JP2015116684A - 金属表面と異種材料との接合方法、異種材料接合金属材料の製造方法及び異種材料接合金属材料 - Google Patents

金属表面と異種材料との接合方法、異種材料接合金属材料の製造方法及び異種材料接合金属材料 Download PDF

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Abstract

【課題】接着剤の塗布、薬品等による金属材料の表面改質処理等が必要なく、且つ、極めて高い接合力で金属材料と異種材料を接合可能な、レーザスキャニング加工を用いた金属材料と異種材料の接合方法において、射出成形を用いる必要のない金属表面と異種材料との接合方法、異種材料接合金属材料の製造方法及び異種材料接合金属材料を提供する。
【解決手段】金属表面と異種材料との接合方法において、金属材料の表面をレーザスキャニング加工することで、前記金属材料の表面と異種材料とを接合するための接合部を形成する工程と、前記異種材料に設けられた熱可塑性の突起部を加熱し、且つ、該突起部を前記接合部に加圧することで、前記金属材料の表面に前記異種材料を溶着により接合する工程と、を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属表面と異種材料との接合方法、異種材料接合金属材料の製造方法、及び当該製造方法により得られた異種材料接合金属材料に関し、特に、異種材料との接合力を高める金属表面処理技術を利用して金属表面に異種材料を強固に接合する技術に関する。
電気電子・自動車分野をはじめとして、幅広い産業分野で異種材料(例えば樹脂)と金属材料とが組み合わされた異種材料/金属複合部品が使用されている。具体的には、電気電子分野においては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット等の携帯用電子機器の筐体が挙げられる。最近の携帯用電子機器の筐体は、機械強度に優れた金属材料から構成されるものが多い。そして、軽量化及び作業性等に優れた樹脂からなる保持部材・ネジボス等の部材が、当該筐体内部に収納される電子基板を固定するために当該筐体の金属材料に接合される。更に、自動車分野においては、例えば、スピードセンサ等の各種センサ部品が挙げられる。当該センサは、一般的に巻き線したコイルボビン等と共に金属端子を射出成形用金型にインサートし、樹脂で一体成形することにより製造される。また、入出力部品や基板同士の接続に用いられるプラグ・コネクタ等も、金属端子部分と樹脂のホルダ部分が一体化成形することにより製造される。その他、軽量化やコスト削減を図るために、各種自動車部品や自動車本体にも樹脂と金属材料が複合化した材料が使用されるようになってきている。特に、携帯用電子機器や自動車用センサ部品等のような、電子基板という振動に弱い部品が実装された製品に関しては、金属と樹脂とが剥離することによる製品的ダメージは計り知れないので、金属材料と樹脂等の異種材料との接合力は特に高くなくてはならない。
そのため、近年、金属材料と樹脂等の異種材料とを接合させる技術の研究開発が盛んになってきている。このような金属と異種材料との接合技術としては、例えば、接着剤、熱接着シート及び両面テープ等を介して金属材料上に樹脂を接合するという技術が存在する。しかし、当該技術を採用した場合、接合強度が相対的に低いことに加え、接合強度は選定した接着剤や熱接着シート等の性能に依存する、接着する工程・専用設備を考慮する必要がある、加工材料以外に接合剤が必要である、あまり複雑な形状に対応することは不得手である、細いリブに対応することが困難である、等の問題がある。また、別の手法として、有機めっき処理を金属材料に施した上で樹脂と接合するという技術も存在する。当該技術を採用した場合には、共有結合であるために接合強度が高くなることは期待できるものの、陽極酸化等の表面処理前に処理が必要である、金属表面の油脂の除去・酸化金属の除去・活性化のために前処理を厳格に行う必要がある、成形時に高い型温にしないと好ましい接着力が得られない、成形サイクルが長くなる、形状によっては離型の問題が発生する、部分的な処理が困難である、処理の状態の目視確認が困難である、処理品の保管管理を厳格に行う必要がある、処理工程数が比較的多い、等の問題がある。また、別の手法として、エッチング加工を金属材料に施した上で樹脂と接合するという技術も存在する。例えば、薬品により金属表面の腐食処理(エッチング処理)を行い、その面に樹脂を射出成形する方法がある。当該技術を採用した場合にも、接合強度自体が高くなることは期待できるものの、陽極酸化等の表面処理前に処理が必要である、環境負荷が大きい薬剤を使用するので廃液処理が必要である、部分的な処理が困難である、処理の状態の目視確認が困難である、処理工程数が比較的多い、処理はアルミニウム素材に限定される等の問題がある。
これに対して、上記のような問題を解決可能な技術として、例えば、金属部品と熱可塑性樹脂部品とを超音波溶着する溶着工程が含まれる金属樹脂複合体の製造方法であって、溶着工程の前に、金属部品の接合面に粗化処理を施す粗化工程が設けられている金属樹脂複合体の製造方法がある(特許文献1を参照)。なお、特許文献1では、粗化処理として、ケミカルエッチング、陽極酸化、サンドブラスト、液体ホーニングが挙げられている。また、他の接合技術としては、例えば、樹脂製ホイールカバーの端末部、開口部等の周囲全周、又は一部分に断面略V字状の突起を環状に形成し、この突起と同一箇所にあたる金属製ホイールの表面に断面略壷状の条溝を環状に形成し、溶着によって金属製ホイールと樹脂製ホイールカバーを接着した車輌用ホイールがある(特許文献2を参照)。
上記特許文献1に記載された技術では、粗化処理が施された金属部品に溶着により熱可塑性樹脂部品が接合されている。しかし、ケミカルエッチング、陽極酸化、サンドブラスト、液体ホーニング等の粗化処理では、凹凸の粗さが数nm〜数μm程度と小さいため、金属材料と樹脂等の異種材料との接合力が不十分となる場合がある。特に、携帯用電子機器や自動車用センサ部品等のような、電子基板という振動に弱い部品が実装された製品については、接合力が不十分である。また、上記特許文献2に記載された技術では、略壺状の条溝と突起とにより噛み付き形状を形成することで、アルミホイールのような金属とホイールカバーのような樹脂とを接合している。しかし、この場合、略壺状の条溝が環状に配置されているだけなので、荷重を受けた場合に突起部に局部的な応力がかかりやすく、接合力が樹脂の突起部の強度に左右される(突起部が破損すると金属と樹脂とが分離してしまう)ため、接合の信頼性に欠けたり、接合力が不十分となる場合がある。
