以下の詳細な説明は、例示的な性質のものであり、本開示内容、又は本発明の実施形態の用途及び使用法を制限することを意図していない。特定の装置、技術、及び用途は、実施例としてのみ提供されている。本明細書に記載された実施例への変更は、当業者には明らかであり、本明細書に規定される一般的な原理は、本発明の理念及び範囲から逸脱せずに、他の実施例及び用途にも適用可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲と一致するものであり、本明細書に記載及び図示される実施例に限定されない。
本明細書では、本発明の実施形態について、機能的及び/又は論理的なブロックコンポーネント及び種々の処理ステップの観点から説明する。このようなブロックコンポーネントは、特定の機能を実行するように構成された、任意の数のハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアのコンポーネントによって実現される。説明を簡潔にするために、配電系統、電気系統、航空機の操縦装置、航空機の電気系統、及びこれらのシステムのその他の機能的側面(及びシステムの個々の動作コンポーネント)に関連する従来の技術及びコンポーネントについては本明細書では詳細に説明しない。加えて、当業者であれば、本発明の実施形態を種々の回路と共に実施することが可能であること、及び本明細書に記載される実施形態が本発明の例示的な実施形態にすぎないことを理解するであろう。
本明細書では、本発明の実施形態について、実用的な非限定的用途、即ち航空機の電気系統の管理という観点から説明する。しかしながら、本発明の実施形態はこのような航空機の電気系統に限定されず、本明細書に記載される技術は他の用途にも利用可能である。例えば、限定しないが、実施形態は、自動車、船舶、建造物、病院、工場、宇宙船、潜水艦などに適用することができる。
本明細書を読んだ当業者には明らかであるように、以下の説明は、本発明の実施例及び実施形態であって、これらの実施例による動作に限定されるものではない。本発明の例示的実施形態の範囲から逸脱せずに、他の実施形態を利用することができ、構造的変更を加えることができる。
これまでに使用されていた機械的装置及び空気を利用した装置、並びに油圧技術に代わって航空機、並びに他の複雑なビークル及び電気系統の制御に使用される電気の量がこれまでになく増大していることにより、配電系統の負荷を正確に管理するための更なる努力が必要とされている。このような必要は、限定されないが例えば、航空機、自動車、その他の移動ビークルといった、独立型の電源が供給される電気系統において特に顕著である。本発明の実施形態は、機体のような電気系統の、設計から撤去までの間に配電系統に掛かる電気負荷を管理及び解析するためのシステムと方法を含む。このようなシステムは、電気系統の製造物の、設計、製造、及び納品段階の間における電気負荷を管理する。本システム及び方法は、電気系統(例えば機体)の納品後の電気負荷の変化も管理する。このように、本システム及び方法により、電気負荷に関連する要素の所有権の移転が容易になる。
更に、本システム及び方法は、電気系統の、設計から撤去までのライフサイクルをフォローする包括的な電気負荷管理システムを含む。製造及び認可の間の負荷解析に使用されるデータ、アルゴリズム、及び方法は、納品後も変わりなく電気系統をフォローする。
実施形態は、電気負荷解析ツール(eLAT)も提供する。eLATは、電気系統の製造者だけでなく新規所有者が、電気系統の電気負荷を容易且つ効率的に管理し、且つ限定しないが例えば、「What if」シナリオを決定し、特定の動作に適切な負荷が供給されることを保証するために電気的コンポーネントを追加/除去することにより、不適切な動作などを防ぐことを可能にする種々のインターフェースページを含んでいる。加えて、限定しないが、連邦航空局(FAA)、自動車の監督官庁、建造物及び工場施設の監督官庁などの監督官庁は、認可、コンプライアンスの監視などのために、eLAT解析の使用結果を容易且つ効率的に得ることができる。
添付図面に更に詳細に示すように、本発明の実施形態は、図1に示される航空機の製造及び整備方法100(方法100)、及び図2に示される航空機200の観点から説明することができる。製造前の段階では、例示的な方法100は、航空機200の仕様及び設計104と、材料調達106とを含むことができる。製造段階では、航空機200のコンポーネント及びサブアセンブリの製造108と、システムインテグレーション110とが行われる。その後、航空機200は認可及び納品112を経て就航114される。顧客により就航される間に、航空機200は定期的なメンテナンス及び整備116(改造、再構成、改修なども含みうる)を受ける。
方法100の各プロセスは、システムインテグレーター、第三者、及び/又はオペレータ(例えば顧客)によって実施又は実行されうる。本明細書の目的のために、システムインテグレーターは、限定しないが、任意の数の航空機製造者、及び主要なシステム下請業者を含むことができ、第三者は、限定しないが、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含むことができ、オペレータは、限定しないが、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
図2に示されるように、例示的方法100によって製造された航空機200は、複数のシステム220及び内装222を有する機体218を含むことができる。高レベルのシステム220の例には、推進システム224、電気システム226、油圧システム228、及び環境システム230のうちの一又は複数が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙産業の実施例を示したが、本発明の実施形態は、自動車産業などの他の産業にも適用可能である。
本明細書に具現化されたシステム及び方法は、方法100の一又は複数の任意の段階で採用することができる。例えば、製造プロセス108に対応するコンポーネント又はサブアセンブリは、航空機200が就航中に製造されるコンポーネント又はサブアセンブリと同様の方法で作製又は製造することができる。また、一又は複数の装置の実施形態、方法の実施形態、又はそれらの組み合わせは、例えば、航空機200の組立てを実質的に効率化するか、又は航空機200のコストを削減することにより、製造段階108及び110の間に利用することができる。同様に、装置の実施形態、方法の実施形態、又はそれらの組み合わせのうちの一又は複数を、航空機200の就航中に、限定しないが例えば、メンテナンス及び整備116に利用することができる。
