JP2015127186A - 事故対応車両および事故対応方法 - Google Patents

事故対応車両および事故対応方法 Download PDF

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Abstract

【課題】事故時に対応できる対応手段の搬送を可能にすること。【解決手段】遠隔操縦により無軌条で自走移動可能な駆動車2と、駆動車2に連結されて当該駆動車2に伴って移動する態様で設けられ、プラント設備(原子力発電プラント)などの事故時において適用される対応手段が複数のユニットに分けられてそれぞれ搭載される複数の従動車3と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、事故に対応する対応手段を搬送できる事故対応車両および事故対応方法に関する。
従来、例えば、特許文献1に記載の放射性汚染水処理装置は、車両で搬送可能な単独あるいは複数の遮蔽材で被覆されたコンテナ構造体に、放射性汚染水を吸引する吸水ポンプと、吸引された放射性汚染水を蓄える取水槽と、放射性汚染水と投入された凝集剤とを撹拌して放射性物質を凝集沈殿させる撹拌凝集槽と、撹拌凝集槽で凝集沈殿させた放射性物質を吸着濾過する吸着フィルタを有する吸着槽と、吸着フィルタを透過した放射性汚染水から放射性イオンおよび微細な放射性物質と浄水とを分離する分離槽と、分離槽で回収された浄水を冷却装置で冷却し蓄える給水槽と、浄水を所定の圧力で送水する排水ポンプとが、着脱可能なユニット構造で連結し収納されていることを特徴とするものである。
特開2012−247212号公報
上述した特許文献1に記載の発明は、機能が停止した原子炉や使用済燃料保管プールなどにおいて、冷却水を確保するための冷却水循環システムが損傷した場合、他の水源から供給され高圧放水車から放水された冷却水は、火災現場と同様に原子炉や使用済燃料保管プールなどの冷却後に漏れ出る状況で、これらの排水に含まれる放射性物質を除去して再使用するための循環システムは考慮されておらず、従って災害現場に搬送して機動的に運用できる放射性汚染水処理装置は無いという問題を解決しようとしている。
そして、特許文献1に記載の発明では、吸水ポンプと、取水槽と、撹拌凝集槽と、吸着槽と、分離槽と、給水槽と、排水ポンプとが、着脱可能なユニット構造で連結しコンテナ構造体に収納され、このコンテナ構造体がトラクタに牽引されるトレーラに載置される。
しかし、コンテナ構造体に収容される機器は非常に重量が嵩むものであり、トレーラも大型のものが必要になる。しかも、トラクタは、乗員が放射線に曝されることを防ぐために放射線遮蔽機能が必要であり、これによりトラクタの重量も嵩むことになる。このため、例えば、地震などの災害時では、搬送路面の強度が不明確であり、重量の嵩むトラクタによって大型のトレーラで重量の嵩むコンテナ構造体を搬送することが困難な場合がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、事故時に対応できる対応手段の搬送を可能にすることのできる事故対応車両および事故対応方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の事故対応車両は、遠隔操縦により無軌条で自走移動可能な駆動車と、前記駆動車に連結されて当該駆動車に伴って移動する態様で設けられ、事故時において適用される対応手段が複数のユニットに分けられてそれぞれ搭載される複数の従動車と、を備えることを特徴とする。
この事故対応車両によれば、事故時に適用される対応手段のユニットに分けてそれぞれ従動車に搭載し、この従動車を連結した駆動車によって遠隔操縦により事故現場に対応手段を無人で搬送する。対応手段はユニットに分けられているため、事故現場の状況が把握できていない場合は連結する従動車の数を減らしたり、無くしたりすることで事故現場の状況を把握しながら駆動車を移動させることができ、事故時に対応できる対応手段の搬送を可能にすることができる。また、駆動車が無人で移動できるため、作業員に対する放射線遮蔽機能や密閉機能や酸素供給機能や空気浄化機能を減らすことで、駆動車に係る重量を抑え、移動を円滑に行うことができる。また、対応手段のユニットに分けてそれぞれ従動車に搭載することで、個々のユニットの重量を軽減することができる。この結果、事故時の有効な初動対応を行うことができる。
また、本発明の事故対応車両では、前記駆動車または前記従動車は、進路確保用の障害物除去装置を備えることを特徴とする。
