JP2015111359A - 設計プログラム、設計装置及び設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】解析対象となる構造物の試作又は製造を行わなくとも、構造物を構成する各部品の組み付け位置のバラツキを解析可能とする設計プログラム等を提供する。【解決手段】コンピュータに、過去に製作された部品情報が記憶された部品記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出し、前記設計部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の設計値の公差分布平均値を取得し、前記類似部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所の寸法の実測値の分布平均値を取得し、取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出し、前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算する処理を実行させる。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の部品を含む構造物の各部品寸法の公差解析の結果を用いた構造物の設計を行う設計プログラム、設計装置及び設計方法に関する。
構造物を構成する各部品の組み付け位置のバラツキを小さくするために、公差解析が用いられている(例えば特許文献1)。
しかしながら、公差解析で検証した最適な寸法公差設定を反映した二次元図面を基に実際に部品を製造しても、製造/加工条件によっては設計ノミナル値(公差中央値)から実際の寸法の分布中央値が外れてしまうことがある。例えば、樹脂の射出成形品では成形条件による出来上がりの寸法のバラツキが大きく、設計ノミナル値(公差中央値)とおりに製造できない場合があり、部品の歩留まりを悪化させていた。歩留まりの悪化は部品の製造コストの増加につながる。
特開2013−196406号公報
一方、各部品の組み付け位置のバラツキを求めるためには、各部品の寸法の実測値データが必要である。そのため、対象となる構造物の試作又は製造を行わなければ、各部品の組み付け位置のバラツキを求めることはできない。よって、各部品の寸法の実測値を得ることなく、各部品の組み付け位置のバラツキを最小にする対策を講じることが困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、一つの側面では解析対象となる構造物の試作又は製造を行わなくとも、構造物を構成する各部品の組み付け位置のバラツキを解析可能とする設計プログラム等を提供することにある。
本願に開示する設計プログラムは、コンピュータに、過去に製造された部品の情報が記憶された記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出し、前記設計部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の設計値の公差分布平均値を取得し、前記類似部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所の寸法の実測値の分布平均値を取得し、取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出し、前記差分が閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算する処理を実行させる。
本願の一観点によれば、解析対象となる構造物の試作又は製造を行わなくとも、構造物を構成する各部品の組み付け位置のバラツキを解析することが可能となる。
設計支援システムの概略構成を示す説明図である。 品質予測装置のハードウェアの一構成例を示すブロック図である。 品質予測装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。 類似部品抽出処理の手順を示すフローチャートである。 拘束度の判定アルゴリズムについて、概念的に示した説明図である。 CADシステムの形状情報と公差解析システムの定義情報との対応関係を示す説明図である。 定義箇所形状の詳細属性情報の一例を示す説明図である。 判断テーブルの一例を示す説明図である。 相殺処理の手順を示すフローチャートである。 検証箇所を示す説明図である。 2つの部品を組み合わせる様子を示す説明図である。 一次公差解析の結果より得られた隙間寸法の分布を示すグラフ図である。 公差解析により得た部品の感度及び寄与率を示した感度・寄与率テーブルの一例を示す説明図である。 類似部品の寸法分布及び選択された部品寸法の分布それぞれを示すグラフ図である。 品質悪化懸念が有る場合に表示する警告画面の一例を示す説明図である。 二次公差解析により得た隙間寸法分布図である。 相殺前後の公差分布を示したグラフ図である。 隙間寸法の分布を示したグラフ図である。 検証結果を示す画面表示の一例を示す説明図である。 実施の形態1に係る品質予測装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
以下、本願に開示する設計支援システムを、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、設計支援システムの概略構成を示す説明図である。設計支援システムは、品質予測装置1(設計装置)、CAD(Computer Aided Design)システム2、公差解析システム3、部品データベース4(記憶部)、ネットワークNを含む。品質予測装置1、CADシステム2、公差解析システム3、部品データベース4それぞれは、ネットワークNを介して、他の装置とデータの送受信を行う。品質予測装置1は、過去の部品データを用いて、部品の組み付け位置のバラツキを予測する。CADシステム2は、構造物の設計を行うための装置である。公差解析システム3は、公差解析を行う。部品データベース4は、実測値寸法情報、3Dモデルライブラリを含む、過去に製造された部品の情報を記憶している。
