JP2015123034A - 線状哺乳類人工染色体を保有する哺乳類動物未分化細胞及び哺乳類動物 - Google Patents

線状哺乳類人工染色体を保有する哺乳類動物未分化細胞及び哺乳類動物 Download PDF

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Abstract

【課題】
通常の細胞分裂の過程において安定であることのみならず、生殖細胞における減数分裂、及び哺乳類動物の個体において長期間安定的に保持され、完全に次世代に受け継がれる哺乳類人工染色体(MAC)を提供すること。
【解決手段】
線状哺乳類人工染色体を保有する胚性幹細胞(ES細胞)等の未分化細胞、及び、該未分化細胞を用いて、該線状哺乳類人工染色体を各種組織における細胞において長期間安定的に保有する哺乳類動物を作出する方法、並びに、こうして得られる哺乳類動物。
【選択図】図5

Description

本発明は、線状哺乳類人工染色体を保有するマウス等の哺乳類動物、特に、長期間に亘って各種の組織の細胞において該線状哺乳類人工染色体を安定的に保有する哺乳類動物、該哺乳類動物を作出するために使用される胚性幹細胞(ES細胞)等の多分化能の未分化細胞、及び、それらの作製方法等に関する。
例えば、特許文献1及び特許文献2等に記載されている哺乳類人工染色体は、動物培養細胞だけではなく動物個体内においても各組織に維持され、次世代に継承されることが望まれる。しかし、これまでのマウス等の哺乳動物の細胞に導入された哺乳類人工染色体は該哺乳動物の各組織における細胞中では長期的に安定ではなく、更に、マウス組織細胞で保持されている人工染色体の割合(保持率)は各組織において保持率が一定ではなくなること(93−113週齢において、約90−10%程度の保持率)、及び、マウス個体間においても同様で、マウス個体間での人工染色体の保持率も一定ではないという問題点が指摘されている(非特許文献1)。
このように、従来技術における哺乳類人工染色体が導入されたマウス等の哺乳類動物組織間や個体間での保持率が不均一であるために、哺乳類人工染色体に目的遺伝子(群)を導入した哺乳類動物細胞あるいは哺乳類動物個体を用いて導入遺伝子の詳細かつ正確で再現性の高い解析を行うことが困難であった。
又、特許文献3には、環状哺乳類人工染色体からの線状哺乳類人工染色体の構築方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1、特許文献2及び特許文献3等のいずれの従来技術においても、線状哺乳類人工染色体を保有する胚性幹細胞(ES細胞)等の未分化細胞及び該細胞から安定的に保有するキメラマウス等の哺乳類動物を作出することに関する具体的な開示ないし教示はなされていない。
特許第4022835号 特許第4293990号 特開2008−54501号公報
Suzuki, N., Nishii, K., Okazaki, T., Ikeno, M. (2006) Human artificialchromosomes constructed using the bottom-up strategy are stably maintained in mitosis and efficiently transmissible to progeny mice. Journal of Biological Chemistry, Vol.281, No.36, 26615-26623 Suzuki, N., Itoh, T., Hasegawa, Y., Okazaki, T., Ikeno, M. (2010) Cell to cell transfer of the chromatin-packaged human b-globin gene cluster. Nucleic Acids Research, 38, e33
従って、通常の細胞分裂の過程において安定であることのみならず、生殖細胞における減数分裂、及び哺乳類動物の個体において長期間安定的に保持され、完全に次世代に受け継がれる哺乳類人工染色体(MAC)が望まれている。このようなMACを利用することによって、生殖系列での減数分裂を正常に通過することにより、MACを介して安定に遺伝形質を次世代に受け継がせることやMAC同士の相同組み換え等が可能となるので、その有用性は極めて高い。
