以下、図面を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機(遊技台)について詳細に説明する。
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、ガラス製または樹脂製の透明板部材152および透明部材保持枠154からなるガラス枠156の奥側に、その透明板部材152を通して視認可能に配設した後述する遊技盤(盤面)102を備えている。この遊技盤102は、外枠101に対して開閉自在に設けられた内枠103に取り付けられている。なお、いずれも図示省略したが、パチンコ機100には、ガラス枠156が開放したことを検知するガラス枠開放センサや、内枠103が開放したことを検知する内枠開放センサが設けられている。
ガラス枠156の下方には、後述する発射モータ602によって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けて球を後述する遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出す球を後述する外レール106に導くための発射レール142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に後述する装飾図柄表示装置110等による演出表示を変化させるためのチャンスボタン146を配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設していると共に、貯留皿144の下方には、貯留皿144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿150を設けている。貯留皿144と下皿150を結ぶ内部経路の下皿近傍には、不図示の下皿満タンセンサが設けられている。下皿満タンセンサから下皿150が満杯になると下皿満タンエラーが出力される。
図2は、遊技盤102を正面から見た略示正面図である。
遊技盤102には、外レール106と内レール108とを配設し、遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある。)が転動可能な遊技領域104を区画形成している。
遊技領域104の略中央には、演出装置200を配設している。この演出装置200には、略中央に横長の装飾図柄表示装置110を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置112と、特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置200は、可動部を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図3(b)参照)ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置110は、表示画面を、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cおよび演出表示領域110dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび右図柄表示領域110cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域110dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域110a、110b、110c、110dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置110の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置110は、液晶表示装置に代えて、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、EL(ElectroLuminescence)表示装置、ドラム式表示装置、リーフ式表示装置等他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置112は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置114は、特図(図3(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。この特図表示装置114が図柄表示手段の一例に相当する。なお、装飾図柄表示装置110に表示される装飾図柄は、特図表示装置114に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置110が図柄表示手段の一例に相当するものとしてもよい。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ118は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を4つまで保留することを可能としている。高確中ランプ120は、遊技状態が特図高確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率よりも高く設定した遊技状態)であること、または特図高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を特図低確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率に設定した遊技状態)から特図高確率状態にする場合に点灯し、特図高確率状態から特図低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置200の周囲には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。一般入賞口122は、本実施形態では遊技盤102に複数配設しており、この一般入賞口122へ遊技球が進入(入球)したことを所定の球検出センサ(一般入賞口センサ)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施形態では10個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出する。貯留皿144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる。この普図始動口124へ進入(入球)した球は、遊技領域のうち、その普図始動口124からつながる所定領域を通過する。この普図始動口124に入球した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。遊技盤102には、上記所定領域を通過する球を検出する所定の球検出センサ(ゲートセンサ)が設けられており、そのゲートセンサが遊技球を検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施形態では遊技盤102の中央に1つだけ配設している。第1特図始動口126へ遊技球が進入(入球)したことを所定の球検出センサ(第1始動口センサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施形態では3個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、本実施形態では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。第2特図始動口128の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材1281が設けられており、一対の羽根部材1281と第2特図始動口128を併せて、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれることがある。一対の羽根部材1281は、第2特図始動口128への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材1281が閉鎖したままでは第2特図始動口128への入球は不可能である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合には、一対の羽根部材1281が所定の時間間隔で所定回数開閉し、第2特図始動口128への球の入球が可能になる。第2特図始動口128へ遊技球が進入(入球)したことを所定の球検出センサ(第2始動口センサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施形態では5個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
以上説明した第1特図始動口126や第2特図始動口128が始動口の一例に相当する。
可変入賞口130は、本実施形態では遊技盤102の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、ソレノイドによって開閉自在な扉部材1301によって入球可能状態になったり、入球不能状態になったりする。すなわち、その扉部材1301の閉鎖中は可変入賞口130への入球は不可能であるが、特図変動遊技に当選し、特図表示装置114が大当り図柄を停止表示した場合には、扉部材1301が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、可変入賞口130への入球が可能になる。本実施形態のパチンコ機100では、扉部材が、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒の開閉動作(ただし可変入賞口130に10個目の入球があった時点で閉鎖)を、15回連続で行う場合(以下、この場合を15ラウンドと称する)と、開放時間0.9秒、閉鎖時間0.2秒の開閉動作を、2回連続で行う場合(以下、この場合を2ラウンドと称する)とがある。可変入賞口130は大入賞口と呼ばれることがあり、扉部材1301と可変入賞口130を併せてアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口130への入球を所定の球検出センサ(カウントセンサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施形態では15球)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータ602を駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106、内レール108を通過させて遊技領域104に打ち出す。ここで、射幸性を低下させない目的、または、部材の耐久性を維持させるために、たとえば、1分間に100発以上発射できないように構成されている。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。発射された遊技球が始動口に到達するまでの時間は、始動口の位置や、遊技釘134、打球方向変換部材132等の障害物の配置によって変わるが、盤面略中央に設けられた始動口にはどんなに早くても数秒(たとえば2秒)程度はかかる。
<演出装置>
次に、パチンコ機100の演出装置200について説明する。
この演出装置200の前面側には、可動部材210、ワープ装置230および前面ステージ234を配設し、演出装置200の背面側には、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250を配設している。すなわち、演出装置200において、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250は、ワープ装置230および前面ステージ234の後方に位置することとなる。
可動部材210は、人の腕を模した部材であり、図2では装飾図柄表示装置110の右横に配置されている。この可動部材210は、不図示のソレノイドによって、肘部分を基点にしてガタガタと揺動したり、肘部分を基点にして前腕部が持ち上がったり、あるいは肩部分を基点にして上腕部全体が持ち上がる動作等が可能である。
ワープ装置230は、演出装置200の左上方に設けた入球口232に入った遊技球を演出装置200の前面下方の前面ステージ234に排出し、さらに、前面ステージ234に排出した遊技球が前面ステージ234の中央部後方に設けた第2の入球口236に入った場合は、遊技球を、第1特図始動口126の上方である演出装置200の下部中央に設けた排出口238から第1特図始動口126に向けて排出するものである。この排出口238から排出した遊技球は第1特図始動口126に入球しやすくなっている。
遮蔽手段250は、格子状の左扉250aおよび右扉250bからなり、装飾図柄表示装置110および前面ステージ234の間に配設する。左扉250aおよび右扉250bの上部には、図示しない2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉250aおよび右扉250bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段250は、左右扉250a、250bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置110を視認し難いように遮蔽する。左右扉250a、250bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置110の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置110の表示の全てを視認可能である。また、左右扉250a、250bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左右扉250a、250bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置110の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置110による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置110を全く視認不可にしてもよい。
<図柄の種類>
次に、図3(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図3(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口126に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口128に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図変動遊技が開始される。この特図変動遊技が開始されると、特図表示装置114は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を行う。この「特図の変動表示」が図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間(変動時間が相当)が経過すると、特図表示装置114は特図の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図の変動表示」を開始してから特図の停止図柄態様を停止表示するまでが図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図の変動表示」を開始してから特図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図3(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図1」から「特図6」までが示されている。
「特図1」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図2」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。15R特別大当たり図柄および15R大当たり図柄が第1特定図柄態様の一例に相当する。なお、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後は、時短状態になる。時短については後述する。
「特図3」は2ラウンド(2R)時短無し特別大当たり図柄である。「特図4」は第1小当たり図柄であり、「特図5」は第2小当たり図柄である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。また、第1小当り図柄が第2特定図柄態様の一例に相当する。なお、2R時短無し特別大当たり遊技終了後、ならびに第1および第2小当たり遊技終了後は、非時短状態であり、その非時短状態が維持される。また、「特図6」は外れ図柄である。
図3(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図1」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図3(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口126に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口128に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに15R大当たりに対応する図柄組合せ(本実施形態では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾2−装飾2−装飾2」))を停止表示し、15R特別大当たりを報知する場合には、15R特別大当たりに対応する図柄組合せ(本実施形態では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾1−装飾1−装飾1」))を停止表示する。
また、2R時短無し特別大当たり、第1小当たり、および第2小当たりを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに、それらに対応する図柄組合せ(例えば、「装飾1−装飾2−装飾3」)を停止表示する。
一方、外れを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに図3(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
なお、ここでは図示省略したが、普図表示装置112についても、当たり図柄と外れ図柄の2種類が用意されている。普図始動口124を球が通過したことをゲートセンサが検出したことを条件として普図表示遊技が開始される。普図表示遊技が開始されると、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には当たり図柄を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には外れ図柄を停止表示する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う副制御部400と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部550と、遊技球の発射制御を行う発射制御部600と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部650によって構成されている。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM(RWM)308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT313を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図保留ランプ118、高確中ランプ118等)の表示制御を行うための表示回路328と、第2特図始動口128や可変入賞口130等を開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。図4に示す各種センサ318には、上述のガラス枠開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また球検出センサである上述の一般入賞口センサ、ゲートセンサ、第1始動口センサ、第2始動口センサ、カウントセンサ等が含まれる。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを第1始動口センサである球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部の遊技店コンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路336を設けており、この電圧監視回路336は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号を入力した場合に、後述する主制御部メイン処理を開始する。
また、主制御部300は、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部550にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、副制御部400および払出制御部550との通信を可能としている。なお、主制御部300と副制御部400および払出制御部550との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400および払出制御部550にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、副制御部400および払出制御部550からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の副制御部400について説明する。
副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM(RWM)408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、スピーカ416(およびアンプ)の制御を行うための音源IC418と、各種ランプ420の制御を行うための表示回路422と、演出装置200の演出用可動体等を駆動する駆動装置であるソレノイドまたはモータ等が含まれる各種演出用駆動装置424の制御を行うための演出用駆動装置制御回路426と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110および遮蔽手段250の制御を行うための装飾図柄表示制御部500と、チャンスボタン146の押下を検出して信号を出力するチャンスボタン検出回路380を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部550、発射制御部600、電源管理部650について説明する。
払出制御部550は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置552を制御すると共に、払出センサ554が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部556を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット654との通信を行う。
発射制御部600は、払出制御部550が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ602の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置604の制御を行う。
電源管理部650は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、副制御部400等の各制御部や払出装置552等の各装置に供給する。さらに、電源管理部650は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
<主制御部メイン処理>
次に、図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割り込みマスクの設定、I/Oポート310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS102では、WDT313のカウンタの値をクリアし、WDT313による時間計測を再始動する。
ステップS103では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路336が、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS102に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS104に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS102に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS103は繰り返し実行される。
ステップS104では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS105では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS107)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRAMクリアスイッチを遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS106に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
ステップS106では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割り込み許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS108、ステップS109内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS106では、その送信情報記憶領域に、EHを復電コマンドとしてセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割り込み処理におけるステップS215において、副制御部400へ送信される。
ステップS107では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS107)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割り込み処理におけるステップS215において、副制御部400へ送信される。
ステップS108では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップS109に進む。
ステップS109では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。主制御部300のRAM308には、0から127の範囲の値を取り得る予告抽選乱数を生成する予告抽選乱数カウンタや、同じく0から127の範囲の値を取り得る特図決定用乱数を生成する特図決定用乱数カウンタ等が用意されている。このステップS109では、これらのカウンタそれぞれの値を更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS108およびS109の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割り込み信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT313のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割り込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割り込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述のガラス枠開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また各種の球検出センサを含む各種センサ318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割り込み処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割り込み処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS203では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割り込み処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割り込み処理が起動する度に、上述のステップS203では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS203では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口122、可変入賞口130、第1特図始動口126、および第2特図始動口128への入球、または普図始動口124の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口122,130や、これらの始動口124,126,128への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口122への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口122へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口122への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口122への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS204およびステップS205では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS108で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS206では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。ここでは上記ステップS109で行った演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。予告抽選乱数カウンタや特図決定用乱数カウンタそれぞれの値も、このステップS206で更新される。
ステップS207では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS208では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口122,130や始動口124,126,128に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS209では、入賞受付処理(詳細は後述)を行う。
ステップS210では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部550に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS211では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置112は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置112は、当り図柄および外れ図柄いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口128の羽根部材1281の開閉駆動用のソレノイド(330)に、羽根部材1281を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材1281の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材1281を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS212に移行するようにしている。
ステップS212では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口128の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図状態更新処理を行う(ステップS213)。この特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図変動表示の途中(上述の特図表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図状態更新処理では、特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図表示装置114は特図の変動表示(特図変動遊技)を行う。
また、特図変動表示時間が経過したタイミング(特図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、15R大当りフラグがオンで確率変動フラグもオンの場合には図3(a)に示す特図1、15大当りフラグがオンで確率変動フラグがオフの場合には図3(a)に示す特図2、15R大当りフラグがオンで確率変動フラグがオンの場合には図3(a)に示す特図3、第1小当たりフラグがオンの場合には図3(a)に示す特図4、第2小当たりフラグがオンの場合には図3(a)に示す特図5、いずれのフラグもオフの場合には図3(a)に示す特図6の停止図柄態様となるように、特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図表示装置114は、図3(a)に示すいずれか一つの停止図柄態様の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図が所定期間停止表示され、特図変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、詳細は後述する時短フラグをオフする。また、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。さらに、第1小当たりフラグ、および第2小当たりフラグがオン状態になった場合にも、時短フラグをオフしてもよい。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に4Hを送信情報(一般情報)として追加記憶してから処理を終了する。
また、特図変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで。)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(330)に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(330)に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に8Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。可変入賞口130の開放・閉鎖制御を開始し、15回繰り返して、開放・閉鎖制御を終了するまでの間を「15R大当たり遊技(状態)」という。この15R大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに時短フラグをオンする。この15R大当たり遊技状態が、第1特別遊技状態の一例に相当する。時短フラグは、主制御部300のRAM308に設けられている。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りすると、変動時間が短くなる可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、図2に示す一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材1281は多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口130に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口128に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
また、可変入賞口130の開放・閉鎖制御を開始し、2回繰り返して、開放・閉鎖制御を終了するまでの間を「2R大当たり遊技(状態)」あるいは「2R小当り遊技状態」という。これらの2R大当たり遊技中および2R小当り遊技中にも、時短フラグがオフになり、2R大当たり遊技や2R小当り遊技が終了しても時短フラグはオフの状態が維持される。ここにいう2R小当り遊技状態が、第2遊技状態の一例に相当する。さらに、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図非作動中を設定する。さらに、特図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、大当りフラグがオフされる。この大当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図非作動中を設定する。特図非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次のステップS214に移行するようにしている。
ステップS213における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図関連抽選処理(詳細は後述)を行う(ステップS214)。
続いて、コマンド設定送信処理を行う(ステップS215)。なお、副制御部400に送信する出力予定情報は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(0Hの場合は基本コマンド、1Hの場合は図柄変動開始コマンド、4Hの場合は図柄変動停止コマンド、5Hの場合は入賞演出開始コマンド、6Hの場合は終了演出開始コマンド、7Hの場合は大当りラウンド数指定コマンド、EHの場合は復電コマンド、FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当りフラグの値、確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当りフラグの値、確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口126への入賞の有無、第2特図始動口128への入賞の有無、可変入賞口130への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に1H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りフラグの値、確率変動フラグの値、後述する特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に4H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りフラグの値、確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に5H、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ423・スピーカ416に出力する演出制御情報、確率変動フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に6H、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ423・スピーカ416に出力する演出制御情報、確率変動フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に7H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確率変動フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に8H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確率変動フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS215では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンド種別にAH、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS216では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS217では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド330を駆動して第2特図始動口128や、可変入賞口130の開閉を制御したり、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、特図表示装置114、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS210)で設定した出力予定情報を出力ポート310を介して副制御部400に出力する。