図2は、品質予測装置1のハードウェアの一構成例を示すブロック図である。品質予測装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、大容量記憶装置13、入力部14、出力部15、通信部16、読取部17を含む。これらの各構成は、バスで接続されている。CPU10は、ROM12に記憶された制御プログラム1Pに従いハードウェア各部を制御する。RAM11は、例えばSRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、フラッシュメモリである。RAM11は、CPU10によるプログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。大容量記憶装置13は、例えばハードディスク、SSD(Solid State Drive)である。大容量記憶装置13は、種々のデータを記憶する。大容量記憶装置13は、制御プログラム1Pを記憶しても良い。入力部14は、キーボード、マウス、タッチパネルであり、ユーザが、データ、コマンドを入力する。出力部15は、表示装置(図示しない)に表示させるデータを出力する。通信部16は、ネットワークNを介して、CADシステム2、その他のコンピュータと通信する機能を備える。
読取部17は、CD(Compact Disk)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROMを含む可搬型記憶媒体1bを読み取る。CPU10が、読取部17を介して制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1bより読み取り、大容量記憶装置13に記憶することとしても良い。また、CPU10が、ネットワークNを介して他のコンピュータから制御プログラム1Pをダウンロードし、大容量記憶装置13に記憶しても良い。さらにまた、CPU10が、半導体メモリ1aから制御プログラム1Pを読み込むこととしても良い。
次に品質予測装置1が行う処理について説明する。図3は、品質予測装置1が行う処理の手順を示すフローチャートである。品質予測装置1のCPU10は、公差解析システム3に、処理対象である構造物の公差解析(一次公差解析、第1の公差解析)を行わせる(ステップS1)。ここでの解析は周知の公差解析であり、対象構造物を構成する各部品の感度(レバー比)及び寄与率並びに検証箇所の寸法(所定箇所寸法)の平均値を、公差解析システム3は算出する。CPU10は、算出された検証箇所の寸法の平均値、感度及び寄与率を、公差解析システム3から取得する(ステップS2)。なお、ここで検証箇所とは、構造物の品質を評価するために用いる部分である。CPU10は、検証箇所の寸法が所定の範囲に収まるか否かで品質を満たしているか否かを判定する。検証箇所の一例は、複数の部品間で生ずる隙間である。この場合、検証箇所の寸法(以下、「検証箇所寸法」と記す。)は、隙間の寸法である。
CPU10は算出した感度の値が閾値(例えば:1mm/mm)以上である寸法を選択する(ステップS3)。以降、所定の閾値以上の感度を持つ寸法を高感度寸法という。CPU10は選択した寸法と類似する部品寸法を、部品データベース4より抽出する(ステップS4)。
CPU10は、抽出した類似する部品寸法の実測値の分布を部品データベース4より取得する。すなわち、CPU10は、実測値の平均値と分布偏差(バラツキ)とを取得する。そして、CPU10は、取得した実測値の平均値と、一次公差解析の結果(第1の公差解析計算結果)から取得可能なステップS3で選択された高感度寸法の設計値の平均値との差分絶対値Xを算出する(ステップS5)。差分絶対値とは、2つの値の一方から他方を引いた値の絶対値である。単に差分ともいう。
次に、CPU10は類似する部品寸法が規格外であるか否かを判定する(ステップS6)。CPU10は、類似する部品寸法が規格外であるか否かの判定を、次のようにして行う。
一次公差解析で得た検証箇所寸法の平均値をμ、検証箇所寸法の許容値上限をU、検証箇所寸法の許容値下限をL、検証箇所寸法の偏差をσとする。ステップS2で選択した各部品寸法の感度の絶対値をSとする。以下の式1及び式2の右辺は、検証箇所寸法が目標品質を保てる範囲において、部品寸法のバラツキの許容可能な最大値を示すものである。したがって、
X≦([μ−L]−σ×目標品質σ値)/S (式1)
が成り立つ場合は、品質悪化の懸念は小さいので、CPU10は寸法規格外ではない(寸法規格内)と判定する。
X>([μ−L]−σ×目標品質σ値)/S (式2)
が成り立つ場合は、品質悪化の懸念は大きいので、CPU10は寸法規格外と判定する。なお、目標品質σ値とは、目標品質を、偏差σを用いて表すときの係数の値である。目標品質が3σとするとき、目標品質σ値は3である。
式1及び式2において、[μ−L]とするのは、平均値μ<許容値中心Mの場合であり、平均値μ≧許容値中心Mの場合は、[μ−L]を[U−μ]に置き換える。なお、MはUとLの中央値である。
CPU10は、類似する部品寸法が寸法規格内であると判定した場合(ステップS6でNO)、処理をステップS12に移す。
CPU10は、類似する部品寸法が寸法規格外と判定した場合(ステップS6でYES)、品質悪化が懸念される旨の強調表示を行う(ステップS7)。CPU10は、相対ズレ量(上述の差分絶対値)及びバラツキ(類似する部品寸法の分布偏差)を構造物の公差解析寸法定義に入力する。CPU10は、再度、公差解析システム3に公差解析を行わせる(二次公差解析、第3の公差解析:ステップS8)。CPU10は、公差解析システム3より、公差解析の結果(第3の公差解析計算結果)から得られる分布偏差を用いて、検証箇所の品質評価を行う。また、CPU10は、各部品の感度、寄与率を取得する(ステップS9)。