本発明者等は前記課題を解決するべく鋭意検討の結果、線状哺乳類人工染色体を効率的に胚性幹細胞(ES細胞)等の未分化細胞に移入することに成功し、更に、かかる未分化細胞を用いて、該線状哺乳類人工染色体を各種組織における細胞において長期間安定的に保有する哺乳類動物を作出することに成功し、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下の態様を有する。
[態様1]
線状哺乳類人工染色体を保有する哺乳類動物未分化細胞。
[態様2]
線状哺乳類人工染色体が線状ヒト人工染色体である、態様1記載の哺乳類動物未分化細胞。
[態様3]
胚性幹細胞(ES細胞)である、態様1又は2記載の未分化細胞。
[態様4]
マウス胚性幹細胞(ES細胞)である、態様1〜3のいずれか一項に記載の未分化細胞。
[態様5]
線状哺乳類人工染色体が以下のステップ:
(1)挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体を構築するステップ、
(2)テロメア配列を含むDNAコンストラクトを前記挿入部位に挿入するステップ、
により構築される、態様1〜4のいずれか一項に記載の未分化細胞。
[態様6]
挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体が、哺乳類セントロメア配列を含む環状の第1ベクター又は哺乳類セントロメア配列及び哺乳類テロメア配列を含む環状の第1ベクターと、所望の配列を特異的に挿入するための挿入用配列及びインスレーター配列を含む環状の第2ベクターと、を哺乳類宿主細胞に導入する第1工程と、形質転換細胞を選択する第2工程と、及び選択された形質転換細胞の中から哺乳類人工染色体を保有する細胞を選択する第3工程と、を含む方法で作製される、態様5記載の未分化細胞。
[態様7]
態様1〜6のいずれか一項に記載の未分化細胞の作製方法であって、線状哺乳類人工染色体をクロモソームトランスフェクション法によって該未分化細胞に移入することを含む、前記方法。
[態様8]
線状哺乳類人工染色体を保有する非ヒト哺乳類動物。
[態様9]
マウスである、態様8記載の非ヒト哺乳類動物。
[態様10]
キメラ動物である態様8又は9記載の非ヒト哺乳類動物。
[態様11]
態様10に記載のキメラ動物である非ヒト哺乳類動物の作出方法であって、態様1〜6のいずれか一項に記載の未分化細胞を宿主動物の胚盤胞期胚に注入し、その後、該宿主動物に自然分娩させることを含む、前記方法。
[態様12]
態様8又は9記載の非ヒト哺乳類動物の作出方法であって、態様10に記載のキメラ動物を野生型非ヒト哺乳類動物と交配させてヘテロ接合体を得ることを含む、前記方法。
[態様13]
態様11又は12に記載の作出方法によって得られる、非ヒト哺乳類動物。
[態様14]
マウスである態様13記載の非ヒト哺乳類動物。
[態様15]
少なくとも7ヶ月に亘って、各組織の細胞内において、少なくとも80%以上の割合で哺乳類人工染色体が保有されている、態様13又は14に記載の非ヒト哺乳類動物。
本発明によって、長期間に亘って各種臓器(組織)の細胞において線状哺乳類人工染色体を安定的に維持保有することが出来る哺乳類動物個体、及び、該哺乳類動物を作出するために使用される、該線状哺乳類人工染色体を保有する胚性幹細胞(ES細胞)等の未分化細胞が提供される。
即ち、本発明の哺乳類動物個体であるマウス由来の各組織、脳、心臓、肝臓、腎臓、及び、尻尾における線状哺乳類人工染色体の保持率が、環状人工染色体保有マウスと比較して1.5〜2倍高くなり96%以上に達した。つまり血球系以外の組織においては、ほぼ100%保持していると言える。また、環状人工染色体保有マウスにおいては特に保持率が低かった血球系細胞(骨髄及び脾臓)においても、3倍以上高くなり80%以上の保持率であった。さらに、環状人工染色体保有マウスにおいては、マウス個体間での人工染色体保持率に大きなばらつきが見られたが、本発明の哺乳類動物個体における線状哺乳類人工染色体の保持率は個体間でほぼ同等であった。
その結果、これらを利用することにより、線状哺乳類人工染色体等に関してより詳細かつ正確で再現性の高い解析が可能となる。