これに対して、金属材料と樹脂等の異種材料とを極めて高い接合力(接着性)で接合させる技術として、本発明者らは、金属材料の異種材料との接合部にレーザスキャニング加工を施すことで凹凸形状(アンカー形状)を形成し、この接合部に樹脂等の異種材料を直接接合する技術を開発した(例えば、特許文献3及び4を参照)。同様に、レーザスキャニング加工を用いて金属材料と樹脂等の異種材料とを直接接合する技術として、金属成形体の接合面に対して、所定パターンのマーキングを形成するようにレーザースキャンする工程と、マーキングを形成した金属成形体に、樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程を有する複合成形体の製造方法がある(例えば、特許文献5を参照)。
特開2011−224974号公報 特開平08−183302号公報 特許第4020957号公報 特開2010−167475号公報 国際公開第2012/090671号
しかしながら、上記特許文献3〜5に記載された技術では、確かに、金属と異種材料との接合力は極めて高くなるものの、いずれの技術においても、レーザスキャニング加工した金属材料を金型内に挿入し、溶融した樹脂等の異種材料を射出成形(インサート成形又はアウトサート成形)することで金属材料と異種材料を直接接合(一体化)する方法が一般に採用されている。特に、特許文献5においては、インサート成形する工程が必須となっている。このように、射出成形(特に、インサート成形)により金属材料と異種材料とを接合する場合には、例えば、以下のような問題点がある。
第1に、射出成形に用いる専用の金型を準備する必要があり、コストが増大する。第2に、樹脂等の異種材料を溶融させ一体化する際、樹脂成形品の形状を作るのと同時に、金属材料の接合部に高速で溶融した樹脂を流動させ、所定の圧力で保持した状態で樹脂を固化させる必要がある。この場合、接合部への樹脂の流動を考慮したゲートの配置やランナーの形状を設定することが必要となる。第3に、射出成形を行う場合には、冷却時間等をその分延長する必要があるため、成形時間が通常の成形より多くかかるため、コスト的に不利になると共に生産効率も低下する。第4に、射出成形の条件として、通常の樹脂の成形条件の上限(具体的には、金型温度・樹脂設定温度の最も高い条件や高圧力・高射出速度)付近での条件設定が推奨されるため、設定条件のマージン幅が狭い。第5に、金型に挿入する金属材料と金型の精度を高度に管理する必要がある。第6に、成形条件の設定範囲が狭いこともあり、複雑な形状の部品は、何らかの問題が発生した場合、問題解決のための手段に占める割合として、金型の構造や形状の変更のウェイトが高くなるため、問題解決までに長時間を要する。第7に、製品が大型化するに従い、その製品を加工する金型や成型設備も大型となるためコストが増大するとともに生産効率も低下する。特に、大きな金属部品の一部に小さな樹脂部品を接合する場合、又は、大きな樹脂部品の一部に小さな金属部品を接合する場合には、効率が悪い。第8に、金属と樹脂の成形時又は一体化後に不良が発生した場合の損失が大きい。例えば、樹脂部品の成形不良の場合、金属部品も仕損となり、成形歩留りがコストに与える影響が大きい。第9に、部品の設計段階から金属材料へのスキャニング加工と射出成形を用いる製法を考慮した部品の形状に設計しないと、コスト低減にはなかなか結び付きにくい。
以上のような問題点を解消するため、極めて高い接合力で金属材料と異種材料を接合可能なレーザスキャニング加工を用いた金属材料と異種材料の接合方法において、射出成形を用いる必要のない技術が求められていた。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、接着剤の塗布、薬品等による金属材料の表面改質処理等が必要なく、且つ、極めて高い接合力で金属材料と異種材料を接合可能な、レーザスキャニング加工を用いた金属材料と異種材料の接合方法において、射出成形を用いる必要のない金属表面と異種材料との接合方法、異種材料接合金属材料の製造方法及び異種材料接合金属材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、金属材料の表面をレーザスキャニング加工することで、金属材料の表面に異種材料を接合するための接合部を形成した後に、異種材料に設けられた熱可塑性の突起部を加熱し、且つ、該突起部を接合部に加圧することで、金属材料の表面に異種材料を溶着により(射出成形によらずに)接合できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、金属材料の表面をレーザスキャニング加工することで、前記金属材料の表面に異種材料を接合するための接合部を形成する工程と、前記異種材料に設けられた熱可塑性の突起部を加熱し、且つ、該突起部を前記接合部に加圧することで、前記金属材料の表面に前記異種材料を溶着により接合する工程と、を含む、金属表面と異種材料との接合方法である。
前記方法において、前記レーザスキャニング加工は、ある走査方向について前記金属材料の表面をレーザスキャニング加工する工程と、前記走査方向とクロスする別の走査方向について前記金属材料の表面をレーザスキャニング加工する工程とを含んでいてもよい。
この場合に、前記ある走査方向と前記別の走査方向のレーザスキャニング加工のいずれも、複数回重畳的に実施してもよい。
また、前記ある走査方向と前記別の走査方向のレーザスキャニング加工のいずれも、ハッチング幅0.02〜0.6mmで実施してもよい。
また、前記ある走査方向と前記別の走査方向とのクロスする角度が45°以上であることが好ましい。
さらに、ある走査方向と前記別の走査方向とのクロスする角度が略90°であることがより好ましい。
また、前記方法において、前記接合部が、凹凸形状をなしていると共に、前記凸部の少なくとも一部がブリッジ形状又はオーバーハング形状をなしていることが好ましい。
また、前記方法において、前記異種材料が、熱可塑性の樹脂、エラストマ又はプラスチックアロイであってもよい。
また、前記方法において、前記金属材料が、鉄、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金又はステンレス鋼であってもよい。