CPU10は、分布偏差が目標品質(例えば3σ)を満たしているか否かを判定する(ステップS10)。CPU10は、品質を満たしていると判定した場合(ステップS10でYES)、処理をステップS12に移す。CPU10は、品質を満たしていないと判定した場合(ステップS10でNO)、相殺処理を行う(ステップS11)。CPU10は、高感度寸法であって未処理の寸法が他にあるか否かを判定する(ステップS12)。CPU10は、他にあると判定した場合(ステップS12でYES)、処理をステップS4に戻す。CPU10は、他にないと判定した場合(ステップS12でNO)、処理を終了する。
図4は、類似部品抽出処理の手順を示すフローチャートである。CPU10は、公差解析システム3が記憶している組立順序通りに整理された構成部品ツリー情報を取得し、拘束されている自由度の数(拘束度)を検出する(ステップS21)。具体的にはCPU10は、構成部品ツリー情報に含まれる構成部品間相互の関係性を示す属性情報から、拘束度を検出することが可能である。ここで、自由度とは、6方向(例えばX軸、Y軸、Z軸のプラス方向とマイナス方向)において、組み合わせ部分で部品が拘束されているか若しくは拘束されていないか、又は、部品を拘束しているか若しくは拘束していないかのことを言う。
図5は、拘束度の判定アルゴリズムについて、概念的に示した説明図である。図5は、構成部品ツリーとして3つの類型を示している。いずれの類型についての図も、左に示すのが組立順序であり、右側に示すのが、組立順序通りに整理された構成部品ツリーである。該当部品とは、現在処理対象となっている部品寸法を含む部品のことである。
図5Aに示す例は、部品Aの次に該当部品が組み立てられ、その次に、部品Bが組み立てられることが示されている。この組立手順により、CPU10は、該当部品は部品Aを親として、6自由度で拘束(拘束度6)することを検出する。また、CPU10は、該当部品は部品Bの親として、部品Bを6自由度で拘束することを検出する。その結果、図5Aの右側のようなツリーが作成されることとなる。拘束度について上記の事項をまとめると、該当部品は、部品A/部品Bに対し、それぞれ6自由度の拘束条件を有することとなる。
図5Bに示す例では、部品Aの次には、部品Bと該当部品とが組み付けられた上で、2つの部品が部品Aに組み付けられることが示されている。そして、該当部品は、部品Aと部品Bを親として、6自由度で拘束されることが示されている。その結果、図5Bの右側のようなツリーが作成されることとなる。拘束度については、該当部品は部品Aと部品Bに対し、合計で6自由度の拘束条件を有することとなる。
図5Cに示す例では、部品Aの次に、部品B及び該当部品を略同時に組み付けることが示されている。そして、該当部品は部品Aを親として、6自由度で拘束されることが示されている。その結果、図5Cの右側のようなツリーが作成されることとなる。拘束度については、該当部品は部品Aに対し、6自由度の拘束条件を有することとなる。
図4に戻り、CPU10は判断テーブルの作成を行う(ステップS22)。より具体的には、ステップS21で検出した拘束条件、組立定義箇所の数、並びに組立定義箇所で使用されている要素の形状種別及び数より、CPU10は判断テーブルを作成する。組立定義箇所の数、並びに組立定義箇所で使用されている要素の形状種別及び数は、公差解析システム3で定義された組立定義及び自由度の属性情報、並びにCADシステム2が有する形状属性情報から抽出される。ここで、組立定義とは、部品のどの形状で組み合わせるか定義したものを言う。
図6は、CADシステム2の形状情報と公差解析システム3の定義情報との対応関係を示す説明図である。図6Aは、CADシステム2の形状情報を元に部品を三次元表示したものである。図6Bは、公差解析システム3の部品定義情報を示したものである。図6の例では、部品Bは面X、面Y、面Z及び面GAP、並びに穴1及び穴2を含むことが示されている。公差解析システム3において定義されていない、その他の構成要素については、図6Aにも指摘されていない。
図7は、定義箇所形状の詳細属性情報d1の一例を示す説明図であり、図6に示したデータを元に、判断テーブル作成に必要な情報をまとめたものである。詳細属性情報d1は、自由度情報d11、法線方向情報d12、曲面タイプ情報d13を含む。自由度情報d11はフリーか拘束であるかを示す情報である。図7の例では、X軸方向(TX)、Y軸方向(TY)には並進自由度があることが示されている。Z軸方向(TZ)は拘束されていることが示されている。軸周りの回転自由度は、X軸周り(RX)及びY軸周り(RY)は拘束されており、Z軸周り(RZ)はフリーである。
法線方向情報d12は、拘束する面の方向を示したものである。図7の例では、面の法線はZ軸方向である。
曲面タイプ情報d13は、拘束する面の面形状を示したものである。面形状には、平面、平行2平面間隔、円筒、長円、点、軸を含む。図7の例では、面形状は平面である。
上述した拘束度の情報及び図7に示した詳細属性情報d1により、判断テーブルが作成される。図8は、判断テーブルの一例を示す説明図である。図7に示した自由度情報d11より、ON(拘束)となっている要素は3であるから、組立定義箇所数は3となる。次に、CPU10は、図7に示した曲面タイプ情報d13から使用している形状種別を判別し、カウントする。今回の例では、平面が1、円筒が2となる。図8に示す判断テーブルは、過去部品についても予め用意されている。判断テーブルを比較することにより、CPU10は処理対象部品と類似する過去部品を抽出する(ステップS23)。類似するか否かの判定は、例えば、内容が一致する項目の数で行う。なお、ここでは過去部品は十分な数を蓄積しているとの前提であるので、処理対象部品が特殊な部品でなければ、判断テーブルの内容が一致するものが複数抽出される。一致するものの数が少ない場合は、類似するものも合わせて抽出しても良い。
次に、CPU10は、ステップS23で抽出された過去部品を、処理対象部品と材料属性、製造/加工属性が類似するものに絞り込む(ステップS24)。材料属性とは、部品を構成する材料を示すものであり、例えば、樹脂や金属の名称である。製造/加工属性とは、部品を製造する際の製造方法及び加工方法を示すものであり、例えば、射出成形、ダイキャスト、切削加工である。材料により採用される製造方法及び加工方法は限られるため、処理対象部品が特殊な材料、特殊な製造方法、又は加工方法を採用してなければ、一致するものに絞り込まれる。特殊な材料、特殊な製造法及び特殊な加工方法については、それぞれに類似する材料、製造方法、及び加工方法を定義しておき、処理対象部品の属性を置き換えた上で、絞り込みを行えば良い。
