JP2015127513A - 風車ロータ及び風車 - Google Patents

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秀康 藤岡
Hideyasu Fujioka
秀康 藤岡
フェバーウィー・ニルス
Feberwee Nils
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Abstract

【課題】風車ロータのうちブレード以外の部位への着雷から風車ロータを保護する。【解決手段】少なくとも2本のブレードと、ハブと、前記ハブを覆う、絶縁材により構成されるスピナーと、前記ブレードに設けられるブレード耐雷システムと、前記スピナーに設けられ、レセプタを含むスピナー耐雷システムと、を備える風車ロータであって、前記レセプタは、前記風車ロータの回転面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記少なくとも2本のブレードの翼根部を通る前記回転面上の仮想円のうち隣接する前記ブレードの翼根部間の円弧領域に対応した角度範囲に位置するように設けられ、前記レセプタは、前記風車ロータの回転軸を含む平面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記回転軸の軸方向に関して前記ハブ側を前方とし前記ナセル側を後方としたとき、前記ブレードの翼根部よりも前方に位置するように設ける。【選択図】図2

Description

本開示は、耐雷機能を有する風車ロータ及び風車に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、風力を利用した風車の普及が進んでいる。一般に、風車は、ハブ及び該ハブに取り付けられた複数のブレードを含む風車ロータと、風車ロータを回転自在に支持するナセルと、ナセルが上端に取り付けられたタワーとを有する。そして、発電設備としての風車は、風の運動エネルギーを風車ロータの回転エネルギーに変換し、さらにこの回転エネルギーを発電機にて電力に変換するようになっている。
このような風車では、近年、効率向上の観点から風車ロータの大型化が進められている。風車のロータ直径を大きくした場合、通常、タワーの全長も大きくなり、風車ロータは地表から大きく離れた位置(高所)に設置されることとなる。また、風のエネルギーを効果的に回収する目的からも、風車ロータはより高所に設置されることが多く、しかも風を受けやすい広大な陸地又は洋上に設置されることが多いことから、落雷による被害を受けやすいという問題を抱えている。そのため、風車ロータの耐雷設計は、ますます重要になりつつある。
例えば、特許文献1〜3には、耐雷機能を備えたブレードの各種の構成が開示されている。具体的に、特許文献1〜3には、翼先端部に設けたレセプタ(受雷部)からシート状またはメッシュ状のダウンコンダクタを介して翼根に雷電流を導くように構成されたブレードが開示されている。
米国特許出願公開第2008/145229号明細書 米国特許第7883321号公報 米国特許出願公開第2010/0329865号明細書
上記した特許文献1〜3に示されるように、従来、風車ロータに設けられる耐雷システムは主としてブレードを着雷から保護するものが殆どであった。特に、ロータ直径が大きな風車では、ロータの回転に伴ってブレードの先端が風車のうち最も高所を通過するから、専らブレードへの耐雷対策が重視されてきた。
しかしながら、実際には、風車ロータの大径化が進んでブレードが長翼化すると、隣り合うブレードの先端間の距離は広くなるので、例えばブレードの先端にレセプタが設けられていても、このブレードのレセプタでは雷を捕捉できない可能性がある。また、風車ロータの停止位置(例えば、Yポジションやanti−Yポジション)によっては、ブレードの角度位置によってブレードのレセプタに着雷しない場合もある。このように、雷の方向は環境条件等によって様々であり、必ずしもブレードに着雷するとは限らない。
しかしながら、従来は、風車ロータのうちブレード以外の部分に着雷する可能性については殆ど考慮されていなかった。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑み、風車ロータのうちブレード以外の部位への着雷から風車ロータを保護することができる風車ロータ及び風車を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態において、
風車のナセルに回転自在に支持される風車ロータは、
少なくとも2本のブレードと、
前記少なくとも2本のブレードが取り付けられるハブと、
前記ハブを覆うように設けられ、絶縁材により構成されるスピナーと、
前記ブレードの各々について設けられるブレード耐雷システムと、
前記スピナーに設けられ、レセプタを含むスピナー耐雷システムと、を備える風車ロータであって、
前記レセプタは、前記風車ロータの回転面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記少なくとも2本のブレードの翼根部を通る前記回転面上の仮想円のうち隣接する前記ブレードの翼根部間の円弧領域に対応した角度範囲に位置するように設けられ、
前記レセプタは、前記風車ロータの回転軸を含む平面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記回転軸の軸方向に関して前記ハブ側を前方とし前記ナセル側を後方としたとき、前記ブレードの翼根部よりも前方に位置するように設けられたことを特徴とする。
上記風車ロータは、ブレード耐雷システムとは別にスピナー耐雷システムを有し、スピナー耐雷システムとしてスピナーにレセプタを設けた構成としたので、ブレード耐雷システム等によって捕捉されなかった雷撃から風車ロータを保護することができる。すなわち、スピナー耐雷システムのレセプタは、風車ロータの回転面に投影したときに、投影されたレセプタの少なくとも一部が、少なくとも2本のブレードの翼根部を通る回転面上の仮想円のうち隣接するブレードの翼根部間の円弧領域に対応した角度範囲に位置するように設けられる。これにより、ブレード間を通過した雷をスピナー耐雷システムのレセプタによって捕捉することができる。また、スピナー耐雷システムのレセプタは、風車ロータの回転軸を含む平面に投影したときに、投影されたレセプタの少なくとも一部が、ブレードの翼根部よりも前方に位置するように設けられる。これにより、風車ロータの前方領域を通過する雷をスピナー耐雷システムのレセプタで捕捉することができる。さらに、スピナー耐雷システムによって、スピナー又はハブの内部に配置される電気機器を落雷から保護することができる。
幾つかの実施形態における風車ロータは、前記スピナーの内部に配置され、前記ハブに電気的に繋がっている導電性部材をさらに備え、前記レセプタは、前記ハブ及び前記導電性部材よりも前方において前記スピナーの外周面上に設けられた第1レセプタを含む。
上記実施形態によれば、第1レセプタは、ハブに電気的に繋がっている導電性部材よりも前方においてスピナーの外周面上に設けられているので、風車ロータの前方領域を通過する雷が導電性部材へ直撃することを阻止できる。これにより、ハブやハブに電気的に繋がっている導電性部材を含むスピナー内部の各種部品を雷撃から保護できる。また、スピナーの内部に配置される部品だけでなく、他の場所に設置される風車の各種部品(例えば、風車ロータのハブに連結された風車のメインシャフトの主軸受等)へのハブを介した雷電流の流入を阻止できる。