ステップS218では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS219に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS220に進む。
ステップS219では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS220では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<入賞受付処理>
次に、図7および図8を用いて、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS209の入賞受付処理について説明する。図7および図8は主制御部300のCPU304が実行する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。
まず、第1特図始動口126および第2特図始動口128(以下、これら2つの特図始動口を総称して単に特図始動口と称する)に関する入賞受付処理を行う。図7は、特図始動口に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この図7に示すステップS1101では、特図始動口への入賞があったか否かを判定する。ここでは、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1102に進み、入賞がなかった場合には図8に示すステップS1151に進む。ステップS1102では、RAM308に設けた特図保留数記憶領域を参照し、保留している特図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定し、所定数未満の場合はステップS1103に進む。一方、所定数以上の場合は、ステップS1151に進み、この時の第1特図始動口126への入賞による大当たりの抽選は行われない。
ステップS1103では、第1特図始動口126に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得するとともに、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得する。上述のごとく、図4に示すカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタには、第1始動口センサが遊技球を検出したことによって送られてきた信号の受信タイミングでカウンタ回路316においてラッチされた値(ハードウエア乱数値)や、第2始動口センサが遊技球を検出したことによって送られてきた信号の受信タイミングでカウンタ回路316においてラッチされた値(ハードウエア乱数値)が記憶されている。ここで取得したこのハードウエア乱数値(特図当選乱数値)は、詳しくは後述する特図関連抽選処理(ステップS214)において特図変動遊技における大当りか否かの判定に用いられる。また、特図乱数値生成用の乱数カウンタは、図6に示すステップS205において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっている。ここで取得したこのソフトウエア乱数値(特図乱数値)は、特図関連抽選処理(ステップS216)において特図の特別大当り(確変大当り)か否かの判定に用いられる。さらに、上述の特図決定用乱数カウンタや予告抽選乱数カウンタは、図6に示すステップS206において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっており、更新された、特図決定用乱数の値や予告抽選乱数の値も取得する。加えて、このステップS1103では、RAM308に設けた特図保留数記憶領域の値を更新する。すなわち、特図保留数記憶領域の値に1を加算する。ステップS1103の実行が終了すると、ステップS1104に進む。
主制御部300のRAM308には、乱数値記憶領域が設けられている。ステップS1104では、その乱数値記憶領域に、上述のステップS1103で取得した2種類の値(特図当選乱数値と特図乱数値)を格納する。乱数値記憶領域はさらに、特図変動遊技の保留数に応じた4つの領域に区分けされており、このステップS1104では、これら4つの領域のうちの未格納の領域に格納する。すなわち、乱数値記憶領域のうちの特図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に、ステップS1103で取得した特図当選乱数値と特図乱数値を格納する。また、RAM308には、予告抽選乱数値記憶領域も設けられており、ステップS1103で取得した予告抽選乱数値を、この予告抽選乱数値記憶領域に格納する。ステップS1104の実行が終わると、ステップS1105に進む。
ステップS1105では、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド特図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。また、ステップS1106では、上記送信情報記憶領域に、事前予告無情報を追加記憶する。
主制御部300のROM306には、当り判定テーブルおよびラウンド数決定テーブルが記憶されている。当り判定テーブルには、大当りとする所定の数値範囲を定義した抽選データが含まれており、この大当りの抽選データはRAM308に展開されている。ステップS1107では、ステップS1103で取得した特図当選乱数値が、その大当りの抽選データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合にはステップS1108に進み、属さない場合にはステップS1112に進む。なお、ここでの判定結果が、特図変動遊技における大当りか否かの判定に用いられることはなく、特図変動遊技における大当りか否かの判定は、この後実行される特図関連抽選処理(ステップS214)において改めて行われ、ここでの判定はいわゆる先読みに相当する。
また、上記ラウンド数決定テーブルには、所定の数値範囲を定義した15R決定乱数データが含まれており、この15R決定乱数データもRAM308に展開されている。ステップS1108では、ステップS1103で取得した特図乱数値が、その15R決定乱数データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合にはステップS1109に進む。反対に、この数値範囲に属さない場合には後述するステップS1151に進み、この時の特図始動口への入賞に基づく事前予告報知や偽事前予告報知(詳細は後述)は行われないことになる。なお、ここでの判定結果が、特図のラウンド数の決定に用いられることはなく、特図のラウンド数の決定も、この後実行される特図関連抽選処理(ステップS216)において改めて行われ、ここでの判定もいわゆる先読みに相当する。
ステップS1109では事前予告の抽選を行う。ここにいう事前予告は、図2に示す特図表示装置114が、図3(a)に示す、15R特別大当たり図柄である「特図1」あるいは15R大当たり図柄である「特図2」を停止表示する可能性が高いことを示唆するものであり、この事前予告の報知が予告報知の一例に相当する。事前予告の抽選には、図9に示す事前予告決定テーブルが用いられる。図9は、主制御部300のROM306に記憶された事前予告決定テーブルを示す図である。
事前予告の抽選では、主制御部300のCPU304は、ステップS1104においてRAM308の予告抽選乱数値記憶領域に格納した予告抽選乱数値が、図9に示す事前予告決定テーブルの事前予告有りの数値範囲(当選範囲)に属すれば事前予告の抽選に当選とし、反対に、事前予告無しの数値範囲(不当選範囲)に属すれば事前予告の抽選に不当選(外れ)とする。予告抽選乱数値は、0から127の範囲の値を取り得る値である。図9に示すように、事前予告有りの数値範囲は0〜15(数値範囲の大きさは16)であり、15R特別大当たりか15R大当たりになる場合に、事前予告が行われる確率は、本実施形態では16/128=12.5%である。事前予告の抽選に当選すれば、ステップS1110に進む。一方、事前予告の抽選に外れていればステップS1151に進み、この時の特図始動口への入賞に基づく事前予告報知や偽事前予告報知は行われないことになる。
ステップS1110では事前予告の回数を決定する。この事前予告回数の決定には、図10に示す回数決定テーブルが用いられる。図10は、主制御部300のROM306に記憶された回数決定テーブルを示す図である。
図10に示すテーブルは、事前予告の回数決定と後述する偽事前予告の回数決定に共通して使用されるテーブルである。このテーブルは、残り図柄確定回数と決定回数の関係が規定されたものである。残り図柄確定回数は、事前予告あるいは偽事前予告が行われている場合の、その事前予告あるいは偽事前予告の情報を追加した保留情報の抽選(特図の変動表示を開始してから特図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の図柄変動停止表示)が行われるまでに実行される抽選回数(図柄変動停止表示の回数)の値に、追加した保留情報の抽選回数である1を足した数に相当し、特図変動遊技の保留においては4回が最大値になる。事前予告回数の決定では、主制御部300のCPU304は、ステップS1103において更新した、RAM308の特図保留数記憶領域の値を参照し、先のステップS1109で用いた予告抽選乱数値を再度用いて決定する。残り図柄確定回数が1回の場合には、事前予告が必ず1回行われることになる。また、残り図柄確定回数が2回以上の場合には、残り図柄確定回数と同じ回数だけ事前予告が行われやすい。ここで、残り図柄確定回数よりも少ない決定回数になった場合には、後に行われる図柄変動停止表示ほど事前予告を行うことが優先される。すなわち、残り図柄確定回数が4回に対して決定回数が1回である場合には、最後の図柄変動停止表示で事前予告が行われ、残り図柄確定回数が4回に対して決定回数が2回である場合には、最後になる4回目の図柄変動停止表示と3回目の図柄変動停止表示それぞれで事前予告が行われる。
ステップS1110に続くステップS1111では、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、ステップS1106において追加記憶させた事前予告無情報を事前予告情報に上書き記憶して、ステップS1151に進む。こうして事前予告情報を上書き記憶することで、装飾図柄表示装置110による事前予告の報知は、副制御部400によって行われる。
また、上述した、主制御部300のROM306に記憶されている当り判定テーブルには、大当りとする所定の数値範囲の他に、小当りとする所定の数値範囲を定義した抽選データも含まれており、この小当りの抽選データもRAM308に展開されている。ステップS1107における判定において、特図当選乱数値が特図始動口抽選データの数値範囲に属さないという判定であることによって実行されるステップS1112では、ステップS1103で取得した特図当選乱数値が、今度は、小当りの抽選データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合にはステップS1113に進み、属さない場合にはステップS1151に進む。なお、ここでの判定結果も、特図変動遊技における小当りか否かの判定に用いられることはなく、特図変動遊技における小当りか否かの判定は、この後実行される特図関連抽選処理(ステップS214)において改めて行われ、ここでの判定もいわゆる先読みに相当する。
図3(a)を参照しながら説明したごとく、小当りには第1小当りと第2小当りが用意されている。主制御部300のROM306には、小当たり当選時の特図決定テーブルも記憶されている。この特図決定テーブルには、特図変動遊技終了後に、大当りに当選する確率が相対的に低い特図低確率状態と、相対的に高い特図高確率状態とに分けて、第1小当りとする所定の数値範囲を定義した抽選データと、第2小当りとする所定の数値範囲を定義した抽選データが含まれており、これらの抽選データもRAM308に展開されている。特図高確率状態では、後述する確率変動フラグがオン状態であり、特図低確率状態では、その確率変動フラグがオフ状態である。主制御部300のCPU304は、ステップS1113において、確率変動フラグを参照し、ステップS1103で取得した特図決定用乱数値が、第1小当りとする所定の数値範囲に属するか否かを判定し、その数値範囲に属する場合にはステップS1114に進み、属さない場合にはステップS1151に進む。なお、ここでの判定結果も、特図変動遊技における第1小当りか否かの判定に用いられることはなく、特図変動遊技における第1小当りか否かの判定は、この後実行される特図関連抽選処理(ステップS214)において改めて行われ、ここでの判定もいわゆる先読みに相当する。
ステップS1114では、偽事前予告抽選を行う。この偽事前予告抽選には、図11に示す偽事前予告決定テーブルが用いられる。図11は、主制御部300のROM306に記憶された偽事前予告決定テーブルを示す図である。ここにいう偽事前予告も、事前予告と同じく、図2に示す特図表示装置114が、図3(a)に示す、15R特別大当たり図柄である「特図1」あるいは15R大当たり図柄である「特図2」を停止表示する可能性が高いことを示唆するものであり、この偽事前予告の報知も予告報知の一例に相当する。偽事前予告の抽選では、主制御部300のCPU304は、ステップS1104においてRAM308の予告抽選乱数値記憶領域に格納した予告抽選乱数値が、図11に示す偽事前予告決定テーブルの偽事前予告有りの数値範囲(当選範囲)に属すれば偽事前予告の抽選に当選とし、反対に、偽事前予告無しの数値範囲(不当選範囲)に属すれば偽事前予告の抽選に不当選(外れ)とする。上述のごとく、予告抽選乱数値は、0から127の範囲の値を取り得る値である。図11に示すように、偽事前予告有りの数値範囲は0〜63(数値範囲の大きさは64)であり、第1小当りになる場合に、偽事前予告が行われる確率は、本実施形態では64/128=50.0%である。偽事前予告の抽選に当選すれば、ステップS1115に進む。一方、偽事前予告の抽選に外れていればステップS1151に進み、この時の特図始動口への入賞に基づく事前予告報知や偽事前予告報知は行われないことになる。
ステップS1115では偽事前予告の回数を決定する。この偽事前予告回数の決定にも、図10に示す回数決定テーブルが用いられ、ステップS1110の事前予告回数の決定と同様にして、偽事前予告回数を決定し、ステップS1116に進む。なお、事前予告の回数決定テーブルと、偽事前予告の回数決定テーブルとを異なるテーブルにしてもよい。
ステップS1116では、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、ステップS1107において追加記憶させた予告無情報を偽事前予告情報に上書き記憶して、ステップS1151に進む。こうして偽事前予告情報を上書き記憶することで、装飾図柄表示装置110による偽事前予告の報知は、副制御部400によって行われる。
以上の説明より、入賞受付処理(ステップS209)を実行する主制御部300と、副制御部400とを併せたものが予告報知手段の一例に相当する。また、本実施形態では、特図変動遊技が15R特別大当たりか15R大当たりに当選する場合には、12.5%の所定確率で事前予告が行われ、第1小当りに当選する場合には、50.0%の所定確率で偽事前予告が行われる。
続いて、普図始動口124および可変入賞口130に関する入賞受付処理を行う。図8は、普図始動口124および可変入賞口130に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この図8に示すステップS1151では、普図始動口124への入賞があったか否かを判定する。ここでは、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1152に進み、入賞がなかった場合にはステップS1156に進む。ステップS1152では、RAM308に設けた普図保留数記憶領域を参照し、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では2)未満であるか否かを判定し、所定数未満の場合はステップS1153に進む。一方、所定数以上の場合は、ステップS1156に進み、この時の普図始動口124への入賞に基づく抽選は行われない。
ステップS1153では、上述の普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得する。普図当選乱数値生成用の乱数は、図6に示すステップS205において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっている。ここで取得したこのソフトウエア乱数値(普図当選乱数値)は、普図関連抽選処理(ステップS212)において普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定に用いられる。ステップS1153の実行が終了すると、ステップS1154に進む。
主制御部300のRAM308には、普図用の乱数値記憶領域が設けられている。ステップS1154では、その普図用の乱数値記憶領域に、上述のステップS1153で取得した普図当選乱数値を格納する。普図用の乱数値記憶領域はさらに、普図変動遊技の保留数に応じた2つの領域に区分けされており、このステップS1154では、普図当選乱数値を、これら2つの領域のうちの未格納の領域に格納する。すなわち、普図用の乱数値記憶領域のうちの普図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に、ステップS1153で取得した普図当選乱数値を格納する。ステップS1154の実行が終わると、ステップS1155に進む。
ステップS1155では、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド普図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、普図保留増加を示す情報であるCHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
ステップS1156では、可変入賞口130への入賞があったか否かを判定する。ここでも、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1307に進み、入賞がなかった場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に復帰する。
主制御部300のRAM308には、可変入賞口用の入賞記憶領域も設けられている。ステップS1157では、RAM308に設けた可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口130に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS1158では、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド可変入賞口入賞処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、可変入賞口入賞を示す情報であるDHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶した後、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に復帰する。
<特図関連抽選処理>
次に、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS214の特図関連抽選処理について説明する。図12は主制御部300のCPU304が実行する特図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS2101では、RAM308の設定領域に設定される特図変動表示中の設定(詳細は後述)と、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS213の特図状態更新処理においてRAM308の設定領域に設定される停止表示中の設定とに関する判定を行う。すなわち、ステップS2101では、RAM308の設定領域を参照し、特図表示装置144が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの表示中でもない場合にはステップS2102に進む。
ステップS2102では、特図作動中であるか否かを判定する。上述のごとく、図6の主制御部タイマ割り込み処理における特図状態更新処理(ステップS213)では、RAM308の設定領域に特図作動中か特図非作動中を設定する。このステップS2102では、そのRAM308の設定領域を参照し、特図作動中が設定されているか否かを判定し、いずれかの設定がある場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの設定もない場合には、今度は、RAM308に設けた特図保留数記憶領域を参照し、特図変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する(ステップS2103)。すなわち、保留している特図変動遊技の数が1以上であるか否かを判定し、0であれば、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。
一方、保留している特図変動遊技の数が1以上であればステップS2104に進んで、大当りおよび小当りの判定を行う。ステップS2104では、RAM308の乱数値記憶領域から特図当選乱数値を取得し、その取得した特図当選乱数値について大当りおよび小当りの判定を行う。RAM308の乱数値記憶領域には、図7に示す、特図始動口に関する入賞受付処理におけるステップS1104において、ハードウエア乱数値である特図当選乱数値が格納される。このステップS2104では、その特図当選乱数値を取得し、図13(a)に示す当り判定テーブルを用いて、特図当選乱数値について特図変動遊技の抽選を行い、ステップS2105に進む。
図13(a)は、主制御部300のROM306が記憶している当り判定テーブルを示す図である。
本実施形態のパチンコ機10には、特図変動遊技終了後に、大当りに当選する確率が相対的に低い特図低確率状態(普通状態)と、相対的に高い特図高確率状態とが用意されており、パチンコ機10はいずれか一方の状態をとる。特図高確率状態であることは、確率変動中あるいは確率変動状態と呼ばれ、普通状態よりも、15R特別大当たり図柄や15R大当たり図柄や2R時短なし特別大当たり図柄が出現しやすい。主制御部300のRAM308には、後述する確率変動フラグが用意されている。この確率変動グラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、確率変動グラグがオフに設定されていると、特図低確率状態である。
また、大当たりは、その作動で状態を変化させる場合がある。例えば、大当たりになると、本実施形態のパチンコ機10は普図低確状態になる。ただし、第2特図始動口128を開閉する羽根部材1281の開放延長は行わない。一方、小当たりでは状態を変化させない。また、1回の抽選ごとの独立性を担保するために、遊技状態を変化させる条件は、特図に特定の図柄組合せが表示された場合に大当たり状態に移行するという条件と、予め定めた遊技状態の期間が終了(15R終了)した場合に時短に移行するという条件の2つとなる。また、特定の図柄組合せの表示は遊技状態を終了させるものと捉えると更に単純化される。すなわち、非大当たり状態(特図低確率状態または特図高確率状態であってもよい)は、特図に特定の図柄組合せが表示された場合に終了(大当り遊技状態に移行)し、大当り遊技状態は、予め定められた回数の可変入賞口130の開放で終了(時短状態(特図高確率状態)に移行)し、時短状態は、予め定められた回数の抽選の実行で終了(非大当たり状態へ移行)する。
図13(a)に示す当り判定テーブルは、特図変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、特図始動口126,128に球が入賞したことに基づいて使用する抽選データ(特図始動口用抽選データ)との関係を規定したものである。ステップS2104における大当りの判定では、取得した特図当選乱数値が、図13(a)の当り判定テーブルに示す特図始動口用抽選データの大当たりの数値範囲に属すれば特図変動遊技の大当りに当選と判定し、小当たりの数値範囲に属すれば特図変動遊技の小当りに当選と判定し、いずれの数値範囲にも属さなければ特図変動遊技の不当選(外れ)と判定する。
ここでは、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、特図変動遊技状態が特図低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値が10001〜10187であるときには大当たりに当選と判定し、取得した特図当選乱数値が20001〜21092であるときには、小当りに当選と判定する。一方、取得した特図当選乱数値がこれらの数値範囲以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定する。本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における大当たりの抽選データが示す数値範囲は10001〜10187(数値範囲の大きさは187)であるから、特図低確率状態の特図始動口126,128への球の入賞に基づく特図変動遊技の大当たり当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、特図高確率状態における大当たりの抽選データが示す数値範囲は30001〜31092(数値範囲の大きさは1092)であるから、特図高確率状態での特図変動遊技における大当たり当選確率は約1/60.0(=1092/65536)であり、特図変動遊技における大当たり当選確率は、特図低確率状態よりも特図高確率状態の方が高くなるように設定している。また、特図低確率状態における小当りの抽選データが示す数値範囲は20001〜21092(数値範囲の大きさは1092)であり、特図高確率状態における小当りの抽選データが示す数値範囲は40001〜41092(数値範囲の大きさは1092)であるから、特図低確率状態においても特図高確率状態においても、特図変動遊技の小当り当選確率は、約1/60.0(=1092/65536)であり、特図変動遊技の小当り当選確率は、特図低確率状態であっても特図高確率状態であっても同じである。
さらに、このステップS2104では、小当りに当選していれば、第1小当りと第2小当りのいずれに当選したかを判定する。
図13(b)は、主制御部300のROM306が記憶している小当たり当選時の特図決定テーブルを示す図である。
図13(b)に示す特図決定テーブルは、特図変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、小当りに当選したことに基づいて使用する抽選データ(特図決定用データ)との関係を規定したものである。ここでの判定では、ステップS1103で取得した特図決定用乱数値が、図13(b)の特図決定テーブルに示す特図決定用データの第1小当りの数値範囲に属すれば第1小当りに当選したと判定し、第2小当たりの数値範囲に属すれば第2小当りに当選したと判定する。
ここでも、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、特図変動遊技状態が特図低確率状態の場合、取得した特図決定用乱数値が0〜63あるときには第1小当りに当選したと判定し、取得した特図決定用乱数値が64〜127であるときには、第2小当りに当選したと判定する。本実施形態では、特図決定用乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、特図低確率状態における、第1小当りの特図決定用データが示す数値範囲は0〜63(数値範囲の大きさは64)であり、第2小当りの特図決定用データが示す数値範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、特図低確率状態では、第1小当りの当選確率と第2小当りの当選確率は同じである。また、特図高確率状態における第1小当りの特図決定用データが示す数値範囲は0〜95(数値範囲の大きさは96)であり、特図高確率状態において第1小当りに当選する確率は約1/1.3(=96/128)である。一方、特図高確率状態における第2小当りの特図決定用データが示す数値範囲は96〜127(数値範囲の大きさは32)であり、特図高確率状態において第2小当りに当選する確率は約1/4(=32/128)である。上述のごとく、50%の確率で偽事前予告が行われるのは第1小当りの方であり、特図高確率状態では、偽事前予告が行われやすく設定されているといえる。また、特図高確率状態と特図低確率状態を比べてみると、特図高確率状態の方が、偽事前予告が行われやすい。
ステップS2105は、外れに当選したか否かについて判定し、外れであれば後述するステップS2118に進み、外れでなければ第1小当りに当選したか否かについて判定する(ステップS2106)。ここで、第1小当りに当選していれば、主制御部306のRAM306に用意された第1小当りフラグをオンに設定し(ステップS2107)、後述するステップS2118に進み、第1小当りに当選していなければ、今度は、第2小当りに当選したか否かについて判定する(ステップS2108)。第2小当りに当選していれば、主制御部306のRAM306に用意された第2小当りフラグをオンに設定し(ステップS2109)、後述するステップS2118に進み、第2小当りにも当選していなければ、大当たりに当選していることになり、RAM306に用意された大当たりフラグをオンに設定する(ステップS2110)。ここで大当りフラグがオンに設定されると、特図変動遊技終了後に大当り遊技が開始される。
続いて、RAM308の乱数値記憶領域から今度は特図乱数値を取得し、その取得した特図乱数値についてラウンド数の判定を行う(ステップS2111)。RAM308の乱数値記憶領域には、図7に示す、特図始動口126,128に関する入賞受付処理におけるステップS1104において、ソフトウエア乱数値である特図乱数値も格納される。このステップS2111では、その特図乱数値を取得し、図13(c)に示すラウンド抽選テーブルを用いて、特図乱数値がいずれのラウンド数の数値範囲に属しているかを判定し、ステップS2112に進む。
図13(c)は、主制御部300のROM306が記憶している、大当り当選時のラウンド数決定テーブルを示す図である。
特図変動遊技において大当り当選すると、図2に示す可変入賞口130を開閉する扉部材1301が所定の回数開閉する。上述のごとく、この扉部材1301が開閉する回数(ラウンド数)には、15ラウンド(R)と2ラウンド(R)が用意されている。図13(c)に示すラウンド数決定テーブルは、ラウンド数と、大当りに当選したことに基づいて使用する抽選データ(ラウンド数決定用データ)との関係を規定したものである。ここでは、取得した特図乱数値が0〜99であるときには、ラウンド数は15Rになり、15R大当りに当選したと判定する。一方、取得した特図乱数値が100〜127であるときには、ラウンド数は2Rになり、2R大当りに当選したと判定する。本実施形態では、特図乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、15Rのラウンド数決定用データが示す数値範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)であるから、大当りに当選したことに基づく15Rの当選確率は、約1/1.3(=100/128)である。一方、2Rのラウンド数決定用データが示す数値範囲は100〜127(数値範囲の大きさは28)であるから、大当りに当選したことに基づく2Rの当選確率は、約1/4.6(=28/128)である。
ステップS2112は、15R大当りに当選したか否かについて判定する。主制御部300のRAM308には、2R大当りフラグと、15R大当りフラグが用意されており、2R大当りに当選していれば、その2R大当りフラグを設定して(ステップS2113)、後述するステップS2117に進み、15R大当りに当選していれば、その15R大当りフラグを設定して(ステップS2114)、ステップS2115に進む。
ステップS2115では、RAM308の乱数値記憶領域から再び特図乱数値を取得し、その取得した特図乱数値について確率変動の判定を行う。ここでは、ステップS2111におけるラウンド数の判定にも用いた特図乱数値を用いているが、ステップS2104における大当り判定に用いた特図当選乱数値を用いてもよい。このステップS2115では、特図乱数値を取得し、図13(d)に示す特図高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図乱数値が特図低確率状態の数値範囲と、特図高確率状態の数値範囲とのいずれに属しているかを判定し、ステップS2113に進む。
図13(c)は、主制御部300のROM306が記憶している、大当り当選時の特図高確率状態移行判定テーブルを示す図である。
図13(c)に示す特図高確率状態移行判定テーブルは、特図変動遊技の終了後の確率状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、大当りに当選したことに基づいて使用する抽選データ(移行判定用データ)との関係を規定したものである。主制御部300のCPU304は、この特図高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に大当り遊技を開始する(特図低確率状態)か、または特別大当り遊技を開始する(特図高確率状態)かの判定、すなわち確変移行判定を行う。ここでは、取得した特図乱数値が64〜127の数値である場合には、特別大当り遊技に当選(確率変動当選)と判定する。一方、取得した特図乱数値が0〜63の数値である場合には、特別大当り遊技に不当選(確率変動不当選)と判定する。なお、本実施形態では、特図乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、特図高確率状態への移行判定用データの数値範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、大当り判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち特別大当りを開始する確率は1/2(=64/128)である。
ステップS2116では、確率変動に当選したか否かを判定し、確率変動に不当選(特別大当り遊技に不当選)ならば後述するステップS2118に進み、確率変動に当選(特別大当り遊技に当選)していれば、RAM308に用意された上述の確率変動フラグを設定する(ステップS2117)から、ステップS2118に進む。本実施形態においては、2R大当たりに当選した場合には、特図高確率状態への確率変動が必ず行われ、ステップS2117が必ず実行される。
ステップS2118では、上述のステップS2104における大当たりおよび小当りの判定で使用した特図当選乱数値を用いて、タイマ番号を決定して記憶する。タイマ番号は、特図表示装置114による特図の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間(変動時間に相当)を示す番号である。このステップS2118では、RAM308の乱数値記憶領域から特図当選乱数値を再び取得し、図14(a)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、特図当選乱数値がタイマ番号1〜5のいすれの番号の数値範囲に属しているかを判定し、タイマ番号を決定する。RAM308にはタイマ番号格納領域が用意されており、決定したタイマ番号をそのタイマ番号格納領域に記憶させる。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図変動表示時間として、上述の特図表示図柄更新タイマにも記憶させる。
図14(a)に示すタイマ番号決定テーブルは、上述したステップS2114において設定される15R大当りフラグ、ステップS2113において設定される2R大当りフラグ、ステップS2107において設定される第1小当りフラグ、およびステップS2109において設定される第2小当りフラグと、タイマ番号、およびそのタイマ番号に応じた変動時間と、そのタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データとの関係が規定されている。主制御部300のCPU304は、まず、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、および第2小当りフラグそれぞれの設定状況を参照し、取り得る数値範囲が0〜65535(数値範囲の大きさは65536)の特図当選乱数値が、いずれの抽選データの数値範囲に属するかによって、タイマ番号の決定を行う。
図14(a)に示すように、本実施形態では、タイマ番号1では変動時間が5秒になり、タイマ番号4では変動時間が40秒になる。5秒の変動時間は短変動時間の一例に相当し、40秒の変動時間は長変動時間の一例に相当する。なお、タイマ番号2では変動時間が10秒になり、タイマ番号3では変動時間が20秒になる。これらの10秒や20秒の変動時間を短変動時間の一例にしてもよい。また、タイマ番号5では変動時間が50秒になり、この50秒の変動時間を長変動時間の一例にしてもよい。
本実施形態では、15R大当りフラグが設定されている状態、すなわち15R特別大当たりか15R大当たりの場合では、タイマ4か5のタイマ番号になり、変動時間が長くなる(40秒か50秒)。また、第1小当りフラグが設定されている状態(第1小当りの場合)でも、タイマ4のタイマ番号になり、変動時間が長くなる(40秒)。上述のごとく、15R特別大当たりか15R大当たりの場合には、12.5%の所定確率で事前予告が行われ、第1小当りの場合には、50.0%の所定確率で偽事前予告が行われる。したがって、図3(a)に示す、15R特別大当たり図柄である「特図1」あるいは15R大当たり図柄である「特図2」や、第1小当り図柄である「特図4」を停止表示する図柄変動停止表示(以下、特定図柄変動停止表示と称する)における変動時間が長くなる。この特定図柄変動停止表示は、図柄変動停止表示を複数回連続する場合には、最後の図柄変動停止表示になり、最後の図柄変動停止表示における変動時間が長いものになる。その結果、クライマックスが盛り上がり、演出効果がより高まる。また、最後の図柄変動停止表示において事前予告や偽事前予告がなされることを攻略本等で知っている遊技者にとっては、これらの事前予告や偽事前予告がなされることで、遊技状態の移行が近く行われることを察知し、遊技に対する期待度が一層高まる。ここで、図柄変動停止表示が複数回連続する場合に、最後の図柄変動停止表示における停止図柄態様について、それより前の図柄変動停止表示において予告(事前予告および偽事前予告)することを、連続図柄変動停止表示における事前予告(連続予告)と呼ばれることがある。なお、事前予告や偽事前予告は、特定図柄変動停止表示の図柄の変動中にも行われる。
また、第1小当りの場合には、変動時間が確実に長いため、その長い変動時間の間に事前予告や偽事前予告を1回又は複数回行うことができる。さらに、2R大当たりフラグが設定されている状態(2R時短無し特別大当たりの場合)と、第2小当りフラグが設定されている状態(第2小当りの場合)では、いずれもタイマ1のタイマ番号に確実になり、図柄の変動が確実に短い(5秒)といった特徴がある。このため、2R時短無し特別大当たりの場合には図柄の変動時間が短くなることを攻略本等で知っている遊技者に対して、第2小当りの場合の短い図柄変動は、2R時短無し特別大当たりを期待させ、2R時短無し特別大当たりの偽装になる。なお、2R時短無し特別大当たりの場合も第2小当りの場合も、タイマ4か5のタイマ番号にし、変動時間を長くとれば、その長い変動時間の間に事前予告や偽事前予告が可能になる。遊技者にとっては事前予告と偽事前予告は見分けがつかず、偽事前予告が終了して小当たりで終わっても、遊技者は、2R時短無し特別大当たりによって確率変動状態(特図高確率状態)になっているのではないかといった期待を持って、遊技を楽しむことができる。なお、タイマ1のタイマ番号により変動時間が確実に短くなる、2R大当たりの場合や第2小当りの場合には、その短い変動時間の間に事前予告や偽事前予告を行うことは困難であるため、事前予告や偽事前予告は行わない。