続いて、CPU10は、ステップS24で絞りこまれた過去部品を、処理対象部品と形状機能性が類似するものに、さらに絞り込む(ステップS25)。形状機能性とは、部品を構成する面、穴といった形状が持つ機能を言う。例えば、他の部品に組み付けられる場合、他の部品の突起部と嵌合する穴は、組み付けられる際の部品の位置を決める要素の1つであるので、形状機能性として位置決め要素を有することとなる。また、他の寸法の基準となるような要素は、補助基準要素である。例えば、穴の中心位置が所定の面からの距離で規定されている場合、当該面は補助基準要素である。位置決め要素、補助基準要素以外は、検証対象要素とする。
形状機能性は、前述の自由度情報d11より、定めることができる。自由度情報d11において、ON(拘束)が1箇所以上の場合は、位置決め要素である。すべてがOFF(フリー)の場合は、寸法補助要素又は検証対象要素である。寸法補助要素又は検証対象要素のいずれであるかは、例えば、CADシステム2のデータを元に他の寸法の基準要素となっているか否かにより判定可能である。
CPU10は、以上のようにして定められた形状機能性の比較により、ステップS25で絞りこまれた過去部品を、処理対象部品と形状機能性が類似するものに絞り込む。最終的に絞りこまれた過去部品の各部品寸法が、類似の部品寸法である。上述と同様に、形状機能性が類似するものよりも、一致するものが抽出されることか望ましい。なお、CPU10は、形状機能性による絞り込みを完了した段階で類似部品がなかった場合は、各段階において、類似と判定する基準を緩和し、類似とみなす過去部品の数を増やすなどをすれば良い。
次に相殺処理について、説明する。図9は相殺処理の手順を示すフローチャートである。品質予測装置1のCPU10は、相殺可能寸法を選択する(ステップS31)。相殺可能寸法とは、検証箇所寸法の平均値が想定している値からずれた場合に、そのずれを打ち消す作用を持つ寸法のことである。上述の一次公差解析(ステップS1)で得た各部品寸法を、感度値の高いものから順に複数、CPU10は選択する。選択した寸法を候補寸法と呼ぶ。
次にCPU10は、候補寸法を含む部品と類似する寸法を含む過去の部品を部品データベース4より抽出する(ステップS32)。この処理は、上述の類似部品選択処理と同様であるので、説明を省略する。
次に、抽出された部品において候補寸法に対応する寸法、すなわち類似する部品寸法が規格外であるか否か、CPU10は判定する(ステップS33)。この処理は、上述のステップS6の処理と同様であるので、説明を省略する。CPU10は、類似する部品寸法が寸法規格外であると判定した場合(ステップS33でYES)、処理をステップS39に移す。
CPU10は、類似する部品寸法が寸法規格内と判定した場合(ステップS33でNO)、寸法調整値の算出を行う(ステップS34)。ここで、寸法調整値とは、相殺を行うために候補寸法を調整するための値である。寸法調整値の算出は次のようにして行う。まず、CPU10は、検証箇所寸法として必要な平均値を算出する。これは、上述の二次公差解析(ステップS8)の結果より得た偏差と目標品質より求める。目標品質が3σである場合、次のような式となる。
検証箇所寸法の必要な平均値=二次公差解析で得た偏差×3 (式3)
CPU10は、算出した必要な平均値と、上述の二次公差解析(ステップS8)の結果より得た検証箇所寸法の平均値を用いて、検証箇所寸法の平均値の調整値を次のように算出する。
検証箇所寸法の平均値の調整値=必要な平均値−検証箇所寸法の平均値 (式4)
さらに、CPU10は、算出した検証箇所寸法の平均値の調整値、候補部品の感度値より、寸法調整値を算出する。
寸法調整値=検証箇所寸法の平均値の調整値/候補部品の感度値 (式5)
CPU10は、求めた寸法調整値を用いて、候補部品の候補寸法を変更し、公差解析システム3に、公差解析(三次公差解析、第2の公差解析)を行わせる(ステップS35)。公差解析の結果(第2の公差解析計算結果)より、CPU10は検証箇所の品質評価を行う(ステップS36)。次に、CPU10は検証箇所寸法の分布偏差が所定の目標品質(例えば3σ)を満たしているか否かを判定する(ステップS37)。
品質を満たしている場合(ステップS37でYES)、CPU10は処理をステップS39に移す。品質を満たしていない場合(ステップS37でNO)、CPU10は処理対象としている候補寸法を相殺可能寸法から除外する(ステップS38)。次に、CPU10は、候補寸法となる他の未処理の寸法があるか否か判定する(ステップS39)。他の未処理の寸法がある場合(ステップS39でYES)、CPU10は処理をステップS32に戻す。他の未処理の寸法がない場合(ステップS39でNO)、CPU10は処理をステップS40に移す。なお、候補寸法の中で上述の処理により、品質を満たすと判断されたものを相殺可能寸法という。
CPU10は、処理結果として、相殺可能寸法を優先順位順に表示する(ステップS40)。ここで、優先順位は、例えば、感度が低いものを高順位とする。もし、寸法のずれが発生した場合でも、他に与える影響が少なくて済むからである。CPU10は、相殺処理を終了し、処理を呼び出し元に戻す。
次に、上述した処理について、構造物を例示して説明を行う。図10は、検証箇所を示す説明図である。図10Aは、構造物S全体の斜視図である。図10Bは、構造物Sの部分拡大図であり、検証箇所を示している。構造物Sは、部品S1及び部品S2から構成されている。検証箇所は、部品S1と部品S2との隙間であり、検証箇所寸法は、隙間の隙間寸法dである。隙間寸法dは、部品S1と部品S2とが干渉しない範囲での最小値を確保することを目標とする。すなわち、0mm以上で、品質は3σ以上とする。
