JP2015119798A - マイクロ波治療器 - Google Patents
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Abstract
Description
アンテナから放射されたマイクロ波は、電磁界からなるマイクロ波エネルギーとして生体組織に吸収されることによって患部を加温することで温熱治療となる。
ここでマイクロ波は、それが有する周波数帯の特徴により、ヒータ等の伝導熱や赤外線等の輻射熱を用いた治療器と比較して患者の深部の加温が可能であり、また、アンテナと患者間に患者が着用する衣服等の障害物が存在していたとしても関係なく放射が可能であり、患者が衣服を脱がずに所望する患部を温熱治療できるという利点を有する。
マイクロ波はアンテナに接続された伝送線によってアンテナに導入されアンテナから人体に放射される。
この問題に対して、特許文献1では、伝送線とアンテナのインピーダンス整合について省力化、低コスト化に対する手段が開示されている。
しかし、インピーダンスの整合をする工程自体を無くす手段は開示されていない。
これは、従来のアンテナ24の近傍で治療を行うと、当初予定する電場による加温以外の予定されていない磁場等による加温が発生することで、加温される部分にムラが発生し局所加温が発生するという問題があるからである。
この問題に対して、特許文献1では、アンテナ24と人体17との距離を一定距離以上に確保する手段が開示されている。
しかし、一定距離を確保するが故に、アンテナを取り扱いし易いよう小型にすることができないという問題が残る。
また、アンテナと人体との距離によっては、アンテナと人体間のインピーダンス整合が不適となり、予定している加熱効率が低下するという治療上の問題点もある。
この問題に対して、特許文献2では、電磁遮蔽カバーを設けた手段が開示されているが、前述と同様にアンテナを取り扱いし易いよう小型にすることができないという問題が残る。
マイクロ波を発生する発振部と、
前記発振部を駆動するための電力を供給する電源部と、
患者の治療とする患部に前記マイクロ波を放射するためのアンテナと、
前記発振部から前記アンテナへ前記マイクロ波を伝送するための伝送部と、
を備えたマイクロ波治療器において、
前記アンテナをパッチアンテナ構造とすることで、前記アンテナを前記患部に接触して使用できるようにした接触使用可能手段と、
前記アンテナから前記患部以外に放射される前記マイクロ波を減らし前記患部を効率良く治療できるようにした放射効率改善手段とを設け
たことを主な特徴とする。
前記アンテナを構成するリフレクタ及びパッチの材質に軽量金属を用い、前記アンテナを平板状にした軽量平板アンテナを設け
たことを主な特徴とする。
前記伝送部において、前記放射部の側面から伝送部が導出できるようにし
たことを主な特徴とする。
図2は、従来のマイクロ波治療器のマイクロ波を発生させる回路ブロック図である。
図3は、従来のマイクロ波治療器の外観図、及び従来のアンテナの概略図である。図3(a)は、従来のアンテナを有するマイクロ波治療器の本体の概略図である。図3(b)は、従来のマイクロ波治療器のアンテナから放射されるマイクロ波の様子の説明図(b)である。図3(c)は、従来のマイクロ波が漏れないように電磁遮蔽カバーを設けたアンテナの説明図(c)である。
図4は、従来のアンテナを用いた治療の様子を表した概略図であり、従来のアンテナと人体の非接触治療の様子を示したものである。
図5は、本発明の請求項3に係るマイクロ波治療器のアンテナの一実施例である。
図6は、本発明の請求項1乃至3に係るマイクロ波治療器のアンテナの別の一実施例である。当該図は請求項3の別の一実施例を示したものであるが、請求項1の別の一実施例の説明においても参照する図である。
本発明に係るマイクロ波治療器の構成を、図2に示す回路ブロック図、及び図3(a)の外観図に示す。ここで、図3(a)の従来型アンテナ24、従来型ワイドアンテナ25は図1(a)に記載の請求項1乃至2に係る円形パッチアンテナ63に置き換える。
実際には図3(a)の本体を用いず、新たにマイクロ波治療器本体31を円形パッチアンテナ63、方形パッチワイドアンテナ64に応じた専用の本体として製作しても良い。
なお、従来型アンテナ24、従来型ワイドアンテナ25は、本体31から取り外し可能であるため、使用者の施設に設置済みの本体であっても従来型アンテナ24、25をパッチアンテナ63、64に簡単に繋ぎ替える事が可能である。このように、従来型アンテナの破損や故障等におけるメンテナンスにおいても、使用者の希望に応じてパッチアンテナ63、64が有効に使えるようにしておくことが望ましい。
高圧トランス21と、整流器22と、マグネトロン23と、アンテナ24とから構成される。AC100Vの交流入力は高圧トランス21で昇圧された後、整流器22で整流され、マグネトロン23の陽極に供給され、マグネトロン23の陽極電圧が発振電圧を超えるとマグネトロン23が発振し、マイクロ波を発生し、発生したマイクロ波はアンテナ24から放射される。主に高圧トランスを中心にこれらの回路を制御部で制御することでマイクロ波の放射を制御し温熱治療を行う。
ただし、この調整を実施するためには、当該アンテナを作動させた上で調整する必要がある。この調整は、製作ロット毎に一律に調整したりすることは困難であったため、アンテナ個別に調整する必要があり、これまで創意工夫がされてきたが、インピーダンス整合を行う事自体が大変手間であった。
