本実施形態に係る通信システムは、基地局装置と移動局装置が複数の周波数帯域を集約して接続され、前記移動局装置が前記基地局装置に対して上りリンクの無線リソース要求を行なうためにランダムアクセスチャネルを用いる通信システムであって、前記基地局装置は、少なくとも一つの上りリンクの周波数帯域に適用されるランダムアクセスチャネルの送信設定を前記移動局装置に対して複数割り当て、前記移動局装置は、上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースを前記基地局装置に要求する場合に、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を第1の条件に基づいて選択し、ランダムアクセスチャネルによる無線リソース要求、または前記移動局装置間で共通の上りリンク無線リソースによる上りリンク送信のいずれか一方の上りリンク送信方法を第2の条件に基づいて選択することを特徴とする。
本明細書では、移動局装置と基地局装置が複数の周波数帯域を用いて接続される場合における移動局装置、基地局装置、通信システムおよび無線リソース割り当て方法の改良という点において本発明を開示するが、本発明が適用可能な通信方式は、EUTRAまたはAdvanced EUTRAのようにEUTRAと上位互換性のある通信方式に限定されるものではない。
まず、本実施形態に関わるキャリア・アグリゲーション、物理チャネル、上りリンク送信方法について簡単に説明する。
(1)キャリア・アグリゲーション
キャリア・アグリゲーションとは、複数の異なる上りリンクまたは下りリンクの周波数帯域(コンポーネントキャリア)を集約(アグリゲーション)して一つの周波数帯域のように扱う技術である。例えば、キャリア・アグリゲーションによって周波数帯域幅が20MHzのコンポーネントキャリアを5つ集約した場合、移動局装置は100MHzの周波数帯域幅とみなしてアクセスすることが可能となる。なお、集約するコンポーネントキャリアは連続した周波数帯域であっても、全てまたは一部が不連続となる周波数帯域であってもよい。例えば、使用可能な周波数帯域が800MHz帯域、2.4GHz帯域、3.4GHz帯域である場合、ある一つのコンポーネントキャリアが800MHz帯域、別のコンポーネントキャリアが2GHz帯域、さらに別のコンポーネントキャリアが3.4GHz帯域で送信されていてもよい。
また、同一周波数帯域、例えば2.4GHz帯域内の連続または不連続のコンポーネントキャリアを集約することも可能である。各コンポーネントキャリアの周波数帯域幅は20MHzより狭い周波数帯域幅であっても良く、各々周波数帯域幅が異なっていても良い。基地局装置は、滞留しているデータバッファ量や移動局装置の受信品質、セル内の負荷やQoSなどの種々の要因に基づいて、移動局装置に割り当てる上りリンクまたは下りリンクのコンポーネントキャリアの数を増減することができる。
(2)物理チャネル
EUTRAおよびAdvanced EUTRAで使用される主な物理チャネル(または物理シグナル)について説明を行なう。物理チャネルは、EUTRA、およびAdvanced EUTRAにおいて、今後追加、または、その構造が変更される可能性もあるが、変更された場合でも本発明の各実施形態の説明には影響しない。同期シグナル(Synchronization Signals)は、3種類のプライマリ同期シグナルと、周波数領域で互い違いに配置される31種類の符号から構成されるセカンダリ同期シグナルとで構成され、プライマリ同期シグナルとセカンダリ同期シグナルの信号の組み合わせによって、基地局装置を識別する504通りのセル識別子(セルID:Physical Cell Identity; PCI)と、無線同期のためのフレームタイミングが示される。移動局装置は、セルサーチによって受信した同期シグナルのセルIDを特定する。
物理報知情報チャネル(PBCH; Physical Broadcast Channel)は、セル内の移動局装置で共通に用いられる制御パラメータ(報知情報(システム情報);System information)を通知する目的で送信される。物理報知情報チャネルで通知されない報知情報は、下りリンク制御チャネルで無線リソースが通知され、下りリンク共用チャネルによってレイヤ3メッセージ(システムインフォメーション)で送信される。報知情報として、セル個別の識別子を示すセルグローバル識別子(CGI; Cell Global Identifier)、ページングによる待ち受けエリアを管理するトラッキングエリア識別子(TAI; Tracking Area Identifier)などが通知される。
下りリンクリファレンスシグナルは、セル毎に所定の電力で送信されるパイロットシグナルである。また、下りリンクリファレンスシグナルは、所定の規則に基づき周波数・時間位置で周期的に繰り返される既知の信号である。移動局装置は、下りリンクリファレンスシグナルを受信することでセル毎の受信品質を測定する。また、移動局装置は、下りリンクリファレンスシグナルと同時に送信される下りリンク制御チャネル、または下りリンク共用チャネルの復調のための参照用の信号としても下りリンクリファレンスシグナルを使用する。下りリンクリファレンスシグナルに使用される系列は、セル毎に識別可能な系列が用いられる。なお、下りリンクリファレンスシグナルはセル固有RS(Cell-specific reference signals)と記載される場合もあるが、その用途と意味は同じである。
下りリンク制御チャネル(PDCCH; Physical Downlink Control Channel)は、各サブフレームの先頭からいくつかのOFDMシンボルで送信され、移動局装置に対して基地局装置のスケジューリングに従った無線リソース割り当て情報や、送信電力の増減の調整量を指示する目的で使用される。移動局装置は、下りリンクデータや下りリンク制御データであるレイヤ3メッセージ(ページング、ハンドオーバーコマンドなど)を送受信する前に自局宛の下りリンク制御チャネルを監視(モニタ)し、自局宛の下りリンク制御チャネルを受信することで、送信時には上りリンクグラント、受信時には下りリンクグラントと呼ばれる無線リソース割り当て情報を下りリンク制御チャネルから取得する必要がある。
上りリンク制御チャネル(PUCCH; Physical Uplink Control Channel)は、下りリンク共用チャネルで送信されたデータの受信確認応答や下りリンクの伝搬路情報(CQI:ChannelQuality Indicator)、上りリンクの無線リソース要求であるスケジューリングリクエスト(SR:SchedulingRequest)を行なうために使用される。下りリンク共用チャネル(PDSCH; Physical Downlink Shared Channel)は、下りリンクデータの他、下りリンク制御データであるレイヤ3メッセージとしてページングや報知情報を通知するためにも使用される。下りリンク共用チャネルの無線リソース割り当て情報は、下りリンク制御チャネルで示される。上りリンク共用チャネル(PUSCH; Physical Uplink Shared Channel)は、主に上りリンクデータと上りリンク制御データを送信し、下りリンクの受信品質やACK/NACKなどの制御データを含めることも可能である。また、下りリンクと同様に上りリンク共用チャネルの無線リソース割り当て情報は、下りリンク制御チャネルで示される。
ランダムアクセスチャネル(PRACH; Physical Random Access Channel)は、プリアンブル系列を通知するために使用されるチャネルであり、ガードタイムを持つ。ランダムアクセスチャネルは、移動局装置の基地局装置へのアクセス手段として用いられる。移動局装置は、上りリンク制御チャネル未設定時の無線リソース要求や、上りリンク送信タイミングを基地局装置の受信タイミングウィンドウに合わせるために必要な送信タイミング調整情報(タイミングアドバンス(TA:Timing Advance)とも呼ばれる)を基地局装置に要求するためにランダムアクセスチャネルを用いる。送信タイミング調整情報を受信した移動局装置は、送信タイミング調整情報の有効時間(TA timer)を設定し、有効時間中は送信タイミング調整状態、有効期間外は、送信タイミング非調整状態として状態を管理する。基地局装置は、移動局装置に対して個別プリアンブル系列(Dedicated preamble)を割り当てて、ランダムアクセスを開始させることも可能である。なお、それ以外の物理チャネルは、本発明の各実施形態に関わらないため詳細な説明は省略する。
(3)上りリンク送信方法
EUTRAにおいて、移動局装置が基地局装置に対して上りリンクデータの送信を開始するための方法として、以下の3つの方法が用意されている。第1の方法は、基地局装置が移動局装置に対して無線リソース要求を行なうために必要な上りリンク制御チャネルのリソース(送信設定(コンフィギュレーション))を割り当てている場合に、移動局装置が上りリンク制御チャネルを用いて基地局装置に無線リソース要求(上りリンクグラントの送信を要求)を行なう方法である。移動局装置は、上りリンク制御チャネルの最大送信回数に達しても基地局装置から上りリンクグラントを受信できない場合、上りリンク制御チャネルのリソースを解放する。第1の方法において、移動局装置は送信タイミング調整状態である。