図11は、2つの部品S1、S2を組み合わせる様子を示す説明図である。部品S1のボスS11a、S11bがある平面S12と、対面する部品S2の平面S22とで面合わせがされる。ボスS11a及び孔S21a並びにボスS11b及び孔S21bの2箇所での軸合わせによって、6自由度で拘束される。このような条件において、一次公差解析(ステップS1)を行う。
図12は、一次公差解析の結果より得られた隙間寸法dの分布を示すグラフ図である。横軸が隙間寸法dの値で、単位はmmである。縦軸が度数である。グラフに示した分布より、検証箇所寸法である隙間寸法dの平均値が得られる(ステップS2)。図12に示す例では、隙間寸法dの平均値は0.5mm、偏差は0.1658mm、品質は3.02σとなっている。品質は目標品質3σ以上であるので、品質を満たしている。
図13は、公差解析により得た部品の感度及び寄与率を示した感度・寄与率テーブルt1の一例を示す説明図である。感度・寄与率テーブルは、名称欄C1、寄与率欄C2、感度欄C3を含む。名称欄C1の値は、アセンブリ名/部品名/形状名という形式となっている。図13の「A:1」は部品S1に対応し、「A:2」が部品S2に対応している。図13に示す例では、感度の絶対値の最大値は1.6mm/mmである。感度の絶対値が最大値となる寸法は、全部で4つである。したがって、4つの寸法が高感度寸法として選択されることとなる(ステップS3)。ここでは、四角で囲んだ「B:1」の孔2を処理対象とする。図11に示した部品S2の孔21bである。
次に、CPU10は、類似部品寸法抽出処理(ステップS4)により、部品データベース4から部品S2と類似する過去の部品寸法を選択する。CPU10は、選択された類似の部品寸法の寸法実測値の分布を取得する。また、CPU10は、処理対象となっている孔21の設計値の公差分布を一次公差解析の結果から取得する。図14は、類似部品の寸法分布及び選択された部品寸法の分布それぞれを示すグラフ図である。図14Aが設計値の公差分布を示すグラフ図であり、図14Bが類似の部品寸法の寸法実測値の分布を示すグラフ図である。共に縦軸が度数、横軸が寸法で単位はmmである。図14Aに示す例では、設計値の公差分布は10mm、プラスマイナス0.1mmである。図14Bに示す例では、実測値の分布は10.05mm、プラスマイナス0.045mmである。CPU10は、取得した分布に基づき、差分絶対値Xを算出する(ステップS5)。ここでは、
X=10.05−10=0.05mm
となる。
次に、CPU10は、判断閾値を算出し、寸法規格外であるか否かの判定を行う(ステップS6)。ここで、一次公差解析の結果は、図12に示した通りである。平均値μ=0.5mm、許容値上限U=1.0mm、許容値下限=0.0mm、偏差σ=0.1658mmである。目標品質は3σである。また、処理対象となっている部品寸法の感度値Sは、1.6mmである。したがって、上述の(式1)または(式2)の右辺、すなわち閾値は、以下のように算出される。
([0.5−0]−0.1658×3)/1.6=0.001625(mm)
差分絶対値X0.05mmは、算出された閾値0.001625mmよりも大きいので、品質悪化の懸念大と判定される。すなわち、処理対象となっている部品寸法は、寸法規格外と判定される(ステップS6でYES)。
寸法規格外と判定された場合には、ユーザに強調表示を行う(ステップS7)。図15は、品質悪化懸念が有る場合に表示する警告画面の一例を示す説明図である。図15の例では、警告画面は文字表示と部品表示とからなっている。文字表示の上段には、検証対象要素のオリジナル寸法(設計寸法)151、感度値152が表示されている。文字表示の下段には、設計値と実測値との相対差分153、差分絶対値と判断閾値との値及び大小関係154、並びに品質悪化懸念有155が表示されている。文字表示の吹き出しは、部品表示156の検証対象要素を示している。ベクトル157は検証対象要素の方向を示している。この方向は、詳細属性情報d1に含まれる法線方向情報d12より求めることが可能である。ここでは、X方向であり、ベクトル157の向きでX方向を示している。また、ベクトル157の線の太さによって感度の値を表現している。感度の値が小さければ線を細くし、大きければ線を太くして表現する。
寸法規格外と判定された場合、CPU10は二次公差解析を行う(ステップS8)。CPU10は、二次公差解析は上述したように、過去の類似の部品寸法の実測値の分布平均値、設計中央値との差分、及び実測値の分布偏差を、処理対象となっている寸法定義に入力し、品質リスクを再度検証する。すなわち、処理対象寸法の実測値が、類似の部品寸法と同様な分布となると仮定して、品質リスクを検証する(ステップS9)。
図16は二次公差解析により得た隙間寸法d分布図である。横軸が寸法dで単位はmm、縦軸が度数である。隙間寸法の平均値は0.42mm、偏差は0.15881mm、品質は2.64σとなっている。ここで目標品質は3σ以上であるので、目標品質を満たしていない(ステップS10でNO)。そこで、CPU10は、相殺処理を行い(ステップS11)、他の部品寸法で相殺することを試みる。
CPU10は、一次公差解析の結果より、相殺するための部品寸法は感度の高いものを候補として選択する(ステップS31)。ここで、CPU10は、一例として感度が1mm/mm以上のものを選択する。一次公差解析の結果より得た各部品寸法の感度値は、図13に示した通りである。感度が条件を満たす寸法は、図13に示されている寸法のうち、検証対象となっている部品「B:1」の孔2以外の寸法である。すなわち、部品「B:1」の孔1、GAPである。CPU10は、これらの寸法それぞれについて類似部品を抽出し(ステップS32)、寸法規格外である否かを判定する(ステップS33)。CPU10は、寸法規格外と判定された寸法は候補から外す(ステップS33でYES)。CPU10は、寸法規格外でないと判定された寸法について、寸法調整値を算出する(ステップS33でNO、ステップS34)。
CPU10は、検証対象となっている隙間寸法dの必要となる平均値を、上述した式3を用いて算出する。二次公差解析で得た偏差は、0.15881mm、目標品質は3σであるから、
必要な隙間平均値=0.15881mm×3=0.47643mm