図3は、航空機の電気系統300の図であり、発電機、配電線、及び電気負荷の例示的な位置を示している。電気系統300は、第1の右エンジン発電機302、第2の右エンジン発電機304、第1の左エンジン発電機306、第2の左エンジン発電機308、左補助動力装置(APU)310、及び右APU312といった複数の発電機を含んでいる。
電気系統300は、発電機302〜312に連結された高電圧ACバス314(例えば230V)も含んでいる。電気系統300は、AC電流を高電圧ACバス314から低電圧ACバス320(例えば115V)に変圧する少なくとも一つの自動変圧装置(ATU)316も含んでいる。電気系統300は、AC電流を高電圧ACバス314から低電圧DCバス322(例えば28V)に変圧する少なくとも一つの変圧整流装置(TRU318も含んでいる。
図4は、本発明の一実施形態による、図3の電気系統300の電気的アーキテクチャ400の例示的な機能図である。この電気的アーキテクチャ400は、発電機302〜312、高電圧ACバス314、少なくとも一つのATU316、少なくとも一つのTRU318、低電圧ACバス320、及び低電圧DCバス322を含んでいる。電気的アーキテクチャ400は、高電圧DCバス404に連結された自動変圧整流装置(ATRU)402を含んでいる。高電圧ACバス314、低電圧DCバス322、及び高電圧DCバス404は複数の負荷406に連結されている。また、高電圧ACバス314、低電圧DCバス322は、一又は複数の遠隔配電器(RPDU)(例えば、RPDU#1、...RPDU#17)にも連結され、一又は複数のRPDUは負荷406に連結される。特定の実施形態では、種々の負荷及び部品を使用することができる。
部品には、限定しないが例えば、電気コンポーネント、信管、スイッチ、電力線、アクチュエータ、エフェクタ、電源、交換部品、窒素発生装置(NGS)などが含まれる。
負荷406は次のように分配される。高電圧DCバス404は、限定しないが例えば、油圧式電動ポンプ(EMP)、NGS、環境制御システム(ECS)コンプレッサ、ECSファン、エンジンスタートなどを備えた調整速度モータに連結される。
低電圧ACバス320は、限定しないが例えば、ECSラバトリー/ガレーファン、装備冷却、ファン、窓などを含む大きな負荷(例えば<10アンペア)に連結される。
同様に、低電圧DCバス322は、限定しないが例えば、DC燃料ポンプ、点火装置、フライトデッキディスプレイ、バス出力制御装置(BPCU)/ガレー冷却装置などを含む大きな負荷(例えば>10アンペア)に連結される。
高電圧ACバス314は、大きな負荷、限定しないが例えば、翼の防除氷、油圧式AC、電動ポンプ、燃料ポンプ、ガレーのオーブン、貨物ヒータ、ECSレクリエーションファンなどにも連結される。
図5は、本発明の一実施形態による、図4の電気的アーキテクチャ400の一部の階層500の例示的な階層の詳細を示している。一部の階層500(階層500)は、高電圧ACバスノード504に連結された、第1の右エンジン発電機302に対応する発電機ノード502を含んでいる。高電圧ACバスノード504は、高電圧ACバス314に対応しており、階層500において、高電圧DCバス404に対応する高電圧DCバスノード506の親に指定されている。
高電圧ACバスノード504は、階層500において、低電圧ACバス320に対応する低電圧ACバスモード510の親でもある。高電圧DCバスノード506は、階層500において高電圧ACバスノード504の子である。低電圧ACバスノード510は、階層500において高電圧ACバスノード504の子である。負荷406(図4)のうちの一つに対応するモータコントローラノード508は、高電圧DCバスノード506の子であり、何の親でもない。負荷406のうちの一つに対応する遠隔配電装置ノード512は、低電圧ACバスノード510の子であり、何の親でもない。
図6は、本発明の一実施形態による、図5の部分的階層500の例示的なテーブル形式のデータベースの一部600を示している。テーブル形式のデータベースの一部600は、テーブル形式の602〜620で部分的階層500のノード502〜512を含んでいる。
図7は、本発明の一実施形態による、電気負荷のライフサイクル管理及び解析システム700(システム700)の例示的な機能ブロック図である。システム700は、航空機システムのような大規模システムの電気負荷の解析を大きく簡略化するもので、これによりユーザ/オペレータは、配電系統に掛かる電気負荷を、電気系統の設計から撤去まで容易且つ効率的に管理及び解析することができ、全体的なシステムの安全制約を満たしながら電気負荷解析のコストが最小化される。
システム700は、限定しないが例えば、所与の用途又は環境に望ましい又は適切な、デスクトップ、ラップトップ、又はノートブックコンピュータ、ハンドヘルド式コンピューティングデバイス(PDA、携帯電話、パームトップなど)、メインフレーム、サーバ、クライアント、或いは他のあらゆる種類の専用又は汎用コンピューティングデバイスを含むことができる。システム700は、一般に、物理的ハウジング(図示しない)、プロセッサジュール702、メモリモジュール704、データベースモジュール706、電気系統解析モジュール708、電気系統構成管理モジュール710(電気系統管理モジュール710)、インターフェースモジュール712、レポート生成モジュール716、及びネットワークバス714を含んでいる。
プロセッサモジュール702は、システム700の動作に関連する関数、技術、及び処理タスクを実行する処理ロジックを含んでいる。特に、この処理ロジックは、本明細書に記載のシステム700の電気系統管理を支援するように構成されている。例えば、プロセッサモジュールは、インターフェースモジュール712を制御することにより、テーブル形式及び図式の情報を提示するインターフェースをインターフェースモジュール上に提示する。