ステップS2118に続いて実行されるステップS2119では、ステップS2118と同じく、特図当選乱数値を用いて、擬似連タイマ番号を決定してRAM308に記憶する。このステップS2119では、図14(b)に示す擬似連タイマ番号決定テーブルを用いて、特図当選乱数値が擬似連タイマ番号1〜5のいすれの番号の数値範囲に属しているかを判定し、擬似連タイマ番号を決定する。RAM308には擬似連タイマ番号格納領域も用意されており、決定した擬似連タイマ番号をその擬似連タイマ番号格納領域に記憶させる。擬似連タイマ番号は、図柄変動開始コマンドに含まれて、主制御部300から副制御部400に送られる。ここで説明する擬似連は、主制御部300が決定する擬似連である。
図14(b)に示す擬似連タイマ番号決定テーブルは、ステップS2118において決定したタイマ番号に応じて設けられた抽選データと、擬似連タイマ番号、その擬似連タイマ番号に応じた変動時間、および擬似連回との関係が規定されている。ここでの抽選データは、タイマ1〜3の、相対的に短い変動時間に応じたタイマ番号の組と、タイマ4および5の、相対的に長い変動時間に応じたタイマ番号の組とに分けられている。擬似連が実行されると、後述する変動態様(リーチ)とは別に、その変動態様が行われる前に、仮停止を入れた図柄の変動が行われ、遊技者は、実際の図柄変動の回数よりも多くの図柄変動が行われているように思う。例えば、先のステップS2118でタイマ番号4が決定され、特図当選乱数値が51200であった場合、擬似連タイマ番号は擬似連タイマ4になり、変動時間は15秒、擬似連3回になる。まず、擬似連タイマ4に応じた15秒の変動を行い、この15秒の変動の中で、約5秒おきに3回の仮停止を行い、次にタイマ番号4に応じた図柄の変動を続けて行って、最後に停止表示する。
図2に示す装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび右図柄表示領域110cはそれぞれに表示される装飾図柄は、特図表示装置114の図柄変動停止表示に合わせて変動表示され、最後に停止表示される。ここでは、この装飾図柄表示装置110に表示される装飾図柄を用いて説明する。ここでは、装飾図柄の変動時間を40秒として説明する。
まず、擬似連回数が無しの場合には、装飾図柄表示装置110に、40秒の装飾図柄の変動が表示された後、最後に1回の停止表示が行われる。
図15は、擬似連が1回行われたときの装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図である。
擬似連回数が1回の場合には、まず、図15(a)に示すように装飾図柄の変動が開始され、5秒弱の間変動表示が行われると、図15(b)に示すように図柄の仮停止が1回行われる。この時、特図表示装置114は変動中の状態である。その後、図15(c)に示すように40秒の装飾図柄の変動が表示された後、図15(d)に示すように停止図柄(ここでは「装飾4−装飾2−装飾3」の外れの図柄組合せ)を停止表示(確定停止)する。この時、特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄である「特図6」が表示されている。擬似連回数が1回の場合には、遊技者は、図柄変動が2回(図15(a)と(c))行われているように思う。
図16は、擬似連が2回行われたときの装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図である。
擬似連回数が2回の場合にも、まず、図16(a)に示すように装飾図柄の変動が開始され、5秒弱の間変動表示が行われると、図16(b)に示すように図柄の仮停止が1回行われる。この時の特図表示装置114は変動中の状態である。続いて、図16(c)に示すように装飾図柄の変動が再開され、5秒弱の間変動表示が行われると、図16(d)に示すように2回目の図柄の仮停止が行われ、この時の特図表示装置114も変動中の状態である。その後、図16(e)に示すように40秒の装飾図柄の変動が表示された後、図16(f)に示すように停止図柄(ここでも「装飾4−装飾2−装飾3」の外れの図柄組合せ)を停止表示(確定停止)する。この時、特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄である「特図6」が表示されている。擬似連回数が2回の場合には、遊技者は、図柄変動が3回(図16(a)と(c)と(e))行われているように思う。
図17は、擬似連が3回行われたときの装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図である。
擬似連回数が2回の場合にも、まず、図17(a)に示すように装飾図柄の変動が開始され、5秒弱の間変動表示が行われると、図17(b)に示すように図柄の仮停止が1回行われる。この時の特図表示装置114は変動中の状態である。続いて、図17(c)に示すように装飾図柄の変動が再開され、5秒弱の間変動表示が行われると、図17(d)に示すように2回目の図柄の仮停止が行われ、この時の特図表示装置114も変動中の状態である。続いて、図17(e)に示すように装飾図柄の変動が三度行われ、5秒弱の間変動表示が行われると、図17(f)に示すように3回目の図柄の仮停止が行われる。この時の特図表示装置114も変動中の状態である。そして、図17(g)に示すように40秒の装飾図柄の変動が表示された後、図17(h)に示すように停止図柄(ここでも「装飾4−装飾2−装飾3」の外れの図柄組合せ)を停止表示(確定停止)する。この時、特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄である「特図6」が表示されている。擬似連回数が3回の場合には、遊技者は、図柄変動が4回(図17(a)と(c)と(e)と(f))行われているように思う。
図14(b)の擬似連タイマ番号決定テーブルに示すように、タイマ1〜3の、相対的に短い変動時間に応じたタイマ番号の組では、擬似連タイマ1のタイマ番号が決定される可能性が非常に高い。一方、タイマ4および5の、相対的に長い変動時間に応じたタイマ番号の組では、擬似連タイマ3のタイマ番号が決定される可能性が非常に高い。したがって、長い変動時間に対しては最初に仮停止を入れた図柄変動を行い、長い変動時間の変動をより盛り上げることができる場合がある。
続いて、各種の情報をRAM308に設けた送信情報記憶領域に追加記憶する(ステップS2120)。具体的には、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上記送信情報記憶領域に変動開始を示す情報である1Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。また、2R大当りフラグあるいは15R大当りフラグが設定されている情報や、確率変動フラグが設定されている情報や、上述のタイマ番号の情報や擬似連タイマ番号も追加記憶する。このステップS2120の実行が終了すると、ステップS2121において、RAM308に設けた特図保留数記憶領域に記憶されている特図変動遊技の保留数を1つデクリメントし、ステップS2122に進む。
ステップS2122では、RAM308の乱数値記憶領域から特図当選乱数値と特図乱数値の双方を削除するとともに、予告抽選乱数値記憶領域から予告抽選乱数値も削除し、ステップS2123に進む。
ステップS2123では、RAM308の設定領域に、特図変動表示中の設定を行い、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。
以上説明した特図関連抽選処理を行う主制御部300が遊技状態移行手段の一例に相当する。
なお、本実施形態では、大当たりの抽選、大当たり当選時のラウンド抽選、大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選およびタイマ番号の抽選を、図7のS1104で取得した特図当選乱数値と特図乱数値の2つの乱数値を用いて行っていたが、これに限られない。たとえば、大当たりの抽選は本実施形態の通りにハード乱数カウンタにより取得し、大当たり当選時のラウンド抽選、大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選およびタイマ番号の抽選は、それぞれ異なる記憶部に記憶したソフトウェア乱数カウンタを用いて取得してもよい。また、その取得タイミングも、本実施形態に限られない。たとえば、大当たりの抽選、大当たり当選時のラウンド抽選および大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選のための乱数の取得は、入賞受付に基づいて行ってもよいし(図6のS209)、タイマ番号の抽選に基づいて行ってもよい。また、上記記載に限られず、各々の乱数値を他の乱数値と共用したり、各々の乱数の取得タイミングを入賞時または抽選時のいずれかにするかは、いずれの組み合わせでもよい。
<副制御部メイン処理>
次に、図18(a)を用いて、副制御部400のCPU404が実行する副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部400には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路402のCPU404は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM406に予め記憶した制御プログラムに従って図18(a)に示す副制御部メイン処理を実行し、まず、ステップS301で各種の初期化を行う。この初期化では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化等を行う。
ステップS302では、コマンド入力処理(詳細は後述)を行う。
ステップS303では、後述するタイマ変数記憶領域の値が10以上であるか否かを判定する。タイマ変数記憶領域の値が10以上である場合はステップS304に進み、タイマ変数記憶領域の値が10未満である場合にはステップS302に進む。
ステップS304では、タイマ変数記憶領域に0を格納する。
ステップS305では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、後述する変動パターン選択処理で記憶する変動番号、仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せの種別の更新を行うと共に、装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置110、遮蔽手段250、スピーカ416、各種ランプ420および演出装置200の演出用可動体(可動部材210)等による演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
ステップS305では、決定された演出情報が示している態様で装飾図柄変動表示を行うように、装飾図柄表示制御部500に出力するコマンド(例えば左に装飾7を停止することを指示するコマンドや遮蔽手段250を動作させるコマンド等)をRAM408に設けた液晶コマンド格納領域に格納する等、後述するステップS306、307、308、309による装飾図柄表示制御部500、スピーカ416、各種ランプ420、および演出用可動体を制御する準備を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否か、例えばチャンスボタンを用いた演出を行うか否か等の抽選を行う。
ステップS306では、装飾図柄表示装置制御処理を行う。この装飾図柄表示装置制御処理では、I/O410の出力ポートを介して装飾図柄表示制御部500にコマンドを出力する。ここでは、上記ステップS305で準備した装飾図柄表示制御用の情報に含まれる装飾図柄表示制御部500に出力する表示データをI/O410の出力ポートに設定し、装飾図柄表示装置110の表示制御を装飾図柄表示制御部500に行わせる。
ステップS307では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上記ステップS305で準備したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ416に出力する音声データをI/O410の出力ポートに設定し、スピーカ416の出力制御を音源IC418に行わせる。
ステップS308では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上記ステップS305で準備した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ420に出力するランプの点灯・消灯を示すデータ等をI/O410の出力ポートに設定し、各種ランプ420の点灯や消灯の制御を表示回路422に行わせる。
ステップS309では、演出用駆動装置制御処理を行う。この演出用駆動装置制御処理では、上記ステップS305で準備した演出用可動体の制御用の情報に含まれる動作タイミングを示すデータ等をI/O410の出力ポートに設定し、演出用可動体等を駆動する各種演出用駆動装置424の制御を演出用駆動回路426に行わせる。
副制御部400は、後述するストローブ処理、チャンスボタン処理、または副制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップS302〜S304の処理を繰り返し実行する。
<コマンド入力処理>
次に、図18(b)を用いて、上記副制御部メイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS302)について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す副制御部400における基本回路402に搭載されているRAM408には、コマンド記憶領域が設けられている。副制御部400は、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS215において、主制御部300から副制御部400に送信されてきた各種コマンドを、後述するストローブ割り込み処理を実行することで、そのコマンド記憶領域に未処理コマンドとして格納する。コマンド記憶領域には、図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンド、RAMクリアコマンド、さらには特図保留増加コマンド等が格納される。図18(b)に示すステップS401では、RAM408に設けられたコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップS402に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。
ステップS402では、ステップS401においてその存在を肯定した未処理コマンドに応じた処理にジャンプする。以下に、未処理コマンドに応じた処理のいくつかについて詳述する。
また、図18(c)に示す図柄停止処理のステップS601では、RAM408に用意された図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置110の左、中、右図柄表示領域110a〜110cの3つの表示領域に表示するように設定して処理を終了する。
また、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当り開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM408の記憶領域に記憶する。
<ストローブ割り込み処理>
次に、図18(d)を用いて、副制御部400のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。すなわち、上述の如く、ストローブ信号は、副制御部400に送信されるコマンドにストローブ情報として含まれており、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理のコマンド設定送信処理(ステップS215)において、主制御部300から副制御部400にコマンドが送信され、副制御部400が、送信されてきたコマンドにストローブ信号を検出した場合に、このストローブ割り込み処理が実行される。ストローブ割り込み処理のステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。
<チャンスボタン割り込み処理>
次に、図18(e)を用いて、副制御部400のチャンスボタン割り込み処理について説明する。なお、同図はチャンスボタン割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、副制御部400がチャンスボタン検出回路364によってチャンスボタン146の操作を検出した場合に実行する処理である。
チャンスボタン割り込み処理のステップS801では、RAM408の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
<変数更新割り込み処理>
次に、図18(f)を用いて、副制御部400のCPU404によって実行する変数更新割り込み処理について説明する。なお、同図は変数更新割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、副制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。
変数更新割り込み処理のステップS901では、図18(a)に示す副制御部メイン処理におけるステップS304において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS304において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
次に、図19を用いて特図保留増加処理について説明する。なお、同図は特図保留増加処理の流れを示すフローチャートである。
まず、この特図保留増加処理が開始されるまでの流れについて説明する。図7に示す、特図始動口126,128に関する入賞受付処理におけるステップS1105において、主制御部300のCPU304が、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶し、図6に示す、主制御部タイマ割り込み処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド特図保留増加設定処理が実行される。こうすることで、主制御部300から副制御部400に、コマンド種別がAHであり、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を含む特図保留増加コマンドが送信される。副制御部400は、図18(d)に示すストローブ処理において、この特図保留増加コマンドを未処理コマンドとして保存し(ステップS701)、図18(b)に示すコマンド入力処理(S402)を経て、図19に示す特図保留増加処理が開始される。
副制御部400のRAM408には特図保留情報記憶領域が用意されている。ステップS451では、その特図保留情報記憶領域に、特図保留増加情報を追加記憶する。
ステップS452では、主制御部300から受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS453に進み、含まれていない場合にはステップS454に進む。ステップS453では、ステップS451で追加記憶した特図保留増加情報に、事前予告情報を追加記憶して、図18(b)に示すコマンド入力処理に戻る。なお、大当り終了後には、追加記憶した事前予告情報はクリアされる。
上述のごとく、残り図柄確定回数は、事前予告が行われている場合の、その事前予告の情報を追加した保留情報の抽選が行われるまでに実行される抽選回数の値に、追加した保留情報の抽選回数である1を足した数に相当し、この実施例では、追加した保留情報は4回が最大値になる。副制御部400のRAM408には予告カウンタが設けられており、ステップS453において事前予告情報を追加記憶した際に、事前予告が行われていなければ、その予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。
ステップS454では、受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に偽事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS455に進み、含まれていない場合には、図18(b)に示すコマンド入力処理に戻る。ステップS455では、ステップS451で追加記憶した特図保留増加情報に、偽事前予告情報を追加記憶して、図18(b)に示すコマンド入力処理に戻る。なお、大当り終了後には、追加記憶した偽事前予告情報はクリアされる。また、副制御部400のRAM408には、偽予告カウンタも設けられている。この偽予告カウンタも、残り図柄確定回数をカウントするものである。ステップS455において偽事前予告情報を追加記憶した際に、偽事前予告が行われていなければ、その偽予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。
次に、図20および図21を用いて変動パターン選択処理について説明する。なお、図20は変動パターン選択処理における一部の流れを示すフローチャートである。
まず、この変動パターン選択処理が開始されるまでの流れについて説明する。図7に示す、特図始動口126,128に関する入賞受付処理におけるステップS1105において、主制御部300のCPU304が、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、変動開始を示す情報である1Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶し、図6に示す、主制御部タイマ割り込み処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転開始設定送信処理が実行される。こうすることで、主制御部300から副制御部400に、コマンド種別が1Hであり、上記大当りフラグの値、確率変動フラグの値、タイマ番号、および擬似連タイマ番号を含む図柄変動開始コマンドが送信される。副制御部400が、図18(d)に示すストローブ処理において、図柄変動開始コマンドを未処理コマンドとして保存すると(ステップS701)、図18(b)に示すコマンド入力処理(S402)を経て、この変動パターン選択処理が開始される。
図20に示す変動パターン選択処理のステップS501では、未処理コマンドである図柄変動開始コマンドに含まれている、上記大当りフラグの値、確率変動フラグの値、タイマ番号、および擬似連タイマ番号を抽出し、RAM408のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、変動番号選択テーブルや図柄決定テーブルを参照して演出データ(本実施形態では変動番号、仮停止図柄・停止図柄の組合せ等)を選択し、これをRAM408に設けた記憶領域に記憶する。変動番号選択テーブルや図柄決定テーブルについては後述する。
続いて、図19に示す特図保留増加処理のステップS453で追加記憶した事前予告情報やステップS455で追加記憶した偽事前予告情報に基づいて、特図の図柄変動停止表示において事前予告あるいは偽事前予告を行うか否かを判定する(ステップS502)。以下、事前予告と偽事前予告を併せた予告を予告報知と称することがある。予告報知を行わない場合であれば、図18(b)に示すコマンド入力処理に戻る。反対に予告報知を行う場合であれば、連続予告における最後の図柄変動停止表示であるか否かを判定する(ステップS503)。副制御部400のROM406には予告報知の演出データが記憶されている。最後の図柄変動停止表示であれば、そのROM406から、遊技状態等に応じた予告報知の演出データを選択して、RAM408に記憶する(ステップS504)。ここにいう“遊技状態等に応じた予告報知の演出データ”とは、詳しくは後述するが、この演出データには、遊技状態に限らず、例えば、連続予告の最後に長い図柄変動がある場合には、遊技者を飽きさせないために、その長い図柄変動の最中に所定時間(例えば5秒)以上間隔を開けずに予告報知を行う演出データ等も含まれる。
一方、最後の図柄変動停止表示でなければ、今度は、連続予告における最初の図柄変動停止表示であるか否かを判定し(ステップS505)、最初の図柄変動停止表示でもなければ、後述するステップS507に進み、最初の図柄変動停止表示であれば、ステップS501においてRAM408に記憶したタイマ番号が、タイマ1以外であるか否かを判定し(ステップS506)、タイマ1以外であれば、図18(b)に示すコマンド入力処理に戻る。すなわち、連続予告における最初の図柄変動停止表示の変動時間が、短変動時間の一例に相当する5秒より長ければ、その最初の図柄変動停止表示における予告報知は行われないことになる。反対に、タイマ1であればステップS504に進み、最初の図柄変動停止表示における予告報知が実行される。したがって、最初の変動時間が長くない(短い)場合に限って予告報知が開始され、最後の図柄変動停止表示の変動時間を最初より長い変動時間にしてあるので連続する予告報知の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させる。なお、20秒という所定時間よりも変動時間が長ければ、すなわちタイマ4および5のときには、予告報知を行わず、20秒以下の変動時間であれば、すなわちタイマ1,2,および3のときには、予告報知を行うようにしてもよい。
図21は変動パターン選択処理における残りの部分の流れを示すフローチャートである。
図21に示すステップS507は、最後の図柄変動停止表示でもなく最初の図柄変動停止表示でもない場合に実行されるステップであり、RAM408に記憶したタイマ番号が、タイマ1以外であるか否かを判定し、タイマ1であれば、ステップS504に進み、予告報知が実行される。一方、タイマ1でなければ、RAM408に設けられた特図保留情報記憶領域に事前予告情報があるか否かを判定し(ステップS508)、事前予告情報があれば、ステップS509に進む。
ステップS509では、擬似連演出を行うか否かを判定する。ここにいう擬似連演出は、図14(b)を用いて説明した、主制御部300が決定する擬似連とは異なり、副制御部400が決定する擬似連演出である。副制御部400のCPU404は、擬似連演出を1/2の所定確率で行うことになる抽選を実施し、その抽選の結果に基づいて、擬似連演出を行うか否かを判定する。擬似連演出を行わない場合には、ステップS504に進み、擬似連演出を行う場合には、ステップS510に進む。
図14(b)を用いて説明した、主制御部300が決定する擬似連では、図柄の変動が行われる前に仮停止を入れた図柄の変動を行うが、ここで副制御部400が決定した擬似連演出では、図柄の変動中に仮停止を入れた演出になる。副制御部400の擬似連演出が行われる場合とは、最後の図柄変動停止表示でもなく最初の図柄変動停止表示でもない図柄変動停止表示(いわゆる中間の図柄変動停止表示)において、タイマ2に相当する10秒以上の変動時間にわたって図柄の変動が行われる中で、事前予告を実施する場合である。この場合には、ステップS510において、予め設定した変動番号に対応する演出データに代えて、副制御部400のROM406から、変動時間に対応する擬似連用の演出データを選択する。すなわち、10秒以上の変動時間を均等に分け、各時間ごとに擬似連演出を行う。この擬似連演出については、詳しくは後述する。ステップS510の実行が完了すると、ステップS504に進む。すなわち、複数変動に亘って予告報知を行う場合の途中の変動がタイマ1以外の長い変動時間の場合、擬似連演出に切り替えるか否かを抽選し、抽選に当選した場合には当該変動を擬似連用の演出データに設定する。
一方、ステップS508における判定で、RAM408に設けられた特図保留情報記憶領域に事前予告情報がなければ、先のステップS503(図20参照)における予告報知を行うという判定結果から、その特図保留情報記憶領域には偽事前予告情報があることになり、ステップS511に進む。ステップS511では、今回の予告報知を最後の予告報知とするか否かを判定する。副制御部400のCPU404は、今回の予告報知を最後の予告報知にするか否かの抽選を行う。この抽選では、今回の予告報知が1/2の所定確率で最後の予告報知になる。副制御部400のCPU404は、その抽選の結果に基づいて判定を行い、今回の予告報知を最後の予告報知にしない場合には、ステップS509に進む。反対に、今回の予告報知を最後の予告報知にする場合には、RAM408に設けられた特図保留情報記憶領域にある偽事前予告情報をクリアし(ステップS512)、ステップS504に進んで、最後の予告報知が行われ、以降に予定されていた予告報知はキャンセルされる。すなわち、複数変動に亘って予告報知を行う場合の途中の変動がタイマ1以外の長い変動時間の場合、偽事前予告報知情報に基づく場合は予告報知を行う最後の変動とするか否かを抽選し、抽選に当選した場合には次以降の変動で予告報知を行わない。偽事前予告情報があったということは、最後の図柄変動停止表示で、40秒(タイマ4)という長い変動時間が用意されていることになる。タイマ2に相当する10秒以上の変動時間にわたって図柄の変動が行われ、その後、もう一度、40秒の変動時間にわたって図柄の変動が行われ、両変動において偽事前予告がなされていると、少々間延びした感じを遊技者に与えてしまう恐れがある。しかも、この偽事前予告は、15R大当たりではない小当たりに基づく予告報知であるため、遊技者の期待感をむやみに引っ張って、最後は、結局小当たりであったというと、遊技者の期待感にあまりにも大きく背く結果になり好ましくない。このため、本実施形態では、以降に予定されていた予行報知をキャンセルし、今回を含むこれまでの図柄変動停止表示における予告報知で、偽事前予告をきれいにまとめる。
<副制御部のデータテーブル>
次に、副制御部400のROM406が記憶しているデータテーブルについて説明する。
図22(a)は大当りフラグ、第1小当りフラグ、および第2小当りフラグの総てのフラグがオフの場合(外れの場合)に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものであり、同図(b)は15R大当りフラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものである。また、同図(c)は、2R大当りフラグがオンまたは第2小当りフラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものであり、同図(d)は、第1小当りフラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものである。
副制御部400は、受信したコマンドを判定した際に、図柄変動開始コマンドであった場合に変動決定用乱数を取得する。図22(a)〜(b)に示す変動番号選択テーブルは、装飾図柄表示装置110における演出表示態様(リーチ態様)を決定するためのデータテーブルであり、図14(a)を用いて説明したタイマ番号、確率変動フラグの設定状況、および副制御部400が取得した変動決定用乱数の値に基づいた変動番号の決定に使用する。なお、この変動決定用乱数の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)である。各図に示す変動番号選択テーブルの「変動形態」の項目に対応する列には、変動番号に対応する変動形態を参考までに記載しており、例えば、変動番号の変動2を選択した場合には、変動形態「ノーマルリーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行い、変動番号の変動19を選択した場合には、変動形態「全回転リーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行うことを示している。各変動形態については、詳しくは後述する。
例えば、上記の大当り判定の結果が不当選、タイマ番号がタイマ1の場合には、副制御部400は、図22(a)に示す、大当りフラグ等がオフの場合の変動番号選択テーブルを参照する。なお、図22(a)に示す変動番号選択テーブルでは、大当り判定の結果が不当選の場合のものであるため、確率変動フラグの設定状況は考慮する必要がない。上記の場合、タイマ番号=タイマ1に対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であるから、変動番号として、100%(=128/128)の確率で、すなわち取得した変動決定用乱数値に関わらず変動1を選択し、RAM408に設けている変動番号記憶領域に、選択結果が変動1であることを示す情報を記憶する。また、15R大当り判定の結果に当選すれば、上述のごとく、事前予告が行われる可能性がある。15R大当り判定の結果に当選し、タイマ番号がタイマ4、確率変動フラグがオフの場合には、図22(b)に示す、大当りフラグがオンの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ4、確率変動フラグ=オフに対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜47(数値範囲の大きさは48)と48〜127(数値範囲の大きさは80)の2種類があるから、変動番号として、48/128の確率で変動13を選択し、80/128の確率で変動14を選択する。さらに、2R大当り判定の結果に当選し、あるいは第2小当りの判定に当選した場合には、タイマ番号はタイマ1に限定される(図14(a)参照)。この場合には、変動21が必ず選択され、「リーチなし」になる。またさらに、第1小当りの判定に当選した場合には、上述のごとく、偽事前予告が行われる可能性がある。第1小当りの判定に当選した場合には、タイマ番号はタイマ4に限定され(図14(a)参照)、変動決定用乱数値の数値範囲は0〜47(数値範囲の大きさは48)と48〜127(数値範囲の大きさは80)の2種類があるから、変動番号として、48/128の確率で変動22を選択し、80/128の確率で変動23を選択する。
図23(a)は、図22を用いて選択した変動番号が変動1である場合に使用し、停止させる装飾図柄の組合せの種類を決定するための図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動2〜変動5に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(c)は変動13、14、18に対応する図柄決定テーブルの一例を示したものである。また、図24(a)は変動15、16、19に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動17、20に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(c)は変動21に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(d)は変動22、23に対応する図柄決定テーブルの一例をそれぞれ示したものである。
また、図23(a)および(b)に示す、変動1〜変動5に対応する図柄決定テーブルは、大当り判定、第1小当り判定および第2小当り判定いずれにも不当選の場合(外れの場合)に選択するテーブルであり、図23(c)に示す、変動13、14、18に対応する図柄決定テーブルは、15R大当り判定が当選で確変移行判定が不当選の場合(15R大当りの場合)に選択するテーブルである。また、図24(a)および(b)に示す、変動15、16、17、19、20に対応する図柄決定テーブルは、15R大当り判定が当選で確変移行判定も不当選の場合(15R特別大当りの場合)に選択するテーブルである。さらに、図24(c)に示す、変動21に対応する図柄決定テーブルは、2R大当り判定が当選、または第2小当り判定が当選の場合に選択するテーブルであり、図24(d)に示す、変動22、23に対応する図柄決定テーブルは、第1小当り判定が当選の場合に選択するテーブルである。
副制御部400は、例えば、変動番号が変動13である場合には、図23(c)に示す図柄決定テーブルを参照する。この場合、変動13に対応する図柄決定用乱数値の数値範囲は、0〜25(数値範囲の大きさは26)、26〜51(数値範囲の大きさは26)、52〜77(数値範囲の大きさは26)、78〜102(数値範囲の大きさは25)、103〜127(数値範囲の大きさは25)の5種類があるから、停止図柄の組合せとして、それぞれ約1/5の確率で、「装飾2−装飾2−装飾2」、「装飾4−装飾4−装飾4」、「装飾6−装飾6−装飾6」、「装飾8−装飾8−装飾8」、または「装飾10−装飾10−装飾10」のいずれかを選択する。
<特図変動遊技中に装飾図柄表示装置で行う変動態様の種類>
次に、パチンコ機100の特図変動遊技中に装飾図柄表示装置110で行う各変動態様(演出表示)について説明する。
本実施形態の装飾図柄表示装置110による変動態様は、リーチなし、とリーチの2種類に大別され、リーチはさらに、ノーマルリーチ、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ、トリプルラインリーチ、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチの8種類に分けられる。図25は、リーチなしにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図であり、図26は、ノーマルリーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図であり、図27は、ロングリーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図であり、図28は、全回転リーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図である。また、図29は、特別全回転リーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図であり、図30は、ダブルラインリーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図であり、図31は、トリプルラインリーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図であり、図32は、特別マルチラインリーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す図である。さらに、本実施形態の装飾図柄表示装置110による変動態様には採用されていない変動態様の例として、図33は、ノーマル逆転リーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す参考図であり、図34は、ノーマル再変動リーチにおける装飾図柄の変動の様子を段階的に示す参考図である。図25〜図34までのいずれの図においても、(a)から順に時間が経過していき、各図の一番下の図が停止表示態様(確定表示態様)になる。
ここで、リーチ(ノーマルリーチ)とは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図2に示す左右図柄表示領域110a、110c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域110b)が変動表示している状態のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば大当たりまたは特別大当たりを報知することとなる状態のことである。なお、本実施形態のように、このノーマルリーチとこのノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたもの(ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ等)を含めてリーチと称してもよいし、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示を加味したものだけをリーチと称してもよい。
図25に示すリーチなしでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域110a、右図柄表示領域110c、中図柄表示領域110bの順に装飾図柄を停止表示する。本実施形態では、リーチなしの演出表示では、停止表示する装飾図柄の組合せを15R大当たりまたは15R特別大当たりとなる図柄組合せとすることはない。
図26に示すノーマルリーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域110aと右図柄表示領域110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時点から時間を計測し、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した場合、中図柄表示領域110bの装飾図柄を停止表示する。この時に、中図柄表示領域110bに停止表示した装飾図柄が左右図柄表示領域110a、110bと等しい場合は、15R大当たりまたは15R特別大当たりを遊技者に報知し、中図柄表示領域110bに停止表示した装飾図柄が左右図柄表示領域110a、110bと異なる場合は、外れを遊技者に報知することとなる。
なお、この装飾図柄表示装置110を停止表示して15R大当たり、15R特別大当たり、2R時短無し特別大当たり、第1小当り、第2小当りまたは外れを遊技者に報知するタイミングは、特別図柄表示装置114を停止表示して当たりまたは外れを遊技者に報知するタイミングと略同時である。
図27に示すロングリーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域110aと右図柄表示領域110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、ノーマルリーチよりも長い時間、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した場合、中図柄表示領域110bの装飾図柄を停止表示する。