この事故対応車両によれば、地震や火災などにより事故現場に至る過程に瓦礫などがあった場合でも、障害物除去装置により瓦礫などを除去することで、進路を確保することができる。
また、本発明の事故対応車両では、前記駆動車は、無限軌道により走行することを特徴とする。
この事故対応車両によれば、悪路であっても走行が可能である。
また、本発明の事故対応車両では、前記駆動車および前記従動車は、搭載された電子機器の周囲が放射線遮蔽部材により覆われていることを特徴とする。
この事故対応車両によれば、電子機器が放射線に曝される事態を防ぐことができる。
また、本発明の事故対応車両では、前記従動車は、乗員席を備え、当該乗員席の周囲が放射線遮蔽部材により覆われていることを特徴とする。
この事故対応車両によれば、作業員を搬送する場合に、当該作業員が放射線に曝される事態を防ぐことができる。
また、本発明の事故対応車両では、前記駆動車および前記従動車は、落下物や飛来物の衝撃に耐える装甲部材を備えることを特徴とする。
この事故対応車両によれば、地震などの災害時は、余震が頻繁に発生するが、このような状況であっても、装甲部材により落下物や飛来物の衝撃を耐えることで、事故現場への対応手段の搬送を行うことができる。
また、本発明の事故対応車両では、前記対応手段の各ユニットは、同型のコンテナに収納され、前記従動車に対して着脱可能に搭載されることを特徴とする。
この事故対応車両によれば、例えば、対応手段の各ユニットを複数箇所に保管している場合、事故が発生した近くの箇所に対して他の箇所にあるユニットを輸送することを容易に行うことができる。
上述の目的を達成するために、本発明の事故対応方法は、上述したいずれか一つに記載の事故対応車両を所定の保管場所で保管する工程と、事故の状況に対応する対応手段が搭載された従動車を選択し、前記駆動車に連結する工程と、前記駆動車により前記従動車を事故現場に搬送する工程と、を含むことを特徴とする。
この事故対応方法によれば、事故時に適用される対応手段のユニットに分けてそれぞれ従動車に搭載し、この従動車を連結した駆動車によって遠隔操縦により事故現場に対応手段を無人で搬送する。対応手段はユニットに分けられているため、事故現場の状況が把握できていない場合は連結する従動車の数を減らしたり、無くしたりすることで事故現場の状況を把握しながら駆動車を移動させることができ、事故時に対応できる対応手段の搬送を可能にすることができる。この結果、事故時の有効な初動対応を行うことができる。
本発明によれば、事故時に対応できる対応手段の搬送を可能にすることができる。
図1は、原子力発電プラントの一例を示す概略構成図である。 図2は、原子炉格納容器の一例を示す概略構成図である。 図3は、本発明の実施形態に係る事故対応車両を示す概略構成図である。 図4は、事故対応車両の使用方法を示す概略図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施形態の事故対応車両は、地震や台風などの災害時の事故や人為的な事故、特に、放射性物質漏えいなどで高放射線環境となる原発事故(原発への航空機衝突や爆発事故含む)や、人体への影響ある有毒物質を含んだガス漏れ事故や、引火・爆発の危険性のある石油やガスの漏えい事故や、これらの状況を導くNBC(Nuclear/核兵器・Biological/生物兵器・Chemical/化学兵器)テロによる事故や、テロ犯によるこれら危険設備占拠中の対応(自爆テロの危険性がある場合など)事故などに対応して適用されるものである。なお、事故とは、建物が損傷したり崩壊したりすることや道路が通行不能になることを含む。ここでは、建物としてプラント設備を例として説明する。プラント設備は、例えば、以下に説明する原子力発電プラントが一例として挙げられるが、その他、火力発電所や水力発電所、石油コンビナートや有毒ガスを扱う化学プラントなどもある。
図1は、原子力発電プラントの一例を示す概略構成図であり、図2は、原子炉格納容器の一例を示す概略構成図である。
本実施形態において、原子力発電プラントは、例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)112が適用される。加圧水型原子炉112は、軽水を原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する。