本発明はまた、上述した接合方法における各工程を含む、異種材料接合金属材料の製造方法である。
本発明はまた、上述した製造方法により得られた、異種材料接合金属材料である。
前記異種材料接合金属材料において、前記金属材料と接合された前記異種材料をJIS K6850に従い破壊したときの剥離強度が4MPa以上であることが好ましい。
本発明によれば、接着剤の塗布、薬品等による金属材料の表面改質処理等が必要なく、且つ、極めて高い接合力で金属材料と異種材料を接合可能な、レーザスキャニング加工を用いた金属材料と異種材料の接合方法において、射出成形を用いる必要のない金属表面と異種材料との接合方法、異種材料接合金属材料の製造方法及び異種材料接合金属材料を提供することが可能となる。
本発明の好適な実施形態に係る金属材料と異種材料の接合方法を模式的に示す説明図である。 同形態に係る接合部のブリッジ形状の一例を示す概念図である。 同形態に係る接合部に形成された溝部の断面例を示す顕微鏡写真である。 同形態におけるハッチング幅の概念を示す説明図である。 本特許請求の範囲及び本明細書にいう、JIS K6850に従った「剥離強度」の測定方法の概略を示す説明図である。尚、図5(A)は、「剥離強度」の一測定例であり、図5(B)は、樹脂面と金属面の両面に支持体をあてて厚みを合わせた様子を示したものである。 実施例1〜7における突起部の形状を示す模式図である。 実施例及び比較例におけるレーザ処理のスキャンパターンを示す説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面においては、同一の符号が付された構成要素は、実質的に同一の構造または機能を有するものとする。
なお、本発明の好適な実施形態に係る金属材料と異種材料の接合方法、異種材料接合金属材料の製造方法及び異種材料接合金属材料については、以下の順序で説明する。
1 金属材料と異種材料の接合方法
1−1 金属材料
1−2 異種材料
1−3 接合部形成工程
1−4 接合工程
2 異種材料接合金属材料の製造方法
3 異種材料接合金属材料
≪金属材料と異種材料の接合方法≫
本形態に係る金属材料と異種材料の接合方法は、金属材料の表面に異種材料を接合するための接合部を形成する接合部形成工程と、接合部が形成された金属材料と異種材料とを接合する接合工程と、を含む。以下、図1を参照しながら、本形態に係る接合方法に用いる材料(金属材料10と異種材料20)について述べた後に、上記各工程について詳述する。図1は、本形態に係る金属材料10と異種材料20の接合方法を模式的に示す説明図である。
<金属材料10>
本形態における金属材料10としては、特に限定されないが、例えば、鉄、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金又はステンレス鋼が挙げられる。尚、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ラップトップPC等の電気・電子機器の筐体として用いる場合には、軽量化の観点から、アルミニウムやマグネシウム等の、密度5g/cm以下の軽金属の単体又はこれら軽金属を主成分とする合金を用いることが好適である。また、金属材料10は、レーザスキャニング加工を阻害しない範囲において、陽極酸化処理等の表面処理、塗装又はめっきが施されていてもよい。例えば、端子表面へ金、銀、スズ、ニッケル等のめっき・表面処理がされていても、後述するレーザスキャニング加工を行うことができる。
(接合部11)
本形態に係る金属材料10は、その表面に異種材料20との接合部11を有している。ここで、当該接合部11は、後述するように、レーザスキャニング加工により形成され、凹凸形状をなしていると共に、好適には、前記凸部の少なくとも一部がブリッジ形状又はオーバーハング形状をなしている。ここで、「ブリッジ形状」とは、生成された凸部の頂上同士が溶融してつながりアーチ状になり下部に孔があいている形状のものを指す。尚、凸部のすべてがブリッジ形状をなしておらず、一部の凸部がオーバーハングしてきのこ状・杉の木状になっていても、或いは、オーバーハングしていない単なる凸状であってもよい。ここで、図2に、前記ブリッジ形状の概念図の一例を示す。まず、図2(a)は、一方の凸体と他方の凸体両方が倒れこむような形で両方の凸体の間に孔が形成された形状である。次に、図2(b)は、一方の凸体が他方の凸体に倒れこむような形で両方の凸体の間に孔が形成された形状である。次に、図2(c)は、一方の凸体と他方の凸体の上部が溶融した結果、垂れ下がったブリッジが両方の凸体間に掛けられた形状である。次に、図2(d)は、一方の凸体と他方の凸体とが一体化した状態で中央に孔が形成された形状(トンネル状)である。
例えばブリッジ形状が存在する場合には、前記接合部11は、微細三次元網目形状を形成することになる。このような表面構造の接合部11に異種材料20を接合(例えば、樹脂を溶着により接合)させると、前記微細三次元網目形状の凹状部・ブリッジ部下空孔に異種材料20が入り込む結果、接合面が異種材料20と接する表面積が増大すると同時に極めて高いアンカー効果が発揮される。これにより、接着剤等の接合剤無しに、また薬品により金属材料10の表面を処理しなくても、金属材料10と異種材料20とを強固に安定して接合することが可能となる。
なお、前記接合部11の形成方法に関しては後述する。
<異種材料20>