遺伝子導入サイトを4箇所保有する環状HACの作製の概略を示す。 環状HACから線状ヒト人工染色体(HAC)の作製の概略を示す。 実施例2におけるES細胞への線状HACのトランスフェクションのLNA-FISHによる結果を示す写真である。 実施例3において得られたキメラマウスの写真である。 実施例4において得られた線状HAC保有マウスの各種臓器に於いて線状HACが非常に高い保有率で維持されていることを示すグラフである。 実施例4において得られた線状HAC保有マウスのFISHによる結果を示す写真である。
本発明は線状哺乳類人工染色体を保有する哺乳類動物未分化細胞に関する。ここで、未分化細胞とは、多能性を持つ細胞株であって、特に、該線状哺乳類人工染色体を保有するキメラ動物の作出に用いることができるような細胞株を意味し、例えば、胚性幹細胞(ES細胞)及び誘導(人工)多能性幹細胞(iPS細胞)等の当業者に公知の任意の多能性細胞株を挙げることができる。実験動物として用いられているマウス等のげっ歯類動物由来の未分化細胞が好ましい。尚、以下の説明において記載するヒト人工染色体(human artificial chromosome;以下、「HAC」ともいう)は、哺乳類人工染色体(MAC)に含まれる。
本発明の未分化細胞は、線状哺乳類人工染色体をクロモソームトランスフェクション法(非特許文献2)によって該未分化細胞に移入することによって作製することができる。
線状哺乳類人工染色体は、DNAの複製開始に必要な複製起点又は自立複製配列、染色体末端の安定化と複製のために必要なテロメア、及び複製後の各姉妹染色体への分布のために必要なセントロメアの3つの必須のDNAエレメントを含むDNA構築物である。線状哺乳類人工染色体は当業者に公知の任意の方法で構築することが出来る。例えば、特許文献1に記載のように、酵母人工染色体に基づき相同組換えを利用して構築する方法がある。
あるいは、特許文献3(特開2008−54501号公報)に記載されているように、以下のステップ:
(1)挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体を構築するステップ、
(2)テロメア配列を含むDNAコンストラクトを前記挿入部位に挿入するステップ、
により線状哺乳類人工染色体を構築することも出来る。
上記の線状哺乳類人工染色体の構築方法は、以下の利点を有する。
1.操作性に優れる。
2.好ましい部位にテロメア配列を挿入することが容易となり、高い効率で適切な形態の線状HACを構築可能である(YAC前駆体を用いた方法ではテロメアを適切な状態で有する線状MACが得られる確率が低い)。
3.HACに導入される外来遺伝子(目的遺伝子)などに悪影響を及ぼすことなくテロメア配列を挿入することが容易である(YAC前駆体を用いた方法では、前駆体間の組み換えの際、意図しない部位にテロメア配列が組み込まれ、導入される外来遺伝子の発現が影響を受けることが多い。また、不適切な部位に組み込まれたテロメア配列がHACの安定性に影響することもある。)
ここで、「挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体」は当業者に公知の任意の方法で作製することができる。例えば、特許文献2に記載されているように、
哺乳類セントロメア配列(及び、哺乳類テロメア配列)を含む環状の第1ベクターと、所望の配列を特異的に挿入するための挿入用配列及びインスレーター配列を含む環状の第2ベクターと、を哺乳類宿主細胞に導入する第1工程と、形質転換細胞を選択する第2工程と、及び選択された形質転換細胞の中から哺乳類人工染色体を保有する細胞を選択する第3工程と、を含む方法で作製することが出来る。
挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体を作製する際の、その他の具体的な条件等は、当業者であれば、例えば、特許文献2の開示に基づき、適宜、選択することが出来る。