この加圧水型原子炉112を有する原子力発電プラントにおいて、図1に示すように、原子炉格納容器111の内部に、加圧水型原子炉112および蒸気発生器113が格納されている。加圧水型原子炉112と蒸気発生器113とは、冷却水配管114,115を介して連結されている。冷却水配管114は、加圧器116が設けられ、冷却水配管115は、冷却水ポンプ117が設けられている。この場合、減速材および一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器116により160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉112にて、燃料134により一次冷却水としての軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器116により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管114を通して蒸気発生器113に送られる。この蒸気発生器113では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管115を通して加圧水型原子炉112に戻される。
蒸気発生器113は、原子炉格納容器111の外部に設けられたタービン118および復水器119と冷却水配管120,121を介して連結されており、冷却水配管121に給水ポンプ122が設けられている。また、タービン118は、発電機123が接続され、復水器119は、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管124および排水管125が連結されている。従って、蒸気発生器113にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管120を通してタービン118に送られ、この蒸気によりタービン118を駆動して発電機123により発電を行う。タービン118を駆動した蒸気は、復水器119で冷却された後、冷却水配管121を通して蒸気発生器113に戻される。
このように構成された原子力発電プラントにおいて、原子炉格納容器111は、図2に示すように、その内部に、上述した加圧水型原子炉112、蒸気発生器113、加圧器116などが収容されている。また、原子炉格納容器111に隣接して燃料取扱建屋130が設置され、この燃料取扱建屋130に燃料貯蔵設備131が設けられている。
燃料貯蔵設備131は、コンクリート製で床面132aおよび内壁面132bがステンレス製のライニング板で防水被覆された燃料保管プール132を有している。燃料保管プール132は、平面視で矩形状の床面132aの4辺に、内壁面132bが垂直に立設するように形成されている。この燃料保管プール132は、冷却水が満たされ、その中に燃料貯蔵ラック133が設置される。燃料貯蔵ラック133は、加圧水型原子炉112で使用された使用済または未使用の燃料(図示略)を冷却水中で一時的に貯蔵するものである。
なお、本実施形態では、プラント設備である原子力発電プラントとして、加圧水型原子炉112を有するプラントについて説明したが、その他の原子力発電プラント、例えば、沸騰型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)を有するプラントも含む。
図3は、本実施形態に係る事故対応車両を示す概略構成図であり、図4は、事故対応車両の使用方法(事故対応方法)を示す概略図である。
上述したような原子力発電プラントなどにおいて、事故が発生した場合の対応として、本実施形態では、図3および図4に示すような事故対応車両1を備える。事故対応車両1は、駆動車2と従動車3とを備えている。
駆動車2は、遠隔操縦により無軌条で自走移動可能に構成されている。即ち、駆動車2は、作業員が乗ることなく遠隔地から操縦することにより自走する。例えば、原子力発電プラント内または外に仮設設置した運転操作盤(バーチャルリアリティ技術を用いた運転コンソールなど)により遠隔操縦する。図3に示すように、駆動車2は、自走するため、シャーシやボディをなす本体部2aと、本体部2aに搭載された原動機2bと、本体部2aに設けられて原動機2bにより駆動されることで本体部2aを移動させる自走装置2cと、を有する。原動機2bは、内燃機関、電動機などがある。また、自走装置2cは、車輪、無限軌道などがある。また、駆動車2は、遠隔操縦のため、無線信号送受信機2d、撮像部(カメラ)2eを有する。撮像部2eは、本体部2aの複数箇所に設けられ、視野を変えられるように構成されている。また、駆動車2は、進路確保用の障害物除去装置2fを有する。障害物除去装置2fは、可動式のブレード、ショベルなどがある。また、駆動車2は、本体部2a外部の放射線量を計測する放射線計測機2gが設けられている。また、駆動車2は、搭載された電子機器の周囲が放射線遮蔽部材2hにより覆われている。電子機器は、上記無線信号送受信機2dや、撮像部2eの制御装置や、原動機2bの制御装置や、障害物除去装置2fの制御装置や、放射線計測機2gの制御装置がある。また、駆動車2は、その本体部2aの外装が、落下物や飛来物の衝撃に耐える装甲部材で構成されている。また、駆動車2は、従動車3と連結される連結部2iを有している。
