JP2015124795A - Disc brake device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ディスクブレーキ装置に係り、特に、ネガティブタイプと呼ばれる非作動時に制動力を生じさせるタイプのディスクブレーキ装置に関する。 The present invention relates to a disc brake device, and more particularly to a disc brake device of a type that generates a braking force during non-operation, which is called a negative type.
ネガティブタイプと呼ばれるディスクブレーキ装置は、特許文献1に開示されているように、作動ばねにより、ブレーキパッドに対する押圧力を与えている。このような基本構成を有するネガティブタイプのディスクブレーキ装置では通常、押圧力を解放する手段として、特許文献1に開示されているような電磁力の他、特許文献2に開示されているような油圧の力によるものなどが存在することが知られている。 As disclosed in Patent Document 1, the disk brake device called a negative type applies a pressing force to the brake pad by an operating spring. In a negative type disc brake device having such a basic configuration, as a means for releasing a pressing force, an electromagnetic force as disclosed in Patent Document 1 or a hydraulic pressure as disclosed in Patent Document 2 is usually used. It is known that there is something by the power of.
このような構成のディスクブレーキ装置では、点検や不具合発生時に、押圧力の解放を手動で行う必要がある。特許文献1には、手動で押圧力を解放する手段として、複数のリンク機構を介在させたレバーを揺動させることが開示されている。このように、複数のリンク機構を介在させて押圧力を解放する構成としたことにより、梃子を利用したレバーのみの構成に加え、解放機構の小型化を図ることができる。 In the disc brake device having such a configuration, it is necessary to manually release the pressing force when an inspection or malfunction occurs. Patent Document 1 discloses that a lever with a plurality of link mechanisms is swung as means for manually releasing a pressing force. Thus, by adopting a configuration in which the pressing force is released by interposing a plurality of link mechanisms, it is possible to reduce the size of the release mechanism in addition to the configuration of only the lever using the lever.
確かに、特許文献1に開示されているような構成とすることによれば、従来に比べて解放機構の小型化を図ることができるものと考えられる。しかし、特許文献1に開示されている技術では、電磁的、機械的に押圧力を解放する機構と、手動により押圧力を解放する機構とが完全に別体として設けられている。また、手動により押圧力を解放する機構は、リンク機構を介在させたとしても、ディスクブレーキを構成するキャリパボディにそのまま付帯させるには、大掛かりなものとなってしまっている。 Certainly, by adopting a configuration as disclosed in Patent Document 1, it is considered that the release mechanism can be reduced in size as compared with the prior art. However, in the technique disclosed in Patent Document 1, a mechanism that releases the pressing force electromagnetically and mechanically and a mechanism that releases the pressing force manually are provided as separate bodies. Further, the mechanism for manually releasing the pressing force is too large to attach to the caliper body constituting the disc brake as it is even if a link mechanism is interposed.
そこで本発明では、ネガティブタイプのディスクブレーキ装置において、作動ばねによる押圧力を手動で解放することのできる手段を備えつつ、ディスクブレーキ装置全体の小型化を図ることのできるディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。 Accordingly, the present invention provides a disc brake device capable of reducing the size of the entire disc brake device while providing means capable of manually releasing the pressing force of the operating spring in the negative type disc brake device. With the goal.
上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキ装置は、作動ばねからの押圧力によりブレーキパッドを押圧し、前記押圧力を解放させるカム機構をキャリパボディ内に備えると共に、前記カム機構を作動させるカムシャフトを前記キャリパボディの外部に突出させているディスクブレーキ装置において、前記カムシャフトを回動させる力を入力するアクチュエータからの力伝達経路に、前記カムシャフトを回動させる手動機構を付帯させたことを特徴とする。 In order to achieve the above object, a disc brake device according to the present invention includes a cam mechanism in a caliper body that presses a brake pad by a pressing force from an operating spring and releases the pressing force, and operates the cam mechanism. In the disc brake device in which the camshaft to be projected protrudes outside the caliper body, a manual mechanism for rotating the camshaft is attached to the force transmission path from the actuator for inputting the force for rotating the camshaft. It is characterized by that.
