JP2015103823A - 端末装置、通信状態監視システムおよび通信状態監視方法 - Google Patents

端末装置、通信状態監視システムおよび通信状態監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信時の信号劣化の要因を分類できること。
【解決手段】移動無線装置100は、無線通信を行う装置内部の温度を検出する温度センサ104と、温度センサ104が検出した高温期間中の無線通信の信号劣化の有無に基づいて、信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断する状態監視部103と、を有する。状態監視部103は、温度センサ104が検出する温度を、予め設定した閾値の温度と比較して、装置内部の温度が高温であるか否かを判断し、高温期間中、ベースバンド部101が信号処理した結果得られる無線品質情報に劣化する変化が生じた場合、信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信を行う端末装置、通信状態監視システムおよび通信状態監視方法に関する。
スマートフォンなどの移動無線装置は、無線通信処理を行うベースバンド部(BB部)と、アプリケーション処理を行うアプリケーション部(APL部)とを含み構成されている。最近の移動無線装置は、高機能化されて高速通信でき、例えば、高画質な動画なども処理できる。そのため、移動無線装置のAPL部にはクアッドコア等の高性能CPUが搭載されてきている。
移動無線装置は、中央部にプリント基盤が配置され、上端と下端にアンテナ部が配置実装されており、小型化のために、1枚のプリント基盤の一方の面にBB部を搭載し、他方の面にAPL部を搭載している。
高性能CPUは、処理時の発熱量が多く、移動無線装置内部が高温となることがある。そして、上記のように、BB部とAPL部が1枚のプリント基盤の表裏に実装される場合、APL部のCPUの発熱によってBB部が加熱され、アンテナ部からBB部までの経路も加熱されて、BB部には熱雑音による信号劣化(受信感度の劣化)が生じる。BB部の熱雑音は、他にバッテリの発熱等も考えられる。受信感度が劣化すると、無線信号のビット誤りが発生し、通信速度が低下する。
開示技術としては、無線通信装置の送受信データとキー操作のログデータを記憶しておき、異常検出時にログデータを読み出すことで、異常解析に用いるものがある(例えば、下記特許文献1参照。)。また、正常通信と着信失敗の履歴とを格納しておき、これらの履歴を故障判定に用いるものがある(例えば、下記特許文献2参照。)。また、送信装置から中継装置を介して受信基地局の伝送システムのいずれかの装置に、設定と操作と受信状態等の情報を記録しておき、記録した情報に基づいて、装置の状態を再現して不具合の解析に用いるものがある(例えば、下記特許文献3参照。)。
特開平11−186974号公報 特開2002−16544号公報 特開2008−205727号公報
しかしながら、従来の技術では、移動無線装置の使用中に、APL部の発熱等を要因としてBB部に熱雑音による信号劣化が生じると、電波状況が良好にもかかわらず、通信速度の低下が生じる。この場合、電波状況が良好であるにもかかわらず、通信速度が低下するために、ユーザーは速度低下の要因を判断することができなかった。この場合、ユーザーは、通信速度の低下によって移動無線装置が故障したと判断することがある。
特許文献1〜3の技術では、移動無線装置の使用中に、ユーザーが簡単に装置の異常であるか否かを判断することができない。より具体的には、移動無線装置の修理が必要な故障であるか、上記熱雑音による一時的な通信状態の劣化であるか等、故障の有無と故障の程度をユーザー自身が判断することができない。
このため、従来技術では、移動無線装置が故障であるか否かをユーザーが判断できないため、移動無線装置が故障していない場合でも、ユーザーが故障依頼する等、不要な手間が生じることを解消できない。対応するサービスセンタ等においても、故障していない移動無線装置の故障診断等を行うなど対応に手間がかかることを解消できない。
一つの側面では、本発明は、無線通信時の信号劣化の要因を分類できることを目的とする。
一つの案では、端末装置は、無線通信を行う装置内部の温度を検出する温度センサと、前記温度センサが検出した高温期間中の無線通信の信号劣化の有無に基づいて、当該信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断する監視部と、を有する。
一つの実施形態によれば、無線通信時の信号劣化の要因を分類できる。
図1は、実施の形態1にかかる端末装置の機能を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1にかかる端末装置の構成例を示す図である。 図3は、温度上昇による受信感度の劣化の例を示す図表である。 図4は、実施の形態1にかかる状態監視部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図5は、実施の形態1にかかる状態監視処理の例を示すフローチャートである。 図6は、LTE通信の場合の変調方式および通信レートの例を示す図表である。 図7は、発熱時にメモリに保存する発熱劣化情報の一例を示す図である。 図8は、実施の形態2にかかる状態監視処理の例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態3にかかる状態監視処理の例を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態4にかかる端末装置の処理を説明するブロック図である。 図11Aは、実施の形態4にかかる通信状態が良好なときの状態監視処理の例を示すフローチャートである。 図11Bは、実施の形態4にかかる発熱による劣化発生改善後の故障判断処理の例を示すフローチャートである。
(実施の形態1)
(端末装置の機能構成例)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態1にかかる端末装置の機能を示すブロック図である。実施の形態1では、端末装置としてスマートフォンなどの移動無線装置100を例に説明する。