上記哺乳類セントロメア配列は、配列:5’−NTTCGNNNNANNCGGGN−3’:配列番号1(但し、NはA,T,C,及びGのいずれかである)からなるCENP−B boxと呼ばれる配列が規則的間隔で複数個配列される領域を含み、ヒト染色体アルファサテライト領域由来の配列を含むことが好ましい。特に、上記哺乳類セントロメア配列は更に、ヒト21番染色体由来の11量体繰返しユニットを含み、サイズは約50kb以下であることが好ましい。
第1ベクター及び第2ベクターとして環状ベクター又は線状ベクターが使用される。環状ベクターとしては細菌(大腸菌など)において自律複製できるBAC(bacterial artificial chromosome)又はPAC(P1 artificial chromosome)を用いることができる。BAC又はPACを使用することは、導入操作、増幅、維持などの取り扱いが容易であり、また様々な種類のものを入手可能であるといった利点を有する。環状ベクターは公知のBAC又はPACに必要な改変を施すことにより構築され得る。例えば、Belo−BAC(New England Biolabs inc.,Beverly,MA 01915−5599)を出発材料として、これに制限酵素処理等によって哺乳類セントロメア配列の挿入部位を作製し、この挿入部位に別途用意した哺乳類セントロメア配列を挿入することにより、哺乳類セントロメア配列を含む環状ベクター(第1ベクター)を構築することができる。一方、第2ベクターは、そのクローンを含むライブラリーが提供されている場合には当該ライブラリーから調製することができる。
一般に哺乳類セントロメア配列内には一つ以上の複製起点が存在するので、通常、哺乳類セントロメア配列を含む第1ベクターには哺乳類複製起点が含まれる。哺乳類セントロメア配列が哺乳類複製起点を含んでいない場合には、別途、哺乳類複製起点を第1ベクター又は第2ベクターに含有させる。
上記第1ベクターは当業者に公知の任意の選択マーカー遺伝子を有し、前記第2工程における形質転換細胞の選択は該選択マーカー遺伝子を利用して行われることが好ましい。
上記挿入用配列は当業者に公知の任意の配列でよいが、loxPサイト、SloxPサイト、VloxPサイト、FRTサイト又はこれらいずれかの配列の一部を改変した配列であることが好ましい。
尚、インスレーター配列とは、エンハンサーブロッキング効果(隣り合う遺伝子の発現が互いに影響を受けない)又は染色体バウンダリー効果(遺伝子発現を保証する領域と遺伝子発現が抑制される領域を隔て区別する)を発揮することによって特徴付けられた塩基配列のことをいう。当業者に公知の任意のインスレーター配列を利用することが出来る。
宿主細胞内で第1ベクターと第2ベクターとの間で組換えが生じ、その結果として第1ベクター由来のセントロメア配列と第2ベクター由来の各配列とを備えた哺乳類人工染色体が形成される。宿主細胞としては、例えば、ヒト線維芽肉腫細胞株であるHT1080細胞、HeLa細胞、CHO細胞、K562細胞等を使用することができる。第1ベクターと第2ベクターを哺乳類宿主細胞に導入する際の量比は、例えば、約10:1〜約1:10とすることが出来る。
宿主細胞への各ベクターの導入は当業者に公知の任意の方法、例えば、リポフェクション(Felgner,P.L.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84,7413−7417(1984))、リン酸カルシウムを利用したトランスフェクション、マイクロインジェクション(Graessmann,M.& Graessmann,A.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.73,366−370(1976))、エレクトロポーレーション(Potter,H.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.81,7161−7165(1984))等の方法で行うことができる。
第1ベクターと第2ベクターが導入された形質転換細胞の選択は当業者に公知の任意の方法、例えば、第1ベクター又は第2ベクターに予め挿入しておいた選択マーカー遺伝子を利用して行うことができる。
形質転換細胞を選択した後に、哺乳類人工染色体に特異的なプローブや抗体を用いたin situハイブリダイゼーション法等の当業者に公知の任意の方法によって、該哺乳類人工染色体を保有する細胞を選択する。
