JP2015112313A - スロットマシン - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
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Abstract

【課題】リール(表示帯)が停止した際に、ゲームの結果としてのリール(表示帯)が停止したのか、演出としてリール(表示帯)が停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができるスロットマシンを提供する。
【解決手段】フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合には、左リールの停止操作により左リールがゲームの結果として停止したときにリールモータ32Lの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号を変化させる。また、遊技制御基板40と遊技者にとっての有利度に影響する演出制御を行う第1演出制御基板90をコネクタを介して接続した状態で同一の基板ケースに収納し、かつ痕跡を残さずに開封不能に封止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の識別情報が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタートレバーを操作することによりリールの回転が開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた入賞識別情報の組み合わせ(例えば、7−7−7、以下識別情報の組み合わせを役とも呼ぶ)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
また、この種のスロットマシンでは、正規のスタートレバーの操作の後、停止ボタンが有効となるまでの間に、停止ボタン及びスタートレバーの擬似操作に応じてリールを停止及び変動させることで擬似的にゲームを行える機能を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許5045860号公報
特許文献1に記載のスロットマシンでは、正規のスタートレバーの操作及び有効な停止ボタンの操作による正規のゲームと、正規のスタートレバーの操作の後、停止ボタンが有効となるまでの間に行われる擬似操作に応じたゲームと、でリールが停止した際の挙動に明確な違いがないため、リールが停止した際に、遊技者が正規のゲームにより停止した結果であるのか否かを明確に認識できず、遊技者に対して誤解を与えてしまう虞があった。
本発明は、このような問題点に着目したものであり、リール(表示帯)が停止した際に、ゲームの結果としてのリール(表示帯)が停止したのか、演出としてリール(表示帯)が停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができるスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の手段1に記載のスロットマシンは、
位相信号(位相信号)に基づいて駆動するステッピングモータ(リールモータ32L、32C、32R)により各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が配置された表示帯(リール)を移動させることで変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)を備え、
遊技用価値(メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
遊技の制御を行う遊技制御手段(メイン制御部41)が搭載された遊技制御基板(遊技制御基板40)と、
演出の制御を行う演出制御手段(第1サブ制御部91)が搭載された演出制御基板(第1演出制御基板90)と、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)から送信された制御情報(コマンド)を前記演出制御手段(第1サブ制御部91)が受信可能となるように前記遊技制御基板(遊技制御基板40)と前記演出制御基板(第1演出制御基板90)とを接続する接続手段(コネクタ410、420)と、
前記遊技制御基板(遊技制御基板40)を収納する基板ケース(基板ケース200)と、
痕跡を残さずに開封することができないように前記基板ケース(基板ケース200)を封止する封止手段(封印シール400等)と、
前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
を備え、
前記演出制御手段(第1サブ制御部91)は、前記遊技制御手段(メイン制御部41)から送信された制御情報(コマンド)に基づいて遊技者にとって有利な特典(ナビストック)を付与するか否かを決定する特典付与決定手段(ナビストック抽選)を含み、
前記演出制御基板(第1演出制御基板90)及び前記接続手段(コネクタ410、420)は、前記遊技制御基板(遊技制御基板40)とともに前記基板ケースに収納され、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、
前記位相信号(位相信号)の制御を行う位相信号制御手段(メイン制御部41によるリールモータの駆動制御)と、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)が変動しており、かつ前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)がゲームの進行に関与する所定状態(停止操作が有効な状態)において前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)に前記表示結果(停止操作が有効な状態において導出される停止態様)を導出させる導出制御手段(ゲームを進行させる操作として有効な停止操作に基づく停止制御)と、
前記導出制御手段により前記可変表示装置に導出された前記表示結果(停止操作が有効な状態において導出される停止態様)に応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段(入賞ラインLNに停止した図柄組み合わせに基づく入賞判定)と、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)が変動しており、かつ前記所定状態(停止操作が有効な状態)への移行を遅延させる遅延状態(フリーズ状態)において前記導出操作手段(ストップスイッチ8L)が操作されたときに、前記可変表示装置(リール2L)に前記入賞判定手段の判定対象とならない仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)を導出させる仮導出制御手段(フリーズ状態におけるストップスイッチ8Lの操作に基づく停止制御)と、
を含み、
前記位相信号制御手段は、
前記導出制御手段により前記可変表示装置(リール2L)に前記表示結果(停止操作が有効な状態において導出される停止態様)が導出されたときには、前記位相信号(位相信号)を所定期間(500ms)以上変化させず、
前記仮導出制御手段により前記可変表示装置(リール2L)に前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)が導出されたときには、前記位相信号(位相信号)が変化しない状態となってから前記所定期間(500ms)が経過する前に必ず前記位相信号(位相信号)を変化させる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置が変動している状態で導出操作手段が操作され、可変表示装置に入賞の有無が判定される表示結果が導出されたときには、位相信号を所定期間以上変化させないようにする一方で、可変表示装置が変動している状態で導出操作手段が操作され、可変表示装置に入賞判定の対象とならない仮表示結果が導出されたときには、位相信号が変化しない状態となってから所定期間が経過する前に必ず位相信号を変化させるので、導出操作手段の操作に伴い表示結果または仮表示結果が導出されたときに、ゲームの結果として導出された表示結果であるのか、演出として導出された仮表示結果であるのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、遊技制御手段からの制御情報に基づいて遊技者にとって有利な特典を付与するか否かを決定する演出制御手段が搭載された演出制御基板と、遊技制御手段から送信された制御情報を演出制御手段が受信可能となるように接続する接続手段と、が遊技制御手段が搭載された遊技制御基板とともに基板ケースに収納され、かつ基板ケースが痕跡を残さずに開封不能となるように封止手段により封止されるため、演出制御手段に対して不正な制御情報を受信させることによる不正を行うことが困難となるうえに、開封されてもその痕跡が残ることで不正がされた可能性を早期に発見することができる。
本発明の手段2に記載のスロットマシンは、
位相信号(位相信号)に基づいて駆動するステッピングモータ(リールモータ32L、32C、32R)により各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が配置された表示帯(リール)を移動させることで変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)を備え、
遊技用価値(メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
遊技の制御を行う遊技制御手段(メイン制御部41)が搭載された遊技制御基板(遊技制御基板40)と、
演出の制御を行う演出制御手段(第1サブ制御部91)が搭載された演出制御基板(第1演出制御基板90)と、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)から送信された制御情報(コマンド)を前記演出制御手段(第1サブ制御部91)が受信可能となるように前記遊技制御基板(遊技制御基板40)と前記演出制御基板(第1演出制御基板90)とを接続する接続手段(コネクタ410、420)と、
前記遊技制御基板(遊技制御基板40)を収納する基板ケース(基板ケース200)と、
痕跡を残さずに開封することができないように前記基板ケース(基板ケース200)を封止する封止手段(封印シール400等)と、
前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
を備え、
前記演出制御手段(第1サブ制御部91)は、前記遊技制御手段(メイン制御部41)から送信された制御情報(コマンド)に基づいて遊技者に付与する有利量(ナビストックの当選個数)を決定する有利量決定手段(ナビストック抽選)を含み、
前記演出制御基板(第1演出制御基板90)及び前記接続手段(コネクタ410、420)は、前記遊技制御基板(遊技制御基板40)とともに前記基板ケースに収納され、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、
前記位相信号(位相信号)の制御を行う位相信号制御手段(メイン制御部41によるリールモータの駆動制御)と、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)が変動しており、かつ前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)がゲームの進行に関与する所定状態(停止操作が有効な状態)において前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)に前記表示結果(停止操作が有効な状態において導出される停止態様)を導出させる導出制御手段(ゲームを進行させる操作として有効な停止操作に基づく停止制御)と、
前記導出制御手段により前記可変表示装置に導出された前記表示結果(停止操作が有効な状態において導出される停止態様)に応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段(入賞ラインLNに停止した図柄組み合わせに基づく入賞判定)と、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)が変動しており、かつ前記所定状態(停止操作が有効な状態)への移行を遅延させる遅延状態(フリーズ状態)において前記導出操作手段(ストップスイッチ8L)が操作されたときに、前記可変表示装置(リール2L)に前記入賞判定手段の判定対象とならない仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)を導出させる仮導出制御手段(フリーズ状態におけるストップスイッチ8Lの操作に基づく停止制御)と、
を含み、
前記位相信号制御手段は、
前記導出制御手段により前記可変表示装置(リール2L)に前記表示結果(停止操作が有効な状態において導出される停止態様)が導出されたときには、前記位相信号(位相信号)を所定期間(500ms)以上変化させず、
前記仮導出制御手段により前記可変表示装置(リール2L)に前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)が導出されたときには、前記位相信号(位相信号)が変化しない状態となってから前記所定期間(500ms)が経過する前に必ず前記位相信号(位相信号)を変化させる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置が変動している状態で導出操作手段が操作され、可変表示装置に入賞の有無が判定される表示結果が導出されたときには、位相信号を所定期間以上変化させないようにする一方で、可変表示装置が変動している状態で導出操作手段が操作され、可変表示装置に入賞判定の対象とならない仮表示結果が導出されたときには、位相信号が変化しない状態となってから所定期間が経過する前に必ず位相信号を変化させるので、導出操作手段の操作に伴い表示結果または仮表示結果が導出されたときに、ゲームの結果として導出された表示結果であるのか、演出として導出された仮表示結果であるのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、遊技制御手段からの制御情報に基づいて遊技者に付与する有利量を決定する演出制御手段が搭載された演出制御基板と、遊技制御手段から送信された制御情報を演出制御手段が受信可能となるように接続する接続手段と、が遊技制御手段が搭載された遊技制御基板とともに基板ケースに収納され、かつ基板ケースが痕跡を残さずに開封不能となるように封止手段により封止されるため、演出制御手段に対して不正な制御情報を受信させることによる不正を行うことが困難となるうえに、開封されてもその痕跡が残ることで不正がされた可能性を早期に発見することができる。
尚、手段1、2において所定期間とは、所定時間が経過するまでの期間、一定時間毎に定期的に実行される割込処理が実行される回数が所定値に到達するまでの期間等が該当する。
また、手段1、2において封止手段は、痕跡を残さずに開封不能となるように前記基板ケースを封止する構成であれば良く、基板ケースと別個に構成されていても良いし、基板ケースに一体的に構成されていても良いし、基板ケースと別個の部材と基板ケースとにより構成されていても良い。
また、手段1において遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選することなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
また、手段2において遊技者に付与する有利量とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選することなど)の数、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利の数、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利の数、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利の数、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)、有利状態が継続する継続率などが該当する。
また、手段1においては、前記演出制御手段が、前記遊技制御手段から送信された制御情報に基づいて遊技者にとって有利な特典を付与するか否かを決定する特典付与決定手段を有する構成であり、手段2においては、前記演出制御手段が、前記遊技制御手段から送信された制御情報に基づいて遊技者に付与する有利量を決定する有利量決定手段を有する構成であるが、少なくとも前記演出制御手段が、遊技者にとっての有利度に関する判断を独自に行う構成であれば、演出制御手段が搭載された演出制御基板と、遊技制御手段から送信された制御情報を演出制御手段が受信可能となるように接続する接続手段と、が1つの基板ケースに収納され、かつ基板ケースが痕跡を残さずに開封不能となるように封止手段により封止されることにより、演出制御手段に対して不正な制御情報を受信させることによる不正を行うことが困難となるうえに、開封されてもその痕跡が残ることで不正がされた可能性を早期に発見することができる。
ここで前記演出制御手段が、遊技者にとっての有利度に関する判断を独自に行う構成とは、例えば、遊技制御手段または演出制御手段が決定した有利な期間についての制御を、遊技制御手段とは別に演出制御手段が独自に管理する制御などが該当する。
本発明の手段3に記載のスロットマシンは、手段1または2に記載のスロットマシンであって、
前記位相信号制御手段は、前記仮導出制御手段により前記可変表示装置(リール2L)に前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)が導出されたときに、前記表示帯を振動させる態様(リールを上下に振動させる態様)にて前記位相信号(位相信号)を変化させる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置が変動している状態で導出操作手段が操作され、可変表示装置に入賞判定の対象とならない仮表示結果が導出されたときには表示帯が振動するので、導出操作手段の操作に伴い表示結果または仮表示結果が導出されたときに、ゲームの結果として導出された表示結果であるのか、演出として導出された仮表示結果であるのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
本発明の手段4に記載のスロットマシンは、手段1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記仮導出制御手段により前記可変表示装置(リール2L)に前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)が導出された後、前記可変表示装置の変動を一旦停止してから前記可変表示装置(リール2L)の変動を開始させ、該可変表示装置(リール2L)の変動速度が一定速度となったとき(定速回転となったとき)に前記所定状態(停止操作が有効な状態)に移行させる状態移行手段と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置が変動している状態で導出操作手段が操作され、可変表示装置に入賞判定の対象とならない仮表示結果が導出されたときには、可変表示装置の変動が一旦停止してから再び変動が開始して導出操作手段がゲームの進行に関与する所定状態となるので、導出操作手段の操作に伴い表示結果または仮表示結果が導出されたときに、ゲームの結果として導出された表示結果であるのか、演出として導出された仮表示結果であるのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
本発明の手段5に記載のスロットマシンは、手段1〜4のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記仮導出制御手段により前記可変表示装置(リール2L)に導出された前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)により前記特典が付与される可能性(上乗せされる可能性)または前記有利量(上乗せされるゲーム数の期待値)が示唆される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、仮導出制御手段により導出された仮表示結果により特典が付与される可能性または有利量が示唆されるため、演出として導出された仮表示結果に対して着目させることができる。
本発明の手段6に記載のスロットマシンは、手段1〜5のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記仮導出制御手段は、前記導出制御手段が前記表示結果(停止操作が有効な状態において導出される停止態様)を導出させる制御を行うときに用いるデータ(停止制御テーブル)と共通のデータを用いて前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)を導出させる制御を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出制御手段が表示結果を導出させる制御に用いるデータを仮導出制御手段が仮表示結果を導出させる制御にも利用することでプログラム容量を削減できる。
本発明の手段7に記載のスロットマシンは、手段1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
演出に係る出力を行う演出出力装置(液晶表示器51等)と、
前記演出制御手段(第1サブ制御部91)から送信された演出指示情報(出力制御コマンド)に基づいて前記演出出力装置(液晶表示器51等)の制御を行う出力制御手段(第2サブ制御部191が搭載された出力制御基板(第2演出制御基板190)と、
を備え、
前記出力制御基板(第2演出制御基板190)は、前記基板ケース(基板ケース200)に収納されない
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出制御のうち特典を付与するか否かの決定や有利量の決定に関与しない制御手段については、演出制御基板とは別個の出力制御基板に搭載されることで、演出制御基板の面積を小さくできるため、基板ケースが大型化することで基板ケースの取付位置等が制限されてしまうことを防止できる。
本発明の手段8に記載のスロットマシンは、手段1〜7のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記遅延状態(フリーズ状態)において前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)とは異なる操作手段(1枚BETスイッチ5)が操作されたときに、前記可変表示装置に前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)を導出させる異操作時仮導出制御手段(フリーズ状態における1枚BETスイッチ5の操作に基づく停止制御)を備え、
前記位相信号制御手段は、前記異操作時特定導出制御手段により前記仮表示結果(フリーズ状態において導出される停止態様)が導出されたときには、前記位相信号(位相信号)を所定期間(500ms)以上変化させない
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段以外の操作手段の操作を伴うことで、ゲームの結果として導出された表示結果であるのか、演出として導出された仮表示結果であるのか、が明確な状況においては、仮表示結果を所定期間以上停止させることで、演出として導出された仮表示結果を確実に認識させることができる。
本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 メイン制御部の構成を示すブロック図である。 小役の種類、小役の図柄組み合わせ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組み合わせ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 移行出目の図柄組み合わせ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態の概要を示す図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組み合わせについて説明するための図である。 複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 複数の小役当選時のリール制御を説明するための図である。 フリーズの種別毎の概要を示す図である。 フリーズの実行状況を示す図である。 フリーズの実行状況を示す図である。 フリーズ実行時の各部の動作状況を示すタイミングチャートである。 フリーズ実行時の各部の動作状況を示すタイミングチャートである。 フリーズ実行時の各部の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。 フリーズ実行時の各部の動作状況を示すタイミングチャートである。 リールモータの構成を示す図である。 加速時のリールモータの励磁状況を示すタイミングチャートである。 停止制御時のリールモータの励磁状況を示すタイミングチャートである。 遊技制御基板及び第1演出制御基板の正面図及び側面図である。 筐体にケース支持装置及び基板ケースを取り付ける状況を示す分解斜視図である。 基板ケースの構造を示す分解斜視図である。 カバー部材とベース部材とが組み付けられた基板ケースを示す斜視図である。 可動ベースを示す斜視図である。 筐体にケース支持装置を取り付ける状態を示す斜視図である。 ケース支持装置に基板ケースを取り付ける状態を示す斜視図である。 (a)は図32のF−F断面図であり、(b)は図32のG−G断面図である。 ケーブルが接続された基板ケースの回動状況を示す斜視図である。 ケース支持装置の回動状況を示す平面図である。 遊技制御基板、第1演出制御基板、第2演出制御基板の接続状況及び基板ケースの収容形態を示す図である。 遊技制御基板、第1演出制御基板、第2演出制御基板の接続状況及び基板ケースの収容形態の変形例を示す図である。 メイン制御部から第1サブ制御部に送信されるコマンドを示す図である。 メイン制御部における起動処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部における電断処理の制御内容を示すフローチャートである。 第1サブ制御部の制御状態を示すタイミングチャートである。 第1サブ制御部における起動処理の制御内容を示すフローチャートである。 第1サブ制御部におけるタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。 第1サブ制御部における異常診断処理の制御内容を示すフローチャートである。 第1サブ制御部における異常診断処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブエラー検知の前後におけるサブ制御部の制御状態を示すタイミングチャートである。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
本発明が適用された遊技機としてのスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「黒BAR」、「白BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。尚、以下では、「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」をまとめて単に「7」という場合がある。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、前面扉1bにおける透視窓3の上方には、液晶表示器51が設けられている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて賭数を1設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
特に、本実施例では、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、が前面扉1bを構成する操作パネル1dの前面、すなわち同一面上に設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止或いは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。また、1枚BETスイッチ5の内部には、後述のフリーズ状態において点灯により当該1枚BETスイッチ5の操作を促す演出用停止LED57aが設けられており、ストップスイッチ8Lの内部には、上述の左停止有効LED22Lに加え、後述のフリーズ状態において点灯により当該ストップスイッチ8Lの操作を促す演出用停止LED57bが設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31(図4参照)を有するメダルセレクタ29(図2参照)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
また、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36bも、筐体1aの内部に設けられており、遊技場の店員によるキー操作により前面扉1bを開放しなければ操作できないことから、遊技場に設置されている場合に、遊技場の店員のみが操作可能とされ、遊技者が操作することはできないようになっている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、或いはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、遊技状態(RT0〜3)に関わらず規定数の賭数として3枚が定められており、規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が入賞ラインLN上に各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、第1演出制御基板90、第2演出制御基板190、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、第1演出制御基板90及び第2演出制御基板190によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された第1演出制御基板90に供給され、さらに第1演出制御基板90を介して第2演出制御基板190に供給されるようになっている。尚、第1演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から第1演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から第1演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。また、第2演出制御基板190に対して電源を供給する電源供給ラインが第1演出制御基板90を介さず、電源基板101または遊技制御基板40から第2演出制御基板190に直接接続され、電源基板101または遊技制御基板40から第2演出制御基板190に対して直悦電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これらに接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施例では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施例においてメイン制御部41は、シリアル通信回路512を介して第1サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41から第1サブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、第1サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、シリアル通信回路512を介して第1サブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成であるが、パラレル出力ポート513を介して第1サブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態をパラレル入力ポート511から入力する。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
第1演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
第1演出制御基板90には、第1サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行う第1サブ制御部91、電源投入時または第1サブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときに第1サブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、第1演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号を第1サブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、第1サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時において第1サブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時において第1サブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