本形態における異種材料20としては、金属材料10の表面と溶着により接合可能な材料であれば特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマ又はプラスチックアロイを挙げることができる。更には、光硬化型樹脂のような熱以外のエネルギで硬化するものや、複数の成分を混合することにより化学的に固化させる等、熱以外で硬化する材料であってもよい。より詳細には、熱可塑性樹脂(汎用樹脂)としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS)、メタクリル樹脂(PMMA)、塩化ビニル(PVC)、熱可塑性樹脂(汎用エンジニアリング樹脂)としては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、超高分子量ポリエチレン(UHPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、GF強化ポリエチレンテレフタレート(GF―PET)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)、熱可塑性樹脂(スーパーエンジニアリング樹脂)としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノ−ル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート、エラストマとしては、熱可塑性エラストマやゴム、例えば、スチレン・ブタジエン系、ポリオレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、1,2−ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル系、アイオノマーを挙げることができる。更には、熱可塑性樹脂にガラスファイバーを添加したものや、ポリマーアロイ等も挙げることができる。
(突起部21)
また、本形態に係る異種材料20には、突起部21が設けられている。突起部21は熱可塑性材料により形成されており、所定の加熱方法で加熱されることにより溶融する。この突起部21を金属材料10の接合部11に接触させた状態で加熱及び加圧するか、または、溶融状態もしくは軟化状態の突起部21を接合部11に加圧することで、溶融した突起部21を構成する材料(熱可塑性材料)が、接合部11の凹凸形状の凹部に充填される。このように、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が、接合部11の凹凸形状の凹部に充填された後に再び固化することで、溶融した突起部21が再凝固した溶着部22を介して、金属材料10と異種材料20とが接合部11にて強固に接合される。
ここで、上述した接合部11は、金属材料10の表面にレーザスキャニング加工(レーザ光照射)を施すことにより、レーザ照射面が高エネルギにより溶融・蒸発し、図3に示すような複数の溝部11aを有する凹凸形状が形成される。また、図3に示すように、溝部11aの開口部周縁にはバリ形状が生成するとともに、レーザ光照射により溶融した金属材料10が溝部11aの壁面及び底面に複雑に堆積することにより微細な凹凸形状が形成される。従って、本形態によれば、接合部11のブリッジ形状又はオーバーハング形状によるマクロ的なアンカー効果と、溝部11aの開口部周縁のバリ形状及び壁面・底面等に形成される微細な凹凸形状によるミクロ的なアンカー効果との組み合わせにより、接合部11と溶着部22とが複雑に噛み合った状態で金属材料10と異種材料20とを極めて強固に結合させることができるとともに、接合後に金属材料10と異種材料20との界面を後加工しなくとも高度な気密性を達成できる。
以上のように、突起部21は、熱により溶融する必要があることから、その材質は、熱可塑性の樹脂、エラストマ又はプラスチックアロイである。具体的には、突起部21の材料としては、上述した異種材料20に使用可能な材料のうち、熱可塑性のものを使用することができる。
突起部21を溶融させるための加熱方法としては、突起部21を接合部11へ接触させ加圧した状態で突起部21を振動させることで、突起部21と接合部11との間に摩擦熱を発生させ、この摩擦熱を利用して突起部21を溶融させる方法がある。また、他の方法としては、加熱した板(熱板)や誘導加熱を用いて金属材料10を加熱した状態で突起部21を接合部11へ接触させ加圧することで、金属材料10から伝達される熱を利用して突起部21を溶融させる方法がある。なお、これらの方法の詳細については後述する。
突起部21の形状や大きさ等は、特に制限されるものではなく、金属材料10と異種材料20の接合方法や要求特性に応じて適宜定めればよい。例えば、金属材料10と異種材料20とを超音波溶着により接合する場合と振動溶着により接合する場合とでは、突起部21として最適な形状や大きさが異なる。また、接合方法が同じ(例えば、超音波溶着)であっても、強固な接合力が要求される場合と、接合後の金属材料10と異種材料20との界面の高い気密性や防水性が要求される場合とでは、突起部21として最適な形状や大きさが異なる。ただし、一般的には、突起部21の形状として、当該突起部21を溶融させるための熱を発生させるためのエネルギが集中し易い形状であることが好ましく、このような形状としては、例えば、先端部(接合部11に接触させる側の端部)の断面積(突起部21の加圧方向と垂直な方向の断面)が、後端部(異種材料20側の端部)よりも小さくなるような形状(例えば、一又は複数の錐形や断面が三角形(V字形)のリブ等)が挙げられる。
なお、本形態に係る突起部21は、異種材料20と一体的に形成されていてもよく、別体として形成されていてもよい。例えば、金属材料10と異種材料20とをより強固に接合させたい場合には、突起部21が異種材料20と別体で形成されていると、突起部21と異種材料20との間での接合力も問題となることから、突起部21と異種材料20とが一体的に形成されていることが好適である。この場合、突起部21が熱可塑性である必要があるため、異種材料20全体としても熱可塑性である必要がある。すなわち、突起部21と異種材料20とが一体形成されている場合には、異種材料20の材質は、熱可塑性の樹脂、エラストマ又はプラスチックアロイ等の熱可塑性材料である必要がある。一方、例えば、異種材料20として、熱硬化性樹脂等の熱可塑性でない材料を使用したい場合には、突起部21と異種材料20とが別体として形成されていることが好適である。すなわち、突起部21と異種材料20とを別体として形成することで、異種材料20の材質として、熱可塑性でない材料等のより多様な材料を使用することが可能となる。
以上、本形態に係る接合方法で使用する材料について詳細に説明したが、以下に、上述した材料を用いて実施される各工程について説明する。
<接合部形成工程>
接合部形成工程は、上述した金属材料10の表面をレーザスキャニング加工することで、金属材料10の表面に異種材料20を接合するための接合部11を形成する工程である。接合部11は、レーザ光を照射して、金属材料10の表面を溝堀加工及び溶融させ再凝固させる条件にて加工することにより形成される。好適には、ある走査方向についてレーザスキャニング加工された後、前記走査方向とクロスする別の走査方向についてレーザスキャニング加工されたことにより形成される。以下、クロスレーザースキャニングの際の好適条件に関し、まず特に重要なパラメータである「クロス角度」及び「繰り返し加工回数」に関する好適条件を説明し、次いで他のパラメータに関する好適条件を順次説明することとする。