更に、線状哺乳類人工染色体を構築する際のその他の具体的な条件等は、当業者であれば、例えば、特許文献3の開示に基づき、適宜、選択することが出来る。
例えば、テロメア配列を含む上記DNAコンストラクトが、向かい合った二個のテロメア配列を含み、更に、これら二個のテロメア配列の間に選択マーカー遺伝子が介在していることが好ましい。
上記テロメア配列の近傍に更にインスレーター配列が配置され、又は、目的遺伝子の配列又は所望の配列を挿入するための挿入用配列をさらに有することが好ましい。
上記挿入部位の近傍に、挿入部位を挟むように配置された二つのインスレーター配列を有することが好ましい。
更に、上記環状哺乳類人工染色体が、前記挿入部位に加えて、外来遺伝子を挿入するための第2挿入部位を有することが好ましい。更に、上記環状哺乳類人工染色体は外来遺伝子を保持していても良い。
挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体を構築した後、当業者に公知の任意の方法によって、当該挿入部位へテロメア配列を含むDNAコンストラクトが挿入される。例えば、微小核融合法は一般に、コルセミド処理等による微小核多核細胞の形成、続いてサイトカラシンB処理及び遠心処理等による微小核体の形成及び回収、回収した微小核体とターゲット細胞との融合からなる。即ち、(1)挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体を、微小核形成能を有する細胞内に構築し、(2)微小核融合法で環状哺乳類人工染色体を適当な哺乳類細胞(ターゲット細胞)に移入した該環状哺乳類人工染色体を保有する哺乳類細胞を得て、(3)当該哺乳類細胞内において、テロメア配列を含むDNAコンストラクトを環状哺乳類人工染色体の挿入部位へ挿入する。
微小核形成能を有する哺乳類細胞としては、例えばマウスA9細胞(American Type Culture Collection, Manassas, VA 20110-2209)、マウスES細胞、CHO細胞等を用いることができる。又、ターゲット細胞としては例えばCHO細胞、COS細胞、HeLa細胞、胚性幹細胞、成体幹細胞(組織幹細胞)などを用いることができる。細胞融合はPEG(Polyethylene Glycol)等を用いて行うことができる。
テロメア配列を含むDNAコンストラクトの環状哺乳類人工染色体の挿入部位への挿入は、挿入部位の種類(性質)に応じた当業者に公知の任意の方法で実施される。例えば環状哺乳類人工染色体に組み込まれる挿入部位としてlox71(loxPの変異配列)を用い、Creリコンビナーゼの作用による部位特異的組み換えを利用する場合には、環状MACを保有する細胞に対して、テロメア配列及びlox66(loxPの変異配列)を含むDNAコンストラクトを保持したベクター(挿入ベクター)とCre遺伝子を保持したベクター(Cre発現ベクター)とを共導入すればよい。
尚、こうして構築された線状哺乳類人工染色体を保有する宿主細胞から、当業者に公知の任意の方法、例えば、まず線状MACを保有する宿主細胞の懸濁液を調製し、そして核酸成分を抽出し、その後フィコールなどを用いた密度勾配遠心法によって染色体が含まれる画分を取得し、更に、フィルター等を用いて分子量の小さい人工染色体を分離する等の操作で分離・精製することが出来る。
更に、本発明は、線状哺乳類人工染色体を保有するマウス等のげっ歯類を含む非ヒト哺乳類動物に係る。
該非ヒト哺乳類動物は線状哺乳類人工染色体に関してキメラ動物又はヘテロ接合体であり得る。
従って、本発明は、該キメラ動物である非ヒト哺乳類動物の作出方法であって、態様1〜3のいずれか一項に記載の未分化細胞を宿主動物の胚盤胞期胚に注入し、その後、該宿主動物に自然分娩させることを含む、前記方法に係る。
更に、ヘテロ接合体である非ヒト哺乳類動物の作出方法であって、上記のキメラ動物を野生型非ヒト哺乳類動物と交配させてヘテロ接合体を得ることを含む、又は、上記のキメラ動物である非ヒト哺乳類動物の作出方法の後に更に該キメラ動物を野生型非ヒト哺乳類動物と交配させてヘテロ接合体を得ることを含む、前記方法に係る。本明細書の実施例に示されているように、こうして作出された非ヒト哺乳類動物では、少なくとも7ヶ月に亘って、各臓器又は組織(例えば、脳・心臓・肝臓・腎臓・尻尾、及び、脾臓・骨髄)の細胞内において、少なくとも約80%以上の割合で哺乳類人工染色体が保有されている。