一実施形態において、前記第1レセプタは、前記回転軸を中心とする円形状、円環形状、又は円弧形状である。
これにより、風車ロータ前方の広範囲にわたる領域を通過する雷を第1レセプタによって捕捉可能となり、風車ロータの幅広い停止位置の範囲にて、第1レセプタによる耐雷機能を実現できる。
幾つかの実施形態における風車ロータは、前記スピナーの内部に配置され、前記ハブに電気的に繋がっている導電性部材をさらに備え、前記レセプタは、前記ハブ及び前記導電性部材の周りにおいて前記スピナーの外周面上に設けられた第2レセプタを含む。
上記実施形態によれば、第2レセプタは、ハブに電気的に繋がっている導電性部材の周りにおいてスピナーの外周面上に設けられているので、ハブの外周(側方)領域を通過する雷が導電性部材へ直撃することを阻止できる。これにより、ハブやハブに電気的に繋がっている導電性部材を含むスピナー内部の各種部品を雷撃から保護できる。また、スピナーの内部に配置される部品だけでなく、他の場所に設置される風車の各種部品(例えば、風車ロータのハブに連結された風車のメインシャフトの主軸受等)へのハブを介した雷電流の流入を阻止できる。
一実施形態において、複数の前記第2レセプタは、前記回転軸を中心とする周方向について離散的に設けられ、前記第2レセプタの各々は、前記風車ロータの回転面に投影したときに、投影された前記第2レセプタが、隣接する前記ブレードの翼根部間の角度に位置するように配置される。
上述したように、風車ロータのうちブレード近傍を通過する雷は、ブレード耐雷システムによって捕捉される可能性が高いが、隣接するブレードの翼根部間の角度範囲を通過する雷は、ブレード耐雷システムで捕捉されずにスピナーまで到達する可能性がある。そこで、上記実施形態のように、第2レセプタの投影位置が、隣接するブレードの翼根部間の角度に位置するように各第2レセプタを配置すれば、ブレード耐雷システムで捕捉されない雷を第2レセプタによって効果的に捕捉することが可能となる。また、各第2レセプタは、回転軸を中心とする周方向について離散的に設けられているので、第2レセプタの小型化によって風車ロータの軽量化を図ることができる。
また、一実施形態において、前記第2レセプタは、第1方向のサイズが前記第1方向に直交する第2方向のサイズよりも大きい形状を有し、前記第2レセプタは、前記第1方向が前後方向に沿うように前記スピナーの外周面上に設けられる。
これにより、第2レセプタの耐雷機能が及ぶハブの外周(側方)領域を前後方向に拡張することができる。よって、ハブ側方の広範囲にわたる領域を通過する雷を第2レセプタによって捕捉可能となり、風車ロータの耐雷性能をより一層向上させることができる。
幾つかの実施形態において、前記レセプタは、前記スピナーの外周面に露出するように前記スピナーに埋め込まれている。
このように、レセプタがスピナーに埋め込まれた構成とすることにより、スピナーからレセプタが大きく外方へ突出することを防止でき、レセプタに起因した空力損失を低減できる。
幾つかの実施形態において、前記スピナー耐雷システムは、互いに電気的に接続された複数の前記レセプタを含むレセプタセットと、前記風車ロータにおけるアース用電流経路に接続するための少なくとも一本の第1ケーブルと、を含む。
このように、複数のレセプタを電気的に接続することによって、アース用電流経路までの第1ケーブルを各々のレセプタに対して個別に設ける必要がなくなり、第1ケーブル及びその付帯機器を共通化できる。但し、第1ケーブルの本数は一本に限定されず、許容電流が比較的小さな許容電流のケーブルを使用可能としたり、耐雷システムの信頼性向上のためにケーブルを冗長化したりする目的で、第1ケーブルを複数設けてもよい。
なお、本明細書において「電気的に接続」するとは、接続対象である2つの物体間が導体によって連続的に接続される場合や、前記2つの物体間を雷電流が流れるときに絶縁が破られて放電可能な程度の微小ギャップが2つの物体間の経路上に存在する場合を含む。
一実施形態において、前記レセプタセットは、前記回転軸を中心とする周方向について連続した第1レセプタと、前記第1レセプタよりも後方において前記回転軸を中心とする周方向について離散的に設けられる複数の第2レセプタと、を含み、前記ブレード耐雷システムは、前記第2レセプタのそれぞれを前記アース用電流経路に接続するための複数本の前記第1ケーブルと、前記第1レセプタと前記第2レセプタの各々とを電気的に接続するための複数本の第2ケーブルと、を含む。
この実施形態では、複数の第2レセプタが周方向について離散的に設けられており、隣接する第2レセプタが直接的には電気的に繋がっていないが、第2ケーブル及び第1レセプタを介して複数の第2レセプタが相互に電気的に接続されている。また、相互に電気的に接続された複数の第2レセプタのそれぞれに対し、第1ケーブルが設けられている。そのため、何れか一つの第2レセプタに着雷した場合において、該第2レセプタからの雷電流は、該第2レセプタのための第1ケーブルだけでなく、他の第2レセプタのための第1ケーブルにも流れ込み、雷電流が分散される。すなわち、各第2レセプタに対して複数本の第1ケーブルを設けるのではなく、何れか一つの第2レセプタへの着雷時、着雷対象ではない他の第2レセプタのための第1ケーブルを利用することで、各第1ケーブルを流れる最大雷電流を低減することができる。
幾つかの実施形態において、前記レセプタは、前記スピナーの内部に配置された導電性部材から電気的に隔絶されるように配置されている。
これにより、レセプタからの雷電流が導電性部材に流れ込むことを阻止し、スピナー内部に配置された導電性部材を雷撃から保護できる。
幾つかの実施形態において、前記レセプタは、反射防止用被覆層を含むステンレス材料で形成されている。
上記実施形態では、厳しい環境下においてもステンレス材料によってレセプタの耐腐食性を高く維持できるとともに、反射防止用被覆層によって太陽光の反射を抑制し、レセプタによる航空機への反射の影響を低減できる。
幾つかの実施形態において、前記レセプタは、少なくとも一部が耐腐食性被覆層によって覆われた銅材料で形成されている。
これにより、耐腐食性を有するとともに、導電性が高く耐雷性能に優れたレセプタを提供できる。
幾つかの実施形態において、前記スピナーは、非導電性の繊維強化プラスチックで形成されている
これにより、スピナー耐雷システムのレセプタへの着雷の可能性を向上させることができる。
幾つかの実施形態において、前記ハブは、鋳鋼で構成され、前記レセプタは、前記ハブから電気的に隔絶されている
これにより、レセプタからの雷電流がハブ又は導電性部材に流れ込むことを阻止し、ハブやハブに電気的に繋がっている導電性部材を含むスピナー内部の各種部品を雷撃から保護できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風車は、
少なくとも2本のブレード及び該ブレードが取り付けられるハブを含む風車ロータと、
前記風車ロータを回転自在に支持するナセルと、
前記ハブを覆うように設けられ、絶縁材により構成されるスピナーと、
前記ブレードの各々について設けられるブレード耐雷システムと、
前記スピナーに設けられ、レセプタを含むスピナー耐雷システムと、を備える風車であって、
前記レセプタは、前記風車ロータの回転面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記少なくとも2本のブレードの翼根部を通る前記回転面上の仮想円のうち隣接する前記ブレードの翼根部間の円弧領域に対応した角度範囲に位置するように設けられ、
