空調制御部811として機能するプログラムを実行することにより、空調制御サーバ120では、携帯端末113から送信されるユーザ行動情報114及び照明制御サーバ140から送信される照明制御情報141に応じた空調制御を行う。
ROM802は不揮発性メモリである。ROM802は、記憶装置804に格納されたプログラムをCPU801が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムなどを格納する。
RAM803は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM803は、記憶装置804に格納された各プログラムがCPU801によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
記憶装置804は、空調制御部811として機能するプログラムを格納する。また、空調制御部811による空調制御処理に用いられる、空調制御情報821、照明制御情報141、マップ情報823を格納する。なお、空調制御情報821、照明制御情報141、マップ情報823の詳細は後述する。
入出力部805は、空調制御サーバ120に対して各種指示を入力したり、空調制御サーバ120の内部状態を表示したりする。
通信部806は、ネットワーク160を介して、測位サーバ装置111より、ユーザ行動情報(位置ベクトルデータ、動作状況データ及び活動量データ)を所定周期(例えば、1秒周期)で受信する。また、所定の条件を満たした場合に、照明制御サーバ140より照明制御情報141を受信するとともに、空調機器群130に対して、空調設定情報121を送信する。
<3.2 空調制御サーバに格納される情報の詳細>
はじめに、マップ情報823について説明する。次に、空調制御サーバ120の記憶装置804に格納される、空調制御情報821、照明制御情報141、マップ情報823の詳細について説明する。
(1)マップ情報823
図9(a)は、空調制御サーバ120の記憶装置804に格納されるマップ情報823の一例を示す図である。図9(a)に示すように、マップ情報823には、オフィス内の壁や柱の位置、机の位置等が記載されている。これにより、空調制御サーバ120では、各ユーザが、具体的にオフィス内のどの位置にいるのかを認識することができる。
図9(b)は、マップ情報823に対して、位置ベクトルデータ及び動作状況データの算出結果を模式的に示したマーク701〜713を重ね合わせた図である。図9(b)に示すように、マップ情報823と重ね合わせることで、空調制御サーバ120では、各ユーザが自席に着座している状態にあるのか、会議室等にいるのか、あるいは、廊下を移動中であるのか、といったユーザの行動内容を判定することができる。
(2)空調制御情報821
次に、空調制御情報821の詳細について説明する。空調制御情報821は、マップ情報823で示されるオフィス内の各作業空間内の各空調機器の配置を示す空調機器配置情報と、各空調機器により制御される各作業空間の温度設定情報とを有する。
図10(a)は、空調機器配置情報の一例を示す図である。図10(a)に示す空調機器配置情報は、マップ情報823に示すオフィス内の各作業空間のうち、領域900における各空調機器の配置を抜粋して示したものである。図10(a)に示すように、空調機器1001〜1012は、それぞれ4方向の吹き出し口を有しており、各方向の風量、風向を制御することができるよう構成されているものとする。
図10(b)は、領域900の各空調機器1001〜1012が空調制御サーバ120により制御されることで実現される、領域900内の各区域の温度設定情報を示している。図10(b)の例では、領域900を3つの区域に分割し、それぞれに、温度設定情報T1、温度設定情報T2、温度設定情報T3を設定した様子を示している。
なお、空調制御サーバ120では、各区域がそれぞれの温度設定情報になるように、各空調機器1001〜1012の風量、風向等の空調設定情報121を算出し、算出した空調設定情報121を各空調機器1001〜1012に送信する。
(3)照明制御情報141
次に、照明制御情報141の詳細について説明する。照明制御情報141は、マップ情報823で示されるオフィス内の各作業空間の各照明機器の配置を示す照明機器配置情報と、各照明機器により制御される各作業空間の照度設定情報とを有する。