また、上記特徴を有するディスクブレーキ装置において、前記力伝達経路には、カムレバーが有り、その梃子比は、前記カムシャフトの回転中心から作用点までの距離をl2とし、前記回転中心から力点までの距離をl1とした場合に、l1/l2で表される。前記手動機構は、前記カムレバーの力点側に付帯させるようにすると良い。このような構成とすることにより、小さな力で作動ばねからの押圧力を解放することが可能となる。 Further, in the disk brake apparatus having the above characteristics, the said force transmission path, the cam lever is there, the leverage ratio, the distance to the point from the center of rotation of the camshaft and l 2, to force point from the center of rotation When the distance is l 1 , it is represented by l 1 / l 2 . The manual mechanism may be attached to the power point side of the cam lever. With such a configuration, it is possible to release the pressing force from the operating spring with a small force.
また、上記特徴を有するディスクブレーキ装置において、前記手動機構は、前記カムレバーの前記力点側に設けた連結部材を、螺合による締め込み作用で前記カムシャフトを回動させる方向に移動させるボルトであることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ装置。このような構成とすることにより、作動ばねからの押圧力を解放した状態とした後に、力を作用させることなく解放状態を維持することができる。 In the disc brake device having the above characteristics, the manual mechanism is a bolt that moves a connecting member provided on the force point side of the cam lever in a direction in which the cam shaft is rotated by a tightening action by screwing. The disc brake device according to claim 2. By setting it as such a structure, after making it the state which released the pressing force from an action | operation spring, a release state can be maintained, without making force act.
さらに、上記特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記アクチュエータと前記カムレバーとの間に、前記カムレバーを作動させる直動ロッドを設け、前記直動ロッドの側面には、雄ねじを形成し、前記手動機構は、前記直動ロッドに螺合して、当該直動ロッドを前記カムレバーを作動させる方向へ移動させるナットとすることもできる。このような構成であっても、手動で作動ばねからの押圧力を解放することができる。 Further, in the disc brake device having the above characteristics, a linear motion rod for operating the cam lever is provided between the actuator and the cam lever, a male screw is formed on a side surface of the linear motion rod, and the manual mechanism is The nut may be screwed into the linear motion rod to move the linear motion rod in the direction in which the cam lever is operated. Even with such a configuration, the pressing force from the operating spring can be manually released.
上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置によれば、ネガティブタイプのディスクブレーキ装置において、作動ばねによる押圧力を手動で解放することのできる手段を備えつつ、ディスクブレーキ装置全体の小型化を図ることができる。 According to the disc brake device having the above-described characteristics, in the negative type disc brake device, it is possible to reduce the size of the entire disc brake device while being provided with means capable of manually releasing the pressing force by the operating spring. Can do.
以下、本発明のディスクブレーキ装置に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図1は、第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置の側面図であり、図2は、図1におけるA−A断面を示す図である。また、図3は、図2におけるB−B断面を示す図である。さらに、図4は、カムシャフトとコネクティングロッドとの関係を説明するための部分断面拡大図である。 Hereinafter, embodiments of the disc brake device according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. 1 is a side view of the disc brake device according to the first embodiment, and FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. FIG. 3 is a view showing a BB cross section in FIG. FIG. 4 is an enlarged partial cross-sectional view for explaining the relationship between the camshaft and the connecting rod.