前記レセプタは、前記風車ロータの回転軸を含む平面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記回転軸の軸方向に関して前記ハブ側を前方とし前記ナセル側を後方としたとき、前記ブレードの翼根部よりも前方に位置するように設けられたことを特徴とする。
上記風車によれば、ブレード耐雷システムとは別にスピナー耐雷システムを有し、スピナー耐雷システムとしてスピナーにレセプタを設けた構成としたので、ブレード耐雷システム等によって捕捉されなかった雷撃から風車ロータを保護することができる。すなわち、ブレード間を通過した雷や風車ロータの前方領域を通過する雷をスピナー耐雷システムのレセプタで捕捉することができる。さらに、スピナー耐雷システムによって、スピナー又はハブの内部に配置される電気機器を落雷から保護することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、ブレード耐雷システムとは別にスピナー耐雷システムを有し、スピナー耐雷システムとしてスピナーにレセプタを設けた構成としたので、ブレード耐雷システム等によって捕捉されなかった雷撃から風車ロータを保護することができる。また、スピナー耐雷システムによって、スピナー又はハブの内部に配置される電気機器を落雷から保護することができる。
一実施形態に係る風車の全体構成を示す概略図である。 一実施形態に係る風車ロータを示す斜視図である。 一実施形態におけるスピナーの分割構造の一例を示す斜視図である。 一実施形態におけるブレード耐雷システムを備えたブレードの構成例を示す平面図である。 一実施形態におけるアース用電流経路の構成例を示す側面図である。 一実施形態におけるスピナーレセプタの配置構成を示す正面図である。 他の実施形態におけるスピナーレセプタの配置構成を示す正面図である。 さらに他の実施形態におけるスピナーレセプタの配置構成を示す正面図である。 一実施形態におけるスピナー耐雷システムの全体構成を示す斜視図である。 一実施形態におけるスピナー耐雷システムの設置例を示す図で、図7のG−G線断面図である。 一実施形態における第2レセプタ及び各ケーブルの取り付け状態を示す斜視図である。 一実施形態におけるケーブルの取り付け状態を示す斜視図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1及び図2を参照して、一実施形態に係る風車の全体構成について説明する。ここで、図1は一実施形態に係る風車の全体構成の概略を示す図であり、図2は一実施形態に係る風車ロータの構成例を示す斜視図である。なお、以下の実施形態では風車の一例として、発電機を有する風力発電装置について述べるが、本発明の実施形態に係る風車は、風力エネルギーを原動力に変換可能な構成を有していれば何れの装置にも適用できる。
図1に示すように、風車1は、風を受けて回転する風車ロータ2と、ハブ4に連結されるメインシャフト6と、メインシャフト6の回転エネルギーを用いて電力を生成する発電機7とを含む。なお、風車1は、メインシャフト6の回転エネルギーを発電機7に伝達するためのドライブトレイン(不図示)を含んでいてもよい。その場合、ドライブトレインとして、例えば油圧トランスミッションやギヤ式の増速機等を用いることができる。
また、メインシャフト6を含む種々の機器はナセル8に収納されている。ナセル8は、風車ロータ2を回転可能に支持している。
幾つかの実施形態に係る風車ロータ2は以下の構成を有する。
風車ロータ2は、少なくとも2本のブレード3と、これらのブレード3が取り付けられるハブ4と、ハブ4を覆うスピナー5とを含む。なお、本実施形態では、3枚のブレード3がハブ4に取り付けられた構成を例示するが、ブレード3は2枚であってもよいし、3枚を超える枚数であってもよい。
ブレード3は、翼先端部3a、翼根部3b、及び、翼先端部3aと翼根部3bの間に位置する翼型部3cを有する。また、ブレード3の少なくとも一部が、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)等の繊維強化プラスチックで形成されていてもよい。
ハブ4は、ピッチベアリング(不図示)を介して翼根部3bが取り付けられる翼取付け部4aを含む。通常、ハブ4は導電性材料で構成されており、例えば鋳鋼で構成される。
ハブ4の周囲には各種の導電性部材が配置されている。図2に示すように、導電性部材の構成例として、ハブ4にスピナー5を支持させるための支持構造体80が挙げられる。支持構造体80は、鋼材等のように導電性を有する材料で形成され、ハブ4に取り付けられている。すなわちハブ4と電気的に接続された関係となっている。よって、この支持構造体80に雷電流が流れた場合、ハブ4を介してメインシャフト6に雷電流が流入し、メインシャフト6を支持するための主軸受を損傷させてしまうおそれがある。そのため、ハブ4に電気的に接続された導電性部材は、後述するスピナーレセプタとは電気的に隔絶された位置関係となっている。その他、導電性部材として、例えば、作業用足場、配管、冷却装置等が挙げられる。なお、本明細書において、「電気的に隔絶」とは、対象となる2つの部材(例えば、スピナーレセプタと支持構造体80)の間が絶縁に足る十分な距離を有する場合も含むし、2部材の間に絶縁体を介在させた場合も含む。
スピナー5は、ハブ4を覆うように設けられ、ブレード3及びハブ4と共に回転するようになっている。このスピナー5は絶縁材により構成される。具体的に、スピナー5は、非導電性の繊維強化プラスチックで形成されてもよく、例えばGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)で形成される。さらに、図3に示すように、スピナー5は、分割線52,53によって複数のセクション54,55に分割された構成であってもよい。具体的構成として、スピナー5は、風車ロータ2の回転軸Oに略直交する面内に位置する前方分割線52によって前方セクション54と側方セクション55に分割されている。さらに、側方セクション55は、風車ロータ2の前後方向に延在する側方分割線53によって複数に分割されている。すなわち、側方分割線53は、回転軸Oを中心とした周方向に略等間隔で位置し、複数の側方セクション55,55,…を画成している。なお、風車ロータ2の前後方向とは、回転軸Oの方向に対してハブ4側を前方とし、メインシャフト6(ナセル8)側を後方とした方向をいう。但し、風車ロータ2の前後方向は、必ずしも回転軸Oに平行な方向でなくともよい。例えば、スピナー5の側方分割線53は風車ロータ2の前後方向に延在した構成となっているが、側方分割線53はスピナー5の外面に沿って湾曲している。また、複数の側方セクション55,55,…のうち少なくとも一つの側方セクション55は、少なくとも一部が外方に突出した凸部56を有していてもよい。この場合、凸部56に起因した空力損失を抑制する目的で、凸部56は滑らかに湾曲した空力的な形状であることが好ましい。凸部56の内部の空間、すなわち凸部56とハブ4との間の空間は、例えばメンテナンス等を目的とした作業用スペースとして用いることができる。
また、風車ロータ2は、ブレード3の各々について設けられるブレード耐雷システム10と、スピナー4に設けられるスピナー耐雷システム20とをさらに含む。
図4にブレード耐雷システムを備えたブレードの構成例を示す。