第1サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、第1サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、第1サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、第1サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例において第1サブ制御部91は、シリアル通信回路(図示略)を介して第2サブ制御部191に演出装置の出力パターンを示す各種の出力制御コマンドを送信する。第1サブ制御部91から第2サブ制御部191へ送信される出力制御コマンドは一方向のみで送られ、第2サブ制御部191から第1サブ制御部91へ向けて出力制御コマンドが送られることはない。また、本実施例では、シリアル通信回路を介して第2サブ制御部191に対して出力制御コマンドを送信する構成、すなわち出力制御コマンドをシリアル信号にて送信する構成であるが、パラレル出力ポート(図示略)を介して第2サブ制御部191に対して出力制御コマンドが送信される構成、すなわち出力制御コマンドがパラレル信号にて送信される構成としても良い。
また、本実施例では、第1サブ制御部91から第2サブ制御部191へ送信される出力制御コマンドは一方向のみで送られる構成であるが、第2サブ制御部191から第1サブ制御部91へ第2サブ制御部191の制御状態を示すコマンドを送信する構成、すなわち第1サブ制御部91と第2サブ制御部191とが双方向通信可能な構成としても良い。この場合には、例えば、各演出装置の出力状況を監視し、演出装置に異常等が生じた際に、演出装置の異常等を第1サブ制御部91に通知するようにしても良い。また、タッチセンサ付液晶表示装置や演出用スイッチといった入力機器を接続し、入力機器からの入力情報を特定可能なコマンドを第2サブ制御部191が第1サブ制御部91に送信するようにしても良い。
第2演出制御基板190には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、演出用停止LED57a、57b、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、第2演出制御基板190に搭載された第2サブ制御部191による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、演出用停止LED57a、57b、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
第2演出制御基板190には、第2サブCPU191a、ROM191b、RAM191c、I/Oポート191dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出装置の出力制御を行う第2サブ制御部191、第2演出制御基板190に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時または第2サブCPU191aからの初期化命令が一定時間入力されないときに第2サブCPU191aにリセット信号を与えるリセット回路195、各演出装置に実行させる演出に用いるデータ(例えば、液晶表示器51にて表示される画像データ、スピーカ53、54から出力される音声データ等)が予め記録された演出データ用ROM、その他の回路等、が搭載されており、第2サブ制御部191は、第1サブ制御部91から送信される出力制御コマンドに基づいて各種の演出装置の出力制御を直接的または間接的に行えるようになっている。
尚、第2サブ制御部191には、第1サブ制御部91と異なり停電時においてバックアップ電源は供給されず、停電時にはRAM191cに記憶されているデータは保持されないようになっている。
本実施例では、演出に関する制御が、第1演出制御基板90に搭載された第1サブ制御部91と、第2演出制御基板190に搭載された第2サブ制御部191と、により連携して行われる。
詳しくは、第1サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたコマンドに基づいて演出パターン、遊技者にとっての有利度に影響する後述のARTに関する制御、演出装置の制御パターンを決定し、決定結果に基づいて演出装置の出力パターンを特定可能な出力制御コマンドを第2サブ制御部191に対して送信する。
一方、第2サブ制御部191は、第1サブ制御部91から送信された出力制御パターンから演出装置の出力パターンを特定し、特定した出力パターンに基づいて演出装置の出力制御を行うようになっている。
すなわち本実施例では、第1サブ制御部91が、演出内容(遊技者にとっての有利度に影響する演出を含む)を決定する一方、第2サブ制御部191が、第1サブ制御部91による決定内容に従って演出装置の出力制御のみを行うようになっており、第2サブ制御部191は、独自に演出内容を決定しない構成となっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、第1サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、第1サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいて第1サブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、第1サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施例においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RT2終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、RT2終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。
一般的なスロットマシンにおいて入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
本実施例では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選及び入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選及び入賞の対象となる構成としても良い。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。また、特別役を備える構成とした場合には、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。尚、本実施例では、特別役を備えていない構成であるため、上記内部当選フラグ格納ワークのうち一般役格納ワークのみが用いられる。また、特別役格納ワークを設けない構成でも良い。
また、本実施例では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としても良い。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
尚、本実施例では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすれば良い。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすれば良い。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、停止操作に伴い、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン上に入賞に対応する役が揃ったか否かを判定し、いずれかの入賞に対応する役が揃っていると判定した場合には、入賞時の制御を行う。例えば、小役が揃っている場合には、揃った小役に応じたメダルを付与する制御を行い、再遊技役が揃っている場合には、リプレイゲームを付与する制御等を行う。
次に、メイン制御部41が第1サブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41は第1サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技カウンタ1コマンド、遊技開始時RTコマンド、回転開始パターンコマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンド2、フリーズコマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、遊技終了時RTコマンド、遊技カウンタ2コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、第1サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技カウンタ1コマンドは、ゲームごとに規則的に値が更新される遊技カウンタの値を特定可能なコマンドであり、遊技者によりスタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
遊技開始時RTコマンドは、遊技開始時点での遊技状態(RTの種類:RT0〜3のいずれか)を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、遊技カウンタ1コマンドの送信後に送信される。
回転開始パターンコマンドは、リールの回転開始パターンを特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、遊技開始時RTコマンドの送信後に送信される。
内部当選コマンド1は、特別役それぞれの当選の有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、回転開始パターンコマンドの送信後に送信される。尚、本実施例では特別役を備えない構成であり、特別役の非当選が特定される内部当選コマンド1が送信されることとなるが、特別役を備えない構成において内部当選コマンド1を送信しない構成としても良い。
内部当選コマンド2は、一般役それぞれの当選の有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、内部当選コマンド1の送信後に送信される。
フリーズコマンドは、フリーズ(制御の進行を所定時間遅延させる制御状態)の種別、フリーズの開始タイミング及びフリーズに制御される期間を特定可能なコマンドであり、フリーズに制御されるゲームの後述する内部当選コマンド2の送信後に送信される。
遊技カウンタ1コマンド、遊技開始時RTコマンド、回転開始パターンコマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンド2は、いずれもスタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技カウンタ2コマンドは、遊技カウンタ1コマンドと同様に遊技カウンタの値を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rを押下して、そのストップスイッチ8L、8C、8Rを離したときに送信される。
遊技終了時RTコマンドは、遊技終了時点での遊技状態(RTの種類)を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチ8L〜8Rを押下して、そのストップスイッチ8L、8C、8Rを離したときであり、遊技カウンタ2コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rを押下して、そのストップスイッチ8L、8C、8Rを離したときであり、遊技終了時RTコマンドの送信後に送信される。
入賞枚数コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rを押下して、そのストップスイッチ8L、8C、8Rを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技カウンタ2コマンド、遊技終了時RTコマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rを押下して、そのストップスイッチ8L、8C、8Rを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT3終了後に打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、定期的に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路512の送信データレジスタ561に転送することで、第1サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路512の送信データレジスタ561に転送することで、第1サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ判定処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路512の送信データレジスタ561に転送することで、第1サブ制御部91に送信される。
尚、これらコマンドが、基本処理、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理またはスイッチ判定処理において生成された後に、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信されるように構成しても良い。
次に、メイン制御部41が第1演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいて第1サブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
第1サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
第1サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、演出用停止LED57a、57b、リールLED55等の各種演出装置の出力パターンを特定する。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、演出用停止LED57a、57bの点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、第1サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づく各種演出装置の出力パターンを特定し、この特定した出力パターンを特定可能な出力制御コマンドを第2サブ制御部191に対して送信し、これら演出装置の出力制御を間接的に行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、第1サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、メイン制御部41から新たにコマンドを受信した場合には、第2サブ制御部191対して実行中の制御パターンに基づく演出を中止させて、メイン制御部41から新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行させるようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、メイン制御部41からの新たなコマンドが第1サブ制御部91で受信されると、受信された新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行されていた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンド1、2を受信した際に、内部当選コマンド1、2が示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、第1サブ制御部91は、内部当選コマンド1、2を受信した際に、内部当選コマンド1、2が示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンド1、2の受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
図6〜図8は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシン1は、図9に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役が含まれる。
中段ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段ベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、中段ベルを構成するベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、右下がりベルを構成する左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、右下がりベルを構成するプラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、右下がりベルを構成するベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「プラム−白BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「プラム−白BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。いずれの遊技状態においても上段ベル1〜8が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル1〜8を構成する左リール2Lのリプレイ及びプラム、上段ベル1〜8を構成する中リールの黒BAR及び白BAR、上段ベル1〜8を構成する右リール2Rの黒BAR及び白BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−白BAR−白BAR」、「リプレイ−白BAR−黒BAR」、「リプレイ−黒BAR−白BAR」、「リプレイ−黒BAR−黒BAR」、「プラム−白BAR−白BAR」、「プラム−白BAR−黒BAR」、「プラム−黒BAR−白BAR」、「プラム−黒BAR−黒BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、上段ベル1〜8を構成するリプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、上段ベル1〜8を構成する白BAR及び黒BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
中段スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。いずれの遊技状態においても右下がりスイカが入賞したときには5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、右下がりスイカを構成する左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右下がりスイカを構成する右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、右下がりスイカを構成するベルは、5コマ以内に配置されているが、右下がりスイカを構成する中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。いずれの遊技状態においても上段スイカが入賞したときには5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段スイカを構成する左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、上段スイカを構成する中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、上段スイカを構成する右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、上段スイカを構成するベルは、5コマ以内に配置されているが、上段スイカを構成する中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「黒BAR−白BAR−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「黒BAR−黒BAR−ANY」、「黒BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。いずれの遊技状態においても下段チェリーが入賞したときには2枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、下段チェリーを構成する左リール2Lの黒BARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「黒BAR−白BAR−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「黒BAR−黒BAR−ANY」、「黒BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいて白BAR、下段チェリーを構成する黒BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、下段チェリーを構成する黒BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。いずれの遊技状態においても中段チェリーが入賞したときには1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、中段チェリーを構成するチェリーは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。いずれの遊技状態においても1枚役が入賞したときには1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、1枚役を構成する左リール2Lの黒7、1枚役を構成する中リールのチェリー、1枚役を構成する右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、特殊リプレイ、特別リプレイが含まれる。
通常リプレイは、RT0〜3において入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。通常リプレイを構成するリプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、RT0及びRT1において入賞ラインLNに「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、下段リプレイを構成する左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、下段リプレイを構成する中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて下段リプレイを構成するベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて下段リプレイを構成する白BAR、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、RT0において入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、転落リプレイを構成する左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、転落リプレイを構成する右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて転落リプレイを構成するベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて転落リプレイを構成するベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
また、転落リプレイの入賞により、図9に示すように、遊技状態がRT1に移行されることとなる。
昇格リプレイ1は、RT1において入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて昇格リプレイ1を構成するリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて昇格リプレイ1を構成するベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、RT1において入賞ラインLNに「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、昇格リプレイ2を構成する左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、昇格リプレイ2を構成する中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、昇格リプレイ2を構成する右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて昇格リプレイ2を構成するベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて昇格リプレイ2を構成する白BAR、黒BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて昇格リプレイ2を構成するリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
また、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2の入賞により、図9に示すように、遊技状態がRT0に移行されることとなる。後述するように、昇格リプレイは、RT2、RT3における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT2、RT3においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、RT2、RT3からRT0に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイが入賞し、当該RT1からのみRT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、RT0において入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて特殊リプレイを構成するベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて特殊リプレイを構成するリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて特殊リプレイを構成するリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
また、特殊リプレイの入賞により、図9に示すように、遊技状態がRT2に移行されることとなる。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT2、RT3における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT1、RT2、RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT3からRT2に制御されないように構成されており、RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0からのみRT2に制御されるように構成されている。
特別リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−黒7」、「リプレイ−白BAR−網7」、「リプレイ−白BAR−白7」、「リプレイ−白BAR−プラム」、「リプレイ−黒BAR−黒7」、「リプレイ−黒BAR−網7」、「リプレイ−黒BAR−白7」、「リプレイ−黒BAR−プラム」、「プラム−白BAR−黒7」、「プラム−白BAR−網7」、「プラム−白BAR−白7」、「プラム−白BAR−プラム」、「プラム−黒BAR−黒7」、「プラム−黒BAR−網7」、「プラム−黒BAR−白7」、「プラム−黒BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、特別リプレイを構成する左リール2Lのリプレイ、プラムは、白BAR、黒BARの1つ上の位置に配置されており、特別リプレイを構成する右リール2Rの黒7、網7、白7、プラムは、白BAR、黒BARの1つ下の位置に配置されているので「白BAR−白BAR−白BAR」、「白BAR−白BAR−黒BAR」、「白BAR−黒BAR−黒BAR」、「黒BAR−白BAR−白BAR」、「黒BAR−白BAR−黒BAR」、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが右上がりに揃うこととなる。以下ではこれらの組み合わせを、特に区別する必要がない場合には、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせまたはBAR揃いと呼ぶ。
また、左リール2Lにおいて特別リプレイを構成するリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて特別リプレイを構成する白BAR、黒BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて特別リプレイを構成する黒7、網7、白7、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において特別リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイ−白BAR−ベル」、「リプレイ−黒BAR−ベル」、「プラム−白BAR−ベル」、「プラム−黒BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−白BAR」、「リプレイ−ベル−黒BAR」、「プラム−ベル−白BAR」、「プラム−ベル−黒BAR」、「黒7−白BAR−白BAR」、「黒7−白BAR−黒BAR」、「黒7−黒BAR−白BAR」、「黒7−黒BAR−黒BAR」、「白7−白BAR−白BAR」、「白7−白BAR−黒BAR」、「白7−黒BAR−白BAR」、「白7−黒BAR−黒BAR」、「スイカ−白BAR−白BAR」、「スイカ−白BAR−黒BAR」、「スイカ−黒BAR−白BAR」、「スイカ−黒BAR−黒BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図9に示すように、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。尚、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
次に、図11〜図13を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図11〜図13においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11及び図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないこと、すなわち抽選の対象外であることを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値6)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「360」が設定されている抽選対象役の当選確率は、360/65536となる。
また、図11及び図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される役の組み合わせを示している。
RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、特別リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
図13に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役であり、中段チェリーとは、下段チェリー単独である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「黒BAR」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リールの下段に「黒BAR」を停止可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、中リールの中段に「ベル」が停止するように制御させるのに対して、強チェリーは、中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止するように制御される。
このため、左リールを第1停止として停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中リールの中段に「ベル」が停止するか、「黒BAR」または「白BAR」が停止するか、により弱チェリーであるか、強チェリーであるか、を認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止する停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「ベル」が停止する停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
弱スイカとは、中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカであり、強チェリーとは、中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+1枚役である。弱スイカ当選時、強スイカ当選は、ともに中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカを入賞させることが可能となるが、弱スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合に右下がりスイカの組み合わせを停止させる制御が行われるのに対して、強スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合に上段スイカの組み合わせを停止させる制御が行われる。