図28に示す全回転リーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、15R特別大当たりあるいは15R大当りとなる組合せの装飾図柄を所定の回数だけ停止表示する演出を行った上で、15R特別大当たりあるいは15R大当りとなる組合せの装飾図柄を停止表示する。
図29に示す特別全回転リーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、15R特別大当たりとなる組合せの装飾図柄を所定の回数だけ停止表示する演出を行った上で、15R特別大当たりとなる組合せの装飾図柄を停止表示する。
図30に示すダブルラインリーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域110a、110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、2種類の装飾図柄を上下2段に表示するように、左右図柄表示領域110a、110cの表示をそれぞれ変更し、中図柄表示領域110bにこれら2種類の図柄のいずれかが停止すれば大当たりとなるといった期待感を遊技者に持たせる演出を行った後で、中図柄表示領域110bに装飾図柄を停止表示する。そして、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した後に、左右図柄表示領域110a、110cを1つの装飾図柄の停止表示に戻す。
図31に示すトリプルラインリーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域110a、110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、3種類の装飾図柄を上下3段に表示するように、左右図柄表示領域110a、110cの表示をそれぞれ変更し、中図柄表示領域110bにこれら3種類の図柄のいずれかが停止すれば大当たりとなるといった期待感を遊技者に持たせる演出を行った後で、中図柄表示領域110bに装飾図柄を停止表示する。そして、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した後に、左右図柄表示領域110a、110cを1つの装飾図柄の停止表示に戻す。
図32に示す特別マルチラインリーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域110a、110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、全ての種類の装飾図柄を上下4段左右2列に表示するように、左右図柄表示領域110a、110cの表示をそれぞれ変更し、中図柄表示領域110bにどの装飾図柄が停止しても大当たりとなるといった期待感を遊技者に持たせる演出を行った後で、中図柄表示領域110bに1つの装飾図柄を停止表示する。そして、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した後に、15R特別大当たりあるいは15R大当りとなる図柄の組合せとなるように、左右図柄表示領域110a、110cを1つの装飾図柄の停止表示に戻す。
なお、参考のために図示した図33のノーマル逆転リーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域110aと右図柄表示領域110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、左右図柄表示領域110a、110cと異なる装飾図柄を、中図柄表示領域110bに一時的に停止表示(この左、中、右図柄表示領域110a〜110cに停止表示している図柄組合せを「仮停止図柄の組合せ」と呼び、この「仮停止図柄の組合せ」を表示するために装飾図柄を停止することを「仮停止」と呼ぶ。)した後、再度、中図柄表示領域110bを変動表示した上で、左右図柄表示領域110a、110cと等しい装飾図柄を、中図柄表示領域110bに停止表示する。
同じく参考のために図示した図34のノーマル再変動リーチでは、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域110a、110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、15R大当たりに対応する装飾図柄を、中図柄表示領域110bに一時的に停止表示(「仮停止」によって「仮停止図柄の組合せ」を表示)した後、再度、全ての図柄表示領域110a〜110cの装飾図柄を変動表示した上で、15R特別大当たりとなる組合せの装飾図柄を停止表示する。
図35は、リーチなしにおける装飾図柄の変動において、2R時短無し特別大当たりに当選するときの様子を段階的に示す図であり、図36は、図30に示すダブルラインリーチの変形例における装飾図柄の変動において第1小当りに当選するときの様子を段階的に示す図であり、図37は、図31に示すトリプルラインリーチの変形例における装飾図柄の変動において第2小当りに当選するときの様子を段階的に示す図である。これらの図においても、(a)から順に時間が経過していき、各図の一番下の図が停止表示態様(確定表示態様)になる。
図35に示すリーチなしでは、2R時短無し特別大当たりを報知する装飾図柄の組み合わせとして「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。また、図36に示すダブルラインリーチの変形例や、図37に示すトリプルリーチの変形例では、図36や図37の(f)に示すように、確定表示の前に、一旦、外れの停止図柄態様を示してから、それらの(g)に示すように、爆発などの場面切り替えを行った上で、図36(h)に示すように、第1小当りを報知する装飾図柄の組み合わせとして「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示(確定表示)し、図37(h)に示すように、第2小当りを報知する装飾図柄の組み合わせとして「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示(確定表示)する。したがって、いずれも「装飾1−装飾2−装飾3」が停止表示され、遊技者は、装飾図柄表示装置110の停止図柄を見ただけでは、2R時短無し特別大当たりに当選したのか、第1小当りや第2小当りにしか当選していなのかが不明である。
さらに、2R時短無し特別大当たりにおける装飾図柄表示装置110に表示される演出等について詳述する。
図38(a)は、2R時短無し特別大当たりにおける装飾図柄の変動表示から特定演出までの流れを示す図である。
特図変動遊技が開始されると、装飾図柄表示装置110の装飾図柄が変動を開始する。ここではタイマ番号にタイマ1が選ばれ、5秒間の変動表示が行われる。特図表示装置114も、5秒間の図柄の変動を行う。変動開始から5秒が経過すると、装飾図柄表示装置110には「装飾1−装飾2−装飾3」が0.5秒停止表示されるとともに、特図表示装置114には図3(a)に示す「特図3」が0.5秒停止表示される。2R時短無し特別大当たりに当選していると、続いて、特定演出が5.5秒行われる。特定演出は装飾図柄表示装置110で行われ、特図表示装置114はその間、停止図柄態様(ここでは「特図3」)を点滅表示させる。なお、特図表示装置114は停止図柄態様を、表示させ続けたり、全消灯または全点灯、またはそれらを繰り返してもよい。
図38(b)は、2R時短無し特別大当たりにおける可変入賞口130の扉部材1301の開放態様と、特定演出の表示態様を示す図である。
図38(b)に示すように、図2に示す可変入賞口130の扉部材1301は、5.5秒の特定演出の間、最初に3秒間閉鎖しておいてから開く。この扉部材1301が3秒間閉鎖している間に、装飾図柄表示装置110には、主人公と敵役の決闘場面が表示される。そして、扉部材1301が開くと同時に、装飾図柄表示装置110には主人公が勝利した画像が表示される。上述のごとく、2R時短無し特別大当たりに当選すると、扉部材1301は、開放時間0.9秒、閉鎖時間0.2秒の開閉動作を、2回連続で行う。なお、2回目の閉鎖では、プラス0.3秒の閉鎖時間を加え、主人公が勝利した画像が2.5秒表示され続ける。
以上説明した、2R時短無し特別大当たりにおける装飾図柄の変動表示から特定演出までの流れは、第2小当りの場合も全く同じである。すなわち、装飾図柄表示装置110の装飾図柄が変動を開始してから停止表示するまでの態様も、2R時短無し特別大当たりにおける場合と、第2小当りにおける場合では全く同じである。なお、特図表示装置114の停止図柄態様は、2R時短無し特別大当たりでは図3(a)に示す「特図3」になり、第2小当りでは図3(a)に示す「特図5」になり両者は異なるが、この違いを知らない遊技者にとっては2R時短無し特別大当たりと第2小当りとの区別を行うことは不可能である。また、図3(a)には、それぞれの停止図柄態様の一例を示したにすぎず、2R時短無し特別大当たりの特図の停止図柄態様は複数種類用意されており、第2小当りの特図の停止図柄態様も複数種類用意されている。このため、それぞれがどの停止図柄態様で表示されるかは遊技者には分からず、特図の停止図柄態様によって2R時短無し特別大当たりと第2小当りとの区別を行うことは極めて困難なことである。しかも、装飾図柄表示装置110に表示される特定演出の表示態様も、2R時短無し特別大当たりと第2小当りでは全く同じである。すなわち、第2小当りでも、主人公が勝利した画像が表示される。
上述のごとく、2R時短無し特別大当たりに当選していれば、確率変動状態に入り、特図変動遊技に当選しやすくなるが、第2小当に当選しても、そのようなことはない。したがって、遊技者は、図38(b)に示す特定演出の表示態様を見ることによって、もしかしたら2R時短無し特別大当たりに当選しているかもしれないといった期待感をもってその後の遊技に望み、遊技の進行に非常に興味を持つことになる。
なお、2R時短無し特別大当たりにおける装飾図柄の変動表示から特定演出までの流れは、第1小当りの場合も全く同じである。ただし、第1小当りの場合は、停止図柄が表示されるまでに、偽事前予告がなされるため、2R時短無し特別大当たりと第1小当りの区別はつきやすい。
また、本実施形態における2R小当り遊技状態が、第2遊技状態の一例に相当するが、第2遊技状態は、これに限らず、2R時短なし特別大当たり遊技状態であってもよい。第2遊技状態を2R時短なし特別大当たり遊技状態にする場合には、第1特別遊技状態を15R特別大当たり遊技状態にし、第1特定図柄態様を図3(a)示す「特図1」にするとともに第2特定図柄態様を図3(a)に示す「特図3」としてもよい。こうすることでも、2R時短なし特別大当たり遊技状態である第2遊技状態の終了後に遊技者に有利な、確率変動状態(第3特別遊技状態)が開始される。遊技者は、予告報知後に15R特別大当たり遊技ではなく、2R時短なし特別大当たり遊技状態が開始されたとしても、その後に確率変動状態が開始されることを期待して遊技することができる。確率変動状態では、通常状態(特図低確率状態)よりも第1特定図柄態様や2特定図柄態様が出現する可能性が高くなり、引いては予告報知も行われやすくなるため、通常状態よりも遊技者の興趣を向上させることができる。また、確率変動状態が遊技者による判別が困難な状態である場合、予告報知を行っておくことで、確率変動状態であるか否かを遊技者に予想させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
図39は、第2小当りにおける可変入賞口130の扉部材1301の開放態様と、特定演出の表示態様の変形例を示す図である。
図39に示す変形例では、第2小当りに当選していると、扉部材1301が開くと同時に、装飾図柄表示装置110には主人公が敗北した画像が表示される。第2小当りに比べて、遊技者に有利な遊技状態になる2R時短無し特別大当たりでは主人公が勝利した画像が表示されるため、2R時短無し特別大当たりの場合と第2小当りの場合では、明確な違いがあり、遊技者は、どちらに当選したのかが容易にわかる。この変形例では、遊技者は、扉部材1301が開くと同時に表示される主人公の勝敗を表す画像を非常に楽しみにして待つことになる。
次に、予告報知の例について説明する。
図40は、図柄の変動開始と同時に予告報知を開始し、左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示前に予告報知を終了する例を説明するための図である。
この図40には、特図表示装置114と装飾図柄表示装置110それぞれにおける入賞順変動の流れが示されている。
図40(a)は、主制御部300が、特図表示装置114を用いて特図の停止表示を行い、副制御部400が、装飾図柄表示装置110を用いて装飾図柄の停止表示(確定表示)(この例では、外れに対応する装飾7−装飾5−装飾6の停止表示)を行っている状態を示している。また、同時に、主制御部300は、特図保留ランプ118を用いて、保留している特図変動遊技の回数(この例では0回)を表示している。
同図(b)は、第1特図始動口126に入賞があった状態を示している。主制御部300が、第1始動口センサにより第1特図始動口126の入球を検出した場合には、保留している特図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)であるため、上述の特図当選乱数値と特図乱数値を取得した後、これらの乱数値をRAM308に設けた乱数値記憶領域のうちの特図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に格納する(上記ステップS1101〜S1104)。また、上述の予告抽選乱数値も取得し、この乱数値もRAM308に設けた予告乱数値記憶領域に格納する(上記ステップS1103〜S1104)。さらに、主制御部300は、同図(b)に示すように、特図保留ランプ118を用いて、保留している特図変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを点灯する。
続いて、主制御部300は、コマンド設定送信処理で一般コマンド特図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(一般情報)として追加記憶する(上記ステップS1105)。また、主制御部300は、コマンド設定送信処理で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、変動開始を示す情報である1Hも送信情報(一般情報)として追加記憶する(上記ステップS1105)。
主制御部300から特図保留増加コマンドを受信した副制御部400は、上述の特図保留増加処理を実行する。具体的には、副制御部400は、受信情報に特図保留増加情報が含まれている場合には、RAM408に設けた特図保留情報記憶領域に、特図保留情報を追加記憶する(上記ステップS451)。また、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信した副制御部400は、上述の変動パターン選択処理を実行する。具体的には、副制御部400は、今回の変動において予告報知を行うか否かを判定する。ここで取得した特図当選乱数値は、大当たり数値範囲内でも小当り数値範囲内でもなく、このため、事前予告も偽事前予告も行われない(ステップS1107,S1112参照)。
続いて、主制御部300は、同図(c)に示すように、特図表示装置114を用いて、特図の変動表示を開始するとともに、副制御部400に回転開始コマンドを送信する。これにより、副制御部400は、装飾図柄表示装置110を用いて、特図変動遊技に基づく装飾図柄による変動表示を開始する。また、主制御部300は、特図保留ランプ118を用いて、保留していた特図変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを消灯する。
同図(d)は、第1特図始動口126に4回の入賞があった状態を示している。ここでは、特図表示装置114による特図変動表示や、装飾図柄表示装置110による特図変動遊技に基づく装飾図柄による変動表示が開始しているため、ここでの第1特図始動口126への入賞に基づく抽選は総て保留される。主制御部300は、同図(d)に示すように、特図保留ランプ118を用いて、保留している特図変動遊技の回数(この例では4回)に対応する数のランプを点灯する。また、ここでは、最後に保留した特図変動遊技の抽選結果を先読みすると15R特別大当たりの結果になり、事前予告の抽選にも当選し(ステップS1109参照)、事前予告回数が4回に決定される(ステップS1110)。
同図(e)では、装飾図柄表示装置110による特図変動遊技に基づく装飾図柄による変動表示において、左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示し、同図(f)では、右図柄表示領域110cの装飾図柄が停止表示し、同図(g)では、最後に中図柄表示領域110bの装飾図柄が停止表示して確定表示(ここでは外れに対応する装飾4−装飾2−装飾3の確定表示)がなされている。また、同図(g)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄の「特図6」と同じ停止図柄態様が表示されている。
特図の停止表示が終了すると、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、ここではタイマ1に決定される。副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、上述の変動パターン選択処理を実行して、予告報知の演出データを選択する(ステップS504)。
続いて、主制御部300は、特図変動遊技を開始する。具体的には、主制御部300は、同図(h)に示すように、特図表示装置114を用いて、特図の変動表示を開始するとともに、副制御部400に回転開始コマンドを送信する。これにより、副制御部400は、装飾図柄表示装置110を用いて、特図変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示を開始する。また、主制御部300は、特図保留ランプ118を一つ消灯する。さらに、副制御部300は、図柄の変動開始と同時に、「アタリですかな?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として報知する。同図(h)〜(j)の間に、特図表示装置114では図柄の変動表示が行われている。ここでの図柄の変動時間は5秒である。また、ここでの予告報知は、連続する図柄変動停止表示における1回目になり、同図(i)に示す左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示する前に終了する。同図(k)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄の「特図6」と同じ停止図柄態様が表示されている。また、装飾図柄表示装置110には、外れに対応する装飾0−装飾8−装飾9の停止表示がなされている。
特図の停止表示が終了すると、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、ここでもタイマ1に決定される。副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、上述の変動パターン選択処理を実行して、予告報知の演出データを選択する(ステップS504)。
続いて、主制御部300は、再び、特図変動遊技を開始し、同図(l)に示すように、特図表示装置114は図柄の変動を開始するとともに、装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を開始する。なお、特図保留ランプ118は一つ消灯する。また、副制御部300は、、図柄の変動開始と同時に、「アタリかな?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として報知する。同図(l)〜(n)の間に、特図表示装置114では図柄の変動表示が行われている。ここでの図柄の変動時間も5秒である。また、ここでの予告報知は、2回目になり、同図(m)に示す左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示する前に終了する。同図(o)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄の「特図6」と同じ停止図柄態様が表示されている。また、装飾図柄表示装置110には、外れに対応する装飾5−装飾3−装飾4の停止表示がなされている。
特図の停止表示が終了すると、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、ここでもまたタイマ1に決定される。副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、上述の変動パターン選択処理を実行して、予告報知の演出データを選択する(ステップS504)。
続いて、主制御部300は、三度目の特図変動遊技を開始し、同図(p)に示すように、特図表示装置114は図柄の変動を開始するとともに、装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を開始する。なお、特図保留ランプ118は一つ消灯する。また、副制御部300は、図柄の変動開始と同時に、「アタリ?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として報知する。同図(p)〜(r)の間に、特図表示装置114では図柄の変動表示が行われている。ここでの図柄の変動時間も5秒である。また、ここでの予告報知は、3回目になり、同図(q)に示す左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示する前に終了する。同図(s)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄の「特図6」と同じ停止図柄態様が表示されている。また、装飾図柄表示装置110には、外れに対応する装飾9−装飾7−装飾8の停止表示がなされている。
特図の停止表示が終了すると、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、今度はタイマ4に決定される。副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、上述の変動パターン選択処理を実行して、予告報知の演出データを選択する(ステップS504)。
続いて、主制御部300は、四度目の特図変動遊技を開始し、同図(t)に示すように、特図表示装置114は図柄の変動を開始するとともに、装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を開始する。なお、特図保留ランプ118は一つ消灯し、保留が総てなくなる。また、副制御部300は、図柄の変動開始と同時に、「アタリか?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として報知する。同図(t)〜(x)の間に、特図表示装置114では図柄の変動表示が行われている。ここでの図柄の変動時間は40秒である。また、ここでの装飾図柄表示装置110の変動態様は、ダブルラインリーチである。4回目になる予告報知は、同図(u)に示す左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示する前に終了する。同図(y−1)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す15R特別大当たり図柄の「特図1」と同じ停止図柄態様が表示されている。また、装飾図柄表示装置110には、15R特別大当たりに対応する装飾7−装飾7−装飾7の停止表示がなされている。
また、同図(d)において、最後に保留した特図変動遊技の抽選結果を先読みして第1小当りの結果になり、偽事前予告の抽選にも当選し(ステップS1109参照)、偽事前予告回数が4回に決定された(ステップS1110)場合にも、同図(x)までは同じであり、同図(y−2)に示すように、特図表示装置114には、図3(a)に示す第1小当り図柄の「特図4」と同じ停止図柄態様が表示される。また、装飾図柄表示装置110には、第1小当りに対応する装飾1−装飾2−装飾3の停止表示がなされる。
図41は、連続予告において、途中の図柄変動に長時間の図柄変動が入る場合の予告報知を説明するための図である。
図40を用いて説明した事項と重複する事項は省略して説明する(以下、同じ。)。この図41に示す例でも、予告報知は、連続する4回の図柄変動停止表示にわたって行われる。
図41(a)に示す状態では4つの保留がある。また、最後に保留した特図変動遊技の抽選結果を先読みすると15R特別大当たりの結果になり、事前予告の抽選にも当選し(ステップS1109参照)、事前予告回数が4回に決定されている(ステップS1110)。また、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、ここではタイマ1に決定される。
主制御部300は、特図変動遊技を開始し、同図(b)に示すように、特図表示装置114は図柄の変動を開始するとともに、装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を開始する。副制御部300は、ここでも図柄の変動開始と同時に、「アタリですかな?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として報知する。同図(b)〜(d)の間に、特図表示装置114では図柄の変動表示が行われている。ここでの図柄の変動時間は5秒である。また、ここでの予告報知は、連続する図柄変動停止表示における1回目になり、同図(c)に示す左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示する前に終了する。同図(e)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄の「特図6」と同じ停止図柄態様が表示されている。また、装飾図柄表示装置110には、外れに対応する装飾0−装飾8−装飾9の停止表示がなされている。
特図の停止表示が終了すると、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、ここではタイマ4に決定される。副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、上述の変動パターン選択処理を実行する。ここでは、この変動パターン選択処理におけるステップS509が実行されたが、擬似連演出を行うことの抽選に外れ、擬似連演出は行われない。しかしながら、40秒に亘る図柄の変動表示が行われることから、ステップS504において、5秒を越えない間隔で予告報知を繰り返し行う予告報知の演出データを選択する。すなわち、この例では、長変動時間の一例に相当するタイマ4の変動時間である40秒に亘る図柄の変動表示を行う図柄変動停止表示を実行する場合には、その40秒に亘る図柄の変動表示において、短変動時間の一例に相当するタイマ1の変動時間である5秒を超えない間隔(例えば3秒)で予告報知を繰り返し行う。このように、複数変動に亘って予告報知を行う場合の途中の変動がタイマ1以外の長い変動時間の場合、擬似連演出をするか否かに係らず所定時間(例えば5秒)以上間隔が開かないように予告報知を行うことで、長い変動表示の終了に続いて短い変動表示において予告報知を行った場合に、前の予告報知との関連性(連続性)を遊技者に認識させることができる。従って、予告報知の演出効果が低下するのを防ぐことができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。なお、1回の図柄変動停止表示において予告報知を複数回行う場合は同じ予告演出を繰り返してもよいし、この例に示すように毎回予告演出を異ならせてもよい。
主制御部300は、特図変動遊技を開始し、同図(f)に示すように、特図表示装置114は図柄の変動を開始するとともに、装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を開始する。同図(f)〜(j)の間に、特図表示装置114では図柄の変動表示が行われている。ここでの図柄の変動時間は40秒である。また、ここでの装飾図柄表示装置110の変動態様は、マルチラインリーチである。副制御部300は、まず、図柄の変動開始と同時に、「アタリかな?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として報知し、その後、5秒を越えない間隔で予告報知を繰り返し行う(同図(h)と(i)を繰り返す)。同図(k)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す外れ図柄の「特図6」と同じ停止図柄態様が表示されている。また、装飾図柄表示装置110には、外れに対応する装飾5−装飾4−装飾5の停止表示がなされている。
特図の停止表示が終了すると、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、今度はタイマ1に決定される。副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、上述の変動パターン選択処理を実行する。ここでは、この変動パターン選択処理におけるステップS504において、予告報知を変動開始から2秒行い、今回(3回目)の図柄変動における予告報知と、次回(4回目)の図柄変動における予告報知との時間間隔を、少なくとも、短変動時間の一例に相当するタイマ1の変動時間である5秒よりも短い3秒の時間とする予告報知の演出データを選択する。
主制御部300は、特図変動遊技を開始し、同図(l)に示すように、特図表示装置114は図柄の変動を開始するとともに、装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を開始する。同図(l)〜(o)の間に、特図表示装置114では図柄の変動表示が行われている。副制御部300は、ここでも図柄の変動開始と同時に、「アタリ?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として2秒間報知し、3秒間は事前予告を行わない。すなわち、予告報知時間を2秒、インターバル時間を3秒とする。こうすることで、長い変動での予告報知にメリハリをもたせて演出が単調になることを防ぎ、遊技者の興趣を向上させることができる。ここでの図柄の変動時間は5秒であることから、インターバル時間の3秒が経過する時点で、同図(o)に示すように特図表示装置114に、図3(a)に示す外れ図柄の「特図6」と同じ停止図柄態様が表示される。また、装飾図柄表示装置110には、外れに対応する装飾9−装飾7−装飾8の停止表示がなされる。
特図の停止表示が終了すると、タイマ番号が抽選され(ステップS2118)、再びタイマ4に決定される。
主制御部300は、特図変動遊技を開始し、同図(q)に示すように、特図表示装置114は図柄の変動を開始するとともに、装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を開始する。また、副制御部300は、図柄の変動開始と同時に、「アタリか?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を事前予告として報知する。今回の予告報知と前回の事前予告とでは、3秒以上の時間が空いている。ここでの装飾図柄表示装置110の変動態様は、ダブルラインリーチである。同図(u)に示す特図表示装置114には、図3(a)に示す15R特別大当たり図柄の「特図1」と同じ停止図柄態様が表示されている。また、装飾図柄表示装置110には、15R特別大当たりに対応する装飾7−装飾7−装飾7の停止表示がなされている。
図42は、図21に示すステップS509における副制御部の抽選に基づく擬似連を行った場合の予告報知の例を示す図である。
この図42でも、予告報知は、連続する4回の図柄変動停止表示にわたって行われる。また、図41に示す例と同じく、連続予告において、途中の図柄変動に長時間の図柄変動が入る。しかしながら、図41に示す例では、図21に示すステップS509における副制御部の抽選に基づく擬似連演出は行われていないが、この図42に示す例では、その擬似連演出が行われる。以下、図41に示す例との相違点について説明する。
連続予告における2回目の図柄変動停止表示(図42(f)〜(m))の変動時間は、タイマ3の変動時間である20秒であり、この2回目の図柄変動停止表示が始まる前に、図21に示す変動パターン選択処理におけるステップS509が実行され、擬似連演出を行うことの抽選に当選している。ここでは、20秒の変動時間を5秒(タイマ1の変動時間)ごとに分け、合計4回の擬似連演出を行う。各擬似連演出では、最初に予告報知を行い、最後に図柄の仮停止を行う。図42(f)〜(g),(h)〜(i),(j)〜(k),(l)〜(m)の4回の擬似連演出が行われ、図42(f),(h),(j),(l)のそれぞれで予告報知を行い、図42(g),(i),(k),のそれぞれで仮停止を行っている。なお、図42(m)では、図柄変動停止表示における停止表示(本停止)のタイミングと一致するため、ここでは仮停止ではなく本停止が行われる。
また、タイマ4の場合には、タイマ4の変動時間である40秒の変動時間を5秒(タイマ1の変動時間)ごとに分け、合計8回の擬似連演出を行ってもよいし、あるいは10秒(タイマ2の変動時間)ごとに分け、合計4回のノーマルリーチ擬似連演出を行ってもよい。
図42に示す例では、予告報知が仮停止表示であるため、1回の変動表示において図柄が停止する表示が複数回行われることとなる。また、長い変動表示においては、仮停止表示が複数回行われることとなるため、仮停止表示と停止表示とが連続した予告報知を行うことができ、予告報知の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
図43は、副制御部の抽選に基づく擬似連における仮停止を予告報知として行った場合の例を示す図である。
この図43でも、予告報知は、連続する4回の図柄変動停止表示にわたって行われる。連続する4回の図柄変動停止表示のうち、最初の図柄変動停止表示(図43(a)〜(e))および3回目の図柄変動停止表示(図43(n)〜(q))それぞれの変動時間は5秒である。この5秒の変動時間を2.5秒ごとに分け、合計2回の擬似連演出を行う。各擬似連演出では、最後に、図柄の仮停止を予告報知として行う。こうして、予告報知としての仮停止が図43(c),(o)において行われる。図43(e),(q)では、図柄変動停止表示における停止表示(本停止)のタイミングと一致するため、ここでは仮停止ではなく本停止が行われる。
2回目の図柄変動停止表示(図43(f)〜(m))の変動時間は20秒である。この20秒の変動時間を5秒ごとに分け、合計4回の擬似連演出を先と同様にして行う。こうして、予告報知としての仮停止が図43(g),(i),(k)において行われる。
最後の図柄変動停止表示(図43(r)〜(z))の変動時間は40秒である。この40秒の変動時間を10秒ごとに分け、擬似連演出を行う。この最後の図柄変動停止表示では、予告報知としての仮停止が図43(s),(u)において行われる。ここでの装飾図柄表示装置110の変動態様は、ダブルラインリーチであり、残り20秒から、左右図柄表示領域110a、110cにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し(図43(w)参照)、中図柄表示領域110bの装飾図柄だけ変動表示を継続する。したがって、残りの2回の擬似連演出では、ダブルラインリーチの変動を優先し、仮停止(予告報知)は行わない。このように、擬似連演出を複数の図柄変動停止表示に亘って連続して行い、仮停止を予告報知とする。なお、選択されたタイマ番号がタイマ1以外の長い変動時間の場合は、仮停止までの変動時間にわたって、タイマ1やタイマ2などと同じ表示態様で擬似連を行ってもよい。また、選択されたタイマ番号がタイマ1(5秒)などの短い変動時間であっても、仮停止表示を1回以上表示することで予告報知を行ってもよい。
図44は、遊技状態に応じて予告報知の演出内容が異なる場合の一例を示す図である。
本実施形態のパチンコ機100の遊技状態には、通常状態、確率変動状態(特図高確率状態・普図高確率状態)、時短状態、および2R時短無し特別大当たり終了後などの隠れ確変状態(特図高確率状態・普図低確率状態)がある。図44に示す予告報知の例は、パチンコ機100が隠れ確変状態にあるときの例である。この図44に示す予告報知の例と、図40に示した予告報知の例とでは、事前予告に用いているキャラクターの吹き出しの言葉(台詞)が異なる以外は同じである。すなわち、図44に示す予告報知の例では、キャラクターの台詞が総て「BONUS?」になっている(図44(h),(l),(p),(t)参照)。図20に示す変動パターン選択処理におけるステップS504において、パチンコ機100の遊技状態に応じて、このようなちょっとした違いをもたせた予告報知の演出データを選択することで、遊技者に、パチンコ機100の遊技状態が変動していることを示唆することができ、好ましい。すなわち、図44に示す例では、通常状態での予告報知と異なる予告報知を遊技者に認識させることで、その遊技者に隠れ確変状態かもしれないと思わせることができる。なお、通常状態と通常状態とは異なる状態(本例のような隠れ確変状態)とで共通する複数の予告報知を行うようにし、状態別に予告報知が行われる頻度を異ならせてもよく、この場合、特定の予告報知が頻出することを遊技者に認識さることで、その遊技者に隠れ確変状態かもしれないと思わせることができる。
図45は、予告報知を行う手段を追加した例を示す図である。
この図45に示す例では、4つある特図保留ランプ118のうちの、最後の保留を表すランプ1181の点灯態様(色や点灯周期等)が、そのランプ1181自身の通常時の点灯態様とは異なっている。この例では、吹き出しを添えたキャラクター図柄の表示とは別に、最後の保留を表すランプ1181によっても予告報知を行う。図45(d)〜(s)に示す最後の保留を表すランプ1181は発光色が異なっている。また、図45に示す例では、特図の保留数を表す表示119が、装飾図柄表示装置110の演出表示領域110dに示される。この特図の保留数を表す表示119においても、最後の保留を表す表示1191の表示態様(色や形等)が、その表示1191自身の通常時の表示態様とは異なっており、その表示1191によっても予告報知を行う。図45(d)〜(s)に示す最後の保留を表す表示1191は表示色が異なっている。
吹き出しを添えたキャラクター図柄の表示による予告報知と、最後の保留を表す表示1191による予告報知は、副制御部400が行い、最後の保留を表すランプ1181の点灯制御は、主制御部300が行う。
なお、予告報知は、音等で行ってもよい。
また、図45(m)では、第1特図始動口126に入賞があった状態を示している。ここでの入賞に基づく図柄変動停止表示は、予告報知がなされている連続した図柄変動停止表示の終了後になり、ここでは保留される。この図45に示す例では、予告報知がなされている連続した図柄変動停止表示の終了後に、その保留が消化されること(図柄変動停止表示が開始されること)を明確にするため、ここでの入賞に基づく保留を表すランプ1182の点灯態様を、そのランプ1182自身の、通常時の点灯態様および最後の保留を表す点灯態様双方の点灯態様とは異ならせている。さらに、装飾図柄表示装置110の演出表示領域110dに示される、特図の保留数を表す表示1192においても、その表示1192自身の、通常時の表示態様および最後の保留を表す表示態様双方の表示態様とは異ならせている。
なお、第1小当りのときは、さらに現在の保留数を参照して保留数が4であるか否かを判定し、保留数が4である場合には必ず偽事前予告をするようにしてもよい。このようにすれば、偽事前予告を確実に長く行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
図46は、可動物で予告報知を行う例を示す図である。
図46に示す例では、人の腕を模した可動部材210を用いて予告報知を行う。ここでの予告報知は、連続する2回の図柄変動停止表示にわたって行われる。この例では、各図柄変動停止表示の中で図柄の仮停止(図46(c),(e),(i),(k))が行われ、予告報知は、図柄が仮停止する度に行われる。すなわち、図46(c)に示す図柄の仮停止においては、可動部材210が肘部分を基点にしてガタガタと揺動することで予告報知を行い、同図(e)に示す図柄の仮停止においては、可動部材210が肘を基点として前腕を少し曲げることで予告報知を行う。なお、1回目の図柄変動停止表示における図柄の停止(本停止)においては、図46(g)に示すように可動部材210を用いた予告報知は行わない。さらに、図46(i)に示す図柄の仮停止においては、可動部材210が肘を基点として前腕を90度近くまで曲げることで予告報知を行い、同図(k)に示す図柄の仮停止においては、可動部材210が前腕を90度近くまで曲げた後に肩部分を基点にして上腕全体を持ち上げることで予告報知を行う。このように、最後の図柄変動停止表示における図柄の本停止(図46(m))に近づくにつれて、可動部材210の動きが大きくなり、クライマックスに向かって盛り上がる。
図47は、勝負演出への移行で予告報知を行う例を示す図である。