従動車3は、プラント設備などの事故時において適用される対応手段が複数のユニットに分けられてそれぞれ搭載されるように複数用意されている。図3に示すように、従動車3は、駆動車2に連結されて駆動車2に伴って移動するように、シャーシをなす本体部3aと、本体部3aに設けられた車輪3bと、駆動車2の連結部2iに連結される連結受部3cと、を有する。また、従動車3は、他の従動車3の連結受部3cが連結する連結部3dを有する。この従動車3は、対応手段のユニットを搭載するように本体部3aが荷台として構成されている。なお、対応手段の各ユニットは、同型のコンテナ3eに収納される。このコンテナ3eは、本体部3aに対して着脱可能に設けられている。また、コンテナ3eは、搭載された電子機器の周囲が放射線遮蔽部材3fにより覆われている。電子機器は、対応手段の制御装置がある。また、従動車3は、コンテナ3eの外装が、落下物や飛来物の衝撃に耐える装甲部材で構成されている。なお、従動車3は、図には明示しないが、駆動車2と同様に、進路確保用の障害物除去装置2fを有していてもよい。この場合、障害物除去装置2fの制御装置の周囲が放射線遮蔽部材3fにより覆われる。また、この場合、従動車3が先頭になるように駆動車2に連結し移動する。
各従動車3に搭載される対応手段のユニットは、図4に示すように、冷却設備(例えば、冷却水循環設備を含む湿式密閉型冷却塔)や、タンク(水源運搬用または貯水設備用)や、ポンプおよび配管や、電源(発電機)および燃料(発電機駆動用燃料)や、除染設備や、作業員運搬席などがある。このうち、ポンプおよび配管のユニットの場合、ポンプにおけるモータの制御装置のような電子機器の周囲が放射線遮蔽部材3fにより覆われる。また、電源(発電機)および燃料(発電機駆動用燃料)のユニットの場合、発電機の制御装置のような電子機器の周囲が放射線遮蔽部材3fにより覆われる。また、作業員席のユニットの場合、作業員席の周囲が放射線遮蔽部材3fにより覆われる。
このような駆動車2および従動車3を含む事故対応車両1は、プラント設備である原子力発電プラントなどの事故に対応するべく、所定の保管場所で保管される。保管場所は、各原子力発電プラントに設けられ、それぞれの保管場所に事故対応車両1が保管される。従って、図4に示すように、ある原子力発電プラントのA発電所敷地内保管場所に保管された事故対応車両1と、別の原子力発電プラントのB発電所敷地内保管場所に保管された事故対応車両1とを、必要に応じて発電所間で融通することが可能である。この場合、対応手段の各ユニットが同型のコンテナ3eに収納されていれば、車両(トレーラなど)や船舶によって公道や海を利用してユニットを輸送することができる。
そして、保管場所に保管された事故対応車両1は、プラント設備である原子力発電プラントなどの事故の状況に対応する対応手段が搭載された従動車3が選択され、駆動車2に連結される。そして、駆動車2により連結した従動車3が事故現場に搬送される。
ここで、図4に示すように、原子力発電プラントの事故後の火災対応では、消火を行うため、ポンプ・配管のユニット、水源(タンク)のユニット、電源・燃料のユニットの各従動車3が選択され駆動車2に連結される。各ユニットは、タンクにポンプが配管で接続され、かつ電源がポンプに接続された形態とすることで、作業員が事故現場に向かわなくても火災の消火を行うことができる。また、水源(タンク)のユニットを搬送することで、プラントの周囲に海水や湖川水などの水源が期待できない状況下で水源を供給することができる。また、全ての従動車3を駆動車2に連結することで火災の消火作業を早急に行うことができるが、事故現場の状況が把握できていない場合は、従動車3を連結せずに駆動車2単体を事故現場に移動させ、プラントの破損状況詳細や放射線量など、対処法計画立案に有用な現場状況を得るようにしてもよい。