はじめに、クロス角度(加工方向)は、ある走査方向と別の走査方向との角度が10°以上であることが好適であり、45°以上であることがより好適である。即ち、前の加工に対して、次の加工の走査方向が同じでないことが重要である。更に、どのような方向からの引張荷重に対しても高い接合強度を奏するという点で、クロス角度が略90°であることが最適である。
次に、繰り返し加工回数(重畳回数、クロスハッチング回数)は、処理される金属材料の種類・クロス角度(加工方向)・出力等に基づき、当業者が適宜決定する。例えば、ある走査方向についてレーザスキャニング加工された後、前記走査方向とクロスする別の走査方向についてレーザスキャニング加工されるというクロスハッチング操作が複数回繰り返される(重畳的に実施される)ことにより形成されてもよい。但し、一セットとして実行される必要は必ずしも無く、一方向での回数と別方向での回数が異なっていてもよい。
ここで、一般的には、繰り返し加工回数が少なすぎる場合には、アンカー効果の高い接合部(例えば凸部がブリッジ形状又はオーバーハング形状)が形成され難い。他方、繰り返し加工回数が多すぎる場合には、加工時間が増大するのと、せっかく形成されたアンカー効果の高い接合部が破損してしまう場合がある。例えば、クロス角度が略90°であるとき、SUSの場合には8〜10回が好適であり、Mgの場合には4〜5回が好適である。ここで、ある加工とその次の加工の加工条件を変えてもよい。例えば、1回目を比較的大きな出力で深い面粗し加工を行い、2回目で形状を整える態様を挙げることができる。また、色の違いによるレーザ加工性については、一般的に、黒系に対して銀色系、更にはワインレッドや橙系は、同じ出力では、反射率の違いから加工性が落ちるとされている。しかしながら、走査方向を変えながら、何回も繰返し加工を行うため、同一条件で加工しても加工面に大きな差は見られないことが確認されている。また、例えば走査方向0°を加工後、45°ずつ加工方法を回転させ、4回加工しても同様な効果が得られることが確認されている。
次に、レーザスキャニング加工に関する他のパラメータの好適条件について詳述する。まず、他のパラメータとしては、加工機出力、ハッチング幅、レーザービームスポット径とハッチング幅のバランス等を挙げることができる。尚、これらパラメータの好適条件は、処理対象となる金属材料の種類、求められる剥離強度、使用するレーザ装置の出力等に応じて変わるものである。以下、各パラメータについて一般的な好適条件を説明する。
まず、「加工機出力」は、平均出力20W程度の機種において、設定範囲80%以上であることが好適であり、より好適には92〜95%である。出力の大きな設備については、設定出力を大きくすることにより、加工回数を少なくでき、加工時間の短縮が可能である。例えば、20Wよりも40Wの方が、加工性は上がる(レーザスキャニングの設定速度・周波数を上げることが可能)。この場合、クロスハッチングの回数も多少減らすことが可能となる(例えば、SUSの場合、20Wでは8〜10回であるところ、40Wでは6〜8回程度)。尚、陽極酸化されていない金属材料の場合は、陽極酸化処理されているものよりも出力を高めに設定する必要がある。
次に、「ハッチング幅」は、一般的には、0.02〜0.6mmであることが好適である(ある走査方向と別の走査方向のレーザスキャニング加工のいずれも同様である)。ハッチング幅の設定値が小さい場合、プログラム量が増大し設備に負担がかかるのと、加工時間が増えることにより加工コストが上昇する。また、設定値が大きい場合、ピッチ幅が広がりすぎアンカー効果の高い凹凸形状が形成しにくくなる。ここで、図4は、ハッチング幅の概念を示したものである。尚、ハッチング幅に関しては、金属材料の種類によりその幅を決定することが好適である。例えばMgのように加工性のよい材料は、比較的ハッチング幅を広めにとらないと凹凸が潰れてしまうのでハッチング幅を広めに設定する一方、SUSのようにそれ程加工性のよくない材料は、ハッチング幅を比較的広範囲で設定できる。更には、加工機出力を大きくすると、加工性が上がると共に加工部周辺への影響も大きく平坦な加工になり易いため、ハッチング幅をプラス気味に設定することが好適である。
次に、「レーザービームスポット径とハッチング幅のバランス」は、ハッチング幅をビームスポット径の50〜300%に設定することが好適であり、60〜150%に設定することがより好適である。例えば、20W機種のレーザービームスポット径をΦ0.1mmと設定した場合の設定ハッチング幅は、0.05〜0.3mmであり、より好適には0.06〜0.15mmである。
なお、上述した本形態に係る接合方法の一例では、接合部11の形成方法として、主に、クロスレーザースキャニングの例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本形態に係る接合方法においては、レーザスキャニング加工を一の走査方向でのみ行ってもよく、クロスしない二以上の走査方向で行ってもよい。
<接合工程>
接合工程は、上述した接合部形成工程後に実施され、異種材料20に設けられた熱可塑性の突起部21を加熱し、且つ、該突起部21を接合部11に加圧(押圧)することで、金属材料10の表面と異種材料20とを溶着により接合する工程である。この接合工程では、金属材料10の表面に異種材料20が溶着により接合される。溶着とは、熱可塑性材料(本形態では異種材料20又は突起部21)をその融点を超えるまで加熱し、接合材料(本形態では金属材料10)と接触させた状態で圧力を加えることで、熱可塑性材料と接合材料とを分子レベルで結合させることをいう。溶着には、一般に、超音波溶着、振動溶着、熱溶着等があるが、本形態では、突起部21を加熱及び加圧することで溶融させることができる方法であれば特に限定されず、超音波溶着、振動溶着、誘導加熱による溶着(誘導溶着)、高周波による溶着(高周波溶着)、レーザ溶着、熱溶着、スピン溶着等、公知の各種溶着方法を適用することができる。
(超音波溶着)