図47(a)に示す保留が何も無い状態から同図(b)において特図始動口126,128に1回の入賞があり、図柄の変動表示を行っている間(同図(c)〜(f))、同図(d)において、特図始動口126,128に4回の入賞があり、4回目の入賞に基づく入賞受付処理において、4回目の入賞に基づく特図変動遊技の抽選結果を先読みすると15R特別大当たりの結果になり、事前予告の抽選にも当選し(ステップS1109参照)、事前予告回数が4回に決定される(ステップS1110)。この例では、図柄変動停止表示が連続して4回行われる。
図47(g)において、特図表示装置114は図柄変動を終了し、外れの停止図柄態様を表示するとともに装飾図柄表示装置110も外れの装飾図柄の組み合わせ(装飾4−装飾2−装飾3)を停止表示する。特図の停止表示が終了すると、図12に示す特図関連抽選処理が行われ、タイマ番号が抽選される(ステップS2118)。副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、上述の変動パターン選択処理を実行して、予告報知の演出データを選択する(ステップS504)。ここでは、予告報知の演出データとして主人公と敵役による勝負演出の演出データを選択する。
図47(h)では、1回目の図柄変動停止表示が開始され、特図表示装置114が図柄変動を開始する。また、1回目の図柄変動停止表示では、装飾図柄表示装置110に表示される画像の背景が切り替わり、主人公と敵役による勝負演出に移行する。この例では、こうして背景が切り替わって勝負演出が表示されていること自体が予告報知である。この勝負演出による予告報知は、4回目の図柄変動停止表示まで続けて行われる。さらに、同図(i)では、左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示するタイミングで、装飾図柄表示装置110に主人公と敵役が切り結ぶ場面が表示される。この、主人公と敵役が切り結ぶ場面が表示されることも予告報知である。すなわち、この場面表示による予告報知は、図40等の例でキャラクタが登場した予告報知と同じ種類の単発の予告報知である。同図(k)では、特図表示装置114が図柄変動を終了し、外れの停止図柄態様を表示するとともに、装飾図柄表示装置110は、外れの装飾図柄の組み合わせ(装飾0−装飾8−装飾9)を右上に停止表示する。
図47(l)〜(o)が2回目の図柄変動停止表示になり、図47(p)〜(s)が3回目の図柄変動停止表示になる。これらの図柄変動停止表示においても、装飾図柄表示装置110には、勝負演出が表示され、予告演出が継続している。さらに、同図(m)や(q)に示すように、左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示するタイミングで、装飾図柄表示装置110に主人公と敵役が切り結ぶ場面が単発の予告演出として表示される。
図47(t)では、4回目の図柄変動停止表示が開始され、特図表示装置114が図柄変動を開始する。装飾図柄表示装置110には、引き続き勝負演出が表示され、予告演出が継続している。また、同図(u)では、左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示するタイミングで、装飾図柄表示装置110に主人公と敵役が切り結ぶ場面が単発の予告演出として表示され、同図(y−1)では、特図表示装置114が図柄変動を終了し、15R特別大当たりの停止図柄態様を表示する。また、装飾図柄表示装置110は、勝負がついて主人公が勝利した画像とともに15R特別大当たりの装飾図柄の組み合わせ(装飾7−装飾7−装飾7)を中央に大きく停止表示する。
また、図47(d)において、4回目の入賞に基づく入賞受付処理における先読みで第1小当りの結果になり、偽事前予告の抽選にも当選し(ステップS1109参照)、偽事前予告回数が4回に決定された(ステップS1110)場合にも、同図(x)までは同じであり、同図(y−2)に示すように、特図表示装置114は、第1小当たりの停止図柄態様を表示する。また、装飾図柄表示装置110は、勝負がついて主人公が敗北した画像とともに第1小当たりの装飾図柄の組み合わせ(装飾1−装飾2−装飾3)を中央に大きく停止表示する。
なお、本実施形態では、2R時短無し特別大当たりになる場合には予告報知を行わないが、予告報知を行ってもよい。2R時短無し特別大当たりに対して予告報知を行う場合には、図47(y−3)に示すように、装飾図柄表示装置110は、15R特別大当たりのときと同じ、主人公が勝利した画像を表示するが、中央には、第1小当たりの装飾図柄の組み合わせと同じ、2R時短無し特別大当たりの装飾図柄の組み合わせ(装飾1−装飾2−装飾3)が表示される。
なお、これまでの予告報知について説明では、事前予告を主として説明してきたが、偽事前予告も事前予告と同様に行われる。
以上説明した第1実施形態のパチンコ機10によれば、複数回の予告報知を行う場合に、最後の図柄変動停止表示における図柄の変動を長い変動時間行うことができる。最後の図柄の変動が短い変動時間の場合と比べて、予告報知の演出効果が低下するのを防ぐことができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、予告報知がなされたことで、遊技者は15R大当たり遊技か殆ど有利とならない第1小当り遊技である2R小当り遊技が開始されることを認識することができるため、有利度の高い15R大当たり遊技が開始されるか否かについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、15R大当たり遊技の開始を示唆する予告報知を複数回行った後に15R大当たり遊技が開始されなかったとしても、代わりに2R小当り遊技が開始されるため、複数回の予告報知後に有利な状態が発生しない場合と比べて遊技者の興趣が低下することを防ぐことができる。
続いて、第1実施形態のパチンコ機10の変形例について説明する。
図48は、事前予告情報の送信タイミングを示すタイミングチャートである。
図48(a)は、これまで説明したきた第1実施形態における事前予告情報の送信タイミングを示すタイミングチャートである。同図(a)は、左から右に向かって時間が経過していくタイミングチャートである(同図(b),(c)も同じ。)。また、保留数と記された横方向の並びには、それぞれのタイミングにおける特図保留ランプ118の様子が縦4つの丸印として示されており、黒丸は保留有りを表し、白丸は保留無しを表し、灰色は保留有り、かつその保留における特図変動遊技の結果に対する事前予告がなされることを表す(同図(b),(c)も同じ。)。
保留数の下には、4つのタイミングチャートが上下に並べられている。これら4つのタイミングチャートのうち、一番上のタイミングチャートは、特図の変動表示の開始と停止それぞれのタイミングを表すものであり、上から2番目のタイミングチャートは、事前予告の報知と非報知それぞれのタイミングを表すものであり、下から2番目のタイミングチャートは、始動口センサにおける特図始動口への入球の検知(入賞)と非検知それぞれのタイミングを表すものであり、一番下のタイミングチャートは、事前予告情報の送信と未送信それぞれのタイミングを表すものである(同図(b),(c)も同じ。)。
上述したごとく、第1実施形態においては、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理における入賞受付処理(S209)において、主制御部300が、RAM308に送信用情報として事前予告情報を上書き記憶する(図7に示すステップS1105)と、その入賞受付処理(S209)の後に実行されるコマンド設定送信処理(ステップS215)において事前予告情報を含む特図保留増加コマンドが副制御部400へ送信される。すなわち、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理の1回の起動の中で、特図始動口への入賞受付処理(S209)と事前予告情報を含むコマンド設定送信処理(ステップS215)が行われ、両処理は、ほぼ同時といえるほど短い時間間隔で行われ、ここでは、同タイミングに行われているとみなす。図48(a)では、特図始動口への入賞と事前予告情報の送信それぞれのタイミングが同時であることが真下向きの矢印によって表されている。
このように、本実施形態では、コマンド設定送信処理(ステップS215)で、特図保留増加コマンドとして、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を主制御部300から副制御部400に送信している。すなわち、遊技球が特図始動口126,128に入賞したタイミング(入賞タイミング)で予告情報を主制御部300から副制御部400に送信している。本実施形態では、現在行われている連続した複数回の図柄変動停止表示が一旦終了し(確定図柄を表示し)、次に連続する複数回の部柄変動停止表示が開始されると予告報知を行うが、入賞タイミングで予告情報の送信しておくと、副制御部400は、図柄の変動開始よりも前に予告情報を送信しているので副制御部400の変動開始時の制御負担を軽減することができる。なお、入賞タイミングで予告情報の送信することにより、現在行われている図柄変動停止表示中においても予告情報に基づいた予告報知を行うことができ、演出の幅を広げることができる。
図48(b)は、第1実施形態における事前予告情報の送信タイミングを変えた第1変形例を示すタイミングチャートである。この第1変形例では、事前予告情報は、大当りフラグの値、確率変動フラグの値、タイマ番号、および擬似連タイマ番号を含む図柄変動開始コマンドに含めて副制御部400へ送信される。すなわち、第1変形例では、事前予告情報は、特図始動口への入賞後の図柄変動開始時に送信される。図48(b)では、特図始動口への入賞タイミングと事前予告情報の送信タイミングとのズレが右斜め下向きの矢印によって表されている。
図48(c)は、第1実施形態における事前予告情報の送信タイミングを変えた第2変形例を示すタイミングチャートである。この第2変形例では、事前予告情報は、大当りフラグの値、確率変動フラグの値などを含む図柄変動停止コマンドに含めて副制御部400へ送信される。すなわち、第2変形例では、事前予告情報は、特図始動口への入賞後の図柄変動停止時に送信される。図48(b)でも、特図始動口への入賞タイミングと事前予告情報の送信タイミングとのズレが右斜め下向きの矢印によって表されている。
上記第1変形例および第2変形例によれば、遊技球が特図始動口126,128に入賞したタイミングで予告情報を送信しないのでその入賞タイミングにおける主制御部300の制御負担を軽減させることができる。
なお、上記第1変形例および第2変形例では、事前予告情報の送信タイミングについて説明したが、偽事前予告情報の送信タイミングについても同様に行われる。また、本実施形態では、事前予告や偽事前予告を行うか否かの判定について、入賞受付処理において行っているが、この判定を行うタイミングも、入賞受付処理のタイミング(遊技球が特図始動口126,128に入賞したタイミング)に限定されるものではなく、特図表示装置114が図柄変動を開始したタイミングで行ってもよく、こうすることで入賞タイミングにおける主制御部300の制御負担をさらに軽減させることができる。
続いて、本発明の遊技台の第2実施形態について説明する。以下の説明では、これまで説明したきた第1実施形態のパチンコ機10との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。また、これまで説明した構成要素と同じ名前の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
図49は、第2実施形態のパチンコ機の遊技盤を正面から見た略示正面図である。
図49に示す遊技盤102には、2種類の特別図柄表示装置である特図1表示装置111および特図2表示装置113と、2種類の特図保留ランプである第1特図保留ランプ115および第2特図保留ランプ117が配設されている。特図1表示装置111は、第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサ(第1始動口センサ)が検出した場合に特図1変動遊技を開始し、図柄変動停止表示を行う。特図2表示装置113は、第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサ(第2始動口センサ)が検出した場合に、特図2変動遊技を開始し、図柄変動停止表示を行うものであり、この特図2表示装置113が、図柄表示手段の一例に相当する。図3(a)に示す「特図1」〜「特図6」は、特図1表示装置111および特図2表示装置113それぞれで停止表示される特図の停止図柄態様の一例に相当する。
図50は、第2実施形態のパチンコ機が有する主制御部のCPUが実行する主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
図50に示す主制御部タイマ割り込み処理では、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理における特図状態更新処理S213が、特図2状態更新処理S291と特図1状態更新処理S292とに分かれ、特図関連抽選処理S214が、特図2関連抽選処理S293と特図1関連抽選処理S294とに分かれている。特図2状態更新処理S291と特図1状態更新処理S292とでは、特図2状態更新処理S291が優先して実行され、特図2関連抽選処理S293と特図1関連抽選処理S294とでは特図2関連抽選処理S293が優先して実行される。第2実施形態のパチンコ機10では、第1特図始動口126への入賞よりも第2特図始動口128への入賞の方が優先順位は高い。
特図2状態更新処理S291は、上述の特図状態更新処理S213の説明中の「特図」を「特図2」に読み替えた処理と同一であり、特図1状態更新処理S292は、上述の特図状態更新処理S213の説明中の「特図」を「特図1」に読み替えた処理と同一である。さらに、特図2関連抽選処理S293では、図12に示す特図関連抽選処理のステップS2101の代わりに、特図1変動表示中または停止表示中か否かの判定と、特図2変動表示中または停止表示中か否かの判定との2つの判定を行う。また、図12に示す特図関連抽選処理のステップS2102の代わりに、特図1又は特図2作動中か否かの判定も行う。その他、図12に示す特図関連抽選処理の説明中の「特図」を「特図2」に読み替えればよいため、特図2関連抽選処理S293についての詳しい説明は省略する。またさらに、特図1関連抽選処理S294でも、図12に示す特図関連抽選処理のステップS2101の代わりに、特図2関連抽選処理S293と同様な2つの判定を行い、図12に示す特図関連抽選処理のステップS2102の代わりに、特図1又は特図2作動中か否かの判定も行う。その他、図12に示す特図関連抽選処理の説明中の「特図」を「特図1」に読み替えればよいため、特図1関連抽選処理S294についても詳しい説明は省略する。
また、図50に示す入賞受付処理S290には、第1特図始動口126に関する入賞受付処理と第2特図始動口128に関する入賞受付処理が含まれる。
図51は、第1特図始動口に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートであり、図52は、第2特図始動口に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示す特図始動口に関する入賞受付処理における「特図」を「特図1」に読み替えれば、図51に示す第1特図始動口126に関する入賞受付処理におけるステップS3101〜ステップS3105の各ステップは、図7に示すステップS1101〜ステップS1105の各ステップと同じである。また、ステップS3107のステップも、図7に示すステップS1106ステップと同じである。さらに、ステップS3109以降の先読みを含む各ステップも、図7に示すステップS1107以降の各ステップと同じである。
図51に示す第1特図始動口126に関する入賞受付処理では、ステップS3105とステップS3107の間に、主制御部300のRAM308に用意された送信情報記憶領域に、保留が増加した特図が特図1であることを示す特図識別情報を追加記憶するステップS3106が設けられている。送信情報記憶領域に記憶された特図識別情報は、図6に示すコマンド設定送信処理(ステップS215)において、特図保留増加コマンドに含められて主制御部300から副制御部400に送信される。
また、図51に示す第1特図始動口126に関する入賞受付処理では、RAM308に設けられた時短フラグを参照し、ステップS3108において時短状態か否かの判定を行い、時短状態(普図高確率状態)であれば、図52に示す第2特図始動口128に関する入賞受付処理に進む。すなわち、遊技状態が時短状態(普図高確率状態)であれば、優先順位の低い第1特図始動口126への入賞に基づく送信用情報は、事前予告無しにする。したがって、時短状態であれば、第1特図始動口126への入賞に基づく先読みは行わず、予告報知も行われないことになる。
また、図51に示すステップS3115では、主制御部300のCPU304は、確率変動フラグを参照し、ステップS3103で取得した特図1決定用乱数値が、第1小当りとする所定の数値範囲に属するか否かを判定する。
図53(a)は、第2実施形態における主制御部300のROM306が記憶している小当たり当選時の特図決定テーブルを示す図である。
図53(a)に示す特図決定テーブルには、特図1と特図2とに分けてそれぞれで、特図変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、小当りに当選したことに基づいて使用する抽選データ(特図決定用データ)との関係を規定したものである。これらの抽選データ(特図決定用データ)はRAM308に展開されている。第1特図始動口126に関する入賞受付処理におけるステップS3115では、図53(a)に示す特図決定テーブルのうち、特図1の方を用いて判定を行う。すなわち、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、特図変動遊技状態が特図低確率状態の場合、取得した特図1決定用乱数値が0〜63であるときには第1小当りに当選したと判定し、取得した特図決定用乱数値が64〜127であるときには、第2小当りに当選したと判定する。特図1決定用乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であり、特図低確率状態における、第1小当りの特図1決定用データが示す数値範囲は0〜63(数値範囲の大きさは64)であり、第2小当りの特図1決定用データが示す数値範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、特図1に関しては、特図低確率状態では、第1小当りの当選確率と第2小当りの当選確率は同じである。また、特図高確率状態における第1小当りの特図1決定用データが示す数値範囲は0〜95(数値範囲の大きさは96)であり、第1小当の当選確率は約1/1.3(=96/128)である。一方、特図高確率状態における第2小当りの特図1決定用データが示す数値範囲は96〜127(数値範囲の大きさは32)であり、特図高確率状態において第2小当りに当選する確率は約1/4(=32/128)である。第2実施形態においても、偽事前予告が行われる可能性があるのは第1小当りの方であり、特図高確率状態では、偽事前予告が行われやすく設定されているといえる。また、特図高確率状態と特図低確率状態を比べてみると、特図高確率状態の方が、偽事前予告が行われやすい。
さらに、図51に示すステップS3117では、偽事前予告の回数を決定する。この偽事前予告回数の決定には、図53(b)に示す回数決定テーブルが用いられる。図53(b)は、主制御部300のROM306に記憶された事前予告決定テーブルを示す図である。
図53(b)に示すテーブルは、偽事前予告の回数決定と事前予告の回数決定とに共通して使用されるテーブルである。このテーブルは、残り図柄確定回数と決定回数の関係が規定されたものである。第2実施形態においては、特図1変動遊技の保留においては8回(特図2変動遊技の保留を含めた回数)が最大値になる。偽事前予告回数の決定では、主制御部300のCPU304は、ステップS3103において更新した、RAM308の特図1保留数記憶領域の値を参照し、第1予告抽選乱数値に基づいて決定する。残り図柄確定回数が1回の場合には、偽事前予告が必ず1回行われることになる。また、残り図柄確定回数が2回以上の場合には、残り図柄確定回数と同じ回数だけ偽事前予告が行われやすい。ここで、残り図柄確定回数よりも少ない決定回数になった場合には、第1実施形態と同様に、後に行われる図柄変動停止表示ほど偽事前予告を行うことが優先される。さらに、特図1変動遊技の保留においては8回が最大値になることから、残り図柄確定回数が5回〜8回になる場合がある。残り図柄確定回数が5回〜8回の場合にはいずれも、残り図柄確定回数と同じ回数だけ偽事前予告が必ず行われる。
図51に示す第1特図始動口126に関する入賞受付処理が終了すると、図52に示す第2特図始動口128に関する入賞受付処理が開始される。
図52に示す第2特図始動口128に関する入賞受付処理では、第1特図始動口126に関する入賞受付処理で行った時短状態か否かを判定するステップS3108が設けられていない点以外は、図51に示す第1特図始動口126に関する入賞受付処理と、「特図1」を「特図2」に読み替えれば同じである。ここでは、図52に示すステップS3214とステップS3216についてのみ説明する。
図52に示すステップS3214では、主制御部300のCPU304は、確率変動フラグを参照し、ステップS3203で取得した特図2決定用乱数値が、第1小当りとする所定の数値範囲に属するか否かを判定する。すなわち、RAM308に展開されている、図53(a)に示す特図決定テーブルの抽選データ(特図決定用データ)のうち特図2の方を用いて、RAM308に用意された確率変動フラグを参照して判定を行う。特図2決定用乱数値の取り得る数値範囲も0〜127(数値範囲の大きさは128)であり、特図低確率状態における、第1小当りの特図2決定用データが示す数値範囲は0〜95(数値範囲の大きさは96)であり、第2小当りの特図2決定用データが示す数値範囲は96〜127(数値範囲の大きさは32)であるから、特図2に関しては、特図低確率状態では、第1小当りの当選確率の方が第2小当りの当選確率よりも高い。また、特図高確率状態における第1小当りの特図2決定用データが示す数値範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)であり、第1小当の当選確率は100/128である。一方、特図高確率状態における第2小当りの特図2決定用データが示す数値範囲は100〜127(数値範囲の大きさは28)であり、特図高確率状態において第2小当りに当選する確率は28/128である。したがって、特図高確率状態でも、偽事前予告が行われる可能性がある第1小当りの当選確率の方が第2小当りの当選確率よりも高い。また、特図高確率状態と特図低確率状態を比べてみると、特図高確率状態の方が、偽事前予告が行われやすい。さらに、特図1と特図2を比較してみると、特図2の方が第1小当りに当選しやすく、偽事前予告が行われやすいといえる。
図52に示すステップS3216では、偽事前予告の回数を決定する。この偽事前予告回数の決定にも、図53(b)に示す回数決定テーブルが用いられる。第2実施形態においては、特図2変動遊技の保留においては4回(特図1変動遊技の保留を含めず特図2変動遊技の保留のみの回数)が最大値になる。ステップS3216における偽事前予告回数の決定では、主制御部300のCPU304は、ステップS3203において更新した、RAM308の特図2保留数記憶領域の値を参照し、第2予告抽選乱数値に基づいて、第1特図始動口に関する入賞受付処理のステップS3117における偽事前予告回数の決定と同様にして、ここでの偽事前予告回数を決定する。
なお、普図始動口に関する入賞受付処理や、可変入賞口130に関する入賞受付処理は、図8に示す普図始動口および可変入賞口に関する入賞受付処理が実行される。
図54は、第2実施形態における副制御部が実行する特図保留増加処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態においては、主制御部300から副制御部400に送信される特図保留増加コマンドに、特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)が含まれている。副制御部400は、主制御部300からこの特図識別情報を含んだ特図保留増加コマンドを受信することにより、図54に示す特図保留増加処理が開始される。
ステップS461では、主制御部300から受信した特図保留増加コマンドに含まれる特図識別情報に基づいて特図1の保留増加情報か否かを判定し、特図1の保留増加情報である場合にはステップS462に進み、特図2の保留増加情報である場合にはステップS463に進む。
副制御部400のRAM408には、特図1用の保留情報記憶領域と特図2用の保留情報記憶領域それぞれが用意されている。ステップS462では、RAM408に設けた特図1用の保留情報記憶領域に、特図1保留増加情報を追加記憶し、ステップS463では、RAM408に設けた特図2用の保留情報記憶領域に、特図2保留増加情報を追加記憶する。
ステップS464では、主制御部300から受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS465に進み、含まれていない場合にはステップS466に進む。ステップS465では、ステップS462で追加記憶した特図1保留増加情報、またはステップS463で追加記憶した特図2保留増加情報に、事前予告情報を追加記憶して、図18(b)に示すコマンド入力処理と同じ処理に戻る。
上述のごとく、残り図柄確定回数は、事前予告が行われている場合の、その事前予告の情報を追加した保留情報の抽選が行われるまでに実行される抽選回数の値に、追加した保留情報の抽選回数である1を足した数に相当し、第2実施形態では、追加した保留情報が特図1である場合は8回が最大値になり、追加した保留情報が特図2である場合は4回が最大値になる。すなわちここでは、特図1の保留には、特図2の保留を含ませるが、特図2の保留には特図1の保留を含ませずに、特図2の保留は特図2だけでカウントする。なお、特図1と特図2の保留を入賞順またはそれぞれ独立に消化する場合には、追加した保留情報が特図1・2ともに8回が最大値となる。主制御部300のRAM308には予告カウンタが設けられており、ステップS465において事前予告情報を追加記憶した際に、事前予告が行われていなければ、その予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。また、事前予告が特図1で行われている場合に特図2の特図保留増加情報を追加した場合は、特図2の抽選が優先して行われることから残り図柄確定回数が増えるため、予告カウンタの値をインクリメントする。
ステップS466では、受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に偽事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS467に進み、含まれていない場合には、副制御部400のコマンド入力処理に戻る。ステップS467では、ステップS462で追加記憶した特図1保留増加情報、またはステップS463で追加記憶した特図2保留増加情報に、偽事前予告情報を追加記憶して、副制御部400のコマンド入力処理と同じ処理に戻る。なお、大当り終了後には、追加記憶した偽事前予告情報はクリアされる。また、副制御部400のRAM408には、偽予告カウンタも設けられている。この偽予告カウンタも、残り図柄確定回数をカウントするものである。ステップS467において偽事前予告情報を追加記憶した際に、偽事前予告が行われていなければ、その偽予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。また、偽事前予告が特図1で行われている場合に特図2の特図保留増加情報を追加した場合は、特図2の抽選が優先して行われることから残り図柄確定回数が増えるため、予告カウンタの値をインクリメントする。
図55は、第2実施形態における予告報知の一例を説明するための図である。
この図55には、第1特図表示装置111、第2特図表示装置113、および装飾図柄表示装置110それぞれが示されている。
図55(a)に示す状態では、第1特図保留ランプ115および第2特図保留ランプ117いずれにおいても消灯しており保留は一つもなく、同図(a)〜(c)において、第2特図表示装置113は図柄変動中であり、装飾図柄表示装置110も変動表示中である。また、同図(b)において、第2特図始動口128に入賞があり、図51に示す第2特図始動口126に関する入賞受付処理が行われる。この入賞受付処理における先読みの結果は外れであり、同図(b)における第2特図始動口128への入賞に基づく予告報知は行われない。同図(b)においては、第2特図表示装置113が図柄変動中であることからる第2特図始動口128への入賞に基づく抽選は保留される。さらに、同図(c)において、第1特図始動口126に入賞があり、図51に示す第1特図始動口126に関する入賞受付処理が行われる。この時のパチンコ機10の遊技状態は、非時短状態(普図低高確率状態)であり、先読み(図51のステップS3109,S3110)が行われ、15R特別大当たりに当選していることがわかり、事前予告の抽選にも当選し(図51のステップS3111)、事前予告回数が決定される(図51のステップS3112)。ここでは、先の同図(b)における第2特図始動口128への入賞の保留分と併せて残り図柄確定回数が2回であり、第1予告抽選乱数値に基づいて、事前予告回数が2回に決定される。すなわち、同図(c)のタイミングで第1特図始動口126に入賞したことに基づく事前予告の抽選に当選した。主制御部300は送信用情報として事前予告情報を上書き記憶し(図51のステップS3113)、これにより、副制御部400は、特図1用の保留情報記憶領域に、特図1保留情報を追加記憶するとともに、事前予告情報を追加記憶する(図54のステップS465)。
同図(d)において、第2特図表示装置113は図柄変動を終了し、外れの停止図柄態様を表示するとともに装飾図柄表示装置110も外れの装飾図柄の組み合わせ(装飾7−装飾7−装飾3)を停止表示する。特図の停止表示が終了すると、特図2関連抽選処理(図50のステップS292)が先に行われ、特図1関連抽選処理(図50のステップS294)は後から行われることになる。特図2関連抽選処理(図50のステップS292)では、先読みのごとく外れに当選し、タイマ番号はタイマ4に決定される。また、特図2は変動表示中に設定される。特図2が変動表示中に設定されたことにより、特図1関連抽選処理では、大当たりや小当たりの判定を行わずに終了になる。
同図(e)では1回目の図柄変動停止表示が開始される。1回目の図柄変動停止表示では、第2特図表示装置113が図柄変動を行い、装飾図柄表示装置110には異なるキャラクタが2回の登場し、予告報知がなされる(同図(f),(g))。同図(h)では、第2特図表示装置113は図柄変動を終了し、外れの停止図柄態様を表示するとともに、装飾図柄表示装置110は、外れの装飾図柄の組み合わせ(装飾7−装飾3−装飾9)を停止表示する。特図の停止表示が終了すると、今度は、特図1関連抽選処理(図50のステップS294)が行われる。特図1関連抽選処理(図50のステップS294)では、先読みのごとく15R特別大当たりに当選し、タイマ番号はタイマ4に決定される。
同図(i)では2回目の図柄変動停止表示が開始される。2回目の図柄変動停止表示では、第1特図表示装置111が図柄変動を行い、ここでも装飾図柄表示装置110には異なるキャラクタが2回の登場し、予告報知がなされる(同図(j),(k))。同図(l)では、第1特図表示装置111は図柄変動を終了し、15R特別大当たりの停止図柄態様を表示するとともに、装飾図柄表示装置110も、15R特別大当たりの装飾図柄の組み合わせ(装飾7−装飾7−装飾7)を停止表示する。
以上説明した第2実施形態では、特図1と特図2があり、特図1よりも特図2を優先消化し、時短中は特図1に関する予告報知は行わない。また、特図1よりも特図2に関する予告報知が行われやすい。
続いて、本発明の遊技台の第3実施形態について説明する。以下の説明では、これまで説明したきた第1実施形態のパチンコ機10との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。また、これまで説明した構成要素と同じ名前の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
第3実施形態のパチンコ機10では、第2小当たりを廃止し、特図停止図柄態様としては、図3(a)に示す、15R特別大当たり図柄である「特図1」、15R大当たり図柄である「特図2」、2R時短無し特別大当たり図柄である「特図3」、第1小当たり図柄である「特図4」、および外れ図柄である「特図6」が用意されている。
図56は、第3実施形態における特図始動口に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。
この図56に示す入賞受付処理では、第1実施形態において図7に示した入賞受付処理の先読みの一つであるラウンド数の先読み判定(ステップS1108)が省略されている。また、第2小当たりを廃止したことに伴い、第1実施形態における入賞受付処理の先読みの一つである第1小当たりの先読み判定(ステップS1113)も省略されている。したがって、第3実施形態では、特図停止図柄態様が、大当たりの図柄(15R特別大当たり図柄,15R大当たり図柄,2R時短無し特別大当たり図柄)になるときに所定確率で事前予告を行い、小当たりの図柄(第1小当たり図柄)になるときに所定確率で偽事前予告を行う。
図57(a)は、第3実施形態におけるタイマ番号決定テーブルを示す図である。
この図57(a)に示すタイマ番号決定テーブルは、第3実施形態の特図関連抽選処理におけるタイマ番号の決定(第1実施形態では図12のステップS2118に相当)の際に用いられる。第3実施形態におけるタイマ番号の決定でも、15R大当たりフラグ、2R大当たりフラグ、および第1小当たりフラグそれぞれの設定状況を参照して、特図当選乱数値に基づいてタイマ番号を決定する。上述の如く、第3実施形態では2R時短無し特別大当たりでも事前予告が行われる可能性があり、2R時短無し特別大当たりの場合には、図柄の変動時間が長くなるタイマ4になる。
なお、この第3実施形態においても、15R特別大当たり図柄および15R大当たり図柄が第1特定図柄態様の一例に相当し、第1小当り図柄が第2特定図柄態様の一例に相当する。また、5秒の変動時間が短変動時間の一例に相当し、40秒の変動時間が長変動時間の一例に相当する。さらに、15R大当たり遊技状態が第1特別遊技状態の一例に相当する。また、第1小当りは2R時短無し大当たりと同じものに相当し、第1小当り遊技状態である2R小当り遊技状態が第2遊技状態の一例に相当する。
図57(b)は、第3実施形態において、2R大当たりフラグまたは第1小当たりフラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものである。
副制御部400は、受信したコマンドを判定した際に、図柄変動開始コマンドであった場合に変動決定用乱数を取得し、その変動決定用乱数と上述のようにして決定したタイマ番号とに基づいて変動番号を決定する。2R大当たりに当選するか第1小当たりに当選すると、図57(a)に示すように、タイマ番号は必ずタイマ4になる。図57(b)に示すように、タイマ番号がタイマ4における変動決定用の抽選データの数値範囲には、0〜47(数値範囲の大きさは48)と48〜127(数値範囲の大きさは80)の2種類がある。したがって、48/128の確率で変動22を選択し、80/128の確率で変動23を選択する。
次に、本発明の遊技台の第4実施形態について説明する。
図58は、第4実施形態のパチンコ機の遊技盤を正面から見た略示正面図である。
図58に示す遊技盤102には、第1可変入賞口131と第2可変入賞口133との2つの可変入賞口が設けられている。これら2つの可変入賞口のうち遊技盤102の中央部下方に設けられた第1可変入賞口131は、予告報知が行われて15R大当たり遊技状態又は2R小当たり遊技状態になった場合には、所定態様で開状態になる。すなわち、15R大当たり遊技状態では、第1可変入賞口131を開閉する扉部材1311が、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒の開閉動作(ただし第1可変入賞口131に10個目の入球があった時点で閉鎖)を、15回連続で行い、2R小当たり遊技状態では、その扉部材1311が、開放時間0.9秒、閉鎖時間0.2秒の開閉動作を、2回連続で行う。一方、この第1可変入賞口131は、予告報知が行われずに15R大当たり遊技状態又は2R小当たり遊技状態になった場合には、閉状態を維持する。また、遊技盤102の上方に設けられた、もう一方の第2可変入賞口133は、予告報知が行われて15R大当たり遊技状態又は2R小当たり遊技状態になった場合には、第1可変入賞口131とは反対に閉状態を維持し、予告報知が行われずに15R大当たり遊技状態又は2R小当たり遊技状態になった場合には、所定態様で開状態になる。すなわち、予告報知が行われなかった15R大当たり遊技状態では、第2可変入賞口133を開閉する扉部材1331が、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒の開閉動作(ただし第2可変入賞口133に10個目の入球があった時点で閉鎖)を、15回連続で行い、予告報知が行われなかった2R小当たり遊技状態では、その扉部材1331が、開放時間0.9秒、閉鎖時間0.2秒の開閉動作を、2回連続で行う。
続いて、本発明の変形例について説明する。以下の説明では、これまで説明したきた第1実施形態のパチンコ機10との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。また、これまで説明した構成要素と同じ名前の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
<図柄の種類>
図59(a)は本発明の第1変形例におけるパチンコ機の特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
本発明の第1変形例のパチンコ機10にも、15R特別大当たり、15R大当たり、2R時短無し特別大当たり、および第2小当りが用意されている。しかしながら、第1小当りは用意されておらず、代わりに第2外れが用意されている。すなわち、第1外れと第2外れとの2種類の外れの態様が用意されている。
第1実施形態のパチンコ機10では、図14(a)に示すように、第1小当り(第1小当りフラグがオン)であると、タイマ4が選択され、特図の図柄変動停止表示における図柄の変動時間は40秒になり、第2小当り(第2小当りフラグがオン)であると、タイマ1が選択され、その変動時間は5秒になる。さらに、外れであると、タイマ1〜タイマ4の中から抽選が行われ、その変動時間は5秒〜40秒の間になる。一方、本発明の第1変形例のパチンコ機10でも、第2小当りであるとタイマ1が選択されその変動時間は5秒になる。また、本発明の第1変形例のパチンコ機10における第1外れは、第1実施形態のパチンコ機における外れに相当し、タイマ1〜タイマ4の中から抽選が行われ、その変動時間は5秒〜40秒の間になる。さらに、本発明の第1変形例のパチンコ機10における第2外れは、第1実施形態のパチンコ機における第1小当りと同じく、タイマ4が選択され、その変動時間は40秒になる。ただし、第1実施形態のパチンコ機における第1小当りとは異なり、図2に示す可変入賞口130の扉部材1301は開かずに閉鎖したままである。
図59(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図1」から「特図3」および「特図5」から「特図7」までが示されている。
図3(a)に示す「特図1」から「特図3」と同じく、「特図1」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図2」は15R大当たり図柄であり、「特図3」は2ラウンド(2R)時短無し特別大当たり図柄である。本発明の第1変形例では、図3(a)に示す「特図4」は用意されておらず、図3(a)に示す「特図5」と同じ第2小当たり図柄である「特図5」が用意されている。ここにいう第2小当たりも、第1実施形態と同じく、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。また、図3(a)に示す外れ図柄である「特図6」と同じ「特図6」は、本発明の第1変形例では第1外れ図柄である。さらに、図59(a)に示す「特図7」は第2外れ図柄である。
本発明の第1変形例では、図柄変動停止表示によって停止表示した図柄態様が図59(a)に示す15R特別大当たり図柄である「特図1」あるいは15R大当たり図柄である「特図2」である場合には、第1実施形態と同じく遊技者に有利な15R大当たり遊技状態に移行し、その図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が図59(a)に示す第2外れ図柄である「特図7」である場合には、遊技状態の状態変化が行われない。すなわち、第1実施形態における図3(a)に示す外れ図柄である「特図6」と同じであり、図59(a)に示す第1外れ図柄である「特図6」についても、遊技状態の状態変化が行われない。
図59(b)は、本発明の第1変形例におけるパチンコ機の装飾図柄の一例を示したものである。