本実施形態に係るディスクブレーキ装置10は、キャリパボディ12と、インナパッド60、アウタパッド62、およびエアチャンバ50を有することを基本として構成され、サポート66を介して図示しない固定部に支持される。
The
キャリパボディ12は、ボディ本体14と爪部18、およびブリッジ部16を有することを基本としている。ボディ本体14は、内部にシリンダ20と、ボア22、および軸受け孔24を備える。シリンダ20には、ピストン26が配置され、ボア22には、作動ばね28やガイド30が配置されている。
The
ピストン26は、シリンダ20内を摺動し、一方の端面により、後述する爪部18との間に配置されているインナパッド60を押圧する役割を担う。実施形態に係るピストン26は、押圧方向と直交する方向に貫通孔26aを有する。また、ピストン26の他方の端面には、貫通孔26aの側壁に貫通する軸線方向孔26bが形成されている。
The
作動ばね28は、ピストン26をインナパッド60の配置方向(押圧方向)へ押圧する押圧力を生じさせる要素である。作動ばね28の具体的構成としては、皿ばねを挙げることができる。皿ばねは、小さな撓みで大きな荷重をかけることが可能であるため、制動力を生じさせるための押圧力発生手段として好適だからである。なお、皿ばねを採用する場合には、複数枚の皿ばねを表裏互い違いに重ね合わせるように積層配置する構成とすると良い。
The actuating
ボア22におけるシリンダ20との連結側端部と反対側の端部は解放端とし、ここに、作動ばね28の厚みと押圧力を調整するためのスペーサとしてのプラグ32を配置する。このような構成とすることで、作動ばね28の撓みや厚み(皿ばねを採用した場合には、その枚数)等を変更することができ、押圧力の調整が可能となる。なお、本実施形態においてプラグ32は、ボア22の解放端に形成された雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部を有し、これを締め込むことにより位置決めが成される構成とされている。また、プラグ32は、ボア22の解放端を覆うカバーである締結板34により、封止されている。なお、実施形態に係るプラグ32には、中心に貫通孔32aが形成されており、詳細を後述するガイド30におけるアジャスタ31のスライダ31aが摺動可能な構成とされている。
The end of the
ガイド30は、作動ばね28による押圧力をピストン26に伝達すると共に、詳細を後述するカムシャフト36による反力を受ける伝達要素である。実施形態に係るガイド30は、外観上、凸部30aとフランジ部30bを有する。凸部30aは、作動ばね28に皿ばねを採用した場合に、皿ばねに形成されている中心孔の径よりも若干小さな径となるように、その外形形状が形成されている。また、フランジ部30bは、凸部30aの一方の端部で、凸部30aの外形よりも外周側に突出するように形成されており、作動ばね28による押圧力を受ける要素となる。また、ガイド30の一方の端部、すなわちフランジ部30b形成側端部には、底面を半球状に形成した凹部30cが設けられている。
The
また、ガイド30の他方の端部には、雌ねじが形成された凹部が設けられており、当該凹部には、アジャスタ31が螺合可能とされている。アジャスタ31は、作動ばね28の厚みとガイド30の高さを調整する役割を担い、プラグ32と対向する端面にはスライダ31aが突出している。スライダ31aは、プラグ32に形成された貫通孔32aに摺動可能な要素であり、軸線方向におけるガイド30の位置決め作用を担う。
The other end of the
このような構成とされるガイド30は、本実施形態では、凸部30aが、積層配置された皿ばね(作動ばね28)の中心孔を貫くように配置する。このような配置形態を採ることで、積層配置した皿ばねがラジアル方向にずれることを防ぐことができる。
In this embodiment, the
軸受け孔24には、カムシャフト36が配置される。カムシャフト36は、回転軸36aと、大径部36bを基本として構成されている。実施形態に係るカムシャフト36では、大径部36bを貫くように、回転軸36aが設けられている。また、実施形態に係るカムシャフト36における大径部36bは、図4に示すように、円弧状の底部を有する凹状のカム部36cに、コネクティングロッド42が摺接するように構成されている。このような構成のカム機構では、円弧状の底部の厚みを変化させることにより、回転軸36aの回転に起因して、回転軸36aと直交する方向への力を生じさせることが可能となる。
A
軸受け孔24は、ボディ本体14のシリンダ20の形成方向と直交する方向に配置されている孔である。軸受け孔24に配置されるカムシャフト36は、回転軸36aが、ピストン26に形成された貫通孔26aを貫通するように配置される。このような配置形態とすることにより、カムシャフト36は、ピストン26の回り止めとしての役割も担うこととなる。ピストン26が押圧するインナパッド60には、制動時に生ずる偶力により、回転運動が生ずることとなる。このため、制動時にインナパッド60と接触しているピストン26にも、回転方向の力が加えられることとなる。ピストン26が回転すると、シリンダ20とピストン26の間に配置されるブーツやシール、あるいは作動ばね28などに、規定外の力が作用することとなる。よって、ピストン26の回転を抑止することで、これらの要素の破損や不具合を防ぐことができる。