第2の方法は、移動局装置が送信タイミング調整状態であるが、基地局装置が移動局装置に対して無線リソース要求を行なうために必要な上りリンク制御チャネルを割り当てていない場合、またはTA timerが非動作中の状態(送信タイミング非調整状態)の場合に、移動局装置がランダムアクセスチャネルを用いて基地局装置に無線リソース要求を行なう方法である。第3の方法は、移動局装置が送信タイミング調整状態のときに、基地局装置が下りリンク制御チャネルを用いて衝突型無線リソースを割り当てた場合に、送信するデータのある移動局装置は移動局装置間で共通の衝突型無線リソースを用いて上りリンクデータを送信する方法である。第3の方法は、基地局装置が移動局装置の要求とは関係なく上りリンク共用チャネルを送信するための無線リソースを指示する点が他の方法と異なる。
[本発明の通信ネットワーク構成の例]
図10は、本発明の実施形態に係る通信ネットワーク構成の一例を示す図である。移動局装置1は、キャリア・アグリゲーションによって複数の周波数帯域(コンポーネントキャリア、Band1~Band3)を同時に用いて基地局装置2と無線接続することが可能な場合、通信ネットワーク構成としては、ある一つの基地局装置2が複数の周波数帯域毎に送信装置11〜13(および図示しない受信装置21〜23)を備えており、各周波数帯域の制御を一つの基地局装置2で行なう構成が制御の簡略化の観点から好適である。ただし、複数の周波数帯域が連続する周波数帯域であるなどの理由で、基地局装置2が一つの送信装置で複数の周波数帯域の送信を行なう構成であっても構わない。更には、周波数帯域毎に送受信のタイミングが異なるような構成であっても良い。基地局装置2の送信装置11〜13によって制御される各周波数帯域の通信可能範囲はセルとしてみなされる。このとき、各周波数帯域がカバーするエリア(セル)はそれぞれ異なる広さ、異なる形状であっても良い。
ただし、後述する記載において、基地局装置2が形成するコンポーネントキャリアの周波数でカバーされるエリアのことをそれぞれセルと称して説明するが、これは実際に運用される通信システムにおけるセルの定義とは異なる可能性があることに注意する。例えば、ある通信システムでは、キャリア・アグリゲーションによって用いられるコンポーネントキャリアの一部のことを、セルではなく単なる追加の無線リソースと定義するかもしれない。本発明でコンポーネントキャリアをセルと称することで、実際に運用される通信システムにおけるセルの定義と異なる場合が発生したとしても、本発明の主旨には影響しない。なお、移動局装置1は、周波数帯域毎にリレー局装置(またはリピーター)を介して基地局装置2と無線接続されても良い。すなわち、本発明の基地局装置2は、リレー局装置に置き換えることができる。
なお、3GPPが規定する第3世代の基地局装置2はノードB(NodeB)と称され、EUTRAおよびAdvanced EUTRAにおける基地局装置2はイーノードB(eNodeB)と称される。基地局装置2は移動局装置1が通信可能なエリアであるセルを管理し、セルは移動局装置1と通信可能なエリアの大きさに応じてフェムトセルやピコセル、ナノセルとも称される。また、移動局装置1がある基地局装置2と通信可能であるとき、その基地局装置2のセルは移動局装置1の在圏セルであり、その他のセルは周辺セルと称される。
[コンポーネントキャリアの構成の設定例]
図11は、本発明の実施形態に係る移動局装置1がキャリア・アグリゲーションを行なう場合に、基地局装置2が移動局装置1に対して設定する下りリンクコンポーネントキャリアと、上りリンクコンポーネントキャリアの対応関係の一例を示した図である。図11中の下りリンクコンポーネントキャリアDL_CC1と上りリンクコンポーネントキャリアUL_CC1、および下りリンクコンポーネントキャリアDL_CC2と上りリンクコンポーネントキャリアUL_CC2がセル固有接続(Cell Specific Linkage)している。
セル固有接続とは、例えば、移動局装置1がキャリア・アグリゲーションしていない場合に、基地局装置2にアクセス可能な上りリンクと下りリンクの周波数帯域の対応関係(連携関係)であり、典型的には報知情報でその対応関係がコンポーネントキャリア毎に示される。上りリンクと下りリンクの周波数帯域の対応関係は、報知情報に周波数情報として明示的に指示されるか、または明示的に指示されない場合に運用周波数毎に一意に決められる上りリンクと下りリンクの規定の周波数差の情報を用いるなどして暗黙的に指示される。これらの方法に限らず、セル毎に上りリンクと下りリンクの周波数帯域の対応関係を示すことが可能であれば、これ以外の方法を用いて指示されても良い。一つのコンポーネントキャリアに複数のコンポーネントキャリアがセル固有接続していることもある。
これに対し、基地局装置2は、下りリンクコンポーネントキャリアと上りリンクコンポーネントキャリアの対応関係を、セル固有接続とは別に移動局装置1毎に個別に設定(個別接続;UE Specific Linkage)することも可能である。一つのコンポーネントキャリアに複数のコンポーネントキャリアが個別接続されることもある。基地局装置2は、複数のUL_CCを移動局装置1に設定した場合であっても、スケジューリングリクエストを行なうための上りリンク制御チャネルをいずれか一つのUL_CCに対してのみ割り当てる。その一方で、基地局装置2は、ランダムアクセスチャネルをUL_CC毎、または周波数帯域毎に複数割り当てることも可能である。以上の事項を考慮しつつ、以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明の説明において、本発明に関連した公知の機能や構成についての具体的な説明が、本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について以下に説明する。本実施形態は、移動局装置1のキャリア・アグリゲーション時における上りリンク送信方法に関し、特に、移動局装置1が上りリンク送信を新たに開始する場合のコンポーネントキャリアの選択方法、および上りリンク送信方法の選択方法について示す。
図1は、本発明に係る移動局装置1の概略構成を示すブロック図である。本移動局装置1は、受信部101、復調部103、復号部105、測定処理部107、ランダムアクセス制御部109、符号部111、変調部113、送信部115、制御部117、上位レイヤ119から構成される。上位レイヤ119は、無線リソース制御を執り行なうRRC(Radio Resource Control)を含む。また、ランダムアクセス制御部109は、データリンク層を管理するMAC(Medium Access Control)の一部として機能する。受信に先立ち、上位レイヤ119より制御部117へ移動局装置制御情報が入力され、受信に関する制御情報が受信制御情報として、受信部101、復調部103、復号部105へ適切に入力される。移動局装置制御情報は、基地局装置2やシステムパラメータにより設定され、上位レイヤ119が必要に応じて入力する。また、受信制御情報は、受信周波数帯域の情報の他に、各チャネルに関する受信タイミング、多重方法、無線リソース配置情報などの情報が含まれている。
受信信号は、受信部101において受信される。受信部101は、受信制御情報で指定された周波数帯域で信号を受信する。受信された信号は、復調部103へと入力される。復調部103は、受信信号の復調を行ない、復号部105へと信号を入力して下りリンクデータと下りリンク制御データとを正しく復号し、復号された各データを上位レイヤ119へと入力する。測定処理部107は、セル(コンポーネントキャリア)毎の下りリンクリファレンスシグナルの受信品質(SIR、SINR、RSRP、RSRQ、RSSI、パスロスなど)の測定や、下りリンク制御チャネルまたは下りリンク共用チャネルの受信誤り率の測定結果に基づいて下りリンク測定情報を生成し、下りリンク測定情報を上位レイヤ119へと出力する。
また、送信に先立ち、上位レイヤ119より制御部117へ移動局装置制御情報が入力され、送信に関する制御情報が送信制御情報として、ランダムアクセス制御部109、符号部111、変調部113、送信部115へ適切に入力される。送信制御情報は、送信信号の上りリンクスケジューリング情報として、符号化情報、変調情報、送信周波数帯域の情報、各チャネルに関する送信タイミング、多重方法、無線リソース配置情報などの情報が含まれている。ランダムアクセス制御情報は上位レイヤ119からランダムアクセス制御部109に入力される。ランダムアクセス制御情報には、プリアンブル情報やランダムアクセスチャネル送信用の無線リソース情報などが含まれる。
符号部111には、上位レイヤ119より上りリンクデータと上りリンク制御データが入力されるほか、ランダムアクセス制御部109から、ランダムアクセスチャネルの送信に関するランダムアクセスデータ情報が入力される。符号部111は送信制御情報に従い、各データを適切に符号化し、変調部113に出力する。変調部113は、符号部111からの出力を変調する。送信部115は、変調部113の出力を周波数領域にマッピングすると共に、周波数領域の信号を時間領域の信号へ変換し、既定の周波数の搬送波にのせて電力増幅を行ない送信する。上りリンク制御データが配置される上りリンク共用チャネルは、典型的にはレイヤ3メッセージ(無線リソース制御メッセージ;RRCメッセージ)を構成する。図1において、その他の移動局装置1の構成要素は本実施形態に関係ないため省略してある。