本発明の第1変形例では、第1実施形態における第1小当たりはなく、図59(b)に示す「装飾1−装飾2−装飾3」は、2R時短無し特別大当たりおよび第2小当たりを報知する場合に、図柄表示領域110a〜110cに停止表示される装飾図柄の組合せである。
図60は、本発明の第1変形例における主制御部がタイマ割り込み処理において実行する特図始動口に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。なお、普図始動口に関する入賞受付処理や、可変入賞口130に関する入賞受付処理は、図8に示す普図始動口および可変入賞口に関する入賞受付処理が実行される。
図60に示すステップS9101〜ステップS9111の各ステップは、図7に示すステップS1101〜ステップS1111の各ステップと同じである。図60に示すこれらのステップのうち、ステップS9107では、ステップS9103で取得した特図当選乱数値が、大当りの抽選データの数値範囲に属するか否かを判定し、属さない場合にはステップS9112に進む。
本発明の第1変形例における主制御部300のROM306にも、図13(a)に示す当り判定テーブルと同じ当たり判定テーブルが記憶されており、この当たり判定テーブルもRAM308に展開されている。ステップS9112では、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、ステップS1103で取得した特図当選乱数値が、図13(a)に示す当り判定テーブルにおける小当りの抽選データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合には図8に示すステップS1151に進み、属さない場合にはステップS9113に進む。すなわち、大当りの抽選データの数値範囲に属さず(ステップS9107)、さらに、小当たりの抽選データの数値範囲にも属さない(ステップS9112)場合には、はずれに当選したことになる。
図59(a)を参照しながら説明したごとく、はずれには第1外れと第2外れが用意されている。主制御部300のROM306には、はずれ当選時の特図決定テーブルも記憶されている。この特図決定テーブルには、特図低確率状態と特図高確率状態とに分けて、第1はずれとする所定の数値範囲を定義した抽選データと、第2はずれとする所定の数値範囲を定義した抽選データが含まれており、これらの抽選データもRAM308に展開されている。
図61(a)は、主制御部300のROM306が記憶しているはずれ当選時の特図決定テーブルを示す図である。
図61(a)に示す特図決定テーブルは、特図変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、はずれに当選したことに基づいて使用する抽選データ(特図決定用データ)との関係を規定したものである。ステップS9113では、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、ステップS9103で取得した特図決定用乱数値が、第2はずれの数値範囲に属するか否か、すなわち、第2はすれに当選しているか否かを判定する。図61(a)に示す特図決定テーブルでは、特図低確率状態における、第1はずれの抽選データの数値範囲は0〜126(数値範囲の大きさは127)であるとともに第2はずれの抽選データの数値範囲は127(数値範囲の大きさは1)である。したがって、特図低確率状態では、第1はずれに圧倒的に当選しやすい。また、特図高確率状態における、第1はずれの抽選データの数値範囲は0〜125(数値範囲の大きさは126)であるとともに第2はずれの抽選データの数値範囲は126〜127(数値範囲の大きさは2)であるから、特図高低確率状態でも、第1はずれに圧倒的に当選しやすいことに変わりはないが、特図低確率状態に比べると第2はずれに当選しやすい。
図60に示すステップS9113の判定で、第2はずれの数値範囲に属さなければ、図8に示すステップS1151に進み、第2はずれの数値範囲に属すれば、ステップS9114に進む。ステップS9114では、偽事前予告抽選を行う。この偽事前予告抽選には、図11に示す偽事前予告決定テーブルと同じテーブルが用いられる。本発明の第1変形例における事前予告も偽事前予告も、特図表示装置114が、図59(a)に示す、15R特別大当たり図柄である「特図1」あるいは15R大当たり図柄である「特図2」を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知である。ここでの偽事前予告の抽選でも、主制御部300のCPU304は、ステップS9104においてRAM308の予告抽選乱数値記憶領域に格納した予告抽選乱数値が、図11に示す偽事前予告決定テーブルと同じテーブルの偽事前予告有りの数値範囲(当選範囲)に属すれば偽事前予告の抽選に当選とし、反対に、偽事前予告無しの数値範囲(不当選範囲)に属すれば偽事前予告の抽選に不当選(外れ)とする。予告抽選乱数値は、0から127の範囲の値を取り得る値であり、偽事前予告有りの数値範囲は0〜63(数値範囲の大きさは64)であり、第2はずれになる場合に、偽事前予告が行われる確率は、64/128=50.0%である。すなわち、本発明の第1変形例では、第2はずれとなる場合に50%の確率で偽事前予告が行われる。
図61(b)は、本発明の第1変形例で使用されるタイマ番号決定テーブルを示す図である。
図61(b)に示すタイマ番号決定テーブルは、本発明の第1変形例における主制御部300が特図関連抽選処理において実行するタイマ番号の抽選において使用される。本発明の第1変形例における主制御部300も、図12に示す特図関連抽選処理と似たような処理を行う。本発明の第1変形例における特図関連抽選処理では、図61(a)に示す特図決定テーブルを用いて、第1はずれに当選しているか第2はずれに当選しているかの判定を行い、第2はずれに当選していれば、主制御部300のRAM308に用意された第2はずれフラグをオンに設定する。
主制御部300は、RAM308の乱数値記憶領域から特図当選乱数値を取得し、図61(b)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、特図当選乱数値がタイマ番号1〜5のいすれの番号の数値範囲に属しているかを判定し、タイマ番号を決定する。
図61(b)に示すタイマ番号決定テーブルは、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第2小当りフラグ、および第2はずれフラグと、タイマ番号、およびそのタイマ番号に応じた変動時間と、そのタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データとの関係が規定されている。主制御部300のCPU304は、まず、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第2小当りフラグ、および第2はずれフラグそれぞれの設定状況を参照し、取り得る数値範囲が0〜65535(数値範囲の大きさは65536)の特図当選乱数値が、いずれの抽選データの数値範囲に属するかによって、タイマ番号の決定を行う。
図61(b)に示すように、本発明の第1変形例では、第2はずれフラグがオンの場合(第2はずれフラグに当選した場合)にはタイマ番号4になり、変動時間が40秒になる。また、第1実施形態と同じく、15R大当りフラグがオンの場合(15R特別大当たりか15R大当たりに当選した場合)にはタイマ番号4か5になり、変動時間が40秒か50秒になる。したがって、15R特別大当たり、15R大当たり、および第2はずれの場合には、事前予告か偽事前予告が行われ、連続予告における最後の図柄変動停止表示の変動時間が、40秒か50秒と長くなる。
図62(a)は、第2はずれフラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものである。
本発明の第1変形例でも、副制御部400は、主制御部300から受信したコマンドを判定する。この際、主制御部300から受信したコマンドが図柄変動開始コマンドであった場合に変動決定用乱数を取得する。図62(a)に示す変動番号選択テーブルは、装飾図柄表示装置110における演出表示態様(リーチ態様)を決定するためのデータテーブルである。上述の如く、第2はずれフラグがオンの場合にはタイマ番号4になり、副制御部400は、この変動番号選択テーブルを用いて、取得した変動決定用乱数の値に基づいて変動番号を決定する。変動決定用乱数の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であり、第2はずれに当選した場合には、変動番号が、48/128の確率で変動24(図30に示すダブルラインリーチ)になり、80/128の確率で変動25(図31に示すトリプルラインリーチ)になる。
図62(b)は、変動番号が変動24か変動25である場合に使用される図柄決定テーブルの一例を示す図である。第2はずれに当選した場合には、変動番号が変動24か変動25になるため、この図62(b)に示す図柄決定テーブルは、第2はずれに当選した場合に選択される。
図63は、本発明の第1変形例における予告報知の一例を説明するための図である。
ここに示す例は、第1実施形態の予告報知の説明で用いた図40に示す例に似ている。すなわち、予告報知は、連続する4回の図柄変動停止表示にわたって行われる。また、図63(d)において第1特図始動口126に4回の入賞があり、この例では、最後に保留した特図変動遊技の抽選結果を先読みすると第2はずれの結果になる。1回目の図柄変動停止表示は図63(h)〜(k)、2回目の図柄変動停止表示は同図(l)〜(o)、3回目の図柄変動停止表示は同図(p)〜(s)、4回目の図柄変動停止表示は、同図(t)〜(y)になる。この4回目の図柄変動停止表示における図柄の変動態様はダブルラインリーチであり、変動時間は40秒と長い。予告報知は、図柄の変動開始と同時に開始され、左図柄表示領域110aの装飾図柄が停止表示前に終了する偽事前予告である。すなわち、1回目の図柄変動停止表示では図63(h)で「アタリですかな?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を偽事前予告として報知し、2回目の図柄変動停止表示では図63(l)において「アタリかな?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を偽事前予告として報知し、3回目の図柄変動停止表示では図63(p)において「アタリ?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を偽事前予告として報知し、最後の4回目の図柄変動停止表示では図63(t)において「アタリか?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄を偽事前予告として報知する。このように偽事前予告が4回行われ、40秒という長変動時間による図柄変動を最後に経て、外れに対応する装飾6−装飾5−装飾6の停止表示がなされる。
続いて、図60に示す入賞受付処理のさらなる変形例について説明する。
図64は、図60に示す入賞受付処理のさらなる変形例を示すフローチャートである。
図64に示す入賞受付処理では、主制御部300のRAM308に事前予告情報や偽事前予告情報が記憶されていないかを判定するステップ(S9207)が用意されている以外は、図60に示す入賞受付処理と同じである。また、普図始動口124および可変入賞口130に関する入賞受付処理は、図8に示す入賞受付処理が実行される。
以下の説明では、事前予告情報や偽事前予告情報を図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンドに含ませて送信し、図48(b)や(c)のように、特図始動口への入賞タイミングと事前予告情報の送信タイミングとを異ならせていることを前提に説明する。
例えば、連続する3回の図柄変動停止表示にわたって偽事前予告を行うことが決定し(S9216)、RAM308に送信用情報としてその旨の偽事前予告情報が上書き記憶(ステップS9217)されているとする。コマンド設定送信処理(図6に示すステップS215)が実行され、偽事前予告情報を含む図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンドが送信されるまでの間、RAM308には上記偽事前予告情報が記憶されている。ここで、図48(b)や(c)のように、特図始動口への入賞タイミングと事前予告情報の送信タイミングとを異ならせると、偽事前予告情報を含む図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンドが送信されるまでの間に、特図始動口126,128に遊技球が入賞(以下、今回の入賞と称する)することがある。この今回の入賞に基づく図64に示す入賞受付処理では、ステップS9207においてRAM308に上記偽事前予告情報が記憶されていると判定し、図8に示すステップS1151に進み、今回の入賞に基づく偽事前予告は行わない。すなわち、ここで説明するさらなる変形例では、予告報知を、主制御部300のRAM308に事前予告情報や偽事前予告情報が記憶されていないといった所定要件を満足することを条件に所定確率で行う。図64に示すステップS9207を実行する主制御部300のCPU304は、特図表示装置114が15R特別大当たり図柄および15R大当たり図柄ならびに第2外れ図柄のうちのいずれか一つの停止図柄態様を停止表示するか否かに基づいて上記予行報知を行うか否かを判定するにあたり、現在行っている図柄変動停止表示を含む連続した複数回の図柄変動停止表示において予告報知が行われる場合には判定を行わない予告報知判定手段の一例に相当する。
したがって、RAM308に事前予告情報や偽事前予告情報が記憶されていれば、主制御部300は、入賞受付処理における先読み(ステップS9208,S9209,S9213,S9214)を行わなくて済み、主制御部300の処理負荷が軽減される。図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンドが送信されると、RAM308から事前予告情報や偽事前予告情報が削除され、それ以降の特図始動口126,128への入賞に基づく図64に示す入賞受付処理では、ステップS9207においてRAM308に事前予告情報や偽事前予告情報が記憶されていないと判定し、ステップS9208等の先読みが実施される。
なお、ここでの説明では、図48(b)や(c)のように、特図始動口への入賞タイミングと事前予告情報の送信タイミングとを異ならせていることを前提に説明したが、事前予告情報や偽事前予告情報を特図保留増加コマンドに含ませて送信し、同図(a)に示すように、特図始動口への入賞タイミングと事前予告情報の送信タイミングを略一致させている場合であっても、主制御部300のRAM308に記憶させた事前予告情報や偽事前予告情報を、特図保留増加コマンド送信とともに削除するのではなく、特図保留増加コマンドを送信してから所定時間経過後に削除するようにした場合等には、入賞受付処理において、図64に示すステップS9207の判定を行ってもよい。
以上説明した、本発明の第1変形例では、15R特別大当り、15R大当り、第2はずれのときに予告報知を行う。これらの特図に対応するタイマはタイマ4以上(40秒以上)なので、複数回に亘る事前予告の最後の変動を長い変動時間にすることができる。最後の図柄変動停止表示における変動時間が長い(タイマ4以上による40秒以上)ことで、変動時間が短い(例えば、タイマ1による5秒)場合と比べて、予告報知の演出効果が低下するのを防ぐことができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、予告報知がなされたことで、遊技者にとって有利度の高い15R大当たり遊技状態が開始されるか否かについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、15R大当たり遊技状態の開始を示唆する予告報知を複数回行った後に15R大当たり遊技が開始されなかった(はずれた)としても、演出効果の高い予告報知を遊技者に見せることができるため、遊技者の興趣が低下することを防ぐことができる。
続いて、本発明の第2変形例について説明する。本発明の第1変形例では、第1外れと第2外れとの2種類の外れの態様が用意されているが、この第2変形例では、第1外れ〜第4外れの4種類の外れの態様が用意されている。
図65(a)は、本発明の第2変形例における主制御部300のROM306が記憶しているはずれ当選時の特図決定テーブルを示す図である。
図65(a)に示す特図決定テーブルは、特図変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、はずれに当選したことに基づいて使用する抽選データ(特図決定用データ)との関係を規定したものである。この特図決定テーブルを用いた判定は、特図決定用乱数値に基づいて行われる。特図決定用乱数の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)である。図65(a)に示す特図決定テーブルでは、第1外れの抽選データの数値範囲の大きさは、特図低確率状態においても特図高確率状態においても64であり、第3外れの抽選データの数値範囲の大きさは、特図低確率状態においても特図高確率状態においても60である。一方、第2外れの抽選データの数値範囲の大きさや第3外れの抽選データの数値範囲の大きさは、特図低確率状態においても特図高確率状態においても1〜3のいずれかでる。したがって、図65(a)に示す特図決定テーブルを用いた判定では、第1外れか第3外れに当選する可能性が高い。
図65(b)は、本発明の第2変形例で使用されるタイマ番号決定テーブルを示す図である。
本発明の第2変形例における特図始動口に関する入賞受付処理では、主制御部300がタイマグループの選択を行う。ここにいうタイマグループとは、特図変動遊技の保留数ごとに図柄の変動時間を表すタイマ番号をそれぞれ指定したものである。図65(b)に示すように、タイマグループは1〜6まで用意されている。主制御部300は、入賞受付処理において取得する、取り得る数値範囲の大きさが65536である特図当選乱数値に基づいて、その入賞受付処理の中でタイマグループの選択を行う。すなわち、主制御部300は、入賞受付処理における先読みによって第1外れに当選することがわかると、特図当選乱数値が、タイマグループ1〜4の抽選データのいずれに属するかを判定する。第1外れでは、タイマグループ1の抽選データの数値範囲が0〜59143(数値範囲の大きさは59144)であることから、タイマグループ1が59144/65536の高確率で選択される。一方、第2外れに当選することがわかると、タイマグループ4の抽選データの数値範囲から必然的にそのタイマグループ4が選択され、第3外れに当選することがわかると、タイマグループ5の抽選データの数値範囲から必然的にそのタイマグループ5が選択され、第4外れに当選することがわかると、タイマグループ6の抽選データの数値範囲から必然的にそのタイマグループ6が選択される。タイマグループが選択されただけでは、タイマ番号は未決定であり、図柄の変動時間は不確定である。
図65(c)は、本発明の第2変形例におけるタイマ種別テーブルを示す図である。
図65(c)に示すタイマ種別テーブルは、タイマ番号と、図柄の変動時間と、図柄の変動態様の関係を規定したテーブルである。本発明の第2変形例においては、タイマ6とタイマ7が追加されている。図65(c)に示すように、タイマ6もタイマ7も、変動時間が5秒未満のタイマ番号である。
タイマ番号の決定は、第1実施形態と同じく、主制御部300による特図関連抽選処理において行われる。本発明の第2変形例では、特図関連抽選処理におけるタイマ番号の決定を、特図変動遊技の保留数に基づいて行う。主制御部300は、図65(b)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、入賞受付処理においてタイマグループ1が選択されている場合には、タイマ番号を、特図変動遊技の保留数が0〜2であれば変動時間が5秒になるタイマ1に決定し、その保留数が3であれば変動時間が4秒になるタイマ6に決定し、その保留数が4であれば変動時間が3秒になるタイマ7に決定する。本発明の第2変形例においても、保留することができる特図変動遊技の数は4であり、保留数が4まで貯まると、その保留が1つでも消化されないかぎり、特図始動口126,128に入賞してもその入賞に基づく特図変動遊技が開始されない。このため、遊技者は、特図変動遊技の保留数が3か4まで貯まると、その保留が早く消化されることを望む。入賞受付処理においてタイマグループ1が選択されている場合には、特図変動遊技の保留数が3か4であれば、変動時間が短くなるため保留が早く消化され、遊技者の意向を汲むことができる。また、主制御部300は、図65(b)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、タイマグループ6が選択されている場合には、タイマ番号を、特図変動遊技の保留数が0〜3であれば変動時間が40秒と長くなるタイマ4に決定し、その保留数が4であれば変動時間が3秒と短くなるタイマ7に決定する。このため、入賞受付処理においてタイマグループ6が選択されている場合にも、特図変動遊技の保留数が4であれば、変動時間が短くなるため保留が早く消化され、遊技者の意向を汲むことができる。なお、主制御部300は、特図変動遊技の保留数に関係なくタイマ番号を、タイマグループ2が選択されている場合には、変動時間が10秒になるタイマ2を一律に決定し、タイマグループ3では変動時間が20秒になるタイマ3を一律に決定し、タイマグループ4では変動時間が40秒と長くなるタイマ4を一律に決定し、タイマグループ5では変動時間が5秒と短くなるタイマ1を一律に決定する。タイマグループ2,3,4は保留数に係らずリーチとなり、このため、偽事前予告をする場合に確実に最後の変動をリーチにすることができる。一方、タイマグループ1は、保留数が3又は4であると変動時間が短縮されるため、遊技を円滑に進めることができる。
以上説明したように、本発明の第2変形例では、タイマ番号(図柄の変動時間)を決定するときの特図変動遊技の保留数に応じて、図柄の変動時間を決定することができるタイマグループを予め入賞受付処理における先読みの段階で選択しておく。特図変動遊技の結果が、第1はずれになる場合には、保留数によってタイマ番号が異なるグループ(タイマグループ1)とタイマ番号が同じグループ(タイマグループ2〜4)の中からタイマグループを選択する。また、本発明の第2変形例では、第2はずれの場合には、保留数に関係なくリーチ(マルチラインリーチ)が行われ、第3はずれの場合には、保留数に関係なくリーチは行われない。さらに、第4はずれの場合には、保留数3以下でリーチ(マルチラインリーチ)が行われ、保留数4ではリーチは行われない。
なお、ここでは、本発明に対する変形例において、入賞受付処理におけるタイマグループの選択を行ったが、第1実施形態に対する変形例として、入賞受付処理におけるタイマグループの選択を行ってもよい。
ここで、これまで説明してきたパチンコ機10についての補足を行う。
従来の遊技台では、図柄の変動を開始する前の図柄変動する権利についての当否判定を事前に行い(いわゆる先読みを行い)、有利な遊技状態を発生させると判定した場合、当該権利に基づく図柄変動よりも前の図柄変動の時間(変動時間)を変更することにより、遊技性の幅を広げていた。
しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更する場合、当否抽選の回数を従来よりも増加させることも可能となってしまうため、大当りとなる回数も自ずと増加してしまい、遊技者に不公平感を与えるとともに射幸性が高まってしまうという問題があった。一方、遊技の結果によらずに図柄の変動時間を変更すると、遊技機が独自の判断で特図変短を発生させたかのように遊技客に捉えられる危険があり、遊技客に公平性に関して不信感を抱かせてしまう。
従って、当否判定を事前に行った結果(先読みを行った結果)に基づいて予告報知を行う場合に変動時間を変更しないことで、遊技者に不公平感を与えず射幸性を抑えることができる。
しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更せずに予告報知する場合、連続する図柄変動停止表示の最後の図柄変動を長い変動時間にできない場合があった。この場合、連続する図柄変動停止表示における予告報知の演出効果が低下してしまい、遊技者の興趣が低下してしまう虞があった。
このため、変動時間を変更せずに予告報知する場合、あたりやはずれとなる図柄変動の時間を必ず長いものにすることで連続する予告報知の最後の図柄変動を必ず長い変動時間とすることができるが、その場合、通常時の変動時間の大半を占めるはずれの変動時間も自ずと長くなってしまうため、抽選結果が報知されるまで遊技者に止め打ちを行われて遊技台の稼動が低下してしまったり、当否抽選を行う回数が著しく減少するので遊技者の興趣を低下させてしまうという問題があった。
これまで説明してきたパチンコ機10は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、遊技の興趣を損なわせず、かつ、遊技台の稼動の低下を防止可能である。すなわち、実施形態1のパチンコ機10によれば、15R特別大当り、15R大当り、第1小当りのときに所定確率で予告報知を行う。これらの特図に対応するタイマはタイマ4以上(40秒以上)なので、複数回に亘る予告報知の最後の図柄変動を長い変動時間にすることができる。
また、15R特別大当たり図柄および15R大当たり図柄を第1特定図柄態様の一例にし、小当たりを廃止して、2R時短無し特別大当たりの他に2R時短無し大当たりも設け、2R時短無し特別大当たり図柄および2R時短無し大当たり図柄を第2特定図柄態様の一例にし、15R特別大当たり図柄または15R大当たり図柄が停止図柄態様になる場合には変動時間を40秒といった長変動時間にし、2R時短無し特別大当たり図柄または2R時短無し大当たり図柄が停止図柄態様になる場合には、変動時間を5秒といった短変動時間にして、15R大当たり遊技状態でもなく、2R大当たり遊技状態でもない確率変動状態という第3特別遊技状態を開始することとなる変動時間を5秒といった短変動時間にしてもよい。こうすることで、予告報知のある複数回の図柄変動停止表示のうちの最後が40秒といった長変動時間の図柄変動である場合には、15R大当たり遊技状態となるか否かについて遊技者に期待を持たせることができ、5秒といった短変動時間の図柄変動停止表示終了後に2R大当たり遊技状態が開始された場合には、確率変動状態という第3特別遊技状態になることについて遊技者に期待を持たせることができる。
以上、本発明をパチンコ機(弾球遊技機)に適用させた実施例について詳細に説明したが、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、メダルや遊技球(パチンコ球)を使用する回胴遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。また、本発明を、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、ピンボールマシン、に適用してもよい。また、本発明を、遊技媒体の投入を契機として遊技可能となる遊技機(例えば、カジノマシン、ビデオゲームマシン、封入式のパチンコ遊技機)、遊技媒体自体を遊技に使用する遊技機(例えば、メダル落としゲーム機)に適用してもよい。ここで、「遊技媒体の投入」とは「賭ける」を意味し、「ベット」とも同意である。「遊技媒体の投入」は、「通貨の投入」や「電子マネーの投入」を含む。カジノマシンとは、通貨の投入により遊技が開始可能となり、抽選結果が当選の場合に、該当選結果に対応付けられて設定された図柄が停止し、遊技者に特典となる払出しを行う、カジノマシンである。
次に、本発明を変更した例についてさらに説明する。
以下に説明する本発明の変更例(以下、単に変更例と称する)は、前述した全ての実施形態や変更例等に適用可能であるものは全て適用することができるものとする。
(変更例1)
通常変動に加えて擬似連続変動を実行することにより当否抽選1回あたり2回分以上の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を遊技者に示す連続変動パターン(擬似連続変動)を搭載した遊技台がある。たとえば、特開2008−161392である。この遊技台は、『所定時間の通常変動後に、停止図柄候補を外れ態様にて暫定的に停止させた上で、再度停止図柄候補を変動表示させる。このような通常変動後の再度の変動表示のことを「擬似連続変動」とよぶことにする』として擬似連続変動を定義付けている。また、この遊技台は、『抽選保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する』とあるように、保留数を表示する保留ランプが搭載されている。この保留数は、一般的な遊技台であっては、入賞毎に加算され、抽選を開始する毎に減算され、保留ランプはこの加算・減算に合わせて表示態様が変化するようになっている。このため、擬似連続変動として1回あたりの抽選を2回以上の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を遊技者に示そうとした場合でも、暫定的な停止から再変動の際に保留ランプに注目していると、遊技者は擬似連続変動であることを認識することができる場合がある。このため、遊技者の中には、当否抽選1回につき1回の図柄変動で当選結果を報知したほうが当否抽選1回につき複数回の図柄変動で当選結果を報知するよりも時間が掛からないではないか、と時間を浪費していると感じ、遊技に対する興趣が低下してしまう場合があるという問題がある。これは、保留ランプだけではなく、たとえば特別図柄表示装置や遊技台に外部接続され大当たり回数や図柄の変動回数を表示する図柄変動表示器を注目した場合でも同様に擬似連続変動であるということが分かってしまう。これに対して、保留球表示ランプ等、図柄変動に関する報知装置の報知態様の変化がないことを遊技者が認識しないように暫定的な停止から再変動の際に激しい音を鳴らすなどして遊技者の注意を逸らすための報知を行うことが考えられる。しかし、注意を逸らすための報知を行う場合は必ず擬似連続変動を行うまたは行ったというようにすると、今度は、注意を逸らすための報知が行われると擬似連続変動が行われるまたは行ったと遊技者が知覚するようになり、擬似連続変動だということが分からないようにするための注意逸らし報知の本来の目的が失われてしまうという問題があった。
この問題を解決するための遊技台としては、
『遊技球が始動口に進入したことに基づいて、図柄の変動を開始する開始表示を経て図柄の変動を開始し、所定の変動時間が経過した後に停止表示し、停止表示を所定の期間継続する確定表示をする一連の図柄変動表示を実行する図柄表示手段と、を備えた遊技台であって、前記図柄表示手段は、1回の始動口に進入したことに基づいて行われる一連の図柄変動表示の中で、前記停止表示をしたかのように見せかける擬似停止表示と、前記擬似停止表示後に前記確定表示をしたかのように見せかける擬似確定表示と、該擬似確定表示後に前記開始表示をしたかのように見せかける擬似開始表示と、を行うことで複数回の図柄変動があったかのようにみせかける擬似連続表示手段と、を含み、前記図柄表示手段が前記開始表示、前記停止表示または前記確定表示を行ったことに基づいて報知態様が変化する報知装置に対する遊技者の注意を逸らすための注意逸らし報知手段と、をさらに備え、前記注意逸らし報知手段は、前記注意逸らし報知を、前記擬似連続報知手段が前記擬似開始表示、前記擬似確定表示または前記擬似停止表示を表示する際に行うとともに、前記図柄表示手段が前記開始表示、前記停止表示または前記確定表示を行う際にも行うことを特徴とする遊技台』があげられる。
この遊技台によれば、擬似停止表示または擬似開始表示の際に行えばよいだけである注意逸らし報知を、わざわざ停止表示または開始表示の際に行うようにした。これにより、擬似連続変動の存在を知らない遊技者が、注意逸らし報知が行われても注意が逸らされず、図柄変動に関する報知装置にたまたま注意を払っていたとしても、注意逸らし報知が停止表示または開始表示の際に行われていれば「注意逸らし報知=擬似連続変動」という式が成立しないようにすることができる。これにより、注意を逸らすための報知が行われると擬似連続変動が行われる(または行われた)と遊技者が知覚することを防止することができ、当否抽選1回につき複数回分の図柄変動をしていることがより分かりにくくなるため、擬似連続変動であることが認識されることにより遊技者が時間の浪費感を覚えて遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
なお、本変更例1の具体的な例を以下に記載する。
遊技球が始動口に進入したことに基づいて、大当たり抽選用の乱数、停止図柄抽選用乱数、特図高確率状態移行抽選用乱数、普図高確率状態移行抽選用乱数など遊技者に付与する利益量を抽選するための1または複数の乱数を取得する抽選用乱数取得手段が抽選用乱数を取得する。また、抽選用乱数取得手段が取得した1回の抽選に使用する1または複数の乱数は、抽選用乱数記憶部に記憶される。また、遊技球が始動口に進入したが変動開始条件が成立していないため変動が開始されていない図柄変動の数を記憶する保留数記憶部を備えている。本変更例では、遊技球が始動口に入賞したことに基づいて、前記抽選用乱数取得手段が1回の抽選に使用する1または複数の乱数を取得して前記抽選用乱数記憶部に記憶するとともに、前記保留数記憶部に1を加算する。なお、抽選用乱数記憶部が保留数記憶部を兼ねていてもよい。すなわち、1回の抽選に使用する1または複数の乱数が何セットあるかによって、保留数の数を判断してもよい。
保留数記憶部に1以上の保留数があり、図柄が非変動中であり、大当たり遊技中ではないなどの変動開始条件が成立している場合には、図柄表示手段は図柄変動を開始する。図柄変動の開始とは、停止表示した図柄を縦、横または前後にスクロール表示したりするなどすることである。本変更例では、7セグメントLEDに図柄を表示する特別図柄表示器と、画像表示器に図柄を表示する装飾図柄表示器を備えている。開始表示は、抽選結果の報知を開始する際に行う表示である。特別図柄表示器では、停止表示中の図柄を変動開始させることを指す。画像表示器では、停止表示中の図柄を変動開始させることを指し、たとえば、停止表示中の左、中、右図柄を徐々に加速させて高速変動しているように見せる表示を行うことを指す。図柄表示手段は、開始表示を行った後、変動表示を行う。変動表示は、図柄を変動表示させることを指し、特別図柄表示器では7セグメントLEDの表示を素早く切り替えたりする。画像表示器では、加速表示後の図柄のうち、左、中を停止させリーチ演出を行うなど、停止表示が行われるまでの表示を指す。図柄の変動を開始してから所定の時間が経過すると、図柄表示手段は停止表示を行う。このとき、停止表示する図柄は前記抽選結果に基づくものである。停止表示後、停止表示した図柄を所定の期間(たとえば3秒)画面に残す確定表示を行い、これにより、一連の図柄変動表示は終了する。
ここで、擬似連続変動について説明する。擬似連続変動は、画像表示器上で行われる装飾図柄の前記一連の図柄変動表示中に、図柄の停止表示に似せた擬似停止表示、図柄の確定表示に似せた擬似確定表示および図柄の開始表示に似せた擬似開始表示を行うことで、1回の抽選結果の表示であるにも関わらず、あたかも複数回の抽選結果の表示があったかのように見せかける変動のことである。擬似連続変動は、一連の図柄変動表示として、図柄変動開始表示、図柄変動表示、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示、図柄擬似変動開始表示、図柄変動表示、図柄変動停止表示、図柄確定表示を行う。なお、特別図柄表示器で行われる特別図柄は、装飾図柄と連動して変動表示を行うが図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示および図柄擬似変動開始表示を行わない。
次に、図柄変動に関する報知装置について説明する。図柄変動に関する報知装置は、遊技機内に設けられた保留数表示器ならびに特別図柄表示器および遊技機外に設けられた図柄回転数等を報知するデータ表示器などを指す。保留数表示器およびデータ表示器は、図柄変動が開始されたことに基づいて表示態様が変化し、特別図柄表示器は図柄変動が停止したことまたは図柄変動が開始したことに基づいて表示態様が変化する。裏を返せば、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示または図柄擬似変動開始表示をしたことに基づいて表示態様は変化しない。変化するように作ってしまうと、演出上、遊技の興趣を向上させるために遊技者を誤魔化してもよいが、どこかで本当の情報を報知しておかないと、遊技の興趣が著しく向上したり、遊技者にとって不利益となったり、ホール関係者が正確な情報を取得できなかったりする場合があるためである。
次に、注意逸らし報知について説明する。上述したように、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示および図柄変動擬似開始表示に基づいて前記図柄変動に関する報知装置の態様が変化しないため、遊技者は、前記図柄変動に関する報知装置の態様の変化があったか否かにより、図柄擬似変動停止表示か図柄変動停止表示か、図柄擬似確定表示か図柄確定表示か、または図柄擬似変動開始表示か図柄変動開始表示か、が分かってしまう。注意逸らし報知は、前記図柄変動に関する報知装置の態様の変化があったか否かに遊技者が注目しないように、前記図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示または図柄擬似変動開始表示に際して行われる演出報知のことである。また、変更例1では、この注意逸らし報知を、図柄変動停止表示、図柄確定表示または図柄変動開始表示の際にも行うようにしている。これにより、注意逸らし報知があったために擬似連続変動であると認識されずに済み、擬似連続変動をより分かりにくくしている。
また、注意逸らし報知は音、ランプ、液晶表示または可動物の可動動作によりで行ってもよい。特に、注意逸らし報知は、前記図柄変動に関する報知装置(特に前記保留表示器、特別図柄表示器、または液晶表示上に表示された保留図柄表示)の近傍では行わないようにすることがよい。これにより擬似連続変動であることが気付きにくくなる。
また、図柄擬似変動停止表示と図柄変動停止表示に際して行われる注意逸らし報知は、略同一のタイミングで行うようにしてもよい。図柄擬似確定表示と図柄確定表示、および図柄擬似変動開始表示と図柄変動開始表示に関しても同様である。これにより擬似連続変動であることが気付きにくくなる。
また、図柄擬似変動停止表示と図柄変動停止表示は完全に同一の表示でなくてもよい。たとえば、図柄擬似変動停止表示固有の停止表示態様があってもよい。図柄擬似確定表示と図柄確定表示、および図柄擬似変動開始表示か図柄変動開始表示に関しても同様である。たとえば、図柄擬似確定表示と図柄確定表示の確定表示時間が異なっていてもよく、表示態様として、図柄擬似確定表示の際の図柄は少しだけ揺れているように表示し、図柄確定表示の際の図柄は完全に停止してもよく、図柄擬似確定表示の際の第4図柄(後述する付記7および図66参照)は変動表示をし続け、図柄確定表示の際の第4図柄は変動表示をしてなくてもよい。また、図柄擬似変動開始表示の際の図柄は高速で変動を開始し、図柄変動開始表示の際の図柄は低速で変動を開始してもよい。ただし、一見して同じような表示と遊技者が認識しうる表示でなければならない。
また、注意逸らし報知は、図柄擬似変動停止表示の際または図柄擬似確定表示中に開始してもよい。一般的な遊技者は、遊技をするに当たり装飾図柄以外で特に注目するものは保留球表示装置である。特別図柄表示装置は、連動して表示される装飾図柄の表示を見ていればよいし、データ表示器も遊技者に直接的な利益と結びつく情報ではないが、保留が4つになった場合に遊技球の発射を停止させないと不利になるということから、保留球数表示は遊技者が最も注目するものである。したがって、特に、保留球数表示から遊技者の注意を逸らす必要がある。保留数表示が変化するのは図柄変動開始表示の際であるので、図柄擬似変動開始表示前には注意逸らし報知により注意を惹きつけておく必要がある。一方、擬似図柄変動停止表示前は、遊技者は図柄変動に注目するため、この時点で注意逸らし報知を開始しても効果的に遊技者の注意を惹きつけられない場合がある。そのため、擬似図柄変動停止表示の直前から図柄擬似確定表示中、特に、図柄擬似確定表示中に開始するようにすることが効果的である。さらにいえば、図柄擬似確定表示中のうち、図柄擬似変動開始表示の直前に開始することが望ましい。
また、1の抽選に基づく結果の表示として行われる図柄変動開始表示から図柄変動停止表示までの時間は、その1の抽選が行われる契機となった始動口への入賞時に決定されるようにしてもよい。
また、1の抽選に基づく結果の表示として行われる図柄変動開始表示から図柄変動停止表示までの時間は、その1の抽選が行われる際に決定してもよい。
ここで、前述した実施形態で紹介した予告報知手段による予告報知を加味した例を説明する。