移動無線装置100は、無線通信処理を行うベースバンド部(BB部)101と、装置の操作等に基づいて送受データ等のデータ処理(アプリケーション処理)を行うアプリケーション部(APL部)102と、状態監視部103と、温度センサ104と、を含む。
BB部101は、アンテナ110を介して受信した無線信号を受信処理し、APL部102に受信データとして出力する。また、APL部102から出力された送信データを無線信号としてアンテナ110から送信する。
このBB部101は、通信処理時に無線品質情報を出力する。無線品質情報としては、例えば、受信データの変調方式や、コードブロックサイズ、誤り検出結果(CRC:Cyclic Redundancy Check結果)、誤り検出率(BER:Bit Error Rate、BLER:BLock Error Rateなど)、通信レート(BPS:Bit Per Second)等があり、これらのうちいずれか一つあるいは複数を出力する。
APL部102は、所定のアプリケーション実行により、受信データを信号処理し、例えば、移動無線装置100の表示部(不図示)に表示出力する。また、ユーザーによる操作入力等に基づく信号を送信データとしてBB部101に出力する。
状態監視部103は、温度センサ104が端末内部の温度上昇を検出したときに、BB部101が出力する無線品質情報と通信レートの監視を行い、温度上昇を起因とする無線通信の信号劣化の有無を判断する。この状態監視部103は、無線品質情報の監視の結果、「温度上昇による信号劣化」が生じている状態、と判断したときには、発熱劣化情報を生成し、移動無線装置100の外部に出力(通知)する。
この発熱劣化情報は、高温時の信号劣化と判断したときの監視結果の各値であり、発生温度、発生時刻、無線品質情報(例えば、上記の変調方式、コードブロックサイズ、CRC、BER、BLER、通信レート等)からなる。また、発熱劣化情報には、「温度上昇による信号劣化」が生じている状態をユーザーに表示あるいは音声により通知する所定の通知メッセージを含んでもよい。
例えば、状態監視部103は、温度上昇時に、例えば、1.通信レートが低下した場合に、温度上昇による信号劣化と判断し、信号劣化が「有」と判断する。信号劣化が「有」との判断は、1.だけに限らない。
このほか、2.変調方式が高速の変調方式から低速の変調方式に変化した場合がある。また、3.コードブロックサイズが大きいサイズから小さいサイズに変化した場合がある。また、4.誤り検出結果(CRC)が増大した場合がある。また、5.誤り検出率(BER、BLER)が増大した場合がある。状態監視部103は、これら1.〜5.の変化のいずれか一つあるいは複数を組み合わせて信号劣化が「有」と判断する。
また、この状態監視部103は、図示しない格納部(メモリ)を備え、信号劣化が「有」と判断したときに判断に用いた情報をメモリに保存する。メモリに保存したデータは、後ほど、ユーザーの任意のタイミングで温度上昇による信号劣化の有無を確認することができる。
(端末装置の構成例)
図2は、実施の形態1にかかる端末装置の構成例を示す図である。移動無線装置100は、小型化のために、基盤201の一方の面(表面201a)にBB部101の回路が設けられ、他方の面(裏面201b)にAPL部102の回路(CPU等)が設けられている。
また、移動無線装置100の内部には、他にも発熱する電池202が設けられている。アンテナ110は、例えば、移動無線装置100の上下にそれぞれ設けられる。このように、BB部101と、BB部101からアンテナ110までの間の経路は、発熱するAPL部102や電池202の近傍に設けられることとなり、これらAPL部102や電池202による熱雑音の影響を受けやすい。
温度センサ104は、移動無線装置100内部の温度を検出する所定の箇所に配置される。例えば、基盤201の裏面201bの発熱量が大きいCPUを備えたAPL部102の近傍に設ける。これに限らず、基盤201の表面201aの熱雑音の影響を受けるBB部101の近傍に設けても良い。
熱雑音は、下記式(1)で表される。
熱雑音(W)=kTB…(1)
(k:ボルツマン乗数、T:温度(K)、B:帯域(Hz))
熱雑音の単位は(W)であるので、dBmに変換すると、熱雑音影響後の信号は、下記式(2)で表される。
熱雑音影響後の信号(dBm)=受信信号(dBm)+10log(kTB/1×10-3)…(2)
上記式(2)のように、温度上昇が発生すると、熱雑音は増加し、信号劣化が発生する。
(温度上昇により受信感度の劣化について)
図3は、温度上昇による受信感度の劣化の例を示す図表である。横軸は温度、縦軸は受信感度を示す。受信感度とは、目標としたスループットを達成するために必要な、電界強度のことである。下記は下り通信(Downlink)の通信速度が100Mbpsのとき、対スループット95%を達成するのに必要となる電界強度を「受信感度」としている。温度上昇することにより、受信感度が劣化していることが示されている。
受信感度が劣化すると、無線信号のビット誤りが発生し、通信速度が低下する。移動無線装置100の使用中(通信中)、APL部102が発熱すると、熱雑音による信号劣化が発生し、電波状況が良好にもかかわらず、通信速度の低下が生じることになる。電池202の充電等の発熱時にも同様に、電波状況が良好にもかかわらず、通信速度の低下が生じることになる。
そして、状態監視部103は、温度センサ104が温度上昇を検出し、無線品質情報(上記1.通信レートの低下〜5.誤り検出率の増大)のいずれか一つ、あるいは複数について劣化が進んだ(悪化した)場合、温度上昇による信号劣化と判断し、信号劣化「有」としてメモリに情報保存を行う。
(状態監視部のハードウェア構成例)
図4は、実施の形態1にかかる状態監視部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4において、状態監視部103は、CPU401と、ROM(Read−Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、半導体メモリやディスクドライブ等の記憶部404と、ディスプレイ405と、通信インターフェース(I/F)406と、キーボード408と、を含み構成することができる。