このため、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合において、右下がりスイカが入賞するか、上段スイカが入賞するか、により弱スイカであるか、強スイカであるか、を認識できる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR21とは、特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR22とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR23とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
このように、遊技状態がRT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図14に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図14は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、転落リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜13とで、転落リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜13が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR11〜13のいずれかが当選していれば1/3の確率で通常リプレイが入賞してRT1への移行を回避できる一方で、2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
リプレイGR21(特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR22(特殊リプレイ+通常持リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR23(特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜23とで、特殊リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR21〜23が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR21〜23のいずれかが当選していれば1/3の確率で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図15は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、押し順ベルの当選時に左リールを第1停止とした場合には、1/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、10/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、押し順ベルの当選時に左リール以外のリールを第1停止とした場合には、5/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、6/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、特にRT0、2、3においては、移行出目が停止することでRT1へ移行することとなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図9及び図10に示すように、遊技状態がRT0〜3のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約1/2.08であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT2における再遊技役の当選確率は、約1/1.37であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、特別リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、設定変更後に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT3における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみが入賞し得る。
RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。さらにRT2は、RT0よりもさらに再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0に比較して高い点において、RT0よりも有利な状態といえる。
本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、第1サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図9に示すように、設定変更後にRT3に移行する。
RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。
RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、設定変更後に移行したRT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行する。
RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する。
RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解であると転落リプレイが入賞する。また、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解すると特殊リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行し、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行することとなる。
RT2では、移行出目が停止することでRT1に移行する。
RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
第1サブ制御部91は、後述のAT(ART)に制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23である。また、RT0、1、2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
本実施例のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクタ画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。尚、ナビ音声は、遊技者が最初或いは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他の対象役に関しても、当選した対象役に応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR11〜13に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプレイを回避するための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR21〜23に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
本実施例において第1サブ制御部91は、抽選対象役(本実施例では、単独ベル(ベルの単独当選)、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するナビストック抽選を行う。対象役の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施例では初期ゲーム数である50ゲームと後述する上乗せ抽選にて当選したゲーム数とを合算したゲーム数)にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。特に本実施例では、後述する上乗状態においてもナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで、残っているナビストック数に当選したナビストック数が上乗せ加算されることとなる。
次に、第1サブ制御部91が行うARTの制御の流れについて説明する。
第1サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。そして、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。1以上のナビストックが残っている場合には、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。このATに制御される期間を準備状態と呼ぶ。
第1サブ制御部91は、準備状態の制御を開始すると、対象役が当選した場合にナビ演出を実行する。まず、準備状態に移行後は、RT1に制御されており、この間は、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。これにより報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイが入賞して、RT1からRT0に移行させることが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、準備状態の制御開始後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13の当選時に、転落リプレイの入賞を回避する停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR11〜13の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより転落リプレイの入賞を回避して、RT0からRT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、転落リプレイが入賞してRT1へ移行した場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、RT0に移行した後、リプレイGR21〜23の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR21〜23の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させて、RT0からRT2へ移行させることが可能となり、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することに伴ってARTが開始することとなる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、通常リプレイが入賞した場合は、準備状態の制御を継続する。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、次ゲームのスタート操作を契機に、ナビストックを1消費(減算)し、ARTの残りゲーム数として所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cに設定し、ARTの制御の開始に伴いARTの残りゲーム数の計数を開始する。
ART開始後は、1ゲームの開始毎にARTの残りゲーム数を1ずつ減算し、さらに1ゲーム毎に、押し順ベル、ナビストック抽選の対象役が当選しているか、特別リプレイが入賞したか、を判定し、押し順ベルが当選している場合には、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。
押し順ベルの当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことによりベルを入賞させることができるとともに、RT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1へ移行した場合は、その時点でARTの制御も終了する。
また、ART中においては、対象役(本実施例では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、特別リプレイ)が当選した場合にARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、0を含む複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定することにより、ARTのゲーム数を上乗せするか否か及び上乗せする場合にはそのゲーム数が決定される。上乗せ抽選でARTのゲーム数の上乗せを決定した場合には、決定したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。特に本実施例では、特別リプレイが当選した場合には、必ず5ゲーム以上のゲーム数が決定されるため、この際、必ずARTのゲーム数が上乗せされることとなる。また、特別リプレイの当選時には、後述のようにメイン制御部41側で、フリーズ抽選を行い、その結果に応じた確率にてゲーム数を決定するようになっており、その結果に応じて上乗せされるゲーム数の平均値が異なる。
ART開始後の1ゲーム毎の判定においてナビストック抽選の対象役が当選している場合には、ナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選した場合にはナビストック数を加算(上乗せ)する。
また、ART開始後の各ゲームでは、1ゲームの開始毎にARTの残りゲーム数を1ずつ減算するようになっており、減算後の残りゲーム数が0となった場合には、ARTの終了が報知されるART終了報知を行う。
さらにART終了報知の後、ナビストックが残っているか否かを判定し、ナビストックが残っていれば、次ゲームのスタート操作を待って、ARTの制御を再開する。一方、ナビストックが残っていない場合には、ARTの制御を終了させる。これに伴い、押し順ベルが当選してもナビ演出が実行されないため、移行出目が停止する可能性が高まり、移行出目が停止することでRT1に移行することとなる。
図23は、本実施例のスロットマシンが搭載するリールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。尚、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
メイン制御部41は、前述したタイマ割込処理(メイン)において各励磁相φ1〜φ4の励磁状態を更新する処理を行い、それに応じてモータ駆動回路45から位相信号が出力されるようになっており、リールモータ32L、32C、32Rは、この位相信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ=約1.07(360/336)度)ずつロータ32aを回転させる。
図24は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時におけるリール加速時のタイミングチャートである。
1ステップは、一の励磁パターンが適用される単位であり、定速回転時においては、1ステップ毎に前述した所定の角度(約1.07(360/336)度)ずつロータ32aが回転することとなり、本実施例のステッピングモータでは、前述のように336ステップの周期でリールが1周するようになっており、リールには21の図柄が配置されていることから、16ステップ毎に1図柄移動することとなる。励磁パターンの更新は、メイン制御部41が行うタイマ割込処理(メイン)にて行うようになっており、カウント数は、次回励磁パターンの更新を行うまでのタイマ割込処理(メイン)の回数、であり、(カウント数)×0.56ms(タイマ割込処理(メイン)の間隔)が、当該ステップの励磁パターンが継続する励磁時間(ステップレート)となる。また、ステップ数は、対応する励磁時間が連続して適用される回数を示す。また、図中のφ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を各々示す。
メイン制御部41は、図24に示すように、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、各励磁相φ1〜φ4が消磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、最初のステップにて(φ1、φ4)を励磁状態とし、1ステップ毎に、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)…の順番で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁パターンを更新する。
また、徐々に定速回転のステップレート(2.24ms)に近づくように、各ステップのステップレートを短縮していく。この際、一律にステップレートを短縮するのではなく、長いステップレートと短いステップレートを織り交ぜて、徐々に短いステップレートを多くしていくことにより、リールをスムーズに加速させるようになっている。
定速状態に移行後は、1−2相励磁方式の励磁パターンを2.24msのステップレートにて更新することによりリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。詳しくは、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ1、φ4)、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)、(φ1、φ4)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4の励磁パターンを更新して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
リールの停止制御を行う場合には、図25に示すように、停止操作等の停止条件の成立後、停止位置に応じたブレーキ開始位置に到達するまでは、定速回転のステップレート(2.24ms)を維持し、ブレーキ開始位置に到達した際に、定速回転時のステップレート(2.24ms)よりも長いステップレート(3.36ms)を適用し、ブレーキをかけてロータ32aを減速させ、次のステップ(4ステップ手前のステップ)で全ての励磁相φ1〜φ4を励磁する全相励磁を開始する。これによりロータ32aに急制動がかけられることで、オーバーシュート(脱調)した結果、停止位置でロータ32aが停止することとなる。
本実施例では、停止制御において全相励磁を行った後、5ステップ分オーバーシュートして滑るため、図32に示すように、回転方向に対して停止位置よりも6ステップ手前のステップでブレーキを開始し、停止位置よりも5ステップ手前で全相励磁を開始することとなる。
このように本実施例では、位相信号の出力状態を変化させることで、各励磁相φ1〜φ4の励磁状態が変化し、これによりリールモータ32L、32C、32Rが駆動させるようになっており、これによりリールを回転及び停止させることができるようになっている。すなわち位相信号の出力状態が変化することでリールが動作する状態となり、位相信号の出力状態を変化させないことによりリールが停止した状態となる。
本実施例においてメイン制御部41は、RT2中に特別リプレイまたは通常リプレイが当選したゲームの開始時に、リールの停止操作が有効化されるタイミングを遅延させることにより、所定期間にわたりゲームを進行させるための操作が無効化されるフリーズ状態に制御するか否かを決定するフリーズ抽選を行い、フリーズ抽選の結果等を示すフリーズコマンドを第1サブ制御部91に送信する。
フリーズ抽選で決定されるフリーズの種別は、図16に示すように、フリーズなし、フリーズ1A、フリーズ1B、フリーズ2A、フリーズ2B、フリーズ3A、フリーズ3B、フリーズ4A、フリーズ4B、フリーズ5A、フリーズ5Bからなる。
このうち特別リプレイの当選時には、フリーズなし、フリーズ1A、フリーズ1B、フリーズ2A、フリーズ2B、フリーズ3A、フリーズ3B、フリーズ4A、フリーズ4B、フリーズ5A、フリーズ5Bの全てが決定対象となり、通常リプレイの当選時には、フリーズなし、フリーズ5A、フリーズ5Bが決定対象となる。
フリーズなしが決定された場合に、フリーズ状態には制御せず、リールが定速回転となることでストップスイッチ8L、8C、8Rによる対応するリールの停止操作を有効化する。
フリーズ1A〜5Aが決定された場合には、図17(a)に示すように、定速回転となった後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能とする。この際、第1サブ制御部91は、ストップスイッチ8Lに内蔵された演出用停止LED57bを点灯させるで、ストップスイッチ8Lの操作が促される。尚、演出用停止LED57bを点灯させた場合のストップスイッチ8Lの点灯態様と、左停止有効LED22Lを点灯させた場合のストップスイッチ8Lの点灯態様と、は異なる点灯態様(例えば、輝度、色、一方が点灯に対して他方が点滅等)であり、ストップスイッチ8Lの操作がゲームの進行に関与する操作として受付可能となった場合と区別できるようになっている。また、本実施例では、フリーズ状態においてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった場合に、ストップスイッチ8Lに内蔵された演出用停止LED57bを点灯させることで、ストップスイッチ8Lの操作が促される構成であるが、演出用停止LED57bを設けない構成、演出用停止LED57bは設けられているが、フリーズ状態においてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった場合に演出用停止LED57bを点灯させない構成としても良い。
そして、フリーズ1A〜4Aが決定された場合には、図17(b)〜(e)に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、左リールに対応するストップスイッチ8Lの操作がされたときに、左リールを停止させる制御を行う。この際、完全にリールを停止させることなく、目標の停止位置を導出させた後、リールを上限に振動させる制御を一定時間にわたり行い、その後フリーズ状態を終了し、再び左リールの回転を開始させ、定速回転となったときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作をゲームの進行に関与する操作として受付可能とする。すなわち停止操作を有効化し、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させて、停止操作が有効となった旨が報知される。
一方、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、一定時間が経過してもストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されなかった場合、またはストップスイッチ8Lが操作される前に、ストップスイッチ8C、8Rが操作された場合には、その時点でフリーズ状態を解除し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作をゲームの進行に関与する操作として受付可能とする。すなわち停止操作を有効化し、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させて、停止操作が有効となった旨が報知される。
また、フリーズ5Aが決定された場合には、図17(g)に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されるか、一定時間が経過してもストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されなかった場合には、その時点でフリーズ状態を解除し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作をゲームの進行に関与する操作として受付可能とする。すなわち停止操作を有効化し、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させて、停止操作が有効となった旨が報知される。
フリーズ1Aが決定され、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、左リールに対応するストップスイッチ8Lの操作がされた場合には、図16に示すように、通常リプレイ当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図17(b)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、下段に11番のBAR、中段に12番のリプレイ、上段に13番のベルとなる位置が導出される。
尚、左リールを第1停止とし、左リールにおける8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでの停止操作は、本実施例における推奨操作態様である。当該操作態様で停止操作を行うことで、第1停止時点で、取りこぼす可能性のある弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリーの全てを揃えることが可能であり、かつ左リールの停止位置の違いから中リール及び右リールにおいて適切なタイミングで停止操作を行わなければ取りこぼす可能性のある弱スイカ、強スイカの当選を、中リール及び右リールにおいて適切なタイミングで停止操作を行う必要のない、ハズレ(押し順ベルハズレを含む)、通常リプレイ、ベル等と区別することが可能となり、さらに、弱チェリーまたは強チェリーの当選であるか、中段チェリーの当選であるか、についても区別することが可能となることで、効率良く遊技を行うことが可能となる。
フリーズ2Aが決定され、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、左リールに対応するストップスイッチ8Lの操作がされた場合には、図16に示すように、強スイカ及び弱スイカ当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図17(c)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、下段に12番のリプレイ、中段に13番のベル、上段に14番のスイカとなる位置が導出される。
フリーズ3Aが決定され、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、左リールに対応するストップスイッチ8Lの操作がされた場合には、図16に示すように、強チェリー及び弱チェリー当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図17(d)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、下段に10番のチェリー、中段に11番のBAR、上段に12番のリプレイとなる位置が導出される。
フリーズ4Aが決定され、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、左リールに対応するストップスイッチ8Lの操作がされた場合には、図16に示すように、中段チェリー当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図17(e)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、下段に9番のスイカ、中段に10番のチェリー、上段に11番のBARとなる位置が導出される。
このように、フリーズ1A〜4Aが決定された場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、左リールに対応するストップスイッチ8Lが、推奨手順と同じ8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されると、フリーズ1A〜4Aに応じてそれぞれ異なる停止位置が左リールに導出されることとなる。この場合、左リールに導出された停止位置は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与する状態で停止操作がされて導出された停止位置とは異なり、入賞判定の対象とはならない。
また、第1サブ制御部91は、ART中に特別リプレイが当選した場合に、上乗せ抽選を行い、この上乗せ抽選においてフリーズ抽選の結果に応じて異なる割合でARTのゲーム数を決定するようになっている。詳しくは、図16に示すように、特別リプレイ当選時にフリーズ抽選の結果がフリーズなしであれば上乗せゲーム数の平均が20ゲーム、フリーズ1Aであれば上乗せゲーム数の平均が20ゲーム、フリーズ2Aであれば上乗せゲーム数の平均が25ゲーム、フリーズ3Aであれば上乗せゲーム数の平均が30ゲーム、フリーズ4Aであれば上乗せゲーム数の平均が50ゲーム、フリーズ5Aであれば上乗せゲーム数の平均が30ゲームとなる割合でARTのゲーム数が決定されるようになっている。
このため、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、左リールに対応するストップスイッチ8Lが、推奨手順と同じ8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで操作された際に、そのまま停止操作が有効となるのか、左リールが停止するか、によって上乗せされる可能性が異なり、左リールが停止した場合には、左リールに導出された停止位置によって、上乗せされるゲーム数の期待値が異なる。
また、フリーズなしが決定されても、特別リプレイが当選していればゲーム数が上乗せされるので、フリーズに制御されない場合でも特別リプレイが入賞してARTのゲーム数が上乗せされることに対して期待させることができる。
また、上乗せ抽選が行われない通常リプレイの当選時にも、ストップスイッチ8Lの操作を行っても左リールが停止せず、停止操作が有効となる状況があるため、特別リプレイが当選していない状況であっても、ARTのゲーム数が上乗せされることに対して期待させることができる。
また、特別リプレイの当選時にも、ストップスイッチ8Lの操作を行っても左リールが停止せず、停止操作が有効となる状況があるため、このような状況であっても、通常リプレイが確定せず、特別リプレイの当選、すなわちARTのゲーム数が上乗せされることに対して期待させることができる。
フリーズ1B〜5Bが決定された場合には、図18(a)に示すように、定速回転となった後、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能とする。この際、第1サブ制御部91は、1枚BETスイッチ5に内蔵された演出用停止LED57aを点灯させるとともに、液晶表示器51に1枚BETスイッチ5の操作を促す画像を表示させることで、1枚BETスイッチ5の操作を促す。
そして、フリーズ1B〜4Bが決定された場合には、図18(b)〜(f)に示すように、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5の操作がされたときに、左リールを停止させる制御を行う。この際、左リールを一定時間にわたり停止した状態で維持し、その後フリーズ状態を終了し、再び左リールの回転を開始させ、定速回転となったときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作をゲームの進行に関与する操作として受付可能とする。すなわち停止操作を有効化し、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させて、停止操作が有効となった旨が報知される。
一方、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、一定時間が経過しても1枚BETスイッチ5、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されなかった場合、または1枚BETスイッチ5が操作される前に、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合には、その時点でフリーズ状態を解除し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作をゲームの進行に関与する操作として受付可能とする。すなわち停止操作を有効化し、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させて、停止操作が有効となった旨が報知される。
また、フリーズ5Bが決定された場合には、図18(g)に示すように、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されるか、一定時間が経過しても1枚BETスイッチ5、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されなかった場合には、その時点でフリーズ状態を解除し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作をゲームの進行に関与する操作として受付可能とする。すなわち停止操作を有効化し、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させて、停止操作が有効となった旨が報知される。