図2は、本発明に係る基地局装置2の概略構成を示すブロック図である。本基地局装置2は、受信部201、復調部203、復号部205、上位レイヤ207、符号部209、変調部211、送信部213、制御部215、ネットワーク信号送受信部217から構成される。上位レイヤ207は、下りリンクデータと下りリンク制御データを符号部209へ入力する。符号部209は、入力されたデータを符号化し、変調部211へ入力する。変調部211は、符号化した信号の変調を行なう。また、変調部211から出力される信号は送信部213に入力される。送信部213は、入力された信号を周波数領域にマッピングした後、周波数領域の信号を時間領域の信号へ変換し、既定の周波数の搬送波にのせて電力増幅を行ない送信する。下りリンク制御データが配置される下りリンク共用チャネルは、典型的にはレイヤ3メッセージ(RRCメッセージ)を構成する。
また、受信部201は、移動局装置1から受信した信号(リレー局装置を介して信号を受信する場合もある)をベースバンドのデジタル信号に変換する。デジタル信号は、復調部203へ入力されて復調される。復調部203で復調された信号は続いて復号部205へ入力されて復号され、正しく復号された上りリンク制御データや上りリンクデータを上位レイヤ207へと出力する。これら各ブロックの制御に必要な基地局装置制御情報は、上位のネットワーク装置(MMEやゲートウェイ装置)やシステムパラメータにより設定され、上位レイヤ207が必要に応じて制御部215へ入力する。制御部215は、送信に関連する基地局装置制御情報を、送信制御情報として符号部209、変調部211、送信部213の各ブロックに、受信に関連する基地局装置制御情報を、受信制御情報として受信部201、復調部203、復号部205の各ブロックに適切に入力する。基地局装置2のRRCは、上位レイヤ207の一部として存在する。
一方、ネットワーク信号送受信部217は、基地局装置2間あるいはネットワーク装置と基地局装置2との間の制御メッセージの送信または受信を行なう。図2において、その他の基地局装置2の構成要素は本発明に関係ないため省略してある。また、本移動局装置1と本基地局装置2が配置される通信システムのネットワーク構成は、図10に示したものと同様のものを適用できる。
図3は、本発明における、キャリア・アグリゲーション可能な移動局装置1に設定されているコンポーネントキャリアの構成と、上りリンクの物理チャネル設定の一例を示した図である。図3の例では、コンポーネントキャリアの構成として、移動局装置1に対して、DL_CC1とUL_CC1、およびDL_CC2とUL_CC2をペアとしてセル固有接続されたコンポーネントキャリアが設定されている。また、基地局装置2からこれらのコンポーネントキャリアの活性化(activation)が明示的または暗黙的に指示されており、移動局装置1は下りリンク受信と上りリンク送信に、それぞれ2つの周波数帯域を使用することができる。コンポーネントキャリアが活性化されると、移動局装置1は、当該コンポーネントキャリアで送信される下りリンク制御チャネルと下りリンク共用チャネルの少なくとも一方を受信(監視)する必要がある。一方、コンポーネントキャリアが不活性化(deactivation)されると、移動局装置1は、当該コンポーネントキャリアの下りリンク制御チャネルと下りリンク共用チャネルの両方共に受信(監視)しないでよい。基地局装置2は、コンポーネントキャリアの活性化、または不活性化として、MACの制御情報であるMAC制御要素(MAC Control Element)を用いることが好適である。
更に、上りリンクの物理チャネル設定として、無線リソース要求に用いられる上りリンク制御チャネルの送信設定(無線リソース要求用上りリンク制御チャネル設定)が、UL_CC1のみに設定されている。また、UL_CC1とUL_CC2のそれぞれの上りリンクコンポーネントキャリアには、異なるランダムアクセスチャネルの送信設定(ランダムアクセスチャネル設定)がされている。すなわち、移動局装置1は、UL_CC1とUL_CC2の送信タイミング調整情報、TA timer、送信タイミング調整状態/送信タイミング非調整状態について、コンポーネントキャリア毎に独立して管理する必要がある。
なお、本発明の範囲は図3の例に限らず、キャリア・アグリゲーションとして上りリンクコンポーネントキャリアが移動局装置1に複数設定されており、かつ複数のランダムアクセスチャネル設定が別の上りリンクコンポーネントキャリアに設定されていれば適用できる。例えば、ペアとして設定される上りリンクと下りリンクのコンポーネントキャリアは、セル固有ではなく基地局装置2が移動局装置1毎に個別に設定しても良い。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る移動局装置1の上りリンク送信の方法について説明するための図である。図4の横軸は時間の経過を示す。図中の上りリンク制御チャネル送信サブフレーム(311、312)、ランダムアクセス送信サブフレーム(411〜413、421〜422)、衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム321は、それぞれ、移動局装置1が可能な上りリンク送信の送信タイミング(送信リソース)を示している。ただし、簡略化のため、周波数リソースの違いについては省略する。1サブフレームは1ms時間であり、10サブフレームで1フレームが構成される。基地局装置2は、移動局装置1がUL_CC1で無線リソース要求用上りリンク制御チャネルを送信するための送信設定を割り当てている。
また、基地局装置2は、移動局装置1がUL_CC1およびUL_CC2でランダムアクセスチャネルを送信するためのランダムアクセスチャネルの送信設定をそれぞれ割り当てている。また、UL_CC1におけるTA timer#1は有効期間内であり、UL_CC1は送信タイミング調整状態にある。同様に、UL_CC2におけるTA timer#2は有効期間内であり、UL_CC2は送信タイミング調整状態にある。
このとき、移動局装置1に上りリンクの送信データが新たに発生した場合、移動局装置1は、上りリンク制御チャネル送信サブフレーム有効期間(上りリンクグラントを受信するまでに連続して無線リソース要求のために送信した上りリンク制御チャネルの送信回数が最大送信回数未満である期間)では、割り当てられた上りリンク制御チャネル(311)を用いて無線リソース要求を基地局装置2に対して行なう。しかしながら、上りリンク制御チャネル(311)を送信後、基地局装置2から無線リソースの割り当てが行なわれなかった場合、次の送信機会で再度上りリンク制御チャネル(312)を用いて無線リソース要求を基地局装置2に対して行なう。図4の例では、移動局装置1は、この間にUL_CC1のランダムアクセスチャネル送信サブフレーム(411、412)とUL_CC2のランダムアクセスチャネル送信サブフレーム(421)においてランダムアクセスチャネルを送信する機会があるが、ランダムアクセスチャネルによる無線リソース要求を行なわない。
移動局装置1は、次の上りリンク制御チャネル(312)を送信したことで上りリンク制御チャネルを用いた無線リソース要求の最大送信回数に達した場合、上りリンク制御チャネル送信サブフレーム有効期間が終了したとみなし、上りリンク制御チャネルの送信設定を解放する。
続いて、移動局装置1は無線リソース要求を行なうためにランダムアクセスチャネルを送信する必要があるが、ランダムアクセスチャネルの送信設定が複数の上りリンクコンポーネントキャリアに設定されているため、どの上りリンクコンポーネントキャリアでランダムアクセスチャネルを送信するのが最適かという判断が必要である。最も単純な方法は、上りリンク制御チャネルを送信していた上りリンクコンポーネントキャリアでランダムアクセスチャネルを送信することであるが、ランダムアクセスチャネルの送信設定が当該上りリンクコンポーネントキャリアに設定されているかどうかは基地局装置2の設定次第であり、例外ケースを考慮しなければならず、移動局装置1の処理が複雑になるため別の方法が望ましい。そこで、第1の実施形態では、複数の上りリンクコンポーネントキャリアのうち、最も品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択する方法について説明する。
移動局装置1は、上りリンク制御チャネル送信サブフレーム有効期間の終了後(上りリンク制御チャネル送信サブフレーム(312)の後)、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされた上りリンクコンポーネントキャリア(UL_CC1とUL_CC2)とペアとなる下りリンクコンポーネントキャリア(DL_CC1とDL_CC2)の下りリンクリファレンスシグナルのパスロスを測定し、測定したパスロスの値が最も良好な(受信品質が最も良い)下りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる上りリンクコンポーネントキャリアを選択する。そして、選択した上りリンクコンポーネントキャリアにおいて、ランダムアクセスチャネルを用いて無線リソース要求を行なう。または、パスロスの値がある所定値よりも良好な下りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる上りリンクコンポーネントキャリアからランダム、または基地局装置2から指定された優先度に従ってその一つを選択する。