プロセッサモジュール702は、また、データベースモジュール706に格納されている電気系統構成データ及び電気系統要件にアクセスすることにより、システム700の機能を支援する。更に、プロセッサモジュール702は、電気系統管理モジュール710、及び電気系統解析モジュール708の動作を制御することにより、電気系統の管理を可能にすると共にコンプライアンス情報を供給し、それによりシステム700は設計から撤去までの電気系統のファイルサイクルを管理する。
このようにして、プロセッサモジュール702は、eLATのユーザ及びオペレータが、電気系統の動作を最適化し、且つ予期しない過負荷を防ぐために、配電系統に掛かる電気負荷を容易且つ効率的に管理及び解析できるようにする。
電気系統構成データは、限定しないが例えば、部品位置データ、電気系統編成データ、電気系統階層データ、電気系統接続データ、電気系統構造データ、回路図、部品最大負荷データ、部品最大電流データ、部品最大電圧データ、部品寿命データ、及び部品製造者データを含むことができる。
コンプライアンス情報は、限定しないが例えば、a)コンプライアンス外の部品、b)電気系統に過剰な電気負荷を引き込む部品、c)基準外の部品、d)非推奨部品、e)寿命終期の部品、f)寿命を超えた部品、g)コンプライアンスに従っているすべての部品に関連する情報、及び/又はこれらを特定する情報と、同種の情報とを含むことができる。
プロセッサモジュール702は、本明細書に記載の機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、連想メモリ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、任意の適切なプログラマブルロジックデバイス、離散ゲート又はトランジスタ理論、離散ハードウェアコンポーネント、或いはこれらの任意の組み合わせによって実施又は実現される。このように、プロセッサは、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシンなどとして実現される。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えばデジタル信号プロセッサとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサコアと連動する一又は複数のマイクロプロセッサ、又はその他任意のこのような構成として実施されてもよい。
メモリモジュール704は、システム700の動作を支援するようにフォーマットされたメモリを有するデータ記憶領域である。メモリモジュール704は、後述のようにしてシステム700の機能を支援するために、データを記憶、維持、及び供給する。特定の実施形態では、メモリモジュール704は、限定しないが例えば、非揮発性記憶装置(非揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)、ランダムアクセス記憶装置(例えば、SRAM、DRAM)、或いは、その他任意の形態の既知の記憶媒体を含むことができる。
メモリモジュール704は、プロセッサモジュール702に連結され、限定しないが例えば、テーブル形式のデータベースの一部600を、データベースモジュール706などの電気系統データベースに記憶する。加えて、メモリモジュール704は、データベースモジュール706などを更新するためのテーブルを含む動的更新データベースを表わすことができる。メモリモジュール704は、プロセッサモジュール702によって実行されるコンピュータプログラム、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、プログラムの実行に使用される一時的データなども記憶することができる。
メモリモジュール704は、プロセッサモジュール702がメモリモジュール704から情報を読み、且つメモリモジュール704に情報を書き込むことができるように、プロセッサモジュールに連結される。一実施例として、プロセッサモジュール702及びメモリモジュール704は、それぞれの特定用途向け集積回路(ASIC)内に存在する。メモリモジュール704は、プロセッサモジュール702に統合してもよい。一実施形態では、メモリモジュール704は、プロセッサモジュール702によって実行される命令実行の間の一時的な変数又はその他の中間情報を記憶するためのキャッシュメモリを含む。メモリモジュールはデータベースモジュール706を含んでいる。
データベースモジュール706は、限定しないが例えば、階層データベース、ネットワークデータベース、リレーショナルデータベース、オブジェクト指向データベースなどを含むことができる。データベースモジュール706は、限定しないが例えば、システム700において使用される電気系統要件、電気系統構成データ、アルゴリズム、方法論などを記憶するように動作可能である。電気系統要件は、限定しないが、最低電気性能規格、最大負荷レベルなどの設定要件を含む。アルゴリズムは、限定しないが例えば、電気系統のモデル及びモデル化、負荷解析などを含む。方法論は、限定しないが例えば、部品交換情報、配線図などを含む。
電気系統の構成は、データを樹状構造に編成したデータモデル(図5の500)に抽出することができる。このような構造では、各親は多数の子を持つことができるが各子は一の親しか持つことができない一対多の親/子関係を使用した情報を繰り返すことが可能である。特定のレコードの属性は、テーブル形式においてエンティティー種類の下に列挙され、各レコードは一行として、属性は列としてそれぞれ表わされる。システム700は、限定しないが例えば、航空機の販売、リース、又は移転といったイベントの際には、一又は複数の航空機の電気負荷構成データを含むデータベースモジュール706を、新規オペレータ識別に移す。
移転された電気負荷構成データは、ベースライン、初期、及び/又は納品時構成、納品時負荷解析文書、又はその他同様の識別済み初期データ構成と呼ばれる。一実施形態では、ベースライン電気負荷構成データには、「納品」というタグ又はラベルが付けられて、識別された航空機の電気負荷に対する未来の変更のベースラインとなる納品時構成であることが示される。一実施形態では、納品タグの付いたデータは、未来のデータベースユーザが変更することはできない。別の実施形態では、納品タグの付いたデータは、納品タグの付いたデータに変更、編集、又はそれ以外の変化を加える適切な許可を有する未来のデータベースユーザのみが変更できる。