図11(a)は、照明機器配置情報の一例を示す図である。図11(a)に示す照明機器配置情報は、マップ情報823に示すオフィス内の各作業空間のうち、領域900の各照明機器の配置を抜粋して示したものである。照明機器1101〜1127は、それぞれ、照度を制御することができるよう構成されているものとする。
図11(b)は、領域900の各照明機器1101〜1127が照明制御サーバ140により制御されることで実現される、領域900内の各区域の照度設定情報を示している。図11(b)の例では、領域900を3つの領域に分割し、それぞれに、照度設定情報L1、照度設定情報L2、照度設定情報L3を設定した様子を示している。
なお、照明制御サーバ140では、各区域がそれぞれの照度設定情報になるように、各照明機器1101〜1127の照度等を算出する。
なお、照明制御情報141に含まれる区域の数と、空調制御情報821に含まれる区域の数とは一致している必要はなく、それぞれ異なる区域にわけることができるものとする。
<3.3 空調制御サーバによる空調制御処理の流れ>
次に、空調制御サーバ120による空調制御処理の流れについて説明する。図12は、空調制御サーバ120による空調制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図12に示すフローチャートを実行するにあたり、携帯端末113からは、ユーザ行動情報114を所定周期(例えば、1秒周期)で受信しているものとする。また、空調制御情報821に基づいて、空調機器群130の空調制御が実行され、照明制御情報141に基づいて、照明機器群150の照明制御が実行されているものとする。
ステップS1201では、携帯端末113のユーザが、着席しているか否かまたは規定時間以上、停止しているか否かを判定する。具体的には、ユーザ行動情報114に含まれる動作状況データが着座を示している場合には、当該ユーザが着席したと判定する。また、ユーザ行動情報114に含まれる位置ベクトルデータが規定時間以上、ゼロの状態が継続している場合には、当該ユーザが規定時間以上、停止したと判定する。
ステップS1201において、携帯端末113のユーザが、着席しておらず、規定時間以上、停止していない場合には、着席または規定時間以上の停止が検出されるまで待機する。
一方、ステップS1201において、着席または規定時間以上の停止が検出された場合には、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、着席または規定時間以上の停止が検出された時点で、当該ユーザの過去所定時間分の活動量データを取得する。ユーザの過去所定時間分の活動量データは、位置ベクトルデータ及び動作状況データとともにユーザ行動情報114として送信されているため、空調制御サーバ120では、当該活動量データをユーザ行動情報114より抽出する。更に、抽出した活動量データが、所定の閾値以上であるか否かを判定する。
ステップS1202において、所定の閾値以上ではないと判定された場合には、ステップS1201に戻る。一方、所定の閾値以上であると判定された場合には、ステップS1203に進む。
ステップS1203では、当該ユーザが着席または規定時間以上、停止している位置の温度設定情報を変更する。具体的には、当該ユーザが着席または規定時間以上、停止している位置を含む区域を新たに生成する。更に、生成前の区域の温度設定情報がT1であったとした場合、当該新たに生成した区域については、当該温度設定情報T1をΔt1で減算し、温度設定情報をT1−Δt1とする。
更に、ステップS1204では、照明制御サーバ140より、照明制御情報141を取得する。ステップS1205では、ステップS1204において取得した照明制御情報141より、当該ユーザが着席または規定時間以上、停止している位置の照度設定情報を抽出し、温度設定情報の補正が必要か否かを判定する。
一般に、人間の体感温度は、周辺環境の明るさとも関係しており、暗い場合には、涼しく感じ、明るい場合には、暖かく感じる。そこで、ステップS1205では、ユーザの周辺環境の明るさを示す照度設定情報に基づいて、ステップS1203において変更された温度設定情報の補正要否を判定する。
ステップS1205において、温度設定情報の補正が必要ないと判定された場合には、直接ステップS1207に進む。一方、ステップS1205において、温度設定情報の補正が必要であると判定された場合には、ステップS1206に進み、温度設定情報を補正する。具体的には、照度設定情報が所定の閾値以下であれば、温度設定情報をT1−Δt1+Δt'に補正する。また、照度設定情報が所定の閾値以上であれば、温度設定情報をT1−Δt1−Δt'に補正する。