このほか、GPSセンサ410と、マウス411と、スキャナ412と、プリンタ413とを外部接続可能に備えてもよい。これらCPU401〜プリンタ413はバス409によってそれぞれ接続されている。
CPU401は、状態監視部103の全体の制御を司る演算処理装置である。ROM402は、状態監視部103の状態監視プログラムを記憶する不揮発性メモリである。RAM403は、CPU401による演算処理実行時のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。
通信インターフェース406は、ネットワーク407と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。具体的に、通信インターフェース406は、通信回線を通じてネットワーク407となる携帯電話網、Local Area Network(LAN)、Wide Area Network(WAN)、インターネットなどに接続され、ネットワーク407を介して他の装置に接続される。
ディスプレイ405は、状態監視のための設定画面や状態監視結果について、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などを画面表示しユーザーに通知する装置である。ディスプレイ405には、例えば、Thin Film Transistor(TFT)液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどを採用することができる。
上述した図1を用いて説明した状態監視部103の機能は、図4に記載のCPU401がROM402に格納された状態監視プログラムを実行処理することにより得ることができる。信号劣化時に情報を保存するメモリは、例えば、図4に記載の記憶部404を用いることができる。また、「温度上昇による信号劣化」である旨の通知メッセージを表示する表示部は、図4に記載のディスプレイ405を用いることができる。このほか、通知メッセージを音声出力するスピーカを設けても良い。
また、不図示であるがCPU401のタイマ等により、信号劣化時の時刻を取得できる。また、GPSセンサ410を設けることにより、信号劣化時の現在位置を取得できる。
また、図4に記載のCPU401が図1に記載のBB部101の制御用CPUであり、このBB部101に設けられたCPU401が状態監視部103の監視機能の処理についても実行する構成としてもよい。さらには、図4に記載のCPU401が図1に記載のAPL部102のCPUであり、このAPL部102に設けられたCPU401が状態監視部103の監視機能の処理についても実行する構成としてもよい。
(実施の形態1の状態監視処理例)
図5は、実施の形態1にかかる状態監視処理の例を示すフローチャートである。状態監視部103が行う状態監視処理について説明する。はじめに、状態監視部103は、移動無線装置100の通信中における温度センサ104の温度を検出する(ステップS501)。
次に、状態監視部103は、検出した温度が高温であるか判断する(ステップS502)。例えば、熱雑音に応じた一つの閾値(例えば50℃)を設定しておき、温度センサ104が検出した温度がこの閾値を超えたか否かを判断する。温度センサ104が検出した温度が閾値に達していない場合には高温ではないと判断し(ステップS502:No)、無線品質の監視を行わず通常処理を継続し(ステップS503)、ステップS501に戻る。
一方、状態監視部103は、温度センサ104が検出した温度が閾値を超えると高温と判断し(ステップS502:Yes)、無線品質の監視を開始する(ステップS504)。そして、状態監視部103は、無線品質の劣化を判断する(ステップS505)。無線品質の劣化は、上記1.通信レートの低下、2.低速な変調方式への変化、3.コードブロックサイズが小さくなる変化、4.誤り検出結果(CRC)の増大、5.誤り検出率(BER、BLER)の増大、のいずれか一つあるいは複数を組み合わせて判断する。
また、このステップS505の判断では、1.通信レートの低下を前提として、2.〜5.の変化を組み合わせて信号劣化が「有」と判断してもよい。
そして、状態監視部103は、無線品質が劣化していないと判断したときには(ステップS505:No)、ステップS501に戻る。一方、状態監視部103は、無線品質が劣化していると判断したときには(ステップS505:Yes)、発熱(熱雑音)による信号劣化(通信速度の低下)と判断して、発熱劣化情報の出力と保存を行う(ステップS506)。
具体的には、状態監視部103は、移動無線装置100の表示部に「温度上昇による信号劣化」である旨の通知メッセージを表示出力し、この際の判断に用いた監視の情報(上記1.通信レートの低下〜5.誤り検出率の増大)を発熱劣化情報としてメモリに保存する。
以上により一連の状態監視処理を終了し、所定タイミングで再度ステップS501の処理に戻る。表示する通知メッセージとしては、例えば、「現在の受信状態の劣化は発熱によるものです。」等とユーザーに通知する。さらに、「温度が低下すれば受信状態の劣化は解消されます。」と通知してもよい。
ステップS506によりメモリに保存する発熱劣化情報は、「温度上昇による信号劣化」を判断した際の無線品質情報を含んでいる。したがって、後ほど、メモリから発熱劣化情報を読み出した際にも、「温度上昇による信号劣化」であることを示すことができ、修理が必要な装置の故障ではないことを判断できる。
これにより、移動無線装置100のユーザーは、通信速度が低下したときに、表示された通知メッセージ、あるいは、後ほどメモリから読み出した発熱劣化情報により、一時的な温度上昇時の状態であることを容易に把握できるようになる。加えて、ユーザーに対し、通信速度の低下が移動無線装置100の故障(修理が必要な故障)ではないことを容易に伝えることができ、安心させることができるようになる。
そして、APL部102の処理が低負荷となる等して、温度が低下すれば、上記「温度上昇による信号劣化」の通知は解除されるため、ユーザーは、この通知解除によって安心して移動無線装置100を使用継続できるようになる。