フリーズ1Bが決定され、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5の操作がされた場合には、図16に示すように、通常リプレイ当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図18(b)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで1枚BETスイッチ5が操作されると、下段に11番のBAR、中段に12番のリプレイ、上段に13番のベルとなる位置が導出される。
フリーズ2Bが決定され、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5の操作がされた場合には、図16に示すように、強スイカ及び弱スイカ当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図18(c)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで1枚BETスイッチ5が操作されると、下段に12番のリプレイ、中段に13番のベル、上段に14番のスイカとなる位置が導出される。
フリーズ3Bが決定され、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5の操作がされた場合には、図16に示すように、強チェリー及び弱チェリー当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図18(d)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで1枚BETスイッチ5が操作されると、下段に10番のチェリー、中段に11番のBAR、上段に12番のリプレイとなる位置が導出される。
フリーズ4Bが決定され、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5の操作がされた場合には、図16に示すように、中段チェリー当選時に左リールを第1停止とした場合の左リールに用いる停止制御テーブルを用いて左リールを停止させる制御を行う。
この際、図18(e)に示すように、8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで1枚BETスイッチ5が操作されると、下段に9番のスイカ、中段に10番のチェリー、上段に11番のBARとなる位置が導出される。
このように、フリーズ1B〜4Bが決定された場合には、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5が、推奨手順と同じ8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されると、フリーズ1B〜4Bに応じてそれぞれ異なる停止位置が左リールに導出されることとなる。この場合、左リールに導出された停止位置は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与する状態で停止操作がされて導出された停止位置とは異なり、入賞判定の対象とはならない。
また、第1サブ制御部91は、ART中に特別リプレイが当選した場合に、上乗せ抽選を行い、この上乗せ抽選においてフリーズ抽選の結果に応じて異なる割合でARTのゲーム数を決定するようになっている。詳しくは、図16に示すように、特別リプレイ当選時にフリーズ抽選の結果がフリーズなしであれば上乗せゲーム数の平均が20ゲーム、フリーズ1Bであれば上乗せゲーム数の平均が20ゲーム、フリーズ2Bであれば上乗せゲーム数の平均が30ゲーム、フリーズ3Bであれば上乗せゲーム数の平均が25ゲーム、フリーズ4Bであれば上乗せゲーム数の平均が50ゲーム、フリーズ5Bであれば上乗せゲーム数の平均が30ゲームとなる割合でARTのゲーム数が決定されるようになっている。
このため、1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった後、1枚BETスイッチ5が、推奨手順と同じ8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングで操作された際に、そのまま停止操作が有効となるのか、左リールが停止するか、によって上乗せされる可能性が異なり、左リールが停止した場合には、左リールに導出された停止位置によって、上乗せされるゲーム数の期待値が異なる。
また、フリーズなしが決定されても、特別リプレイが当選していればゲーム数が上乗せされるので、フリーズに制御されない場合でも特別リプレイが入賞してARTのゲーム数が上乗せされることに対して期待させることができる。
また、上乗せ抽選が行われない通常リプレイの当選時にも、1枚BETスイッチ5の操作を行っても左リールが停止せず、停止操作が有効となる状況があるため、特別リプレイが当選していない状況であっても、ARTのゲーム数が上乗せされることに対して期待させることができる。
また、特別リプレイの当選時にも、1枚BETスイッチ5の操作を行っても左リールが停止せず、停止操作が有効となる状況があるため、このような状況であっても、通常リプレイが確定せず、特別リプレイの当選、すなわちARTのゲーム数が上乗せされることに対して期待させることができる。
次にフリーズ実行時の左リールを駆動するリールモータ32Lの位相信号の変化状況、左停止有効LED22Lの点灯/消灯状況、演出用停止LED57a、57bの点灯/消灯状況について説明する。
まず、フリーズ状態に制御されない場合には、図19に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、リールの回転開始に伴いリールモータ32Lの位相信号が変化する。その後、全てのリールが定速回転となったときに停止操作が有効となり、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯する。この状態でストップスイッチ8Lによる停止操作を行うことで、左リールを停止させる制御が行われ、リールが停止した後、リールモータ32Lの全ての励磁相をOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも約500ms(タイマ割込処理が224回実行される期間)以上この状態が継続する。尚、この約500msの期間とは、リールの停止制御により全相励磁を開始してからリールが完全に停止するまでの時間よりも長く、さらにリールの停止時に全相励磁が行われる時間よりも長い時間であり、完全にリールが静止し得るのに十分な時間であって、かつ遊技者がリールが停止していると認識するのに十分な時間である。
次に、フリーズ1A〜4Aが決定された場合には、図20に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、リールの回転開始に伴いリールモータ32Lの位相信号が変化する。その後、全てのリールが定速回転となったときにゲームの進行に関与しない操作としてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が受付可能な状態となり、ストップスイッチ8Lに内蔵された演出用停止LED57bが点灯し、ストップスイッチ8Lの操作が促される。この状態で、ストップスイッチ8Lを操作すると、左リールを停止させる制御が行われ、導出された停止位置にて左リールを上下に振動させる制御が500ms以上の時間にわたり行われる。この間リールモータ32Lの位相信号は変化し続ける。その後、再び左リールの回転を開始させ、左リールを含め全てのリールが定速回転となったときに停止操作が有効となり、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯する。この状態でストップスイッチ8Lによる停止操作を行うことで、左リールを停止させる制御が行われ、リールが停止した後、リールモータ32Lの全ての励磁相をOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも500ms以上この状態が継続する。
このように本実施例では、ストップスイッチ8Lがゲームの進行に関与する状態で操作され、対応する左リールを停止させる制御が行われた場合には、左リールの停止後、500ms以上の時間にわたり左リールを駆動するリールモータ32Lの位相信号が変化せず、完全に停止した状態となるのに対して、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチ8Lがゲームの進行に関与する状態で操作されたときと類似する制御が行われる場合には、左リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、再度リール回転が開始するまで位相信号が変化し続けるようになっている。すなわちこの場合には、左リールの停止操作により左リールがゲームの結果として停止したときにリールモータ32Lの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号が変化するようになっている。
このため、ストップスイッチ8Lの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる構成、すなわちフリーズ状態においてストップスイッチの操作により1つのリールのみ停止させる制御が行われる構成であるが、例えば、フリーズ状態においてストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、それぞれ対応するリールを停止させる制御が行われる構成、すなわちフリーズ状態においてストップスイッチの操作により複数のリールを停止させる制御が行われる構成としても良い。また、いずれか1つのストップスイッチの操作により複数のリールを停止させる制御が行われる構成としても良い。そして、これらのような構成においても、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチが操作されることでリールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチがゲームの進行に関与する状態で操作されたときと類似する制御が行われる場合には、リールの停止操作によりリールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号が変化する構成とすることで、ストップスイッチの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合には、左リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、左リールの回転中に左リールに対応するストップスイッチ8Lが操作され、左リールに当該ゲームの結果とならない停止態様が導出されたときにはリールが振動するので、ストップスイッチ8Lの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合には、左リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御を行う構成であるが、図21に示すように、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、左リールが停止した後、リールモータ32の位相信号を変化させない状態とするが、左リールの停止操作により左リールがゲームの結果として停止したときにリールモータ32Lの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前に必ず位相信号を変化させる構成としても良く、このような構成とした場合でも、ストップスイッチ8Lの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、左リールが停止しても、上下にゆっくり揺れる態様となるように位相信号を出力する制御を行う構成としたり、じっくり見れば認識できるが一目見ただけでは認識できない程度の微少な動きとなるように位相信号を出力する制御を行う構成としても良い。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、当該制御に伴って一旦リールが停止した後に、再びリールの回転が開始し、定速回転となったときに停止操作が有効となるので、ストップスイッチ8Lの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
さらに本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、その後、スタートスイッチ7の操作を伴わずに再びリールの回転が開始し、定速回転となったときに停止操作が有効となるので、ストップスイッチ8Lの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、その後、スタートスイッチ7の操作を伴わずに再びリールの回転が開始し、定速回転となったときに停止操作が有効となる構成であるが、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、その後、スタートスイッチ7やMAXBETスイッチ6の操作等、何らかの操作がされることで再びリールの回転が開始し、定速回転となったときに停止操作が有効となる構成としても良い。
次に、フリーズ1B〜4Bが決定された場合には、図22に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、リールの回転開始に伴いリールモータ32Lの位相信号が変化する。その後、全てのリールが定速回転となったときにゲームの進行に関与しない操作として1枚BETスイッチ5の操作及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が受付可能な状態となり、1枚BETスイッチ5に内蔵された演出用停止LED57bが点灯するとともに、液晶表示器51に1枚BETスイッチ5の操作を促す画像を表示し、1枚BETスイッチ5の操作が促される。この状態で、1枚BETスイッチ5を操作すると、左リールを停止させる制御が行われ、導出された停止位置にて左リールが停止した状態を500ms以上の時間にわたり維持する。この間リールモータ32Lの位相信号は変化しない。その後、再び左リールの回転を開始させ、左リールを含め全てのリールが定速回転となったときに停止操作が有効となり、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯する。この状態でストップスイッチ8Lによる停止操作を行うことで、左リールを停止させる制御が行われ、リールが停止した後、リールモータ32Lの全ての励磁相をOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも500ms以上この状態が継続する。
このように本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチ8Lがゲームの進行に関与する状態で操作されたときと類似する制御が行われる場合には、左リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、再度リール回転が開始するまで位相信号が変化し続ける。すなわちリールモータ32Lの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号が変化する。これに対して、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しない1枚BETスイッチ5が操作されることで左リールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチ8Lがゲームの進行に関与する状態で操作されたときとは類似しない制御が行われる場合には、左リールが停止した際に、500ms以上にわたり位相信号を変化させず、リールが停止した状態を維持するようになっている。
このため、ストップスイッチ8Lの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができるうえに、1枚BETスイッチ5の操作を伴うことで、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、が明確な状況においては、左リールを500ms以上停止させることで、演出として導出されたリールの停止位置を遊技者に対して確実に認識させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態において1枚BETスイッチ5またはストップスイッチ8Lが操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる構成、すなわちフリーズ状態において遊技者の操作により1つのリールのみ停止させる制御が行われる構成であるが、例えば、フリーズ状態において例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、それぞれ対応するリールを停止させる制御が行われる構成や1枚BETスイッチ5が複数回操作されることで、それぞれに対応するリールを停止させる制御が行われる構成等、すなわちフリーズ状態において遊技者の操作により複数のリールを停止させる制御が行われる構成としても良い。そして、これらのような構成においても、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチが操作されることでリールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチがゲームの進行に関与する状態で操作されたときと類似する制御が行われる場合には、リールの停止操作によりリールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号が変化する構成とする一方で、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しない1枚BETスイッチ5等の操作手段が操作されることでリールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチがゲームの進行に関与する状態で操作されたときとは類似しない制御が行われる場合には、リールが停止した際に、500ms以上にわたり位相信号を変化させず、リールが停止した状態を維持する構成とすることで、ストップスイッチの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができるうえに、1枚BETスイッチ5等の操作を伴うことで、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、が明確な状況においては、左リールを500ms以上停止させることで、演出として導出されたリールの停止位置を遊技者に対して確実に認識させることができる。
また、本実施例では、フリーズ状態において、前面扉1bを構成する操作パネル1dの前面、すなわちストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられた面と同一面に設けられた1枚BETスイッチ5が操作されることでリールを停止させる制御が行われるようになっており、ストップスイッチ8L、8C、8Rがゲームの進行に関与する状態でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作するとき、すなわち停止操作が有効な状態で停止操作を行うときに近い要領でフリーズ状態においてストップスイッチ8L、8C、8R以外の操作手段による操作を行ってリールを停止させることが可能となるので、遊技者に対して違和感なく当該操作を行わせることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態において操作されることでリールを停止させる制御が行われることとなるストップスイッチ8L、8C、8R以外の操作手段として1枚BETスイッチ5を適用しているが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10等を適用しても良い。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lまたは1枚BETスイッチ5が操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、導出されたリールの停止位置に応じて上乗せ抽選にて上乗せされるARTのゲーム数の期待値が異なる。すなわち導出されたリールの停止位置に応じて遊技者にとっての有利度が示唆されるため、フリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止態様に対して着目させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止位置に応じて、上乗せされるARTのゲーム数の期待値が示唆される構成であるが、少なくとも遊技者にとって有利な特典の付与に関する有利度が示唆される構成であれば、フリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止態様に対して着目させることができる。
例えば、フリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止位置に応じて、上乗せ抽選においてARTのゲーム数の上乗せが決定される可能性が示唆される構成、ナビストック抽選においてナビストックが当選する可能性が示唆される構成、ナビストック抽選におけるナビストックの当選個数の期待値が示唆される構成とした場合でも、フリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止態様に対して着目させることができる。さらに、特別役を備え、特別役と同時当選し得る一般役の当選時にフリーズ状態に制御される構成において、当該一般役の当選時におけるフリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止位置に応じて特別役が同時に当選している可能性が示唆される構成とした場合でも、フリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止態様に対して着目させることができる。
ここで、遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態(本実施例ではART)へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様が報知される権利、メダルが付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
また、本実施例では、フリーズ状態において遊技者の操作により1つのリールのみ停止させる制御が行われる構成であるが、上述のようにフリーズ状態において遊技者の操作により複数のリールを停止させる制御が行われる構成であれば、フリーズ状態において遊技者の操作により停止した複数のリールの停止位置の組み合わせ(例えば、「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが一直線上に並ぶ組み合わせ等)に応じて遊技者にとっての有利度が示唆される構成としても良く、このような構成であってもフリーズ状態において遊技者の操作により導出されたリールの停止態様に対して着目させることができる。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lまたは1枚BETスイッチ5が操作されることで対応する左リールを停止させる制御が行われる場合に、停止操作が有効な状態で左リールの停止操作がされたときに適用される停止制御テーブルを用いてリールを停止させる制御が行われるようになっており、停止操作が有効な状態でリールの停止制御を行うときに用いるデータをフリーズ状態におけるリールの停止制御を行うときにも利用することでプログラム容量を削減することができる。
尚、本実施例では、停止操作が有効な状態で停止操作がされたときに、停止制御テーブルを用いて停止制御を行うとともに、フリーズ状態におけるリールの停止制御を行うときにも停止制御テーブルを利用する構成であるが、停止操作が有効な状態で停止操作がされたときに行う停止制御として、前述したように停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良く、このような構成においても、停止操作が有効な状態でリールの停止制御を行うときに用いるデータ(処理プログラム含む)をフリーズ状態におけるリールの停止制御を行うときにも利用することでプログラム容量を削減することができる。
また、本実施例では、停止操作が有効な状態でリールの停止制御を行うときに用いるデータをフリーズ状態におけるリールの停止制御を行うときにも利用する構成であるが、フリーズ状態におけるリールの停止制御を行うときには、停止操作が有効な状態でリールの停止制御を行うときに用いるデータとは異なるデータを用いてリールの停止制御を行う構成としても良く、このような構成とすることで、フリーズ状態においては、通常の停止制御とは異なる特殊な停止制御を行うことが可能となり、フリーズ状態中のリールの停止態様による演出効果を高めることができる。さらに、フリーズ状態におけるリールの停止制御を行うときに、停止操作が有効な状態でリールの停止制御を行うときに用いるデータを利用する構成と、停止操作が有効な状態でリールの停止制御を行うときに用いるデータとは異なるデータを用いてリールの停止制御を行う構成と、の双方の構成を備えるようにしても良く、このようにすることで、プログラム容量を削減しつつ、フリーズ状態において通常の停止制御とは異なる特殊な停止制御を行うことが可能となる。
また、本実施例では、RT2中に特別リプレイまたは通常リプレイが当選したことを契機にフリーズ抽選を行い、フリーズ抽選の結果に応じてフリーズ状態に制御される構成であるが、その他の契機、例えば、特別リプレイ以外の役の当選を契機にフリーズ抽選を行い、フリーズ抽選の結果に応じてフリーズ状態に制御される構成としたり、特定の役の当選、または特定の役の入賞を契機に一律にフリーズ状態に制御される構成としても良い。また、フリーズ状態の契機となる事象が発生した場合に、直ちにフリーズ状態に制御される構成に限らず、当該事象が発生したゲーム以降のゲームにおいてフリーズ状態に制御される構成としても良い。また、一の事象が発生することを条件としてフリーズ状態に制御される構成に限らず、例えば、一の事象が発生した後、特定の操作(遊技の進行に関与する操作でも遊技の進行に関与しない操作でも良い)がされること等、複数の条件が成立することでフリーズ状態に制御される構成としても良い。
次に、遊技制御基板40、第1演出制御基板90、遊技制御基板40と第1演出制御基板90とを収納する基板ケース200の構造、基板ケース200の筐体1aに対する取付構造について、図26〜図35に基づいて説明する。尚、以下の説明においては、図27に示すように筐体1aの背板1cに取り付ける状態の基板ケース200を筐体1aの正面から見た場合を基準として、基板ケース200の上下、左右、前後方向を示すものとする。
図26に示すように、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90は、互いに並設された状態、すなわち遊技制御基板40と第1演出制御基板90とが重ならない状態で1つの基板ケース200内に収容される。その際、これら遊技制御基板40と第1演出制御基板90とは、互いの対向端辺部に設けられた雄雌のコネクタ410、420を介して基板対基板接続され、コネクタ410、420を介して遊技制御基板40から第1演出制御基板90に対して各種コマンドを送信できるようになっている。
尚、本実施例では、基板ケース200内に収容される遊技制御基板40と第1演出制御基板90とは、コネクタ410、420を介して基板対基板接続されているが、ケーブル等を介して配線接続しても良い。
図27に示すように、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90が収容される基板ケース200は、筐体1aの背板1c内面上部に取り付けられる固定ベース301及び係止部材303と、固定ベース301に回動可能に支持される可動ベース302と、から主に構成されるケース支持装置300における可動ベース302の前面側に取り付けることにより、背板1cの内面上部(所定の設置部)に、上下方向を向く軸周りに回動可能に取り付けられる。
基板ケース200は、図28に示すように、遊技制御基板40の裏面(他面)40b側及び第1演出制御基板90の裏面90b側を覆うベース体としてのベース部材201と、遊技制御基板40の実装面(一面)40a側及び第1演出制御基板90の実装面(一面)90b側を覆うカバー体としてのカバー部材202と、から構成され、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90を挟持するように組み付けられるものである。
尚、特に詳細な図示はしないが、遊技制御基板40の実装面40aには、CPU41a、ROM41b、RAM41c等の電子素子や、他の基板からのケーブルの一端に設けられたケーブル側コネクタ等が接続される基板側コネクタ620a〜620c(図29参照)等が実装されている。また、第1演出制御基板90の実装面90aには、第1サブCPU91a、ROM91b、RAM91c等の電子素子や、第2演出制御基板190や演出用スイッチ56からのケーブルの一端に設けられたケーブル側コネクタ等が接続される基板側コネクタ(図示略)等が実装されている。
ベース部材201は、透明な熱可塑性合成樹脂からなり、図28に示すように、略長方形状に形成されるベース板201aを有し、該ベース板201aの上下長辺には、前向きに立設された一対の側壁201b、201bがそれぞれ長手方向に沿って延設されている。側壁201b、201bには、カバー部材202に設けられた後述する係合片220が摺動自在に挿通される係合溝250が、長手方向の中央及び左右位置にそれぞれ形成されている。これら係合溝250は、平面視略逆L字形に形成され、その前端は側壁201bの前端にて前方に開放され、後述する各係合片220を前方から挿通し、ベース板201aに沿って右側に移動させることで、カバー部材202を封止位置に係止できるようになっている。
また、各側壁201b、201bの外面後部位置には、カバー部材202の下端が当接する当接片204、204が長手方向に沿って延設されているとともに、各側壁201b、201bの内側近傍位置には、遊技制御基板40の裏面40b及び第1演出制御基板90の裏面90bの上下辺部を当接支持する支持片205、205が側壁201b、201bに沿って延設されている。
ベース部材201の左側の短辺201cには、後述するカバー部材202に形成される挿通穴222、222に挿通可能な係止片203、203が、長手方向の両側からそれぞれ外向きに突設されている。また、短辺201cに対向する短辺201dの中央部には、ベース板201aの一部を前面側に向けて隆起させてなる隆起部206が形成されており、該隆起部206の前面にはベース体側封止部としてのベース側溶着部207が形成されている。このベース側溶着部207は、ベース部材201とカバー部材202とが位置合わせされたときに後述するカバー部材202のカバー体側溶着部としてのカバー側溶着部223の後面側に対向するようになっている。尚、ベース側溶着部207の詳細な構造に関しては後述することとする。
短辺201dにおける隆起部206上側方部には、後述する閉鎖ネジ226が取り付けられるネジ孔209が形成されたベース側封印部229が設けられており、隆起部206下側方部には、後述するワンウェイネジ240cが取り付けられるネジ孔210が設けられた予備用封止片211(図33(a)参照)が外向きに突設されている。
カバー部材202は、透明な熱可塑性合成樹脂からなり、図28及び図29に示すように、中央が外向きに膨出する略長方形状のカバー板202aと、該カバー板202aの長辺に沿って後向きに立設された一対の側壁202b、202bと、短辺に沿って後向きに立設された一対の側壁202c、202dとにより、後面側が開放するとともに、下長辺側に横長の凹部202eが形成された箱状に成形されている。側壁202b、202bの内面における中央位置及び左右側には、ベース部材201の係合溝250に係合可能な係合片220が複数箇所に内向きに突設されている。
また、カバー板202aの前面周囲には、カバー板202aの前面から突設するリブ202gが四角枠状に形成され、カバー板202aの前面側を設置面に向けて設置した状態において該カバー板202aの前面が設置面と接触することが回避されている。これにより、例えば後述する溶着部を溶着する際において、カバー板202aの前面が治具の設置面と摺接して傷が付くことや、該前面に貼付される管理シール等の損傷が防止されるようになっている。また、カバー板202aの角部(実装面40aに搭載されたメイン制御部41、実装面90aに搭載された第1サブ制御部91等から極力離れた位置)には、放熱用の小孔202fが複数形成されている。
カバー部材202の一方の短辺の側壁202c外面の長手方向の両端部には、後述する回動軸333(図33(b)参照)に当接し、該回動軸333の軸支溝320からの離脱を規制するとともに、回動軸333を前面側から被覆可能な一対の板状片221、221が外向きに突設されているとともに、その後面側には、ベース部材201の係止片203、203が挿通可能な長方形状の挿通穴222、222が形成されている。
他方の短辺の側壁202dの長手方向の中央部には、カバー体側封止部としての板状のカバー側溶着部223が外向きに延設され、ベース部材201とカバー部材202とが位置合わせされたときに、ベース部材201のベース側溶着部207の上面側に対向するようになっている。
側壁202dの長手方向の上側方位置には、ベース部材201とカバー部材202とが位置合わせされたときに、ベース部材201のネジ孔209の前面側に対向して配置されるカバー側封印部224が形成されている。カバー側封印部224の前面は、封印シール400を貼着可能な平坦状の封印シール貼付面とされているとともに、ネジ孔209に対向する位置には、閉鎖ネジ226を取り付け可能な取付穴227が底面に形成された有底円筒状の凹部227a(図33(a)参照)が形成されており、該凹部227a内に閉鎖ネジ226の頭部を収容できるようになっている。