ステップS1207では、変更され(かつ補正され)た温度設定情報を実現するように制御する。具体的には、変更され(かつ補正され)た温度設定情報を実現するように、各空調機器1001〜1012の空調設定情報121を算出し、空調機器群130(空調機器1001〜1012)に対して送信する。
ステップS1208では、当該ユーザが離席または移動したか否かを判定する。ステップS1208において、離席または移動したと判定した場合には、ステップS1210に進み、変更され(かつ補正され)た温度設定情報を、変更され(かつ補正され)る前の温度設定情報に戻し、ステップS1201に戻る。
一方、ステップS1208において、離席または移動していないと判定した場合には、ステップS1209に進む。ステップS1209では、温度設定情報を変更(かつ補正)してから一定時間が経過したか否かを判定する。
ステップS1209において、一定時間経過していないと判定された場合には、ステップS1208に戻り、一定時間内に、当該ユーザが離席または移動するか、一定時間が経過するまで待機する。
一方、ステップS1209において、一定時間が経過したと判定された場合には、ステップS1210に進み、変更され(かつ補正され)た温度設定情報を、変更され(かつ補正され)る前の温度設定情報に戻し、ステップS1201に戻る。
このように、本実施形態に係る空調制御サーバ120では、携帯端末113のユーザが所定の行動(着席または規定時間以上の停止)を行ったことをトリガとして、当該ユーザの過去の行動内容を確認し、過去の行動内容に応じた空調制御を実行する。
これにより、ユーザごとに最適な空調制御を行うことが可能となり、ユーザの快適性を向上させることが可能となる。
なお、上記空調制御処理によれば、例えば、オフィス外の外出先から戻ってきた場合等においても効果的である。外出中の活動量データが記憶装置204に記録されているため、外出先から戻って着席すると、外出中の活動量データに応じた空調制御が開始されるからである。この結果、外出したユーザにとっては、着席直後から、快適な作業環境のもとで作業を開始することが可能となる。
<3.4 実施例>
次に、空調制御サーバ120による空調制御処理の実施例について説明する。図13(a)は、温度設定情報の変更及び補正が行われる前の状態の温度設定情報を示している。一方、図13(b)は、温度設定情報の変更及び補正が行われた後の状態の温度設定情報を示している。
図13(b)の例は、マーク703で示されるユーザがオフィス内を移動していた状態から、自席に着席した直後の様子を示している。マーク703で示されるユーザが自席に着席したことをトリガーとして、空調制御サーバ120では、当該マーク703で示されるユーザのユーザ行動情報114に含まれる活動量データを抽出する。更に、当該抽出した活動量データが所定の閾値以上であると判定すると、マーク703で示されるユーザが着席した位置の温度設定情報を変更する。図13(b)の例では、まず、区域Dを生成し、温度設定情報T1をΔtで減算し、T1−Δtに変更する。
更に、マーク703で示されるユーザが着席した位置の照度設定情報を照明制御情報141より抽出する。ここで、当該位置の照度設定情報がL2であり、温度設定情報の補正が必要であると判定したとする。このため、空調制御サーバ120では、区域Dの温度設定情報T1−Δtを、更に、T1−Δt−Δt'に補正する。
同様に、マーク708で示されるユーザがオフィス内を移動していた状態から、自席に着席したとする。マーク708で示されるユーザが自席に着席したことをトリガーとして、空調制御サーバ120では、当該マーク708で示されるユーザのユーザ行動情報114に含まれる活動量データを抽出する。更に、当該抽出した活動量データが所定の閾値以上であると判定すると、マーク708で示されるユーザが着席した位置の温度設定情報を変更する。図13(b)の例では、まず、区域Eを生成し、温度設定情報T3をΔtで減算し、T3−Δtに変更する。
更に、マーク708で示されるユーザが着席した位置の照度設定情報を照明制御情報141より抽出する。ここで、当該位置の照度設定情報がL3であり、温度設定情報の補正が必要であると判定したとする。このため、空調制御サーバ120では、区域Eの温度設定情報T3−Δtを、更に、T3−Δt+Δt'に補正する。
これにより、着席直前の活動量が多いマーク703、704で示されるユーザに対して、マーク703、708で示されるユーザ以外の周囲のユーザの快適性を損なうことなく、着席直前の活動量に応じた最適な空調制御を行うことが可能となる。更に、このとき、周辺環境の明るさも考慮した温度設定情報が算出されるため、マーク703で示されるユーザ、マーク708で示されるユーザそれぞれの快適性を向上させることができる。