そこで、これら電波応用技術を利用し、一般的に携帯電話等に用いられているパッチアンテナ構造を利用することで、これまで解決困難であった問題点を解決することが可能になった。
図1(a)は円形パッチアンテナを利用したものである。図1(a)のパッチアンテナはリフレクタ11、円形パッチ12、アンテナカバー16、同軸ケーブル13、14、15からなり、リフレクタ11がパッチに対するアースにあたる。
なお、図1(a)では、接触面を単純に平面形状にしているが、リフレクタ11の設計により凹型の形状など患者の患部に合わせた形状に設計することも可能である。
また、同軸ケーブル15は、従来のものから特に変更する必要はないが、その性能により温度上昇する可能性があるため、同軸ケーブル導体部13、同軸ケーブル誘電部14の品質と共に十分注意する必要がある。
図5、図6に示すようにグリップ51をケーブルブッシュ19の代わりに用いて当該グリップ内に同軸ケーブル15を通すことで、当該アンテナ部の側面から同軸ケーブル15を導出することが可能となる。
図4の治療の様子からも判るように治療する際には、従来のアンテナであればアンテナ後部に空間がなければ治療患部に放射することが不可能であった。このため、マイクロ波治療器は、施設内における設置場所の制約、また、患者の治療する患部の制約があった。
図5、図6に示すようにアンテナ後部にケーブルを突き出さない形状とすることで、それら制約を無くすことが可能となる。
12 円形パッチ
13 同軸ケーブル導体部
14 同軸ケーブル誘電部
15 同軸ケーブルシース
16 アンテナカバー
17 人体
18 マイクロ波
19 ケーブルブッシュ
20 給電ポイント
21 高圧トランス
22 整流器
23 マグネトロン
24 従来型アンテナ
25 従来型ワイドアンテナ
31 本体
51 グリップ
61 方形パッチ
62 給電ポイント
63 円形パッチアンテナ
64 方形パッチワイドアンテナ
Claims (3)
- マイクロ波を発生する発振部と、
前記発振部を駆動するための電力を供給する電源部と、
患者の治療とする患部に前記マイクロ波を放射するためのアンテナと、
前記発振部から前記アンテナへ前記マイクロ波を伝送するための伝送部と、
を備えたマイクロ波治療器において、
前記アンテナをパッチアンテナ構造とすることで、前記アンテナを前記患部に接触して使用できるようにした接触使用可能手段と、
前記アンテナから前記患部以外に放射される前記マイクロ波を減らし前記患部を効率良く治療できるようにした放射効率改善手段とを設け
たことを特徴とするマイクロ波治療器。 - 前記アンテナを構成するリフレクタ及びパッチの材質に軽量金属を用い、前記アンテナを平板状にした軽量平板アンテナを設け
たことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波治療器。 - 前記伝送部において、前記放射部の側面から伝送部が導出できるようにし
たことを特徴とする請求項1乃至2に記載のマイクロ波治療器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013264679A JP2015119798A (ja) | 2013-12-20 | 2013-12-20 | マイクロ波治療器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013264679A JP2015119798A (ja) | 2013-12-20 | 2013-12-20 | マイクロ波治療器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2015119798A true JP2015119798A (ja) | 2015-07-02 |
Family
ID=53532072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013264679A Pending JP2015119798A (ja) | 2013-12-20 | 2013-12-20 | マイクロ波治療器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015119798A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018061747A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | ミナト医科学株式会社 | マイクロ波治療器 |
US11511126B2 (en) | 2017-10-16 | 2022-11-29 | Electronics And Telecommunications Research Institute | Apparatus for microwave hyperthermia |
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-
2013
- 2013-12-20 JP JP2013264679A patent/JP2015119798A/ja active Pending
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