側壁202dの長手方向の下側方位置には、取付封止片230、予備用取付封止片231、予備用封止片232がそれぞれ側壁202dの外面から外向きに突設されている。取付封止片230及び予備用取付封止片231は、後述する可動ベース302に基板ケース200を設置したときに、該可動ベース302に取り付けられる後述する取付台座315(図30参照)に対向する位置に設けられている。予備用封止片232は、ベース部材201とカバー部材202とが位置合わせされたときに、ベース部材201の予備用封止片211に対向する位置に設けられている。
取付封止片230、予備用取付封止片231、予備用封止片232は、特に図33(a)に示すように、ワンウェイネジ240a〜240cを収容可能な筒状部と、筒状部と側壁202dとを連接する切断片233(カバー部材202の一部)とで構成されている。そして、切断片233を介して筒状部が側壁202dから所定距離離間した状態で配置されている。よって、切断片233は、ニッパ等の工具で切断(破壊)できるとともに、カバー部材202の一側縁である側壁202dの外面から外方に向けて複数突設され、各切断片233の先端に筒状部である取付封止片230、予備用取付封止片231、予備用封止片232が設けられている。
取付封止片230、予備用取付封止片231、予備用封止片232の筒状部は、上面が開口する有底四角筒状に形成され、内部にワンウェイネジ240a〜240cを収納可能な大きさを有し、ワンウェイネジ240a〜240cの上部を収納可能な大きさに形成されているとともに、底部には、ワンウェイネジ240a〜240cの頭部の直径よりも小径の取付孔(図33(a)参照)が形成されている。
尚、特に図示はしないが、取付封止片230、予備用取付封止片231、予備用封止片232の上面にはキャップが装着可能とされており、例えばキャップと各封止片230〜232とを接着剤で接着したり、各筒状部の内面上端に形成した段部に係止することによって、キャップにより各封止片230〜232の上面開口を閉塞しても良い。
図29に示すように、凹部202eには、当該カバー部材202の裏面側に取り付けられる遊技制御基板40及び第1演出制御基板90に設けられた複数の基板側コネクタ620それぞれを外方に挿通するためのコネクタ用開口236がそれぞれ形成されている。また、前述したスタートスイッチ7が接続される基板側コネクタ620bに対応するコネクタ用開口236の側部には、コネクタ規制部材650が係合される係合筒237が突設されている。
図28に示すように、カバー部材202の裏面側には、遊技制御基板40と第1演出制御基板90とがそれぞれ4つの取付ネジ238によって四隅を止着することにより取り付けられる。遊技制御基板40及び第1演出制御基板90は、電子部品等が実装(搭載)される実装面40a、90a(搭載面)をカバー部材202の裏面に対向させた状態で、カバー部材202の裏面側に取り付けられ、取り付けられた状態において、実装面40a、90aの裏面40b、90bが側壁202b〜202dの下端よりも上方に位置するように収容される。
次に、ベース部材201とカバー部材202との封止状況について説明する。まず、図28に示されるように、カバー部材202の裏面側に取付ネジ238を介して、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90を取り付ける。この際、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90の実装面40a、90aをカバー部材202の裏面に対向させた状態で、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90をカバー部材202内に嵌め込んで位置決めし、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90のそれぞれの四隅に取付ネジ238を取り付け、カバー部材202のネジ穴(図示略)に取り付ける。
このように、カバー部材202の裏面側に、実装面40a、90aが被覆されるように遊技制御基板40及び第1演出制御基板90を取り付けた状態で収容することで、万が一カバー部材202が不正に開放された場合でも、カバー部材202から遊技制御基板40及び第1演出制御基板90を取り外さない限り、実装面40a、90aに実装されたメイン制御部41、第1サブ制御部91等の電子部品に不正行為を施すことができなくなるので、手間がかかるようになる。
次いで、カバー部材202の裏面側に取り付けられた遊技制御基板40の裏面40b及び第1演出制御基板90の裏面90bをベース部材201のベース板201aの前面と対向させ、ベース部材201の短辺201cからカバー部材202の側壁202cがはみ出すようにカバー部材202をベース部材201に近接し、カバー部材202の各係合片220をベース部材201の各係合溝250の開放端部から挿通する。このとき、カバー部材202の側壁202cによりベース部材201の側壁201bの外面が覆われる。そしてこの状態で、カバー部材202を右側に向けて長手方向(図28中右側に向けて)にスライドさせる。
そして、各係合片220が各係合溝250の端部に当接するとともに、カバー側溶着部223の右端部が規制片208に当接してスライド移動が規制されると、左側の短辺では、ベース部材201の係止片203、203が挿通穴222、222内に挿通される。このように、各係合片220が各係合溝250に係合され、カバー側溶着部223の右端部が規制片208に係止され、係止片203、203が挿通穴222、222内に挿通されることによりベース部材201にカバー部材202が組み付けられ、ベース部材201に対するカバー部材202の組付位置が決定し、ベース部材201とカバー部材202とが位置合わせされてベース部材201の開口が閉鎖された閉鎖状態(係止状態)となり、後述する封止が可能な状態となる(図29参照)。
このように本実施例の基板ケース200は、前記閉鎖状態からカバー部材202を開放するためには、まずベース部材201のベース板201aに沿ってカバー部材202をスライド移動させなければ、ベース部材201に対してカバー部材202を係止または係止状態を解除することができず、係止作用によりベース部材201からのカバー部材202の離脱、つまり浮き上がりが効果的に規制される。
また、閉鎖状態において、予備用封止片232の取付孔(図33(a)参照)がネジ孔210の対向位置に配置されるとともに、取付穴227がネジ孔209の対向位置に配置され、また、カバー側溶着部223がベース側溶着部207の対向位置に配置される(図33(a)参照)。
ここで、例えばメーカー等により、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90を基板ケース200内に収納して遊技店等に出荷する際等においては、溶着部であるカバー側溶着部223とベース側溶着部207とを溶着(例えば、超音波溶着機等を用いた超音波溶着、かしめ)する(第1封止状態とも言う)。また、閉鎖ネジ226は、外周に雄ネジ部(取付部)が形成された棒状部と、該棒状部の一端に形成され凹部227aに収納される頭部と、からなる一般的なネジであり、凹部227aの開口から取付穴227に閉鎖ネジ226の棒状部を挿通してネジ孔209に螺入した後、カバー側封印部224とベース側封印部229とに跨るように封印シール400を貼付して封止状態(第2封止状態または封印状態とも言う)を構成するとともに、該貼着した封印シール400を覆うように、合成樹脂材からなるコ字形のシール保護カバー228をカバー部材202とベース部材201とを挟み込むように装着し、封印シール400を保護した状態で出荷する。
このようにベース側溶着部207とカバー側溶着部223との対向面が融解変形して溶着されて互いに一体化されることで、両者を剥離させることが極めて困難となる。そしてこのようにベース側溶着部207とカバー側溶着部223との対向面が固着されることで、ベース部材201に対するカバー部材202のスライド移動が規制されるため、ベース部材201に対するカバー部材202の係止状態を解除することができなくなる。すなわち、ベース側溶着面261aとカバー側溶着面271aとの固着状態を解除しない限り、カバー部材202を開放することができない封止状態が形成される。
ここで、例えばカバー部材202をベース部材201に対して係止解除方向に強制的にスライド移動させることでカバー側溶着部223とベース側溶着部207とを剥離する場合、互いの対向面同士が融解して変形していることから、カバー側溶着部223及びベース側溶着部207双方、つまりベース部材201及びカバー部材202双方に傷や変形痕が残ることになるため、カバー部材202が開放(開封)された可能性があることを確実に発見することができる。
そしてベース側溶着部207とカバー側溶着部223との対向面を溶着により接合することにより封止状態が形成された場合、封止状態を解除してカバー部材202を開封した際にはベース部材201やカバー部材202の接合部が破壊されてその痕跡が確実に残るため、不正行為が行われた可能性があることを発見することが可能となる。
また、ベース側溶着部207とカバー側溶着部223とを溶着により接合することで、ネジ等により接合する場合に比べて基板ケース200の側辺の長手方向に接合面が広がるため、封止状態において基板ケース200の短辺部を強引に撓ませてベース部材201とカバー部材202との間に隙間を形成し、該隙間から針金等の異物を進入させることが困難となる。
封印シール400は、略矩形状のベースシート(図示略)を備えており、ベースシート(図示略)の背面には粘着剤が塗布され粘着層(図示略)が形成されている。粘着層には不正監視用の電子タグとしてのICタグ403が埋め込まれている。
ICタグ403は、ICチップ及びアンテナ部より構成されており、ICチップは集積回路として形成されるものであり、制御部及びメモリ領域(記憶部)を有する。メモリ領域は、データ書き換え不可な不揮発性メモリ(ROM)により構成されており、その記憶容量は例えば128bitとなっている。メモリ領域には、識別情報としてのID情報が格納されている。具体的には、製造メーカー名(又は複数のメーカーごとに付されたメーカー固有番号)、遊技機固有のID番号が格納されている。ICチップのメモリ領域はデータ書き換え不可であるため、ID情報が不正に改ざんされる等の不都合が抑制できるようになっている。
ICチップのID情報は、制御部によって呼び出されてアンテナ部から発信することができるように構成されており、アンテナ部から発信されたID情報を、リーダ装置で受信して読み取ることができるようになっている。詳細には、リーダ装置からは前記周波数の電波で呼び出しが行われるようになっており、この電波により誘導電磁界が形成される。そして、誘導電磁界内にアンテナ部が含まれると、アンテナ部に電磁誘導で起電力が発生する。ICチップではこの起電力を電源として、メモリ領域に格納されているID情報を制御部で呼び出してアンテナ部から発信する。
封印シール400をベース側封印部229及びカバー側封印部224から剥がそうとする場合、封印シール400の破断が生じ易いとともに、アンテナ部が分断されやすくなる。アンテナ部が分断された場合、特にその分断箇所が後述する発信不可能部である場合にはID情報が出力されなくなるので、ID情報をリーダ装置で読み取ることができなくなる。尚、発信不可能部以外の箇所で分断された場合にもID情報が出力されなくなる、或いは出力されにくくなることがある。よって、遊技制御基板40や第1演出制御基板90に対して不正行為が行われた場合には、それを容易に発見することができる。
また、封印シール400の外面がシール保護カバー228により被覆されることにより、封印状態において封印シール400の表面がシール保護カバー228により保護され、封印シール400やICタグ403に直接触れることができなくなるため、封印シール400やICタグ403に対する不正行為を極力防止できるとともに、基板ケース200の筐体1aへの取り付け、取り外し作業時や使用時等において、ICタグ403に何らかの外力が加わって破損が生じることを回避することができる。
また、カバー部材202は、位置合わせされた状態からベース部材201に対して係止解除方向にスライド移動させなければベース部材201から離脱させることができない構造とされている。すなわち、ベース部材201に対するカバー部材202の離脱方向に対して略直交する方向に向けてスライド移動案内するスライド移動案内手段を備え、このスライド移動案内手段によりスライド移動案内されている状態で係止されるようになっていることで、カバー側溶着部223とベース側溶着部207とを互いに反対側に向けて引き離そうとする際に係止作用が働くため、カバー側溶着部223とベース側溶着部207とを剥離させることが極めて困難となる。
また、従来のように基板ケース200と同種の2つの基板ケースを入手したとしても、いずれもカバー部材202を開放する際に、ベース部材201及びカバー部材202双方に傷が残り、傷のないベース部材201とカバー部材202とを得ることができないので、新規な基板ケース200を不正に構成することが極めて困難となる。
このように、カバー側溶着部223とベース側溶着部207とが互いに溶着(固着)されることで、ベース部材201に対するカバー部材202のスライド移動が規制されることになる。すなわち、ベース部材201の一方の短辺に形成された係止片203、203がカバー部材202の挿通穴222、222に係止された状態で、他方の短辺のカバー側溶着部223とベース側溶着部207とが固着されることで、ベース部材201の上面がカバー部材202により閉鎖される封止状態が構成される。この封止状態は、カバー部材202のカバー側溶着部223及びベース部材201のベース側溶着部207の溶着部双方を切断(破壊)しない限り解除することができなくなるので、カバー部材202が開放された場合にはその痕跡、つまり基板ケース200の一部が破壊された痕跡が確実に残り、これにより、基板ケース200内に収納された遊技制御基板40や第1演出制御基板90に対して何らかの不正行為が行われた可能性があることを発見することが可能となる。
尚、本実施例では、ベース部材201とカバー部材202とが閉鎖位置に位置合わせされたときに、カバー側溶着部223とベース側溶着部207とが当接するようになっていたが、互いに溶着可能に配置されていれば、カバー側溶着部223とベース側溶着部207とが互いに離間して配置されても良い。この場合、例えばホーンHの先端に形成したボス(図示略)を下方のベース側溶着部207を溶解させながら上方のカバー側溶着部223まで押し込むスポット溶着等が適用可能である。
次に、ケース支持装置300の構成について、図30及び図31に基づいて説明する。
ケース支持装置300は、図30に示すように、筐体1aの背板1cの内面上部に取り付けられる固定ベース301と、固定ベース301の右側方に取り付けられる係止部材303と、固定ベース301に回動可能に支持される可動ベース302と、から主に構成される。可動ベース302は、前面側に基板ケース200が取り付けられるとともに、固定ベース301に対して上下方向を向く回動軸周りに回動可能に支持されている。
そして可動ベース302の前面側に基板ケース200を取り付けることにより、基板ケース200が、遊技制御基板40の裏面40b側及び第1演出制御基板90の裏面90b側が背板1cに対向配置されて視認不可となる第1の回動規制位置A(第1の位置)と、遊技制御基板40の裏面40b側が視認可能となる第2の回動規制位置B(第2の位置)と、の間で回動可能となるように、背板1c内面上部にて支持されている(図32参照)。
よって、基板ケース200を背板1cに取り付けた状態でも、基板ケース200に収容された遊技制御基板40の実装面40a及び裏面40b、第1演出制御基板90の実装面90a及び裏面90bを、透明な基板ケース200及び可動ベース302を通して視認できるようになる。
図30に示すように、可動ベース302は、透明な熱可塑性合成樹脂からなり、略長方形状の底板310aを有し、該底板310aの上下長辺には、前向きに立設された一対の側壁310b、310bがそれぞれ長手方向に延設され、左側短辺部の長手方向両側には短辺の側壁310c、310cが側壁310b、310bの端部から連設され、右側短辺部には短辺の側壁310dが長手方向に延設されている。
上方の側壁310bの右側端部には、底板310aの前面側に取り付けられる基板ケース200におけるカバー部材202の所定箇所を係止可能な弾性係止爪311が内向きに形成されており、基板ケース200を係止できるようになっている。
下方の側壁310bの左側端部には、遊技制御基板40の基板側コネクタ620c(図7参照)及び該基板側コネクタ620cに接続されるケーブル側コネクタ610c、ケーブル600cを保護する保護部材660を取り付けるための取付用スリット312が形成されている。取付用スリット312は、側壁310bの一部を膨出させることにより形成され、保護部材660の取付片660aを挿通可能とされている。また、取付用スリット312の外面には、取付片660aに形成された外向きの弾性係止爪660bが係止される係止穴312aが形成されており、挿通される取付片660aの逸脱を規制できるようになっている。
このように取付用スリット312に取付片660aを挿通して弾性係止爪660bが係止穴312aに係止されることで、取付片660aに対して屈曲形成されたガード片660c及びガード側片660dにより、基板側コネクタ620c及び該基板側コネクタ620cに接続されるケーブル側コネクタ610c、ケーブル600cの周囲が覆われて保護されるようになっている。
底板310aにおける右側の短辺部近傍には、基板ケース200の取付封止片230及び予備用取付封止片231に挿通されるワンウェイネジ240a、240bが取り付けられる取付穴316a、316bが形成された取付台座315が装着される台座装着穴317が形成されている。取付台座315は、底板310aの裏面側から台座装着穴317内に嵌合により装着されるようになっている。装着時においては、図33(a)に示すように、取付穴316a、316bは底板310aの前面よりも前方に突出した状態で取付封止片230及び予備用取付封止片231の取付穴に対向配置されるようになっている。
このように取付台座315は、可動ベース302に対して着脱可能に装着されていることで、後述するように例えば取付封止片230や予備用取付封止片231が基板ケース200から切断されて可動ベース302側に取り残された場合等において、取付台座315のみを新規なものに交換できるようになっている。
可動ベース302の右側の短辺部には、該可動ベース302の遊端部を背板1cの前面側に係止するための係止部材303の係止ピン303a、303aが挿通可能な挿通孔318、318が形成されているとともに、各挿通孔318、318の近傍には、係止ピン303a、303aの先端に係止可能な係止フック319、319が、前後方向を向く軸周りに回動可能に取り付けられている。
可動ベース302の左側の短辺部の長手方向両側からは、後述する固定ベース301に形成される回動軸333を受支する略U字形状をなす軸支溝320が形成された板状の軸支板321、321が、短辺部に対して直交する方向に外向きに突設されている。軸支溝320は、軸支板321、321の前端辺から後方に向けて延設され、前側の開放部から回動軸333を取り付け、取り外しできるようになっている。
可動ベース302の左側の短辺部の長手方向中央位置には、後述する固定ベース301を背板1cに取り付けるためのベース取付ネジ335を被覆する被覆部322が形成されている。この被覆部322は、底板310aの短辺部から前方に向けて垂直に立設される垂直片322bと、該垂直片322bの先端から外方に向けて屈曲される底板310aに対して平行な屈曲片322aと、これら屈曲片322a及び垂直片322bの側方を覆う側片322c、322cと、屈曲片322aの先端から外側に向けて傾斜する外片322dと、から形成されている。また、屈曲片322aは、図33(b)に示すように、固定ベース301の回動軸333に軸支溝320を軸支した状態において、ベース取付ネジ335の直上を被覆可能な長さを有している。
上下の側片322cと軸支板321とは所定距離離間して配置されており、これら側片322cと軸支板321との間に、カバー部材202の板状片221を挿通可能な挿通部324、324が形成されている。挿通部324、324は、板状片221、221の上下幅寸法よりも若干長寸の上下幅寸法に形成されているため、後述するように可動ベース302の前面側に基板ケース200を取り付けた状態において、挿通部324、324に挿通された板状片221、221の上下側部が側片322cと軸支板321とによりガイドされるようになっている。また、垂直片322bは、カバー部材202の側壁202cと当接し、可動ベース302に対する基板ケース200の左右方向の位置を決定する。
挿通部324、324の先端部には、該挿通部324、324に挿通される板状片221、221の先端部前面側を係止する帯板状の係止板323、323が、軸支板321と側片322cとの間に架設されている。つまり、上下の軸支板321と側片322cとは、それぞれ係止板323、323により連結されている。また、係止板323、323は、軸支溝320、320よりも外側に配置されているため、軸支溝320、320に回動軸333、333を着脱する際に干渉することがない。
固定ベース301は、図31及び図33(b)に示すように、背板1cの内面に取り付けられる上下方向を向く帯板状の取付片330aと、取付片330aの上下端部からそれぞれ前方に向けて屈曲される上下一対の軸片330b、330bと、取付片330aの左側辺から前方に向けて屈曲される保護片330cと、から構成される板状の金属材からなる本体部と、軸片330b、330bそれぞれの対向面から、互いの軸心が同一線上に位置するようにそれぞれ内向きに突設される、上下方向を向く円柱状の回動軸333、333と、から構成されている。
これら上下一対の回動軸333、333は、互いの先端部間が所定距離離間するように、取付片330aの前方位置に該取付片330aに対して平行に配置される。また、取付片330aにおけるこれら回動軸333、333の先端部間には、この固定ベース301を背板1cに取り付けるためのベース取付ネジ335、335の取付穴(図示略)が上下に形成されている。
このように構成された固定ベース301は、図27に示すように、2つのベース取付ネジ335、335をカバー部材336を介して固定ベース301の取付穴に取り付けた状態で、背板1cの所定箇所に螺入することで、背板1cの内面に取り付けて固定できるようになっている。
固定ベース301に取り付けられたベース取付ネジ335、335は、図33(a)(b)に示すように、それらの軸心P2、P2がそれぞれ回動軸333、333を結ぶ軸心P1と直交する位置であり、かつ、上下一対に設けられた回動軸333、333の先端部間に配置される。
すなわち、上下一対の回動軸333、333の軸心P1に沿うようにベース取付ネジ335、335が配置されることで、回動軸333、333により近い位置で固定ベース301が背板1cに取り付けられるので、回動軸333、333の支持強度を高めることができる一方、ベース取付ネジ335やカバー部材336は上下一対の回動軸333、333間に配置されることで、回動軸333、333に干渉することなく、容易に取り付け、取り外しを行うことができる。
また、固定ベース301を背板1cに取り付けたときに外部に露呈する露呈部位となるベース取付ネジ335の頭部がカバー部材336の収容部に収容され、さらに図示しないカバーキャップにより収容部の開口が閉鎖されることで、ベース取付ネジ335は、背板1cに取り付けられた状態において外部に露呈する頭部の周囲が完全に被覆され、ドライバーを頭部と背板1cとの間に差し込むことが困難となる。尚、カバー部材336はベース取付ネジ335に装着され、ベース取付ネジ335を取り外さない限り取り外すことはできないため、別途取付ネジにて取り付ける必要がないばかりか、被覆状態が簡単に解除されることがない。また、保護片330cは、カバー部材336よりも前後幅寸法が長寸であるため、カバー部材336の外側方が確実に被覆される。
次に、固定ベース301に対する可動ベース302の取り付け方法を、図31〜図33に基づいて説明する。
まず、図31に示すように、固定ベース301を前述したようにベース取付ネジ335、335にて背板1cの内面上部左側に取り付けるとともに、係止部材303を、固定ベース301の右側方位置に取り付ける。固定ベース301を取り付けた状態において、回動軸333、333の軸心P1は上下方向を向く。
尚、係止部材303は、特に詳細な図示はしないが、取付ネジ339、339により両端部が背板1cに取り付けられる帯板状の取付片303bと、取付片303bの上下位置から前方に向けて立設される係止ピン303a、303aと、から構成されている。そして、後述するように固定ベース301に軸支した可動ベース302の挿通孔318、318に対応して係止ピン303a、303aが配置されるように背板1cに取り付けられる。
可動ベース302を固定ベース301に取り付ける場合、まず、図31に示すように、可動ベース302の左右端部を前後方向に向けて、背板1cに対して直交するように縦向き姿勢とする。これにより軸支溝320、320の開放部が回動軸333、333に対向するため、この姿勢のまま可動ベース302を固定ベース301に接近させ、軸支溝320、320を回動軸333、333に差し込んだ後、回動軸333、333を中心に可動ベース302の手前側を背板1cに向けて押し込む。
そして可動ベース302が、その後面が背板1cの内面に対向する横向き姿勢、つまり第1の回動規制位置Aに配置されると、係止部材303の係止ピン303a、303aが可動ベース302の挿通孔318、318に挿通され、該係止ピン303a、303aの先端が挿通孔318、318から前方に突出した係止ピン303a、303aの先端に、係止フック319、319を回転して係止する。これにより、可動ベース302の左側端部が回動軸333、333に軸支され、右側端部が係止ピン303a、303aに係止されることにより、可動ベース302の背板1cからの離脱及び回動軸333、333周りの回動が規制され、背板1cの内面における所定の設置面と対向する第1の回動規制位置Aに仮止め(維持)される。
このように固定ベース301の回動軸333、333に可動ベース302の軸支溝320、320を軸支して該可動ベース302を第1の回動規制位置Aに配置すると、軸支溝320、320は前後方向を向いて前方に開放するが、可動ベース302の後面に背板1cが近接していることにより、回動軸333、333に対する軸支溝320、320の後方移動が規制されるので、回動軸333、333から軸支溝320、320が離脱することはない。
逆に言えば、固定ベース301に対して可動ベース302を回動可能に軸支しただけでは、可動ベース302を上記縦向き姿勢となる着脱位置C(例えば、第1の回動規制位置Aから約63度以上回動させた位置、図35参照)に配置することにより、固定ベース301に対する可動ベース302の離脱方向への移動を規制するものがなくなるため、固定ベース301に対して着脱可能となる。
また、固定ベース301を背板1cに取り付けるベース取付ネジ335の前面側が可動ベース302の被覆部322により覆われるとともに、左外側方が保護片330cにより覆われることで、保護片330cと外片322dの先端との間には僅かな隙間しか形成されていない。従って、ベース取付ネジ335に対してドライバーや指を接触させようとしても接触が困難となるだけでなく、ベース取付ネジ335の軸心P2(図33(b)参照)の延長線上にドライバーを配置することはできなくなる。
次に、固定ベース301に回動可能に支持された可動ベース302への基板ケース200の取り付け方法を図32及び図33に基づいて説明する。
図32に示すように、第1の回動規制位置Aに仮止めされた可動ベース302に、前述したように封止状態とされた基板ケース200を取り付けるには、ベース部材201の裏面側を可動ベース302の前面に対向させるように配置した状態で左側にスライドさせて、カバー部材202の左側短辺に設けられた一対の板状片221、221を、図32上図中の矢印で示されるように、回動軸333、333と係止板323、323との間に形成された隙間に差し込んだ後、図32下図中の太矢印で示されるように、基板ケース200の右側短辺を可動ベース302に向けて押し込む。
このとき、板状片221、221の先端が係止板323、323に係止されるとともに(図33(b)参照)、カバー部材202の右端部側の上方が可動ベース302の弾性係止爪311に係止される。そして基板ケース200は、可動ベース302の側壁310b、310c、310dにより覆われることで、可動ベース302の底板310a上でのスライド移動が規制されることで、可動ベース302からの離脱が規制される。
但しこの仮止め状態では、弾性係止爪311によるカバー部材202の係止状態を解除すれば、可動ベース302から簡単に基板ケース200を取り出すことができる。
また、仮止め状態としたときに、カバー部材202における取付封止片230及び予備用取付封止片231が取付台座315に対向配置され、取付封止片230及び予備用取付封止片231の取付穴235、235が取付台座315の取付穴316a、316bに合致する。
次いで、図33(a)に示すように、取付封止片230内に収容されていたワンウェイネジ240aをドライバーにより取付穴316aに螺入すると、可動ベース302に対して基板ケース200が離脱不能に取り付けられる。
すなわち、ワンウェイネジ240aは、一度取付穴316aに取り付けられると、ドライバー等の工具を操作溝に差し込んでも、ワンウェイネジ240aを逆回転させることができない、つまり二度と取付穴316aから取り外すことはできない取付部材であるため、基板ケース200は、該基板ケース200または可動ベース302等の所定部位(例えば取付封止片230の切断片233等)を切断(破壊)しない限り可動ベース302から取り外すことができない取付状態で取り付けられる。
また、遊技制御基板40の検査等のために基板ケース200を可動ベース302から取り外す場合、取付封止片230の切断片233を切断する必要があるばかりか、取付穴316aにねじ込まれたワンウェイネジ240a及び基板ケース200から切断された取付封止片230を取付台座315から取り外すことができず、可動ベース302に保持されて残存するため、当該取付封止片230にワンウェイネジ240aを取り付け、同じように可動ベース302に取り付けることはできない。すなわち、一度可動ベース302に対する基板ケース200の取付状態を解除した後は、一度取付に使用した取付封止片230とは別の予備用取付封止片231に予備のワンウェイネジ240bを取り付け、別の取付穴316bに取り付けることになる。
また、この取付状態において、図33(b)に示すように、板状片221、221が回動軸333、333と係止板323、323との間に形成された隙間に差し込まれていることで、回動軸333、333の軸支溝320、320からの離脱が、可動ベース302に取り付けられた基板ケース200の板状片221、221により規制されることになる。これにより、可動ベース302を回動させて着脱位置Cに配置したとしても、固定ベース301に対する可動ベース302の軸支状態を解除できなくなる。
そして、基板ケース200を可動ベース302から取り外さない限り、回動軸333、333と係止板323、323との間に形成された隙間に差し込まれた板状片221、221を該隙間から取り出すこと、つまり回動軸333、333からの軸支溝320、320の離脱規制を解除することはできないため、可動ベース302から基板ケース200を取り外すことだけでなく、固定ベース301に対する可動ベース302をどのような回動位置に配置したとしても、可動ベース302を固定ベース301から取り外すことができなくなる。
また、回動軸333、333と係止板323、323との間に形成された隙間に差し込まれた板状片221、221により、回動軸333、333が被覆される。詳しくは、係止板323、323は、軸支板321と側片322cとの離間幅よりも若干小寸の幅寸法を有していることで、回動軸333、333と係止板323、323との間に形成された隙間に差し込まれた状態において、回動軸333、333の長手方向にわたり被覆するため、回動軸333、333を切断することにより可動ベース302を固定ベース301から取り外すといった不正行為が防止される。
また、この取付状態において、固定ベース301に対する可動ベース302をどのような回動位置に配置したとしても、固定ベース301を背板1cに取り付けるベース取付ネジ335の前面側が、可動ベース302の被覆部322により覆われる、つまりベース取付ネジ335の前面側に被覆部322が対向配置されるとともに、左外側方が保護片330cにより覆われることで、ベース取付ネジ335に対してドライバーや指を接触させようとしても接触が困難となるだけでなく、ベース取付ネジ335の軸心P2の延長線上にドライバーを配置することはできなくなる。
よって、取付状態においては、基板ケース200を可動ベース302から取り外さない限り、ベース取付ネジ335を背板1cから取り外すことはできないため、可動ベース302から基板ケース200を取り外したり、固定ベース301から可動ベース302を取り外したりすることができないだけでなく、背板1cから固定ベース301を取り外すことができないため、基板ケース200をケース支持装置300ごと背板1cから取り外してしまうことが防止される。
このように背板1cに取り付けられたケース支持装置300に取り付けられた基板ケース200は、図35に示すように、遊技制御基板40の電子部品の実装面40a及び第1演出制御基板90の電子部品の実装面90aが前面側を向くとともに裏面40b、90b側が背板1cの内面に対向して筐体1aの前面側から視認不可となる第1の回動規制位置A(第1の位置)と、実装面40a、90aが筐体1aの左側板の内面に対向して遊技制御基板40の裏面40b及び第1演出制御基板90の裏面90b側が筐体1aの前面側から視認可能となる第2の回動規制位置B(第2の位置)と、の間の回動可能範囲(約83度)内で回動可能に支持される。
従って、基板ケース200を第1の回動規制位置Aに位置させている場合には、遊技制御基板40の実装面40a及び第1演出制御基板90の実装面90aが前面側を向くため、基板ケース200を可動ベース302から取り外さなくても、筐体1aの前面側から透明なカバー部材202を通して実装面40a、90aを視認することが可能となる。
一方、基板ケース200を第2の回動規制位置B付近に位置させている場合には、遊技制御基板40の裏面40b及び第1演出制御基板90の裏面90bが背板1cから離れて右側方を向くため、基板ケース200を可動ベース302から取り外さなくても、筐体1aの前面側から透明なベース部材201及び透明な可動ベース302を通して裏面40b、90bを視認することが可能となる。よって、基板ケース200を筐体1aに取り付けた状態でも、基板ケース200を回動させるだけで内部に収容された遊技制御基板40の実装面40a及び第1演出制御基板90の実装面90a及び裏面40b、90bに不正な改造等が施された痕跡があるか否かを目視により簡単に確認することが可能となる。