超音波溶着は、15〜50kHz程度の超音波振動を、ホーンと呼ばれる共鳴体から加圧した熱可塑性材料に加えた際に生じる摩擦熱を利用して、熱可塑性材料と接合材料とを接合させる方法である。超音波振動の周波数や出力は、熱可塑性材料の大きさや材質により適宜調整する。本形態では、上記摩擦熱により突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。
より詳細には、例えば、突起部21を接合部11に押し当てた状態で加圧し、さらに、ホーンから異種材料20に対して超音波振動を加えることで、突起部21と接合部11との間に摩擦熱が発生する。このとき、突起部21の先端部の断面積が後端部よりも小さくなるような形状である場合には、突起部21の先端部に振動による応力が集中し、摩擦熱により先端部の温度が急激に上昇する。すなわち、超音波振動が、突起部21の先端部に集中的な伸縮運動を起こさせ、突起部21を構成する熱可塑性材料の溶融温度まで極めて短時間で発熱する。その結果、突起部21の先端部(接合部11との接触部分)が発熱し、軟化及び溶融が始まる。溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料は、接合部11の溝部11aに充填された後に再び固化することで、金属材料10と異種材料20とが接合部11を介して強固に接合される。
ここで、仮に異種材料20が突起部21を有していない場合には、異種材料20が溶融する溶け出し位置が不均一になってしまい、均一且つ安定した溶着強度を得ることが困難となる。また、異種材料20の溶着部分の温度上昇は鈍く時間がかかるため、効率が悪いだけでなく、熱可塑性樹脂等の異種材料20の劣化をもたらす恐れもある。一方、本形態のように、異種材料20が突起部21を有している場合には、異種材料20の溶け出し位置は、常に、突起部21の先端部となるため一定化し、均一な溶融状態をもたらすことができる。従って、安定した溶着強度も得ることが可能となる。また、異種材料20の溶着部分の温度上昇も急激で、短時間での溶着が可能となるため、熱可塑性樹脂等の異種材料20の劣化も起きにくくなる。
(振動溶着)
振動溶着は、超音波溶着と類似しているが、100〜300Hz程度の低い周波数を用い、振幅の大きな横振動を熱可塑性材料に加えることで、接合材料と非常に強固に溶着させる方法である。この振動溶着は、大型の素材に適した方法である。本形態では、超音波溶着と同様に、摩擦熱により突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。
(誘導溶着)
誘導溶着は、電磁誘導コイルを利用して物理的に離隔している被誘導体に電流が流れる電磁誘導(誘導加熱)を用いる方法である。この誘導溶着は、短時間で容易に高温を得ることが可能であるため、金属材料を数百度の高温になるまで昇温し、異種材料(熱可塑性樹脂等)に近接させて輻射熱を利用して溶着する方法もある。これは電磁誘導を利用した非接触熱板溶着と呼ばれる。本形態では、金属材料10又は異種材料20(突起部21)を誘導加熱し、金属材料10又は異種材料20の熱を突起部21に伝達させるか、突起部21を直接加熱することで突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。なお、誘導溶着は、誘導加熱により加熱する材料(被加熱材料)が金属材料10の場合には磁性材料や鉄系材料が対象となり、被加熱材料が異種材料20(樹脂)の場合には導電性の化合物を含む樹脂が対象となる。
(高周波溶着)
高周波溶着は、高周波エネルギの電界作用によって、熱可塑性材料そのものを内部から発熱させる方法である。この高周波溶着は、物理的な振動がない金型で挟みこむので表面の仕上がりが良い。ただし、対象となる熱可塑性材料は、塩化ビニル等に限定される。本形態では、高周波エネルギの電解作用により突起部21を内部から発熱させることで突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。
(レーザ溶着)
レーザ溶着は、光を透過する光透過性材料と光を吸収する光吸収性材料とを、適度な圧力で重ね合わせ光透過性材料にレーザを照射すると、レーザが光透過性材料を透過して光吸収性材料に吸収され光吸収性材料が発熱することを利用して光透過性材料と光吸収性材料とを接合する方法である。このレーザ溶着では、レーザの焦点範囲が極めて狭いため、接合させる材料には高い成形精度が求められる。本形態では、接合部11を形成した金属材料10にレーザ光を照射して金属材料10(少なくとも接合部11)を加熱する。この加熱した金属材料10の接合部11に突起部21を加圧することにより、金属材料10から突起部21に熱が伝達して突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。この場合、金属材料10の裏面側からレーザ光を照射し、間接的に接合部11を加熱してもよい。また、レーザ溶着方法としては、以下のような方法もある。すなわち、金属材料10として光吸収性材料を用い、異種材料20(及び突起部21)として光透過性材料を用い、異種材料20側からレーザを照射し、異種材料20(及び突起部21)を透過したレーザが金属材料10に吸収されることで金属材料10が加熱される。この金属材料10の熱を突起部21に伝達させることで突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。
(熱溶着)
熱溶着は、熱伝導の作用によって熱可塑性材料を加熱する方法である。溶着は、熱と圧力を利用しているので広義には全ての溶着は熱溶着であるとも言えるが、一般的には、熱溶着には、加熱した板(熱板)を熱可塑性材料又は接合材料に直接押し当てる熱板式溶着、溶着面に直接熱風を当て、熱可塑性材料の厚みの影響を受けない熱風式溶着、被加熱物にヒータ線を加圧し、瞬間的に大電流を流して発熱させ、被加熱物を加熱させる抵抗加熱溶着(インパルス式溶着)、コテと呼ばれる加熱板を挟み込んでローラで加圧するコテ式溶着等が含まれる。この熱溶着は、熱可塑性材料の溶融量が多くなるため、接合面が立体面でも対応しやすく気密や液密をとりやすいという特徴がある。本形態では、金属材料10に熱板を押し当てたり、接合部11に熱風を当てたり、金属材料10にヒータ線を加圧して瞬間的に大電流を流したり、コテで金属材料10を挟み込んでローラで加圧したりすることで、金属材料10を加熱する。この加熱した金属材料10の熱を突起部21に伝達させることで突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。