一実施形態において、ブレード耐雷システム10は、ブレード3の翼先端部3aに設けられたブレードレセプタ11と、ブレードレセプタ11に電気的に接続される金属箔12と、金属箔12に電気的に接続される電流伝達部としてのディスチャージリング13とを含む。なお、本明細書において「電気的に接続」とは、対象となる2つの物体間が導体によって連続的に接続される場合や、前記2つの物体間を雷電流が流れるときに絶縁が破られて放電可能な程度の微小ギャップが2つの物体間の経路上に存在する場合を含む。
ブレードレセプタ11は、導電性を有する部材で形成される。一構成例におけるブレードレセプタ11は、主として銅又は銅合金を含む材料で形成され、外面が耐食性被覆層で覆われた構成を有する。この耐食性被覆層は、主材料に耐食性塗料を塗布することによって形成されてもよいし、主材料に耐食性フィルムを貼着することによって形成されてもよい。他の構成例におけるブレードレセプタ11は、主としてステンレスを含む材料で形成され、外面が反射防止用被覆層で覆われた構成を有する。この反射防止用被覆層は、耐食性を有していてもよい。もちろん、反射防止用被覆層で覆われていないステンレス材料によってブレードレセプタ11を構成してもよい。また、ブレードレセプタ11は、翼先端部3aの少なくとも一部を構成するように、ブレード3の翼先端部3aに埋設されたソリッドレセプタであってもよい。
金属箔12は、ブレードレセプタ11からの雷電流をナセル8側のアース用電流経路17へ伝達するように構成され、ブレード2の翼先端部3a側から翼根部3b側へ向けて雷電流を流すためのブレード2のダウンコンダクタとしての機能を有する。一構成例において、金属箔12は、一端側がブレードレセプタ11に電気的に接続され、他端側がディスチャージリング13に電気的に接続されており、翼長方向(翼軸線方向)に沿ってブレード2の翼型部3cに延在するように設けられている。金属箔12としては、例えば銅箔が用いられる。金属箔12の他の構成例として、メッシュ状の金属シート、例えば銅メッシュシートを用いてもよい。より具体的に、金属箔12は、ブレード2のスパーキャップを保護する目的で、スパーキャップの外面を覆うように設けられてもよい。すなわち、ブレード2は、翼型部3cを形成するための外皮材と、外皮材の腹側及び背側の間に配置されるとともに翼長方向に延在するシアウェブ(桁材)と、シアウェブと外皮材の間に配置されるとともに翼長方向に延在するスパーキャップ(主強度材)とを含む。そして、スパーキャップが例えばCFRP(炭素繊維強化プラスチック)で構成される場合、金属箔12はスパーキャップを覆う位置に設けられ、金属箔12とスパーキャップとの間は絶縁される。さらに、スパーキャップが、ブレード2の腹側及び背側において、それぞれ、ブレード2の前縁側と後縁側に1本ずつ設けられる場合、図4に示すように、金属箔12も前縁側と後縁側に1つずつ設けられ、よってブレード2の腹側及び背側にそれぞれ金属箔12が2つずつ(計4つ)設けられる。
ディスチャージリング13は、ブレード3の翼根部3bに設けられ、ブレードレセプタ11からの雷電流をナセル8側のアース用電流経路17に伝達するための電流伝達部として機能する。一構成例において、ディスチャージリング13は、金属箔12の一端側に電気的に接続されているとともに、ナセル8側のアース用電流経路17にも電気的に接続されている。ここで、ブレード3はハブ4に対してピッチ方向に回転する構成となっており、また、風車ロータ2はナセル8に対して回転軸Oを中心として回転する構成となっている。そのため、相対的に回転する関係にある2部材間(例えばブレードとナセルとの間)の電気的接続を常時維持するための構成が必要となる。その構成の一例について、図5を参照して以下に説明する。
図5は一実施形態におけるアース用電流経路の構成例を示す側面図である。
上記ディスチャージリング13には、第1導体14が取り付けられている。第1導体14は、ディスチャージリング13から外方に突出するように設けられており、ディスチャージリング13と共にピッチ方向に回転するようになっている。メインシャフト6(又はハブ4)には、絶縁体15aを介して第2導体15が取り付けられている。第1導体14は、第2導体15に対して摺動可能に当接した状態に配置されており、ブレード3におけるピッチ方向の可動範囲内において、第1導体14と第2導体15との当接状態が常に維持されるようになっている。第2導体15にはナセル8側に突出した放電部16が取り付けられている。一方、ナセル8には受電部18が設けられている。受電部18は、雷電流が放電可能な程度のギャップを介して、放電部16と対向して配置されている。さらに受電部18は、風車ロータ2が回転した時の放電部16の軌跡に対応して設けられている。
そして、ブレードレセプタ11(図4参照)からの雷電流は、金属箔12を通ってディスチャージリング13に流入し、ディスチャージリング13から第1導体14、第2導体15を通って放電部16に流れる。この際、ブレード2がピッチ方向に回転した場合であっても、第1導体と第2導体は常に接触した状態であるため、ブレード2側の機器とハブ4側の機器の電気的な接続を維持できる。また、放電部16へ流入した電流は、放電部16から放電して受電部18に伝達された後、ダウンコンダクタ19を通って地中又は水中へアースされる。この際、風車ロータ2の回転に関わらず、放電部16と受電部18との間は常に一定のギャップが維持されるため、風車ロータ2側の機器とナセル8側の機器の電気的な接続を維持できる。
次に、スピナー耐雷システム20について、詳細に説明する。
幾つかの実施形態において、スピナー耐雷システム20は、スピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22を含む)と、ケーブル24,25とを含む。
スピナーレセプタは、ハブ4から電気的に隔離されて配置される。これにより、スピナーレセプタからの雷電流がハブ4又は導電性部材に流れ込むことを阻止し、ハブ4やハブ4に電気的に繋がっている導電性部材を含むスピナー5内部の各種部品を雷撃から保護できる。また、スピナー耐雷システム20は、複数のスピナーレセプタを有するレセプタセットを含んでいてもよい。
また、スピナーレセプタは、スピナー5における異なる場所に設置された複数のスピナーレセプタ、すなわち、少なくとも一つの第1レセプタ21及び少なくとも一つの第2レセプタ22を含んでいてもよい。これにより、ハブ周囲の広範囲にわたる領域を通過する雷をスピナーレセプタによって捕捉可能となり、風車ロータ2の耐雷性能をより一層向上させることができる。
図2に示すように、スピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22を含む)は、風車ロータ2の回転軸Oを含む平面Mに投影したときに、投影された第1レセプタ21,第2レセプタ22の少なくとも一部が、ブレード3の翼根部3bよりも前方に位置するように設けられる。すなわち、ブレード3の翼根部3bのうち最も前方に位置する点Aを平面Mへ投影した点よりも、第1レセプタ21,第2レセプタ22を平面Mへ投影した点の方が、風車ロータ2の前後方向において前方に位置するように、第1レセプタ21,第2レセプタ22が設けられている。より具体的には、ブレード3の翼根部3bのうち最も前方に位置する点Aから回転軸Oに下ろした垂線と、該回転軸Oとが交わる点を交点Bとし、第1レセプタ21,第2レセプタ22から回転軸Oに下ろした垂線と、該回転軸Oとが交わる点を交点R,Rとする。その場合、第1レセプタ21,第2レセプタ22の交点R,Rが、翼根部3bの前端の交点Bよりも前方に位置するように、第1レセプタ21,第2レセプタ22が設けられる。但し、図2では第1レセプタ21,第2レセプタ22の全てがブレード3の翼根部3bよりも前方に位置する場合を例示したが、第1レセプタ21,第2レセプタ22の少なくとも一部が翼根部3bよりも前方に位置すればよい。また、複数のスピナーレセプタが設けられる場合、少なくとも一つのスピナーレセプタが翼根部3bよりも前方に位置すればよく、他のスピナーレセプタは翼根部3bの前端よりも後方に設けられてもよい。