図34上図に示すように、基板ケース200は、通常、第1の回動規制位置Aに配置されている。この状態において、カバー部材202に形成された各コネクタ用開口236に臨むように配置された各基板側コネクタには、各種ケーブルのケーブル側コネクタが接続される。
カバー部材202に形成された複数のコネクタ用開口236のうち、遊技制御基板40の基板側コネクタ620a〜620cが臨むコネクタ用開口236d〜236cは、図29に示すように、カバー部材202の左右方向の中央位置よりも左側の領域、つまり回動軸333、333の配設位置側に設けられている。そしてこれらコネクタ用開口236a〜236cに臨む基板側コネクタ620a〜620cのうち、電源基板101に一端が接続されるケーブル側コネクタ610cと基板側コネクタ620cとの接続部は、前述した保護部材660により覆われるとともに、スタートスイッチ7に一端が接続されるケーブル側コネクタ610bと基板側コネクタ620bとの接続部は、前述したコネクタ規制部材650により覆われ、特にコネクタ規制部材650により覆われたケーブル側コネクタ610bは、基板側コネクタ620bからの抜脱が規制されている。
このように、カバー部材202の左右方向の中央位置よりも左側の領域に設けられた基板側コネクタ620a〜620cに接続されるケーブル600a〜600cは、左側板内面にまとめて配線されている。そしてこれらケーブル600a〜600cに設けられるケーブル側コネクタ610a〜610cは、基板側コネクタ620a〜620cから抜脱しなくても、基板ケース200を第2の回動規制位置Bまで回動させることができるようになっている。また、カバー部材202の左右方向の中央位置よりも右側の領域に設けられた基板側コネクタに接続されるケーブル側コネクタは、基板側コネクタから抜脱しないと、基板ケース200を第2の回動規制位置Bまで回動させることができるようになっている。
つまり、回動軸333に近い左側領域に配置される基板側コネクタ620a〜620cは、回動軸333を中心に基板ケース200を回転させたときの移動距離が、回動軸333から遠い右側領域に配置される基板側コネクタに比べて小さいため、接続されるケーブル600a〜600cの余剰長さを、回動軸333から遠い右側領域に配置される基板側コネクタに接続されるケーブルに比べて短くて済む。
よって、特に保護部材660やコネクタ規制部材650により覆われて抜脱に手間がかかる基板側コネクタ620a〜620c等を、回動軸333に近い左側領域に配置しておけば、基板ケース200を回動させるたびにケーブル側コネクタ610a〜610cを逐次基板側コネクタ620a〜620cから抜脱する必要がないので、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90の確認作業を煩雑にすることがないとともに、ケーブルを基板側コネクタ620a〜620cから取り外さずに基板ケース200を回動可能とする場合に、ケーブル600a〜600cを極力短くすることができる。
また、特に図示はしないが、少なくとも保護部材660やコネクタ規制部材650により覆われて抜脱に手間がかかる基板側コネクタ620a〜620cを回動軸333に近い左側短辺に沿って配設することが好ましい。つまり、回動軸333に沿って基板側コネクタ620a〜620cを配設すれば、各基板側コネクタ620a〜620cの移動距離が全て同じになるので、ケーブル600a〜600cを極力短くすることができる。
このように本実施例では、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載された遊技制御基板40及び遊技者にとっての有利度に影響するARTに関する制御を含む演出の制御を行う第1サブ制御部91が搭載された第1演出制御基板90がコネクタ410、420を介して基板対基板接続された状態で1つの基板ケース200内に収納され、かつ基板ケース200は、痕跡を残さずに開封することが不可能となるように封止されているため、例えば、遊技制御基板40と第1演出制御基板90とを接続するケーブル間に不正部品等を接続することで第1サブ制御部91に対して不正なコマンドを受信させること等の不正を行うことが困難となるうえに、開封されてもその痕跡が残ることで不正がされた可能性を早期に発見することができる。
尚、遊技者にとっての有利度に影響する制御とは、遊技者にとって有利な操作態様を報知する制御、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かを報知する制御、遊技者にとって有利な特典を付与する制御などが該当する。ここで遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選することなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
また、本実施例では、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90がコネクタ410、420を介して基板対基板接続された状態で1つの基板ケース200内に収納される構成であるが、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90がケーブルを介して接続された状態でケーブルとともに1つの基板ケース200内に収納され、かつ基板ケース200は、痕跡を残さずに開封することが不可能となるように封止される構成としても良く、このような構成であっても、第1サブ制御部91に対して不正なコマンドを受信させること等の不正を行うことが困難となるうえに、開封されてもその痕跡が残ることで不正がされた可能性を早期に発見することができる。
また、本実施例では、遊技制御基板及び第1演出制御基板90が互いに並設された状態、すなわち遊技制御基板40と第1演出制御基板90とが重ならない状態で1つの基板ケース200内に収納される構成であるが、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90が接続された状態で、かつ重なった状態で1つの基板ケースに収納され、かつ基板ケース200は、痕跡を残さずに開封することが不可能となるように封止される構成としても良く、このような構成であっても、第1サブ制御部91に対して不正なコマンドを受信させること等の不正を行うことが困難となるうえに、開封されてもその痕跡が残ることで不正がされた可能性を早期に発見することができる。また、このような構成では、基板ケース200のサイズを小型化できるため、基板ケース200が大型化することで基板ケース200のスロットマシン本体への取付位置等が制限されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90がコネクタ410、420を介して基板対基板接続された状態で1つの基板ケース200内に収納されるので、基板ケース200内に遊技制御基板40と第1演出制御基板90とを接続するケーブル等を収納する必要がなく、基板ケース200が大型化することで基板ケース200のスロットマシン本体への取付位置等が制限されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、メイン制御部41から第1サブ制御部91へ送信されるコマンドがシリアル通信にて送信されるようになっており、コマンドの送信に用いる信号線が少なくて済み、遊技制御基板40と第1演出制御基板90とを接続するためのコネクタ410、420を小型化することが可能となり、その結果、基板ケース200が大型化することで基板ケース200の取付位置等が制限されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、第1サブ制御部91が、演出内容(遊技者にとっての有利度に影響する演出を含む)を決定する一方、第2サブ制御部191が、第1サブ制御部91による決定内容に従って出力制御のみを行うようになっており、第2サブ制御部191は、独自に演出内容を決定しない構成であり、図36に示すように、メイン制御部41が搭載された遊技制御基板40及び第1サブ制御部91が搭載された第1演出制御基板90がコネクタ410、420を介して基板対基板接続された状態で1つの基板ケース200内に収納される一方で、第1サブ制御部91による決定内容に従って演出装置の出力制御のみを行う第2サブ制御部191が搭載された第2演出制御基板190は、基板ケース200に収容されず、基板ケース200の外に設置されるようになっている。すなわち演出制御のうち有利度に影響するARTに関する制御以外を担う第2サブ制御部191については、第1演出制御基板90とは別個の第2演出制御基板190に搭載されることで、第1演出制御基板90の面積を小さくできるため、基板ケース200が大型化することで基板ケース200の取付位置等が制限されてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メイン制御部41が搭載された遊技制御基板40及び第1サブ制御部91が搭載された第1演出制御基板90がコネクタ410、420を介して基板対基板接続された状態で1つの基板ケース200内に収納される一方で、第1サブ制御部91による決定内容に従って出力制御のみを行う第2サブ制御部191が搭載された第2演出制御基板190は、基板ケース200に収納されず、基板ケース200の外に設置される構成であるが、図37(a)に示すように、演出内容(遊技者にとっての有利度に影響する演出を含む)を決定するとともに、決定内容に従った演出装置の出力制御も行う演出制御部が搭載された演出制御基板を備え、メイン制御部41が搭載された遊技制御基板及び演出制御部が搭載された演出制御基板同士が接続された状態で1つの基板ケース200内に収納され、かつ基板ケース200は、痕跡を残さずに開封することが不可能となるように封止される構成としても良く、このような構成であっても、演出制御部に対して不正なコマンドを受信させること等の不正を行うことが困難となるうえに、開封されてもその痕跡が残ることで不正がされた可能性を早期に発見することができる。
また、演出内容(遊技者にとっての有利度に影響する演出を含む)を決定するとともに、決定内容に従った演出装置の出力制御も行う演出制御部が搭載された演出制御基板を備え、メイン制御部41が搭載された遊技制御基板及び演出制御部が搭載された演出制御基板同士が接続された状態で1つの基板ケース200内に収納される構成であっても、図37(b)に示すように、表示制御に用いる画像データ、音出力制御に用いる音声データ等の演出データが格納された演出データROMが搭載されたROM基板を演出制御基板とは別個に備え、メイン制御部41が搭載された遊技制御基板40及び演出制御部が搭載された演出制御基板が接続された状態で1つの基板ケース200内に収納される一方で、演出制御部が用いる演出データが格納された演出データROMが搭載された演出データROM基板が基板ケース200に収納されず、基板ケース200外に設置される構成とすることで、演出制御基板の面積を小さくできるため、基板ケース200が大型化することで基板ケース200の取付位置等が制限されてしまうことを防止できる。
また、図37(c)に示すように、第1サブ制御部91が、演出内容(遊技者にとっての有利度に影響する演出を含む)を決定するとともに、液晶表示器51の表示制御を行う表示制御部が搭載された表示制御基板、音声の出力制御を行う音制御部が搭載された音制御基板、LEDの発光制御を行う発光制御部が搭載された発光制御基板を設け、これら表示制御部、音制御部、発光制御部が、第1サブ制御部91による決定内容に従って出力制御のみを行う構成において、メイン制御部41が搭載された遊技制御基板40及び第1サブ制御部91が搭載された第1演出制御基板90が接続された状態で1つの基板ケース200内に収納される一方で、第1サブ制御部91による決定内容に従って出力制御のみを行う表示制御部、音制御部、発光制御部がそれぞれ搭載された表示制御基板、音制御基板、発光制御基板が、基板ケース200に収納されず、基板ケース200の外に設置される構成とした場合、図37(d)に示すように、第1サブ制御部91が演出内容(遊技者にとって有利度に影響する演出を含む)を決定するとともに、音声の出力制御、LEDの発光制御を行い、液晶表示器51の表示制御を行う表示制御部が搭載された表示制御基板を別個に設け、表示制御部が、第1サブ制御部91による決定内容に従って出力制御のみを行う構成において、メイン制御部41が搭載された遊技制御基板40及び第1サブ制御部91が搭載された第1演出制御基板90が接続された状態で1つの基板ケース200内に収納される一方で、第1サブ制御部91による決定内容に従って出力制御のみを行う表示制御部が搭載された表示制御基板が基板ケース200に収納されず、基板ケース200の外に設置される構成とした場合でも、第1演出制御基板90の面積を小さくできるため、基板ケース200が大型化することで基板ケース200の取付位置等が制限されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、遊技店の営業時であってメンテナンス等の作業を行わない非作業時(通常時)において基板ケース200が設置される設置部が、筐体1aの背板1cの内面上部とされていたが、設置部は任意に変更可能であり、背板1cの内面における上部以外の箇所であっても良いし、筐体1aの側面板であっても良い。或いは、前面扉1bの内面所定箇所であっても良い。
また、本実施例では、第1の回動規制位置Aにおいて、係止ピン303aに係止フック319を係止することで、基板ケース200を背板1cの内面上部にある設置部に対し対応した状態で維持できるようになっていたが、係止フック319以外の係止部材やネジ部材等により設置部に維持できるようにしても良い。
また、本実施例では、可動ベース302に対し基板ケース200を組み付けることで、背板1cにから基板ケース200も可動ベース302も取り外すことができないようになっていたが、本発明では、少なくとも第1の回動規制位置Aにおいて基板ケース200を背板1cの設置部に維持できるようになっていれば、第2の回動規制位置Bにおいて基板ケース200を筐体1aから取り外しできるようにしても良い。
また、本実施例では、基板ケース200は可動ベース302を介して背板1cに取り付けられていたが、基板ケース200が直接背板1cに取り付けられていても良い。
また、本実施例では、遊技制御基板40と第1演出制御基板90とが、互いに並設された状態、すなわち遊技制御基板40と第1演出制御基板90とが重ならない状態で透明な熱可塑性合成樹脂からなる1つの基板ケース200内に収容されているので、一方の基板によって他方の基板の実装面または裏面が隠れることがなく、基板ケース200内に収容された遊技制御基板40の実装面40aと第1演出制御基板90の実装面90a及び裏面40b、90bを、基板ケース200の外側から見渡すことが可能となるので、不正行為が行われた可能性を点検作業等において容易に発見することができる。
また、本実施例では、遊技制御基板40を収納する基板ケース200は、ケース支持装置300を介して筐体1aに取り付けることにより、容易に取り外すことができないようになっている。つまり、基板ケース200を可動ベース302に取り付けることで、所定の部位を破壊するなど痕跡を残さない限り、可動ベース302が背板1cから取り外しできなくなるとともに、可動ベース302から基板ケース200を取り外すことができなくなる。
また、本実施例では、基板ケース200を可動ベース302に取り付けることで、可動ベース302が背板1cから取り外しできなくなるとともに、可動ベース302から基板ケース200を取り外すことができなくなるが、基板ケース200は、所定の回動軸333を中心として第1の回動規制位置Aと第2の回動規制位置Bとの間で回動可能に設けられていることで、基板ケース200を可動ベース302を介してスロットマシン本体に取り外し不能に取り付けた状態でも、図35に示すように、遊技制御基板40の実装面40a側及び第1演出制御基板90の実装面90a側を視認可能となる第1の回動規制位置Aと遊技制御基板40の裏面40b側及び第1演出制御基板90の裏面90b側を視認可能となる第2の回動規制位置Bとの間で回動可能となるので、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90が重ならない状態で収納された基板ケース200がスロットマシン本体に取り付けられた状態であっても、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90の実装面及び裏面の双方の状態を確実に確認することができる。
また、本実施例では、基板ケース200を筐体1aに取り付けた状態でも、固定ベース301に対して可動ベース302を回動させることで遊技制御基板40及び第1演出制御基板90の表裏面側を視認することができるだけでなく、組付手段としての溶着部及び封印シール400を含む封印部双方が回動軸333の反対側の右側辺に配置されるため、カバー部材202が開封されたか否か、つまり遊技制御基板40及び第1演出制御基板90に不正な改造が施されているか否かの確認作業を簡単に行うことができる。また、組付状態においては、カバー部材202を開封した場合にはその痕跡が残ることになるため、不正な遊技制御基板40及び第1演出制御基板90を収容した基板ケース200に掏りかえるといった不正行為が行われた可能性があることを発見することができる。さらに、ICタグ403のICチップ405に記憶されているID情報をリーダ装置により読み取ることで、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90の交換等の不正行為が行われた可能性があることを容易に発見できるとともに、閉鎖ネジ226を開口から取り外したり、封止状態を解除してカバー部材202を開封すると封印シール400に破損が生じてその痕跡が確実に残るだけでなく、ICタグ403に破損が生じてID情報をリーダ装置等により読み取ることができなくなるため、カバー部材202が開封された可能性があることを容易に発見することができるとともに、該ICタグ403の不正使用が防止される。
図34(b)に示すように、特に本実施例では、第2の回動規制位置Bに可動ベース302及び基板ケース200が配置されたときに、基板ケース200の右側辺部側、つまり溶着部及び封印部が筐体1aの前面開口から外側に突出して配置されることで、溶着部や封印部の状態を筐体1aの外側で、しかも表裏面側を目視により確認することができるため、検査時における確認作業性が向上する。さらに、封印シール400のICタグ403が筐体1aの前方位置に配置されることになるので、リーダ装置によるID情報の読み取り作業を容易に行うことができるばかりか、筐体1aに設けられている金属製の遊技用部品等から離れることになるため、ID情報を確実に読み取ることが可能となる。
また、本実施例では、ベース部材201にカバー部材202を組み付ける組付手段として溶着部が適用されていたが、このような溶着手段に限定されるものではなく、例えばワンウェイネジやラッチ等の組付部材により組み付ける手段であっても良い。
また、本実施例1では、溶着部及び封印部が基板ケース200の一方の短辺部に設けられていたが、一方の長辺部側に回動軸333が配置されている場合は、他方の長辺部側に溶着部及び封印部を設ければ良い。
また、基板ケース200を背板1cに対し取り付けた状態でも、基板ケース200を第1の回動規制位置Aから第2の回動規制位置Bまで回転させることで遊技制御基板40の裏面40b及び第1演出制御基板90の裏面90b側を視認することができるため、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90に不正な改造が施されているか否かの確認作業を簡単に行うことができる。また、可動ベース302に基板ケース200が取り付けられた組付状態において、固定ベース301から可動ベース302を取り外したり、可動ベース302から基板ケース200を取り外したりした場合には、切断片233や板状片221等が切断されるなどしてその痕跡が残るだけでなく、ベース取付ネジ335を取り外して背板1cから固定ベース301を取り外した場合、つまり基板ケース200を可動ベース302から取り外すために切断片233を切断する或いは可動ベース302の被覆部322やカバー部材336等を破壊した場合にもその痕跡が残るため、背板1cから基板ケース200を取り外し、不正な遊技制御基板40及び第1演出制御基板90を収容した基板ケース200に掏りかえるといった不正行為が行われた可能性があることを発見することができる。
言い換えると、可動ベース302に対する基板ケース200の取り付けや、可動ベース302に対する固定ベース301の取り付けや、背板1cに対する固定ベース301の取り付けは、それらの取り付けに関連する取付関連部位を破壊(切断や剥離等を含む)しない限り各々の取り付け状態を解除することができない取付手段にて行われることで、各々の取付状態を解除した場合には確実にその痕跡が残り、これにより不正行為が行われた可能性があることを確実に発見することができる。
また、特に本実施例では、前面扉1bが筐体1aの左側辺に回動可能に枢支されていることにより、前面扉1bを開放した状態において、基板ケース200も前面扉1bと同様に左側辺を中心に回動するため、基板ケース200の裏面40bを視認する際に、裏面40bが前面扉1bがない右方に開放するため、確認を行う際に前面扉1bが邪魔になることがない。
また、基板ケース200が第1の回動規制位置Aと第2の回動規制位置Bとの間の回動可能範囲内に位置している状態では、常に操作阻止部としての被覆部322が操作溝335cに対向配置されて操作することができなくなるため、ワンウェイネジ等の特殊な取付部材を用いることなく、背板1cから固定ベース301を取り外し不能とすることができるばかりか、被覆部322は、固定ベース301に一体に組み付けられる可動ベース302に設けられていることで、組付状態において簡単に取り外されることがない。尚、本実施例では、操作阻止部としての被覆部322が可動ベース302に設けられていたが、基板ケース200に設けられていても良い。また、ベース取付ネジ335はカバー部材366により覆われた状態で取り付けられるため、ドライバー等の工具により容易にアクセスすることができない。
また、可動ベース302は、固定ベース301に対して着脱位置Cから取り付け、取り外しできるように構成されているため、固定ベース301をベース取付ネジ335により簡単に取り付け、取り外すことができるとともに、ワンウェイネジ240aにより可動ベース302に基板ケース200を取り付けることにより、該取り付けられた基板ケース200に設けられている板状片221により軸支溝320からの回動軸333の離脱が規制され、固定ベース301から取り外すことができなくなった可動ベース302に設けられた被覆部322により、回動可能範囲内において常にベース取付ネジ335による取付状態を解除することができなくなるため、固定ベース301等が破壊されて交換の必要が生じた場合においても、筐体1a等を破壊して固定ベース301を背板1cから取り外したりする必要がないので、筐体1aを使い回すことが可能となる。
また、可動ベース302は、基板ケース200が取り付けられなければ固定ベース301に対して着脱可能であるため、何らかの理由(例えば回動操作したり不正行為されることにより所定部位が破損もしくは破壊されたり、回動軸333との摩擦により軸支溝320が磨耗した場合等)により交換が必要になった場合において、簡単に固定ベース301から取り外すことができる。
また、固定ベース301からの可動ベース302の離脱を、ワンウェイネジ240aによる基板ケース200の可動ベース302への取り付けを利用して規制できるので、基板ケース200を可動ベース302から取り外すだけで可動ベース302を固定ベース301から取り外して交換することができるばかりか、可動ベース302に基板ケース200を取り付けるためのワンウェイネジ240aとは別個に、回動軸333の軸支溝320からの離脱を規制する手段を新たに設ける必要がないので、ケース支持装置300の構造を簡素化できるばかりか、作業負荷を低減することができる。
また、可動ベース302への基板ケース200の取り付けを、一度取付台座315に取り付けると取り外すことができないワンウェイネジ240aにて行うため、切断片233を切断して取付封止片230を基板ケース200の本体部から分離するか、或いは可動ベース302の一部である取付台座315等を破壊するなどしない限り、基板ケース200を可動ベース302から取り外すことができないが、切断片233を切断して取付封止片230を基板ケース200の本体部から分離することにより基板ケース200を可動ベース302から取り外した場合には、基板ケース200から切り離された取付封止片230がワンウェイネジ240aとともに取付台座315に保持され、取付封止片230が単体の部材とはならずに可動ベース302の取付台座315に残存するので、取付台座315とともに廃棄することができる。
尚、本実施例では、基板ケース200の被取付部としての取付封止片230、予備用取付封止片231が取り付けられる可動ベース302の取付穴316a、316bを有する取付台座315は、可動ベース302に対して取り付け、取り外し可能に設けられているため、基板ケース200を2回取り外した場合でも、取付台座315のみを交換すれば、可動ベース302を交換せずに使いまわすことが可能であるが、これら取付穴316a、316bは可動ベース302に直接形成されていても良い。
また、可動ベース302は、着脱位置C(第3の位置)まで回動させる、つまり特殊な取り外し作業を行うことなく、基板ケース200を回転させるのと同じ操作を行うだけで固定ベース301から簡単に取り外すことができるばかりか、軸規制部としての板状片221は少なくとも着脱位置Cにおいて回動軸333に直接当接することにより軸支溝320からの離脱を規制することで、基板ケース200の回動可能範囲外に着脱位置Cを設ける必要がないので、基板ケース200の回動可能範囲を極力小さくすることができる。
また、回動軸333を被覆する板状片221を、離脱規制部として利用することができるため、基板ケース200の構造を簡素化することができるばかりか、板状片221は、基板ケース200がワンウェイネジ240aにより可動ベース302に取り付けられた状態において、該基板ケース200の左側が係止部としての係止板323に係止されるため、左辺及び右辺双方にワンウェイネジ240aを設けることなく、基板ケース200の左右短辺部を可動ベース302に取り付けることができる。
また、ワンウェイネジ240aによる基板ケース200の可動ベース302への取り付けを利用して回動軸333を軸被覆部としての板状片221により被覆できることで、固定ベース301等に予め軸被覆部を形成しておく必要がないので、製造時において固定ベース301に可動ベース302を簡単に組み付けることができるとともに、ワンウェイネジ240aとは別個に軸被覆部を取り付ける手段等を設ける必要がないので、構造を簡素化できるばかりか、作業負荷を低減することができる。
また、本実施例では、可動ベース302とともに基板ケース200を回動させることにより、遊技制御基板40の実装面40a及び第1演出制御基板90の実装面90a及び裏面40b、90b(一面及び他面(表裏面))が視認可能となれば、実装面40a、90aまたは裏面40b、90bのうち一方が視認可能となる位置において、必ずしも他方が筐体1aの所定部位(背板や側板の内面等)に対向配置される必要はない。
また、本実施例では、基板ケース200の一側辺を可動ベース302に係止する板状片221が、軸支溝320からの回動軸333の離脱を規制する規制部及び回動軸333を被覆する被覆部を構成していたが、軸支溝320からの回動軸333の離脱を規制する規制部及び回動軸333を被覆する被覆部は、基板ケース200の一側辺を可動ベース302に係止する板状片221とは別の部位にて構成されていても良い。
また、本実施例では、可動ベース302に対して基板ケース200がワンウェイネジ240a、240bにて取り付けられるようになっていたが、係止ピン等の取付部材や、接着剤等の取付部材、つまり一度取り付けると取り外すことができない取付部材を介して取り付けられるようにしても良い。さらに、可動ベース302に対して基板ケース200を取り付けるための係止ピン等が、予め基板ケース200または可動ベース302に一体的に形成されていても良い。
また、本実施例では、カバー部材202とベース部材201との封止を、熱溶着及び封印シールにて行っているが、ワンウェイネジや係止ピン等の固着部材や、接着剤等の固着部材を介して固着されるようにしても良い。
また、本実施例では、基板ケース200は、ケース支持装置300を介して筐体1aの背板1cの内面上部に回動可能に支持されていたが、背板1cに取り付けられるものに限定されるものではなく、筐体1aの左右の側板内面等に取り付けられていても良いし、或いは前面扉1bの裏面等に取り付けられていても良い。さらには、これら筐体1aまたは前面扉1bに設けられる付属部材等に取り付けられていても良い。
また、本実施例では、基板ケース200は、遊技制御基板40の裏面40b及び第1演出制御基板90の裏面90b側を被覆可能なベース部材201と、該ベース部材201の開口を開閉可能であり、遊技制御基板40の実装面40a側を被覆可能なカバー部材202と、から構成されていたが、遊技制御基板40及び第1演出制御基板90の表裏面を被覆可能に収容するケース体と蓋体とから構成されていても良く、この場合、ケース体に実装面40a、90aを透視可能な第1の透視部及び裏面40b、90bを透視可能な第2の透視部双方が設けられていれば良い。
また、本実施例では、カバー側溶着部223及びベース側溶着部207からなる溶着部と取付封止片230及びワンウェイネジ240aからなる取付封止部とを含む組付手段と、ベース側封印部229及びカバー側封印部224からなる封印部とは、基板ケース200におけるケース支持装置300の回動軸333(軸部)側に配置される左側辺と対向する右側辺に並設されている。よって、基板ケース200を可動ベース302に取り付けた状態において、可動ベース302を第2の回動規制位置Bまで回動させることにより、溶着及びワンウェイネジ240a等の組付手段による封止状態及び封印シール400による封印部の封印状態双方を一度に目視することができるため、封止状態が解除されてカバー部材202が開封された痕跡があるか否か、つまり遊技制御基板40及び第1演出制御基板90に不正な改造が施されているか否かの確認作業を簡単に行うことができる。
また、固定ベース301を金属板にて構成して強度を向上させている場合においても、ICタグ403を有する封印シール400が該固定ベース301側の側辺と反対側の対向側辺に配置されることで、金属製の固定ベース301の影響でアンテナ部(図示略)に対して設定された周波数が変化するなどしてリーダ装置へのID情報の発信が阻害されることを回避できる。
また、本実施例では、遊技機の一例であるスロットマシン1の筐体1aの内部に、筐体1aの前面側から遊技制御基板40の実装面40aと第1演出制御基板90の実装面90a及び裏面40b、90bを選択的に視認可能となるようにケース支持装置300を介して可動ベース302が回動可能に支持されていたが、例えば上記パチンコ遊技機にケース支持装置300を介して基板ケース200を回動可能に支持する場合、パチンコ遊技機を開放したときに、該パチンコ遊技機の裏面側にケース支持装置300を介して回動可能に支持された遊技制御基板40の実装面40aと第1演出制御基板90の実装面90a及び裏面40b、90bを選択的に視認可能となるようにしても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、図38に示すように、ゲームの進行に応じて遊技カウンタ1コマンド、遊技開始時RTコマンド、回転開始パターンコマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンド2、停止操作時コマンド(第1停止リール)、滑りコマ数コマンド(第1停止リール)、停止コマンド(第1停止リール)、停止操作時コマンド(第2停止リール)、滑りコマ数コマンド(第2停止リール)、停止コマンド(第2停止リール)、停止操作時コマンド(第3停止リール)、滑りコマ数コマンド(第3停止リール)、停止コマンド(第3停止リール)、遊技終了時RTコマンド、遊技カウンタ2コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドを第1サブ制御部91に対して送信する。
これらのコマンドには、それぞれゲーム開始から終了までに送信される順番に応じて0〜17のコマンド通番が割り当てられており、第1サブ制御部91側でコマンド通番を確認することにより、これらコマンドの順番が正常な順番で送信されたか、コマンドが欠落しているか、を特定できるようになっている。
また、メイン制御部41は、ゲーム開始時(スタート操作時)に遊技カウンタ1コマンド、遊技開始時RTコマンド、回転開始パターンコマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンドを連続して送信するので、これらコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、第1サブ制御部91側でゲーム開始を特定できるようになっている。
同様に、第1停止操作時に、第1停止リールに係る停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドを連続して送信し、第2停止操作時に、第2停止リールに係る停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドを連続して送信し、第3停止操作時に、第3停止リールに係る停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドを連続して送信し、ゲーム終了時(第3停止離し時)に、遊技終了RTコマンド、遊技カウンタ2コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドを連続して送信するので、第1停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、第1サブ制御部91側で第1停止操作を特定でき、第2停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、第1サブ制御部91側で第2停止操作を特定でき、第3停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、第1サブ制御部91側で第3停止操作を特定でき、ゲーム終了時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、第1サブ制御部91側でゲーム終了を特定できるようになっている。