このような上りリンクコンポーネントキャリアの選択方法を用いることで、移動局装置1は、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができるため、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置1の制御が簡単となるという利点もある。なお、上りリンクコンポーネントキャリアは、ペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアがなくても構わない。つまり、上りリンクコンポーネントキャリアは、ある下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値にオフセット値を加えることによって移動局装置1内部で計算によって導き出される値に基づいて選択されても良い。
図4において、UL_CC2よりもUL_CC1の方がパスロスの品質が良好であり、移動局装置1がUL_CC1を選択した場合、UL_CC1における直近のランダムアクセス送信サブフレーム(413)でランダムアクセスチャネルが送信される。ただし、ランダムアクセス送信サブフレーム(413)よりも早いタイミングで衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)が基地局装置2より指示された場合、移動局装置1は、この衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)で上りリンク送信を行なうかどうかの判断が更に必要である。
このとき、移動局装置1は、選択した上りリンクコンポーネントキャリア(UL_CC1)以外の上りリンクコンポーネントキャリア(UL_CC2)で衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)の割り当てを検出した場合であって、検出した衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)がランダムアクセス送信サブフレーム(413)よりも早い場合、以下に説明する所定の条件を満たすかどうかの判定を行なう。そして、移動局装置1は、条件を満たした場合は衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)で上りリンク送信を行ない、所定の条件を満たさない場合は衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)での上りリンク送信を行なわない。
所定の条件とは、(1)ペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値が所定の閾値よりも良好(または劣悪)、(2)未送信の上りリンクの送信データのビット数が指定値以上(または指定値未満)、(3)検出した衝突型上りリンクデータ送信サブフレームからランダムアクセス送信サブフレームまでの時間が指定時間以上、の一つまたは複数の組み合わせによって判断される。これらの条件は、報知情報でセル毎に指定される場合もあるし、基地局装置2からRRCメッセージを用いて移動局装置1毎に個別に指定される場合もある。
一方、移動局装置1は、移動局装置1が選択した上りリンクコンポーネントキャリアと同じ上りリンクコンポーネントキャリアで衝突型上りリンクデータ送信サブフレームの割り当てを検出した場合、ランダムアクセス送信サブフレームよりも先に衝突型上りリンクデータ送信サブフレームで上りリンク送信を行なう。
また、移動局装置1は、基地局装置2からのランダムアクセス応答(ランダムアクセスレスポンス)を待っている状態で衝突型上りリンクデータ送信サブフレームが割り当てられた場合、割り当てられた上りリンクコンポーネントキャリアに係わらず、当該衝突型上りリンクデータ送信サブフレームでの上りリンク送信を行なわない。移動局装置1は、基地局装置2からのランダムアクセス応答を受信できず、次のランダムアクセスの再送を待っている状態で衝突型上りリンクデータ送信サブフレームが割り当てられた場合、割り当てられた上りリンクコンポーネントキャリアに係わらず、ランダムアクセスの再送をキャンセルして、当該衝突型上りリンクデータ送信サブフレームで上りリンク送信を行なう。なお、移動局装置1は、ランダムアクセスの再送をキャンセルして衝突型上りリンクデータ送信サブフレームで上りリンク送信を行なう際に、上述した条件を考慮しても良い。また、移動局装置1は、基地局装置2から割り当てられた個別プリアンブル系列でランダムアクセスを実行している場合は、ランダムアクセスの再送処理を優先し、衝突型上りリンクデータ送信サブフレームで上りリンク送信を行なわない。
このような条件に基づいて上りリンク送信方法を選択することで、上りリンク送信の品質を落とさずに、遅延の少ない上りリンク送信を行なうことが可能となる。また、本発明において、上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースを要求する上りリンクコンポーネントキャリアの選択条件と、ランダムアクセスチャネルの無線リソースと移動局装置1間で共通の上りリンク無線リソースのどちらを使用するかについての選択条件については、基地局装置2が移動局装置1に対して個別に設定しても良い。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る移動局装置1の上りリンクコンポーネントキャリアの選択処理の一例について示したフローチャートである。移動局装置1は、無線リンク要求に用いる上りリンク制御チャネルの送信設定がリリースされた場合、ランダムアクセス送信コンポーネントキャリア選択において、ランダムアクセスチャネルによる無線リソース要求を行なう上りリンクコンポーネントキャリアを選択する。選択方法は、以下の通りである。移動局装置1は、まず、基地局装置2から優先度が指定されているかどうか判断する(ステップS1)。優先度が指定されている場合(ステップS1:YES)、移動局装置1は、基地局装置2から指定された優先度に従って上りリンクコンポーネントキャリアの一つを選択する。
基地局から優先度が指定されていない場合(ステップS1:NO)、移動局装置1は、上りリンク制御チャネル送信サブフレーム有効期間の終了後、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされた上りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアの下りリンクリファレンスシグナルのパスロスを測定する(ステップS3)。ここで、パスロスの値を評価する所定値があるかどうかを判断する(ステップS4)。所定値がある場合(ステップS4:YES)、パスロスの値がある所定値よりも良好な下りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる上りリンクコンポーネントキャリアの中からランダムに選択する(ステップS5)。
所定値がない場合(ステップS4:NO)、測定したパスロスの値が最も良好な(受信品質が最も良い)下りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる上りリンクコンポーネントキャリアを選択する(ステップS6)。このように、ランダムアクセスチャネルを送信する上りリンクコンポーネントキャリアを一つ選択し、処理を終了する。なお、移動局装置1は、実際に用いるコンポーネントキャリアの選択処理に応じて上述したステップの一部を省略することも可能である。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る移動局装置1の上りリンク送信方法の選択処理の一例について示したフローチャートである。移動局装置1は、ランダムアクセスチャネルを用いて無線リソース要求を行なう上りリンクコンポーネントキャリアを図5の処理によってすでに選択している。このとき、移動局装置1は、ランダムアクセスチャネルを送信するより前に衝突型無線リソース割り当てがあるかどうかを判断する(ステップS101)。衝突型無線リソース割り当てを検出しなかった場合(ステップS101:NO)、ランダムアクセス送信を選択する(ステップS102)。衝突型無線リソース割り当てを検出した場合(ステップS101:YES)、すなわち、下りリンク制御チャネルの上りリンクグラントで衝突型無線リソースの割り当てを検出した場合、移動局装置1は、前記衝突型無線リソースの割り当てが選択した上りリンクコンポーネントキャリアと同じ上りリンクコンポーネントキャリアに対する割り当てであるか否かの判定を行なう(ステップS103)。
そして、同じ上りリンクコンポーネントキャリアであれば(ステップS103:YES)、ランダムアクセスチャネルによる無線リソース要求を待たずに衝突型無線リソースを用いて上りリンク送信を行なう(ステップS104)。一方、選択した上りリンクコンポーネントキャリアと異なる上りリンクコンポーネントキャリアに対する割り当てであれば(ステップS103:NO)、所定の条件を満たすか否かの判定を行ない(ステップS105)、条件を満たした場合は(ステップS105:YES)、衝突型無線リソースを用いて上りリンク送信を行なう(ステップS104)。一方、条件を満たさなかった場合は(ステップS105:NO)、上りリンク送信を行なわずにランダムアクセスチャネルの送信サブフレームまで待つ(ステップS102)。所定の条件を満たしたか否かの判断は、上述した一つまたは複数の組み合わせによって判断される。