上記構成に加えて、図6Aに示すように、スピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22)は、風車ロータ2の回転面Nに投影したときに、投影された第1レセプタ21,第2レセプタ22の少なくとも一部が、少なくとも2本のブレード3の翼根部3bを通る回転面N上の仮想円Vのうち隣接するブレード3,3の翼根部3b,3b間の円弧領域Dに対応した角度範囲αに位置するように設けられる。なお、仮想円Vは、風車ロータ2の回転軸Oを中心とし、少なくとも2本のブレード3の翼根部3bを通る円である。
より具体的には、風車ロータ2の回転面Nにおいて、ブレード3の翼根部3bのうち隣接するブレード3に最も近い点と、風車ロータ2の回転軸Oとをそれぞれ結んだ線E,Fで形成される角度を角度範囲αとする。その場合、第1レセプタ21,第2レセプタ22の少なくとも一部が角度範囲αに位置するように、第1レセプタ21,第2レセプタ22が設けられる。但し、第2レセプタ22については、図6Aではレセプタ全体が角度範囲αに位置する場合を例示したが、スピナーレセプタ22aのようにレセプタの一部のみが角度範囲αに位置するように設けてもよい。また、第1レセプタ21については、レセプタの一部が角度範囲αに位置する場合を例示したが、レセプタ全体が角度範囲αに位置するように設けてもよい。さらに、複数のスピナーレセプタが設けられる場合、少なくとも一つのスピナーレセプタの少なくとも一部が角度範囲αに位置すればよく、他のスピナーレセプタは角度範囲αから外れる位置に設けられてもよい。
上述の実施形態によれば、ブレード耐雷システム10とは別にスピナー耐雷システム20を有し、スピナー耐雷システム20としてスピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22を含む)を設けた構成としたので、ブレード耐雷システム10等によって捕捉されなかった雷撃から風車ロータ2を保護することができる。すなわち、スピナーレセプタは、風車ロータ2の回転面Nに投影したときに、投影されたスピナーレセプタの少なくとも一部が、隣接するブレード3の翼根部3b間の角度範囲αに位置するように設けられる。これにより、ブレード3間を通過した雷をスピナーレセプタによって捕捉することができる。また、スピナーレセプタは、風車ロータ2の回転軸Oを含む平面Mに投影したときに、投影されたスピナーレセプタの少なくとも一部が、ブレード3の翼根部3bよりも前方に位置するように設けられる。これにより、風車ロータ2の前方領域を通過する雷をスピナーレセプタで捕捉することができる。さらに、スピナー耐雷システム20によって、スピナー5又はハブ4の内部に配置される電気機器を落雷から保護することができる。
さらに、スピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22を含む)は、以下の構成を備えていてもよい。
図2及び図6Aに示すように、スピナーレセプタは、ハブ4、及び、スピナー5の内部に配置されてハブ4に電気的に繋がっている導電性部材(例えば支持構造体80)よりも前方領域70において、スピナー5の外周面上に設けられた第1レセプタ21を含む。図2では、ハブ4に電気的に繋がっている導電性部材として支持構造体80を例示している。ハブ4及び支持構造体80のうち最も前方に位置する点から回転軸Oに下ろした垂線と、該回転軸Oとが交わる点を交点Cとする。その場合、第1レセプタ21は、交点Cよりも前方に設けられている。なお、ハブ4及び該ハブ4に電気的に繋がっている導電性部材のうち最も前方に位置するのがハブ4である場合、第1レセプタ21はハブ4の最前端よりも前方に位置するように設けられる。
このように、第1レセプタ21は、ハブ4に電気的に繋がっている導電性部材よりも前方においてスピナー5の外周面上に設けられているので、風車ロータ2の前方領域70を通過する雷が導電性部材へ直撃することを阻止できる。これにより、ハブ4や該ハブ4に電気的に繋がっている導電性部材を含むスピナー5内部の各種部品を雷撃から保護できる。また、スピナー5の内部に配置される部品だけでなく、他の場所に設置される風車1の各種部品(例えば、風車ロータ2のハブ4に連結された風車1のメインシャフト6の主軸受等)へのハブ4を介した雷電流の流入を阻止できる。
図2及び図6Aに示すように、スピナーレセプタは、ハブ4、及び、スピナー5の内部に配置されてハブ4に電気的に繋がっている導電性部材(例えば支持構造体80)の周りの側方領域72において、スピナー5の外周面上に設けられた第2レセプタ22を含む。第2スピナー22は、第1スピナー21よりも後方に設けられる。すなわち、第2スピナー22の回転軸O方向の中心点が、第1スピナー21の回転軸O方向の中心点よりも後方に位置するように、各スピナー21,22が設けられる。一構成例として、図2に示す第2レセプタ22は、交点Cよりも後方で且つ交点Bよりも前方に配置されている。なお、ハブ4及び該ハブ4に電気的に繋がっている導電性部材のうち最も前方に位置するのがハブ4である場合、第2レセプタ22はハブ4の最前端よりも後方に位置するように設けられている。
第2レセプタ22は、ハブ4に電気的に繋がっている導電性部材の周りにおいてスピナー5の外周面上に設けられているので、ハブ4の外周(側方)領域を通過する雷が導電性部材へ直撃することを阻止できる。これにより、ハブ4やハブ4に電気的に繋がっている導電性部材を含むスピナー5内部の各種部品を雷撃から保護できる。また、スピナー5の内部に配置される部品だけでなく、他の場所に設置される風車1の各種部品(例えば、風車ロータ2のハブ4に連結された風車1のメインシャフト6の主軸受等)へのハブ4を介した雷電流の流入を阻止できる。
図6Aに示す構成例では、第1レセプタ21は、回転軸Oを中心とする円環形状となっている。第2レセプタ22は複数設けられている。そして、複数の第2レセプタ22は、回転軸Oを中心とする周方向について離散的に3つ設けられている。さらに、複数の第2レセプタ22の各々は、風車ロータ2の回転面Nに投影したときに、投影された第2レセプタ22が、隣接するブレード3の翼根部3b間の角度範囲αに位置するように配置される。ここで、風車ロータ2のうちブレード3近傍を通過する雷は、ブレード耐雷システム10によって捕捉される可能性が高いが、隣接するブレード3の翼根部3b間の角度範囲αを通過する雷は、ブレード耐雷システム10で捕捉されずにスピナー5まで到達する可能性がある。そこで、上記構成例のように、第2レセプタ22の投影位置が、隣接するブレード3の翼根部3b間の角度範囲αに位置するように各第2レセプタ22を配置すれば、ブレード耐雷システム10で捕捉されない雷を第2レセプタ22によって効果的に捕捉することが可能となる。また、各第2レセプタ22は、回転軸Oを中心とする周方向について離散的に設けられているので、第2レセプタ22の小型化によって風車ロータ2の軽量化を図ることができる。さらに、スピナー5が湾曲形状を有しており、隣り合う2つのブレード貫通穴51,51の間に凸部56が設けられている場合、凸部56の前方の傾斜に沿うように第2レセプタ22を取り付けてもよい。このように、第2レセプタ22を凸部56の前方の傾斜に取り付けることで、スピナー5の湾曲形状に合わせて第2レセプタ22を大きく湾曲させる必要がなくなり、平板状の第2レセプタ22を用いることもできる。