実施の形態1によれば、移動無線装置100内部の温度上昇時に、通信速度の低下等の信号劣化が生じた場合、この劣化要因が熱雑音に基づくものであることを特定(分類)でき、直ちにユーザーに通知することができる。
これにより、発熱による信号劣化発生時に、移動無線装置100の故障と誤って判断して故障依頼するなどの不要な手間をユーザーにかけることがない。故障対応するメーカーのサービスセンタやショップ等においても、故障していない移動無線装置100の故障診断等を行わずに済ませることができるようになる。
また、メーカーのショップ等に移動無線装置100が持ち込まれた場合、移動無線装置100のメモリに保存された発熱劣化情報に基づいて、故障診断等を効率的に行うことができるようになる。例えば、速度低下の発生時期が全て発熱劣化情報(の発生時刻)であれば、熱雑音の発生「温度上昇による信号劣化」であり、修理が必要な故障ではないことをユーザーに伝えることができる。これにより、実際の情報を用いてユーザーを安心させることができるようになるとともに、無駄な故障回収を行わずに済ませることができるようになる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、移動無線装置100がLTE(Long Term Evolution)の通信規格にしたがった通信を行う構成例について説明する。そして、BB部101は、無線品質情報として、CQI(Channel Quality Indicator)を出力する。
状態監視部103は、温度センサ104が温度上昇を検出したときの無線品質情報としてCQIを用いて劣化を判断する。例えば、CQIがより劣化する変化が生じた場合(例えば変調方式が64QAM→16QAM→QPSKに変化した場合)、温度上昇による信号劣化と判断し、信号劣化「有」として発熱劣化情報を出力し、メモリに保存する。
(LTEのCQIテーブル例)
図6は、LTE通信の場合の変調方式および通信レートの例を示す図表である。LTE通信では、3GPP(TS36.213 Table 7.2.3−1: 4−bit CQI Table)規格により、CQI Index毎に変調方式と通信レート(code rate)が予め定められている。
図6に示すCQIインデックス(Index)は0〜15であり、CQIの値(インデックス値)が小さければQPSKの変調方式により低速通信を行い、CQIの値が大きくなるにつれて、16QAM、64QAMの変調方式および通信レートが高くなり高速通信を行う。
状態監視部103は、温度センサ104による温度上昇を検出したときに、CQI Indexの監視を行い、この発熱検出時にCQI Indexの値が減少した場合、温度上昇による信号劣化と判断する。
そして、状態監視部103は、このように、発熱による劣化が発生した場合は、ユーザーに向けて、「現在の受信状態の劣化は発熱によるものです。」等の通知を表示等により行う。同時に、メモリに発熱劣化情報の保存を行う。
この際、状態監視部103は、発熱による劣化発生時、保存する最低限の発熱劣化情報として、劣化発生の有無を表す情報の保存を行う。例えば、1bitのレジスタで、フラグ0:無、フラグ1:有とする保存を行う。
さらに、この発熱劣化情報に時刻情報も加えて保存を行うと、後から情報を読み出したときに信号劣化の発生時刻を知ることが可能となる。このほかに、発生時の温度、発生時の無線品質情報(CQI等)、発生時の位置情報など、必要に応じて複数の項目を発熱劣化情報として保存することで、後から発熱劣化情報を読み出したときに、発生時に生じた劣化の各項目の状況を詳しく知ることができる。
(発熱による信号劣化時に保存する情報例)
図7は、発熱時にメモリに保存する発熱劣化情報の一例を示す図である。図7の例は、上述した劣化発生が「有」の場合、対応するフラグ「1」に加えて、発生時刻、発生温度、発生時CQI、位置情報をそれぞれ付加して保存する例である。
この際、状態監視部103は、発生時刻については、CPU401内蔵のタイマ等から取得し、発生温度は、温度センサ104から取得し、発生時CQIは、劣化発生時のCQIインデックスの値をBB部101から取得し、位置情報はGPSセンサ410から取得する。
また、状態監視部103は、劣化発生時の情報を複数回記録させる場合は、上記から指定された情報を記録しておきたい回数分保存を行う。図7の例では、2回分の劣化発生時の情報を格納した例である。図7に示した劣化発生時の情報は、ユーザー通知完了時や、ユーザー操作時など任意のタイミングでクリア可能である。
なお、CQIの監視の結果、温度上昇時の情報、あるいは温度上昇時以外(劣化発生が「無」の場合の対応するフラグ「0」の信号劣化時)の情報についても、メモリに保存しておいてもよい。これにより、劣化発生が「無」の発生時刻により、信号劣化の発生時「1」の発生時刻や、劣化の変化状態をより特定しやすくなる。
さらには、GPSセンサ410等により取得した位置情報に基づき、位置別に異なる通信速度と対比して、信号劣化の要因が温度上昇に基づくものであるか、位置に基づくものであるかをより細かく特定(分類)できるようになる。また、時刻と位置に基づき、特定の催事開催に基づくトラフィック混雑に起因する信号劣化であることを特定(分類)することもできるようになる。
(実施の形態2の状態監視処理例)
図8は、実施の形態2にかかる状態監視処理の例を示すフローチャートである。状態監視部103が行う状態監視処理について説明する。はじめに、状態監視部103は、移動無線装置100の通信中における温度センサ104の温度を検出する(ステップS801)。
次に、状態監視部103は、検出した温度が高温であるか判断する(ステップS802)。例えば、熱雑音に応じた一つの閾値(例えば50℃)を設定しておき、温度センサ104が検出した温度がこの閾値を超えたか否かを判断する。温度センサ104が検出した温度が閾値に達していない場合には高温ではないと判断し(ステップS802:No)、無線品質の監視を行わず通常処理を継続し(ステップS803)、ステップS801に戻る。
一方、状態監視部103は、温度センサ104が検出した温度が閾値を超えると高温と判断し(ステップS802:Yes)、このときの無線品質を示すCQI Indexの値を保存する(ステップS804)。そして、状態監視部103は、再度、閾値を用いて高温であるか判断する(ステップS805)。