The bearing
また、回転軸36aの一端は、軸受け穴24の開口部から、ボディ本体14の外部に露出し、ボディ本体14の外部から、回動動作の付与が可能な構成とされる。カムシャフト36を構成する大径部36bは、軸受け穴24への配置状態において、ピストン26の貫通孔26aの内部に位置するように配置形成されている。そして、貫通孔26aと大径部36bとの間には、ピストン26が軸線方向へ移動した際に大径部36bと貫通孔26aの内壁面とが接触しないように、隙間が設けられている。
In addition, one end of the
なお、軸受け孔24の穴径は、大径部36bを内部に挿入する必要性から、回転軸36aよりも十分に大きくなるように形成されている。このため、軸受け孔24の内壁と回転軸36aとの間には、シャフトホルダ38を介在させることで、カムシャフト36の抜け止めと、ガタツキ防止との双方の効果を発揮させることができる。
In addition, the hole diameter of the bearing
ピストン26の貫通孔26aに配置されたカムシャフト36の大径部36bのカム部36cと、作動ばね28の押圧力を受けるガイド30の凹部30cとの間には、軸線方向孔26bを介してコネクティングロッド42が配置されている。このような配置構成とすることで、回転軸36aの回動に伴い大径部36bが回動することで、カム部36cとコネクティングロッド42の接触部位が変化する。そして、この作用に伴い、コネクティングロッド42の一部が軸線方向孔26bから押し出され、ガイド30を押し戻す反力を発生させる。これにより、作動ばね28の押圧力が解放され、ロータに対するインナパッド60の付勢力も解放される。このとき、作動ばね28の押圧力は、カムシャフト36の回転軸36aを介して、軸受け穴24の内周壁、すなわちボディ本体14が受けることで、反力の発生が可能となる。
Between the
ここで、実施形態に係るピストン26は図2に示すように、連結ピン44を介してガイド30と連結されている。このため、コネクティングロッド42によりガイド30が、作動ばね28の配置側へ押し戻されることで、ピストン26も、引き戻されることとなる。これにより、ピストン26によってロータに押し当てられるインナパッド60の引き摺りを防止することもできる。
Here, as shown in FIG. 2, the
また、カムシャフト36は、コネクティングロッド42の軸心を通る直線Lの延長線上から、回転軸36aの回転中心O1がずれることとなるように配置構成している。このため、カムシャフト36に対する回動力が解除された場合には、コネクティングロッド42が作動ばね28の押圧力をカム部36cに伝達し、カム部36cを所定の初期位置(凹状に形成されたカム部36cの底面の肉厚が薄くなる位置)に押し戻すこととなる。
Further, the
上記のような動作を実現させるためには、カムシャフト36における回転軸36aに、回動力を付与することが可能な構成とする必要がある。このため、カムシャフト36の回転軸36aにおける軸受け孔24からの露出部分には、カムレバー46の一方の端部が取り付けられている。ここで、カムシャフト36とコネクティングロッド42から成るカム機構と、カムレバー46とにより構成される倍力機構は、支点である回転軸36aの中心O1から力点であるピンの中心O3までの距離l1と(図1参照)、支点である回転軸36aの中心O1から作用点であるコネクティングロッド42の円弧中心O2までの距離l2との比に基づいて、梃子比(l1/l2)が定まる。このため、カムレバー46の実効長さl1をl2よりも長くすることで、小さな作動力により大きな力を得ることができる。よって、大きな荷重を生じさせる作動ばね28の押圧力に対向してガイド30を押し戻す反力を発生させることが可能となる。
In order to realize the operation as described above, it is necessary that the
カムレバー46の他方の端部には、エアチャンバ50により稼動する直動ロッド48が連結されている。エアチャンバ50の稼動により直線的に運動する直動ロッド48をカムレバー46の他方の端部に連結することにより、エアチャンバの稼動によって生ずる直線運動を、カムシャフト36の回転軸36aを回動させる回転運動に変換することができる。なお、カムレバー46を回転運動させる際には、回転角度が小さい場合であっても、その軌跡は、僅かに円弧状となる。このため、カムレバー46と直動ロッド48の連結をクレビス52を介したピン結合とすることで、移動軌跡の相違による歪を吸収することができる。
The other end of the