図6Bに示す構成例では、第1レセプタ21は、回転軸Oを中心とする円環形状であり、第2レセプタ22も同様に回転軸Oを中心とする円環形状であり、第1レセプタ21及び第2レセプタ22が、同心二重円環を構成している。なお、第1レセプタ21は、回転軸Oを中心とした円弧形状であってもよい。これにより、風車ロータ2の前方の広範囲にわたる領域を通過する雷を第1レセプタ21によって捕捉可能となり、風車ロータ2の幅広い停止位置の範囲にて、第1レセプタ21による耐雷機能を実現できる。
図6Cに示す構成例では、第1レセプタ21’は、回転軸Oを中心とする円形状(円盤形状)となっている。第2レセプタ22”は、回転軸Oを中心とする周方向について離散的に6つ設けられている。第2レセプタ22”の配置構成としては、隣り合う翼根部3bの間にそれぞれ3つの第2レセプタ22”が設けられるとともに、各翼根部3bに近接した位置にそれぞれ3つの第2レセプタ22”が設けられている。
このように、第1レセプタ21,21’及び第2レセプタ22,22’,22”の配置構成について、上述した条件を満たしていれば、その形状や数、位置については特に限定されない。
一実施形態において、スピナーレセプタは、スピナー5の外周面に露出するようにスピナー5に埋め込まれている。また、スピナーレセプタの外周面と、スピナー5の外周面との段差を小さくし、スピナーレセプタの外周面及びスピナー5の外周面の間が滑らかに連続するように構成されてもよい。
このように、スピナーレセプタがスピナー5に埋め込まれた構成とすることにより、スピナー5からスピナーレセプタが大きく外方へ突出することを防止でき、スピナーレセプタに起因した空力損失を低減できる。
また、一実施形態において、スピナーレセプタは、スピナー5の内部に配置された導電性部材(例えば支持構造体80)から電気的に隔絶されるように配置されている。これは、上述したように、スピナーレセプタと導電性部材とを離間して配置し、これらの間が絶縁に足る十分な距離を有するようにしてもよいし、スピナーレセプタと導電性部材との間に絶縁体を介在させてもよい。
これにより、スピナーレセプタからの雷電流が導電性部材に流れ込むことを阻止し、スピナー5の内部に配置された導電性部材を雷撃から保護できる。
さらに、一実施形態において、スピナーレセプタは、反射防止用被覆層を含むステンレス材料で形成されている。
これにより、厳しい環境下においてもステンレス材料によってスピナーレセプタの耐腐食性を高く維持できるとともに、反射防止用被覆層によって太陽光の反射を抑制し、スピナーレセプタによる航空機への反射の影響を低減できる。反射防止用被覆層としては、例えばつや消し等が用いられる。この反射防止用被覆層は、更に耐腐食性を有していてもよい。
さらにまた、他の実施形態において、スピナーレセプタは、少なくとも一部が耐腐食性被覆層によって覆われた銅材料で形成されている。
これにより、耐腐食性を有するとともに、導電性が高く耐雷性能に優れたスピナーレセプタを提供できる。
次に、図7及び図8を参照して、上記スピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22を含む)を含むレセプタセットと、アース用電流経路17とを電気的に接続するための構成について詳細に説明する。なお、図7は一実施形態におけるスピナー耐雷システムの全体構成を示す斜視図で、図8は一実施形態におけるスピナー耐雷システムの設置例を示す図で、図7のG−G線断面図である。
幾つかの実施形態におけるスピナー耐雷システム20は、互いに電気的に接続された複数のスピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22を含む)を含むレセプタセットと、風車ロータ2におけるアース用電流経路17にレセプタセットを接続するための少なくとも一本の第1ケーブル24とを有する。一構成例として、図7及び図8に示すスピナー耐雷システム20は、1つの円環状の第1レセプタ21と、3つの矩形状の第2レセプタ22と、各第2レセプタ22とディスチャージリング13とを電気的に接続するための3本の第1ケーブル24と、各第2レセプタ22と第1レセプタ21とを電気的に接続するための3本の第2ケーブル25とを含んでいる。第1ケーブル24及び第2ケーブル25は、ハブ4又はハブ4に電気的に接続される導電性部材(例えば支持構造体80(図2参照))から離間して配置されてもよい。これにより、スピナー5の内部に配置された導電性部材を雷撃から保護できる。特に、第2ケーブル25を導電性部材から十分に離して配置すれば、第2ケーブル25から導電性部材への短絡を防止できる。そして、第1レセプタ21及び第2レセプタ22を含むレセプタセットは、ディスチャージリング13を介してアース用電流経路17に接続された構成となっている。
このように、複数のスピナーレセプタを電気的に接続することによって、アース用電流経路17までの第1ケーブル24を各々のスピナーレセプタに対して個別に設ける必要がなくなり、第1ケーブル24及びその付帯機器を共通化できる。但し、第1ケーブル24の本数は一本に限定されず、容電流が比較的小さな許容電流のケーブルを使用可能としたり、スピナー耐雷システム20の信頼性向上のためにケーブルを冗長化したりする目的で、第1ケーブル24を複数設けてもよい。
また、スピナー耐雷システム20のスピナーレセプタは、ブレード耐雷システム10のディスチャージリング(電流伝達部)13に第1ケーブル24及び第2ケーブル25で接続された構成となっている。これにより、ブレード耐雷システム10のディスチャージリング13を介して、スピナーレセプタからの雷電流をナセル8側のアース用電流経路17に逃がすことができる。よって、スピナーレセプタへの着雷時、雷電流による損傷の防止が必要とされる各種機器を保護することができる。
さらに、ブレード耐雷システム10のディスチャージリング13を介して、ブレードレセプタ11とスピナーレセプタの両方をナセル8側のアース用電流経路17に接続しているため、雷電流を逃がすためのナセル8側におけるアース用電流経路17をブレード耐雷システム10およびスピナー耐雷システム20とで共用できる。よって、風車ロータ2における耐雷システムの装置構成を簡素化することができ、また部品点数を低減できることから風車ロータ2の軽量化も図れる。
さらにまた、複数のスピナーレセプタのうち2個以上のレセプタを複数本の第1ケーブル24によってそれぞれディスチャージリング13に接続するとともに、第1レセプタ21及び第2レセプタ22を互いに第2ケーブル25によって電気的に接続することで、スピナーレセプタからディスチャージリング13までの間において雷電流を複数本の第1ケーブル24に分散して流すことができる。また、複数のスピナーレセプタを互いに第2ケーブル25によって電気的に接続したので、2個以上のスピナーレセプタの各々に対して1本の第1ケーブル24を設ければ足り、各スピナーレセプタを個々にディスチャージリング13に接続する場合に比べて第1ケーブル24の本数を削減できる。