ステップS805において、高温でなければ(ステップS805:No)、ステップS801に戻る。一方、ステップS805において、高温であれば(ステップS805:Yes)、CQI Indexの値がマイナス方向に変化したか判断する(ステップS806)。CQI Indexの値がマイナス方向に変化していなければ(ステップS806:No)、ステップS805に戻る。
一方、CQI Indexの値がマイナス方向に変化していれば(ステップS806:Yes)、発熱による無線品質(CQI)の劣化であると判断し、発熱劣化情報をメモリに保存する(ステップS807)。そして、ユーザーに対し、「温度上昇による信号劣化」の旨を通知する(ステップS808)。以上により一連の状態監視処理を終了し、所定タイミングで再度ステップS801の処理に戻る。
なお、上記ステップS806の判断において、CQI Indexの変化を複数回判断するようにすれば、より信号劣化の判断精度を向上できるようになる。
実施の形態2によれば、実施の形態1同様の効果を有するとともに、状態監視部103は、CQI Indexの値の変化を監視するだけの簡単な処理で熱雑音の発生による信号劣化を検出できるようになる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、発熱劣化情報をサーバーに蓄積保存する構成例について説明する。状態監視部103は、温度センサ104が検出する移動無線装置100内部温度の上昇と、無線品質情報の劣化を同時に検知したときに、発熱劣化情報を所定のサーバーに通知する。この際、状態監視部103は、移動無線装置100のネットワーク407(例えば携帯電話網)を介して、サーバーに発熱劣化情報を送信し、サーバーは、ユーザー(移動無線装置100)別の発熱劣化情報を蓄積保存する。
サーバーは、図4同様のハードウェアにより構成でき、温度センサ104、GPSセンサ410の構成等は省くことができる。発熱劣化情報は、図4に記載の記憶部404に蓄積記憶することができる。
発熱劣化情報は、上記のように、信号劣化と判断したときの監視結果の各値であり、発生温度、発生時刻、無線品質情報(例えば、上記の変調方式、コードブロックサイズ、CRC、BER、BLER、通信レート等)からなる。
そして、サーバーに保存された発熱劣化情報は、移動無線装置100を指定してサーバーにアクセスすることで、任意に読み出すことができる。例えば、自移動無線装置100に限らず、サーバーにアクセス可能なPC等のコンピュータ装置でも読み出すことができる。
(実施の形態3の状態監視処理例)
図9は、実施の形態3にかかる状態監視処理の例を示すフローチャートである。状態監視部103が行う状態監視処理について説明する。ステップS901〜ステップS905の処理は、実施の形態1(ステップS501〜ステップS505)と同様である。
はじめに、状態監視部103は、移動無線装置100の通信中における温度センサ104の温度を検出する(ステップS901)。
次に、状態監視部103は、検出した温度が所定の閾値を超えて高温であるか判断する(ステップS902)。温度センサ104が検出した温度が閾値に達していない場合には高温ではないと判断し(ステップS902:No)、無線品質の監視を行わず通常処理を継続し(ステップS903)、ステップS901に戻る。
一方、状態監視部103は、温度センサ104が検出した温度が閾値を超えると高温と判断し(ステップS902:Yes)、無線品質の監視を開始する(ステップS904)。そして、状態監視部103は、無線品質の劣化を判断する(ステップS905)。
そして、状態監視部103は、無線品質が劣化していないと判断したときには(ステップS905:No)、ステップS901に戻る。一方、状態監視部103は、無線品質が劣化していると判断したときには(ステップS905:Yes)、発熱による信号劣化(通信速度の低下)と判断し、サーバーに発熱劣化情報を通知してサーバー保存を行う(ステップS906)。以上により一連の状態監視処理を終了し、所定タイミングで再度ステップS901の処理に戻る。
なお、移動無線装置100は、発熱による信号劣化が発生した状態のために、発熱劣化情報をサーバーに送信できない場合には、状態監視部103は、内部温度が所定温度まで低下するのを待ってから(ステップS903実行時に)送信を行う。
上記処理では、移動無線装置100のメモリに発熱劣化情報を保存する工程を含まないが、メモリに発熱劣化情報を保存する構成を含んでもよい。これにより、移動無線装置100自体が「温度上昇による信号劣化」であることを迅速にユーザーに伝えることができる。
ステップS906によりサーバーに通知する発熱劣化情報は、「温度上昇による信号劣化」を判断した際の無線品質情報を含んでいる。したがって、ユーザーから故障申告(発熱時に通信速度が遅くなった)を受けたメーカーなどは、サーバーにアクセスして、保存してある対象の移動無線装置100の発熱劣化情報を読み出す。そして、読み出した発熱劣化情報の各項目に基づき、移動無線装置100の温度上昇による信号劣化が発生していたか判断できる。
実施の形態3によれば、サーバーに蓄積記憶された発熱劣化情報に基づいて、故障診断等を効率的に行うことができるようになる。例えば、メーカーのショップ等に移動無線装置100が持ち込まれた場合、対応する移動無線装置100の発熱劣化情報をサーバーから読み出す。そして、速度低下の発生時期が全て発熱劣化情報(の発生時刻)であれば、熱雑音の発生「温度上昇による信号劣化(通信速度の低下)」であり、ユーザーの遭遇事象が修理が必要な故障ではないことを伝えることができる。これにより、ユーザーを安心させることができ、無駄な故障回収を行わずに済む。
また、移動無線装置100とサーバーとがネットワーク接続されることにより、サーバー側が行った故障診断の結果をネットワークを介して移動無線装置100に返答することができる。この際、移動無線装置100は、発熱時の信号劣化時にサーバーに発熱劣化情報を送信するため、ユーザーは、メーカーのショップ等に移動無線装置100を持ち込む手間を省き、簡単に場所を問わず遠隔地で故障診断を受けることもできるようになる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、移動無線装置100の発熱による信号劣化が故障によるものか否かを特定する構成について説明する。図10は、実施の形態4にかかる端末装置の処理を説明するブロック図である。図10(a)には、無線品質が良好な状態における各部の処理を示し、図10(b)には、発熱による信号劣化の改善後における各部の処理を示している。