爪部18は、ボディ本体14に対向する反力受けであり、インナパッド60に対向する位置に、アウタパッド62を配置可能に構成されている。実施形態における爪部18には、爪部18の外側面から、アウタパッド62を配置する内側面に向けて、貫通孔18aが設けられている。貫通孔18aには、少なくとも外側面側に、雌ネジ加工が施されている。貫通孔18aには、アジャスタボルト64が配置可能とされており、爪部18の内側面に組付けられるアウタパッド62(実際には、詳細を後述するサポート66により支持される)のロータの軸線方向位置の調整が可能な構成とされている。
The
実施形態に係るディスクブレーキ装置10の押圧力は、作動ばね28の変位によって生ずるものであるため、ピストン26の摺動量(突出量)が小さい。このため、アジャスタボルト64の締め込みにより、パッド摩耗分の隙間を調整することができる。なお、ブリッジ部16は、ボディ本体14と爪部18とを連結する連結部である。
Since the pressing force of the
実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、エアチャンバ50等のアクチュエータとカムシャフト36との間の力伝達経路に、アクチュエータの力によらないで作動ばね28による押圧力を解放するための手動機構を付帯させている。具体的には、カムレバー46の他方の端部と直動ロッド48とをピン結合するクレビス52に、手動解放ボルト54を設けることにより構成している。手動解放ボルト54は、クレビス52に対し、直動ロッド48の動作方向と平行に形成された貫通孔に設けられた雌ねじ部に螺合する。クレビス52の貫通孔から突出することとなる手動解放ボルト54の先端は、キャリパボディ12に設けられた受け座56に当接するように構成されている。図1に示す形態では、受け座56は、エアチャンバ50を固定するためのブラケット部に設けられている。
In the
このように配置された手動解放ボルト54は、締め込む方向の力を付与されることで、クレビス52から突出させる先端の長さが長くなる。これに対し、手動解放ボルト54の先端は、受け座56により進行が妨げられているため、反力によりクレビス52が手動解放ボルト54のボルト頭側へ移動することとなる。この動作は、エアチャンバ50における直動ロッド48の動作と共通であるため、カムシャフト36の回転軸36aを回動させ、作動ばね28の押圧力を解放することができる。
The
上記のような構成のキャリパボディ12は、ロータの軸線方向と並行に配置されたガイドピン68を介して、サポート66に組付けられる。このような構成とすることで、キャリパボディ12は、サポート66を基点として、ロータの軸線方向への摺動が可能となる。なお、インナパッド60、およびアウタパッド62は、サポート66のトルク受け部により、ロータの軸方向への摺動が可能なように支持されている。
The
上記のような構成のディスクブレーキ装置10では、作動ばね28による押圧力を解放するための機構について、エアチャンバ50等のアクチュエータによる押圧力の解放時に介在される力伝達経路の一部を手動機構と共有する構成としている。このため、ディスクブレーキ装置10全体としての小型化を図ることができる。また、押圧力を解放する機構として、キャリパボディ12内に配置したカム機構を用いて力の伝達方向の変換を図っているため、手動機構の小型化を図ることができる。すなわち、ロータの軸線方向に付与する力をカム機構を介して回転方向の力に変換しているため、大きなレバー等を用いて力と距離を稼ぐ必要を無くしているのである。また、手動機構の具体的な手段として、手動解放ボルト54を採用することにより、押圧力を解放した状態とした後に、力を加えることなく解放状態を維持することが可能となる。
In the
次に、上記のような構成のディスクブレーキ装置10の作動について説明する。
まず、エアチャンバ50が非稼動な状態では、作動ばね28の押圧力により、ガイド30、ピストン26が押圧され、ピストン26がロータ側に押し出される状態が維持される。この状態では、インナパッド60は、ピストン26からの押圧力を受けることによりロータ側へ押し出され、ロータへ付勢する。インナパッド60がロータに付勢すると、キャリパボディ12は、その反力により、ガイドピン68を介して押し戻される。この作用により爪部18に配置されたアウタパッド62がロータ側へ押し出され、インナパッド60とアウタパッド62で、ロータを挟み込み、制動力を生じさせる。
Next, the operation of the
First, when the
次に、エアチャンバ50を稼動させると、直動ロッド48がエアチャンバ50から突出する方向に動作し、カムレバー46を矢印B(図1参照)の方向へ回動(揺動)させる。これにより回転軸36aが回動し、大径部36bの回動が成される。大径部36bが回動すると、カム部36cに摺接しているコネクティングロッド42が作動ばね28側へ押し出され、ガイド30を押し戻す反力が発生する。
Next, when the