(スピン溶着)
スピン溶着は、接合させる一方の材料を固定し、他方の材料を加圧しながら回転させることにより接触面で発生する摩擦熱を利用した方法である。このスピン溶着は、溶融量を多くすることもできるため、気密や液密がとりやすく、自動車部品等で多く用いられている方法である。本形態では、金属材料10と異種材料20のいずれか一方を固定し、いずれか他方を加圧しながら回転させることで、摩擦熱により突起部21が溶融し、溶融した突起部21を構成する熱可塑性材料が接合部11の溝部11aに充填されることで、金属材料10と異種材料20とが強固に接合される。
≪異種材料接合金属材料の製造方法≫
以上説明した金属材料10及び異種材料20を用いて、上述した接合部形成工程及び接合工程を実施することで、金属材料10と異種材料20とが接合部11を介して接合された本形態に係る異種材料接合金属材料を製造することができる。
≪異種材料接合金属材料≫
以上で説明した製造方法の各工程、すなわち、接合部形成工程及び接合工程を実施することにより、本形態に係る異種材料接合金属材料を得ることができる。この異種材料接合金属材料では、上述したように、アンカー効果を有する接合部11と突起部21とが複雑に噛み合うことで、金属材料10と異種材料20とが極めて強固に接合されている。
<物性>
具体的には、本形態に係る異種材料接合金属材料では、接合部10に特定の樹脂(標準試料)を接合させた際の剥離強度が、4MPa以上であることが好適であり、7MPa以上であることがより好適であり、8.5MPa以上であることが更に好適であり、10MPa以上であることが特に好適である。この程度の剥離強度を奏すれば、接着剤等の接合剤無しに、また薬品により金属材料10の表面を処理しなくとも、金属材料10と異種材料20とを強固に安定して接合することが可能となる。但し、当該強度はあくまで「特定の樹脂」を接合させた場合の剥離強度であり、実際の剥離強度は「異種材料」の種類により変わる。例えば、「異種材料」としてエラストマ(弾性体)を適用した場合には、実際の剥離強度自体は低い値となる(但し、当該エラストマは接合部11に強力に結合しているため、実際の剥離強度を測定した場合には、接合面にエラストマがむしれて残るレベルとなる)。尚、本特許請求の範囲及び本明細書にいう「剥離強度」は、JIS K6850の「接着剤−剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法」に準じて行うものとする。当該試験は、概略、試験片の両端をチャックに固定し、一定速度で引張荷重をかけ、接合面が剥がれた際の荷重又は材料が破断した際の荷重(引っ張り強度)を記録することにより実施する。ここで、水平な引張荷重のみが試験片にかかるよう(垂直方向の荷重がかからないよう)、図5(B)に示すように、樹脂面と金属面の両面に支持体をあてて厚みを合わせる。また、標準試料となる「特定の樹脂」は、PBT樹脂(例えば「東レ トレコン(登録商標) 1101G30 Bk」)とする。尚、参考までに、本明細書における当該剥離強度の測定例を図5(A)に示す。ここで、図中、「1」は金属材料、「2」は特定の樹脂(PBT)、「3」は支持体、「A」は接合部面積を示す。但し、この剥離強度は、引っ張り強度を接合部11の面積で除した値であるので、基本的には図5に示した条件には拘束されない。尚、本例では、引張試験機として東洋精機ストログラフV10−C(商標)を用い、チャック間距離(上下チャック先端部分の間隔)を30mmに設定し、引っ張り速度を5mm/minに設定して行った。
<用途>
次に、本形態に係る異種材料接合金属材料の用途について説明する。この異種材料接合金属材料は、接合部11を介して金属材料10と異種材料20とを強固に接合させることができるので、落下や振動等の衝撃が好ましくない電気又は電子機器用の部品として用いることが好適である。あるいは、本形態に係る異種材料接合金属材料は、接合後に金属材料10と異種材料20との界面を後加工しなくとも高度な気密性を達成できるので、高レベルで防水が求められる分野、例えば、川、プール、スキー場、お風呂等での使用が想定される、水分や湿気の侵入が故障に繋がる電気又は電子機器用の部品として用いることも好適である。従って、本形態に係る異種材料接合金属材料は、例えば、内部に樹脂製のボスや保持部材等を備えた、電気・電子機器用筐体として有用である。ここで、電気・電子機器用筐体としては、携帯電話の他に、カメラ、ビデオ一体型カメラ、デジタルカメラ等の携帯用映像電子機器の筐体、ラップトップPC、ポケットコンピュータ、電卓、電子手帳、PDC、PHS、携帯電話、スマートフォン、タブレット等の携帯用情報あるいは通信端末の筐体、MD、カセットヘッドホンステレオ、ラジオ等の携帯用音響電子機器の筐体、液晶TV・モニター、電話、ファクシミリ、ハンドスキャナー等の家庭用電化機器の筐体等を挙げることができる。
≪効果≫
以上説明した本形態に係る接合方法、製造方法及び異種材料接合金属材料によれば、以下のような効果を奏する。第1に、レーザスキャニング加工によるアンカー効果を有する接合部11を形成し、さらに、熱可塑性樹脂等の異種材料20の接合箇所に適切な形状の突起部21を設けることで、溶着により、短時間且つ強固に、金属材料10と異種材料20とを接合(一体化)させることができる。第2に、先行技術とは異なり、金属材料10と異種材料20とを一体化する際にインサート成形のための金型が不要となる。従って、先行技術では、樹脂等の異種材料20の成形は、金属材料10を金型に投入した後で射出成形等することで、金属材料10との一体化と同時に行う必要があったが、本形態によれば、金属材料10の成形(板金加工等)と異種材料20の成形とをそれぞれ別個に行った後、後工程で、成形した金属材料10と成形した異種材料20とを溶着により一体化させることができる。従って、金属材料10及び異種材料20の成形の自由度が大きくなる。第3に、通常の異種材料20(樹脂等)の金型を用意し、部品加工を行うだけで、金属材料10と異種材料20とを接合させるために、特別な対応を取る必要が無い。第4に、成形条件設定も、樹脂等の異種材料20の外観及び寸法を管理する条件とすればよく、マージン幅を比較的広く取ることが可能となる。そのため、成形サイクルの短縮化、ひいてはコスト削減も期待できる。第5に、金属材料10の加工精度も、金型に投入するレベルの精度は不要で、異種材料20との一体化の際に組み合わせ寸法を保証できるレベルで十分となる。そのため、コスト削減も期待できる。第6に、大きな金属材料10の一部に異種材料20を接合する場合、一体化した製品(異種材料接合金属材料)が比較的大きなものでも、先行技術と異なり、必ずしも大きな金型や成形設備が必要ではなくなる。第7に、既に金型のある樹脂等の異種材料20について、接合用の特定の形状(例えば、突起部21)を追加することにより、接着剤や両面テープ等を使用することなく、容易に金属材料10と一体化することが可能となり、接合の効率が改善される。