となる。ここでは、安全マージンを考慮して、端数を切り上げ0.48mmとして以降の計算を行う。
次に、CPU10は、必要な隙間平均値を満たすために必要な隙間平均値の調整値を、上述の式4に従い、算出する。二次公差解析により得た隙間平均値は0.42mmであったので、
隙間平均値の調整値=0.48mm−0.42mm=0.06mm
となる。
CPU10は、算出した隙間平均値の調整値及び候補となっている各部品寸法の感度値から、各部品寸法の調整値を上述の式5に従い、算出する(ステップS34)。
感度1.6mm/mmの寸法の場合は、0.06/1.6=0.0375(mm)である。安全マージンを考慮して端数を切り上げ、0.04mmとする。感度1.0mm/mmの寸法の場合は、0.06/1=0.06(mm)である。感度がマイナスのものは、符号が逆となり、それぞれ、感度−1.6mm/mmの寸法では−0.04mm、感度−1.0mm/mmの寸法では−0.06mmとなる。
CPU10は、以上の寸法調整値の結果を順に各部品寸法に適用し、それぞれの場合について、公差解析を行う(ステップS35)。ここでは、部品S2の軸合わせ孔S21a(部品B:1、孔2)で調整を行った場合について示す。部品S2の軸合わせ孔S21aは、感度1mm/mm、寄与率4.04%である。図17は相殺前後の公差分布を示したグラフ図である。図17A、17Bともに、横軸は寸法dで単位はmm、縦軸は度数である。図17Aは相殺前の公差分布を示したグラフであり、図14Aと同じものである。図17Bは寸法調整後の公差分布を示したグラフである。設計では10mm、プラスマイナス0.1mmであった寸法は、調整を行ったことにより、10.06mm、プラスマイナス0.1mmとなっている。
次に、CPU10は、隙間寸法dの評価を行う(ステップS36)。図18は隙間寸法dの分布を示したグラフ図である。図18に示す例では、隙間平均値0.48mm、偏差0.15881mm、品質は3.02σとなる。ここで、目標品質の3σ以上であるので、品質を満たしている(ステップS37でYES)。よって、部品S2の軸合わせ孔S21aの寸法は、調整寸法の候補となる。他の部品寸法についても、同様な処理を行う。
図19は、検証結果を示す画面表示の一例を示す説明図である。図19では、処理結果を示す文字情報と相殺処理を行った部品の構成要素を示している。文字情報には、オリジナル寸法(調整前の寸法)191、感度値192、寄与率193、採用優先順位194、調整値195、調整後寸法196を含む。部品の構成要素の拡大図197に描かれているベクトル198は、調整した寸法の方向を示したものである。
以上のように、本実施の形態の設計支援システムは、構造物を構成する部品についての一次公差解析計算結果(第1の公差解析計算結果)に基づき、感度値が閾値を超えた部品を選択し、選択した部品(「選択部品」と記す)に類似する過去の部品(類似部品)を抽出する。選択部品の寸法の分布が類似部品と同様となると仮定し、その場合に構造物の品質が悪化する懸念があるか否かを、設計寸法の平均値と、類似部品の寸法の平均値とのずれと、算出した閾値との大小関係で判定する。構造物の品質が悪化する懸念があると判定されたとき、構造物を構成する選択部品以外の部品の寸法を調整することにより、上述のずれの相殺を試みる。調整の結果に基づいた三次公差解析計算結果(第2の公差解析計算結果)、品質の評価を行う。それより、構造物の品質が悪化する懸念があっても、選択部品以外の部品の寸法を調整することにより、品質の悪化を防ぐことが可能となる。
構造物の品質が悪化する懸念があるか否かの判定に用いる閾値は、構造物の品質を評価するための所定箇所の寸法の平均値、上限値の上限又は下限、偏差値、選択部品の寸法の感度値、及び予め定めた目標品質値に基づいて算出する。それより、構造物の品質が悪化する懸念があるか否かの判定を適切に行うことが可能となる。
構造物の品質が悪化する懸念があると判定されたとき、選択部品の寸法の分布が類似部品の寸法分布と同様になったと仮定して行った二次公差解析計算結果(第3の公差解析計算結果)を用いて、品質の評価を行うので、判定の確からしさを検証することが可能となる。
寸法を調整(変更)する部品は、一次公差解析計算結果から得た感度値により選択するので、最適な部品を選択可能となる。また、寸法を調整する値は二次公差解析計算結果を用いて求めるので、品質の悪化を相殺することが可能となる。
寸法を調整(変更)する部品が複数選択された場合は、選択された部品毎に寸法の調整を行い、再度品質の評価を行う。品質の再評価により、品質の悪化を相殺する部品が複数となったときは、寸法の調整する部品をユーザは選択することが可能となる。
寸法を調整(変更)する部品が複数選択された場合は、感度値の絶対値が小さい順にソートする。ソートした結果に基づき、寸法の調整する部品をユーザに提示するので、ユーザは感度値を加味して、寸法の調整する部品を選択することが可能となる。
感度値が閾値を超えた部品が複数ある場合は、部品毎に上述の処理を行うので、構造物全体として、品質の評価を行うことが可能となる。
実施の形態2
図20は、実施の形態1に係る品質予測装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。品質予測装置1は、選択部10a、抽出部10b、取得部10c、算出部10d、変更部10e、第2取得部10f、判定部10gを含む。CPU10が制御プログラム1Pを実行することにより、品質予測装置1は以下のように動作する。