電気系統解析モジュール708は、電気系統構成データの関数として、且つ電気系統構成データに基づいて、電気系統性能特性を決定するように動作可能である。電気系統性能特性は、限定しないが例えば、他の種類の管理情報の中でも、特にACバスに掛かる負荷、負荷分布解析、飛行期間中の負荷の解析、不適切な条件の負荷解析、及び「What−if」負荷解析を含む電気系統管理データを含む。また、「What−if」負荷解析は、限定しないが例えば、電気系統構成変更のシミュレーション、部品変更のシミュレーション、使用法シナリオ変更のシミュレーションなどを更に含む。
電気系統管理モジュール710は、電気系統構成データに少なくとも一つの変更を行い、電気系統性能特性を電気系統要件と比較することにより、最適な電気系統管理を可能にし、最適性能を可能にし、且つコンプライアンス情報を供給するように動作可能である。このようにして、オペレータは、インターフェースモジュール712を使用して、少なくとも一つの変更を入力することができる。これについては後述で更に詳細に説明する。電気系統管理モジュール710は、更に、コンプライアンス情報を供給し、このコンプライアンス情報に基づくレポートを生成する。このレポートには、限定しないが例えば、設定の変更、業務広報、顧客の変更、第三者の変更、電気負荷解析、コンプライアンスレポートなどが含まれる。これについては後述で更に詳しく説明する。
インターフェースモジュール712は、電気系統構成データに従って構成された電気系統のオペレータと通信するように動作可能である。インターフェースモジュール712は、更に、インターネットウェブページインターフェースを提供するように動作可能である。インターフェースモジュール712は、限定しないが例えば、業務広報、コンプライアンスレポート、回路図、テーブル形式の情報、図式的情報、部品の位置情報、電気負荷解析ツール(eLAT)インターフェース、プロジェクト管理インターフェース、バス管理ワークシートインターフェース、負荷データ入力インターフェース、プロジェクトレポート、プロジェクトレポートインターフェース、インターネットウェブページインターフェース、ローカルエリアネットワークウェブページインターフェースなどを含む。これについては後述で更に詳細に説明する。インターフェースモジュール712は、更に、少なくとも一つの設定変更をオペレータに報告するため、及び/又は少なくとも一つの設定変更をオペレータから受け取るために、オペレータと通信する。
レポート生成モジュール716は、目的の航空機の電気負荷解析を、ユーザが読み取り可能な状態で提供する。レポート生成モジュール716は、限定しないが例えば、文書によるレポート、ウェブ配信されるレポート、スクリーンディスプレイ、電子データ配信レポートなどを生成する。これについては後述で更に詳細に説明する。
図8は、本発明の一実施形態による電気負荷のライフサイクル管理及び解析プロセス800を示す例示的なフロー図である。プロセス800に関連して実行される種々のタスクは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、プロセス方法を実行するためにコンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータで読み取り可能な媒体、又はこれらの任意の組み合わせにより、機械的に実行される。プロセス800は任意の数の追加の又は別のタスクを含むことができること、図8に示されるタスクは図示の順番に実行される必要はないこと、及び、プロセス800は、本明細書には詳細に記載されない追加の機能性を有する更に包括的なプロシージャ又はプロセスに組み込めることを理解されたい。
説明のために、プロセス800の以下の説明では、図1〜7に関連して上述された要素に言及する。実用的な実施形態では、プロセス800の複数の部分は、システム700の異なる要素、即ち、プロセッサモジュール702、メモリモジュール704、データベースモジュール706、電気系統解析モジュール708、電気系統管理モジュール710、インターフェースモジュール712、及びネットワークバス714によって実行される。プロセス800は、図1〜7に示される実施形態に類似の機能、材料、及び構造を有している。したがって、本明細書では、共通の特徴、機能、及び要素については繰返して説明しない。
プロセス800は、電気系統構成データ及び電気系統要件をデータベースに格納することにより開始される(タスク802)。
続いてプロセス800では、電気系統解析モジュール708が、電気系統構成データの関数として、及び電気系統構成データに基づいて、電気系統性能特性を決定する(タスク804)。
続いてプロセス800では、電気系統解析モジュール708が、電気系統性能特性を電気系統要件と比較することによりコンプライアンス情報を供給する(タスク806)。
続いてプロセス800では、インターフェースモジュール712が、電気系統構成データに対する少なくとも一つの構成変更を受け取る(タスク808)。
続いてプロセス800では、電気系統管理モジュール710が、電気系統構成データを更新することにより、更新済み電気系統構成データを供給する(タスク810)。
続いてプロセス800では、電気系統解析モジュール708が、更新済み電気系統性能特性を電気系統要件と比較することにより、電気系統の最適性能と不適切な性能とを識別し、コンプライアンス情報を供給する(タスク812)。
図9は、本発明の一実施形態による電気負荷のライフサイクル管理及び解析システムを動作させるプロセス900を示す例示的なフロー図である。プロセス900に関連して実行される種々のタスクは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、プロセス方法を実行するためにコンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータで読み取り可能な媒体、又はこれらの任意の組み合わせにより、機械的に実行される。プロセス900は任意の数の追加の又は別のタスクを含むことができること、図9に示されるタスクは図示の順番に実行される必要はないこと、及び、プロセス900は、本明細書には詳細に記載されない追加の機能性を有する更に包括的なプロシージャ又はプロセスに組み込めることを理解されたい。