一実施形態では、図7に示すように第1レセプタ21は、回転軸Oを中心とする周方向について連続した形状を有しており、第2レセプタ22は、第1レセプタ21よりも後方において回転軸Oを中心とする周方向について離散的に3つ設けられている。これら3つの第2レセプタ22は、それぞれ、第1ケーブル24によってディスチャージリング13に電気的に接続されている。よって、ディスチャージリング13を介して、第2レセプタ22はナセル8側のアース用電流経路17に電気的に接続されることとなる。また、3つの第2レセプタ22は、第2ケーブル25によって第1レセプタ21に電気的に接続されている。そのため、第1レセプタ21を中心として3つの第2レセプタ22が第2ケーブル25によって略放射状に接続された状態となっている。ここで、各第2レセプタ22は、第1ケーブル24によって、風車ロータ2におけるース用電流経路17に接続されているので、いずれかのレセプタ21,22が着雷した場合、雷電流は3本の第1ケーブル24に分散して流れることになる。そのため、第1ケーブル24に流れる最大電流を抑えることができ、第1ケーブル24が1本の場合に比べて許容電流値の低いケーブルを使用することも可能となる。
このように、相互に電気的に接続された複数の第2レセプタ22のそれぞれに対し、第1ケーブル24が設けられているので、何れか一つの第2レセプタ22に着雷した場合において、該第2レセプタ22からの雷電流は、該第2レセプタ22のための第1ケーブル24だけでなく、他の第2レセプタ22のための第1ケーブル24にも流れ込み、雷電流が分散される。すなわち、各第2レセプタ22に対して複数本の第1ケーブル24を設けるのではなく、何れか一つの第2レセプタ22への着雷時、着雷対象ではない他の第2レセプタ22のための第1ケーブル24を利用することで、各第1ケーブル24を流れる最大雷電流を低減することができる。
また、図3で既に説明したように風車ロータ2のスピナー5が分割構造を有する場合、図8に示すように、第1ケーブル24の少なくとも一部又は第2ケーブル25の少なくとも一部が、各セクション54,55同士を接合するための接合部に沿って延在するように各ケーブル24,25を配設してもよい。一構成例において、スピナー5の前方セクション54及び複数の側方セクション55は、それぞれ、他のセクションと接合する側の端縁にフランジ57,58を有している。そして、隣り合う2つのセクションのフランジ57,58がボルト60,62によって互いに接合されるようになっている。こうして形成されたスピナー5において、前方セクション54と複数の側方セクション55とを接合するためのフランジ58が、回転軸Oに対して垂直な面上に存在し、2つの側方セクション55を接合するためのフランジ57が風車ロータ2の前後方向に沿って存在している。そこで、このフランジ57,58に沿って、第1ケーブル24の少なくとも一部又は第2ケーブル25の少なくとも一部を配設する。例えば図8では、第1レセプタ21と第2レセプタ22とを接続するための第2ケーブル25の一部をフランジ58に沿って配設している。また、第2レセプタ22とディスチャージリング13とを接続するための第1ケーブル24の一部をフランジ57に沿って配設している。
また、図9及び図10に示すように、スピナー5の各セクション54,55同士を接続するためのボルト60を用いて、第1ケーブル24又は第2ケーブル25の少なくとも一方をスピナー5に固定してもよい。
図9は一実施形態における第2レセプタ及び各ケーブルの取り付け状態を示す斜視図である。
一実施形態において、図9に示す第2レセプタ22は、複数のボルト60によって、スピナー5のフランジ57(図8参照)に取り付けられるようになっている。このとき、少なくとも一つのボルト60によって、第2レセプタ22と共に固定ジグ64がフランジ57に取り付けられる。この固定ジグ64は、導体で形成されており、第1ケーブル24又は第2ケーブル25を固定するための構成を有している。ここで、第1ケーブル24は、ケーブル導体24aを絶縁被覆層24bで被覆した構成を有する。この第1ケーブル24の端部においてケーブル導体24aを露出させ、ケーブル導体24aを固定ジグ64に当接させた状態でボルト60によって第1ケーブル24を固定ジグ64に固定する。これにより、第1ケーブル24と第2レセプタ22とは固定ジグ64を介して電気的に接続された状態となる。同様に、第2ケーブル25は、ケーブル導体25aを絶縁被覆層25bで被覆した構成を有する。この第2ケーブル25の端部において露出させたケーブル導体25aを固定ジグ64に当接させた状態で、ボルト60によって第2ケーブル25を固定ジグ64に固定する。これにより、第2ケーブル25と第2レセプタ22とは固定ジグ64を介して電気的に接続された状態となる。
また、一実施形態において、図9に示す第2レセプタ22は、第1方向のサイズLが前記第1方向に直交する第2方向のサイズLよりも大きい形状を有している。そして、第2レセプタ22は、第1方向が前後方向に沿うようにスピナー5の外周面上に設けられる。
これにより、第2レセプタ22の耐雷機能が及ぶハブ4の外周(側方)領域を前後方向に拡張することができる。よって、ハブ4の側方領域72(図2参照)の広範囲にわたる領域を通過する雷を第2レセプタ22によって捕捉可能となり、風車ロータ2の耐雷性能をより一層向上させることができる。
図10は一実施形態におけるケーブルの取り付け状態を示す斜視図である。
同図に示すように、一実施形態において、スピナー5のフランジ57を接合するためのボルト60によって、固定ジグ66がスピナー5に取り付けられる。この固定ジグ66は、第1ケーブル24又は第2ケーブル25を固定するように構成されている。図9に示す例とは異なり、この固定ジグ66と第1ケーブル24又は第2ケーブル25とは電気的な接続を有しない。すなわち、固定ジグ66は、第1ケーブル24の絶縁被覆層24a又は第2ケーブル25の絶縁被覆層25aの上から第1ケーブル24又は第2ケーブル25を固定するようになっている。
通常、スピナー5を分割構造とする場合、接合強度を確保するために、各セクション54,55の接合部(例えばフランジ57,58)は他の部位よりも高剛性に形成されることが多い。そのため、第1ケーブル24の少なくとも一部又は第2ケーブル25の少なくとも一部を接合部に沿って延在させることによって、これらのケーブル24,25をスピナー5に固定するためのボルト等の固定部材を取り付けてもスピナー5の強度低下を防止できる。また、図8に示すように接合部がフランジ57,58である場合、フランジ57,58の壁面(スピナー5の内壁面から立設された壁)にケーブル24,25を固定すれば、スピナー本体50を貫通する孔をあけずにボルト60,62にて固定できる。また、固定ジグ64,64を用いれば、スピナー5の各セクション54,55同士を接続するためのボルト60,62を利用して第1ケーブル24又は第2ケーブル25をスピナー5に固定することもできる。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、ブレード耐雷システム10とは別にスピナー耐雷システム20を有し、スピナー耐雷システム20としてスピナー5にスピナーレセプタ(第1レセプタ21,第2レセプタ22を含む)を設けた構成としたので、ブレード耐雷システム10等によって捕捉されなかった雷撃から風車ロータ2を保護することができる。また、スピナー耐雷システム20によって、スピナー5又はハブ4の内部に配置される電気機器を落雷から保護することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