選択部10aは、複数の部品を含む構造物についての各部品の感度値を含む第1の公差解析計算結果に基づき、感度値が、所定の閾値を超えている設計対象である設計部品を選択する。抽出部10bは、過去に製造された部品の情報が記憶された部品データベース4より、設計部品に類似する類似部品を抽出する。取得部10cは、設計部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の設計値の公差分布平均値、及び類似部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の寸法の実測値の分布平均値を取得する。算出部10dは、取得した分布平均値と公差分布平均値との差分、及び第1の公差解析計算結果より差分についての閾値を算出する。変更部10eは、差分が閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更する。第2取得部10fは、変更後の寸法を用いて第2の公差解析計算を行った結果を取得する。判定部10gは、取得した結果に基づき、評価箇所の品質評価値を算出し、算出した品質評価値及び予め定めた品質閾値の大小関係を判定する。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)は、お互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の実施の形態1乃至2を含む実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
コンピュータに、
過去に製造された部品の情報が記憶された記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出し、
前記設計部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の設計値の公差分布平均値を取得し、
前記類似部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所の寸法の実測値の分布平均値を取得し、
取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出し、
前記差分が閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算する
処理を実行させる設計プログラム。
(付記2)
複数の部品を含む構造物についての公差解析計算の結果に基づき、感度値が所定の閾値を超えている部品を前記設計部品として選択し、
前記公差解析計算結果より前記差分についての閾値を算出する
処理を実行させる付記1に記載の設計プログラム。
(付記3)
前記第2箇所の寸法を変更して行った前記構造物についての第2の公差解析計算の結果に基づき、検証箇所の品質評価値を算出し、
算出した品質評価値及び予め定めた品質閾値の大小関係を判定する
処理を実行させる付記1又は付記2に記載の設計プログラム。
(付記4)
前記第2箇所の寸法の変更前及び変更後についての情報を出力する
処理を実行させる付記1から付記3のいずれか1つに記載の設計プログラム。
(付記5)
前記構造物の所定箇所寸法の平均値、許容値の上限値又は下限値、偏差値、前記選択した部品の寸法の感度値、及び予め定めた目標品質値に基づいて、前記閾値を算出する
処理を実行させる付記2から付記4のいずれか1つに記載の設計プログラム。
(付記6)
前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記類似部品の寸法実測値の分布平均値、設計値中央値との差分値及び寸法実測値の偏差値のそれぞれを、前記選択した部品に関する値であるとして行った前記構造物についての第3の公差解析計算結果を取得し、
取得した結果に基づき、前記品質評価値を算出し、
算出した品質評価値及び前記品質閾値が所定の大小関係を満たすとき、
前記第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算し、
前記第2の公差解析計算の結果を取得し、
取得した結果に基づき、評価品質評価値を再度算出し、
算出した品質評価値及び前記品質閾値の大小関係を判定する
処理を実行させる付記2から付記5のいずれか1つに記載の設計プログラム。
(付記7)
前記第2箇所は、前記第1の公差解析計算結果を用いて選択し、
選択した第2箇所の寸法を変更するための変更値を、第3の公差解析計算結果に基づいて算出する
処理を実行させる付記6に記載の設計プログラム。
(付記8)
前記第2箇所が複数選択された場合、選択された箇所毎に、
寸法を変更し、
前記第2の公差解析結果を取得し、
取得した結果に基づき、評価品質評価値を再度算出し、
算出した品質評価値及び前記品質閾値の大小関係を判定する
処理を実行させる付記7に記載の設計プログラム。
(付記9)
前記第2箇所が複数選択された場合、各箇所の感度の絶対値の小さい順に第2箇所に関する情報をソートする
処理を実行させる付記8記載の設計プログラム。
(付記10)
前記感度値が、所定の閾値を超えている第2箇所が複数ある場合は、箇所毎に、
類似部品を抽出し、
抽出した類似部品の寸法実測値の分布平均値を取得し、
前記部品の設計値の公差分布平均値を取得し、
取得した分布平均値と公差分布平均値との差分を算出し、
前記第1の公差解析計算結果より前記差分についての閾値を算出し、
前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記第2箇所の寸法を変更し、
前記第2箇所の寸法が変更後の寸法であるとして行った第2の公差解析計算結果を取得し、
取得した結果に基づき、評価箇所の品質評価値を算出し、
算出した品質評価値及び前記品質閾値の大小関係を判定する
処理を実行させる付記2から付記9のいずれか1つに記載の設計プログラム。(図1〜図20)
(付記11)
過去に製造された部品の情報が記憶された記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出する抽出部、
前記設計部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の設計値の公差分布平均値、及び前記類似部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所の寸法の実測値の分布平均値を取得する取得部、
取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出する算出部、
前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算する変更部、