図10(a)に示すように、状態監視部103は、無線通信状態が良好であるとき(高温ではないとき)、BB部101が受信した受信データ1001そのものをサンプルデータとしてメモリに保存しておく。また、状態監視部103は、受信データ1001についてBB部101が受信処理した際の無線品質情報1002についても受信データ1001と対応付けて保存しておく。この際に保存する無線品質情報1002は、例えば、上記の誤り検出結果(CRC)や、誤り検出率(BER、BLER)等であり、これらのうち一つあるいは複数を保存しておく。
そして、状態監視部103は、移動無線装置100内部の温度上昇(高温状態)による信号劣化が発生し、その後に高温状態が改善された時期に、メモリに保存しておいた受信データをBB部101に出力する。
BB部101は、メモリに保存しておいた(過去の無線通信状態が良好なときの)受信データ1001を再度受信処理し、再度、無線品質情報1002aを出力する。
この後、状態監視部103は、この再度の無線品質情報1002aを取得し、この無線品質情報1002aを、メモリに保存しておいた(過去の無線通信状態が良好なときの)受信データ1001に対応する無線品質情報1002と比較する。
そして、状態監視部103は、無線品質情報1002aと無線品質情報1002とが同じであるか否かに基づき、移動無線装置100の故障を判断する。そして、図10(b)に示す温度上昇改善後の無線品質情報1002aが、保存してある過去に処理した際の無線品質情報1002と等しい結果となれば、温度上昇によって回路故障が発生していない、と判断する。しかし、無線品質情報1002aと無線品質情報1002とに差分が出た場合は、故障発生と判断し、ユーザーに対し故障の旨を表示等で通知する。
互いに比較する無線品質情報1002と、無線品質情報1002aとしては、一つの情報、例えば誤り検出結果(CRC)や、誤り検出率(BER、BLER)のうち一つを用いて行えるが、複数の情報を用いればより判断精度を向上できる。
(実施の形態4の状態監視処理例)
図11Aは、実施の形態4にかかる通信状態が良好なときの状態監視処理の例を示すフローチャート、図11Bは、実施の形態4にかかる発熱による劣化発生改善後の故障判断処理の例を示すフローチャートである。図11A、図11Bのいずれも状態監視部103が処理を行う。
まず、図11Aを参照して通信状態が良好なときの状態監視の処理例を説明する。はじめに、状態監視部103は、メモリに受信データと無線品質情報が格納されているかを判断する(ステップS1101)。そして、メモリに受信データと無線品質情報が格納されていれば(ステップS1101:Yes)、処理を終了する。
一方、メモリに受信データと無線品質情報が格納されていなければ(ステップS1101:No)、状態監視部103は、現在の無線通信状態が良好であるか判断する(ステップS1102)。無線通信状態は、上述した「温度上昇による信号劣化」が生じていない状態、例えば、高温ではなく、所定の通信速度が得られているときに、良好であると判断する。
そして、状態監視部103は、無線通信状態が良好でなければ良好となるまで待機する(ステップS1102:Noのループ)。一方、状態監視部103は、無線通信状態が良好であれば(ステップS1102:Yes)、良好な無線通信状態の受信データ1001と無線品質情報1002とをBB部101から取得し、メモリに保存し(ステップS1103)、処理を終了する。
次に、図11Bを参照して劣化発生改善後の故障判断の処理例を説明する。はじめに、状態監視部103は、高温の後、温度が下がった状態であるかを判断する(ステップS1111)。具体的には、現在の状態が、温度センサ104が検出した温度が上記の閾値(例えば50℃)を超えた高温状態を経て、温度センサ104が検出した温度が閾値より低くなって高温状態が改善された状態にあるかを判断する。
ここで、状態監視部103は、高温状態のままである等、温度が下がった状態でなければ(ステップS1111:Noのループ)、高温状態が改善されるまで待機する。そして、状態監視部103は、現在の温度が閾値より下がった場合には(ステップS1111:Yes)、メモリに保存してある受信データ1001をBB部101に出力し、BB部101によって受信データ1001を再度受信処理させる(ステップS1112)。BB部101は、受信データ1001を再度受信処理することにより、対応する無線品質情報(第2の無線品質情報)1002aを出力する。
そして、状態監視部103は、無線品質情報1002aとメモリに保存してある無線品質情報1002とを比較し、両者に差分があるかを判断する(ステップS1113)。そして、両者に差分がなければ(ステップS1113:No)、回路故障が発生していない、と判断し、処理を終了する。この際、状態監視部103は、判断結果として、「故障は発生していない」との情報を出力してもよい。
しかし、状態監視部103は、無線品質情報1002aと無線品質情報1002とに差分がある場合は(ステップS1113:Yes)、故障発生と判断し、ユーザーに対し故障の旨を表示等で通知する(ステップS1114)。また、この故障通知は、上記のサーバーにも通知してもよい。加えて、メモリに無線品質情報1002と無線品質情報1002a、およびそれぞれの時刻等を保存しておいてもよい。
実施の形態4によれば、高温状態を挟んで温度上昇前と温度上昇改善後の無線品質情報を比較することにより、正常時には、いずれも高温状態ではない通常状態時に無線通信状態(無線品質情報)が一致しないことをもって、故障発生と判断できるようになる。
この実施の形態4によれば、移動無線装置の故障発生をユーザーに通知することができる。また、直前の温度上昇時の熱雑音の発生が故障発生の要因であることを迅速にユーザーに通知できる。これにより、ユーザーが故障品を使い続けることを防ぐことができる。加えて、重度の故障となる前に、故障した移動無線装置をメーカーのショップ持込等により迅速に修理対応できるようになる。この修理時には、メモリに保存してある無線品質情報1002と無線品質情報1002a、およびそれぞれの時刻等を読み出すことにより、故障原因の特定を迅速に行えるようになる。