説明のために、プロセス900の以下の説明では、図1〜7に関連して上述された要素に言及する。実用的な実施形態では、プロセス900の複数の部分は、システム700の異なる要素、即ち、プロセッサモジュール702、メモリモジュール704、データベースモジュール706、電気系統解析モジュール708、電気系統管理モジュール710、インターフェースモジュール712、及びネットワークバス714によって実行される。プロセス900は、図1〜7に示される実施形態に類似の機能、材料、及び構造を有している。したがって、本明細書では、共通の特徴、機能、及び要素については繰返して説明しない。
プロセス900は、メモリモジュール704が電気系統構成データ及び電気系統要件をデータベースモジュール706に格納することにより開始される(タスク902)。
続いてプロセス900では、インターフェースモジュール712が、電気系統構成データに対応する電気系統のオペレータに対し、通信インターフェースを供給する(タスク904)。
続いてポロセス900では、インターフェースモジュール712が、通信インターフェースを介して、オペレータから電気系統に対する構成変更を受け取る(タスク906)。
続いてプロセス900では、電気系統管理モジュール710が、構成変更のために電気系統構成データを更新する(タスク908)。
続いてプロセス900では、電気系統解析モジュール708が、電気系統構成データの関数として、及び電気系統構成データに基づいて、電気系統性能特性のシミュレーションを行う(タスク910)。
続いてプロセス900では、電気系統解析モジュール708が、電気系統性能特性を電気系統要件と比較することによりコンプライアンス情報を供給する(タスク912)。
続いてプロセス900では、インターフェースモジュール712が、通信インターフェースを介して電気系統のオペレータにコンプライアンス情報を供給する(タスク914)。
コンプライアンス情報及び/又は負荷解析に基づいて、オペレータは一の部品を一の交換部品と交換することができる。例えば、コンプライアンス情報は、部品がその評価負荷を超える負荷を受けており、交換部品がもっと高い電気負荷で動作可能であることを示す。部品の交換を支援するために、インターフェースモジュール712及び/又はインターフェースモジュール712に基づく部品識別を使用する外部ソフトウェアは、部品に関する図式情報を表示する。図式情報は、限定しないが例えば、部品の位置情報(例えば図3)、部品の回路図などを含むことができる。
このように、設計から撤去までの電気系統のライフサイクルが包括的に管理されることにより、電気系統の最適性能が実現される。電気系統のライフサイクルには、限定されないが例えば、製造、製造後、ビークルの動作時又は駆動時ベースライン構成、航空機の飛行時の構成、ボート又は船舶の航海時構成、建造物、都市、市街、及び工場の運用時構成などが含まれる。図10〜23は、電気系統のライフサイクルの間に、システム700を介して電気系統の電気負荷を解析するためにオペレータが使用できる通信インターフェース(インターフェースページ)を示している。オペレータは、これらのインターフェースページに、限定しないが例えば、インターネットウェブページインターフェース、ローカルエリアネットワークウェブページインターフェース、ローカルコンピュータインターフェースページなどを介してアクセスすることができる。
このように、複雑な電気系統を有するビークル又は構造の製造者並びに新規所有者は、電気系統に掛かる電気負荷を容易且つ効率的に管理することができ、限定しないが例えば、「What if」シナリオを決定し、特定の動作に適切な負荷が掛かっていることを保証するために電気コンポーネントの追加/削除を行うことにより最適な動作を達成し、且つ不適切な動作を回避するなどすることができる。加えて、限定しないが、連邦航空局(FAA)、自動車の監督官庁、建造物及び工場の監督官庁などの監督官庁は、認可などを目的として、eLAT解析の結果を容易且つ効率的に取得及び使用することができる。
図10〜23に示す実施形態では航空機の電気系統が電気系統の一実施例として使用されているが、上述のように、本発明の実施形態は、このような航空機の電気系統に限定されず、eLAT及びそのインターフェースページは、限定しないが、船舶の電気系統、建造物の電気系統、工場の電気系統、市街及び都市の電気系統などといった他の電気系統に掛かる負荷を解析するために使用することもできる。
図10は、本発明の一実施形態による、例示的な電気負荷解析ツール(eLAT)のインターフェースページ1000(インターフェース1000)を示している。このインターフェースページ1000はプロジェクトの識別を行う。オペレータは、電気負荷解析(ELA)を更新、修正、及び/又は計算するために、航空機識別により航空機を選ぶことができる。例えば、オペレータは、プロジェクト選択フィールド1002においてプロジェクトの種類を選択する。プロジェクトの種類には、ベースライン構成1006、リリース済み構成1008、又は作業中構成1010が含まれる。航空機の識別には、限定されないが例えば、モデル番号、プロジェクト識別子、尾部番号などが含まれる。
航空機の識別を選択するために、ユーザは、モデル選択フィールド1012においてモデル番号「555」を、サブモデル選択フィールド1014においてサブモデル番号「−3」を、それぞれ選択することができ、及び/又はプロジェクト選択フィールド1016にプロジェクト識別番号「ABC ZA001」を入力することができる。オペレータは、改定フィールド1004において所望の改定を選択することにより、プロジェクト種類の少なくとも一つの改定(例えば、最新、すべて)を選ぶこともできる。プロジェクト、モデル番号「555」及び/又はプロジェクト識別番号「ABC ZA001」を選んだら、オペレータは、後述するように、選択されたプロジェクトの改定に関連する種々の機能のナビゲーションを行うことができる。