<3.5 実験例>
次に、温度設定情報に応じた空調制御の実験例について説明する。図14は、所定の大きさの作業空間において、特定の区域について、温度設定情報を変更した場合の実験結果の一例を示している。図14の例では、幅50m、奥行き10mの作業空間において、特定の区域に対して、温度設定情報を変更した場合の実験例を示している。
図14に示すように、風量、風向等を制御することで、特定の区域の温度設定情報を1〜2mの分解能で変更することができる。
<4.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る機器制御システム100では、
・携帯端末113において、位置ベクトルデータ、動作状況データ、活動量データを所定周期で算出し、空調制御サーバ120に送信する構成とした。
・携帯端末113において、算出した過去所定時間分の活動量データを記録し、空調制御サーバ120に対して、当該過去所定時間分の活動量データを送信する構成とした。
・空調制御サーバ120において、受信した位置ベクトルデータ及び動作状況データに基づいて、携帯端末113を装着するユーザの行動を監視する構成とした。更に、当該ユーザが、着席または規定時間以上、停止したと判定したことをトリガーに、温度設定情報の変更の要否を判定する構成とした。
・空調制御サーバ120において、着席または規定時間以上、停止したと判定したユーザの過去の行動内容を、活動量データに基づいて判定し、活動量が所定の閾値以上であった場合には、温度設定情報を変更する構成とした。
・空調制御サーバ120では、温度設定情報を変更するにあたり、当該ユーザが着席または規定時間以上、停止した位置の照度設定情報を抽出し、当該照度設定情報に応じて、変更した温度設定情報の補正の要否を判定する構成とした。更に、抽出した照度設定情報が所定の閾値以上であった場合には、変更した温度設定情報を補正する構成とした。
・空調制御サーバ120において、変更され(かつ補正され)た温度設定情報となるように空調設定情報を算出し、各空調機器に送信する構成とした。
このように、各ユーザの行動が所定の条件を満たした場合に、当該ユーザの過去の行動内容を判定し、当該ユーザに対して、過去の行動内容に応じた空調制御を行うことで、オフィス等の作業空間において、各ユーザの快適性を向上させることが可能となる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、温度設定情報を変更するにあたり、変更前の温度設定情報に関わらず、一定量(Δt)の変更を行う構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、過去所定時間分の活動量データに応じた温度設定情報に変更する構成としてもよい。
図15は、マーク703で示されるユーザとマーク708で示されるユーザの過去所定時間分の活動量データが同じであったと仮定した場合の温度設定情報の変化を示す図である。なお、マーク703で示されるユーザは、温度設定情報T1の区域Aに着席し、マーク708で示されるユーザは、温度設定情報T3の区域Cに着席したとする。
図15(a)は、マーク703で示されるユーザが着席した区域Aの温度設定情報の変化を示している。また、図15(b)は、マーク708で示されるユーザが着席した区域Cの温度設定情報の変化を示している。図15(a)、(b)に示すように、変更前の温度設定情報に関わらず、マーク703で示されるユーザとマーク708で示されるユーザは、活動量データが等しいため、変更後の温度設定情報が等しくなる(温度設定情報T4となる)。
このように、活動量データに対応した温度設定情報に変更することで、同じ活動量のユーザに対して同じ空調環境を提供することが可能になる。
[第3の実施形態]
上記第1及び第2の実施形態では、温度設定情報を変更した(かつ補正した)後、一定時間が経過した場合に、元の温度設定情報に戻す構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、元の温度設定情報に戻すにあたっては、徐々に戻す構成としてもよい。以下、本実施形態に係る空調制御サーバ120による空調制御処理の流れについて説明する。