以上説明した各実施の形態によれば、移動無線装置に設けられるCPUの処理実行等により、装置内部が温度上昇して熱雑音による通信速度の低下などの信号劣化が発生した場合に、ユーザー対して信号劣化が熱雑音に起因する一時的なことを迅速に通知できる。これにより、ユーザーは、温度低下により信号劣化が解消でき、装置の故障ではないことを容易に判断できるようになる。また、ユーザーに対し、故障品として修理依頼する等の不要な手間をかけることがないとともに、ユーザーが故障品を使用継続することを防ぐことができる。
また、信号劣化時の情報を保存しておくことにより、後ほど読み出して信号劣化が温度上昇に基づくものであったことを判断でき、故障診断等を効率的に行えるようになる。この際、無線品質情報と、信号劣化の発生時刻等を保存しておくことにより、信号劣化時の状態に基づき、より詳細に故障診断等が行えるようになる。
そして、温度上昇および信号劣化時に保存する情報は、移動無線装置に保存するに限らず、ネットワークを介して外部のサーバーに蓄積保存しておくこともでき、任意の時刻、場所等から容易に情報を読み出し、故障診断等を行えるようになる。例えば、メーカー側は故障品として持ち込まれた移動無線通信装置の信号劣化時の情報を読み出すことにより、修理が必要な故障であるか、熱雑音による信号劣化のため修理不要であるか、等の故障診断を効率的に行えるようになる。また、温度上昇および信号劣化時に保存する情報として、CQIのインデックス値を用いることにより、データ量を削減できる。
また、通常時の受信データと無線品質情報を保存しておき、温度上昇改善後に保存してある受信データを再度受信処理した無線品質情報を得て、温度上昇前後の無線品質情報の差分に基づき装置の故障を特定できるようになる。これにより、ユーザーが故障品を使い続けることを防ぐことができる。また、重度の故障となる前に、故障した移動無線装置をメーカーのショップ持込等により迅速に修理対応できるようになる。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)無線通信を行う装置内部の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサが検出した高温期間中の無線通信の信号劣化の有無に基づいて、当該信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断する監視部と、
を有することを特徴とする端末装置。
(付記2)前記監視部は、
前記温度センサが検出する温度を、予め設定した閾値の温度と比較して、装置内部の温度が高温であるか否かを判断し、
前記高温期間中、無線通信部が信号処理した結果得られる無線品質情報に劣化する変化が生じた場合、前記信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断することを特徴とする付記1に記載の端末装置。
(付記3)前記監視部は、
前記信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断した際の前記無線品質情報を含む発熱劣化情報を生成し、装置内部の格納部に保存することを特徴とする付記2に記載の端末装置。
(付記4)前記監視部は、
前記発熱劣化情報として、前記信号劣化の発生の有無を示す識別情報と、前記無線品質情報と、を含み生成することを特徴とする付記3に記載の端末装置。
(付記5)前記監視部は、
前記発熱劣化情報として、さらに、信号劣化が生じた際の時刻、発生温度、および位置の情報の一つあるいは複数を含め生成することを特徴とする付記4に記載の端末装置。
(付記6)前記監視部は、
前記発熱劣化情報を装置外部に出力することを特徴とする付記3〜5のいずれか一つに記載の端末装置。
(付記7)前記監視部は、
前記信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断した旨の通知メッセージを、装置の表示部に表示出力することを特徴とする付記6に記載の端末装置。
(付記8)前記監視部は、
前記発熱劣化情報を、装置外部に設けられ、端末装置別に前記無線品質情報を保存管理するサーバーに送信出力することを特徴とする付記6または7に記載の端末装置。
(付記9)前記監視部は、
前記無線品質情報として、通信レート、速度別の変調方式、コードブロックサイズ、前記信号処理時の誤り検出結果、誤り検出率、のうち一つあるいは複数を用いて前記信号劣化の有無を判断することを特徴とする付記2〜8のいずれか一つに記載の端末装置。
(付記10)前記監視部は、
前記無線品質情報として、前記無線通信部が所定の通信方式により信号処理した際に用いるCQI(Channel Quality Indicator)のインデックス値の変化に基づき前記信号劣化の有無を判断することを特徴とする付記2〜8のいずれか一つに記載の端末装置。
(付記11)前記監視部は、
通常の無線通信を行った際の受信データと、前記無線品質情報とを格納部に保存しておき、
前記温度センサが検出した高温経過後の通常の無線通信が行える期間に、前記格納部から読み出した前記受信データを前記無線通信部により再度信号処理させて第2の無線品質情報を得て、
前記無線品質情報と、前記第2の無線品質情報とを比較して、差分の有無に基づき、装置の故障の有無を判断する
ことを特徴とする付記2〜10のいずれか一つに記載の端末装置。
(付記12)無線通信を行う装置内部の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサが検出した高温期間中、無線通信部が信号処理した結果得られる無線品質情報劣化する変化が生じた場合、前記無線品質情報を含む発熱劣化情報を生成してサーバーに送信出力する監視部と、を有する端末装置と、
受信した前記発熱劣化情報を前記端末装置毎に記憶部に蓄積保存し、
前記記憶部から所望の端末装置の前記発熱劣化情報を読み出して、前記端末装置に生じた信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断するサーバーと、