これらの作出方法はいずれも、本明細書の実施例を参照し、当業者に公知の任意の条件下で実施することが出来る。
以下、実施例を参照して本発明を説明する。尚、本発明の技術的範囲はこれら実施例の記載に限定されるものではなく、これら記載に基づき当業者が適宜変更・修正したものも本発明に含まれる。
線状ヒト人工染色体(HAC)の作製
図1に示されるように、遺伝子導入サイトを4箇所保有する環状HACである25-4 vectorを保有するCHO(Chinese Hamster Ovary)細胞を特許文献2に記載の方法を用いて作製した(Ikeno et al. (2009))。更に、図2に示されるように、この環状HACから特許文献3の実施例に記載の線状化方法を用いて線状HACを作製した。
クロモソームトランスファー法による線状HACのES細胞への移入
実施例1で作製した線状HACを、該線状HACを保有するCHO細胞から公知の方法(Auerbach, W. et al., Biotechniques 29, 1024-1028, 1030, 1032 (2000))を用いて作製したES細胞へ、クロモソームトランスフェクション法(非特許文献2)により移入した。即ち、線状HAC保有CHO細胞を終濃度0.05μg/mlとなるようにコルセミドを加えた後、37℃、5 %CO の条件で12hr培養した。1x10-7個の分裂期細胞を回収し、75mM KCl溶液で室温、10分間低張処理をした。遠心処理(1,000 rpm、5min)を行い、沈殿を0.1% ジギトニンを含むポリアミンバッファー(15mM Tris-HCl, pH 7.4; 0.2mM spermine; 0.5mM spermidine; 2mM EDTA; 0.5mM EGTA; 80mM KCl; 20mM NaCl)に懸濁した。その後、27ゲージの針をつけた10mlシリンジを用いて細胞を破砕した。CHO細胞由来の染色体と分離するために、破砕細胞を25%蔗糖溶液により遠心(2,500g、15分)後、線状HACだけを含む一番上のフラクションを回収した。回収した線状HACを遠心処理(15,000 rpm、5min)後、100μlポリアミンバッファーに懸濁した。FuGENE HD(Promega)を用いて、線状HAC をES細胞へトランスフェクションを行った。尚、この操作は製品使用説明書に従って行った。形質転換した細胞を150μg/mlのG418(Sigma)で選択し、10日後にコロニーを採取した。
染色体外分子として線状HACが存在していることを検出するために、可視化蛍光標識物質の付いたプローブ、TYE665付きアルフォイドLNAプローブ(EXIQON)とFAM付きテロメアLNAプローブ(EXIQON)を用いたLNA-FISH法でネオマイシン耐性細胞株を分析した。具体的には、メタノール/酢酸(3:1)による固定化後のメタフェイズ・スプレッド(分裂中期染色体) をスライドガラス上に調製し、EXIQON社のホームページ記載の方法にしたがってLNA-FISHを行った。ツアイス顕微鏡に設置したCCDカメラを用いて写真撮影してMetaMorph及びAdobePhotoshopCS5を用いてイメージ加工した。
LNA-FISHの結果、線状HACのトランスフェクションによって得られた7個のネオマイシン耐性細胞株は、全て線状HAC保有形質転換細胞株であり、全ての株においてES細胞の染色体に組込まれることなく、独立に染色体外分子として線状HACが存在していた(図3)。緑がテロメアのシグナル(矢じり) 、赤がアルフォイドのシグナル(矢印) を示す。単離されたES細胞において、線状HACはテロメアを有し、宿主の染色体からは独立していることがわかる。
線状HAC保有マウス(キメラマウス)の作出
実施例2によって得られた線状HAC保有ES細胞を培養して樹立された細胞株を、ICRマウス(日本クレア株式会社)から採取した8細胞期胚あるいは胚盤胞期胚にインジェクション法により注入し、ES細胞導入胚を仮親に移植した。その後、自然分娩により産仔を得た。生後6週間のマウスから尻尾の一部を採取し、0.1% collagenase (Wako)、5% FBSを含むDMEM培地で37℃、5%CO2存在化で16時間培養した。細胞を再度、10%FBSを含むDMEM培地で37℃、5%CO2存在化で培養した。コンフルエントに近く増えた状態でTN16を加え、分裂期に同調した後に分裂期染色体標本を作製した。