また、ゲーム開始時(スタート操作時)に送信されるコマンド、第1停止操作時に送信されるコマンド、第2停止操作時に送信されるコマンド、第3停止時に送信されるコマンド、ゲーム終了時(第3停止離し時)に送信されるコマンドを、少なくともそれぞれ1つだけでも受信していれば、一部コマンドが欠落している場合であっても、第1サブ制御部91側でゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信していること、すなわちゲームの進行に応じた正常な順番でコマンドを受信していることを特定できるようになっている。
また、前述のように遊技カウンタ1コマンド及び遊技カウンタ2コマンドは、ゲームごとに規則的に値が更新される遊技カウンタの値を特定可能なコマンドである。
遊技カウンタはRAM41cに割り当てられており、遊技カウンタのカウンタ値が、1ゲーム毎に、0〜127の範囲でカウント値が1ずつインクリメントされ、最大値である127になると再度0に戻る。
遊技カウンタのカウンタ値が更新されるタイミングは、遊技カウンタ2コマンドの送信後、次ゲームの遊技カウンタ1コマンドが送信される前のタイミングであり、遊技カウンタ1コマンド及び遊技カウンタ2コマンドが正常に送信されていれば、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値とは同一の値となり、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値は、前のゲームにおいて送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値と連続した値(前のゲームの値が0〜126であれば1加算した値、前のゲームの値が127であれば0)となる。
このため、第1サブ制御部91は、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値が同一の値であるか否かを確認することにより、この間に送信されたコマンドが1ゲームの間に送信されたコマンドであるかを特定することが可能となり、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値が、前のゲームにおいて送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値と連続した値であるか否かを確認することにより、1ゲーム毎に正常にコマンドが送信されているか否かを特定することが可能となる。
次に、図39及び図40に基づいてメイン制御部41がユーザプログラムに従って実行する処理を説明する。メイン制御部41は、電源投入に伴う起動時またはリセット信号の入力に伴う再起動時に、起動処理(メイン)を実行する。
図39は、メイン制御部41が実行する起動処理(メイン)の内容を示すフローチャートである。起動処理(メイン)では、まず割込を禁止に設定して(Sa1)、パラレル出力ポート513を初期化し(Sa2)、内蔵レジスタを初期化する(Sa3)。次いで電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否か、すなわち電圧が不安定な状態か否かを判定し(Sa4)、電圧低下信号が検出されている場合には、電圧低下信号が検出されなくなるまで待機する。
ステップSa4において電圧低下信号が検出されない場合には、割込発生時に実行するプログラムのアドレスをIレジスタに設定して(Sa5)、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa6)、さらにスタックポインタを設定する(Sa7)。
次いで、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa8)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa9)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであるので、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、ステップSa13に進む。
一方、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa10)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)には、RAM41cのデータが正常ではなく、Sa13のステップに進む。
Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa11)、RAM41cのデータが正常である旨を示すRAM正常フラグをRAM41cに設定し(Sa12)、Sa13のステップに進む。
Sa13のステップでは、設定キースイッチ37がonか否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行する(Sa14)。その後、割込を許可し(Sa15)、設定開始を示す設定コマンドを第1サブ制御部91に送信する(Sa16)。
Sa16のステップの後、設定値を変更可能な設定変更状態に制御される設定変更処理に移行し(Sa17)、新たに設定値が設定されることにより設定変更処理が終了した後、設定終了を示す設定コマンドを第1サブ制御部91に送信し(Sa18)、ゲーム処理に移行する。
Sa13のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM正常フラグの設定の有無に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定し(Sa23)、RAM41cのデータが正常でないと判定された場合には、Sa14のステップと同様の初期化1を実行してRAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化し(Sa19)、割込を許可する(Sa20)。そして、RAM異常を示すエラーコードを設定し(Sa21)、RAM異常を示すエラーコマンドを第1サブ制御部91にし(Sa22)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。また、RAM異常エラーは、通常のエラーと異なり、新たに設定値が設定されるまでゲームを進行可能な状態には復帰することがない。
Sa23のステップにおいてRAM41cのデータが正常であると判定された場合には、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行う(Sa24)。その後、リセット/設定スイッチ38がonか否かを判定する(Sa25)。Sa25のステップにおいてリセット/設定スイッチ38がonでない場合には、ステップSa27に進み、リセット/設定スイッチ38がonである場合には、第1サブ制御部91側のサブエラーの解除を許可する旨を示すエラー解除コマンドを第1サブ制御部91に送信し(Sa26)、Sa27のステップに進む。
そして、スタックポインタを電断前の状態に復帰し(Sa27)、復帰コマンドを第1サブ制御部91に送信する(Sa28)。次いで、パラレル入力ポート511に入力された各種スイッチ類等の検出信号の入力状態が格納される入力バッファを初期化し(Sa29)、パラレル出力ポート513の出力状態を電断前の状態に復帰し(Sa30)、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa31)、割込を許可して(Sa32)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
図40は、メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において電断を検出したことに応じて実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。尚、前述したIレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sm2)、パラレル出力ポート513を初期化する(Sm3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してRAM41cにセットし(Sm4)、RAM41cへのアクセスを禁止し(Sm5)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する(Sm6)。この状態で、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理(メイン)が実行され、破壊診断用データ及びRAMパリティ調整用データがバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされる。
このように起動処理(メイン)では、電断前の状態に復帰可能な場合に、リセット/設定スイッチ38がonか否かを判定し、リセット/設定スイッチ38がonでなければ、復帰コマンドをコマンドキューにセットし、復帰コマンドを第1サブ制御部91に対して送信させる一方で、リセット/設定スイッチ38がonの場合には、コマンドキューに復帰コマンドをセットする前にエラー解除コマンドをコマンドキューにセットし、復帰コマンドよりも先にエラー解除コマンドを第1サブ制御部91に対して送信させるようになっている。これにより第1サブ制御部91側で後述のサブエラーを解除する操作として電源投入時にリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを特定できるようになっている。
本実施例において第1サブ制御部91のRAM91cには、制御パターンが設定される制御パターン格納領域が割り当てられており、第1サブ制御部91は、メイン制御部41からコマンドを受信した際に、当該コマンドに応じた制御パターンを制御パターン格納領域に設定するとともに、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンを参照して演出装置の出力パターンを特定し、特定した出力パターンを示す出力制御コマンドを第2サブ制御部191に送信することで、演出装置の出力状態を制御する。
例えば、図41に示すように、第1サブ制御部91がゲームの進行制御に応じたコマンドaを受信すると、コマンドaに対応するパターンaを制御パターン格納領域に設定し、これとほぼ同時に演出装置をパターンaに基づく出力状態に制御する。これにより液晶表示器51にはパターンaに基づく画像が表示され、スピーカ53、54からパターンaに基づく効果音が出力され、演出効果LED52、リールLED55がパターンaに基づく点灯態様となる。その後、ゲームの進行制御に応じたコマンドbを受信すると、制御パターン格納領域の制御パターンをコマンドbに対応するパターンbに更新し、制御パターン格納領域の制御パターンが変更されると、これとほぼ同時に演出装置を変更後のパターンbに基づく出力状態に制御する。これにより液晶表示器51に表示されているパターンaに基づく画像がパターンbに基づく画像に更新され、スピーカ53、54からパターンbに基づく効果音が出力され、演出効果LED52、リールLED55がパターンbに基づく点灯態様となる。
また、図41に示すように、対応する制御パターンがコマンドaと同じコマンドcを受信すると、制御パターン格納領域の制御パターンをコマンドcに対応するパターンaに更新するが、制御パターン格納領域の制御パターン自体は変化せず、この場合には、演出装置の出力状態を切り替えることなく、そのままの状態を維持するようになっている。
第1サブ制御部91は、リセット回路95からリセット信号が入力されると、図42に示す起動処理(サブ)を行う。前述のようにリセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時において第1サブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。このため、電源投入時には、メイン制御部41が起動するよりも先に第1サブ制御部91が起動し、メイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態で待機できるようになっている。
起動処理(サブ)では、まず、第1サブ制御部91は、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化し(Sr1)、その後、RAM91cへのアクセスを許可する(Sr2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sr3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sr4)。
RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sr4のステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であると判定し、Sr6のステップに進む。この際、RAM91cは初期化されないため、その後、復帰コマンドを受信した場合に、電断前から制御パターン格納領域に設定されている制御パターンに応じた出力パターンを示す出力制御コマンドを第2サブ制御部191に送信し、演出装置の出力制御が行われることで、電断前の制御状態に復帰することとなる。
Sr4のステップにおいてRAMパリティが0でない場合は、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化し(Sr5)、Sr6のステップに進む。RAM91cの初期化に伴い第1サブ制御部91の制御状態が初期化されることとなる。Sr5のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、後述のサブエラーフラグが格納される領域及び後述の故障報知フラグが格納される領域を除く領域が初期化され、サブエラーフラグ及び故障報知フラグは維持される。このため、サブエラーフラグが設定されている場合には、復帰コマンドの受信後、後述の異常診断処理にてサブエラー報知パターンが設定されることで、サブエラー報知が実行されることとなる。また、故障報知フラグが設定されている場合には、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行されることとなる。
Sr6のステップでは、故障報知フラグが設定されているか否かを判定し、故障報知フラグが設定されていない場合には、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンとは別の復旧中パターンに応じた出力パターンを示す出力制御コマンドを第2サブ制御部191に送信することにより演出装置の出力制御を行い(Sr7)、故障報知フラグが設定されている場合には、第1サブ制御部91側が故障している可能性を示唆する故障報知パターンに応じた出力パターンを示す出力制御コマンドを第2サブ制御部191に送信することにより演出装置の出力制御を行う(Sr8)。
Sr7またはSr8のステップの後、復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドのいずれかの受信待ちである旨を示す復旧待ちフラグをRAM91cに設定して(Sr9)、割込を許可(Sr10)したうえでループ処理に移行する。
このように起動処理(サブ)では、電断前の制御状態に復帰するか否かに関わらず、復旧中パターンに応じて演出装置の出力制御を行い、メイン制御部41からの復帰コマンド、エラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで待機する。
次に、第1サブ制御部91が1.12msの間隔で定期的に実行するタイマ割込処理(サブ)を、図43のフローチャートに基づいて説明する。
タイマ割込処理(サブ)では、まず、停電判定処理を行う(Ss1)。停電判定処理では、電断検出回路98から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Ss1のステップでの停電判定処理の後に、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Ss2)、電断フラグが設定されている場合は、電断割込処理(サブ)に移行する。電断割込処理(サブ)では、次回起動時にRAM91cが正常か否かを判定可能とするため、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティが0となるようにパリティ調整用データを計算してRAM91cに格納した後、割込禁止を設定し、電圧が低下して動作停止状態となるか、リセット信号が入力されて再起動するまで何らの処理も行わずにループする。
Ss2のステップで電断フラグが設定されていない場合は、Ss3のステップに進み、RAM91cに割り当てられた受信用バッファ(メイン制御部41から受信したコマンドが格納される領域)にコマンドが格納されているか否か、すなわちメイン制御部41からコマンドを受信しているか否かを判定する(Ss3)。Ss3のステップにおいて受信用バッファにコマンドが格納されていない場合は、Ss27のステップに進む。
Ss3のステップにおいて受信用バッファにコマンドが格納されている場合は、受信用バッファから格納されているコマンドのうち最も早く受信したコマンドを取得し(Ss4)、RAM91cにサブエラーフラグが設定されているか否かを判断する(Ss5)。サブエラーフラグは、第1サブ制御部91側で検知された異常の有無を示すためのフラグであり、後述するように異常診断処理によって異常が検知された場合に設定される。
Ss5のステップにおいてサブエラーフラグが設定されていない場合には、Ss11のステップに進む。サブエラーフラグが設定されている場合には、Ss4のステップで取得したコマンドがエラー解除コマンドか否かを判定し(Ss6)、エラー解除コマンドでない場合にはSs11のステップに進み、エラー解除コマンドである場合には、AT中フラグまたはART中フラグ、ナビストックカウンタ値、ARTカウンタ値からなるART情報、コマンド欠落カウンタ値、サブエラーフラグ、サブエラー報知パターンをクリアし(Ss7)、エラー回数カウンタ値に1を追加する(Ss8)。
この際、ART情報がクリアされることで、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されることとなる。また、ナビストック数が残っていた場合でも全てクリアされることとなる。また、サブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンがクリアされることで、その後、復帰コマンドを受信した際に、Ss25のステップにて待機パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することにより出力制御が行われることとなる。
Ss8のステップの後、エラー回数カウンタ値が所定数(例えば5)以上か否かを判定する(Ss9)。そして、エラー回数カウンタ値が所定数以上でない場合には、Ss11のステップに進む一方で、エラー回数カウンタ値が所定数以上である場合には、次回以降の電源投入時に、第1サブ制御部91側が故障している可能性を示唆する故障報知パターンを設定させるための故障報知フラグをRAM91cに設定し(Ss10)、Ss24のステップに進む。
Ss11のステップでは、復旧待ちフラグが設定されているか否かを判定し、復旧待ちフラグが設定されていなければ、Ss12のステップに進み、サブエラー報知パターンが設定されているか否かを判定する。サブエラー報知パターンが設定されている場合には、Ss24のステップに進む一方で、サブエラー報知パターンが設定されていない場合には、Ss4のステップで取得したコマンドに応じた処理を行い(Ss13)、異常診断処理を行った後(Ss14)、Ss24のステップに進む。これに伴い、サブエラー報知パターンが設定されている場合には、サブエラー報知パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる出力制御がSs25のステップにて行われる一方で、サブエラー報知パターンが設定されていない場合には、取得したコマンドに応じた演出パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる出力制御がSs25のステップにて行われる。
Ss11のステップにおいて復旧待ちフラグありの場合には、Ss4のステップで取得したコマンドが復帰コマンドか否かを判定し(Ss23)、復帰コマンドである場合には、復旧待ちフラグをクリアして(Ss23)、Ss24のステップに進む。一方で、復帰コマンドでなかった場合は、設定開始を示す設定コマンドか否かを判定し(Ss16)、設定開始を示す設定コマンドである場合は、復旧待ちフラグをクリアしたうえで(Ss21)、RAM91cを初期化して(Ss22)、Sa24のステップに進む。この際、サブエラーフラグも制御パターンもクリアされることで、Ss25のステップにて待機パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる出力制御が行われることとなる。尚、Ss22のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、後述の故障報知フラグが格納される領域を除く領域が初期化され、故障報知フラグは維持される。このため、故障報知フラグが設定されている場合には、次回電源投入時においても、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行されることとなる。
Ss16のステップにおいて、取得したコマンドが設定開始を示す設定コマンドでない場合には、RAM異常を示すエラーコマンドか否かを判定し(Ss17)、エラーコマンドでない場合には、Ss24のステップに進む。この場合、復旧待ちの状態で、復帰コマンドも設定開始を示す設定コマンドもエラーコマンドも受信せずに、他のコマンドを受信した状態であるが、この場合には、引き続きSs25のステップにて復旧中パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる出力制御が行われることとなる。
Ss17のステップにおいてエラーコマンドである場合には、復旧待ちフラグをクリアし(Ss18)、RAM91cを初期化したうえで(Ss19)、RAMエラーパターンを設定して(Ss20)、Ss24のステップに進む。この際、Ss25のステップにてRAMエラーパターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる出力制御が行われることとなる。尚、Ss19のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、後述のサブエラーフラグが格納される領域及び後述の故障報知フラグが格納される領域を除く領域を初期化することで、サブエラーフラグ及び故障報知フラグは維持される。このため、まずはRAMエラーパターンに基づくRAMエラー報知が行われることとなるが、その後、何らかのコマンドを受信した場合には、後述の異常診断処理にてサブエラー報知パターンが設定されることで、サブエラー報知パターンの出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによりサブエラー報知が実行されることとなる。また、故障報知フラグが設定されている場合には、次回電源投入時においても、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行されることとなる。
Ss24のステップでは、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンと演出装置の出力状態、すなわち第2サブ制御部191に対して最後に送信した出力制御コマンドが示す出力パターンとが一致するか否かを判定し、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンと演出装置の出力状態が一致する場合には、Ss26のステップに進む一方で、一致しない場合には、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる演出装置の出力制御を行い(Ss25)、ステップSs26に進む。
Ss26のステップでは、受信用バッファに格納されているコマンドのうち今回取得したコマンドをクリアし、Ss27のステップに進む。
Ss27のステップでは、各種カウンタの値を更新する処理を行った後、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
次に、第1サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)においてステップSs14で実行する異常診断処理の制御内容を図44、図45に示すフローチャートに基づいて説明する。
異常診断処理は、タイマ割込処理(サブ)において第1サブ制御部91が復旧待ちの状態以外でメイン制御部41からコマンドを取得(受信)した際に実行する処理である。
異常診断処理において、第1サブ制御部91は、まず、メイン制御部41から受信したコマンドのうちゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンド(遊技カウンタ1コマンド、遊技開始時ARTコマンド、回転開始パターンコマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンド2、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了時ARTコマンド、遊技カウンタ2コマンド、遊技終了コマンド、及び入賞枚数コマンド)が欠落しているか否かを判定する(Sp1)。
RAM91cには、特定のコマンドに付されたコマンド通番を格納可能な領域が割り当てられており、第1サブ制御部91は、受信用バッファから特定のコマンドを読み出した場合に、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番と、RAM91cに格納されたコマンド通番(前回特定のコマンドのいずれかを読み出した際に格納されたコマンド通番)と比較し、連続した値であれば、特定のコマンドの欠落がないと判定し、連続した値でなければ、特定のコマンドの欠落があると判定する。そして、比較・判定の後、特定のコマンドの欠落がないと判定した場合には、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番をRAM91cに格納されたコマンド通番に対して上書きする。
尚、特定のコマンドが欠落しているか否かの判定対象となるコマンドは、コマンド通番が付された遊技カウンタ1コマンド、遊技開始時ARTコマンド、回転開始パターンコマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンド2、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了時ARTコマンド、遊技カウンタ2コマンド、遊技終了コマンド、及び入賞枚数コマンドのみであり、これら以外のコマンドであれば特定のコマンドの欠落はないと判定する。
そして、Sp1のステップにおいて特定のコマンドが欠落していると判定した場合には、Sp2のステップに進み、特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かを判定する。特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かは、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番と、RAM91cに格納されている前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番と、を比較し、正しい順序であるか否かを判定する。
詳しくは、例えば、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム開始時に送信されるコマンドに付される0〜4であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム終了時に送信されるコマンドに付される14〜17であれば、正しい順序であると判定し、14〜17以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第1停止操作時に送信されるコマンドに付される5〜7であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム開始時に送信されるコマンドに付される0〜4であれば、正しい順序であると判定し、0〜4以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第2停止操作時に送信されるコマンドに付される8〜10であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第1停止操作時に送信されるコマンドに付される5〜7であれば、正しい順序であると判定し、5〜7以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第3停止操作時に送信されるコマンドに付される11〜13であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第2停止操作時に送信されるコマンドに付される8〜10であれば、正しい順序であると判定し、8〜10以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム終了時に送信されるコマンドに付される14〜17であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第3停止操作時に送信されるコマンドに付される11〜13であれば、正しい順序であると判定し、11〜13以外であれば正しい順序でないと判定する。これにより、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信していること、すなわちゲームの進行に応じた正常な順番でコマンドを受信しているか否かが判定される。
また、Sp2のステップでは、コマンド通番の比較・判定の後、特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かに関わらず、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番をRAM91cに格納されたコマンド通番に対して上書きする。
Sp2のステップにおいて、特定のコマンドを正しい順序で受信していない場合は、複数のコマンドが長期間に亘って受信されておらず、明らかに異常であるので、サブエラーフラグを設定して(Sp5)、Sp9のステップに進む。一方、特定のコマンドを正しい順序で受信している場合は、一部のコマンドが欠落している旨を示すコマンド欠落カウンタ値に1を加算する(Sp3)。そして、コマンド欠落カウンタ値が所定値(例えば4)以上か否かを判定し(Sp4)、所定値以上であればサブエラーフラグを設定し(Sp5)、Sp9のステップに進む一方で、所定値未満であればサブエラーフラグを設定することなくSp9のステップに進む。
Sp1のステップにおいて、特定のコマンドが欠落していないと判定した場合には、取得したコマンドが遊技カウンタ1コマンドであるか否かを判定する(Sp6)。取得したコマンドが遊技カウンタ1コマンドである場合は、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域1に格納する(Sp7)。
次いで、遊技カウンタ値格納領域1に格納した遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、後述の遊技カウンタ値格納領域2に格納されている遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値とが連続した値か否かを判定する(Sp8)。
Sp8のステップにおいて、遊技カウンタ値格納領域2には、前回のゲーム終了時に送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されている筈である。そして、今回新たに受信した遊技カウンタ1コマンドから特定される値は、ゲーム終了後、新たにゲームが開始される前に1インクリメントされた遊技カウント値である筈であるから、遊技カウンタ値格納領域2に格納されている遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウント値に対して、今回新たに受信した遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値は1インクリメントされた値となっている筈であり、連続した値となっている筈である。したがって、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値2に格納された値が連続した値となっているか否かを確認することによって、遊技制御基板40と第1演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行うなど、コマンドを通信不能にする不正行為が行われていないか否かを判定することができる。
Sp8のステップにおいて遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が連続した値でない場合には、Sp3のステップに進み、コマンド欠落カウンタ値に1を加算し、Sp4のステップにおいて加算後のコマンド欠落カウンタ値が所定値以上でなければSp9のステップに進み、加算後のコマンド欠落カウンタ値が所定値以上であればサブエラーフラグを設定し(Sp5)、Sp9のステップに進む。一方で、Sp8のステップにおいて遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が連続した値である場合には、Sp9のステップに進む。