反力の発生によりガイド30が押し戻されると、ガイド30に連結ピン44により連結されたピストン26への押圧力も解放される。これにより、インナパッド60とアウタパッド62により挟持されることにより生じていたロータの制動が解除される。
When the
一方、エアチャンバ50の稼動が解除されると、コネクティングロッド42を介した反力が解除される。これにより、作動ばね28による押圧力でガイド30と共に、コネクティングロッド42、およびピストン26が押し戻され、インナパッド60に対する押圧力を生じさせることとなる。この時、大径部36bは、コネクティングロッド42を介して初期位置へと押し戻される。
On the other hand, when the operation of the
また、アクチュエータを介さずに、作動ばね28による押圧力を解放する場合には、制動力が生じている状態において、図5に示すように、クレビス52に手動解放ボルト54を螺合させる。螺合させた手動解放ボルト54は、ボルトを締め込む方向へ回動させることで、図6に示すように、その先端が受け座56に当接する。手動解放ボルト54の先端が受け座56に当接した状態で、さらに手動解放ボルト54を締め込む方向に回動させると、図7に示すように、クレビス52が手動解放ボルト54のボルト頭側へとスライドする。この動作により、カムレバー46が矢印B(図1参照)の方向へ回動(揺動)し、エアチャンバ50を稼働させた状態と同様な作用を奏し、作動ばね28(図2、図3参照)の押圧力が解放され、ロータの制動が解除される。
When releasing the pressing force by the operating
なお、動作の説明では、手動解放ボルト54は、手動解放動作を実施する場合に螺合させるように記載したが、ボルト先端が受け座56に当接しない状態であれば、常時螺合状態を維持させておくことができる。ディスクブレーキ装置10の通常の動作に影響を与えないからである。
In the description of the operation, it is described that the
また、上記実施形態では、アクチュエータとして、エアチャンバ50を例に挙げているが、モータ等を採用することもできる(不図示)。なお、モータをアクチュエータとして採用する場合には、回転方向の力を直線方向の力に変換するために、直動ロッド48とモータの回転軸との間に、クランクレバー(不図示)等を介在させるようにすれば良い。
Moreover, in the said embodiment, although the
また、手動解放機構の他の例としては、例えば、図8に示すような機構としても良い。具体的には、アクチュエータであるエアチャンバ50の直動ロッド48の外周部に雄ねじを形成する。そして、この雄ねじに螺合するナット58を配置するというものである。このような構成の手動解放機構の場合、ナット58をエアチャンバ50側に移動するように旋回させ、ナット58をエアチャンバ50における直動ロッド48の突設部に当接させる。ナット58をエアチャンバ50に当接させた後、さらにナット58を旋回させると、ナット58の旋回に合わせて、直動ロッド48がエアチャンバ50から引き抜かれるように突出することとなる。
Another example of the manual release mechanism may be a mechanism as shown in FIG. Specifically, a male screw is formed on the outer periphery of the
この作用は、直動ロッド48に対して、エアチャンバ50を稼働させた際の運動と同じ動きを与えるものである。よって、カムレバー46を矢印Bの方向へと移動させることが可能となる。また、このような機構であっても、上記実施形態と同様に、ディスクブレーキ装置10全体として、コンパクトなものとすることができる。
This action gives the
10………ディスクブレーキ装置、12………キャリパボディ、14………ボディ本体、16………ブリッジ部、18………爪部、18a………貫通孔、20………シリンダ、22………ボア、24………軸受け孔、26………ピストン、26a………貫通孔、26b………軸線方向孔、28………作動ばね、30………ガイド、30a………凸部、30b………フランジ部、31………アジャスタ、31a………スライダ、32………プラグ、32a………貫通孔、34………締結板、36………カムシャフト、36a………回転軸、36b………大径部、36c………カム部、38………シャフトホルダ、42………コネクティングロッド、44………連結ピン、46………カムレバー、48………直動ロッド、50………エアチャンバ、52………クレビス、54………手動解放ボルト、56………受け座、60………インナパッド、62………アウタパッド、64………アジャストボルト、66………サポート、68………ガイドピン。