実施例2に示したLNA-FISH法により11匹のマウスを解析した結果、11匹のマウス全てにおいて線状HACを保有していることが確認された。尚、図4は、得られたキメラマウスの写真であり、ICRマウス由来の毛色は白でありES細胞由来の毛色はアグーチ(茶色)であるので、毛色からほぼ100%のキメラマウスであることを確認できる。
線状HAC保有マウスの各臓器における線状HACの安定性
線状HAC保有マウスにおける各臓器の保有率を産出するために、線状HAC保有キメラマウス♂とC57BL/6Jマウス(日本クレア株式会社)♀の交配を行い、F1マウスを25匹得た。実施例2に示したLNA-FISH法により解析した結果、25匹のF1マウスのうち12匹において線状HACを保有していた(ヘテロ接合体)。線状HAC保有マウスの各臓器における線状HACの安定性を調べるために、個体を7ヶ月間飼育した後、脳・心臓・肝臓・腎臓・脾臓・骨髄・尻尾における分裂期染色体標本を作製しFISH解析を行った。脳・心臓・肝臓・腎臓・尻尾については、PBSで洗った後に細片化し、0.1% collagenase (Wako)、5% FBSを含むDMEM培地で37℃、5%CO2存在化で16時間培養した。その後、メタノール/ 酢酸(3:1) による固定化後の間期細胞のスプレッドをスライドガラス上に調製した。脾臓・骨髄については、4μg/ml Concanavalin A (SIGMA)、4μg/ml LPS (WAKO)、10% FBSを含むRPMI培地で37℃、5%CO2存在化で48時間培養後、TN16を加え、分裂期に同調した後に分裂期染色体標本を作製した。常法にしたがってFISHを行った。線状HACを検出するために、プローブとしてビオチン標識α 21−IアルフォイドDNA (11-4) (Ikeno et al. (1994)) 及びジゴキシゲニン標識Belo-BACを用いた。この二色FISHにおいてはビオチン標識DNAをFITC結合アビジンによって可視化し、他方ジゴキシゲニン標識DNAをTRITC結合抗ジゴキシゲニン(ベーリンガーマンハイム) によって可視化した。アルフォイド配列とBACベクター配列をプローブに用いてFISHを行った。
結果、全ての臓器に於いて線状HACが確認され、脳・心臓・肝臓・腎臓・尻尾については♂♀ともに96%以上の高い保有率を示し、脾臓・骨髄についても80%以上の保有率であった(図5)。また、♂♀による個体差は見られなかった。図6は脾臓細胞における線状HAC(矢印)のFISHの図であり、緑がアルフォイド配列プローブのシグナル、赤がBACベクター配列プローブのシグナル、黄色が赤と緑が重なっていることを示す。マウス個体の組織に於いても、線状HACは宿主の染色体からは独立していることがわかる。尚、保有率は100個の細胞を観察した中でのHAC保有細胞数(HAC保有細胞数/観察細胞数)により求めた。
以上のことから、本発明の哺乳類動物未分化細胞に含まれる線状哺乳類人工染色体は、通常の細胞分裂の過程のみならず生殖細胞における減数分裂においても安定であり、哺乳類動物の個体において各種の臓器(組織)細胞の核内に長期間安定的に保持され、完全に次世代に受け継がれることが実証された。
本発明によって提供される、線状哺乳類人工染色体を長期的に安定して維持・保有するマウス等のげっ歯類を含む哺乳類動物の細胞内又は該哺乳類動物個体は、哺乳類人工染色体の詳細かつ正確で再現性の高い解析等に非常に有用である。
本明細書における引用文献を以下に列挙する。
(1) Auerbach, W., Dunmore, J.H., Fairchild-Huntress, V., et al. (2000). Establishment and chimera analysis of 129/SvEv- and C57BL/6-derived mouse embryonic stem cell lines. Biotechniques 29, 1024-1028, 1030, 1032.