を備えた設計装置。
(付記12)
制御部を有するコンピュータにより設計を行う設計方法において、
過去に製造された部品の情報が記憶された記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出し、
取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出し、
前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算する
設計方法。
(付記13)
前記類似部品の抽出は、組立定義箇所の拘束条件、材料属性及び加工属性並びに形状機能性の少なくとも一つについて、前記設計部品と最も類似する過去に製造された部品を前記記憶部より抽出する処理である付記1から10のいずれか1つに記載の設計プログラム。
1 品質予測装置(設計装置)
10 CPU
10a 選択部
10b 抽出部
10c 取得部
10d 算出部
10e 変更部
10f 第2取得部
10g 判定部
11 RAM
12 ROM
13 大容量記憶装置
14 入力部
15 出力部
16 通信部
17 読取部
1a 半導体メモリ
1b 可搬型記憶媒体
2 CADシステム
3 公差解析システム
4 部品データベース(記憶部)
N ネットワーク

Claims (8)

  1. コンピュータに、
    過去に製造された部品の情報が記憶された記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出し、
    前記設計部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の設計値の公差分布平均値を取得し、
    前記類似部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所の寸法の実測値の分布平均値を取得し、
    取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出し、
    前記差分が閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算する
    処理を実行させる設計プログラム。
  2. 複数の部品を含む構造物についての公差解析計算の結果に基づき、感度値が所定の閾値を超えている部品を前記設計部品として選択し、
    前記公差解析計算結果より前記差分についての閾値を算出する
    処理を実行させる請求項1に記載の設計プログラム。
  3. 前記第2箇所の寸法を変更して行った前記構造物についての第2の公差解析計算の結果に基づき、検証箇所の品質評価値を算出し、
    算出した品質評価値及び予め定めた品質閾値の大小関係を判定する
    処理を実行させる請求項1又は請求項2に記載の設計プログラム。
  4. 前記第2箇所の寸法の変更前及び変更後についての情報を出力する
    処理を実行させる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の設計プログラム。
  5. 前記構造物の所定箇所寸法の平均値、許容値の上限値又は下限値、偏差値、前記選択した部品の寸法の感度値、及び予め定めた目標品質値に基づいて、前記閾値を算出する
    処理を実行させる請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の設計プログラム。
  6. 前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記類似部品の寸法実測値の分布平均値、設計値中央値との差分値及び寸法実測値の偏差値のそれぞれを、前記選択した部品に関する値であるとして行った前記構造物についての第3の公差解析計算結果を取得し、
    取得した結果に基づき、前記品質評価値を算出し、
    算出した品質評価値及び前記品質閾値が所定の大小関係を満たすとき、
    前記第2箇所の寸法を変更した場合における変更後の寸法を計算し、
    前記第2の公差解析計算の結果を取得し、
    取得した結果に基づき、評価品質評価値を再度算出し、
    算出した品質評価値及び前記品質閾値の大小関係を判定する
    処理を実行させる請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の設計プログラム。
  7. 過去に製造された部品の情報が記憶された記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出する抽出部、
    前記設計部品のうち、他の部品と組み合わせる箇所の設計値の公差分布平均値、及び前記類似部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所の寸法の実測値の分布平均値を取得する取得部、
    取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出する算出部、
    前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2の箇所の寸法を変更する変更部、
    変更後の寸法を用いて第2の公差解析計算を行った結果を取得する第2取得部、並びに
    取得した結果に基づき、評価箇所の品質評価値を算出し、算出した品質評価値及び予め定めた品質閾値の大小関係を判定する判定部
    を備えた設計装置。
  8. 制御部を有するコンピュータにより設計を行う設計方法において、
    過去に製造された部品の情報が記憶された記憶部より、設計対象である設計部品に類似する類似部品を抽出し、
    取得した前記分布平均値と前記公差分布平均値との差分を算出し、
    前記差分が前記閾値より大きい場合に、前記設計部品のうち、前記他の部品と組み合わせる箇所以外の第2箇所の寸法を変更する
    設計方法。
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