このように、第1の実施形態では、移動局装置1は、複数の上りリンク周波数帯域(コンポーネントキャリア)が設定されている場合に、最適な上りリンクコンポーネントキャリアを選択して上りリンク送信を行なうことができる。また、新規送信データを送信するために複数の方法が選択可能な場合であっても、最適な送信方法を選択することができる。最適な上りリンクコンポーネントキャリアの選択は、移動局装置1のRRCで行なわれ、RRCからMAC(ランダムアクセス制御部109)に対して指示されることが好適である。また、基地局装置2は、移動局装置1が最適な上りリンクコンポーネントキャリアの選択に用いる条件、および上りリンク送信の送信方法の選択に用いる条件を、報知情報またはRRCメッセージを用いて移動局装置1に送信する。
以上のように、移動局装置1は、上りリンクデータを送信するための上りリンクの無線リソースが割り当てられていない場合に、ペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアの受信品質に基づき最良の上りリンクコンポーネントキャリアを選択することが可能となるため、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、移動局装置1の制御処理を簡略化することができる。また、移動局装置1がランダムアクセスチャネルによる無線リソース要求と衝突型データ送信のいずれか一方を選択することが可能な場合、移動局装置1は、所定の条件に基づいて送信方法を選択することで、上りリンク送信の品質を落とさずに、遅延の少ない上りリンク送信を行なうことが可能となる。基地局装置2は、移動局装置1が最適な上りリンク送信を行なうために必要な種々の情報を通知することによって、移動局装置1に最適な送信方法を選択させることができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について以下に説明する。本実施形態は、送信可能となってから、最も早いタイミングでランダムアクセスチャネルを送信可能な上りリンクコンポーネントキャリアを選択する方法について説明する。本実施形態に用いる移動局装置1と基地局装置2の構成は、それぞれ図1と図2と同じ構成で良いため説明を省略する。本実施形態の詳細について図4を用いて説明する。図4で、上りリンク制御チャネル送信サブフレーム有効期間が終了し、上りリンク制御チャネルの送信設定を解放するまでは、第1の実施形態と同じであるため説明を省略する。
移動局装置1は、上りリンク制御チャネル送信サブフレーム有効期間の終了後(上りリンク制御チャネル送信サブフレーム(312)の後)、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされた複数の上りリンクコンポーネントキャリア(UL_CC1とUL_CC2)のうち、ランダムアクセスチャネルを最も早く送信可能な(すなわち、ランダムアクセス送信サブフレームが最も早く割り当てられている)上りリンクコンポーネントキャリアを選択する。このような上りリンクコンポーネントキャリアの選択方法を用いることで、移動局装置1は、最速でランダムアクセスチャネルを送信することが可能となるため、実際に上りリンク送信が開始されるまでの遅延時間を最短にすることができる。
図4において、UL_CC2の方がUL_CC1よりも先にランダムアクセス送信サブフレームが割り当てられているため、移動局装置1はUL_CC2を選択し、ランダムアクセス送信サブフレーム(422)でランダムアクセスチャネルを送信する。ただし、ランダムアクセス送信サブフレーム(422)よりも早いタイミングで衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)が基地局装置2より指示された場合、移動局装置1は、この衝突型上りリンクデータ送信サブフレーム(321)で上りリンク送信を行なうかどうかの判断が更に必要である。移動局装置1が衝突型無線リソースを用いて上りリンクデータを送信するか否かの判断は、第1の実施形態に示した方法を用いることができる。
また、異なる上りリンクコンポーネントキャリアのランダムアクセス送信サブフレームの送信タイミングが同じである場合、移動局装置1は、送信する上りリンクデータのビット数とペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値から最適な上りリンクコンポーネントキャリアを一つ選択する。具体的には、移動局装置1は、送信する上りリンクデータのビット数が所定のビット数以上である場合、ペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値が所定の閾値以上である最良の上りリンクコンポーネントキャリアを選択する。一方、移動局装置1は、送信する上りリンクデータが所定のビット数未満である場合は、ペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値が所定の閾値以上となる最良の上りリンクコンポーネントキャリアを選択しても良いし、ランダムに一つの上りリンクコンポーネントキャリアを選択しても良い。第2の実施形態における移動局装置1の上りリンクコンポーネントキャリアの選択処理について図7に示す。
図7は、本発明の第2の実施形態に係るコンポーネントキャリア選択処理を示すフローチャートである。移動局装置1は、まず同じタイミングのランダムアクセス送信サブフレームがあるかどうか判断する(ステップS201)。異なるタイミングの場合(ステップS201:NO)、ランダムアクセスチャネルを最も早く送信可能な上りリンクコンポーネントキャリアを選択する(ステップS202)。
異なる上りリンクコンポーネントキャリアのランダムアクセス送信サブフレームの送信タイミングが同じである場合(ステップS201:YES)、移動局装置1は、送信する上りリンクデータのビット数とペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値から最適な上りリンクコンポーネントキャリアを一つ選択する(ステップS203)。ただし、ランダムアクセス送信コンポーネントキャリア選択は、ランダムアクセスチャネルを送信可能なタイミングに基づいて選択される。第2の実施形態における移動局装置1の上りリンク送信方法の選択処理は、図6で示したフローチャートと同じで良い。
また、本実施形態において、選択した上りリンクコンポーネントキャリアで送信したランダムアクセスチャネルの応答(ランダムアクセスレスポンス)が未受信であり、ランダムアクセスの再送を待っている状態で、移動局装置1が他の上りリンクコンポーネントキャリアを再選択してランダムアクセスを行なう場合について説明する。移動局装置1は、ランダムアクセス応答の受信を待っている状態では、他の上りリンクコンポーネントキャリアを再選択しない。移動局装置1がランダムアクセスを行なう上りリンクコンポーネントキャリアを変更する場合は、図4のように、ランダムアクセス送信サブフレームの割り当ての頻度が異なる場合に有効である。すなわち、図4の例では、移動局装置1がUL_CC2のランダムアクセス送信サブフレーム(422)でランダムアクセスチャネルを送信した後、次の送信機会は2フレーム後である。しかしながら、次のUL_CC2での送信機会の前にUL_CC1のランダムアクセス送信サブフレーム(413)で送信することが可能であれば、実際に必要な上りリンク送信までの時間を短縮することが可能となる。
移動局装置1は、ランダムアクセスチャネルを送信する上りリンクコンポーネントキャリアを切り替えるか否かの判断として、現在選択中の上りリンクコンポーネントキャリア(UL_CC2)と、切り換え候補となる上りリンクコンポーネントキャリア(UL_CC1)とを以下の再選択条件に従って比較する。具体的には、(1)切り換え候補となる上りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値が所定の閾値よりも良好、(2)切り換え候補となる上りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値が選択中の上りリンクコンポーネントキャリアのペアとなる下りリンクコンポーネントキャリアのパスロスの値よりも良好、(3)切り換え候補となる上りリンクコンポーネントキャリアのランダムアクセス送信サブフレームから選択中の上りリンクコンポーネントキャリアの次のランダムアクセス送信サブフレームまでの時間が指定時間以上、のいずれかである場合に、現在のランダムアクセスをキャンセルし、ランダムアクセスチャネルを送信する上りリンクコンポーネントキャリアを切り替える。