図11は、本発明の一実施形態による例示的なプロジェクト管理インターフェースページ1100(インターフェースページ1100)を示している。インターフェースページ1100はプロジェクト機能のナビゲーションを提供する。インターフェースページ1100は、限定しないが例えば、計算及び報告エリア1102、ガレー機能エリア1104、オプション及び診断エリア1106、及び管理エリア1114を含んでいる。管理エリア1114にアクセスするには上位の許可が必要である。オペレータは、上記の図10で説明したインターフェースページ1000において選択されたモデル番号555及びプロジェクト識別番号ABC ZA001に関連する変更又は修正を、任意の回数に亘って行うことができる。限定しないが例えば、オペレータは、バス管理ボタン1108を起動する/押すことにより、バスの追加/削除、回路ブレーカ(CB)の追加/削除、「What if」シナリオの実行、CBの選択、及び新規又は変更済み負荷データ値の入力などを行うことができる。これについては図12を参照して後述で更に詳細に説明する。オペレータは、後述で更に詳細に説明するように、レポートボタン1110を起動する/押すことにより、種々のレポートを生成することもできる。加えて、オペレータは、レポート管理ボタン1112を起動することにより、図16を参照して後述で更に詳細に説明するように、種々のレポートオプションを選択することができる。
ガレー機能エリア1104はガレービルダボタン1118を含んでいる。オペレータは、ガレービルダボタン1118を押す/起動することにより、ガレーコンポーネント(例えば、コーヒーポット、オーブンなど)及びその電気負荷の構成を可能にするガレービルダユーザインターフェースにアクセスすることができる。
管理エリア1114は、プロジェクトの様々な側面を制御する、アクセスに上位の許可を要するエリアである。限定しないが例えば、管理エリア114は、プロジェクトなどの一部又は全部へのアクセス者を制御する。
図12は、本発明の一実施形態による、インターフェースページ1100(図11)のバス管理ボタン1108を押すことにより起動可能な、例示的な電気系統及びバス管理インターフェースページ1200(インターフェースページ1200)を示している。インターフェースページ1200は、プロジェクトバスのナビゲーションと、使用法プロファイルとを提供する。オペレータは、バス種類フィールド1202においてバスの種類を、飛行条件フィールド1204において飛行条件をそれぞれ選択すること、親バス1206を選択すること、作動不能(INOP)ブレーカ計算フィールド1208においてINOPブレーカを計算するかどうかを選択することなどができる。別の構成では、オペレータは、例えばバスであると示されている子リスト1220のアイテムを、「Yes」と表示されている配電(「Dist.」)バス1232識別子を選択することで、子バス(図5の506〜512)を選択することにより、図5に示されたバスの階層を下方へとナビゲーションすることができる。オペレータは、親バスリンク1224を起動して、親バス1206(図5の504)を選択することにより、図5に示されるバス階層を上方にナビゲーションすることもできる。このとき、プレビューレポートボタン1222を押す/起動することにより、子CB1220と結果として得られる値とを含む親バス1206の特定バスレポートが生成される。このようにして、子バスCB1220を含む親バス1206の結果として得られる値を示す特定バスディスプレイ1210が生成される。特定バスディスプレイ1210は、限定しないが例えば、種々の飛行条件1212の、使用割合(%)1214、結果として得られる負荷1216、結果として得られる力率(PF)1218などを含み、電気負荷の安全なレベル1226、警告レベル1228、及び不適切なレベル1230を示す。このようにして、オペレータは、所与の飛行条件1212について、親バス1206などの特定のバスの許容負荷を増大又は低減させるために、回路並びに部品及びコンポーネントを再構成するかどうかを決定することができる。
図13は、本発明の一実施形態による例示的な電気系統及びバス管理インターフェースページ1300(インターフェースページ1300)を示している。インターフェースページ1300は、オペレータによるCD関連情報の更新と別のバスへの転送を可能にする。例えば、オペレータは、上記インターフェースページ1200のバス種類フィールド1202において選択されたバス種類を有する親バス1206に関連する子バス1220の少なくとも一つ、例えばCB1234(CK2531302)を更新して、「CBを他のバスへ転送」ボタン1302を起動することにより他のバスへ転送することができる。オペレータは、インターフェースページ1200上の対応するバス分配1232識別子を起動する/押す/ダブルクリックすることにより、CB1234を選択することができる。
「CBを他のバスへ転送」ボタン1302を起動する/押すと、一のインターフェースページが開き、図14に関連して後述されるような「What if」シナリオ形成にアクセスすることが可能になる。オペレータは、図15に関連して後述されるような負荷データシートの更新も選択することができる。
図14は、本発明の一実施形態による、「What if」要件の提供を可能にする例示的な電気系統及びバス管理インターフェースページ1400(インターフェースページ1400)を示している。インターフェースページ1400は「What if」シナリオ形成へのアクセスを可能にする。オペレータは、転送ボタン1404を起動する/押すことにより、一の「What if」シナリオにおいて、バス種類1202を有する親バス1206の、選択されたCB負荷1234(図12)を、同じ種類の別の選択されたバス1402へ転送することができる。
図15は、本発明の一実施形態による例示的な負荷データ入力インターフェースページ1500(インターフェースページ1500)を示している。インターフェースページ1500は、所与のCBの動力要件を提供し、「What if」要件の供給を可能にする。例えば、オペレータは、名称入力フィールド1502に名称を、部品番号フィールド1504に部品番号を、CB情報フィールド1506にCB識別子を、バス情報フィールド1508にバス識別子を、それぞれ入力することができる。加えて、オペレータは、システム配線図フィールド1510にシステム配線図番号を、システム系統図フィールド1512にシステム系統番号を、及び/又はシステム動力図番号フィールド1514にシステム動力図番号を、それぞれ供給することができる。オペレータは、Inopフィールド1516(即ち、動作不能部品を示す)、C/Bを交換するかどうか1518、及び/又はバスを交換するかどうか1520も選択することができる。