以下、本発明の理解をより深めるために、実施例を参照しながら更に具体的に説明する。尚、本発明の技術的範囲は、本実施例により何ら限定されるものではない。ここで、本実施例において使用したレーザーマーカは、Cobra,Electrox社製{レーザタイプ:継続波/Qswich付Nd:YAG、発振波長:1.064μm、最大定格出力:20W(平均)}である。
金属材料としてのステンレス鋼(SUS304、板厚0.3mm)及びアルミニウム−マグネシウム合金(A5052P、板厚0.6mm)のそれぞれに対して、表1に示すレーザ加工条件及び図7に示す各スキャンパターン(レーザスキャニング加工の走査方向)で接合部を形成した後、図5に示すプロトコルに従い、表2に示す超音波(US)溶着条件で当該接合部上に異種材料としてポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂(ポリプラスチックス(株)製 FORTRON 1130MF1)を適用し、その後、引っ張りせん断強度を測定した。その結果を表3に示す。また、表3中の数値は、剥離強度(MPa)であり、引っ張りせん断強度(N)を接合面積(0.5cm)で除した値である。なお、超音波溶着機としては、BRANSON社製 Model 2000X(最大出力2,500W)を用いた。また、実施例1〜7では、異種材料として図6に示すような突起部{一辺2mm×2mmで高さが1mmの突起を8個並べた形状(全体としては4mm×8mm)}を有するものを使用し、比較例1〜3では、異種材料として突起部を有しないものを使用した。
表3に示すように、突起部を有し、溶着により金属材料と異種材料(樹脂)を接合した実施例1〜7では、いずれも剥離強度が大きく、剥離した際に凝集破壊が起こり、かつ、超音波溶着機のホーンと樹脂との接触部に変色やこすれキズが発生しないものであった。特に、スキャンパターンとして一方向のハッチングを用いた実施例6,7における凝集破壊が部分的であったのに対し、スキャンパターンとしてクロスハッチングを用いた実施例1〜5では、完全に凝集破壊が起こり、且つ、剥離強度も高いものとなった。一方、突起部を有さない比較例1〜3では、剥離強度が比較的低く、剥離した際にも凝集破壊が起こらず、界面剥離が生じただけであった。また、比較例1〜3では、超音波溶着機のホーンと樹脂との接触部に変色やこすれキズが発生した。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述した形態に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で当業者が想到し得る他の形態または各種の変更例についても本発明の技術的範囲に属するものと理解される。
10 金属材料
11 接合部
20 異種材料
21 突起部
22 溶着部

Claims (12)

  1. 金属材料の表面をレーザスキャニング加工することで、前記金属材料の表面に異種材料を接合するための接合部を形成する工程と、
    前記異種材料に設けられた熱可塑性の突起部を加熱し、且つ、該突起部を前記接合部に加圧することで、前記金属材料の表面に前記異種材料を溶着により接合する工程と、
    を含むことを特徴とする、金属表面と異種材料との接合方法。
  2. 前記レーザスキャニング加工は、ある走査方向について前記金属材料の表面をレーザスキャニング加工する工程と、前記走査方向とクロスする別の走査方向について前記金属材料の表面をレーザスキャニング加工する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ある走査方向と前記別の走査方向のレーザスキャニング加工のいずれも、複数回重畳的に実施する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ある走査方向と前記別の走査方向のレーザスキャニング加工のいずれも、ハッチング幅0.02〜0.6mmで実施する、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記ある走査方向と前記別の走査方向とのクロスする角度が45°以上である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ある走査方向と前記別の走査方向とのクロスする角度が略90°である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記接合部が、凹凸形状をなしていると共に、前記凸部の少なくとも一部がブリッジ形状又はオーバーハング形状をなしている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記異種材料が、熱可塑性の樹脂、エラストマ又はプラスチックアロイである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記金属材料が、鉄、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金又はステンレス鋼である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法における各工程を含むことを特徴とする、異種材料接合金属材料の製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法により得られた、異種材料接合金属材料。
  12. 前記金属材料と接合された前記異種材料をJIS K6850に従い破壊したときの剥離強度が4MPa以上である、請求項11に記載の異種材料接合金属材料。
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