(2) Felgner, P.L., Gadek, T.R., Holm,et al. (1987) Lipofection: a highly efficient, lipid-mediated DNA-transfection procedure. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 84, 7413-7417.
(3) Graessmann, M., Graessman, A. (1976) "Early" simian-virus-40-specific RNA contains information for tumor antigen formation and chromatin replication. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 73, 366-370.
(4) Ikeno, M., Masumoto, H., Okazaki, T. (1994) Distribution of CENP-B boxes reflected in CREST centromere antigenic sites on long-range alpha-satellite DNA arrays of human chromosome 21. Hum. Mol. Genet., 3, 1245-1257.
(5) Ikeno, M., Suzuki, N., Hasegawa, H., Okazaki, T. (2009) Manipulating transgenes using a chromosome vector. Nucleic Acids Research, 37, e44
(6) Potter, H., Weir, L., Leder, P. (1984) Enhancer-dependent expression of human kappa immunoglobulin genes introduced into mouse pre-B lymphocytes by electroporation. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 81, 7161-7165.

Claims (15)

  1. 線状哺乳類人工染色体を保有する哺乳類動物未分化細胞。
  2. 線状哺乳類人工染色体が線状ヒト人工染色体である、請求項1記載の哺乳類動物未分化細胞。
  3. 胚性幹細胞(ES細胞)である、請求項1又は2記載の未分化細胞。
  4. マウス胚性幹細胞(ES細胞)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の未分化細胞。
  5. 線状哺乳類人工染色体が以下のステップ:
    (1)挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体を構築するステップ、
    (2)テロメア配列を含むDNAコンストラクトを前記挿入部位に挿入するステップ、
    により構築される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の未分化細胞。
  6. 挿入部位を有する環状哺乳類人工染色体が、哺乳類セントロメア配列を含む環状の第1ベクター又は哺乳類セントロメア配列及び哺乳類テロメア配列を含む環状の第1ベクターと、所望の配列を特異的に挿入するための挿入用配列及びインスレーター配列を含む環状の第2ベクターと、を哺乳類宿主細胞に導入する第1工程と、形質転換細胞を選択する第2工程と、及び選択された形質転換細胞の中から哺乳類人工染色体を保有する細胞を選択する第3工程と、を含む方法で作製される、請求項5記載の未分化細胞。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の未分化細胞の作製方法であって、線状哺乳類人工染色体をクロモソームトランスフェクション法によって該未分化細胞に移入することを含む、前記方法。
  8. 線状哺乳類人工染色体を保有する非ヒト哺乳類動物。
  9. マウスである、請求項8記載の非ヒト哺乳類動物。
  10. キメラ動物である請求項8又は9記載の非ヒト哺乳類動物。
  11. 請求項10に記載のキメラ動物である非ヒト哺乳類動物の作出方法であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載の未分化細胞を宿主動物の胚盤胞期胚に注入し、その後、該宿主動物に自然分娩させることを含む、前記方法。
  12. 請求項8又は9記載の非ヒト哺乳類動物の作出方法であって、請求項10に記載のキメラ動物を野生型非ヒト哺乳類動物と交配させてヘテロ接合体を得ることを含む、前記方法。
  13. 請求項11又は12に記載の作出方法によって得られる、非ヒト哺乳類動物。
  14. マウスである請求項13記載の非ヒト哺乳類動物。
  15. 少なくとも7ヶ月に亘って、各組織の細胞内において、少なくとも80%以上の割合で哺乳類人工染色体が保有されている、請求項13又は14に記載の非ヒト哺乳類動物。
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