を含むことを特徴とする通信状態監視システム。
(付記13)無線通信を行う端末装置内部の温度が高温期間中の無線通信の信号劣化の有無に基づいて、当該信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断する判断工程
を含むことを特徴とする通信状態監視方法。
(付記14)前記判断工程は、
前記高温期間中、無線通信部が信号処理した結果得られる無線品質情報に劣化する変化が生じた場合、前記信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断する
ことを特徴とする付記13に記載の通信状態監視方法。
100 移動無線装置(端末装置)
101 ベースバンド部(BB部)
102 アプリケーション部(APL部)
103 状態監視部
104 温度センサ
110 アンテナ
201 基盤
202 電池
401 CPU
402 ROM
403 RAM
404 記憶部
405 ディスプレイ
406 通信インターフェース
407 ネットワーク
408 キーボード
409 バス
410 GPSセンサ
1001 受信データ
1002,1002a 無線品質情報

Claims (13)

  1. 無線通信を行う装置内部の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサが検出した高温期間中の無線通信の信号劣化の有無に基づいて、当該信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断する監視部と、
    を有することを特徴とする端末装置。
  2. 前記監視部は、
    前記温度センサが検出する温度を、予め設定した閾値の温度と比較して、装置内部の温度が高温であるか否かを判断し、
    前記高温期間中、無線通信部が信号処理した結果得られる無線品質情報に劣化する変化が生じた場合、前記信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記監視部は、
    前記信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断した際の前記無線品質情報を含む発熱劣化情報を生成し、装置内部の格納部に保存することを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
  4. 前記監視部は、
    前記発熱劣化情報として、前記信号劣化の発生の有無を示す識別情報と、前記無線品質情報と、を含み生成することを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
  5. 前記監視部は、
    前記発熱劣化情報として、さらに、信号劣化が生じた際の時刻、発生温度、および位置の情報の一つあるいは複数を含め生成することを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
  6. 前記監視部は、
    前記発熱劣化情報を装置外部に出力することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載の端末装置。
  7. 前記監視部は、
    前記信号劣化が高温時の熱雑音によるものであると判断した旨の通知メッセージを、装置の表示部に表示出力することを特徴とする請求項6に記載の端末装置。
  8. 前記監視部は、
    前記発熱劣化情報を、装置外部に設けられ、端末装置別に前記無線品質情報を保存管理するサーバーに送信出力することを特徴とする請求項6または7に記載の端末装置。
  9. 前記監視部は、
    前記無線品質情報として、通信レート、速度別の変調方式、コードブロックサイズ、前記信号処理時の誤り検出結果、誤り検出率、のうち一つあるいは複数を用いて前記信号劣化の有無を判断することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一つに記載の端末装置。
  10. 前記監視部は、
    前記無線品質情報として、前記無線通信部が所定の通信方式により信号処理した際に用いるCQI(Channel Quality Indicator)のインデックス値の変化に基づき前記信号劣化の有無を判断することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一つに記載の端末装置。
  11. 前記監視部は、
    通常の無線通信を行った際の受信データと、前記無線品質情報とを格納部に保存しておき、
    前記温度センサが検出した高温経過後の通常の無線通信が行える期間に、前記格納部から読み出した前記受信データを前記無線通信部により再度信号処理させて第2の無線品質情報を得て、
    前記無線品質情報と、前記第2の無線品質情報とを比較して、差分の有無に基づき、装置の故障の有無を判断する
    ことを特徴とする請求項2〜10のいずれか一つに記載の端末装置。
  12. 無線通信を行う装置内部の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサが検出した高温期間中、無線通信部が信号処理した結果得られる無線品質情報に劣化する変化が生じた場合、前記無線品質情報を含む発熱劣化情報を生成してサーバーに送信出力する監視部と、を有する端末装置と、
    受信した前記発熱劣化情報を前記端末装置毎に記憶部に蓄積保存し、
    前記記憶部から所望の端末装置の前記発熱劣化情報を読み出して、前記端末装置に生じた信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断するサーバーと、
    を含むことを特徴とする通信状態監視システム。
  13. 無線通信を行う端末装置内部の温度が高温期間中の無線通信の信号劣化の有無に基づいて、当該信号劣化が高温時の熱雑音によるものであるか否かを判断する判断工程
    を含むことを特徴とする通信状態監視方法。
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