オペレータは、航空機の種々の動作フェーズに関するCB情報に関連する動力要件テーブル1524を供給することができる。テーブル1524は、負荷の特性1526、飛行フェーズの負荷1528、及び待機時の負荷1530という項目を含んでいる。例えば、飛行フェーズの負荷1528のうちの巡航フェーズ1532は、負荷特性1526が、0.046キロボルト/アンペア(KVA)の電気負荷を有し、1.00の力率(PF)を有する(即ち、1.00のPFとは、PFが動力0に向かって低下するとそれに従って効率も低下する、極めて効率的な電気負荷を示している)AC型のCBであることを示している。このようにして、オペレータは、巡航フェーズ1532の更新された許容負荷を供給することができる。
オペレータは、電気負荷データの変更が適用可能な航空機を、「有効性開始」フィールド1534と、「有効性終了」フィールド1522において指定することができる。例えば、番号の末尾など、多数の航空機識別子が連続していてもよい(例えば、ZA001、ZA002、...ZA010)。つまり、「有効性開始」フィールド1534において開始番号、例えばZA002を、「有効性終了」フィールド1522において終了番号、例えばZA009をそれぞれ入力することにより、航空機の範囲を指定することができる。「有効性開始」フィールド1534と「有効性終了」フィールド1522の両方に単一の番号、例えばZA001を入力することにより、単一の航空機が指定されてもよい。
図16は、本発明の一実施形態による例示的なプロジェクトレポートインターフェースページ1600(インターフェースページ1600)を示している。インターフェースページ1600は、様々なフォーマットで種々の負荷レポートを提供する。例えば、オペレータは、完全ELAボタン1602を起動する/押すことにより、ポータブルドキュメントフォーマット(pdf)の形式で完全な電気負荷解析(完全ELA)レポートを生成することができる。オペレータは、個別レポートセクション1606、スプレッドシート形式、テキスト形式などを生成してもよい。テキスト編集ボタン1604を押す/起動することにより、テキストエディターを使用することができる。別の構成では、レポートは、限定しないが例えば、棒グラフ、Visio(登録商標)形式などを使用することにより、図表形式で生成することもできる。
図17は、本発明の一実施形態による例示的な電気負荷解析レポート1700を示している。電気負荷解析レポート1700は、インターフェースページ1600上のボタン1602を起動する/押すことにより得られる完全ELAレポートの表紙の一実施例から構成されている。電気負荷解析レポート1700は、表題1702、文書管理番号1704、リリースバージョン1706、及びリリース改定日1708を含んでいる。電気負荷解析レポートは、電気系統の負荷要件、構成、及びコンプライアンスを示すために必要な、レポートセクション、チャート、グラフ、テキストなどを含んでいる。
図18は、本発明の一実施形態による、ATRU動作の棒グラフレポート1800(棒グラフレポート1800)を示す例示的な出力ページを示している。棒グラフレポート1800は、四つの自動変換整流装置L1 ATRU1802、L2 ATRU1804、R1 ATRU1806、及びR2 ATRU1808のそれぞれについて、航空機の種々の動作(例えば、地上1810、主エンジンスタート(MES)1812、タクシー1814、離陸及び上昇1816、巡航1818、降下1820、及びアプローチ及び着陸1822)に関する発電機の負荷をKVAで示している。例えば、降下1820の場合、L1 ATRU1802、L2 ATRU1804、R1 ATRU1806、及びR2 ATRU1808は、それぞれ80.7KVA、87.2KVA、80.7KVA、及び104.7KVAを供給しうる。したがって、オペレータは、例えば、降下1820の際の発電機の負荷を増大又は低減させるかどうかを判断することができる。
図19は、本発明の一実施形態による例示的なレポートページ1900を示している。レポートページ1900は、上述のようにしてインターフェースページ1100のレポートボタン1110を起動することにより生成することができる。図19に示される実施形態では、レポートページ1900は、C/Bデータ1902と、名称1904と、地上1906、エンジンスタート1908、タクシー1910、及び上昇1912といった航空機の動作の力率(PF)及び負荷(KVA)を含む負荷データ1914とを含んでいる。特定のバス(例えば、L1235VAC−A)の総合負荷1916もレポート1900に示されている。このようにして、オペレータは特定バスに掛かる負荷が、航空機の所与の動作1906〜1912のために過剰であるか、不十分であるか、又は適切であるかどうかを決定することができる。
図20は、本発明の一実施形態による、例示的なプロジェクト診断インターフェースページ2000(インターフェースページ2000)を示している。オペレータは、限定しないがマージン及び許容量レポートを含む航空機の電気データに対して診断機能を実行することができる。オペレータは、マージン及び許容量ボタン2002を起動する/押すことにより、下記に示すマージン及び許容量レポートを起動することができる。
図21は、本発明の一実施形態による例示的なマージン及び許容量レポート2100を示している。図21に示される実施形態では、マージン及び許容量レポート2100は、種類2102、バス2104、バス名2106、複数の常用負荷データ2108、C/B識別子(ID)2110、C/B許容量2112、アンペア2114、マージン2116、許容割合(%)2118、及び負荷レベル2120という項目を含んでいる。
例えば、マージン及び許容量レポート2100の一の行2122は、種類がAC(項目2102)であり、C/B IDがM2421002(項目2110)であるバスGENL2−A(項目2104)が、不適切な負荷レベル(項目2120)を有することを示しており、不適切なレベルは、許容負荷パラメータ2124と、図22に関して後述する負荷閾値レベルインターフェースページ2200によって定められている。行2122は、C/Bが354.61アンペアであること(項目2112)、マージンが67.438アンペアであること(項目2116)、及び許容割合が80.98であること(項目2118)も示している。オペレータは、種々の航空機動作においてバスGENL2−Aを操作するための適切な行動を決定することができる。