また、図4に示すように、原子力発電プラントの事故後の緊急冷却では、例えば、燃料保管プールの使用済燃料の冷却を行うため、冷却設備のユニット、水源(タンク)のユニット、電源・燃料のユニット、ポンプ・配管のユニット、作業員のユニットの各従動車3が選択され駆動車2に連結される。なお、冷却設備のユニットは、取り扱い流体を径外に放出しない湿式密閉型冷却塔を基本とし、40フィートコンテナ容積で冷却塔ユニット(冷却能力1.5〜2MW/基)を2基として3〜4MWの冷却能力を確保する。この冷却設備に対応して水源(タンク)のユニットも2基とする。また、湿式密閉型冷却塔は、水源(タンク)のユニット、電源・燃料のユニット、ポンプ・配管のユニットと共に最終熱逃がし先(最終ヒートシンク)の機能を発揮する。また、水源(タンク)のユニットを搬送することで、プラントの周囲に海水や湖川水などの水源が期待できない状況下で水源を供給することができる。また、必要なユニットを選択して搬送することで、作業員による組み上げ作業などを容易に行うことができ、作業員の被曝量を低減することができる。また、全ての従動車3を駆動車2に連結することで冷却作業を早急に行うことができるが、事故現場の状況が把握できていない場合は、従動車3を連結せずに駆動車2単体を事故現場に移動させ、プラントの破損状況詳細や放射線量など、対処法計画立案に有用な現場状況を得るようにしてもよい。
また、図4に示すように、原子力発電プラントの事故後の汚染水処理では、放射線に曝された汚染水の除染を行うため、除染設備のユニット、貯水設備(タンク)のユニット、電源・燃料のユニット、作業員のユニットの各従動車3が選択され駆動車2に連結される。また、必要なユニットを選択して搬送することで、作業員による組み上げ作業などを容易に行うことができ、作業員の被曝量を低減することができる。また、全ての従動車3を駆動車2に連結することで除染作業を早急に行うことができるが、事故現場の状況が把握できていない場合は、従動車3を連結せずに駆動車2単体を事故現場に移動させ、プラントの破損状況詳細や放射線量など、対処法計画立案に有用な現場状況を得るようにしてもよい。
また、図4に示すように、原子力発電プラントの事故後の設備復旧作業では、例えば、電源喪失に対応した電源復旧を行うため、電源・燃料のユニット、作業員のユニットの各従動車3が選択され駆動車2に連結される。また、必要なユニットを選択して搬送することで、作業員による組み上げ作業などを容易に行うことができ、作業員の被曝量を低減することができる。また、全ての従動車3を駆動車2に連結することで復旧作業を早急に行うことができるが、事故現場の状況が把握できていない場合は、従動車3を連結せずに駆動車2単体を事故現場に移動させ、プラントの破損状況詳細や放射線量など、対処法計画立案に有用な現場状況を得るようにしてもよい。
このように、本実施形態の事故対応車両1は、遠隔操縦により無軌条で自走移動可能な駆動車2と、駆動車2に連結されて当該駆動車2に伴って移動する態様で設けられ、プラント設備(原子力発電プラント)などの事故時において適用される対応手段が複数のユニットに分けられてそれぞれ搭載される複数の従動車3と、を備える。
この事故対応車両1によれば、事故時に適用される対応手段のユニットに分けてそれぞれ従動車3に搭載し、この従動車3を連結した駆動車2によって遠隔操縦により事故現場に対応手段を無人で搬送する。対応手段はユニットに分けられているため、事故現場の状況が把握できていない場合は連結する従動車3の数を減らしたり、無くしたりすることで事故現場の状況を把握しながら駆動車2を移動させることができ、プラント設備などの事故時に対応できる対応手段の搬送を可能にすることができる。また、駆動車2が無人で移動できるため、作業員に対する放射線遮蔽機能や密閉機能や酸素供給機能や空気浄化機能を減らすことで、駆動車2に係る重量を抑え、移動を円滑に行うことができる。また、対応手段のユニットに分けてそれぞれ従動車3に搭載することで、個々のユニットの重量を軽減することができる。この結果、事故時の有効な初動対応を行うことができる。
また、本実施形態の事故対応車両1では、駆動車2または従動車3は、進路確保用の障害物除去装置2fを備える。
この事故対応車両1によれば、地震や火災などにより事故現場に至る過程に瓦礫などがあった場合でも、障害物除去装置2fにより瓦礫などを除去することで、進路を確保することができる。
また、本実施形態の事故対応車両1では、駆動車2は、無限軌道により走行する。
この事故対応車両1によれば、悪路であっても走行が可能である。
また、本実施形態の事故対応車両1では、駆動車2および従動車3は、搭載された電子機器の周囲が放射線遮蔽部材2h,3fにより覆われている。