また、移動局装置1は、基地局装置2からのランダムアクセス応答(ランダムアクセスレスポンス)を待っている状態で衝突型上りリンクデータ送信サブフレームが割り当てられた場合、割り当てられた上りリンクコンポーネントキャリアに係わらず、当該衝突型上りリンクデータ送信サブフレームでの上りリンク送信を行なわない。移動局装置1は、基地局装置2からのランダムアクセス応答を受信できず、次のランダムアクセスの再送を待っている状態で衝突型上りリンクデータ送信サブフレームが割り当てられた場合、割り当てられた上りリンクコンポーネントキャリアに係わらず、ランダムアクセスの再送をキャンセルして、当該衝突型上りリンクデータ送信サブフレームで上りリンク送信を行なう。また、移動局装置1は、基地局装置2から割り当てられた個別プリアンブル系列でランダムアクセスを実行している場合は、ランダムアクセスの再送処理を優先し、衝突型上りリンクデータ送信サブフレームで上りリンク送信を行なわない。なお、移動局装置1は、ランダムアクセスの再送をキャンセルして衝突型上りリンクデータ送信サブフレームで上りリンク送信を行なう際に、上述した条件を考慮しても良い。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る移動局装置1の上りリンクコンポーネントキャリアの再選択処理の一例について示したフローチャートである。移動局装置1は、図5、図7で選択した上りリンクコンポーネントキャリアにおけるランダムアクセス応答が未受信で、次のランダムアクセスの再送を待っている状態において、ランダムアクセス送信サブフレームが他の上りコンポーネントキャリアに割り当てられている場合、当該上りコンポーネントキャリアが再選択条件を満たしたか否かの判定を行なう(ステップS301)。再選択条件は上述したいずれかの方法を用いる。そして、再選択条件を満たした場合(ステップS301:YES)、現在のランダムアクセスをキャンセルし、上りリンクコンポーネントキャリアを再選択して(ステップS302)処理を終了する。一方、再選択条件を満たさなかった場合(ステップS301:NO)、上りリンクコンポーネントキャリアの切り換えは行なわずに(ステップS303)処理を終了する。
このように、第2の実施形態では、移動局装置1は、複数の上りリンク周波数帯域(コンポーネントキャリア)が設定されている場合に、最適な上りリンクコンポーネントキャリアを選択して上りリンク送信を行なうことができる。また、新規送信データを送信するために複数の方法が選択可能な場合であっても、最適な送信方法を選択することができる。また、移動局装置1は、所定の条件に基づきランダムアクセスチャネルを送信する上りリンクコンポーネントキャリアを適宜切り替えることも可能である。最適な上りリンクコンポーネントキャリアの選択および切り替え、ランダムアクセスのキャンセル処理とランダムアクセスチャネルの送信設定の再設定処理は、移動局装置1のRRCで行なわれ、RRCからMAC(ランダムアクセス制御部109)に対して指示されることが好適である。また、基地局装置2は、移動局装置1が最適な上りリンクコンポーネントキャリアの選択に用いる条件、および上りリンク送信の送信方法の選択に用いる条件を、報知情報またはRRCメッセージを用いて移動局装置1に送信する。
以上のように、移動局装置1は、上りリンクデータを送信するための上りリンクの無線リソースが割り当てられていない場合に、最も早くランダムアクセスチャネルを送信可能な上りリンクコンポーネントキャリアを選択することが可能となるため、上りリンク送信までの送信遅延が削減できる。また、移動局装置1は、所定の条件を満たした場合にランダムアクセスを行なう上りリンクコンポーネントキャリアを切り換えることで送信遅延が削減できる。また、移動局装置1がランダムアクセスチャネルによる無線リソース要求と衝突型データ送信のいずれか一方を選択することが可能な場合、移動局装置1は、所定の条件に基づいて送信方法を選択することで、上りリンク送信の品質を落とさずに、遅延の少ない上りリンク送信を行なうことが可能となる。基地局装置2は、移動局装置1が最適な上りリンク送信を行なうために必要な種々の情報を通知することによって、移動局装置1に最適な送信方法を選択させることができる。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について以下に説明する。本実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態に加え、上りリンク送信タイミングを選択基準に加えることで、より適切な上りリンク送信を選択可能な方法について説明する。本実施形態に用いる移動局装置1と基地局装置2の構成は、それぞれ図1と図2と同じ構成で良いため説明を省略する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る移動局装置1の上りリンク送信の方法について説明するための図である。図9において、図4ですでに説明したものについては、同じ記号を配置してその説明を省略する。図9は、UL_CC1におけるTA timer#1が途中で満了し、UL_CC1は送信タイミング非調整状態となる。一方、UL_CC2におけるTA timer#2は有効期間内であり、UL_CC2は送信タイミング調整状態にある。このとき、移動局装置1は無線リソース要求を行なうためにランダムアクセスチャネルを送信する必要があるが、ランダムアクセスチャネルの送信設定が複数の上りリンクコンポーネントキャリアに設定されているため、どの上りリンクコンポーネントキャリアでランダムアクセスチャネルを送信するのが最適かという判断が必要である。特に、TA timerが満了し、送信タイミング非調整状態となった上りリンクコンポーネントキャリアでランダムアクセスチャネルを送信するか否かについて判断する必要がある。
そこで、第3の実施形態では、第1の実施形態または第2の実施形態に加えて、TA timerが有効期間内である上りリンクコンポーネントキャリアを考慮した選択方法について説明する。すなわち、移動局装置1は、第1の実施形態のようにパスロスに基づいて上りリンクコンポーネントキャリアを選択する場合に、送信タイミング非調整状態の上りリンクコンポーネントキャリアを選択候補から外す。同様に、移動局装置1は、第2の実施形態のようにランダムアクセスの送信サブフレームの割り当てに基づいて上りリンクコンポーネントキャリアを選択する場合に、送信タイミング非調整状態の上りリンクコンポーネントキャリアを選択候補から外す。移動局装置1は、選択候補から外された上りリンクコンポーネントキャリア以外に対し、続いて第1の実施形態または第2の実施形態を用いて最適な上りリンクコンポーネントキャリアおよび上りリンク送信方法を選択する。移動局装置1は、送信タイミング非調整状態の上りリンクコンポーネントキャリアを選択しないため、上りリンク送信に伴い新たなTA timerを起動することなく無線リソース要求を行なうため、移動局装置1の制御処理が簡略化される。
また、下りリンクコンポーネントキャリアの受信品質が劣化しており、下りリンク問題(Radio link problem)または下りリンクコンポーネントキャリア障害(CC failure)となっている下りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる上りリンクコンポーネントキャリアについても、移動局装置1は選択候補から外しても良い。同様に、不活性化(deactivation)された下りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる上りリンクコンポーネントキャリアについても、移動局装置1は選択候補から外しても良い。あるいは、不活性化された下りリンクコンポーネントキャリアとペアとなる上りリンクコンポーネントキャリアを移動局装置1が選択した場合、不活性化された下りリンクコンポーネントキャリアを上りリンク送信と共に活性化し、上りリンク送信の応答を受信するために、当該コンポーネントキャリアの下りリンク制御チャネルと下りリンク共用チャネルの一方の受信(監視)を再開しても良い。また、上りリンクグラントで指定された衝突型データ送信を行なう無線リソースが、送信タイミング非調整状態の上りリンクコンポーネントキャリアを指定していた場合、移動局装置1は、当該無線リソースで衝突型データ送信を行なわない。
このように、第3の実施形態では、移動局装置1は、上りリンクコンポーネントキャリアの送信タイミングが調整されているかどうかを考慮して上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。以上のように、移動局装置1は、上りリンクデータを送信するための上りリンクの無線リソースが割り当てられていない場合に、上りリンクコンポーネントキャリアの送信タイミングの調整の有無を考慮して最良の上りリンクコンポーネントキャリアを選択することが可能となる。そのため、移動局装置1は、上りリンク送信に伴い新たなTA timerを起動することなく無線リソース要求を行なうことができるので、移動局装置1の制御処理が簡略化される。