前記擬似連続変動は、単に図柄変動を連続的に行うだけでは遊技者の遊技の興趣を高める効果が薄く、擬似連続演出を行うことで遊技者の遊技の興趣を高めることが一般的である。たとえば、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示、図柄擬似変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示、図柄擬似変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示という一連の変動のように、関連した演出を連続して行うようにすることで遊技者の遊技の興趣を高める。ここで、注意逸らし報知を行うと、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示中に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯(注意逸らし報知)、図柄擬似変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄擬似変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示、のようにすることで、注意を逸らして擬似連続予告と気付かせないようにしながら遊技者の遊技の興趣を高めることができる。本発明は、この注意逸らし報知を擬似連続変動以外で行う点が特徴であるため、擬似連続変動以外に当てはめて例を出すと、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄変動停止表示、図柄確定表示中に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄変動停止表示、図柄確定表示に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示というようになる。しかし、連続予告の最後の変動の期待度が高いことが、複数の一連の図柄変動に亘る連続予告の最初の時点で判別されていないと、あてずっぽうで連続予告演出を開始しても連続予告演出の最後が大当たりであるか否かは連続予告の最後で行われる抽選の抽選確率と同じであるため、連続予告開始による大当たりの期待度は通常変動の大当たりの期待度と何ら変わらず、遊技者は、このような連続予告を鬱陶しく思ってしまう場合がある。したがって、擬似連続変動以外で注意逸らし報知を行う場合は、擬似連続予告に対応する連続予告を行い、かつ、予告報知を実行している際に行うことが望ましい。換言すれば、擬似連続変動以外の変動は、予告報知を伴う変動であってもよい、ということである。なお、擬似連続予告および連続予告の例として、ストーリー性を持ったもの、同じ演出が繰り返されるもの、同様の演出が次第に強調されるものなどが挙げられる。
なお、連続予告と擬似連続予告を組み合わせてもよい。先の例でいえば、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄変動停止表示、図柄確定表示中に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄擬似変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示、というようにしてもよい。(1)連続する演出は、回数が増えれば増えるほど遊技者の意識に根付いていくため、1回目の注意逸らし報知よりも2回目の注意逸らし報知のほうが遊技者の注意を逸らしやすく、2回目の注意逸らし報知よりも3回目の注意逸らし報知のほうが遊技者の注意を逸らしやすいといえる。また、(2)擬似連続予告のように図柄変動が終了したにも関わらず、保留球数が減らないということは図柄変動が終了したにも関わらず保留球数が減ることよりも全図柄変動に対する割合として少ないため、遊技者は何事もなければ図柄変動が終わった場合は保留球数が減ると考えるが(逆にいえば遊技者は普通の場合に図柄変動が終わった後でも保留球数が減らないとは考えない)、一度保留球数が減らなかった場面を見た場合はその印象がしばらく頭に残るため、保留球数の表示に注意が向いてしまう場合がある。ここで、連続予告と擬似連続予告を組み合わせることで、1回の図柄変動の単位時間あたりの変動時間を短くしようとした場合に(3回の擬似連続予告は1回の変動で50秒,2回の擬似連続予告+1回の連続予告は1回の変動で15秒となることで短くなる)、遊技者の注意の保留ランプに対する注意が向きやすい最初の変動は連続予告で行い、次の変動からは擬似連続予告で行うことで、(1)より、擬似連続予告を行っていることを遊技者が気付きにくくすることができる。逆に、擬似連続予告⇒連続予告の順に行うと、(1)より擬似連続予告を行っていると遊技者が気付きやすく、さらに(2)より以降の連続する演出も擬似連続予告と遊技者が気付きやすくなってしまう場合がある。また、1の抽選に基づく結果の表示として行われる図柄変動開始表示から図柄変動停止表示までの時間は、抽選が行われる際に決定するようにした場合は、大当たり当選時はハズレ当選時よりも長い変動が選ばれやすいようにすることで、長い変動を擬似連続予告に当てることができ、遊技者がリーチ演出が冗長と思うことを防止することができる場合がある。
なお、スーパーリーチ後の停止を図柄擬似変動停止表示としてもよい。
(変更例2)
従来、保留球に対する予告報知を行う場合には、主制御部が遊技球の入賞に基づいて抽選用乱数を取得する際に予告報知を行うための予告情報(抽選用乱数そのもの、大当たりしたか否かに関する情報など)を取得し、該予告情報を副制御部に送信する第1の方法がある。また、変動開始の際の抽選時に今回抽選しない保留に記憶された情報に基づいて予告情報を取得し、該予告情報を副制御部に送信する第2の方法がある。第1の方法は、主制御部が副制御部に対して送信する保留球数変更コマンド(具体的には保留球数が増加した情報)とともに送信される場合が多く、第2の方法は、主制御部が副制御部に対して送信する変動開始コマンドとともに送信される場合が多い。第1の方法によれば、入賞した時点で予告報知を行うことができるので、たとえば、始動口に遊技球が入賞し、そこで取得した乱数が大当たりの期待度が高い乱数である場合にその場で期待度の高い予告報知を行うことができる。たとえば、始動口に遊技球が入賞し、大当たり乱数を取得した場合はその時点で「ズドーン」と大きな音を報知することでたった今入賞した球に基づく抽選が期待度の高い抽選が行われるということをインパクトある報知で行うことができ、遊技者の遊技の興趣を高めることができる。一方、第2の方法は、抽選開始時に他の保留に関する予告情報を取得するので、抽選開始に合わせて予告演出を行う場合には、最新の予告情報に基づいた抽選を行うことができる。
このように、第1の方法も第2の方法もそれぞれ特徴がある。ただし、第1の方法で可能で第2の方法では不可能である予告演出は、入賞してから次の変動開始が行われていないまでの間に行う予告演出であり、そのような演出を搭載しない場合は、第2の方法で行うことがよいとされていた。
しかし、第2の方法で開発を進めていると、あるとき突然仕様が変更され、入賞してから次の変動開始が行われるまでの間に予告演出を行いたいと言われる場合がある。この場合、制御担当者は制御の大幅な修正を迫られ、開発工程が大幅に遅れてしまうという問題があった。
この問題を解決するための遊技台としては、
『遊技球が前記始動口に進入したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い所定の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が特定図柄態様である場合には、遊技者に有利である特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行うための予告情報を第1の条件の成立に基づいて取得するとともに、第1の条件とは異なる第2の条件の成立により取得する予告情報取得部とを備えたことを特徴とする遊技台』があげられる。
この遊技台によれば、複数の条件に基づいて出力される予告情報に基づいて副制御部は予告演出を行うことができ、仕様変更に伴う作業工数の増加を少なくすることができる。また、仕様変更ができないということにより、企画担当者が意図していた遊技の興趣が高い演出が行われなくなることにより、遊技台自体の面白味が低下することを防止することができ、間接的に遊技の興趣の低下を防止することができる。
なお、予告情報取得部が主制御部にある場合は、第1の条件は遊技球が始動口に入賞したことで、第2の条件は抽選を開始することであってもよい。
また、主制御部は取得した予告情報を副制御部に送信してもよい。この場合、第1の条件により取得した予告情報は保留球増加コマンドの出力の際に出力し、第2の条件により取得した予告情報は変動開始コマンドの出力際に出力してもよい。ほかにも、変動停止コマンド、図柄確定コマンドなど任意のコマンド出力タイミングで出力してもよい。
また、副制御部は、第1の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行わず、第2の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行うようにしてもよく、逆に、第1の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行い、第2の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行わないようにしてもよい。両方で送るのは仕様変更があった場合でも柔軟に対応できるようにするためであるので、どちらか一方だけの予告情報に基づいて予告演出を行うのみの仕様であるのであればどちらかに統一したほうが、副制御部のプログラム容量を削減することができるためである。
また、予告報知手段は、第1の条件により取得した予告情報に基づいて行う予告演出と、第2の条件により取得した予告情報に基づいて行う予告演出を異ならせてもよい。それぞれに適した予告報知を行うことで、処理負荷を軽減することができる場合がある。
また、1の入賞があった後、第1の条件の成立は第2の条件の成立よりも先に成立し、第1の条件の成立に基づいて行われる予告演出は、音による演出であってもよい。その際に、予告演出として報知される音は、専用のチャネルまたは異常やエラー報知用のチャネルから出力することが望ましい。異常やエラー報知用のチャネルから報知する場合は、異常やエラー報知音は予告演出として報知される音よりも優先して報知するようにすることが望ましい。予告演出として報知される音が、異常やエラー報知音よりも優先して報知してしまうと不正行為を助長してしまう虞があるためである。
(変更例3)
従来、保留球に対する予告報知を行う場合には、主制御部が遊技球の入賞に基づいて抽選用乱数を取得する際に予告報知を行うための予告情報(抽選用乱数そのもの、大当たりしたか否かに関する情報など)を取得し、該予告情報を副制御部に送信する方法がある。この方法は、主制御部が副制御部に対して送信する保留球数変更コマンド(具体的には保留球数が増加した情報)とともに送信される場合が多い。しかし、この方法は入賞時に予告報知を行うので、始動口入賞時から抽選開始時までに遊技状態等、報知のための条件が変化した場合は柔軟に対応できず、遊技状態が変化した時点で再度変化後の遊技状態に基づく予告情報を副制御部に送信しなければ、違和感のある演出を行ってしまう場合がある。これは、特開2004−344526でも掲げられている問題である。
しかし、特開2004−344526では、この問題の対策として、遊技状態が切り替わる間際には予告演出を行わないという発明を提供している。このようにしてしまうと、予告演出が行われないため遊技の興趣が低下してしまう虞があった。
この問題を解決するための遊技台としては、
『遊技球が前記始動口に進入したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い所定の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が特定図柄態様である場合には、遊技者に有利である特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行うための予告情報を取得する予告情報取得部とを備え、前記予告情報取得部は、抽選時の状態が第1の状態である場合の第1の予告情報と、抽選時の状態が第2の状態である場合の第2の予告情報と、を取得することを特徴とする遊技台』があげられる。
この遊技台によれば、抽選時の状態が第1の状態でも第2の状態でも対応できる予告演出を行うことができ、遊技の興趣が低下することを防止することができる。
なお、第1の状態は特図高確率状態で、第2の状態は特図低確率状態あってもよい。
なお、予告情報取得部は主制御部に備えられ、主制御部は予告情報を副制御部に出力し、副制御部の予告報知手段は、主制御部からの予告情報に基づいて予告演出を実行してもよい。これにより、遊技状態が変化したときに予告情報を再取得して副制御部に出力するといった煩わしい制御を組む必要がなくなる場合がある。
なお、第1の予告情報と第2の予告情報は同じタイミングで取得してもよい。
なお、第1の予告情報と第2の予告情報は同じタイミングで副制御部に出力してもよい。
以上の記載では、
『 当否判定用情報[例えば、特図当選乱数値および特図乱数値]を用いて当否判定を実行可能な当否判定手段[例えば、特図関連抽選処理(ステップS214)を実行する主制御部300のCPU304]と、
図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段と、
前記当否判定の結果についての先読みを実行可能な先読み手段[例えば、ステップS3208を実行する主制御部300のCPU304]と、
先読み予告を実行可能な先読み予告手段[例えば、副制御部400]と、
を備えた遊技台であって、
前記図柄表示手段は、第一の図柄変動表示[例えば、特図1の図柄変動表示]を実行可能な第一の図柄表示手段[例えば、特図1表示装置111]を含む手段であり、
前記図柄表示手段は、第二の図柄変動表示[例えば、特図2の図柄変動表示]を実行可能な第二の図柄表示手段[例えば、特図2表示装置113]を含む手段であり、
前記図柄変動表示は、前記当否判定の結果[例えば、15R特別大当たり,15R大当たり,2R時短無し特別大当たり,第1小当たり,第2小当たり,外れ]に対応する図柄態様[例えば、「特図1」〜「特図6」]の停止表示を含む表示であり、
前記先読み予告手段は、前記先読み予告として連続予告を実行可能な手段であり、
前記当否判定手段は、前記先読みの結果ではなく、前記当否判定用情報を用いて前記当否判定を行う手段であり、
前記先読み予告手段は、前記連続予告として、複数回の連続した前記図柄変動表示における各図柄変動表示の実行中に、表示態様の少なくとも一部が共通する先読み予告表示[例えば、保留表示や勝負演出]を実行可能な手段であり、
前記第二の図柄変動表示は、前記第一の図柄変動表示よりも優先的に開始されるように構成されており、
前記先読み予告手段は、電サポ状態において、前記第一の図柄変動表示の実行中に前記第二の図柄変動表示の開始の保留の増加があった場合に、該保留に関連した前記先読み予告[例えば、図52に示すステップS3212で上書き記憶された情報に基づく先読み予告]を実行可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また
『 前記先読み予告手段は、先読み予告条件[例えば、大当りであって、かつ実行抽選に当選]の成立があった場合に、前記先読み予告を実行可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み予告条件は、前記当否判定の結果が大当りの当否判定結果となる場合[例えば、ステップS3208におけるYesの判定結果となる場合]であり、かつ第一の予告実行条件の成立があった場合に、成り立つ条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記第一の予告実行条件は、第一の確率で当選となる第一の予告抽選が行われ、かつ該第一の予告抽選に当選した場合[例えば、ステップS3210におけるYesの判定結果となる場合]に、成立する条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み予告条件は、前記当否判定の結果が大当りの当否判定結果とは別の当否判定結果[例えば、小当り]となる場合[例えば、ステップS3213におけるYesの判定結果となる場合]であり、かつ第二の予告実行条件の成立があった場合に、成り立つ条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記第二の予告実行条件は、第二の確率で当選となる第二の予告抽選が行われ、かつ該第二の予告抽選に当選した場合[例えば、ステップS3215におけるYesの判定結果となる場合]に、成立する条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 第一の制御手段[例えば、主制御部300]と、
第二の制御手段[例えば、第1副制御部400,装飾図柄表示制御部500]と、
を備え、
前記第一の制御手段は、前記当否判定手段が設けられた手段であり、
前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段から送信されたコマンドに応じた制御を実行可能な手段であり、
前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段とは別の1又は複数の基板により構成された手段であり、
前記第二の制御手段は、前記先読み予告を行うかどうかを判定する判定手段[例えば、第1副制御部400]が設けられた手段であり、
前記先読み予告条件の成立があった場合とは、前記判定手段によって前記先読み予告を実行すると判定された場合のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み手段は、前記当否判定が実行されるよりも前に、該当否判定で用いられる予定の前記当否判定用情報の少なくとも一部[例えば、特図当選乱数値]を用いて前記先読みを実行する手段であり、
前記先読み予告手段は、前記先読み手段による前記先読みの結果を受けて、前記先読み予告を実行可能な手段であり、
前記第一の制御手段は、前記先読み手段が設けられた手段であり、
「前記先読み手段による前記先読みの結果を受けて、前記先読み予告を実行」とは、「前記第一の制御手段からの前記先読みの結果に関する前記コマンドに応じて、前記判定手段が前記先読み予告を実行すると判定した場合に該先読み予告を実行」することである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 画像を表示可能な画像表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備え、
前記第二の制御手段は、前記先読み予告手段として前記画像表示手段を制御可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み手段は、前記当否判定が実行されるよりも前に、該当否判定で用いられる予定の前記当否判定用情報を全部[例えば、特図当選乱数値および特図乱数値]用いて前記先読みを実行する手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記第一の図柄表示手段は、図柄変動表示条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示を実行可能な手段であり、
前記連続予告は、前記図柄変動表示条件の成立があった際に開始可能な予告である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記図柄変動表示条件は、始動領域[例えば、第1特図始動口126]への入球を少なくとも一つの条件として、成立する場合がある条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み予告手段は、はずれの当否判定の結果を対象にした偽の先読み予告も実行可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み予告は、前記図柄変動表示の実行中に一旦消える[例えば、図40(b)に示す、「アタリですかな?」という吹き出しを添えたキャラクター図柄が同図(c)で消える]ことが可能な予告である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み予告は、前記図柄変動表示が実行されている期間中継続して行われる予告[例えば、図47(h)〜同図(s)に示す勝負演出]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また
『 前記先読み予告手段は、前記連続予告として、複数回の連続した前記図柄変動表示における各図柄変動表示の実行中に、表示態様の全部が共通する先読み予告表示[例えば、図47(h)〜同図(s)に示す勝負演出の表示]を実行可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
最後に、本発明に関係することについて付記する。なお、以下の付記中の用語のうち、特許請求の範囲に用いた用語と共通の用語は、特許請求の範囲に用いた用語をさすものとする。
(付記1)
遊技球が始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、遊技状態を変化させることで遊技者に有利な遊技価値を付与する第1特別遊技状態(例えば15R大当り遊技状態)へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、遊技状態を変化させず遊技者に有利な遊技価値を付与する第2遊技状態(例えば小当り遊技状態)へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行い、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第2特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する偽予告報知を行う予告報知手段と、を備え、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知または偽予告報知を行うものであることを特徴とする遊技台。
こうすることで、複数回の予告報知または偽予告報知を行う場合に、最後の変動表示を長い変動時間(例えば40秒)行うことができる。最後の変動表示が短い変動時間(例えば5秒)の場合と比べて、予告報知または偽予告報知の演出効果が低下するのを防ぐことができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、予告報知または偽予告報知がなされたことで、遊技者は第1特別遊技状態か殆ど有利とならない第2遊技状態かが開始されることを認識することができるため、有利度の高い第1特別遊技状態が開始されるか否かについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、第1特別遊技状態の開始を示唆する偽予告報知を複数回行った後に第1特別遊技状態が開始されなかったとしても、代わりに第2遊技状態が開始されるため、複数回の偽予告報知後に有利な状態が発生しない場合と比べて遊技者の興趣が低下することを防ぐことができる。
(付記2)
図47を用いて説明したような勝負演出を含む演出として、成功ストーリに基づく演出(例えば勝利や主人公登場)および失敗ストーリに基づく演出(例えば敗北や敵役登場)を用意し、これらの演出の一方を選択するように構成し、小当たりの場合失敗ストーリに基づく演出を行ってもよい。すなわち、
前記図柄表示手段は、停止図柄態様を停止表示する前に、成功ストーリに基づく演出または失敗ストーリに基づく演出の一方を選択して表示し、前記第2特定図柄態様を停止表示する前に、前記失敗ストーリに基づく演出を選択して表示することを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、小当りがガセであることを強調することができる。
(付記3)
また、予告報知の演出の一つとして、連続予告をする場合の最初の予告において、「所定変動回数(例えば4回)以内に敵に勝利せよ!」など、特定条件を遊技者に提示する予告(ミッションモードによる予告)を行い、15R大当りの場合には最後の図柄変動停止表示で敵に勝利するなどの特定条件を満たす予告を行い、小当りの場合には最後の図柄変動停止表示で敵に敗北するなどの特定条件を満たさない予告を行うかあるいはその予告を行わなくてもよい。すなわち、
前記予告報知手段は、
前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示の最初の図柄変動停止表示において、特定条件を遊技者に提示する特定条件提示予告報知を行い、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示の最後の図柄変動停止表示において、前記第1特定図柄態様を停止表示する場合は前記特定条件が成立する特定条件成立予告報知を行い、前記第2特定図柄態様を停止表示する場合は前記特定条件成立予告報知を行わない
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、特定条件を提示されたことで遊技者は特定条件が成立するか否かについて興味を持ち、遊技に集中することができる。
(付記4)
また、連続した変動表示の最後の変動表示の結果が短変動時間の小当り(2R大当り偽装小当り)の場合には、特定条件を提示する予告を行ってもよい。すなわち、
前記予告報知手段は、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第2の図柄態様を停止表示する場合に前記特定条件提示予告報知を行う
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。ここでは、小当りに基づいて特定条件提示予告を行う場合には、特定条件成立予告報知は行わないため、遊技者にガセの予告であることを早期に認識させるために最後の変動時間を短変動時間である小当りで終わらせる。従って、遊技者にガセであることの落胆から次の変動へ早期に期待させるように切り替えさせることができる。
(付記5)
「装飾7−装飾6−装飾7」や「装飾5−装飾4−装飾5」など特定のリーチはずれ目(大当たり図柄の組合せから1コマズレた装飾図柄の組み合わせ)を小当たり図柄の組合せに適用してもよい。また、はずれでは表示させないようにしてもよい。すなわち、
前記停止図柄態様は、変動表示の表示順序が予め定められた図柄を複数含み、
前記第1特定図柄態様は、全ての図柄が同じであり、
前記第2特定図柄態様は、特定の1つの図柄以外の他の図柄が同じ且つ、前記特定の1つの図柄の表示順序が前記他の図柄の前または後であり、
前記第1特定図柄態様及び前記第2特定図柄態様を除く前記停止図柄態様は、前記第1特定図柄態様及び前記第2特定図柄態様と異なる
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、大当りは全ての図柄が同じなので統一感があり見た目が美しくなる。また、小当りは2つの図柄が同じで1つの図柄が同じ図柄の前後の図柄なので大当りに近い印象を持たせることができる。さらに、はずれは全ての図柄が異なるかまたは2つ同じで1つが同じ図柄の前後以外の図柄(2コマ以上ズレ)なので大当りから遠い印象を持たせることができる。よって、遊技者の興趣を向上させることができる。
(付記6)
特定の小当たり(例えば2R大当り偽装用図柄)を装飾図柄で表示する場合は特定のリーチはずれ目を小当たり図柄の組合せに適用してもよい。すなわち、
前記停止図柄態様は、変動表示の表示順序が予め定められた図柄を複数含み、
前記第2特定図柄態様は、第1の図柄態様と第2の図柄態様とを含み、
前記特別遊技状態移行手段は、前記第1の図柄態様の表示及び前記第2遊技状態の終了を条件として、前記第3特別遊技状態を開始し、
前記第2の図柄態様は、特定の1つの図柄以外の他の図柄が同じ且つ、前記特定の1つの図柄の表示順序が前記他の図柄の前または後である
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、2R大当り偽装用の小当りに大当りに近い印象を持たせることができる。
(付記7)
図2に示す装飾図柄表示装置110には、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび右図柄表示領域110cが用意されており、それぞれの領域に装飾図柄が表示される。ここでは、左図柄表示領域110aに表示される装飾図柄を第1図柄と称し、中図柄表示領域110bに表示される装飾図柄を第2図柄と称し、右図柄表示領域110cに表示される装飾図柄を第3図柄と称することにする。付記7における態様では、装飾図柄表示装置110は、これら第1〜第3図柄とは別に第4図柄も含めて表示する。
図66は、第4図柄を含めて表示している装飾図柄表示装置を示す図である。
図66(a)に示す装飾図柄表示装置110では、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域において装飾図柄の変動表示が行われている。また、これらの領域110a〜cの下方に設けられた演出表示領域110dの左下隅の目立ちにくい位置には第4図柄1104が示されている。図66(a)に示す第4図柄1104は、赤、青、緑などの単色表示を切り替える変動表示を行っている。同図(b)には、小当たりに当選した場合の装飾図柄表示装置110が示されている。同図(b)に示す装飾図柄表示装置110は装飾図柄の変動表示を終了し、左図柄表示領域110aには装飾7の第1図柄1101が表示され、中図柄表示領域110bには装飾6の第2図柄1102が表示され、右図柄表示領域110cには装飾7の第3図柄1103が表示されている。また、第4図柄1104も、変動表示を終え、赤色に点灯し続けている。同図(c)には、はずれの場合の装飾図柄表示装置110が示されている。同図(c)に示す装飾図柄表示装置110も装飾図柄の変動表示を終了し、左図柄表示領域110aには装飾7の第1図柄1101が表示され、中図柄表示領域110bには装飾6の第2図柄1102が表示され、右図柄表示領域110cには装飾7の第3図柄1103が表示されている。すなわち、同図(b)に示す小当たりに当選した場合の装飾図柄の組み合わせと同じ「装飾7−装飾6−装飾7」である。一方、変動表示を終えた第4図柄1104は、青色に点灯し続けている。すなわち、
前記停止図柄態様は、変動表示の表示順序が予め定められた複数の第1図柄と第2図柄を含み、
前記第2特定図柄態様は、特定の1つの前記第1図柄以外の他の前記第1図柄が同じ且つ、前記特定の1つの第1図柄の表示順序が前記他の第1図柄の前または後且つ、前記第2図柄が第1の態様であり、
前記特別遊技状態開始手段が遊技者に有利な遊技状態を開始しない図柄停止態様は、特定の1つの前記第1図柄以外の他の前記第1図柄が同じ且つ、前記特定の1つの第1図柄の表示順序が前記他の第1図柄の前または後且つ、前記第2図柄が前記第1の態様とは異なる態様である
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、小当りとはずれの停止表示での違いが第4図柄のみとなるため、小当りに当選したことを判別し難くさせることができる。また、小当りに基づいて偽連続予告を行う場合には、偽連続予告を小当りに基づいて行っていることを遊技者に気づかれにくくすることもできる。
(付記8)
対応する乱数の取得が、疑似連開始の条件となる第1の小当たりの場合は可変入賞口130を一回開き、対応する乱数の取得が、疑似連開始の条件とならず(隠れ確変を臭わせるための)第2の小当たりの場合は可変入賞口130を(2R確変時と同一回数である)複数回開いてもよい。すなわち、
前記第2特定図柄態様は第3の図柄態様を含み、
前記図柄表示手段は、前記第3の図柄態様を停止表示する場合の変動表示の変動時間は前記短変動時間であり、
前記特別遊技状態移行手段は、前記図柄表示手段が第3の図柄態様を停止表示したことを条件として、遊技者に有利な第3特別遊技状態を開始し、
前記第2遊技状態は、大特別遊技状態と前記大特別遊技状態よりも有利度の低い小特別遊技状態とを含み、
前記特別遊技状態移行手段は、前記第1の図柄態様(例えば偽連続予告による小当り)を停止表示した後に前記小特別遊技状態を開始し、前記第2の図柄態様(2R大当り偽装小当り)または前記第3の図柄態様(2R確変大当り)を停止表示した後に前記大特別遊技状態を開始する
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1の図柄態様を停止表示する場合には偽連続予告によって遊技者に期待させる演出を行っておきながら第1特別遊技状態は開始せずに小特別遊技状態を開始する。このため、第1特別遊技状態が開始されないことによる遊技者の落胆を軽減させることができる。また、第1の図柄態様を停止表示する場合には、第3の図柄態様を停止表示する場合と同様に大特別遊技状態を開始するため、大特別遊技状態の終了後に第3特別遊技状態となるか否かについて遊技者が期待することができる。
(付記9)
第1の図柄態様(偽連続予告による小当り)のうちの1または全部は、第2の図柄態様(2R大当り偽装小当り)のうちの1または全部よりも、外れの場合の特図の停止態様に近く、第2の図柄態様のうちの1または全部は、第1の図柄態様のうちの1または全部よりも、2R確変時の特図の停止態様に近くてもよい。例えば、図3(a)に示すように特図表示装置114が7セグメントLEDを用いて図柄を表示するものであれば、セグの本数や点灯位置を外れの場合の特図の停止態様に近づけてもよいし、あるいは2R確変時の特図の停止態様に近づけてもよい。すなわち、
前記第1の図柄態様のうちの1または全部は、前記第2の図柄態様のうちの1または全部よりも、遊技者に有利とならない場合の特図の停止態様に近く、
前記第2の図柄態様のうちの1または全部は、前記第1の図柄態様のうちの1または全部よりも、前記第3の図柄態様に近い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第2の図柄態様が第1の図柄態様よりも第3の図柄態様に近いため、第2の図柄態様を第3の図柄態様と遊技者に誤認させることができ、遊技者に遊技を継続させることができる。また、第1の図柄態様が第2の図柄態様よりもはずれの図柄態様に近いため、第1の図柄態様に大当りから遠い印象を持たせることができる。
(付記10)
第1特図始動口126と第2特図始動口128では小当たり当選時の第1の小当たり(連続予告の契機)と第2の小当たり(潜伏混同)の振分が異なってもよく、第2特図始動口128は第1特図始動口126よりも第1の小当たりに振り分けられる確率が高くてもよい。すなわち、
前記図柄表示手段は、第1図柄表示手段と第2図柄表示手段とを含み、
前記始動口は、第1始動口と、遊技球が入賞し易い状態と遊技球が入賞し難い状態との間で変化可能な第2始動口と、を含み、
前記第1図柄表示手段は、前記第1始動口へ遊技球が進入した場合に変動停止表示を行い、前記第2図柄表示手段は、前記第2始動口へ遊技球が進入した場合に変動停止表示を行い、
前記第1の図柄態様を停止表示する可能性が前記第1図柄表示手段よりも前記第2図柄表示手段のほうが高い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1図柄表示手段よりも第2図柄表示手段のほうが連続予告をより多く遊技者に見せることができる。
(付記11)
第2特図始動口128では小当たりに基づかずに連続予告する確率が、第1特図始動口126の場合より高くてもよい。なお、主制御部300のCPU304は、特別図柄の抽選結果が外れの場合に所定確率(例えば、1/128)の抽選を行い、当選したことに基づいて連続予告を行ってもよい。すなわち、
前記予告報知手段は、所定確率の抽選に当選したことに基づいて前記予告報知を行い、
前記第1図柄表示手段よりも前記第2図柄表示手段に基づく前記図柄変動停止表示のほうが前記所定確率の抽選に当選する可能性が高い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1図柄表示手段よりも第2図柄表示手段のほうが連続予告をより多く遊技者に見せることができる。
なお、特図の種類は図3(a)に示すものに限定されない。例えば、大当りのラウンド数(2Rまたは15R)、時短の有無、確変の有無などの条件の全ての組み合わせを採用してもよい。
(付記12)
また、第2実施形態のように、特図1および特図2を有する態様として、特図1に対応する第1特図始動口(非VIP)、第3特図始動口(VIP)を備えるとともに、特図2に対応する第2特図始動口(電チュー)を備え、第3始動口入賞で抽出した乱数が特定の小当たりの判定値の場合に連続予告を開始する確率は、第1始動口入賞で抽出した乱数が特定の小当たりの判定値の場合に連続予告を開始する確率より高くしても良い。すなわち、
前記始動口は、第3始動口を含み、
前記第1図柄表示手段は、前記第3始動口へ遊技球が進入した場合に変動停止表示を行い、
前記第1始動口への遊技球の進入に基づく図柄変動停止表示よりも前記第3始動口への遊技球の進入に基づく図柄変動停止表示のほうが、前記予告報知手段が前記予告報知を行う可能性が高い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1始動口に入賞させた場合よりも第3始動口に入賞させた方が期待感が持てる演出が展開されやすいといったメリハリを持たせたゲーム性を実現することができる場合がある。
なお、特定の小当たりの条件となった特図始動口が第1特図始動口であっても第3特図始動口であっても、その特定の小当たりに当選したことを示す図柄の組合せを報知するための図柄の変動時間を決定する抽選は同一条件で行われる。
(付記13)
また、第1始動口と第3始動口とでは、第3始動口のほうが第1始動口よりも遊技球が入賞し難くてもよい。すなわち、
前記第1始動口よりも前記第3始動口のほうが遊技球が入賞し難い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第3始動口のほうが入賞し難い分、第1始動口入賞に基づく図柄変動停止表示では選ばれにくい予告報知を行い易くしているため、第3始動口へ遊技球が入賞することで予告報知が行われるかもしれないと遊技者に思わせることができ、第3始動口への入賞自体に興味を抱かせることができる場合がある。
(付記14)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間およびその長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様をその変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
上記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、その図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、その普通状態よりは遊技者に有利であるがその第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
上記図柄表示手段が上記図柄変動停止表示によって上記第1特定図柄態様および上記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、その停止表示前に、上記図柄表示手段が上記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、
上記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い上記第1特定図柄態様および上記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、その一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を上記長変動時間に亘って行い、
上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、上記予告報知を行うものであることを特徴とする。
また、遊技球が上記始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間およびその長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様をその変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
上記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、その図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、状態変化を行わない特別遊技状態移行手段と、
上記図柄表示手段が上記図柄変動停止表示によって上記第1特定図柄態様および上記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、その停止表示前に、上記図柄表示手段が上記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、
上記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い上記第1特定図柄態様および上記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、その一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を上記長変動時間に亘って行い、
上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、上記予告報知を行うものであることを特徴とする遊技台であってもよい。
ここで、上記長変動時間は、複数ある長変動時間の中から選択された所定の時間であればよく、上記短変動時間も同様に、複数ある短変動時間の中から選択された所定の時間であればよい。また、上記所定確率を100%にして上記予告報知を必ず行う態様にしてもよいし、その所定確率を100%未満にしてその予告報知を行う場合と行わない場合がある態様にしてもよい。さらに、上記予告報知手段は、所定要件を満足することを条件に所定確率で上記予告報知を行ってもよい。