図16は、本実施形態に係る空調制御サーバ120による空調制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図12と共通する処理については、同じ参照番号を付すことし、ここでは説明を省略する。図12との相違点は、ステップS1603、S1608である。
ステップS1603では、過去所定時間分の活動量データに応じた温度設定情報の変更量を読み出す。ここで、ユーザが着席または規定時間以上、停止した状態では、過去所定時間分の活動量データの値は、時間の経過とともに徐々に小さくなっていく。そこで、過去所定時間分の活動量データに応じた変更量を読み出す構成とすることで、一定時間、着席または停止していた場合には、一定時間経過後に変更量がゼロとなり、元の温度設定情報に戻ることとなる。
ステップS1608では、離席または移動したか否かを判定し、離席または移動していないと判定した場合には、ステップS1603に戻る。
このように、本実施形態によれば、一旦、着席または規定時間以上、停止した状態となり、温度設定情報が変更された後は、過去所定時間分の活動量データの変化に応じて、徐々に変更前の温度設定情報に戻っていくこととなる。
図17は、本実施形態に係る空調制御サーバ120による空調制御処理に基づく、温度設定情報の変化を示す図である。なお、図17の例は、マーク703で示されるユーザよりもマーク708で示されるユーザの方が過去所定時間分の活動量データが大きい場合の、温度設定情報の変化を示している。
図17(a)、(b)の比較からわかるように、活動量データが大きいマーク708で示されるユーザのほうが温度設定情報の変更量が大きい。このため、元の温度設定情報に戻るまでの時間が長い。一方、活動量データが小さいマーク703で示されるユーザのほうが、温度設定情報の変更量が小さく、元の温度設定情報に戻るまでの時間が短い。
[第4の実施形態]
上記各実施形態では、ユーザの位置及び動作状況を検出するのに、測位システム110を利用することとしたが、本発明はこれに限定されない。ユーザの位置及び動作状況を検出可能なシステムであれば、他のシステムを利用してもよい。
また、上記各実施形態では、携帯端末113において、位置ベクトルデータ及び動作状況データに基づいて活動量データを算出し、空調制御サーバ120では、過去所定時間分の活動量データに基づいて、温度設定情報を変更する構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されず、位置ベクトルデータ及び/または動作状況データに基づいて、活動量以外のパラメータ(ユーザの過去の行動内容を示すパラメータ)を算出し、当該パラメータに応じて温度設定情報を変更する構成としてもよい。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
100 :機器制御システム
110 :測位システム
111 :測位サーバ装置
112 :アクセスポイント
113 :携帯端末
114 :ユーザ行動情報
120 :空調制御サーバ
121 :空調設定情報
130 :空調機器群
140 :照明制御サーバ
141 :照明制御情報
150 :照明機器群
160 :ネットワーク
801 :CPU
802 :ROM
803 :RAM
804 :記憶装置
805 :入出力部
806 :通信部
811 :空調制御部
821 :空調制御情報
823 :マップ情報
特開2010−159905号公報

Claims (9)

  1. 領域ごとに設定された温度設定情報に基づいて、空調機器を制御する制御装置であって、
    ユーザの位置及び動作状況を示すデータと、該データに基づいて算出された該ユーザの活動量に関するデータであって、過去の所定時間分の活動量に関するデータと、を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記位置及び動作状況を示すデータに基づいて、前記ユーザが移動を停止したと判定した場合に、該ユーザの過去の所定時間分の活動量に関するデータに基づいて、該ユーザが停止している位置を含む領域の温度設定情報を変更する変更手段と、
    前記変更手段により変更された前記領域の温度設定情報に基づいて、前記空調機器を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記変更手段は、
    前記取得手段により取得された前記位置及び動作状況を示すデータに基づいて、前記ユーザが着座したと判定した場合、または、規定時間以上、停止したと判定した場合に、前記温度設定情報を変更することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記変更手段は、