なお、以上説明した実施形態は単なる例示に過ぎず、様々な変形例、置換例を用いて実現することができる。例えば、本上りリンク送信方式は、FDD(周波数分割復信)方式とTDD(時分割復信)方式のどちらの通信システムに対しても適用可能である。また、各実施形態において、下りリンクコンポーネントキャリアの測定値としてパスロスを用いた例について説明したが、それ以外の測定値(SIR、SINR、RSRP、RSRQ、RSSI、BLER)を代わり用いても良いし、これらの測定値の複数を組み合わせて使用することも可能である。また、説明の便宜上、実施形態の移動局装置1および基地局装置2を機能的なブロック図を用いて説明したが、移動局装置1および基地局装置2の各部の機能またはこれらの機能の一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより移動局装置1や基地局装置2の制御を行なっても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、半導体媒体(例えば、RAM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるディスクユニット等の記憶装置のことをいう。さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上記各実施形態に用いた移動局装置1および基地局装置2の各機能ブロック、または諸特徴は、典型的にはIC(集積回路)であるLSIを含む回路内で構成されてもよい。その場合、LSIの集積密度はどのような密度で実現されていても良い。各機能ブロックおよび諸特徴は個別にチップ化してもよいし、一部または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態について特定の具体例に基づいて詳述してきたが、本発明の趣旨ならびに特許請求の範囲は、これら特定の具体例に限定されないことは明らかである。すなわち、本明細書の記載は例示説明を目的としたものであり、本発明に対して何ら制限を加えるものではない。
この発明の一態様においては、(1)本発明の移動局装置は、複数の周波数帯域を集約して基地局装置に接続し、上りリンクデータを送信するために必要な上りリンクの無線リソースを前記基地局装置に対して要求する移動局装置であって、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択し、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択することを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択し、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択するので、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
(2)また、本発明の移動局装置は、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、および受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを、前記第1の条件とする。
このように、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、および受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを、第1の条件とするので、移動局装置は、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
(3)また、本発明の移動局装置は、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域であることを、前記第1の条件とする。
このように、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域であることを、第1の条件とするので、移動局装置は、最速でランダムアクセスチャネルを送信することが可能となるため、実際に上りリンク送信が開始されるまでの遅延時間を最短にすることができる。
(4)また、本発明の移動局装置は、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域のうち、受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを、前記第1の条件とする。
このように、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域のうち、受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを第1の条件とするので、移動局装置は、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。また、移動局装置は、最速でランダムアクセスチャネルを送信することが可能となるため、実際に上りリンク送信が開始されるまでの遅延時間を最短にすることができる。
(5)また、本発明の移動局装置は、前記基地局装置との間の上りリンクの送信タイミングが調整されていることを、前記第1の条件に含むことを特徴とする。
このように、前記基地局装置との間の上りリンクの送信タイミングが調整されていることを第1の条件に含むので、移動局装置は、送信タイミング非調整状態の上りリンクコンポーネントキャリアを選択しないため、上りリンク送信に伴い新たなTA timerを起動することなく無線リソース要求を行なうため、移動局装置の制御処理が簡略化される。
(6)また、本発明の移動局装置は、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択することを、前記第2の条件とする。
このように、第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択するので、上りリンク送信の品質を落とさずに、遅延の少ない上りリンク送信を行なうことが可能となる。
(7)また、本発明の移動局装置は、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択することを、前記第2の条件とする。
このように、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択するので、上りリンク送信の品質を落とさずに、遅延の少ない上りリンク送信を行なうことが可能となる。
(8)また、本発明の基地局装置は、上記(1)から(7)のいずれかに記載の移動局装置に対して、前記第1の条件および前記第2の条件を個別に設定することを特徴とする。
このように、上記(1)から(7)のいずれかに記載の移動局装置に対して、第1の条件および第2の条件を個別に設定するので、移動局装置は、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
(9)また、本発明の通信システムは、複数の周波数帯域を集約して基地局装置と移動局装置とが接続し、前記移動局装置が上りリンクデータを送信するために必要な上りリンクの無線リソースを前記基地局装置に対して要求する通信システムであって、前記基地局装置は、前記移動局装置に対して、第1の条件および第2の条件を個別に設定し、前記移動局装置は、前記第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択し、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択することを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択し、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択するので、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
(10)また、本発明の通信システムは、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、および受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを、前記第1の条件とする。
このように、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、および受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを、第1の条件とするので、移動局装置は、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
(11)また、本発明の通信システムは、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域であることを、前記第1の条件とする。
このように、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域であることを、第1の条件とするので、移動局装置は、最速でランダムアクセスチャネルを送信することが可能となるため、実際に上りリンク送信が開始されるまでの遅延時間を最短にすることができる。
(12)また、本発明の通信システムは、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域のうち、受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを、前記第1の条件とする。
このように、ランダムアクセスチャネルの送信設定がされていること、およびランダムアクセスチャネルを最も早く送信することができる上りリンクの周波数帯域のうち、受信品質が最良である下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であることを、第1の条件とするので、移動局装置は、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。また、移動局装置は、最速でランダムアクセスチャネルを送信することが可能となるため、実際に上りリンク送信が開始されるまでの遅延時間を最短にすることができる。