また、上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、上記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示の間に上記予告報知を行うものであってもよい。
こうすることで、上記特定図柄変動停止表示では、上記いずれか一方の特定図柄態様が停止表示され、上記図柄表示手段による連続した複数回の図柄変動停止表示は終了する。したがって、連続した複数回の図柄変動停止表示が終了する直前の図柄の変動表示が上記長変動時間に亘って行われ、クライマックスが盛り上がり、演出効果が高められる。また、上記予告報知が上記長変動時間に亘る図柄の変動表示の最中になされることを攻略本等で知っている遊技者にとっては、この予告報知がなされることで、遊技状態の移行が近く行われることを察知し、遊技に対する期待度が一層高まる。
さらに、上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、上記図柄変動停止表示が行われるたびに、上記予告報知を行うものであっても良いし、あるいは所定の要件を満たす上記図柄変動停止表示が行われるたびに、上記予告報知を行うものであってもよい。
ここにいう所定の要件としては、例えば、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、最初の図柄変動停止表示における図柄の変動表示の変動時間が上記短変動時間以内の時間であるという要件があげられる。
すなわち、上記遊技台において、上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、最初の図柄変動停止表示における図柄の変動表示の変動時間が上記短変動時間よりも長ければ、その最初の図柄変動停止表示を実行する間は、上記予告報知を行わないものであってもよい。
さらに、上記遊技台において、上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、上記短変動時間に亘る図柄の変動表示を行う図柄変動停止表示の前に上記長変動時間に亘る図柄の変動表示を行う図柄変動停止表示を実行する場合には、その長変動時間に亘る図柄の変動表示において、その短変動時間を超えない間隔で上記予告報知を繰り返し行うものであってもよい。
加えて、上記遊技台において、上記図柄表示手段は、上記図柄変動停止表示における図柄の変動表示の最中に、図柄の停止表示とは異なる図柄の仮停止表示を行うものであってもよい。
なおここで、上記図柄表示手段が行う仮停止表示とは別に、上記予告報知手段が、上記予告報知として、上記図柄変動停止表示における図柄の変動表示の最中に、図柄の停止表示とは異なる図柄の仮停止表示を行ってもよい。
また、上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、所定の要件を満たす上記図柄変動停止表示が行われるたびに、上記予告報知を行うものであり、その所定の要件を満たす図柄変動停止表示において行った上記予告報知終了後、上記第2変動時間よりも短い第3変動時間が少なくとも経過してから、次のその所定の要件を満たす図柄変動停止表示において上記予告報知を行うものであってもよい。
また、上記予告報知手段は、上記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、その図柄変動停止表示が所定回数以上連続する場合に、上記予告報知を行うものであってもよく、さらに、その図柄変動停止表示が所定回数以上連続する場合に、その図柄変動停止表示が行われるたびに上記予告報知を行うものであってもよい。
また、上記遊技台において、上記特別遊技状態移行手段は、上記第2遊技状態の終了を少なくとも条件の1つとして、遊技者に有利な第3特別遊技状態へ移行させるものであってもよい。
さらに、上記図柄表示手段が、記長変動時間が経過した後に上記第2特定図柄態様に含まれる第1の図柄態様を表示し、上記短変動時間が経過した後にその第2特定図柄態様に含まれる第2の図柄態様を表示するものであって、
上記特別遊技状態移行手段は、上記短変動時間に亘って図柄の変動表示が行われたことを少なくとも条件の1つとして、遊技者に有利な第3特別遊技状態へ移行させるものであってもよい。
また、上記遊技台において、上記特別遊技状態移行手段が、上記第3特別遊技状態として、上記第2遊技状態への移行確率を高めた遊技状態へ移行させるものであってもよい。
また、上記遊技台において、上記特別遊技状態移行手段が、上記第3特別遊技状態として、上記第1特別遊技状態への移行確率を高めた遊技状態へ移行させるものであることを特徴とする。
さらに、上記図柄表示手段が、上記図柄変動停止表示を行っている状態で遊技球が上記始動口に進入すると、現在行っている図柄変動停止表示が終了した後に、その図柄変動停止表示を行っている状態で遊技球がその始動口に進入したことに基づく上記図柄変動停止表示を実行するものであってもよい。
また、上記図柄表示手段が上記第1特定図柄態様および上記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示するか否かに基づいて上記予行報知を行うか否かを判定し、上記予告報知手段に予告報知を行うことを指示する予告報知判定手段を備え、
上記図柄表示手段が、上記図柄変動停止表示を行っている状態で遊技球が上記始動口に進入すると、現在行っている図柄変動停止表示を含む連続した複数回の図柄変動停止表示が一旦終了した後に、上記図柄変動停止表示を行っている状態で遊技球が上記始動口に進入したことに基づく上記図柄変動停止表示を実行するものであり、
上記予告報知判定手段が、現在行っている図柄変動停止表示を含む連続した複数回の図柄変動停止表示において予告報知が行われる場合には上記判定を行わないものであってもよい。
さらにまた、上記予告報知判定手段は、上記判定を、遊技球が上記始動口に進入したことに基づくタイミングで行うものであってもよいし、上記図柄表示手段が上記図柄変動停止表示を開始したことに基づくタイミングで行うものであってもよいし、あるいは、上記図柄表示手段が上記停止図柄態様を停止表示したことに基づくタイミングで指示するものであってもよい。
また、上記予告報知判定手段は、上記予告報知手段に予告報知を行うことを、遊技球が上記始動口に進入したことに基づくタイミングで指示するものであってもよいし、上記図柄表示手段が上記図柄変動停止表示を開始したことに基づくタイミングで指示するものであってもよいし、あるいは、上記図柄表示手段が上記停止図柄態様を停止表示したことに基づくタイミングで指示するものであってもよい。
さらに、上記図柄表示手段は、上記第2特定図柄態様を停止表示する可能性が互いに異なる第1図柄表示手段と第2図柄表示手段とを含み、
上記予告報知手段は、上記第1図柄表示手段および上記第2図柄表示手段のうちの一方の図柄表示手段が上記第1特定図柄態様および上記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、上記第1図柄表示手段および上記第2図柄表示手段のうちの他方の図柄表示手段における上記図柄変動停止表示において上記予告報知を行うものであってもよい。
また、遊技球が進入可能な開状態と不可能な閉状態とに変化可能な2つの可変入賞口を備え、
上記特別遊技状態移行手段は、上記予告報知が行われた上記第1特別遊技状態又は上記第2遊技状態時に上記2つの可変入賞口の一方を所定態様で開状態とし、上記予告報知が行われない上記第1特別遊技状態又は上記第2遊技状態時に上記2つの可変入賞口の他方を所定態様で開状態とするものであってもよい。
なお、上記可変入賞口を3つ以上設けてもよい。
(付記15−1)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうち、図柄の変動表示の当否判定結果に基づいて決定した一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて、所定確率で行う予告報知手段と、を備え、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、さらに、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて前記予告報知が行なわれている場合であっても、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった前記当否判定の結果に基づいて決定した変動時間に亘って図柄の変動表示を行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであることを特徴とする遊技台。
(付記15−2)
前記図柄の変動表示の当否判定が外れとなる確率は、外れ以外になる確率よりも高く、
前記図柄の変動表示の当否判定が外れの場合には、前記短変動時間を選択する確率が前記長変動時間を選択する確率よりも高いことを特徴とする付記15−1記載の遊技台。
(付記15−3)
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記図柄変動停止表示が行われるたびに、前記予告報知を行うものであり、
前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示中にリーチ演出を行うことを特徴とする付記15−1又は付記15−2記載の遊技台。
(付記15−3)
前記図柄表示手段は、前記複数種類の停止図柄態様のうち該第1特定図柄態様および該第2特定図柄態様の双方を除く停止図柄態様を停止表示する非特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記短変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記非特定図柄変動停止表示を1又は複数回行ってから前記特定図柄変動停止表示を行う、連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示の間に前記予告報知を行うものであることを特徴とする付記15−1から付記15−3のうちいずれかに記載の遊技台。
(付記15−4)
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、最初の図柄変動停止表示における図柄の変動表示の変動時間が所定時間よりも長ければ、該最初の図柄変動停止表示を実行する間は、前記予告報知を行わないものであることを特徴とする付記15−2又は付記15−3記載の遊技台。
(付記15−6)
前記図柄表示手段とは別に、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示装置を備え、
前記装飾図柄表示装置は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示における該特定図柄変動停止表示でもなく最初の図柄変動停止表示でもない中間の図柄変動停止表示における図柄の変動表示の最中に、図柄の停止表示とは異なる図柄の仮停止表示を行うものであることを特徴とする付記15−1から付記15−5のうちいずれかに記載の遊技台。
(付記15−7)
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、所定の要件を満たす前記図柄変動停止表示が行われるたびに前記予告報知を行い、さらに前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示の間に該予告報知を行うことを特徴とする付記15−1から付記15−6のうちいずれかに記載の遊技台。
(付記16−1)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうち、図柄の変動表示の当否判定結果に基づいて決定した一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が前記第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、該停止表示する停止図柄態様についての予告報知を、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて、所定確率で行う予告報知手段と、を備え、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様を停止表示する場合、該第1特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、さらに、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて前記予告報知が行なわれている場合であっても、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった前記当否判定の結果に基づいて決定した変動時間に亘って図柄の変動表示を行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであることを特徴とする遊技台。
なお、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様を停止表示する場合、該第1特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであって、
前記特定図柄変動停止表示を最後とする、前記予告報知が行われている連続した複数回の図柄変動停止表示における各図柄の変動表示の変動時間を、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった当否判定の結果に基づいて決定することを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記予告報知は、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆するものであってもよい。
(付記16−2)
前記図柄の変動表示の当否判定が外れとなる確率は、外れ以外になる確率よりも高く、
前記図柄の変動表示の当否判定が外れの場合には、前記短変動時間を選択する確率が前記長変動時間を選択する確率よりも高いことを特徴とする付記16−1記載の遊技台。
(付記16−3)
前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示中にリーチ演出を行うことを特徴とする付記16−1又は付記16−2記載の遊技台。
(付記17−1)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうち、図柄の変動表示の当否判定結果に基づいて決定した一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が前記第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、該停止表示する停止図柄態様についての予告報知を、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて、所定確率で行う予告報知手段と、
前記図柄表示手段とは別に、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示装置とを備え、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様を停止表示する場合、該第1特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、さらに、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて前記予告報知が行なわれている場合であっても、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった前記当否判定の結果に基づいて決定した変動時間に亘って図柄の変動表示を行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであり、
前記装飾図柄表示装置は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示における該特定図柄変動停止表示よりも前に行われる先図柄変動停止表示の最中にリーチ演出を0%より大きな確率で表示するものであることを特徴とする遊技台。
なお、前記装飾図柄表示装置は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示における該特定図柄変動停止表示よりも前に行われる先図柄変動停止表示における図柄の変動表示が、前記長変動時間に亘って行われる場合であっても該短変動時間に亘って行われる場合であっても、当該先図柄変動停止表示の最中にリーチ演出を0%より大きな確率で表示するものであってもよい。
また、前記装飾図柄表示装置は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示における該特定図柄変動停止表示よりも前に行われる先図柄変動停止表示における図柄の変動表示が前記長変動時間に亘って行われる場合には、該長変動時間に亘って行われる先図柄変動停止表示の最中にリーチ演出を表示するものであって、
前記先図柄変動停止表示における図柄の変動表示が前記短変動時間に亘って行われる場合には、該短変動時間に亘って行われる先図柄変動停止表示の最中にリーチ演出を表示する確率は、0より大きく、かつリーチ演出を表示しない確率よりも低いことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様を停止表示する場合、該第1特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであり、
前記装飾図柄表示装置は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示における該特定図柄変動停止表示よりも前に行われる先図柄変動停止表示における最中にリーチ演出を0%より大きな確率で表示するものであって、
前記特定図柄変動停止表示を最後とする、前記予告報知が行われている連続した複数回の図柄変動停止表示における各図柄の変動表示の変動時間を、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった当否判定の結果に基づいて決定することを特徴とする遊技台であってもよい。
さらに、前記予告報知は、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆するものであってもよい。
(付記17−2)
前記図柄表示手段が、前記第1特定図柄態様とは別の第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を前記変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するものであり、
前記特別遊技状態移行手段が、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が前記第2特定図柄態様である場合には、前記普通状態よりは遊技者に有利であるが前記第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させるものであり、
前記予告報知手段は、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に前記予告報知を、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて、所定確率で行うものであり、
さらに前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行うものであることを特徴とする付記17−1記載の遊技台。
(付記17−3)
前記図柄表示手段は、前記複数種類の停止図柄態様のうち該第1特定図柄態様および該第2特定図柄態様の双方を除く停止図柄態様を停止表示する非特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記短変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記非特定図柄変動停止表示を1又は複数回行ってから前記特定図柄変動停止表示を行う、連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示の間に前記予告報知を行うものであることを特徴とする付記17−2記載の遊技台。
(付記17−4)
前記図柄の変動表示の当否判定が外れとなる確率は、外れ以外になる確率よりも高く、
前記図柄の変動表示の当否判定が外れの場合には、前記短変動時間を選択する確率が前記長変動時間を選択する確率よりも高いことを特徴とする付記17−1から付記17−3のうちいずれか1項記載の遊技台。
(付記17−5)
前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示中にリーチ演出を行うことを特徴とする付記17−1から付記17−4のうちいずれかに記載の遊技台。
(付記18−1)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうち、図柄の変動表示の当否判定結果に基づいて決定した一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、該停止表示する停止図柄態様についての予告報知を、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて、所定確率で行う予告報知手段と、を備え、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、さらに、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて前記予告報知が行なわれている場合であっても、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった前記当否判定の結果に基づいて決定した変動時間に亘って図柄の変動表示を行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであって、
前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって、前記第1特定図柄態様を停止表示することになる場合よりも前記第2特定図柄態様を停止表示することになる場合の方が、前記予告報知を行う確率が高いことを特徴とする遊技台。
なお、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであって、
前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって、前記第1特定図柄態様を停止表示することになる場合よりも前記第2特定図柄態様を停止表示することになる場合の方が、前記予告報知を行う確率が高く、
さらに、前記特定図柄変動停止表示を最後とする、前記予告報知が行われている連続した複数回の図柄変動停止表示における各図柄の変動表示の変動時間を、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった当否判定の結果に基づいて決定することを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記予告報知は、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆するものであってもよい。
(付記18−2)
前記図柄の変動表示の当否判定が外れとなる確率は、外れ以外になる確率よりも高く、
前記図柄の変動表示の当否判定が外れの場合には、前記短変動時間を選択する確率が前記長変動時間を選択する確率よりも高いことを特徴とする付記18−1記載の遊技台。
(付記18−3)
前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示中にリーチ演出を行うことを特徴とする付記18−1又は付記18−2記載の遊技台。
(付記18−4)
前記図柄表示手段は、前記複数種類の停止図柄態様のうち該第1特定図柄態様および該第2特定図柄態様の双方を除く停止図柄態様を停止表示する非特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記短変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記非特定図柄変動停止表示を1又は複数回行ってから前記特定図柄変動停止表示を行う、連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示の間に前記予告報知を行うものであることを特徴とする付記18−1から付記18−3のうちいずれかに記載の遊技台。
(付記19−1)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうち、図柄の変動表示の当否判定結果に基づいて決定した一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、該停止表示する停止図柄態様についての予告報知を、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて、所定確率で行う予告報知手段と、を備え、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、さらに、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて前記予告報知が行なわれている場合であっても、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった前記当否判定の結果に基づいて決定した変動時間に亘って図柄の変動表示を行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであって、
前記特別遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態の終了を少なくとも条件の1つとして、前記図柄表示手段が前記普通状態よりも前記第1特定図柄態様を停止表示する確率が高い第3遊技状態へ移行させるものであることを特徴とする遊技台。
なお、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであり、
前記特別遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態の終了を少なくとも条件の1つとして、前記図柄表示手段が前記普通状態よりも前記第1特定図柄態様を停止表示する確率が高い第3遊技状態へ移行させるものであって、
前記特定図柄変動停止表示を最後とする、前記予告報知が行われている連続した複数回の図柄変動停止表示における各図柄の変動表示の変動時間を、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった当否判定の結果に基づいて決定することを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記予告報知は、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆するものであってもよい。
(付記19−2)
前記図柄の変動表示の当否判定が外れとなる確率は、外れ以外になる確率よりも高く、
前記図柄の変動表示の当否判定が外れの場合には、前記短変動時間を選択する確率が前記長変動時間を選択する確率よりも高いことを特徴とする付記19−1記載の遊技台。
(付記19−3)
前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示中にリーチ演出を行うことを特徴とする付記19−1又は付記19−2記載の遊技台。
(付記19−4)
前記図柄表示手段は、前記複数種類の停止図柄態様のうち該第1特定図柄態様および該第2特定図柄態様の双方を除く停止図柄態様を停止表示する非特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記短変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記非特定図柄変動停止表示を1又は複数回行ってから前記特定図柄変動停止表示を行う、連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示の間に前記予告報知を行うものであることを特徴とする付記19−1から付記19−3のうちいずれかに記載の遊技台。
(付記19−5)
前記図柄表示手段は、前記第2特定図柄態様を停止表示する前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、主人公と敵役による勝負演出を表示し、前記第2特定図柄態様を停止表示する際に、勝負がついて主人公が敗北した画像を表示するものであることを特徴とする付記19−1から付記19−4のうちいずれかに記載の遊技台。
(付記20)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうち、図柄の変動表示の当否判定結果に基づいて決定した一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が前記第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、該停止表示する停止図柄態様についての予告報知を、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて、所定確率で行う予告報知手段とを備えた遊技台であって、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様を停止表示する場合、該第1特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、さらに、前記図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果に基づいて前記予告報知が行なわれている場合であっても、当該図柄の変動表示の当否判定を事前に先読みした結果を用いずに行なった前記当否判定の結果に基づいて決定した変動時間に亘って図柄の変動表示を行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであり、
さらにこの遊技台が、
複数種類の装飾図柄の変動表示、および前記当否判定の結果を表す前記装飾図柄の停止表示態様の停止表示を前記図柄表示手段による前記図柄変動停止表示に合わせて行なう装飾図柄表示装置を該図柄表示手段とは別に備え、
前記装飾図柄表示装置は前記予告報知手段であることを特徴とする遊技台。
(付記21)
遊技球が所定の始動口に進入したことに基づく当否判定の結果に基づいて変動時間が決定された後で、図柄の変動表示を開始し、該当否判定の結果が特定当否判定結果であることに基づいて選択される特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち該当否判定の結果に基づいて選択された停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する図柄変動表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動表示によって前記特定図柄態様が停止表示された後に、大当りを開始させる大当り制御手段と、
前記当否判定の結果についての予告を、前記図柄変動表示による前記特定図柄態様が停止表示される前に行う予告手段と、
装飾図柄の変動表示を行い、該装飾図柄の停止表示態様を停止表示する、前記図柄表示手段とは別に設けられた画像表示手段とを備えた遊技台であって、
前記予告手段は、前記当否判定の結果が前記特定当否判定結果になるかどうかについて先読みされた結果に基づく情報が特定の情報であることを少なくとも含む所定の予告条件が成立した場合に前記予告を行い、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を複数の特定変動時間のうちの一つの特定変動時間行った後に前記特定図柄態様を表示する特定図柄変動表示を実行可能であり、
前記複数の特定変動時間に含まれる全ての特定変動時間は、前記当否判定の結果が前記特定当否判定結果以外の結果であることに基づいて決定される変動時間のうちの最も短い変動時間よりも長く、
前記当否判定は、前記先読みされた結果を用いずに行われ、
前記予告は、前記画像表示手段に表示されるものを含み、
前記予告手段は、少なくとも、前記特定図柄変動表示の一回前の図柄変動表示中および該特定図柄変動表示中に、前記予告を行うことが可能なものであることを特徴とする遊技台。
この遊技台によれば、前記特定図柄変動表示に向けてその前の図柄変動表示で予告を最低1回は行うことで遊技を盛り上げておき、最後となる特定図柄変動表示でも予告を行うことで、クライマックスをさらに盛り上げることができ、遊技の興趣が向上する。
ここで、前記大当り制御手段を含む主制御部と、
前記予告手段を含む副制御部とを備え、
前記主制御部は、前記先読みされた結果に基づく情報を前記副制御部に送信するものであってもよい。
(付記R3−1)
当否判定用情報を用いて当否判定を実行可能な当否判定手段と、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段と、
先読みを実行可能な先読み手段と、
先読み予告を実行可能な先読み予告手段と、
を備えた遊技台であって、
前記図柄表示手段は、第一の図柄変動表示を少なくとも実行可能な第一の図柄表示手段を含む手段であり、
前記図柄表示手段は、第二の図柄変動表示を少なくとも実行可能な第二の図柄表示手段を含む手段であり、
前記先読み手段は、前記当否判定が実行されるよりも前に、該当否判定で用いられる予定の当否判定用情報の少なくとも一部を用いて前記先読みを実行する手段であり、
前記図柄変動表示は、前記当否判定の結果に対応する図柄態様の停止表示を少なくとも含む表示であり、
前記先読み予告手段は、前記先読み予告として連続予告を少なくとも実行可能な手段であり、
前記当否判定手段は、前記先読みの結果ではなく、前記当否判定用情報を用いて前記当否判定を行う手段であり、
前記先読み予告手段は、前記連続予告として、複数回の連続した前記図柄変動表示における各図柄変動表示の実行中に、表示態様の少なくとも一部が共通する先読み予告表示を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第二の図柄変動表示は、前記第一の図柄変動表示よりも優先的に開始されるように構成されており、
前記先読み予告手段は、前記第一の図柄変動表示の実行中に終了する前記連続予告を、該第一の図柄変動表示の一回前に前記第二の図柄変動表示が行われる場合に、該第二の図柄変動表示において実行する手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−2)
付記R3−1に記載の遊技台であって、
前記先読み予告手段は、先読み予告条件の成立があった場合に、前記先読み予告を実行
可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−3)
付記R3−2に記載の遊技台であって、
前記先読み予告条件は、前記当否判定の結果が大当りの当否判定結果となる場合であり、且つ第一の予告実行条件の成立があった場合に、成り立つ条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−4)
付記R3−3に記載の遊技台であって、
前記第一の予告実行条件は、第一の確率で当選となる第一の予告抽選が行われ、かつ該第一の予告抽選に当選した場合に、成立する条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−5)
付記R3−2乃至R3−4のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記先読み予告条件は、前記当否判定の結果が大当りの当否判定結果とは別の当否判定結果となる場合であり、且つ第二の予告実行条件の成立があった場合に、成り立つ条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−6)
付記R3−5に記載の遊技台であって、
前記第二の予告実行条件は、第二の確率で当選となる第二の予告抽選が行われ、かつ該第二の予告抽選に当選した場合に、成立する条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−7)
付記R3−2乃至R3−6のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
第一の制御手段と、
第二の制御手段と、
を備え、
前記第一の制御手段は、前記当否判定手段が少なくとも設けられた手段であり、
前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段から送信されたコマンドに応じた制御を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段とは別の1又は複数の基板により構成された手段であり、
前記第二の制御手段は、前記先読み予告を行うかどうかを判定する判定手段が少なくとも設けられた手段であり、
前記先読み予告条件の成立があった場合とは、前記判定手段によって前記先読み予告を実行すると判定された場合のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−8)
付記R3−7に記載の遊技台であって、
前記先読み予告手段は、前記先読み手段による前記先読みの結果を受けて、前記先読み予告を実行可能な手段であり、
前記第一の制御手段は、前記先読み手段が少なくとも設けられた手段であり、
「前記先読み手段による前記先読みの結果を受けて、前記先読み予告を実行」とは、「前記第一の制御手段からの前記先読みの結果に関する前記コマンドに応じて、前記判定手段が前記先読み予告を実行すると判定した場合に該先読み予告を実行」することである、ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−9)
付記R3−7又はR3−8に記載の遊技台であって、
画像を表示可能な画像表示手段を備え、
前記第二の制御手段は、前記先読み予告手段として前記画像表示手段を少なくとも制御可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−10)
付記R3−1乃至R3−9のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記先読み手段は、前記当否判定が実行されるよりも前に、該当否判定で用いられる予定の当否判定用情報を全部用いて前記先読みを実行する手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−11)
付記R3−1乃至R3−10のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の図柄表示手段は、図柄変動表示条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示を実行可能な手段であり、
前記連続予告は、前記図柄変動表示条件の成立があった際に、少なくとも開始可能な予告である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−12)
付記R3−11に記載の遊技台であって、
前記図柄変動表示条件は、始動領域への入球を少なくとも一つの条件として、成立する場合がある条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−13)
付記R3−1乃至R3−12のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記先読み予告手段は、はずれの当否判定の結果を対象にした偽の先読み予告も実行可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−14)
付記R3−1乃至R3−13のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記先読み予告は、前記図柄変動表示の実行中に一旦消えることが可能な予告である、ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−15)
付記R3−1乃至R3−13のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記先読み予告は、前記図柄変動表示が実行されている期間中継続して行われる予告である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R3−16)
付記R3−1乃至R3−15のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記先読み予告手段は、前記連続予告として、複数回の連続した前記図柄変動表示における各図柄変動表示の実行中に、表示態様の全部が共通する先読み予告表示を少なくとも実行可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。