1 風車
2 風車ロータ
3 ブレード
4 ハブ
5 スピナー
6 メインシャフト
7 発電機
8 ナセル
9 タワー
10 ブレード耐雷システム
11 ブレードレセプタ
12 金属箔
13 電流伝達部(ディスチャージリング)
14 第1導体
15 第2導体
16 放電部
17 アース用電流経路
18 受電部
19 ダウンコンダクタ
20 スピナー耐雷システム
21,21’ 第1レセプタ
22,22’,22”,22a 第2レセプタ
24 第1ケーブル
25 第2ケーブル
50 スピナー本体
51 ブレード貫通穴
52 前方分割線
53 側方分割線
54 前方セクション
55 側方セクション
56 凸部
57,58 フランジ
60,62 ボルト
64,66 固定ジグ
80 支持構造体
70 前方領域
72 側方領域
M 風車ロータの回転軸を含む平面
N 風車ロータの回転面
O 回転軸

Claims (15)

  1. 風車のナセルに回転自在に支持される風車ロータであって、
    少なくとも2本のブレードと、
    前記少なくとも2本のブレードが取り付けられるハブと、
    前記ハブを覆うように設けられ、絶縁材により構成されるスピナーと、
    前記ブレードの各々について設けられるブレード耐雷システムと、
    前記スピナーに設けられ、レセプタを含むスピナー耐雷システムと、を備える風車ロータであって、
    前記レセプタは、前記風車ロータの回転面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記少なくとも2本のブレードの翼根部を通る前記回転面上の仮想円のうち隣接する前記ブレードの翼根部間の円弧領域に対応した角度範囲に位置するように設けられ、
    前記レセプタは、前記風車ロータの回転軸を含む平面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記回転軸の軸方向に関して前記ハブ側を前方とし前記ナセル側を後方としたとき、前記ブレードの翼根部よりも前方に位置するように設けられたことを特徴とする風車ロータ。
  2. 前記スピナーの内部に配置され、前記ハブに電気的に繋がっている導電性部材をさらに備え、
    前記レセプタは、前記ハブ及び前記導電性部材よりも前方において前記スピナーの外周面上に設けられた第1レセプタを含むことを特徴とする請求項1に記載の風車ロータ。
  3. 前記第1レセプタは、前記回転軸を中心とする円形状、円環形状、又は円弧形状であることを特徴とする請求項2に記載の風車ロータ。
  4. 前記スピナーの内部に配置され、前記ハブに電気的に繋がっている導電性部材をさらに備え、
    前記レセプタは、前記ハブ及び前記導電性部材の周りにおいて前記スピナーの外周面上に設けられた第2レセプタを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の風車ロータ。
  5. 複数の前記第2レセプタは、前記回転軸を中心とする周方向について離散的に設けられ、
    前記第2レセプタの各々は、前記風車ロータの回転面に投影したときに、投影された前記第2レセプタが、隣接する前記ブレードの翼根部間の角度に位置するように配置されることを特徴とする請求項4に記載の風車ロータ。
  6. 前記第2レセプタは、第1方向のサイズが前記第1方向に直交する第2方向のサイズよりも大きい形状を有し、
    前記第2レセプタは、前記第1方向が前後方向に沿うように前記スピナーの外周面上に設けられることを特徴とする請求項4又は5に記載の風車ロータ。
  7. 前記レセプタは、前記スピナーの外周面に露出するように前記スピナーに埋め込まれていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の風車ロータ。
  8. 前記スピナー耐雷システムは、
    互いに電気的に接続された複数の前記レセプタを含むレセプタセットと、
    前記風車ロータにおけるアース用電流経路に接続するための少なくとも一本の第1ケーブルと、を含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の風車ロータ。
  9. 前記レセプタセットは、前記回転軸を中心とする周方向について連続した第1レセプタと、前記第1レセプタよりも後方において前記回転軸を中心とする周方向について離散的に設けられる複数の第2レセプタと、を含み、
    前記ブレード耐雷システムは、
    前記第2レセプタの各々を前記アース用電流経路に接続するための複数本の前記第1ケーブルと、
    前記第1レセプタと前記第2レセプタの各々とを電気的に接続するための複数本の第2ケーブルと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の風車ロータ。
  10. 前記レセプタは、前記スピナーの内部に配置された導電性部材から電気的に隔絶されるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の風車ロータ。
  11. 前記レセプタは、反射防止用被覆層を含むステンレス材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の風車ロータ。
  12. 前記レセプタは、少なくとも一部が耐腐食性被覆層によって覆われた銅材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の風車ロータ。
  13. 前記スピナーは、非導電性の繊維強化プラスチックで形成されていることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の風車ロータ。
  14. 前記ハブは、鋳鋼で構成され、
    前記レセプタは、前記ハブから電気的に隔絶されていることを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の風車ロータ。
  15. 少なくとも2本のブレード及び該ブレードが取り付けられるハブを含む風車ロータと、
    前記風車ロータを回転自在に支持するナセルと、
    前記ハブを覆うように設けられ、絶縁材により構成されるスピナーと、
    前記ブレードの各々について設けられるブレード耐雷システムと、
    前記スピナーに設けられ、レセプタを含むスピナー耐雷システムと、を備える風車であって、
    前記レセプタは、前記風車ロータの回転面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記少なくとも2本のブレードの翼根部を通る前記回転面上の仮想円のうち隣接する前記ブレードの翼根部間の円弧領域に対応した角度範囲に位置するように設けられ、
    前記レセプタは、前記風車ロータの回転軸を含む平面に投影したときに、投影された前記レセプタの少なくとも一部が、前記回転軸の軸方向に関して前記ハブ側を前方とし前記ナセル側を後方としたとき、前記ブレードの翼根部よりも前方に位置するように設けられたことを特徴とする風車。
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