(13)また、本発明の通信システムは、前記基地局装置との間の上りリンクの送信タイミングが調整されていることを、前記第1の条件に含むことを特徴とする。
このように、基地局装置との間の上りリンクの送信タイミングが調整されていることを、第1の条件に含むので、移動局装置は、送信タイミング非調整状態の上りリンクコンポーネントキャリアを選択しないため、上りリンク送信に伴い新たなTA timerを起動することなく無線リソース要求を行なうため、移動局装置の制御処理が簡略化される。
(14)また、本発明の通信システムは、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択することを、前記第2の条件とする。
このように、第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、ランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択するので、移動局装置は、上りリンク送信の品質を落とさずに、遅延の少ない上りリンク送信を行なうことが可能となる。
(15)また、本発明の通信システムは、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択することを、前記第2の条件とする。
このように、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられた場合は、前記上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信を選択する一方、受信品質が所定の閾値を満たす下りリンクの周波数帯域に対応する上りリンクの周波数帯域であって、前記第1の条件に基づいて選択した上りリンクの周波数帯域以外の上りリンクの周波数帯域に対して、他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースが、前記選択した上りリンクの周波数帯域に対して割り当てられたランダムアクセスチャネルよりも先に割り当てられなかった場合は、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を選択するので、移動局装置は、上りリンク送信の品質を落とさずに、遅延の少ない上りリンク送信を行なうことが可能となる。
(16)また、本発明の通信方法は、複数の周波数帯域を集約して基地局装置と移動局装置とが接続し、前記移動局装置が上りリンクデータを送信するために必要な上りリンクの無線リソースを前記基地局装置に対して要求する通信方法であって、前記基地局装置において、前記移動局装置に対して、第1の条件および第2の条件を個別に設定するステップと、前記移動局装置において、前記第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択するステップと、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択するステップと、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択するステップと、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択するので、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
(17)また、本発明の集積回路は、移動局装置に実装されることにより、前記移動局装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、複数の周波数帯域を集約して基地局装置に接続する機能と、上りリンクデータを送信するために必要な上りリンクの無線リソースを前記基地局装置に対して要求する機能と、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択する機能と、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択する機能と、を含む一連の機能を、前記移動局装置に発揮させることを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択する機能と、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択するので、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
(18)また、本発明の移動局装置の制御プログラムは、複数の周波数帯域を集約して基地局装置に接続し、上りリンクデータを送信するために必要な上りリンクの無線リソースを前記基地局装置に対して要求する移動局装置の制御プログラムであって、上りリンクデータを送信するために必要な上りリンクの無線リソースを前記基地局装置に対して要求する処理と、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択する処理と、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択する処理と、を含む一連の処理を、コンピュータに読み取り可能および実行可能にコマンド化したことを特徴とする。
このように、移動局装置は、第1の条件に基づいて、いずれかの周波数帯域からランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求を行なう上りリンクの周波数帯域を選択する処理と、第2の条件に基づいて、ランダムアクセスチャネルを用いた無線リソース要求または他の移動局装置との間で共通の上りリンクの無線リソースによる上りリンクデータの送信のいずれか一方を選択するので、パスロスの値に基づいて品質の良い上りリンクコンポーネントキャリアを選択することができる。また、無線リソース要求の成功確率が向上し、送信電力の削減と送信遅延の削減が同時に実現できる。また、この方法は、パスロスの値のみを比較するため、移動局装置の制御が簡単となるという利点もある。
この発明の他の一態様においては、(19)本発明の移動局装置は、複数のセルを用いて基地局装置に接続する移動局装置であって、RRCメッセージを用いて前記基地局装置から前記移動局装置毎に送信される第1の情報および第2の情報を受信し、前記第1の情報と前記第2の情報に基づいて、前記複数のセルから第1のセルを選択し、前記第1のセルにおいて上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースを要求することを特徴とする。
(20)また、本発明の基地局装置は、複数のセルを用いて移動局装置と接続する基地局装置であって、前記移動局装置に対し、前記複数のセルから上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースの要求に用いられる第1のセルを選択させるために用いられる第1の情報および第2の情報を、RRCメッセージを用いて前記移動局装置毎に送信することを特徴とする。
(21)また、本発明の移動局装置における処理方法は、複数のセルを用いて基地局装置に接続する移動局装置における処理方法であって、RRCメッセージを用いて前記基地局装置から前記移動局装置毎に送信される第1の情報および第2の情報を受信し、前記第1の情報と前記第2の情報に基づいて、前記複数のセルから第1のセルを選択し、前記第1のセルにおいて上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースを要求することを特徴とする。
(22)また、本発明おける処理装置は、複数のセルを用いて基地局装置に接続する移動局装置に実装される処理装置であって、RRCメッセージを用いて前記基地局装置から前記移動局装置毎に送信される第1の情報および第2の情報を受信し、前記第1の情報と前記第2の情報に基づいて、前記複数のセルから第1のセルを選択し、前記第1のセルにおいて上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースを要求する処理方法を前記移動局装置に実行させることを特徴とする。
(23)また、本発明の基地局装置は、複数のセルを用いて移動局装置と接続する基地局装置における処理方法であって、前記移動局装置に対し、前記複数のセルから上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースの要求に用いられる第1のセルを選択させるために用いられる第1の情報および第2の情報を、RRCメッセージを用いて前記移動局装置毎に送信することを特徴とする。
(24)また、本発明の処理装置は 複数のセルを用いて移動局装置に接続する基地局装置に実装される処理装置であって、前記移動局装置に対し、前記複数のセルから上りリンクデータの送信に必要な上りリンクの無線リソースの要求に用いられる第1のセルを選択させるために用いられる第1の情報および第2の情報を、RRCメッセージを用いて前記移動局装置毎に送信する処理方法を前記基地局装置に実行させることを特徴とする。