    予め定められた変更量を、前記温度設定情報から減算することで、前記温度設定情報を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記変更手段は、
    前記過去の所定時間分の活動量に関するデータに対応付けられた変更量を、前記温度設定情報から減算することで、前記温度設定情報を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  5. 前記変更手段は、
    前記ユーザが移動を停止したと判定した時点での、前記過去の所定時間分の活動量に関するデータに対応付けられた温度設定情報に、前記温度設定情報を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  6. 前記ユーザが停止している位置を含む領域の照度設定情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記照度設定情報に基づいて、前記変更手段により変更された前記温度設定情報を補正する補正手段と
    を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 領域ごとに設定された温度設定情報に基づいて、空調機器を制御する制御装置のコンピュータに、
    ユーザの位置及び動作状況を示すデータと、該データに基づいて算出された該ユーザの活動量に関するデータであって、過去の所定時間分の活動量に関するデータと、を取得する取得工程と、
    前記取得工程において取得された前記位置及び動作状況を示すデータに基づいて、前記ユーザが移動を停止したと判定した場合に、該ユーザの過去の所定時間分の活動量に関するデータに基づいて、該ユーザが停止している位置を含む領域の温度設定情報を変更する変更工程と、
    前記変更工程において変更された前記領域の温度設定情報に基づいて、前記空調機器を制御する制御工程と
    を実行させるためのプログラム。
  8. ユーザに装着される携帯端末と、
    領域ごとに設定された温度設定情報に基づいて、空調機器を制御する制御装置と、を有する機器制御システムであって、
    前記携帯端末は、
    前記ユーザの位置及び動作状況を示すデータと、該データに基づいて算出された該ユーザの活動量に関するデータであって、過去の所定時間分の活動量に関するデータと、を取得する取得手段と、
    前記ユーザの位置及び動作状況を示すデータと、前記過去の所定時間分の活動量に関するデータとを、所定の周期で送信する送信手段と、を有し、
    前記制御装置は、
    前記送信手段により送信された前記位置及び動作状況を示すデータに基づいて、前記ユーザが移動を停止したと判定した場合に、該ユーザの過去の所定時間分の活動量に関するデータに基づいて、該ユーザが停止している位置を含む領域の温度設定情報を変更する変更手段と、
    前記変更手段により変更された前記領域の温度設定情報に基づいて、前記空調機器を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする機器制御システム。
  9. ユーザに装着される携帯端末と、
    領域ごとに設定された温度設定情報に基づいて、空調機器を制御する制御装置と、を有する機器制御システムにおける機器制御方法であって、
    前記携帯端末は、
    前記ユーザの位置及び動作状況を示すデータと、該データに基づいて算出された該ユーザの活動量に関するデータであって、過去の所定時間分の活動量に関するデータと、を取得する取得工程と、
    前記ユーザの位置及び動作状況を示すデータと、前記過去の所定時間分の活動量に関するデータとを、所定の周期で送信する送信工程と、を実行し、
    前記制御装置は、
    前記送信工程において送信された前記位置及び動作状況を示すデータに基づいて、前記ユーザが移動を停止したと判定した場合に、該ユーザの過去の所定時間分の活動量に関するデータに基づいて、該ユーザが停止している位置を含む領域の温度設定情報を変更する変更工程と、
    前記変更工程において変更された前記領域の温度設定情報に基づいて、前記空調機器を制御する制御工程と
    を実行することを特徴とする機器制御方法。
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