図22は、本発明の一実施形態による例示的な負荷閾値インターフェースページ2200(インターフェースページ2200)を示している。インターフェースページ2200は、調節可能な警告インジケータ閾値2202、警告インジケータ2204、調節可能な不適切インジケータ閾値2206、及び不適切インジケータ2208を含んでいる。インターフェースページ2200は、負荷解析結果に警戒インジケータを設定するための種々のインターフェースページと併せて使用される。
別の実施例として、図21のマージン及び許容量レポート2100の許容負荷パラメータ2124は、調節可能な警告インジケータ閾値2202及び調節可能な不適切インジケータ閾値2206に従って、負荷レベルの項目2120に「安全」、「警告」、及び「不適切」と示される。また別の実施例では、図12のバス管理インターフェースページ1200の使用割合(%)1214は、調節可能な警告インジケータ閾値2202及び調節可能な不適切インジケータ閾値2206に従って強調表示することにより、使用割合(%)1214の欄に「警告レベル1228」、及び「不適切なレベル」1230と示される。インターフェースページ2200は、図11のプロジェクト管理インターフェースページ1100のプリファランスボタン1116の起動によりアクセス可能である。
調節可能な警告インジケータ閾値2202は、限定しないが例えば、最大値の割合、注目するパラメータの絶対閾値レベルなどを含みうる。
警告インジケータ2204は、限定しないが例えば、色、網掛けパターン、パターン、色と網掛けパターン、点滅照明、照明効果などを含みうる。
調節可能な不適切インジケータ閾値2206は、限定しないが例えば、最大値の割合、超目するパラメータの絶対閾値レベルなどを含みうる。
不適切インジケータ2208は、限定しないが例えば、色、網掛けパターン、パターン、色と網掛けパターン、点滅照明、照明効果などを含みうる。
図23は、本発明の意地実施形態による例示的な変更インターフェースページ2300(インターフェースページ2300)を示している。オペレータは、インターフェースページ2300を使用して、電気系統への設定変更を決定することができる。例えば、納品後の段階では、オペレータは、限定しないが例えば、顧客の志向による変更(COC)、業務広報(SB)による変更、追加型式証明(STC)のための変更、顧客変更、第三者変更などの設定変更を決定することができる。例えば、インターフェースページ2300に示されるように、COC232は、航空機ABC ZA001の「シートバックモニターがアップグレードされた座席グループ38A及び39Aの取り付け」が2010年5月21日の時点で未決であることを示す。
このようにして、本発明の実施形態は、ユーザ/オペレータが、配電系統に掛かる電気負荷を電気系統の設計から撤去まで容易且つ効率的に管理及び解析することにより、電気系統解析のコストを最小化すると同時に、システム全体の安全制約を満たすことを可能にするシステムと方法を提供する。
本明細書では、「コンピュータプログラム製品」、「コンピュータで読み取り可能な媒体」、「コンピュータで読み取り可能な記憶媒体」などの用語は、概して、例えば、メモリ、記憶装置、又は記憶ユニットのような媒体に言及するために使用される。コンピュータで読み取り可能な媒体のこのような形態及びその他の形態は、プロセッサモジュール702によって使用される一又は複数の命令を記憶することにより、プロセッサモジュール702に特定の動作を実行させる際に使用される。このような命令は、一般に「コンピュータプログラムコード」又は「プログラムコード」(コンピュータプログラム又はその他のグループ化の形態にグループ化される)と呼ばれ、実行されるとシステム700の電気負荷解析を可能にする。
上記の説明は、互いに「接続」、又は「連結」されている複数の要素、又はノード、又は特徴に言及している。本明細書において使用される場合、特に断らない限り、「接続」されているということは、一の要素/ノード/特徴が別の要素/ノード/特徴に直接接合されている(又は直接連絡している)ことを意味し、必ずしも機械的に接合されていることを意味しない。同様に、特に断らない限り、「連結」しているとは、一の要素/ノード/特徴が別の要素/ノード/特徴に、直接又は間接に接合している(或いは直接又は間接に連絡している)ことを意味し、必ずしも機械的に接合されていることは意味しない。したがって、図1〜3は、複数の要素の例示的構成を示しているが、本発明の一実施形態には、追加の中間要素、装置、特徴又はコンポーネントが存在してもよい。
本明細書において使用される用語及び表現、並びにそれらの変形は、特に断らない限り、限定的なものではなく、非限定的なものと解釈されるべきである。上記の例として、用語「含む」は、「限定せずに含む」などを意味するものであり、用語「実施例」は、議論されるアイテムを説明する一例を提供するために使用されるもので、その包括的リスト又は限定的なリストではない。また、「従来の」、「常套的な」、「通常の」、「標準的な」、「既知の」、及び同様の意味を有する用語のような形容詞は、時間的区間を提示するために記載されたアイテム、又は所定の時間に利用可能なアイテムを限定するものと解釈されるべきではなく、現在又は未来に利用可能な又は既知の、従来の、常套的な、通常の、又は標準的な技術を包含すると解釈すべきである。
同様に、接続詞「及び」によって連結された一組のアイテムは、それらアイテムの各々がそのグループ内にすべて含まれることを必須とするわけではなく、特に断らない限り、「及び/又は」と解釈されるべきである。同様に、接続詞「又は」によって連結された一組のアイテムは、グループ内において互いに排他的であることを必須とするわけではなく、特に断らない限り、「及び/又は」と解釈されるべきである。更に、本発明のアイテム、要素、又はコンポーネントが単数形で記載又は特許請求されていても、単数形に限定することが明確に記載されていない限り、複数の場合も本発明の範囲に含まれると考慮される。一部の事例における、「一又は複数」、「少なくとも」、「限定しないが」、又は他の同様の表現などの広義の用語及び表現は、このような広義の表現が使用されていない場合は狭い意味が意図されていることを意図しない、又は必要としない。