10 ......... Disc brake device, 12 ......... Caliper body, 14 ......... Body body, 16 ......... Bridge part, 18 ......... Nail part, 18a ...... Through hole, 20 ...... Cylinder, 22 ......... Bore, 24 ......... Bearing hole, 26 ......... Piston, 26a ......... Through hole, 26b ......... Axial hole, 28 ......... Operating spring, 30 ......... Guide, 30a ......... Projection, 30b ......... Flange, 31 ......... Adjuster, 31a ......... Slider, 32 ......... Plug, 32a ......... Through hole, 34 ......... Fastening plate, 36 ...... Camshaft, 36a ......... Rotating shaft, 36b ......... Large diameter part, 36c ......... Cam part, 38 ......... Shaft holder, 42 ...... Connecting rod, 44 ......... Connecting pin, 46 ...... Cam lever, 48 ... …… Direct acting rod, 50 ………
Claims (4)
前記カムシャフトを回動させる力を入力するアクチュエータからの力伝達経路に、前記カムシャフトを回動させる手動機構を付帯させたことを特徴とするディスクブレーキ装置。 A disc brake that includes a cam mechanism in the caliper body that presses a brake pad by a pressing force from an operating spring and releases the pressing force, and a cam shaft that operates the cam mechanism protrudes to the outside of the caliper body. In the device
A disc brake device characterized in that a manual mechanism for rotating the camshaft is attached to a force transmission path from an actuator for inputting a force for rotating the camshaft.
前記手動機構は、前記カムレバーの前記力点側に付帯させていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。 The said force transmitting path, the distance to the point from the center of rotation of the cam shaft when the l 2, the distance from the rotation center to the force point and l 1, and has a relation of l 1> l 2 Provide a cam lever,
The disc brake device according to claim 1, wherein the manual mechanism is attached to the power point side of the cam lever.
前記直動ロッドの側面には、雄ねじを形成し、
前記手動機構は、前記直動ロッドに螺合して、当該直動ロッドを前記カムレバーを作動させる方向へ移動させるナットであることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ装置。
A linear rod for operating the cam lever is provided between the actuator and the cam lever,
On the side of the linear motion rod, a male screw is formed,
3. The disc brake device according to claim 2, wherein the manual mechanism is a nut that is screwed into the linear motion rod and moves the linear motion rod in a direction in which the cam lever is operated.
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