この事故対応車両1によれば、電子機器が放射線に曝される事態を防ぐことができる。
また、本実施形態の事故対応車両1では、従動車3は、乗員席を備え、当該乗員席の周囲が放射線遮蔽部材3fにより覆われている。
この事故対応車両1によれば、作業員を搬送する場合に、当該作業員が放射線に曝される事態を防ぐことができる。
また、本実施形態の事故対応車両1では、駆動車2および従動車3は、落下物や飛来物の衝撃に耐える装甲部材を備える。
この事故対応車両1によれば、地震などの災害時は、余震が頻繁に発生するが、このような状況であっても、装甲部材により落下物や飛来物の衝撃を耐えることで、事故現場への対応手段の搬送を行うことができる。
また、本実施形態の事故対応車両1では、対応手段の各ユニットは、同型のコンテナに収納され、従動車3に対して着脱可能に搭載される。
この事故対応車両1によれば、例えば、対応手段の各ユニットを複数箇所のプラント設備などに保管している場合、事故が発生したプラント設備などに対して他のプラント設備などにあるユニットを輸送することを容易に行うことができる。
また、本実施形態の事故対応方法は、上述した事故対応車両1を所定の保管場所で保管する工程と、プラント設備などの事故の状況に対応する対応手段が搭載された従動車3を選択し、駆動車2に連結する工程と、駆動車2により従動車3を事故現場に搬送する工程と、を含む。
この事故対応方法によれば、事故時に適用される対応手段のユニットに分けてそれぞれ従動車3に搭載し、この従動車3を連結した駆動車2によって遠隔操縦により事故現場に対応手段を無人で搬送する。対応手段はユニットに分けられているため、事故現場の状況が把握できていない場合は連結する従動車3の数を減らしたり、無くしたりすることで事故現場の状況を把握しながら駆動車2を移動させることができ、プラント設備などの事故時に対応できる対応手段の搬送を可能にすることができる。この結果、事故時の有効な初動対応を行うことができる。
1 事故対応車両
2 駆動車
2a 本体部
2b 原動機
2c 自走装置
2d 無線信号送受信機
2e 撮像部
2f 障害物除去装置
2g 放射線計測機
2h 放射線遮蔽部材
2i 連結部
3 従動車
3a 本体部
3b 車輪
3c 連結受部
3d 連結部
3e コンテナ
3f 放射線遮蔽部材

Claims (8)

  1. 遠隔操縦により無軌条で自走移動可能な駆動車と、
    前記駆動車に連結されて当該駆動車に伴って移動する態様で設けられ、事故時において適用される対応手段が複数のユニットに分けられてそれぞれ搭載される複数の従動車と、
    を備えることを特徴とする事故対応車両。
  2. 前記駆動車または前記従動車は、進路確保用の障害物除去装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の事故対応車両。
  3. 前記駆動車は、無限軌道により走行することを特徴とする請求項1または2に記載の事故対応車両。
  4. 前記駆動車および前記従動車は、搭載された電子機器の周囲が放射線遮蔽部材により覆われていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の事故対応車両。
  5. 前記従動車は、乗員席を備え、当該乗員席の周囲が放射線遮蔽部材により覆われていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の事故対応車両。
  6. 前記駆動車および前記従動車は、落下物や飛来物の衝撃に耐える装甲部材を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の事故対応車両。
  7. 前記対応手段の各ユニットは、同型のコンテナに収納され、前記従動車に対して着脱可能に搭載されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の事故対応車両。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の事故対応車両を所定の保管場所で保管する工程と、
    事故の状況に対応する対応手段が搭載された従動車を選択し、前記駆動車に連結する工程と、
    前記駆動車により前記従動車を事故現場に搬送する工程と、
    を含むことを特徴とする事故対応方法。
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