Sp9のステップでは、メイン制御部41から取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンドであるか否かを判定する(Sp9)。取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンド以外のコマンドである場合には、Sp15のステップに進む一方で、取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンドである場合には、遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域2に格納する(Sp10)。
その後、遊技カウンタ値格納領域2に格納した遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウント値と、遊技カウンタ値格納領域1に格納されている遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致するか否かを判定する(Sp11)。
ステップSp11において、遊技カウンタ値格納領域1には、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されている筈である。そして、遊技カウンタの値はゲームの開始前に1インクリメントされた後ゲーム中に重ねて更新されることはないのであるから、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、今回新たに受信した遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値も同じ筈である。遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値2に格納された値が同じ値となっているか否かを確認することによって、遊技制御基板40と第1演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行うなど、コマンドを通信不能にする不正行為が行われていないか否かを判定することができる。
Sp11において遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が一致する場合は、Sp15のステップに進む一方で、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が一致しない場合には、コマンド欠落カウンタに1を加算する(Sp12)。その後、コマンド欠落カウンタの値が所定値(例えば、4)以上か否かを判定し(Sp13)、所定値以上でない場合は、ステップSp15に進む一方で、所定値以上の場合は、サブエラーフラグを設定したうえで(Sp14)、Sp15のステップに進む。
次いで、Sp15のステップでは、メイン制御部41から取得したコマンドがゲーム終了時に送信される遊技終了コマンドであるか否かを判定し、遊技終了コマンドでなければSp17のステップに進み、遊技終了コマンドであれば、ARTカウンタ値を前回ゲームのARTカウンタ値が格納される前回値格納領域に格納し(Sp16)、Sp17のステップに進む。
Sp17のステップでは、メイン制御部41から取得したコマンドが内部当選コマンド、すなわち上乗せ抽選が実行され、ARTカウンタ値が増加する可能性のあるコマンドであるか否かを判定し、内部当選コマンドでなければSp20のステップに進み、内部当選コマンドであれば、当該内部当選コマンドの受信を契機にARTカウンタ値が上乗せされたか否かを判定する(Sp18)。
Sp18のステップにおいてARTカウンタ値が上乗せされていない場合には、Sp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が上乗せされている場合には、前回値格納領域に格納されている前回ゲームのARTカウンタ値と、現在のARTカウンタ値と、を比較し、上乗せに伴う増加数が上乗せ抽選により上乗せされる可能性のある所定値を超えるか否かを判定する(Sp19)。Sp19のステップにおいて上乗せに伴う増加数が所定値以下である場合には、Sp24のステップに進む一方で、増加数が所定値を超える場合、すなわち上乗せ抽選で増加する可能性のある値を超える場合には、異常と判断してサブエラーフラグを設定したうえで(Sp25)、Sp26のステップに進む。
Sp20のステップでは、メイン制御部41から取得したコマンドが遊技終了時RTコマンド、すなわちART中である場合に、前回のゲーム終了時と比較してARTゲーム値が減少する可能性のあるコマンドであるか否かを判定し、遊技終了時RTコマンドでない場合には、Sp24のステップに進む一方で、遊技終了時RTコマンドである場合には、ART中であり、かつARTカウンタ値が前のゲームよりも減少し得る2ゲーム目以降であるか否かを判定する(Sp21)。そして、ART中でない場合またはART中であるが1ゲーム目である場合には、Sp24のステップに進む一方で、ART中、かつ2ゲーム目以降である場合には、さらに当該ゲームでARTカウンタ値が上乗せされたか否かを判定する(Sp22)。
Sp22のステップにおいてARTカウンタ値が上乗せされたと判定された場合にはSp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が上乗せされていない場合には、前回値格納領域に格納されている前回ゲームのARTカウンタ値と、現在のARTカウンタ値と、を比較し、ARTカウンタ値が減少したか否かを判定する(Sp23)
Sp23のステップにおいてARTカウンタ値が減少した場合には、Sp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が減少していない場合には、異常であるのでサブエラーフラグを設定して(Sp25)、ステップSp26に進む。
次に、Sp24のステップでは、ARTカウンタ値が、当該スロットマシン1においてARTのゲーム数として設定され得る所定の範囲(例えば0以上9999の範囲)にあるか否かを判定する。Sp24のステップにおいてARTカウンタ値が所定の範囲である場合には、Sp26のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が所定の範囲にない場合には、異常としてサブエラーフラグを設定して(Sp25)、Sp26のステップに進む。
そして、Sp26のステップでは、サブエラーフラグが設定されているか否かを判定して、サブエラーフラグが設定されていない場合は、タイマ割込処理(サブ)に復帰する一方で、サブエラーフラグが設定されている場合は、サブエラー報知パターンを設定して(Sp27)、タイマ割込処理(サブ)に戻る。
このように、異常診断処理では、1ゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンドが、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番で受信せず、特定のコマンドを受信した順序が正常でないと判定した場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、特定のコマンドを受信した順序が正常であっても、コマンドが欠落している場合には、その回数が所定回数となることで異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、ゲーム開始時に送信される遊技カウンタ1コマンドを受信した際に、前回のゲーム終了時に送信される遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値と、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、が連続した値でない場合、またはゲーム終了時に送信される遊技カウンタ2コマンドを受信した際に、当該ゲーム開始時に送信される遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と、遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値と、が同一の値でない場合には、これらの回数が所定回数となることで異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
これらコマンドを通信不良が発生した場合に異常と判定されることで、遊技制御基板40と第1演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行ったり、コマンドラインに不正基板等を仕込むことにより、コマンドの通信不良を発生させ、ARTのゲーム数を進行させないようにすることで、ARTを継続させるといった不正行為が行われている可能性を検知できるようになっている。
また、コマンドの欠落により異常が判定される場合や、遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドの欠落に伴う遊技カウンタ値の矛盾により異常が判定される場合には、一定の許容回数が定められているので、正常な動作状態であるが、極低い割合でこれらの異常が検知された場合でも、直ちに異常と判定されることがないので、正常な動作状態にも関わらず、頻繁にサブエラーが判定されてしまうことが防止されるようになっている。
また、ART中においては、ARTカウンタ値、すなわちARTの残りゲーム数が、上乗せされた場合や減少しない1ゲーム目を除き、1ゲーム毎に減少しているか否かが判定され、ARTの残りゲーム数が減少していない場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、ART中においてARTカウンタ値がARTのゲーム数として設定され得る範囲であるか否かが判定され、ARTカウンタ値がARTのゲーム数として設定され得る範囲でない場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、ART中において上乗せ抽選に当選し、ARTカウンタ値が増加する場合には、ARTカウンタ値の増加数が上乗せ抽選にて増加し得る増加数を超えるか否かが判定され、上乗せ抽選にて増加し得る増加数を超えて増加した場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
これらARTカウンタ値の増減の異常が発生した場合にも異常と判定されることで、上記のようなコマンドの通信不良が発生しない場合でも、ARTゲーム数を進行させない不正行為が行われている可能性を検知できるようになっている。
また、タイマ割込処理(サブ)では、異常診断処理にて第1サブ制御部91側の異常が検知され、サブエラーフラグが設定され、サブエラー報知パターンが設定されると、サブエラー報知パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる出力制御が行われることで、サブエラー報知が実行され、第1サブ制御部91側で異常が検知された旨が報知され、上記のような不正行為がされている可能性を認識させることが可能となり、遊技場の店員によりかかる不正行為を早期に発見することができるとともに、かかる不正行為を抑止することができる。
サブエラー報知パターンが設定されている間はサブエラー報知が継続して実行されるようになっており、図46(a)に示すように、単に電源を再投入するだけでは、サブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンは維持され、メイン制御部41から復帰コマンドを受信することで、サブエラー報知が再開されるようになっている。
また、サブエラー報知パターンが設定されている状態で、電源を再投入した際にRAM91cのデータに異常が生じている場合には、RAM91cの格納領域のうちサブエラーフラグを除く領域が初期化される一方、サブエラーフラグは維持され、メイン制御部41から復帰コマンドを受信した後、何らかのコマンドを受信することで、再度サブエラー報知パターンが設定され、サブエラー報知パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することよるサブエラー報知が再開されるようになっている。
また、サブエラー報知パターンが設定されている状態で、電源を再投入した際にメイン制御部41からRAM異常を示すエラーコマンドを受信した場合には、RAM91cの格納領域のうちサブエラーフラグを除く領域が初期化される一方、サブエラーフラグは維持され、その後、何らかのコマンドを受信することで、再度サブエラー報知パターンが設定され、サブエラー報知パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによるサブエラー報知が再開されるようになっている。
サブエラー報知を停止させるには、メイン制御部41側でリセット/設定スイッチ38を操作した状態で、電源投入する必要があり、図46(b)に示すように、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で、電源投入することで、メイン制御部41から復帰コマンドが送信される前にエラー解除コマンドが送信されるようになっており、第1サブ制御部91側で、起動時にメイン制御部41からエラー解除コマンドを受信することにより、サブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンがクリアされることで、サブエラー報知を停止させることができるようになっている。
また、メイン制御部41から設定開始を示す設定コマンドを受信した場合に第1サブ制御部91のRAM91cのクリアに伴いサブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンもクリアされ、サブエラー報知も停止することとなるが、この場合にも、所定のキー操作により前面扉1bを開放して設定キースイッチ37をONの状態として電源を再投入する必要となる。
また、エラー解除コマンドを受信してサブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンがクリアされる場合には、ART情報もクリアされ、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されるとともに、ナビストック数が残っている場合には、これらナビストック数もクリアされることとなる。
また、サブエラーフラグがクリアされた回数、すなわちサブエラーが検知された回数が計数されるようになっており、サブエラーフラグがクリアされた回数が所定回数以上となった場合には、次回以降の電源投入時に、故障報知パターンに応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することによる出力制御が行われることで、第1サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知されるようになっている。
本実施例では、第1サブ制御部91がナビ演出などの遊技者にとって有利な情報を報知する制御を行うことにより第1サブ制御部91側で独自にART等の遊技者にとって有利な遊技状態に制御するようになっている。このような構成においては、遊技者にとって有利な遊技状態のゲーム数を進行させないようにすることでかかる有利な状態を継続させるといった不正行為がされる可能性があり、このような不正行為を防止するために、第1サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常を検知可能とし、第1サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知に応じた出力パターンを示すコマンドを第2サブ制御部191に送信することにより演出装置の出力制御を実行し、その旨を報知するようになっている。
このような構成において、例えば、電源投入時における第1サブ制御部91側のRAM異常の発生等により、第1サブ制御部91側がRAM91cを初期化してしまう場合など、第1サブ制御部91側が独自に制御状態を初期化する構成の場合には、上記のようなサブエラー報知の実行中に、第1サブ制御部91側にRAM異常を発生させることでサブエラー報知も停止してしまうこととなり、上記のような不正行為がされた場合に、その痕跡が簡単に消えてしまうこととなるため、このような不正行為を十分に防止することができない虞がある。
これに対して本実施例では、第1サブ制御部91側のRAM異常の発生等によるRAM91cの初期化等、第1サブ制御部91側のみで成立する条件が成立するだけでは、サブエラー報知を停止させることができず、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源を再投入すること、または設定キースイッチ37をONにした状態で電源を再投入すること、すなわち遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させることができるようになっており、第1サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連して不正がなされた結果、サブエラー報知が実行された場合には、遊技者による操作が不能なリセット/設定スイッチ38、設定キースイッチ37、電源スイッチ39等を操作することを要し、簡単にサブエラー報知を停止させることができないことから、これら第1サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正を効果的に防止することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41の制御状態が初期化されることとなる設定変更操作だけでなく、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源投入する操作、すなわち設定変更操作に用いる操作手段の操作ではあるが、設定変更とは異なる操作態様での操作でもサブエラー報知を停止させることが可能であり、メイン制御部41側の制御状態を変更することなく、遊技者による操作が不能な設定変更操作に用いる操作手段を利用してサブエラー報知を停止させることができる。
また、本実施例では、サブエラー報知を停止させる場合に、遊技者による操作が不能なリセット/設定スイッチ38の操作だけでなく、このリセット/設定スイッチ38を押下したままの状態での電源投入操作を必要とするため、不正行為を行う者が目立たずに当該操作を行うことが困難となるため、第1サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正をさらに効果的に防止することができる。
また、サブエラー報知を停止させる際に利用されるリセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が設けられた電源ボックス100の前面に、これらリセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を被覆するカバー部材100aが設けられ、カバー部材100aを開放しない限り、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を操作することができないようになっており、リセット/設定スイッチ38を押下したままの状態での電源投入操作を目立たずに行うことがさらに困難となるため、第1サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正をさらに効果的に防止することができる。
尚、本実施例では、サブエラー報知を停止させる際に利用される操作手段であり、遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段として、筐体1aの前面を塞ぐ前面扉1bを備え、前面扉1bが遊技場の店員等が所持する所定のキー操作によらなければ開放できない構成において、前面扉1bによって塞がれる筐体1aの内部に搭載されることで、遊技場の店員による操作が可能となる設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を適用しているが、前面扉1bの内側に配置されたスイッチを適用しても良いし、リセットスイッチ23等、操作部は前面扉1bの前面側に露呈しているが、遊技場の店員等が所持する鍵などを用いた操作を要することで、遊技場の店員による操作が可能とされた操作手段を適用しても良く、これらの構成であっても、簡単にサブエラー報知を停止させることができないことから、上記した第1サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正を効果的に防止することができる。
また、本実施例では、設定変更操作によってもサブエラー報知を停止させることが可能となる構成であるが、設定変更操作を行った際にメイン制御部41から送信される設定開始を示す設定コマンドを受信しても第1サブ制御部91はサブエラーフラグを維持し、設定変更操作に用いる操作手段の操作ではあるが、設定変更とは異なる操作態様での操作でのみサブエラー報知を停止させることが可能となる構成としても良く、このような構成であっても、メイン制御部41側の制御状態を変更することなく、遊技者による操作が不能な設定変更操作に用いる操作手段を利用してサブエラー報知を停止させることができる。
また、本実施例では、第1サブ制御部91がサブエラー報知を実行している場合に、メイン制御部41からエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させる構成であるが、少なくともメイン制御部41から遊技者による操作が不能な操作手段が操作された際に送信されるコマンドを受信したことを条件にサブエラー報知を停止させる構成であれば良く、メイン制御部41から遊技者による操作が不能な操作手段が操作された際に送信されるコマンドを受信したことに加え、第1サブ制御部91側で他の条件も成立すること(例えば、演出用スイッチ56が操作されること、第1演出制御基板90に搭載された操作部が操作されることなど)によりサブエラー報知を停止させる構成としても良い。
また、本実施例では、第1サブ制御部91側でARTに係る不正がされた可能性のある異常が検知された場合に、サブエラー報知が実行される構成であるが、少なくとも遊技者にとって有利な情報が報知される構成において、これら有利な情報の報知に関連する不正がされた可能性が検知された場合に、サブエラー報知が実行される構成であれば良い。
また、本実施例では、第1サブ制御部91が報知する遊技者にとって有利な情報として遊技者にとって有利な停止態様(確実にメダルを獲得可能な停止態様、遊技者にとって有利なRT0またはRT2へ移行させる停止態様、遊技者にとって不利なRT1への移行を回避する停止態様)を停止させるための操作態様が報知される構成であるが、遊技者にとって有利な情報として、現在の遊技状態の有利度(例えば、ナビストック抽選の当選確率が高確率な状態か否か等)を示唆する情報、遊技者にとって有利な特典の付与を受けるために必要な情報(例えば、ウェブサイト上で特典の付与を受けるのに必要なパスワード等)などを適用しても良い。
また、本実施例では、サブエラー報知を停止させると、ART情報もクリアされ、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されるとともに、ナビストック数が残っている場合には、これらナビストック数もクリアされるようになっており、一度、第1サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常が検知されると、有利な状態に係るデータも初期化されるので、不正行為により実行された可能性のある状況にも関わらず遊技者に対して有利となってしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、サブエラー報知を停止させた際に、ART情報がクリアされる構成であるが、サブエラーフラグが設定されたとき、第1サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常が検知されたときにART情報がクリアされる構成としても良く、このような構成であっても、不正行為により実行された可能性のある状況にも関わらず遊技者に対して有利となってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、サブエラーフラグがクリアされた回数、すなわちサブエラーが検知された回数が計数されるようになっており、サブエラーフラグがクリアされた回数が所定回数となった場合には、次回以降の電源投入時に、第1サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知されるようになっており、サブエラー報知が実行された回数が多い場合には、不正行為ではなく故障している可能性もあるため、その旨の注意を遊技場の店員に促すことができる。
尚、本実施例では、サブエラーが検知された回数が所定回数となることで故障が発生している可能性を報知する構成であるが、サブエラーが検知された頻度、すなわち所定期間、或いは所定ゲーム数においてサブエラーが検知された割合が一定割合を超えた場合に、次回以降の電源投入時に、第1サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知される構成としても良く、このような構成においても、サブエラー報知が実行される頻度が高い場合には、不正行為ではなく故障している可能性もあるため、その旨の注意を遊技場の店員に促すことができる。
また、本実施例では、第1サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行し、一度サブエラー報知が実行されると、その間、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御を行わず、受信したコマンドに応じて制御パターンの更新も行われなくなる構成であるが、サブエラー報知を実行するためのサブエラー報知パターンを、制御パターン格納領域とは別の領域から読み出し、制御パターン格納領域に設定された制御パターンに優先してサブエラー報知パターンに基づく出力制御を実行することでサブエラー報知を実行するとともに、サブエラー報知と並行して、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御(演出パターンの選択、制御パターンの更新、ナビストック抽選、ARTに関連する制御等)を、サブエラー報知が実行されていない場合と同様に行い、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させた際に、制御状態を初期化せず、サブエラー報知に並行して実行していた制御状態に基づいて演出の制御を続行する構成としても良い。これにより、第1サブ制御部91側で異常が検知され、サブエラー報知が実行された場合に、その後、遊技場の店員の判断で不正の可能性がある場合のみ、遊技場の店員の操作により設定変更を行うことなどにより第1サブ制御部91の制御状態を初期化する一方、不正の可能性がない場合であれば、第1サブ制御部91の制御状態を初期化せずに、遊技場の店員の操作によりサブエラー報知のみ停止させて遊技を続行することも可能となる。
また、第1サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行し、一度サブエラー報知が実行されると、その間、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御を行わず、受信したコマンドに応じて制御パターンの更新も行われなくなる構成においても、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させた際に、制御状態を初期化せず、サブエラー報知が開始したときから維持されている制御状態に基づいて演出の制御を続行する構成としても良く、このような構成とした場合でも、第1サブ制御部91側で異常が検知され、サブエラー報知が実行された場合に、その後、遊技場の店員の判断で不正の可能性がある場合のみ、遊技場の店員の操作により設定変更を行うことなどにより第1サブ制御部91の制御状態を初期化する一方、不正の可能性がない場合であれば、第1サブ制御部91の制御状態を初期化せずに、遊技場の店員の操作によりサブエラー報知のみ停止させて遊技を続行することも可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
前記実施例では、遊技機としてスロットマシンを適用しているが、遊技球を遊技領域に発射して遊技が行われるパチンコ遊技機を遊技機として適用しても良い。パチンコ遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われるパチンコ遊技機であっても良いし、例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行うパチンコ遊技機であっても良い。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
5 1枚BETスイッチ
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
32L、32C、32R リールモータ
40 遊技制御基板
41 メイン制御部
90 第1演出制御基板
91 第1サブ制御部
190 第2演出制御基板
191 第2サブ制御部
200 基板ケース
301 固定ベース
302 可動ベース

Claims (2)

  1. 位相信号に基づいて駆動するステッピングモータにより各々が識別可能な複数種類の識別情報が配置された表示帯を移動させることで変動表示可能な可変表示装置を備え、
    遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、
    演出の制御を行う演出制御手段が搭載された演出制御基板と、
    前記遊技制御手段から送信された制御情報を前記演出制御手段が受信可能となるように前記遊技制御基板と前記演出制御基板とを接続する接続手段と、
    前記遊技制御基板を収納する基板ケースと、
    痕跡を残さずに開封することができないように前記基板ケースを封止する封止手段と、
    前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
    を備え、
    前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から送信された制御情報に基づいて遊技者にとって有利な特典を付与するか否かを決定する特典付与決定手段を含み、
    前記演出制御基板及び前記接続手段は、前記遊技制御基板とともに前記基板ケースに収納され、
    前記遊技制御手段は、
    前記位相信号の制御を行う位相信号制御手段と、
    前記可変表示装置が変動しており、かつ前記導出操作手段がゲームの進行に関与する所定状態において前記導出操作手段が操作されたときに、前記可変表示装置に前記表示結果を導出させる導出制御手段と、
    前記導出制御手段により前記可変表示装置に導出された前記表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
    前記可変表示装置が変動しており、かつ前記所定状態への移行を遅延させる遅延状態において前記導出操作手段が操作されたときに、前記可変表示装置に前記入賞判定手段の判定対象とならない仮表示結果を導出させる仮導出制御手段と、
    を含み、
    前記位相信号制御手段は、
    前記導出制御手段により前記可変表示装置に前記表示結果が導出されたときには、前記位相信号を所定期間以上変化させず、
    前記仮導出制御手段により前記可変表示装置に前記仮表示結果が導出されたときには、前記位相信号が変化しない状態となってから前記所定期間が経過する前に必ず前記位相信号を変化させる
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 位相信号に基づいて駆動するステッピングモータにより各々が識別可能な複数種類の識別情報が配置された表示帯を移動させることで変動表示可能な可変表示装置を備え、
    遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    遊技の制御を行う遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、
    演出の制御を行う演出制御手段が搭載された演出制御基板と、
    前記遊技制御手段から送信された制御情報を前記演出制御手段が受信可能となるように前記遊技制御基板と前記演出制御基板とを接続する接続手段と、
    前記遊技制御基板を収納する基板ケースと、
    痕跡を残さずに開封することができないように前記基板ケースを封止する封止手段と、
    前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
    を備え、
    前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から送信された制御情報に基づいて遊技者に付与する有利量を決定する有利量決定手段を含み、
    前記演出制御基板及び前記接続手段は、前記遊技制御基板とともに前記基板ケースに収納され、
    前記遊技制御手段は、
    前記位相信号の制御を行う位相信号制御手段と、
    前記可変表示装置が変動しており、かつ前記導出操作手段がゲームの進行に関与する所定状態において前記導出操作手段が操作されたときに、前記可変表示装置に前記表示結果を導出させる導出制御手段と、
    前記導出制御手段により前記可変表示装置に導出された前記表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
    前記可変表示装置が変動しており、かつ前記所定状態への移行を遅延させる遅延状態において前記導出操作手段が操作されたときに、前記可変表示装置に前記入賞判定手段の判定対象とならない仮表示結果を導出させる仮導出制御手段と、
    を含み、
    前記位相信号制御手段は、
    前記導出制御手段により前記可変表示装置に前記表示結果が導出されたときには、前記位相信号を所定期間以上変化させず、
    前記仮導出制御手段により前記可変表示装置に前記仮表示結果が導出されたときには、前記位相信号が変化しない状態となってから前記所定期間が経過する前に必ず前記位相信号を変化させる
    ことを特徴とするスロットマシン。
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